JPWO2011016114A1 - 引き戸ユニット - Google Patents

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Abstract

本発明の引き戸ユニット1は、引き戸2と、引き戸2の下端部2Bをガイドする下側ガイド体30を有した下側ガイド部3とを備え、少なくとも引き戸2の下端部2Bには、下側ガイド部3上を転動する戸車70と複数の永久磁石部材8が設けられる一方で、下側ガイド部3には、該永久磁石部材8に対し引き戸2の高さ方向に対向する永久磁石部材4が設けられ、それら双方の磁石部材8,4が、互いの着磁方向を上記高さ方向に有し、かつそれら双方の対向面4a,8aが全て同種の磁極を有し、所定軌道上を移動する引き戸2が下側ガイド部3に加える荷重が、磁石部材8,4の反発力により軽減されることを特徴とする。これにより、引き戸の戸車の故障・破損を軽減するとともに、より小さな力で引き戸を開閉することが可能となる。

Description

本発明は、引き戸と、該引き戸を所定軌道上において開閉移動させるためのガイド体とを有した引き戸ユニットに関する。
引き戸は、敷居のガイド溝やガイドレール上を摺動する、あるいは戸車によりそれらガイド溝やガイドレール上を転動することにより、所定軌道上を移動する(例えば特許文献1)。
特許第2547962号公報
近年の建築様式の変化に伴い、建築物の開口部は大型化と、遮音・遮熱・採光・デザイン性といった機能向上に対応するため、引き戸の重量化・大型化は時代の趨勢となっている。その結果、引き戸下端に取り付けられる戸車の機能面における負担も大きくなり、これが故障・破損の原因となっている。また、引き戸は摺動や転動によって開閉移動されるため、自重が重いものほど摩擦が大きく開け難い。このため、力の弱い子供や高齢者らにとって開閉動作が困難となることもあり、より小さな力で開閉できる引き戸が望まれている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、引き戸の戸車の故障・破損を軽減するとともに、より小さな力で引き戸を開閉することが可能な引き戸ユニットを提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の引き戸ユニットは、引き戸と、引き戸の戸車が転動する構造物とを備え、これら双方に磁性部材(磁石部材や軟磁性部材等)を内蔵して対向させることにより、引き戸に浮力を与えた状態として開閉移動させるものである。この場合、引き戸下端であれば、対向する磁性部材が反発するよう双方の磁性部材を配置する。逆に、引き戸上端であれば、対向する磁性部材が吸引するように双方の磁性部材を配置する。また、引き戸の下端と上端との双方に、上記のような形で磁性部材を対向配置してもよい。さらには、これら対向する磁性部材の磁力により、引き戸を構造物に対し離反及び浮遊させるようにしてもよい。
具体的にいえば、本発明の引き戸ユニットは、上端側及び下端側がガイドされる形で予め定められた軌道上を移動可能な引き戸と、該引き戸の下端側をガイドする下側ガイド体を有した下側ガイド部とを備え、少なくとも前記引き戸の下端部には、複数の下端側戸車と複数の永久磁石部材が設けられる一方で、前記下側ガイド部には、該永久磁石部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該永久磁石部材とは別の永久磁石部材が設けられ、それら対向する永久磁石部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが反発し、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、前記軌道上の任意の位置において、前記引き戸から前記下端側戸車を介して前記下側ガイド部に加わる荷重が、前記引き戸の下端側と前記下側ガイド部との双方の永久磁石部材の反発力により軽減されていることを特徴とする。
上記本発明の構成によれば、永久磁石の反発力によって、下端側戸車を介して敷居等の下側ガイド部に対し加わる引き戸の重さが軽減される。これにより、開閉移動時の摩擦が軽減され、引き戸を小さな力で開閉することが可能となる。また、下端側戸車に加わる引き戸の重さも小さくなるため、下端側戸車への荷重負担も少なく、下端側戸車の長寿命化も期待できる。特に、永久磁石の反発力によって引き戸が浮上した状態となるならば、引き戸を開閉する力は非常に小さくて済み、下端側戸車への負担はほとんど皆無となる。
また、本発明においては、引き戸が前記軌道上を移動可能となるよう該引き戸の上端側をガイドする上側ガイド体を有した上側ガイド部を備えて構成できる。そして、引き戸の上端部には磁性部材が設けられる一方で、前記上側ガイド部には、該磁性部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該磁性部材とは別の磁性部材を設けることができる。さらに、それら対向する磁性部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが吸引され、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有して構成できる。
上記構成によると、引き戸の下端側において永久磁石部材間の反発力により引き戸全体を浮き上がらせる力が作用するだけでなく、引き戸の上端側においても磁性部材間の吸引力によって同様に引き戸全体を浮き上がらせる補助力が作用するので、引き戸の荷重を軽減できる。
また、引き戸上端側においては、上側ガイド部の磁性部材と引き戸上端の磁性部材において、一方を永久磁石部材とすることができ、他方を永久磁石部材又は軟磁性材料からなる軟磁性部材とすることができる。双方に永久磁石部材を用いるならば吸引力を大きく得ることが可能となるし、一方を永久磁石部材として他方を軟磁性部材とするならば軟磁性部材を用いる分だけ安価に構成することが可能となる。
また、前記引き戸の上端部には、複数の上端側戸車を設けることができる。これにより、下端側だけでなく上端側にも戸車を配置することで、引き戸をより安定的に開閉することができる。
本発明において、引き戸の上端部の磁性部材は、該引き戸の移動方向(前後方向)において対称をなすよう分散配置できる。引き戸の移動方向に対称配置されることにより、上側ガイド部の磁性部材から受ける吸引力を引き戸全体が均等に受けることができるから、引き戸の安定的な開閉が可能となる。
本発明において、引き戸上端部にも戸車を有する構成である場合、引き戸の上端部の磁性部材は、該引き戸の移動方向(前後方向)において上端側戸車のうち最も前に位置する上端側戸車よりも後方の位置で、かつ最も後ろに位置する上端側戸車よりも前方の位置に設けることができる。引き戸の上端での吸引力を引き戸の前後方向の中央に近い位置にて発生させることにより、引き戸の開閉移動時に生じ易い前後方向の傾斜によるがたつきを抑制できる。
本発明において、上側ガイド部の磁性部材は、上側ガイド体の長さ方向に連続するレール状に設けることができる。これにより、引き戸の上端に設けられた磁性部材は、上側ガイド体のどの位置においても途切れることなく安定的に吸引力を受けることができる。
本発明において、引き戸上端部にも戸車を有する構成である場合、上側ガイド部の磁性部材は、上側ガイド体の幅方向の両端側にそれぞれ設けられ、上端側戸車は、それら磁性部材の間に一部が挟まれる形で前記引き戸の移動方向にガイドされるように構成できる。この構成によると、上端側戸車は磁性部材によりガイドされ、引き戸を安定的に開閉することができる。上端側戸車が、それら磁性部材の並び方向における中間位置を下側ガイド体の長さ方向にガイドされつつ転動するようにしてもよい。
本発明において、引き戸上端部にも戸車を有する構成である場合、上側ガイド部の磁性部材は上側ガイド体上に設けられ、上端側戸車は、前記引き戸の高さ方向において該磁性部材と対向するように構成できる。この構成によると、上側ガイド部の磁性部材は単純に上側ガイド体上に設置するだけでよいので、設置が容易となる。上側ガイド体がガイド溝であれば、該磁性部材部材を溝にはめ込むだけでよい。また、上端側戸車が上側ガイド体によりその長さ方向にガイドされつつ該磁性部材上を転動するようにしてもよい。
本発明において、引き戸上端部にも戸車を有する構成である場合、上側ガイド体は、該上側ガイド体の幅方向において下端面の高さが異なる段差を有して構成でき、当該段差の境界を形成する段差立面に対し第一側の下端面上に磁性部材を設け、第二側の下端面上に前記上端側戸車が前記引き戸の高さ方向において対向するように構成できる。この構成によると、磁性部材と戸車の配置位置を段差により隔てることができる。なお、上記第二側の下端面上を上端側戸車が該上側ガイド体の長さ方向に転動するようにしてもよい。
本発明において、引き戸上端部にも戸車を有する構成である場合、上側ガイド体は上側ガイド溝として形成することができる。この場合、上端側戸車は、その一部又は全体が上側ガイド溝内に嵌り込んで前記引き戸の移動方向にガイドされるよう構成できる。この構成によると、上端側戸車がガイドされる形で、引き戸の厚み方向のずれを抑制できる。
本発明において、引き戸の上端部に取り付けられる上端側戸車は、円筒状の戸車本体と、その戸車本体の回転軸線方向における外周面中央から外向きに突出した円盤状突出部とを有し、引き戸が開閉移動する際、戸車本体は、上側ガイド部上を転動する一方で、円盤状突出部は、上側ガイド部に設けられた上側ガイド体をなす上側ガイド溝内に突出した状態で配置され、該上側ガイド溝にガイドされる形で移動するように構成できる。上端側戸車を回転支持する軸周りが太くなるため、軸のたわみが抑制され、上端側戸車の回転をスムーズに保つことができる。また、引き戸の移動は、円盤状突出部がガイドされる形で行われるから、引き戸を所定軌道に沿って確実に移動させることができる。
本発明において、引き戸の上端部の磁性部材を永久磁石部材とし、上側ガイド部の磁性部材を軟磁性部材とすることができる。吸引力を生じさせる磁性部材の対のうち、一方を鉄等の軟磁性材料からなる軟磁性部材とすることで、安価に構成可能となる。
本発明において、引き戸は、少なくとも下側ガイド部に対し浮上した状態を保持することができる。これにより、引き戸の荷重をほとんど感じることなく開閉が可能となるし、最も荷重が加わる引き戸下側の下端側戸車にも過重負荷がかからない。一方で、引き戸上側に上端側戸車を設ける場合は、上側ガイド部上に対し常に接触し、前記引き戸の移動に伴い転動するようにすることもできる。この場合、引き戸上側の戸車には引き戸下側の戸車ほどの荷重負担がかかることはないし、上側ガイド部上を戸車が転動することにより、引き戸の開閉動作が安定する。
本発明において、引き戸の下端部の永久磁石部材は、該引き戸の移動方向(前後方向)において対称をなすよう複数のものを分散配置することができる。引き戸の下端部の永久磁石部材が、引き戸の移動方向に対称配置されることにより、下側ガイド部の永久磁石部材から受ける反発力を引き戸全体が均等に受けることができるから、引き戸の安定的な開閉が可能となる。
本発明において、引き戸の下端部の永久磁石部材は、該引き戸の移動方向(前後方向)において下端側戸車のうち最も前に位置する戸車よりも前方の位置と、最も後ろに位置する戸車よりも後方の位置との双方に少なくとも設けることができる。これにより、引き戸の開閉移動時に生じ易い前後方向の傾斜によるがたつきを、これら前後方向端部の永久磁石の反発力により抑制できる。
本発明において、下側ガイド部の永久磁石部材は、下側ガイド体の長さ方向に連続するレール状に設けることができる。これにより、引き戸の下端に設けられた永久磁石部材は、下側ガイド体のどの位置においても途切れることなく安定的に反発力を得ることができる。
本発明において、下側ガイド部の永久磁石部材は、下側ガイド体の幅方向の両端側にそれぞれ設けられ、下端側戸車は、それら磁性部材の間に一部挟まれる形で前記引き戸の移動方向にガイドされるように構成できる。この構成によると、下端側戸車が永久磁石部材によりガイドされた形で転動するので、引き戸を安定的に開閉することができる。
本発明において、下側ガイド部の永久磁石部材は、下側ガイド体上に設けられ、下端側戸車は、引き戸の高さ方向において該永久磁石部材と対向するこの構成によると、永久磁石部材は単純に下側ガイド体上に設けてあればよいので、設置が容易である。下側ガイド体がガイド溝であれば、永久磁石部材を溝にはめ込むだけでよい。下端側戸車が、該永久磁石部材上を該下側ガイド体の長さ方向に転動するようにしてもよい。
本発明において、下側ガイド部は、下側ガイド体の幅方向において上端面の高さが異なる段差を有して構成でき、当該段差の境界を形成する段差立面に対し第一側の上端面上に永久磁石部材を設け、第二側の上端面上を下端側戸車が該引き戸の高さ方向において対向するように構成できる。この構成によると、永久磁石部材と下端側戸車の配置位置を段差により隔てることができ、段差立面をガイド面として機能させることができる。第二側の上端面上を下端側戸車が該下側ガイド体の長さ方向に転動するようにしてもよい。
本発明において、下側ガイド体は下側ガイド溝として形成することができる。この場合、下端側戸車は、その一部又は全体が下側ガイド溝内に嵌り込んで前記引き戸の移動方向にガイドされるよう構成できる。この構成によると、下端側戸車がガイドされる形で、引き戸の厚み方向のずれを抑制できる。
本発明において、引き戸の下端部に取り付けられる下端側戸車は、円筒状の下端側戸車本体と、その下端側戸車本体の回転軸線方向における外周面中央から外向きに突出した円盤状突出部とを有し、引き戸が開閉移動する際、下端側戸車本体は、下側ガイド部上を転動する一方で、円盤状突出部は、下側ガイド部に設けられた下側ガイド体をなす下側ガイド溝内に突出した状態で配置され、該下側ガイド溝にガイドされる形で移動するように構成できる。下端側戸車を回転支持する軸周りが太くなるため、軸のたわみが抑制され、下端側戸車の回転をスムーズに保つことができる。また、引き戸の移動は、円盤状突出部がガイドされる形で行われるから、引き戸を所定軌道に沿って確実に移動させることができる。ガイド溝の幅を狭くすることも可能となる。
本発明の引き戸ユニットの第一実施形態の全体を示す断面図。 図1において引き戸の上端側及び下端側を拡大した拡大段面図。 図2のA−A断面図。 図2のB−B断面図。 下側ガイド部に設けられる磁性部材の配置の第一例を説明する図。 下側ガイド部に設けられる磁性部材の配置の第二例を説明する図。 上側ガイド部に設けられる磁性部材の配置の第一例を説明する図。 本発明の上側ガイド部に設けられる磁性部材の配置の第二例を説明する図。 本発明の引き戸ユニットの第二実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第三実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第四実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第五実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第六実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第七実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第八実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第九実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第十実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 本発明の引き戸ユニットの第十一実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 下側ガイド部に設けられる磁性部材の第一の変形例を説明する図。 下側ガイド部に設けられる磁性部材の第二の変形例を説明する図。 引き戸に取り付けられる磁性部材の変形例を説明する図。 図17の磁性部材の引き戸への取り付けを説明する断面図。 上側ガイド部に設けられる磁性部材の第一の変形例を説明する図。 戸車の変形例を説明する断面図。 図22の戸車を用いた本発明の引き戸ユニットの一実施形態を説明するための引き戸下端側の断面図。 図22の戸車を用いた本発明の引き戸ユニットの一実施形態を説明するための引き戸上端側の断面図。 U字状の永久磁石を用いた本発明の引き戸ユニットの一実施形態を説明するための引き戸上端又は下端側の断面図。 上側ガイド部に設けられる磁性部材の第二の変形例を説明する図。 引き戸の上側転動浮上状態を説明する図。 引き戸の完全浮上状態を説明する図。 引き戸の上端部に磁性部材の配置を変更した変形例を説明する図。 磁性片を説明する断面図。 回転軸線の異なる2種の戸車を併用する本発明の引き戸ユニットの実施形態を説明する図。 引き戸の上下両端側にて磁性部材が対向し、かつ引き戸の下端のみに戸車を有する本発明の引き戸ユニットの一実施形態を説明するための断面図。 引き戸の上下両端側にて磁性部材が対向し、かつ引き戸の上端のみに戸車を有する本発明の引き戸ユニットの一実施形態を説明するための断面図。
以下、本発明の引き戸ユニットの第一実施形態について図面を用いて説明する。
図1に示す引き戸ユニット1は、上端部2Aと下端部2Bとがガイドされる形で予め定められた軌道上を移動可能な引き戸2と、引き戸2が上記軌道上を移動可能となるよう、該引き戸2の上端部2Aをガイドする上側ガイド体50を有した上側ガイド部(例えば鴨居)5と、下端部2Bをガイドする下側ガイド体30を有した下側ガイド部(例えば敷居)3とを備えて構成される。上側ガイド部5と下側ガイド部3とは引き戸2の高さ方向(ここでは重力方向に一致している)において対向配置される。また、ガイド体50,30は、図3及び図4に示すように、双方とも矩形状の断面形状を有したガイド溝とされており、双方のガイド溝50,30の開口側が対向する。
引き戸2の下端部2Bには、下側ガイド部3に対し該引き戸2の高さ方向に対向して、該引き戸2の移動方向に回転可能な戸車(車輪)70を有したユニット7と角型又は丸型の磁性部材8とが設けられる。他方、下側ガイド部3には、磁性部材8に対し引き戸2の高さ方向において対向し、なおかつ磁性部材8に対して該高さ方向に反発する、磁性部材8とは別の板状の磁性部材4が設けられる。これにより、上記軌道上の任意の位置において引き戸2により下側ガイド部3に加わる荷重が、引き戸2の下端側と下側ガイド部3との双方に設けられた磁性部材8,4の反発力により軽減される。このため、引き戸2をより小さな力で開閉できるし、引き戸2の下端の戸車70への荷重負担も軽減される。なお、ここでの磁性部材8(80),4(40)は、一方が永久磁石部材であり、他方も永久磁石部材であり、互いが反発する形で重力方向に対向配置される。
引き戸2側と下側ガイド部3側の双方の磁性部材8,4は、互いの着磁方向を引き戸2の高さ方向に有し、なおかつそれら双方の磁性部材8,4の対向面(着磁面)8a,4aが少なくとも引き戸2の移動方向において全て同種の磁極を有する。つまり、磁性部材8,4の双方の対向面8a,4aの磁極を、引き戸2の移動方向に沿って見ていったときに、双方とも途中で磁極が切り替わることがない。ここでは双方の磁性部材8(80),4(40)の対向面(着磁面)8a,4aの全面が全て同種の磁極(N極)を有している。引き戸2の移動に伴い対向する磁極がN極とS極との間で切り替わる構成の場合、その切り替わり点において引き戸の移動がスムーズに行かず、がたつく可能性があるが、対向面8a,4aの磁極が少なくとも引き戸2の移動方向においてN極及びS極のいずれか一方に統一されていることで、そうしたがたつきを無くすことができる。
引き戸2の下端部2Bに設けられる磁性部材8は、図1に示すように、該引き戸2の前後方向(移動方向)において対称をなすよう、複数のものが分散配置されている。さらに、磁性部材8は、該引き戸2の前後方向において戸車ユニット7(戸車70)のうち最も前に位置する戸車ユニット7(戸車70)よりも前方の位置と、最も後ろに位置する戸車ユニット7(戸車70)よりも後方の位置との双方に存在するように設けられている(符号8A,8B)。これにより、引き戸2の開閉移動時に生じ易い前後方向の傾斜によるがたつきを、これら前後方向端部の磁性部材8A,8Bの反発力により抑制できる。なお、磁性部材8は、必ずしも戸車ユニット7のうち最も前に位置する戸車ユニット7よりも前方の位置と、最も後ろに位置する戸車ユニット7よりも後方の位置に配置する必要は無く、引き戸2の下端部2Bにおいて、より前方側とより後方側とに配置されるほど、引き戸2の前後方向の傾斜は抑制される。なお、ここでは、引き戸2の下端部2Bの前後方向における中央位置にも磁性部材8が配置されている。さらに、ここでの磁性部材8は、各戸車ユニット7の前後双方に近接配置されている。
また、引き戸2側と下側ガイド部3側に設けられる磁性部材8,4は、引き戸2が上記軌道上を移動する際には常に、引き戸2の高さ方向において投影的重なりを有する。つまり、磁性部材8は、引き戸2が軌道上のどの位置にあっても常に引き戸2の高さ方向において磁性部材4に対向している。これにより、引き戸2は、軌道上において常に反発力を受けるため、スムーズに移動可能となる。
また、引き戸2の上端部2Aには、上側ガイド部5に対し該引き戸2の高さ方向に対向して、該引き戸2の移動方向に回転可能な戸車70を有した戸車ユニット7と角型又は丸型の磁性部材9とが設けられる。他方、上側ガイド部5には、磁性部材9に対し引き戸2の高さ方向において対向し、なおかつ磁性部材9に対して該高さ方向に吸引される、磁性部材9とは別の板状の磁性部材6が設けられる。これにより、上記軌道上の任意の位置において引き戸2により下側ガイド部3に加わる荷重が、引き戸2の上端側と上側ガイド部5との双方に設けられた磁性部材9,6の間に生じる吸引力により軽減される。なお、ここでの磁性部材9(90),6(60)は、いずれも強磁性体からなる強磁性部材とすることができ、例えば一方を永久磁石部材とし、他方を永久磁石部材又は軟磁性材料からなる軟磁性部材として、互いが吸引される形で重力方向に対向配置される。
引き戸2側と上側ガイド部5側の双方の磁性部材9,6は、互いの着磁方向を引き戸2の高さ方向に有し、なおかつそれら双方の磁性部材9,6の各対向面9a,6aの磁極が少なくとも引き戸2の移動方向において全て同種の磁極を有し、かつそれら対向面間において異種の磁極が対向するように構成される。つまり、磁性部材9,6の双方の対向面9a,6aの磁極を、引き戸2の移動方向に沿って見ていったときに、双方とも途中で磁極が切り替わることがない。ここでは、対向面9aの全ての面が同種の磁極(ここではS極)であり、対向面6aの全ての面が同種の磁極(ここではN極)を有する。これにより、引き戸を移動する際に磁極の切り替わり点を通過することが無いので、スムーズな開閉が可能となる。
なお、引き戸2の上端側の磁性部材9,6は省略可能であり、少なくとも引き戸2が上記軌道に沿って移動可能となるよう、引き戸2の上端部2Aが上側ガイド部5のガイド体50によりガイドされる構成であればよい。
引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9は、図1に示すように、該引き戸2の前後方向において対称をなすよう、複数のものが分散配置されている。ここでの磁性部材9(90)は、引き戸2の前後方向において下端部2Bの磁性部材8(80)と同様の配置位置とされている。
また、引き戸2側と上側ガイド部5側とに設けられる磁性部材9,6は、引き戸2が上記軌道上を移動する際には常に、引き戸2の高さ方向において投影的重なりを有する。つまり、磁性部材9は、引き戸2が軌道上のどの位置にあっても常に引き戸2の高さ方向において磁性部材6に対向している。これにより、引き戸2は、軌道上において常に吸引力を受けるため、スムーズに移動可能となる。
上側及び下側ガイド部5,3に設けられる磁性部材6,4は、例えば図5A,5B及び図6A,6Bに示すように、上側及び下側ガイド体50,30の長さ方向に連続するレール状に配設される。さらにいえば、これら磁性部材6,4は、上側及び下側ガイド体50,30の長さ方向における第一端縁位置5A,3Aから逆側の第二端縁位置5B,3Bまで、同一の磁力を有した部材(例えば材料・組成の磁性部材)が連続する形で配置される。これにより、第一端縁位置5A,3Aから第二端縁位置5B,3Bまでの間において、対向する磁性部材9,6と,8,4との間に生ずる磁力が一定となるため、引き戸2のスムーズな移動が可能となる。
なお、レール状に配設される磁性部材6,4は、図5A及び図6Aに示すように1つの磁性部材であってもよいし、図5B及び図5Bに示すように複数の磁性部材をガイド体50,30の長さ方向に連続的に配置してなるものでもよい。また、磁性部材6,4と上側及び下側ガイド部5,3との固定方法は、それらガイド部5,3と磁性部材6,4との接触面に接着剤を塗布して接着固定する方法や、締結部材(ネジ部材等)を挿通する孔部が設けられた磁性部材を用意して、締結部材により固定する方法等があり、いずれを用いてもよい。
また、図2に示すように、引き戸2の上端部2A及び下端部2Bに設けられる戸車ユニット7は、戸車(車輪)70と、戸車70を回転可能に支持する回転軸部74と、回転軸部74が一体固定されたフレーム部71とを有したものである。ここでの回転軸部74は、引き戸2の高さ方向と移動方向(軌道方向)に直交する方向に軸線を有し、戸車70は、上側及び下側ガイド部5,3に接触し、それらガイド部5,3上を転動する。また、フレーム部71には、締結部材(ネジ部材等)72を挿通する孔部73が形成されており、該締結部材(ネジ部材等)72によって引き戸2に固定される。第一実施形態においては、引き戸2の下端部2Bに、下方に開口する戸車取付用穴部27Bが形成され、引き戸2の上端部2Aに、上方に開口する戸車取付用穴部27Aが形成されており、戸車ユニット7は、それら戸車取付用穴部27A,27B内に嵌め込む形で締結部材72により固定されている。これにより、戸車ユニット7の戸車70の少なくとも半分以上が戸車取付用穴部27A,27B内に収容され、戸車70の露出が減じられている。
また、図2に示すように、引き戸2の下端部2Bには、下方に開口する磁性部材取付用穴部28が形成され、引き戸2の上端部2Aには、上方に開口する磁性部材取付用穴部29が形成される。磁性部材9,8は、それら磁性部材取付用穴部29,28内に嵌め込む形で固定される。これにより、磁性部材9.8の外部への露出が少なくてすみ、一般の引き戸に対しデザイン性に劣ることも無い。これら磁性部材9,8と引き戸2との固定方法は、引き戸2との接触面に接着剤を塗布して接着固定する方法や、締結部材(ネジ部材等)を挿通する孔部が設けられた磁性部材を用意して締結部材により固定する方法等があり、いずれを用いてもよい。
なお、第一実施形態において、下側及び上側のガイド部5,3に設けられる磁性部材6(60),4(40)は、図3及び図4に示すように、ガイド体50,30の幅方向の両端にそれぞれ設けられる。ここでは上側及び下側ガイド体50,30がガイド溝として構成されており、溝内の両側壁面50b−50b,30b−30bに隣接する形で、2つの磁性部材60−60,40−40が設けられている。戸車70は、それら両端の磁性部材60−60,40−40の間の溝底面50a,30a上をガイド体50,30の長さ方向に転動するようになっている。
また、第一実施形態においては、下側ガイド部3に設けられる磁性部材4に、酸化鉄を主原料として焼結してなるフェライト磁石を用い、ここでは、下側ガイド部3のガイド溝30内に納まるように造形ないし切断されたものを用いる。他方、引き戸2の下端部2Bに設けられる磁性材料8にも上記フェライト磁石を用いる。フェライト磁石を砕いてゴムに混ぜて焼結したゴム磁石を用いてもよい。フェライト磁石(上記ゴム磁石を含む)は、安価に入手できる利点がある。
一方、第一実施形態においては、上側ガイド部5に設けられる磁性部材6に、室温で強磁性を示す鉄やフェライト系ステンレス鋼等の軟磁性材料からなる軟磁性部材(ここでは鉄)を用い、ここでは、上側ガイド部5のガイド溝50内に納まるように造形ないし切断されたものを用いる。また、引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性材料9には、フェライト磁石を用いることができるが、ここではフェライト磁石よりも強い磁力を持つネオジウム磁石を用いており、対向する軟磁性部材6を磁化している。軟磁性材料である鉄は安価に入手できる利点がある。一方で、ネオジウム磁石はフェライト磁石よりも高価であるが、磁力が強力であるため、フェライト磁石よりも少ない数で済み、軟磁性部材を容易に磁化できる。
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。以下、上記実施形態とは異なる他の実施形態について説明する。なお、同じ構成については説明を略し、異なる構成のみを説明するものとする。
本発明の引き戸ユニットの第二実施形態について、図7を用いて説明する。図7は、引き戸2の下端側を示す拡大断面図である。
第二実施形態では、引き戸2の下端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の上端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図7に示すように、下側ガイド部3に設けられる磁性部材4(41)は、下側ガイド体30上に設けられ、戸車70は、該磁性部材4(41)上を転動する。ここでの下側ガイド体30はガイド溝として形成されており、磁性部材41は、該ガイド溝30の溝底面30a上に設置され、上端面4aが磁性部材8(81)の下端面8aに対し対向する。戸車70は、レール状の磁性部材41の上端面4aを転動する。
本発明の引き戸ユニットの第三実施形態について、図8を用いて説明する。図8は、引き戸2の下端側を示す拡大断面図である。
第三実施形態では、引き戸2の下端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の上端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図8に示すように、下側ガイド部3は、下側ガイド体31の幅方向において上端面の高さを異にする段差を有する。段差の境界を形成する段差立面31dに対し第一側の上端面31e上には磁性部材4(42)が設けられ、第二側の上端面31c上を戸車70が転動する。ここでの下側ガイド体31はガイド溝として形成されており、磁性部材42は、ガイド溝31の溝底面31e上に設置される。他方、引き戸2の下端部2Bにも、引き戸2の厚み方向において下端面の高さを異にする段差を有する。段差の境界を形成する段差立面23Bに対する第一側は、下方に突出した突条部21Bとして形成され、下側ガイド溝31(内壁面31b、31b)にガイドされる。突条部21Bの先端面(下端面)21Ba上には磁性部材8(82)が設けられ、その下端面8aが磁性部材42の上端面4aに対向する。他方、段差立面23Bに対し第二側の下端面22Baには戸車取付用穴部27Bが形成され、その内部に戸車ユニット7が固定される。戸車70の固定方法は上記実施形態と同様とできる。
本発明の引き戸ユニットの第四実施形態について、図9を用いて説明する。図9は、引き戸2の下端側を示す拡大断面図である。
第四実施形態では、引き戸2の下端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の上端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図9に示すように、下側ガイド部3に設けられる下側ガイド体32は、上方に突出する突条部をなす。磁性部材4(43)は、この突条部32の両端側に隣接形成された溝33−33内に配置される。引き戸2は、下端部2Bに形成された溝部24Bにて突条部32が挟まれる形でガイドされており、戸車70は、該突条部32の突出側先端面32a上を転動する。引き戸2の溝部24Bには、その溝長さ方向(引き戸2の前後方向)における一部領域に戸車取付用穴部27Bが形成されており、その内部に戸車ユニット7が固定されている。その固定方法は上記実施形態と同様とできる。引き戸2における戸車ユニット7の両端側は、下方に突出する突出部25B−25Bとして形成され、その突出先端部(下端部)に、上記磁性部材4(43)に対して反発するように磁性部材8(83)が設けられる。
本発明の引き戸ユニットの第五実施形態について、図10を用いて説明する。図10は、引き戸2の下端側を示す拡大断面図である。
第五実施形態では、引き戸2の下端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の上端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図10に示すように、下側ガイド部3に設けられる磁性部材4(44)は、下側ガイド体をなすガイド溝30の溝底面30a上に設けられる。戸車ユニット7’は、フレーム部71’が引き戸2の下端部2Bの先端に固定される形で取り付けられ、該フレーム部71’から下方に突出する回転軸部74’の軸線方向が引き戸2の高さ方向に一致しており、戸車(車輪)70’は、下側ガイド溝30内の側壁面30b,30b上を転動可能な形で設けられる。引き戸2に設けられる磁性材料8(84)は、図1の実施形態の磁性材料8と同様の形で設けられており、下側ガイド部3の磁性部材4(44)に対し反発する形で設けられる。この実施形態における引き戸2は、使用中に浮上状態となるよう、各磁性部材4,6,8,9が選ばれる。
本発明の引き戸ユニットの第六実施形態について、図11を用いて説明する。図11は、引き戸2の下端側を示す拡大断面図である。
第六実施形態では、引き戸2の下端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の上端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図11に示すように、下側ガイド部3に設けられる磁性部材4(45)は、下側ガイド体34をなすガイド溝内に設置される。ここでの磁性部材4(45)は、ガイド溝34の溝幅方向における一方の端部側に、着磁方向が溝深さ方向(引き戸2の高さ方向)となる磁性部材45Aを有し、他方の端部に、着磁方向が同じく溝深さ方向(引き戸の高さ方向)となり、なおかつ極性が該磁性部材45Aとは逆となる磁性部材45Bを有する。つまり、磁性部材45A,45Bにおける引き戸2とのそれぞれの対向面4a,4aは、互いに異種の磁極で着磁している。さらに、本実施形態においては、磁性部材45A,45Bにおける引き戸2に対向する面4a,4aとは逆側の面4b,4bに、強磁性体からなる強磁性部材(ここでは鉄等の軟磁性部材)45Cが吸着している。磁性部材45A,45Bに対し軟磁性部材45Cが吸着状態とされていることにより、軟磁性部材45Cにおける一方の磁性部材45Aと接触する側が、当該磁性部材45Aの面4b(ここではS極)に吸着する磁極(ここではN極)を有するよう磁化され、他方の磁性部材45Bと接触する側が、当該磁性部材45Bの面4b(N極)に吸着する磁極(ここではS極)を有するよう磁化された状態となる。つまり、本実施形態の磁性部材4(45)は、全体を通してU字状をなし、U字の両先端面4a,4aが異種の磁極となるように構成されている。
一方で、引き戸2の下端部2Bに設けられる磁性部材8(85)は、磁性部材4(45)に対し反発する形で対向配置される。即ち、引き戸2の磁性部材85A,85Bは、引き戸2の下端部2Bに設けられた凹部27B’内に配置され、磁性部材45A,45Bのそれぞれに対し引き戸2の高さ方向において対向する。磁性部材85Aと磁性部材45Aとにおけるそれぞれの対向面8a,4aは互いに異種の磁極を有し、磁性部材85Bと磁性部材45Bとにおけるそれぞれの対向面8a,4aも互いに異種の磁極を有し、さらに、磁性部材85A,85Bの極性が互いに逆となるよう配置されている。さらに、本実施形態においては、磁性部材85A,85Bにおける下側ガイド部3に対向する面8a,8aとは逆側の面8b,8bに、強磁性体からなる強磁性部材(ここでは鉄等の軟磁性部材)85Cが吸着している。磁性部材85A,85Bに対し強磁性部材85Cが吸着状態で配置されていることにより、軟磁性部材85Cにおける一方の磁性部材85Aとの接触する側が、当該磁性部材85Aの面8b(ここではS極)に吸着する磁極(ここではN極)を有するように磁化され、他方の磁性部材85Bとの接触する側が、当該磁性部材85Bの面8b(ここではN極)に吸着する磁極(ここではS極)を有するよう磁化された状態となる。つまり、本実施形態の磁性部材8(85)は、全体を通してU字状をなし、U字の両先端面8a,8aが異種の磁極となるように構成されている。戸車ユニット70は、これら双方の磁性部材85A,85Bの間に取り付けられ、ここでは下側ガイド部3に設けられた強磁性部材45C上を戸車70が転動するように構成されている。
本発明の引き戸ユニットの第七実施形態について、図12を用いて説明する。図12は、引き戸2の上端側を示す拡大断面図である。
第七実施形態では、引き戸2の上端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の下端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図12に示すように、上側ガイド部5に設けられる磁性部材6(61)は、上側ガイド体50上に設けられ、戸車70は、該磁性部材6(61)上を転動する。ここでの上側ガイド体50はガイド溝として形成されており、磁性部材61は、該ガイド溝50の溝底面50a上に設置され、下端面6aが磁性部材9(91)の上端面9aに対し対向する。戸車70は、レール状の磁性部材61の下端面6a上を転動する。
本発明の引き戸ユニットの第八実施形態について、図13を用いて説明する。図13は、引き戸2の上端側を示す拡大断面図である。
第八実施形態では、引き戸2の上端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の下端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図13に示すように、上側ガイド部5は、該上側ガイド体51の幅方向において下端面の高さを異にする段差を有する。段差の境界を形成する段差立面51dに対し第一側の下端面51e上に磁性部材6(62)が設けられ、第二側の下端面51c上を戸車70が転動する。ここでの上側ガイド体51はガイド溝として形成されており、磁性部材62は、ガイド溝51の溝底面51e上に設置される。他方、引き戸2の上端部2Aにも、引き戸2の厚み方向において上端面の高さを異にする段差を有する。段差の境界を形成する段差立面23Aに対する第一側は、上方に突出した突条部21Aとして形成され、上側ガイド溝51(内壁面51b、31b)にガイドされる。突条部21Aの先端面(上端面)21Aa上には磁性部材9(92)が設けられ、その上端面9aが磁性部材62の下端面6aに対向する。他方、段差立面23Aに対し第二側の上端面22Aaには戸車取付用穴部27Aが形成され、その内部に戸車ユニット7が固定される。戸車70の固定方法は上記実施形態と同様とできる。
本発明の引き戸ユニットの第九実施形態について、図14を用いて説明する。図14は、引き戸2の上端側を示す拡大断面図である。
第九実施形態では、引き戸2の上端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の下端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図14に示すように、上側ガイド部5に設けられる上側ガイド体52は、下方に突出する突条部をなす。磁性部材6(63)は、この突条部52の両端側に隣接形成された溝53−53内に配置される。引き戸2は、上端部2Aに形成された溝部24A内にて突条部52が挟まれる形でガイドされており、戸車70は、該突条部52の突出側先端面52a上を転動する。引き戸2の溝部24Aには、その溝長さ方向(引き戸2の前後方向)における一部領域に戸車取付用穴部27Aが形成されており、その内部に戸車ユニット7が固定されている。その固定方法は上記実施形態と同様とできる。引き戸2における戸車ユニット7の両端側は、上方に突出する突出部25A−25Aとして形成され、その突出先端部(上端部)に上記磁性部材6(63)に対して吸引されるように磁性部材9(93)が設けられる。
本発明の引き戸ユニットの第十実施形態について、図15を用いて説明する。図15は、引き戸2の上端側を示す拡大断面図である。
第十実施形態では、引き戸2の上端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の下端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図15に示すように、上側ガイド部5に設けられる磁性部材6(64)は、上側ガイド体50をなすガイド溝の溝底面50a上に設けられる。戸車ユニット7’は、フレーム部71’が引き戸2の上端部2Aの先端に固定される形で取り付けられ、該フレーム部71’から上方に突出する回転軸部74’の軸線方向が引き戸2の高さ方向に一致しており、戸車(車輪)70’は、上側ガイド溝50内の側壁面50b、50b上を転動可能な形で設けられる。引き戸2に設けられる磁性材料8(84)は、図1の実施形態の磁性材料8と同様の形で設けられており、上側ガイド部5に設けられる磁性部材6(64)に対し吸引される形で設けられる。この実施形態における引き戸2は、使用中に浮上状態となるよう、各磁性部材4,6,8,9が選ばれる。
本発明の引き戸ユニットの第十一実施形態について、図16を用いて説明する。図16は、引き戸2の上端側を示す拡大断面図である。
第十一実施形態では、引き戸2の上端側の構成が他の実施形態と異なる。引き戸2の下端側の構成については他の実施形態のものを採用できる。図16に示すように、上側ガイド部5に設けられる磁性部材6(65)は、上側ガイド体50をなすガイド溝内に設置される。ここでの磁性部材6(65)は、鉄等の軟磁性材料からなる軟磁性部材であり、引き戸2の移動方向に延びるレール状に設けられる。この部分は、上記第七実施形態と同様の形態であるが、他の実施形態を採用してもよい。一方で、引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9(95)は、磁性部材6(65)に対し吸引される形で対向配置される。即ち、引き戸2の磁性部材95A,95Bは、引き戸2の上端部2Aに設けられた凹部27A’内に配置され、磁性部材65A,65Bのそれぞれに対し引き戸2の高さ方向において対向する。磁性部材95Aにおける磁性部材6(65)に対する対向面9aと、他方の磁性部材95Bにおける磁性部材6(65)に対する対向面9aとでは互いに異種の磁極を有する。そして、磁性部材6(65)は、その両端部が磁性部材95A,95Bのそれぞれと対向しており、それら磁性部材95A,95Bの対向面9a,9aにより、磁性部材6(65)の両端がそれぞれ磁化されて、吸引される状態となる。さらに、本実施形態においては、磁性部材95A,95Bにおける上側ガイド部5との対向面9a,9aとは逆側の面9b,9bに、強磁性体からなる強磁性部材(ここでは鉄等の軟磁性部材)95Cが吸着している。磁性部材95A,95Bに対し強磁性部材95Cが吸着状態で配置されていることにより、磁性部材6(65)における磁性部材95Aとの接触する側の端部が、当該磁性部材95Aの面9b(ここではS極)に吸着する磁極(ここではN極)を有するように磁化され、磁性部材95Bとの接触する側の端部が、当該磁性部材95Bの面9b(ここではN極)に吸着する磁極(ここではS極)を有するよう磁化された状態となる。つまり、本実施形態の磁性部材9(95)は、全体を通してU字状をなし、U字の両先端面が異種の磁極となる構成されている。戸車ユニット70は、これら双方の磁性部材95A,95Bの間に取り付けられ、上側ガイド部5に設けられた磁性部材6(65)上を戸車70が転動するように構成されている。
なお、図11や図16の実施形態のように、引き戸2の厚み方向(ガイド部の幅方向)における両端で、異なる磁極を有する磁性部材を配置する場合には、それら両端に極性が逆の磁性部材を配置するようにしてもよいし、よく知られている図25に示すような一体焼結成形される馬蹄磁石49,69,89,99を用いた構成としてもよい。ただし、ガイド体3,5側の磁性部材4,6は、引き戸2の移動方向に延びるレール状をなすように設けられるとよい。
以上で述べた実施形態については、第一〜第六実施形態のいずれかが示す引き戸2の下端の構成と、第一及び第七〜第十一実施形態のいずれかが示す引き戸2の上端の構成とを組み合わせた構成とすることもできる。なお、図7〜11については、図2のA−A断面及びB−B断面のいずれか、又はこれらと平行な平面にて引き戸2を切断したときの断面図である。
また、上記実施形態における下側ガイド部3に設けられるレール状の磁性部材4は、図17のような磁性部材400に置き換えることもできる。図17の磁性部材400は、永久磁石本体401の外表面に対しニッケルメッキ等によるメッキ層402を形成した永久磁石410を1以上用意するとともに、それら永久磁石410を下側ガイド体の長さ方向に整列配置可能なヨーク403に収容した永久磁石部材である。ヨーク403は鉄等の軟磁性材料からなり、永久磁石部材400において、引き戸2側の面のみを開放して当該面を除く全ての面を覆っている。これにより、引き戸2側の磁性部材に対する反発力ないし吸着力を増すことができるし、下側ガイド部3への設置が容易となる。なお、磁性部材400の引き戸2側の面、さらには外部に露出する面上に、当該面を保護する保護用面材404を設けてもよい。ただし、この保護用面材404は非磁性材料からなる必要がある。
上記実施形態において、上記図15のような磁性部材400を用いるのであれば、図18に示すように、下側ガイド溝30内の溝底面30a上に設置可能なベース材415上を用意し、ベース材415上の上面両端位置に磁性部材400をそれぞれ一体化した磁性部材400’とすることにより、下側ガイド部3に対し容易に設置可能となる。
また、上記実施形態における引き戸2に設けられる磁性部材8(81,82),9(91,92)は、図19及び図20に示すような磁性部材900に置き換えることもできる。図19及び図20の磁性部材900は、永久磁石本体901の外表面に対しニッケルメッキ等によるメッキ層902を形成した永久磁石910をヨークに収容した永久磁石部材である。ヨーク903は鉄等の軟磁性材料からなる軟磁性部材からなり、永久磁石部材900において一面のみを開放して当該面を除く全ての面を覆っている。なお、磁性部材900の着磁面上に、当該面を保護する保護用面材を設けてもよい。ただし、この保護用面材404は非磁性材料からなる必要がある。
また、上記実施形態における上側ガイド部5に設けられるレール状の磁性部材6は、図21のような磁性部材600に置き換えることもできる。図19の磁性部材600は、鉄等の軟磁性材料からなる軟磁性部材であり、板状をなす。この場合、上側ガイド部5への取り付けは、板材を設置するだけの作業で済む。なお、磁性部材600の引き戸2側の面、さらには外部に露出する面上に、当該面を保護する保護用面材604を設けてもよい。ただし、この保護用面材604は非磁性材料からなる必要がある。
また、上記のような保護用面材404,604を用いる場合は、下側及び上側ベース部3,5のデザイン性に一致するような表面処理がなされているとよい。例えば、下側及び上側ベース部3,5が木、又は木彫柄である場合には、保護用面材404,604の表面400a,600aも木や木彫柄とするとよい。
また、上記実施形態において、引き戸2の下端部2Bや上端部2Aに取り付けられる戸車ユニット7及び7’は、図22に示すような戸車ユニット7’’に置き換えることができる。即ち、図22に示す戸車ユニット7’’の戸車(車輪)700は、ガイド部3,5上を点接触ではなく少なくとも線接触する形で転動するよう構成されており、ここでは、ガイド部3,5上を線接触する戸車(車輪)700の外周面が円筒面とされており、線接触方向が引き戸2の高さ方向及び移動方向に対し垂直をなすので、引き戸2の厚み方向のずれの防止を抑制できる。
また、図22に示す戸車(車輪)700は、円筒状の戸車本体702と、その戸車本体702の回転軸線方向における外周面中央から外向きに突出した円盤状突出部701とを有し、引き戸2が開閉移動する際、戸車本体701は、ガイド部3,5上を転動する一方で、円盤状突出部701は、ガイド部3,5に設けられた溝38,58内(ガイド溝)内に突出した状態で配置され、該溝370,570にガイドされる形で移動するように構成することができる。このような戸車700を用いた実施形態の一例として、図23及び図24を例示できる。なお、図23及び図24は、図2のA−A断面及びB−B断面のいずれか、又はこれらと平行な平面にて引き戸2を切断したときの断面図である。
図23は、図11の実施形態に戸車ユニット7’’を適用した場合の図である。引き戸2の下端部2Bにおいて、その厚み方向両端に配置された磁性部材85A,85Bに対向する形で、下側ガイド部3に形成された溝38内にも、その溝幅方向両端に、溝長さ方向(引き戸2の移動方向)に延びるレール状の磁性部材45A,45Bが配置されている。磁性部材85A,85Bは上端面が強磁性部材85Cに吸着し、磁性部材45A,45Bは下端面が強磁性部材46Cに吸着している。磁性部材45A,45Bに挟まれた凹状空間には、上面にガイド溝370を露出させる形で下側ガイド体37が嵌め込まれている。引き戸2が移動するに伴い、戸車(車輪)700の円筒状の戸車本体702が該下側ガイド体37におけるガイド溝370に隣接する上面37c上を転動する一方で、戸車700の円盤状突出部701が該下側ガイド体37のガイド溝370にガイドされる。なお、この場合、磁性部材45(45A,45B,45C)とガイド体37を一体化したガイドユニット450を予め用意することで、取り付け現場では溝38にこのガイドユニット450を嵌め込むだけで取り付けを完了できる。また、磁性部材85は、戸車ユニット70’’と一体化したユニット850として予め用意することで、取り付け現場では引き戸2の溝28Bにこのユニット850を嵌め込むだけで取り付けを完了できる。
他方、図24は、引き戸2の上端側において図23と同様の構成を実現したものである。引き戸2の上端部2Aにおいて、その厚み方向両端に配置された磁性部材89A,95Bに対向する形で、上側ガイド部5に形成された溝58内にも、その溝幅方向両端に、溝長さ方向(引き戸2の移動方向)に延びるレール状の磁性部材66A,66Bが配置されている。磁性部材95A,95Bは上端面が強磁性部材95Cに吸着し、磁性部材66A,66Bは下端面が強磁性部材66Cに吸着している。磁性部材66A,66Bの間の凹状空間には、下面にガイド溝570を露出させる形で上側ガイド体57が嵌め込まれている。引き戸2が移動するに伴い、戸車(車輪)700の円筒状の戸車本体702が該上側ガイド体57におけるガイド溝570に隣接する上面57c上を転動する一方で、戸車(車輪)700の円盤状突出部701が該上側ガイド体57のガイド溝570によりガイドされる。なお、この場合、磁性部材66(66A,66B,66C)とガイド体37を一体化したガイドユニット660を予め用意することで、取り付け現場では溝38にこのガイドユニット660を嵌め込むだけで取り付けを完了できる。また、磁性部材95は、戸車ユニット70’’と一体化したユニット950として予め用意することで、取り付け現場では引き戸2の溝28Aにこのユニット950を嵌め込むだけで取り付けを完了できる。
また、上記実施形態において使用する永久磁石は、異方性磁石とすることができ、このとき、該異方性磁石の容易磁化方向(いわゆるc軸方向)が、反発ないし吸引する対象となるもう一方の磁性部材との対向方向に一致するようにすることができる。これにより、当該対向方向に強い磁力が得られる。
また、上記した全ての実施形態において、上側ガイド部5に設けられる磁性材料が鉄等の軟磁性部材6とされているが、図26や図24のように永久磁石部材66,68としてもよく、少なくとも引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9に対し吸引される構成となっていればよい。逆に、上記した全ての実施形態において、上側ガイド部5に設けられる磁性材料を永久磁石部材66とし、引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9を軟磁性部材としてもよい。
また、上記実施形態において、引き戸2の上端部2A及び下端部2Bに設けられる磁性部材9,8や、上側及び下側のガイド部5,3内に設けられる磁性部材6,4は、引き戸2の重さに基づいて、必要な吸着力・磁束密度を算出し、その種類(材料)を決定する。例えば、引き戸2が金属製で、重量が比較的大きい場合には、全ての磁石部材をネオジウム磁石にしてもよいし、あるいは引き戸2が木製で、重量がそれほど大きくない場合には、全ての磁石をフェライト磁石にすることもできる。また、引き戸2の上端側については、対向する磁性部材の一方を軟磁性部材とすることもできるし、双方とも磁石部材としてもよい。さらには磁石の大きさ・形状も、吸着力・磁束密度に寄与するので、引き戸2の重さに基づいて決定する。このような磁性部材の選定により、図27に示すように、引き戸2の下端部2Bが下側ガイド部3に対し浮上し、かつ引き戸2の上端部の戸車7のみが上側ガイド部5に接触して転動する上側転動浮上状態に保持することもできるし、図28に示すように、引き戸2を上側及び下側の双方のガイド部5,3に対し非接触となる完全浮上状態に保持することもできる。
また、上記実施形態においては、永久磁石部材4,6,8,9における他の磁性部材との対向面4a,6a,8a,9aには、図30に示すような磁極片(ポールピース:例えば鉄等の軟磁性部材からなる)10を密着配置してもよい。この磁極片10は、永久磁石部材4,6,8,9から、対向する他の磁性部材に向かって突出し、面4a,6a,8a,9aと密着する側から突出先端側に向けて先細りとなる形状をなす。これにより、永久磁石部材4,6,8,9の上記面4a,6a,8a,9a面の角や周縁から外向きに漏れる磁束を、対向する磁性部材側に向けることができ、得るべき反発力ないし吸引力を強化できる。なお、レール状に延びる磁石部材4,6,8,9に対しては、磁極片10もその長さ方向に延びる形で配置するとよい。
また、上記実施形態においては、引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9は、引き戸2の移動方向において、引き戸2の下端部2Bと同様の位置に配置されているが、その配置は、他の形態であってもよい。例えば、図29に示すように、引き戸2の上端部2Aに設けられる磁性部材9は、少なくとも該引き戸2の前後方向において戸車ユニット7(戸車70)のうち最も前に位置する戸車ユニット7(戸車70)よりも後方の位置で、かつ最も後ろに位置する戸車ユニット7(戸車70)よりも前方の位置に存在するように設けることができる。これにより、引き戸2の開閉移動時に生じ易い前後方向の傾斜によるがたつきを、これら磁性部材9,6の吸引力により助長させることがない。ここでの磁性部材9は、引き戸2の上端部2Aの前後に位置する戸車ユニット7の間で、中央よりもそれら戸車ユニット7に近い位置にそれぞれ配置されている。
また、上記実施形態においては、ガイド部5,3にレール状の磁性部材6,4を配置し、引き戸2の上下端部2A,2Bには、引き戸2の前後方向(移動方向)に分散的に磁性部材9,8を配置するように構成されているが、引き戸2の上下端部2A,2Bに、引き戸2の前後方向(移動方向)に沿ってレール状の磁性部材を配置し、ガイド部5,3に、ガイド長さ方向に磁性部材を分散配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、引き戸2の上端・下端に対し、引き戸2における前後方向の両端部に1つずつ戸車が取り付けられているが、戸車は、1つの引き戸2の少なくとも下端の前後方向両端部に2つ設けられていればよく、それらの中間部に追加して設けることも可能である。
また、上記実施形態における戸車ユニットには、戸車の回転軸部の回転軸線が、引き戸2の高さ方向と移動方向に直交する方向に延びる第一の戸車ユニット7,7’’と、戸車の回転軸部の回転軸線が、引き戸2の高さ方向に延び、引き戸2の移動方向に直交する第二の戸車ユニット7’とが例示され、これらを上記した実施形態のいずれにも適用可能としているが、図31に示すように、第一の戸車ユニット7又は7’’と、第二の戸車ユニット7’とを対にして設けることもできる。これにより、より安定的に引き戸がガイドされ、所定軌道上を滑らかに移動可能となる。特に、当該対をなす戸車ユニット7(7’’),7’は、引き戸2の下端に取り付けられることにより、引き戸2の下端側で生じやすい磁性部材8,4の反発力に起因した引き戸2の厚み方向へのずれを、効果的に防止できる。
また、上記実施形態における戸車ユニットには、戸車の回転軸部の回転軸線が、引き戸2の高さ方向と移動方向(前後方向)に直交する方向に延びる第一の戸車ユニット7,7’’と、戸車の回転軸部の回転軸線が、引き戸2の高さ方向に延び、引き戸2の移動方向(前後方向)に直交する第二の戸車ユニット7’とが例示され、これらを上記した実施形態のいずれにも適用可能としているが、図31に示すように、第一の戸車ユニット7又は7’’と、第二の戸車ユニット7’とを対にして設けることもできる。例えば、下側ないし上側ガイド部3,5においてガイド体としてガイド溝300,500を設け、これをレールとする形で両戸車70,70’を配置する。即ち、第一の戸車ユニット7の戸車70は、ガイド溝300,500の溝底面300a,500a上を転動可能に配置し、第二の戸車ユニット7’の戸車70’は、ガイド溝300,500内の両側壁面300b−300b,500b−500b上を転動可能に配置する。これにより、より安定的に引き戸がガイドされ、所定軌道上を滑らかに移動可能となる。特に、当該対をなす戸車ユニット7(7’’),7’は、引き戸2の下端に取り付けられることにより、引き戸2の下端側で生じやすい磁性部材8,4の反発力に起因した引き戸2の厚み方向へのずれを、効果的に防止できる。
また、上記実施形態においては、互いに反発する形で永久磁石部材8,4が引き戸2の下端側にて引き戸2側と下側ガイド部3側とで対向配置され、なおかつ互いに吸引される形で磁性部材9,6が引き戸2の上端側にて引き戸2側と上側ガイド部5側とで対向配置される一方、戸車(戸車ユニット)が、引き戸2の上端側と下端側との双方に取り付けられている。ところが、戸車(戸車ユニット)は、引き戸2の上端側及び下端側のうちいずれか一方側のみでもよい。この場合、図32及び図33に示すように、引き戸2の上端部2A及び2Bのうち戸車を設けない側の先端200A,200Bが、対向する上側及び下側ガイド部3,5のガイド体301,501上によりガイドされつつ摺動する摺動ガイド受け部とされる。なお、図32及び図33については、図2のA−A断面及びB−B断面のいずれか、又はこれらと平行な平面にて引き戸2を切断したときの断面図である。
図32の場合、引き戸2の上端側に戸車がなく、下端側のみに戸車70(戸車ユニット7)を有する。上側ガイド部5には、ガイド体としてガイド溝501が設けられ、このガイド溝501内に引き戸2の上端側先端200Aが嵌め込まれる。つまり、引き戸2の上端側先端200Aは、ガイド溝501内の両側壁面501b−501bに対し厚み方向に挟まれ、引き戸2の移動時には、ガイド溝501内の両側壁面501b−501b上を摺動する形でガイドを受ける摺動ガイド受け部として機能している。このとき、引き戸2の下端側の戸車70は、ガイド溝501の溝底面501aに接触し、該溝底面501a上を転動可能とされるとよい。引き戸2の荷重は、その下端側と上端側における反発と吸引により軽減されているので、戸車への荷重負担も減じられるし、戸車が溝底面501a上を転動することにより、引き戸2の移動をより安定したものとできる。なお、この場合、引き戸2の下端部2Aには、既に述べた他の実施形態の構成を採用できる。
図33の場合、引き戸2の下端側に戸車がなく、上端側のみに戸車70(戸車ユニット7)を有する。下側ガイド部3には、ガイド体としてガイド溝301が設けられ、このガイド溝301内に引き戸2の下端側先端200Bが嵌め込まれる。つまり、引き戸2の下端側先端200Bは、ガイド溝301内の両側壁面301b−301bに対し厚み方向に挟まれ、引き戸2の移動時には、両側壁面301b−301b上を摺動する形でガイドを受ける摺動ガイド受け部として機能している。このとき、引き戸2の上端側の戸車70は、ガイド溝501の溝底面501aに接触し、該溝底面501a上を転動可能に配置してもよいし、ガイド溝501の溝底面501aに対し対向しつつ通常は非接触を保持し、引き戸の移動方向に回転可能に配置してもよい。後者の場合は、引き戸2に前後傾斜等が生じた場合にのみ緊急的に溝底面501aに接触して転動するような構成となる。他方、引き戸2の下端は、摺動摩擦低減のために、下側ガイド部3に対し浮上した状態となっているとよい。なお、この場合、引き戸2の上端部2Aには、既に述べた実施形態の他の構成を採用できる。
上記実施形態には、上側ないし下側ガイド部5,3においてガイド体として設けられたガイド溝内の両側壁面によって、引き戸2の戸車7(又は7’,7’’)が挟まれることにより、引き戸2がガイドされる構成を有するものがあるが、これらの実施形態については、例えば図7,図10,図12,図15に示すように、戸車7(又は7’,7’’)のみがガイドされるのではなく、戸車7(又は7’,7’’)と共に該戸車が設けられた側の引き戸2の先端部も、該ガイド溝内の両側壁面によって引き戸2の厚み方向に挟まれてガイドされるように構成することができる。このように戸車と引き戸先端の双方がガイド溝によりガイドされる構成は、引き戸2がその厚さ方向にずれることを効果的に抑制する。特に、該厚さ方向のずれは引き戸2の下端部において生じ易いため、当該構成は、引き戸2の下端側において適用されるとよい。
また、上記実施形態においては、上側ないし下側ガイド部5,3においてガイド体をなすガイド溝内に2つの板状の磁性部材(永久磁石部材を含む)6,4が配置され、それらの間に、引き戸2の戸車7(又は7’,7’’)が挟まれることにより、引き戸2がガイドされる構成が示されているが、これらの実施形態については、例えば図32,図33に示すように、磁性部材6,4により戸車7(又は7’,7’’)がガイドされると共に、該戸車が設けられた引き戸2の本体の先端部も、該ガイド溝内の両側壁面によって挟まれてガイドされるよう構成することができる。このように磁性部材により戸車がガイドされ、かつガイド体により引き戸先端がガイドされる構成は、引き戸2がその厚さ方向にずれることを効果的に抑制する。特に、該厚さ方向のずれは引き戸2の下端部において生じ易いため、当該構成は、引き戸2の下端側において適用されるとよい。
1 引き戸ユニット
2 引き戸
2A 引き戸の上端部
2B 引き戸の下端部
3 下側ガイド部
30,31,32,34,37 下側ガイド体
4,6,8,9 磁性部材
5 上側ガイド部
50,51,52,57 上側ガイド体
7,7’,7’’ 戸車ユニット

Claims (25)

  1. 上端側及び下端側がガイドされる形で予め定められた軌道上を移動可能な引き戸と、該引き戸の下端側をガイドする下側ガイド体を有した下側ガイド部とを備え、
    少なくとも前記引き戸の下端部には、複数の下端側戸車と複数の永久磁石部材が設けられる一方で、前記下側ガイド部には、該永久磁石部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該永久磁石部材とは別の永久磁石部材が設けられ、それら対向する永久磁石部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが反発し、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、
    前記軌道上の任意の位置において、前記引き戸から前記下端側戸車を介して前記下側ガイド部に加わる荷重が、前記引き戸の下端側と前記下側ガイド部との双方の永久磁石部材の反発力により軽減されていることを特徴とする引き戸ユニット。
  2. 前記引き戸が前記軌道上を移動可能となるよう該引き戸の上端側をガイドする上側ガイド体を有した上側ガイド部を備え、前記引き戸の上端部には磁性部材が設けられる一方で、前記上側ガイド部には、該磁性部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該磁性部材とは別の磁性部材が設けられ、それら対向する磁性部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが吸引され、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、さらに、それら磁性部材のうち一方が永久磁石部材であり、他方がこれに吸引される永久磁石部材又は軟磁性部材である請求の範囲第1項記載の引き戸ユニット。
  3. 前記引き戸の上端部には複数の上端側戸車が設けられる請求の範囲第2項記載の引き戸ユニット。
  4. 前記引き戸の上端部の磁性部材は、該引き戸の前後方向において対称をなすよう分散配置されている請求の範囲第2項又は請求の範囲第3項に記載の引き戸ユニット。
  5. 請求の範囲第3項に記載の要件を備え、
    前記引き戸の上端部の磁性部材は、該引き戸の前後方向において前記上端側戸車のうち最も前に位置する上端側戸車よりも後方の位置で、かつ最も後ろに位置する上端側戸車よりも前方の位置に設けられている請求の範囲第3項又は請求の範囲第4項に記載の引き戸ユニット。
  6. 前記上側ガイド部の磁性部材は、前記上側ガイド体の長さ方向に連続するレール状に設けられている請求の範囲第2項ないし請求の範囲第5項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  7. 請求の範囲第3項の要件を備え、
    前記上側ガイド部の磁性部材は、前記上側ガイド体の幅方向の両端側にそれぞれ設けられ、前記上端側戸車は、それら磁性部材の間に一部が挟まれる形で前記引き戸の移動方向にガイドされる請求の範囲第6項記載の引き戸ユニット。
  8. 請求の範囲第3項に記載の要件を備え、
    前記上側ガイド部の磁性部材は、前記上側ガイド体上に設けられ、前記上端側戸車は、前記引き戸の高さ方向において該磁性部材と対向する請求の範囲第6項記載の引き戸ユニット。
  9. 請求の範囲第3項に記載の要件を備え、
    前記上側ガイド体は、該上側ガイド体の幅方向において下端面の高さが異なる段差を有し、当該段差の境界を形成する段差立面に対し第一側の下端面上に前記磁性部材が設けられ、第二側の下端面上に前記上端側戸車が前記引き戸の高さ方向において対向する請求の範囲第6項記載の引き戸ユニット。
  10. 請求の範囲第3項に記載の要件を備え、
    前記上側ガイド体は上側ガイド溝として形成され、前記上端側戸車は、その一部又は全体が上側ガイド溝内に嵌り込んで前記引き戸の移動方向にガイドされる請求の範囲第2項ないし請求の範囲第9項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  11. 請求の範囲第3項に記載の要件を備え、
    前記上端側戸車は、円筒状の戸車本体と、その戸車本体の回転軸線方向における外周面中央から外向きに突出した円盤状突出部とを有し、前記引き戸が開閉移動する際、前記戸車本体は、前記上側ガイド部上を転動する一方で、前記円盤状突出部は、前記上側ガイド部に設けられた前記上側ガイド体をなす上側ガイド溝内に突出した状態で配置され、該上側ガイド溝にガイドされる形で移動するものである請求の範囲第2項ないし請求の範囲第9項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  12. 前記引き戸の上端部の磁性部材は永久磁石部材であり、前記上側ガイド部の磁性部材は、軟磁性部材である請求の範囲第2項ないし請求の範囲第11項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  13. 請求の範囲第3項記載の要件を備え、
    前記上端側戸車は、前記上側ガイド部に対し常に接触し、該上側ガイド部上を前記引き戸の移動に伴い転動することを特徴とする請求の範囲第1項ないし請求の範囲第12項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  14. 前記引き戸は、少なくとも前記下側ガイド部に対し浮上した状態を保持していることを特徴とする請求の範囲第1項ないし請求の範囲第12項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  15. 上下両端側がガイドされる形で予め定められた軌道上を移動可能な引き戸と、該引き戸の上端側をガイドする上側ガイド体を有した上側ガイド部と、該引き戸の下端側をガイドする下側ガイド体を有した下側ガイド部とを備え、
    前記引き戸の下端部には、前記下側ガイド体に接して該下側ガイド体上を転動する下端側戸車と複数の永久磁石部材が設けられ、前記下側ガイド部には、該永久磁石部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該永久磁石部材とは別の永久磁石部材が設けられ、それら対向する永久磁石部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが反発し、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、
    前記引き戸の上端部には、前記上側ガイド体によりガイドされる形で該上側ガイド体上を摺動可能な摺動ガイド受け部と複数の磁性部材が設けられるとともに、前記上側ガイド部には、該磁性部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該磁性部材とは別の磁性部材が設けられ、それら対向する磁性部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが吸引され、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、
    前記引き戸の下端側と上端側における反発と吸引により、前記軌道上の任意の位置において前記引き戸から前記下端側戸車を介して前記下側ガイド部に加わる荷重が軽減されていることを特徴とする引き戸ユニット。
  16. 前記下側ガイド部の永久磁石部材は、前記下側ガイド体の長さ方向に連続するレール状に設けられている請求の範囲第1項ないし請求の範囲第15項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  17. 前記下側ガイド部の永久磁石部材は、前記下側ガイド体の幅方向の両端側にそれぞれ設けられ、前記下端側戸車は、それら磁性部材の間に一部挟まれる形で前記引き戸の移動方向にガイドされる請求の範囲第16項記載の引き戸ユニット。
  18. 前記下側ガイド部の永久磁石部材は、前記下側ガイド体上に設けられ、前記下端側戸車は、前記引き戸の高さ方向において該永久磁石部材と対向する請求の範囲第16項記載の引き戸ユニット。
  19. 前記下側ガイド部は、前記下側ガイド体の幅方向において上端面の高さが異なる段差を有し、当該段差の境界を形成する段差立面に対し第一側の上端面上に前記永久磁石部材が設けられ、第二側の上端面上を前記下端側戸車が該引き戸の高さ方向において対向する請求の範囲第16項記載の引き戸ユニット。
  20. 前記下側ガイド体は下側ガイド溝として形成され、前記下端側戸車は、その一部又は全体が下側ガイド溝内に嵌り込んで前記引き戸の移動方向にガイドされる請求の範囲第16項ないし請求の範囲第19項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  21. 前記下端側戸車は、円筒状の戸車本体と、その戸車本体の回転軸線方向における外周面中央から外向きに突出した円盤状突出部とを有し、前記引き戸が開閉移動する際、前記戸車本体は、前記下側ガイド部上を転動する一方で、前記円盤状突出部は、前記下側ガイド部に設けられた前記下側ガイド体をなす下側ガイド溝内に突出した状態で配置され、該下側ガイド溝にガイドされる形で移動するものである請求の範囲第1項ないし請求の範囲第19項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  22. 前記引き戸の下端部の永久磁石部材は、該引き戸の前後方向において前記下端側戸車のうち最も前に位置する戸車よりも前方の位置と、最も後ろに位置する戸車よりも後方の位置との双方に少なくとも設けられている請求の範囲第1項ないし請求の範囲第21項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  23. 上下両端側がガイドされる形で予め定められた軌道上を移動可能な引き戸と、該引き戸の上端側をガイドする上側ガイド体を有した上側ガイド部と、該引き戸の下端側をガイドする下側ガイド体を有した下側ガイド部とを備え、
    前記引き戸の下端部には、前記下側ガイド体によりガイドされる形で該した側ガイド体上を摺動可能な摺動ガイド受け部と複数の永久磁石部材が設けられるとともに、前記下側ガイド部には、該永久磁石部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該永久磁石部材とは別の永久磁石部材が設けられ、それら対向する永久磁石部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが反発し、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、
    前記引き戸の上端部には、前記上側ガイド部に対向して前記引き戸の移動方向に回転可能とされた上端側戸車と複数の磁性部材が設けられ、前記上側ガイド部には、該磁性部材に対し前記引き戸の高さ方向に対向する、該磁性部材とは別の磁性部材が設けられ、それら対向する磁性部材は、前記引き戸が前記軌道上を移動する際には常に前記高さ方向に投影的重なりを有して対向するとともに、それら双方の対向面の磁極により互いが吸引され、かつそれら対向面のそれぞれが少なくとも引き戸の移動方向において全て同種の磁極を有しており、
    前記引き戸の下端側と上端側における反発と吸引により、前記軌道上の任意の位置において前記引き戸により前記下側ガイド部に加わる荷重が、該引き戸が浮上状態となることで軽減されることを特徴とする引き戸ユニット。
  24. 前記下側ガイド部の永久磁石部材は、前記下側ガイド体の長さ方向に連続するレール状に設けられている請求の範囲第1項ないし請求の範囲第23項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
  25. 前記引き戸の下端部の永久磁石部材は、該引き戸の前後方向において対称をなすよう分散配置されている請求の範囲第1項ないし請求の範囲第24項のいずれか1項に記載の引き戸ユニット。
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