本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シャーシに対してLED基板を取り付ける際の作業性を向上させることを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の照明装置は、光源と、前記光源が実装された光源基板と、前記光源基板が収容されるとともに取付孔を有するシャーシと、前記シャーシとの間で前記光源基板を挟んで保持可能な本体部、及び前記本体部から前記シャーシ側に突出して前記取付孔内に挿入される取付部を有する基板保持部材とを備え、前記基板保持部材は、前記取付部が平面に視て前記取付孔の縁部と重畳し前記本体部との間で前記取付孔の縁部を挟持する挟持位置と、前記取付部が平面に視て前記取付孔の縁部とは重畳せず前記取付孔からの前記取付部の脱抜が許容される非挟持位置とを前記シャーシの板面に沿って回動可能とされる。
このようにすれば、光源基板をシャーシに取り付けるには、シャーシ内に光源基板を収容した状態で、基板保持部材の取付部をシャーシの取付孔内に挿入し、非挟持位置とした基板保持部材をシャーシの板面に沿って回動させる。すると、基板保持部材が挟持位置に至り、取付部が平面に視て取付孔の縁部と重畳して本体部との間で取付孔の縁部が挟持されることで、基板保持部材がシャーシに対して取付状態に保持される。この状態では、光源基板は、基板保持部材の本体部とシャーシとの間に挟まれることでシャーシに対して取付状態に保持される。一方、光源基板をシャーシから取り外す場合には、挟持位置とされた基板保持部材を回動させ、取付部が平面に視て取付孔の縁部とは重畳しない非挟持位置に至らせる。非挟持位置では、取付部が取付孔からの脱抜が許容されているから、基板保持部材をシャーシから取り外すことができる。これにより、基板保持部材による光源基板の保持状態が解除されるので、シャーシから光源基板を取り外すことができる。
従来では、光源基板をビス止めしていたため、ビスを着脱する作業自体の作業性が芳しくないなどの理由から作業性が悪化し易い傾向にあったものの、本発明によれば、基板保持部材を非挟持位置と挟持位置との間でシャーシの板面に沿って回動させる作業を行うことで、基板保持部材により光源基板を保持したり、その保持状態を解除することが容易にできるから、光源基板を着脱する際の作業性が良好なものとされる。
ところで、本発明に係る基板保持部材は、シャーシとの間で光源基板を挟んで保持するようにしているため、例えば光源基板に実装された光源に不良が生じていて光源基板の交換または修理が必要な場合には、基板保持部材及び光源基板をシャーシからそれぞれ取り外す必要があり、例えば冷陰極管を保持するランプクリップでは冷陰極管の取り外し作業のみを行えばよいのと比べると、基板保持部材の取り外し作業の頻度が高くなる傾向とされる。また、光源基板は、当該照明装置が大型化するのに伴い、その使用数が増加する傾向にあることから、大型化に伴い基板保持部材の使用数並びにその着脱作業回数も多くなる傾向とされる。以上の事情から、光源基板を保持する基板保持部材における着脱時の作業性を向上させることで、当該照明装置を修理などする際の作業性、並びに当該照明装置が大型化した場合の作業性を著しく向上させることができるのである。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記取付部及び前記取付孔は、共に長手状をなしている。このようにすれば、取付部及び取付孔の長辺方向を一致させると、基板保持部材が非挟持位置とされ、取付部及び取付孔の長辺方向を互いに交差させると、基板保持部材が挟持位置とされる。仮に取付部及び取付孔を長手状以外の形状、例えば平面に視て正方形とした場合と比べると、挟持位置において平面に視て取付孔の縁部と重畳する取付部の範囲を広く確保することが可能となり、それにより基板保持部材並びに光源基板を安定的に保持することができる。また、取付部を平面に視て正方形とした場合には、基板保持部材を非挟持位置から90度回動させると、再び非挟持位置とされるものの、本発明によれば、基板保持部材を非挟持位置から90度回動させたときでも、基板保持部材を挟持位置とすることができ、もって基板保持部材が不用意に外れるような事態が生じ難くなる。
(2)前記取付部は、平面に視て前記光源基板と重畳する位置に配されるのに対し、前記光源基板には、前記取付孔に連通するとともに前記取付部が通される貫通孔が設けられていて、前記本体部と前記挟持部との間には、前記取付孔の縁部と共に前記貫通孔の縁部が挟持される。このようにすれば、シャーシと共に光源基板における貫通孔の縁部が本体部と挟持部との間に挟持されるので、光源基板をより安定的に保持することができる。
(3)前記光源基板は、長手状をなすとともにその長辺方向に沿って延在する配線パターンを有しているのに対し、前記貫通孔は、前記光源基板における長辺方向に並行する長手状をなしている。このようにすれば、貫通孔が光源基板における長辺方向、つまり配線パターンの延在方向に並行する長手状をなしているから、仮に貫通孔が配線パターンの延在方向と直交する長手状をなす場合と比べると、光源基板に貫通孔及び配線パターンを形成するにあたり、光源基板における短辺寸法を小さくすることができる。これにより、光源基板における材料費を削減できるとともにシャーシ内における光源基板の配置スペースを小さくすることもできる。
(4)前記光源基板には、前記貫通孔が複数設けられており、前記貫通孔は、平面に視て相対的に小さい小型貫通孔と、平面に視て相対的に大きい大型貫通孔とからなる。このようにすれば、小型貫通孔に挿入された取付部と小型貫通孔の内面との間に保有される間隙は、大型貫通孔に挿入された取付部と大型貫通孔の内面との間に保有される間隙よりも相対的に小さいものとされる。従って、小型貫通孔に挿入した取付部により光源基板を適切に位置決めすることができる。一方、大型貫通孔の内面と取付部との間に保有される相対的に大きな間隙により、光源基板が熱膨張または熱収縮に伴って伸縮する際の伸縮許容量を十分に確保することができるから、光源基板に反りなどの変形が生じ難いものとされる。
(5)前記本体部と前記光源基板との間には、光を反射させる反射部材が介在しており、前記反射部材には、前記取付孔及び前記貫通孔に連通するとともに前記取付部が通される連通孔が複数設けられており、前記連通孔は、平面に視て相対的に小さい小型連通孔と、平面に視て相対的に大きい大型連通孔とからなる。このようにすれば、小型連通孔に挿入された取付部と小型連通孔の内面との間に保有される間隙は、大型連通孔に挿入された取付部と大型連通孔の内面との間に保有される間隙よりも相対的に小さいものとされる。従って、小型連通孔に挿入した取付部により反射部材を適切に位置決めすることができる。一方、大型連通孔の内面と取付部との間に保有される相対的に大きな間隙により、反射部材が熱膨張または熱収縮に伴って伸縮する際の伸縮許容量を十分に確保することができるから、反射部材に反りなどの変形が生じ難いものとされる。
(6)前記光源基板は、長手状をなすとともにその長辺方向に沿って複数の前記光源が配されているのに対し、前記本体部は、平面に視て前記光源基板のうち隣り合う前記光源の間の領域に配されている。このようにすれば、光源基板のうち隣り合う光源の間の領域を有効に利用することができる。
(7)前記本体部は、平面に視て前記光源基板のうち隣り合う前記光源の中間位置に配されている。このようにすれば、本体部に対して隣り合う各光源までの距離がほぼ等しくなるから、各光源から発せられた光に対する本体部の光学的影響をほぼ等しくすることができる。これにより、当該照明装置における出射光にムラが生じ難くなる。
(8)前記本体部は、平面に視て前記光源基板のうち短辺方向の中央位置に配されている。このようにすれば、光源基板をより安定的に保持することができる。
(9)前記取付部及び前記取付孔における周面には、平面に視て円弧状をなす円弧面が含まれている。このようにすれば、取付孔に対して取付部を挿抜する際に円弧面によって挿抜動作を円滑なものとすることができ、挿抜時の作業性に優れる。
(10)前記取付部は、前記本体部から前記シャーシ側に突出するとともに前記基板保持部材における回動軸となる軸部と、前記軸部から前記本体部と略平行に突出するとともに前記取付孔の縁部を前記本体部との間で挟持可能な挟持部とを備えている。このようにすれば、基板保持部材は、取付部における軸部を回動軸として挟持位置と非挟持位置との間を回動され、それに伴い挟持部により取付孔の縁部を本体部との間で挟持したり、その挟持状態を解除することができる。
(11)前記挟持部は、前記基板保持部材が前記非挟持位置とされた状態で前記取付孔内に配される内側部分と、前記取付孔外に配される外側部分とを有していて、少なくとも前記内側部分には、前記非挟持位置とされた前記基板保持部材を回動させるのに伴い、前記取付孔の縁部に摺接されることで前記内側部分を前記取付孔外へ変位させつつ前記挟持部を弾性変形させるよう案内可能な案内面が設けられている。このようにすれば、非挟持位置とされた基板保持部材を回動させると、案内面が取付孔の縁部に摺接されることで、挟持部における内側部分が取付孔外に変位させられるとともに挟持部が弾性変形される。挟持位置では、本体部と弾性変形した挟持部との間でシャーシが弾性的に挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材の不用意な脱落を防ぐことができる。
(12)前記挟持部は、前記軸部から前記本体部と略平行に突出する挟持部本体と、前記挟持部本体から前記本体部側に突出するとともに前記案内面を有する案内突部とからなり、前記挟持部本体が前記外側部分を、前記案内突部が前記内側部分をそれぞれ有している。このようにすれば、非挟持位置では、案内突部が取付孔内に配されていて、そこから基板保持部材を回動させると、案内突部の案内面が取付孔の縁部に摺接されることで、案内突部が取付孔外に変位させられるとともに挟持部本体が弾性変形される。これにより、挟持位置においてシャーシを弾性的に挟持することができる。
(13)前記案内突部は、前記挟持部本体のうち前記軸部側とは反対側の端部に配されている。このようにすれば、挟持部本体において軸部と案内突部との間の距離を最大限に確保することができるから、挟持部本体を弾性変形させ易くなり、それにより基板保持部材を回動させるのに必要な力を低減でき、もって作業性を向上させることができる。
(14)前記軸部は、前記本体部と同心となる位置に配されている。このようにすれば、作業者は、本体部を目視することで基板保持部材における回動軸の位置を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材を着脱する際の作業性を向上させることができる。
(15)前記挟持部は、前記軸部から互いに反対側に向けてそれぞれ突出する部位を有する。このようにすれば、基板保持部材を保持位置とすると、挟持部のうち軸部から互いに反対側に向けてそれぞれ突出する部位が、取付孔の縁部をそれぞれ挟持するので、光源基板をより安定的に保持することができる。
(16)前記挟持部は、前記軸部を中心とした対称形状とされる。このようにすれば、挟持部のうち軸部から互いに反対側に向けてそれぞれ突出する部位が取付孔の縁部と平面に視て重畳する面積がほぼ等しくなるので、光源基板をさらに安定的に保持することができる。
(17)前記軸部は、平面に視て前記挟持部の形成範囲内に配されている。このようにすれば、取付孔の平面形状を挟持部と一致させることが可能とされる。これにより、取付孔の形状を簡素化することができる。
(18)前記軸部は、断面円形状をなしている。このようにすれば、基板保持部材を回動させる際に、軸部が取付孔の縁部に干渉し難くなるので、回動動作を円滑なものとすることができ、作業性に優れる。
(19)前記本体部は、平面に視て円形状に形成されている。このようにすれば、本体部の外縁に起因して陰影が生じても、その陰影が外部から視認し難いものとされ、もって輝度ムラの防止に好適となる。
(20)前記本体部は、長手状をなしている。このようにすれば、基板保持部材を挟持位置と非挟持位置との間を回動させる際に、本体部を目視することで基板保持部材の回動状態を容易に把握することができ、作業性に優れる。
(21)前記取付部及び前記取付孔は、共に長手状をなしており、前記本体部は、その長辺方向が前記取付部における短辺方向と一致している。このようにすれば、作業者は、本体部を目視することで、長手状をなす取付部の長辺方向及び短辺方向を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材を着脱する際の作業性を向上させることができる。
(22)前記取付部は、平面に視て前記本体部の外縁から外向きに張り出す形態とされる。このようにすれば、作業者は、本体部の外形に加えて、取付部における本体部からの張出部分を目視することで、基板保持部材における非挟持位置からの回動状態をより容易に把握することができ、作業性に極めて優れる。しかも、取付部が挿入される取付孔については、挟持位置に至らせたときに長手状をなす本体部によって覆うことが可能とされ、それにより取付孔が露出するのを防ぐことができる。
(23)前記本体部における外周面には、平面に視て円弧状をなす円弧面が含まれている。このようにすれば、長手状をなす本体部の外縁に起因して陰影が生じても、その陰影が外部から視認し難いものとされ、もって輝度ムラの防止に好適となる。
(24)前記本体部のうち前記基板保持部材における回動中心から外れた位置には、前記基板保持部材が回動されるのに伴って変位する指標部が設けられている。このようにすれば、作業者は、指標部を目視することで、基板保持部材の回動状態を容易に把握することができ、作業性に優れる。
(25)前記指標部は、前記本体部を部分的に切り欠いて形成されている。このようにすれば、仮に本体部を部分的に突出させることで指標部を形成した場合と比べると、外形を小型に留めることができるとともに、材料費を削減することもできる。
(26)前記指標部は、前記本体部における外縁部に配されている。このようにすれば、回動に伴う指標部の変位量を最大限に大きく確保することが可能とされるから、作業者にとって基板保持部材の回動状態をより明瞭に把握することができ、作業性に一層優れる。
(27)前記指標部は、前記本体部のうち前記基板保持部材における回動中心に対して対称となる位置に少なくとも一対設けられている。このようにすれば、作業者にとって基板保持部材の回動状態をより明瞭に把握することができ、作業性に一層優れる。
(28)前記本体部には、前記シャーシ側とは反対側に突出する突部が設けられている。このようにすれば、基板保持部材をシャーシに対して着脱するに際し、作業者は、本体部からシャーシ側とは反対側に突出する突部を把持して着脱作業を行うことが可能とされる。これにより、基板保持部材を着脱する際の作業性を一層向上させることができる。
(29)前記突部は、長手状をなしている。このようにすれば、突部を把持して基板保持部材を回動操作する際の作業性を向上させることができる。しかも、作業者は、突部を目視することで基板保持部材における回動状態を容易に把握することができる。
(30)前記取付部及び前記取付孔は、共に長手状をなしており、前記突部は、その長辺方向が前記取付部における長辺方向と一致している。このようにすれば、作業者は、突部を目視することで、長手状をなす取付部の長辺方向及び短辺方向を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材を着脱する際の作業性を向上させることができる。
(31)前記突部は、前記基板保持部材における回動中心と同心状をなしている。このようにすれば、作業者が突部を把持して回動操作を行う際の作業性を向上させることができる。
(32)前記突部は、先細り状に形成されている。このようにすれば、突部に起因する陰影が生じ難くなり、もって輝度ムラの防止に好適となる。
(33)前記突部は、平面に視て多角形状に形成されている。このようにすれば、仮に突部を平面に視て円形状にした場合と比べると、作業者が突部を把持して回動操作を行う際の作業性を向上させることができる。
(34)前記突部は、その外縁が前記本体部における外縁よりも平面に視て内側に配されるよう形成されている。このようにすれば、仮に突部の外縁が本体部の外縁と面一状をなすものと比べると、突部に起因する陰影が生じ難くなり、もって輝度ムラの防止に好適となる。
(35)前記シャーシには、前記光源からの光を出射するための開口部が設けられるのに対し、前記光源基板と対向するよう前記開口部を覆う形で配される光学部材が備えられており、前記突部は、前記光学部材を支持可能とされる。このようにすれば、突部により光学部材を支持することで、光学部材が光源側に接近するよう変形するのを規制することができる。
(36)前記本体部と前記光源基板との間には、光を反射させる反射部材が介在しており、前記本体部における前記反射部材との対向面には、前記反射部材側に突出し、前記反射部材に対して当接される当接部が設けられている。このようにすれば、反射部材を光源基板と共に保持することができる。反射部材に当接される当接部は、本体部から反射部材側に突出する形態とされるから、仮に本体部における反射部材との対向面が全域にわたって反射部材に対して当接される場合と比べると、反射部材に対する基板保持部材の接触面積を小さくすることができる。逆に言うと、反射部材においては、基板保持部材とは非接触で、基板保持部材により押さえられない部分の面積が大きくなる。この押さえられない部分は、基板保持部材が接触して押さえられる部分と比べると、熱環境の変化により熱膨張または熱収縮が生じたときに伸縮し易くなっている。そして、この押さえられない部分の面積が大きくなれば、反射部材全体として伸縮の自由度が高まることになるので、伸縮に伴う撓みや反りなどの変形が局所的に顕在化するのを抑制することができる。
(37)前記当接部は、前記本体部において前記取付部から離れた位置に配されている。このようにすれば、基板保持部材を製造する上で寸法誤差が生じた場合において、例えば本体部からの当接部の突出寸法が設定値よりも大きくなると、反射部材に対して作用する押さえ力が過度に大きくなるおそれがある。そのような場合でも、本体部において当接部が取付部から離れた位置に配されているので、本体部のうち取付部から当接部までの部分を弾性変形させて、増加し得る押さえ力を吸収することが可能となる。これにより、当接部から反射部材に過度の押さえ力が作用するのを防ぐことができ、もって反射部材における伸縮の自由度を担保することができる。しかも、上記のように本体部を弾性変形させると、その弾性力によって本体部と挟持部との間でシャーシが挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材の不用意な脱落を防ぐことができる。
(38)前記取付部は、前記本体部から前記シャーシ側に突出するとともに前記基板保持部材における回動軸となる軸部と、前記軸部から前記本体部と略平行に突出するとともに前記取付孔の縁部を前記本体部との間で挟持可能な挟持部とを備えており、前記挟持部は、前記基板保持部材が前記非挟持位置とされた状態で前記取付孔内に配される内側部分と、前記取付孔外に配される外側部分とを有していて、少なくとも前記内側部分には、前記非挟持位置とされた前記基板保持部材を回動させるのに伴い、前記取付孔の縁部に摺接されることで前記内側部分を前記取付孔外へ変位させつつ前記本体部を弾性変形させるよう案内可能な案内面が設けられている。このようにすれば、非挟持位置とされた基板保持部材を回動させると、案内面が取付孔の縁部に摺接されることで、挟持部における内側部分が取付孔外に変位させられるとともに本体部のうち軸部から当接部までの間の部分が弾性変形される。挟持位置では、挟持部と弾性変形した本体部との間でシャーシが弾性的に挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材の不用意な脱落を防ぐことができる。
(39)前記挟持部及び前記取付孔は、共に長手状をなしているのに対し、前記案内面は、前記挟持部における前記本体部側を向いた面において、前記軸部に近づくのに従って前記本体部との間隔が次第に狭くなるよう形成されている。このようにすれば、案内面は、軸部に近づくのに従って本体部との間隔が次第に狭くなっているので、基板保持部材を非挟持位置から挟持位置に回動させるのに伴い、本体部が徐々に弾性変形されるとともに取付孔の縁部に対する内側部分の案内面の摺接箇所が次第に軸部に接近するよう変位し、その結果内側部分が取付孔外に変位させられる。これにより、挟持位置においてシャーシを弾性的に挟持することができる。
(40)前記案内面は、前記挟持部における前記本体部側を向いた面において、全域にわたって形成されている。このようにすれば、基板保持部材に寸法誤差やシャーシに対する組み付け誤差が生じた場合でも、案内面による案内機能を確実に発揮させることができる。
(41)前記挟持部は、中空部を保有するよう形成されている。このようにすれば、基板保持部材を回動させる際に挟持部を弾性変形させることが可能となる。従って、基板保持部材を回動させるのに必要な力を低減でき、もって作業性を向上させることができる。
(42)前記取付部が前記本体部における中央側に配されるのに対し、前記当接部は、前記本体部における外縁部に配されている。このようにすれば、取付部を本体部における中央側に配することで、シャーシに対して基板保持部材を安定的に保持させることができる。その上で、当接部を本体部における外縁部に配することで、取付部と当接部との間の距離を最大限に確保でき、本体部をより弾性変形し易くすることが可能となる。これにより、基板保持部材を製造する上で生じる寸法誤差の吸収幅を高めることができ、もって反射部材における伸縮の自由度をより安定的に担保することができる。
(43)前記当接部は、前記本体部において前記取付部を挟んだ位置に少なくとも一対配されている。このようにすれば、反射部材に対して押さえ力をバランスよく作用させることができ、反射部材の伸縮の自由度を高めつつも反射部材を適切に保持することが可能となる。また、一対の当接部間において本体部を弓形に弾性変形させることができる。
(44)前記当接部は、前記取付部を中心にした対称位置に配されている。このようにすれば、反射部材に対して押さえ力を一層バランスよく作用させることができる。
(45)前記基板保持部材と前記シャーシとの少なくともいずれか一方には、前記基板保持部材における前記非挟持位置からの回動角度を規制可能な回動規制構造が設けられている。このようにすれば、回動規制構造により基板保持部材を非挟持位置から回動させる際の回動角度を規制することができるから、基板保持部材を確実に挟持位置に至らせることができる。
(46)前記回動規制構造は、前記シャーシから前記光源基板側とは反対側に突出して設けられるとともに、前記基板保持部材が前記非挟持位置から所定角度回動すると前記取付部に係合されることでそれ以上の回動を規制するシャーシ側回動規制部により構成されている。このようにすれば、基板保持部材を非挟持位置から所定角度回動させると、シャーシ側回動規制部が取付部に係合されることで、基板保持部材のそれ以上の回動が規制される。これにより、基板保持部材を確実に挟持位置に至らせることができる。
(47)前記回動規制構造は、前記基板保持部材に設けられるとともに前記取付孔内に配される保持部材側回動規制部により構成されているのに対し、前記取付孔は、平面に視て前記取付部の外形に沿った取付孔本体と、前記取付孔本体から拡張されるとともに前記保持部材側回動規制部の回動変位を許容する拡張部分とから構成されており、前記保持部材側回動規制部は、前記基板保持部材が前記非挟持位置から所定角度回動すると前記拡張部分の内面に係合されることでそれ以上の回動を規制可能とされる。このようにすれば、基板保持部材を非挟持位置から回動させると、保持部材側回動規制部が取付孔における拡張部分内にて回動変位が許容され、所定の回動角度に達すると、保持部材側回動規制部が拡張部分の内面に係合することで、基板保持部材のそれ以上の回動が規制される。これにより、基板保持部材を確実に挟持位置に至らせることができる。
(48)前記取付部は、前記本体部から前記シャーシ側に突出するとともに前記基板保持部材における回動軸となる軸部と、前記軸部から前記本体部と略平行に突出するとともに前記取付孔の縁部を前記本体部との間で挟持可能な挟持部とを備えており、前記保持部材側回動規制部は、前記軸部と前記挟持部との双方に連なる形態とされている。このようにすれば、軸部と挟持部との双方に連なる形態の保持部材側回動規制部により取付部の補強を図ることができる。
(49)前記回動規制構造は、前記シャーシと前記取付部との双方に設けられるとともに、前記基板保持部材が前記非挟持位置から所定角度回動すると互いに凹凸嵌合することで、正逆方向への回動を規制可能な凹凸嵌合部により構成されている。このようにすれば、基板保持部材を非挟持位置から所定角度回動させると、シャーシ及び取付部における凹凸嵌合部が互いに凹凸嵌合されることで、基板保持部材が正逆いずれの方向への回動も規制される。これにより、基板保持部材を確実に挟持位置に至らせることができるとともに挟持位置に安定的に保つことができる。
(50)前記取付部及び前記取付孔は、共に平面に視て2回対称となる回転対称形状とされており、前記回動規制構造は、前記基板保持部材における前記非挟持位置からの回動角度をほぼ90度に規制可能とされる。このように、取付部及び取付孔が2回対称となる回転対称形状とされたものでは、基板保持部材が非挟持位置から180度回動されると、再び非挟持位置となる。従って、基板保持部材における非挟持位置から最大限となる回動角度が90度とされる。本発明によれば、回動規制構造により基板保持部材の非挟持位置からの回動角度を最大限となるほぼ90度に規制しているので、仮に基板保持部材が振動などの影響により多少回動変位したとしても非挟持位置にまでは至り難くなり、もって基板保持部材の不用意な脱落を防止することができる。
(51)前記光源は、LEDとされる。このようにすれば、高輝度化及び低消費電力化などを図ることができる。
次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える。
このような表示装置によると、表示パネルに対して光を供給する照明装置が、光源基板を着脱する際の作業性に優れたものであるため、製造コストの低減などを図ることが可能となる。
前記表示パネルとしては液晶パネルを例示することができる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばテレビやパソコンのディスプレイ等に適用でき、特に大型画面用として好適である。
(発明の効果)
本発明によれば、シャーシに対してLED基板を取り付ける際の作業性を向上させることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図21によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図4及び図5に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長の方形(矩形状)を成し、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12とを備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態では、画面サイズが42インチで横縦比が16:9のものを例示するものとする。
次に、液晶表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について順次に説明する。このうち、液晶パネル(表示パネル)11は、平面視矩形状をなしており、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶が封入された構成とされる。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方のガラス基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両基板の外側には偏光板が配されている。
続いて、バックライト装置12について詳しく説明する。バックライト装置12は、図2に示すように、光出射面側(液晶パネル11側)に開口部14bを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口部14bを覆うようにして配される光学部材15群(拡散板(光拡散部材)15aと、拡散板15aと液晶パネル11との間に配される複数の光学シート15b)、シャーシ14の外縁部に沿って配され光学部材15群の外縁部をシャーシ14との間で挟んで保持するフレーム16とを備える。さらに、シャーシ14内には、図3から図5に示すように、光源であるLED17(Light Emitting Diode:発光ダイオード)と、LED17が実装されたLED基板18と、LED基板18においてLED17に対応した位置に取り付けられる拡散レンズ19とが備えられる。その上、シャーシ14内には、LED基板18をシャーシ14との間で保持することが可能な基板保持部材20と、シャーシ14内の光を光学部材15側に反射させる反射シート21とが備えられる。なお、当該バックライト装置12においては、LED17よりも光学部材15側が光出射側となっている。以下では、バックライト装置12の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ14は、金属製とされ、図3から図5に示すように、液晶パネル11と同様に矩形状をなす底板14aと、底板14aの各辺の外端から立ち上がる側板14cと、各側板14cの立ち上がり端から外向きに張り出す受け板14dとからなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型(略浅皿状)をなしている。シャーシ14は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。シャーシ14における各受け板14dには、表側からフレーム16及び次述する光学部材15が載置可能とされる。各受け板14dには、フレーム16がねじ止めされている。シャーシ14の底板14aには、基板保持部材20を取り付けるための取付孔14eが開口して設けられている。取付孔14eは、底板14aにおいて基板保持部材20の取付位置に対応して複数分散配置されている。なお、取付孔14eの詳しい形状などについては後に改めて説明する。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形(矩形状)をなしている。光学部材15は、図4及び図5に示すように、その外縁部が受け板14dに載せられることで、シャーシ14の開口部14bを覆うとともに、液晶パネル11とLED17との間に介在して配される。光学部材15は、裏側(LED17側、光出射側とは反対側)に配される拡散板15aと、表側(液晶パネル11側、光出射側)に配される光学シート15bとから構成される。拡散板15aは、所定の厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有する。光学シート15bは、拡散板15aと比べると板厚が薄いシート状をなしており、2枚が積層して配されている(図7から図10)。具体的な光学シート15bの種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。
フレーム16は、図2に示すように、液晶パネル11及び光学部材15の外周縁部に沿う枠状をなしている。このフレーム16と各受け板14dとの間で光学部材15における外縁部を挟持可能とされている(図4及び図5)。また、このフレーム16は、液晶パネル11における外縁部を裏側から受けることができ、表側に配されるベゼル13との間で液晶パネル11の外縁部を挟持可能とされる(図4及び図5)。
次に、LED17及びLED17が実装されるLED基板18について詳しく説明する。LED17は、図7,図8及び図11に示すように、LED基板18に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する樹脂材には、LEDチップから発せられた青色の光を、白色の光に変換する蛍光体が分散配合されている。これにより、このLED17は、白色発光が可能とされる。このLED17は、LED基板18に対する実装面とは反対側の面が発光面となる、いわゆるトップ型とされている。LED17における光軸LAは、Z軸方向(液晶パネル11及び光学部材15の主板面と直交する方向)とほぼ一致する設定とされている。なお、LED17から発せられる光は、光軸LAを中心にして所定の角度範囲内で三次元的にある程度放射状に広がるのであるが、その指向性は冷陰極管などと比べると高くなっている。つまり、LED17の発光強度は、光軸LAに沿った方向が際立って高く、光軸LAに対する傾き角度が大きくなるに連れて急激に低下するような傾向の角度分布を示す。
LED基板18は、図11に示すように、平面に視て矩形状(長手状)をなす基材を有しており、長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する状態でシャーシ14内において底板14aに沿って延在しつつ収容されている(図3)。LED基板18の基材は、シャーシ14と同じアルミ系材料などの金属製とされ、その表面に絶縁層を介して銅箔などの金属膜からなる配線パターンWPが形成された構成とされる。なお、LED基板18の基材に用いる材料としては、セラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。そして、このLED基板18の基材の板面のうち、表側を向いた面(光学部材15側を向いた面)には、図7,図8及び図11に示すように、上記した構成のLED17が表面実装されている。LED17は、LED基板18における長辺方向(X軸方向)に沿って複数が直線的に並列して配されるとともに、LED基板18に形成された配線パターンWPにより相互に直列接続されている。各LED17の配列ピッチは、ほぼ一定となっており、つまり各LED17は、等間隔に配列されていると言える。配線パターンWPは、LED基板18においてX軸方向、つまりLED基板18における長辺方向及びLED17の配列方向に沿って延在する形態とされる。配線パターンWPは、LED17のLEDチップにおけるアノードとカソードとに対応して一対が互いに所定の間隔を空けつつ並行する形で配されている。また、LED基板18における長辺方向の両端部には、配線パターンWPの両端部に接続されるコネクタ部18aが設けられている。
上記した構成のLED基板18は、図3に示すように、シャーシ14内においてX軸方向及びY軸方向にそれぞれ複数ずつ、互いに長辺方向及び短辺方向を揃えた状態で並列して配置されている。つまり、LED基板18及びそこに実装されたLED17は、シャーシ14内において共にX軸方向(シャーシ14及びLED基板18の長辺方向)を行方向とし、Y軸方向(シャーシ14及びLED基板18の短辺方向)を列方向として行列配置(マトリクス状に配置)されている。具体的には、LED基板18は、シャーシ14内においてX軸方向に3枚ずつ、Y軸方向に9枚ずつ、合計27枚が並列して配置されている。そして、本実施形態では、LED基板18として長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なる2種類のものが用られている。具体的には、LED基板18としては、6個のLED17が実装され、長辺寸法が相対的に長い6個実装タイプのものと、5個のLED17が実装され、長辺寸法が相対的に短い5個実装タイプのものとが用いられており、シャーシ14におけるX軸方向の両端位置に6個実装タイプのものが1枚ずつ、同方向の中央位置に5個実装タイプのものが1枚、それぞれ配されている。上記したようにX軸方向に沿って並んで1つの行をなす各LED基板18は、隣接するコネクタ部18a同士が嵌合接続されることで相互に電気的に接続されるとともに、シャーシ14におけるX軸方向の両端に対応したコネクタ部18aが図示しない外部の制御回路に対してそれぞれ電気的に接続される。これにより、1つの行をなす各LED基板18に配された各LED17が直列接続されるとともに、その1つの行に含まれる多数のLED17の点灯・消灯を1つの制御回路により一括して制御することができ、もって低コスト化を図ることが可能とされる。なお、長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なる種類のLED基板18であっても、短辺寸法及びLED17の配列ピッチは、ほぼ同じとされる。
このように、長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なるLED基板18を複数種類用意し、それら異なる種類のLED基板18を適宜に組み合わせて使用する手法を採用することで、次の効果を得ることができる。すなわち、画面サイズが異なる液晶表示装置10を多品種製造する場合、各画面サイズに合わせて各種類のLED基板18の使用の是非及び種類毎のLED基板18の使用枚数を適宜変更することで容易に対応することができ、仮にシャーシ14の長辺寸法と同等の長辺寸法を有する専用設計のLED基板を画面サイズ毎に用意した場合と比べると、必要なLED基板18の種類を大幅に削減することができ、もって製造コストの低廉化を図ることができる。具体的には、上記した2種類のLED基板18(5個実装タイプのもの及び6個実装タイプのもの)に加え、8個のLED17を実装した8個実装タイプのものを追加し、それら3種類のLED基板18を適宜に組み合わせて使用することにより、画面サイズが例えば26インチ、32インチ、37インチ、40インチ、42インチ、46インチ、52インチ、65インチとされる各液晶表示装置10の製造に、容易に低コストでもって対応することができるのである。
拡散レンズ19は、ほぼ透明で(高い透光性を有し)且つ屈折率が空気よりも高い合成樹脂材料(例えばポリカーボネートやアクリルなど)からなる。拡散レンズ19は、図7,図8及び図12に示すように、所定の厚みを有するとともに、平面に視て略円形状に形成されており、LED基板18に対して各LED17を表側から個別に覆うよう、つまり平面に視て各LED17と重畳するようそれぞれ取り付けられている。そして、この拡散レンズ19は、LED17から発せられた指向性の強い光を拡散させつつ出射させることができる。つまり、LED17から発せられた光は、拡散レンズ19を介することにより指向性が緩和されるので、隣り合うLED17間の間隔を広くとってもその間の領域が暗部として視認され難くなる。これにより、LED17の設置個数を少なくすることが可能となっている。この拡散レンズ19は、平面に視てLED17とほぼ同心となる位置に配されている。拡散レンズ19は、X軸方向及びY軸方向の寸法が共にLED17よりも十分に大きいものとされる。一方、拡散レンズ19は、X軸方向の寸法がLED基板18より小さいものの、Y軸方向の寸法がLED基板18より大きいものとされる。従って、拡散レンズ19におけるY軸方向の両端部は、LED基板18よりもY軸方向について外側に所定寸法ずつ突出することになる。
この拡散レンズ19のうち、裏側を向き、LED基板18と対向する面がLED17からの光が入射される光入射面19aとされるのに対し、表側を向き、光学部材15と対向する面が光を出射する光出射面19bとされる。このうち、光入射面19aは、図7及び図8に示すように、全体としてはLED基板18の板面(X軸方向及びY軸方向)に沿って並行する形態とされるものの、平面に視てLED17と重畳する領域に光入射側凹部19cが形成されることで傾斜面を有している。光入射側凹部19cは、略円錐状をなすとともに拡散レンズ19においてほぼ同心位置に配されており、裏側、つまりLED17側に向けて開口する形態とされる。光入射側凹部19cは、LED17側を向いた開口端部が最も径寸法が大きくてLED17の径寸法よりも大きいものとされており、そこから表側に行くに連れて径寸法が連続的に漸次小さくなり、表側の端部において最小とされる。光入射側凹部19cは、断面が略逆V字型をなしており、その周面がZ軸方向に対して傾いた傾斜面とされる。傾斜面は、その表側の端部がLED17の光軸LAに対して交差するよう傾斜している。従って、LED17から発せられて光入射側凹部19c内に入った光は、傾斜面を介して拡散レンズ19内に入射するのであるが、そのとき光軸LAに対する傾斜面の傾斜角度の分だけ、中心から遠ざかる方向、つまり広角に屈折されて拡散レンズ19に入射する。
拡散レンズ19における光入射面19aのうち、光入射側凹部19cよりも径方向の外寄りの位置には、LED基板18側に向けて突出するとともに、LED基板18に対する拡散レンズ19の取付構造となる取付脚部19dが設けられている。取付脚部19dは、拡散レンズ19のうち、光入射側凹部19cよりも外周端部に近い位置に3つ配されており、各取付部を結んだ線が平面に視てほぼ正三角形をなす位置に配されている。各取付脚部19dは、その先端部が接着剤などによりLED基板18に固着されることで、拡散レンズ19をLED基板18に対して取付状態に固定することができる。拡散レンズ19は、取付脚部19dを介してLED基板18に固定されることで、その光入射面19aとLED基板18との間に所定の隙間が空けられるようになっている。この隙間には、平面に視て当該拡散レンズ19よりも外側の空間からの光の入射が許容されている。また、上記取付状態では、光入射側凹部19c内には、LED17におけるLED基板18からの突出先端部が進入した状態とされる。
拡散レンズ19における光出射面19bは、扁平な略球面状に形成されている。これにより、拡散レンズ19から出射する光を、外部の空気層との界面にて中心から遠ざかる方向、つまり広角に屈折させつつ出射させることが可能となる。この光出射面19bのうち平面に視てLED17と重畳する領域には、光出射側凹部19eが形成されている。光出射側凹部19eは、略擂鉢状をなすとともに、その周面が中心に向かって下り勾配となる扁平な略球面状に形成されている。また、光出射側凹部19eにおける周面の接線がLED17の光軸LAに対してなす角度は、光入射側凹部19cの傾斜面が光軸LAに対してなす角度よりも相対的に大きくなるものとされる。光出射面19bのうち平面に視てLED17と重畳する領域は、他の領域と比べてLED17からの光量が極めて多くなる領域であり、輝度が局所的に高くなりがちとなるものの、そこに上記した光出射側凹部19eを形成することにより、LED17からの光の多くを広角に屈折させつつ出射させたり、或いはLED17からの光の一部をLED基板18側に反射させることができる。これにより、光出射面19bのうちLED17と重畳する領域の輝度が局所的に高くなるのを抑制することができ、輝度ムラの防止に好適となるのである。
次に、反射シート21について説明する。反射シート21は、シャーシ14の内面をほぼ全域にわたって覆う大きさのシャーシ用反射シート22と、各LED基板18を個別に覆う大きさの基板用反射シート23とからなる。両反射シート22,23は、共に合成樹脂製とされ、表面が光の反射性に優れた白色を呈するものとされる。両反射シート22,23は、いずれもシャーシ14内において底板14a(LED基板18)に沿って延在するものとされる。
先にシャーシ用反射シート22について説明する。図3に示すように、シャーシ用反射シート22のうち、シャーシ14の底板14aに沿って延在する中央側の大部分が本体部22aとされる。本体部22aには、シャーシ14内に配された各LED17と共に各LED17を覆う各拡散レンズ19をも挿通することが可能なレンズ挿通孔22bが貫通して形成されている。レンズ挿通孔22bは、本体部22aにおいて平面に視て各LED17及び各拡散レンズ19と重畳する位置に複数並列して配され、マトリクス状に配されている。レンズ挿通孔22bは、図6に示すように、平面に視て円形状をなしており、その径寸法は拡散レンズ19よりも大きくなる設定とされる。これにより、シャーシ用反射シート22をシャーシ14内に敷設する際、寸法誤差の発生の有無に拘わらず各拡散レンズ19を各レンズ挿通孔22bに対して確実に通すことができる。このシャーシ用反射シート22は、図3に示すように、シャーシ14内において、隣り合う各拡散レンズ19間の領域及び外周側領域を覆うので、それら各領域に向かう光を光学部材15側に向けて反射させることができる。また、シャーシ用反射シート22のうち外周側部分は、図4及び図5に示すように、シャーシ14の側板14c及び受け板14dを覆うように立ち上がり、受け板14dに載せられた部分がシャーシ14と光学部材15とに挟まれた状態とされる。また、シャーシ用反射シート22のうち本体部22aと、受け板14dに載せられた部分とを繋ぐ部分は、傾斜状をなしている。
一方、基板用反射シート23は、図12に示すように、LED基板18と概ね同じ外形、つまり平面に視て矩形状に形成されている。基板用反射シート23は、図7及び図8に示すように、LED基板18における表側の面に重なるよう配されるとともに、拡散レンズ19に対して対向状をなす。つまり、基板用反射シート23は、拡散レンズ19とLED基板18との間に介在している。従って、拡散レンズ19側からLED基板18側に戻された光や、平面に視て当該拡散レンズ19よりも外側の空間から拡散レンズ19とLED基板18との間の空間に入った光について、基板用反射シート23によって再び拡散レンズ19側に反射させることができる。これにより、光の利用効率を高めることができ、もって輝度の向上を図ることができる。言い換えると、LED17の設置個数を少なくして低コスト化を図った場合でも十分な輝度を得ることができる。
基板用反射シート23は、図12に示すように、長辺寸法がLED基板18とほぼ同じとされるのに対し、短辺寸法がLED基板18よりも大きなものとされる。さらに、基板用反射シート23の短辺寸法は、図6及び図8に示すように、拡散レンズ19及びシャーシ用反射シート22のレンズ挿通孔22bの径寸法よりも大きなものとされる。従って、基板用反射シート23に対してシャーシ用反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部を表側に重ねて配置することが可能とされる。これにより、シャーシ14内においてシャーシ用反射シート22及び基板用反射シート23が平面に視て途切れることなく連続的に配されることになり、シャーシ14またはLED基板18がレンズ挿通孔22bから表側に露出することが殆どない。従って、シャーシ14内の光を効率的に光学部材15へ向けて反射させることができ、輝度の向上に極めて好適となる。また、基板用反射シート23には、各LED17を通すLED挿通孔23a、及び各拡散レンズ19における各取付脚部19dを通す脚部挿通孔23bがそれらと平面に視て重畳する位置にそれぞれ貫通して形成されている。
続いて、基板保持部材20について説明する。基板保持部材20には、LED基板18を保持する保持機能に加えて光学部材15を支持する支持機能を併有する複合機能型基板保持部材20Bと、保持機能を有するものの支持機能については有さない単機能型基板保持部材20Aとの2種類のものがある。なお、以下では基板保持部材20を区別する場合には、単機能型のものの符号に添え字Aを、複合機能型のものの符号に添え字Bを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。
まず、シャーシ14における基板保持部材20の配置について説明する。基板保持部材20は、図3に示すように、シャーシ14の底板14aの面内において、多数個が並列配置されている。詳しくは、基板保持部材20は、底板14aにおいてX軸方向(シャーシ14及びLED基板18の長辺方向)を行方向とし、Y軸方向(シャーシ14及びLED基板18の短辺方向)を列方向として複数ずつ行列配置(マトリクス状に配置)されている。各基板保持部材20は、各LED基板18に対して平面に視て重畳する位置で且つ隣り合う拡散レンズ19(LED17)の間の位置に配されている。従って、各基板保持部材20は、既述した拡散レンズ19及びLED17と同様の配列とされている。基板保持部材20は、LED基板18において隣り合う拡散レンズ19(LED17)の間の領域に1つずつ配されているので、拡散レンズ19(LED17)と基板保持部材20とは、概ねX軸方向に交互に並ぶことになる。具体的には、各LED基板18に対して基板保持部材20は、4つずつ取り付けられている。なお、6個実装タイプのLED基板18においては、隣り合う拡散レンズ19(LED17)の間の領域のうち、長辺方向の中央位置以外に基板保持部材20が配されるのに対し、5個実装タイプのLED基板18においては、隣り合う拡散レンズ19(LED17)間の領域の全てに基板保持部材20が配されている。
基板保持部材20は、上記したようにシャーシ14内において行列配置されるのであるが、このうち複合機能型基板保持部材20Bについては、図3に示すように、複数(具体的には合計14個)が間欠的にジグザグ状に配されており、それ以外の位置に単機能型基板保持部材20Aが配されている。詳しくは、シャーシ14内におけるX軸方向の中央側領域(5個実装タイプのLED基板18が配された領域)では、4つの複合機能型基板保持部材20Bが各LED基板18における長辺方向の中央寄りの位置で且つ平面に視てジグザグ状となる位置に配される。一方、シャーシ14内におけるX軸方向の両端側領域(6個実装タイプのLED基板18が配された領域)では、5つずつの複合機能型基板保持部材20Bが各LED基板18における長辺方向の端の位置で且つ平面に視てジグザグ状となる位置にそれぞれ配される。以上により、複合機能型基板保持部材20Bがシャーシ14の底板14aの面内において複数、適度に分散配置されている。なお、単機能型基板保持部材20Aは、シャーシ14内の全てのLED基板18に取り付けられるのに対し、複合機能型基板保持部材20Bは、特定のLED基板18にのみ対応した位置に取り付けられる。
続いて、基板保持部材20の具体的な構成について説明する。基板保持部材20は、既述した通り2種類のものが存在するが、大部分が共通構造となっており、その共通構造について先に説明する。基板保持部材20は、ポリカーボネートなどの合成樹脂製とされており、表面が光の反射性に優れた白色を呈する。基板保持部材20は、図9に示すように、シャーシ14の底板14a及びLED基板18の板面に沿う本体部24と、本体部24から裏側、つまりシャーシ14側に向けて突出してシャーシ14に固定される取付部25とを備える。そして、本実施形態に係る基板保持部材20は、Z軸方向に沿った回動軸を中心にしてシャーシ14の底板14aにおける板面に沿って回動されることで、取付部25が平面に視てシャーシ14における取付孔14eの縁部と重畳していて本体部24との間で取付孔14eの縁部を挟持する挟持位置(図9及び図10に示す位置)と、取付部25が平面に視て取付孔14eの縁部とは重畳せず取付孔14eからの取付部25の脱抜が許容される非挟持位置(図20及び図21に示す位置)とを回動変位されるようになっている。このように本実施形態では、基板保持部材20を回動操作することで、基板保持部材20をシャーシ14に対して保持させたり、シャーシ14に対する保持状態を解除させることが可能とされる。
本体部24は、図13から図16に示すように、平面に視て略円形状をなすとともに、X軸方向及びY軸方向に沿ってほぼ真っ直ぐな板状に形成されている。この本体部24は、図6に示すように、その径寸法がLED基板18の短辺寸法(Y軸方向の寸法)とほぼ同じ大きさとされる。そして、この本体部24は、LED基板18に対して平面に視て重畳する位置に取り付けられることで、LED基板18をシャーシ14の底板14aとの間に挟んだ状態に保持することが可能とされる。本体部24は、LED基板18の表側に予め各反射シート22,23を配した状態で取り付けられるので、LED基板18と共に各反射シート22,23を一括して挟み込むことが可能とされる(図7及び図9)。
詳しくは、本体部24は、図6に示すように、その中心がLED基板18における短辺方向の中央位置と一致する位置に配される。従って、本体部24は、LED基板18をその短辺方向について全長にわたってシャーシ14との間で挟持可能とされる。このとき、本体部24におけるY軸方向の両外端と、LED基板18における短辺方向の両外端とがほぼ揃えられることになる。つまり、本体部24は、平面に視てほぼ全域がLED基板18に対して重畳しており、LED基板18外に張り出すことが避けられている。この本体部24の径寸法は、X軸方向に隣り合う拡散レンズ19(LED17)間の間隔(配列ピッチ)よりも小さいものとされる。本体部24は、LED基板18に対してX軸方向に隣り合う拡散レンズ19の間の領域、つまりLED基板18における非発光部に配されることになり、LED17に対して平面に視て重畳することがない。より詳しくは、本体部24は、X軸方向に隣り合う拡散レンズ19の中間位置に配されている。これにより、本体部24と、X軸方向に隣り合う各LED17との間の距離をほぼ等しくすることができるので、各LED17から発せられた光に対する本体部24の光学的影響をほぼ等しくすることができる。なお、本実施形態においては、既述した通り拡散レンズ19を用いることでLED17間の間隔が十分に広くなっているので、その空間を利用して基板保持部材20を配するとともにその基板保持部材20によりLED基板18の保持を図るようにしている。
次に、取付部25について、シャーシ14の取付孔14eと共に説明する。取付部25は、図14及び図16に示すように、平面に視て略長円形状をなしており、一方向に沿って延びる長手状をなしている。これに対し、取付孔14eは、図6に示すように、上記取付部25と同様に平面に視て略長円形状をなしており、その長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致している。つまり、取付孔14eは、その長辺方向がLED基板18の長辺方向と一致した長手状をなしている。これら取付部25及び取付孔14eは、非円形状(円対称形とは異なった形状)であるとともに、回転対称形状であって2回対称とされる。取付部25及び取付孔14eにおける長辺側両端部は、平面に視て略半円形状とされ、その周面が円弧状をなす円弧面とされる。
この取付孔14eは、平面に視て取付部25よりも一回り大きく形成されている。従って、取付部25及び取付孔14eの長辺方向を互いに一致させた状態(取付部25の長辺方向をX軸方向と一致させた状態)では、取付部25を取付孔14eに対して挿抜することが可能とされる。そして、取付部25及び取付孔14eの長辺方向を一致させ且つ取付部25を取付孔14e内に挿入した状態では、基板保持部材20が既述した非挟持位置とされ、平面に視て取付部25が全域にわたって取付孔14e内に配されるとともに取付部25が取付孔14eの縁部に対して係止されることがない(図19〜図21)。一方、上記した非挟持位置から基板保持部材20を所定角度(180度の整数倍以外の角度)回動させ、取付部25の長辺方向を取付孔14eの長辺方向に対して交差させると(一致させないと)、基板保持部材20が既述した挟持位置とされ、平面に視て取付部25の一部が取付孔14eの縁部と重畳するとともに取付部25における重畳部分(後述する挟持部25b)が取付孔14eの縁部に対して裏側から係止される(図6及び図9参照)。この挟持位置には、基板保持部材20が非挟持位置から180度の整数倍以外となる角度範囲で回動した状態が全て含まれるのであるが、保持状態の安定性を考慮すると、非挟持位置から90度の角度範囲で回動させた状態(図6及び図9に示す状態)が最も好ましい。なお、取付孔14eは、シャーシ14の底板14aにおいて、各基板保持部材20の取付位置に対応してX軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつマトリクス状に並列配置されている。
取付部25は、図9に示すように、本体部24における裏側の面から裏側に向けて突出する軸部25aと、軸部25aから本体部24に沿って突出する挟持部25bとを有しており、側方から視て逆T字型をなしている。軸部25aは、Z軸方向を軸線方向とした略円柱状をなしており、基板保持部材20における回動軸(回動中心)を構成している。つまり、基板保持部材20は、シャーシ14に対する着脱に際して軸部25aの軸線(Z軸)周りに回動されるようになっている。軸部25aは、図14及び図16に示すように、X軸方向及びY軸方向(本体部24及びシャーシ14の板面に沿う方向)に沿った断面形状が円形とされ、外周面が円弧面により構成される。軸部25aは、本体部24における中央側に配されるとともに、本体部24と同心状をなしている。従って、円形状とされた本体部24の外周端部における回動軌跡は、同一円周上にのみ存在することになる。また、本体部24の中心部分における裏側に軸部25aが存在しているので、本体部24を表側から目視すれば、基板保持部材20における回動軸の位置を容易に把握することができる。
挟持部25bは、図14及び図16に示すように、その外形が既述した取付部25の外形と一致している。つまり、挟持部25bは、平面に視て略長円形状(長手状)をなしており、非円形状(円対称形とは異なった形状)であるとともに、回転対称形状であって2回対称とされる。挟持部25bの短辺寸法は、軸部25aの径寸法とほぼ同じ大きさとされる。従って、軸部25aにおける外周面は、部分的に挟持部25bにおける長辺側の両外面と面一状をなしている。この軸部25aは、平面に視て挟持部25bの形成範囲内に配されており、挟持部25bの外縁から外向きに張り出すことがない。挟持部25bは、その長辺方向の中央部が軸部25aにおける突出先端部に繋げられており、軸部25aを中心とした対称形状をなしている。言い換えると、挟持部25bは、軸部25aにおける突出先端部の周面から互いに反対側に向けてそれぞれ突出する一対の片持ち状をなす板片25b1により構成されていることになる。従って、挟持位置では、挟持部25bをなす一対の板片25b1が、取付孔14eの周縁部のうち180度の角度間隔を空けた部分に対してそれぞれ係止されるようになっている。
この取付部25は、平面に視てLED基板18と重畳する位置に配されており、そのためLED基板18には、取付部25を通す貫通孔18bが形成されている。この貫通孔18bは、図11に示すように、LED基板18のうち、隣り合うLED17(拡散レンズ19)の間の位置、つまりLED17(拡散レンズ19)とは平面に視て重畳しない位置にそれぞれ複数配されている。貫通孔18bは、平面形状及び大きさが上記した取付孔14eとほぼ同じ略長円形状とされるとともに、取付孔14eに対して連通されるようになっている。つまり、貫通孔18bは、X軸方向、つまりLED基板18の長辺方向及び配線パターンWPの延在方向に並行する長手状をなしている。従って、LED基板18において一対の配線パターンWPを、Y軸方向について貫通孔18bを跨いだ位置に配しつつも、LED基板18における短辺寸法を小さく維持することができる。LED基板18における貫通孔18bの周縁部は、図7及び図9に示すように、平面に視て取付孔14eの周縁部と全域にわたって重畳しているので、挟持位置とした基板保持部材20における本体部24と挟持部25bとの間には、シャーシ14と共にLED基板18が挟持されることになる。また、本体部24とLED基板18との間に挟まれる各反射シート22,23のうち、上記貫通孔18bに対して平面に視て重畳する位置には、図7,図9及び図12に示すように、貫通孔18bに連通するとともに取付部25を通すことが可能な連通孔22c,23cがそれぞれ形成されている。これにより、挟持位置とした基板保持部材20における本体部24と挟持部25bとの間には、シャーシ14及びLED基板18と共に各反射シート22,23が挟持されることになる。
ところで、各LED基板18には、上記した形状の貫通孔18bが各基板保持部材20の取付予定位置に応じて複数ずつ設けられているのであるが、これら複数の貫通孔18bには、平面に視た大きさが異なる2種類のものが含まれる。詳しくは、貫通孔18bは、図11に示すように、平面に視て相対的に小さい1つの小型貫通孔18bSと、平面に視て相対的に大きい複数(図11に示すLED基板では3つ)の大型貫通孔18bLとからなる。これと同様に各反射シート22,23における各連通孔22c,23cは、図12に示すように、上記小型貫通孔18bSに対応して平面に視て相対的に小さい1つの小型連通孔22cS,23cSと、上記大型貫通孔18bLに対応して平面に視て相対的に大きい複数の大型連通孔22cL,23cLとからなる。なお、以下では貫通孔18b及び各連通孔22c,23cを区別する場合には、小型のものの符号に添え字Sを、大型のものの符号に添え字Lを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。
小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cSは、図9及び図10に示すように、平面に視た大きさが取付部25よりも僅かに大きい程度とされ、取付部25との間に保有されるクリアランスはごく僅かなものとされる。従って、小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cS内に取付部25が挿入されることで、その取付部25によってLED基板18及び各反射シート22,23がX軸方向及びY軸方向について位置決め可能とされる。これに対し、大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLは、平面に視た大きさが小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cSよりも一回り大きくなっており、それにより取付部25との間に保有されるクリアランスが相対的に大きなものとされる。そして、小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cSは、各LED基板18に対応して1つずつのみ配されるのに対し、大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLは、各LED基板18に対応して複数ずつ配される。従って、LED基板18及び各反射シート22,23に熱膨張または熱収縮が生じた場合でも、取付部25と大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLとの間に保有される大きなクリアランスによって、LED基板18及び各反射シート22,23の伸縮を吸収することができる。それにより、LED基板18及び各反射シート22,23に反りや撓みなどの変形が生じ難いものとされる。
さらには、本体部25には、図7及び図9に示すように、裏側、つまり反射シート21側(LED基板18側、シャーシ14側)に突出して反射シート21に対して当接される当接部26が設けられている。当接部26は、反射シート21のうちシャーシ用反射シート22に接触してシャーシ用反射シート22を表側から直接的に押さえるとともに、このシャーシ用反射シート22を介して基板用反射シート23及びLED基板18を表側から間接的に押さえることが可能とされる。この当接部26は、本体部24における裏側の面(シャーシ用反射シート22との対向面)から部分的に突出する形態であるから、仮に本体部の裏側の面の全域がシャーシ用反射シート22に当接される場合と比べると、シャーシ用反射シート22に対する接触面積が小さくなっている。当接部26がシャーシ用反射シート22に当接された状態では、本体部24における裏側の面は、シャーシ用反射シート22から浮いていて非接触状態に保たれるとともに、本体部24の裏側の面とシャーシ用反射シート22の表側の面との間には、当接部26の突出寸法分の間隙Cが保有される。
当接部26は、図14及び図16に示すように、本体部24において取付部25から離れた位置、詳しくは本体部24における外縁部に配されている。つまり、当接部26は、本体部24においてその中央に配された取付部25から最大限に離れた位置に配されていると言える。そして、本実施形態に係る本体部24は、取付部25から当接部26までの部分が所定の弾性を有しており、作用する応力に応じて弾性変形が可能とされている。当接部26は、本体部24において取付部25の軸部25aを挟んだ位置に一対ずつ、合計4つ設けられている。詳しくは、各当接部26は、本体部24において約90度の角度間隔を空けた位置、つまり本体部24及び取付部25の中心を通り且つ互いに直交する2本の直線上にそれぞれ配されている。すなわち、各当接部26は、本体部24において取付部25の軸部25aを中心にして対称となる位置に配されている。従って、取付部25の軸部25aから各当接部26までの距離は、いずれも同じ大きさとされる。対角位置に配された各当接部26を結ぶ2本の直線は、取付部25における長辺方向及び短辺方向と一致している。また、各当接部26は、本体部24の板面を平面に視たときに点状をなしていると言える。以上により、基板保持部材20におけるシャーシ用反射シート22に対する接点は、本体部24の板面の面内において等間隔にバランス良く分散配置されているので、基板保持部材20をシャーシ用反射シート22に対してがたつきを生じさせることなく安定的に支持することができる(図6)。
各当接部26は、図7及び図9に示すように、全体として略半球状をなしており、その周面(シャーシ用反射シート22に対する当接面)が球面により構成されている。従って、各当接部26は、シャーシ用反射シート22に対して点接触されるようになっている。これにより、シャーシ用反射シート22に対する各当接部26の接触面積は最小限とされている。
次に、2種類の基板保持部材20における相違構造について説明する。単機能型基板保持部材20Aの本体部24における表側の面には、図7及び図9に示すように、表側に向けて突出する把持部27が設けられている。この把持部27は、単機能型基板保持部材20Aの着脱作業を行う際に、作業者が把持して同作業を行うことが可能とされる。把持部27は、図13に示すように、一方向に沿って延びる長手状をなしており、平面に視て略矩形状(多角形状)をなしている。このため、把持部27は、単機能型基板保持部材20Aが回動するのに伴い、その長辺方向及び短辺方向が変化し得るものとされる。把持部27における長辺方向と、取付部25における長辺方向とは互いに一致している。従って、表側から基板保持部材20を目視したとき、把持部27の外形を視認することで、その裏側の取付部25の長辺方向及び短辺方向を容易に把握することができる。把持部27は、本体部24における中央側に配されており、本体部24と同心状をなす。従って、把持部27は、取付部25の軸部25a並びに基板保持部材20における回動中心と同心状をなしている。把持部27における長辺寸法は、本体部24における径寸法よりも小さいものとされる。従って、把持部27の外縁(外周面)は、本体部24の外縁(外周面)よりも内寄りにずれて配されることになる。把持部27は、図7に示すように、その短辺方向に沿って切断した断面形状が略三角形をなしており、その長辺側の両側面が傾斜面とされる。つまり、把持部27は、突出端にかけて先細り状をなしていると言える。
また、単機能型基板保持部材20Aにおける本体部24の外周端面には、図9に示すように、傾斜面24aが形成されている。傾斜面24aは、本体部24における中央側から外端側に向けて下り勾配をなしており、それによりシャーシ用反射シート22との間に生じ得る段差を解消または軽減している。これにより、本体部24の外周縁部(反射シート21との境界部分)が光学部材15を通して輝度ムラとして視認され難くなる。なお、図示は省略するが、この傾斜面24aを複合機能型基板保持部材20Bにも設けるようにしてもよい。
一方、複合機能型基板保持部材20Bの本体部24における表側の面には、図7及び図9に示すように、表側に向けて突出するとともに、光学部材15を裏側から支持可能な支持部28が設けられている。この支持部は、複合機能型基板保持部材20Bの着脱作業を行う際に、作業者が把持して同作業を行うことが可能とされる。支持部28は、全体として円錐状をなしている。詳しくは、支持部28は、本体部24の板面に沿って切断した断面形状が円形状とされるとともに、突出基端側から突出先端側にかけて次第に径寸法が小さくなるよう先細り状に形成されている。支持部28は、光学部材15のうち最も裏側(LED17側)に配された拡散板15aに対して当接可能とされ、それにより拡散板15aを所定の位置に支持することができる。つまり、支持部28は、光学部材15とLED17とのZ軸方向(光学部材15の面と直交する方向)についての位置関係を一定の状態に規制することが可能とされる。支持部28における突出寸法は、本体部24における表側の面から、X軸方向及びY軸方向に沿ってほぼ真っ直ぐな状態とされた拡散板15aにおける裏側の面までの距離とほぼ等しくなっている。従って、この支持部28は、ほぼ真っ直ぐな状態の拡散板15aに対して当接されるようになっている。支持部28のうち、拡散板15aに対する当接箇所である突出先端部は、丸められている。
支持部28は、図15に示すように、本体部24における中央側に配されており、本体部24と同心状をなす。従って、支持部28は、取付部25の軸部25a並びに基板保持部材20における回動中心と同心状をなしている。言い換えると、支持部28は、裏側に配された取付部25の軸部25aと平面に視て重畳する位置に配されている。特に支持部28は、断面形状が軸部25aと同様の円形状とされるから、複合機能型基板保持部材20Bの着脱作業を、支持部28を把持しつつ作業者が行う際に、取付部25を連通孔22c,23c、貫通孔18b及び取付孔14e内により容易に挿入することができる。また、支持部28における突出基端部の外径寸法は、本体部24の短辺寸法及びLED基板18の短辺寸法のいずれよりも小さいものとされる。従って、支持部28の外縁(外周面)は、本体部24の外縁(外周面)よりも内寄りにずれて配されることになる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶パネル11及びバックライト装置12をそれぞれ別途に製造し、それらをベゼル13などを用いて互いに組み付けることで、図4及び図5に示す液晶表示装置10が製造される。このうち、バックライト装置12を製造する際の組み付け作業について詳しく説明する。
本実施形態では、シャーシ14に対する各構成部品の組み付けに先立って、LED基板18に対してLED17、基板用反射シート23及び拡散レンズ19を取り付ける作業が行われる。詳しくは、まず、LED基板18には、図11に示すように、LED17が所定位置に実装された後、基板用反射シート23が表側に被せ付けられる。このとき、基板用反射シート23の各LED17が各LED挿通孔23aに通される。その後、LED基板18には、図12に示すように、各LED17を覆うようにしてそれぞれ拡散レンズ19が取り付けられる。このとき、拡散レンズ19における各取付脚部19dが基板用反射シート23の脚部挿通孔23bを通してLED基板18に対して接着剤により固着される。以上により、LED基板18にLED17、基板用反射シート23及び拡散レンズ19を一体化してなる、いわば光源ユニットUが製造される。
続いて、シャーシ14に対する各構成部品の組み付け作業について説明する。上記した光源ユニットUをシャーシ14の表側から開口部14bを通して内部に収容し、各光源ユニットUを底板14aに対してそれぞれ所定の取付位置に配する。このとき、各光源ユニットUにおけるLED基板18の各貫通孔18bを、シャーシ14の各取付孔14eに対して整合させて相互を連通させるようにする。ここで、X軸方向について互いに隣り合う各LED基板18は、隣接するコネクタ部18a同士を嵌合することで相互の電気的な接続が図られる。なお、X軸方向に並ぶLED基板18同士の接続作業は、必ずしもシャーシ14内で行う必要はなく、シャーシ14外にて行うようにしても構わない。全ての光源ユニットUの配置が完了したら、続いてシャーシ用反射シート22をシャーシ14内に配する作業を行う。このとき、シャーシ用反射シート22における各レンズ挿通孔22bを光源ユニットUにおける各拡散レンズ19に対して位置合わせしつつ、各拡散レンズ19を各レンズ挿通孔22bに通すようにする(図3)。シャーシ用反射シート22が取り付けられると、基板用反射シート23のうち拡散レンズ19と平面に視て重畳する部分以外の部分のほぼ全てに対して、シャーシ用反射シート22が表側から重ねられる(図7及び図8)。特に、シャーシ用反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部が全域にわたって基板用反射シート23の表側に重ねられる。また、シャーシ用反射シート22の連通孔22cが、図17及び図18に示すように、基板用反射シート23の連通孔23c、LED基板18の貫通孔18b及びシャーシ14の取付孔14eと整合して相互が連通される。その後、基板保持部材20の取付作業を行う。
シャーシ14に対して各基板保持部材20を組み付けるにあたっては、単機能型基板保持部材20Aについては、把持部27を、複合機能型基板保持部材20Bについては、支持部28を、それぞれ操作部として利用することが可能とされる。このようにすれば、各基板保持部材20の組み付けに際しては、作業者は、把持部27または支持部28を把持して基板保持部材20を操作することができる。シャーシ14の表側から開口部14bを通して内部に基板保持部材20を収容し、本体部24を介して裏側に隠れた状態の取付部25における長辺方向を、対応する連通孔22c,23c、貫通孔18b及び取付孔14eの長辺方向と一致した姿勢としつつ(図19参照)、各孔14e,18b,22c,23c内に取付部25を挿入する。この把持部27及び支持部28は、それぞれ取付部25の軸部25aと同心となる位置に配されているので、作業者は取付部25の位置を表側から容易に把握することができて作業性が良好なものとなる。
取付部25を取付孔14e内に所定深さまで挿入すると、図20及び図21に示すように、各当接部26がシャーシ用反射シート22に対して当接されるとともに、基板保持部材20が非挟持位置とされる。この非挟持位置では、取付部25の長辺方向と取付孔14eの長辺方向とが互いに一致しているとともに、挟持部25bがシャーシ14の裏側に達しているものの取付孔14eの縁部とは平面視重畳していない。この非挟持位置から、把持部27または支持部28を操作することで基板保持部材20を、取付部25の軸部25aの軸線(Z軸)周りに回動させる。すると、回動に伴って取付部25の長辺方向が、取付孔14eの長辺方向に対して交差する方向になるとともに、挟持部25bが取付孔14eの縁部に対して平面視重畳する位置に回動変位される。このとき、基板保持部材20の回動角度は、非挟持位置から90度とし、取付部25の長辺方向と取付孔14eの長辺方向とを直交させるのが好ましい(図6参照)。特に単機能型基板保持部材20Aにおいては、把持部27が長手状をなしているので、作業者は把持部27を目視することで、非挟持位置からの回動状態を容易に把握することができ、それにより単機能型基板保持部材20Aの回動角度を適切に管理することができる。このようにして、基板保持部材20は、挟持位置に至り、図7及び図9に示すように、本体部24と取付部25の挟持部25bとの間には、シャーシ14の取付孔14eの縁部及びLED基板18の貫通孔18bの縁部が共に挟持され、基板保持部材20がZ軸方向について表側または裏側へ不用意に移動させられる事態が防がれる。以上により、基板保持部材20は、挟持位置に保持される。そして、LED基板18は、基板保持部材20における本体部24とシャーシ14との間に挟まれた状態で保持されることで、シャーシ14に対して取付状態に維持される。なお、各反射シート22,23における連通孔22c,23cの孔縁についても、本体部24と挟持部25bとの間で挟持される。
この取付状態では、図7及び図9に示すように、各当接部26がシャーシ用反射シート22の表側の面に当接される。従って、取付状態では、各当接部26における球面形状とされた周面がシャーシ用反射シート22に対して点接触されるのに対し、本体部24における裏側の面(シャーシ用反射シート22との対向面)は、シャーシ用反射シート22から浮いていて非接触状態に保たれるとともに、本体部24の裏側の面とシャーシ用反射シート22の表側の面との間には、当接部26の突出寸法分の間隙Cが保有される。従って、シャーシ用反射シート22に対する基板保持部材20の接触面積は、ごく僅かなものとされており、仮に本体部の裏側の面の全域を当接させた場合と比べて小さくなっている。このことは、逆に言うと、シャーシ用反射シート22において基板保持部材20とは非接触となる部分(基板保持部材20により押さえられない部分)の面積が増大していることになる。この取付状態では、基板保持部材20は、約90度の角度間隔でもって対称位置に配された4つの当接部26によって安定的に支持されている。さらに詳しくは、各当接部26は、本体部24における外縁部に配されているので、LED基板18における短辺方向の外縁部に対して平面に視て重畳する位置に配される。従って、LED基板18は、各当接部26により短辺方向の外縁部が表側から押さえられる。なお、シャーシ用反射シート22は、当接部26により直接押さえられるのに対し、基板用反射シート23及びLED基板18は、シャーシ用反射シート22を介して当接部26により間接的に押さえられている。
上記のようにして各基板保持部材20をシャーシ14に取り付けた後、シャーシ14に対して開口部14bを覆うようにして光学部材15を取り付ける。具体的な光学部材15の取り付け順序は、拡散板15aが先でその後に光学シート15bとなる。光学部材15は、図4及び図5に示すように、その外周縁部がシャーシ14の受け板14dによって受けられるとともに、各複合機能型基板保持部材20Bの支持部28によって支持されるようになっている。それから、フレーム16をシャーシ14に取り付けると、フレーム16と受け板14dとの間で光学部材15の外周縁部が挟持される。これにより、バックライト装置12の製造が完了する。製造されたバックライト装置12と液晶パネル11とを組み付けるに際しては、フレーム16に対して液晶パネル11を載置してから、さらにその表側にベゼル13を被せ付けるとともにネジ止めする。これにより、フレーム16とベゼル13との間で液晶パネル11が挟持されるとともに、液晶パネル11がバックライト装置12に対して一体化され、もって液晶表示装置10の製造が完了する。
上記のようにして製造された液晶表示装置10を使用する際には、バックライト装置12に備えられた各LED17を点灯させるとともに、液晶パネル11に画像信号を供給するようにしており、それにより液晶パネル11の表示面に所定の画像が表示されるようになっている。各LED17を点灯させるのに伴い発せられた光は、図7及び図8に示すように、まず拡散レンズ19の光入射面19aに入射する。このとき、光の大半は、光入射面19aのうち光入射側凹部19cにおける傾斜面に入射することで、その傾斜角度に応じて広角に屈折されつつ拡散レンズ19内に入射する。そして、入射した光は、拡散レンズ19内を伝播した後、光出射面19bから出射されるのであるが、この光出射面19bは、扁平な略球面状をなしているので、外部の空気層との界面にて光がさらに広角に屈折されつつ出射される。しかも、光出射面19bのうちLED17からの光量が最も多くなる領域には、略擂鉢状をなす光出射側凹部19eが形成され、且つその周面が扁平な略球面状をなしているので、光出射側凹部19eの周面にて光を広角に屈折させつつ出射させたり、或いはLED基板18側に反射させることができる。このうち、LED基板18側に戻された光は、基板用反射シート23により拡散レンズ19側に反射されて再び拡散レンズ19に入射されることで有効利用されるので、高い輝度が得られる。
このように、LED17から発せられた指向性の強い光を、拡散レンズ19により広角に拡散させることができるので、光学部材15に達した光における、光学部材15の面内の分布を均一なものとすることができる。言い換えると、拡散レンズ19を用いることで隣り合うLED17間の領域が暗部として視認され難くなるので、LED17間の間隔を広くすることが可能となり、もって輝度ムラを抑制しつつもLED17の配置個数の削減を図ることが可能となる。そして、LED17の設置個数を削減することにより、隣り合うLED17間の間隔を広くすることができるので、その広くなった領域を利用して基板保持部材20を配することができ、さらにその基板保持部材20によりLED基板18の固定を図ることができるのである。
ところで、各LED17は、点灯に伴い発熱する。各LED17から発せられた熱の多くは、実装されたLED基板18を介してシャーシ14に伝播されてから、液晶表示装置10外の空気へと放散される。このときの放熱効率について考察すると、LED基板18とシャーシ14との密接度合いが高いほど、両者の伝熱性が向上するので、放熱効率が高くなり、逆にLED基板18とシャーシ14との密接度合いが低いほど、両者の伝熱性が低下するので、放熱効率が低くなる傾向とされる。本実施形態では、LED基板18を基板保持部材20によりシャーシ14に固定するようにし、且つ以下の構成を採用することで、放熱効率の向上を図っている。すなわち、LED基板18は、基板保持部材20における各当接部26により、短辺方向の外縁部が表側から押さえられるので、シャーシ14に対して密接状態で安定的に保持される。しかも、基板保持部材20は、本体部24の中央側に固定部25を有するとともに、外縁部に各当接部26を有しているので、LED基板18は、裏側から中央の取付部25により押さえられるとともに、表側から外縁部の各当接部26により押さえられることで、バランス良く安定的に保持される。さらには、各当接部26は、本体部24において等間隔に配置されているので、LED基板18をよりバランス良く安定的に押さえることができる。このように、LED基板18は、基板保持部材20によりシャーシ14に対して密接状態で安定的に固定されるので、シャーシ14への伝熱性が極めて高く、それにより効率的に放熱を図ることができるのである。従って、バックライト装置12内が高温になり難くなるので、各LED17の発光効率が低下するのを抑制することができ、もって高い輝度を安定的に得ることができる。
上記のように液晶表示装置10を使用する際には、バックライト装置12内の各LED17を点灯または消灯させるなどするため、内部の温度環境に変化が生じ、それに伴い液晶表示装置10の各構成部品は、熱膨張または熱収縮する可能性がある。各構成部品のうち、シャーシ用反射シート22及び基板用反射シート23が熱膨張または熱収縮するのに伴い、仮にしわや撓みなどの局所的な変形が生じると、反射される光にムラが生じ易くなり、バックライト装置12からの出射光に輝度ムラが生じ、表示品位に悪影響を及ぼす可能性がある。各構成部品のうち、LED基板18が熱膨張または熱収縮するのに伴い、仮に反りや撓みなどの局所的な変形が生じると、コネクタ部18aに接触不良が生じ、LED17の点灯制御などを行う上で不具合が起きる可能性がある。このような各反射シート22,23及びLED基板18に生じ得る局所的な変形は、シャーシ14及び基板保持部材20から作用する押さえ力の大きさ及び作用する面積(接触面積)に比例して起き易くなっており、局所的な変形を抑制するには、押さえ力を小さくしたり、押さえられる部分の面積を小さくすることが好ましい。
そこで、本実施形態では、図7及び図9に示すように、基板保持部材20に当接部27を設けるようにし、基板保持部材20のうち当接部26をシャーシ用反射シート22に対して点接触させることで、シャーシ用反射シート22に対する接触面積の低減を図るようにしている。上記接触面積が低減されると、各反射シート22,23及びLED基板18においては、基板保持部材20により押さえられる部分(平面に視て当接部26の接点と重畳する部分)が減少し、基板保持部材20により押さえられない部分(平面に視て当接部26の接点とは重畳しない部分)の面積が増加することになる。この基板保持部材20により押さえられる部分は、相対的に熱膨張または熱収縮に伴う伸縮が規制され易い(伸縮の自由度が低い)のに対し、基板保持部材20により押さえられない部分は、相対的に熱膨張または熱収縮に伴う伸縮が許容され易くなっている(伸縮の自由度が高い)。本実施形態では、上記押さえられない部分の面積を増加させているので、各反射シート22,23及びLED基板18が全体として熱膨張または熱収縮に伴って伸縮し易くなるのに加えて、伸縮によって生じ得る撓みや反りなどが上記押さえられない部分によって好適に吸収されるので、全体としての平坦性が保たれ、もって各反射シート22,23及びLED基板18に撓みや反りが局所的に顕在化するのが抑制されている。これにより、各反射シート22,23にて反射される光にムラが生じ難くなり、もってバックライト装置12からの出射光に輝度ムラが生じるのを防ぐことができる。
その上、当接部26は、本体部24において取付部25における挟持部25bから平面に視て離れた位置に配されている。この当接部26は、各反射シート22,23及びLED基板18に対して表側(本体部24側)から押さえ力を付与する部位であるのに対し、挟持部25bは、各反射シート22,23及びLED基板18に対して裏側(シャーシ14側)から押さえ力を付与する部位である。従って、上記のように当接部26と挟持部25bとが平面に視て互いにずれた(オフセットした)配置とされることで、各反射シート22,23及びLED基板18において表側から押さえ力が作用する位置(当接部26の位置)と、裏側から押さえ力が作用する位置(挟持部25bの位置)とが同様にずれた位置関係とされる。従って、各反射シート22,23及びLED基板18に対して表側及び裏側から作用する応力が集中するのを回避することができる。これにより、各反射シート22,23及びLED基板18に作用する押さえ力が局所的に大きくなるのを防ぐことができるので、基板保持部材20により押さえられる部分における伸縮の自由度が極端に低くなるような事態を回避でき、もって各反射シート22,23及びLED基板18全体の伸縮の自由度を高めることができる。
しかも、当接部27が本体部24において挟持部25bから平面に視て離れた位置に配されることで、次の作用及び効果を得ることもできる。すなわち、本実施形態では、上記構成により、本体部24のうち取付部25の基部25aから当接部26までの部分を弾性変形させることが可能とされる。そこで、例えば、取付部25における本体部24からの突出寸法について、図22に示すように、取付部25を取付孔14e内に挿入したとき(非挟持位置としたとき)、挟持部25bが部分的に取付孔14e内に入る設定とする。このようにすれば、図22に示す状態から把持部27または支持部28をさらに裏側へ向けて押し込むことで、本体部24のうち取付部25の基部25aから当接部26までの部分を弾性変形させつつ、挟持部25bをシャーシ14の裏側に至らせることができる。その状態から基板保持部材20を挟持位置へ回動させるようにすれば、図23に示すように、挟持部25bと弾性変形した状態の本体部24との間でシャーシ14及びLED基板18を弾性的に挟持することができる。これにより、基板保持部材20が挟持位置から不用意に非挟持位置側へ回動変位させられることが防がれ、もって基板保持部材20の脱落を防止することができる。また、LED基板18をシャーシ14に対して弾性的に密着させることができるので、放熱特性の向上をも図ることができる。
また、当接部27が本体部24において挟持部25bから平面に視て離れた位置に配されることで、次の作用及び効果をも得ることもできる。すなわち、基板保持部材20を製造する上で寸法誤差が生じた場合、例えば本体部24からの当接部26の突出寸法が設定値よりも大きくなったり、また取付部25の長さ寸法が設定値よりも短くなるなどすると、各反射シート22,23及びLED基板18に対して作用する押さえ力が過度に(必要以上に)大きくなるおそれがある。そこで、本実施形態では、上記構成により、本体部24のうち取付部25の基部25aから当接部26までの部分に、ある程度の弾性を付与しているので、図23に示すように、本体部24のうち取付部25から当接部26までの部分を弾性変形させることで、増加し得る押さえ力を吸収することができる。これにより、当接部26から各反射シート22,23及びLED基板18に対して過度の押さえ力が作用するのを防ぐことができる。もって、各反射シート22,23及びLED基板18における伸縮の自由度を担保することができる。
また、本実施形態では、LED基板18の貫通孔18b及び各反射シート22,23における各連通孔22c,23cには、それぞれ平面に視た大きさが異なるものが2種類ずつ含まれることで、次の作用及び効果が得られる。すなわち、小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cSは、取付部25との間に保有されるクリアランスはごく僅かなものとされるので、LED基板18及び各反射シート22,23をX軸方向及びY軸方向について位置決めすることができる。一方、大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLは、取付部25との間に保有されるクリアランスが相対的に大きなものとされるので、LED基板18及び各反射シート22,23に熱膨張または熱収縮が生じた場合でも、取付部25と大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLとの間に保有される大きなクリアランスによって、LED基板18及び各反射シート22,23の伸縮を吸収することができる。そして、小型貫通孔18bS及び各小型連通孔22cS,23cSは、各LED基板18毎に1つずつのみ設けられており、他の貫通孔18b及び連通孔22c,23cは全て大型貫通孔18bL及び各大型連通孔22cL,23cLとされているので、LED基板18及び各反射シート22,23が熱膨張または熱収縮しても撓みや反りなどの変形が生じるのを防ぐことができる。これにより、各反射シート22,23にて反射される光にムラが生じ難くなり、もってバックライト装置12からの出射光に輝度ムラが生じるのを防ぐことができる。
ところで、液晶表示装置10(バックライト装置12)を製造する過程にて行われる点灯検査において、LED基板18自体またはいずれかのLED17に不良が生じていた場合には、不良が生じたLED基板18をシャーシ14から取り外し、交換または修理する必要がある。それ以外にも、液晶表示装置10を使用するのに伴ってLED基板18またはLED17に故障が生じたり、また製品寿命を迎えた液晶表示装置10を廃棄処分する場合にも、LED基板18をシャーシ14から取り外す必要がある。このような場合には、既述した製造時の組み付け手順とは逆の手順で液晶表示装置10から各種部品を取り外し、光学部材15の取り外しが完了してから、LED基板18をシャーシ14から取り外す作業を行う。作業者は、挟持位置とされた基板保持部材20の把持部27または支持部28を把持し、Z軸周りに回動操作する。基板保持部材20が非挟持位置に至ると、シャーシ14の取付孔14eの縁部に対する挟持部25bの係止状態(挟持状態)が解除されるので、そのままZ軸方向に沿って基板保持部材20を表側へ引き上げることで、基板保持部材20が取り外される。その後、LED基板18をシャーシから取り外すようにすればよい。
以上説明したように本実施形態のバックライト装置12は、光源であるLED17と、LED17が実装されたLED基板18と、LED基板18が収容されるとともに取付孔14eを有するシャーシ14と、シャーシ14との間でLED基板18を挟んで保持可能な本体部24、及び本体部24からシャーシ14側に突出して取付孔14e内に挿入される取付部25を有する基板保持部材20とを備え、基板保持部材20は、取付部25が平面に視て取付孔14eの縁部と重畳し本体部24との間で取付孔14eの縁部を挟持する挟持位置と、取付部25が平面に視て取付孔14eの縁部とは重畳せず取付孔14eからの取付部25の脱抜が許容される非挟持位置とをシャーシ14の板面に沿って回動可能とされる。
このようにすれば、LED基板18をシャーシ14に取り付けるには、シャーシ14内にLED基板18を収容した状態で、基板保持部材20の取付部25をシャーシ14の取付孔14e内に挿入し、非挟持位置とした基板保持部材20をシャーシ14の板面に沿って回動させる。すると、基板保持部材20が挟持位置に至り、取付部25が平面に視て取付孔14eの縁部と重畳して本体部24との間で取付孔14eの縁部が挟持されることで、基板保持部材20がシャーシ14に対して取付状態に保持される。この状態では、LED基板18は、基板保持部材20の本体部24とシャーシ14との間に挟まれることでシャーシ14に対して取付状態に保持される。一方、LED基板18をシャーシ14から取り外す場合には、挟持位置とされた基板保持部材20を回動させ、取付部25が平面に視て取付孔14eの縁部とは重畳しない非挟持位置に至らせる。非挟持位置では、取付部25が取付孔14eからの脱抜が許容されているから、基板保持部材20をシャーシ14から取り外すことができる。これにより、基板保持部材20によるLED基板18の保持状態が解除されるので、シャーシ14からLED基板18を取り外すことができる。
従来では、LED基板18をビス止めしていたため、ビスを着脱する作業自体の作業性が芳しくないなどの理由から作業性が悪化し易い傾向にあったものの、本実施形態によれば、基板保持部材20を非挟持位置と挟持位置との間でシャーシ14の板面に沿って回動させる作業を行うことで、基板保持部材20によりLED基板18を保持したり、その保持状態を解除することが容易にできるから、LED基板18を着脱する際の作業性が良好なものとされる。
ところで、本実施形態に係る基板保持部材20は、シャーシ14との間でLED基板18を挟んで保持するようにしているため、例えばLED基板18に実装されたLED17に不良が生じていてLED基板18の交換または修理が必要な場合には、基板保持部材20及びLED基板18をシャーシ14からそれぞれ取り外す必要があり、例えば冷陰極管を保持するランプクリップでは冷陰極管の取り外し作業のみを行えばよいのと比べると、基板保持部材20の取り外し作業の頻度が高くなる傾向とされる。また、LED基板18は、当該バックライト装置12が大型化するのに伴い、その使用数が増加する傾向にあることから、大型化に伴い基板保持部材20の使用数並びにその着脱作業回数も多くなる傾向とされる。以上の事情から、LED基板18を保持する基板保持部材20における着脱時の作業性を向上させることで、当該バックライト装置12を修理などする際の作業性、並びに当該バックライト装置12が大型化した場合の作業性を著しく向上させることができるのである。
また、取付部25及び取付孔14eは、共に長手状をなしている。このようにすれば、取付部25及び取付孔14eの長辺方向を一致させると、基板保持部材20が非挟持位置とされ、取付部25及び取付孔14eの長辺方向を互いに交差させると、基板保持部材20が挟持位置とされる。仮に取付部25及び取付孔14eを長手状以外の形状、例えば平面に視て正方形とした場合と比べると、挟持位置において平面に視て取付孔14eの縁部と重畳する取付部25の範囲を広く確保することが可能となり、それにより基板保持部材20並びにLED基板18を安定的に保持することができる。また、取付部25を平面に視て正方形とした場合には、基板保持部材20を非挟持位置から90度回動させると、再び非挟持位置とされるものの、本実施形態によれば、基板保持部材20を非挟持位置から90度回動させたときでも、基板保持部材20を挟持位置とすることができ、もって基板保持部材20が不用意に外れるような事態が生じ難くなる。
また、取付部25は、平面に視てLED基板18と重畳する位置に配されるのに対し、LED基板18には、取付孔14eに連通するとともに取付部25が通される貫通孔18bが設けられていて、本体部24と挟持部25bとの間には、取付孔14eの縁部と共に貫通孔18bの縁部が挟持される。このようにすれば、シャーシ14と共にLED基板18における貫通孔18bの縁部が本体部24と挟持部25bとの間に挟持されるので、LED基板18をより安定的に保持することができる。
また、LED基板18は、長手状をなすとともにその長辺方向に沿って延在する配線パターンWPを有しているのに対し、貫通孔18bは、LED基板18における長辺方向に並行する長手状をなしている。このようにすれば、貫通孔18bがLED基板18における長辺方向、つまり配線パターンWPの延在方向に並行する長手状をなしているから、仮に貫通孔が配線パターンWPの延在方向と直交する長手状をなす場合と比べると、LED基板18に貫通孔18b及び配線パターンWPを形成するにあたり、LED基板18における短辺寸法を小さくすることができる。これにより、LED基板18における材料費を削減できるとともにシャーシ14内におけるLED基板18の配置スペースを小さくすることもできる。
また、LED基板18には、貫通孔18bが複数設けられており、貫通孔18bは、平面に視て相対的に小さい小型貫通孔18bSと、平面に視て相対的に大きい大型貫通孔18bLとからなる。このようにすれば、小型貫通孔18bSに挿入された取付部25と小型貫通孔18bSの内面との間に保有される間隙は、大型貫通孔18bLに挿入された取付部25と大型貫通孔18bLの内面との間に保有される間隙よりも相対的に小さいものとされる。従って、小型貫通孔18bSに挿入した取付部25によりLED基板18を適切に位置決めすることができる。一方、大型貫通孔18bLの内面と取付部25との間に保有される相対的に大きな間隙により、LED基板18が熱膨張または熱収縮に伴って伸縮する際の伸縮許容量を十分に確保することができるから、LED基板18に反りなどの変形が生じ難いものとされる。
また、本体部24とLED基板18との間には、光を反射させる反射シート21が介在しており、反射シート21には、取付孔14e及び貫通孔18bに連通するとともに取付部25が通される連通孔22c,23cが複数設けられており、連通孔22c,23cは、平面に視て相対的に小さい小型連通孔22cS,23cSと、平面に視て相対的に大きい大型連通孔22cL,23cLとからなる。このようにすれば、小型連通孔22cS,23cSに挿入された取付部25と小型連通孔22cS,23cSの内面との間に保有される間隙は、大型連通孔22cL,23cLに挿入された取付部25と大型連通孔22cL,23cLの内面との間に保有される間隙よりも相対的に小さいものとされる。従って、小型連通孔22cS,23cSに挿入した取付部25により反射シート21を適切に位置決めすることができる。一方、大型連通孔22cL,23cLの内面と取付部25との間に保有される相対的に大きな間隙により、反射シート21が熱膨張または熱収縮に伴って伸縮する際の伸縮許容量を十分に確保することができるから、反射シート21に反りなどの変形が生じ難いものとされる。
また、LED基板18は、長手状をなすとともにその長辺方向に沿って複数のLED17が配されているのに対し、本体部24は、平面に視てLED基板18のうち隣り合うLED17の間の領域に配されている。このようにすれば、LED基板18のうち隣り合うLED17の間の領域を有効に利用することができる。
また、本体部24は、平面に視てLED基板18のうち隣り合うLED17の中間位置に配されている。このようにすれば、本体部24に対して隣り合う各LED17までの距離がほぼ等しくなるから、各LED17から発せられた光に対する本体部24の光学的影響をほぼ等しくすることができる。これにより、当該バックライト装置12における出射光にムラが生じ難くなる。
また、本体部24は、平面に視てLED基板18のうち短辺方向の中央位置に配されている。このようにすれば、LED基板18をより安定的に保持することができる。
また、取付部25及び取付孔14eにおける周面には、平面に視て円弧状をなす円弧面が含まれている。このようにすれば、取付孔14eに対して取付部25を挿抜する際に円弧面によって挿抜動作を円滑なものとすることができ、挿抜時の作業性に優れる。
また、取付部25は、本体部24からシャーシ14側に突出するとともに基板保持部材20における回動軸となる軸部25aと、軸部25aから本体部24と略平行に突出するとともに取付孔14eの縁部を本体部24との間で挟持可能な挟持部25bとを備えている。このようにすれば、基板保持部材20は、取付部25における軸部25aを回動軸として挟持位置と非挟持位置との間を回動され、それに伴い挟持部25bにより取付孔14eの縁部を本体部24との間で挟持したり、その挟持状態を解除することができる。
また、軸部25aは、本体部24と同心となる位置に配されている。このようにすれば、作業者は、本体部24を目視することで基板保持部材20における回動軸の位置を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材20を着脱する際の作業性を向上させることができる。
また、挟持部25bは、軸部25aから互いに反対側に向けてそれぞれ突出する部位である一対の板片25b1を有する。このようにすれば、基板保持部材20を保持位置とすると、挟持部25bのうち軸部25aから互いに反対側に向けてそれぞれ突出する板片25b1が、取付孔14eの縁部をそれぞれ挟持するので、LED基板18をより安定的に保持することができる。
また、挟持部25bは、軸部25aを中心とした対称形状とされる。このようにすれば、挟持部25bのうち軸部25aから互いに反対側に向けてそれぞれ突出する部位が取付孔14eの縁部と平面に視て重畳する面積がほぼ等しくなるので、LED基板18をさらに安定的に保持することができる。
また、軸部25aは、平面に視て挟持部25bの形成範囲内に配されている。このようにすれば、取付孔14eの平面形状を挟持部25bと一致させることが可能とされる。これにより、取付孔14eの形状を簡素化することができる。
また、軸部25aは、断面円形状をなしている。このようにすれば、基板保持部材20を回動させる際に、軸部25aが取付孔14eの縁部に干渉し難くなるので、回動動作を円滑なものとすることができ、作業性に優れる。
また、本体部24は、平面に視て円形状に形成されている。このようにすれば、本体部24の外縁に起因して陰影が生じても、その陰影が外部から視認し難いものとされ、もって輝度ムラの防止に好適となる。
また、本体部24には、シャーシ14側とは反対側に突出する突部として把持部27及び支持部28が設けられている。このようにすれば、基板保持部材20をシャーシ14に対して着脱するに際し、作業者は、本体部24からシャーシ14側とは反対側に突出する把持部27及び支持部28を把持して着脱作業を行うことが可能とされる。これにより、基板保持部材20を着脱する際の作業性を一層向上させることができる。
また、把持部27は、長手状をなしている。このようにすれば、把持部27を把持して基板保持部材20を回動操作する際の作業性を向上させることができる。しかも、作業者は、把持部27を目視することで基板保持部材20における回動状態を容易に把握することができる。
また、取付部25及び取付孔14eは、共に長手状をなしており、把持部27は、その長辺方向が取付部25における長辺方向と一致している。このようにすれば、作業者は、把持部27を目視することで、長手状をなす取付部25の長辺方向及び短辺方向を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材20を着脱する際の作業性を向上させることができる。
また、把持部27及び支持部28は、基板保持部材20における回動中心と同心状をなしている。このようにすれば、作業者が把持部27及び支持部28を把持して回動操作を行う際の作業性を向上させることができる。
また、把持部27及び支持部28は、先細り状に形成されている。このようにすれば、把持部27及び支持部28に起因する陰影が生じ難くなり、もって輝度ムラの防止に好適となる。
また、把持部27は、平面に視て多角形状に形成されている。このようにすれば、仮に把持部を平面に視て円形状にした場合と比べると、作業者が把持部27を把持して回動操作を行う際の作業性を向上させることができる。
また、把持部27及び支持部28は、その外縁が本体部24における外縁よりも平面に視て内側に配されるよう形成されている。このようにすれば、仮に把持部及び支持部の外縁が本体部24の外縁と面一状をなすものと比べると、把持部27及び支持部28に起因する陰影が生じ難くなり、もって輝度ムラの防止に好適となる。
また、シャーシ14には、LED17からの光を出射するための開口部14bが設けられるのに対し、LED基板18と対向するよう開口部14bを覆う形で配される光学部材15が備えられており、支持部28は、光学部材15を支持可能とされる。このようにすれば、支持部28により光学部材15を支持することで、光学部材15がLED17側に接近するよう変形するのを規制することができる。
また、本体部24とLED基板18との間には、光を反射させる反射シート21が介在しており、本体部24における反射シート21との対向面には、反射シート21側に突出し、反射シート21に対して当接される当接部26が設けられている。このようにすれば、反射シート21をLED基板18と共に保持することができる。反射シート21に当接される当接部26は、本体部24から反射シート21側に突出する形態とされるから、仮に本体部における反射シート21との対向面が全域にわたって反射シート21に対して当接される場合と比べると、反射シート21に対する基板保持部材20の接触面積を小さくすることができる。逆に言うと、反射シート21においては、基板保持部材20とは非接触で、基板保持部材20により押さえられない部分の面積が大きくなる。この押さえられない部分は、基板保持部材20が接触して押さえられる部分と比べると、熱環境の変化により熱膨張または熱収縮が生じたときに伸縮し易くなっている。そして、この押さえられない部分の面積が大きくなれば、反射シート21全体として伸縮の自由度が高まることになるので、伸縮に伴う撓みや反りなどの変形が局所的に顕在化するのを抑制することができる。
また、当接部26は、本体部24において取付部25から離れた位置に配されている。このようにすれば、基板保持部材20を製造する上で寸法誤差が生じた場合において、例えば本体部24からの当接部26の突出寸法が設定値よりも大きくなると、反射シート21に対して作用する押さえ力が過度に大きくなるおそれがある。そのような場合でも、本体部24において当接部26が取付部25から離れた位置に配されているので、本体部24のうち取付部25から当接部26までの部分を弾性変形させて、増加し得る押さえ力を吸収することが可能となる。これにより、当接部26から反射シート21に過度の押さえ力が作用するのを防ぐことができ、もって反射シート21における伸縮の自由度を担保することができる。しかも、上記のように本体部24を弾性変形させると、その弾性力によって本体部24と挟持部25bとの間でシャーシ14が挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材20が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材20の不用意な脱落を防ぐことができる。
また、取付部25が本体部24における中央側に配されるのに対し、当接部26は、本体部24における外縁部に配されている。このようにすれば、取付部25を本体部24における中央側に配することで、シャーシ14に対して基板保持部材20を安定的に保持させることができる。その上で、当接部26を本体部24における外縁部に配することで、取付部25と当接部26との間の距離を最大限に確保でき、本体部24をより弾性変形し易くすることが可能となる。これにより、基板保持部材20を製造する上で生じる寸法誤差の吸収幅を高めることができ、もって反射シート21における伸縮の自由度をより安定的に担保することができる。
また、当接部26は、本体部24において取付部25を挟んだ位置に少なくとも一対配されている。このようにすれば、反射シート21に対して押さえ力をバランスよく作用させることができ、反射シート21の伸縮の自由度を高めつつも反射シート21を適切に保持することが可能となる。また、一対の当接部26間において本体部24を弓形に弾性変形させることができる。
また、当接部26は、取付部25を中心にした対称位置に配されている。このようにすれば、反射シート21に対して押さえ力を一層バランスよく作用させることができる。
また、光源は、LED17とされる。このようにすれば、高輝度化及び低消費電力化などを図ることができる。
以上、本発明の実施形態1を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態1の変形例1]
実施形態1の変形例1について図24を用いて説明する。ここでは、把持部27‐1の形状を変更したものを示す。
把持部27‐1は、図24に示すように、その短辺方向に沿って切断した断面形状が台形状をなしている。このようにすれば、上記した実施形態1に記載した把持部27と比べて厚さを大きく確保することができるので、強度上優れる。
[実施形態1の変形例2]
実施形態1の変形例2について図25を用いて説明する。ここでは、把持部27‐2の形状を変更したものを示す。
把持部27‐2は、図25に示すように、全体として略ブロック状をなしていて、その突出先端部が円弧状に形成されている。つまり、把持部27‐2は、幅寸法(短辺方向の寸法)が突出先端部を除いて一定とされる。従って、実施形態1に記載した把持部27の幅寸法が連続的に減少するのと比べると、強度上優れる。
[実施形態1の変形例3]
実施形態1の変形例3について図26を用いて説明する。ここでは、把持部27‐3の形状を変更したものを示す。
把持部27‐3は、図26に示すように、その長辺方向(Y軸方向)に沿った側面が2段階のテーパ状をなしている。すなわち、把持部27‐3は、突出基端部27aと突出先端部27bとで上記側面の傾斜角度が異なるものとされており、突出基端部27aにおける側面の傾斜角度の方が、突出先端部27bにおける側面の傾斜角度よりも緩やかなものとされる。このようにすれば、把持部27‐3に起因する陰影が生じ難くなり、輝度ムラの防止に好適となる。
[実施形態1の変形例4]
実施形態1の変形例4について図27を用いて説明する。ここでは、把持部27‐4の形状を変更したものを示す。
把持部27‐4は、図27に示すように、その長辺方向(Y軸方向)に沿った側面に凹状部27cが形成されている。凹状部27cは、円弧状をなしている。このようにすれば、作業者にとって把持部27‐4を把持し易くなり、作業性に優れる。
[実施形態1の変形例5]
実施形態1の変形例5について図28を用いて説明する。ここでは、支持部28‐5の形状を変更したものを示す。
支持部28‐5は、図28に示すように、四角錐状をなしている。つまり、支持部28‐5は、平面に視て四角形状(多角形状)とされているので、作業者が支持部28‐5を把持しつつ回動操作する際に滑りが生じ難くなり、作業性を向上させることができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図29から図32によって説明する。この実施形態2では、基板保持部材120における本体部124及び取付部125の構成を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
基板保持部材120の本体部124は、図29及び図30に示すように、平面に視て略長円形状をなしており、一方向に沿って延びる長手状をなしている。本体部124における長辺方向は、取付部125における短辺方向と一致しており、取付部125における長辺方向とは直交している。また、本体部124における長辺方向の両端部には、当接部126が一対ずつ配されている。一方、取付部125(挟持部125b)は、その長辺寸法が本体部124における短辺寸法よりも大きいものとされる。従って、取付部125における長辺方向の両端部は、本体部124における長辺方向に沿った両外縁からそれぞれ外向きに張り出しており、この張出部分125b1を表側から目視することが可能とされる。なお、シャーシ114における取付孔114eは、平面に視て上記取付孔125よりも大きくなるよう形成されている(図31)。
基板保持部材120をシャーシ114に取り付けるには、図31に示すように、取付部125及び取付孔114eの長辺方向を一致させた状態としつつ、取付部125を取付孔114e内に挿入するとともに基板保持部材120を非挟持位置とする。この非挟持位置では、挟持部125bにおける張出部分125b1が表側に露出しているので、作業者は張出部分125b1を視認することができる。また、取付孔114eにおける長辺方向の両端部も同様に表側に露出している。そして、基板保持部材120を非挟持位置から回動させるのに伴い、本体部124の向きが変化するとともに、張出部分125b1が取付孔114eの縁部と平面視重畳する位置へと回動変位するので、作業者には次第に張出部分125b1を視認できなくなる。このように本体部124及び張出部分125b1を目視することで、基板保持部材120の回動状態を容易に把握することができる。非挟持位置から基板保持部材120を90度程度回動させて挟持位置に至らせると、図32に示すように、本体部124における長辺方向と取付孔114eの長辺方向とがほぼ一致するとともに、取付孔114eが全域にわたって本体部124によって表側から覆われる。これにより、取付孔114eが表側に露出することがなく、それによりシャーシ114内の光が取付孔114eに漏れ出すのを防ぐことができる。
以上説明したように本実施形態によれば、本体部124は、長手状をなしている。このようにすれば、基板保持部材120を挟持位置と非挟持位置との間を回動させる際に、本体部124を目視することで基板保持部材120の回動状態を容易に把握することができ、作業性に優れる。
また、取付部125及び取付孔114eは、共に長手状をなしており、本体部124は、その長辺方向が取付部125における短辺方向と一致している。このようにすれば、作業者は、本体部124を目視することで、長手状をなす取付部125の長辺方向及び短辺方向を容易に把握することができる。これにより、基板保持部材120を着脱する際の作業性を向上させることができる。
また、取付部125は、平面に視て本体部124の外縁から外向きに張り出す形態とされる。このようにすれば、作業者は、本体部124の外形に加えて、取付部125における本体部241からの張出部分125b1を目視することで、基板保持部材120における非挟持位置からの回動状態をより容易に把握することができ、作業性に極めて優れる。しかも、取付部125が挿入される取付孔114eについては、挟持位置に至らせたときに長手状をなす本体部124によって覆うことが可能とされ、それにより取付孔114eが露出するのを防ぐことができる。
また、本体部124における外周面には、平面に視て円弧状をなす円弧面が含まれている。このようにすれば、長手状をなす本体部124の外縁に起因して陰影が生じても、その陰影が外部から視認し難いものとされ、もって輝度ムラの防止に好適となる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図33または図34によって説明する。この実施形態3では、基板保持部材220における本体部224に指標部29を設けたものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
基板保持部材220の本体部224には、図33及び図34に示すように、回動状態の指標(目印)となる指標部29が設けられている。指標部29は、本体部224のうち基板保持部材220における回動中心から離れた位置に配されており、詳しくは本体部224における外縁部に配されている。指標部29は、本体部224を部分的に切り欠くことで形成されている。指標部29は、本体部224のうち180度の角度範囲を空けた位置に一対配されており、両指標部29を結んだ線が基板保持部材220における回動中心を通るとともに、取付部225の長辺方向と平行をなしている。つまり、両指標部29は、本体部224において回動中心に対して対称となる位置に配されている。また、両指標部29は、取付部225における長辺方向を表す目印ともなっている。基板保持部材220を回動操作する際には、作業者は指標部29を目視することで、基板保持部材220の回動状態を容易に把握することができ、作業性に優れる。なお、図33及び図34では、基板保持部材220として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、本体部224のうち基板保持部材220における回動中心から外れた位置には、基板保持部材220が回動されるのに伴って変位する指標部29が設けられている。このようにすれば、作業者は、指標部29を目視することで、基板保持部材220の回動状態を容易に把握することができ、作業性に優れる。
また、指標部29は、本体部224を部分的に切り欠いて形成されている。このようにすれば、仮に本体部224を部分的に突出させることで指標部29を形成した場合と比べると、外形を小型に留めることができるとともに、材料費を削減することもできる。
また、指標部29は、本体部224における外縁部に配されている。このようにすれば、回動に伴う指標部29の変位量を最大限に大きく確保することが可能とされるから、作業者にとって基板保持部材220の回動状態をより明瞭に把握することができ、作業性に一層優れる。
また、指標部29は、本体部224のうち基板保持部材220における回動中心に対して対称となる位置に一対設けられている。このようにすれば、作業者にとって基板保持部材220の回動状態をより明瞭に把握することができ、作業性に一層優れる。
以上、本発明の実施形態3を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態3の変形例1]
実施形態3の変形例1について図35または図36を用いて説明する。ここでは、長手状をなす本体部224‐1に指標部29‐1を設けたものを示す。
本体部224‐1は、図35及び図36に示すように、平面に視て略長円形状をなしており、一方向に沿って延びる長手状をなしている。この本体部224‐1のうち、長辺方向に沿った両外縁部における中央位置には、指標部29‐1がそれぞれ形成されている。指標部29‐1は、本体部224‐1を部分的に切り欠くことで形成されており、回動中心に対して対称となる位置に配されている。このようにすれば、回動操作を行う際には、指標部29‐1と共に本体部224‐1を目視することで、基板保持部材220‐1における回動状態をより明瞭に把握することができる。なお、図35及び図36では、基板保持部材220‐1として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図37から図40によって説明する。この実施形態4では、基板保持部材320における取付部325の構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
基板保持部材320における取付部325のうち、挟持部325bは、図37及び図38に示すように、軸部325aから本体部324に沿って突出する挟持部本体30と、挟持部本体30から本体部324側に向けて突出する案内突部31とから構成される。挟持部本体30は、上記した実施形態1にて示した挟持部25bとほぼ同様の構造を有しており、詳しい説明は割愛する。一方、案内突部31は、挟持部本体30における長辺方向の両端部、つまり軸部225a側とは反対側の両端部に一対設けられている。案内突部31は、半球状をなしており、その周面が球面により構成され、ここが案内面31aとされる。そして、取付部325を取付孔14e内に挿入し、基板保持部材320をシャーシ14に対して非挟持位置に配した状態では、図39に示すように、挟持部本体30は、シャーシ14の裏側に突出するとともに取付孔14e外に配されるのに対し、案内突部31は、取付孔14e内に配されている。つまり、非挟持位置においては、挟持部325bのうち挟持部本体30が外側部分Oとなるのに対し、案内突部31が内側部分Iとなる。
そして、基板保持部材320を非挟持位置から回動させると、取付孔14e内に入った状態の案内突部31に対して取付孔14eの縁部が摺接される。すると、案内突部31の案内面31aによって案内されることで、挟持部本体30が軸部325aを支点にして弾性変形される。それに伴い、案内突部31は、取付孔14e外へ向けて変位される。基板保持部材320が挟持位置に至ると、図40に示すように、案内突部31が取付孔14e外に配されるとともにシャーシ14の裏側の面に当接されることで、本体部324との間でLED基板18及びシャーシ14が弾性的に挟持される。このとき、本体部324についても当接部326と軸部325aとの間の部分が弾性変形される。これにより、基板保持部材320は、本体部324及び挟持部本体30が共に弾性変形されることで、挟持位置に弾性的に保持されて不用意な回動変位が防止される。なお、図37から図40では、基板保持部材320として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、挟持部325bは、基板保持部材320が非挟持位置とされた状態で取付孔14e内に配される内側部分Iと、取付孔14e外に配される外側部分Oとを有していて、少なくとも内側部分Iには、非挟持位置とされた基板保持部材320を回動させるのに伴い、取付孔14eの縁部に摺接されることで内側部分Iを取付孔14e外へ変位させつつ挟持部325bを弾性変形させるよう案内可能な案内面31aが設けられている。このようにすれば、非挟持位置とされた基板保持部材320を回動させると、案内面31aが取付孔14eの縁部に摺接されることで、挟持部325bにおける内側部分が取付孔14e外に変位させられるとともに挟持部325bが弾性変形される。挟持位置では、本体部324と弾性変形した挟持部325bとの間でシャーシ14が弾性的に挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材320が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材320の不用意な脱落を防ぐことができる。
また、挟持部325bは、軸部325aから本体部324と略平行に突出する挟持部本体30と、挟持部本体30から本体部324側に突出するとともに案内面31aを有する案内突部31とからなり、挟持部本体30が外側部分Oを、案内突部31が内側部分Iをそれぞれ有している。このようにすれば、非挟持位置では、案内突部31が取付孔14e内に配されていて、そこから基板保持部材20を回動させると、案内突部31の案内面31aが取付孔14eの縁部に摺接されることで、案内突部31が取付孔14e外に変位させられるとともに挟持部本体30が弾性変形される。これにより、挟持位置においてシャーシ14を弾性的に挟持することができる。
また、案内突部31は、挟持部本体30のうち軸部325a側とは反対側の端部に配されている。このようにすれば、挟持部本体30において軸部325aと案内突部31との間の距離を最大限に確保することができるから、挟持部本体30を弾性変形させ易くなり、それにより基板保持部材320を回動させるのに必要な力を低減でき、もって作業性を向上させることができる。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図41から図43によって説明する。この実施形態5では、基板保持部材420における取付部425の構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
基板保持部材420における取付部425のうち、挟持部425bは、図41に示すように、その長辺方向に沿った断面形状が略菱形をなしている。詳しくは、挟持部425bは、その長辺方向について軸部325aから遠ざかるに従って(軸部425aから突出先端側に行くに従って)厚さ寸法が小さくなるよう、先細り状に形成されている。挟持部425bにおける表側の面及び裏側の面は、共に全域にわたってテーパ状に形成されており、このうち本体部424との対向面である表側の面が案内面32とされる。案内面32は、軸部425aに近づくのに従って本体部424との間の間隔が狭くなるような勾配を有する。そして、取付部425を取付孔14e内に挿入し、基板保持部材420をシャーシ14に対して非挟持位置に配した状態では、図42に示すように、挟持部425bのうち長辺方向の両端部を含む裏側の過半部分がシャーシ14の裏側に突出するとともに取付孔14e外に配される、外側部分Oとされるのに対し、挟持部425bの残りの表側の部分が取付孔14e内に配される、内側部分Iとされる。ここで、案内面32は、挟持部425bにおける表側の面に全域にわたって形成されているので、上記外側部分O及び内側部分Iの双方にわたって形成されていることになる。従って、非挟持位置においては、挟持部425bにおける案内面32が取付孔14eの内外にわたって配されることになる。
そして、基板保持部材420を非挟持位置から回動させると、挟持部425bの内側部分Iにおける案内面32に対して取付孔14eの縁部が摺接される。すると、案内面32によって案内されることで、挟持部425bの内側部分Iが取付孔14e外へ向けて変位されるとともに、本体部424における当接部426と軸部425aとの間の部分が弾性変形される。基板保持部材420が挟持位置に至ると、図43に示すように、挟持部425bが全域にわたって取付孔14e外に配されるとともにシャーシ14の裏側の面に当接されることで、弾性変形した本体部424との間でLED基板18及びシャーシ14が弾性的に挟持される。これにより、基板保持部材420は、本体部424が弾性変形されることで、挟持位置に弾性的に保持されて不用意な回動変位が防止される。なお、図41から図43では、基板保持部材420として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、取付部425は、本体部424からシャーシ14側に突出するとともに基板保持部材420における回動軸となる軸部425aと、軸部425aから本体部424と略平行に突出するとともに取付孔14eの縁部を本体部424との間で挟持可能な挟持部425bとを備えており、挟持部425bは、基板保持部材420が非挟持位置とされた状態で取付孔14e内に配される内側部分Iと、取付孔14e外に配される外側部分Oとを有していて、少なくとも内側部分Iには、非挟持位置とされた基板保持部材420を回動させるのに伴い、取付孔14eの縁部に摺接されることで内側部分Iを取付孔14e外へ変位させつつ本体部424を弾性変形させるよう案内可能な案内面32が設けられている。このようにすれば、非挟持位置とされた基板保持部材420を回動させると、案内面32が取付孔14eの縁部に摺接されることで、挟持部425bにおける内側部分Iが取付孔14e外に変位させられるとともに本体部424のうち軸部425aから当接部426までの間の部分が弾性変形される。挟持位置では、挟持部425bと弾性変形した本体部424との間でシャーシ14が弾性的に挟持されるので、例えば振動などの影響によって基板保持部材420が挟持位置から非挟持位置に不用意に移動させられるのを防止することができる。これにより、基板保持部材420の不用意な脱落を防ぐことができる。
また、挟持部425b及び取付孔14eは、共に長手状をなしているのに対し、案内面32は、挟持部425bにおける本体部424側を向いた面において、軸部425aに近づくのに従って本体部424との間隔が次第に狭くなるよう形成されている。このようにすれば、案内面32は、軸部425aに近づくのに従って本体部424との間隔が次第に狭くなっているので、基板保持部材420を非挟持位置から挟持位置に回動させるのに伴い、本体部424が徐々に弾性変形されるとともに取付孔14eの縁部に対する内側部分Iの案内面32の摺接箇所が次第に軸部425aに接近するよう変位し、その結果内側部分Iが取付孔14e外に変位させられる。これにより、挟持位置においてシャーシ14を弾性的に挟持することができる。
また、案内面32は、挟持部425bにおける本体部424側を向いた面において、全域にわたって形成されている。このようにすれば、基板保持部材420に寸法誤差やシャーシ14に対する組み付け誤差が生じた場合でも、案内面32による案内機能を確実に発揮させることができる。
以上、本発明の実施形態5を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態5の変形例1]
実施形態5の変形例1について図44から図46を用いて説明する。ここでは、挟持部425b‐1の構造を変更したものを示す。
挟持部425b‐1には、図44に示すように、中空部33が形成されている。中空部33は、挟持部425b‐1をその短辺方向に沿って貫通する形態とされている。中空部33は、挟持部425b‐1の外形に沿って断面略菱形をなしている。これにより、挟持部425b‐1は、中空部33側に引っ込むよう弾性変形可能とされる。従って、基板保持部材420‐1を図45に示す非挟持位置から図46に示す挟持位置へ回動させる際に、挟持部425b‐1の案内面32が取付孔14eの縁部に摺接されると、本体部424‐1が弾性変形されるとともに、挟持部425b‐1についても弾性変形可能とされる。これにより、回動操作に必要な操作力を低減させることができ、作業性の向上を図ることができる。なお、図44から図46では、基板保持部材420‐1として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本変形例によれば、挟持部425b‐1は、中空部33を保有するよう形成されている。このようにすれば、中空部33により挟持部425b‐1が弾性変形し易くなる。従って、基板保持部材420‐1を回動させるのに必要な力を低減でき、もって作業性を向上させることができる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図47から図52によって説明する。この実施形態6では、基板保持部材20の回動角度を規制する回動規制構造を追加したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、平面図である図47及び図50では、説明の便宜上、シャーシ514からLED基板18及び各反射シート22,23を外した状態を図示している。
シャーシ514の底板514aにおける取付孔514eの縁部からは、図47から図49に示すように、裏側(LED基板18とは反対側)へ向けて突出するシャーシ側回動規制部34が設けられている。シャーシ側回動規制部34は、シャーシ514とは別部品とされており、底板514aの裏面に対して接着剤層などを介して一体的に固着(固定)されている。シャーシ側回動規制部34は、取付孔514eの周縁部のうち、長辺側の縁部に設けられるとともに長辺方向の中央位置(回動中心)からは外れた位置に一対配されている。詳しくは、シャーシ側回動規制部34は、取付孔514eの長辺方向に沿って延在する平面視略矩形状をなすとともに、一対が取付孔514eの中心を対称点とした位置に点対称配置されている。シャーシ側回動規制部34は、取付孔514eと長辺方向及び短辺方向が一致している。シャーシ側回動規制部34の外周面のうち、取付孔514e側を向いた側面は、取付孔514eにおける長辺側の内側面と面一状をなしていて、取付部25を取付孔514e内に挿入して非挟持位置とした状態では、取付部25における挟持部25bの長辺側の側面に係合可能とされ、ここが第1係合面34aとされる。これにより、非挟持位置からの回動方向を一方向(図47に示す反時計回り方向)のみに規制することができる。一方、シャーシ側回動規制部34の外周面のうち、取付孔514eにおける長辺方向の中央側を向いた側面は、非挟持位置から90度の角度範囲分だけ基板保持部材20を回動させたとき、取付部25における挟持部25bの長辺側の側面に係合可能とされ、ここが第2係合面34bとされる。これにより、基板保持部材20における非挟持位置からの回動可能な角度範囲を約90度に規制することができる。
基板保持部材20をシャーシ514に取り付ける際には、取付部25を取付孔514e内に挿入して非挟持位置とする。非挟持位置から基板保持部材20を回動させる際、仮に図47に示す時計回り方向へ回動させようとしても、取付部25の挟持部25bに対してシャーシ側回動規制部34における第1係合面34aが係合することで、同時計回り方向への回動が規制される。非挟持位置から基板保持部材20を図47に示す反時計回り方向へ回動させ、その回動角度が90度に達すると、図50から図52に示すように、取付部25の挟持部25bに対してシャーシ側回動規制部34における第2係合面34bが係合することで、それ以上の同反時計回り方向への回動動作が規制される。作業者は、回動動作が規制されるまで基板保持部材20を回動させるようにすればよいから、確実に基板保持部材20の回動角度範囲を約90度とすることができる。これにより、非挟持位置から挟持位置への基板保持部材20の回動角度範囲を一定にすることができ、基板保持部材20を挟持位置に安定的に保持することができる。なお、図47から図52では、基板保持部材20として複合機能型のものを用いた場合を図示したが、単機能型の基板保持部材を用いる場合にも同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、基板保持部材20とシャーシ514とのうちシャーシ514には、基板保持部材20における非挟持位置からの回動角度を規制可能な回動規制構造が設けられている。このようにすれば、回動規制構造により基板保持部材20を非挟持位置から回動させる際の回動角度を規制することができるから、基板保持部材20を確実に挟持位置に至らせることができる。
また、回動規制構造は、シャーシ514からLED基板18側とは反対側に突出して設けられるとともに、基板保持部材20が非挟持位置から所定角度回動すると取付部25に係合されることでそれ以上の回動を規制するシャーシ側回動規制部34により構成されている。このようにすれば、基板保持部材20を非挟持位置から所定角度回動させると、シャーシ側回動規制部34が取付部25に係合されることで、基板保持部材20のそれ以上の回動が規制される。これにより、基板保持部材20を確実に挟持位置に至らせることができる。
また、取付部25及び取付孔514eは、共に平面に視て2回対称となる回転対称形状とされており、回動規制構造は、基板保持部材20における非挟持位置からの回動角度をほぼ90度に規制可能とされる。このように、取付部25及び取付孔514eが2回対称となる回転対称形状とされたものでは、基板保持部材20が非挟持位置から180度回動されると、再び非挟持位置となる。従って、基板保持部材20における非挟持位置から最大限となる回動角度が90度とされる。本実施形態によれば、回動規制構造により基板保持部材20の非挟持位置からの回動角度を最大限となるほぼ90度に規制しているので、仮に基板保持部材20が振動などの影響により多少回動変位したとしても非挟持位置にまでは至り難くなり、もって基板保持部材20の不用意な脱落を防止することができる。
以上、本発明の実施形態6を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態6の変形例1]
実施形態6の変形例1について図53または図54を用いて説明する。ここでは、シャーシ側回動規制部34‐1の構造を変更したものを示す。
シャーシ側回動規制部34‐1は、図53に示すように、平面視略矩形状をなすとともにその長辺方向を取付孔514eの短辺方向と一致させた向きとされ、取付孔514eの周縁部のうち、取付孔514eにおける長辺方向の中央部に隣接した位置に配されている。従って、シャーシ側回動規制部34‐1における長辺方向は、図54に示すように、基板保持部材20を非挟持位置から90度の角度範囲分回動させて挟持位置に至らせた状態における取付部25の長辺方向と一致しており、その取付部25における挟持部25bの側面に係合する第2側面34b‐1は、シャーシ側回動規制部34‐1における長辺側の側面により構成されている。そして、シャーシ側回動規制部34‐1における長辺方向の端部は、上記挟持位置とされた取付部25の挟持部25bにおける長辺方向の端部とほぼ面一状をなしている。このように、本変形例によれば、取付部25の挟持部25bが基端側から突出端にかけてシャーシ側回動規制部34‐1における第2側面34b‐1に係合され、上記した実施形態6と比べて係合範囲が拡張されているから、回動規制機能をより確実に発揮させることができる。
<実施形態7>
本発明の実施形態7を図55から図60によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態6から回動規制構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態6と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、平面図である図55及び図58では、説明の便宜上、シャーシ614からLED基板18及び各反射シート22,23を外した状態を図示している。
基板保持部材620のうち挟持位置及び非挟持位置の双方において取付孔614e内に配される部分には、図55から図57に示すように、保持部材側回動規制部35が設けられている。保持部材側回動規制部35は、取付部625のうち軸部625a及び挟持部625bの双方に連なる形態とされ、詳しくは軸部625aにおける本体部624からの突出先端部と、挟持部625bにおける軸部625aからの突出基端部とに連結されている。保持部材回動規制部35は、軸部625aを挟んだ位置、つまり回動中心から外れた位置に一対、対称配置されている。保持部材回動規制部35は、略ブロック状をなすとともに、挟持部625bにおける短辺寸法(軸部625aの径寸法)とほぼ同じ幅寸法を有している。この保持部材回動規制部35は、挟持部625bよりも表側に配されているので、取付部625を取付孔614e内に挿入した状態(挟持位置及び非挟持位置)では、軸部625aと共に常に取付孔614e内に進入した状態とされる。挟持部625bについてはシャーシ614から裏側へ突出している。
一方、取付孔614eは、平面に視て取付部625よりも広い範囲にわたる大きさを有している。詳しくは、取付孔614eは、取付部625の平面形状とほぼ同じ長円形状をなす取付孔本体614e1と、取付孔本体614e1における両長辺側の縁部をそれぞれ切り欠いた一対の拡張部分614e2とから構成されており、全体として取付孔本体614e1の中心を対称点とした点対称形状をなしている。拡張部分614e2は、取付孔本体614e1における長辺方向の中央部を含むとともに取付孔本体614e1の長辺方向の端部に至る範囲にわたって形成されており、少なくとも基板保持部材620を非挟持位置から90度の角度範囲で回動させた場合における保持部材回動規制部35の回動軌跡よりも広い範囲にわたるものとされる。そして、拡張部分614e2の内周面のうち、Y軸方向に沿った側面は、非挟持位置から90度の角度範囲分だけ基板保持部材620を回動させたとき、保持部材回動規制部35における側面と係合可能とされ、ここが係合面614e3とされる。これにより、基板保持部材620における非挟持位置からの回動可能な角度範囲を約90度に規制することができる。なお、取付孔本体614e1の内周面における長辺方向の中央側部分であって、拡張部分614e2に隣接する部分は、取付部625を取付孔614e内に挿入して非挟持位置とした状態では、保持部材回動規制部35の側面と対向状をなしており、それにより非挟持位置からの回動方向を一方向(図55に示す反時計回り方向)のみに規制することができる。なお、LED基板18の貫通孔18b及び各反射シート22,23の連通孔22c,23cは、上記した実施形態1と同様の平面形状とされるものの、本実施形態に係る取付孔614と平面形状が同一であっても構わない。
非挟持位置から基板保持部材620を図55に示す反時計回り方向へ回動させ、その回動角度が90度に達すると、図58から図60に示すように、保持部材側回動規制部35が取付孔614eにおける拡張部分614e2の係合面614e3に係合することで、それ以上の同反時計回り方向への回動動作が規制される。作業者は、回動動作が規制されるまで基板保持部材620を回動させるようにすればよいから、確実に基板保持部材620の回動角度範囲を約90度とすることができる。これにより、非挟持位置から挟持位置への基板保持部材620の回動角度範囲を一定にすることができ、基板保持部材620を挟持位置に安定的に保持することができる。なお、図55から図60では、基板保持部材620として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、回動規制構造は、基板保持部材620に設けられるとともに取付孔614e内に配される保持部材側回動規制部35により構成されているのに対し、取付孔614eは、平面に視て取付部625の外形に沿った取付孔本体614e1と、取付孔本体614e1から拡張されるとともに保持部材側回動規制部35の回動変位を許容する拡張部分614e2とから構成されており、保持部材側回動規制部35は、基板保持部材620が非挟持位置から所定角度回動すると拡張部分614e2の内面である係合面614e3に係合されることでそれ以上の回動を規制可能とされる。このようにすれば、基板保持部材620を非挟持位置から回動させると、保持部材側回動規制部35が取付孔614eにおける拡張部分614e2内にて回動変位が許容され、所定の回動角度に達すると、保持部材側回動規制部35が拡張部分614e2の内面である係合面614e3に係合することで、基板保持部材620のそれ以上の回動が規制される。これにより、基板保持部材620を確実に挟持位置に至らせることができる。また、上記した実施形態6のようにシャーシ514に対して別部品のシャーシ側回動規制部34を設置した場合と比べると、本実施形態では、基板保持部材620及び取付孔614eの形状を変更することで対応することができるから、低コスト化などを図ることができる。
また、取付部625は、本体部624からシャーシ614側に突出するとともに基板保持部材620における回動軸となる軸部625aと、軸部625aから本体部624と略平行に突出するとともに取付孔614eの縁部を本体部624との間で挟持可能な挟持部625bとを備えており、保持部材側回動規制部35は、軸部625aと挟持部625bとの双方に連なる形態とされている。このようにすれば、軸部625aと挟持部625bとの双方に連なる形態の保持部材側回動規制部35により取付部625の補強を図ることができる。
以上、本発明の実施形態7を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態7の変形例1]
実施形態7の変形例1について図61から図63を用いて説明する。ここでは、保持部材側回動規制部35‐1の設置数を変更したものを示す。
本変形例に係る保持部材側回動規制部35‐1は、図61及び図62に示すように、取付部625‐1に対して1つのみ、回動中心から外れた位置に設けられている。これに対応して、取付孔614e‐1には、拡張部分614e2‐1及び係合面614e3‐1が1つずつ設けられている。取付孔614e‐1内に取付部625‐1を挿入する際には、保持部材側回動規制部35‐1が取付孔614e‐1のうち拡張部分614e2‐1側に入る向きとする。基板保持部材620‐1を非挟持位置としたら、続いて図62に示す反時計回り方向へ回動させる。回動角度が90度に達すると、図63に示すように、保持部材側回動規制部35‐1が拡張部分614e2‐1の係合面614e3‐1に対して係合することで、それ以上の回動が規制される。なお、図61から図63では、基板保持部材620‐1として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
[実施形態7の変形例2]
実施形態7の変形例2について図64から図66を用いて説明する。ここでは、保持部材側回動規制部35‐2の形状を変更したものを示す。
本変形例に係る保持部材側回動規制部35‐2は、図64及び図65に示すように、取付部625‐2のうち挟持部625b‐2にのみ連なる形態で形成されている。詳しくは、保持部材側回動規制部35‐2は、平面に視て円形状をなし、その径寸法が挟持部625b‐2における短辺寸法よりも小さいものとされており、挟持部625b‐2において基部625a‐2から離れた位置で且つ基部625a‐2を中心にした対称位置に一対配されている。各保持部材側回動規制部35‐2は、挟持部625b‐2における長辺側の各外側面とそれぞれ略面一状をなす位置に配されている。基板保持部材を非挟持位置から図65に示す反時計回り方向へ回動させ、その回動角度が90度に達すると、図66に示すように、保持部材側回動規制部35‐2が拡張部分614e2の係合面614e3に対して係合することで、それ以上の回動が規制される。なお、図64から図66では、基板保持部材620‐2として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
<実施形態8>
本発明の実施形態8を図67から図72によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態6から回動規制構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態6と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、平面図である図67及び図70では、説明の便宜上、シャーシ714からLED基板18及び各反射シート22,23を外した状態を図示している。
基板保持部材720における取付部725には、図67から図69に示すように、保持部材側嵌合部36が設けられている。詳しくは、保持部材側嵌合部36は、取付部725のうち挟持部725bにおける表側の面から表側(本体部724側)に向けて突出する形態(凸状)とされる。保持部材側嵌合部36は、挟持部725bにおいて基部725aから離れた位置で且つ軸部725aを挟んだ位置、つまり回動中心から外れた位置に一対、対称配置されている。保持部材側嵌合部36は、平面に視て略円形状をなすとともにその径寸法が挟持部725bの短辺寸法よりも小さいものとされており、挟持部725bにおける短辺方向の中央位置に配されている。保持部材側嵌合部36は、略半球状をなすとともにその周面が球面により構成されている。一方、シャーシ714の底板714aのうち、取付孔714eから離れた位置には、上記した保持部材側嵌合部36を凹凸嵌合可能なシャーシ側嵌合部37が設けられている。詳しくは、シャーシ側嵌合部37は、底板714aを貫通する孔状(凹状)をなしており、平面に視て保持部材側嵌合部36より一回り大きな径の略円形状をなしている。シャーシ側嵌合部37は、取付孔714eをその短辺方向(Y軸方向)について挟んだ位置に一対、対称となる位置に配されており、X軸方向について取付孔714eの中心とほぼ同じ位置関係を有する。両シャーシ側嵌合部37を結んだ線は、取付孔714eの中心を通るとともに、取付孔714eの短辺方向と一致し、且つ同長辺方向と直交する。
基板保持部材720をシャーシ714に取り付ける際には、取付部725を取付孔714e内に挿入して非挟持位置とする。非挟持位置から基板保持部材720を図67に示す反時計回り方向または時計回り方向へ回動させる。すると、各保持部材側嵌合部37が底板14aの裏面に摺接することで、挟持部725bが軸部725aを支点にして一旦弾性変形される。そして、回動角度が90度に達すると、図70から図72に示すように、各保持部材側嵌合部37が各シャーシ側嵌合部36内にそれぞれ嵌合し、両者の対向周面同士が係止するとともに、挟持部725bが弾性復帰する。これにより、非挟持位置から90度の角度範囲分回動して挟持位置に達した基板保持部材720は、そこから正逆いずれの方向への回動するのが規制され、もって基板保持部材720を挟持位置に安定的に保持することができる。なお、図67から図72では、基板保持部材720として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、回動規制構造は、シャーシ714と取付部725との双方に設けられるとともに、基板保持部材720が非挟持位置から所定角度(90度)回動すると互いに凹凸嵌合することで、正逆方向への回動を規制可能な凹凸嵌合部(保持部材側嵌合部36及びシャーシ側嵌合部37)により構成されている。このようにすれば、基板保持部材720を非挟持位置から所定角度回動させると、シャーシ714及び取付部725における凹凸嵌合部である保持部材側嵌合部36及びシャーシ側嵌合部37が互いに凹凸嵌合されることで、基板保持部材720が正逆いずれの方向への回動も規制される。これにより、基板保持部材720を確実に挟持位置に至らせることができるとともに挟持位置に安定的に保つことができる。
以上、本発明の実施形態8を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態8の変形例1]
実施形態8の変形例1について図73から図75を用いて説明する。ここでは、凹凸嵌合部における凹凸関係を逆転させたものを示す。
シャーシ側嵌合部37‐1は、図73及び図74に示すように、シャーシ714‐1の底板714a‐1の裏面から裏側に向けて突出する形態(凸状)をなしている。シャーシ側嵌合部37‐1は、底板714a‐1を部分的に叩き出すことで一体的に形成されている。なお、シャーシ側嵌合部37‐1をシャーシ714‐1とは別部品とし、接着剤層などを介してシャーシ714‐1に固着するようにしてもよい。一方、保持部材側嵌合部36‐1は、挟持部725b‐1をZ軸方向に貫通する孔状(凹状)をなしており、平面に視てシャーシ側嵌合部37‐1より一回り大きな径の略円形状をなしている。基板保持部材720‐1を非挟持位置から90度の角度分回動させると、図75に示すように、シャーシ側嵌合部37‐1が保持部材側嵌合部36‐1内に嵌合し、両者の対向周面同士が係止することで、基板保持部材720‐1を挟持位置に保持することができる。
<実施形態9>
本発明の実施形態9を図76から図81によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態7から回動規制構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態7と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。また、平面図である図76及び図79では、説明の便宜上、シャーシ814からLED基板18及び各反射シート22,23を外した状態を図示している。
基板保持部材820における取付部825及び保持部材側回動規制部835については、上記した実施形態7に記載したものと同様の構造であるため、重複する説明は割愛する。一方、取付孔814eは、図76に示すように、取付部825の平面形状とほぼ同じ長円形状をなす取付孔本体814e1と、取付孔本体814e1における両長辺側の縁部の一部をそれぞれ切り欠いた一対の拡張部分814e2とから構成されている。拡張部分814e2は、取付孔本体814e1における長辺方向の中央位置に配されており、平面に視て方形状に形成され、保持部材側回動規制部835の外形に倣う形状を有している。そして、拡張部分814e2内には、保持部材側回動規制部835が嵌合可能とされており、拡張部分814e2の内周面(Y軸方向に沿った一対の側面及びX軸方向に沿った側面)が、保持部材側回動規制部835における外側面に係合可能な係合面814e3とされる(図79)。
基板保持部材820をシャーシ814に取り付ける際には、図76及び図77に示すように、取付部825を取付孔814e内に挿入して非挟持位置とする。図77に示すように、各当接部826をシャーシ用反射シート22に当接させた状態から、さらに支持部28を下方(シャーシ814側)へ押し込むよう操作すると、各当接部826を支点として本体部824が弓形に弾性変形される。すると、本体部824のうち中央部分、つまり取付部825の設置部分が下方へ変位されるとともに、取付部825及び保持部材側回動規制部835も同方向へ変位される。そして、図78に示すように、保持部材側回動規制部835がシャーシ814の裏側に突出し、取付孔814eから抜け出した状態としてから、基板保持部材820を回動操作する。このとき、支持部828に対する押し込み力の付与を継続しつつ(本体部824を弾性変形させたまま)回動操作を行うようにすれば、保持部材側回動規制部835が取付孔814eの内周面(係合面814e3)に干渉して回動操作が阻害されることが避けられる。なお、基板保持部材820の回動方向は、正逆いずれの方向でも構わない。
非挟持位置からの基板保持部材820の回動角度が90度に達すると、図79及び図80に示すように、各保持部材側回動規制部835が取付孔814eにおける各拡張部分814e2に対して平面視重畳(整合)する位置に至る。この状態で、支持部828を下方へ押し込むのを止める(押し込み力を除去する)と、本体部824が弾性復帰するとともに、各保持部材側回動規制部835が各拡張部分814e2内にそれぞれ嵌合する。すると、図79及び図81に示すように、保持部材側回動規制部835の外側面が拡張部分814e2の係合面814e3に係合するので、基板保持部材820が挟持位置から正逆いずれの方向へも回動変位するのが規制される。これにより、基板保持部材820を非挟持位置から90度回動した挟持位置に安定的に保持することができる。なお、非挟持位置からの回動角度が90度に満たない或いは超えていた場合には、保持部材側回動規制部835が拡張部分814e2とは整合せず、本体部824が弾性変形したままの状態とされるので、回動角度に過不足があったことが判明する。その場合は、本体部824が弾性復帰するまで回動操作を引き続き行うようにする。また、図76から図81では、基板保持部材820として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
以上、本発明の実施形態9を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態9の変形例1]
実施形態9の変形例1について図82から図87を用いて説明する。ここでは、取付孔814e‐1の形状を変更したものを示す。
取付孔814e‐1は、図82に示すように、平面に視て略矩形状をなすとともに、その長辺寸法が取付部825の長辺寸法と概ね同じ程度の大きさとされるのに対し、短辺寸法が取付部825の短辺寸法よりも大きなものとされる。詳しくは、取付孔814e‐1における短辺寸法は、両保持部材側回動規制部835における取付部825の長辺方向(図82ではX軸方向、図85ではY軸方向)についての長さ寸法とほぼ一致する大きさとされる。そして、取付孔814e‐1の内周面のうち、長辺方向(X軸方向)に沿った面がそれぞれ各保持部材側回動規制部835のうち取付部825の短辺方向に沿った外側面に係合可能な係合面814e3‐1とされる。
図82及び図83に示すように、取付部825を取付孔814e‐1内に挿入して非挟持位置とし、各当接部826をシャーシ用反射シート22に当接させた状態から、さらに支持部28を下方(シャーシ814‐1側)へ押し込むよう操作すると、各当接部826を支点として本体部824が弓形に弾性変形される。図84に示すように、保持部材側回動規制部835がシャーシ814‐1の裏側に突出し、取付孔814e‐1から抜け出した状態としてから、基板保持部材820を回動操作する。非挟持位置からの基板保持部材820の回動角度が90度に達すると、図85及び図86に示すように、各保持部材側回動規制部835のうち取付部825の短辺方向に沿った外側面がX軸方向、つまり取付孔814e‐1の長辺方向と平行をなす。この状態で、支持部828を下方へ押し込むのを止める(押し込み力を除去する)と、本体部824が弾性復帰するとともに、各保持部材側回動規制部835が取付孔814e‐1内に進入する。すると、図85及び図87に示すように、保持部材側回動規制部835のうち取付部825の短辺方向に沿った外側面が取付孔814e‐1の係合面814e3‐1に係合するので、基板保持部材820が挟持位置から正逆いずれの方向へも回動変位するのが規制される。これにより、基板保持部材820を非挟持位置から90度回動した挟持位置に安定的に保持することができる。なお、図82から図87では、基板保持部材820として複合機能型のものを図示したが、単機能型の基板保持部材についても同様の構造とすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態以外にも取付部及び取付孔の平面形状は、適宜に変更可能である。詳しくは、取付部及び取付孔の平面形状は、非真円形状であればよく、例えば長方形、菱形、楕円形などの長手状とするのが好ましい。それ以外にも、取付部及び取付孔の平面形状は、正多角形(正方形、正三角形、正六角形などを含む)とすることもできる。また、取付部及び取付孔の平面形状を概ね真円形状とし、その外縁に凸部または凹部を形成することで、非真円形とするようにしてもよい。なお、貫通孔及び連通孔についても取付孔の形状に対応した形状に変更すればよい。
(2)上記した各実施形態以外にも本体部の平面形状は、適宜に変更可能である。詳しくは、本体部の平面形状として、例えば長方形、菱形、楕円形、正多角形(正方形、正三角形、正六角形などを含む)などとすることができる。なお、本体部の平面形状を多角形状とした場合には、本体部を直接回動操作し易くなるので、把持部または支持部を省略することもできる。
(3)上記した各実施形態以外にも把持部及び支持部の平面形状は、適宜に変更可能である。把持部の平面形状として、例えば菱形、楕円形、正多角形(正方形、正三角形、正六角形などを含む)などとすることができる。また、支持部の平面形状として、例えば菱形、楕円形、正多角形(正方形、正三角形、正六角形などを含む)などとすることができる。
(4)上記した各実施形態では、取付部における軸部の径寸法が挟持部の短辺寸法とほぼ同じとされるものを示したが、軸部の径寸法を挟持部の短辺寸法よりも小さくしたり、或いは軸部の径寸法を挟持部の短辺寸法よりも大きくすることも可能である。軸部の径寸法を挟持部の短辺寸法よりも大きくした場合には、挟持部の外縁から軸部が部分的に外側に張り出すことになるので、取付孔の平面形状についても軸部の張出部分を反映した形状とする必要がある。このようにすれば、軸部における張出部分が取付孔の縁部に当接されることで、シャーシに対する基板保持部材の位置決めを図ることが可能とされる。
(5)上記した各実施形態では、LED基板に形成される貫通孔が長辺方向を配線パターンの延在方向と一致させたものを示したが、例えば貫通孔が短辺方向を配線パターンの延在方向と一致させたものも本発明に含まれる。
(6)上記した各実施形態では、取付部における挟持部が軸部を中心とした対称形状とされるものを示したが、挟持部が非対称形状とされるものも本発明に含まれる。
(7)上記した各実施形態では、非挟持位置から挟持位置まで基板保持部材を約90度回動させたものを図示したが、両位置間の回動角度範囲は、180度の整数倍以外であれば90度以外とすることも勿論可能である。
(8)上記した各実施形態では、取付部の軸部(回動中心)が本体部と同心状に配されるものを示したが、軸部(回動中心)が本体部とは同心とならない位置に配されるものも本発明に含まれる。
(9)上記した各実施形態では、把持部及び支持部が取付部の軸部(回動中心)と同心状に配されるものを示したが、把持部または支持部が軸部(回動中心)とは同心とならない位置に配されるものも本発明に含まれる。
(10)上記した各実施形態では、把持部の長辺方向と取付部の長辺方向とを一致させたものを示したが、把持部の長辺方向と取付部の長辺方向とを交差(直交を含む)させるようにしたものも本発明に含まれる。
(11)上記した実施形態1では、対角位置にある当接部同士を結んだ線が取付部の長辺方向または短辺方向と一致するものを示したが、上記線が取付部の長辺方向または短辺方向と交差するようにしたものも本発明に含まれる。
(12)上記した実施形態2では、本体部の長辺方向と取付部の長辺方向とが互いに直交する配置としたものを示したが、例えば本体部の長辺方向と取付部の長辺方向とが一致する配置としたものも本発明に含まれる。
(13)上記した実施形態3では、一対の指標部を結んだ線と取付部の長辺方向とが一致するものを示したが、上記線と取付部の長辺方向とが交差(直交)する設定とすることも可能である。
(14)上記した実施形態3では、本体部を部分的に切り欠くことで指標部を形成したものを示したが、本体部を部分的に突出させることで指標部を形成することも勿論可能である。また、指標部として本体部に着色部やマークを設けるようにしたものも本発明に含まれる。
(15)上記した実施形態3では、指標部を本体部における外縁部に配したものを示したが、指標部の設置位置は、本体部における中心以外であれば、外縁部以外にも適宜に変更可能である。また、指標部の設置数についても2つ以外に変更可能である。
(16)上記した実施形態4では、本体部と取付部の挟持部との双方が弾性変形する態様を示したが、本体部と挟持部との剛性(強度)の設定を適宜変更することで、本体部のみを弾性変形させたり、或いは挟持部のみを弾性変形させるようにしても構わない。
(17)上記した実施形態4では、案内突部のほぼ全域が内側部分とされるものを示したが、案内突部のうち一部のみが内側部分とされ、それ以外の部分が外側部分とされるものも本発明に含まれる。
(18)上記した実施形態4では、案内突部の案内面が球面により構成されるものを示したが、案内面をテーパ面または球面以外の湾曲面などとすることも可能である。また、挟持部本体における案内突部の設置数及び配置についても適宜に変更可能である。
(19)上記した実施形態5では、案内面がテーパ面により構成されるものを示したが、案内面を球面または球面以外の湾曲面などとすることも可能である。
(20)上記した各実施形態では、基板保持部材が取付部を1つのみ有するものを示したが、基板保持部材が取付部を複数有するものも本発明に含まれる。その場合、取付部の設置数が偶数とした場合には、取付部における軸部と基板保持部材における回動軸とが一致しない構成となる。
(21)上記した各実施形態では、基板保持部材の本体部がX軸方向に隣り合うLEDの中間位置に配されたものを示したが、本体部が隣り合うLEDのいずれか一方側に偏心して配されるものも本発明に含まれる。同様に、本体部がLED基板における短辺方向の中央位置に配されるもの以外にも、本体部がLED基板における短辺方向における中央位置からずれた位置に配されるものも本発明に含まれる。
(22)上記した各実施形態では、LED基板に貫通孔を形成したものを示したが、非挟持位置において取付部がLED基板と平面視重畳しない配置とすれば、LED基板から貫通孔を省略することも可能である。
(23)上記した各実施形態では、シャーシの取付孔及び各反射シートの連通孔が大小2種類ずつ設けられるものを示したが、取付孔及び連通孔の大きさを1種類としたり、或いは3種類以上とすることも可能である。
(24)上記した各実施形態では、単機能型保持部材と複合機能型保持部材とを併用した場合を示したが、単機能型保持部材のみを用いたものや、複合機能型保持部材のみを用いたものも本発明に含まれる。また、単機能型保持部材と複合機能型保持部材とを併用するにあたっての使用数の比率は適宜に変更可能である。
(25)上記した各実施形態では、2種類の基板保持部材を区別するため、各基板保持部材を「単機能型」及び「複合機能型」として説明したが、「単機能型」であるからといって、LED基板の保持機能以外の機能を何ら有さないことまでを意味するものではない。「単機能型」及び「複合機能型」の呼称は、あくまで光学部材に対する支持機能の有無に基づいて説明の便宜上なしたものであり、「単機能型」の基板保持部材が上記保持機能に付随する機能(例えばLED基板に対する位置決め機能など)や他の付加的機能を有することを否定するものではない。
(26)上記した各実施形態以外にも、当接部の具体的な形状・配置・設置数などについては、適宜に変更可能である。具体的には、当接部が円柱状、角柱状、円錐状、角錐状などとされるものや、当接部における断面形状が山形(三角形)や楕円形状などとされるものも本発明に含まれる。また、当接部を本体部において外縁部以外の位置に配することも可能である。また、当接部を本体部に対して3つ以下または5つ以上設置することも可能である。
(27)上記した各実施形態では、本体部のうち取付部の軸部と当接部との間の部分に弾性を持たせるようにしたものを示したが、必ずしも本体部に弾性を持たせる必要はなく、本体部が殆ど或いは全く弾性変形しないような設定とされたものも本発明に含まれる。その場合であっても、各反射シートに対して表側及び裏側から押さえ力が作用する位置は、平面に視て互いにずれることになるので、各反射シートへの応力集中を好適に緩和することができてその伸縮の自由度を高める効果は得られる。
(28)上記した(27)とは逆に、本体部のうち取付部の軸部と当接部との間の部分に弾性を持たせるにあたり、例えば積極的に撓み易くする設計とし、当接部における本体部からの突出寸法を大きくすることで、寸法誤差が生じていない状況であっても、本体部を弾性変形させるようにすることも勿論可能である。
(29)上記した各実施形態では、LEDからの光を拡散させる拡散レンズを用いたものを示したが、拡散レンズ以外の光学レンズ(例えば集光レンズなど)を用いたものも本発明に含まれる。また、拡散レンズを省略したものも本発明に含まれ、その場合は拡散レンズを省略するのに伴い、基板用反射シートを省略することも可能である。
(30)上記した各実施形態では、金属製のシャーシを用いた場合を示したが、シャーシを合成樹脂製とすることも可能である。
(31)上記した各実施形態では、基板保持部材の表面の色を白色としたものを例示したが、基板保持部材の表面の色については、例えば乳白色や銀色としてもよい。また、基板保持部材の表面に所望の色の塗料を塗布することで、表面の色を設定することが可能である。
(32)上記した各実施形態では、LED基板として5個実装タイプ、6個実装タイプ及び8個実装タイプのものを適宜に組み合わせて用いる旨を説明したが、5個,6個,8個以外の数のLEDを実装したLED基板を用いるようにしたものも本発明に含まれる。
(33)上記した各実施形態では、青色を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いた場合を示したが、紫外光を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。
(34)上記した各実施形態では、青色を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いた場合を示したが、R,G,Bをそれぞれ単色発光する3種類のLEDチップを内蔵したタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。それ以外にも、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)をそれぞれ単色発光する3種類のLEDチップを内蔵したタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。
(35)上記した各実施形態では、白色光を発光するLEDを用いたものを示したが、赤色発光するLEDと、青色発光するLEDと、緑色発光するLEDとを適宜に組み合わせて用いるようにしてもよい。
(36)上記した各実施形態では、光源としてLEDを用いたものを例示したが、LED以外の点状光源を用いたものも本発明に含まれる。
(37)上記した各実施形態以外にも、液晶表示装置における画面サイズ及び横縦の比率などについては適宜変更可能である。
(38)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(39)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(40)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(41)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。
(42)上記した実施形態6及びその変形例では、シャーシ側回動規制部を一対設けたものを示したが、シャーシ側回動規制部を1つのみ設けたものや3つ以上設けるようにしたものも本発明に含まれる。
(43)上記した実施形態6及びその変形例では、シャーシ側回動規制部が取付孔の内周面と面一状をなし、非挟持位置からの基板保持部材の回動方向を一方向に規制したものを例示したが、シャーシ側回動規制部が取付孔の内周面とは面一状をなさない位置に配されるもの(シャーシ側回動規制部が取付孔から離れた位置に配されるもの)も本発明に含まれる。
(44)上記した実施形態7及びその変形例では、保持部材側回動規制部を取付部における挟持部に連なる形態としたものを示したが、保持部材側回動規制部を取付部の軸部のみに連なる形態としたものも本発明に含まれる。
(45)上記した実施形態7及びその変形例では、保持部材側回動規制部を取付部に設けたものを示したが、保持部材側回動規制部を本体部に設けることも可能である。その場合、本体部から裏側に突出する保持部材側回動規制部が非挟持位置及び挟持位置にて取付孔内に進入する形態とすればよい。
(46)上記した実施形態8及びその変形例では、保持部材側嵌合部及びシャーシ側嵌合部を一対ずつ設けたものを示したが、保持部材側嵌合部及びシャーシ側嵌合部を1つずつ設けたものや3つずつ以上設けるようにしたものも本発明に含まれる。また、保持部材側嵌合部及びシャーシ側嵌合部の設置数は、必ずしも同数である必要はなく、保持部材側嵌合部及びシャーシ側嵌合部のうち凸状側の設置数を孔状(凹状)側の設置数よりも少なくすることも可能である。
(47)上記した実施形態8では、シャーシ側嵌合部がシャーシを貫通するものを示し、変形例では、保持部材側嵌合部が挟持部を貫通するものを示したが、シャーシ側嵌合部がシャーシを貫通することなく部分的に凹ませることで凹状に形成されたものや、保持部材側嵌合部が挟持部を貫通することなく部分的に凹ませることで凹状に形成されたものも本発明に含まれる。なお、保持部材側嵌合部を凹状に形成するにあたり、保持部材側嵌合部を挟持部の短辺方向に沿って延びる線状に形成することも可能である。
(48)上記した実施形態6〜9及びその変形例では、回動規制構造により基板保持部材における非挟持位置からの回動角度がほぼ90度に規制されるものを例示したが、例えば回動規制構造の配置及び形状などを設定することにより、非挟持位置からの回動角度を90度以外の角度に規制することも可能であり、その規制回動角度の具体的数値は適宜に変更可能である。