本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ビスを用いることなく光源基板を安定的に固定することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明の照明装置は、光源を有する光源基板と、前記光源基板を収容し前記光源からの光を出射するための開口部を有するシャーシと、前記光源基板の板面に沿う少なくとも一方向に延在するとともに前記シャーシとの間で前記光源基板を挟んだ状態で前記シャーシに固定される保持部材とを備える。
このようにすれば、保持部材をシャーシに固定すると、光源基板は、保持部材とシャーシとの間に挟まれた状態で保持される。光源基板の板面に沿う少なくとも一方向に延在する形態の保持部材を用いて光源基板の固定を図るようにしているので、従来のように光源基板の板面に対して点状をなすビスを用いた場合と比べると、使用する保持部材の数が少なくても光源基板を安定的に固定することが可能とされる。保持部材の使用数が少なく済むので、部品点数及び組付工数を削減できて作業効率の改善などを図ることができる。そして、光源基板を安定的に固定することができるので、光源から発せられた光がシャーシの開口部から出射する際の光学的特性を安定化させることができるとともに、光源基板からシャーシへの放熱性を安定化させることができる。
本発明の実施態様として、次の構成が好ましい。
(1)前記保持部材は、前記シャーシとの間で前記光源基板を挟む本体部と、前記本体部から前記シャーシ側に突出して前記シャーシに固定される固定部とを備える。このようにすれば、固定部がシャーシに固定されることで、本体部とシャーシとの間に挟まれた光源基板を好適に固定することができる。
(2)前記固定部は、前記本体部において平面に視て前記光源基板とは重畳しない位置に配されている。このようにすれば、光源基板を貫通させることなく固定部をシャーシに固定させることができる。これにより、光源基板に固定部を通すための孔などが形成されることがないから、光源基板の製造コストを低廉化できるとともに回路設計なども容易となる。
(3)前記本体部は、前記光源基板を跨ぐ形態とされ、前記固定部は、前記本体部において平面に視て前記光源基板を挟んだ位置に一対設けられている。このようにすれば、光源基板を跨ぐ形態の本体部により光源基板を安定的に固定することができる。その上、一対の固定部をシャーシに対して固定することで、平面に視て両固定部間に配された光源基板をより安定的に固定することができる。
(4)前記本体部のうち、平面に視て前記光源基板と重畳する位置には、前記光源基板側に突出して前記光源基板に対して直接的または間接的に当接される基板当接部が設けられている。このようにすれば、基板当接部により光源基板を押さえることができるので、寸法公差などに起因して光源基板にがたつきが生じ難くすることができ、もって光源基板を安定的に固定することができる。さらには、基板当接部の突出寸法の設定によっては、基板当接部を光源基板に対して直接的または間接的に当接させつつ固定部をシャーシに固定したとき、固定部を支点にして本体部を光源基板側とは反対側に弾性的に反り変形させることが可能となり得る。従って、このようにすれば、反り変形した本体部の弾性力により光源基板をシャーシに対して密接させることができ、もって光源基板をより安定的に固定することができる。
(5)前記シャーシ内には、光を前記開口部側に反射させる反射部材が配されており、前記反射部材は、平面に視て前記光源と重畳する位置に前記光源が通される光源挿通孔、及び平面に視て前記基板当接部と重畳する位置に前記基板当接部が通される基板当接部挿通孔を有していて、前記本体部と前記光源基板との間に挟まれている。このようにすれば、反射部材により光源からの光を効率的に開口部側に反射させることができるのに加え、保持部材によって光源基板と共に反射部材をも固定することができる。その上、基板当接部が反射部材の基板当接部挿通孔に通されるので、基板当接部により光源基板を直接押さえることができ、光源基板のがたつきをより効果的に防止することができる。しかも、反射部材には、基板当接部からの応力が直接作用することが避けられるので、反射部材が熱膨張または熱収縮するのに伴って伸縮するのが許容され易くなる。それにより、反射部材にしわや撓みが生じ難く、もって反射部材により反射される光にムラが生じ難くなる。
(6)前記本体部からの前記基板当接部の突出寸法は、前記反射部材の厚さよりも大きいものとされている。このようにすれば、基板当接部により光源基板をより確実に押さえることができるとともに、固定部を支点にして本体部を光源基板側とは反対側に弾性的に反り変形させることができ、光源基板を弾性的に保持することができる。これにより、光源基板のがたつきを一層効果的に防止することができ、光源基板の安定的な固定を図ることができる。
(7)前記光源基板は、平面に視て矩形状をなしており、前記本体部は、前記光源基板における短辺方向に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、仮に本体部が光源基板における長辺方向に沿って延在する形態とされる場合と比べて、保持部材を小型化することができる。
(8)前記本体部は、前記光源基板を跨ぐ形態とされている。このようにすれば、光源基板を一層安定的に固定することができる。
(9)前記光源基板は、前記シャーシ内において複数が互いに並行するよう配されており、前記本体部は、複数の前記光源基板にわたって延在する形態とされる。このようにすれば、1つの保持部材によって複数の光源基板を固定することができるので、部品点数の削減などに好適となる。
(10)前記本体部は、複数の前記光源基板を跨ぐ形態とされている。このようにすれば、本体部が複数の光源基板を跨いだ状態でシャーシとの間で挟むから、複数の光源基板を一層安定的に固定することができる。
(11)前記光源基板には、その長辺方向に沿って前記光源が複数並列して配されている。このようにすれば、光源基板に対して複数の光源を効率的に配することができ、高輝度化などに好適となる。
(12)前記本体部は、隣り合う前記光源の間を通るよう配されている。このようにすれば、隣り合う光源の間に保有されるスペースを有効に利用することができる。また、本体部が光源から発せられた光の妨げとなることも避けられる。
(13)前記保持部材は、前記光源基板においてその長辺方向に離間した2位置に配されている。このようにすれば、本体部が光源基板における短辺方向に沿って延在する形態とされて小型化が図られた保持部材であっても、光源基板を安定的に固定することができる。
(14)前記シャーシは、平面に視て矩形状をなしており、前記光源基板は、その長辺方向を前記シャーシの長辺方向と一致させた状態で複数が並列して配されている。このようにすれば、仮に光源基板をその長辺方向がシャーシの短辺方向と一致する状態で複数並列して配した場合と比べると、シャーシ内に配する光源基板の数を少なくすることができる。従って、各光源基板に配された光源を点灯させるのに必要な点灯回路などの数が少なく済み、もって低コスト化などに好適となる。
(15)前記固定部は、前記シャーシを貫通するとともに、前記シャーシに対して前記光源基板側とは反対側から係止される。このようにすれば、シャーシを貫通する固定部をシャーシに係止させることで、保持部材及び光源基板の固定を図ることができるから、接着剤などの他の固定手段を用いる必要がなく、低コストで且つ容易に固定を図ることができる。
(16)前記光源基板と対向するよう前記開口部を覆う形で配される光学部材を備えており、前記本体部には、前記光学部材側に突出して前記光学部材を支持可能な支持部が設けられている。このようにすれば、光源基板を固定する保持部材に光学部材を支持する機能を併せ持たせることができる。
(17)前記固定部及び前記支持部は、平面に視て互いに重畳する位置に配されている。このようにすれば、作業者が支持部を把持しつつ保持部材を取り付けるようにしたとき、固定部の位置を容易に把握することができるので、作業性に優れる。
(18)前記固定部及び前記支持部は、互いに同心となる位置に配されている。このようにすれば、作業性に一層優れる。
(19)前記シャーシには、前記光源基板をその板面に沿う方向について位置決め可能な基板位置決め部が設けられている。このようにすれば、光源基板をシャーシに配する際に、基板位置決め部により光源基板をその板面に沿う方向について位置決めすることができる。従って、保持部材により光源基板を固定する際の作業性を良好なものとすることができる。
(20)前記基板位置決め部は、前記光源基板の縁部に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、光源基板の縁部を基板位置決め部に宛うことで、光源基板を容易に且つ適切に位置決めすることができる。
(21)前記基板位置決め部は、前記シャーシを部分的に前記開口部とは反対側に突出させることで、前記開口部側から前記光源基板を収容可能な基板収容空間を保有するよう形成されている。このようにすれば、基板位置決め部に保有される基板収容空間内に開口部側から光源基板を収容することができるので、光源基板は、基板位置決め部の深さ分だけ開口部側とは反対側に引っ込んだ位置に配されることになる。従って、その引っ込んだ分だけ、光源から発せられた光が開口部に達するまでの光路長を長く確保することができ、もって開口部から出射する出射光にムラが生じ難くなる。
(22)前記シャーシ内には、光を前記開口部側に反射させる反射部材が配され、前記反射部材は、平面に視て前記光源と重畳する位置に前記光源が通される光源挿通孔を有していて、平面に視て前記基板位置決め部よりも広い範囲にわたるよう形成されるとともに前記本体部と前記光源基板との間に挟まれている。このようにすれば、保持部材によって光源基板と共に反射部材をも固定することができるのに加え、反射部材により光源からの光を効率的に開口部側に反射させることができる。しかも、光源基板は、基板位置決め部の深さ分だけ開口部側とは反対側に引っ込んだ位置に配されているから、シャーシと光源基板との間に生じ得る段差を小さくすることができる。従って、平面に視て基板位置決め部よりも広い範囲にわたる形態の反射部材に、上記段差に起因して反りなどの変形が生じ難くなり、もって反射部材により反射される光にムラが生じ難くなる。
(23)前記基板位置決め部は、前記シャーシにおける前記開口部側とは反対側への突出寸法が前記光源基板の板厚寸法とほぼ一致するよう形成されている。このようにすれば、シャーシと光源基板との間に生じ得る段差をほぼ解消することができるので、反射部材に段差に起因する変形が生じるのを防ぐことができる。
(24)前記光源基板は、平面に視て矩形状をなしており、前記基板位置決め部は、前記光源基板における長辺方向に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、矩形状をなす光源基板をより容易に且つ適切に位置決めすることができる。
(25)前記基板位置決め部は、前記光源基板をその板面に沿い且つ互いに直交する2方向について位置決め可能とされる。このようにすれば、光源基板を二次元的に正確に位置決めすることができる。
(26)前記シャーシ内には、光を前記開口部側に反射させる反射部材が配されており、前記反射部材は、前記光源基板よりも前記開口部側に配されるとともに、平面に視て前記光源と重畳する位置に前記光源が通される光源挿通孔を有している。このようにすれば、反射部材により光を開口部側に反射させることで、光を有効に利用することができ、輝度の向上などに好適となる。また、反射部材は、光源挿通孔を有しているので、光源からの光の出射を妨げることが避けられている。
(27)前記光源基板における前記開口部側には、平面に視て前記光源と重畳する位置に、前記光源からの光を拡散させる拡散レンズが配されている。このようにすれば、光源から発せられた光を拡散レンズにより拡散させてから、開口部へと導くことができる。これにより、開口部から出射する出射光にムラが生じ難くなる。
(28)前記反射部材は、前記光源挿通孔が前記拡散レンズを通すことが可能な大きさとされた第1の反射部材と、前記光源基板と前記拡散レンズとの間に介在し且つ平面に視て前記第1の反射部材に備えられた前記光源挿通孔と重畳する位置に配されるとともに、光を前記拡散レンズ側に反射させる第2の反射部材とからなる。このようにすれば、第1の反射部材に拡散レンズを通す大きさの光源挿通孔が設けられていても、その光源挿通孔と重畳する位置に配した第2の反射部材により光を拡散レンズ側に反射させることができる。これにより、光を有効に利用することができ、輝度の向上などに好適となる。
(29)前記第1の反射部材における前記光源挿通孔の縁部と、前記第2の反射部材とは、平面に視て互いに重畳するよう形成されている。このようにすれば、第1の反射部材における光源挿通孔の縁部と第2の反射部材とが平面に視て切れ目無く繋がることになる。これにより、光をより有効に利用することができる。
(30)前記反射部材は、前記保持部材と前記光源基板との間に挟まれている。このようにすれば、保持部材によって光源基板と共に反射部材をも固定することができる。
(31)前記光源は、LEDとされる。このようにすれば、高輝度化及び低消費電力化などを図ることができる。
次に、上記課題を解決するために、本発明の表示装置は、上記記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える。
このような表示装置によると、表示パネルに対して光を供給する照明装置が、部品点数及び組付工数が削減されているので、表示装置においても低コスト化及び作業効率の改善を図ることが可能となる。
前記表示パネルとしては液晶パネルを例示することができる。このような表示装置は液晶表示装置として、種々の用途、例えばテレビやパソコンのディスプレイ等に適用でき、特に大型画面用として好適である。
(発明の効果)
本発明によれば、ビスを用いることなく光源基板を安定的に固定することができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1から図14によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置10について例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、図4及び図5に示す上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
本実施形態に係るテレビ受信装置TVは、図1に示すように、液晶表示装置10と、当該液晶表示装置10を挟むようにして収容する表裏両キャビネットCa,Cbと、電源Pと、チューナーTと、スタンドSとを備えて構成される。液晶表示装置(表示装置)10は、全体として横長の方形(矩形状)を成し、縦置き状態で収容されている。この液晶表示装置10は、図2に示すように、表示パネルである液晶パネル11と、外部光源であるバックライト装置(照明装置)12とを備え、これらが枠状のベゼル13などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態では、画面サイズが42インチで横縦比が16:9のものを例示するものとする。
次に、液晶表示装置10を構成する液晶パネル11及びバックライト装置12について順次に説明する。このうち、液晶パネル(表示パネル)11は、平面視矩形状をなしており、一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶が封入された構成とされる。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子(例えばTFT)と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方のガラス基板には、R(赤色),G(緑色),B(青色)等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。なお、両基板の外側には偏光板が配されている。
続いて、バックライト装置12について詳しく説明する。バックライト装置12は、図2に示すように、光出射面側(液晶パネル11側)に開口部14bを有した略箱型をなすシャーシ14と、シャーシ14の開口部14bを覆うようにして配される光学部材15群(拡散板(光拡散部材)15aと、拡散板15aと液晶パネル11との間に配される複数の光学シート15b)、シャーシ14の外縁部に沿って配され光学部材15群の外縁部をシャーシ14との間で挟んで保持するフレーム16とを備える。さらに、シャーシ14内には、図3から図5に示すように、光源であるLED17(Light Emitting Diode:発光ダイオード)と、LED17が実装されたLED基板18と、LED基板18においてLED17に対応した位置に取り付けられる拡散レンズ19とが備えられる。その上、シャーシ14内には、LED基板18をシャーシ14との間で保持することが可能な保持部材20と、シャーシ14内の光を光学部材15側に反射させる反射シート21とが備えられる。なお、当該バックライト装置12においては、LED17よりも光学部材15側が光出射側となっている。以下では、バックライト装置12の各構成部品について詳しく説明する。
シャーシ14は、金属製とされ、図3から図5に示すように、液晶パネル11と同様に矩形状をなす底板14aと、底板14aの各辺の外端から立ち上がる側板14cと、各側板14cの立ち上がり端から外向きに張り出す受け板14dとからなり、全体としては表側に向けて開口した浅い略箱型(略浅皿状)をなしている。シャーシ14は、その長辺方向がX軸方向(水平方向)と一致し、短辺方向がY軸方向(鉛直方向)と一致している。シャーシ14における各受け板14dには、表側からフレーム16及び次述する光学部材15が載置可能とされる。各受け板14dには、フレーム16がねじ止めされている。シャーシ14の底板14aには、保持部材20を取り付けるための取付孔14eが開口して設けられている。取付孔14eは、底板14aにおいて保持部材20の取付位置に対応して複数分散配置されている。さらには、シャーシ14の底板14aには、LED基板18を位置決めするための基板位置決め部14fが設けられており、その詳細は後に改めて説明する。
光学部材15は、図2に示すように、液晶パネル11及びシャーシ14と同様に平面に視て横長の方形(矩形状)をなしている。光学部材15は、図4及び図5に示すように、その外縁部が受け板14dに載せられることで、シャーシ14の開口部14bを覆うとともに、液晶パネル11とLED17との間に介在して配される。光学部材15は、裏側(LED17側、光出射側とは反対側)に配される拡散板15aと、表側(液晶パネル11側、光出射側)に配される光学シート15bとから構成される。拡散板15aは、所定の厚みを持つほぼ透明な樹脂製の基材内に拡散粒子を多数分散して設けた構成とされ、透過する光を拡散させる機能を有する。光学シート15bは、拡散板15aと比べると板厚が薄いシート状をなしており、2枚が積層して配されている(図7から図9)。具体的な光学シート15bの種類としては、例えば拡散シート、レンズシート、反射型偏光シートなどがあり、これらの中から適宜に選択して使用することが可能である。
フレーム16は、図2に示すように、液晶パネル11及び光学部材15の外周縁部に沿う枠状をなしている。このフレーム16と各受け板14dとの間で光学部材15における外縁部を挟持可能とされている(図4及び図5)。また、このフレーム16は、液晶パネル11における外縁部を裏側から受けることができ、表側に配されるベゼル13との間で液晶パネル11の外縁部を挟持可能とされる(図4及び図5)。
次に、LED17及びLED17が実装されるLED基板18について詳しく説明する。LED17は、図7,図8及び図10に示すように、LED基板18に固着される基板部上にLEDチップを樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるLEDチップは、主発光波長が1種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、LEDチップを封止する樹脂材には、LEDチップから発せられた青色の光を、白色の光に変換する蛍光体が分散配合されている。これにより、このLED17は、白色発光が可能とされる。このLED17は、LED基板18に対する実装面とは反対側の面が発光面17aとなる、いわゆるトップ型とされている。LED17における光軸LAは、Z軸方向(液晶パネル11及び光学部材15の主板面と直交する方向)とほぼ一致する設定とされている。なお、LED17から発せられる光は、光軸LAを中心にして所定の角度範囲内で三次元的にある程度放射状に広がるのであるが、その指向性は冷陰極管などと比べると高くなっている。つまり、LED17の発光強度は、光軸LAに沿った方向が際立って高く、光軸LAに対する傾き角度が大きくなるに連れて急激に低下するような傾向の角度分布を示す。
LED基板18は、図10に示すように、平面に視て矩形状をなす基材を有しており、長辺方向がX軸方向と一致し、短辺方向がY軸方向と一致する状態でシャーシ14内に収容されている(図3)。LED基板18の基材は、シャーシ14と同じアルミ系材料などの金属製とされ、その表面に絶縁層を介して銅箔などの金属膜からなる配線パターンが形成された構成とされる。なお、LED基板18の基材に用いる材料としては、セラミックなどの絶縁材料を用いることも可能である。そして、このLED基板18の基材の板面のうち、表側を向いた面(光学部材15側を向いた面)には、図7,図8及び図10に示すように、上記した構成のLED17が表面実装されている。LED17は、LED基板18における長辺方向(X軸方向)に沿って複数が直線的に並列して配されるとともに、LED基板18に形成された配線パターンにより直列接続されている。各LED17の配列ピッチは、ほぼ一定となっており、つまり各LED17は、等間隔に配列されていると言える。また、LED基板18における長辺方向の両端部には、コネクタ部18aが設けられている。
上記した構成のLED基板18は、図3に示すように、シャーシ14内においてX軸方向及びY軸方向にそれぞれ複数ずつ、互いに長辺方向及び短辺方向を揃えた状態で並列して配置されている。つまり、LED基板18及びそこに実装されたLED17は、シャーシ14内において共にX軸方向(シャーシ14及びLED基板18の長辺方向)を行方向とし、Y軸方向(シャーシ14及びLED基板18の短辺方向)を列方向として行列配置(マトリクス状に配置)されている。具体的には、LED基板18は、シャーシ14内においてX軸方向に3枚ずつ、Y軸方向に10枚ずつ、合計30枚が並列して配置されている。そして、本実施形態では、LED基板18として長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なる2種類のものが用いられている。具体的には、LED基板18としては、6個のLED17が実装され、長辺寸法が相対的に長い6個実装タイプのものと、5個のLED17が実装され、長辺寸法が相対的に短い5個実装タイプのものとが用いられており、シャーシ14におけるX軸方向の両端位置に6個実装タイプのものが1枚ずつ、同方向の中央位置に5個実装タイプのものが1枚、それぞれ配されている。上記したようにX軸方向に沿って並んで1つの行をなす各LED基板18は、隣接するコネクタ部18a同士が嵌合接続されることで相互に電気的に接続されるとともに、シャーシ14におけるX軸方向の両端に対応したコネクタ部18aが図示しない外部の制御回路に対してそれぞれ電気的に接続される。これにより、1つの行をなす各LED基板18に配された各LED17が直列接続されるとともに、その1つの行に含まれる多数のLED17の点灯・消灯を1つの制御回路により一括して制御することができ、もって低コスト化を図ることが可能とされる。なお、長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なる種類のLED基板18であっても、短辺寸法及びLED17の配列ピッチは、ほぼ同じとされる。
このように、長辺寸法及び実装されるLED17の数が異なるLED基板18を複数種類用意し、それら異なる種類のLED基板18を適宜に組み合わせて使用する手法を採用することで、次の効果を得ることができる。すなわち、画面サイズが異なる液晶表示装置10を多品種製造する場合、各画面サイズに合わせて各種類のLED基板18の使用の是非及び種類毎のLED基板18の使用枚数を適宜変更することで容易に対応することができ、仮にシャーシ14の長辺寸法と同等の長辺寸法を有するLED基板を画面サイズ毎に用意した場合と比べると、必要なLED基板18の種類を大幅に削減することができ、もって製造コストの低廉化を図ることができる。具体的には、上記した2種類のLED基板18(5個実装タイプのもの及び6個実装タイプのもの)に加え、8個のLED17を実装した8個実装タイプのものを追加し、それら3種類のLED基板18を適宜に組み合わせて使用することにより、画面サイズが例えば26インチ、32インチ、37インチ、40インチ、42インチ、46インチ、52インチ、65インチとされる各液晶表示装置10の製造に、容易に低コストでもって対応することができるのである。
上記のようにしてシャーシ14内に配されるLED基板18は、その板面に沿う方向について既述した基板位置決め部14fにより位置決めが図られる。以下、基板位置決め部14fについて詳しく説明する。基板位置決め部14fは、図4及び図5に示すように、底板14aを部分的に裏側、つまり開口部14b側とは反対側に突出させることで、表側からLED基板18を収容可能な基板収容空間BSを保有するよう形成されている。基板位置決め部14fは、底板14aに絞り加工を施すことで成形される。基板位置決め部14fは、Y軸方向について所定の幅を有するとともに、X軸方向に沿ってほぼ直線的に延在する略レール状をなしている。つまり、基板位置決め部14fは、その長辺方向及び短辺方向が底板14aにおける同方向と一致している。基板位置決め部14fは、平面に視て矩形状をなしており、その外形はLED基板18とほぼ同様とされる。つまり、基板位置決め部14fにおける長辺寸法及び短辺寸法は、LED基板18の収容を許容する程度のクリアランスを保有するものの、LED基板18の同寸法とほぼ同じ程度の大きさとされる。底板14aにおける基板位置決め部14fの配置は、既述した底板14aにおけるLED基板18の配置(図3)に準ずるものとされ、X軸方向及びY軸方向に沿って複数ずつ、マトリクス状に配置されている。なお、底板14aにおける基板位置決め部14fの詳しい配置に関し、LED基板18の配置と重複する説明については割愛する。
基板位置決め部14fは、図4及び図5に示すように、底板14aからZ軸方向に沿って裏側へ向けて突出する側壁部14f1,14f2と、各側壁部14f1,14f2同士を繋ぐ底壁部14f3とから構成され、全体として表側に開口する袋状をなしている。このうち、側壁部14f1,14f2は、X軸方向(LED基板18における長辺側縁部)に沿って延在する一対の長辺側壁部14f1と、Y軸方向(LED基板18における短辺側縁部)に沿って延在する一対の短辺側壁部14f2とからなる。長辺側壁部14f1は、図8に示すように、LED基板18における長辺側縁部に対して当接可能とされ、それによりLED基板18をY軸方向について位置決め可能とされる。一方、短辺側壁部14f2は、図4に示すように、LED基板18における短辺側縁部に対して当接可能とされ、それによりLED基板18をX軸方向について位置決め可能とされる。つまり、LED基板18は、基板収容空間BS内に収容されると、基板位置決め部14fにより互いに直交するX軸方向及びY軸方向について二次元的に位置決めされるようになっている。この基板位置決め部14fにおける底板14aからの突出寸法は、LED基板18の厚さ寸法と後述する第2反射シート23の厚さ寸法とを足し合わせた程度の大きさとされる。従って、基板収容空間BS内にLED基板18を収容したとき、LED基板18が基板位置決め部14fから表側に突出することが避けられており、さらにLED基板18上に第2反射シート23を載せた状態では、第2反射シート23の表側の面が底板14aの表側の面とほぼ面一状をなすことになる。
拡散レンズ19は、ほぼ透明で(高い透光性を有し)且つ屈折率が空気よりも高い合成樹脂材料(例えばポリカーボネートやアクリルなど)からなる。拡散レンズ19は、図7,図8及び図11に示すように、所定の厚みを有するとともに、平面に視て略円形状に形成されており、LED基板18に対して各LED17を表側から個別に覆うよう、つまり平面に視て各LED17と重畳するようそれぞれ取り付けられている。そして、この拡散レンズ19は、LED17から発せられた指向性の強い光を拡散させつつ出射させることができる。つまり、LED17から発せられた光は、拡散レンズ19を介することにより指向性が緩和されるので、隣り合うLED17間の間隔を広くとってもその間の領域が暗部として視認され難くなる。これにより、LED17の設置個数を少なくすることが可能となっている。この拡散レンズ19は、平面に視てLED17とほぼ同心となる位置に配されている。拡散レンズ19は、X軸方向及びY軸方向の寸法が共にLED17よりも十分に大きいものの、LED基板18よりは小さくなるものとされる。
この拡散レンズ19のうち、裏側を向き、LED基板18と対向する面がLED17からの光が入射される光入射面19aとされるのに対し、表側を向き、光学部材15と対向する面が光を出射する光出射面19bとされる。このうち、光入射面19aは、図7及び図8に示すように、全体としてはLED基板18の板面(X軸方向及びY軸方向)に沿って並行する形態とされるものの、平面に視てLED17と重畳する領域に光入射側凹部19cが形成されることで傾斜面を有している。光入射側凹部19cは、略円錐状をなすとともに拡散レンズ19においてほぼ同心位置に配されており、裏側、つまりLED17側に向けて開口する形態とされる。光入射側凹部19cは、LED17側を向いた開口端部が最も径寸法が大きくてLED17の径寸法よりも大きいものとされており、そこから表側に行くに連れて径寸法が連続的に漸次小さくなり、表側の端部において最小とされる。光入射側凹部19cは、断面が略逆V字型をなしており、その周面がZ軸方向に対して傾いた傾斜面とされる。傾斜面は、その表側の端部がLED17の光軸LAに対して交差するよう傾斜している。従って、LED17から発せられて光入射側凹部19c内に入った光は、傾斜面を介して拡散レンズ19内に入射するのであるが、そのとき光軸LAに対する傾斜面の傾斜角度の分だけ、中心から遠ざかる方向、つまり広角に屈折されて拡散レンズ19に入射する。
拡散レンズ19における光入射面19aのうち、光入射側凹部19cよりも径方向の外寄りの位置には、LED基板18側に向けて突出するとともに、LED基板18に対する拡散レンズ19の取付構造となる取付脚部19dが設けられている。取付脚部19dは、拡散レンズ19のうち、光入射側凹部19cよりも外周端部に近い位置に3つ配されており、各取付部を結んだ線が平面に視てほぼ正三角形をなす位置に配されている。各取付脚部19dは、その先端部が接着剤などによりLED基板18に固着されることで、拡散レンズ19をLED基板18に対して取付状態に固定することができる。拡散レンズ19は、取付脚部19dを介してLED基板18に固定されることで、その光入射面19aとLED基板18との間に所定の隙間が空けられるようになっている。この隙間には、平面に視て当該拡散レンズ19よりも外側の空間からの光の入射が許容されている。また、上記取付状態では、光入射側凹部19c内には、LED17におけるLED基板18からの突出先端部が進入した状態とされる。
拡散レンズ19における光出射面19bは、扁平な略球面状に形成されている。これにより、拡散レンズ19から出射する光を、外部の空気層との界面にて中心から遠ざかる方向、つまり広角に屈折させつつ出射させることが可能となる。この光出射面19bのうち平面に視てLED17と重畳する領域には、光出射側凹部19eが形成されている。光出射側凹部19eは、略擂鉢状をなすとともに、その周面が中心に向かって下り勾配となる扁平な略球面状に形成されている。また、光出射側凹部19eにおける周面の接線がLED17の光軸LAに対してなす角度は、光入射側凹部19cの傾斜面が光軸LAに対してなす角度よりも相対的に大きくなるものとされる。光出射面19bのうち平面に視てLED17と重畳する領域は、他の領域と比べてLED17からの光量が極めて多くなる領域であり、輝度が局所的に高くなりがちとなるものの、そこに上記した光出射側凹部19eを形成することにより、LED17からの光の多くを広角に屈折させつつ出射させたり、或いはLED17からの光の一部をLED基板18側に反射させることができる。これにより、光出射面19bのうちLED17と重畳する領域の輝度が局所的に高くなるのを抑制することができ、輝度ムラの防止に好適となるのである。
次に、反射シート21について説明する。反射シート21は、シャーシ14の内面をほぼ全域にわたって覆う大きさの第1反射シート22と、各LED基板18を個別に覆う大きさの第2反射シート23とからなる。両反射シート22,23は、共に合成樹脂製とされ、表面が光の反射性に優れた白色を呈するものとされる。
先に第1反射シート22について説明する。図3に示すように、第1反射シート22のうち、シャーシ14の底板14aに沿って延在する中央側の大部分が本体部22aとされる。本体部22aは、平面に視て底板14aとほぼ同じ大きさとされ、各基板位置決め部14fよりも十分に広い範囲にわたる大きさとされる。本体部22aには、シャーシ14内に配された各LED17と共に各LED17を覆う各拡散レンズ19をも挿通することが可能なレンズ挿通孔22bが貫通(開口)して形成されている。レンズ挿通孔22bは、本体部22aにおいて平面に視て各LED17及び各拡散レンズ19と重畳する位置に複数並列して配され、マトリクス状に配されている。レンズ挿通孔22bは、図6に示すように、平面に視て円形状をなしており、その径寸法は拡散レンズ19よりも大きくなる設定とされる。これにより、第1反射シート22をシャーシ14内に敷設する際、寸法誤差の発生の有無に拘わらず各拡散レンズ19を各レンズ挿通孔22bに対して確実に通すことができる。この第1反射シート22は、図3に示すように、シャーシ14内において、外周側領域及び隣り合う各拡散レンズ19間の領域を覆うので、それら各領域に向かう光を光学部材15側に向けて反射させることができる。また、第1反射シート22のうち外周側部分は、図4及び図5に示すように、シャーシ14の側板14c及び受け板14dを覆うように立ち上がり、受け板14dに載せられた部分がシャーシ14と光学部材15とに挟まれた状態とされる。また、第1反射シート22のうち本体部22aと、受け板14dに載せられた部分とを繋ぐ部分は、傾斜状をなしている。
一方、第2反射シート23は、図11に示すように、LED基板18と概ね同じ外形、つまり平面に視て矩形状に形成されている。第2反射シート23は、図7及び図8に示すように、LED基板18における表側の面に重なるよう配されるとともに、拡散レンズ19に対して対向状をなす。つまり、第2反射シート23は、拡散レンズ19とLED基板18との間に介在している。従って、拡散レンズ19側からLED基板18側に戻された光や、平面に視て当該拡散レンズ19よりも外側の空間から拡散レンズ19とLED基板18との間の空間に入った光について、第2反射シート23によって再び拡散レンズ19側に反射させることができる。これにより、光の利用効率を高めることができ、もって輝度の向上を図ることができる。言い換えると、LED17の設置個数を少なくして低コスト化を図った場合でも十分な輝度を得ることができる。
第2反射シート23は、図11に示すように、長辺寸法及び短辺寸法が共にLED基板18(基板位置決め部14f)とほぼ同じとされる。つまり、第2反射シート23は、平面に視てLED基板18とほぼ同じ大きさとされている。従って、第2反射シート23は、LED基板18と共にシャーシ14における基板位置決め部14fの基板収容空間BS内に収容可能とされる。収容状態では、第2反射シート23における表側の面が底板14aとほぼ面一状をなしており、底板14aとの間で段差が生じることが避けられている。ここで、第1反射シート22は、シャーシ14内の全域にわたる大きさであり、その本体部22aは各基板位置決め部14fを跨ぎつつ底板14aに沿って敷設されるのであるが、上記のように底板14aと、基板位置決め部14f内に配された第2反射シート23(LED基板18)との間の段差が解消されているので、第1反射シート22に反りなどの変形(凹凸)が生じ難くなっている。これにより、第1反射シート22により反射される光にムラが生じ難くなる。また、第2反射シート23の短辺寸法は、図6及び図8に示すように、拡散レンズ19及び第1反射シート22のレンズ挿通孔22bの径寸法よりも大きなものとされる。従って、第2反射シート23に対して第1反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部のほぼ全域を表側に重ねて配置することが可能とされる。これにより、シャーシ14内において第1反射シート22及び第2反射シート23が平面に視て途切れることなく連続的に配されることになり、シャーシ14またはLED基板18がレンズ挿通孔22bから表側に露出することが殆どない。従って、シャーシ14内の光を効率的に光学部材15へ向けて反射させることができ、輝度の向上に極めて好適となる。また、第2反射シート23には、各LED17を通すLED挿通孔23a、及び各拡散レンズ19における各取付脚部19dを通す脚部挿通孔23bがそれらと平面に視て重畳する位置にそれぞれ貫通して形成されている。
続いて、保持部材20に関して説明する。まず、シャーシ14における保持部材20の配置について説明する。保持部材20は、図3に示すように、全体として平面に視て矩形状をなしており、その長辺方向がY軸方向(シャーシ14及びLED基板18の短辺方向)と、短辺方向がX軸方向(シャーシ14及びLED基板18の長辺方向)と一致した状態でシャーシ14に取り付けられる。保持部材20は、シャーシ14の底板14aの面内において、複数がジグザグ状に分散配置されている。詳しくは、保持部材20は、X軸方向に沿って複数が所定の間隔を空けつつ並列して配されることで1つの行を構成するとともに、その行がY軸方向に複数組並んで配されることで、平面配置されるのであるが、Y軸方向に隣り合う行は、互いの各保持部材20同士がX軸方向に違える位置となるよう配されている。具体的には、保持部材20は、X軸方向に6個並んで配されることで1つの行を構成し、その行がY軸方向に5つ並んで配される。そして、この保持部材20は、シャーシ14内において平面に視てLED基板18に対して重畳する位置に配されつつシャーシ14に対して固定されており、それにより重畳するLED基板18をシャーシ14との間で挟持可能とされる。
次に、保持部材20の個別の構成について説明する。本実施形態に係る保持部材20は、LED基板18を保持する機能に加え、光学部材15を支持する機能をも併せ持っている。保持部材20は、ポリカーボネートなどの合成樹脂製とされており、表面が光の反射性に優れた白色を呈する。保持部材20は、図7及び図9に示すように、シャーシ14の底板14a及びLED基板18の板面に沿って延在する形態の本体部24と、本体部24から表側、つまり光学部材15側に向けて突出して光学部材15に当接可能とされる支持部25と、本体部24から裏側、つまりシャーシ14側に向けて突出してシャーシ14に固定される固定部26とを備える。
本体部24は、図12及び図13に示すように、平面に視て矩形状をなすとともに、X軸方向及びY軸方向に沿って延在する板状に形成されている。この本体部24は、図6に示すように、その長辺寸法がLED基板18の短辺寸法、及びシャーシ14内においてY軸方向に並列するLED基板18間の間隔(配列ピッチ)よりも大きくなるものとされる。従って、本体部24は、長辺方向をY軸方向と一致させた状態でシャーシ14内に配されると、少なくとも一部がLED基板18に対して平面に視て重畳することになる。そして、この本体部24は、シャーシ14内に予めLED基板18及び各反射シート22,23を配した状態で取り付けがなされるので、本体部24における上記重畳部分とシャーシ14の底板14aとの間でLED基板18及び各反射シート22,23を一括して挟み込んで保持することが可能とされる(図7及び図9)。以下では、本体部24のうち、平面に視てLED基板18と重畳するとともに底板14aとの間でLED基板18を挟持する部分を挟持部24aとする。
詳しくは、本体部24は、図6及び図9に示すように、その長辺寸法がシャーシ14内においてY軸方向に並列する複数のLED基板18にわたるような大きさとされる。従って、本体部24は、Y軸方向に並列する複数のLED基板18をY軸方向(LED基板18の短辺方向)に沿って跨ぐ(横切る)ことが可能とされ、それにより複数のLED基板18を短辺方向について全長にわたってそれぞれ挟持することが可能とされる。すなわち、本体部24には、複数の挟持部24aが含まれていると言え、それら各挟持部24aは、LED基板18の並列方向であるY軸方向について離間した配置とされる。言い換えると、本体部24は、Y軸方向に離間した複数の挟持部24aと、各挟持部24a同士を繋ぐ連結部24bとから構成されていることになる。具体的には、本体部24の長辺寸法は、LED基板18の短辺寸法の2倍の寸法に、シャーシ14内においてY軸方向に並ぶLED基板18間の間隔の3倍の寸法を足し合わせた程度の大きさとされ、それにより本体部24は、2枚のLED基板18を短辺方向に跨ぐとともに、それらのLED基板18を底板14aとの間で一括して挟持可能とされる。つまり、本体部24は、Y軸方向に離間した2つの挟持部24aと、両挟持部24aを連結する連結部24bと、両挟持部24aからY軸方向について連結部24b側とは反対側にそれぞれ延出する2つの延出部24cとからなる。
本体部24のうち、LED基板18と平面に視て重畳する部分、つまり挟持部24aには、LED基板18側に突出してLED基板18に対して当接される基板当接部27が設けられている。基板当接部27は、各挟持部24aにおけるX軸方向及びY軸方向の略中央位置にそれぞれ配されている。従って、LED基板18は、その短辺方向の略中央位置にて基板当接部27により表側から押さえられることになる。一方、本体部24とLED基板18との間に介在する各反射シート22,23のうち、上記基板当接部27に対して平面に視て重畳する位置には、図7及び図9に示すように、基板当接部27を通すことが可能な基板当接部挿通孔22d,23cがそれぞれ形成されている。従って、基板当接部27は、基板当接部挿通孔22d,23cを通されることで、LED基板18に対して直接押さえることができ、もってLED基板18にがたつきが生じ難くなっている。これに対し、各反射シート22,23には、基板当接部27からの応力が直接作用することが避けられているので、各反射シート22,23が熱膨張または熱収縮に伴って伸縮するのが許容され易くなっている。また、基板当接部27における本体部24からの突出寸法は、各反射シート22,23の厚さ寸法を足し合わせた大きさ程度とされる。
一方、本体部24における短辺寸法は、図6及び図7に示すように、隣り合う拡散レンズ19(LED17)間の間隔(配列ピッチ)よりも小さいものとされる。これにより、本体部24は、LED基板18のうち隣り合う拡散レンズ19(LED17)の間の領域、すなわちLED基板18における非発光部を通って配されることになり、LED17に対して平面に視て重畳することがない。つまり、本体部24がLED17からの発光の妨げとなるのを回避することができる。なお、本実施形態においては、既述した通り拡散レンズ19を用いることでLED17間の間隔が十分に広くなっているので、その空間を利用して保持部材20を配するとともにその保持部材20によりLED基板18の固定を図るようにしている。
上記した構成の本体部24を有する保持部材20は、図3に示すように、LED基板18のうち長辺方向の両端部近傍、つまり長辺方向(X軸方向)について離間した2位置に配される。これにより、LED基板18は、長辺方向の両端部近傍が一対の保持部材20によってバランス良く、安定的に固定される。具体的には、1枚のLED基板18を固定する一対の保持部材20間の間隔は、一対の保持部材20間に拡散レンズ19(LED17)が2つまたは3つ介在するような大きさとされる。なお、Y軸方向に隣り合う行をなす各保持部材20は、各保持部材20間に拡散レンズ19(LED17)が1つ介在する寸法分程度、X軸方向に違えた配置とされる。
支持部25は、図7及び図9に示すように、本体部24における表側の面(光学部材15との対向面)から表側へ向けて突出し、全体として円錐状をなしている。詳しくは、支持部25は、本体部24の板面に沿って切断した断面形状が円形状とされるとともに、突出基端側から突出先端側にかけて次第に径寸法が小さくなるよう先細り状に形成されている。支持部25は、光学部材15のうち最も裏側(LED17側)に配された拡散板15aに対して当接可能とされ、それにより拡散板15aを所定の位置に支持することができる。つまり、支持部25は、光学部材15とLED17とのZ軸方向(光学部材15の面と直交する方向)についての位置関係を一定の状態に規制することが可能とされる。そして、この支持部25を有する保持部材20は、シャーシ14内において複数が分散配置されているので、光学部材15をその面内において偏ることなく適切に支持することができる(図3)。
具体的には、本実施形態に係る支持部25は、図6及び図12に示すように、本体部24におけるほぼ中心位置(連結部24b)に配されている。支持部25における突出基端部の外径寸法は、本体部24の短辺寸法及びLED基板18の短辺寸法のいずれよりも小さいものとされる。つまり、支持部25は、平面に視て点状をなしているのに対し、本体部24は、支持部25よりも平面に視て広い範囲にわたる面状をなしていると言える。支持部25における突出寸法は、図7及び図9に示すように、本体部24における表側の面から、X軸方向及びY軸方向に沿ってほぼ真っ直ぐな状態とされた拡散板15aにおける裏側の面までの距離とほぼ等しくなっている。従って、この支持部25は、ほぼ真っ直ぐな状態の拡散板15aに対して当接されるようになっている。支持部25のうち、拡散板15aに対する当接箇所である突出先端部は、丸められている。この支持部25は、保持部材20のうち本体部24から表側へ突出する唯一の部位であるから、保持部材20をシャーシ14に対して取り付ける作業を行うに際して、作業者は、支持部25を操作部として使用することが可能とされる。それにより、保持部材20の着脱作業性を向上させることができる。
固定部26は、図9に示すように、本体部24における裏側の面(シャーシ14との対向面)から裏側へ向けて突出する基部26aと、基部26aの先端から本体部24側に折り返される一対の弾性係止片26bとを備える。基部26aは、略ブロック状をなすとともに、図13に示すように、平面に視て本体部24における短辺方向(X軸方向)に沿って細長い矩形状に形成されている。両弾性係止片26bは、基部26aの先端部における長辺側の両側面に連結された片持ち状に形成され、その連結部位を支点として基部26aに対して接離する方向(Y軸方向)に沿って弾性変形可能とされる。そして、この固定部26は、図9に示すように、シャーシ14の底板14aにおける保持部材20の取付位置に対応して形成された取付孔14eを貫通しつつ底板14aに対して係止可能とされる。詳しくは、固定部26は、底板14aに貫通形成された取付孔14eに対して挿入されると、両弾性係止片26bが取付孔14eに通されてからその裏側の縁部に弾性的に係止されるようになっている。これにより、保持部材20をシャーシ14に対して取付状態に固定することができる。
この固定部26は、本体部24においてその長辺方向に沿って直線的に複数並列して配されている。そして、各固定部26は、本体部24のうち、シャーシ14との間で各LED基板18を挟持する各挟持部24aを避けた位置に配されている。具体的には、固定部26は、本体部24のうち長辺方向の中央に位置する連結部24bと、長辺方向の両端に位置する各延出部24cとに合計3つ設けられ、各固定部26間には、LED基板18及び基板位置決め部14fにおける短辺寸法程度の間隔が空けられている。つまり、本体部24のうち、挟持部24aを除いた部分である連結部24b及び両延出部24cは、固定部26が配される固定部配置部であると言える。この固定部配置部をなす連結部24b及び両延出部24cは、本体部24のうち平面に視てLED基板18とは重畳しない部分とされる。各固定部26は、本体部24において、Y軸方向について各挟持部24a(LED基板18及び基板位置決め部14f)を挟んだ位置にそれぞれ配されていると言える。従って、LED基板18には、固定部26を通すための孔を形成する必要がない。各固定部26間の間隔は、LED基板18の短辺寸法よりも少し大きくなるものとされる。なお、各固定部26が挿入される取付孔14eは、シャーシ14の底板14aのうち、各基板位置決め部14fを避けた位置(平面に視て重畳しない位置)に配されている。具体的には、取付孔14eは、シャーシ14の底板14aにおいて、各保持部材20の取付位置毎に3つずつY軸方向に並列して配されており、各取付孔14e間の間隔は、各固定部26間の間隔とほぼ一致している。また、本体部24とシャーシ14の底板14aとの間に挟まれる第1反射シート22のうち、上記取付孔14eに対して平面に視て重畳する位置には、図7及び図9に示すように、取付孔14eに連通するとともに固定部26を通すことが可能な連通孔22cがそれぞれ形成されている。
各固定部26のうち、本体部24における中央位置に配された固定部26は、図12及び図13に示すように、表側に配された支持部25と平面に視て重畳する位置に配されている。さらに詳しくは、この中央の固定部26と支持部25とは、平面に視てほぼ同心となる位置に配されている。このような配置とすれば、保持部材20をシャーシ14に対して取り付ける作業を行うにあたって、作業者が支持部25を操作部として利用した場合、表側に露出する支持部25を目視することで、その裏側に隠れる固定部26の位置を容易に把握することができる。従って、固定部26を連通孔22c、貫通孔18b及び取付孔14eに挿入する際の作業性を向上させることができる。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。液晶パネル11及びバックライト装置12をそれぞれ別途に製造し、それらをベゼル13などを用いて互いに組み付けることで、図4及び図5に示す液晶表示装置10が製造される。このうち、バックライト装置12を製造する際の組み付け作業について詳しく説明する。
本実施形態では、シャーシ14に対する各構成部品の組み付けに先立って、LED基板18に対してLED17、第2反射シート23及び拡散レンズ19を取り付ける作業が行われる。詳しくは、まず、LED基板18には、図10に示すように、LED17が所定位置に実装された後、第2反射シート23が表側に被せ付けられる。このとき、第2反射シート23の各LED17が各LED挿通孔23aに通される。その後、LED基板18には、図11に示すように、各LED17を覆うようにしてそれぞれ拡散レンズ19が取り付けられる。このとき、拡散レンズ19における各取付脚部19dが第2反射シート23の脚部挿通孔23bを通してLED基板18に対して接着剤により固着される。以上により、LED基板18にLED17、第2反射シート23及び拡散レンズ19を一体化してなる、いわば光源ユニットUが製造される。
続いて、シャーシ14に対する各構成部品の組み付け作業について説明する。上記した光源ユニットUをシャーシ14の表側から開口部14bを通して内部に収容し、各光源ユニットUを底板14aに対してそれぞれ所定の取付位置に配する。LED基板18を配するにあたっては、底板14aにおける取付位置に設けられた各基板位置決め部14fの基板収容空間BS内にLED基板18を収容するようにする。すると、基板位置決め部14fにおける各側壁部14f1,14f2に対して、LED基板18における外周縁部がほぼ全周にわたって宛われる(当接される)ので、LED基板18は、シャーシ14に対してX軸方向及びY軸方向について二次元的に正確に位置決めされた状態に保たれる。このとき、LED基板18と共に第2反射シート23についても、ほぼ全域が基板収容空間BS内に収容されるので、第2反射シート23と底板14aとの間に段差が生じることが殆どない。また、X軸方向について互いに隣り合う各LED基板18は、隣接するコネクタ部18a同士を嵌合することで相互の電気的な接続が図られる。なお、X軸方向に並ぶLED基板18同士の接続作業は、必ずしもシャーシ14内で行う必要はなく、シャーシ14外にて行うようにしても構わない。
全ての光源ユニットUの配置が完了したら、続いて第1反射シート22をシャーシ14内に配する作業を行う。このとき、第1反射シート22における各レンズ挿通孔22bを光源ユニットUにおける各拡散レンズ19に対して位置合わせしつつ、各拡散レンズ19を各レンズ挿通孔22bに通すようにする(図3)。第1反射シート22が取り付けられると、第2反射シート23のうち拡散レンズ19と平面に視て重畳する部分以外の部分のほぼ全てに対して、第1反射シート22が表側から重ねられる(図7及び図8)。特に、第1反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部が全域にわたって第2反射シート23の表側に重ねられる。また、第1反射シート22の連通孔22cが、図14に示すように、シャーシ14の取付孔14eと、基板当接部挿通孔22dが第2反射シート23の基板当接部挿通孔23cとそれぞれ整合して相互が連通される。その後、保持部材20の組み付け作業を行う。
シャーシ14に対して保持部材20を組み付けるにあたっては、作業者は、保持部材20のうち表側に突出する部位である支持部25を操作部として利用することができる。すなわち、作業者は、図14に示す状態から、支持部25を把持して保持部材20を操作することができ、シャーシ14の表側から開口部14bを通して内部に保持部材20を収容し、本体部24の長辺方向をY軸方向に、短辺方向をX軸方向と一致させた状態としつつ、本体部24を介して裏側に隠れた状態の各固定部26を、対応する各連通孔22c及び各取付孔14eに対して挿入する。このとき、支持部25と本体部24における中央の固定部26とは、平面に視て互いに重畳し且つ同心となる位置に配されているから、作業者にとって少なくとも中央の固定部26の位置を容易に把握することができる。従って、各固定部26を上記各孔14e,22cに挿入する作業をスムーズに行うことができる。
固定部26を上記各孔14e,22c内に挿入する途中では、両弾性係止片26bは、一旦基部26a側に接近する(窄む)よう弾性変形される。その後、両弾性係止片26bがシャーシ14の裏側に達する深さまで固定部26が挿入されると、図7及び図9に示すように、両弾性係止片26bが弾性復帰するとともにその先端部が取付孔14eの縁部に対して裏側から係止される。これにより、保持部材20は、シャーシ14から抜け止めされ、取付状態に固定される。この状態では、保持部材20における本体部24(連結部24b、延出部24c)とシャーシ14の底板14a(底壁部14f3)との間には、LED基板18及び各反射シート22,23が挟まれた状態で保持されている。
この本体部24は、X軸方向について所定幅を有し且つY軸方向に沿って延在する形態とされるとともに、LED基板18をその短辺方向について全長にわたって表側から押さえ付けているので、LED基板18に対する押さえ面積を十分に確保することができ、もってLED基板18を安定的に固定することができる。しかも、LED基板18は、既述した通り基板位置決め部14fによりX軸方向及びY軸方向について位置決めされているので、保持部材20の取り付け作業性に優れるとともに、保持部材20の取り付け後も同方向について不用意に移動することが防がれ、もって安定的に保持される。さらには、保持部材20に設けられた基板当接部27が、各反射シート22,23の基板当接部挿通孔22d,23cを通してLED基板18に対して直接当接されるから、LED基板18をがたつきなく安定的に保持することができる。その上、固定部26がシャーシ14に形成された取付孔14eを貫通してそこに機械的に係止することで、固定がなされているから、仮に接着剤などを用いた固定方法を採用した場合と比べて、低コストで容易な固定が図ることができ、またメンテナンス時や廃棄時などにおいて保持部材20を容易に取り外すことが可能となる。また、本体部24とLED基板18との間に各反射シート22,23が挟まれているので、これら各反射シート22,23の位置決め及び固定をも一括して図ることができる。
保持部材20は、図3に示すように、各LED基板18における長辺方向の両端部近傍にそれぞれ一対ずつ対応して取り付けられている。従って、各LED基板18は、長辺方向の両端部近傍の2位置にて固定がなされることになり、安定的に固定される。しかも、各保持部材20は、図6及び図9に示すように、その本体部24が2枚のLED基板18を横切るとともに2枚のLED基板18を一括して固定しているので、仮に各LED基板18を保持部材により個別に固定した場合と比べて、保持部材20の使用数及びその組み付け工数を低減でき、もって低コスト化及び作業効率の向上を図ることができる。また、保持部材20の本体部24は、図7に示すように、LED基板18のうち隣り合うLED17(拡散レンズ19)の間を通るよう配置されるので、LED17から発せられる光の妨げとなることが回避されている。
その後、シャーシ14に対して開口部14bを覆うようにして光学部材15を取り付ける。具体的な光学部材15の取り付け順序は、拡散板15aが先でその後に光学シート15bとなる。光学部材15は、図4及び図5に示すように、その外周縁部がシャーシ14の受け板14dによって受けられるとともに、中央側部分が各保持部材20の支持部25によって支持されるようになっている。それから、フレーム16をシャーシ14に取り付けると、フレーム16と受け板14dとの間で光学部材15の外周縁部が挟持される。これにより、バックライト装置12の製造が完了する。製造されたバックライト装置12と液晶パネル11とを組み付けるに際しては、フレーム16に対して液晶パネル11を載置してから、さらにその表側にベゼル13を被せ付けるとともにネジ止めする。これにより、フレーム16とベゼル13との間で液晶パネル11が挟持されるとともに、液晶パネル11がバックライト装置12に対して一体化され、もって液晶表示装置10の製造が完了する。
上記のようにして製造された液晶表示装置10を使用する際には、バックライト装置12に備えられた各LED17を点灯させるとともに、液晶パネル11に画像信号を供給するようにしており、それにより液晶パネル11の表示面に所定の画像が表示されるようになっている。各LED17を点灯させるのに伴い発せられた光は、図7及び図8に示すように、まず拡散レンズ19の光入射面19aに入射する。このとき、光の大半は、光入射面19aのうち光入射側凹部19cにおける傾斜面に入射することで、その傾斜角度に応じて広角に屈折されつつ拡散レンズ19内に入射する。そして、入射した光は、拡散レンズ19内を伝播した後、光出射面19bから出射されるのであるが、この光出射面19bは、扁平な略球面状をなしているので、外部の空気層との界面にて光がさらに広角に屈折されつつ出射される。しかも、光出射面19bのうちLED17からの光量が最も多くなる領域には、略擂鉢状をなす光出射側凹部19eが形成され、且つその周面が扁平な略球面状をなしているので、光出射側凹部19eの周面にて光を広角に屈折させつつ出射させたり、或いはLED基板18側に反射させることができる。このうち、LED基板18側に戻された光は、第2反射シート23により拡散レンズ19側に反射されて再び拡散レンズ19に入射されることで有効利用されるので、高い輝度が得られる。
このように、LED17から発せられた指向性の強い光を、拡散レンズ19により広角に拡散させることができるので、光学部材15に達した光における、光学部材15の面内の分布を均一なものとすることができる。言い換えると、拡散レンズ19を用いることで隣り合うLED17間の領域が暗部として視認され難くなるので、LED17間の間隔を広くすることが可能となり、もって輝度ムラを抑制しつつもLED17の配置個数の削減を図ることが可能となる。そして、LED17の設置個数を削減することにより、隣り合うLED17間の間隔を広くすることができるので、その広くなった領域を利用して保持部材20を配することができ、さらにその保持部材20によりLED基板18の固定を図ることができるのである。
ところで、各LED17は、点灯に伴い発熱する。各LED17から発せられた熱の多くは、実装されたLED基板18を介してシャーシ14に伝播されてから、液晶表示装置10外の空気へと放散される。このときの放熱効率について考察すると、LED基板18とシャーシ14との密接度合いが高いほど、両者の伝熱性が向上するので、放熱効率が高くなり、逆にLED基板18とシャーシ14との密接度合いが低いほど、両者の伝熱性が低下するので、放熱効率が低くなる傾向とされる。本実施形態では、LED基板18を保持部材20によりシャーシ14に固定するようにし、且つ以下の構成を採用することで、放熱効率の向上を図っている。すなわち、LED基板18は、その短辺方向について全長にわたって本体部24の挟持部24aにより面状に押さえ付けられていて、十分な押さえ面積が確保されているので、シャーシ14に対して密接状態で安定的に保持される。しかも、LED基板18は、既述した通り基板位置決め部14fによりX軸方向及びY軸方向について位置決めされているので、上記密接状態が良好に維持される。さらには、LED基板18は、基板当接部27により各反射シート22,23を介することなく直接押さえられることで、がたつきが生じることが防がれており、上記密接状態が一層良好に維持される。その上、LED基板18は、長辺方向の両端部近傍が一対の保持部材20によって固定されるので、バランス良く密接状態で安定的に保持される。このように、LED基板18は、保持部材20によりシャーシ14に対して密接状態で安定的に固定されるので、シャーシ14への伝熱性が極めて高く、それにより効率的に放熱を図ることができるのである。従って、バックライト装置12内が高温になり難くなるので、各LED17の発光効率が低下するのを抑制することができ、もって高い輝度を安定的に得ることができる。
上記のように液晶表示装置10を使用する際には、バックライト装置12内の各LED17を点灯または消灯させるなどするため、内部の温度環境に変化が生じ、それに伴い液晶表示装置10の各構成部品は、熱膨張または熱収縮する可能性がある。液晶表示装置10の構成部品の中でも光学部材15は、熱膨張率の高い合成樹脂製で且つ大型の部品であることから、熱膨張または熱収縮に伴う伸縮量が特に大きくなる傾向とされる。このため、光学部材15は、熱膨張または熱収縮すると、反りや撓みなどの変形が起きやすくなっている。ところが、光学部材15のうち拡散板15aには、シャーシ14内に分散配置された各保持部材20の支持部25が当接されるようになっているので、光学部材15がLED17側に接近するよう変位するのが規制される。つまり、支持部25により光学部材15とLED17とのZ軸方向の位置関係が一定の状態に規制されているので、LED17から発せられた光が光学部材15に入って出射する際の光学的特性を一定に維持することができる。これにより、バックライト装置12並びに液晶表示装置10の出射光に輝度ムラが生じるのを防ぐことができる。
以上説明したように本実施形態のバックライト装置12は、光源であるLED17を有するLED基板18と、LED基板18を収容しLED17からの光を出射するための開口部14bを有するシャーシ14と、LED基板18の板面に沿う少なくとも一方向に延在するとともにシャーシ14との間でLED基板18を挟んだ状態でシャーシ14に固定される保持部材20とを備える。
このようにすれば、保持部材20をシャーシ14に固定すると、LED基板18は、保持部材20とシャーシ14との間に挟まれた状態で保持される。LED基板18の板面に沿う少なくとも一方向に延在する形態の保持部材20を用いてLED基板18の固定を図るようにしているので、従来のようにLED基板18の板面に対して点状をなすビスを用いた場合と比べると、使用する保持部材20の数が少なくてもLED基板18を安定的に固定することが可能とされる。保持部材20の使用数が少なく済むので、部品点数及び組付工数を削減できて作業効率の改善などを図ることができる。そして、LED基板18を安定的に固定することができるので、LED17から発せられた光がシャーシ14の開口部14bから出射する際の光学的特性を安定化させることができるとともに、LED基板18からシャーシ14への放熱性を安定化させることができる。
また、保持部材20は、シャーシ14との間でLED基板18を挟む本体部24と、本体部24からシャーシ14側に突出してシャーシ14に固定される固定部26とを備える。このようにすれば、固定部26がシャーシ14に固定されることで、本体部24とシャーシ14との間に挟まれたLED基板18を好適に固定することができる。
また、固定部26は、本体部24において平面に視てLED基板18とは重畳しない位置に配されている。このようにすれば、LED基板18を貫通させることなく固定部26をシャーシ14に固定させることができる。これにより、LED基板18に固定部26を通すための孔などが形成されることがないから、LED基板18の製造コストを低廉化できるとともに回路設計なども容易となる。
また、本体部24は、LED基板18を跨ぐ形態とされ、固定部26は、本体部24において平面に視てLED基板18を挟んだ位置に一対設けられている。このようにすれば、LED基板18を跨ぐ形態の本体部24によりLED基板18を安定的に固定することができる。その上、一対の固定部26をシャーシ14に対して固定することで、平面に視て両固定部26間に配されたLED基板18をより安定的に固定することができる。
また、本体部24のうち、平面に視てLED基板18と重畳する位置には、LED基板18側に突出してLED基板18に対して直接的に当接される基板当接部27が設けられている。このようにすれば、基板当接部27によりLED基板18を押さえることができるので、寸法公差などに起因してLED基板18にがたつきが生じ難くすることができ、もってLED基板18を安定的に固定することができる。さらには、基板当接部27の突出寸法の設定によっては、基板当接部27をLED基板18に対して直接的に当接させつつ固定部26をシャーシ14に固定したとき、固定部26を支点にして本体部24をLED基板18側とは反対側に弾性的に反り変形させることが可能となり得る。従って、このようにすれば、反り変形した本体部24の弾性力によりLED基板18をシャーシ14に対して密接させることができ、もってLED基板18をより安定的に固定することが可能となる。
また、シャーシ14内には、光を開口部14b側に反射させる反射シート21(第1反射シート22及び第2反射シート23)が配されており、反射シート21は、平面に視てLED17と重畳する位置にLED17が通されるレンズ挿通孔22b,LED挿通孔23a、及び平面に視て基板当接部27と重畳する位置に基板当接部27が通される基板当接部挿通孔22d,23cを有していて、本体部24とLED基板18との間に挟まれている。このようにすれば、反射シート21によりLED17からの光を効率的に開口部14b側に反射させることができるのに加え、保持部材20によってLED基板18と共に反射シート21をも固定することができる。その上、基板当接部27が反射シート21の基板当接部挿通孔22d,23cに通されるので、基板当接部27によりLED基板18を直接押さえることができ、LED基板18のがたつきをより効果的に防止することができる。しかも、反射シート21には、基板当接部27からの応力が直接作用することが避けられるので、反射シート21が熱膨張または熱収縮するのに伴って伸縮するのが許容され易くなる。それにより、反射シート21にしわや撓みが生じ難く、もって反射シート21により反射される光にムラが生じ難くなる。
また、LED基板18は、平面に視て矩形状をなしており、本体部24は、LED基板18における短辺方向に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、仮に本体部がLED基板18における長辺方向に沿って延在する形態とされる場合と比べて、保持部材20を小型化することができる。
また、本体部24は、LED基板18を跨ぐ形態とされている。このようにすれば、LED基板18を一層安定的に固定することができる。
また、LED基板18は、シャーシ14内において複数が互いに並行するよう配されており、本体部24は、複数のLED基板18にわたって延在する形態とされる。このようにすれば、1つの保持部材20によって複数のLED基板18を固定することができるので、部品点数の削減などに好適となる。
また、本体部24は、複数のLED基板18を跨ぐ形態とされている。このようにすれば、本体部24が複数のLED基板18を跨いだ状態でシャーシ14との間で挟むから、複数のLED基板18を一層安定的に固定することができる。
また、LED基板18には、その長辺方向に沿ってLED17が複数並列して配されている。このようにすれば、LED基板18に対して複数のLED17を効率的に配することができ、高輝度化などに好適となる。
また、本体部24は、隣り合うLED17の間を通るよう配されている。このようにすれば、隣り合うLED17の間に保有されるスペースを有効に利用することができる。また、本体部24がLED17から発せられた光の妨げとなることも避けられる。
また、保持部材20は、LED基板18においてその長辺方向に離間した2位置に配されている。このようにすれば、本体部24がLED基板18における短辺方向に沿って延在する形態とされて小型化が図られた保持部材20であっても、LED基板18を安定的に固定することができる。
また、シャーシ14は、平面に視て矩形状をなしており、LED基板18は、その長辺方向をシャーシ14の長辺方向と一致させた状態で複数が並列して配されている。このようにすれば、仮にLED基板をその長辺方向がシャーシ14の短辺方向と一致する状態で複数並列して配した場合と比べると、シャーシ14内に配するLED基板18の数を少なくすることができる。従って、各LED基板18に配されたLED17を点灯させるのに必要な点灯回路などの数が少なく済み、もって低コスト化などに好適となる。
また、固定部26は、シャーシ14を貫通するとともに、シャーシ14に対してLED基板18側とは反対側から係止される。このようにすれば、シャーシ14を貫通する固定部26をシャーシ14に係止させることで、保持部材20及びLED基板18の固定を図ることができるから、接着剤などの他の固定手段を用いる必要がなく、低コストで且つ容易に固定を図ることができる。
また、LED基板18と対向するよう開口部14bを覆う形で配される光学部材15を備えており、本体部24には、光学部材15側に突出して光学部材15を支持可能な支持部25が設けられている。このようにすれば、LED基板18を固定する保持部材20に光学部材15を支持する機能を併せ持たせることができる。
また、固定部26及び支持部25は、平面に視て互いに重畳する位置に配されている。このようにすれば、作業者が支持部25を把持しつつ保持部材20を取り付けるようにしたとき、固定部26の位置を容易に把握することができるので、作業性に優れる。
また、固定部26及び支持部25は、互いに同心となる位置に配されている。このようにすれば、作業性に一層優れる。
また、シャーシ14には、LED基板18をその板面に沿う方向について位置決め可能な基板位置決め部14fが設けられている。このようにすれば、LED基板18をシャーシ14に配する際に、基板位置決め部14fによりLED基板18をその板面に沿う方向について位置決めすることができる。従って、保持部材20によりLED基板18を固定する際の作業性を良好なものとすることができる。
また、基板位置決め部14fは、LED基板18の縁部に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、LED基板18の縁部を基板位置決め部14fに宛うことで、LED基板18を容易に且つ適切に位置決めすることができる。
また、基板位置決め部14fは、シャーシ14を部分的に開口部14bとは反対側に突出させることで、開口部14b側からLED基板18を収容可能な基板収容空間BSを保有するよう形成されている。このようにすれば、基板位置決め部14fに保有される基板収容空間BS内に開口部14b側からLED基板18を収容することができるので、LED基板18は、基板位置決め部14fの深さ分だけ開口部14b側とは反対側に引っ込んだ位置に配されることになる。従って、その引っ込んだ分だけ、LED17から発せられた光が開口部14bに達するまでの光路長を長く確保することができ、もって開口部14bから出射する出射光にムラが生じ難くなる。
また、シャーシ14内には、光を開口部14b側に反射させる第1反射シート22が配され、第1反射シート22は、平面に視てLED17と重畳する位置にLED17が通されるレンズ挿通孔22bを有していて、平面に視て基板位置決め部14fよりも広い範囲にわたるよう形成されるとともに本体部24とLED基板18との間に挟まれている。このようにすれば、保持部材20によってLED基板18と共に第1反射シート22をも固定することができるのに加え、第1反射シート22によりLED17からの光を効率的に開口部14b側に反射させることができる。しかも、LED基板18は、基板位置決め部14fの深さ分だけ開口部14b側とは反対側に引っ込んだ位置に配されているから、シャーシ14とLED基板18との間に生じ得る段差を小さくすることができる。従って、平面に視て基板位置決め部14fよりも広い範囲にわたる形態の第1反射シート22に、上記段差に起因して反りなどの変形が生じ難くなり、もって第1反射シート22により反射される光にムラが生じ難くなる。
また、LED基板18は、平面に視て矩形状をなしており、基板位置決め部14fは、LED基板18における長辺方向に沿って延在する形態とされている。このようにすれば、矩形状をなすLED基板18をより容易に且つ適切に位置決めすることができる。
また、基板位置決め部14fは、LED基板18をその板面に沿い且つ互いに直交する2方向について位置決め可能とされる。このようにすれば、LED基板18を二次元的に正確に位置決めすることができる。
また、シャーシ14内には、光を開口部14b側に反射させる反射シート21が配されており、反射シート21は、LED基板18よりも開口部14b側に配されるとともに、平面に視てLED17と重畳する位置にLED17が通されるレンズ挿通孔22b,LED挿通孔23aを有している。このようにすれば、反射シート21により光を開口部14b側に反射させることで、光を有効に利用することができ、輝度の向上などに好適となる。また、反射シート21は、レンズ挿通孔22b,LED挿通孔23aを有しているので、LED17からの光の出射を妨げることが避けられている。
また、LED基板18における開口部14b側には、平面に視てLED17と重畳する位置に、LED17からの光を拡散させる拡散レンズ19が配されている。このようにすれば、LED17から発せられた光を拡散レンズ19により拡散させてから、開口部14bへと導くことができる。これにより、開口部14bから出射する出射光にムラが生じ難くなる。
また、反射シート21は、レンズ挿通孔22bが拡散レンズ19を通すことが可能な大きさとされた第1反射シート22と、LED基板18と拡散レンズ19との間に介在し且つ平面に視て第1反射シート22に備えられたレンズ挿通孔22bと重畳する位置に配される(平面に視てレンズ挿通孔22b内に配される)とともに、光を拡散レンズ19側に反射させる第2反射シート23とからなる。このようにすれば、第1反射シート22に拡散レンズ19を通す大きさのレンズ挿通孔22bが設けられていても、そのレンズ挿通孔22bと重畳する位置に配した(平面に視てレンズ挿通孔22b内に配した)第2反射シート23により光を拡散レンズ19側に反射させることができる。これにより、光を有効に利用することができ、輝度の向上などに好適となる。
また、第1反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部と、第2反射シート23とは、平面に視て互いに重畳するよう形成されている。このようにすれば、第1反射シート22におけるレンズ挿通孔22bの縁部と第2反射シート23とが平面に視て切れ目無く繋がることになる。これにより、光をより有効に利用することができる。
また、反射シート21は、保持部材20とLED基板18との間に挟まれている。このようにすれば、保持部材20によってLED基板18と共に反射シート21をも固定することができる。
また、光源は、LED17とされる。このようにすれば、高輝度化及び低消費電力化などを図ることができる。
以上、本発明の実施形態1を示したが、本発明は上記実施の形態に限られるものではなく、例えば以下のような変形例を含むこともできる。なお、以下の各変形例において、上記実施形態と同様の部材には、上記実施形態と同符号を付して図示及び説明を省略するものもある。
[実施形態1の変形例1]
実施形態1の変形例1について図15または図16を用いて説明する。ここでは、保持部材20における基板当接部27‐1を変更したものを示す。
本変形例に係る基板当接部27‐1は、図15に示すように、本体部24からの突出寸法が実施形態1に記載した基板当接部27よりも大きくなる設定とされる。つまり、基板当接部27‐1における上記突出寸法は、本体部24とLED基板18との間に介在する両反射シート22,23の厚さ寸法を足し合わせた大きさよりも大きいものとされる。従って、図15に示す状態から保持部材20をシャーシ14に取り付けると、図16に示すように、先に各基板当接部27‐1が各LED基板18に当接された後に、各固定部26がシャーシ14に対して係止される。このため、本体部24における各挟持部24aは、平面に視てLED基板18を挟んだ位置にある各固定部26を支点として、表側、つまりLED基板18側とは反対側に反るよう弓形に弾性変形されることになる。従って、反り変形した挟持部24aの弾性力によりLED基板18をシャーシ14に対して密接させることができる。これにより、LED基板18をシャーシ14に対して一層安定的に密接状態に固定することができる。
以上説明したように本変形例によれば、本体部24からの基板当接部27‐1の突出寸法は、反射シート21の厚さよりも大きいものとされている。このようにすれば、基板当接部27‐1によりLED基板18をより確実に押さえることができるとともに、固定部26を支点にして本体部24をLED基板18側とは反対側に弾性的に反り変形させることができ、LED基板18を弾性的に保持することができる。これにより、LED基板18のがたつきを一層効果的に防止することができ、LED基板18の安定的な固定を図ることができる。
[実施形態1の変形例2]
実施形態1の変形例2について図17を用いて説明する。ここでは、保持部材20における基板当接部27‐2及び第2反射シート23‐2を変更したものを示す。
本変形例に係る第2反射シート23‐2には、図17に示すように、基板当接部27‐2を通すための基板当接部挿通孔が設けられていない。これに対し、基板当接部27‐2における本体部24からの突出寸法は、第1反射シート22の厚さ寸法程度の大きさとされる。従って、基板当接部27‐2は、第1反射シート22の基板当接部挿通孔22dを通して第2反射シート23‐2に対して直接当接されるものの、LED基板18には直接当接されず、LED基板18を間接的に押さえるようになっている。このような構成によっても、LED基板18のがたつきを抑制することができる。なお、図示は省略するが、本変形例において、基板当接部27‐2の上記突出寸法を第1反射シート22の厚さ寸法よりも大きく設定すれば、上記した変形例1と同様に本体部24を弾性的に反り変形させ、LED基板18を弾性的に保持することも可能となる。
[実施形態1の変形例3]
実施形態1の変形例3について図18または図19を用いて説明する。ここでは、第1反射シート22‐3及び第2反射シート23‐3を変更したものを示す。
本変形例に係る第1反射シート22‐3及び第2反射シート23‐3には、図18に示すように、共に基板当接部27を通すための基板当接部挿通孔が設けられていない。従って、基板当接部27は、第1反射シート22‐3に直接当接するものの、第2反射シート23‐3及びLED基板18には直接当接せず、両反射シート22‐3,23‐3を介してLED基板18を間接的に押さえる。そして、図18に示す状態から保持部材20をシャーシ14に取り付けると、図19に示すように、先に各基板当接部27が第1反射シート22‐3に当接された後に、各固定部26がシャーシ14に対して係止される。このため、本体部24における各挟持部24aは、平面に視てLED基板18を挟んだ位置にある各固定部26を支点として、表側、つまりLED基板18側とは反対側に反るよう弓形に弾性変形されることになる。従って、反り変形した挟持部24aの弾性力によりLED基板18をシャーシ14に対して密接させることができる。これにより、LED基板18をシャーシ14に対して一層安定的に密接状態に固定することができる。
[実施形態1の変形例4]
実施形態1の変形例4について図20を用いて説明する。ここでは、LED基板18‐4、拡散レンズ19‐4及び第2反射シート23‐4などの寸法関係を変更したものを示す。
本変形例に係る拡散レンズ19‐4は、図20に示すように、その径寸法がLED基板18‐4の短辺寸法とほぼ同じ大きさとされる。これに対し、第2反射シート23‐4は、その短辺寸法がLED基板18‐4よりも大きなものとされる。さらには、基板位置決め部14f‐4は、その短辺寸法がLED基板18‐4とほぼ同じ大きさ(収容を許容する程度のクリアランスは保有する)とされるとともに、その深さ寸法がLED基板18‐4の厚さ寸法とほぼ同じ大きさとされる。従って、基板位置決め部14f‐4の基板収容空間BS内に収容されたLED基板18‐4の表側の面は、シャーシ14の底板14aとほぼ面一状をなし、底板14aとの間で段差が生じることがない。従って、第2反射シート23‐4は、LED基板18‐4を短辺方向に跨ぐ(平面に視てLED基板18‐4及び基板位置決め部14f‐4よりも広い範囲にわたる)とともにシャーシ14の底板14aに対して表側に重ねられるのであるが、反りなどの変形が生じ難くなっている。
以上説明したように本変形例によれば、基板位置決め部14f‐4は、シャーシ14における開口部14b側とは反対側への突出寸法がLED基板18‐4の板厚寸法とほぼ一致するよう形成されている。このようにすれば、シャーシ14とLED基板18‐4との間に生じ得る段差をほぼ解消することができるので、第2反射シート23‐4に段差に起因する変形が生じるのを防ぐことができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図21によって説明する。この実施形態2では、保持部材120の構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
保持部材120における本体部124は、図21に示すように、平面に視てLED基板18と重畳するとともにLED基板18をシャーシ14との間で挟持する1つの挟持部124aと、挟持部124aにおけるY軸方向の両端部からY軸方向に沿って延出する一対の延出部124cとから構成される。つまり、本実施形態に係る保持部材120の本体部124は、一枚のLED基板18については跨ぐものの、Y軸方向に並列した複数のLED基板18を跨ぐことがなく、各LED基板18を個別にシャーシ14との間で固定する構成とされる。このようにすれば、シャーシ14に対する各保持部材120(支持部125)の取付位置の自由度が高まり、もって光学部材15をより適切に支持することが可能となる。なお、シャーシ14内における各保持部材120の配置は、実施形態1と同様にジグザグ状とするのが好ましく、それによりY軸方向に隣り合う保持部材120同士の干渉を防ぐことができる。
<実施形態3>
本発明の実施形態3を図22によって説明する。この実施形態3では、保持部材220の構造を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
この保持部材220は、図22に示すように、LED基板18を跨ぐことがない構成とされる。すなわち、保持部材220の本体部224は、平面に視てLED基板18に対して部分的に重畳する一対の挟持部224aと、LED基板18とは重畳せず両挟持部224a同士を繋ぐ連結部224bとから構成される。挟持部224aは、Y軸方向についての寸法がLED基板18の短辺寸法よりも小さくなっており、LED基板18のうちY軸方向の端部を所定幅にわたって押さえることが可能とされる。本体部224に含まれる一対の挟持部224aは、Y軸方向に隣り合う一対のLED基板18をそれぞれシャーシ14との間で挟持することができる。各LED基板18は、そのY軸方向の両端部が、Y軸方向に隣り合う一対の保持部材220によってそれぞれ保持される。なお、図示は省略するが、シャーシ14内における各保持部材220の配置は、実施形態1と同様にジグザグ状とすることも可能である。
<実施形態4>
本発明の実施形態4を図23によって説明する。この実施形態4では、シャーシ14における保持部材320の配置を変更したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
シャーシ14内における保持部材320のX軸方向についての配置は、図23に示すように、各LED基板18における長辺方向の略中央に対応付けられている。つまり、LED基板18は、その長辺方向の中央側部分が1箇所で保持部材320によりシャーシ14に固定されることになる。このようにすれば、上記した実施形態1と比べて保持部材320の設置個数を半減させることができ、もって低コスト化及び作業効率の向上を図ることができる。なお、本実施形態の構成を採用するにあたっては、LED基板18における長辺方向の両端部とシャーシ14と間に位置決め構造(図示せず)を設けて、少なくともY軸方向についてLED基板18を位置決めするのが好ましい。
<実施形態5>
本発明の実施形態5を図24または図25によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態1にて示したものから第2反射シートを省略したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態では、上記した第1実施形態にて示した第2反射シート23を省略しており、それに代えてLED基板418における表側の面に、図24に示すように、光を反射させるための反射層418dを形成するようにしている。この反射層418dは、光の反射性に優れた白色を呈するものであり、例えば金属酸化物が含有されたペーストをLED基板418の表面に印刷することにより形成される。当該印刷手段としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が好適である。反射層418dの形成範囲は、LED基板418における表側の面のほぼ全域とすることができるが、それ以外にも、LED基板418のうち拡散レンズ19と対向する部分のみとすることもできる。反射層418dにより拡散レンズ19側から戻された光を再び拡散レンズ19に向けて反射させることができる。また、LED基板418を位置決めする基板位置決め部414fの深さ寸法は、LED基板418の厚さ寸法とほぼ同じ程度とされ、それによりLED基板418と底板414aとにおける表側の面同士が略面一状をなす。なお、保持部材20の本体部24とLED基板418との間には、図25に示すように、第1反射シート22のみが挟まれることになる。
<実施形態6>
本発明の実施形態6を図26によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態1にて示したものから拡散レンズ及び第2反射シートを省略したものを示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
本実施形態では、上記した第1実施形態にて示した拡散レンズ19及び第2反射シート23を省略しているので、各LED17から発せられた光は、図26に示すように、直接的に光学部材15に達するようになっている。第1反射シート522には、各LED17を通す程度の(実施形態1に示したレンズ挿通孔22bよりも小さい)大きさのLED挿通孔522eが開口して設けられるとともに、LED基板18に対して直接載せられるようになっている。なお、本実施形態を採用するにあたっては、各LED17の間の領域が暗部として視認され易くなる傾向となるため、X軸方向及びY軸方向についての各LED17の配列ピッチを実施形態1よりも狭くするのが、輝度ムラを防止する上で好ましい。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記した各実施形態では、保持部材が基板当接部を有するものを示したが、図27に示すように、基板当接部を省略した保持部材20′を用いたものも本発明に含まれる。
(2)上記した各実施形態では、シャーシがLED基板をX方向及びY軸方向の2方向について位置決めする基板位置決め部を有するものを示したが、図28に示すように、基板位置決め部14f′から短辺側壁部のみを省略し、Y軸方向についてのみLED基板18を位置決めするようにしたものも本発明に含まれる。
(3)上記した各実施形態では、シャーシがLED基板をX方向及びY軸方向の2方向について位置決めする基板位置決め部を有するものを示したが、図29に示すように、基板位置決め部を省略したシャーシ14′を用いたものも本発明に含まれる。
(4)上記した各実施形態(実施形態2,3を除く)では、1つの保持部材により複数のLED基板を保持するものにおいて、固定部が平面に視て各LED基板を挟む位置にそれぞれ配されるものを示したが、例えば保持部材においてY軸方向の両端に位置する固定部を残し、その間に配される固定部(中央側の固定部)については省略することも可能である。このような構成によっても、平面に視て一対の固定部の間に各LED基板が配されることになるので、各LED基板を安定的に固定することができる。また、上記以外にも、保持部材においてY軸方向の端に位置する固定部をいずれか一方または両方とも省略することも可能である。このように固定部の数を削減することにより、保持部材をシャーシに対して着脱する際の作業性を向上させることが可能となる。
(5)上記した実施形態2〜6において、保持部材における基板当接部の本体部からの突出寸法を変更して施形態1の変形例1と同様の設定とし、本体部を弾性的に反り変形させ、LED基板を弾性的に保持するようにすることも勿論可能である。
(6)上記した各実施形態では、基板位置決め部の深さ寸法(底板からの突出寸法)について、第1反射シート、第2反射シートまたはLED基板における表側の面と、底板における表側の面とがほぼ面一となる設定(段差が生じない設定)のものを示したが、上記両面間に多少の段差が生じる設定としても構わない。その場合、底板側の面の方が高くなる設定としたり、逆に底板側の面の方が低くなる設定とすることもできる。
(7)上記した各実施形態では、基板位置決め部が平面に視てLED基板とほぼ同じ大きさとされるものを示したが、具体的な大きさは適宜変更可能である。例えば、基板位置決め部を平面に視てLED基板よりも小さくしてもよく、その場合、複数の基板位置決め部により1枚のLED基板を位置決めすることも可能である。逆に、基板位置決め部を平面に視てLED基板よりも大きくしてもよく、その場合、複数のLED基板を1つの基板位置決め部により一括して位置決めすることも可能である。
(8)上記した各実施形態では、基板位置決め部がシャーシを部分的に裏側に突出させることで形成されるものを示したが、シャーシを部分的に表側、つまり開口部側に突出させることで基板位置決め部を形成するようにしたものも本発明に含まれる。その場合、基板位置決め部の具体的形状としては、X軸方向またはY軸方向に沿って延びる線状としたり、或いは点状とすることも可能である。なお、点状の基板位置決め部を形成する場合、点状の基板位置決め部を、LED基板の縁部に沿って複数、間欠的に配置するのが好ましい。
(9)上記した各実施形態では、基板位置決め部がシャーシに一体に設けられたものを示したが、基板位置決め部がシャーシとは別体に形成され、その別部品の基板位置決め部をシャーシに対して組み付けるようにしたものも本発明に含まれる。
(10)上記した各実施形態以外にも、保持部材における本体部の形状は、適宜に変更可能である。具体的には、本体部が平面に視て円形状・楕円形状・正方形状などの形状とされるものも本発明に含まれる。特に、実施形態2のように保持部材が複数のLED基板にわたらず、LED基板を個別に固定するものにおいては、本体部の形状を設定する上で自由度が高いので、上記のような様々な形状を自由に選択することができる。
(11)上記した各実施形態では、保持部材がLED基板のうち隣り合うLED間を通る構成のものを例示したが、保持部材がLED基板のうち平面に視てLEDと重畳する領域を通る構成としたものも本発明に含まれる。その場合、保持部材には、LEDと重畳する部分に挿通孔を設けるのが好ましい。
(12)上記した各実施形態では、保持部材の長辺方向とLED基板の短辺方向とが一致する配置のものを示したが、保持部材及びLED基板の長辺方向が一致する配置としたものも本発明に含まれる。その場合、保持部材の形状は、LED基板の構成に応じて適宜に変更すればよく、具体的には、LED(拡散レンズ)と重畳する部分に挿通孔を設けるのが好ましい。
(13)上記した各実施形態では、1つの保持部材が1枚または2枚のLED基板を一括してシャーシに固定するものを例示したが、1つの保持部材が3枚以上のLED基板を一括してシャーシに固定するものも本発明に含まれる。
(14)上記した各実施形態では、1枚のLED基板が保持部材により1箇所または2箇所で固定されるものを例示したが、LED基板が保持部材により3箇所以上で固定されるものも本発明に含まれる。
(15)上記した各実施形態以外にも、シャーシに対する保持部材の設置数及び配置は適宜に変更可能である。
(16)上記した各実施形態では、シャーシに対する保持部材の取付構造として差込式の固定部を採用したものを示したが、取付構造としてスライド式を採用してもよい。このスライド式の取付構造とは、固定部をフック形状とし、本体部をシャーシの底板に向けて押し込んでから、本体部を底板に沿ってスライドさせることで、取付孔の縁部に対して固定部のフック状部を係止させるようなものを言う。
(17)上記した各実施形態では、保持部材における固定部がシャーシに対して取付孔を貫通した状態で係止されるものを示したが、シャーシに対する固定部の具体的な固定方法は、適宜に変更可能である。例えば、取付孔及び弾性係止片を省略するとともに、LED基板の貫通孔を貫通した基部をシャーシの内壁面に対して接着剤などにより固着するようにしたものも本発明に含まれる。その場合、接着剤以外にも、溶着、溶接などの手段を採用することができる。
(18)上記した各実施形態では、X軸方向及びY軸方向に沿って真っ直ぐな状態の拡散板に対して支持部が当接されるような設定のものを示したが、上記したように真っ直ぐな状態の拡散板に対して支持部が当接されない設定(具体的には、支持部の突出先端部が拡散板におけるLED側の面よりもLED寄りに配される構成)としたものも本発明に含まれる。このような構成によれば、例えばバックライト装置内の熱環境の変化によって拡散板が熱膨張した場合でも、拡散板は、支持部との間に保有されたクリアランスの範囲内でLED側に反るように変形するのが許容される。これにより、拡散板に撓みやしわなどが生じ難くなり、拡散板から出射する照明光に輝度ムラが生じ難くすることができる。
(19)上記した各実施形態では、支持部が先細りの円錐状をなすものを示したが、例えば支持部が先細りの角錐状をなすようにしたものも本発明に含まれる。また、必ずしも支持部を先細り状にしなくてもよく、支持部を径寸法が一定の円柱状または角柱状としたものも本発明に含まれる。
(20)上記した各実施形態では、支持部が本体部における長辺方向の略中央に配されるものを示したが、その配置は適宜に変更可能である。具体的には、本体部における長辺方向の端側に支持部を偏心配置させることも可能である。
(21)上記した各実施形態では、支持部が光学部材の面内において点状をなすものを示したが、例えば支持部が光学部材の面内において線状をなす形態としたものや、光学部材の面内において面状をなす形態としたものも本発明に含まれる。
(22)上記した各実施形態では、保持部材に支持部を設けたものを示したが、保持部材から支持部を省略することも可能である。つまり、保持部材が光学部材に対する支持機能を有さず、LED基板を固定する機能のみを有するものも本発明に含まれる。
(23)上記した各実施形態では、保持部材の表面の色を白色としたものを例示したが、保持部材の表面の色については、例えば乳白色や銀色としてもよい。また、保持部材の表面に所望の色の塗料を塗布することで、表面の色を設定することが可能である。
(24)上記した各実施形態では、LED基板として5個実装タイプ、6個実装タイプ及び8個実装タイプのものを適宜に組み合わせて用いる旨を説明したが、5個,6個,8個以外の数のLEDを実装したLED基板を用いるようにしたものも本発明に含まれる。
(25)上記した各実施形態では、青色を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いた場合を示したが、紫外光を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。
(26)上記した各実施形態では、青色を単色発光するLEDチップを内蔵し、蛍光体によって白色光を発光するタイプのLEDを用いた場合を示したが、R,G,Bをそれぞれ単色発光する3種類のLEDチップを内蔵したタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。それ以外にも、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)をそれぞれ単色発光する3種類のLEDチップを内蔵したタイプのLEDを用いたものも本発明に含まれる。
(27)上記した各実施形態では、白色光を発光するLEDを用いたものを示したが、赤色発光するLEDと、青色発光するLEDと、緑色発光するLEDとを適宜に組み合わせて用いるようにしてもよい。
(28)上記した各実施形態では、光源としてLEDを用いたものを例示したが、LED以外の点状光源を用いたものも本発明に含まれる。また、それ以外にも有機ELなどの面状光源を用いることも可能である。
(29)上記した実施形態1〜5では、LEDからの光を拡散させる拡散レンズを用いたものを示したが、拡散レンズ以外の光学レンズ(例えば集光レンズなど)を用いたものも本発明に含まれる。
(30)上記した各実施形態以外にも、液晶表示装置における画面サイズ及び横縦の比率などについては適宜変更可能である。
(31)上記した各実施形態では、液晶パネル及びシャーシがその短辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものを例示したが、液晶パネル及びシャーシがその長辺方向を鉛直方向と一致させた縦置き状態とされるものも本発明に含まれる。
(32)上記した各実施形態では、液晶表示装置のスイッチング素子としてTFTを用いたが、TFT以外のスイッチング素子(例えば薄膜ダイオード(TFD))を用いた液晶表示装置にも適用可能であり、カラー表示する液晶表示装置以外にも、白黒表示する液晶表示装置にも適用可能である。
(33)上記した各実施形態では、表示パネルとして液晶パネルを用いた液晶表示装置を例示したが、他の種類の表示パネルを用いた表示装置にも本発明は適用可能である。
(34)上記した各実施形態では、チューナーを備えたテレビ受信装置を例示したが、チューナーを備えない表示装置にも本発明は適用可能である。