JPWO2010140619A1 - 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents

振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ Download PDF

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Abstract

限定されたスペースにも配置可能で且つ駆動性能の良好な振動アクチュエータ、それを備えるレンズ鏡筒及びカメラを提供する。本発明の振動アクチュエータ10は、第1の面13aを有し、電気信号により励振される圧電体13と、前記第1の面13aに接合され前記励振によって振動波を生じる第2の面12dを有する振動体12と、前記第2の面12dに加圧接触され、前記振動体12に対して相対移動する移動体15とを有し、前記圧電体13の厚さが、前記移動体15の相対移動方向に沿って異なっていること、を特徴とする。

Description

本発明は、振動アクチュエータ、それを備えるレンズ鏡筒及びカメラに関する。
振動アクチュエータは、圧電体の伸縮を利用して、弾性体の駆動面に進行性振動波を発生させるものであり、この進行波によって、駆動面には楕円運動が生じ、楕円運動の波頭に加圧接触した移動子は駆動される(特許文献1参照)。このような振動アクチュエータは、低回転でも高トルクを有するといった特徴がある。このため、駆動装置に搭載した場合に駆動装置のギアを省略することができ、ギア騒音を無くす、位置決め精度が向上できるといったような利点がある。
特公平1−17354号公報
近年のデジタルカメラまたはレンズ鏡筒のコンパクト化に伴い、振動アクチュエータを配置するスペースも限定されてきている。しかし、振動アクチュエータをスペースに合わせて全体的に小型化した場合、振動子の径が短くなるため、発生トルクが低下する傾向にある。
本発明の課題は、限定されたスペースにも配置可能で且つ駆動性能の良好な振動アクチュエータ、それを備えるレンズ鏡筒及びカメラを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により前記課題を解決する。
請求項1に記載の発明は、第1の面を有し、電気信号により励振される圧電体と、前記第1の面に接合され前記励振によって振動波を生じる第2の面を有する振動体と、前記第2の面に加圧接触され、前記振動体に対して相対移動する移動体とを有し、前記圧電体の厚さが、前記移動体の相対移動方向に沿って異なっていること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータであって、前記圧電体は、前記第1の面と反対側の第3の面に、前記相対移動方向に沿って分割されて形成された複数の電極部を有し、前記圧電体は、同一の電極部が形成されている領域では一定の厚さであること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、前記圧電体は、円形の開口が設けられた内周部と、楕円形状の外周部を有し、前記圧電体の厚さは、前記楕円形状の長径側の方が短径側より厚いこと、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の振動アクチュエータであって、前記複数の電極部の前記内周部側の周方向の長さが、互いに等しいこと、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の振動アクチュエータであって、前記移動体の前記相対移動方向は、前記圧電体の前記内周部の周方向に沿った方向であること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項6に記載の発明は、請求項3〜5のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、前記移動体は円環形状であり、前記第2の面の前記圧電体の前記内周部の周方向に沿った位置に接触されて設けられること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、前記振動体の前記第2の面側は、櫛歯状となるように複数の溝が形成され、前記移動体の相対移動方向と交差する方向における前記溝の深さは、前記移動体の相対移動方向に沿って異なっていること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるレンズ鏡筒である。
請求項9に記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるカメラである。
なお、上記説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
本発明によれば、限定されたスペースにも配置可能で且つ駆動性能の良好な振動アクチュエータ、それを備えるレンズ鏡筒及びカメラを提供することができる。
本発明の第1実施形態のカメラを説明する図である。 カメラにおけるレンズ鏡筒内部を被写体側から見た図である。 第1実施形態の超音波モータの断面図である。 第1実施形態の振動子を示す図である。 第1実施形態の圧電体を示す図である。 第2実施形態の振動子を示す図である。 第2実施形態における移動体の進行方向を横軸として、溝の深さを縦軸としたグラフである。 変形形態の振動子を示す図である。
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、振動アクチュエータとして、超音波モータを例に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態のカメラ1を説明する図である。図2はカメラ1におけるレンズ鏡筒3内部を被写体側から見た図である。カメラ1は、撮像素子8を有するカメラボディ2と、レンズ7を有するレンズ鏡筒3とを備えている。レンズ鏡筒3は、カメラボディ2に着脱可能な交換レンズである。なお、本実施形態では、レンズ鏡筒3は、交換レンズである例を示したが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒としてもよい。
レンズ鏡筒3は、レンズ7、カム筒6、ギア4,5、超音波モータ10、及びこれらを包囲する筐体9等を備えている。本実施形態では、超音波モータ10は、図2に示すように、カム筒6と筐体9との間の円環状の隙間に配置されるものである。超音波モータ10は、カメラ1のフォーカス動作時にレンズ7を駆動する駆動源として用いられる。超音波モータ10から得られた駆動力は、ギア4,5を介してカム筒6に伝えられる。レンズ7は、カム筒6に保持されており、超音波モータ10の駆動力により、光軸方向(図1中に示す、矢印L方向)に略平行に移動して、焦点調節を行うフォーカスレンズである。
図1において、レンズ鏡筒3内に設けられた不図示のレンズ群(レンズ7を含む)によって、撮像素子8の撮像面に被写体像が結像される。撮像素子8によって、結像された被写体像が電気信号に変換され、その信号をA/D変換することによって、画像データが得られる。
図3は、第1実施形態の超音波モータ10の断面図である。なお、理解を容易にするために、図3及び後述の図4〜6には、XYZ直交座標系を設けた。出力軸18の軸方向に平行な方向をZ軸方向とし、Z軸方向において移動子15側に向かう方向をZ軸プラス方向とした。そして、Z軸プラス方向(移動子15側)から見た振動子11の外形の楕円形状の長径(長軸、図4参照)に平行な方向をX軸方向、短径(短軸、図4参照)に平行な方向をY軸方向とする。
第1実施形態の超音波モータ10は、振動子11、移動子15、出力軸18、加圧部材19等を備え、振動子11側を固定とし、移動子15を回転駆動する形態となっている。振動子11は、弾性体12と、弾性体12に接合された圧電体13とを有する中空形状の部材である。弾性体12は、共振先鋭度が大きな金属材料によって形成された部材である。弾性体12は、外形が略楕円形状である中空形状(図3(a)参照)であり、この弾性体12は、櫛歯部12a、ベース部12b、フランジ部12c等を有する。
櫛歯部12aは、移動子15と接触する側の面に、複数の溝30(図4に図示)を切ることにより形成され、この櫛歯部12aの先端面は、移動子15に加圧接触され、移動子15を駆動する駆動面12dとなる。この駆動面には、Ni−P(ニッケル−リン)メッキ等の潤滑性の表面処理が施されている。櫛歯部12aを設ける理由は、圧電体13の伸縮により駆動面12dに生じる進行波の中立面をできる限り圧電体13側へ近づけ、これにより駆動面12dの進行波の振幅を増幅させるためである。
ベース部12bは、弾性体12の周方向に連続した部分であり、ベース部12bの櫛歯部12aとは反対側の面12eに、圧電体13が接合されている。フランジ部12cは、弾性体12の内径方向に突出した鍔状の部分であり、ベース部12bの厚さ方向の中央に配置されている。このフランジ部12cにより、振動子11は、固定部材16に固定されている。
圧電体13は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電体である。なお、本実施形態では、圧電体13として圧電素子を用いたが、電歪素子等を用いてもよい。この圧電体13については後に詳述する。圧電体13は、弾性体12に接着剤を用いて接合されている。
フレキシブルプリント基板14は、その配線が圧電体13の電極部に接続されている。フレキシブルプリント基板14は、圧電体13に駆動信号を供給する機能を有する。このフレキシブルプリント基板14から供給される駆動信号によって、圧電体13が伸縮することにより、弾性体12を励振し、弾性体12の駆動面に進行波が発生する。本実施形態では、4波の進行波が発生している。
移動子15は、弾性体12の駆動面に生じる進行波によって回転駆動される部材である。移動子15は、アルミニウム等の軽金属によって形成された略円盤形状の部材であり、振動子11(弾性体12の駆動面12d)に接触する接触面15aを有する。接触面15aは、略円環形状であり、接触面15aの表面には、耐磨耗性向上のためのアルマイト等の表面処理が施されている。出力軸18は、略円柱形状の部材である。出力軸18は、一方の端部がゴム部材23を介して移動子15に接しており、移動子15と一体に回転するように設けられている。
ゴム部材23は、ゴムにより形成された略円環形状の部材である。このゴム部材23は、ゴムによる粘弾性で移動子15と出力軸18とを一体に回転可能とする機能と、移動子15からの振動を出力軸18へ伝えないように振動を吸収する機能とを有しており、ブチルゴム、シリコンゴム、プロピレンゴム等が用いられている。
加圧部材19は、振動子11と移動子15とを加圧接触させる加圧力を発生する部材である。この加圧部材19は、ギア4とベアリング受け部材21との間に設けられている。本実施形態では、加圧部材19は、圧縮コイルバネを用いているが、これに限定されるものではない。
ギア4は、出力軸18のDカットに嵌まるように挿入され、Eリング等のストッパ22で固定され、回転方向及び軸方向に出力軸18と一体となるように設けられている。ギア4は、出力軸18の回転とともに回転することにより、ギア5(図1参照)に駆動力を伝達する。
また、ベアリング受け部材21は、ベアリング17の内径側に配置され、ベアリング17は、固定部材16の内径側に配置された構造となっている。加圧部材19は、振動子11を移動子15側へ、出力軸18の軸方向に加圧しており、この加圧力によって、移動子15は、振動子11の駆動面に加圧接触し、回転駆動される。なお、加圧部材19とベアリング受け部材21との間には、加圧力調整ワッシャーを設けて、超音波モータ10の駆動に適正な加圧力が得られるようにしてもよい。
次に、本実施形態の振動子11について詳述説明する。図4は、振動子11を示す図である。図4(a)は、振動子11を移動子15側から見た図であり、図4(b)は、XZ平面に平行な矢印S1−S2断面での振動子11の断面図であり、図4(c)は、YZ平面に平行な矢印S3−S4断面での振動子11の断面図である。また、図4(a)中に破線で示される形状は、駆動面12dに接する移動子15の接触面15aの形状であり、接触面15aは、この破線で示された領域で駆動面12dと接する。
また、図5は、本実施形態の圧電体13を示す図である。図5(a)は、圧電体13の弾性体12に対する接合面13aを弾性体12側から見た図である。図5(b)は、圧電体13における接合面13aとは反対側の面13bを、ギア部材20側から見た図である。圧電体13は、中央に開口13dが設けられ、開口13d側の内周部13rと、外周部13Rとを有する略平板形状である。
圧電体13の接合面13aは、弾性体12と接合される面である。図5(a)に示すように接合面13aには、略全面に電極部D1が形成されている。
電極部D1は、無電解めっきを用いて形成される。本実施形態では、電極部D1は、無電解ニッケルリン(Ni−P)めっきの皮膜層である。
図5(b)に示すように、圧電体13における接合面13aとは反対側の面13bには、A相、B相の電気信号が入力される電極部D2〜D5、D6〜D9と、グランドとなる電極部D10とが周方向に所定の間隔をあけて形成されている。また、面13bの内周端及び外周端及び電極部D2〜D10間は、圧電体13の素地が露出した素地部13cとなっている。
電極部D2〜D5、D6〜D9は、それぞれ、A相、B相の駆動信号を入力する電極部であり、各相において分極が交互となるように配置されている。電極部D10は、A相(電極部D2〜D5)とB相(電極部D6〜D9)との間となるように、電極部D2と電極部D6との間に形成されている。
電極部D2〜D10は、本実施形態では、銀ペーストをスクリーン印刷によって塗布することにより形成されている。
図4及び図5に示すように、本実施形態で振動子11は、弾性体12及び圧電体13を含めて外形が楕円形状である。このように振動子11の外形を楕円形状にしたのは以下の理由による。本実施形態の場合、図2に示すように、超音波モータ10は、カム筒6と筐体9との間の円環状の隙間に配置されるものである。振動子11が楕円形状でなく、外形が真円形の場合、その径の大きさはカム筒6と筐体9との間の幅に限定されるため、圧電体の静電容量も限定される。
しかし圧電体は、楕円形にした場合、長径が大きくなるにつれて静電容量が大きくなる。それは、厚さや誘電率等の条件を一定とした場合に、圧電体の静電容量は、圧電体が分極された領域の面積に比例するため、圧電体の面積を広くすることにより、分極される領域を広くすることができるからである。つまり、圧電体と弾性体との接合面の面積が広くなれば、圧電体が分極される領域を広くとることができ、圧電体の静電容量を大きくできる。これにより、より大きな駆動力が得られるからである。
このように、本実施形態によれば、振動子11(圧電体13)が楕円形状であるので、一方向(本実施形態ではY方向)に十分なスペースをとることができない、例えばカム筒6と筐体9との間の円環状の隙間のような場所に配置することができるとともに、そのスペースを利用して最大限大きなトルクを得ることができる。
ここで、図5(b)に示すように、楕円形の圧電体13における接合面13aとは反対側の面13bに形成された電極部D2〜D9の電極の内周部13rの周方向の幅l(例えば電極部D8,D9ではl8,l9)は、進行波の周期を一定にするために一定となっている。電極の内周部13rの周方向の幅lを一定にすると、圧電体13は楕円であるので、それぞれの電極部D2〜D9の形状及び面積は異なってくる。
本実施形態のような楕円形状の一部(略扇形)に直接適用することはできないが、例えば直方体の物体においては一般に以下の式が成り立つ。
ΔL=d31×V×L/t …式(1)
ここで、L:長さ、ΔL:長さ方向の変位、V:印加電圧、d31:圧電体のd常数、t:厚さ、である。
それぞれの電極部D2〜D9における略中央の周方向の長さ(内周部13rと外周部13Rとの中間部)をLとすると、楕円の長径a側か短径b側かによってLの長さは異なる。例えば、図5(b)の電極部D8,D9においては、長径a側の電極部D8の周方向の長さL8は、短径b側の電極部D9の長さL9より長くなる。このように、それぞれの電極部における周方向の長さLが異なる場合、一定の電圧Vを印加しても、周方向の長さLにおける伸びΔLが異なってくる。
圧電体13の周方向の長さLの伸びΔLが異なると、弾性体12で発生する進行波が移動子15の相対移動方向θ(圧電体13の内周部の周方向に沿った方向)で均等に発生しない。このため、弾性体12の駆動面12dにおいて発生する進行波の高さが一定にならない。そうすると、移動子15は弾性体12と進行波における波が高いところでしか接触しないことになり、接触が不安定になるとともに、駆動力も十分に伝わらない。
ゆえに、圧電体13が楕円形状の場合においても、周方向の長さLの伸びΔLを電極部D2〜D9間で一定にすることが好ましい。ここで、式(1)においてd31は定数であるので、印加電圧Vを一定にした場合、周方向の長さLの伸びΔLを一定にするには、L/tを一定にする必要がある。
本実施形態では各電極部D2〜D9における周方向の長さLは、移動子15の相対移動方向θに沿って(周方向の位置によって)異なる。このため、厚さtを周方向の長さLに比例させて変更し、周方向の長さLが長くなる楕円形状の長径a側において、厚さtを厚くし、Lが短くなる楕円形状の短径b側において、厚さtを薄くし、L/tが一定になるようする。なお、同一の電極部が形成されている領域では一定の厚さとする。
以上、本実施形態による以下の効果を有する。
(1)このように、周方向の長さLが長くなる楕円形状の長径a側において、厚さtを厚くし、Lが短くなる楕円形状の短径b側において、厚さtを薄くし、L/tが一定になるようする。これにより、圧電体13における周方向の長さLの伸びΔLが一定になる。したがって、移動子15における進行波が、移動子15の相対移動方向θ(圧電体13の内周部の周方向に沿った方向)で均等に発生し、駆動面12dにおいて発生する進行波の高さが一定になる。ゆえに、移動子15と振動子15との接触が均等になり、安定し、且つ十分な駆動力を得ることができる。
(2)振動子11(圧電体13)が楕円形状であるので、一方向(本実施形態ではY方向)に十分なスペースをとることができない限定的な場所に配置することができ、そのスペースを利用して最大限大きなトルクを得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態の振動子を示す図である。第2実施形態は、第1実施形態と同様に、周方向の長さLが長くなる楕円形状の長径a側において、厚さtを厚くし、Lが短くなる楕円形状の短径b側において、厚さtを薄くし、L/tが一定となるようになっている。第2実施形態と第1実施形態とが異なる点は、櫛歯部112aの溝130の深さが、弾性体112における長径a側か短径b側かによって異なっている点である。それ以外の点については第1実施形態と同様であり、同様の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、振動子11の外形が楕円形状である。しかし、振動子11(圧電体13、弾性体112)の形状を楕円形状のような真円以外とした場合、長径a側では弾性体112の径方向の幅が広いので短径b側と比べて曲げ剛性が高くなる。すなわち、曲げ剛性が移動体の移動方向θで異なり、振動振幅が移動子15の移動方向θで均等に発生しない可能性がある。
そこで、本実施形態では、図6(b)及び図6(c)に示すように、櫛歯部112aの溝130の深さを不均一にしている。すなわち、長径a側では溝130が深く、短径b側では溝130が浅い。図7(a)は移動体の移動方向θを横軸(径がaの位置をθ=0として)、溝の深さ(すなわちベースの厚み)を縦軸としたグラフである。図中実線は第2実施形態の場合、点線は櫛歯部112aの溝130の深さが一定の場合を示したものである。
また、図7(b)は移動体の進行方向θを横軸(径がaの位置をθ=0として)、曲げ剛性を縦軸としたグラフである。図7(b)も同様に、図中実線は第2実施形態、点線は櫛歯部112aの溝130の深さが一定の場合を示したものである。図示するように、溝130の深さが一定の場合、短径b近辺(θ=π/2、3π/2)では曲げ剛性が低く、長径a近辺(θ=0、π、2π)では曲げ剛性が高い。
しかし、第2実施形態では、図7(a)で実線で示すように、短径b近辺(θ=π/2、3π/2)に比べて長径a近辺(θ=0、π、2π)では溝130が深い(ベース部112bが薄い)。したがって、長径a側では径方向に幅が広いが溝130が深く、短径b側は径方向に幅が狭いが溝130が浅くなっており、径方向の幅と溝130の深さとの、剛性に対する影響が互いに相殺されて、長径a側と短径b側における剛性の差が図7(b)に実線で示すように比較形態と比べて小さくなる。
以上、第2実施形態によると、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を有する。
長径a側では径方向に幅が広いが溝130が深く、短径b側は径方向に幅が狭いが溝130が浅くなっている。したがって、径方向の幅と溝130の深さとの、剛性への影響が互いに相殺されて、長径a側と短径b側における剛性の差が小さくなる。
(変形形態)
以上、説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
(1)上述の実施形態で弾性体12の外形を楕円柱形状としたが、本発明はこれに限定されない。図8は、弾性体32の変形形態を示す図である。なお、上述の実施形態と同様の部分は同一の符号を付す。図8(a)は図4(a)と同様に、振動子31を移動子15側から見た図であり、図8(b)は、XZ平面に平行な矢印S1−S2断面での振動子31の断面図であり、図8(c)は、YZ平面に平行な矢印S3−S4断面での振動子31の断面図である。
図示するように、弾性体32の外形を楕円錐形状の上部を切り取った形状としてもよい。この場合においても、周方向の長さLが長くなる楕円形状の長径a側において、厚さtを厚くし、Lが短くなる楕円形状の短径b側において、圧電体33の厚さtを薄くし、L/tが一定になるようする。このように、弾性体32が楕円錐形状にある場合も、楕円形状の長径側と短径側とで圧電体33の厚さを変えることで、弾性体32で発生する進行波の振幅を一定にすることができ。移動子15と振動子31(弾性体32)との接触が均等になり、安定し、且つ十分な駆動力を得ることができる。
(2)上述の実施形態において、圧電体13及び弾性体12の外形が楕円形状である例を示したが、これに限らず、例えば、多角形形状として、その形状に合わせて圧電体の厚さを変更してもよい。
(3)各実施形態において、移動子が回転駆動される超音波モータを例に挙げて説明したが、これに限らず、移動子が直線方向に駆動されるリニア型の振動アクチュエータに適用してもよい。
(4)各実施形態において、超音波領域の振動を用いる超音波モータを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、超音波領域以外の振動を用いる振動アクチュエータに適用してもよい。
(5)各実施形態において、超音波モータは、フォーカス動作時にレンズの駆動に用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、レンズのズーム動作時の駆動に用いられる超音波モータとしてもよい。
(6)各実施形態において、超音波モータは、カメラに用いられる例を示したが、これに限らず、例えば、複写機の駆動部や、自動車のハンドルチルト装置やヘッドレストの駆動部に用いてもよい。
なお、上述の実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1:レンズ鏡筒、3:カメラ、10:振動アクチュエータ、12:振動体、12d:駆動面、13:圧電体、13a:接合面、13:開口、13r:内周部、13R:外周部、15:移動体、D2〜D9:電極部

Claims (9)

  1. 第1の面を有し、電気信号により励振される圧電体と、
    前記第1の面に接合され前記励振によって振動波を生じる第2の面を有する振動体と、
    前記第2の面に加圧接触され、前記振動体に対して相対移動する移動体とを有し、
    前記圧電体の厚さが、前記移動体の相対移動方向に沿って異なっていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
    前記圧電体は、前記第1の面と反対側の第3の面に、前記相対移動方向に沿って分割されて形成された複数の電極部を有し、
    前記圧電体は、同一の電極部が形成されている領域では一定の厚さであること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
    前記圧電体は、円形の開口が設けられた内周部と、楕円形状の外周部を有し、
    前記圧電体の厚さは、前記楕円形状の長径側の方が短径側より厚いこと、
    を特徴とする振動アクチュエータ。
  4. 請求項3に記載の振動アクチュエータであって、
    前記複数の電極部の前記内周部側の周方向の長さが、互いに等しいこと、を特徴とする振動アクチュエータ。
  5. 請求項3または4に記載の振動アクチュエータであって、
    前記移動体の前記相対移動方向は、前記圧電体の前記内周部の周方向に沿った方向であること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
    前記移動体は円環形状であり、前記第2の面の前記圧電体の前記内周部の周方向に沿った位置に接触されて設けられること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
    前記振動体の前記第2の面側は、櫛歯状となるように複数の溝が形成され、
    前記移動体の相対移動方向と交差する方向における前記溝の深さは、前記移動体の相対移動方向に沿って異なっていること、を特徴とする振動アクチュエータ。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるレンズ鏡筒。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるカメラ。
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