JPWO2010119658A1 - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
Description
適用例1に記載の燃料電池システムによれば、反応ガスが狭小流路を通過すると、狭小流路中を流れる反応ガスの圧力は、狭小流路以外のガス排出流路を流れる反応ガスの圧力よりも低くなる。この結果、水排出流路内の水が狭小流路に吸引され、この水を効率良く下流側へ導くことができる。また、ガス排出流路に連通した水排出流路がガス排出流路よりも低い位置に配置されていることから、ガス排出流路内の水の一部は、連通部を通って水排出流路へと流入する。よって、水により燃料電池スタック内に位置するガス排出流路が縮小又は閉塞することを低減することができる。
適用例2に記載の燃料電池システムは、燃料電池スタック外に位置するガス排出流路に狭小流路が形成され、その狭小流路に水排出流路の下流側端部が接続されている。よって、連通部を介して水排出流路に流入した水は効率良く燃料電池スタック外へと導かれ、水による燃料電池スタック内に位置するガス排出流路の縮小又は閉塞をより低減することができる。
適用例3に記載の燃料電池システムによれば、流路断面可変機構により、狭小流路を容易に形成させることができる。
適用例4に記載の燃料電池システムによれば、さらに、水排出流路を燃料電池スタック外まで伸ばす必要がないため、コストを低減することができる。
適用例5に記載の燃料電池システムによれば、燃料電池スタックのうち、水排出流路中を流れる前記反応ガスの流れ方向について複数積層した積層体よりも下流側に位置する部分に狭小流路を形成することで、水排出流路の水を燃料電池スタック外にスムーズに導くことができる。
適用例6に記載の燃料電池システムによれば、狭小流路を容易に形成することができる。例えば、狭小流路が形成できるような型を用いて樹脂を射出成形することで、狭小流路を有する下流側インシュレータを容易に成形することができる。
適用例7に記載の燃料電池システムによれば、前記水排出流路の流路断面積は、前記ガス排出流路の流路断面積よりも小さいことから、水により水排出流路内の反応ガスの流れが遮断されやすくなる。反応ガスの流れが遮断されると、水排出流路内において水の上流側よりも狭小流路に接続された下流側の反応ガスの圧力の方が低いために、差圧により水をよりスムーズに下流側へと移動させることができる。
適用例8に記載の燃料電池システムによれば、ガス排出流路と水排出流路の上流側端部に水が存在している場合であっても、連通部を介して水を水排出流路にスムーズに流入させることができる。また、燃料電池スタックが傾斜し、燃料電池スタック内のガス排出流路の一端側(ガス上流側)が他端側(ガス下流側)よりも低くなった場合であっても、水は連通部を介して水排出流路へ流入する。これにより、水による燃料電池スタック内に位置するガス排出流路の縮小又は閉塞を低減することができる。
適用例9に記載の燃料電池システムによれば、水排出流路は上流側端部から狭小流路に接続されている下流側端部までの間において、排出ガス流路と連通していない。これにより、水排出流路中を上流側から下流側に向かって流れる水の進行を、排出ガス流路を流れるガスにより阻害される可能性が低減される。よって、連通部が水排出流路の上流側端部から下流側端部までの間に複数形成されている場合に比べ、水排出流路の水をよりスムーズに下流側へと移動させるができる。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム1000は、例えば車両に搭載され、車両の動力源として使用することができる。燃料電池システム1000は、主に燃料電池スタック100と燃料ガス供給部としての水素タンク210と、酸化ガス供給部としてのエアポンプ234と、冷却媒体供給部としてのラジエータ550及びポンプ540と、を備えている。燃料電池システム1000は、さらに、反応ガス(燃料ガスと酸化ガス)や冷却媒体を燃料電池スタック100へ供給するための配管204,236,570と、燃料電池スタック100から反応ガスや水や冷却媒体を排出するための配管242、252,254,571と、を備えている。
図11は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000aの概略構成を示す説明図である。第1実施例との違いは、狭小流路251aが、燃料電池スタック100a内に設けられた燃料ガス排出マニホールドM2aの途中に形成されている点である。また、水排出マニホールドM3aの下流側端部R1が狭小流路251aに接続されている関係により、水排出配管254(図1)は備えていない。その他の構成については、第1実施例と同様の構成であるため、同様の構成については、同一符号で示すと共に説明を省略する。また、図11では、説明の容易のために積層体10aを示した縦線は省略している。水排出マニホールドM3aの下流側端部R1は、後述するセパレータに設けられた接続路により形成されている。これにより、連通部Mcoを介して水排出マニホールドM3aに流入した水は、効率良く連通部Mcoよりも下流側に導かれる。また、水排出配管254を設ける必要がなく、コストを低減することができる。なお、狭小流路251aの形成位置は連通部Mcoよりも下流側であれば特に限定されないが、積層体10aの積層方向の長さをLとすると、燃料ガス排出マニホールドM2aの下流側端部からL/3の範囲内であることが好ましい。さらに、狭小流路251aは、燃料ガス排出マニホールドM2aの内、燃料ガス排出配管252が接続されている側(すなわち、下流側)のターミナルプレートTM、インシュレータIS、エンドプレートEPのいずれかの範囲内に形成することがさらに好ましい。これにより水排出マニホールドM3aに流入した水を、燃料電池スタック100a外へとスムーズに導くことができるからである。
図16は、本発明の第3実施例としての燃料電池システム1000bの概略構成を示す説明図である。上記第1実施例との違いは、狭小流路が流路断面積を可変できるバルブ256により形成されている点である。その他の構成については、第1実施例と同様の構成であるため、同様の構成については、同一符号で示すと共に説明を省略する。ここで、水排出配管254bの下流側端部R1は、バルブ256に接続されている。
図18は、本発明の第4実施例としての燃料電池システム1000cの概略構成を示す説明図である。第1実施例との違いは、狭小流路251cが形成されている位置と、連通部Mcoが形成されている位置である。また、上記第2実施例と同様に、第1実施例の燃料電池システム1000が備えていた水排出配管254(図1)は備えていない。その他の構成については、第1実施例と同様の構成であるため、同様の構成については、同一符号で示すと共に説明を省略する。なお、図18は、理解の容易のために、説明に不要な構成(例えば、図1に示す水素タンク210や酸化ガス供給マニホールドM4等)の図示は省略し、説明に必要な構成(燃料ガス排出マニホールドM2や水排出マニホールドM3等)を主に図示している。
なお、上記実施例における構成要素の中の、特許請求の範囲の独立項に記載した要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例では、水素排ガス用の水排出流路としての水排出マニホールドM3,M3aは、連通部Mcoを介して燃料ガス排出マニホールドM2,M2aに連通していたが、同様に、酸化ガス排出マニホールドM5よりも低い位置に、酸化排ガス用の水排出マニホールドを設け、この水排出マニホールドを、連通部を介して酸化ガス排出マニホールドM5に連通させても良い。この場合、燃料電池スタック100,100a,100bを構成する各部材(シール一体型膜電極接合体60、セパレータ40等)において、酸化ガス排出マニホールドM5を構成する貫通孔H5a等よりも低い位置に、水排出マニホールドを形成するための貫通孔を設ければ良い。また、水排出流路(水排出マニホールド)を2つ設け、燃料ガス排出マニホールドM2,M2aと酸化ガス排出マニホールドM5のそれぞれに連通させても良い。このようにすれば、水により酸化ガス排出マニホールドM5が縮小又は閉塞することを低減することができる。
図20は、第2変形例及び第3変形例を説明するための図である。図20(A)は第2変形例を示す図であり、第2変形例としてのシール一体型膜電極接合体60aの貫通孔H2a付近を示している。図20(B)は、第3変形例を示す図であり、第3変形例としての燃料電池スタック100dの連通部Mco付近を示している。上記第1〜第3実施例では、連通部Mcoは連通部形成用セパレータ40eの連通孔Ib,Ic,Id(図7〜図9)により形成されていたが、この構成に代えて、図20(A)に示すように、シール一体型膜電極接合体60aに設けられた貫通孔H2a,H3aを連通させる連通孔Iaにより形成しても良い。また、図20(B)に示すように、第4実施例と同様に、上流側のターミナルプレートTMに穴(溝)を形成し、この穴を連通部Mcoとしても良い。さらに、この連通部Mcoを構成する穴は、インシュレータISやエンドプレートEPにまで及んでも良い。
上記第2実施例では、狭小流路251aを狭小流路用セパレータ40fにより形成した(図11)。また上記第4実施例では、狭小流路251cを下流側のターミナルプレートTMと下流側のインシュレータISに亘って形成した(図18)。この構成に代えて、2枚のターミナルプレートTM、インシュレータIS、エンドプレートEPのうち燃料ガス排出配管252(図11)側(下流側)のターミナルプレートTM、インシュレータIS、エンドプレートEPの少なくともいずれか1つに狭小流路を設けても良い。これにより、水排出マニホールドM3aに流入した水GWが、より下流側に設けられた狭小流路まで導かれることから、水GWを燃料電池スタック100a外へスムーズに排出することができる。なお、特に狭小流路は下流側のインシュレータISに設けることが好ましい。こうすることで。下流側のインシュレータISは樹脂により成形されることから、狭小流路を容易に形成することができる。また、一般に樹脂は、水に対する耐腐食性を有するため、下流側のインシュレータIS等の水に対する耐腐食性を有する部分に狭小流路を設けることで、狭小流路の形状(流路断面積)を長期に亘って安定に維持し、燃料ガス排出マニホールドM2や水排出マニホールドM3に存在する水を燃料電池スタック外へとスムーズに移動させることができる。
上記第3実施例では、流路断面積を可変できる機構としてゲートバルブを用いたが、他の機構を用いても良い。例えば、ボールバルブやグローブバルブ、可変オリフィス等を用いることができる。
上記実施例では、水素ガスは燃料ガス排出マニホールドM2及び燃料ガス排出配管252を介して大気中へ放出されたが、水を分離した後に水素ガスを燃料ガス供給マニホールドM1に再度供給しても良い。
上記実施例では、反応ガスを発電体21に行き渡らせるためのガス流路体56,58に対し、ガス供給マニホールドM1,M4からセパレータ40内部を介して反応ガスを供給する構造の燃料電池スタックを例に説明したが、セパレータ40の構造は特にこれに限定されるものではない。例えば、セパレータの表面に凹部(溝部)を設け、ガス供給マニホールドM1,M4から凹部を介して反応ガスをガス流路体56,58に供給しても良い。また、ガス流路体56,68を設けずに、セパレータの表面に設けられた凹部を介して反応ガスを発電体21(詳細には電極層52,54)に供給しても良い。
上記第1、第2、第4実施例では狭小流路251,251a,251c(図1、図11、図18)の流路断面積は、狭小流路251,251a,251cの周囲に位置する流路の流路断面積から徐々に小さくなるような形状(いわゆる、ベンチュリー形状)を採用したが、狭小流路251,251a,251cの形状は特にこれに限定されるものではない。すなわち、狭小流路251,251a,251cは、周囲の流路の流路断面積よりも小さい流路断面積を有すれば良い。例えば、周囲の流路と狭小流路251,251a,251cとにおいて、ステップ状に流路断面積が変化しても良い。このようにしても、狭小流路251,251a,251cで流速が増大することで圧力が他の部分よりも低下する。これにより、狭小流路251,251a,251cよりも上流側に位置する水GWは吸引され、燃料電池スタック内の水GWを燃料電池スタック外へと排出させることができる。
上記実施例では、燃料電池システム1000〜1000cは車両に搭載されていたが、特にこれに限定されるものではない。車両、船舶等の各種移動体に本発明の燃料電池システム1000〜1000cを搭載し、各種移動体の動力源として用いても良い。また、燃料電池システム1000〜1000cを、定置型電源として用いても良い。
21…発電部
21a…発電領域
40…セパレータ
40e…連通部形成用セパレータ
40f…狭小流路用セパレータ
42,42e,42f…アノードプレート
44,44e,44f…中間プレート
46,46e,46f…カソードプレート
50…膜電極接合体
51…電解質膜
52…アノード電極層
54…カソード電極層
56…カソードガス流路体
58…アノードガス流路体
60,60a…シール一体型膜電極接合体
62…シールガスケット
100,100a,100b,100c,100d…燃料電池スタック
204…燃料ガス供給配管
210…水素タンク
220…バルブ
234…エアポンプ
236…酸化ガス供給配管
242…酸化ガス排出配管
251,251a,251b…狭小流路
252…燃料ガス排出配管
254,254b…水排出配管
256…バルブ
280…弁体
282…弁棒
284…駆動機構
540…循環ポンプ
550…ラジエータ
570…冷却媒体供給配管
571…冷却媒体排出配管
1000,1000a,1000b,1000c…燃料電池システム
H1a,H1b,H1c,H1d…貫通孔
H2a,H2b,H2c,H2d…貫通孔
H3a,H3b,H3c,H3d…貫通孔
H4a,H4b,H4c,H4d…貫通孔
H5a,H5b,H5c,H5d…貫通孔
H6a,H6b,H6c…貫通孔
H7a,H7b,H7c…貫通孔
H2bs,H2cs,H2ds…貫通孔
Ia,Ib,Ic,Id…連通孔
Mco…連通部
M1…燃料ガス供給マニホールド
M2,M2a…燃料ガス排出マニホールド
M3,M3a…水排出マニホールド
M4…酸化ガス供給マニホールド
M5…酸化ガス排出マニホールド
M6…冷却媒体供給マニホールド
M7…冷却媒体排出マニホールド
P1…水素ガス流入孔
P2…水素ガス流出孔
P3…空気流入孔
P4…空気流出孔
Q1,Q2,Q3,Q4…連通孔
R1…接続路(下流側端部)
SL…シールライン
Sa…接触部位
TM…ターミナル
EP…エンドプレート
WP…貫通孔
IS…インシュレータ
TS…テンションプレート
BT…ボルト
GW…水
技術分野
[0001]
本発明は、燃料電池システムに関する。
背景技術
[0002]
従来、燃料電池の電極反応により生成した反応生成水や結露等により生じた水(以下、これらを単に「水」ともいう。)を連通孔(「マニホールド」ともいう。)内から取り除く為に、連通孔内に水を排出するための多孔質吸水管体を配置する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
[0003]
しかしながら、水の発生量によっては、多孔質吸水管体により水を十分に取り除く事が困難な場合があった。その結果、水により連通孔が縮小又は閉塞され易くなり、反応ガスの流れが妨げられて発電性能が低下する場合があった。
先行技術文献
特許文献
[0004]
特許文献1:特開2001−118596号公報
特許文献2:特開2005−116499号公報
特許文献3:特開2005−259422号公報
特許文献4:特開2006−147503号公報
特許文献5:特開平11−111316号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0005]
従って本発明は、水により連通孔が縮小又は閉塞することを低減する技術を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0006]
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
膜電極接合体を、セパレータを介在させて複数積層した積層体と、前記複数積層した積層体を両側から挟む1対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックを備える燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタックは、前記積層体の積層方向について、さらに、
前記複数積層した積層体と前記1対のエンドプレートとの間にそれぞれ配置される1対のターミナルプレートと、
前記1対のターミナルプレートと前記1対のターミナルプレートよりも外側に位置する前記1対のエンドプレートとの間にそれぞれ配置される1対のインシュレータと、を有し、
前記燃料電池システムは、
反応ガスを排出するためのガス排出流路であって、前記積層体の積層方向に伸び、一端が前記燃料電池スタック内に位置し、他端が前記燃料電池スタック外に位置するガス排出流路と、
前記燃料電池スタックの設置状態において前記ガス排出流路よりも低い位置に設けられ、前記積層体の少なくとも一部を貫通する水排出流路と、を備え、
前記ガス排出流路と前記水排出流路は、前記燃料電池スタック内で少なくとも一つの連通部を介して連通し、
前記ガス排出流路は、前記連通部より下流側において形成され周囲の流路よりも断面積の小さい狭小流路であって、前記1対のインシュレータのうち、前記水排出流路中を流れる前記反応ガスの流れ方向について下流側に位置する、樹脂により成形された下流側インシュレータに形成された狭小流路を有し、
前記水排出流路の下流側端部は、前記狭小流路に接続されている、燃料電池システム。
シュレータは樹脂により成形され、前記狭小流路は、前記下流側インシュレータに形成されている、燃料電池システム。
適用例6に記載の燃料電池システムによれば、狭小流路を容易に形成することができる。例えば、狭小流路が形成できるような型を用いて樹脂を射出成形することで、狭小流路を有する下流側インシュレータを容易に成形することができる。
[0013]
[適用例7]適用例1乃至適用例6のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池スタック内において、前記水排出流路の流路断面積は前記ガス排出流路の流路断面積よりも小さい、燃料電池システム。
適用例7に記載の燃料電池システムによれば、前記水排出流路の流路断面積は、前記ガス排出流路の流路断面積よりも小さいことから、水により水排出流路内の反応ガスの流れが遮断されやすくなる。反応ガスの流れが遮断されると、水排出流路内において水の上流側よりも狭小流路に接続された下流側の反応ガスの圧力の方が低いために、差圧により水をよりスムーズに下流側へと移動させることができる。
[0014]
[適用例8]適用例1乃至適用例7のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、前記連通部は、少なくとも前記ガス排出流路と前記水排出流路の上流側端部を連通するように形成されている、燃料電池システム。
適用例8に記載の燃料電池システムによれば、ガス排出流路と水排出流路の上流側端部に水が存在している場合であっても、連通部を介して水を水排出流路にスムーズに流入させることができる。また、燃料電池スタックが傾斜し、燃料電池スタック内のガス排出流路の一端側(ガス上流側)が他端側(ガス下流側)よりも低くなった場合であっても、水は連通部を介して水排出流路へ流入する。これにより、水による燃料電池スタック内に位置するガス排出流路の縮小又は閉塞を低減することができる。
[0015]
[適用例9]適用例1乃至適用例7のいずれか一つに記載の燃料電池システムであって、前記連通部は1つであり、前記連通部は前記ガス排出流路と前記水排出流路の上流側端部とを連通するように形成されている、燃料電池シ
ステム。
適用例9に記載の燃料電池システムによれば、水排出流路は上流側端部から狭小流路に接続されている下流側端部までの間において、ガス排出流路と連通していない。これにより、水排出流路中を上流側から下流側に向かって流れる水の進行を、ガス排出流路を流れるガスにより阻害される可能性が低減される。よって、連通部が水排出流路の上流側端部から下流側端部までの間に複数形成されている場合に比べ、水排出流路の水をよりスムーズに下流側へと移動させるができる。
[0016]
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システム、燃料電池システムを搭載した車両(移動体)等の態様で実現することができる。
図面の簡単な説明
[0017]
[図1]本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。
[図2]積層体10の概略構成を示す説明図である。
[図3]シール一体型膜電極接合体60の構成を説明するための図である。
[図4]アノードプレート42の構成を説明するための図である。
[図5]カソードプレート46の構成を説明するための図である。
[図6]中間プレート44の構成を説明するための図である。
[図7]連通部Mcoを形成するアノードプレート42eの構成を説明するための図である。
[図8]連通部Mcoを形成するカソードプレート46eの構成を説明するための図である。
[図9]連通部Mcoを形成する中間プレート44eの構成を説明するための図である。
[図10]燃料電池スタック100の部分断面図である。
[図11]本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000aの概略構成を示す説明図である。
Claims (9)
- 膜電極接合体を、セパレータを介在させて複数積層した積層体と、前記複数積層した積層体を両側から挟む1対のエンドプレートと、を有する燃料電池スタックを備える燃料電池システムであって、
反応ガスを排出するためのガス排出流路であって、前記積層体の積層方向に伸び、一端が前記燃料電池スタック内に位置し、他端が前記燃料電池スタック外に位置するガス排出流路と、
前記燃料電池スタックの設置状態において前記ガス排出流路よりも低い位置に設けられ、前記積層体の少なくとも一部を貫通する水排出流路と、を備え、
前記ガス排出流路と前記水排出流路は、前記燃料電池スタック内で少なくとも一つの連通部を介して連通し、
前記ガス排出流路は、前記連通部より下流側において周囲の流路よりも断面積の小さい狭小流路を有し、
前記水排出流路の下流側端部は、前記狭小流路に接続されている、燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記狭小流路は、前記燃料電池スタック外に位置する前記ガス排出流路に形成されている、燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタック外に位置する前記ガス排出流路は、流路断面積を可変できる流路断面可変機構を有し、
前記狭小流路は、前記流路断面可変機構により形成されている、燃料電池システム。 - 請求項1に記載の燃料電池システムであって、
前記狭小流路は、前記燃料電池スタック内に位置する前記ガス排出流路に形成されている、燃料電池システム。 - 請求項4に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタックは、前記積層体の積層方向について、
前記複数積層した積層体と前記1対のエンドプレートとの間にそれぞれ配置される1対のターミナルプレートと、
前記1対のターミナルプレートと前記1対のターミナルプレートよりも外側に位置する前記1対のエンドプレートとの間にそれぞれ配置される1対のインシュレータと、を有し、
前記複数積層した積層体の両側に位置する前記1対のエンドプレート、前記1対のターミナルプレート、及び、前記1対のインシュレータのうち、前記水排出流路中を流れる前記反応ガスの流れ方向について下流側に位置する、下流側エンドプレート、下流側ターミナルプレート、及び、下流側インシュレータの少なくともいずれか1つに前記狭小流路は形成されている、燃料電池システム。 - 請求項5に記載の燃料電池システムであって、
前記下流側インシュレータは樹脂により成形され、
前記狭小流路は、前記下流側インシュレータに形成されている、燃料電池システム。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
前記燃料電池スタック内において、前記水排出流路の流路断面積は前記ガス排出流路の流路断面積よりも小さい、燃料電池システム。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
前記連通部は、少なくとも前記ガス排出流路と前記水排出流路の上流側端部を連通するように形成されている、燃料電池システム。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池システムであって、
前記連通部は1つであり、前記連通部は前記排出ガス流路と前記水排出流路の上流側端部とを連通するように形成されている、燃料電池システム。
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