JP2008140722A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】セル電圧モニタ用端子を備える燃料電池において、燃料電池の小型化を図る。
【解決手段】燃料電池は、膜電極接合体と、膜電極接合体の周縁部に配置され、燃料電池からのガスの漏洩を抑制するためのシールガスケットと、膜電極接合体、および、シールガスケットを挟持する一対のセパレータと、一対のセパレータ間の電圧であるセル電圧を検出するために用いられるセル電圧モニタ用端子と、を備える。そして、セル電圧モニタ用端子は、シールガスケットによって、セパレータと接触するように支持され、セパレータの外周よりも内側の所定の位置に配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に関するものである。
水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池は、プロトン伝導性を有する所定の電解質膜の両面に、それぞれガス拡散電極を接合してなる膜電極接合体を、セパレータによって挟持することによって構成される。
このような燃料電池、特に、複数のセル(単電池)を積層させたスタック構造を有する燃料電池(以下、燃料電池スタックとも呼ぶ)では、正常に発電を行うために、あるいは、発電の異常を検出するために、各セルのセパレータ間の電圧であるセル電圧がモニタされる。このため、各セルには、セル電圧をモニタするために用いられるセル電圧モニタ用端子が設置される。
そして、従来、燃料電池の各セルにセル電圧モニタ用端子を設置するための種々の技術が提案されている(例えば、下記特許文献1ないし3参照)。
特開2004−79192号公報 特開2004−87163号公報 特開2003−115304号公報
しかし、上記特許文献1ないし3に記載された技術では、セル電圧モニタ用端子は、発電のために必要とされる燃料電池の実質的な外形、つまり、セパレータの実質的な外形よりも外側にはみ出した位置に設置されるため、燃料電池の大型化を招いていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、セル電圧モニタ用端子を備える燃料電池において、燃料電池の小型化を図ることを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。本発明の燃料電池は、電解質膜の両面に、それぞれガス拡散電極を形成してなる膜電極接合体を備える燃料電池であって、前記膜電極接合体の周縁部に配置され、前記燃料電池を流れる流体の漏れをシールするシールガスケットと、前記膜電極接合体に隣接するように配置されるセパレータと、前記燃料電池のアノード電極とカソード電極間のセル電圧を検出するためのセル電圧モニタ用端子と、を備え、前記セル電圧モニタ用端子は、前記シールガスケットによって、前記セパレータと接触するように支持され、前記セパレータの面方向の外周よりも内側に配置されていることを要旨とする。
ここで、「セパレータの面方向の外周」とは、燃料電池における発電のために実質的に利用されるセパレータの外形形状(実質的な外形形状)の外周を意味している。なお、このセパレータの実質的な外形形状には、燃料電池の内部に反応ガスや冷却水を流すための内部マニホールドを配置するために必要な領域も含まれる。したがって、例えば、セパレータの実質的な外形形状の外周部に、セル電圧モニタ用端子を取り付けるために、セパレータの実質的な外形形状よりも外側に突出するように形成された凸部が予め設けられている場合には、この凸部は、セパレータの一部ではあるが、発電には関与しないため、この凸部の外形は、本願における「セパレータの面方向の外周」には含まれない。
本発明によって、セル電圧モニタ用端子は、セパレータの外周、すなわち、燃料電池の外形から外側にはみ出さない位置に設置されるので、燃料電池の小型化を図ることができる。
上記燃料電池において、前記セル電圧モニタ用端子は、前記シールガスケットと前記セパレータとによって挟持されているものとしてもよい。こうすることによって、燃料電池に、セル電圧モニタ用端子を容易に固定することができる。
なお、上記燃料電池において、前記シールガスケットは、前記セル電圧モニタ用端子を嵌合するための凹部を備えるようにすることが好ましい。こうすることによって、シールガスケット上におけるセル電圧モニタ用端子の位置決めを容易に行うことができる。また、セル電圧モニタ用端子がシールガスケットに設けられた凹部に嵌合されるので、燃料電池に振動や、衝撃等の外力が加わったときであっても、セル電圧モニタ用端子が燃料電池から脱離することを抑制し、信頼性を向上させることができる。
本発明の燃料電池において、前記セル電圧モニタ用端子は、該セル電圧モニタ用端子の一部が、前記シールガスケット内に埋め込まれているようにしてもよい。こうすることによって、燃料電池に振動や、衝撃等の外力が加わったときであっても、セル電圧モニタ用端子が燃料電池から脱離することを抑制し、信頼性を向上させることができる。また、本発明によって、燃料電池を構成する部品の部品点数を減少させることができるので、燃料電池の製造時の組み付け性を向上させ、燃料電池の製造工程を簡略化することができる。
なお、シールガスケットは、例えば、シリコーンゴム等、弾性材料を射出成型することによって作製される場合がある。したがって、シールガスケットにセル電圧モニタ用端子を埋め込んで、セル電圧モニタ用端子とシールガスケットとを一体的に形成する場合には、セル電圧モニタ用端子として、シールガスケットが有する熱膨張係数と比較的近い熱膨張係数を有する導電性部材を用いるようにすることが好ましい。こうすることによって、セル電圧モニタ用端子とシールガスケットとの熱膨張係数差によるシールガスケットの変形を抑制することができる。
本発明は、上述の燃料電池としての構成の他、この燃料電池を備える燃料電池システムの発明や、燃料電池の製造方法の発明として構成することもできる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池スタック100を備える燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム1000の概略構成は、後述する各実施例において共通である。
燃料電池スタック100は、水素と酸素との電気化学反応によって発電するセル40を、複数積層させたスタック構造を有している。各セル40は、概ね、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に、それぞれアノード、および、カソードを接合した膜電極接合体をセパレータによって挟持した構成となっている。アノード、および、カソードは、それぞれ、電解質膜の各表面に接合された触媒層と、この触媒層の表面に接合されたガス拡散層とを備えている。本実施例では、電解質膜として、ナフィオン(登録商標)等の固体高分子膜を用いるものとした。電解質膜として、固体酸化物等、他の電解質膜を用いるものとしてもよい。各セパレータには、アノードに供給すべき燃料ガスとしての水素の流路や、カソードに供給すべき酸化剤ガスとしての空気の流路や、冷却水の流路が形成されている。なお、セル40の積層数は、燃料電池スタック100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
燃料電池スタック100は、一端から、エンドプレート10a、絶縁板20a、集電板30a、複数のセル40、集電板30b、絶縁板20b、エンドプレート10bの順に積層することによって構成されている。これらには、燃料電池スタック100内に、水素や、空気や、冷却水を流すための供給口や、排出口が設けられている。また、燃料電池スタック100内部には、水素や、空気や、冷却水を、それぞれ各セル40に分配して供給するための供給マニホールド(水素供給マニホールド、空気供給マニホールド、冷却水供給マニホールド)や、各セル40のアノードおよびカソードからそれぞれ排出されるアノードオフガスおよびカソードオフガスや、冷却水を集合させて燃料電池スタック100の外部に排出するための排出マニホールド(アノードオフガス排出マニホールド、カソードオフガス排出マニホールド、冷却水排出マニホールド)が形成されている。
エンドプレート10a,10bは、剛性を確保するため、鋼等の金属によって形成されている。絶縁板20a,20bは、ゴムや、樹脂等の絶縁性部材によって形成されている。集電板30a,30bは、緻密質カーボンや、銅板などのガス不透過な導電性部材によって形成されている。集電板30a,30bには、それぞれ図示しない出力端子が設けられており、燃料電池スタック100で発電した電力を出力可能となっている。また、各セル40には、各セル40のセパレータ間の電圧であるセル電圧を検出するために用いられるセル電圧モニタ用端子が設置されており、このセル電圧モニタ用端子には、端子線が接続されている(図示省略)。このセル電圧モニタ用端子の設置については、後述する。
なお、図示は省略しているが、燃料電池スタック100には、スタック構造のいずれかの箇所における接触抵抗の増加等による電池性能の低下を抑制したり、ガスの漏洩を抑制したりするために、スタック構造の積層方向に、押圧力が加えられている。
燃料電池スタック100のアノードには、配管53を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク50から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク50の代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素リッチなガスを生成し、アノードに供給するものとしてもよい。
水素タンク50に貯蔵された高圧水素は、水素タンク50の出口に設けられたシャットバルブ51、レギュレータ52によって圧力、および、供給量が調整されて、水素供給マニホールドを介して、各セル40のアノードに供給される。各セル40から排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス排出マニホールドに接続された排出配管56を介して、燃料電池スタック100の外部に排出することができる。なお、アノードオフガスを燃料電池スタック100の外部に排出する際には、アノードオフガスに含まれる水素は、図示しない希釈器や、燃焼器によって処理される。
また、配管53、および、排出配管56には、アノードオフガスを配管53に再循環させるための循環配管54が接続されている。そして、排出配管56の循環配管54との接続部の下流側には、排気バルブ57が配設されている。また、循環配管54には、ポンプ55が配設されている。ポンプ55、および、排気バルブ57の駆動を制御することによって、アノードオフガスを外部に排出するか、配管53に循環させるかを適宜切り換えることができる。アノードオフガスを配管53に再循環させることによって、アノードオフガスに含まれる未消費の水素を効率よく利用することができる。
燃料電池スタック100のカソードには、配管61を介して、コンプレッサ60によって圧縮された圧縮空気が、酸素を含有した酸化剤ガスとして供給される。そして、この圧縮空気は、配管61に接続された空気供給マニホールドを介して、各セル40のカソードに供給される。各セル40のカソードから排出されるカソードオフガスは、カソードオフガス排出マニホールドに接続された排出配管62を介して、燃料電池スタック100の外部に排出される。排出配管62からは、カソードオフガスとともに、燃料電池スタック100のカソードで、水素と酸素との電気化学反応によって生成された生成水も排出される。
燃料電池スタック100は、上述した電気化学反応によって発熱するため、燃料電池スタック100には、燃料電池スタック100を冷却するための冷却水も供給される。この冷却水は、ポンプ70によって、配管72を流れ、ラジエータ71によって冷却されて、燃料電池スタック100に供給される。
燃料電池システム1000の運転は、制御ユニット80によって制御される。制御ユニット80は、内部にCPU、RAM、ROMなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、例えば、各種バルブや、ポンプの駆動等、システムの運転を制御する。また、制御ユニット80は、各セル40に設置されたセル電圧モニタ用端子を用いてセル電圧をモニタして、各セル40における発電状態、すなわち、発電が正常に行われているか、あるいは、発電に異常はないかを判断し、この判断に応じて、所定の処理を実行する。
B.第1実施例:
B1.セル:
燃料電池スタック100を構成する各セル40は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の周囲にシールガスケットを配置したユニット(以下、「シールガスケット一体型MEAと呼ぶ)の両面を、後述するセパレータ41によって挟持することによって構成されている。以下、シールガスケット一体型MEA46、および、セパレータ41について説明する。
B2.シールガスケット一体型MEA:
図2は、シールガスケット一体型MEA46の概略構造を示す説明図である。図2(a)に、シールガスケット一体型MEA46のカソード側から見た平面図を示した。また、図2(b)には、図2(a)におけるA−A断面図を示した。また、図2(c)には、図2(a)におけるB−B断面図を示した。
図2(a)に示したように、シールガスケット一体型MEA46は、矩形形状を有しており、それぞれ矩形形状を有する第1のMEA461A(図示した左側)、および、第2のMEA461B(図示した右側)の周囲に、シリコーンゴムからなるシールガスケット460を配置したものである。なお、本実施例では、シールガスケット460として、シリコーンゴムを用いるものとしたが、これに限られず、ガス不透過性、弾力性、耐熱性を有する他の部材を用いるものとしてもよい。
そして、シールガスケット460の一方の長辺部(図示した上側)の第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bの近傍領域には、第1のMEA461A用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔462Aaと、第1のMEA461A用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔463Abと、第2のMEA461B用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔462Baと、第2のMEA461B用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔463Bbとが、図示した左側から順に配置して形成されている。本実施例では、これらの各貫通孔は、すべて同一の矩形形状であるものとした。
また、シールガスケット460の他方の長辺部(図示した下側)の第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bの近傍領域には、第1のMEA461A用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔463Aaと、第1のMEA461A用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔462Abと、第2のMEA461B用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔463Baと、第2のMEA461B用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔462Bbとが、図示した左側から順に配置して形成されている。本実施例では、これらの各貫通孔は、すべて同一の矩形形状であるものとした。
また、シールガスケット460の一方の短辺部(図示した左側)の第1のMEA461Aの近傍領域には、第1のMEA461A用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔464Aaと、第1のMEA461A用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔464Abとが、上下に配置して形成されている。また、シールガスケット460の他方の短辺部(図示した右側)の第2のMEA461Bの近傍領域には、第2のMEA461B用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔464Baと、第2のMEA461B用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔464Bbとが、上下に配置して形成されている。本実施例では、冷却水を流すためのこれらの各貫通孔は、すべて同一の矩形形状であるものとした。
また、シールガスケット460における、上述した各貫通孔、第1のMEA461A、第2のMEA461Bの周囲には、図2(b),(c)に示したように、シールガスケット460の両面にライン状の突起部を形成することによって、シールラインSLがそれぞれ形成されている。このシールラインSLによって、シールガスケット一体型MEA46と後述するセパレータ41とを積層したときに、上述した各貫通孔内を流れる水素や、空気や、冷却水、および、第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bの表面を流れる水素や、空気の外部へ漏洩を抑制することができる。
また、図2(b),(c)に示したように、本実施例のシールガスケット一体型MEA46では、シールラインSLの各突起部の内部に、金属製ワイヤMWが埋め込まれている。金属製ワイヤMWは、シールガスケット460を構成するシリコーンゴムよりも剛性が高いため、シールラインSLの各突起部の内部に、金属製ワイヤMWを埋め込んだ上記構成によって、各貫通孔内等に高圧の流体が流された場合のシールガスケット460の変形(横ずれ)を抑制することができる。シールラインSLの各突起部の内部には、金属製ワイヤMWの代わりに、シールガスケット460を構成する部材よりも剛性が高い他の部材を埋め込むようにしてもよい。
なお、本実施例のシールガスケット一体型MEA46では、図2(a),(c)に示したように、シールガスケット460の外周よりも内側の位置に、セル電圧モニタ用端子47が、端子線48とともに埋め込まれており、セル電圧モニタ用端子47の一部は、シールガスケット460の一方の表面から突出している。そして、シールガスケット460におけるセル電圧モニタ用端子47の突出面の反対側の面には、凸部46dが形成されている。セル電圧モニタ用端子47におけるシールガスケット460の表面から突出した部分の高さ、および、凸部46dの高さは、シールラインSLの突起部の高さよりも低い。セル電圧モニタ用端子47の取り付け構造については、後から詳述する。
B3.セパレータ:
図3は、セパレータ41の構成部品の平面図である。本実施例におけるセパレータ41は、それぞれ複数の貫通孔が設けられた3枚の金属製の平板、すなわち、カソード対向プレート42と、中間プレート43と、アノード対向プレート44と、セパレータ41内に冷却水流路を形成するための冷却水流路形成部材45A,45Bとから構成されている。そして、セパレータ41は、中間プレート43、および、冷却水流路形成部材45A,45Bを、カソード対向プレート42と、アノード対向プレート44とによって挟み、これらをホットプレス接合することによって作製されている。本実施例では、カソード対向プレート42と、中間プレート43と、アノード対向プレート44とは、シールガスケット一体型MEA46と同一の矩形形状を有するステンレス鋼製の平板を用いるものとした。また、冷却水流路形成部材45A,45Bもステンレス鋼からなるものとした。カソード対向プレート42と、中間プレート43と、アノード対向プレート44と、冷却水流路形成部材45A,45Bとして、ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属製の平板を用いるものとしてもよい。また、中間プレート43として、樹脂製のプレートを用いるものとしてもよい。
図3(a)は、シールガスケット一体型MEA46のカソード側の面と当接するカソード対向プレート42の平面図である。図中の破線で囲った領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA46における第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bに対応する領域を表している。
図示するように、カソード対向プレート42には、シールガスケット一体型MEA46に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1のMEA461A用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔422Aaと、第1のMEA461A用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔423Abと、第2のMEA461B用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔422Baと、第2のMEA461B用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔423Bbと、第1のMEA461A用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔423Aaと、第1のMEA461A用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔422Abと、第2のMEA461B用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔423Baと、第2のMEA461B用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔422Bbと、第1のMEA461A用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔424Aaと、第1のMEA461A用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔424Abと、第2のMEA461B用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔424Baと、第2のMEA461B用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔424Bbとが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA46において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、カソード対向プレート42には、図示するように、空気供給用貫通孔423Aa近傍の第1のMEA461Aの下端部と対向する位置に配置された複数の空気供給口423Aiと、カソードオフガス排出用貫通孔423Ab近傍の第1のMEA461Aの上端部と対向する位置に配置された複数のカソードオフガス排出口423Aoと、空気供給用貫通孔423Ba近傍の第2のMEA461Bの下端部と対向する位置に配置された複数の空気供給口423Biと、カソードオフガス排出用貫通孔423Bb近傍の第2のMEA461Bの上端部と対向する位置に配置された複数のカソードオフガス排出口423Boとが形成されている。複数の空気供給口423Aiと、複数のカソードオフガス排出口423Aoと、複数の空気供給口423Biと、複数のカソードオフガス排出口423Boとは、すべて直径が同一の円形であるものとした。
図3(b)は、中間プレート43の平面図である。図中の破線で囲った領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA46における第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bに対応する領域を表している。
図示するように、中間プレート43には、シールガスケット一体型MEA46に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1のMEA461A用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔432Aaと、第1のMEA461A用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔433Abと、第2のMEA461B用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔432Baと、第2のMEA461B用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔433Bbと、第1のMEA461A用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔433Aaと、第1のMEA461A用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔432Abと、第2のMEA461B用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔433Baと、第2のMEA461B用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔432Bbと、第1のMEA461A用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔434Aaと、第1のMEA461A用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔434Abと、第2のMEA461B用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔434Baと、第2のMEA461B用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔434Bbとが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA46において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、中間プレート43において、水素供給用貫通孔432Aaには、この水素供給用貫通孔432Aaから後述するアノード対向プレート44の複数の水素供給口442Aiにそれぞれ水素を流すための複数の水素供給用流路形成部432Aapが設けられている。また、水素供給用貫通孔432Baには、この水素供給用貫通孔432Baから後述するアノード対向プレート44の複数の水素供給口442Biにそれぞれ水素を流すための複数の水素供給用流路形成部432Bapが設けられている。また、空気供給用貫通孔433Aaには、この空気供給用貫通孔433Aaからカソード対向プレート42の複数の空気供給口423Aiにそれぞれ空気を流すための複数の空気供給用流路形成部433Aapが設けられている。また、空気供給用貫通孔433Baには、この空気供給用貫通孔433Baからカソード対向プレート42の複数の空気供給口423Biにそれぞれ空気を流すための複数の空気供給用流路形成部433Bapが設けられている。
また、アノードオフガス排出用貫通孔432Abには、後述するアノード対向プレート44の複数のアノードオフガス排出口442Aoからアノードオフガス排出用貫通孔432Abにアノードオフガスを流すための複数のアノードオフガス排出用流路形成部432Abpが設けられている。また、アノードオフガス排出用貫通孔432Bbには、後述するアノード対向プレート44の複数のアノードオフガス排出口442Boからアノードオフガス排出用貫通孔432Bbにアノードオフガスを流すための複数のアノードオフガス排出用流路形成部432Bbpが設けられている。また、カソードオフガス排出用貫通孔433Abには、カソード対向プレート42の複数のカソードオフガス排出口423Aoからカソードオフガス排出用貫通孔433Abにカソードオフガスを流すための複数のカソードオフガス排出用流路形成部433Abpが設けられている。また、カソードオフガス排出用貫通孔433Bbには、カソード対向プレート42の複数のカソードオフガス排出口423Boからカソードオフガス排出用貫通孔433Bbにカソードオフガスを流すための複数のカソードオフガス排出用流路形成部433Bbpが設けられている。
また、中間プレート43の、シールガスケット一体型MEA46における第1のMEA461Aのほぼ全体に対応する領域には、冷却水供給用貫通孔434Aaと冷却水排出用貫通孔434Abとを連結し、セパレータ41において、第1のMEA461A用の冷却水流路となる貫通孔である冷却水流動部435Aが形成されている。そして、この冷却水流動部435Aの内部には、詳細な図示は省略しているが、冷却水供給用貫通孔434Aaから冷却水排出用貫通孔434Abへ、図中に一点鎖線矢印で示したように冷却水が流れるように形成された冷却水流路形成部材45Aが配置される。また、中間プレート43の、シールガスケット一体型MEA46における第2のMEA461Bのほぼ全体に対応する領域にも、冷却水供給用貫通孔434Baと冷却水排出用貫通孔434Bbとを連結し、セパレータ41において、第2のMEA461B用の冷却水流路となる貫通孔である冷却水流動部435Bが形成されている。そして、この冷却水流動部435Bの内部にも、詳細な図示は省略しているが、冷却水供給用貫通孔434Baから冷却水排出用貫通孔434Bbへ、図中に一点鎖線矢印で示したように冷却水が流れるように形成された冷却水流路形成部材45Bが配置される。なお、冷却水流路形成部材45A,45Bの厚さ方向の寸法は、中間プレート43の厚さと同じであり、セパレータ41の製造時には、中間プレート43とともに、カソード対向プレート42、および、アノード対向プレート44とホットプレス接合される。
図3(c)は、シールガスケット一体型MEA46のアノード側の面と当接するアノード対向プレート44の平面図である。図中の破線で囲った領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA46における第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bに対応する領域を表している。
図示するように、アノード対向プレート44には、シールガスケット一体型MEA46に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1のMEA461A用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔442Aaと、第1のMEA461A用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔443Abと、第2のMEA461B用の水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔442Baと、第2のMEA461B用のカソードオフガス排出マニホールドを構成するカソードオフガス排出用貫通孔443Bbと、第1のMEA461A用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔443Aaと、第1のMEA461A用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔442Abと、第2のMEA461B用の空気供給マニホールドを構成する空気供給用貫通孔443Baと、第2のMEA461B用のアノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔442Bbと、第1のMEA461A用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔444Aaと、第1のMEA461A用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔444Abと、第2のMEA461B用の冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔444Baと、第2のMEA461B用の冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔444Bbとが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA46において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、アノード対向プレート44には、図示するように、水素供給用貫通孔442Aa近傍の第1のMEA461Aの上端部と対向する位置に配置された複数の水素供給口442Aiと、アノードオフガス排出用貫通孔442Ab近傍の第1のMEA461Aの下端部と対向する位置に配置された複数のアノードオフガス排出口442Aoと、水素供給用貫通孔442Ba近傍の第2のMEA461Bの上端部と対向する位置に配置された複数の水素供給口442Biと、アノードオフガス排出用貫通孔442Bb近傍の第2のMEA461Bの下端部と対向する位置に配置された複数のアノードオフガス排出口442Boとが形成されている。複数の水素供給口442Aiと、複数のアノードオフガス排出用貫通孔442Abと、複数の水素供給口442Biと、複数のアノードオフガス排出口442Boとは、すべて直径が同一の円形であるものとした。
なお、本実施例のセル40において、シールガスケット一体型MEA46とセパレータ41との積層時には、第1のMEA461A,461Bとセパレータ41との間に、水素供給マニホールドから供給された水素や、空気供給マニホールドから供給された空気を、第1のMEA461A、および、第2のMEA461Bの各アノード、および、カソードに供給するためのガス流路を構成するガス流路層として、金属多孔体からなる金属多孔体層が介装される。ガス流路層として、金属多孔体の代わりに、カーボン等、導電性、および、ガス拡散性を有する他の部材を用いるようにしてもよい。
以上説明したセル40において、水素と、空気と、冷却水の流れは、以下の通りである。すなわち、カソード対向プレート42の水素供給用貫通孔422Aa、中間プレート43の水素供給用貫通孔432Aa、アノード対向プレート44の水素供給用貫通孔442Aaを流れる水素は、中間プレート43の水素供給用貫通孔432Aaから分岐して、複数の水素供給用流路形成部432Aapを通り、アノード対向プレート44の複数の水素供給口442Aiから、シールガスケット一体型MEA46の第1のMEA461Aのアノードに対して垂直な方向に供給される。そして、この供給された水素は、第1のMEA461Aのアノード表面に配置されたガス流路層(金属多孔体層)を流れアノードに供給され、アノードから排出されるアノードオフガスは、ガス流路層を流れ、アノード対向プレート44の複数のアノードオフガス排出口442Ao、および、中間プレート43の複数のアノードオフガス排出用流路形成部432Abpを通って、排出される。このような水素、および、アノードオフガスの流れは、第2のMEA461B側についても同様である。
また、アノード対向プレート44の空気供給用貫通孔443Aa、中間プレート43の空気供給用貫通孔433Aa、カソード対向プレート42の空気供給用貫通孔423Aaを流れる空気は、中間プレート43の空気供給用貫通孔433Aaから分岐して、複数の空気供給用流路形成部433Aapを通り、カソード対向プレート42の複数の空気供給口423Aiから、シールガスケット一体型MEA46の第1のMEA461Aのカソードに対して垂直な方向に供給される。そして、この供給された空気は、第1のMEA461Aのカソード表面のガス流路層(金属多孔体層)を流れ、カソードから排出されるカソードオフガスは、ガス流路層を流れ、カソード対向プレート42の複数のカソードオフガス排出口423Ao、および、中間プレート43の複数のカソードオフガス排出用流路形成部433Abpを通って、排出される。このような空気、および、カソードオフガスの流れは、第2のMEA461B側についても同様である。
また、アノード対向プレート44の冷却水供給用貫通孔444Aa、中間プレート43の冷却水供給用貫通孔434Aa、カソード対向プレート42の冷却水供給用貫通孔424Aaを流れる冷却水は、中間プレート43の冷却水供給用貫通孔434Aaから分岐して、冷却水流路形成部材45Aが配置された冷却水流動部435Aを通り、冷却水排出用貫通孔434Abから排出される。このような冷却水の流れは、第2のMEA461B側についても同様である。
B4.セル電圧モニタ用端子の取り付け構造:
図4は、セル電圧モニタ用端子47の取り付け構造の要部を示す説明図である。セル電圧モニタ用端子47の取り付け構造の概略断面図を示した。図の左側には、積層前のシールガスケット一体型MEA46とセパレータ41とを示した。また、図の右側には、積層後のシールガスケット一体型MEA46とセパレータ41とを示した。
図4、および、図2(a),(c)に示したように、セル電圧モニタ用端子47は、シールガスケット一体型MEA46におけるシールガスケット460の外周よりも内側の位置に、セル電圧モニタ用端子47に接続された端子線48とともに埋め込まれており、セル電圧モニタ用端子47の一部は、シールガスケット460の表面から突出している。したがって、図4の右側に示したように、シールガスケット一体型MEA46とセパレータ41とを積層させたときには、セパレータ41とシールラインSLとが当接して、シールラインSLの突起部が圧縮変形するとともに、セル電圧モニタ用端子47とセパレータ41とが当接して、端子線48を介して、制御ユニット80によって、セパレータ41の電位を検出することができる。
また、本実施例では、図4の左側に示したように、シールガスケット460におけるセル電圧モニタ用端子47の突出面の反対側の面には、凸部46dが形成されている。したがって、図4の右側に示したように、シールガスケット一体型MEA46とセパレータ41とを積層させたときには、セパレータ41とシールラインSLとが当接して、シールラインSLの突起部が圧縮変形するとともに、凸部46dとセパレータ41とが当接して、セル電圧モニタ用端子47、および、シールガスケット一体型MEA46を支持する。
なお、本実施例において、上述したシールガスケット460は、射出成型によって作製されている。そして、本実施例では、セル電圧モニタ用端子47として、シールガスケット460を構成するシリコーンゴムが有する熱膨張係数と比較的近い熱膨張係数を有する導電性部材を用いている。こうすることによって、シールガスケット一体型MEA46製造時のセル電圧モニタ用端子47とシールガスケット460との熱膨張係数差によるシールガスケット460の変形を抑制することができる。シールガスケット460(シリコーンゴム)と比較的熱膨張係数が近い導電性部材としては、例えば、カーボンブラックが配合された導電性ゴムや、導電性樹脂や、カーボンフェルト等が挙げられる。
以上説明した第1実施例のセル40によれば、セル電圧モニタ用端子47が、シールガスケット一体型MEA46の外周の内側のシールガスケット460に配置されており、セパレータ41の外周、すなわち、燃料電池スタック100の実質的な外形から外側にはみ出さない位置に設置されるので、燃料電池スタック100の小型化を図ることができる。
また、本実施例では、セル電圧モニタ用端子47がシールガスケット460の内部に埋め込まれているので、燃料電池スタック100に振動や、衝撃等の外力が加わったときであっても、セル電圧モニタ用端子47がシールガスケット460、すなわち、燃料電池スタック100から脱離することを抑制し、信頼性を向上させることができる。また、セル電圧モニタ用端子47をシールガスケット460に埋め込んで、シールガスケット一体型MEA46を一体的に形成することによって、セル40を構成する部品の部品点数を減少させることができるので、燃料電池スタック100の製造時の組み付け性を向上させ、燃料電池スタック100の製造工程を簡略化することができる。
C.第2実施例:
上記第1実施例では、セル電圧モニタ用端子47をシールガスケット一体型MEA46のシールガスケット460の内部に埋め込んで一体成形するものとした。第2実施例では、セル電圧モニタ用端子とシールガスケット一体型MEAとを別体とした。
図5は、第2実施例におけるシールガスケット一体型MEA46Aの概略構造を示す説明図である。図5(a)に、シールガスケット一体型MEA46のカソード側から見た平面図を示した。また、図5(b)には、図5(a)におけるA−A断面図を示した。また、図5(c)には、図5(a)におけるB−B断面図を示した。
図から分かるように、第2実施例のシールガスケット一体型MEA46Aにおいて、シールガスケット460Aに形成された各貫通孔や、シールラインSLは、第1実施例のシールガスケット一体型MEA46と同じである。ただし、第2実施例のシールガスケット一体型MEA46Aでは、図5(a),(c)に示したように、シールガスケット460Aの外周よりも内側の位置に、セル電圧モニタ用端子47A、および、端子線48を嵌合するための凹部465が形成されている。そして、セル電圧モニタ用端子47Aは、その一方の表面がシールガスケット460Aの表面から突出するように、凹部465に嵌合される。したがって、シールガスケット一体型MEA46Aとセパレータ41とを積層させたときには、セル電圧モニタ用端子47Aとセパレータ41とが当接して、端子線48を介して、制御ユニット80によって、セパレータ41の電位を検出することができる。
なお、先に説明した第1実施例では、セル電圧モニタ用端子47として、シールガスケット460と比較的熱膨張係数が近い導電性部材を用いるものとしたが、第2実施例では、セル電圧モニタ用端子47Aとシールガスケット一体型MEA46Aとを別体としたので、シールガスケット460Aとの熱膨張係数差を考慮せずに、セル電圧モニタ用端子47Aとして、金属製部材を用いるようにしてもよい。
以上説明した第2実施例のシールガスケット一体型MEA46Aを用いたセル40によっても、セル電圧モニタ用端子47Aが、シールガスケット一体型MEA46Aの外周の内側のシールガスケット460Aに配置されており、セパレータ41の外周、すなわち、燃料電池スタック100の実質的な外形から外側にはみ出さない位置に設置されるので、燃料電池スタック100の小型化を図ることができる。
また、本実施例では、シールガスケット460Aがセル電圧モニタ用端子47Aを嵌合するための凹部465を備えているので、セル40製造時のシールガスケット460A上におけるセル電圧モニタ用端子47Aの位置決めを容易に行うことができる。また、セル電圧モニタ用端子47Aがシールガスケット460Aに設けられた凹部465に嵌合されるので、燃料電池スタック100に振動や、衝撃等の外力が加わったときであっても、セル電圧モニタ用端子47Aがシールガスケット460A、すなわち、燃料電池スタック100から脱離することを抑制し、信頼性を向上させることができる。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
D1.変形例1:
図6は、変形例としてのセル電圧モニタ用端子の取り付け構造の要部を示す説明図である。セル電圧モニタ用端子の形状は、任意に設定可能であり、例えば、図6(a)に示したように、シールガスケット一体型MEA46Bのシールガスケット460Bに形成された凹部465に、金属板を折り曲げた形状を有し、板バネの機能を備えるセル電圧モニタ用端子47Bを嵌合するようにしてもよい。また、図6(b)に示したように、シールガスケット一体型MEA46Cのシールガスケット460Cに形成された凹部465に、コイルバネを備えたセル電圧モニタ用端子47Cを嵌合するようにしてもよい。
D2.変形例2:
上記各実施例、および、変形例では、セル電圧モニタ用端子をシールガスケットに埋め込んだり、セル電圧モニタ用端子をシールガスケットに形成された凹部に嵌合させたりするものとしたが、本発明は、これに限られない。本発明は、一般に、燃料電池において、セル電圧モニタ用端子が、シールガスケットによって、セパレータと接触するように支持され、セパレータの外周よりも内側の所定の位置に配置されていればよく、例えば、セル電圧モニタ用端子を、単に、シールガスケットとセパレータとの間に挟持するようにしてもよい。
D3.変形例3:
上記各実施例では、図2、および、図5に示したように、セル電圧モニタ用端子47,47Aを、それぞれシールガスケット460,460Aの図示した右上の位置に配置するものとしたが、本発明は、これに限られず、これらの配置位置は、任意に設定可能である。また、複数のセル40を積層させた燃料電池スタック100において、各セル40におけるセル電圧モニタ用端子の配置位置は、すべて同一としてもよいし、それぞれ異なるようにしてもよい。端子線48の引き出し方向についても同様である。
D4.変形例4:
上記各実施例では、シールガスケット一体型MEAに2枚のMEAを配置するものとしたが、1枚のMEA、あるいは、3枚以上のMEAを配置するものとしてもよい。そして、この場合、シールガスケットに形成される各貫通孔の数や形状は、適宜変更するものとしてもよい。
また、上記各実施例では、シールガスケット一体型MEAのシールラインSLの内部に金属製ワイヤMWを備えるものとしたが、これを省略してもよい。
また、上記各実施例では、カソード対向プレート42と、中間プレート43と、アノード対向プレート44との3枚の平板を接合することによって構成したセパレータ41を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、導電性を有するブロック状の部材に、水素や、空気や、冷却水を流すための流路を形成したセパレータを用いるものとしてもよい。
本発明の一実施例としての燃料電池スタック100を備える燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。 シールガスケット一体型MEA46の概略構造を示す説明図である。 セパレータ41の構成部品の平面図である。 セル電圧モニタ用端子47の取り付け構造の要部を示す説明図である。 第2実施例におけるシールガスケット一体型MEA46Aの概略構造を示す説明図である。 変形例としてのセル電圧モニタ用端子の取り付け構造の要部を示す説明図である。
符号の説明
1000...燃料電池システム
100...燃料電池スタック
10a,10b...エンドプレート
20a,20b...絶縁板
30a,30b...集電板
40...セル
41...セパレータ
42...カソード対向プレート
422Aa,422Ba...水素供給用貫通孔
422Ab,422Bb...アノードオフガス排出用貫通孔
423Aa,423Ba...空気供給用貫通孔
423Ab,423Bb...カソードオフガス排出用貫通孔
423Ai,423Bi...空気供給口
423Ao,423Bo...カソードオフガス排出口
424Aa,424Ba...冷却水排出用貫通孔
424Ab,424Bb...冷却水排出用貫通孔
43...中間プレート
432Aa,432Ba...水素供給用貫通孔
432Aap,432Bap...水素供給用流路形成部
432Ab,432Bb...アノードオフガス排出用貫通孔
432Abp,432Bbp...アノードオフガス排出用流路形成部
433Aa,433Ba...空気供給用貫通孔
433Aap,433Bap...空気供給用流路形成部
433Ab,433Bb...カソードオフガス排出用貫通孔
433Abp,433Bbp...カソードオフガス排出用流路形成部
434Aa,434Ba...冷却水供給用貫通孔
434Ab,434Bb...冷却水排出用貫通孔
435A,435B...冷却水流動部
44...アノード対向プレート
442Aa,442Ba...水素供給用貫通孔
442Ab,442Bb...アノードオフガス排出用貫通孔
443Aa,443Ba...空気供給用貫通孔
443Ab,443Bb...カソードオフガス排出用貫通孔
442Ai,442Bi...水素供給口
442Ao,442Bo...アノードオフガス排出口
444Aa,444Ba...冷却水供給用貫通孔
444Ab,444Bb...冷却水排出用貫通孔
45A,45B...冷却水流路形成部材
46,46A,46B,46C...シールガスケット一体型MEA
460,460A,460B,460C...シールガスケット
461A...第1のMEA
461B...第2のMEA
462Aa,462Ba...水素供給用貫通孔
462Ab,462Bb...アノードオフガス排出用貫通孔
463Aa,463Ba...空気供給用貫通孔
463Ab,463Bb...カソードオフガス排出用貫通孔
464Aa,464Ba...冷却水供給用貫通孔
464Ab,464Bb...冷却水排出用貫通孔
465...凹部
46d...凹部
47,47A,47B,47C...セル電圧モニタ用端子
48...端子線
50...水素タンク
51...シャットバルブ
52...レギュレータ
53,61,72...配管
54...循環配管
55,70...ポンプ
56,62...排出配管
57...排気バルブ
60...コンプレッサ
71...ラジエータ
80...制御ユニット
SL...シールライン
MW...金属製ワイヤ

Claims (4)

  1. 電解質膜の両面に、それぞれガス拡散電極を形成してなる膜電極接合体を備える燃料電池であって、
    前記膜電極接合体の周縁部に配置され、前記燃料電池を流れる流体の漏れをシールするシールガスケットと、
    前記膜電極接合体に隣接するように配置されるセパレータと、
    前記燃料電池のアノード電極とカソード電極間のセル電圧を検出するためのセル電圧モニタ用端子と、を備え、
    前記セル電圧モニタ用端子は、
    前記シールガスケットによって、前記セパレータと接触するように支持され、前記セパレータの面方向の外周よりも内側に配置されている、
    燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記セル電圧モニタ用端子は、前記シールガスケットと前記セパレータとによって挟持されている、燃料電池。
  3. 請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記シールガスケットは、前記セル電圧モニタ用端子を嵌合するための凹部を備える、燃料電池。
  4. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記セル電圧モニタ用端子は、該セル電圧モニタ用端子の一部が、前記シールガスケット内に埋め込まれている、燃料電池。
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