JP2007042538A - 燃料電池スタック - Google Patents

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靖 市川
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Abstract

【課題】燃料電池停止時に内部マニホールドに滞留する凝縮水がガス流路へ吸い戻されることを防止して氷点下の状態でも燃料電池を迅速に起動できるようにする。
【解決手段】
本発明の燃料電池スタックは、MEA(2)に第1の孔を、セパレータ(1)に第1の孔と異なる大きさの第2の孔をそれぞれ設け、MEA(2)及びセパレータ(1)を積層して第1の孔及び第2の孔が重なることで、積層方向に内部マニホールド(4)を形成するとともに、内部マニホールド(4)の内壁面に内部マニホールド(4)の周方向に延びる溝(8)を積層方向にわたって複数形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池スタックにおいて運転中に生成される液体の水が発電部に逆流することを防止する技術に関するものである。
燃料電池スタックは燃料極と酸化剤極とによって電解質膜を挟み、これをセパレータによって挟持したセルを複数枚積層することにより構成される。燃料極及び酸化剤極とセパレータとの各接触面におけるセパレータ表面にはそれぞれ反応ガスを流通するためのガス流路が凹設されており、燃料電池運転中に反応ガスがガス流路内を流通しながら燃料極及び酸化剤極と化学反応することで電力が発生する。
反応に供されたガスは燃料電池内部に形成される内部マニホールドを介して排出される。内部マニホールドは、例えば特許文献1に記載されているように非発電部において積層方向に貫通した孔を有するセパレータを積層することによって形成される。
特開2003−282133公報
反応ガスには水分が含まれており、また反応によっても水分が生成されるので、これらの水分が凝縮した凝縮水が燃料電池内のあらゆる配管内に存在することとなる。
ここで、発電部のガス流路は流路集合部を介して内部マニホールドへと連通しており、内部マニホールドの断面積は流路集合部の断面積よりも非常に大きいので、ガスの流速は流路集合部と内部マニホールドとの境界部において急激に低下する。これにより、凝縮水が内部マニホールドにおける流路集合部出口付近に溜まりやすくなる。
また、流路集合部はセパレータ間における例えば0.5mm程度の間隙によって構成されるので、燃料電池停止時に内部マニホールドに滞留する凝縮水が毛細管現象によって流路集合部へと吸い戻され、外気温が氷点下となったときには凝縮水が凍結して反応ガスの流路を閉塞するおそれがある。
よって、外気温が氷点下の状態で燃料電池を始動した場合、迅速に起動できなくなる可能性がある。
本発明は、燃料電池停止時に内部マニホールドに滞留する凝縮水がガス流路へ吸い戻されることを防止して氷点下の状態でも燃料電池を迅速に起動できるようにするものである。
本発明の燃料電池スタックは、電解質膜を燃料極及び酸化剤極によって挟持して構成されるMEAに第1の孔を設け、セパレータに第1の孔と異なる大きさの第2の孔を設け、MEA及びセパレータを積層して第1の孔及び第2の孔が重なることで、積層方向に内部マニホールドを形成するとともに、内部マニホールドの内壁面に内部マニホールドの周方向に延びる溝を積層方向にわたって複数形成する。
本発明によれば、内部マニホールドの内壁面に多数の溝が形成されるので、ガス流路から内部マニホールドへ排出された凝縮水を毛細管現象によって溝に引き込み、燃料電池停止時に凝縮水がガス流路へ逆流することを防止できる。
以下では図面等を参照して本発明の実施形態について詳しく説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態における燃料電池スタックを示す構成図である。図2は、図1の燃料電池スタックにおけるA−A断面図である。図3は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAのそれぞれの孔を重ね合わせた状態を示す構成図である。
燃料電池スタック16は、電解質膜を燃料極及び酸化剤極で挟持した構造体(以下「MEA」という)とセパレータ1とを交互に積層して構成される。セパレータ1には、MEA2との接触面において反応ガスを流通するガス流路3が両面に設けられる。さらにセパレータ1には、ガス流路3を流通した反応ガスを集合して内部マニホールド4へと排出する流路集合部5が設けられる。
内部マニホールド4はセパレータ1の端部に設けられた孔6及びMEA2の端部に設けられた孔7によって構成され、セパレータ1及びMEA2を積層することで積層方向に形成される。内部マニホールド4は、流路集合部5から排出される反応ガスをスタック16の外部へ排出できるように外部と連通している。
ここで、流路集合部5の断面積よりも内部マニホールド4の断面積の方が大きいので、流路集合部5を流通する反応ガスの流速は内部マニホールド4との境界部11において急激に低下する。これにより、反応ガスに含まれる水分や反応によって生じた水分が凝縮した凝縮水が内部マニホールド4の流路集合部付近に滞留する。その後、燃料電池の運転を停止させると反応ガスの流動は停止し、流路集合部5に生じる毛細管現象によって凝縮水が流路集合部5へと吸い戻される。この状態で外気温が氷点下になると、凝縮水が凍結して流路集合部5が閉塞されることになる。
そこで、本実施形態ではセパレータに設けられる孔6をMEA2に設けられる孔7より大きく形成した。これにより、2つのMEA2に挟まれたセパレータ1において、セパレータ1の厚みを溝幅とする溝8を形成し、このような溝8が内部マニホールド4の内周面においてセパレータ1及びMEA2の1つおきに形成される。内部マニホールド4を流通する凝縮水は毛細管現象によってこの溝8に吸い込まれ、燃料電池停止後であって反応ガスの流動停止後も溝8の内部に保持される。
よって、燃料電池停止時に凝縮水が流路集合部5へと吸い戻されることを防止できるので溝8の内部で凝縮水が凍結しても反応ガス流路3は閉塞されず、またマニホールド4の内部も閉塞されず、低温時の燃料電池の起動性を向上させることができる。
ここで、孔6と孔7との大きさを逆にしてセパレータ1の孔6を小さく、MEA2の孔7を大きく形成しても同様の作用効果を得ることができる。
(第2実施形態)
次に図4を参照しながら第2実施形態について説明する。図4は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAのそれぞれの孔を重ね合わせた状態を示す構成図である。なお、以下の実施形態において同一の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第1実施形態の図3と同一である。本実施形態では流路集合部5と内部マニホールド4との境界部11の近傍及び境界部11の上流側を撥水性としている。すなわち、流路集合部5(図4のセパレータにおける斜線部分)、内部マニホールド4の流路集合部出口付近(図4のセパレータ及びMEAにおける点線部分)及びMEA2において溝8の壁面を形成する部分のうち流路集合部側の一部(図4のMEAにおける斜線部分)9を撥水性としている。なお、撥水性は凝縮水の接触角が通常の流路壁面よりも大きくなるような処理を施すことで得られる。ここで、接触角とは流路壁面23に付着する液滴24の盛り上がり角度であり、図5のθによって示される角度である。接触角が大きいほど撥水性が強く、接触角が小さいほど親水性が強いことになる。
これにより、流路集合部5から溝8の壁面の流路集合部側9にわたって撥水性となるので、流路集合部5から内部マニホールド4への凝縮水の排出を促進しながら、溝8の内部に保持された凝縮水を流路集合部5から遠ざけて保持することにより、燃料電池の運転停止後に凝縮水が流路集合部5へ逆流することを防止できる。よって、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態では図4に示すように流路集合部5の全体に撥水処理を施しているが、例えば図6に示すように流路集合部5の一部(図6の斜線部分)又はその他の部分の一部のみに撥水処理を施してもよい。
(第3実施形態)
次に図7を参照しながら第3実施形態について説明する。図7は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAのそれぞれの孔を重ね合わせた状態を示す構成図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第1実施形態の図3と同一である。本実施形態では流路集合部5と内部マニホールド4との境界部11より下流側を親水性としている。すなわち、内部マニホールド4の内壁面のうち流路集合部出口以外の部分(図7のセパレータ及びMEAにおける点線部分)及びMEA2において溝8の壁面を形成する部分(図7のMEAにおける斜線部分)を親水性としている。なお、親水性は凝縮水の接触角が通常の流路壁面よりも小さくなるような処理、例えば酸化チタン材料などによってコーティングを施すことで得られる。
これにより、内部マニホールド4の内壁面のうち流路集合部出口以外の部分及び溝8の壁面は親水性となるので、凝縮水の流路集合部5から内部マニホールド4への排出性、さらに溝8への吸い込みをさらに促進しながら、燃料電池の運転停止後に凝縮水が流路集合部5へ逆流することを防止できる。よって、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態においても親水処理を施す部分はその一部であってもよい。
(第4実施形態)
次に図8を参照しながら第4実施形態について説明する。図8は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAのそれぞれの孔を重ね合わせた状態を示す構成図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第1実施形態の図3と同一である。本実施形態では第2実施形態の撥水処理と第3実施形態の親水処理とを両方施す。撥水処理及び親水処理を施す部分は各実施形態と同一である。すなわち、流路集合部5(図8のセパレータにおける斜線部分)、内部マニホールド4の流路集合部出口付近(図8のセパレータ及びMEAにおける小さな点線部分)及びMEA2において溝8の壁面を形成する部分のうち流路集合部側の一部(図8のMEAにおける右肩上がりの斜線部分)9を撥水性とし、内部マニホールド4の内壁面のうち流路集合部出口以外の部分(図8のセパレータ及びMEAにおける大きな点線部分)及びMEA2において溝8の壁面を形成する部分(図8のMEAにおける右肩下がりの斜線部分)を親水性としている。
これにより、第2及び第3実施形態の効果に加えて流路集合部5から内部マニホールド4へと排出された凝縮水をより確実に溝8の内部へ引き込むことができる。よって、燃料電池の運転停止後に凝縮水が流路集合部5へ逆流することをさらに確実に防止して、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
(第5実施形態)
次に図9を参照しながら第5実施形態について説明する。図9は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。図10は、本実施形態における燃料電池スタックの断面図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状はMEA2の孔7の近傍に第2の孔12を設けている点において第1実施形態と異なる。第2の孔12はセパレータ1及びMEA2を積層したときに隣り合う両側のセパレータ1の孔6にそれぞれ開口するような位置に設けられる。
これにより、セパレータ1及びMEA2を積層すると第2の孔12は各溝間を連通する連通孔となり、溝8と第2の孔12とによって燃料電池スタック16を積層方向に貫通する内部マニホールド4と平行な排水流路(貫通流路)13が形成される。排水流路13は全ての溝8と連通しており、毛細管現象によって溝8から引き込まれ排水流路13に保持される凝縮水は反応ガスの流動によって溝8から隣接する溝8へと順々に排水流路13を流通する。
よって、溝8が凝縮水を保持できる容量を超えるほど凝縮水の発生量が多くても凝縮水を確実に溝8の内部に保持して流路集合部5への逆流を防止することができる。よって、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
なお、第2の孔12は必ずしも図9に示す位置に設ける必要はなく、図11又は図12に示すような位置もしくはその他の位置に設けてもよい。
(第6実施形態)
次に図13を参照しながら第6実施形態について説明する。図13は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ積層方向の濡れ性の変化を説明したスタック16の断面図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第5実施形態と同一である。内部マニホールド4及び排水流路13は積層方向の一方が閉じられており、他方がスタック16の外部と連通している。排水流路13の壁面は閉じられている方向、すなわちガスの流動方向に対して上流へ行くに従って撥水性(接触角大)となり、下流へ行くに従って親水性(接触角小)となるように撥水処理及び親水処理が施されている。
これにより、排水流路内の凝縮水は流路壁面の濡れ性がより親水性である下流へと引き寄せられるので、溝8に保持される凝縮水は反応ガスの流動によってより下流へと流通される。よって、第5実施形態の効果に加えて凝縮水の排水性をさらに向上させて凝縮水の流路集合部5への逆流をさらに防止することができ、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
(第7実施形態)
次に図14、図15を参照しながら第7実施形態について説明する。図14は、本実施形態における燃料電池スタックのセパレータ積層方向の温度と表面張力との関係を説明したスタックの断面図である。図15は、内部マニホールド及び排水流路の断面図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第5実施形態と同一である。内部マニホールド4及び排水流路13は積層方向の一方が閉じられており、他方がスタック16の外部と連通している。排水流路13には積層方向に亘って被覆熱線(加熱手段)14が設けられており、排水流路13の上流付近で集中的に発熱する。これにより、排水流路13を流れる凝縮水の温度が下流へ行くに従って低くなるような温度勾配を生じる。
ここで、図16及び図17を参照しながら水の温度と水に作用する力との関係を説明する。図16は、水の温度と水に作用する表面張力との関係を示した図である。図16に示すように水の表面張力は温度が高いほど小さくなる。
図17はマランゴニ対流を模式的に説明した図である。図17では水が円筒形状の容器に入っており、一方の端部(図中右側)が高温、すなわち表面張力が小さく、他方の端部(図中左側)が低温、すなわち表面張力が大きくなっている。水の表面は表面張力のより大きい方へと引っ張られて図中左側へと流れ、その結果として容器内底部の水は図中右側へ流れ、容器内に対流が生じる。マランゴニ対流とはこの表面張力の差によって生じる水の対流である。
以上のように、本実施形態では排水流路13の上流側から下流側へ行くに従って凝縮水の温度が低下するような温度勾配によって、排水流路13の上流側から下流側へ行くに従って凝縮水の表面張力は増大し、凝縮水は表面張力の小さい方から大きい方へ、すなわち上流側から下流側へ引き寄せられる。
これにより、溝8に保持される凝縮水が反応ガスの流動によってより外部へと排出されやすくなる。よって、凝縮水の流路集合部5への逆流を防止して、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
ここで、燃料電池の低温起動時に被覆熱線14を発熱させるようにしてもよい。これにより、仮に凝縮水の一部が流路集合部5へ逆流して凍結していたとしても被覆熱線14から伝達される熱によって迅速に解凍され、さらに解凍された凝縮水を温度勾配に起因する表面張力差によって下流側へと流通させることで、反応ガスの流動の妨げとなる凝縮水を迅速に排水して起動時間を短縮させることができる。
(第8実施形態)
次に図18を参照しながら第8実施形態について説明する。図18は、本実施形態における燃料電池スタックの断面図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第5実施形態と同一である。エンドプレート15はスタック16の両端からスタック16を支持するように設けられ、図示される一方のエンドプレート15には反応ガスを流通可能に外部マニホールド17が形成される。さらに、排水流路13は外部マニホールド17に開口するようにエンドプレート15の内部に延設される。
これにより、エンドプレート15の内部の排水流路13の出口付近は外部マニホールド17の高流速によって排水流路13に対して相対的に負圧となるので、排水流路内の凝縮水が排水流路13の出口から外部マニホールド17へと排出される。よって、溝8に引き込んだ凝縮水を負圧によって下流側へと流通させることができるので、凝縮水の流路集合部5への逆流を防止して、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
また、図19に示すようにエンドプレート15に内設される外部マニホールド17に内径が他の部分よりも小さくなる縮径部を設けて、排水流路13が縮径部に開口するように構成してもよい。これにより、排水流路13の出口付近における外部マニホールド17の流速をさらに高めることができる。よって、さらに大きな負圧によって凝縮水を下流側へと流通させるので、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
さらに、図20に示すようにエンドプレート15の長手方向に外部マニホールド17を形成し、この外部マニホールド17を屈曲させてエンドプレートから外部へと延設し、さらに排水流路13が外部マニホールド17の屈曲部18の内側であって屈曲部18より下流側に開口するように構成してもよい。これにより、外部マニホールド17の内部を流通する反応ガスは、排水流路13の出口付近で剥離を生じるので、外部マニホールド17が排水流路に対して相対的に負圧となる。よって、溝8に引き込んだ凝縮水を負圧によって下流側へと流通させることができるので、凝縮水の流路集合部5への逆流を防止して、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
(第9実施形態)
次に図21、図22を参照しながら第9実施形態について説明する。図21は、本実施形態における燃料電池スタックの構成図である。図21(a)はスタックの断面図であり、図21(b)は細管の拡大図である。図22は、内部マニホールド及び排水流路の断面図である。
本実施形態ではセパレータ1及びMEA2の形状は第5実施形態とほぼ同一である。細管19は排水流路13の内部に上流から下流に亘って設けられ、さらに細管19には排水流路13と連通する多数の細孔20が設けられている。
これにより、排水流路13に取り込まれた凝縮水は多数の細孔20を有する細管19に毛細管現象によって吸着されるので、凝縮水は重力の影響をほとんど受けることなく細管19の内部に保持される。よって、凝縮水の流路集合部5への逆流を防止して、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
また、図23の内部マニホールド4の断面図に示すように第2の孔12と細管19との断面形状及び大きさをほぼ同一としてもよい。これにより、排水流路13を下流へと流通する凝縮水は全て細管19の内部を流通することになるので、凝縮水をさらに確実に細管19の内部に保持して凝縮水の流路集合部5への逆流を防止できる。よって、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
さらに、図24の内部マニホールド4の断面図に示すように図23の細管19を設ける代わりに排水流路13を形成する第2の孔12及び溝8の内部に中空糸、綿又はフェルトなどの多孔材21を配置してもよい。これにより、溝8に取り込まれた凝縮水は多孔材21に吸着され、第2の孔12を通して凝縮水を排水流路13の下流へと流通することができるので凝縮水の流路集合部5への逆流をさらに防止できる。よって、低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
さらにまた、図25のスタック16の断面図に示すように、細管19の内部に設けられる多孔材21を細管19の最下流部付近のみ孔径の大きい、すなわち吸着力の弱い多孔材21としてもよい。これにより、細管8の内部マニホールド4への開口部付近において細管内の多孔材21の表面張力の影響を弱めて内部マニホールド4の高流速により発生する負圧によって細管内の凝縮水を効率よく排出することができる。よって、凝縮水の流路集合部5への逆流をさらに防止して低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
さらにまた、図26のスタック16の断面図で示すように、細管19の内部に設けられる多孔材21を細管19の上流から下流に向かって孔径が小さくなる、すなわち吸着力が強くなるように配置し、細管19の最下流部付近のみ孔径の大きい、すなわち吸着力の弱い多孔材21を使用してもよい。これにより、多孔材21の表面張力の差によって凝縮水が細管19の上流から下流に向けて流通しやすくなり、さらに細管8の内部マニホールド4への開口部付近において細管内の多孔材21の表面張力の影響を弱めて内部マニホールド4の高流速により発生する負圧によって細管内の凝縮水を効率よく排出することができる。よって、凝縮水の流路集合部5への逆流をさらに防止して低温時の燃料電池の起動性をさらに向上させることができる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内において種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明と均等であることは明白である。
第1実施形態における燃料電池スタックを示す構成図である。 図1の燃料電池スタックにおけるA−A断面図である。 第1実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第2実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 凝縮水の流路壁面との接触角を説明した図である。 第2実施形態における燃料電池スタックのセパレータを示す構成図である。 第3実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第4実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第5実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第5実施形態における燃料電池スタックの断面図である。 第5実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第5実施形態における燃料電池スタックのセパレータ及びMEAを示す構成図である。 第6実施形態における燃料電池スタックのセパレータ積層方向の濡れ性の変化を説明したスタックの断面図である。 第7実施形態における燃料電池スタックのセパレータ積層方向の温度と表面張力との関係を説明したスタックの断面図である。 第7実施形態における燃料電池スタックの内部マニホールド及び排水流路の断面図である。 水の温度と表面張力との関係を示したテーブルである。 表面張力の差によって水が対流する様子を示した図である。 第8実施形態における燃料電池スタックの断面図である。 第8実施形態における燃料電池スタックの断面図である。 第8実施形態における燃料電池スタックを示した構成図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの構成図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの内部マニホールド及び排水流路の断面図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの内部マニホールド及び排水流路の断面図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの内部マニホールド及び排水流路の断面図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの断面図である。 第9実施形態における燃料電池スタックの断面図である。
符号の説明
1 セパレータ
2 MEA
3 ガス流路
4 内部マニホールド
5 流路集合部
6 孔
7 孔
8 溝
9 溝の壁面を形成する部分の一部
10 発電部
11 流路集合部と内部マニホールドとの境界部
12 第2の孔
13 排水流路
14 被覆熱線
15 エンドプレート
16 スタック
17 外部マニホールド
18 屈曲部
19 細管
20 細孔
21 多孔材
23 流路壁面
24 液滴

Claims (15)

  1. 電解質膜を燃料極及び酸化剤極によって挟持して構成されるMEAと、
    前記MEAと隣接するように設けられ、前記MEAとの接触面に反応ガスを流通するガス流路を有するセパレータと、
    前記MEAに貫設される第1の孔と、
    前記セパレータに前記第1の孔と異なる大きさに貫設され、前記ガス流路から反応ガスが排出される第2の孔と、
    を備え、
    前記MEA及び前記セパレータを積層して前記第1の孔及び前記第2の孔が重なることで、積層方向に内部マニホールドが形成されるとともに、前記内部マニホールドの内壁面に前記内部マニホールドの周方向に延びる溝が前記積層方向にわたって複数形成されることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 前記ガス流路と前記内部マニホールドとの境界部周辺及び前記境界部より上流側の少なくとも一部は撥水処理が施されることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池スタック。
  3. 前記ガス流路と前記内部マニホールドとの境界部より下流側の少なくとも一部は親水処理が施されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池スタック。
  4. 前記燃料電池スタックを前記積層方向に貫通する貫通流路を前記複数の溝と連通するように形成したことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  5. 前記貫通流路の壁面は下流へ行くほどより親水性が強いことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池スタック。
  6. 前記貫通流路を加熱する加熱手段をさらに備え、
    前記貫通流路の内壁面は前記加熱手段によって加熱され、前記貫通流路の上流へ行くほど温度が高いことを特徴とする請求項4または5に記載の燃料電池スタック。
  7. 前記加熱手段は前記燃料電池スタックの低温起動時に前記貫通流路を加熱することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池スタック。
  8. 反応ガスを前記燃料電池スタックの外部へ導出する、前記内部マニホールドの下流端に接続される外部マニホールドをさらに備え、
    前記貫通流路は前記外部マニホールドに開口することを特徴とする請求項4から7までのいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  9. 前記外部マニホールドは径が他の部分よりも小さくなる縮径部を有し、
    前記貫通流路は前記縮径部に開口することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池スタック。
  10. 前記外部マニホールドは屈曲部を備え、
    前記貫通流路は前記屈曲部より下流であって前記屈曲部の内側に開口することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池スタック。
  11. 前記貫通流路の内部には前記積層方向にわたって細管が設けられ、
    前記細管の管壁には前記貫通流路と連通する複数の細孔が設けられることを特徴とする請求項4から10までのいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  12. 前記貫通流路の断面形状及び大きさは前記細管と等しいことを特徴とする請求項11に記載の燃料電池スタック。
  13. 前記貫通流路には前記積層方向にわたって多孔材が設けられることを特徴とする請求項4から12までのいずれか1項に記載の燃料電池スタック。
  14. 前記貫通流路の内部であって、前記貫通流路の最下流部近傍には前記貫通流路の他の部分の多孔材よりも孔径の大きな多孔材を設けることを特徴とする請求項13に記載の燃料電池スタック。
  15. 前記貫通流路には前記貫通流路の下流に向かうほど孔径の小さな多孔材を設け、前記貫通流路の最下流部近傍には前記貫通流路の他の部分の多孔材よりも孔径の大きな多孔材を設けることを特徴とする請求項13に記載の燃料電池スタック。
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