JP2012226896A - 燃料電池システム、および、燃料電池スタック - Google Patents

燃料電池システム、および、燃料電池スタック Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池スタックの内部に形成された排気マニホールドからの凝縮水の排水性を向上させる。
【解決手段】燃料電池スタック100は、アノードオフガス排出マニホールド110と、排水流路120と、連通流路130と、を備える。排水流路120、および、連通流路130は、円管形状を有する。そして、排水流路120、および、連通流路130の流路径dは、以下の要件を満たす。
d≦2e;
e=2κsin(θE/2);
ここで、κは、凝縮水の毛管長を示し、θEは、排水流路120、および、連通流路130の内壁面における凝縮水の接触角を示す。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システム、および、燃料電池スタックに関するものである。
燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(酸素)との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池は、一般に、複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池スタックの形態で利用される。そして、この燃料電池スタックの内部には、反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)を、複数の燃料電池セルに分配して供給するための供給マニホールドや、複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて燃料電池スタックの外部に排出するための排出マニホールドが形成される。
このような燃料電池スタックにおいて、排出マニホールドには、複数の燃料電池セルから、排出ガスとともに、上記電気化学反応によって生成された生成水等の水も排出される。そして、この水が凝縮した凝縮水が排出マニホールド内に滞留すると、排出ガス、および、反応ガスの流れを阻害する。
そこで、従来、排出マニホールドからの排水性を向上させるための種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、燃料電池スタックの内部に形成された内部マニホールド(排出マニホールド)に、内部マニホールドから上記凝縮水を排水するための排水流路を併設する技術が記載されている。
特開2007−42538号公報
しかし、上記特許文献1に記載された技術では、内部マニホールド(排出マニホールド)からの凝縮水の排水を行うことは可能ではあるものの、排水流路からの凝縮水の排水性については、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池スタックの内部に形成された排気マニホールドからの凝縮水の排水性を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池システムであって、
複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの内部から外部に亘って、前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路であって、前記積層方向に沿って設けられた排水流路と、
前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
を備え、
前記排水流路は、少なくとも一部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d1が、以下の条件1を満たす、
燃料電池システム。
条件1:
d1≦2e;
e=2κsin(θE1/2);
ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE1は、前記排水流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
なお、毛管長とは、表面張力によって固体表面に付着した液体の滴(液滴)が重力の影響を受けて変形するか否かの閾値を表す長さを言う。毛管長κは、以下の式によって表される。
κ=[γ/(ρ・g)]1/2
ここで、γは、液体の表面張力を示し、ρは、液体の密度を示し、gは、重力加速度を示す。
適用例1の燃料電池システムでは、燃料電池スタックが設置された状態において、排水流路が排出マニホールドの鉛直下方に備えられており、排出マニホールドと排水流路とが連通流路によって接続されているので、排出マニホールド内の凝縮水は、重力および排出ガスの圧力によって、連通流路を通って、排水流路に流入する。そして、排水流路における上記最大値d1が上記条件1を満たすことによって、排出マニホールドから排水流路に流入した凝縮水が、排水流路を閉塞しやすくすることができる。そして、凝縮水が排水流路を閉塞することによって、排水流路内における凝縮水の流れ方向について、凝縮水を挟んで上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を、排水流路が凝縮水によって閉塞されていない場合よりも大きくし、排水流路における凝縮水の流速を増加させることができる。したがって、適用例1の燃料電池システムによって、燃料電池スタックの内部に形成された排出マニホールドからの凝縮水の排水性を向上させることができる。なお、上記条件1におけるeは、平衡状態(液滴が固体上で静止している状態)において、液滴の半径が毛管長κよりも大きい場合の液滴の厚さを表している。
[適用例2]
適用例1記載の燃料電池システムであって、
前記排水流路は、前記燃料電池スタックの内部に設けられている、
燃料電池システム。
適用例2の燃料電池システムによって、排水流路が燃料電池スタックの外部に設けられる場合と比較して、燃料電池システムのコンパクト化を図ることができる。また、適用例2の燃料電池システムによって、排水流路を燃料電池スタックの外部に設ける場合よりも、燃料電池システムの製造工程を短縮することができる。
[適用例3]
適用例1または2記載の燃料電池システムであって、
前記排水流路の他端は、前記燃料電池セル積層体の外部において、前記排出マニホールドに接続されており、
前記排出マニホールドは、前記排水流路との接続部に、ベンチュリー構造を備える、
燃料電池システム。
適用例3の燃料電池システムでは、上記ベンチュリー構造により、排出ガスの流れを絞ることによって、排出マニホールドの排水流路との接続部における排出ガスの流速を、排出マニホールドの他の部位における排出ガスの流速よりも増加させ、排出マニホールドの排水流路との接続部における圧力を、排出ガスの流速が低い部位における圧力よりも低くすることができる(ベンチュリー効果)。したがって、排水流路内における凝縮水の流れ方向について、凝縮水を挟んで上流側の圧力と下流側の圧力との差圧を大きくし、排水流路内における凝縮水の流速をさらに増加させることができる。
[適用例4]
適用例1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
前記排水流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
燃料電池システム。
適用例4の燃料電池システムでは、排水流路の内壁面における凝縮水の接触角を大きくすることができる。したがって、排水流路における上記最大値d1を、比較的大きな値とし、単位時間当たりの排水可能量を増加させることができる。
[適用例5]
燃料電池システムであって、
複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体を有する燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックの内部から外部に亘って、前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路であって、前記積層方向に沿って設けられた排水流路と、
前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
を備え、
前記連通流路は、少なくとも前記排出マニホールドとの接続部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d2が、以下の条件2を満たす、
燃料電池システム。
条件2:
d2≦2e;
e=2κsin(θE2/2);
ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE2は、前記連通流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
適用例5の燃料電池システムでは、燃料電池スタックが設置された状態において、排水流路が排出マニホールドの鉛直下方に備えられており、排出マニホールドと排水流路とが連通流路によって接続されているので、排出マニホールド内の凝縮水は、重力および排出ガスの圧力によって、連通流路を通って、排水流路に流入する。そして、連通流路における上記最大値d2が上記条件2を満たすことによって、排出マニホールドから連通流路に流入する凝縮水が、排出マニホールドとの接続部、すなわち、連通流路の入口を閉塞しやすくすることができる。このため、連通流路に流入する凝縮水に排気ガスの気泡が混入して、凝縮水の流れを阻害することを防止することができる。したがって、排出マニホールドからの凝縮水の排水性を、向上させることができる。
[適用例6]
適用例5記載の燃料電池システムであって、
前記連通流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
燃料電池システム。
適用例6の燃料電池システムでは、連通流路の内壁面における凝縮水の接触角を大きくすることができる。したがって、連通流路における上記最大値d2を、比較的大きな値とし、単位時間当たりの排水可能量を増加させることができる。
本発明は、上述した燃料電池システムとしての構成の他、上述した燃料電池システムにおける構成要件を一体的に備える燃料電池スタックの発明として構成することもできる。
[適用例7]
燃料電池スタックであって、
複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体と、
前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路と、
前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
を備え、
前記排水流路は、少なくとも一部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d1が、以下の条件1を満たす、
燃料電池スタック。
条件1:
d1≦2e;
e=2κsin(θE1/2);
ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE1は、前記排水流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
[適用例8]
適用例7記載の燃料電池スタックであって、
前記排水流路の他端は、前記燃料電池セル積層体の外部において、前記排出マニホールドに接続されており、
前記排出マニホールドは、前記排水流路との接続部に、ベンチュリー構造を備える、
燃料電池スタック。
[適用例9]
適用例7または8記載の燃料電池スタックであって、
前記排水流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
燃料電池スタック。
[適用例10]
燃料電池スタックであって、
複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体と、
前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路と、
前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
を備え、
前記連通流路は、少なくとも前記排出マニホールドとの接続部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d2が、以下の条件2を満たす、
燃料電池スタック。
条件2:
d2≦2e;
e=2κsin(θE2/2);
ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE2は、前記連通流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
[適用例11]
適用例10記載の燃料電池スタックであって、
前記連通流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
燃料電池スタック。
これらの燃料電池スタックによって、先に説明した燃料電池システムと同様の効果を奏することができる。
本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。 第1実施例の燃料電池スタック100の要部構成を示す説明図である。 燃料電池スタック100からの凝縮水の排水の様子を示す説明図である。 排水流路120、および、連通流路130の流路径の設計方法を示す説明図である。 水(凝縮水)が円管内を塞ぐ要件を満たす場合の接触角θEと円管の直径dとの関係を示す説明図である。 本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000Aの概略構成を示す説明図である。 第2実施例の燃料電池スタック100Aの要部構成を示す説明図である。 本発明の第3実施例としての燃料電池システム1000Bの概略構成を示す説明図である。 第3実施例の燃料電池スタック100Bの要部構成を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
A1.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池システム1000の概略構成を示す説明図である。この燃料電池システム1000は、燃料電池スタック100を備えている。
燃料電池スタック100は、水素と酸素との電気化学反応によって発電する燃料電池セルを、複数積層させた燃料電池セル積層体40を有している。燃料電池セル積層体40における燃料電池セルの積層数は、燃料電池スタック100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。なお、燃料電池セルとしては、周知の種々の燃料電池セルを適用可能であり、本明細書では、燃料電池セルについての詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック100は、一端から、エンドプレート10a、絶縁板20a、集電板30a、燃料電池セル積層体40、集電板30b、絶縁板20b、エンドプレート10bの順に積層することによって構成されている。これらには、燃料電池スタック100内に、水素や、空気や、冷却水を流すための供給口や、排出口が設けられている。また、燃料電池スタック100の内部には、水素や、空気や、冷却水を、それぞれ、各燃料電池セルに分配して供給するための供給マニホールド(水素供給マニホールド、空気供給マニホールド、冷却水供給マニホールド)や、各燃料電池セルのアノードおよびカソードからそれぞれ排出されるアノードオフガスおよびカソードオフガスや、冷却水を集合させて燃料電池スタック100の外部に排出するための排出マニホールド(アノードオフガス排出マニホールド、カソードオフガス排出マニホールド、冷却水排出マニホールド)が形成されている。
エンドプレート10a,10bは、剛性を確保するため、金属によって形成されている。絶縁板20a,20bは、ゴムや、樹脂等の絶縁性部材によって形成されている。集電板30a,30bは、緻密質カーボンや、銅板などのガス不透過な導電性部材によって形成されている。集電板30a,30bには、それぞれ図示しない出力端子が設けられており、燃料電池スタック100で発電した電力を出力可能となっている。
なお、図示は省略しているが、燃料電池スタック100は、接触抵抗の増加等による電池性能の低下を抑制したり、ガスの漏洩を抑制したりするために、複数の燃料電池セルの積層方向に、所定の締結荷重が加えられた状態で、締結部材によって締結されている。
燃料電池スタック100のアノードには、配管53を介して、高圧水素を貯蔵した水素タンク50から、燃料ガスとしての水素が供給される。水素タンク50の代わりに、アルコール、炭化水素、アルデヒドなどを原料とする改質反応によって水素リッチなガスを生成し、アノードに供給するものとしてもよい。
水素タンク50に貯蔵された高圧水素は、水素タンク50の出口に設けられたシャットバルブ51、レギュレータ52によって圧力、および、供給量が調整されて、水素供給マニホールドを介して、各燃料電池セルのアノードに供給される。各燃料電池セルから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス排出マニホールドに接続された排出配管54を介して、燃料電池スタック100の外部に排出することができる。
燃料電池スタック100のカソードには、配管61を介して、エアコンプレッサ60によって圧縮された圧縮空気が、酸素を含有した酸化剤ガスとして供給される。そして、この圧縮空気は、配管61に接続された空気供給マニホールドを介して、各燃料電池セルのカソードに供給される。各燃料電池セルのカソードから排出されるカソードオフガスは、カソードオフガス排出マニホールドに接続された排出配管62を介して、燃料電池スタック100の外部に排出される。排出配管62からは、カソードオフガスとともに、燃料電池スタック100のカソードで、水素と酸素との電気化学反応によって生成された生成水も排出される。
燃料電池スタック100は、上述した電気化学反応によって発熱するため、燃料電池スタック100には、燃料電池スタック100を冷却するための冷却水も供給される。この冷却水は、ポンプ70によって、配管72を流れ、ラジエータ71によって冷却されて、燃料電池スタック100に供給される。
燃料電池システム1000の運転は、制御ユニット80によって制御される。制御ユニット80は、内部にCPU、RAM、ROM、タイマなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、ROMに記憶されたプログラムに従って、例えば、各種バルブや、ポンプの駆動等、システムの運転を制御する。
A2.燃料電池スタックの要部構成:
図2は、第1実施例の燃料電池スタック100の要部構成を示す説明図である。図示するように、燃料電池スタック100の内部には、アノードオフガス排出マニホールド110と、排水流路120と、連通流路130と、が形成されている。
アノードオフガス排出マニホールド110は、燃料電池スタック100の内部から外部に亘って、複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられている。このアノードオフガス排出マニホールド110は、複数の燃料電池セルから排出されたアノードオフガスを集合させて、燃料電池セル積層体40の一方の端部から燃料電池セル積層体40の外部に排出するためのものである。アノードオフガス排出マニホールド110の一方の端部には、排出配管54が接続されている。
アノードオフガス排出マニホールド110には、複数の燃料電池セルから、アノードオフガスとともに、発電によって生成された生成水等の水も排出される。そして、この水の一部は、燃料電池セル内、あるいは、アノードオフガス排出マニホールド110内で凝縮して凝縮水となる。そして、この凝縮水がアノードオフガス排出マニホールド110内に滞留すると、アノードオフガス、および、水素の流れを阻害する。そこで、本実施例の燃料電池スタック100では、アノードオフガス排出マニホールド110内の凝縮水を排水するために、排水流路120、および、連通流路130を設けている。
排水流路120は、燃料電池スタック100が設置された状態において、アノードオフガス排出マニホールド110よりも鉛直下方に、複数の燃料電池セルの積層方向に沿って設けられている。また、連通流路130は、アノードオフガス排出マニホールド110の排出配管54が接続される側とは反対側の端部110aから排水流路120の一方の端部120aに連通するように形成されている。この連通流路130は、アノードオフガス排出マニホールド110内の凝縮水を排水流路120に流すための流路である。なお、本実施例では、排水流路120、および、連通流路130の内壁面には、それぞれ、撥水処理が施されている。そして、排水流路120の内壁面、および、連通流路130の内壁面において、凝縮水の接触角は、同じであるものとする。
排水流路120の他方の端部120bは、燃料電池セル積層体40の外部であって、燃料電池スタック100の内部、具体的には、絶縁板20bおよび集電板30bにおいて、アノードオフガス排出マニホールド110に接続されている。そして、このアノードオフガス排出マニホールド110における排水流路120との接続部には、流路断面積を狭窄する狭窄部112が形成されている。すなわち、アノードオフガス排出マニホールド110は、排水流路120との接続部に、ベンチュリー構造を備えている。
上述した燃料電池スタック100において、アノードオフガス排出マニホールド110内の凝縮水は、以下に説明するように排出される。
A3.燃料電池スタックからの排水:
図3は、燃料電池スタック100からの凝縮水の排水の様子を示す説明図である。なお、本実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100は、図示するように、エンドプレート10a側が、エンドプレート10b側よりも低くなるように傾けた状態で設置されている。換言すれば、燃料電池スタック100は、連通流路130側が、狭窄部112側、すなわち、アノードオフガス排出マニホールド110と120排水流路120との接続部側よりも低くなるように傾けた状態で設置されている。
アノードオフガス排出マニホールド110内の凝縮水Wは、重力およびアノードオフガスの圧力によって、連通流路130を通って、排水流路120に流入し、排水流路120を閉塞する。そして、この凝縮水Wは、アノードオフガス排出マニホールド110における連通流路130側の圧力P3と、アノードオフガス排出マニホールド110と排水流路120との接続部側の圧力P1との差圧(P3−P1)によって、排水流路120内を流れる。そして、この凝縮水Wは、アノードオフガス排出マニホールド110との接続部に到達し、アノードオフガスの流れによって、アノードオフガス排出マニホールド110内に吸引されて、アノードオフガスとともに、排出配管54に排出される。
なお、本実施例の燃料電池スタック100では、アノードオフガス排出マニホールド110は、先に説明したように、排水流路120との接続部にベンチュリー構造を備えている。したがって、アノードオフガス排出マニホールド110の排水流路120との接続部における圧力P1は、ベンチュリー効果によって、アノードオフガスの流れ方向についての上流側の圧力P2や圧力P3よりも十分に低くなっている。
本実施例の燃料電池スタック100において、排水流路120、および、連通流路130は、円管形状であるものとした。そして、これらの流路径は、以下に説明する設計方法によって設計されている。
A4.排水流路、および、連通流路の流路径の設計方法:
図4は、排水流路120、および、連通流路130の流路径の設計方法を示す説明図である。
図4(a)に示したように、一般に、平衡状態(液滴が固体上で静止している状態)において、液滴(本実施例では、凝縮水の液滴)の半径が毛管長κよりも大きい場合には、液滴の厚さeは、以下の式によって表される。
e=2κsin(θE/2);
ここで、κは、液滴の毛管長[m]を示し、θEは、固体表面における液滴の接触角[度]を示している。なお、毛管長κは、以下の式によって表される。
κ=[γ/(ρ・g)]1/2
ここで、γは、液滴の表面張力[N/m]を示し、ρは、液滴の密度[kg/m3]を示し、gは、重力加速度(g=9.8[m/s2])を示している。
そして、図4(b)に示したように、円管内、すなわち、排水流路120内、および、連通流路130内を液滴が塞ぐ要件は、円管の直径d、すなわち、排水流路120、および、連通流路130の流路径dが2e以下となることである(d≦2e)。そこで、本実施例の燃料電池スタック100では、排水流路120、および、連通流路130の流路径dを、2e以下としている。なお、毛管長κの値は、流体の種類によって定まり、水の毛管長κは、約2.8(mm)である。
図5は、水(凝縮水)が円管内を塞ぐ要件を満たす場合の接触角θEと円管の直径dとの関係を示す説明図である。図5から分かるように、例えば、排水流路120、および、連通流路130内における凝縮水の接触角が100度である場合には、排水流路120、および、連通流路130の流路径dは、約3(mm)以下に設計される。
以上説明した第1実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100が設置された状態において、排水流路120がアノードオフガス排出マニホールド110の鉛直下方に備えられており、アノードオフガス排出マニホールド110と排水流路120とが連通流路130によって接続されているので、アノードオフガス排出マニホールド110内の凝縮水は、重力およびアノードオフガスの圧力によって、連通流路130を通って、排水流路120に流入する。そして、排水流路120の流路径dが図4に示した要件(d≦2e)を満たすことによって、アノードオフガス排出マニホールド110から排水流路120に流入した凝縮水が、排水流路120を閉塞しやすくすることができる。そして、凝縮水が排水流路120を閉塞することによって、排水流路120内における凝縮水の流れ方向について、凝縮水を挟んで上流側の圧力P3と下流側の圧力P1との差圧(P3−P1)を、排水流路120が凝縮水によって閉塞されていない場合よりも大きくし、排水流路120における凝縮水の流速を増加させることができる。したがって、第1実施例の燃料電池システム1000によって、燃料電池スタック100の内部に形成されたアノードオフガス排出マニホールド110からの凝縮水の排水性を向上させることができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、排水流路120が、燃料電池スタック100の内部に設けられているので、排水流路120が燃料電池スタック100の外部に設けられる場合と比較して、燃料電池システム1000のコンパクト化を図ることができる。また、第1実施例の燃料電池システム1000では、排水流路120を燃料電池スタック100の外部に設ける場合よりも、燃料電池システム1000の製造工程を短縮することができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、集電板30bおよび絶縁板20bに、予め、排水流路の120b端部120bとアノードオフガス排出マニホールド110とを接続する流体流路を形成する構造を形成しておき、燃料電池スタック100の製造時に、アノードオフガス排出マニホールド110と排水流路120とを接続することができるので、燃料電池システム1000のコンパクト化を図ることができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、アノードオフガス排出マニホールド110は、排水流路120との接続部に、ベンチュリー構造を備えるので、アノードオフガス排出マニホールド110の排水流路120との接続部におけるアノードオフガスの流速を、アノードオフガス排出マニホールド110の他の部位における増加させ、アノードオフガス排出マニホールド110の排水流路120との接続部における圧力を、アノードオフガスの流速が低い部位における圧力よりも低くすることができる(ベンチュリー効果)。したがって、排水流路120内における凝縮水の流れ方向について、凝縮水を挟んで上流側の圧力P3と下流側の圧力P1との差圧(P3−P1)を大きくし、排水流路120内における凝縮水の流速をさらに増加させることができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、排水流路120の内壁面に、撥水処理が施されているので、排水流路120の内壁面における凝縮水の接触角を大きくすることができる。したがって、排水流路120の流路径dを、比較的大きな値とし、単位時間当たりの排水可能量を増加させることができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、連通流路130の流路径dが図4に示した要件(d≦2e)を満たすことによって、アノードオフガス排出マニホールド110から連通流路130に流入する凝縮水が、アノードオフガス排出マニホールド110との接続部、すなわち、連通流路130の入口を閉塞しやすくすることができる。このため、連通流路130に流入する凝縮水にアノードオフガスの気泡が混入して、凝縮水の流れを阻害することを防止することができる。したがって、アノードオフガス排出マニホールド110からの凝縮水の排水性を、さらに向上させることができる。
また、第1実施例の燃料電池システム1000では、連通流路130の内壁面に、撥水処理が施されているので、連通流路130の内壁面における凝縮水の接触角を大きくすることができる。したがって、連通流路130の流路径dを、比較的大きな値とし、単位時間当たりの排水可能量をさらに増加させることができる。
B.第2実施例:
図6は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム1000Aの概略構成を示す説明図である。また、図7は、第2実施例の燃料電池スタック100Aの要部構成を示す説明図である。
図6に示したように、第2実施例の燃料電池システム1000Aは、第1実施例の燃料電池システム1000における燃料電池スタック100の代わりに、燃料電池スタック100Aを備えている。そして、燃料電池スタック100Aの内部に形成された排水流路120A(図7参照)の端部120Abに、排水配管55が接続されている。この排水配管55は、排出配管54に接続されている。そして、排出配管54の排水配管55との接続部には、ベンチュリー機構56が設けられている。なお、ベンチュリー機構56において、排出配管54の絞りは、固定としてもよいし、可変としてもよい。
図7に示したように、第2実施例の燃料電池スタック100Aの内部には、アノードオフガス排出マニホールド110Aと、排水流路120Aと、連通流路130と、が形成されている。
アノードオフガス排出マニホールド110Aは、燃料電池スタック100Aの内部から外部に亘って、複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられている。アノードオフガス排出マニホールド110Aの一方の端部には、排出配管54が接続されている。なお、本実施例の燃料電池システム1000Aは、先に説明したように、燃料電池スタック100Aの外部にベンチュリー機構56を備えているので、アノードオフガス排出マニホールド110Aは、アノードオフガス排出マニホールド110における狭窄部112(図2参照)を備えていない。
排水流路120Aは、複数の燃料電池セルの積層方向が水平方向となるように燃料電池スタック100Aが設置された状態において、アノードオフガス排出マニホールド110Aよりも鉛直下方に、複数の燃料電池セルの積層方向に沿って設けられている。本実施例では、排水流路120Aは、集電板30b、絶縁板20b、エンドプレート10bを貫通して形成されており、排水流路120Aの端部120Abには、排水配管55が接続されている。
連通流路130は、アノードオフガス排出マニホールド110Aの排出配管54が接続される側とは反対側の端部110Aaから排水流路120Aの端部120Aaに連通するように形成されている。
以上の説明から分かるように、第2実施例の燃料電池システム1000Aでは、アノードオフガス排出マニホールド110A、および、排出配管54が、[課題を解決するための手段]における排出マニホールドに相当する。また、排水流路120A、および、排水配管55が、[課題を解決するための手段]における排水流路に相当する。そして、本実施例では、排水流路120A、排水配管55、および、連通流路130の内壁面に、それぞれ、撥水処理が施されている。また、排水流路120A、排水配管55および、連通流路130は、円管形状を有しており、これらの流路径dの設計方法は、図4に示した第1実施例の排水流路120、および、連通流路130の設計方法と同じである。
以上説明した第2実施例の燃料電池システム1000Aによっても、第1実施例の燃料電池システム1000と同様に、燃料電池スタック100Aの内部に形成されたアノードオフガス排出マニホールド110Aからの凝縮水の排水性を向上させることができる。
C.第3実施例:
図8は、本発明の第3実施例としての燃料電池システム1000Bの概略構成を示す説明図である。また、図9は、第3実施例の燃料電池スタック100Bの要部構成を示す説明図である。
図8に示したように、第3実施例の燃料電池システム1000Bは、第2実施例の燃料電池システム1000Aにおける燃料電池スタック100Aの代わりに、燃料電池スタック100Bを備えている。そして、第3実施例の燃料電池システム1000Bでは、第2実施例における排水流路120A、および、排水配管55の代わりに、連通流路130B(図9参照)の端部に、排水配管55Bが接続されている。この排水配管55Bは、排出配管54に接続されている。そして、第2実施例の燃料電池システム1000Aと同様に、排出配管54の排水配管55Bとの接続部には、ベンチュリー機構56が設けられている。
図9に示したように、題3実施例の燃料電池スタック100Bの内部には、アノードオフガス排出マニホールド110Bと、連通流路130Bと、が形成されている。
アノードオフガス排出マニホールド110Bは、燃料電池スタック100Bの内部から外部に亘って、複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられている。アノードオフガス排出マニホールド110Bの一方の端部には、排出配管54が接続されている。なお、本実施例の燃料電池システム1000Bは、先に説明したように、燃料電池スタック100Bの外部にベンチュリー機構56を備えているので、アノードオフガス排出マニホールド110Bは、第2実施例の燃料電池スタック100Aにおけるアノードオフガス排出マニホールド110Aと同様に、アノードオフガス排出マニホールド110における狭窄部112(図2参照)を備えていない。
排水配管55Bは、複数の燃料電池セルの積層方向が水平方向となるように燃料電池スタック100Bが設置された状態において、アノードオフガス排出マニホールド110Bよりも鉛直下方に、複数の燃料電池セルの積層方向に沿って設けられている。そして、連通流路130Bは、アノードオフガス排出マニホールド110Bの端部110Baから排水配管55Bの端部に連通するように形成されている。
以上の説明から分かるように、第3実施例の燃料電池システム1000Bでは、アノードオフガス排出マニホールド110B、および、排出配管54が、[課題を解決するための手段]における排出マニホールドに相当する。また、排水配管55Bが、[課題を解決するための手段]における排水流路に相当する。そして、本実施例では、排水配管55B、および、連通流路130Bの内壁面に、それぞれ、撥水処理が施されている。また、排水配管55B、および、連通流路130Bは、円管形状を有しており、これらの流路径dの設計方法は、図4に示した第1実施例の排水流路120、および、連通流路130の設計方法と同じである。
以上説明した第3実施例の燃料電池システム1000Bによっても、第1,2実施例の燃料電池システム1000,1000Aと同様に、燃料電池スタック100Bの内部に形成されたアノードオフガス排出マニホールド110Bからの凝縮水の排水性を向上させることができる。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
D1.変形例1:
例えば、第1実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100において、排水流路120は、円管形状を有しているものとしたが、本発明は、これに限られない。排水流路120が、例えば、四角柱形状を有するようにしてもよい。本発明において、排水流路は、少なくとも一部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d1が、d1≦2eを満たせばよい。
D2.変形例2:
例えば、第1実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100において、排水流路120の内壁面に撥水処理が施されているものとしたが、本発明は、これに限られない。上記撥水処理を省略してもよい。また、排水流路120の内壁面を、撥水性を有する部材によって構成するようにしてもよい。
D3.変形例3:
例えば、第1実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100において、連通流路130は、円管形状を有しているものとしたが、本発明は、これに限られない。連通流路130が、例えば、四角柱形状を有するようにしてもよい。本発明において、連通流路は、少なくとも排出マニホールドとの接続部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d2が、d2≦2eを満たせばよい。
D4.変形例4:
例えば、第1実施例の燃料電池システム1000では、燃料電池スタック100において、連通流路130の内壁面に撥水処理が施されているものとしたが、本発明は、これに限られない。上記撥水処理を省略してもよい。また、連通流路130の内壁面を、撥水性を有する部材によって構成するようにしてもよい。
D5.変形例5:
上記実施例では、排水流路120の流路径dと、連通流路130の流路径dとは、同じであるものとしたが、本発明は、これに限られない。排水流路120の流路径dと、連通流路130の流路径dとが、異なるようにしてもよい。また、連通流路130の流路径dは、図4に示した要件(d≦2e)を満たしていなくてもよい。また、連通流路130の流路径dが、d≦2eを満たす場合、排水流路120の流路径dは、d≦2eを満たしていなくてもよい。
D6.変形例6:
例えば、第1実施例では、連通流路130は、アノードオフガス排出マニホールド110の端部110aから排水流路120の端部120aに連通するように形成されるものとしたが、本発明は、これに限られない。連通流路130は、アノードオフガス排出マニホールド110から排水流路120の一端に連通するように形成されるものとしてもよい。
D7.変形例7:
上記実施例では、本発明をアノードオフガス排出マニホールド側に適用するものとしたが、本発明は、これに限られない。アノードオフガス排出マニホールド、および、カソードオフガス排出マニホールドの少なくとも一方に適用するようにしてもよい。
10a,10b…エンドプレート
20a,20b…絶縁板
30a,30b…集電板
40…燃料電池セル積層体
50…水素タンク
51…シャットバルブ
52…レギュレータ
53…配管
54…排出配管
55,55B…排水配管
56…ベンチュリー機構
60…エアコンプレッサ
61…配管
62…排出配管
70…ポンプ
71…ラジエータ
72…配管
80…制御ユニット
100,100A,100B…燃料電池スタック
110,110A,110B…アノードオフガス排出マニホールド
112…狭窄部
120,120A…排水流路
130,130B…連通流路
1000,1000A,1000B…燃料電池システム
d…流路径
W…凝縮水

Claims (11)

  1. 燃料電池システムであって、
    複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの内部から外部に亘って、前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
    前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路であって、前記積層方向に沿って設けられた排水流路と、
    前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
    を備え、
    前記排水流路は、少なくとも一部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d1が、以下の条件1を満たす、
    燃料電池システム。
    条件1:
    d1≦2e;
    e=2κsin(θE1/2);
    ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE1は、前記排水流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記排水流路は、前記燃料電池スタックの内部に設けられている、
    燃料電池システム。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池システムであって、
    前記排水流路の他端は、前記燃料電池セル積層体の外部において、前記排出マニホールドに接続されており、
    前記排出マニホールドは、前記排水流路との接続部に、ベンチュリー構造を備える、
    燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記排水流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
    燃料電池システム。
  5. 燃料電池システムであって、
    複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの内部から外部に亘って、前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
    前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路であって、前記積層方向に沿って設けられた排水流路と、
    前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
    を備え、
    前記連通流路は、少なくとも前記排出マニホールドとの接続部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d2が、以下の条件2を満たす、
    燃料電池システム。
    条件2:
    d2≦2e;
    e=2κsin(θE2/2);
    ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE2は、前記連通流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
  6. 請求項5記載の燃料電池システムであって、
    前記連通流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
    燃料電池システム。
  7. 燃料電池スタックであって、
    複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体と、
    前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
    前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路と、
    前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
    を備え、
    前記排水流路は、少なくとも一部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d1が、以下の条件1を満たす、
    燃料電池スタック。
    条件1:
    d1≦2e;
    e=2κsin(θE1/2);
    ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE1は、前記排水流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
  8. 請求項7記載の燃料電池スタックであって、
    前記排水流路の他端は、前記燃料電池セル積層体の外部において、前記排出マニホールドに接続されており、
    前記排出マニホールドは、前記排水流路との接続部に、ベンチュリー構造を備える、
    燃料電池スタック。
  9. 請求項7または8記載の燃料電池スタックであって、
    前記排水流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
    燃料電池スタック。
  10. 燃料電池スタックであって、
    複数の燃料電池セルを積層した燃料電池セル積層体と、
    前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記複数の燃料電池セルから排出された排出ガスを集合させて、前記燃料電池セル積層体の前記積層方向についての一端から前記燃料電池セル積層体の外部に排出するための排出マニホールドと、
    前記複数の燃料電池セルの積層方向に貫通するように設けられ、前記燃料電池スタックが設置された状態において、前記排出マニホールドよりも鉛直下方に設けられた排水流路と、
    前記排出マニホールドから前記排水流路の一端に連通する連通流路であって、前記複数の燃料電池セルから前記排出ガスとともに前記排出マニホールドに排出された水が凝縮した凝縮水を前記排水流路に流すための連通流路と、
    を備え、
    前記連通流路は、少なくとも前記排出マニホールドとの接続部において、断面形状における輪郭線上の2点間の距離の最大値d2が、以下の条件2を満たす、
    燃料電池スタック。
    条件2:
    d2≦2e;
    e=2κsin(θE2/2);
    ここで、κは、前記凝縮水の毛管長を示し、θE2は、前記連通流路の内壁面における前記凝縮水の接触角を示す。
  11. 請求項10記載の燃料電池スタックであって、
    前記連通流路の内壁面に、撥水処理が施されている、
    燃料電池スタック。
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