JPWO2010114122A1 - オレフィン化合物、エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物及びその硬化物、led装置 - Google Patents
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Abstract
Description
またコンポジット材、車の車体や船舶の構造材として、近年、その製造法の簡便さからRTM(Resin Transfer Molding)が使用されている。このような組成物においてはカーボンファイバー等への含浸のされやすさから低粘度のエポキシ樹脂が望まれている。
すなわち本発明は、
(1)
下記式(1)
(2)
リンカーPが炭素数3以上の主鎖を有し且つ少なくとも1箇所にアルキル分岐鎖を有する構造である、前項(1)記載のオレフィン化合物、
(3)
リンカーPが、主鎖に対して分岐して存在するアルキル基を2つ以上有する、前項(1)または(2)記載のオレフィン化合物、
(4)
下記式(D−1)または(D−2)で表される、前項(1)〜(3)のいずれか一項に記載のオレフィン化合物。
前項(1)〜(4)のいずれか一項に記載のオレフィン化合物を酸化することにより得られるエポキシ樹脂、
(6)
過酸化水素または過酸を用いてエポキシ化された前項(5)記載のエポキシ樹脂、
(7)
前項(5)または(6)記載のエポキシ樹脂と硬化剤及び/又は硬化触媒とを含有する硬化性樹脂組成物、
(8)
前項(7)記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物、
(9)
前項(7)記載の硬化性樹脂組成物で封止された及び/又はダイボンディングされたLED装置、
に関する。
本発明のオレフィン化合物において、リンカーPは、主鎖アルキレン基に対し、アルキル分岐鎖を有する構造であり、総炭素数が6〜20のものであれば特に制限はないが、主鎖の炭素数が3以上、好ましくは3〜10であり、少なくとも1個のアルキル分岐鎖を有するものが好ましく、またアルキル分岐鎖を2つ以上有するものが特に好ましい。アルキル分岐鎖の炭素数は2〜17が耐熱着色性の点で好ましい。
耐熱性、耐熱着色性、耐湿性、高い照度保持率を付与するという観点から、主鎖アルキレン基の異なる2つ以上の炭素原子からアルキル分岐鎖を有するものが特に好ましい。この場合において、分岐鎖の炭素数が2以上であるものが好ましい。
で表される化合物が挙げられる。
式(2)の化合物としては、具体的にはシクロヘキセンカルボン酸、シクロヘキセンカルボン酸メチル、シクロヘキセンカルボン酸エチル、シクロヘキセンカルボン酸プロピル、シクロヘキセンカルボン酸ブチル、シクロヘキセンカルボン酸ヘキシル、(シクロヘキセニルメチル)シクロヘキセンカルボキシレート、シクロヘキセンカルボン酸オクチル、シクロヘキセンカルボン酸クロライド、シクロヘキセンカルボン酸ブロマイド、メチルシクロヘキセンカルボン酸、メチルシクロヘキセンカルボン酸メチル、メチルシクロヘキセンカルボン酸エチル、メチルシクロヘキセンカルボン酸プロピル、(メチルシクロヘキセニルメチル)メチルシクロヘキセンカルボキシレート、メチルシクロヘキセンカルボン酸クロライド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また、本発明における前記ジオールとしては、総炭素数6〜20の、分岐構造を有する鎖状アルキル鎖を有するジオールである。
具体的な化合物としては以下に記載するような化合物が挙げられる。
過酸によるエポキシ化の手法としては具体的には日本国特開2006−52187号公報に記載の手法などが挙げられる。
過酸化水素水によるエポキシ化の手法においては種々の手法が適応できるが、具体的には、日本国特開昭59−108793号公報、日本国特開昭62−234550号公報、日本国特開平5−213919号公報、日本国特開平11−349579号公報、日本国特公平1―33471号公報、日本国特開2001−17864号公報、日本国特公平3−57102号公報等に挙げられるような手法が適応できる。
まず、本発明のオレフィン化合物、ポリ酸類及び4級アンモニウム塩を、有機物と過酸化水素水のエマルジョン状態の下で反応させる。
具体的なポリ酸およびポリ酸塩としては、タングステン酸、12−タングスト燐酸、12−タングストホウ酸、18−タングスト燐酸および12−タングストケイ酸等から選ばれるタングステン系の酸、モリブデン酸およびリンモリブデン酸等から選ばれるモリブデン系の酸、ならびにそれらの塩等が挙げられる。
これらの塩のカウンターカチオンとしては、4級アンモニウムイオン、アルカリ土類金属イオン、アルカリ金属イオンなどが挙げられる。中でも特に好ましいカウンターカチオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、アンモニウムイオンが挙げられる。
具体的にはテトラメチルアンモニウムイオン、ベンジルトリエチルアンモニウムイオン、トリデカニルメチルアンモニウムイオン、ジラウリルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルメチルアンモニウムイオン、トリアルキルメチル(オクチル基とデカニル基の混合タイプ)アンモニウムイオン、トリヘキサデシルメチルアンモニウムイオン、トリメチルステアリルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、セチルトリメチルアンモニウムイオン、ベンジルトリブチルアンモニウムイオン、トリカプリルメチルアンモニウムイオン、ジセチルジメチルアンモニウムイオンなどの4級アンモニウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン、ナトリウム、カリウム、セシウム等のアルカリ金属イオンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
またこれら塩のアニオン種に特に限定はなく、具体的にはハロゲン化物イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、アセテートイオン、炭酸イオン、等が挙げられるが、これらに限定されない。
4級アンモニウム塩の使用量は使用するタングステン酸類の価数倍の0.01〜10倍当量が好ましい。より好ましくは0.05〜6.0倍当量であり、さらに好ましくは0.05〜4.5倍当量である。
4級アンモニウム塩の使用量が、タングステン酸類の価数倍の0.01倍当量よりも低い場合、エポキシ化反応が進行しづらい(場合によっては反応の進行が早くなる)、また、副生成物ができやすいという問題が生じる。10倍当量よりも多い場合、後処理が大変であるばかりか、反応を抑制する働きがあり、好ましくない。
特に本発明においては触媒であるタングステン酸類を溶解した際に、pH5〜9の間になるように調整されることが好ましい。
また、本反応においては緩衝液を使用せず、pH調整無しに、燐酸水素二ナトリウム、燐酸二水素ナトリウム、燐酸ナトリウムあるいはトリポリ燐酸ナトリウム(またはその水和物)等の燐酸塩を直接添加しても構わない。工程の簡略化、という意味合いではpH調整のわずらわしさが無く、直接の添加が特に好ましい。この場合の燐酸塩の使用量は、過酸化水素に対し、通常0.1〜5モル%当量、好ましくは0.2〜4モル%当量、より好ましくは、0.3〜3モル%当量である。この際、過酸化水素に対し、5モル%当量を超えるとpH調整が必要となり、0.1モル%当量未満の場合、生成したエポキシ樹脂の加水分解物が進行しやすくなる、あるいは反応が遅くなるなどの弊害が生じる。
あるいは水、有機溶剤およびオレフィン化合物を撹拌している中に、タングステン酸類、燐酸(あるいは燐酸塩類)を加え、pH調整を行った後、4級アンモニウム塩を添加し、二層で撹拌したところに、過酸化水素を滴下するという手法を用いるという方法でも構わない。
これらは水溶液として加えることが好ましく、その濃度は0.5〜30重量%が好ましい。
その使用量としては水、あるいは有機溶剤(例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等の各種溶剤)に溶解するものであれば、その使用量は過剰分の過酸化水素のモル数に対し、通常0.01〜20倍モル、より好ましくは0.05〜10倍モル、さらに好ましくは0.05〜3倍モルである。これらは水、あるいは前述の有機溶剤の溶液として添加しても単体で添加しても構わない。
水や有機溶剤に溶解しない固体塩基を使用する場合、系中に残存する過酸化水素の量に対し、重量比で1〜1000倍の量を使用することが好ましい。より好ましくは10〜500倍、さらに好ましくは10〜300倍である。水や有機溶剤に溶解しない固体塩基を使用する場合は、後に記載する水層と有機層の分離の後、処理を行っても構わない。
この際使用する有機溶剤は、原料オレフィン化合物に対して重量比で0.5〜10倍、好ましくは0.5〜5倍である。この操作を必要に応じて数回繰り返した後に有機層を分離し、必要に応じて該有機層を水洗して精製する。
得られた有機層は必要に応じてイオン交換樹脂や金属酸化物(特に、シリカゲルやアルミナなどが好ましい)、活性炭(中でも特に薬品賦活活性炭が好ましい)、複合金属塩(中でも特に塩基性複合金属塩が好ましい)、粘度鉱物(中でも特にモンモリロナイトなど層状粘度鉱物が好ましい)等により、不純物を除去し、さらに水洗及びろ過等を行った後、溶剤を留去し、目的とするエポキシ樹脂を得る。
また、場合によってはさらに蒸留により精製しても構わない。蒸留方法としては薄膜、回転式分子蒸留等の手法により蒸留してもよい。
で表される分子を主成分とするが、式(4)
に示すような各種の構造の化合物が混在する。また反応条件によってはエポキシ基同士の重合した高分子量体やその他副反応物が生成する。
本発明の硬化性樹脂組成物は本発明のエポキシ樹脂を必須成分として含有する。本発明の硬化性樹脂組成物においては、硬化剤による熱硬化(硬化性樹脂組成物A)と酸を硬化触媒とするカチオン硬化(硬化性樹脂組成物B)の二種の方法が適応できる。
シクロヘキセン構造を有する化合物としては、シクロヘキセンカルボン酸とアルコール類とのエステル化反応あるいはシクロヘキセンメタノールとカルボン酸類とのエステル化反応(Tetrahedron vol.36 p.2409 (1980)、Tetrahedron Letter p.4475 (1980)等に記載の手法)、あるいはシクロヘキセンアルデヒドのティシェンコ反応(日本国特開2003−170059号公報、日本国特開2004−262871号公報等に記載の手法)、さらにはシクロヘキセンカルボン酸エステルのエステル交換反応(日本国特開2006−052187号公報等に記載の手法)によって製造できる化合物が挙げられる。
アルコール類としては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノールなどのジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオールなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類などが挙げられる。またカルボン酸類としてはシュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられるがこれに限らない。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
硬化剤による熱硬化(硬化性樹脂組成物A)
本発明の硬化性樹脂組成物Aが含有する硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物、カルボン酸系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、などの含窒素化合物(アミン、アミド化合物);ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4'−ビフェノール、2,2'−ビフェノール、3,3',5,5'−テトラメチル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4'−ビス(クロロメチル)−1,1'−ビフェニル、4,4'−ビス(メトキシメチル)−1,1'−ビフェニル、1,4'−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4'−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、テルペンとフェノール類の縮合物などのポリフェノール類;イミダゾール、トリフルオロボラン−アミン錯体、グアニジン誘導体の化合物、テルペンとフェノール類の縮合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
本発明においては特に前述の酸無水物系化合物、カルボン酸系化合物に代表される、酸無水物構造及び/またはカルボン酸構造を有する化合物が好ましい。
2〜4官能の多価アルコールとしては、アルコール性水酸基を有する化合物であれば特に限定されないがエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ジシクロペンタジエンジメタノール、ノルボルネンジオール等のジオール類、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシメチル−1,4−ブタンジオール等のトリオール類、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン等のテトラオール類等が挙げられる。
特に好ましい2〜4官能の多価アルコールとしてはシクロヘキサンジメタノール、2,4−ジエチルペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノール、ジシクロペンタジエンジメタノール、ノルボルネンジオール等の分岐鎖状や環状のアルコール類である。
光安定剤としては、ヒンダートアミン系の光安定剤、特にHALS等が好適である。HALSとしては特に限定されるものではないが、代表的なものとしては、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N'―ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、等が挙げられる。HALSは1種のみが用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
酸性硬化触媒を用いて硬化させる本発明の硬化性樹脂組成物Bは、酸性硬化触媒として光重合開始剤あるいは熱重合開始剤を含有する。さらに、希釈剤、重合性モノマー、重合性オリゴマー、重合開始補助剤、光増感剤等の各種公知の化合物、材料等を含有していてもよい。また、所望に応じて無機充填材、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤等、各種公知の添加剤を含有してもよい。
活性エネルギー線カチオン重合開始剤の例は、金属フルオロホウ素錯塩および三フッ化ホウ素錯化合物(米国特許第3379653号)、ビス(ペルフルアルキルスルホニル)メタン金属塩(米国特許第3586616号)、アリールジアゾニウム化合物(米国特許第3708296号)、VIa族元素の芳香族オニウム塩(米国特許第4058400号)、Va族元素の芳香族オニウム塩(米国特許第4069055号)、IIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート(米国特許第4068091号)、チオピリリウム塩(米国特許第4139655号)、MF6 −陰イオンの形のVIb族元素(米国特許第4161478号;Mはリン、アンチモンおよび砒素から選択される。)、アリールスルホニウム錯塩(米国特許第4231951号)、芳香族ヨードニウム錯塩および芳香族スルホニウム錯塩(米国特許第4256828号)、およびビス[4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(Journal of Polymer Science, Polymer Chemistry、第2巻、1789項(1984年))である。その他、鉄化合物の混合配位子金属塩およびシラノール−アルミニウム錯体も使用することが可能である。
また、具体例としては、「アデカオプトマーSP150」、「アデカオプトマーSP170」(いずれも旭電化工業社製)、「UVE−1014」(ゼネラルエレクトロニクス社製)、「CD−1012」(サートマー社製)、「RP−2074」(ローディア社製)等が挙げられる。
該カチオン重合開始剤の使用量は、全エポキシ樹脂成分100重量部に対して、好ましくは、0.01〜50重量部であり、より好ましくは、0.1〜10重量部である。
また実施例において、エポキシ当量はJIS K−7236、粘度は25℃においてE型粘度計を使用して測定を行った。またガスクロマトグラフィー(以下、「GC」という)における分析条件は分離カラムにHP5−MS(0.25mm I.D.x 15m, 膜厚0.25μm)を用いて、カラムオーブン温度を初期温度100℃に設定し、毎分 15℃の速度で昇温させ300℃で90分間保持した。またヘリウムをキャリヤーガスとした。さらにゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)の測定においては以下の通りである。カラムは、Shodex SYSTEM−21カラム(KF−803L、KF−802.5(×2本)、KF−802)、連結溶離液はテトラヒドロフラン、流速は1ml/min.カラム温度は40℃、また検出はUV(254nm)で行い、検量線はShodex製標準ポリスチレンを使用した。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置、ディーンスターク管を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトルエン150部、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(協和発酵ケミカル株式会社製 ブチルエチルプロパンジオール)80部、3−シクロヘキセンカルボン酸126部、パラトルエンスルホン酸2部を加え、加熱還流下で10時間、水を除きながら反応を行った。反応終了後、10重量%炭酸水素ナトリウム水溶液50部で2回水洗、さらに得られた有機層を水50部で2回水洗した後、ロータリーエバポレータで有機溶剤を濃縮することで本発明のオレフィン化合物(D-1)が182部得られた。形状は液状であり、ガスクロマトグラフィーによる純度は96%であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析の結果、>98%の純度である事を確認した。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら水15部、12−タングストリン酸0.95部、燐酸水素二ナトリウム0.78部、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムアセテート2.7部(ライオンアクゾ製 50%ヘキサン溶液、アカード2HTアセテート)を加え、タングステン酸系触媒を生成させた後、トルエン120部、実施例1で得られたオレフィン化合物D−1を94部を加え、さらに再度攪拌することでエマルジョン状態の液とした。この溶液を50℃に昇温し、激しく攪拌しながら、35%過酸化水素水55部を加え、そのまま50℃で13時間攪拌した。GCにて反応の進行を確認したところ、反応終了後の基質のコンバ−ジョンは>99%であり、原料ピークは消失(<1%以下)していた。
ついで1重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、20重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液25部を加え30分攪拌を行い、静置した。2層に分離した有機層を取り出し、ここにシリカゲル(和光純薬工業製 ワコーゲル C−300)10部、活性炭(NORIT製 CAP SUPER)20部、ベントナイト(ホージュン製 ベンゲルSH)20部を加え、室温で1時間攪拌後、ろ過した。得られたろ液を水100部で3回水洗を行い、得られた有機層より、有機溶剤を留去することで、下記式(5)
GPCの測定結果より、式(5)の骨格の化合物を98%含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度91%であった。また、エポキシ当量は215g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(EP−1)15部に対し、シリカゲル(ワコーゲル C−300 和光純薬製)105部を使用し、酢酸エチル:ヘキサン=1:4の展開溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製を行った。
得られたエポキシ樹脂(EP−2)は10部であり、得られたエポキシ樹脂の純度はGPCの測定結果より、前記式(5)の骨格の化合物を98%以上含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度約99%であった。また、エポキシ当量は207g/eq.であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置、ディーンスターク管を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトルエン150部、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(協和発酵ケミカル株式会社製 キョウワオールPD9)80部、3−シクロヘキセンカルボン酸126部、パラトルエンスルホン酸2部を加え、加熱還流下で10時間、水を除きながら反応を行った。反応終了後、10重量%炭酸水素ナトリウム水溶液50部で2回水洗、さらに得られた有機層を水50部で2回水洗した後、ロータリーエバポレータで有機溶剤を濃縮することで本発明のオレフィン化合物(D-2)が187部得られた。形状は液状であり、ガスクロマトグラフィーによる純度は96%であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析の結果、>98%の純度である事を確認した。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら水15部、12−タングストリン酸0.95部、燐酸水素二ナトリウム0.78部、ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムアセテート2.7部(ライオンアクゾ製 50%ヘキサン溶液、アカード2HTアセテート)を加え、タングステン酸系触媒を生成させた後、トルエン120部、実施例4で得られたオレフィン化合物D−2を94部を加え、さらに再度攪拌することでエマルジョン状態の液とした。この溶液を50℃に昇温し、激しく攪拌しながら、35%過酸化水素水55部を加え、そのまま50℃で13時間攪拌した。GCにて反応の進行を確認したところ、反応終了後の基質のコンバ−ジョンは>99%であり、原料ピークは消失(<1%以下)していた。
ついで1重量%水酸化ナトリウム水溶液で中和した後、20重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液25部を加え30分攪拌を行い、静置した。2層に分離した有機層を取り出し、ここにシリカゲル(和光純薬工業製 ワコーゲル C−300)10部、活性炭(NORIT製 CAP SUPER)20部、ベントナイト(ホージュン製 ベンゲルSH)20部を加え、室温で1時間攪拌後、ろ過した。得られたろ液を水100部で3回水洗を行い、得られた有機層より、有機溶剤を留去することで、下記式(6)
GPCの測定結果より、式(6)の骨格の化合物を98%含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度91%であった。また、エポキシ当量は216g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(EP−3)15部に対し、シリカゲル(ワコーゲル C−300 和光純薬製)105部を使用し、酢酸エチル:ヘキサン=1:4の展開溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製を行った。
得られたエポキシ樹脂(EP−4)は11部であり、得られたエポキシ樹脂の純度はGPCの測定結果より、前記式(6)の骨格の化合物を98%以上含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度約99%であった。また、エポキシ当量は209g/eq.であった。
実施例1において、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(協和発酵ケミカル株式会社製 ブチルエチルプロパンジオール)80部を、ネオペンチルグリコール(三菱瓦斯化学株式会社製)52部に変えた以外は同様に操作を行ったところオレフィン化合物(D-3)が153部得られた。形状は液状であり、ガスクロマトグラフィーによる純度は97%であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析の結果、>98%の純度である事を確認した。
実施例2において、オレフィン化合物(D−1)94部を、オレフィン化合物(D−3)80部に変えた以外は同様に行った。その結果、下記式(7)
GPCの測定結果より、式(7)の骨格の化合物を98%含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度95%であった。また、エポキシ当量は182g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(EP−5)15部に対し、シリカゲル(ワコーゲル C−300 和光純薬製)105部を使用し、酢酸エチル:ヘキサン=1:4の展開溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製を行った。
得られたエポキシ樹脂(EP−6)は13部であり、得られたエポキシ樹脂の純度はGPCの測定結果より、前記式(7)の骨格の化合物を98%以上含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度約99%であった。また、エポキシ当量は180g/eq.であった。
実施例1において、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール(協和発酵ケミカル株式会社製 ブチルエチルプロパンジオール)80部を、1,6−ヘキサンジオール(東京化成工業(株)製)59部に変えた以外は同様に操作を行ったところオレフィン化合物(D-4)が157部得られた。形状は液状であり、ガスクロマトグラフィーによる純度は95%であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分析の結果、>98%の純度である事を確認した。
実施例2において、オレフィン化合物(D−1)94部を、オレフィン化合物(D−4)83部に変えた以外は同様に行った。その結果、下記式(8)
GPCの測定結果より、式(8)の骨格の化合物を98%含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度90%であった。また、エポキシ当量は199g/eq.であった。
得られたエポキシ樹脂(EP−7)15部に対し、シリカゲル(ワコーゲル C−300 和光純薬製)105部を使用し、酢酸エチル:ヘキサン=1:4の展開溶媒を用い、カラムクロマトグラフィーにより精製を行った。
得られたエポキシ樹脂(EP−8)は9部であり、得られたエポキシ樹脂の純度はGPCの測定結果より、前記式(8)の骨格の化合物を98%以上含有していることを確認した。さらに、GC測定においては純度約99%であった。また、エポキシ当量は185g/eq.であった。
実施例3、5、6で得られた本発明のエポキシ樹脂(EP−2、EP−3、EP−4)、比較例として、合成例3、合成例6で製造したエポキシ樹脂(EP−6、EP−8)について、硬化剤として、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物とヘキサヒドロ無水フタル酸の混合物(新日本理化(株)製、リカシッドMH700G、以下、H1と称す。)、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物(新日本理化(株)製、リカシッドHNA−100、以下、H2と称す)、硬化促進剤としてヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(東京化成工業(株)製 25%メタノール溶液、以下C1と称す。)を使用し、下記表1に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物を得た。
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、横7mm、縦5cm、厚み約800μmの試験片用金型に静かに注型し、その後、上からポリイミドフィルムでフタをした。その注型物を前述の条件で硬化させ動的粘弾性用試験片を得た。これらの試験片を用い、下記に示した条件で、動的粘弾性試験を実施した。
測定条件
動的粘弾性測定器:TA−instruments製、DMA-2980
測定温度範囲:−30℃〜280℃
昇温速度:2℃/分
試験片サイズ:5mm×50mmに切り出した物を使用した(厚みは約800μm)。
解析条件
Tg:DMA測定に於けるTan−δのピーク点をTgとした。
得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、30mm×20mm×高さ1mmになるように耐熱テープでダムを作成したガラス基板上に静かに注型した。その注型物を、120℃×3時間の予備硬化の後150℃×1時間で硬化させ、厚さ1mmの透過率用試験片を得た。
これらの試験片を用い、150℃オーブン中96時間放置前後における透過率(測定波長:375nmまたは400nm)を分光光度計により測定し、その変化率を算出した。
実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、発光波長465nmを持つ発光素子を搭載した外径5mm角表面実装型LEDパッケージ(内径4.4mm、外壁高さ1.25mm)に注型した。その後、前述の硬化条件で硬化させることで、点灯試験用LEDを得る。点灯試験は、規定電流である30mAでの点灯試験を行った。詳細な条件は下記に示した。測定項目としては、200時間点灯前後の照度を積分球を使用して測定し、試験用LEDの照度の保持率を算出した。
点灯詳細条件
発光波長:465nm
駆動方式:定電流方式、30mA(発光素子規定電流は30mA)
駆動環境:85℃、85%
評価:照度低下が5%未満の場合○、5%以上10%未満の場合△、10%以上の場合×とする。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらジシクロペンタジエンジメタノール12部、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(新日本理化(株)製、リカシッドMH 以下、酸無水物H3と称す)73部、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物(三菱瓦斯化学製 H−TMAn 以下 H4と称す。)15部を加え、40℃で2時間、次いで60℃で1時間加熱撹拌を行うことで(GPCによりジシクロペンタジエンジメタノールが0.5%以下になるのを確認した。)、ポリカルボン酸と酸無水物との混合物である硬化剤組成物(HA−1)を100部得た。得られた化合物の官能基当量171g/eq.であった(カルボン酸、酸無水物をそれぞれ1官能基として考える)。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら2,4−ジエチルペンタンジオール(協和発酵ケミカル製 キョウワジオールPD−9)10部、酸無水物(H3)50部を加え、40℃で2時間、次いで60℃で1時間加熱撹拌を行うことで(GPCにより2,4−ジエチルペンタンジオールが0.5%以下になるのを確認した。)、ポリカルボン酸と酸無水物との混合物である硬化剤組成物(HA−2)を60部得た。得られた化合物の官能基当量201g/eq.であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら実施例4で得られたオレフィン化合物D−2を75.2部、トルエン75部、水10部、12−タングストリン酸0.4部、タングステン酸ナトリウム0.60部、燐酸水素二ナトリウム0.60部、トリオクチルメチルアンモニウムアセテート0.54部(ライオンアクゾ製 50%キシレン溶液、TOMAA−50)を加え、この溶液を48℃に昇温し、攪拌しながら、35%過酸化水素水44部を加え、そのまま48℃で16時間攪拌した。GCにて反応の進行を確認したところ、反応終了後の基質のコンバ−ジョンは>99%であり、原料ピークは<1%であった。
ついで30重量%水酸化ナトリウム水溶液でpH9とした後、20重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液20部を加え30分攪拌を行い、静置した。2層に分離した有機層を取り出し、ここにモンモリロナイト8部(クニミネ工業製 クニピアF)、活性炭(味の素ファインテクノ製 CP−1)9部加え、室温で3時間攪拌後、ろ過した。得られたろ液を水100部で3回水洗を行い、得られた有機層より、有機溶剤を留去することで、前記式(6)の構造を主成分とする本発明のエポキシ樹脂(EP−9)を76.4部得た。エポキシ当量は210g/eq.であった。
実施例10において、オレフィン化合物(D−2)75.2部を、1,4−シクロヘキサンジメタノールと3−シクロヘキセンカルボン酸との脱水エステル化により合成した下記式(9)
実施例10において、オレフィン化合物(D−2)75.2部を、オレフィン化合物(D−4)66.9部に変えた以外は同様に合成を行い、前記式(8)の骨格を主成分とする比較用のエポキシ樹脂(EP−11)を67.0部得た。エポキシ当量は196g/eq.であった。
実施例10において、オレフィン化合物(D−2)75.2部を、アジピン酸と4−シクロヘキセンメタノールとの脱水エステル化により合成した下記式(10)
実施例10で得られた本発明のエポキシ樹脂(EP−9)、比較例として、合成例9、10、11得られたエポキシ樹脂(EP−10、EP−11、EP−12)について、硬化剤として酸無水物(H1)、硬化促進剤として4級ホスホニウム塩(日本化学工業製 PX−4MP、以下C2と称す)を使用し、下記表2に示す配合比(重量部)で配合し、20分間脱泡を行い、本発明の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、シリンジに充填し精密吐出装置を使用して、中心発光波465nmのチップを搭載した外径5mm角表面実装型LEDパッケージ(内径4.4mm、外壁高さ1.25mm)に注型した。その後、所定の硬化条件で硬化させることで、試験用LEDを得た。
点灯試験は、規定電流の30mAでの点灯試験を行った。詳細な条件は下記に示した。測定項目としては、400時間、600時間、800時間の各時間点灯前後の照度を積分球を使用して測定し、試験用LEDの照度の保持率を算出した。
点灯詳細条件
発光波長:465nm
駆動方式:定電流方式、30mA(発光素子規定電流は30mA)
駆動環境:85℃、85%
(LED点灯試験B)
また、前述のLED点灯試験と同様の環境下において(すなわち、85℃、85%の条件)、試験用LEDを点灯させずに保存し、400時間、600時間、800時間の各時間保持前後の照度を積分球を使用して測定し、試験用LEDの照度の保持率を算出した。
得られた硬化性樹脂組成物を真空脱泡20分間実施後、30mm×20mm×高さ1mmになるように耐熱テープでダムを作成したガラス基板上に静かに注型した。その注型物を、110℃×2時間の予備硬化の後150℃×3時間で硬化させ、厚さ1mmの透過率用試験片を得た。得られた試験片を用い、150℃オーブン中96時間放置前後における透過率(測定波長:400nm)を分光光度計により測定し、その変化率を算出した。
実施例10で得られた本発明のエポキシ樹脂(EP−9)、比較例として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート(日本化薬製 SEJ−01R エポキシ当量130g/eq.。以下、エポキシ樹脂(EP−13)として称する。)について、硬化剤として酸無水物(H3)、硬化促進剤としてイミダゾール化合物(四国化成製 2E4MZ、以下C3と称す)を使用し、下記表4に示す配合比(重量部)で配合し、本発明の硬化性樹脂組成物を得た。
得られた硬化性樹脂組成物を金型(直径50mm、厚さ3mmの円盤)に注型し、その注型物を、120℃×2時間の予備硬化の後160℃×5時間で硬化させ試験用の試験片を得た。得られた試験片を用い、以下の各条件で吸湿・吸水試験を行い、その重量増加率を確認した。結果を以下の表4に示す。
(耐湿試験 1)
恒温槽中 温度85℃、湿度85%の環境下、24時間
(耐湿試験 2)
圧力容器中 温度121℃、湿度100%の環境下、24時間
(耐水試験 1)
約100℃の水中、24時間煮沸
なお、本出願は、2009年4月3日付で出願された日本特許出願(特願2009−091585)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
Claims (9)
- リンカーPが、炭素数3以上の主鎖を有し且つ少なくとも1箇所にアルキル分岐鎖を有する構造である、請求項1記載のオレフィン化合物。
- リンカーPが、主鎖に対して分岐して存在するアルキル基を2つ以上有する、請求項1または2記載のオレフィン化合物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のオレフィン化合物を酸化することにより得られるエポキシ樹脂。
- 過酸化水素または過酸を用いてエポキシ化された請求項5記載のエポキシ樹脂。
- 請求項5または6記載のエポキシ樹脂と硬化剤および/または硬化触媒とを含有する硬化性樹脂組成物。
- 請求項7記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
- 請求項7記載の硬化性樹脂組成物で封止された及び/またはダイボンディングされたLED装置。
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