JPWO2010092623A1 - 放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、メンテナンスが容易な放射線断層撮影装置を提供することにある。この課題を解決するための具体的な手段は、次のようなものである。すなわち、放射線断層撮影装置の検出器リング12は、複数のリング12aを備えている。そして、リング12aがその隣のリングに近づくように移動することでリング12aが連接する構成となっている。仮にリング12aの間に隙間が設けられた状態で放射線断層撮影を行ったものとすると、検出器リング12の検出感度は、この隙間に起因して悪くなることになる。しかしながら本発明によれば、リング12aが隣のリング12aに近づくように移動することで、隙間が詰められ、観測されない放射線を極力減少させることができる。

Description

この発明は、被検体から放射される放射線をイメージングする放射線撮影装置に関し、特に被検体の胴体部分を一度に撮影できる程度に広視野の放射線撮影装置に関する。
医療分野において、被検体に投与されて関心部位に局在した放射性薬剤から放出された消滅放射線対(例えばγ線)を検出し、被検体の関心部位における放射性薬剤分布の断層画像を得る放射線断層撮影装置(ECT:Emission Computed Tomography)に使用されている。ECTには、主なものとして、PET(Positoron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置などが挙げられる。
PET装置を例にとって説明する。PET装置は、ブロック状の放射線検出器をリング状に配列した検出器リングを有する。この検出器リングは、被検体を包囲するために設けられているものであり、被検体を透過してきた放射線を検出できる構成となっている。
まずは、従来のPET装置の構成について説明する。従来のPET装置50は、図10に示すように、被検体を導入する導入孔を備えたガントリ51と、ガントリ51の内部に、導入孔を囲むように、放射線を検出するブロック状の放射線検出器52を配列して形成された検出器リング53と、検出器リング53を囲むように設けられた支持部材54とを有している。そして、放射線検出器52の各々について、その支持部材54の介在する位置にブリーダ回路を備えたブリーダユニット55が設けられており、これが支持部材54と放射線検出器52とを連結している。この様なPET装置は、例えば、特許文献1に記載されている。
PET装置は、放射性薬剤より放射される消滅放射線対を測定する。すなわち、被検体Mの内部から放射される消滅放射線対は、進行方向が180°反対方向となっている放射線のペアである。
特開2005−312930号公報
しかしながら、従来の放射線断層撮影装置には、次のような問題点がある。すなわち、従来の放射線断層撮影装置においては、撮影における視野範囲が狭いのである。従来構成に基づいて視野範囲を被検体の体軸方向(図10におけるz方向)に視野範囲を広げようとした場合、検出器リング53を被検体の体軸方向に延伸させることになる。しかし、そのような構成とすると、検出器リング53を構成する放射線検出器52の1つが故障した場合、z方向に伸びて巨大な検出器リング53を分解して放射線検出器52を交換しなければならなくなる。この様なメンテナンスが困難な構成は、採用できない。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、検出感度が高く、メンテナンスが容易な放射線断層撮影装置を提供することにある。
本発明は、上述の課題を解決するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に係る発明は、被検体から放射される放射線を検出する放射線検出器が環状に配列されて構成される第1リングと、放射線検出器が環状に配列されて構成される第2リングと、両リングを包含するガントリと、ガントリに対して第1リングを移動させる第1移動手段と、第1移動手段を制御する移動制御手段と備え、両リングは、互いの中心軸を共有するように所定の隙間を空けて配置されているとともに、移動制御手段の制御に伴って、第1リングが第2リングに近づくように移動することにより、両リングが連接することを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の放射線断層撮影装置の検出器リングは、第1リングと第2リングとを備えている。そして、第1リングおよび第2リングは、ガントリに包含されている。この様な構成とすることで、筐体を配列するだけで視野範囲を広げることができる。本発明によれば、従来通りの検出器リングを複数連ねることで、広視野範囲の放射線断層撮影装置が作成できる。
しかも、第1リングが第2リングに近づくように移動することで両リングが連接する構成となっている。この様にすることで、感度の高い放射線断層撮影装置が提供できる。仮に両リングの間に隙間が設けられた状態で放射線断層撮影を行ったものとすると、検出器リングの内部から隙間を通って、出射する放射線が現れる。この様な放射線は、放射線検出器に入射するものでなく観測されないのであるから、検出器リングの検出感度は、隙間の存在に起因して悪くなることになる。しかしながら本発明によれば、第1リングが第2リングに近づくように移動することで、隙間が詰められ、観測されない放射線を極力減少させることができる。
また、上述の第1リングの移動に係らず、ガントリは移動しないことを特徴とするものである。
[作用・効果]上述の構成は、本発明に係る放射線断層撮影装置の態様を具体的に表したものである。すなわち、第1リングは、ガントリに対して移動することで両リングが連接するのであり、ガントリが移動して両リングが連接するのではない。つまり、上述の構成に係る放射線断層撮影装置は、ガントリの中で第1リングが第2リングに向けて移動するのである。これにより、第1リングを移動させる第1移動手段をより小型のものとすることができる。
また、上述のガントリは、第1リングを包含する第1筐体と、第2リングを包含する第2筐体とを備え、両筐体は、機械的に着脱可能となっていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成とすれば、よりメンテナンスが容易な放射線断層撮影装置が提供できる。例えば、第1リングを交換する必要が生じた場合、第1筐体と第2筐体とを脱離されて、第1筐体に包含される第1リングを露出することができる。この様な構成の具体的な構成は、第1筐体を第2筐体に対して中心軸と直交する方向に引き出して第1リングを露出させるのである。第1リングを第2リングから離間させ、両リングの間に所定の間隙を空けた状態としたうえで、第1筐体を引き出せば、第1リングが第2筐体に干渉することがない。
また、上述の放射線検出器が環状に配列されて構成される第3リングと、第2筐体に対して第2リングを移動させる第2移動手段とを備え、3個のリングは、互いの中心軸を共有するように配置されているとともに、第1リング、第2リング、第3リングの順に所定の隙間を空けて配置され、移動制御手段の制御に伴って、第1リング、および第2リングが同期的に第3リングに近づくように移動することにより、3個のリングが連接すればより望ましい。
[作用・効果]上述のような構成とすることでより制御が容易な放射線断層撮影装置が提供できる。すなわち、上述の構成に係る検出器リングは、3つのリングを有しており、第1リング、および第2リングが同期的に第3リングに近づくように移動して、3個のリングが連接する。つまり、移動制御手段は、各リングを一括に制御するのであるから、その制御はより単純なものとなる。
また、第2筐体は、第1筐体、および第3筐体に挟まれた位置に存する。そして、第2リングは、第1リング、および第3リングに連接する。ここで第2リングが故障し、第2リングを構成する放射線検出器を交換する必要が生じたとする。この場合、連接されていた3個のリングは、離間され、第2リングが第2筐体に包含される状態とする。この状態で第2筐体を引き出せば、容易に第2リングが露出することになるのである。
また、上述の中心軸方向における第1リングの幅は、中心軸方向における第1筐体の幅よりも狭ければより望ましい。
[作用・効果]第1リングの中心軸方向(被検体の体軸方向)の幅が同方向における第1筐体の幅よりも狭いことで、メンテナンスの目的で第1筐体を引き出したときに第1リングが第2筐体に干渉することがない。
また、上述の放射線対の同時計数を行う同時計数手段を備え、第1移動手段は、第1リングが第1筐体に格納された格納状態から、第1リングが第2リングに連接した連接状態を交互に繰り返すように第1リングを制御し、同時計数手段は、第1リングが両状態のいずれかとなっているとき放射線対を計数すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、放射線の検出方法をより多様なものとすることができる。すなわち、放射線断層撮影装置は、格納状態、および連接状態のいずれでも放射線対を計数することができる構成となっている。言い換えると、両状態のいずれでも放射線の検出が行われるということである。単に、検出される放射線線量を増加させる観点で言えば、撮影には第1リングが連接状態となっている場合が好適であることになる。しかし、被検体における放射線発生部の分布によっては、第1リングが格納状態となっているほうがノイズが少なく鮮明な断層画像を取得できる場合もあるのである。この様に、上述の構成は、第1リングが移動するという特徴が放射線断層画像の撮影にも生かされたものとなっている。
また、上述の同時計数手段は、両状態に加えて、両状態の中間的な状態である中間状態にも放射線対を計数すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、放射線の検出方法をさらに多様なものとすることができる。ノイズが少なく鮮明な断層画像を取得できるのは、中間状態である場合もある。上述の構成によれば、撮影に好適な第1リングの状態を探索することができる。また、上述の構成は、格納状態、連接状態、中間状態を繰返しながら、放射線の検出を行うこともできる。
また、上述の第1リングの位置を取得するリング位置取得手段と、リング位置取得手段の位置情報に基づいて、第1リングが出力した放射線対の位置情報を補正する位置情報補正手段とを備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の具体的な態様を表したものである。すなわち、上述の構成は、リング位置取得手段と、位置情報補正手段とを備えている。第1リングが被検体に対して移動するので、第1リングが出力する放射線対に関する情報が示す位置も被検体に対して移動することになる。上述の構成は、第1リングの位置に合わせて第1リングの出力する位置情報を補正することによって、被検体に対する放射線対の位置を取得する。この様にすることで、第1リングが被検体に移動しながら放射線の検出を行う構成においても、第1リングの移動の影響を受けないで歪みのない放射線断層画像が取得できるのである。
また、上述の構成に加え、中心軸方向に伸びるとともに第1リングの内部に挿入された天板を更に備えるとともに、これに加えて、(A)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線源と、(B)天板に対し中心軸周りに回転可能な放射線検出手段と、(C)放射線源と放射線検出手段とを支持する支持手段と、(D)支持手段を回転させる回転手段と、(E)回転手段を制御する回転制御手段を備えた画像生成装置を更に備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成によれば、被検体の内部構造と、薬剤分布との両方を取得できる放射線断層撮影装置が提供できる。PET装置は、一般的に薬剤分布に係る情報を得ることができる。しかしながら、被検体の臓器や組織を写しこんだ断層画像を参照しながら診断を行う必要がある場合がある。上述の構成によれば、被検体の内部構造と、薬剤分布との両方を取得できるので、例えば両画像を重ね合わせることで、診断に好適な合成画像を生成させることができる。
上述の放射線断層撮影装置の検出器リングは、第1リングと第2リングとを備えている。そして、第1リングがその隣の第2リングに近づくように移動することで両リングが連接する構成となっている。この様にすることで、感度の高い放射線断層撮影装置が提供できる。仮に両リングの間に隙間が設けられた状態で放射線断層撮影を行ったものとすると、隙間を通って、検出器リングの内部から出射する放射線が現れる。この様な放射線は、放射線検出器に入射せず観測されないのであるから、検出器リングの検出感度は、隙間に起因して悪くなることになる。しかしながら、本発明によれば、第1リングが第2リングに近づくように移動することで、隙間が詰められ、観測されない放射線を極力減少させることができる。
実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。 実施例1に係るリングの構成を説明する概念図である。 実施例1に係るガントリの構成を説明する斜視図である。 実施例1に係るリング移動機構の構成を説明する斜視図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する断面図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する断面図である。 実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する断面図である。 実施例2に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。 従来の構成を説明する一部破断面図である。
符号の説明
d 所定の隙間
1 放射線検出器
9 放射線断層撮影装置
11a 第1筐体
11a 第2筐体
12c 中央リング(第3リング)
12d 準中央リング(第2リング)
12e 周辺リング(第1リング)
17 リング位置取得部(リング位置取得手段)
21 同時計数部(同時計数手段)
22 位置情報補正部(位置情報補正手段)
39 リング移動機構(第1移動手段、第2移動手段)
40 リング移動制御部(移動制御手段)
41 回転機構(回転手段)
42 回転制御部(回転制御手段)
43 X線管(放射線源)
44 FPD(放射線検出手段)
47 支持体(支持手段)
<放射線断層撮影装置の全体構成>
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の各実施例を図面を参照しながら説明する。図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、図1に示すように、被検体Mを仰臥させる天板10と、被検体Mを包囲する貫通穴を有するガントリ11を有している。天板10は、ガントリ11の開口を貫通するように備えられているとともに、ガントリ11の開口の伸びる方向に沿って進退自在となっている。この様な天板10の摺動は、天板移動機構15によって実現される。天板移動機構15は、天板移動制御部16によって制御される。
ガントリ11の内部には、被検体Mから放射される消滅γ線対を検出する検出器リング12が備えられている。この検出器リング12は、被検体Mの体軸方向z(本発明の延伸方向に相当する。)に伸びた筒状であり、その長さは、1.8m程度である。すなわち、検出器リング12は、被検体Mの少なくとも胴体部分を完全に覆う事ができる程度まで伸びている。クロック19は、検出器リング12に時間情報を送出する。検出器リング12から出力される検出データは、γ線をどの時点で取得されたかという時刻情報が付与され、後述のフィルタ部20に入力されることになる。
検出器リング12は、複数のリング12aが体軸方向に連接して構成されている。具体的には、検出器リング12は、リング12aがその中心軸を共有して連接することで構成されている(図6参照)。また、リング12aは、ブロック状の放射線検出器1がリング状に配列されて構成される。放射線検出器1における1つあたりの幅は、約5cmであったとすると、リング12aに放射線検出器1は、z方向(リング12aの中心軸方向)に例えば4個配列されていることになる[図3(b)参照]。そして、厚さ約20cmのリング12aが7個分だけz方向に配列されて、被検体を覆う検出器リング12が構成されているのである(図6参照)。なお、本明細書における「リング」は、検出器リング12を構成する7個の環状の部材を表している。
放射線検出器1の構成について簡単に説明する。図2は、実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。放射線検出器1は、図2に示すように放射線を蛍光に変換するシンチレータ2と、蛍光を検出する光検出器3とを備えている。そして、シンチレータ2と光検出器3との介在する位置には、蛍光を授受するライトガイド4が備えられている。
シンチレータ2は、シンチレータ結晶が2次元的に配列されて構成されている。シンチレータ結晶は、Ceが拡散したLu2(1−X)2XSiO(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。そして、光検出器3は、どのシンチレータ結晶が蛍光を発したかという蛍光発生位置を特定することができるようになっているとともに、蛍光の強度や、蛍光の発生した時刻をも特定することができる。また、実施例1の構成のシンチレータ2は、採用しうる態様の例示にすぎない。したがって、本発明の構成は、これに限られるものではない。
リング12aの構成について説明する。図3に示すように、実施例1によれば、100個前後の放射線検出器1が円環状に配列することでリング12aが形成されるので、z方向から貫通穴12kを見たとき、貫通穴12kは、例えば正100角形となっている。貫通穴12kは、z方向に伸びて100角柱の形状となっている。
ガントリ11について説明する。実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、図4に示すように、複数の筐体11aがz方向に連接してガントリ11が構成される。筐体11aは、z方向に約25cmの幅を有する円環状であり、その個数は、上述のリング12aと同数の7個となっている。リング12aの各々は、筐体11aの各々に覆われており、リング12aは、筐体11aからz方向に飛び出していない(図6参照)。
また、リング12aと筐体11aとの介在する位置には、筐体11aに対してリング12aをz方向に進退させるリング移動機構39が備えられている。このリング移動機構39は、図4においては、単一の筐体11aに設けられているように描かれているが、このリング移動機構39は、7個の筐体11aの各々に設けられている。なお、リング移動機構39は、リング移動制御部40の制御に従う。主制御部35は、リング移動制御部40の制御を統括する。リング移動機構は、本発明の第1移動手段、第2移動手段に相当し、リング移動制御部は、本発明の移動制御手段に相当する。
リング移動機構39は、図5に示すように、リング12aを支持する支持体39aと、4角形となっている支持体39aの4辺を支える4本のレール39bと、モータなどのリング駆動部39cと、リング駆動部39cに駆動されるとともに支持体39aに設けられた回転部材39dを有している。レール39bの各々は、筐体11aに固着されている。回転部材39dは、レール39bの各々に設けられており、レール39bの表面を回転しながら移動する。リング駆動部39cは、リング移動制御部40の制御にしたがって回転部材39dを駆動し、これに伴い、リング12aは、筐体11aに対してz方向に進退自在に移動するのである。
なお、実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、図1に示すように、被検体Mの断層画像を取得するための各部が更に設けられている。具体的には、放射線断層撮影装置9は、検出器リング12で検出された検出データのうち、有効なデータを抽出するフィルタ部20と、フィルタ部20にて有効とみなされたデータを受信し、消滅γ線対の同時計数を行う同時計数部21と、同時計数部21にて消滅γ線対であると判断された2つのγ線検出データから検出器リング12におけるγ線の入射位置を弁別するLOR特定部23と、検出データを記憶するデータ記憶部24と、被検体Mの断層画像を形成するマッピング部25と、被検体Mの断層画像に較正を加える較正部26とを備えている。較正部26は、較正データ記憶部34に記憶されたマップを参照して断層画像に写りこんだ偽像を除去する。同時計数部は、本発明の同時計数手段に相当する。
フィルタ部20は、無用な検出データを廃棄する目的で設けられているものである。2つのシンチレータ結晶が放射線を捉えたとき、これは、単一の放射線対であったとされる。しかし、全てのシンチレータ結晶の組み合わせについて同時計数を行うと、データ処理が極めて煩雑となる。そこで、フィルタ部20は、放射線対を捉えた2つのシンチレータ結晶が、z方向に大きく離間していない放射線対を選択して同時計数部21にパスする構成となっている。
そしてさらに、実施例1に係る放射線断層撮影装置9は、各部を統括的に制御する主制御部35と、放射線断層画像を表示する表示部36とを備えている。この主制御部35は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより、フィルタ部20,同時計数部21,LOR特定部23,データ記憶部24,およびマッピング部25,較正部26とを実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。
<放射線断層撮影装置の動作>
次に、実施例1において最も特徴的な構成である、放射線断層撮影装置9の動作について説明する。図6は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の動作を説明する断面図である。放射線断層撮影装置9の初期状態において、隣接するリング12aの各々は、所定の間隔d(例えば5cm)だけ離間している。そして、リング12aは、そのz方向における中央と、筐体11aのz方向の中央とが一致するように配置されている。つまり、リング12aのz方向の幅は、筐体11aのそれよりも狭くなっている。なお、図6は、筐体11aの各々にリング12aがz方向に飛び出さずに格納された状態であり、この状態を格納状態と呼ぶ。
この状態から術者が、入力部38を通じて、リング12aを連接させる指示を行ったとすると、図7に示すように、リング移動制御部40は、リング移動機構39を制御して、検出器リング12の中央に位置する中央リング12cに集合するように、残りの6個のリング12aをz方向に移動させる。こうして、各リング12aの間に設けられていた間隔dは、塞がって消失し、各リング12aが連接することになる。なお、図7において、リング12aのうち、中央リング12cに隣接する準中央リング12dは、本発明の第2リングに相当する。そして、リング12aのうち、中央リング12cとともに準中央リング12dを挟むように隣接する周辺リング12eは、本発明の第1リングに相当する。
リング12aの各々が中央リング12aに集中する構成とすることにより、検出器リング12のz方向の端部に位置するリング12aの移動距離を極力小さくすることができる。図6において、z方向に最後方にあるリング12aと、中央リング12aとの間には、2つのリング12aと、3箇所の間隙が存在する。つまり、図7におけるリング12aは、所定の間隙dの3倍の長さ(つまり、約15cm)を移動するだけでよい。この様にすることで、リング移動機構39の構成を単純なものとすることができる。仮に、z方向に最前方にあるリング12aに他のリング12aが集中する構成となっていれば、z方向に最後方にあるリング12aは、所定の間隙dの6倍の長さを移動しなければならなくなる。
なお、リング12aは、ガントリ11aに対して相対的に移動するのであり、リング12aが移動したとしても、各筐体11aの位置に変化はない。
また、術者が、入力部38を通じて、リング12aを離間させるように指示を行ったとすると、図7の状態(連接状態)から図6の状態に戻る。この様な指示は、例えば、図7の状態において、リング12aを構成する放射線検出器1の故障が判明した場合、連接したリング12aを離間させて、リング12aの交換を行うときに行われる。
すなわち、各筐体11aは、機械的に着脱可能となっており、図8に示すように、筐体11aをz方向と直交する方向に引き出せば、筐体11aに包含されたリング12aが露出するのである。こうして、検出器リング12の内部で放射線検出器1の故障が生じても、故障した放射線検出器1をリング12aごと取り出すことができる。これにより、放射線断層撮影装置9のメンテナンスがより容易となるのである。
<放射線断層撮影装置を用いた検査>
この様な放射線断層撮影装置を用いた検査方法について説明する。実施例1に係る放射線断層撮影装置9で検査を行うには、まず、放射線薬剤を予め注射投薬された被検体Mを天板10に載置する。そして、天板10を摺動させ、被検体Mをガントリ11の開口に導入する。この時点より、被検体Mから発せられる消滅γ線対が検出される。このとき被検体Mにおける撮影部位は、全てガントリ11の内部に納まる格好となり、放射線検出の期間中、天板10は移動しない。
同時計数部21は、逐次、検出器リング12が出力する検出データについて同時計数を行い、消滅放射線対のペアリングが行われ、LOR特定部23は、消滅放射線対が検出器リング12のどこに入射したのかを特定する。すなわち、2つの放射線が、所定のタイムウィンドウに収まる期間の間、検出器リング12の異なる2箇所で検出された場合、2つの放射線は、同時に検出器リング12に入射したものと見なされ、これらを、単一の放射線対であったものと見なすのである。なお、放射線がどの時点で検出器リング12に入射したかは、クロック19が検出信号に付加した時刻情報を基に判断される。同時計数部21,LOR特定部23が出力したデータは、データ記憶部24に記憶される。データ記憶部24では、同時計数部が特定したLOR(Line of response:放射線対を検出した2つのシンチレータ結晶を結ぶ線分)の各々について、同時計数部が検出データを出力した回数を記憶し、LOR毎に消滅γ線対を計測した回数(同時イベント数)を記録する。つまり、データ記憶部24には、LORと消滅γ線対の計数回数とが連関されて記憶されている。マッピング部25は、この関連データを組み立てて、断層画像(PET画像)を取得する。この様にして生成された被検体Mの断層画像は、較正部26に出力され、被検体Mの断層像に重畳している偽像を除去するデータ処理が行われる。こうして得られた完成画像は、表示部36にて表示される。これをもって、実施例1の構成に係る放射線断層撮影装置9を用いた検査は終了となる。
以上のように、実施例1の放射線断層撮影装置9の検出器リング12は、周辺リング12eと準中央リング12dとを備えている。そして、周辺リング12eおよび準中央リング12dは、筐体11aの各々に包含されている。この筐体11aが連接してガントリ11を構成しているのである。この様な構成とすることで、筐体11aを配列するだけで視野範囲を広げることができる。実施例1によれば、従来通りの検出器リングを複数連ねることで、広視野範囲の放射線断層撮影装置9が作成できる。
しかも、周辺リング12eが準中央リング12dに近づくように移動することで両リングが連接する構成となっている。この様にすることで、感度の高い放射線断層撮影装置9が提供できる。仮に両リングの間に隙間が設けられた状態で放射線断層撮影を行ったものとすると、隙間を通って、検出器リング12から出射する放射線が現れる。この様な放射線は、放射線検出器1に入射せず、観測されないのであるから、検出器リング12の検出感度は、隙間に起因して悪くなることになる。しかしながら、実施例1によれば、周辺リング12eが準中央リング12dに近づくように移動することで、隙間が詰められ、観測されない放射線を極力減少させることができる。
また、実施例1の筐体11aは、z軸方向に連接されており、周辺リング12eの移動に係らず、周辺リング12eを包含する筐体11aの位置関係は変動しない。すなわち、周辺リング12eは、筐体11aに対して移動することでリング12a〜12eが連接するのであり、筐体11aの位置が変更されてリング12a〜12eが連接するのではない。つまり、実施例1の構成に係る放射線断層撮影装置9は、ガントリ11の中で周辺リング12eが準中央リング12dに向けて移動するのである。これにより、周辺リング12eを移動させるリング移動機構39をより小型のものとすることができる。
また、実施例1の筐体11aは、機械的に着脱可能となっている。例えば、周辺リング12eを交換する必要が生じた場合、筐体11a同士を脱離されて、筐体11aに包含される周辺リング12eを露出することができる。すなわち、筐体11aをその隣の筐体11aに対してz方向と直交する方向に引き出して周辺リング12eを露出させるのである。周辺リング12eを準中央リング12dから離間させ、図6の示すようにリング12a〜12eの間に所定の間隙dを空けた状態としたうえで、図8の示すようにz方向と直交する方向に筐体11aを引き出せば、周辺リング12eが隣の筐体11aに干渉することがない。これにより、よりメンテナンスが容易な放射線断層撮影装置9が提供できる。
また、周辺リング12e,準中央リング12d,中央リング12cは所定の隙間dを空けて配置され、リング移動制御部40の制御に伴って、周辺リング12e,および準中央リング12dが同期的に中央リング12cに近づくように移動することにより、3個のリングが連接する構成となっている。つまり、リング移動制御部40は、各リングを一括に制御するのであるから、その制御はより単純なものとなる。すなわち、実施例1のような構成とすることでより制御が容易な放射線断層撮影装置9が提供できる。
ここで準中央リング12dが故障し、準中央リング12dを構成する放射線検出器1を交換する必要が生じたとする。連接されていた3個のリングは、離間され、準中央リング12dが筐体11aに包含される。この状態で筐体11aを引き出せば、容易に準中央リング12dが露出することになるのである。
また、実施例1のz軸方向におけるリング12aの幅は、z軸方向における筐体11aの幅よりも狭くなっている。これにより、メンテナンスの目的で筐体11aを引き出したときにリング12aが隣の筐体11aに干渉することがない。
次に、実施例2に係るPET/CT装置について説明する。PET/CT装置とは、実施例1,実施例2で説明した放射線断層撮影装置(PET装置)9と、X線を用いた断層画像を生成するCT装置とを有する構成で、両者で得られた断層画像を重ね合わせた合成画像を生成することができる医用装置である。
実施例2に係るPET/CT装置の構成について説明する。実施例2に係るPET/CT装置におけるPET装置においては、実施例1,または実施例2で説明した放射線断層撮影装置(PET装置)9を用いることができる。したがって、実施例2における特徴的な部分であるCT装置について説明する。図9に示すように、CT装置8は、ガントリ45を有している。ガントリ45には、z方向に伸びた開口が設けられており、この開口に天板10が挿入されている。
ガントリ45の内部には、X線を被検体Mに向けて照射するX線管43と、被検体Mを透過してきたFPD(フラット・パネル・ディテクタ)44と、X線管43とFPD44とを支持する支持体47とが備えられている。支持体47は、リング形状となっており、z軸周りに回転自在となっている。この支持体47の回転は、例えばモータのような動力発生手段と、例えば歯車のような動力伝達手段とから構成される回転機構41が実行する。また、回転制御部42は、この回転機構41を制御するものである。X線管は、本発明の放射線源に相当する。FPDは、本発明の放射線検出手段に相当し、支持体は、本発明の支持手段に相当する。回転機構は、本発明の回転手段に相当し、回転制御部は、本発明の回転制御手段に相当する。
CT画像生成部48は、FPD44から出力されたX線検出データを基に、被検体MのX線断層画像を生成するものである。また、重ね合わせ部49は、放射線断層撮影装置(PET装置)9から出力された被検体M内の薬剤分布を示すPET画像と、上述のX線断層画像とを重ね合わせることで重合画像を生成する構成となっている。
主制御部35は、各種のプログラムを実行することにより、実施例1,実施例2に係るマッピング部25,較正部26の他、回転制御部42,CT画像生成部48,重ね合わせ部49,およびX線管制御部46とを実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。
X線透視画像の取得方法について説明する。X線管43とFPD44とは、互いの相対位置を保った状態でz軸周りに回転する。このときX線管43は間歇的にX線を被検体Mに向けて照射し、その度ごとに、CT画像生成部48は、X線透視画像を生成する。この複数枚のX線透視画像は、CT画像生成部48において例えば、既存のバック・プロジェクション法を用いて単一の断層画像に組み立てられる。
次に、合成画像の生成方法について説明する。PET/CT装置にて合成画像を取得するには、被検体Mの関心部位をCT装置に導入して、そのX線断層画像を取得する。これに加えて被検体Mの関心部位を放射線断層撮影装置(PET装置)9に導入してPET画像を取得することになる。重ね合わせ部49によって両画像が重ね合わせられ、完成した合成画像は、表示部36にて表示される。これにより、薬剤分布と被検体Mの内部構造とを同時に認識することができるので診断に好適な断層画像が提供できる。
以上のように、実施例2の構成によれば、被検体Mの内部構造と、薬剤分布との両方を取得できる放射線断層撮影装置9が提供できる。PET装置は、一般的に薬剤分布に係る情報を得ることができる。しかしながら、被検体Mの臓器や組織を写しこんだ断層画像を参照しながら診断を行う必要がある場合がある。上述の構成によれば、被検体Mの内部構造と、薬剤分布との両方を取得できるので、例えば両画像を重ね合わせることで、診断に好適な合成画像を生成させることができる。
本発明は、上述の構成に限られず、下記のような変形実施が可能である。
(1)各実施例では、図6のように、リング12aが連接状態のときに同時計数が行われていたが、同時計数は、図7のように、リング12a〜12eが格納状態となっているとき同時計数する構成とすることもできる。これにより、放射線の検出方法をより多様なものとすることができる。すなわち、放射線断層撮影装置9は、格納状態、および連接状態のいずれでも放射線対を計数することができる構成となっている。言い換えると、両状態のいずれでも放射線の検出が行われるということである。単に、検出される放射線線量を増加させる観点で言えば、撮影には周辺リング12eが連接状態となっている場合が好適であることになる。しかし、被検体Mにおける放射線発生部の分布によっては、周辺リング12eが格納状態となっているほうがノイズが少なく鮮明な断層画像を取得できる場合もあるのである。この様に、本変形例の構成は、周辺リング12eが移動するという特徴が放射線断層画像の撮影にも生かされたものとなっている。
(2)また、両状態に加えて、同時計数は、両状態の中間的な状態である中間状態(図6と、図7の中間的な状態)にも行われる構成とすることもできる。これにより、放射線の検出方法をさらに多様なものとすることができる。ノイズが少なく鮮明な断層画像を取得できるのは、中間状態である場合もある。本変形例の構成によれば、撮影に好適なリング12a〜12eの状態を探索することができる。また、実施例1の構成は、格納状態、連接状態、中間状態を繰返しながら、放射線の検出を行うこともできる。
(3)また、各実施例の構成に加えて、図1におけるリングの位置を取得するリング位置取得部17と、これが出力する位置情報に基づいて、リング12a〜12eが出力した放射線対の位置情報を補正する位置情報補正部22とを利用する構成とすることもできる。すなわち、リング12a〜12eが被検体Mに対して移動するので、リング12a〜12eが出力する放射線対に関する情報が示す位置も被検体Mに対して移動することになる。実施例1の構成は、リング12a〜12eの位置に合わせてリング12a〜12eの出力する位置情報を補正することによって、被検体Mに対する放射線対の位置を取得する。この様にすることで、リング12a〜12eが被検体Mに移動しながら放射線の検出を行う構成においても、リング12a〜12eの移動の影響を受けないで歪みのない放射線断層画像が取得できるのである。なお、リング位置取得部17は、図4におけるリング移動制御部40よりリングの移動制御に関するデータを取得することでリング12a〜12eの位置情報を得るのである。位置情報補正部は、本発明の位置情報補正手段に相当し、リング位置取得部は、本発明のリング位置取得手段に相当する。
(4)上述した各実施例のいうシンチレータ結晶は、LYSOで構成されていたが、本発明においては、その代わりに、GSO(GdSiO)などのほかの材料でシンチレータ結晶を構成してもよい。本変形例によれば、より安価な放射線検出器が提供できる放射線検出器の製造方法が提供できる。
(5)上述した各実施例において、蛍光検出器は、光電子増倍管で構成されていたが、本発明はこれに限らない。光電子増倍管に代わって、フォトダイオードやアバランシェフォトダイオードや半導体検出器などを用いてもよい。
(6)上述した各実施例において、天板が摺動自在となっていたが、本発明はこれに限らず、たとえば、天板は固定であり、ガントリ11が摺動する構成としてもよい。
以上のように、本発明は、医用の放射線断層撮影装置に適している。
本発明は、上述の課題を解決するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に係る発明は、被検体から放射される放射線を検出する放射線検出器が環状に配列されて構成される第1リングと、放射線検出器が環状に配列されて構成される第2リングと、両リングを包含するガントリと、ガントリに対して第1リングを移動させる第1移動手段と、第1移動手段を制御する移動制御手段と備え、両リングは、互いの中心軸を共有するように所定の隙間を空けて配置されているとともに、移動制御手段の制御に伴って、第1リングが第2リングに近づくように移動することにより、両リングが連接し、ガントリは、第1リングを包含する第1筐体と、第2リングを包含する第2筐体とを備え、両筐体は、機械的に着脱可能となっていることを特徴とするものである。
しかも、第1リングが第2リングに近づくように移動することで両リングが連接する構成となっている。この様にすることで、感度の高い放射線断層撮影装置が提供できる。仮に両リングの間に隙間が設けられた状態で放射線断層撮影を行ったものとすると、検出器リングの内部から隙間を通って、出射する放射線が現れる。この様な放射線は、放射線検出器に入射するものでなく観測されないのであるから、検出器リングの検出感度は、隙間の存在に起因して悪くなることになる。しかしながら本発明によれば、第1リングが第2リングに近づくように移動することで、隙間が詰められ、観測されない放射線を極力減少させることができる。
また、上述の構成とすれば、よりメンテナンスが容易な放射線断層撮影装置が提供できる。例えば、第1リングを交換する必要が生じた場合、第1筐体と第2筐体とを脱離されて、第1筐体に包含される第1リングを露出することができる。この様な構成の具体的な構成は、第1筐体を第2筐体に対して中心軸と直交する方向に引き出して第1リングを露出させるのである。第1リングを第2リングから離間させ、両リングの間に所定の間隙を空けた状態としたうえで、第1筐体を引き出せば、第1リングが第2筐体に干渉することがない。

Claims (9)

  1. 被検体から放射される放射線を検出する放射線検出器が環状に配列されて構成される第1リングと、
    前記放射線検出器が環状に配列されて構成される第2リングと、
    前記両リングを包含するガントリと、
    前記ガントリに対して前記第1リングを移動させる第1移動手段と、
    前記第1移動手段を制御する移動制御手段と備え、
    両リングは、互いの中心軸を共有するように所定の隙間を空けて配置されているとともに、
    前記移動制御手段の制御に伴って、前記第1リングが前記第2リングに近づくように移動することにより、両リングが連接することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記第1リングの移動に係らず、ガントリは移動しないことを特徴とする放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記ガントリは、第1リングを包含する第1筐体と、第2リングを包含する第2筐体とを備え、
    両筐体は、機械的に着脱可能となっていることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記放射線検出器が環状に配列されて構成される第3リングと、
    前記第2筐体に対して前記第2リングを移動させる第2移動手段とを備え、
    3個のリングは、互いの中心軸を共有するように配置されているとともに、前記第1リング、前記第2リング、前記第3リングの順に所定の隙間を空けて配置され、
    前記移動制御手段の制御に伴って、前記第1リング、および前記第2リングが同期的に前記第3リングに近づくように移動することにより、3個のリングが連接することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記中心軸方向における前記第1リングの幅は、前記中心軸方向における前記第1筐体の幅よりも狭いことを特徴とする放射線断層撮影装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    放射線対の同時計数を行う同時計数手段を備え、
    前記第1移動手段は、前記第1リングが前記第1筐体に格納された格納状態から、前記第1リングが前記第2リングに連接した連接状態を交互に繰り返すように前記第1リングを制御し、前記同時計数手段は、前記第1リングが両状態のいずれかとなっているとき放射線対を計数することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  7. 請求項6に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記同時計数手段は、両状態に加えて、両状態の中間的な状態である中間状態にも放射線対を計数することを特徴とする放射線断層撮影装置。
  8. 請求項7に記載の放射線断層撮影装置において、
    前記第1リングの位置を取得するリング位置取得手段と、
    前記リング位置取得手段の位置情報に基づいて、前記第1リングが出力した放射線対の位置情報を補正する位置情報補正手段とを備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の放射線断層撮影装置において、
    前記中心軸方向に伸びるとともに前記第1リングの内部に挿入された天板を更に備えるとともに、これに加えて、
    (A)前記天板に対し前記中心軸周りに回転可能な放射線源と、
    (B)前記天板に対し前記中心軸周りに回転可能な放射線検出手段と、
    (C)前記放射線源と前記放射線検出手段とを支持する支持手段と、
    (D)前記支持手段を回転させる回転手段と、
    (E)前記回転手段を制御する回転制御手段を備えた画像生成装置を更に備えることを特徴とする放射線断層撮影装置。
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