JP6057019B2 - 乳房検査用放射線断層撮影装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体から放射される消滅放射線のペアを検出して、被検体内の放射性薬剤分布のイメージングを行う乳房検査用放射線断層撮影装置に係り、特に、がんの診断を目的とした乳房検査用放射線断層撮影装置に関する。
医療機関には、放射性薬剤の分布をイメージングする放射線断層撮影装置が配備されている。この様な放射線断層撮影装置の具体的な構成について説明する。従来の放射線断層撮影装置は、放射線を検出する放射線検出器を円周上に並べて構成した検出器リングが備えられている。この検出器リングは、被検体内の放射性薬剤から照射される互いに反対方向となっている一対の放射線(消滅放射線のペア)を検出する(例えば、特許文献1参照)。
この様な放射線断層撮影装置の一種として、乳房検査用の放射線断層撮影装置がある。この乳房検査用放射線断層撮影装置について具体的に説明する。図19は、従来の乳房検査用放射線断層撮影装置について説明する図である。従来の乳房検査用放射線断層撮影装置では、検査に際し、被検体Mの乳房の片側が検出器リング62に導入される。この状態で、検出器リング62は、被検体Mから照射される消滅放射線のペアを検出する。
特開2010−10772号公報
しかしながら、従来構成の乳房検査用放射線断層撮影装置には次のような問題点がある。すなわち、従来装置によれば、被検体の異常を見過ごす可能性がある。
ガンはリンパ節に転移することがよくある。従って、乳がん検診を行う際には、乳房のみならず、このリンパ節についても放射性薬剤分布のイメージングをした方がより正確な診断ができる。従来装置では、乳房内にあるリンパ節についてのイメージングをすることは可能である。
しかしながら、従来構成によれば、イメージングができるのは乳房内部についてのみである。乳房の周囲には乳がんの転移の可能性がある腋窩リンパ節や胸骨傍リンパ節などのリンパ節がある。従来装置ではこれらのイメージングができない。これらリンパ節は、被検体の体幹部に位置しているので、撮影しようとしても、検出器リング62の内部に位置させることができないのである。
従来の常識では、この様なリンパ節は、図20に示すような全身撮影用の放射線断層撮影装置を用いてイメージングするしかない。全身撮影用の放射線断層撮影装置は、乳房検査用と比べて高価なばかりではなく画質も低い。もしも被検体の体幹部に位置するリンパ節までイメージングできるような乳房検査用装置があれば、高解像度の断層画像が安価に得られるようになる。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、正確な診断を安価に実現できる乳房検査用放射線断層撮影装置を提供することにある。
本発明は上述の課題を解決するために次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る乳房検査用放射線断層撮影装置は、被検体の頭部を載置する頭部支持体と、被検体の腰部を載置する腰部支持体と、頭部支持体と腰部支持体との間に設けられた隙間に位置するとともに、中心軸が頭部支持体から腰部支持体に向かう方向に伸びたリング状であり、弧状となっている複数の部分検出器リングが連接して構成され、変形可能となっている検出器リングと、リング状の検出器リングは、変形されることにより輪が途切れ、被検体を検出器リングの内部に導入する通路を生成させるとともに、被検体の導入の後、変形が解除され途切れた輪が元に戻ることで被検体の胸部を包囲するように構成されていることを特徴とするものである。
[作用・効果]本発明によれば、正確な診断を安価に実現できる乳房検査用放射線断層撮影装置を提供することができる。すなわち、本発明の構成は、被検体の胸部を包囲するような検出器リングを備えている。このような検出器リングによれば、被検体の両乳房のみならず幹部も含めた被検体の胸部全体をイメージングすることができる。従って、本発明の装置によれば、両乳房とともに乳がんの転移の可能性があるリンパ節についても放射性薬剤の分布を知ることができ、正確な診断をすることができるようになる。
また、本発明によれば、全身撮影用の装置よりも検出器リングを小さくすることができる。全身撮影用の装置の検出器リングは、被検体を体軸方向から通過させることができる程度に内径を広くする必要がある。本発明の構成によれば、リング状の検出器リングを変形させて検出器リングの輪を途切れさせることにより、被検体を検出器リングの内部に導入するときの通路を生成させる。したがって、本発明によれば検出器リングに被検体を体軸方向から通過させる必要がなく、検出器リングを全身撮影用のものよりも小さくすることができる。これにより安価で画質の高い画像が得られる乳房検査用放射線断層撮影装置が提供できる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、リング状の検出器リングは、内壁の底部が頭部支持体および腰部支持体より下側に位置していればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。検出器リングの内壁の底部が頭部支持体および腰部支持体より下側に位置していれば、被検体の乳房が収まる空間が確保されるので、より確実に撮影を行うことができる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、頭部支持体から腰部支持体に向かう方向に伸びた乳房支持部材がリング状の検出器リングの内壁の底部に設けられていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。上述のような構成とすれば、乳房支持板により被検体の乳房と検出器リングとが接触しないようにすることができる。これにより、検出器リングを変形させても部分検出器リングにより乳房が挟まれる危険性がなくなる。また、体幹部も検出器リングに接触しないようにすることができる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、リング状の検出器リングには、放射線を発生させるラインソースを検出器リングに沿って円運動させるリング状レールが備えられており、リング状レールは、リング状の検出器リングを変形させると、部分検出器リングの各々に対応した部分レールに分割されればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。上述のような部分レールを備えるようにすれば、検出器リングを複数の部分検出器リングで構成するようにしても、ラインソースを円運動させるリング状レールが構成できる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、検出器リングの内径は、35cmから40cmまでとなっていればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。検出器リングの内径が35cmから40cmまでとなっていれば、被検体の胸部を体幹部も含めて確実に包囲することができる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、被検体を検出器リングの中心軸と交差する方向から検出器リングの内部に導入すればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。上述のように被検体を検出器リングの中心軸と交差する方向から検出器リングの内部に導入すれば、より確実に被検体を検出器リング内部に導入することができる。
また、上述の乳房検査用放射線断層撮影装置において、部分検出器リングを互いに移動させることにより検出器リングを変形させる変形手段と、検出器リングの変形を実行する変形制御手段とを備えればより望ましい。
[作用・効果]上述の構成は、本発明の乳房検査用放射線断層撮影装置をより具体的に表している。すなわち、上述の構成によれば、検出器リングの変形を自動で行うことができる。
全身撮影用の装置の検出器リングは、被検体を体軸方向から通過させることができる程度に内径を広くする必要がある。本発明の構成によれば、リング状の検出器リングを変形させて検出器リングの輪を途切れさせることにより、被検体を検出器リングの内部に導入するときの通路を生成させる。したがって、本発明によれば検出器リングに被検体を体軸方向から通過させる必要がなく、検出器リングを全身撮影用のものよりも小さくすることができる。これにより安価で画質の高い画像が得られる乳房検査用放射線断層撮影装置が提供できる。
実施例1に係る乳房検査用放射線断層撮影装置の全体構成を説明する機能ブロック図である。 実施例1に係る装置の構成を説明する斜視図である。 実施例1に係る検出器リングを説明する平面図である。 実施例1に係る放射線検出器を説明する斜視図である。 実施例1に係る乳房支持板を説明する模式図である。 実施例1に係るガントリの変形を説明する断面図である。 実施例1に係るガントリの変形を説明する断面図である。 実施例1に係るガントリの変形を説明する断面図である。 実施例1に係る被検体の姿勢について説明する模式図である。 実施例1に係るガントリのシフトについて説明する模式図である。 実施例1に係るラインソースについて説明する模式図である。 実施例1に係るレールについて説明する模式図である。 実施例1に係るレールについて説明する模式図である。 実施例1に係るレールについて説明する模式図である。 実施例1に係る装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の1変形例を説明する模式図である。 本発明の1変形例を説明する模式図である。 本発明の1変形例を説明する模式図である。 従来構成の乳房検査用放射線断層撮影装置を説明する模式図である。 従来構成の装置の問題点を説明する模式図である。
以降、実施例を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
以下、本発明に係る放射線断層撮影装置の実施例について図面を参照しながら説明する。実施例1におけるγ線は本発明の放射線の一例である。なお、実施例1の構成は、乳房検査用放射線断層診断装置となっている。すなわち、実施例1の放射線断層撮影装置は、乳房に分布する放射性薬剤のイメージングを行って断層画像を生成するPET(Positron Emission Tomography)装置の一種である。そして、実施例1の装置は、被検体Mの右乳房と左乳房と同時に撮影する構成となっている。
<放射線断層撮影装置の全体構成>
図1は、実施例1に係る放射線断層撮影装置の具体的構成を説明する機能ブロック図である。実施例1に係る放射線断層撮影装置は、被検体Mの乳房を導入させる開口部を備えたガントリ11と、ガントリ11の内部に設けられた被検体Mの乳房を包囲するリング状の検出器リング12とを備えている。検出器リング12に設けられた開口部は、z方向に伸びた円筒形(正確には、正多角柱)となっている。したがって、検出器リング12自身もz方向に伸びている。なお、検出器リング12の開口部の領域が、放射線断層撮影装置の断層画像が生成できる撮影視野となっている。z方向は、検出器リング12の中心軸の伸びる方向に沿っている。
検出器リング12は、放射線を検出する後述の放射線検出器がリング状に配列されて構成される。この検出器リング12は、中心軸が天板10aから天板10bに向かうz方向に伸びたリング状であり、後述のように弧状となっている複数の部分リング12a,12bが連接して構成される。部分リング12a,12bは、本発明の部分検出リングに相当する。
検出器リング12は、検査の際、被検体Mの胸部を包囲する構成となっている。したがって、本発明の装置では、被検体Mの乳房の両方が一度にイメージングされることになる。この検出器リング12の内径は、35cmから40cmまでとなっている。ちなみに、全身撮影用PET装置に設けられる検出器リングの内径は少なくとも60cm程度である。本発明に係る検出器リング12は、全身用のものに比べてかなり小さい。
被検体Mを載置する天板10a,10bについて説明する。検査の際、天板10a,10bには腹ばいの状態の被検体Mが載置される。天板10a,10bのうち、天板10aには被検体Mの頭部が載置され、天板10bには被検体Mの腰部および脚部が載置される。そして、天板10a,10bには被検体Mの胸部を載置する場所はなく、被検体Mの胸部に当たる部分は、天板10a,10bの隙間となっている。天板10a,10bは、支持台9により支持される。天板10a,10bのそれぞれは、本発明の頭部支持体および腰部支持体に相当する。
天板10a,10bの隙間には、ガントリ11が配置される。この隙間のz方向の幅は、ガントリ11のz方向の幅よりも広くなっている。
<天板とガントリとの位置関係>
図2は、本発明に係る装置の全体像を表す斜視図である。図2に示すように、本発明に係る装置は、天板10a,ガントリ11,天板10bがこの順にz方向に配列した構成となっている。このことは、天板10a,検出器リング12,天板10bがこの順にz方向に配列していることを表している。本発明においては、このような部材の配列順は常に保たれる。本発明の検出器リング12は、専ら天板10aと天板10bとの間に設けられた隙間に位置する。
本発明においては、後述の変形機構23およびシフト機構25によりガントリ11(検出器リング12)が変形およびシフトする構成となっている。しかしながら、如何に変形およびシフトしようとも、天板10a,ガントリ11(検出器リング12),天板10bの配列順に変化はない。この点、一般的な全身用PETでは、天板がガントリの内部に導入できる構成となっている。したがって、ガントリと天板との位置関係は一定ではない。一方、本発明の装置は、ガントリ11が天板10a,10bの隙間にはめ込まれたような構成となっており、天板10a,ガントリ11(検出器リング12),天板10bの順に配列している。
本発明に係るガントリ11の内壁の底部は、天板10a,10bよりも下側に位置している。したがって、本発明のガントリ11は、一見すると天板10a,10bにめり込んでいるように見える。ガントリ11の中心軸Cは、天板10a,10bと同じかそれよりも上側に位置していれば望ましい。
検出器リング12の構成について説明する。検出器リング12は、複数個の放射線検出器1がz方向(中心軸方向)に垂直な平面上の仮想円に配列された輪がz方向に複数積層されて検出器リング12が構成される(具体的には、図3参照)。
放射線検出器1の構成について簡単に説明する。図4は、実施例1に係る放射線検出器の構成を説明する斜視図である。放射線検出器1は、図4に示すように放射線を光に変換するシンチレータ2と、光を検出する光電子増倍管から構成される光検出器3とを備えている。そして、シンチレータ2と光検出器3との介在する位置には、光を授受するライトガイド4が備えられている。
シンチレータ2は、シンチレータ結晶が3次元的に配列されて構成されている。シンチレータ結晶は、Ceが拡散したLu2(1−X)2XSiO(以下、LYSOとよぶ)によって構成されている。そして、光検出器3は、どのシンチレータ結晶が光を発したかという光の発生位置を特定することができるようになっているとともに、光の強度や、光の発生した時刻をも特定することができる。また、実施例1の構成のシンチレータ2は、採用しうる態様の例示にすぎない。したがって、本発明の構成は、これに限られるものではない。
同時計数部21(図1参照)について説明する。同時計数部21には、検出器リング12から出力された検出信号が送られてきている。検出器リング12に同時に入射した2つのγ線は、被検体M内の放射性薬剤に起因する消滅γ線ペアである。同時計数部21は、検出器リング12を構成するシンチレータ結晶のうちの2つの組み合わせ毎に消滅γ線ペアが検出された回数をカウントし、この結果を断層画像生成部22に送出する。同時計数部21による検出信号の同時性の判断は、装置に備えられたクロックによって検出信号に付与された時刻情報が用いられる。
断層画像生成部22は、同時計数部21から送出された同時計数の結果を示すデータに基づいて、被検体Mの胸部における放射性薬剤の分布がイメージングされた断層画像を生成する。
<乳房支持板について>
リング状の検出器リング12の内壁の底部には、天板10aから天板10bに向かう方向(z方向)に伸びた樋状の乳房支持板13が設けられている(図5左側参照)。乳房支持板13は、図1に示すように、天板10a,10bを架橋するように天板10a,10bの隙間に設けられており、図5右側に示すようにガントリ11における内壁の底面を覆うように設けられている。乳房支持板13は、ガントリ11の内壁の下半分を覆うとともに、両端が天板10a,10bよりも上側になるように設けられる。したがって、乳房支持板13は、基部が天板10a,10bよりも下側にあり、両端が天板10a,10bから突き出したようなU形状をしている部材である。検査の際、被検体Mの乳房は乳房支持板13により支持される。また、乳房支持板13は、天板10a,10bを支持する支持台9に固定されており、ガントリ11が変形およびシフトしても天板10a,10bに対して移動はしない。乳房支持板13は、被検体Mの乳房を含む体幹部とガントリ11とが接触しないようにするための部材である。
<ガントリの変形について>
本発明に係るガントリ11は、変形することができるので、これについて説明する。本発明に係るガントリ11は、図6に示すように、ガントリ11の右半分と左半分とをそれぞれ構成するC形状の部分ガントリ11a,11bが組み合わされることで構成されている。本発明に係るガントリ11は、部分ガントリ11a,11bの相対位置を変更することにより変形が可能となっている。ガントリ11の変形とは、部分ガントリ11a,11bが互いにガントリ11の中心軸から離れるように移動することで実現されるのであって、後述のガントリ11のz方向についてシフトとは異なる概念となっている。
ガントリ11が変形するとこれに合わせて内部の検出器リング12も変形する。すなわち、本発明に係る検出器リング12は、図6に示すように、検出器リング12の右半分と左半分とをそれぞれ構成するC形状の部分リング12a,12bが組み合わされることで構成されている。部分リング12aは、部分ガントリ11aに収納されている部材であり、部分リング12bは、部分ガントリ11bに収納されている部材である。ガントリ11の変形の際、部分ガントリ11aが移動すると部分リング12aもこれに追従して移動し、部分ガントリ11bが移動すると部分リング12bもこれに追従して移動する。部分ガントリ11a,11bを分断する面は、部分リング12a,12bを分断する面と同じ面となっている。本発明のガントリ11を部分ガントリ11a,11bに分解したとすると、部分ガントリ11a,11b内部の部分リング12a,12bは、いずれの部分ガントリ11a,11bのつなぎ目からも突出していない。
変形機構23は、ガントリ11の変形を実現する構成である。変形機構23は、図6に示すように、部分ガントリ11a,11bの各々を支持する油圧シリンダで構成される。変形制御部24は、変形機構23を制御する目的で設けられており、操作卓35を通じた術者の指示により、リング状のガントリ11を変形させたり、変形したガントリ11を元のリング状に戻したりする。変形機構23は、本発明の変形手段に相当し、変形制御部24は、本発明の変形制御手段に相当する。
図6は、ガントリ11がリング状の形状を保った状態となっている。このとき乳房支持板13は、ガントリ11の内壁の底面にすき間無く密着した状態となっている。蝶番11tは、部分ガントリ11a,11b同士を回動自在に結合するガントリ11に付属の部材で、天板10a,10bの下側に設けられている。
図7は、変形機構23を構成する油圧シリンダが縮む動作をしたことにより、ガントリ11が変形した様子を示している。このときのガントリ11は、変形によりもはやリング状とはなっていない。すなわち、部分ガントリ11a,11bが蝶番11tにより連結した状態を保ったまま互いに回動することにより、ガントリ11の上部が割れて開いた状態となっている。このように変形機構23は、部分リング12a,12bを互いに引き離すことにより検出器リング12を変形させるのである。なお、乳房支持板13は、ガントリ11の内壁の底面から乖離した状態になっている。これは、天板10a,10bに固定された乳房支持板13に対して部分ガントリ11a,11bが移動したことに由来している。
このとき、ガントリ11の上部は開いた状態となっているので、図7に示すように、被検体Mをガントリ11の上部からガントリ11の内部に挿入することができる。変形制御部24が変形機構23を制御してリング状の検出器リング12が変形させると検出器リング12の輪が途切れ、被検体Mを検出器リング12の内部に導入するときの通路が生成される。つまり、本発明によれば、被検体は、ガントリ11の中心軸と直交する方向(交差する方向)からガントリ11に導入されるのである。このような導入方法は、乳房のみをガントリに挿入する図19に係る従来装置および、被検体をガントリの中心軸方向からガントリに導入する図20に係る従来装置のいずれにも見られない特徴的な構成である。
被検体Mをガントリ11内部に導入するとき、被検体Mの乳房は、乳房支持板13に支持されるので、部分ガントリ11a,11bに接触することはない。被検体Mの乳房を乳房支持板13に載置すると、被検体Mの頭部は天板10aに載置され、被検体Mの腰部および脚部は天板10bに載置されることになる。
図8は、図7の状態から変形機構23を構成する油圧シリンダが伸びる動作をしたことにより、ガントリ11が変形した状態からもとのリング形状に戻された様子を示している。すなわち、部分ガントリ11a,11bが蝶番11tにより連結した状態を保ったまま互いに回動することにより、ガントリ11の上部が閉じた状態となっている。このように被検体Mの導入の後、変形制御部24が変形機構23を制御して引き離された部分リング12a,12bを互いに接近させると、輪が途切れるように変形していた検出器リング12が元に戻る。すると、被検体Mの胸部が検出器リング12で包囲されることになる。このとき乳房支持板13は、ガントリ11の内壁の底面にすき間無く密着した状態に戻る。こうして、被検体Mの胸部は、ガントリ11の内部に導入された状態となる。この状態で放射性薬剤のイメージングが行われることになる。
本発明によれば、被検体Mの乳房は乳房支持板13により支持され、部分ガントリ11a,11bに接触することがないので、ガントリ11の変形を解除させたとしても、乳房が部分ガントリ11a,11bに挟まれることがない。また、被検体Mの体幹部とガントリ11も接触しない。
<被検体Mの姿勢>
図9は、図8で説明した被検体Mがガントリ11の内部に導入されたときの被検体Mの姿勢を図示している。図9に示すように、被検体Mは両腕をガントリ11の外側に位置するような姿勢で装置に導入される。一般的な全身撮影用のPET装置では、被検体Mは両腕を被検体Mの体幹部に添えるような姿勢で装置に導入されるのが普通である。これに比べて本発明に係る装置によれば、被検体Mの両腕が体幹部を避けて頭部側に持ち上げられた姿勢で装置に導入される。従って、本発明の構成によれば、被検体Mの両腕はガントリ11の内部に導入されない。このような構成とすることにより、全身撮影用の装置と比較してガントリ11の内径をより小さくして被検体Mの胸部とガントリ11とをより密着させることができる。この様な構成とすることにより、検出器リング12の製造コストを抑制することができる。
また、ガントリ11の内径を小さくすることができれば、より鮮明な断層画像を得ることができるようになるのでこれについて説明する。PET装置は、放射性薬剤由来の180°反対方向に飛び去る2つの光子を検出器リング12で観察することで放射性薬剤の体内の分布をイメージングする。このとき、光子の飛び去る方向は、実は完全に180°ではない。この理由について説明する。2つの光子は、運動している電子と陽電子が衝突することにより生じる。これら粒子が衝突して2つの光子が発生する際に、光子の出射方向は粒子が有していた運動エネルギーにより変わってしまうのである。この光子のペアの進行方向の角度のズレは、ほんの僅かなものである。しかし、光子の飛行距離が長くなればなるほど、光子同士の位置関係は理想の位置関係からズレていってしまう。
従って、光子の飛行距離をできるだけ短くした条件で光子のペアの検出を行った方が光子同士の位置ズレの影響が表れにくい。したがって、検出器リング12の径が小さい方がより放射性薬剤のイメージングがより正確に行えるのである。
また、図9に示すように、本発明に係る装置によれば、被検体Mの両乳房を一度の撮影でイメージングできるばかりか、網掛けで示す乳房の周囲のリンパ節も撮影範囲に含めた撮影を行うことができる。
<シフト機構について>
本発明に係る装置は、ガントリ11をz方向にシフトできる構成となっているのでこれについて説明する。図10は、天板10a,天板10bの間に設けられた隙間の中をガントリ11がz方向にシフトする様子を表している。このガントリ11のシフトはシフト機構25が行う。シフト制御手段26は、シフト機構25を制御するものであり、操作卓35を通じてされた術者の指示に基づいてガントリ11をシフトさせるものである。ガントリ11のシフトに追従して内部の検出器リング12もシフトする。また、ガントリ11がシフトできるのは、ガントリ11がリング形状となっているときである。このように、ガントリ11をシフトできるようにすると、被検体Mとガントリ11との位置の微調整をすることができるようになる。また、図10のような構成により、撮影領域を広くすることができるようにもなる。ガントリ11がシフトしない場合、撮影領域は、検出器リング12の幅程度しかない。ガントリ11をz方向にシフトできるようにすると、より広範囲に亘って消滅γ線の検出ができるようになるので、撮影範囲を広くすることができるのである。
<ラインソースについての構成>
本発明の装置は、図11に示すようなγ線を放射するラインソース31を備えている。このラインソース31と関連する部材について説明する。ラインソース31は、検出器リング12の内壁とガントリ11の隙間に設けられており、z方向に伸びた棒状の構成となっている。ラインソース31には、陽電子放出型の放射性物質が封入されている。ラインソース31からは、陽電子由来のγ線のペアが放射される。
このラインソース31から放射されたγ線のペアは、一方が被検体Mを通過して検出器リング12で検出される。他方のγ線は、直接検出器リング12に入射し検出される。同時計数部21は、検出器リング12の出力を基に同時計数を行い、同時計数に関する同時計数データを出力する。この様にして得られた同時計数データは、トランスミッションデータと呼ばれ、被検体Mの内部が有しているγ線の吸収のムラを表している。トランスミッションデータは、放射性薬剤のイメージングする際にこの様なムラの影響を取り除く吸収補正を行う際に用いられる。トランスミッションデータの収集は、放射性薬剤が注射投与される前の被検体Mをリング状のガントリ11で包囲した状態で行われる。最近では、放射性薬剤が注射投与された後に行う方法も開発され、実施されている。
一方、被検体M内部の放射性薬剤由来のγ線のペアの検出データはエミッションデータと呼ばれ、エミッションデータを検出する際には、ラインソース31は、γ線を遮蔽する遮蔽体に収納される。ラインソース31から発するγ線がエミッションデータ収集に悪影響を与えかねないからである。ラインソース31を用いてトランスミッションデータを取得する際には、ラインソース31にγ線を遮蔽する部材は通常は付設されていない。ラインソース31から放射される放射線をコリメートしてしまうと、同時計数を妨げることになるからである。
ラインソース31は、図12に示すように、検出器リング12の内壁に沿って円運動することができる。このラインソース31を駆動するのがレール駆動モータ27である。レール回転制御部28は、レール駆動モータ27を制御するものであり、操作卓35を通じてされた術者の指示に基づいてラインソース31を回転運動させるものである。レール駆動モータ27は、検出器リング12と同心円状となっているリング状のレール30を駆動させることにより、ラインソース31を円運動させる。レール30は、ラインソース31を支持する構成であり、複数のコロを介して検出器リング12に支持されている。レール駆動モータ27がレール30を駆動させると、コロが回転することによりレール30が検出器リング12に対して回転する。すると、ラインソース31もレール30に追従して回転する。このように、本発明に係る装置には、ラインソース31を検出器リング12に沿って円運動させるレール30が検出器リング12に備えられている。レール30は、本発明のリング状レールに相当する。
レール30の回転中心は、リング状となっているレール30の中心と一致しており、この中心は、ガントリ11および検出器リング12の中心軸上にある。また、レール駆動モータ27は、回転力を図示しないピニオンに伝える構成となっており、レール30は、このピニオンにかみ合うリング状のラックとなっている。
角度センサ29は、検出器リング12に付属されているセンサであり、レール30の回転角度をモニタする構成である。角度センサ29の出力により、ラインソース31が現在どこに位置しているのかが分かるようになっている。
<レールの分割について>
ところで、本発明のガントリ11は、図7で説明したように、左右に割れるように変形するような構成となっている。この様な構成を実現するのに、レール30はどのように構成されているのであろうか。本発明によれば、レール30は、部分ガントリ11a,11bに対応した複数の部分レール30a,30bから構成され、これらが一体化してリング状のレール30が構成されている。図13は、ガントリ11が変形して検出器リング12が部分リング12a,12bに分割されたときに、レール30が半円形状の部分レール30a,30bに分割される様子を示している。このように、レール30は、リング状の検出器リング12を変形させると、部分リング12a,12bの各々に対応した部分レール30a,30bに分割される。本発明のガントリ11を部分ガントリ11a,11bに分解したとすると、部分ガントリ11a,11b内部の部分レール30a,30bは、いずれの部分ガントリ11a,11bのつなぎ目からも突出していない。
検出器リング12とレール30との位置関係によっては、ガントリ11の変形ができないことには注意が必要である。図14は、この事情について説明している。図14の左側は、検出器リング12の切れ目12sと、レール30の切れ目30sとが同じ位置にない場合を示している。切れ目12sとは、部分リング12a,12bのつなぎ目のことであり、切れ目30sとは、部分レール30a,30bのつなぎ目のことである。切れ目12s,30sが同じ位置にないとは、レール30の回転中心から見て検出器リング12の上側にある切れ目12s,30sが異なる方向にあるとともに、検出器リング12の下側にある切れ目12s,30sも異なる方向にある状態を意味している。図14の左側のような状態のときに、ガントリ11を変形させると、レール30が破損してしまう可能性がある。したがって、図14の左側に示すレール30の状態は、ガントリ11の変形を許容しない状態である。
図14の右側は、切れ目12sと、切れ目30sとが同じ位置にある場合を示している。切れ目12s,30sが同じ位置にあるとは、レール30の回転中心から見て検出器リング12の上側にある切れ目12s,30sが同じ方向にあるとともに、検出器リング12の下側にある切れ目12s,30sも同じ方向にある状態を意味している。図14の右側のような状態のときに、ガントリ11を変形させても、レール30が破損することはない。したがって、図14の右側のレール30の状態は、ガントリ11の変形を許容する状態である。
本発明の装置では、術者が操作卓35を通じてリング状となっているガントリ11を変形させる様に指示されたとしても、直ちにガントリ11を変形させない。ガントリ11の変形の指示がなされると、変形制御部24は、レール30の回転角度に関するデータを角度センサ29より取得して、レール30がガントリ11の変形を許容できる状態となっているかを知る。変形制御部24は、必要に応じレール回転制御部28を通じてレール30を回転させて、レール30の状態が図14の右側に示すようなガントリ11の変形を許容する状態となったことを確認してからガントリ11の変形を開始させる。
<その他の構成>
本発明に係る乳房検査用放射線断層撮影装置は、各部を統括的に制御する主制御部41を備えている。この主制御部41は、CPUによって構成され、各種のプログラムを実行することにより、各部21,22,24,26,28を実現している。なお、上述の各部はそれらを担当する制御装置に分割されて実現されてもよい。操作卓35は、術者が行う各種指示を入力させる目的で設けられている。表示部36は、断層画像生成部22が生成した断層画像を表示する目的で設けられている。記憶部37は、装置の動作に必要なデータの一切を記憶する。
<本発明装置の動作>
次に、図15を参照して、本発明に係る装置の動作を説明する。本発明により放射性薬剤の分布をイメージングするには、まず、術者が操作卓35を通じてリング状のガントリ11の変形を指示する。この際、図14で説明した様に検出器リング12に対するレール30の位置合わせがなされた後、ガントリ11が図7に示すようなω型に変形する(ガントリ変形ステップS1)。
変形し割れ開いたガントリ11に被検体Mを載置し(被検体載置ステップS2),術者が操作卓35を通じてリング状のガントリ11の変形を指示すると、変形していたガントリ11がリング状に戻される(ガントリ変形解除ステップS3)。術者が操作卓35を通じてトランスミッションデータ収集の指示を与えると、ラインソース31から放射されるγ線の検出が開始される(トランスミッションデータ収集ステップS4)。その後、被検体Mに放射性薬剤が注射投与される。そして、術者が操作卓35を通じてエミッションデータ収集の指示を与えると、被検体M内の放射性薬剤由来のγ線のペアの検出が開始される(エミッションデータ収集ステップS5)。得られたトランスミッションデータ,エミッションデータに基づいて生成した断層画像を表示部36に表示して本発明の装置に係る動作は終了となる。
なお、データ収集は、トランスミッションデータ収集、薬剤投与、エミッションデータ収集、と進めるのが本来の手順であるが、最近では、薬剤投与後にトランスミッションデータ収集を行う方法やエミッションデータ収集とトランスミッションデータ収集を同時に行う方法など、所用時間を短縮する方法が開発され実施されている。本発明の装置は、様々な手順の撮影を実施できる。
以上のように、本発明によれば、正確な診断を安価に実現できる乳房検査用放射線断層撮影装置を提供することができる。すなわち、本発明の構成は、被検体Mの胸部を包囲するような検出器リング12を備えている。このような検出器リング12によれば、被検体Mの両乳房のみならず幹部も含めた被検体Mの胸部全体をイメージングすることができる。従って、本発明の装置によれば、両乳房とともに乳がんの転移の可能性があるリンパ節についても放射性薬剤の分布を知ることができ、正確な診断をすることができるようになる。
また、本発明によれば、全身撮影用の装置よりも検出器リング12を小さくすることができる。全身撮影用の装置の検出器リング12は、被検体Mと被検体Mを載せて移動させるためのベッド天板とを体軸方向から通過させることができる程度に内径を広くする必要がある。本発明の構成によれば、リング状の検出器リング12を変形させて検出器リング12の輪を途切れさせることにより、被検体Mを中心軸Cと交差する方向から検出器リング12の内部に導入するときの通路を生成させる。したがって、本発明によれば検出器リング12に被検体Mを体軸方向から通過させる必要がなく、検出器リング12を全身撮影用のものよりも小さくすることができる。これにより安価で画質の高い画像が得られる乳房検査用放射線断層撮影装置が提供できる。
また、検出器リング12の内壁の底部が天板10aおよび天板10bより下側に位置していれば、被検体Mの乳房が収まる空間が確保されるので、より確実に撮影を行うことができる。
本発明のように、乳房支持板を備える構成とすれば、乳房支持板により被検体Mの乳房と検出器リング12とが接触しないようにすることができる。これにより、検出器リング12を変形させても部分リング12a,12bにより乳房が挟まれる危険性がなくなる。
また、検出器リング12の内径が35cmから40cmまでとなっていれば、被検体Mの胸部を体幹部も含めて確実に包囲することができる。
本発明は、上述の構成に限られず下記の様に変形実施することができる。
(1)実施例1の構成によれば、ガントリ11が左半分を構成する部分ガントリ11aと右半分を構成する部分ガントリ11bとにより構成されていたが、本発明はこの構成に限られない。本発明のガントリ11を図16の左側に示すように、上1/4と下3/4との2つに分割されるように構成してもよい。また、本発明のガントリ11を図16の右側に示すように、上1/3と下2/3との2つに分割されるように構成してもよい。
(2)実施例1の構成によれば、ガントリ11を2つの部分ガントリ11a,11bで構成するようにしていたが、本発明はこの構成に限られない。図17に示すように、ガントリ11を3つの部分ガントリ11a,11b,11cで構成するようにしてもよい。これら部分ガントリ11a,11b,11cは、ガントリ11の左上1/3,下1/3,右上1/3を構成している。
(3)実施例1の構成のよれば、左右に設けられた部分ガントリ11a,11bが下部に設けられた蝶番11tにより回転自在に連接していたが、本発明はこの構成限られない。ガントリ11を図18左側に示すように部分ガントリ11a,11bを上下に配置するように構成してもよいし、図18右側に示すように部分ガントリ11a,11bを平行移動させることにより変形させる様にしてもよい。
なお、これらいずれの変形例を採用したとしても、検出器リング12は、部分ガントリの個数と形状に倣った複数の部分検出器リングによって構成され、レール30も部分ガントリの個数と形状に倣った複数の部分レールによって構成される。本発明のガントリ11を複数の部分ガントリに分解したとすると、部分ガントリ内部の部分検出器リングおよび部分レールは、いずれの部分ガントリのつなぎ目からも突出していない。
(4)上述の構成によれば、検出器リング12の輪を途切れさせて、生じた切れ目を被検体Mが検出器リング12の内部に導入するときの通路とする構成としていたが、本発明はこの構成に限られない。被検体Mがz方向に這い入ることで検出器リング12に導入させるようにしてもよい。この変形例における通路は、検出器リング12の内部空間に当たる。この内部空間は、検出器リング12の変形前は、被検体Mが通過するには狭すぎるので被検体Mの通路とは呼べないが、検出器リング12が変形すると当該内部空間は、広くなり、被検体Mの通路と呼ぶことができるようになる。
(5)上述の構成によれば、検出器リング12の変形は、変形機構23および変形制御部24が行うようにしていたが、本発明はこの構成に限られない。本発明の検出器リング12の変形を手動で行うようにしてもよい。
以上のように、本発明は、医用装置に適している。
10a 天板(頭部支持体)
10b 天板(腰部支持体)
12 検出器リング
12a 部分リング(部分検出器リング)
23 変形機構(変形手段)
24 変形制御部(変形制御手段)
30 レール(リング状レール)
30a 部分レール

Claims (7)

  1. 被検体の頭部を載置する頭部支持体と、
    被検体の腰部を載置する腰部支持体と、
    前記頭部支持体と前記腰部支持体との間に設けられた隙間に位置するとともに、中心軸が前記頭部支持体から前記腰部支持体に向かう方向に伸びたリング状であり、弧状となっている複数の部分検出器リングが連接して構成され、変形可能となっている検出器リングと、
    リング状の前記検出器リングは、変形されることにより輪が途切れ、被検体を前記検出器リングの内部に導入する通路を生成させるとともに、被検体の導入の後、変形が解除され途切れた輪が元に戻ることで被検体の胸部を包囲するように構成されていることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  2. 請求項1に記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    リング状の前記検出器リングは、内壁の底部が前記頭部支持体および前記腰部支持体より下側に位置していることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    前記頭部支持体から前記腰部支持体に向かう方向に伸びた乳房支持部材がリング状の前記検出器リングの内壁の底部に設けられていることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    リング状の前記検出器リングには、放射線を発生させるラインソースを前記検出器リングに沿って円運動させるリング状レールが備えられており、
    前記リング状レールは、リング状の前記検出器リングを変形させると、前記部分検出器リングの各々に対応した部分レールに分割されることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    前記検出器リングの内径は、35cmから40cmまでとなっていることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    被検体を前記検出器リングの中心軸と交差する方向から前記検出器リングの内部に導入することを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の乳房検査用放射線断層撮影装置において、
    前記部分検出器リングを互いに移動させることにより前記検出器リングを変形させる変形手段と、
    前記検出器リングの変形を実行する変形制御手段とを備えることを特徴とする乳房検査用放射線断層撮影装置。
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