JPWO2010087232A1 - ネガ型感光性絶縁樹脂組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するアルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤よりなることを特徴とするネガ型感光性絶縁樹脂組成物であり、該感光性絶縁樹脂組成物は耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れ、アルカリ現像が可能で、高解像度が得られる。(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2〜R5はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
Description
本発明は、感光性絶縁樹脂組成物、及びパターン形成方法に関し、詳しくは、半導体デバイスの層間絶縁膜や表面保護膜等に適用可能なネガ型感光性樹脂組成物及びパターン形成方法に関する。
従来、半導体デバイスの層間絶縁膜や表面保護膜には、耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れたポリイミド樹脂が用いられてきた。しかし、非感光性ポリイミド樹脂を層間絶縁膜等として用いる際には、パターン形成プロセスでポジ型レジストを用い、エッチング、レジスト除去工程等が必要となり、製造工程が複雑となるため、優れた感光性を有する感光性ポリイミド樹脂の検討がなされてきた。
このような感光性ポリイミド樹脂組成物としては、ポリアミド酸と芳香族ビスアジド系化合物及びアミン化合物からなるポジ型感光性樹脂組成物が挙げられる(特許文献1)。しかし、感光性ポリイミド樹脂のパターン形成プロセスにおける現像工程では、N−メチル−2−ピロリドンやエタノールといった有機溶媒が必要であるため、安全性や環境への影響の点で問題となっていた。
そこで、近年では、半導体の微細なパターン形成プロセスに使用されているアルカリ水溶液、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で現像可能なパターン形成材料として、感光性樹脂組成物が開発されている。例えば、ポリベンゾオキサゾール前躯体と感光剤であるジアゾキノン化合物とからなる非化学増幅型の感光性樹脂組成物(特許文献2)、ポリベンゾオキサゾール前躯体と1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルとからなる非化学増幅型の感光性樹脂組成物(非特許文献1)、酸分解性基で保護したポリベンゾオキサゾール前躯体と光酸発生剤とからなる化学増幅型の感光性樹脂組成物(非特許文献2)などが報告されている。
このような感光性絶縁樹脂組成物は、加熱処理によって構造が変化し、ベンゾオキサゾール環が形成され、耐熱性や電気特性に優れたものとなる。例えば、非特許文献1に記載されているポリベンゾオキサゾール前躯体は、下記反応式A1及び反応式A2に示すように、アルカリ現像後の加熱処理によりベンゾオキサゾール環が形成される。ベンゾオキサゾール環は安定な構造であるため、このポリベンゾオキサゾール前躯体からなる感光性組成物を用いた層間絶縁膜や表面保護膜は、耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れたものとなる。
近年、半導体デバイスの製造分野では、デバイスのより一層の高密度化や高集積化、配線パターンの微細化が要求されている。これに伴い、特に層間絶縁膜や表面保護膜等に用いられる感光性絶縁樹脂組成物に対する要求は厳しくなっているが、上記の各文献に記載の感光性樹脂組成物は、解像度の点からは充分満足のいくものではなかった。
このため、従来の膜特性を維持しつつ、アルカリ現像が可能で、高解像度が得られ、さらに形成した微細な樹脂パターンが基板から容易に剥がれない基板密着性にも優れた感光性絶縁樹脂組成物の開発が待たれている。
M.Uedaら、ジャーナル オブ フォトポリマー サイエンス アンド テクノロジー(Journal of Photopolymer Science and Technology)、第16巻、第2号、第237〜242頁(2003年)
K.Ebaraら、ジャーナル オブ フォトポリマー サイエンス アンド テクノロジー、第16巻、第2号、第287〜292頁(2003年)
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、耐熱性、機械特性、電気特性等の膜特性に優れ、アルカリ現像が可能で、高解像度が得られ、かつ、形成した樹脂パターンが基板密着性に優れた感光性絶縁樹脂組成物を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、感光性絶縁樹脂組成物を用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために検討した結果、特定構造のアルカリ可溶性の重合体、架橋剤及び光酸発生剤からなるネガ型感光性絶縁樹脂組成物が、アルカリ水溶液で現像可能で高解像度が得られ、かつ、基板への密着性にも優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、少なくとも下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するアルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤よりなることを特徴とするネガ型感光性絶縁樹脂組成物である。
また、本発明は、前記架橋剤が、下記一般式(2)、一般式(3)または一般式(4)で表される官能基を含む化合物、下記一般式(5)で表される化合物またはエポキシ基を有する化合物であることを特徴とするネガ型感光性絶縁樹脂組成物である。
前記一般式(2)で表される官能基を含む化合物が、下記一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
前記一般式(3)で表される官能基を含む化合物が、下記一般式(7)乃至(9)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
前記一般式(3)で表される官能基を含む化合物が、下記一般式(10)又は(11)で表される化合物であることが好ましい。
また、本発明は、少なくとも一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するアルカリ可溶性重合体が、一般式(1)で表される繰り返し構造単位と共に、さらに下記一般式(12)で表される繰返し構造単位及び下記一般式(13)で表される繰返し構造単位から選ばれる繰り返し構造単位1種以上を含む重合体であることを特徴とするネガ型感光性絶縁樹脂組成物である。
さらに、本発明は、少なくとも、下記工程からなることを特徴とするパターン形成方法である:
上記のネガ型感光性絶縁樹脂組成物の被加工基板上への塗布工程;
プリベーク工程;
露光工程;
露光後ベーク工程;
現像工程;及び
ポストベーク工程。
上記のネガ型感光性絶縁樹脂組成物の被加工基板上への塗布工程;
プリベーク工程;
露光工程;
露光後ベーク工程;
現像工程;及び
ポストベーク工程。
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物及びパターン形成方法では、アルカリ現像液による現像により高解像度のパターンを形成することが可能であり、また加熱処理又は適当な触媒下での加熱処理で、耐熱性や機械特性及び電気特性等に優れた膜が形成できる。
以下、本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物及びパターン形成方法について説明する。
<感光性絶縁樹脂組成物>
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物は、少なくとも下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するアルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤を含むものであり、通常、該アルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤を混合することにより調製できる。
<感光性絶縁樹脂組成物>
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物は、少なくとも下記一般式(1)で表される繰り返し構造単位を有するアルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤を含むものであり、通常、該アルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤を混合することにより調製できる。
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物に用いるアルカリ可溶性重合体の一般式(1)で表される繰り返し構造単位において、R2〜R5で示される炭素数1〜4の炭化水素基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
一般式(1)で表される繰返し構造単位として、具体的に下記表1に示すような例を挙げることができるが、これらだけに限定されるものではない。
本発明に用いるアルカリ可溶性重合体は、パターンを形成した後に、加熱処理により閉環反応が起き、ベンゾオキサゾール環が形成され、耐熱性や機械特性及び電気特性等に優れた膜となる。
例えば、R1〜R5が全て水素原子である重合体は、下記反応式Bに示すように加熱処理により閉環反応が起き、ベンゾオキサゾール環が形成される。
このベンゾオキサゾール環は、安定な構造であるので、この重合体を層間絶縁膜や表面保護膜に用いることにより、耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れた層間絶縁膜や表面保護膜を形成することが可能である。
本発明に用いるアルカリ可溶性重合体において、少なくとも一般式(1)で表される繰返し構造単位を含む重合体は、一般式(1)で表される繰返し構造単位を含む重合体を合成することができれば、その原料は特に制限されないが、下記一般式(14)で表される(メタ)アクリルアミド誘導体を好適に用いることができる。
本発明に用いる少なくとも一般式(1)で表される繰返し構造単位を含む重合体は、一般式(14)で表される(メタ)アクリルアミド誘導体のみを重合して得たものでもよいが、一般式(14)で表される(メタ)アクリルアミド誘導体とは異なるコモノマーと共重合して得たものでもよい。なお、該共重合体には、共重合するコモノマーからの特性が付加されているので、種々のコモノマーを用いることにより、この重合体を用いる感光性絶縁樹脂組成物に有用な特性(解像度、感度)、感光性樹脂で形成される層間絶縁膜や表面保護膜に有用な特性(例えば、耐熱性、機械特性、電気特性等)を向上させることができる。
コモノマーとしては、上記(メタ)アクリルアミド誘導体と十分な重合性を有することから、ビニル単量体が好ましい。ビニル単量体としては、上記(メタ)アクリルアミド誘導体以外の(メタ)アクリルアミド誘導体、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル誘導体、エチレン誘導体、スチレン誘導体等が使用できる。
エチレン誘導体として、エチレン、プロピレン、塩化ビニル等が挙げられ、スチレン誘導体として、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、クロロスチレン、特開2001−172315号公報記載のスチレン誘導体等が挙げられる。
ビニル単量体の他に、無水マレイン酸、N−フェニルマレイミド誘導体等も使用可能である。N−フェニルマレイミド誘導体としては、N−フェニルマレイミド、N−(4−メチルフェニル)マレイミド等が挙げられる。
これらのコモノマーは1種でもよいが、2種以上を用いることもできる。
上記のコモノマーからの繰り返し構造単位の具体的な例として、下記一般式(12)で表されるラクトン環を有する(メタ)アクリルエステルに由来する構造単位や、下記一般式(13)で表されるアクリルアミド誘導体に由来する構造単位が挙げられる。
一般式(12)で表される繰り返し構造単位としては、下記表2のような例を挙げることができるが、これらだけに限定されるものではない。
一般式(13)で表される繰り返し構造単位としては、下記表3のような例を挙げることができるが、これらだけに限定されるものではない。
本発明に用いるアルカリ可溶性重合体を層間絶縁膜や表面保護膜に用いた場合に、優れた膜特性を発揮させるためは、一般式(1)で表される繰返し構造単位の重合体中に占める割合は、10〜100モル%が好ましく、20〜100モル%がより好ましい。
なお、アルカリ可溶性重合体の重量平均分子量(Mw)としては、通常、2,000〜200,000が好ましく、4,000〜100,000がより好ましい。Mwが2,000未満である場合は、層間絶縁膜や表面保護膜を均一に形成することが困難となることがある。また、Mwが200,000を超える場合は、層間絶縁膜や表面保護膜を形成する際に解像度が悪くなることがある。
少なくとも一般式(1)で表される繰返し構造単位を含むアルカリ可溶性重合体は、上記(メタ)アクリルアミド誘導体を含む単量体組成物を、ラジカル重合、アニオン重合等の通常用いられている重合方法で重合することによって得ることができる。
例えば、ラジカル重合の場合、上記(メタ)アクリルアミド誘導体を含む単量体組成物を乾燥テトラヒドロフランに溶解し、これに適当なラジカル重合開始剤、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を加えた後、アルゴンや窒素等の不活性ガス雰囲気下、50〜70℃で0.5〜24時間攪拌して、本発明に用いるアルカリ可溶性重合体を得ることができる。
本発明で用いる架橋剤として、まず、下記一般式(2)で表される官能基を含む化合物を挙げることができる。
一般式(2)で表される官能基を含む化合物として、具体的には、下記一般式(6)で表される化合物を挙げることができる。
炭素数1〜6のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
また、本発明で用いる架橋剤として、下記一般式(3)で表される官能基を含む化合物を挙げることができる。
一般式(3)で表される官能基を有する化合物として、具体的には、一般式(7)乃至(9)のいずれかで表される化合物を挙げることができる。
炭素数1〜6のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
さらに、本発明に用いる架橋剤として、下記一般式(4)で表される官能基を含む化合物も挙げることができる。
一般式(4)で表される官能基を有する化合物として、具体的には、一般式(10)又は(11)で表される化合物を挙げることができる。
炭素数1〜6のアルキル基として、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
そして、本発明に用いる架橋剤としては、下記一般式(5)で表される化合物も使用可能である。
アシル基として、アセチル基、プロピノイル基、ブチリル基等が挙げられる。
また、本発明に架橋剤として使用できるエポキシ基を有する化合物は、一般にエポキシ化合物及び/あるいはエポキシ樹脂と呼ばれるもの(本願では、特に断らない限り、単に「エポキシ化合物」という)であり、具体的に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAプロポキシレートジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、トリスエポキシプロピルイソシアヌレート、2−エポキシエチルビシクロ[2,2,1]ヘプチルグリシジルエーテル、エチレングリコールビス(2−エポキシエチルビシクロ[2,2,1]ヘプチル)エーテル、ビス(2−エポキシエチルビシクロ[2,2,1]ヘプチル)エーテル等を挙げることができる。
また、これら架橋剤を加える場合、その含有率は、それ自身を含む全構成分100質量部に対して通常0.5〜50質量部、好ましくは1〜40質量部である。また、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いる光酸発生剤としては、露光に用いる光の光照射により酸を発生する光酸発生剤であることが望ましく、本発明のアルカリ可溶性重合体、架橋剤などとの混合物が有機溶媒に十分に溶解し、かつその溶液を用いて、スピンコートなどの製膜法で均一な塗布膜が形成できるものであれば特に制限されない。また、光酸発生剤は、1種でも、2種以上を混合して用いてもよい。具体的には、トリアリールスルホニウム塩誘導体、ジアリールヨードニウム塩誘導体、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩誘導体、ニトロベンジルスルホナート誘導体、N−ヒドロキシナフタルイミドのスルホン酸エステル誘導体、N−ヒドロキシスクシンイミドのスルホン酸エステル誘導体等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
光酸発生剤の含有量は、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物の十分な感度を実現し、良好なパターン形成を可能とする観点から、アルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤の総和に対して、0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。一方、均一な塗布膜の形成を実現し、現像後の残渣(スカム)を抑制する観点から、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
そして、光酸発生剤を含む本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物に、後記化学線でパターン露光すると、露光部のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を構成する光酸発生剤から酸が発生し、酸が触媒となり、架橋剤と樹脂の架橋反応を起す。その結果、露光部ではアルカリ現像液に対して不溶となり、露光部と未露光部で溶解性に差(溶解コントラスト)が生じる。このネガ型感光性絶縁樹脂組成物を用いたパターン形成は、こうしたアルカリ現像液に対する溶解性の差を利用して行われる。
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を調製する際に、必要に応じて、適当な溶剤を用いる。
溶剤としては、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物が充分に溶解でき、その溶液をスピンコート法などで均一に塗布できる有機溶媒等であれば特に制限されない。具体的には、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、2−ヘプタノン、酢酸2−メトキシブチル、酢酸2−エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等を使用することができる。これらは、単独でも2種類以上を混合して用いてもよい。
さらに、本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を調製する際に、必要に応じて、溶解促進剤、密着性向上剤、界面活性剤、色素、安定剤、塗布性改良剤、染料などの他の成分を添加することもできる。
例えば、有機ケイ素化合物からなる密着性向上剤をネガ型感光性樹脂組成物に添加することで、硬化皮膜の基板上へ密着性を向上させることができる。
該有機ケイ素化合物として、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、特許第3422703号に記載の有機ケイ素化合物、又は下記一般式(15)で表される有機ケイ素化合物を挙げることができる。なお、これらのみに限定されるものではない。
なお、R16〜R19で表される1価の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基などが挙げられる。
X1及びX2で表される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、又はこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
R14及びR15で表される1価の有機基としては、具体的には、下記構造で表されるイミド結合又はアミド結合を有する1価の有機基が挙げられる。
密着性向上剤をネガ型感光性絶縁樹脂組成物に添加する場合、その含有量は、密着性が優れたパターンの形成を可能とする観点から、アルカリ可溶性重合体、架橋剤及び光酸発生剤の合計に対して0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。良好な解像性を可能とするため、25質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物は、パターンの解像度に優れ、アルカリ現像液で現像処理が可能であり、形成したパターンの基板への密着性にも優れる。また本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物から形成されてなる膜は、耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れている。したがって、このようなネガ型感光性絶縁樹脂組成物は、層間絶縁膜や表面保護膜の形成用に好適である。
<パターン形成方法>
本発明のパターン形成方法は、少なくとも、塗布工程、プリベーク工程、露光工程、露光後ベーク工程、現像工程及びポストベーク工程からなるものである。
本発明のパターン形成方法は、少なくとも、塗布工程、プリベーク工程、露光工程、露光後ベーク工程、現像工程及びポストベーク工程からなるものである。
詳しくは、本発明のパターン形成方法は、少なくとも、
・上記のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を被加工基板上に塗布する塗布工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を被加工基板上に定着させるプリベーク工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を選択的に露光する露光工程、
・露光後のネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜をベークする露光後ベーク工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の未露光部を溶解除去してパターンを形成する現像工程、及び、
・パターンが形成されたネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を硬化させるポストベーク工程
からなっている。
・上記のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を被加工基板上に塗布する塗布工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を被加工基板上に定着させるプリベーク工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を選択的に露光する露光工程、
・露光後のネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜をベークする露光後ベーク工程、
・該ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の未露光部を溶解除去してパターンを形成する現像工程、及び、
・パターンが形成されたネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を硬化させるポストベーク工程
からなっている。
塗布工程は、上記ネガ型感光性絶縁樹脂組成物を、被加工基板、例えば、シリコンウェハ、セラミック基板等に塗布する工程である。その塗布方法として、スピンコータを用いた回転塗布法、スプレーコータを用いた噴霧塗布法、浸漬法、印刷法、ロールコーティング法等を用いることができる。
プリベーク工程は、被加工基板上に塗布されたネガ型感光性絶縁樹脂組成物を乾燥して溶剤を除去し、被加工基板上にネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を定着させるための工程である。プリベーク工程は、通常、好ましくは、60〜150℃で行われる。
露光工程は、フォトマスクを介してネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜を選択的に露光し、露光部と未露光部を生じさせて、フォトマスク上のパターンをネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜に転写する工程である。パターン露光に用いる化学線としては、紫外線、可視光線、エキシマレーザ、電子線、X線等があり、180〜500nmの波長の化学線が好ましい。
露光後ベーク工程は、露光により発生した酸の触媒作用による、アルカリ性可溶重合体と架橋剤の架橋反応を促進させる工程である。露光後ベーク工程は、通常、好ましくは、60〜150℃で行われる。
現像工程は、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の未露光部をアルカリ現像液で溶解除去し、パターンを形成する工程である。上記の露光工程により、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の露光部と未露光部でのアルカリ可溶性重合体のアルカリ現像液に対する溶解性に差(溶解コントラスト)が生じる。この溶解コントラストを利用することにより、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の未露光部が溶解して除去され、パターンが形成されたネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の硬化膜(以下、単に「パターン」という)が得られる。アルカリ現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四アンモニウム塩基を水に溶解した水溶液、さらにこれにメタノール、エタノール等の水溶性アルコール類、界面活性剤等を適当量添加した水溶液等を用いることができる。現像は、パドル、浸漬、スプレー等の方法で可能である。現像工程後、形成したパターンを水でリンスする。
ポストベーク工程は、得られたパターンに、空気中又は不活性ガス雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で、加熱処理を行い、パターンと被加工基板との密着性を高め、パターンを硬化させる工程である。このポストベーク工程では、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物で形成されたパターンを加熱することにより、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物中のアルカリ可溶性重合体の構造が変化し(変性し)、ベンゾオキサゾール環が形成され、そのパターンが硬化する。このようにして、耐熱性、機械特性及び電気特性等の膜特性に優れたパターンを得ることが可能となる。ポストベーク工程は、通常、100〜380℃で行われる。また、ポストベーク工程は、一段階で行ってもよいし多段階で行ってもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
(合成例1)
一般式(1)においてR1〜R5が水素原子である構造単位(表1中のA−1)が100モル%である重合体A(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
一般式(1)においてR1〜R5が水素原子である構造単位(表1中のA−1)が100モル%である重合体A(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド30gをテトラヒドロフラン100mlに溶解し、そこに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.603gを加え、アルゴン雰囲気下で、4時間加熱還流した。放冷後、ジエチルエーテル1000mlにて再沈し、析出したポリマーをろ別し、もう一度再沈精製して、重合体A28gを得た(収率93%)。GPC分析による重量平均分子量(Mw)は5100(ポリスチレン換算)であり、分散度(Mw/Mn)は2.38であった。
(合成例2)
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%と一般式(12)においてR10が水素原子であり、R11が2,6−ノルボルナンラクトン−5−イル基である構造単位(表2中のB−1)30モル%である重合体B(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%と一般式(12)においてR10が水素原子であり、R11が2,6−ノルボルナンラクトン−5−イル基である構造単位(表2中のB−1)30モル%である重合体B(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド20gと5−アクロイルオキシ−2,6−ノルボルナンラクトン10.94gをテトラヒドロフラン72mlに溶解し、そこに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.288gを加え、アルゴン雰囲気下で、4時間加熱還流した。放冷後、ジエチルエーテル700mlにて再沈し、析出したポリマーをろ別し、もう一度再沈精製して、重合体B28.46gを得た(収率92%)。Mwは26500(ポリスチレン換算)であり、Mw/Mnは3.08であった。
(合成例3)
一般式(1)においてR1がメチル基、R2〜R5が水素である構造単位(表1中のA−2)70モル%と一般式(12)においてR10が水素原子であり、R11が2,6−ノルボルナンラクトン−5−イル基である構造単位(B−1)30モル%である重合体C(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
一般式(1)においてR1がメチル基、R2〜R5が水素である構造単位(表1中のA−2)70モル%と一般式(12)においてR10が水素原子であり、R11が2,6−ノルボルナンラクトン−5−イル基である構造単位(B−1)30モル%である重合体C(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
N−(2−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドに替えて、N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド21.71gを用いる外は、合成例2と同様に重合して、重合体C17.58gを得た(収率79%)。Mwは21800(ポリスチレン換算)であり、Mw/Mnは2.78であった。
(合成例4)
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%とスチレンに由来する構造単位30モル%である重合体D(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%とスチレンに由来する構造単位30モル%である重合体D(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
5−アクロイルオキシ−2,6−ノルボルナンラクトンに替えて、スチレン5.47gを用いる外は、合成例2と同様に重合して、重合体D21.9gを得た(収率86%)。Mwは20800(ポリスチレン換算)であり、Mw/Mnは3.25であった。
(合成例5)
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%とN−フェニルアクリルアミドに由来する構造単位30モル%である重合体E(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
一般式(1)においてR1〜R5が水素である構造単位(A−1)70モル%とN−フェニルアクリルアミドに由来する構造単位30モル%である重合体E(下記、繰り返し単位に付した数字はモル%を示す)の合成
5−アクロイルオキシ−2,6−ノルボルナンラクトンに替えて、N−フェニルアクリルアミド8.21gを用いる外は、合成例2と同様に重合して、重合体E25.6gを得た(収率91%)。Mwは20100(ポリスチレン換算)であり、Mw/Mnは3.15であった。
(実施例1)
(a)合成例1で得た重合体A10g、(b)架橋剤、一般式(6)においてR6がメチル基である化合物「ニカラックMW−390」(商品名、株式会社三和ケミカル製)1.5g及び(c)光酸発生剤N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド「NAI−105」(商品名、みどり化学株式会社製)0.2gを(d)γ−ブチロラクトン17.25gに溶解し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターを用いてろ過して、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
(a)合成例1で得た重合体A10g、(b)架橋剤、一般式(6)においてR6がメチル基である化合物「ニカラックMW−390」(商品名、株式会社三和ケミカル製)1.5g及び(c)光酸発生剤N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ナフタルイミド「NAI−105」(商品名、みどり化学株式会社製)0.2gを(d)γ−ブチロラクトン17.25gに溶解し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターを用いてろ過して、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
このネガ型感光性絶縁樹脂組成物を、5インチシリコン基板上にスピンコート塗布し、オーブン中110℃で20分間乾燥して、膜厚9.4μmの薄膜を形成した。次に、フォトマスクを介して、紫外線(波長350〜450nm)でパターン露光した。露光後、オーブン中100℃で10分間ベークした後、室温で2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液中で2分間浸漬法による現像を行い、続けて3分間純水でリンス処理した。その結果、感光性樹脂膜の未露光部分のみが現像液に溶解除去され、ネガ型のパターンが得られた。得られたパターンをSEM観察した結果、感度800mJ/cm2で、15μmのスルーホールパターンが解像できていることが分かった。
次に、パターンが形成されたウェハーを窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、膜厚が8μmである耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
(実施例2)
(a)重合体として、合成例2で得た重合体Bを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(10)において、Z1が直結合で、R8がメチル基である化合物「TMOM−BP」(商品名、本州化学工業株式会社製)1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
(a)重合体として、合成例2で得た重合体Bを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(10)において、Z1が直結合で、R8がメチル基である化合物「TMOM−BP」(商品名、本州化学工業株式会社製)1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
得られたパターンを窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
(実施例3)
(a)重合体として、合成例3で得た重合体Cを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(7)において、R7がメチル基である化合物「ニカラックMX−270」(商品名、株式会社三和ケミカル製)1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
(a)重合体として、合成例3で得た重合体Cを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(7)において、R7がメチル基である化合物「ニカラックMX−270」(商品名、株式会社三和ケミカル製)1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
得られたパターンを窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
(実施例4)
(a)重合体として、合成例4で得た重合体Dを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(5)においてR9がアセチル基である化合物1,4−ビス(アセトキシメチル)ベンゼン1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
(a)重合体として、合成例4で得た重合体Dを用い、また、(b)架橋剤として、一般式(5)においてR9がアセチル基である化合物1,4−ビス(アセトキシメチル)ベンゼン1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、ネガ型感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
得られたパターンを窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
(実施例5)
(a)重合体として、合成例5で得た重合体Eを用い、また、(b)架橋剤として、ビスフェノールFジグリシジルエーテル1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
(a)重合体として、合成例5で得た重合体Eを用い、また、(b)架橋剤として、ビスフェノールFジグリシジルエーテル1.5gを用いた外は、実施例1と同様にして、感光性樹脂組成物を調製し、スピンコート、パターン感光等を行い、ネガ型パターンを形成した。そのときの感度及びスルーホールパターンの解像度を調べた結果を表4に示す。
得られたパターンを窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
(実施例6)
(a)重合体A10g、(b)架橋剤TMOM−BP(商品名)1.5g、(c)光酸発生剤「NAI−105」(商品名)0.2g及び(d)有機ケイ素化合物(一般式(14)において、R14〜R17=メチル基、X1、X2=プロピレン基、R12、R13=ベンズアミド基、k=1)0.3gを(e)γ−ブチロラクトン17.25gに溶解し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターを用いてろ過し、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
(a)重合体A10g、(b)架橋剤TMOM−BP(商品名)1.5g、(c)光酸発生剤「NAI−105」(商品名)0.2g及び(d)有機ケイ素化合物(一般式(14)において、R14〜R17=メチル基、X1、X2=プロピレン基、R12、R13=ベンズアミド基、k=1)0.3gを(e)γ−ブチロラクトン17.25gに溶解し、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターを用いてろ過し、ネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
このネガ型感光性絶縁樹脂組成物を、Cuを製膜した5インチシリコン基板上にスピンコート塗布し、オーブン中110℃で20分間乾燥して、膜厚9.4μmの薄膜を形成した。次に、フォトマスクを介して、紫外線(波長350〜450nm)でパターン露光した。露光後、オーブン中100℃で10分間ベークした後、室温で2.38%TMAH水溶液中2分間浸漬法による現像を行い、続けて3分間純水でリンス処理を行なった。その結果、ネガ型感光性絶縁樹脂組成物塗膜の未露光部分のみが現像液に溶解除去され、ネガ型のパターンが得られた。得られたパターンをSEM観察した結果、感度600mJ/cm2で、8μmのスルーホールパターンが解像できていることが分かった。
次に、パターンが形成されたウェハーを、窒素雰囲気下、100℃で1時間、220℃で1時間、オーブン中でベークして、ベンゾオキサゾール環を形成させ、膜厚が8μmである耐熱性等に優れた最終パターンを得た。形成されたパターンのSEM観察では、パターンにクラックや剥離は観測されなかった。
以上の説明から明らかなように、本発明のネガ型感光性絶縁樹脂組成物を用いることで、アルカリ水溶液で現像可能で、かつ解像性に優れ、さらに形成された樹脂パターンが基板密着性にも優れており、半導体素子の層間絶縁膜や表面保護膜等に利用可能である。
この出願は、2009年1月29日に出願された日本出願特願2009−018194及び2009年6月17日に出願された日本出願特願2009−144148を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
Claims (7)
- 少なくとも、下記工程からなることを特徴とするパターン形成方法:
請求項1〜6のいずれかに記載のネガ型感光性絶縁樹脂組成物の被加工基板上への塗布工程;
プリベーク工程;
露光工程;
露光後ベーク工程;
現像工程;及び
ポストベーク工程。
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