JPWO2010084898A1 - 中空部材 - Google Patents

中空部材 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2010084898A1
JPWO2010084898A1 JP2010547505A JP2010547505A JPWO2010084898A1 JP WO2010084898 A1 JPWO2010084898 A1 JP WO2010084898A1 JP 2010547505 A JP2010547505 A JP 2010547505A JP 2010547505 A JP2010547505 A JP 2010547505A JP WO2010084898 A1 JPWO2010084898 A1 JP WO2010084898A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
hollow member
external dimension
longitudinal direction
hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010547505A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5278445B2 (ja
Inventor
富澤 淳
淳 富澤
直明 嶋田
直明 嶋田
経尊 吉田
経尊 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2010547505A priority Critical patent/JP5278445B2/ja
Publication of JPWO2010084898A1 publication Critical patent/JPWO2010084898A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5278445B2 publication Critical patent/JP5278445B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D47/00Making rigid structural elements or units, e.g. honeycomb structures
    • B21D47/01Making rigid structural elements or units, e.g. honeycomb structures beams or pillars
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D53/00Making other particular articles
    • B21D53/88Making other particular articles other parts for vehicles, e.g. cowlings, mudguards
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D11/00Bending not restricted to forms of material mentioned in only one of groups B21D5/00, B21D7/00, B21D9/00; Bending not provided for in groups B21D5/00 - B21D9/00; Twisting
    • B21D11/14Twisting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D51/00Making hollow objects
    • B21D51/16Making hollow objects characterised by the use of the objects

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

例えば780MPa以上の高強度と、複雑な形状とを有することから、自動車部品として好適な、剛性や衝突特性に優れた軽量の中空部材を提供する。中空の鋼製の本体14を備える中空部材11である。本体14が少なくとも長手方向に単一の部品により構成される。本体14が最大の外部寸法L1である部分およびこの最大の外部寸法L1よりも短い外部寸法L2である部分を少なくとも有する扁平断面を有する。本体14が長手方向の一部にねじれ部を有する。ねじれ部17を境として本体14の長手方向の一方の側に存在する第1の部分15における最大の外部寸法L1である部分を含む仮想の平面15aと、ねじれ部17を境として本体14の長手方向の他方の側に存在する第2の部分16における最大の外部寸法L1である部分を含む仮想の平面16aとが交差する角度が4度以上である。さらに、ねじれ部17は、少なくとも780MPaの引張強度を有する。

Description

本発明は中空部材に関する。具体的には、本発明は、剛性や衝突特性に優れた軽量の中空部材に関する。
金属製の強度部材、補強部材または構造部材が自動車や各種機械に用いられる。高強度、軽量かつ小型であることがこれらの部材に要求される。これらの部材は、従来から、プレス加工品の溶接、厚板の打ち抜きまたは鍛造といった加工手段により、製造されてきた。しかし、これらの製造方法により製造される部材をよりいっそう軽量化または小型化することは、極めて難しい。例えば、プレス加工されたパネルを二枚部分的に重ね合わせて溶接することによって溶接品を製造する場合、フランジと呼ばれる余肉部分をパネルの縁に設ける必要があるので、溶接品の重量が、余肉部分を形成する分だけ不可避的に増加する。
ハイドロフォームといわれる加工法(例えば非特許文献1参照)は、金型内に配置された素材である管の内部に高圧の加工液を導入することにより、管の外面が金型の内面に沿うように管を膨らませて変形させることによって、管を複雑な形状に成形する。複雑な形状の部品が、ハイドロフォームにより、フランジを形成する必要なく一体成形される。ハイドロフォームは、自動車部品の軽量化を図れるため、近年、自動車部品に積極的に適用される。
ハイドロフォームは冷間での加工である。このため、例えば780MPa以上といった高強度の素材を複雑な形状の自動車部品に成形することは、素材の延性が不足するので、困難である。ハイドロフォームの製造工程は、曲げ、プリフォームおよびハイドロフォームの3工程が一般的に必要となるので、比較的煩雑である。さらに、ハイドロフォーム加工機は大型かつ比較的高価である。
本出願人は、先に特許文献1により加工装置を開示した。図7は、この加工装置0の概略を示す説明図である。
加工装置0は、以下に列記する手順で、金属材1を素材とする屈曲部材を製造する。
(a)支持手段2が金属材1をその軸方向へ移動自在に支持する。
(b)送り装置3が、支持手段2により支持された金属材1を上流側から下流側へ向けて送りながら、支持手段2の下流で金属材1に曲げ加工を行う。
(c)曲げ加工は以下のようにして行われる。支持手段2の下流に配置される誘導加熱コイル5が、金属材1を部分的に焼入れが可能な温度域に急速に加熱する。誘導加熱コイル5の直ぐ下流に配置される冷却装置(例えば水冷装置)6が金属材1を急冷する。可動ローラダイス4は、金属材1を送りながら支持可能であるロール対4aを少なくとも一組有する。可動ローラダイス4は、冷却装置6の下流に配置される。可動ローラダイス4が、その位置を二次元または三次元で変更することによって、金属材1の加熱された部分に曲げモーメントを与える。
すなわち、屈曲部材は加工装置0によって以下に示す工程で製造される。
(I)中空の閉断面形状を有するとともに長手方向へ単一の部品により構成される長尺の金属材1が、一対のロールによって、対向して配置される一対の長辺を有する扁平かつ中空の閉断面形状を有する金属製の長尺の中間部材に加工される。
(II)送り装置3がこの中間部材をその長手方向へ相対的に送る。
(III)第1の位置において、支持手段2が、送られる中間部材を支持する。
(IV)中間部材の送り方向について第1の位置よりも下流の第2の位置において、誘導加熱コイル5が、送られる中間部材を部分的に加熱する。
(V)中間部材の送り方向について第2の位置よりも下流の第3の位置において、冷却装置6が、送られる中間部材の加熱された部分を冷却する。
(VI)中間部材の送り方向について第3の位置よりも下流の領域において、送られる中間部材を支持する可動ローラダイス4の位置を二次元または三次元で変更することによって、中間部材における加熱された部分に曲げモーメントを与える。
加工装置0は、比較的安価な成形機を用いた単純な工程によって、例えば780MPa以上といった高強度および複雑な形状を有する自動車部品を一体成形できる。このようにして、高い剛性を有する屈曲部材が加工装置0によって製造される。
国際公開WO2006/093006号パンフレット
自動車技術Nov.57,No.6(2003)23〜28頁
高強度および複雑な形状を有するのみならず、高い剛性や優れた衝突特性をも有する軽量の部材が、自動車部品の強度部材、補強部材または構造部材として、これまで以上に強く求められている。このため、加工装置0により製造される屈曲部材のいっそうの性能向上が必要である。
本発明は、中空の金属製、望ましくは鋼製の本体を備える中空部材であって、
(要素1)本体が、少なくとも長手方向に単一の部品により構成されること、
(要素2)本体が、最大の外部寸法である部分、およびこの最大の外部寸法よりも短い外部寸法である部分を少なくとも有する扁平断面を有すること、
(要素3)本体が、長手方向の一部にねじれ部を有すること、
(要素4)ねじれ部を境として本体の長手方向の一方の側に存在する第1の部分における最大の外部寸法である部分を含む仮想の平面と、ねじれ部を境として本体の長手方向の他方の側に存在する第2の部分における最大の外部寸法である部分を含む仮想の平面とが交差する角度が、0度でないこと、および
(要素5)ねじれ部が、少なくとも780MPaの引張強度を有すること。
を有することを特徴とする中空部材である。
本発明では、本体が、屈曲部を一つ以上有することが望ましい。
本発明では、(最大の外部寸法)/(短い外部寸法)が1.2以上であることが望ましく、1.5以上であることがさらに望ましい。
本発明では、交差する角度は4度以上であることが望ましく、5度以上であることがさらに望ましい。
本発明では、本体が、本体の長手方向、および/または本体の周方向へ部分的に形成される焼入れ部を有することが望ましい。
本発明では、少なくともねじれ部が+150MPa以下の残留応力を有することが望ましい。本発明では、少なくともねじれ部が+50MPa以下の残留応力を有することがさらに望ましい。本発明では、ねじれ部の略全ての部分が残留圧縮応力を有することがさらにいっそう望ましい。本明細書においては、残留応力に関して、正の値は引張残留応力を示すとともに、負の値は圧縮残留応力を示す。
本発明では、これらの本発明に係る中空部材は、自動車の強度部材、補強部材または構造部材に用いられることが望ましい。
本発明により、例えば780MPa以上の引張強度および複雑な形状を有することから、自動車部品として好適な、剛性や衝突特性に優れた軽量の中空部材が提供される。
図1は、本発明に係る中空部材の一例を示す説明図である。 図2は、本発明に係る中空部材の他の一例を示す説明図である。 図3は、本発明に係る中空部材のさらに他の一例を示す説明図である。 図4は、外周長100mm、肉厚2mm、縦横比k=1.1、1.2、1.5または2.0の矩形断面をθ度捻じって得られる形状を有する中空部材の断面2次モーメントの増加率を計算により求めた結果を示すグラフである。 図5は、外周長100mm、肉厚2mm、縦横比k=1.2、1.5、2.0または5.0の矩形断面をθ度捻じって得られる形状を有する中空部材の断面2次モーメントの増加率を計算により求めた結果を示すグラフである。 図6は、ねじれ部および屈曲部を有する中空部材を示す説明図である。 図7は、本出願人が先に特許文献1により開示した加工装置の概略を示す説明図である。
0 加工装置
1 金属材
2 支持手段
3 送り装置
4 可動ローラダイス
5 誘導加熱コイル
6 冷却装置
11〜13、19 中空部材
14、20 本体
15 第1の部分
15a 仮想の平面
16 第2の部分
16a 仮想の平面
17 ねじれ部
17−1 第1のねじれ部
17−2 第2のねじれ部
18 屈曲部
21、22 第1の部分
本発明を、添付図面を参照しながら説明する。以降の説明では、中空部材の本体が矩形断面を有する場合を例にとる。しかし、本発明は、この場合に限定されず、例えば楕円形断面や長円形断面といった、本体が、最大の外部寸法Lである部分、およびこの最大の外部寸法Lよりも短い外部寸法Lである部分を少なくとも有する扁平断面を有する場合に、等しく適用される。
図1は、本発明に係る中空部材の一例11を示す説明図である。図2は、本発明に係る中空部材の他の一例12を示す説明図である。図3は、本発明に係る中空部材のさらに他の一例13を示す説明図である。
中空部材11〜13は、いずれも、中空の金属製(この例では鋼製)の本体14を有する。
本体14は、少なくとも長手方向に、単一の部品により一体に構成される。このため、本体14は、長手方向と交差する方向へ形成される溶接部等の接合部を有さない。
本体14は、扁平断面を有する。扁平断面は、最大の外部寸法Lである部分、およびこの最大の外部寸法Lよりも短い外部寸法Lである部分を少なくとも有する。
中空部材11〜13は、いずれも、本体14の内部にレインフォース等の補強部材を有さない。このように、中空部材11〜13は、いずれも、極めて簡素な構造を有する。中空部材11〜13は、いずれも、軽量である。
本体14は、長手方向の一部にねじれ部17を有する。本体14には、第1の部分15が、ねじれ部17を境として本体14の長手方向の一方の側に存在する。また、本体14には、第2の部分16が、ねじれ部17を境として本体14の長手方向の他方の側に存在する。
第1の部分15における最大の外部寸法Lである部分を含む仮想の平面15aと、第2の部分16における最大の外部寸法Lである部分を含む仮想の平面16aとが交差する角度(以下「交差角度」という)は0度でない。さらに、ねじれ部17は、少なくとも780MPaの引張強度を有する。
中空部材11〜13が、ねじれ部17を有する理由を説明する。一般に、矩形断面の中空部材のx軸周りの曲げ剛性EIを代表する指標として、断面2次モーメントIxを考える。ヤング率をEとし、中空部材の幅をbとし、高さをhとし、肉厚をtとし、縦横比をkとすると、b=khである。
ここで、中空部材の断面をθ度捻じった場合の断面2次モーメントIθxは下式で与えられる。
θx=(1/2)(I+I)+(1/2)(I−I)cos2θ
=(1/12){bh−(b−2t)(h−2t)
=(1/12){hb−(h−2t)(b−2t)
図4は、外周長100mm、肉厚2mm、縦横比k=1.1、1.2、1.5または2.0の矩形断面をθ度捻じって得られる形状を有する中空部材の断面2次モーメントの増加率を、上記式を用いて計算により求めた結果を示すグラフである。
図4にグラフで示すように、縦横比が大きいほど、すなわち偏平度が大きいほど、ねじり角を付与した場合の曲げ剛性の向上が大きいことがわかる。
図5は、外周長100mm、肉厚2mm、縦横比k=1.2、1.5、2.0または5.0の矩形断面をθ度捻じって得られる形状を有する中空部材の断面2次モーメントの増加率を、上記式を用いて計算により求めた結果を示すグラフである。
図5にグラフで示すように、交差角度が4度以上、好ましくは5度以上の交差角度を与えると、曲げ剛性の向上が著しいことがわかる。
中空部材11〜13は、いずれも、ねじれ部17を有するため、曲げ剛性が高められている。
図4および5にグラフで示す結果から、中空部材11〜13は、(最大の外部寸法L)/(短い外部寸法L)が1.2以上であることが望ましく、1.5以上であることがさらに望ましい。
ねじれ部17は、図2に示すように中空部材12の長手方向に一つだけ形成してもよいし、図1、3に示すように中空部材11、13の長手方向に二つ設けてもよく、あるいは三つ以上設けてもよい。
中空部材11〜13は、上述した図7に示す加工装置0の一部を改造した加工装置を用いることにより、簡単に製造することができる。すなわち、加工装置0の支持手段2および可動ローラダイス4を構成するロールを、中空部材11〜13の外面を支持することができる孔型ロールに交換するとともに、可動ローラダイス4の位置を三次元で移動させる移動機構を追加して設ける。
送り装置3により、支持手段2により長手方向へ移動自在に支持された中空部材11〜13を上流側から下流側へ向けて送る。次に、誘導加熱コイル5により、支持手段2の下流で中空部材11〜13を部分的に焼入れが可能な温度域に急速に加熱する。次に、冷却装置6により、中空部材11〜13を急冷する。
可動ローラダイス4は、中空部材11〜13を送りながら支持可能であるロール対4aを少なくとも一組有する。このため、可動ローラダイス4の位置を三次元で変更することによって、中空部材11〜13の加熱された部分にねじれ部17を形成することができる。
なお、この加工装置における支持手段2、送り装置3および可動ローラダイス4に替えて、例えば一基以上の多関節型の汎用ロボットに保持させた治具を用いることによって、中空部材11〜13の送りおよび支持を行うようにしてもよい。すなわち、
(a)中空部材11〜13を、その長手方向へ、誘導加熱コイル5および冷却装置6に対して相対的に移動させること、
(b)中空部材11〜13の被加熱部を境とする両側を例えば産業用ロボットにより支持すること、および
(c)中空部材11〜13の被加熱部を境とする両側または片側の位置を、この両側または片側を支持する産業用ロボットを動作させることによって、三次元で移動すること
により、支持手段2、送り装置3および可動ローラダイス4を用いなくとも、中空部材11〜13の加熱された部分にねじれ部17を形成することができる。
誘導加熱コイル5による中空部材11〜13の加熱温度を焼入れ可能温度に設定するとともに、冷却装置6による中空部材11〜13の冷却速度を適宜設定することによって、中空部材11〜13の本体14の長手方向、および/または本体14の周方向へ部分的に焼入れ部を形成することができる。焼入れ部の形成位置を適宜設定することにより、中空部材11〜13の様々な機械特性を調整することができるので、例えば自動車用部品として要求される特性を十分に満足する中空部材11〜13を提供することが可能になる。
この加工装置では、可動ローラダイス4を通過した中空部材11〜13がその自重により変形して寸法精度が低下することを防止するために、可動ローラダイス4の下流側に変形防止装置を配置することが望ましい。可動ローラダイス4よりも下流側の領域で、既に加工を終了した中空部材11〜13を変形防止装置によって位置決めすることによって、中空部材11〜13の変形および寸法精度の低下を確実に防止することができる。変形防止装置は設けなくともよい。
変形防止装置として、(a)可動ローラダイス4を通過した中空部材11〜13の先端を支持およびガイドする装置、(b)可動ローラダイス4を通過した中空部材11〜13を搭載することによって中空部材11〜13の自重による変形を防止するための変形防止テーブル、(c)可動ローラダイス4を通過した中空部材11〜13の一部を支持する公知の多関節ロボット等が例示される。
これまで知られている、扁平断面の中空の金属製の本体を有するとともに引張強度が780MPa以上である中空部材に、冷間加工でねじれ部を設けようとしても、中空部材の変形抵抗が大きく、ねじれ部を設けることはできない。これに対し、中空部材11〜13は、例えば、加工装置0の一部を少しだけ改造した加工装置を用いる熱間加工により製造可能であるので、極めて容易かつ確実に本体14にねじれ部17を形成できる。
また、この加工装置0は、ねじれ部17の形成に焼入れを利用するので、ねじれ部17の引張強度を簡単に780MPa以上に高めることができる。
さらに、このねじれ部17は優れた疲労特性を有する。この理由を説明する。
一般に、中空部材に冷間でねじり加工を行って製品を製造すると、比較的大きな残留応力が製品に発生する。引張残留応力が製品の軸方向へ向けてねじり加工部の内周側の表面に発生する。また、圧縮残留応力が製品の軸方向へ向けてねじり加工部の外周側の表面に発生する。発生する残留応力は、降伏応力の30%〜40%にも達する。
例えば780MPaや980MPaといった高強度を有する中空部材は、材料の延性が乏しいため、曲げ半径が極めて大きなねじれ部を有する製品にしか、ねじり加工できない。低く見積もっても+200MPa以上の残留応力(引張残留応力)がこの製品の表面に発生する可能性が高い。周知のように、引張残留応力が製品の表面に生じると、この製品が繰り返し変形を受けた場合の疲労特性が大きく低下する。
また、780MPa、980MPaさらには1200MPaといった高強度を有する中空部材を冷間でねじり加工して製品を製造する手段は、現時点ではない。このため、この製品の残留応力の測定値が開示された公知文献は、存在しない。仮に高強度を有する中空部材を冷間でねじり加工できたと仮定しても、極めて大きな引張残留応力がねじれ部に不可避的に発生する。さらに、大きな引張り残留応力が1200MPa以上の高強度を有する中空部材に生じると、遅れ破壊が発生する危険性も高まる。このような製品は、自動車部品として用いることはできない。
これに対し、加工装置0により形成されるねじれ部17は、熱間でのねじり加工により形成される。冷間でのねじり加工により発生する大きな引張残留応力は、ねじれ部17には発生しない。
表1には、加工装置0により、C含有量が0.2質量%であるB含有鋼からなるとともに肉厚1.8mm、縦40mmおよび横50mmの中空の角材を、曲げ変形600mm、単位長さあたりのねじり角0.2°/mmによりねじり加工することによって得られた製品の軸方向の表面の残留応力(単位:MPa)を、X線応力測定法により測定した結果を示す。表2には、この製品の周方向の表面の残留応力の測定結果を示す。
表1、2における角度は、周方向の位置で、横方向50mmの上面中央位置の角度を0度とした場合の測定位置の角度である。残留応力の測定に用いたX線測定器は、株式会社マックサイエンス(現社名 ブルカーAXS株式会社)製のMXP−3である。
Figure 2010084898
Figure 2010084898
表1に示すように、製品の表面には、軸方向への大きな引張残留応力は発生せず、軸方向への圧縮残留応力が発生する。また、表2に示すように、製品の表面には、周方向への大きな引張残留応力は発生せず、圧縮残留応力または小さな引張残留応力が発生する。
このように、少なくともねじれ部17は、+150MPa以下の残留応力、好ましくは+50MPa以下の残留応力を有する。さらに好ましくは、少なくともねじれ部17の略全ての部分は、残留圧縮応力を有する。このため、この製品の疲労特性は極めて優れている。
加工装置0により製造された製品の表面における残留応力が+150MPa以下と、従来にはない程に小さな値となる理由は、明確ではないが、加工装置0による加熱および冷却によって、マルテンサイト変態の板厚方向分布が変動するためであると推定される。
なお、中空部材11〜13の本体14に、ねじれ部17のみならず、図7に示す加工装置0の一部を改造した加工装置を用いて、仮想の平面15a、16a内で屈曲する屈曲部を一つ以上形成するようにしてもよい。これにより、よりいっそう複雑な形状の中空部材を提供することも可能である。
図6は、第1のねじれ部17−1、第2のねじれ部17−2および屈曲部18を有する中空部材19を示す説明図である。
第1のねじれ部17−1および第2のねじれ部17−2ねじれ部17が、中空部材19の本体20に形成されている。また、屈曲部18が、第1のねじれ部17−1を境として本体20の長手方向の一方の側に存在する第1の部分21と、第2のねじれ部17−2を境として本体20の長手方向の一方の側に存在する第1の部分22との間に形成されている。
このようにして、本発明によれば、単純な工程で比較的小型で安価な成形機を用いて、例えば780MPa以上の高強度と複雑な形状とを有することから、自動車部品として好適な、剛性や衝突特性に優れた軽量の中空部材を提供することが可能になる。

Claims (5)

  1. 中空の金属製の本体を備える中空部材であって、以下の要素1〜5を有することを特徴とする中空部材、
    (要素1)前記本体は、少なくとも長手方向に単一の部品により構成されること、
    (要素2)前記本体は、最大の外部寸法である部分、および該最大の外部寸法よりも短い外部寸法である部分を少なくとも有する扁平断面を有すること、
    (要素3)前記本体は、長手方向の一部にねじれ部を有すること、
    (要素4)前記ねじれ部を境として前記本体の長手方向の一方の側に存在する第1の部分における前記最大の外部寸法である部分を含む仮想の平面と、前記ねじれ部を境として前記本体の長手方向の他方の側に存在する第2の部分における前記最大の外部寸法である部分を含む仮想の平面とが交差する角度は0度でないこと、
    (要素5)前記ねじれ部は、少なくとも780MPaの引張強度を有すること。
  2. 前記本体は、屈曲部を一つ以上有する請求項1に記載された中空部材。
  3. (前記最大の外部寸法)/(前記短い外部寸法)が1.2以上である請求項1に記載された中空部材。
  4. 前記交差する角度は4度以上である請求項1に記載された中空部材。
  5. 前記本体は、該本体の長手方向、および/または該本体の周方向へ部分的に形成される焼入れ部を有する請求項1に記載された中空部材。
JP2010547505A 2009-01-21 2010-01-21 中空部材 Active JP5278445B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010547505A JP5278445B2 (ja) 2009-01-21 2010-01-21 中空部材

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009011163 2009-01-21
JP2009011163 2009-01-21
PCT/JP2010/050671 WO2010084898A1 (ja) 2009-01-21 2010-01-21 中空部材
JP2010547505A JP5278445B2 (ja) 2009-01-21 2010-01-21 中空部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010084898A1 true JPWO2010084898A1 (ja) 2012-07-19
JP5278445B2 JP5278445B2 (ja) 2013-09-04

Family

ID=42355950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010547505A Active JP5278445B2 (ja) 2009-01-21 2010-01-21 中空部材

Country Status (13)

Country Link
US (1) US8635835B2 (ja)
EP (1) EP2390021B1 (ja)
JP (1) JP5278445B2 (ja)
KR (2) KR20110111488A (ja)
CN (1) CN102361709B (ja)
AU (1) AU2010207284B2 (ja)
BR (1) BRPI1007219A8 (ja)
CA (1) CA2750285C (ja)
EA (1) EA021851B1 (ja)
ES (1) ES2607703T3 (ja)
MX (1) MX2011007748A (ja)
WO (1) WO2010084898A1 (ja)
ZA (1) ZA201105862B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012012529B4 (de) 2012-06-26 2014-01-09 Kautex Textron Gmbh & Co. Kg Verfahren zur Herstellung von Hohlkörpern aus thermoplastischem Kunststoff unter Verwendung eines wenigstens dreiteiligen Blasformwerkzeugs sowie Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
JP6190727B2 (ja) * 2013-01-29 2017-08-30 三協立山株式会社 形材
JP6210172B2 (ja) * 2016-03-09 2017-10-11 新日鐵住金株式会社 焼入れ鋼材の製造方法
JP6210171B2 (ja) * 2016-03-09 2017-10-11 新日鐵住金株式会社 焼入れ鋼材の製造方法
KR101885154B1 (ko) * 2017-12-18 2018-08-03 기득산업 주식회사 형강 비틀림용 성형 시스템 및 그 방법
KR102354153B1 (ko) * 2020-09-17 2022-01-20 정연주 차량 도어용 체커암 제조장치

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1363416A (en) * 1918-09-24 1920-12-28 Ross B Hooker Method of making radiator-tubes
US2115769A (en) * 1936-08-22 1938-05-03 Henry H Harris Radiant heating tube
US2771276A (en) * 1954-02-08 1956-11-20 Jr Harry S Constance Metallic railing structure
US2909361A (en) * 1955-01-31 1959-10-20 Leighton G Dotson Ornamental ironwork structures
US3293894A (en) * 1964-05-28 1966-12-27 Babcock & Wilcox Co Hot drawing tubes
NL7116881A (ja) * 1971-12-09 1973-06-13
USD248463S (en) * 1975-04-04 1978-07-11 Robert Barnes Exhaust pipe
JPS63188427A (ja) * 1987-01-30 1988-08-04 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 捩り機構付ベンダ−
JP2816000B2 (ja) * 1990-08-27 1998-10-27 第一高周波工業株式会社 湾曲した異形断面らせん条材の製造方法及び装置
ATA166091A (de) * 1991-08-23 1996-02-15 Faigle Heinz Kg Füllkörper
JP2001001053A (ja) * 1999-04-22 2001-01-09 Aisin Seiki Co Ltd ロール成形品および自動車用バンパー
US6349521B1 (en) * 1999-06-18 2002-02-26 Shape Corporation Vehicle bumper beam with non-uniform cross section
JP4084518B2 (ja) * 1999-10-25 2008-04-30 本田技研工業株式会社 樹脂ホースの製造方法および樹脂ホース
US6893733B2 (en) * 2000-07-07 2005-05-17 Delphi Technologies, Inc. Modified contoured crushable structural members and methods for making the same
US7041218B1 (en) * 2002-06-10 2006-05-09 Inflowsion, L.L.C. Static device and method of making
US6910721B2 (en) * 2002-12-20 2005-06-28 Pullman Industries, Inc. Elongated bumper bar with sections twisted rotationally about the axis of elongation
DE10333477A1 (de) * 2003-07-22 2005-02-24 Aloys Wobben Strömungskanal für Flüssigkeiten
US7216676B2 (en) * 2004-04-30 2007-05-15 Eaton Corporation Apparatus and method for shaping hose
US20060101890A1 (en) * 2004-11-15 2006-05-18 Min-Ju Chung Method for twisting a hollow metal tube
EP1857195B8 (en) * 2005-03-03 2014-07-30 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for bending metal material and bent product
US20070039282A1 (en) * 2005-08-19 2007-02-22 Christian Holl Gooseneck beam
WO2007136233A1 (en) * 2006-05-24 2007-11-29 Yan Sup Lee Fix holder, steel wire, bricks, and bricks wall reinforcement method thereby
USD586208S1 (en) * 2007-11-15 2009-02-10 Evans Ernest O Container

Also Published As

Publication number Publication date
AU2010207284B2 (en) 2014-03-13
JP5278445B2 (ja) 2013-09-04
MX2011007748A (es) 2011-12-14
EP2390021B1 (en) 2016-09-21
CA2750285C (en) 2016-12-13
US20120013148A1 (en) 2012-01-19
US8635835B2 (en) 2014-01-28
EA021851B1 (ru) 2015-09-30
CN102361709B (zh) 2014-07-09
KR20140088233A (ko) 2014-07-09
EP2390021A4 (en) 2015-04-08
EP2390021A1 (en) 2011-11-30
ES2607703T3 (es) 2017-04-03
BRPI1007219A2 (pt) 2016-02-23
AU2010207284A1 (en) 2011-08-11
EA201170945A1 (ru) 2012-01-30
KR101624818B1 (ko) 2016-05-26
CA2750285A1 (en) 2010-07-29
KR20110111488A (ko) 2011-10-11
ZA201105862B (en) 2012-04-25
WO2010084898A1 (ja) 2010-07-29
BRPI1007219A8 (pt) 2016-08-16
CN102361709A (zh) 2012-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6515352B2 (ja) 継手、及び継手の製造方法
JP5278445B2 (ja) 中空部材
JP5786927B2 (ja) 中空部材の製造装置
CN101545080B (zh) 耐震性优异的建筑结构用590MPa级高屈强比圆形钢管及其制造方法
US10335843B2 (en) Method for manufacturing bent member, and hot-bending apparatus for steel material
JP7238660B2 (ja) 中空屈曲部品の製造方法、中空屈曲部品の製造装置、及び中空屈曲部品
JP6052890B2 (ja) 構造部材用アルミニウム合金押出管および車体構造部材
KR102036750B1 (ko) 프레스 성형품 및 그 설계 방법
JP7205409B2 (ja) 中空屈曲部品の製造方法及び中空屈曲部品
JP6222126B2 (ja) 電縫鋼管およびその製造方法
JP6331948B2 (ja) トーションビームの製造方法及びトーションビーム
JP7167648B2 (ja) 鋼板の製造方法
JP5434047B2 (ja) 曲がり部材成形方法および曲がり部材

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121011

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20121011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130506

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5278445

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350