JPWO2010050459A1 - 視標呈示装置、画像表示システムおよび車載用表示装置 - Google Patents

視標呈示装置、画像表示システムおよび車載用表示装置 Download PDF

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Abstract

視標呈示装置は、凹面鏡2と、ハーフミラー3と、移動装置4とを備えている。凹面鏡2は、画像表示装置1に表示される画像の虚像を観測者Pに呈示するために、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が凹面鏡2の焦点距離より短くなるように設けられている。ハーフミラー3は、凹面鏡2の光軸Lxに斜交して設けられている。凹面鏡2のLxは、観測者Pの観測位置を通る。移動装置4は、画像表示装置1を移動させることによって、凹面鏡2の焦点距離より短い範囲内で上記光学距離を変化させる。このとき、上記光学距離が長くなるほど上記虚像の移動速度が上昇するように、移動装置4は画像表示装置1を移動させる。これにより、観測者Pの焦点調節機能の疲労を十分に低減させる。

Description

本発明は、観測者に視標を呈示する視標呈示装置、画像表示システムおよび車載用表示装置に関する。
近年、情報技術の進歩に伴い、視覚端末装置(例えばパーソナルコンピュータのモニタなど)を用いた作業(以下「VDT作業」という)が増加している。この情報技術の進歩によって、作業効率および作業精度を大きく向上させることができる。
ところが、長時間のVDT作業は、作業者に眼の疲労を与える。同様の眼の疲労は、テレビモニタを長時間にわたって視聴した場合などにも生じる。
次に、ヒトの眼について説明する。図16は、ヒトの眼の構造を示す。注視物体から発せられた光線Lが角膜60、瞳孔61、水晶体62、硝子体63を順に通って網膜64上に結像するように、毛様体筋(チン小帯を含む)65は、水晶体62の厚さを変えて、水晶体62の屈折力を調整する機能を有する。この機能を、焦点調節機能という。言い換えると、焦点調節機能(焦点調節機構)とは、水晶体62と視標との間の距離に応じて、水晶体62の屈折力を変化させることで、常に網膜64上で像を結像させる機能(機構)をいう。
一般に、視覚端末装置またはテレビモニタの表示画面を作業者が近距離で注視する場合、焦点調節機能の駆動源である毛様体筋65が緊張状態になる。近方に焦点を合わせるための副交感神経の異常興奮と毛様体筋65の緊張状態とが、眼精疲労の一因となる。緊張状態が長時間続くと、毛様体筋65の焦点調節機能が一時的に低下する。
そこで、日本国特許第3766681号公報(以下「特許文献1」という)には、眼の焦点調節機能の活発な活動を促して視力を回復するための視標呈示装置が開示されている。特許文献1の視標呈示装置は、視標を注視する観測者の視線上で視標を遠近方向に繰り返し移動させることにより、観測者の眼の焦点調節機能を活性化させる装置である。
ところで、特許文献1の視標呈示装置のように、疲労した眼の焦点調節機能に刺激を与えて活性を促す方法よりも、むしろ、VDT作業や視聴行為を通して、常に眼の焦点調節機能に刺激を与え続けることにより、眼の疲労を未然に防ぐ方法のほうが、より理想的な眼の疲労防止方法であると考えられる。このためには、一般のVDT作業場や家庭への導入を考慮して、視標呈示装置は小型であることが望ましい。また、作業性や視認性を考えると、観測者の網膜上で、像は一定の大きさ以上である必要がある。
しかしながら、特許文献1の視標呈示装置では、装置の全長が視標の移動距離と同等になる。したがって、眼の疲労を低減させるために観測者が十分な効果を得るには視標を数m規模で移動する必要がある。このため、特許文献1の視標呈示装置では、装置全体が大型化するという問題があった。また、一定の大きさの画像を表示している物体が移動する場合、観測者の網膜上における表示画像の大きさは、物体の位置に応じて極端に変化する。上記表示画像の大きさの変化を画像の表示サイズ変化などの方法で解決することは困難である。
この問題を解決する装置として、凹面鏡を用いた視標呈示装置が知られている(例えば日本国特許出願公開特開平6−27411号公報(以下「特許文献2」という)参照)。この視標呈示装置は、凹面鏡により拡大されて結像される虚像を視標として観測者に呈示する。
図17は、凹面鏡70を用いた画像表示の原理を示す。凹面鏡70の鏡面(反射面)は球面である。Fは、凹面鏡70の焦点位置である。実像である物体Aが凹面鏡70の焦点位置Fより凹面鏡70側(図17の右側)にあるとき、凹面鏡70に形成される像はBで表される正立虚像となる。凹面鏡70と虚像Bとの間の距離bは、凹面鏡70と物体Aとの間の距離aと、焦点距離fとによって、
b=a×f/(a−f) (1)
と表わされる。また、虚像Bの大きさB12は、物体Aの大きさをA12とすると、
12=A12×|f|/|a−f| (2)
となる。
上記視標呈示装置では、凹面鏡70の中心点Oと焦点位置Fとの範囲内で物体Aを移動させた際に形成される虚像Bを観測対象とする。これにより、物体Aの小さな移動に対して、観測対象となる虚像Bの大きな移動を実現することができ、視力低下防止を目的とする視覚装置とすることができる。上記視標呈示装置の実施可能な例として、例えばf=150mm、曲率半径300mmの球面で構成される凹面鏡70を用いた場合、a=100mmのときb=−0.3mとなり、a=148mmのときb=−11.0mとなる。虚像Bは、物体Aの移動に比べて、非常に大きな移動を実現することができる。つまり、物体Aの小さな移動で、観測対象である虚像Bの大きな移動を実現することができる。したがって、物体Aと凹面鏡70との間の距離aを変化させることにより、物体の虚像Bを注視する観測者の眼の焦点調節機能に刺激を与えることができる。
また、物体Aが焦点位置Fに近づいて虚像Bが遠点に近づくにつれて、物体Aに対する虚像Bの拡大率は大きくなる。その結果、距離bが変化しても、観測者の眼の網膜上における虚像Bの大きさはほぼ一定となる。
上記より、凹面鏡70を用いた視標呈示装置では、物体Aと凹面鏡70との距離aを連続的に変化させることにより、物体Aの虚像Bを注視する観測者の焦点調節機能に刺激を与え続けることができる。その結果、凹面鏡70を用いた視標呈示装置では、物体Aと凹面鏡70との光学距離を変化させることによって、眼の焦点調節機能の疲労を低減することができる。なお、上記のような視標呈示装置では、観測者の快適性を鑑みて、両眼により虚像Bを視認する形態が採用されている。
ところが、図17に示すように物体Aと凹面鏡70とが配置された場合、虚像Bを注視する観測者の視線を物体Aが遮るという問題があった。
この問題を解決する手段の一例(例えば特許文献2、日本国特許出願公開特開平11−244239号公報(以下「特許文献3」という)、日本国特許出願公開特開2000−171751号公報(以下「特許文献4」という)参照)を図18に示す。図18では、凹面鏡70の光軸Lxに斜交するハーフミラー71が凹面鏡70と観測者Pとの間に配置されている。物体Aからの光線がハーフミラー71で凹面鏡70に向けて凹面鏡70の光軸方向に反射するように設置すれば、物体Aからの光線がハーフミラー71で反射し、凹面鏡70により物体Aの虚像が形成される。さらに、観測者Pは、ハーフミラー71を透過した虚像を観測することができる。
特許文献2には、凹面鏡とハーフミラーとを用いた装置が開示されている。特許文献2の装置は、飛行シミュレータや宇宙ドッキングシミュレータなどの各種シミュレータにおいて、表示物の虚像の結像距離を表示物の実距離に一致させることで、シミュレータの効果を向上させることができる。
なお、特許文献3には、小型かつさまざまな視距離での視力測定を行うために、凹面鏡の原理を用いた視力測定装置が開示されている。特許文献4には、視力低下を防ぐために、視標位置を前後、上下、左右に移動させるヘッドマウントディスプレイが開示されている。
しかしながら、従来の視標呈示装置を用いた場合、観測者Pは、視標である虚像が遠ざかるにつれて水晶体の屈折力をほとんど変える必要がない。このため、毛様体筋は緊張状態のままとなり、焦点調節機能の疲労を低減するという効果が小さかった。
本発明は上記の点に鑑みて為され、本発明の目的は、観測者の焦点調節機能の疲労を十分に低減させることができる視標呈示装置、画像表示システムおよび車載用表示装置を提供することにある。
本発明に係る視標呈示装置は、物体の虚像を視標として観測者に呈示する装置である。前記視標呈示装置は、凹面鏡と、距離調整手段とを備える。前記凹面鏡は、前記凹面鏡と前記物体との間の光学距離が前記凹面鏡の焦点距離より短くなるように設けられ、前記虚像を形成する。前記距離調整手段は、前記凹面鏡の焦点距離より短い範囲内で前記光学距離を変化させ、前記虚像位置が遠くなるほど前記虚像の移動速度を上昇させるように構成される。
上記物体とは、例えば画像や上記画像を表示する画像表示装置、立体物などをいう。画像には、動画(映像)、静止画(写真、絵)などがある。以下の記載においても同様である。
この構成によれば、虚像位置が遠くなるほど虚像の移動速度を上昇させることによって、虚像が観測点の近くにあるときだけではなく観測点から遠ざかったときも、観測者の水晶体における屈折力の時間変化を一定以上にさせることができる。これにより、観測者の焦点調節機能の疲労を十分に低減させることができる。
好ましくは、前記視標呈示装置は、前記凹面鏡の光軸に斜交して設けられたハーフミラーを備える。前記物体は、前記ハーフミラーの凹面鏡側で反射して前記凹面鏡に投影され、当該ハーフミラーを介して当該物体の虚像が前記観測者に呈示されるように配置される。
この構成によれば、ハーフミラーが凹面鏡の光軸に斜交することによって、視標である虚像を観測者に呈示するにあたって、物体そのものが邪魔になるのを防止することができる。
好ましくは、前記距離調整手段は、前記物体を移動させる。
この構成によれば、距離調整手段が物体を移動させることによって、物体の虚像を移動させることができるので、凹面鏡の移動によって虚像を移動させる場合に比べて、観測者の眼の位置を変える必要がない。つまり、観測者は同じ観測点で視標を視認することができる。
好ましくは、前記距離調整手段は、前記光学距離が長くなるほど前記物体の移動速度を上昇させる。
この構成によれば、虚像が観測点から遠ざかるほど虚像の移動速度をさらに上昇させることができる。
好ましくは、前記凹面鏡の前方に観測点が位置し、前記距離調整手段は、前記観測点と前記物体の虚像との間の距離の逆数の時間変化が一定になるように当該物体を移動させる。
この構成によれば、観測点と物体の虚像との間の距離の逆数の時間変化が一定になるように物体を移動させることによって、虚像が観測点から遠ざかるほど虚像の移動速度をより効果的に上昇させることができるので、観測者の焦点調節機能の疲労をより低減させることができる。
好ましくは、前記距離調整手段は、前記視標の往復運動を繰り返すように前記光学距離を変化させる。
この構成によれば、視標が往復運動を繰り返すことによって、観測者の水晶体の屈折力を効果的に変化させることができるので、観測者の焦点調節機能の疲労をより低減させることができる。
好ましくは、前記距離調整手段は、前記視標を周期的に移動させる。
この構成によれば、視標が周期的に往復運動することによって、観測者の水晶体の屈折力をより頻繁に変化させることができるので、観測者の焦点調節機能の疲労をさらに低減させることができる。
好ましくは、前記距離調整手段は、前記視標を連続的に移動させる。
この構成によれば、視標が連続的に移動することによって、物体の虚像を徐々に移動させることができるので、物体の虚像の移動を観測者に気付かせないようにすることができる。
好ましくは、前記視標呈示装置は、前記物体としての画像を表示するフラットパネルディスプレイを備える。
この構成によれば、物体である画像を表示する手段としてフラットパネルディスプレイを備えることによって、曲面パネルに比べて、光学的に優れた構成とすることができる。
好ましくは、前記視標呈示装置は、前記虚像の歪みを低減させる低減手段を備える。
この構成によれば、視標となる虚像の歪みを低減させることによって、観測者に対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
好ましくは、前記低減手段は、前記凹面鏡を用いて形成され、前記凹面鏡は、前記虚像の歪みを低減させるように鏡面が非球面に形成されている。
この構成によれば、凹面鏡の鏡面を非球面にすることによって、物体の表面が平面であっても曲面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。
好ましくは、前記凹面鏡は、前記鏡面の曲率半径が当該鏡面の中央部ほど大きい。
この構成によれば、凹面鏡の鏡面の中央部ほど曲率半径を大きくすることによって、視標の歪みをさらに小さくことができる。
好ましくは、前記凹面鏡は、前記観測者に前記視標を呈示する際、当該観測者の両眼を結ぶ第1の方向のほうが当該第1の方向と直交する第2の方向に比べて、前記鏡面において端部の曲率半径に対する中央部の曲率半径の比が大きい。
この構成によれば、観測者の両眼を結ぶ第1の方向のほうが第1の方向と直交する第2の方向に比べて、鏡面において端部の曲率半径に対する中央部の曲率半径の比が大きくなることによって、第1の方向の視標の歪みを第2の方向の視標の歪みに比べてより小さくすることができるので、両眼視差によって虚像がより歪んで立体的に見えるのを抑制することができる。
好ましくは、前記低減手段は、前記物体を用いて形成され、前記物体は、前記虚像の歪みを低減させるように表面が曲面に形成されている。
この構成によれば、物体の表面を曲面にすることによって、凹面鏡の鏡面が球面であっても非球面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。
好ましくは、前記物体は、前記凹面鏡側に凸である。
この構成によれば、物体が凹面鏡側に凸であることによって、視標の歪みをさらに小さくすることができる。
好ましくは、前記物体は、円筒状に湾曲して形成され、前記物体の軸方向は、前記観測者に前記視標を呈示する際、当該観測者の両眼を結ぶ方向と直交する。
この構成によれば、凹面鏡に物体が投影されたときに観測者の両眼を結ぶ方向において、虚像の歪みを特に小さくすることができるので、虚像が両眼視差によって虚像がより歪んで立体的に見えるのを抑制することができる。
好ましくは、前記視標提示装置は、画像を表示するフラットパネルディスプレイを備え、前記低減手段は、前記物体を用いて形成され、前記物体は、前記フラットパネルディスプレイに表示される画像であり、前記画像は、前記凹面鏡に投影されたときに前記虚像の歪みを低減させるように予め変形されている。
この構成によれば、フラットパネルに表示される画像を予め変形しておくことによって、凹面鏡の鏡面が球面であっても非球面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。
本発明に係る画像表示システムは、前記視標呈示装置と、画像を表示する画像表示装置とを備える。前記視標呈示装置は、前記画像表示装置で表示された画像の虚像を前記視標として前記観測者に呈示する。
本発明に係る車載用表示装置は、前記視標呈示装置と、運転に関する情報を提供する画像表示装置とを備える。前記視標呈示装置は、前記画像表示装置で提供された前記情報の虚像を前記視標として前記観測者に呈示する。
好ましくは、前記視標呈示装置は、前記観測者の視距離を推定する視距離推定装置を備え、前記観測者の視距離が長くなると前記虚像の視距離が長くなるように、前記画像表示装置と前記凹面鏡との間の光学距離を変化させる。
この構成によれば、運転手(観測者)が運転中に注視する前方の視距離と、運転に関する情報の視距離とを一致させることによって、運転手による焦点調節に伴う疲労を低減させることができる。
実施形態1に係る視標呈示装置の構成を示す外観図である。 同上に係る視標呈示装置の動作を説明するための図である。 同上に係る視標呈示装置において虚像の移動速度を示す図である。 同上に係る視標呈示装置において虚像の移動速度の他の例を示す図である。 実施形態2に係る視標呈示装置の各設計パラメータを示す図である。 同上に係る視標呈示装置の虚像の結像点を示す図である。 任意のxにおける確率分布を示す図である。 同上に係る視標呈示装置の虚像の形状を示す図である。 実施形態3に係る視標呈示装置の虚像の形状を示す図である。 実施形態4に係る視標呈示装置の虚像の形状を示す図である。 実施形態5に係る視標呈示装置の各設計パラメータを示す図である。 同上に係る視標呈示装置の画像表示装置の形状を示す図である。 同上に係る視標呈示装置の虚像の形状を示す図である。 実施形態8の配置図である。 同上の外観図である。 実施形態9において、遠方視認時の場合の図である。 同上において、近方視認時の場合の図である。 ヒトの眼球の構造を示す断面図である。 凹面鏡の原理を示す図である。 凹面鏡とハーフミラーとを用いた構成を示す図である。 ホロプタについて説明する図である。 従来の視標呈示装置における虚像の歪みを示す図である。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る視標呈示装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る視標呈示装置の構成を示す。この視標呈示装置は、図1に示すように、画像表示装置(映像表示装置)1と、凹面鏡2と、ハーフミラー3と、移動装置4とを備えている。画像表示装置1は、画像表示面(映像表示面)10に画像(映像)を表示するように構成されている。凹面鏡2は、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が焦点距離より短くなるように設けられている。ハーフミラー3は、凹面鏡2の光軸Lxに斜交して設けられている。凹面鏡2の光軸Lxは、観測者Pの観測位置(以下「観測点」という)を通る。移動装置4は、画像表示装置1を移動させるように構成されている。本実施形態の視標呈示装置は、凹面鏡2により結像される虚像B(図17参照)を視標として観測者Pに呈示する。
本実施形態の画像表示装置1は、凹面鏡2での虚像の歪みを低減するために、画像表示面10が平面であることが望ましい。したがって、本実施形態の画像表示装置1は、例えば液晶パネルや有機エレクトロルミネッセンス(Organic Electro-Luminescence、以下「有機EL」という)ディスプレイなどの小型のフラットパネルディスプレイである。画像表示装置1に表示される画像内容は、特に限定される内容ではなく、例えば文書や静止画(写真、絵)、動画(映像)、ゲームなど、観測者Pの好みに応じた内容でよい。画像表示装置1は、表示画像の切替や表示画像に対する画像処理などを容易に制御することができる。なお、本実施形態の画像は、本発明の物体に相当する。
また、画像表示装置1は、後述の虚像位置に応じた画像の歪みや明度、表示サイズを補正する制御装置(図示せず)を備えることによって、虚像の移動に対する観測者Pの意識を低減させることができ、従来のVDTやテレビモニタと同様に、観測者Pに対してVDT作業や視聴行為に集中させることができる。
さらに、画像表示装置1は、観測者Pに対して一定の明るさの虚像Bを呈示するために、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離(凹面鏡2に対する画像表示装置1の相対位置)に応じて表示画像の明るさを変化させることが可能である。また、画像表示装置1は、観測者Pの好みに応じて表示画像の明るさを変化させることが可能である。
凹面鏡2は、画像表示装置1に表示される画像を反射させ、ハーフミラー3を介して画像の虚像B(図17参照)を視標として観測者Pに呈示するように構成されている。観測者Pの観測位置である観測点は、凹面鏡2の前方(図1の左方)に位置する。
ハーフミラー3は、凹面鏡2の光軸Lxに45°の角度で交差するように設けられている。画像表示装置1に表示される画像は、ハーフミラー3において凹面鏡2に向けて凹面鏡2の光軸Lxの方向に反射する。画像の虚像Bは、ハーフミラー3を透過して観測者Pに呈示される。
上記のような画像表示装置1、凹面鏡2およびハーフミラー3の配置により、画像表示装置1に表示される画像がハーフミラー3の凹面鏡2側で反射して凹面鏡2に投影され、ハーフミラー3を介して上記画像の虚像Bを観測者Pが視認可能になる。これにより、観測者Pと凹面鏡2との間に画像表示装置1が設けられるような構造とは異なり、観測者Pの視線を画像表示装置1が遮ることがない。
移動装置4は、画像表示装置1の移動機構であり、保持板40と、リニアガイド41と、送りねじ42と、プーリ43aおよびプーリベルト43bと、モータ44と、制御部45とを備えている。移動装置4は、本発明の距離調整手段に相当する。
保持板40には、画像表示装置1が保持されている。リニアガイド41は、保持板40を支持している。モータ44は、移動装置4の駆動源となる電子モータである。プーリ43aおよびプーリベルト43bは、モータ44の回転駆動力を送りねじ42に伝達する。制御部45は、モータ44を制御する。つまり、移動装置4は、モータ44により発生する回転駆動力を送りねじ42により直線運動に変換することによって、画像表示装置1の上下方向(図1の矢印方向)の移動を実現する。このとき、制御部45は、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離を凹面鏡2の焦点距離より短い範囲内で変化させるように、画像表示装置1を上下方向に移動させる。また、制御部45は、モータ44の回転速度を制御することによって、画像表示装置1の移動速度を自由に設定することができる。これにより、観測者Pの眼の生理学的側面に適合した移動速度則などに従う速度で画像表示装置1を移動させることができる。なお、制御部45は、例えばコンピュータの処理装置などである。コンピュータとしては、パーソナルコンピュータなどの汎用コンピュータであってもよいし、視標呈示装置に専用のコンピュータであってもよい。
移動装置4が画像表示装置1を上下に移動させることにより、画像表示装置1の画像表示面10上の画像と凹面鏡2の光軸Lxとの間の距離が変化し、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が変化する。上記光学距離が変化すると、凹面鏡2と虚像Bとの間の光学距離が変化する。
続いて、虚像Bの移動範囲について説明する。実像(画像表示装置1)と虚像Bとの位置関係を示す式(1)より、画像表示装置1が焦点位置に近づくにつれて、虚像Bは急激に無限遠へと移動する。また、20歳代の観測者Pが視標を明視できる最も近い点すなわち調節近点は平均0.118m(約8.5ジオプター)といわれている。したがって、最も近い位置(最近位置)は、観測者Pと視標との間の距離が−0.1m程度の位置にすれば十分である。一方、最も遠い位置(最遠位置)は、観測者Pと視標との間の距離が−10m(−0.1D)程度の位置にすればよい。観測者Pと視標との間の距離範囲は、眼の焦点調節機能に対する疲労防止効果を十分に得ることができる範囲である。制御部45は、最遠位置と最近位置を実現するように設定された移動範囲内で画像表示装置1を移動させるように、モータ44を制御する。
続いて、制御部45の制御による画像表示装置1の移動速度について説明する。まず、図2に示すように、観測者P(図1参照)の眼の水晶体5を薄い凸レンズに近似した場合、観測点である水晶体5の中心点Oと虚像B(注視点)との間の距離をs1(<0)、水晶体5の中心点Oと網膜(結像点)Nとの間の距離をs2(>0)、ジオプターの単位で表される水晶体5の屈折力をDとすると、
1/s2=1/s1+D (3)
となる関係が成り立つ。
眼の焦点調節機能とは、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1に応じて、水晶体5の屈折力Dを変化させることで、常に網膜N上で像を結像させる機能をいう。式(3)よりわかるように、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が大きくなるほど、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1の時間変化が屈折力Dの時間変化に及ぼす度合いが小さくなる。すなわち、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が短い場合(近距離の場合)と長い場合(遠距離の場合)とでは、虚像Bの移動距離が同じであっても、近距離の場合は、屈折力変化に与える影響が大きく、遠距離の場合は、屈折力変化に与える影響が小さい。換言すれば、同程度の屈折力変化を得たいのであれば、遠距離になるほど虚像Bの移動距離の時間変化を大きくする必要がある。なお、水晶体5と網膜Nとの間の距離s2は、ほとんど変化がないため近似的に眼球の直径φとすることができる。眼の焦点調節機能が健全に機能しているとき、式(3)は、
1/φ=1/s1+D (4)
で表わされる。
ここで、眼の焦点調節機能に与える刺激が一定以上であるとは、水晶体5の屈折力Dの時間変化|∂D/∂t|が常に一定値以上であると換言することができる。したがって、眼の焦点調節機能に与える刺激が一定以上であるためには、式(4)より、
|∂D/∂t|=|∂(1/s1)/∂t|=(1/s12)×|∂s1/∂t|≧Γ (5)
となる。Γは閾値を表わす。
式(5)より、屈折力Dの時間変化|∂D/∂t|が常に一定値(閾値Γ)となるために、制御部45(図1参照)は、水晶体5との虚像Bとの間の距離s1の逆数l/s1の時間変化|∂(1/s1)/∂t|が一定になるように、モータ44(図1参照)を制御し、画像表示装置1(図1参照)を移動させるようにすればよい。
具体的には、式(5)より、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が変わっても屈折力Dの時間変化|∂D/∂t|が一定値(閾値Γ)を保つように、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が長くなるほど、虚像Bの移動速度|∂s1/∂t|を大きくする必要がある。なお、虚像Bを目的の速度で移動させるためには、式(1)を参照し、画像表示装置1の移動速度を算出すればよい。この場合、式(1)におけるbは距離s1である。制御部45は、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が長くなるほど、画像表示装置1の移動速度を上昇させるように、モータ44の動作を制御する。これにより、観測点である水晶体5から遠ざかるほど虚像Bの移動速度|∂s1/∂t|をさらに上昇させることができる。
画像の虚像Bの移動速度の具体例について説明する。まず、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1をジオプターの単位
Ds=1/s1 (6)
で表わすと、式(4)は、
1/φ=Ds+D (7)
で表わされる。式(7)より、
|∂D/∂t|=|∂Ds/∂t|≧Γ (8)
となる。Γは閾値を表わす。例えば、毛様体筋の張力を一定の速度で変化させる場合、つまり、水晶体5の屈折力Dの時間変化|∂D/∂t|を一定値とする場合、式(8)より、|∂Ds/∂t|が一定値となる。これは、本実施形態の移動速度則のうちで、単純、かつ、眼の焦点調節機能に関する生理的側面に即した移動速度である。この法則に従い、制御部45(図1参照)はモータ44(図1参照)を制御し、画像表示装置1(図1参照)を移動させる。制御部45がモータ44を制御し、例えば水晶体5と虚像Bとの間の距離s1を0.5mから5.0mまで、周期120秒で移動させたときの一周期間の移動速度vを図3に示す。なお、この法則に従った場合、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が5.0mの端点では移動速度vの急激な変化が起きるため、緩衝時間Tが設けられている。この移動速度vと式(1)とを用いて、画像表示装置1の移動速度を算出すればよい。
このように観測点である水晶体5と虚像Bとの間の距離s1の逆数l/s1の時間変化|∂(1/s1)/∂t|が一定になるように画像表示装置1を移動させることによって、観測点である水晶体5から遠ざかるほど虚像Bの移動速度を効果的に上昇させることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労を低減させることができる。
ところで、別の移動速度の実施形態として、画像表示装置1の移動速度の絶対値を常に一定とする方法が考えられる。このとき、上記と同様に、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1を0.5mから5.0mまで周期120秒で移動させたときの一周期間の移動速度vを図4に示す。上記と同様に、移動速度vの符号が変わる部分に緩衝時間Tが設けられている。移動速度vの絶対値は、ジオプターの時間変化が一定の場合と同様に、水晶体5と虚像Bとの間の距離s1が長くなるにしたがって大きくなるが、移動速度vの最大値・最小値などは、ジオプターの時間変化が一定の場合とは異なる。図4に示す移動速度vもまた、上記のような眼の生理的側面に適合した速度であるとともに、画像表示装置1の移動に関する制御が簡易であるという利点を持つ。
また、図1に示す制御部45は、凹面鏡2とこの凹面鏡2の焦点位置との間で、画像表示装置1を周期的かつ連続的に移動させて、画像表示装置1の往復運動を繰り返すように、モータ44を制御する。このように画像表示装置1の往復運動を繰り返すことによって、観測者Pの水晶体5(図2参照)の屈折力Dを効果的に変化させることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労をより低減させることができる。また、画像表示装置1の往復運動を周期的に行うことによって、観測者Pの水晶体5の屈折力Dをより頻繁に変化させることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労をさらに低減させることができる。さらに、画像表示装置1を連続的に移動させて、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離を連続的に移動させることによって、虚像B(図2参照)を徐々に移動させることができるので、虚像Bを観測者Pに気付かせないようにすることができる。
次に、本実施形態に係る視標呈示装置を観測者Pが使用したときの視標呈示装置の動作について図1を用いて説明する。まず、観測者Pは観測点から凹面鏡2の方向(図1のx方向)を向き、画像表示装置1の画像の虚像B(図2参照)を見る。制御部45がモータ44を駆動し始めると、画像表示装置1が上方向に移動し始める。画像表示装置1は、上限位置まで移動すると、下方向に移動し始める。その後、画像表示装置1は、下限位置まで移動すると、上方向に移動し始める。このような動作を画像表示装置1は繰り返す。この間、観測者Pは、虚像Bを見続ける。
本実施形態に係る視標呈示装置の他の使用例として、VDT作業用の装置とは別に視標呈示装置を設けておき、VDT作業が一定時間継続したときや眼が疲れたときに、本実施形態の視標呈示装置を使用してもよい。
以上、本実施形態によれば、凹面鏡2に投影させた虚像B(図2参照)を視標として観測者Pに呈示することによって、画像表示装置1からの画像そのものを呈示する場合に比べて、画像表示装置1の移動距離を短くすることができるので、画像表示装置1の移動に必要な領域を小さくすることができ、その結果、装置そのものを小型にすることができる。
また、本実施形態によれば、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が長くなって虚像Bの位置が遠くなるほど虚像Bの移動速度|∂s1/∂t|を上昇させることによって、虚像Bが観測点の近くにあるときだけではなく観測点から遠ざかったときも、観測者Pの水晶体5(図2参照)における屈折力Dの時間変化|∂D/∂t|を一定以上にさせることができる。これにより、観測者Pの焦点調節機能の疲労を十分に低減させることができる。虚像Bが遠くにあっても近くにあっても、観測者Pの焦点調節機能の変化を常に一定以上にさせることができる。
さらに、本実施形態によれば、ハーフミラー3が凹面鏡2の光軸Lxに斜交することによって、視標である虚像Bを観測者Pに呈示するにあたって、画像表示装置1そのものが邪魔になるのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、移動装置4が画像表示装置1を移動させることによって、虚像Bを移動させることができるので、例えば凹面鏡2の移動によって虚像Bを移動させる場合に比べて、観測者Pの眼の位置を変える必要がない。つまり、観測者Pは同じ観測点で視標を視認することができる。
さらに、本実施形態によれば、虚像Bが往復運動を繰り返すことによって、観測者Pの水晶体5の屈折力Dを効果的に変化させることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労をより低減させることができる。
なお、本実施形態の視標呈示装置は、物体として画像を用いているが、この視標呈示装置の変形例として、物体として、画像ではなく、立体物などを用いてもよい。この場合、立体物などは、保持板40に直接または間接的に取り付けられることによって、移動可能となる。立体物などを物体として用いた構成であっても、上記変形例の視標呈示装置は、本実施形態と同様の動作を行うことができ、その結果、本実施形態と同様の効果を奏する。つまり、観測点から遠ざかるほど立体物などの虚像の移動速度を上昇させることによって、上記虚像が観測点の近くにあるときだけではなく観測点から遠ざかったときも、観測者Pの水晶体5における屈折力Dの時間変化を一定以上にさせることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労を十分に低減させることができる。上記虚像が遠くにあっても近くにあっても、観測者Pの焦点調節機能の変化を常に一定以上にさせることができる。
また、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離を変えるためには、画像表示装置1のみを移動する方式、凹面鏡2のみを移動する方式、凹面鏡2と画像表示装置1の両方を移動する方式の3方式がある。本実施形態の視標呈示装置は、画像表示装置1のみを移動させる移動装置4を距離調整手段として備えている。この視標呈示装置の変形例として、移動装置4に代えて、あるいは移動装置4とともに、凹面鏡2の光軸Lxの方向に凹面鏡2を移動させる凹面鏡移動装置を距離調整手段として備えてもよい。この視標呈示装置は、凹面鏡2を移動させることによって、虚像Bを移動させることができる。ただし、観測者Pが虚像Bを正しく観測するためには、凹面鏡2に対する観測者Pの眼の位置は、ある範囲内に限定される。このため、凹面鏡2を移動させる場合、観測者Pの眼の位置も移動する必要がある。したがって、上記3方式のうちでは、画像表示装置1のみを移動する方式が最も優れており、現実的である。つまり、距離調整手段としては、観測者Pの眼の位置を移動させる必要がない点で、本実施形態の移動装置4のほうが凹面鏡移動装置より優れており、現実的である。以下の実施形態2〜10においても同様である。
(実施形態2)
ところで、従来の視標呈示装置では、鏡面が球面である凹面鏡70を介して観測者P(図1)が物体Aを観測するため、図20に示すように、凹面鏡70により形成される虚像Bが曲面となる。つまり、従来の視標呈示装置には像面湾曲が生じる。その結果、観測者Pは、両眼視差によって虚像Bを立体的(糸巻き型のように)に感じ、特に両眼を結ぶ方向である水平方向において顕著である。具体的には、観測者Pは、両眼視差によって、虚像Bを、注視点である中心部が窪み、端部が手前に湾曲した糸巻き型のように感じる。つまり、観測者Pは、表面が平面である物体Aであっても、上記物体Aの虚像Bを見て、物体Aを立体物であると認識してしまう。
観測者Pが感じる立体感とは、虚像Bの奥行き感である。言い換えると、上記立体感とは、観測者Pが近くの視標を近くに感じ、遠くの視標を遠くに感じることである。両眼視差は、注視点以外の点が左右の網膜上の対応しない位置に結像した際に立体感を観測者Pに感じさせる。観測者Pは、両眼で虚像Bを観測した場合、両眼視差によって、単眼で虚像Bを観測した場合に比べて、虚像Bに対して基準面より近くの点をより近くに感じ、遠くの点をより遠くに感じる。このような感じ方は、特に両眼を結ぶ方向である水平方向に対して顕著である。
上記のように観測者Pが平面的な物体Aの虚像Bを立体的に感じるということは、観測者Pが虚像Bを歪んだ状態で見えること、つまり虚像Bに歪みが生じているということである。
したがって、従来の視標呈示装置には、観測者Pの焦点調節機能の疲労を低減する際に、歪みのある虚像Bを観測者Pに視認させることによって、観測者Pに対して違和感や不快感を与えるという問題があった。
上記問題を解決するための従来の手法として、凹面鏡70の鏡面の曲率半径を大きくすることが考えられる。ところが、凹面鏡70の鏡面の曲率半径を単に大きくすると、凹面鏡70の焦点距離fが長くなる。式(1)(2)より、物体Aをこれまでと同じだけ移動させても、虚像Bの移動範囲は小さくなり、虚像Bの拡大率も小さくなってしまう。したがって、虚像Bの移動範囲を大きくするためには、物体Aの移動範囲を大きくする必要がある。その結果、視標呈示装置の小型化と大きな視標の移動とを両立することができない。
そこで、実施形態2では、上記問題を解決する視標呈示装置について説明する。本実施形態によれば、小型化を図ることができるとともに観測者Pに対して視標の歪みを気にすることなく眼の焦点調節機能の疲労低減効果を与えることができる視標呈示装置を提供することができる。
まず、本実施形態に係る視標呈示装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る視標呈示装置の構成を示す。この視標呈示装置は、図1に示すように、画像表示装置1と、凹面鏡2と、ハーフミラー3と、移動装置4とを実施形態1の視標呈示装置と同様に備えている。上記視標呈示装置は、凹面鏡2により結像される虚像B(図17参照)を視標として観測者Pに呈示する。
本実施形態の画像表示装置1は、実施形態1の画像表示装置1と同様の構成である。本実施形態の画像表示装置1は、視標を生成するための装置であり、本発明の物体に相当する。
次に、2次元平面(図5のxy平面)における凹面鏡2の設計について図5を用いて説明する。図5では、説明しやすいように、ハーフミラー3(図1参照)を省略し、画像表示装置1および凹面鏡2のみを示している。凹面鏡2の鏡面は非球面の楕円球面であり、画像表示装置1は平面である。設計パラメータは、凹面鏡2の軸m1,m2、凹面鏡2の幅lm、画像表示装置1の幅ls、観測者Pの入射瞳の幅le、画像表示装置1の位置xs、観測者Pの入射瞳の位置xe、画像表示装置1上の各点から発せられる光の最大角θmaxである。
虚像Bの結像位置は、球面収差を考慮して以下のように決定した。図6Aに示すように、画像表示装置1上の任意の点(xs,ys)からθ方向に発せられた光のうち凹面鏡2での反射光を凹面鏡2の背面側(x>0)に仮想的に延長した場合、画像表示装置1からの光は、任意のx(>0)において点(x,y(x,θ,xs,ys))を通る。−θmax<θ<θmaxの範囲でyを考えると、任意のxにおけるyは、図6Bに示すような確率分布を有する。任意のxにおけるyのばらつきは、標準偏差σ=σ(x,xs,ys)で表わされる。各xの標準偏差σのうち最小標準偏差となるxをxfとすると、画像表示装置1の点(xs,ys)から−θmax<θ<θmaxの方向に発せられる光による虚像Bの結像位置(xf,yf)は、(xf,μ(y))となる。μ(y)は、x=xfにおいて−θmax<θ<θmaxの範囲でのy(xf,θ,xs,ys)の平均値である。虚像Bの結像位置(xf,yf)は、画像表示装置1上の点(xs,ys)から−θmax<θ<θmaxの方向に発せられた光のうちの凹面鏡2での反射光が凹面鏡2の背面側において仮想的に最も密に収束する位置である。
本実施形態において、図5に示す各設計パラメータは、lm=150mm、ls=70mm、le=100mm、xe=−100mmおよびθmax=10degである。凹面鏡2の反射率は1.0である。凹面鏡2は、鏡面が(m1,m2)=(300mm,310mm)の楕円球面(非球面)に形成されている。本実施形態の凹面鏡2において軸m2が軸m1よりも長いため、凹面鏡2の鏡面の曲率半径は中央部ほど大きい。具体的には、中央部の曲率半径は320.33mmであるのに対し、端部の曲率半径は318.44mmである。観測者Pの両眼を結ぶy方向(第1の方向)と直交するz方向(第2の方向)では、凹面鏡2の鏡面は球面である。したがって、凹面鏡2は、y方向のほうがz方向に比べて、鏡面において端部に対する中央部の曲率半径の比が大きい。以下、本実施形態の凹面鏡2によって形成される虚像Bについて、鏡面が(m1,m2)=(300mm,300mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例1)および鏡面が(m1,m2)=(310mm,310mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例2)と比較しながら説明する。
図7には、本実施形態(図7のE1)と比較例1(e1)および比較例2(e2)について、x方向における虚像Bの中央部の位置が一致するように距離xsを選択した場合の虚像Bの形状を示している。x方向における虚像Bの端部と中央部の位置の差をδとすると、本実施形態ではδ=1086.0mmであり、比較例1ではδ=1424.4mmであり、比較例2ではδ=1324.2mmである。本実施形態の位置の差δは、比較例1に対して23.8%小さく、比較例2に対しても18.0%小さい。上記より、鏡面が非球面である本実施形態の歪みが最も小さい。なお、距離xsは、本実施形態では−155.1mmであり、比較例1では−145.5mmであり、比較例2では−150.2mmである。
上記より、凹面鏡2の鏡面を非球面とし、特に、鏡面の中央部ほど曲率半径を大きくするほうが、凹面鏡2の鏡面が球面である場合に比べて、虚像Bの歪みつまり虚像Bの立体感を低減することができる。本実施形態の凹面鏡2は、本発明の低減手段に相当する。
本実施形態においても、制御部45は、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離が長くなるほど、画像表示装置1の移動速度を上昇させるように、モータ44の動作を制御する。上記のように画像表示装置1を移動させることによって、水晶体から遠ざかるほど虚像Bの移動速度を効果的に上昇させることができるので、観測者Pの焦点調節機能の疲労を低減させることができる。
本実施形態に係る視標呈示装置を観測者Pが使用したときの視標呈示装置の動作は、実施形態1の視標呈示装置と同様である。
本実施形態に係る視標呈示装置の他の使用例として、VDT作業用の装置とは別に視標呈示装置を設けておき、VDT作業が一定時間継続したときや眼が疲れたときに、本実施形態の視標呈示装置を使用してもよい。
以上、本実施形態によれば、視標となる虚像Bの歪み(立体感)を低減させることによって、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
また、本実施形態によれば、凹面鏡2の鏡面を非球面にし、さらに凹面鏡2の鏡面の中央部ほど曲率半径を大きくすることによって、画像表示装置1の画像表示面10(表面)が平面であっても曲面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。特に、本実施形態では、観測者Pの両眼を結ぶy方向(第1の方向)のほうがy方向と直交するz方向(第2の方向)に比べて、鏡面において端部に対する中央部の曲率半径の比が大きくなることによって、視標の歪みをz方向に比べてy方向においてより小さくすることができるので、両眼視差によって虚像Bがより歪んで立体的に見えるのを抑制することができる。
なお、本実施形態の視標呈示装置は、物体として画像表示装置1を用いているが、この視標呈示装置の変形例として、物体として、画像表示装置1ではなく、立体物を用いてもよい。この場合、立体物は、保持板40に直接または間接的に取り付けられることによって、移動可能となる。このような立体物を物体として用いた構成であっても、本実施形態と同様の動作を行うことができ、その結果、本実施形態と同様の効果を奏する。以下の実施形態3〜5,7〜10においても同様である
また、本実施形態の変形例として、観測者Pの両眼を結ぶy方向と直交するz方向においても、凹面鏡2の鏡面が非球面であってもよい。この場合、z方向においても、y方向と同様に、凹面鏡2の鏡面は(300mm,310mm)の楕円球面であり、中央部の曲率半径は320.33mmであるのに対し、端部の曲率半径は318.44mmである。
(実施形態3)
実施形態3では、実施形態2の凹面鏡2よりも大きな凹面鏡2を用いた場合について説明する。
本実施形態において、各設計パラメータ(図5参照)は、lm=600mm、ls=280mm、le=100mm、xe=−600mmおよびθmax=10degである。本実施形態の凹面鏡2は、鏡面が(m1,m2)=(1200mm,1300mm)の楕円球面である。本実施形態の凹面鏡2の鏡面について、中央部の曲率半径は1408.33mmであるのに対し、端部の曲率半径は1389.02mmである。以下、本実施形態の凹面鏡2によって形成される虚像Bについて、鏡面が(m1,m2)=(1200mm,1200mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例3)および鏡面が(m1,m2)=(1300mm,1300mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例4)と比較しながら説明する。なお、xz平面における凹面鏡2の各設計パラメータは、xy平面における凹面鏡2の各設計パラメータと同様である。つまり、z方向おいても、凹面鏡2の鏡面は(1200mm,1300mm)の楕円球面であり、中央部の曲率半径は1408.33mmであるのに対し、端部の曲率半径は1389.02mmである。
図8には、本実施形態(図8のE2)と比較例3(e3)および比較例4(e4)について、x方向における虚像Bの中央部の位置が一致するように距離xsを選択した場合の虚像Bの形状を示している。x方向における虚像Bの端部と中央部の位置の差をδとすると、本実施形態ではδ=138.6mmであり、比較例3ではδ=591.6mmであり、比較例4ではδ=383.8mmである。本実施形態の位置の差δは、比較例3に対して76.6%小さく、比較例4に対しても62.9%小さい。上記より、鏡面が非球面である本実施形態の歪みが最も小さい。なお、距離xsは、実施例2では−620.6mmであり、比較例3では−538.2mmであり、比較例4では−578.1mmである。
以上、本実施形態のように凹面鏡2が大きい場合であっても、視標の歪みを小さくすることができるので、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
(実施形態4)
実施形態4では、実施形態2の凹面鏡2よりも小さな凹面鏡2を用いた場合について説明する。
本実施形態において、各設計パラメータ(図5参照)は、lm=50mm、ls=24mm、片眼での視覚を意図してle=15mm、xe=−50mmおよびθmax=10degである。本実施形態の凹面鏡2は、鏡面が(m1,m2)=(100mm,105mm)の楕円球面である。本実施形態の凹面鏡2の鏡面について、中央部の曲率半径は110.25mmであるのに対し、端部の曲率半径は109.30mmである。以下、本実施形態の凹面鏡2によって形成される虚像Bについて、鏡面が(m1,m2)=(100mm,100mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例5)および鏡面が(m1,m2)=(105mm,105mm)の球面である凹面鏡によって形成される虚像(比較例6)と比較しながら説明する。なお、xz平面における凹面鏡2の各設計パラメータは、xy平面における凹面鏡2の各設計パラメータと同様である。つまり、z方向においても、凹面鏡2の鏡面は(100mm,105mm)の楕円球面であり、中央部の曲率半径は110.25mmであるのに対し、端部の曲率半径は109.30mmである。
図9には、本実施形態(図9のE3)と比較例5(e5)および比較例6(e6)について、x方向における虚像Bの中央部の位置が一致するように距離xsを選択した場合の虚像Bの形状を示している。x方向における虚像Bの端部と中央部の位置の差をδとすると、本実施形態ではδ=1602.4mmであり、比較例5ではδ=2849.6mmであり、比較例6ではδ=2423.2mmである。本実施形態の位置の差δは、比較例5に対して43.8%小さく、比較例6に対しても33.9%小さい。上記より、鏡面が非球面である本実施形態の歪みが最も小さい。なお、距離xsは、本実施形態では−54.5mmであり、比較例5では−49.4mmであり、比較例6では−51.9mmである。
以上、本実施形態のように凹面鏡2が小さい場合であっても、視標の歪みを小さくすることができるので、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
(実施形態5)
実施形態5では、画像表示装置1が平面ではなく曲面である場合について説明する。つまり、本実施形態では、画像が表示される画像表示面10が曲面である。
本実施形態の画像表示装置1としては、自由に折り曲げ可能なフレキシブルディスプレイが用いられている。上記フレキシブルディスプレイには、例えば基板にプラスチックフィルムが用いられた有機ELディスプレイや、電気泳動方式を用いた電子ペーパーなどがある。本実施形態の画像表示装置1は、本発明の物体および低減手段に相当する。
ところで、観測者Pは、両眼を結ぶ方向である水平方向(図1のy方向)のほうが垂直方向(水平方向と直交する方向、図1のz方向)に比べて、両眼視差の影響により、虚像Bの歪みにより敏感である。したがって、本実施形態では、画像表示装置1の製作の難易度を考慮して、画像表示装置1で表示される画像を凹面鏡2に投影させたときに水平方向となる方向のみに、画像表示装置1を凹面鏡2側に凸な曲率を与えた形状、すなわち、円筒の一部の形状(断面円弧状)とする。つまり、画像表示装置1は、図10ではy方向において右側に凸であるが、実際の視標呈示装置(図1)では下側に凸である。
本実施形態で用いられる設計パラメータは、図10に示すように、凹面鏡2の軸m1,m2、凹面鏡2の幅lm、画像表示装置1の幅ls、観測者Pの入射瞳の幅le、画像表示装置1の形状および位置を表わすxs=xs(y)、観測者Pの入射瞳の位置xe、画像表示装置1上の各点から発せられる光の最大角θmaxである。各設計パラメータは、lm=150mm、ls=70mm、le=100mm、xe=−100mmおよびθmax=10degである。本実施形態の凹面鏡2は、鏡面が(m1,m2)=(300mm,300mm)の球面である。凹面鏡2の反射率は1.0である。2次元平面(図10のxy平面)上において、画像表示装置1(光源)は、「頂点をxs(0)=−145.5mmとし、凹面鏡2側に凸で、半径r=450mm」の円弧状光源つまり{xs(y)=(4502−y21/2−595.5mm}の円弧状光源である。以下、本実施形態の画像表示装置1と「直線状光源」{xs(y)=−145.5mm=一定}である画像表示装置(比較例7)とを比較しながら説明する。本実施形態および比較例7の画像表示装置1の形状は図11に示す通りである。図11のE5が本実施形態であり、e7が比較例である。
図12に示すように、x方向における虚像Bの端部と中央部の位置の差をδとすると、本実施形態(図12のE4)ではδ=220.80mmであり、比較例7(e7)ではδ=1424.4mmである。本実施形態の位置の差δは、比較例7に対して84.5%小さい。上記より、本実施形態のほうが比較例7に比べて、虚像Bの歪みを低減することができる。
ただし、虚像Bの歪みを最も小さくする画像表示装置1の形状は、凹面鏡2と画像表示装置1との平均的な距離に応じて変化する。したがって、本実施形態では、画像表示装置1と凹面鏡2との距離に合わせて、画像表示装置1の形状を変化させる機構が設けられている。
以上、本実施形態によれば、画像表示装置1(物体)の画像表示面10(表面)を曲面にすることによって、凹面鏡2の鏡面が球面であっても非球面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。
また、本実施形態によれば、画像表示装置1が凹面鏡2側に凸であることによって、視標の歪みをさらに小さくすることができる。
さらに、本実施形態によれば、凹面鏡2に投影されたときに観測者Pの両眼を結ぶ方向(y方向)において、虚像Bの歪みを特に小さくすることができるので、両眼視差によって虚像Bが平面であるにもかかわらず立体的に見えるのをより抑制することができる。
なお、本実施形態の変形例として、画像表示装置1の形状が垂直方向(両眼を結ぶ方向である水平方向と直交する方向)には湾曲しない円筒の一部の形状ではなく、垂直方向にも湾曲させた形状であってもよい。
また、実施形態5のような曲面の画像表示装置1を実施形態2〜4のような鏡面が非球面である凹面鏡2と組み合わせてもよい。例えば、凹面鏡2は、鏡面が(m1,m2)=(300mm,310mm)の楕円球面であり、画像表示装置1は、「頂点をxs(0)=−145.5mmとし、凹面鏡2側に凸で、半径r=450mmである」円弧状光源つまり{xs(y)=(4502−y21/2−595.5mm}の円弧状光源である。各設計パラメータは、実施形態5と同様とする。このような構造であっても、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
(実施形態6)
実施形態6では、虚像Bの歪みを予め考慮した画像を画像表示装置1に表示させる場合について説明する。本実施形態の画像は、凹面鏡2に投影されたときに虚像Bの歪み(立体感)を低減させるように予め画像処理が行われて変形されている。
本実施形態の画像表示装置1は、実施形態2と同様に、フラットパネルディスプレイである。本実施形態の画像表示装置1には、予め設定された規則に基づいて画像処理を行う画像処理手段(図示せず)が一体または別体に設けられている。本実施形態において、フラットパネルディスプレイに表示される画像は、本発明の物体および低減手段に相当する。
以上、本実施形態によれば、フラットパネルに表示される画像を予め変形しておくことによって、凹面鏡2の鏡面が球面であっても非球面であっても、視標の歪みの低減効果を高めることができる。つまり、本実施形態のように画像を予め変形した場合であっても、虚像Bの歪みを低減させることができるので、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
なお、実施形態6のような予め歪みを考慮した画像を実施形態2〜4のような鏡面が非球面である凹面鏡2と組み合わせてもよい。このような構造であっても、観測者Pに対して、視標の歪みを気にすることなく、眼の焦点調節機能の疲労防止効果を与えることができる。
(実施形態7)
ところで、実施形態2〜6では、虚像Bをより平面に結像させることを目標としている。しかしながら、実際には、両眼の対応する位置に結像する点の集合、すなわち、視差基準面(ホロプタ)は、図19に示すように、観測者Pが点Mを注視した場合、左右端方向で眼位置方向に向かって湾曲していると考えられている(図19のH1)。これを経験的ホロプタH1という。
そこで、実施形態7では、両眼視差を考慮した場合について図19を用いて説明する。本実施形態では、虚像Bを予め設定された面に一致するように、画像表示装置1の形状や凹面鏡2の鏡面の形状などを変形する。上記の予め設定された面とは、例えば複数の人の経験的ホロプタH1を予め測定し、測定した経験的ホロプタH1を平均した面である。他の例としては、観測者Pが特定されている場合、上記観測者Pの経験的ホロプタH1を測定し、上記経験的ホロプタH1を上記の予め設定された面としてもよい。虚像Bと経験的ホロプタH1とを一致させるには、凹面鏡2の鏡面の形状や画像表示装置1の表面の形状に関する設計パラメータを詳細に設計する必要がある。
以上、本実施形態によれば、虚像Bを経験的ホロプタH1と一致させることによって、観測者Pは虚像全体を鮮明に観測することができる。
なお、ホロプタは、幾何学的には、観測者Pが点Mを注視した場合、両眼の結節点をO1,O2とすると、円M−O1−O2と求められる(図19のH2)。これを幾何学的ホロプタH2という。生体の主観に基づく経験的ホロプタH1は、幾何学的ホロプタH2とは一致しないことが知られている。
(実施形態8)
実施形態8では、実施形態1〜7に係る視標呈示装置を用いた画像表示システムについて図13を用いて説明する。画像表示システムとしては、例えばテレビジョン受像機やプロジェクタなどがある。本実施形態の画像表示システムは、上記視標呈示装置とともに画像表示装置1を備えている。つまり、本実施形態の視標提示装置は、凹面鏡2と、ハーフミラー3と、移動装置4とを備えているが、画像表示装置1とは別体である。本実施形態の画像表示装置1は、実施形態1〜7の画像表示装置1と同様に画像(映像を含む)を表示する機能を有している。
ところで、実施形態1〜7に係る視標呈示装置を画像表示システムに用いた場合、画像表示システムは、凹面鏡2およびハーフミラー3を備えるため、薄型テレビなどに比べて、大型になり、広い設置スペースが必要である。
そこで、本実施形態の画像表示システムは、図13に示すように、壁W1と壁W2との間の空間Sに埋め込まれて設置されている。壁W1には開口Waが形成されている。
本実施形態の凹面鏡2は、壁W2側に沿って設置されている。凹面鏡2は、開口Waと対向している。本実施形態のハーフミラー3は、凹面鏡2と開口Waとの間に設置されている。本実施形態では、空間Sに凹面鏡2が設置されているため、凹面鏡2の曲率を小さくすることができる。これにより、観測者Pによる視標の視認性を向上させることができる。
本実施形態の画像表示装置1は、空間Sにおいてハーフミラー3の上方に設置されている。画像表示面10は下方を向いている。画像表示装置1としては、液晶ディスプレイやリアプロジェクタなどを用いる。画像表示装置1からの画像は、テレビ番組であってもよいし、再生機器(図示せず)からの再生画像であってもよい。画像表示装置1は、移動装置4によって、上下方向に移動する。これにより、本実施形態の視標呈示装置は、画像表示装置1とハーフミラー3との間の光学距離を変化させることができ、その結果、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離を変化させることができる。
本実施形態において、画像表示装置1からの画像は、ハーフミラー3において凹面鏡2に向けて反射する。上記虚像Bは、凹面鏡2からハーフミラー3を透過して開口Waを通って観測者Pに呈示される。これにより、本実施形態の視標呈示装置は、画像表示装置1で表示された画像の虚像Bを視標として観測者Pに呈示することができる。
以上、本実施形態によれば、視標呈示装置を用いた画像表示システムが大型になっても、上記画像表示システムを壁内部の空間Sに埋め込むことによって、上記画像表示システムが壁W1から突出して設置される場合に比べて、生活空間を広くすることができるとともに、インテリア性を向上させることができる(図14参照)。
なお、本実施形態の変形例として、視標呈示装置を用いた画像表示システムを天井裏の空間に埋め込んで設置してもよい。
(実施形態9)
実施形態9では、自動車内の表示装置(以下「車載用表示装置」という)に視標呈示装置を用いた場合について説明する。車載用表示装置は、上記視標呈示装置とともに、運転に関する情報を提供する画像表示装置1を備えている。車載用表示装置としては、計器板、ナビゲーションシステムの表示部などがある。
運転手は、運転中において場面ごとに遠方または近方を注視している。一方、車載用表示装置は、表示装置と運転手との間の実距離が約1m以内という近い位置に固定されている。前方の視距離と車載用表示装置の車内表示の視距離との間に隔たりがある場合、運転手が前方と車内表示とを交互に視認しようとするときに、運転手は、焦点調節機能を変化させる必要があり、短時間ではあるが、焦点調節機能の変化に時間を要する。特に、近方の車内表示から遠方の前方へ注視点を移動しようとする場合、上記時間はより長くなる。また、瞳孔が散大する夜間も、昼間に比べて、上記時間はより長くなる。
そこで、本実施形態の視標呈示装置は、図15Aおよび図15Bに示すように、運転手(観測者P)の焦点調節機能の変化に要する時間をより短くするために、視距離推定装置9を備えている。視距離推定装置9は、運転手の視距離を推定する。なお、本実施形態の視標呈示装置は、凹面鏡2と、ハーフミラー3と、移動装置4とを実施形態1の視標呈示装置と同様に備えている。本実施形態の画像表示装置1は、既存の車載用表示装置と同様の機能を有している。
以下、視距離推定装置9の一例を示す。視距離推定装置9は、観察部90と、解析部91とを備えている。観察部90は、運転手の両眼を観察する。解析部91は、観察画像から運転手の両眼の視方向を解析し、輻輳から視距離を推定する。視標呈示装置は、視距離推定装置9によって推定された視距離に合わせて、画像表示装置1と凹面鏡2との間の光学距離を変化させて、車内表示となる虚像Bの視距離を変化させる。例えば遠方視認時の場合、図15Aに示すように、虚像Bの視距離は長くなる。一方、近方視認時の場合、図15Bに示すように、虚像Bの視距離は短くなる。これにより、上記車内表示の視距離を前方の視距離に一致させることができる。
以上、本実施形態によれば、運転手(観測者P)が運転中に注視する前方の視距離と車内表示の視距離とを一致させることによって、運転手の焦点調節機能の変化に要する時間を短縮させることができる。
なお、本実施形態の変形例として、視距離推定装置9は、視標呈示装置と別体に設けられていてもよい。
また、本実施形態の他の変形例として、車載用表示装置は、車内表示となる虚像Bの視距離が長い状態で虚像Bの位置を固定する機能を有してもよい。これにより、運転手が近方の車内表示を視認した直後に遠方の前方を視認するという状況、つまり運転手の焦点調節機能の変化に要する時間が他の状況よりも長くなる状況を回避することができる。また、視標呈示装置が視認推定装置9を備える必要がないので、車載用表示装置の構成を簡易にすることができる。
上記の説明は、単に本発明の好ましい実施形態であり、本発明の範囲を限定するものではない。当業者によって想起される変更、明細書の範囲内で行われる修正も、本発明の範囲に含まれる。
本出願は、2008年10月29日に日本国特許庁へ出願された日本国特許出願特願2008−278806号および2009年7月28日に日本国特許庁へ出願された日本国特許出願特願2009−175857号の優先権を主張する。上記日本国特許出願の内容は、本出願に完全に含まれている。

Claims (20)

  1. 物体の虚像を視標として観測者に呈示する視標呈示装置であって、
    凹面鏡と、距離調整手段とを備え、
    前記凹面鏡は、前記凹面鏡と前記物体との間の光学距離が前記凹面鏡の焦点距離より短くなるように設けられ、前記虚像を形成し、
    前記距離調整手段は、前記凹面鏡の焦点距離より短い範囲内で前記光学距離を変化させ、前記虚像位置が遠くなるほど前記虚像の移動速度を上昇させるように構成される
    ことを特徴とする視標呈示装置。
  2. 前記凹面鏡の光軸に斜交して設けられたハーフミラーを備え、
    前記物体は、前記ハーフミラーの凹面鏡側で反射して前記凹面鏡に投影され、当該ハーフミラーを介して当該物体の虚像が前記観測者に呈示されるように配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の視標呈示装置。
  3. 前記距離調整手段は、前記物体を移動させることを特徴とする請求項1記載の視標呈示装置。
  4. 前記距離調整手段は、前記光学距離が長くなるほど前記物体の移動速度を上昇させることを特徴とする請求項3記載の視標呈示装置。
  5. 前記凹面鏡の前方に観測点が位置し、
    前記距離調整手段は、前記観測点と前記物体の虚像との間の距離の逆数の時間変化が一定になるように当該物体を移動させる
    ことを特徴とする請求項4記載の視標呈示装置。
  6. 前記距離調整手段は、前記視標の往復運動を繰り返すように前記光学距離を変化させることを特徴とする請求項3記載の視標呈示装置。
  7. 前記距離調整手段は、前記視標を周期的に移動させることを特徴とする請求項6記載の視標呈示装置。
  8. 前記距離調整手段は、前記視標を連続的に移動させることを特徴とする請求項3記載の視標呈示装置。
  9. 前記物体としての画像を表示するフラットパネルディスプレイを備えることを特徴とする請求項1記載の視標呈示装置。
  10. 前記虚像の歪みを低減させる低減手段を備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の視標呈示装置。
  11. 前記低減手段は、前記凹面鏡を用いて形成され、
    前記凹面鏡は、前記虚像の歪みを低減させるように鏡面が非球面に形成されている
    ことを特徴とする請求項10記載の視標呈示装置。
  12. 前記凹面鏡は、前記鏡面の曲率半径が当該鏡面の中央部ほど大きいことを特徴とする請求項11記載の視標呈示装置。
  13. 前記凹面鏡は、前記観測者に前記視標を呈示する際、当該観測者の両眼を結ぶ第1の方向のほうが当該第1の方向と直交する第2の方向に比べて、前記鏡面において端部の曲率半径に対する中央部の曲率半径の比が大きいことを特徴とする請求項12記載の視標呈示装置。
  14. 前記低減手段は、前記物体を用いて形成され、
    前記物体は、前記虚像の歪みを低減させるように表面が曲面に形成されている
    ことを特徴とする請求項10記載の視標呈示装置。
  15. 前記物体は、前記凹面鏡側に凸であることを特徴とする請求項14記載の視標呈示装置。
  16. 前記物体は、円筒状に湾曲して形成され、前記物体の軸方向は、前記観測者に前記視標を呈示する際、当該観測者の両眼を結ぶ方向と直交することを特徴とする請求項15記載の視標呈示装置。
  17. 画像を表示するフラットパネルディスプレイを備え、
    前記低減手段は、前記物体を用いて形成され、
    前記物体は、前記フラットパネルディスプレイに表示される画像であり、
    前記画像は、前記凹面鏡に投影されたときに前記虚像の歪みを低減させるように予め変形されている
    ことを特徴とする請求項10記載の視標呈示装置。
  18. 請求項1記載の視標呈示装置と、
    画像を表示する画像表示装置とを備え、
    前記視標呈示装置は、前記画像表示装置で表示された画像の虚像を前記視標として前記観測者に呈示する
    ことを特徴とする画像表示システム。
  19. 請求項1記載の視標呈示装置と、
    運転に関する画像情報を提供する画像表示装置とを備え、
    前記視標呈示装置は、前記画像表示装置で提供された前記情報の虚像を前記視標として前記観測者に呈示する
    ことを特徴とする車載用表示装置。
  20. 前記視標呈示装置は、前記観測者の視距離を推定する視距離推定装置を備え、前記観測者の視距離が長くなると前記虚像の視距離が長くなるように、前記画像表示装置と前記凹面鏡との間の光学距離を変化させる
    ことを特徴とする請求項19記載の車載用表示装置。
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