JPWO2010029972A1 - 多相離散処理による複数周波数チャネル受信装置と方法 - Google Patents

多相離散処理による複数周波数チャネル受信装置と方法 Download PDF

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Abstract

受信した周波数ホッピングあるいは周波数多重がかけられた複数周波数チャネル信号を受信する受信装置において、面積・電力の増大を抑止し、アナログチューニングを用いず、高周波信号を扱う領域を削減し、スケーラブルなディジタル制御を導入し、低電力・省面積の受信装置、方法を提供する。並置された離散フィルタ1(301)、離散フィルタ2(302)を備え、離散フィルタ1では、セレクタ1(308)が起動時、2相クロック(303、305)にて、受信信号をそれぞれサンプル・ホールドし、ホールドした2つの信号を多重化し1本の信号として出力し、離散フィルタ2では、セレクタ2(310)が起動時、4相クロック(303〜306)にて、受信信号をそれぞれサンプル・ホールドし、ホールドした4つの信号を多重化し1本の信号として出力し、周波数ホッピングのチャネル1のスロットでは、セレクタ1が起動、チャネル2のスロットではセレクタ2が起動される(図3)。

Description

(関連出願についての記載)
本発明は、日本国特許出願:特願2008−234994号(2008年9月12日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明は、通信装置に関し、特に、周波数多重伝送、周波数ホッピングを用いる通信装置の低電力化に好適な受信装置と方法に関する。
有線・無線を問わず、速く遠くにデータを送るという通信古来の要請に応えるための手段の一つとして、周波数ホッピングや周波数多重に代表される複数周波数チャネル送受信が採られてきた。
例えば無線OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)に代表される周波数多重は、伝送に起因するシンボル間干渉を回避しつつ、伝送レートを向上させる手段として広く用いられている。
受信器から見た際の周波数多重信号は、サブキャリアと呼ばれる複数の周波数チャネルが重なり合ったものであるために時間波形は複雑なものとなり、波形から直接データを読み取るのは難しい。
このため、時間波形から周波数軸上の情報へ一旦変換したあと、個々の周波数成分に分解して復調を行う、という手法が採られる。この時間軸→周波数軸変換以降の処理は、多数のサンプリングポイント間で演算を取ってスペクトル表示する必要があり、アナログ回路で実現することは難しいため、AD変換器(Analog to Digital Converter)でディジタル信号に変換した後、DSP(Digital Signal Processor)でFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)処理を行う。
以下に、関連技術を、本発明者による分析等とともに説明する。
図1に、非特許文献1に記載される、無線通信における周波数多重受信器の構成を示す。図1を参照すると、この周波数多重受信器においては、アンテナで無線信号を受信後、LNA(Low Noise Amplifier:低雑音アンプ)101、自動ゲイン制御アンプ102で適宜増幅された信号は、IQ(I:同相、Q:直交)検出103により、周波数を低い帯域に落とされた上、複素信号の実数側と虚数側の2つの信号成分にそれぞれ分解される。このIQ検出103を出た信号は、AD変換器でディジタル信号に変換された後、ガードインターバル除去104に入力される。ガードインターバル除去104では、AD変換で得られたサンプリング信号の中から、シンボル開始からある一定時間経過するまでの情報を読まないようにして、前シンボルからのマルチパス遅延成分などで混入したシンボル間干渉を除去する。
ガードインターバル除去104から出力された信号はFFT(105)へ送られ、時間波形を高速フーリエ変換することにより、サブキャリアごとの信号強度と位相の回転を算出する。各サブキャリアの信号強度・位相の情報からデマッピング(復調)され、デインターリービングによりビット配列の再配置が行われる。このデマッピングおよびデインターリービングは、デマッピング+デインターリービング106で行われる。
デマッピング+デインターリービング106での再配置が終わった信号に対して、FEC(Forward Error Correction;前方誤り訂正)デコーダ107で復号化を行うことにより、通信物理層における信号処理が完了する。
図1の周波数多重受信器においては、同時に受信した複数のサブキャリアを個別の成分に分離するために、FFTというディジタル信号処理を用いている。このため、アナログ信号をディジタル信号に変換するAD変換器が必要とされ、FFTのためDSPが必要とされる。ADC、DSPはいずれも大きな回路面積を要し、高速動作、演算処理量の多さに応じた電力消費を要する。
また、周波数ホッピングについては、与干渉性を下げる、又は被干渉性を高めることを目的とし、広い帯域に渡ってスペクトルを拡散する方式として広く用いられている。この場合、複数の周波数を同時に受信する周波数多重と異なり、時分割で周波数を切り替えて通信を行うことが求められるので、周波数合成器、いわゆる、シンセサイザが必要となる。
ただし、データレートの高い通信を行う場合は、周波数ホッピング速度も高くなり、位相ロックループの分周比を切り替えることで、周波数ホッピングを掛ける方式では、ロックアップ速度が追いつかず、使用することが難しくなる。
このため、データレートの高い通信、特に、所謂、ウルトラワイドバンド(UWB)を用いたマルチバンドOFDM通信を行う場合は、別の構成が必要となる。
つまり、周波数Aの4相入力と周波数Bの4相入力による乗算を行い、周波数A+B、又はA−Bのみ出力するミキサ(シングルサイドバンドミキサ、「SSBミキサ」と略記する)を用いて、周波数合成を行う例がUWB回路技術の進展により増えている。
SSBミキサの場合、4相入力の中の順番、例えば0度入力と180度入力をセレクタで入れ替えることにより、周波数Aと周波数Bの乗算結果を、周波数A+BからA−Bに切り替えることができる。このため、位相ロックループのロックアップ時間に制限されず、高速に周波数を切り替えることが可能となる。
図2は、特許文献1に開示されている、ウルトラワイドバンド通信における、高速周波数ホッピング用ICの構成を示す図である。なお、図2の局部発振回路1は、前記した周波数合成器(シンセサイザ)に相当する。固定周波数発振器32から所望の2倍の周波数2×Aで生成された信号69は、1/2分周器33において、半分の周波数Aの4相信号50へと変換される。一方で、NCO(数値制御発振器)35でディジタル値として生成された周波数Bの信号はDA変換器37、38でアナログ信号としての4相正弦波40(I、IB、Q、QB)に変換される。
数値制御発振器35で生成された周波数Aの4相信号40と、固定周波数発振器32から生成された周波数Bの4相信号50とがSSB(Single Side Band)ミキサ31に入力され、乗算が行われる。その結果、周波数A+B(又は周波数A−B)の信号が得られたとする。ここで、SSBミキサ31に入力される数値制御発振器側の4相信号50のうち、Q(90度シフトクロック)とQB(270度シフトクロック)を、位相切替スイッチ34で入れ替えれば、出力周波数はA−B(又はA+B)のように切り替えることができる。この制御には、フィードバックが含まれないため、時定数のない瞬間的な切り替えが可能となる。
SSBミキサ31の出力信号は、受信側においては、LNA(9)出力信号とダウンコンバートミキサ(10)において乗算され、中間周波数信号64に落とされた上、後段のAD変換、ディジタルベースバンド処理へ送られる。
図2に示した例のように、アナログ回路としてのSSBミキサ31を使用して高速の周波数ホッピングを図る場合、入力される4相信号間の位相関係、いわゆるIQミスマッチ(I成分とQ成分のオフセット等)や、SSBミキサの差動回路構成のミスマッチ(オフセット等)により、所望の周波数A+Bだけでなく、本来除去すべきA−Bの周波数成分も同時に混入する。この所望の周波数成分であるA+Bの純度を高めるには、IQミスマッチやSSBミキサの回路ミスマッチを補償する必要があるが、これらは、制御・回路ともに、高周波アナログの領域で行われるものであり、高精度なチューニングは難しい(本発明者による分析)。
図2の周波数ホッピング受信器においては、ダウンコンバートミキサ(10)に対して、周波数XのLNA出力信号と周波数Yの局部発振回路出力信号の2つを入力し、X−Yの中間周波数信号を得るため、局部発振回路は必ず周波数Yを出力しなければならない。
これは、3GHzから時に10GHz近辺までの広帯域に渡って周波数ホッピングをかけるウルトラワイドバンド受信器においては、局部発振回路で10GHz付近の高周波信号を必ず発生させることが必要とされる。
10GHz付近の信号を低歪みで伝送するにはCMOS構成ロジックのバッファでは帯域不足であり、低出力インピーダンスで負荷駆動力を向上させた電流モードロジック(CML:Current Mode Logic)のバッファを使用するが、CMLは、CMOS構成に比べて、常時、貫通電流が流れるために、電力消費が大きい。さらに、高周波領域での負荷インピーダンスを上げて、バッファ動作帯域の向上を図るために、インダクタを用いた場合、回路面積が増大し、チップコスト増に繋がる(本発明者による分析)。
以上のように、周波数多重・周波数ホッピングいずれの場合でも、複数周波数チャネルを受信する通信器は、LSI内での占有面積・動作電力がともに大きな回路を必要とし、特に広帯域伝送を図る場合、高精度のアナログチューニングが必要とされ、かつ、ディジタル的なスケーラブル制御が難しい。
特開2007−295066号公報
本発明による関連技術の分析をまとめると以下の通りである。
上記非特許文献1等に開示されている周波数多重(OFDM)受信器においては、長距離伝送に起因する波形歪みや回路発生雑音に対する耐性が得られるという効果があるものの、チップコストの低減、消費電力の低減が困難である。
その理由は、高速フーリエ変換処理によって各周波数チャネルの情報、つまり各サブキャリアが有する振幅および位相回転を算出することにより、復調だけでなく伝送中に発生したマルチパスフェージングなどによる波形劣化を高い精度で補正することも可能であるが、高速フーリエ変換は、ディジタル信号処理で行われる以上、受信したアナログ信号をA/D変換器でディジタル信号へと変換する過程が必須であるためである。この高速フーリエ変換は多段階の乗算処理が必要であり、回路面積を占有する。またA/D変換器も回路面積を占有する上に、通信帯域が拡大するに従いサンプリング周波数を上げる必要があり、消費電力が大きくなる。
上記特許文献1においては、高速の周波数ホッピングが可能であるが、周波数純度を確保するために、アナログチューニングが必要であり、高周波信号を扱うために消費電力が大きくなる。
その理由は、アナログ回路であるSSBミキサ入力を切り替えることにより出力周波数を変更するため、出力周波数の純度はSSBミキサの差動回路ミスマッチなどアナログ要素に影響されることになる、作りこみなどチューニングが必要であるためである。またダウンコンバートミキサなど受信回路の信号処理を進めるため、搬送波近辺の高周波信号を受信回路に供給する必要があり、消費電力の増大が不可避であるためである。
一方で、アプリケーションにおける現実としては、複数周波数チャネル伝送により広帯域通信、および耐干渉性向上、与干渉性低下を図ることが可能な低電力無線チップを安価に提供することが求められている。
このため、新規な回路技術により、消費電力の低減、チップコストを下げることが重要である(前述したように、従来構成では、A/D変換器やDSP、アナログ回路要素により、消費電力の低減、チップコストの低減を図ることは困難であった)。
本発明の目的は、受信した周波数ホッピング又は周波数多重がかけられた複数周波数チャネル信号を受信する受信装置において、面積・電力の増大を抑止し、アナログチューニングを用いず、高周波信号を扱う領域を削減し、スケーラブルなディジタル制御を導入し、低電力・省面積の受信装置、方法を提供することにある。
本書で開示される発明は、前記課題を解決するため概略以下の構成とされる。
本発明の一つの側面においては、予め定められた所定個数(N個:Nは2以上の正整数)の周波数(f1、f2、・・・、fN)が電気信号として同時に又は時分割で入力される受信装置であって、入力された信号に対して、前記所定個数の周波数(f1、f2、・・・、fN)のそれぞれの周波数成分を所定のサンプリング周波数(fs(x))でサンプリングし、互いに並置された複数の離散フィルタと、前記離散フィルタでサンプリングを行うためのクロックとして、位相が互いに所定間隔離間した所定周波数(fc)のクロック群を、前記離散フィルタに供給するクロック分配系と、を備えた受信装置が提供される。
本発明の一つの形態においては、前記複数の離散フィルタのうち少なくとも一つの離散フィルタは、前記複数の周波数成分を所定の周波数でサンプリングした上、所定の周波数に変換するミキサ機能と、所望以外の周波数成分を、サンプリングされた信号間の演算により除去するフィルタ機能を備えている。
本発明の一つの形態において、前記複数の離散フィルタのうち少なくとも一つの前記離散フィルタに対して、その前段に、折り返し信号を除去するアンチエイリアスフィルタが設けられている。
本発明の一つの形態において、前記離散フィルタは、前記サンプリング周波数(fs(x))として、前記クロック分配系からの前記クロックの前記所定の周波数(fc)の整数倍の周波数でサンプリングする。
本発明の一つの形態において、前記クロック分配系と複数の前記離散フィルタとの間にそれぞれセレクタを備え、複数の前記セレクタはそれぞれに入力される起動信号に同期して起動・停止が行われ、時分割で入力される複数周波数を受信するようにしてもよい。
本発明の一つの形態において、前記セレクタは、前記起動信号に基づき、前記クロック分配系からのクロック群のうち、予め定められた組み合わせの一部のクロック又は全てのクロックを、前記離散フィルタで用いられる前記複数のサンプリングクロックとして前記離散フィルタに供給する、構成としてもよい。
本発明の一つの形態において、前記離散フィルタは、前記入力信号を共通に受け、位相が等間隔に離間した複数のサンプリングクロックによって、サンプルモードとホールドモードが制御される、複数のサンプル・ホールド回路と、前記複数のサンプル・ホールド回路のホールド出力を順次選択して1本の信号として出力するアナログ・セレクタとを備えた構成としてもよい。
本発明の別の側面においては、予め定められた所定個数(複数個)の周波数が電気信号として同時に又は時分割で入力され、
入力された信号に対して、互いに並置された複数の離散フィルタで前記所定個数の周波数のそれぞれの周波数成分を所定のサンプリング周波数でサンプリングし、
前記離散フィルタでサンプリングを行うためのクロックとして、クロック分配系から、位相が互いに所定間隔離間した所定周波数のクロック群を、前記離散フィルタに供給する、
上記各工程を含む受信方法が提供される。
本発明によれば、受信した周波数ホッピング、又は周波数多重がかけられた複数周波数チャネル信号を受信する受信装置において、面積・電力の増大を抑止し、アナログチューニングを用いず、高周波信号を扱う領域を削減し、スケーラブルなディジタル制御を導入し、低電力・省面積を実現する。
非特許文献1に記載される、OFDM受信器の構成を示す図である。 特許文献1に記載される、周波数ホッピングICの構成を示す図である。 本発明の第1の実施例の構成を示す図である。 本発明の第1の実施例における周波数配置を説明する図である。 (A)、(B)は本発明の第1の実施例における離散フィルタ1の構成と動作を示す図である。 (A)、(B)は本発明の第1の実施例における離散フィルタ2の構成と動作を示す図である。 本発明の第2の実施例の構成を示す図である。 本発明の第2の実施例における周波数配置を説明する図である。 (A)、(B)は本発明の第2の実施例における離散フィルタ1の構成と動作を示す図である。 (A)、(B)は本発明の第2の実施例における離散フィルタ2の構成と動作を示す図である。 (A)、(B)は本発明の第2の実施例における離散フィルタ2の周波数特性を示す図である。 本発明の第3の実施例の構成を示す図である。 本発明の第3の実施例における周波数配置を説明する図である。 (A)、(B)は本発明の第3の実施例における離散フィルタ1の周波数特性を示す図である。 (A)、(B)は本発明の第3の実施例における離散フィルタ2の周波数特性を示す図である。
1 局部発振回路
4 OFDM処理部
5 変調器
6 高出力電力増幅器(HPA)
7 送受切り替えスイッチ
8 アンテナ
9 低雑音増幅器(LNA)
10 ミキサ(ダウンコンバータ)
11 通信制御部(通信処理部)
30 DDS
31 SSBミキサ
32 固定周波数発振器
33 1/2分周器
34 位相切り替えスイッチ
35 NCO(数値制御発振器)
36 アキュムレータ(累算器)
37、38 DAC(ディジタル/アナログ変換器)
40 4相正弦波
50 4相信号
64 中間周波数信号
69 信号
101 LNA
102 自動ゲイン制御アンプ
103 IQ検出
104 ガードインターバル除去
105 FFT
106 デマッピング+デインターリービング
107 FECデコーダ
108 自動周波数制御・クロック再生
100 無線送受信装置(通信装置)100
301 離散フィルタ1
302 離散フィルタ2
303 0度シフトクロック
304 90度シフトクロック
305 180度シフトクロック
306 270度シフトクロック
307 クロック分配系
308 セレクタ1
309 起動信号1
310 セレクタ2
311 起動信号2
401 チャネル1(周波数2.2GHz)
402 チャネル2(周波数4.2GHz)
403 中間周波数(周波数200MHz)
501 サンプル・ホールド回路1
502 サンプル・ホールド回路2
503 アナログセレクタ1
504 サンプリングスイッチ
505 サンプリング容量
601 サンプル・ホールド回路3
602 サンプル・ホールド回路4
603 サンプル・ホールド回路5
604 サンプル・ホールド回路6
605 アナログセレクタ2
701 離散フィルタ1
702 離散フィルタ2
703 0度シフトクロック
704 90度シフトクロック
705 180度シフトクロック
706 270度シフトクロック
707 クロック分配系
708 アンチエイリアスフィルタ
901 サンプル・ホールド回路1
902 サンプル・ホールド回路2
903 アナログセレクタ1
904 サンプリングスイッチ
1001 サンプル・ホールド回路3
1002 サンプル・ホールド回路4
1003 サンプル・ホールド回路5
1004 サンプル・ホールド回路6
1005 アナログセレクタ2
1202 0度シフトクロック
1203 45度シフトクロック
1204 90度シフトクロック
1205 135度シフトクロック
1206 180度シフトクロック
1207 225度シフトクロック
1208 270度シフトクロック
1209 315度シフトクロック
1210 120度シフトクロック
1211 240度シフトクロック
1212 離散フィルタ1
1213 離散フィルタ2
本発明によれば、多相クロックが伝送されるクロック分配系と、クロック分配系の一部又は全てのクロックで駆動され、複数周波数成分の各周波数成分を、離散時間処理で、周波数変換、フィルタ処理を行う離散フィルタを備え、多相クロックで駆動される離散フィルタと組み合わせて周波数変換、又は当該周波数チャネルに対する不用成分除去を行う。
本発明の一つの態様において、図3を参照すると、予め定められた所定個数(N)の周波数(f1・・・fN)(例えばN=2)が電気信号として時分割で入力される受信装置であって、入力信号に対して互いに並置された離散フィルタ1(301)、離散フィルタ2(302)を備え、離散フィルタ1では、セレクタ1(308)が起動時、入力信号を、クロック分配系(307)からのクロック群(303、305)によって順次サンプル・ホールドしてシリアル化(1本の出力に多重化)して出力し、離散フィルタ2ではセレクタ2(310)が起動時、入力信号を4相クロック(303〜306)によって順次サンプル・ホールドしてシリアル化して出力し、周波数ホッピングのチャネル1のスロットでは、セレクタ1が起動、チャネル2のスロットではセレクタ2が起動される。
あるいは、本発明の別の態様において、離散フィルタは、複数の周波数成分が多重された周波数多重信号(FDM信号)を前記入力信号として共通に受け、前記複数の離散フィルタのうち、前段に、前記離散フィルタで対象とする帯域とは異なる周波数成分の折り返しを除去するアンチエイリアスフィルタ(図7の708)を備え、アンチエイリアスフィルタで処理した信号を入力する、少なくとも一つの離散フィルタを備えた構成としてもよい。離散フィルタは、クロック分配系(707)からのクロック群のうち予め定められた組み合わせの一部の複数クロック又は前記クロック群の全てのクロックを、前記離散フィルタで用いられる前記複数のサンプリングクロックとして受ける。複数の離散フィルタのうち少なくとも一つ又は全ての離散フィルタは、処理対象の周波数成分とは異なる周波数成分を前記離散フィルタ内で除去する構成としてもよい(この場合、アンチエイリアスフィルタは不要である)。
従来、電圧制御発振器などで生成した搬送波近辺の高周波信号をアナログ制御で周波数変換することにより出力周波数を切り替えて受信回路に供給していたが、本発明によれば、従来の構成では達成できない低電力動作性を得ることができる。
さらに、本発明によれば、多相クロックの特徴を生かして、周波数多重度やチャネル配置をスケーラブルに変えることができる。例えば4相クロックを8相と倍にすれば、動作速度を倍にした場合と同じ効果が得られるためである。
また、周波数変換時のイメージ帯域も、多相複素離散処理を用いて除去することが可能であり、チャネル間隔の狭い高密度な周波数多重信号が受信可能である。
以下具体的な実施例に即して説明する。なお、以下の実施例において、周波数の具体値など、これらの実施例で挙げた例により本発明が限定されるものではない。
<第1の実施例>
図3は、本発明の第1の実施例の構成を示す図である。図1には、複数周波数チャネル受信器の要部構成が示されている。以下では、特に周波数ホッピング信号を受信する構成について説明する。有線通信・無線通信いずれかに限定されるものではない。また以下の実施例において、周波数(チャネル)数、周波数帯域、フィルタ特性等はあくまで説明のためのものであり、本発明を制限するためのものと理解すべきでないことは勿論である。
図3を参照すると、受信信号を入力する離散フィルタ1(301)、離散フィルタ2(302)と、4相のシフトクロックのうち、0度、180度シフトクロックを入力し、起動信号1(309)により起動・停止が制御され、起動時に、0度、180度シフトクロックを離散フィルタ1(301)に入力するセレクタ1(308)と、4相シフトクロック(303〜306)を入力し起動信号2(311)により起動・停止が制御され、起動時に、4相シフトクロック(303〜306)を離散フィルタ2(302)に入力するセレクタ2(310)と、を備えている。
図3の受信器が処理する周波数ホッピング信号は、例えば図4に示されるように、周波数2.2GHzのチャネル1(401)と、周波数4.2GHzのチャネル2(402)の2つの周波数成分が時分割で送られ、スペクトラム拡散がかけられているものとする。出力されるべき中間周波数(403)は200MHzであるとする。
受信した信号は、並列に置かれた離散フィルタ1(301)と離散フィルタ2(302)へ同時に入力される。
離散フィルタ1(301)は、1GHzのCMOSレベルの0度シフトクロック303、および、180度反転された同じくCMOSレベルの180度シフトクロック305の2相のクロックで駆動される。
離散フィルタ1(301)は、クロック分配系307を構成する4相のシフトクロック(303〜306)のうち、2相のシフトクロック(303、305)のみと接続される。
また、離散フィルタ2(302)は、離散フィルタ1(301)を駆動する2相のシフトクロック(303、305)に加え、90度シフトクロック304、270度シフトクロック306にそれぞれシフトされた2相のクロックを加えた、4相のクロック(303〜306)で駆動される。離散フィルタ2(302)は、クロック分配系307を構成する4相のシフトクロック(303〜306)の全てと接続される。
なお、1相あたりのシフトクロックの周波数を1GHzとしているのは、電流モードロジック(CML)バッファを使用することなく、CMOSロジックバッファで、クロック分配が可能な周波数帯域としているためである。クロック分配系307のクロックバッファ(不図示)は、CMOSロジックで構成され、電流モードロジックに比べて、ゲーティッド制御による回路停止・起動が容易である。
クロック分配系307と、離散フィルタ1(301)の間には、セレクタ1(308)が配置されている。
セレクタ1(308)は、起動信号1(309)により、離散フィルタ1(301)へのクロック供給が継続されるか、停止されるかを選択する。
同様に、クロック分配系307と離散フィルタ2(302)の間にはセレクタ2(310)が配置されている。セレクタ2(310)は、起動信号2(311)により離散フィルタ2(302)へのクロック供給が継続されるか停止されるかを選択する。
離散フィルタ1(301)からは、中間周波数(403)の200MHzにダウンコンバートされたチャネル1(401)の信号が出力される。
離散フィルタ2(302)からは、同じく中間周波数(403)にダウンコンバートされたチャネル2(402)の信号が出力される。
比較例として図2に示した構成においては、周波数4.2GHzの受信信号から、200MHzの中間周波数を得るために、最大4GHzのクロックを、不図示の局部発振器(図2のミキサ(ダウンコンバータ)10内)で生成する必要がある。
これに対して、本実施例では、全て、周波数1GHzのクロックで済むために、クロック分配系307を構成するクロックバッファ(不図示)の動作帯域が小さくて済み、バッファ入力負荷も小さくなる。クロック相数が増えても、クロック分配系307全体では、図2等の構成に比べて、電力消費は少なくて済む。
つまり、図2の構成のクロックバッファ負荷(容量負荷)をC1、クロック周波数をf、図3の本実施例の構成におけるクロックバッファ負荷をC2、クロック周波数をf/4とすると、両者ともCMOSロジックで電源電圧がVで等しいとした場合、
図2の構成の場合の電力消費は、C1×f×V×V
図3の構成の場合の電力消費は、C2×(f/4)×V×V×4=C2×f×V×V
となる。
C1>C2であるから、図2の構成におけるバッファの消費電力よりも、本実施例のバッファ電力消費のほうが小さくなる。
図2の構成において、CMOSロジックでなく、電流モードロジックを用いた場合には、電源からGNDまでの貫通電流が常時流れるために、この電力消費の差はさらに大きくなる。
また、本実施例においては、クロック分配系(307)全てがセレクタ1(308)、セレクタ2(310)を含めてCMOSロジックで構成可能であることから、図2におけるSSBミキサ31のように、出力周波数純度が差動ミスマッチのようなアナログ要素に影響されることがない。
次に、図3の構成例、図4の周波数配置に加え、本実施例の複数周波数チャネル受信器が、周波数ホッピング信号を受信する場合の動作について詳細に説明する。ここでは、無線通信の場合、空間を飛来する電磁波としての無線信号を、アンテナなどにおいて電気信号に変換し、低雑音増幅器によって、本実施例の受信回路の動作に好適な強度まで増幅された信号を扱うものとする。図3の構成は、図2を参照すると、LNA9の後段のダウンコンバータ(10)に位置する。
また、有線通信の場合、入力バッファやイコライザにより、伝送線起因の信号劣化を、図3の受信回路の動作に好適な値まで補償された信号を扱うものとする。
なお、説明を簡略化するため、周波数ホッピングがかかる周波数チャネルをチャネル1、チャネル2の2つのみとしているが、本実施例において、ホッピングチャネル数が2つに制限されるものでないことは勿論である。
チャネル1(401)、チャネル2(402)で、それぞれスペクトラム拡散された周波数ホッピング信号(図3の受信信号)は、並列配置された離散フィルタ1(301)、離散フィルタ2(302)へ入力される。ただし、周波数ホッピング方式であるために、チャネル1(401)、チャネル2(402)が同時に入力されることはなく、時分割(別スロット)で、チャネル1(401)かチャネル2(402)のいずれか一方が、離散フィルタ1(301)、離散フィルタ2(302)に共通に入力される。
チャネル1(401)を受信しているスロットにおいては、クロック分配系(307)から離散フィルタ1(301)にシフトクロックが届くように、起動信号1(309)により、クロック分配系(307)からセレクタ1(308)を経由して、離散フィルタ1(301)に接続する。このスロットにおいては、チャネル2(402)は、受信していないので、起動信号2(311)により、クロック分配系(307)から離散フィルタ2(302)へはシフトクロックが届かないように、セレクタ2(310)を制御し、離散フィルタ2(302)での不要な電力消費を回避する。
チャネル1(401)を受信するスロットにおいて、離散フィルタ1(301)でチャネル1(401)の有する周波数2.2GHzから、多相クロックの定義するタイミング関係に応じて、ダウンコンバートが行われ、図4の中間周波数(403)200MHzへ変換される。
図5(A)は、図3の離散フィルタ1(301)の構成を示す図である。図5(B)は、受信信号と0度、180度シフトクロック303、305のタイミング波形を示す図である。
図5(A)を参照すると、離散フィルタ1(301)は、0度シフトクロック303で駆動されるサンプル・ホールド回路1(501)と、180度シフトクロック305で駆動されるサンプル・ホールド回路2(502)、さらにサンプル・ホールド回路1(501)の出力とサンプル・ホールド回路2(502)の出力を0度シフトクロック303に応じて選択し、中間周波数信号を出力するアナログセレクタ1(503)と、を備えている。サンプル・ホールド回路(501、502)は、サンプリングスイッチ(504)とサンプリング容量(505)とを備え、サンプリングスイッチ(504)は、例えばクロックが論理“1”のときオンし、受信信号でサンプリング容量(505)を充電し、クロックが論理“0”のときオフし、サンプリング容量(505)はサンプリングスイッチ(504)がオフになる直前の受信信号電圧を保持する構成とされる。なお、図5(A)では簡単のため省略されているが、サンプル・ホールド回路において、容量の端子電圧を出力するボルテージフォロワ等のバッファ回路を備えた構成としてもよいことは勿論である。
サンプル・ホールド回路1(501)は、0度シフトクロックの論理レベルが“1”のときに、サンプリングスイッチ504がオンとなり、サンプリング容量505でかかる電位差は入力波形に追随することになる(サンプリングモード)。
さらに、0度シフトクロック303の論理レベルが“0”のときにサンプリングスイッチ504がオフの状態となり、サンプリング容量505は、その端子電圧に、受信信号の電圧を保持する(ホールドモード)。このため、0度シフトクロック303の論理レベルが“1”から“0”に遷移した時点の受信信号の電圧値をサンプリング容量505が記憶し、論理レベルが“1”に戻るまで記憶を保持することになる。つまり、0度シフトクロック303の立下り位置で、離散フィルタ1(301)の入力波形をサンプルすることになる。
同様に、サンプル・ホールド回路2(502)においては、180度シフトクロック305の立下り位置で離散フィルタ1(301)の入力波形をサンプルすることになる。
0度シフトクロック303で選択動作がなされるアナログセレクタ1(503)において、サンプル・ホールド回路1(501)、サンプル・ホールド回路2(502)それぞれのホールドモードの期間に合致するように、サンプル・ホールド回路1(501)、サンプル・ホールド回路2(502)の出力電圧を選択して出力すれば、0度シフトクロック303と180度シフトクロック305の両方の立ち下り位置でサンプルされたサンプリング信号が得られることになる。
つまり、アナログセレクタ1(503)は、選択信号として入力される0度シフトクロック303の論理レベルが“0”の期間は、サンプル・ホールド回路1(501)の出力を選択し、サンプル・ホールド回路1(501)のホールドモードの値を出力する。
アナログセレクタ1(503)は、選択信号として入力される0度シフトクロック303の論理レベルが“1”の期間は、サンプル・ホールド回路2(502)の出力を選択して、サンプル・ホールド回路2(502)のホールドモードの値を出力する。この結果、0度シフトクロック303、180度シフトクロック305それぞれの立下り位置で、サンプルされた値の両方が出力されることになる。
アナログセレクタ1(503)における選択動作は、パラレルに入力されたサンプル・ホールド回路1(501)、2(502)それぞれのホールド値をシリアルにして出力する、いわゆる「シリアル化」の処理であり、後述される離散フィルタ2(302)における処理でも、同様なシリアル化が行われる。すなわち、アナログセレクタ1(503)は、サンプル・ホールド回路1(501)、2(502)の出力を選択して時間多重するマルチプレクサとして機能する。
本実施例では、0度シフトクロックも180度シフトクロックも周波数が1GHzであるために、両方のクロックの立下り位置でサンプルされた結果、入力波形は、サンプリング周波数2GHzでサンプルされたことになる。
2.2GHzのチャネル1の信号をサンプリング周波数2GHzでサンプルすれば、サンプリングミキサの原理に従って、200MHzにダウンコンバートされた信号が得られる。なお、サンプリングミキサの詳細は非特許文献2の記載が参照される。
次に、チャネル1の受信が終了し、チャネル2を受信するスロットにおいて、離散フィルタ2(302)でチャネル2(402)の有する周波数4.2GHzから4相クロックの定義するタイミング関係に応じてダウンコンバートが行われ、中間周波数200MHzへ変換される。
図6(A)は、離散フィルタ2(302)の構成を示す図である。図6(B)は、図6(A)の受信信号、0度シフトクロック303〜270度シフトクロック306のタイミング波形を示す図である。
離散フィルタ2(302)は、
0度シフトクロック303で駆動されるサンプル・ホールド回路3(601)と、
90度シフトクロック304で駆動されるサンプル・ホールド回路4(602)と、
180度シフトクロック305で駆動されるサンプル・ホールド回路5(603)と、
270度シフトクロック306で駆動されるサンプル・ホールド回路6(604)と、
サンプル・ホールド回路3、4、5、6それぞれの出力を0度シフトクロック303および90度シフトクロック304で規定される選択動作に応じて選択し、中間周波数信号を出力するアナログセレクタ2(605)と、
を備えている。
ここで、サンプル・ホールド回路3(601)において、0度シフトクロック303の立下り位置でチャネル2の入力信号がサンプルされる動作は、離散フィルタ1(301)の場合と同じである。
その他サンプル・ホールド回路4(602)、5(603)、6(604)についても、90度シフトクロック304、180度シフトクロック305、270度シフトクロック306の立下り位置で、チャネル2の入力信号がサンプルされる。サンプル・ホールド回路3、4、5、6それぞれで得られたホールドモードの値は、離散フィルタ1(301)の場合と同様に、アナログセレクタ2(605)において、シリアル化され、離散フィルタ2(302)から出力される。
離散フィルタ2(302)においては、それぞれ1GHzの0度シフトクロック303、90度シフトクロック304、180度シフトクロック305、270度シフトクロック306のそれぞれの立下り位置でサンプルされた結果、入力波形はサンプリング周波数4GHzでサンプルされたことになる。
4.2GHzのチャネル2の信号を4GHzでサンプルすれば、離散フィルタ1の際と同様、サンプリングミキサの原理に従って200MHzにダウンコンバートされた信号が得られることになる。
離散フィルタ2における動作は、チャネル2を受信するスロットにおいて継続され、チャネル2の受信スロットが終了次第、チャネル1を受信するスロットの動作に戻る。
ただし、これは、チャネル1の受信スロットとチャネル2の受信スロットが交互に繰り返される場合の動作である。
複数のスロット間をランダムにホッピングさせる場合には、起動信号1(309)、起動信号2(311)を交互に論理“1”とするのではなく、ランダムに論理“1”となるように、プログラムされる。この場合、図5、図6の構成を変更することなく実現することが可能である。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
従来構成では、周波数ホッピング信号を受信する場合、搬送波周波数近辺の高周波クロックを出力する局部発振器が必要とされていたが、本実施例によれば、搬送波周波数近辺の高周波クロックを出力する局部発振器を不要としている。
すなわち、本実施例によれば、多相クロックで駆動されるサンプリングミキサを備えたことで、同等の処理を実現することが可能となる。この結果、高周波クロックを駆動するための大面積バッファが不要となり、低電力化を実現する。
また、サンプリングミキサによる離散処理と多相クロック分配を組み合わせた上、多相クロックの分配先を、セレクタで切り替える構成を採ることにより、CMOSロジック構成の回路実現が可能となる。この結果、SSBミキサのようなアナログ回路要素を削減することができ、チューニングを回避できるという効果がある。
さらに、上記の構成・動作の説明においては、4相クロックでクロック分配系を構成したが、8GHzでサンプリングを行いたい場合、45度、135度、225度、315度の4相も加えて合計8相でクロック分配系を構成し、同様の多相サンプリングミキサ処理を行えば可能である。このように、スケーラブルな機能拡張が容易となる効果がある。
<第2の実施例>
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第1の実施例においては、複数周波数チャネル受信の中でも時分割で入力される周波数ホッピング信号を扱ったが、本実施例においては、複数の周波数チャネルが同時に入力される、いわゆる周波数多重信号(FDM信号)を受信する場合の構成について説明する。以下では、前記第1の実施例との相違点についてのみ説明する。
図7は、本発明の第2の実施例の構成を示す図である。図7を参照すると、第2の実施例が、前記第1の実施例と異なる点は、
(A)前記第1の実施例では、クロック分配系(307)と、離散フィルタ1、2(301、302)の間に、セレクタ1、2(308、310)がそれぞれ配設されているが、第2の実施例では、クロック分配系(707)と、離散フィルタ1、2(701、702)の間においてセレクタは配設されていない点と、
(B)第2の実施例では、離散フィルタ1(701)の前段に、アンチエイリアスフィルタ1(708)が配置されている点である。
本発明の第2の実施例において、受信器が処理する周波数多重信号は、図8に示されるような周波数2.5GHzのチャネル1と、周波数4.5GHzのチャネル2の2つの周波数成分が同時に送られて多重化されているものとする。出力されるべき中間周波数は500MHzであるとする。
受信した周波数多重信号(受信信号)は、並列に置かれた離散フィルタ1(701)と離散フィルタ2(702)へ同時に入力されるが、離散フィルタ1(701)への入力に先立っては、離散フィルタ2(702)への入力と異なり、アンチエイリアスフィルタ1(708)を経由している。
離散フィルタ1(701)は、クロック分配系(707)を形成する1GHzの4相のシフトクロック703〜706の中から2相のみと接続され、離散フィルタ2(702)は、4相のシフトクロック703〜706全てと接続されている。これは前記第1の実施例と同じであるため、説明は省略する。
離散フィルタ1(701)からは、中間周波数の500MHzにダウンコンバートされたチャネル1の信号が出力され、離散フィルタ2(702)からは同じく中間周波数にダウンコンバートされたチャネル2の信号が出力される。
図7、図8においても、前記第1の実施例の図3、図4と同様、説明を簡略化するために、周波数多重度を2としているが、本発明において、多重度の数は2に制限されるものでないことは勿論であり、2以外の多重度に対して適用可能である。
図7の本実施例の構成と、図1に示した構成とを対比すると、本実施例においては、AD変換器やFFTを行うDSPを用いなくても、周波数多重信号のチャネル1とチャネル2とを分離して出力する構成とされている。このため、受信回路の面積の削減を可能としている。
次に、本発明の第2の実施例の動作について説明する。以下では、前記第1の実施例と異なる動作について、図7乃至図9を併せて参照しながら説明する。
本発明の第2の実施例においても、チャネル1とチャネル2の複数の周波数チャネルを受信するが、それぞれが同時に入力される。このため、チャネル1を受信する離散フィルタ1(701)は、チャネル2を除去するようなフィルタ特性を持ち、チャネル2を受信する離散フィルタ2(702)は、チャネル1を除去するようなフィルタ特性を持つ。
離散フィルタ1(701)において、チャネル2の有する周波数4.5GHzの成分が除去された上、チャネル1の有する周波数2.5GHzから多相クロックの定義されたタイミング関係に応じて、ダウンコンバートが行われ、中間周波数500MHzへ変換される。
図9(A)は、離散フィルタ1(701)の構成を示す図である。図9(B)は、図9(A)の受信信号と、0度、180度シフトクロック703、705のタイミング波形を示す図である。離散フィルタ1(701)は、並列接続されたサンプル・ホールド回路1(901)とサンプル・ホールド回路2(902)、サンプル・ホールド回路1(901)とサンプル・ホールド回路2(902)の出力を受けるアナログセレクタ1(903)を備えている。サンプル・ホールド回路1(901)とサンプル・ホールド回路2(902)は、0度、180度シフトクロック703、705でオン・オフ制御させるサンプリングスイッチ904と、サンプリングスイッチ904がオンのとき受信信号で充電し、サンプリングスイッチ904がオフのとき蓄積電荷(電圧)を保持するサンプリング容量を備えている。
離散フィルタ1(701)は、0度シフトクロック703と180度シフトクロック705の2相でサンプリングを行うため、前記第1の実施例における動作と同様に、サンプリング周波数2GHzでチャネル1の信号をサンプリングすることになる。この結果、サンプリングミキサの原理に従って、500MHzの中間周波数信号が出力される。
ただし、サブサンプリングの原理に従えば、2GHzの高調波成分でも同様にサンプリングが行われる。この例では、サンプリング周波数2GHzでも、周波数4.5GHzのチャネル2のサンプリングが可能となり、結果として得られる周波数は、周波数の折り返しにより、500MHzとなる。これは、2GHzでチャネル1とチャネル2のサンプリングを同時に行った場合、両者とも出力が同一周波数である500MHzとなって、同位相で重なってしまい、信号成分が無くなってしまう。
このため、離散フィルタ1(701)の前段に、アンチエイリアスフィルタ1(708)を置いて、このような重なりを回避する必要がある。つまり、アンチエイリアスフィルタ1(708)に対して、少なくとも周波数4.5GHzの成分を除去する特性を持たせてやれば、離散フィルタ1(701)に入力される時点で、チャネル2の成分は除去されていることになる。この結果、離散フィルタ1(701)の出力においてはチャネル1のみとなる。
次に、離散フィルタ2(702)で、チャネル2の有する周波数4.5GHzから多相クロックの定義するタイミング関係に応じてダウンコンバートが行われた上、チャネル1の有する周波数2.5GHzの成分が除去されて、中間周波数500MHzへ変換される。
図10(A)は、離散フィルタ2(702)の構成を示す図である。図10(B)は
図10(A)の受信信号、0度シフトクロック703〜270度シフトクロック706のタイミング波形を示す図である。
図10(A)を参照すると、離散フィルタ2(702)は、並列接続されたサンプル・ホールド回路3、4、5、6(1001、1002、1003、1004)、サンプル・ホールド回路3、4、5、6(1001、1002、1003、1004)の出力を受けるアナログセレクタ2(1005)を備えている。サンプル・ホールド回路3、4、5、6(1001、1002、1003、1004)は、0度〜270度シフトクロック703〜706でオン・オフ制御させるサンプリングスイッチと、サンプリングスイッチがオンのとき受信信号で充電し、サンプリングスイッチがオフのとき蓄積電荷(電圧)を保持するサンプリング容量を備えている。
ここで、4相シフトクロックで規定されるタイミング関係でサンプリングが行われたうえ、サンプリングミキサの原理に従って中間周波数までダウンコンバートされるまでの動作は、前記第1の実施例の離散フィルタ2(302)の動作と同一である。
この時点では、ダウンコンバートされた離散時間信号の中に、チャネル1とチャネル2の成分が両方とも入っているので、この後、チャネル1の成分を除去する必要がある。
チャネル1を4GHzでサンプリングした場合、得られる信号は1.5GHz(4GHz−2.5GHz)であり、チャネル2を同じく、4GHzでサンプリングした場合、得られる信号は、500MHzである。
このため、サンプリングで得られた信号に対して少なくとも1.5GHzを除去するようなフィルタ処理すれば、離散フィルタ2は、チャネル2のみを出力することができる。
離散フィルタ2(702)において、ナイキスト周波数は2GHzであるから、図11(B)に示されるように、ナイキスト周波数(=2GHz)で規格化して、0.75の部位にゼロ点があれば、所望の特性が得られる。この特性を得るためのフィルタ伝達関数H(z)は下記の通りとなる。
H(z)=1+√2(1/z)+(1/z) ・・・(1)
H(z)のゼロ点は、図11(A)に示すように、exp(±j3π/4)=(−1±j)/√2に存在する。
4相クロックによるサンプリングで得られたホールド値の間で、上記伝達関数に基づく演算を取れば、離散フィルタ2(702)はチャネル2のみを出力することができる。
本実施例では、複数周波数チャネルの同時受信を可能とするために、アンチエイリアスフィルタ1(708)を備え、さらに、離散フィルタ2(702)内においても、フィルタ処理が行われる。なお、離散フィルタ2(702)内において、4相クロックでサンプリングで得られたホールド値に対する式(1)の伝達関数のフィルタ処理(Y(z)=(1+√2z−1+z−2)X(z))は、SCF(switched capacitor filter)等による公知の任意の構成を用いて実装可能である。フィルタ出力Y(N)(Nはサンプリングポイントを示す整数)は、現在のサンプル値X(N)と1つ前のサンプル値に係数√2を乗じた値√2・X(N−1)と2つ前のサンプル値X(N−2)を電圧加算して得られる。係数(1:√2:1)はサンプリング容量の容量値の比等によって設定するようにしてもよい。
本実施例では、多相離散処理を取り入れることによって、クロック分配系1本当たりの動作周波数を下げて低電力化を図ることができる。PLLやAD変換器などのチップ内面積・電力消費を要する回路を用いなくとも複数周波数チャネル受信が可能であり、クロック相数を変えることによりスケーラブルな周波数制御が可能である。
次に、本実施例の効果について説明する。
本実施例においては、前記第1の実施例に対して、アンチエイリアスフィルタなど回路ブロックの追加により、周波数多重信号(FDM信号)の受信が可能となる。ただし、周波数ホッピングと周波数多重は、前者が干渉回避、後者が通信速度の向上、というように目的が異なる。
<第3の実施例>
次に、本発明の第3の実施例を説明する。前記第2の実施例においては、周波数多重信号の受信の中でも、チャネル間の周波数間隔が広い場合を例に取ったが、本実施例においては、チャネル間隔をさらに狭い間隔で配置する場合への適用例を説明する。以下では、前記第2の実施例との相違点について説明する。図12は、本発明の発明の第3の実施例の構成を示す図である。図12を参照すると、離散フィルタ1(1212)と離散フィルタ2(1213)を備え、離散フィルタ1(1212)は、0度、45度、90度、135度、180度、225度、270度、315度の8相のシフトクロック1202、1203、1204、1205、1206、1207、1208、1209を入力し、離散フィルタ2(1213)は、0度、120度、240度の3相のシフトクロック1202、1210、1211を入力する。
受信器が処理する周波数多重信号は、図13に示したように、周波数1.5GHzのチャネル1と、周波数2.5GHzのチャネル2の2つの周波数成分が同時に送られて周波数多重化されているものとする。出力されるべき中間周波数はいずれも500MHzであるとする。
前記第2の実施例では、クロック分配系707は4相で構成されていたが、本実施例においては、45度シフトクロック1203、135度シフトクロック1205、225度シフトクロック1207、315度シフトクロック1209、120度シフトクロック1210、240度シフトクロック1211の6相が追加され、合計10相から構成されている。すなわち、本実施例では、クロック分配系の相数が4相から10相に増えている。
また、チャネル1を選択する離散フィルタ1(1212)には0度シフトクロック、45度シフトクロック、90度シフトクロック、135度シフトクロック、180度シフトクロック、225度シフトクロック、270度シフトクロック、315度シフトクロックの8相クロックが接続されている。
離散フィルタ2(1213)には0度シフトクロック、120度シフトクロック、240度シフトクロックの3相クロックが接続されている。
なお、本実施例においては、離散フィルタ1(1212)、2(1213)のそれぞれ前段にアンチエイリアスフィルタを配置する必要はない。これ以外の構成は、前記第2の実施例と同じである。
次に、本発明の第3の実施例の動作について説明する。以下では、前記第2の実施例と異なる動作について、図12乃至図14を併せて参照しながら説明する。この第3の実施例においても、チャネル1とチャネル2を同時に受信する周波数多重信号を扱うものとする。
離散フィルタ1(1212)で、チャネル2の有する周波数2.5GHzの成分が除去された上、チャネル1の有する周波数1.5GHzから8相クロックの定義するタイミング関係に応じてダウンコンバートが行われ、中間周波数500MHzへ変換される。
なお、離散フィルタ1(1212)に入力される多相クロックの立下り位置で定義されるタイミング関係に従って、サンプリングが行われ、サンプリングミキサの原理に従ってダウンコンバートが行われる点については、図5、図6を参照して説明した前記第1の実施例、図9、図10を参照して説明した前記第2の実施例と同様である。なお、本実施例においては、クロック相数が10相となるため、タイミング波形図は省略する。
本実施例では、前記第2の実施例における離散フィルタ1(701)の動作と異なり、離散フィルタ1(1212)でのサンプリング周波数は、0度シフトクロックと180度シフトクロックの2相でタイミング関係が定義される2GHzであることに注意が必要である。
1.5GHzのチャネル1と、2.5GHzのチャネル2を、サンプリング周波数2GHzでサンプリングした場合、それぞれ逆位相であるが、同じ500MHzにダウンコンバートされた信号が得られる。
これは、いわゆるイメージ周波数が混入している状態であり、これら2つのダウンコンバートされた信号は、前記第2の実施例で説明した式(1)の伝達関数H(z)のフィルタ、つまり、zの係数が全て実数であるフィルタでは除去できない。なぜなら、zの係数が全て実数であるフィルタは、正の周波数軸と負の周波数軸とで伝達関数が対称となるため、周波数の絶対値が同一で逆位相となるイメージ周波数は区別できず、所望周波数とイメージ周波数で、両方とも同じ処理を与えてしまうからである。
正の周波数軸と負の周波数軸とで伝達関数を非対称として、イメージ周波数成分を除去するため、複素離散処理を導入する必要がある。
この複素離散処理のため、サンプリングクロックに対して、90度シフトされた直交クロックでサンプリングされた信号が必要になる。
ただし、離散フィルタ1(1212)におけるサンプリング周波数は、1GHzの2相のクロックで形成される2GHzであるため、直交クロックの扱いとなるのは、1GHzに対して、45度遅延されたものとなる(1GHzで45度位相が離れたクロックは2GHzでは位相が90度、すなわち直交クロックとなる)。
離散フィルタ1(1212)では、所望のチャネル1を選択するために、チャネル2を除去する必要があるが、離散フィルタ1(1212)のナイキスト周波数は1GHzであるため、図14に示されるように、チャネル2の周波数2.5GHzをナイキスト周波数で規格化して、0.5の部位にゼロ点があれば所望の特性が得られる。この特性を得るためのフィルタ伝達関数H(z)は次式(2)で与えられる。
H(z)=(1/z)+j ・・・(2)
式(2)の伝達関数H(z)の零点は、z=jにある(図14(A)参照)。式(2)
のフィルタ処理(Y(z)=(z−1+j)X(z))においては、フィルタ出力Y(N)(ただし、Nはサンプリングポイントを表す整数)は、現在のサンプル値X(N)を複素平面上で90度回転した値(X(z)=x1+jx2とすると、jX(z)=−x2+jx1となる)に、1つ前のサンプル値X(N−1)を加算した値となる。
8相クロックによるサンプリングで得られたホールド値の間で、上記伝達関数に基づく演算を取れば、離散フィルタ1(1212)は、チャネル1のみを出力することができる。
以上の動作手順を踏むことにより、離散フィルタ1(1212)において、複素多相離散処理を用いて、周波数多重信号の所望外成分が除去できることが示された。
次に、離散フィルタ2(1213)においても、チャネル1の有する周波数1.5GHzの成分が除去された上、チャネル2の有する周波数2.5GHzから多相クロックの定義するタイミング関係に応じてダウンコンバートが行われ、中間周波数500MHzへ変換される。離散フィルタ1(1212)の説明の際と同様に、タイミング波形図は省略する。
離散フィルタ2(1213)は、3相クロック(1202、1210、1211)で駆動されるので、サンプリング周波数は3GHz、ナイキスト周波数は1.5GHzとなる。このため、除去すべきチャネル1は、図15(B)に示すように、サンプリング後はDCを中心とした帯域にダウンコンバートされることから、伝達関数として、
H(z)=1―(1/z) ・・・(3)
で表されるハイパスフィルタを通して、DC付近の信号成分を除去すれば、所望のチャネル2の成分のみが選択され、出力されることになる。
伝達関数(3)のゼロ点はz=1にある(図15(A)参照)。すなわち、式(3)のフィルタ処理(Y(z)=(1−z−1)X(z))においては、フィルタ出力Y(N)(ただし、Nはサンプリングポイントを表す整数)は、現在のサンプル値X(N)からの1つ前のサンプル値X(N−1)を減算した値となりDC成分を除去するハイパスとなる。
次に、本実施例の作用効果について説明する。
クロック分配系の相数を増やすことにより、各離散フィルタのサンプリング周波数から対称にチャネルが配置された周波数多重信号について処理できる。
また4相、8相クロックだけでなく120度シフトクロックや120度シフトクロックを追加することによって、実現できるサンプリング周波数の種類が増え、アンチエイリアスフィルタを使用せずに済む。
また、第2の実施例で用いた、アンチエイリアスフィルタと本実施例で用いたクロック分配系を組み合わせることにより、さらに複雑な3チャネル以上の周波数チャネル配置が可能となる。
なお、上記の特許文献、非特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施例ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。

Claims (23)

  1. 予め定められた所定個数(複数個)の周波数が電気信号として同時に又は時分割で入力される受信装置であって、
    入力された信号に対して、前記所定個数の周波数のそれぞれの周波数成分を所定のサンプリング周波数でサンプリングし、互いに並置された複数の離散フィルタと、
    前記離散フィルタでサンプリングを行うためのクロックとして、位相が互いに所定間隔離間した所定周波数のクロック群を、前記離散フィルタに供給するクロック分配系と、
    を備えている、ことを特徴とする受信装置。
  2. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの離散フィルタは、前記複数の周波数成分を所定の周波数でサンプリングした上、所定の周波数に変換するミキサ機能と、所望以外の周波数成分を、サンプリングされた信号間の演算により除去するフィルタ機能を備えている、ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの前記離散フィルタに対して、その前段に、折り返し信号を除去するアンチエイリアスフィルタを備えている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  4. 前記離散フィルタは、前記クロック分配系からの前記クロックの前記所定の周波数の整数倍の周波数でサンプリングする、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の受信装置。
  5. 前記クロック分配系と複数の前記離散フィルタとの間にそれぞれセレクタを備え、
    複数の前記セレクタはそれぞれに入力される起動信号に同期して起動・停止が行われ、
    時分割で入力される複数周波数を受信する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の受信装置。
  6. 前記離散フィルタは、周波数ホッピングされる信号を前記入力信号として受け、
    起動信号に基づき、受信周波数に対応した前記離散フィルタに接続する前記セレクタが起動され、受信周波数に対応しない前記離散フィルタに接続する前記セレクタは停止する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の受信装置。
  7. 前記離散フィルタは、前記入力信号を共通に受け、位相が等間隔に離間した複数のサンプリングクロックによって、サンプルモードとホールドモードが制御される、複数のサンプル・ホールド回路と、
    前記複数のサンプル・ホールド回路のホールド出力を順次選択して1本の信号として出力するアナログ・セレクタと、
    を備え、
    前記セレクタは、前記起動信号に基づき、前記クロック分配系からのクロック群のうち、予め定められた組み合わせの一部の複数クロック又は前記クロック群の全てのクロックを、前記離散フィルタで用いられる前記複数のサンプリングクロックとして前記離散フィルタに供給する、ことを特徴とする請求項6に記載の受信装置。
  8. 前記複数の離散フィルタは、複数の周波数成分が多重された周波数多重信号を前記入力信号として共通に受け、
    前記複数の離散フィルタのうち、前段に、前記離散フィルタで対象とする帯域とは異なる周波数成分の折り返しを除去するアンチエイリアスフィルタを備え、前記アンチエイリアスフィルタで処理した信号を入力する、少なくとも一つの離散フィルタを備えている、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の受信装置。
  9. 前記複数の離散フィルタは、複数の周波数成分が多重された周波数多重信号を前記入力信号として共通に受け、
    前記複数の離散フィルタのうち少なくとも一つの離散フィルタは、処理対象の周波数成分とは異なる周波数成分を前記離散フィルタ内で除去する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の受信装置。
  10. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの離散フィルタは、複素離散処理を用いて、前記周波数多重信号の所望外成分を除去する、ことを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
  11. 前記離散フィルタは、位相が等間隔に離間した複数のサンプリングクロックによって、 前記入力信号を共通に受け、位相が等間隔に離間した複数のサンプリングクロックによって、サンプルモードとホールドモードが制御される、複数のサンプル・ホールド回路と、
    前記複数のサンプル・ホールド回路のホールド出力を順次選択して1本の信号として出力するアナログ・セレクタと、
    を備え、
    前記離散フィルタは、前記クロック分配系からの前記クロック群のうち予め定められた組み合わせの一部の複数クロック又は前記クロック群の全てのクロックを、前記離散フィルタで用いられる前記複数のサンプリングクロックとして受ける、ことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の受信装置。
  12. 予め定められた所定個数(複数個)の周波数が電気信号として同時に又は時分割で入力され、
    入力された信号に対して、互いに並置された複数の離散フィルタで前記所定個数の周波数のそれぞれの周波数成分を所定のサンプリング周波数でサンプリングし、
    前記離散フィルタでサンプリングを行うためのクロックとして、クロック分配系から、位相が互いに所定間隔離間した所定周波数のクロック群を、前記離散フィルタに供給する、ことを特徴とする受信方法。
  13. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの離散フィルタでは、
    前記複数の周波数成分を所定の周波数でサンプリングした上、所定の周波数に変換するミキサ処理と、
    所望以外の周波数成分を、サンプリングされた信号間の演算により除去するフィルタ処理を実行する、ことを特徴とする請求項12に記載の受信方法。
  14. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの前記離散フィルタに対して、その前段のアンチエイリアスフィルタで折り返し信号を除去した信号を供給する、ことを特徴とする請求項12又は13に記載の受信方法。
  15. 前記離散フィルタでは、前記クロック分配系からの前記クロックの前記所定の周波数の整数倍の周波数でサンプリングする、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の受信方法。
  16. 前記クロック分配系と複数の前記離散フィルタとの間のセレクタを、それぞれに入力される起動信号に同期して起動・停止し、時分割で入力される複数周波数を受信する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の受信方法。
  17. 前記離散フィルタは、周波数ホッピングされる信号を前記入力信号として受け、
    前記起動信号に基づき、受信周波数に対応した前記離散フィルタに接続する前記セレクタが起動され、受信周波数に対応しない前記離散フィルタに接続する前記セレクタは停止する、ことを特徴とする請求項16に記載の受信方法。
  18. 前記複数の離散フィルタは、複数の周波数成分が多重された周波数多重信号を前記入力信号として共通に受け、
    前記複数の離散フィルタのうち少なくとも一つの離散フィルタは、処理対象の周波数成分とは異なる周波数成分を前記離散フィルタ内で除去する、ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載の受信方法。
  19. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも一つの離散フィルタは、前段に、前記離散フィルタで対象とする帯域とは異なる周波数成分の折り返しを除去するアンチエイリアスフィルタで処理した信号を入力する、ことを特徴とする請求項18に記載の受信方法。
  20. 前記複数の離散フィルタのうち少なくとも1つの離散フィルタは、複素離散処理を用いて、前記周波数多重信号の所望外成分を除去する、ことを特徴とする請求項18に記載の受信方法。
  21. 前記離散フィルタには、前記クロック分配系からの前記クロック群のうち予め定められた組み合わせの一部のクロック又は全てのクロックを、前記離散フィルタで用いられる前記複数のサンプリングクロックとして受ける、ことを特徴とする請求項12乃至19のいずれか1項に記載の受信方法。
  22. 受信信号を入力する、互いに並置された第1、第2の離散フィルタを備え、
    前記第1の離散フィルタは、
    前記クロック分配系から供給される互いに位相が異なる第1群のクロックに応答して、前記受信信号をそれぞれサンプル・ホールドする第1群のサンプル・ホールド回路と、
    前記第1群のサンプル・ホールド回路でホールドした複数の信号を多重化してシリアル出力する第1の多重化回路と、
    を備え、
    前記第2の離散フィルタは、
    前記クロック分配系から供給される互いに位相が異なる第2群のクロックに応答して、前記受信信号をそれぞれサンプル・ホールドする第2群のサンプル・ホールド回路と、
    前記第2群のサンプル・ホールド回路でホールドした複数の信号を多重化してシリアル出力する第2の多重化回路と、
    を備え、周波数ホッピングの第1のチャネルのスロットでは、前記クロック分配系からの前記第1群のクロックが前記第1の離散フィルタに供給され、第2のチャネルのスロットでは前記クロック分配系からの前記第2群のクロックが、前記第2の離散フィルタに供給される、ことを特徴とする受信装置。
  23. 前記クロック分配系からの前記第1群のクロックを入力する第1のセレクタと、
    前記クロック分配系からの前記第2群のクロックを入力する第2のセレクタと、
    を備え、
    周波数ホッピングの第1のチャネルのスロットでは、前記第1のセレクタが起動され、前記クロック分配系からの前記第1群のクロックが前記第1のセレクタ経由で前記第1の離散フィルタに供給され、
    第2のチャネルのスロットでは、前記第2のセレクタが起動され、前記クロック分配系からの前記第2群のクロックが前記第2のセレクタ経由で前記第2の離散フィルタに供給され、ことを特徴とする請求項22記載の受信装置。
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