JPWO2010021288A1 - タイヤ - Google Patents

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Abstract

この発明の目的は、ブロック陸部の構成の適正化を図ることにより、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することにある。タイヤは、周方向溝2を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列5において、それらを構成する隣接するブロック陸部4がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離d1よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離d2が短い。また、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜している。更に、周方向溝2を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列5が複数配置され、ブロック陸部列5のうち、タイヤ赤道面CL側に最も近いブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Bの延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度θ1が、タイヤ幅方向最も外側に配置されるブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Aの延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度θ2よりも大きい。

Description

この発明は、この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本のタイヤ周方向溝と、隣接する2本のタイヤ周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、多数個のブロック陸部からなる複数のブロック陸部列を区画形成したタイヤ、特には重荷重用タイヤに関するものであり、かかるタイヤの耐摩耗性の向上を図る。
一般に、重荷重用タイヤは、相当の重量を支えることを可能とするために、タイヤの偏平率を大きくし、ベルト剛性を高くしている。また、様々な走行条件下での走行を可能とするために、トレッド部全域にブロック陸部を配したトレッドパターンとすることが多い。
このようなトレッドパターンを採用した重荷重用タイヤでは、一般車両のタイヤに比べ負荷荷重が高いことから、その負荷される荷重に比例して、走行時にヒールアンドトウ摩耗に起因した偏摩耗が生じ易い。ヒールアンドトウ摩耗とは、タイヤ負荷転動時にブロック陸部が過剰に変形することで、踏込端(最初に接地する部分)は摩耗量が少なくなり、タイヤ周方向の蹴出端(最後に接地する部分)は摩耗量が多くなるような摩耗のことをいう。このことから、主にブロック陸部のタイヤ周方向両端に摩耗差が生じ、タイヤの摩耗寿命が短くなるという問題がある。
かかる偏摩耗の対策として、従来から多くの抑制策が試みられている。その中でも、例えば、特許文献1に開示されているように、ブロックを区画形成する横溝の一部を浅くする、すなわち横溝に底上げ部を設けることで、ブロック陸部のタイヤ周方向への倒れ込み変形に抗する応力を高めて、単位面積あたりの駆動力負担の増大を抑制し、倒れ込み変形に起因した偏摩耗を防止する方法が効果的であるとされている。
トラック・バスなどに装着される重荷重用タイヤは、偏平率が大きく、ベルト剛性が高いことから、タイヤ負荷転動時に、駆動力が負荷されることによるベルト部の回転と、路面と接地しているトレッド部の摩擦により、図1に示すように、ベルト部とトレッド部に変位差が生じ、トレッド部が過剰に倒れ込み変形する。この結果、トレッド部の単位面積あたりの駆動力負担が増大するので、ブロック陸部の路面に対するすべり現象が発生し、かかるすべり現象に起因してブロック陸部の摩耗量が増大する。特許文献1に記載のタイヤでは、偏摩耗の防止には一定の効果はあるものの、タイヤ負荷転動時のブロック陸部の倒れ込み変形を充分に抑制することができないため、すべり現象に起因するブロック陸部の摩耗量の増大を抑制することはできず、耐摩耗性の点で問題が残っていた。また、一般に、ブロック陸部を構成するゴムの剛性を高めて、ブロック陸部の過剰な倒れ込み変形を抑制することで、ブロック陸部の摩耗量を有効に抑制することも可能であるが、そうすると、ブロック陸部の剛性が高くなり過ぎて、タイヤ負荷転動時にブロック陸部のもげやクラックによる破壊を招く虞がある。
特開平6−171318号公報
そこで、従来技術が抱えるこのような問題点を解決するため、本願出願人は、国際出願PCT/JP2008/59826号において、図2に示すように、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝と、隣接する2本の周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、多数個のブロック陸部からなる複数のブロック陸部列を区画形成したタイヤであって、かかる周方向溝を挟んで隣接するブロック陸部列間でそれらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短く、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部から該ブロック陸部の中央部にかけて増大してなるタイヤを提案した。上記構成を採用することにより、トレッド部のネガティブ率を大きくして、排水性能を向上させ、ウェット路面におけるトラクション性能を確保しつつも、ブロック陸部の過剰な変形を抑制して、滑り摩耗に起因した偏摩耗を抑制することが可能となり、耐摩耗性が向上する。以下にその詳細を説明する。
発明者は、ベルト剛性の増大によって、トレッド表面が路面に接地する面積が減少した結果、すべり摩耗が発生するトレッド蹴出時の周方向剪断力が過剰に増大することが耐摩耗性の低下につながっていることを見出した。図3は駆動力負荷時における、路面に接地した状態にあるブロック陸部の任意の位置における踏込時から蹴出時までの周方向剪断力(タイヤ接地面に働く駆動方向の力)の駆動力無負荷時からの変化分を示している。従来技術のタイヤでは、実線で示すように、周方向剪断力は、踏込時においては駆動力無負荷時からの変化は殆んど無く、それから蹴出時にかけて単調増加する。踏込時から蹴出時にかけて発生するこれらの力の総和(踏込時から蹴出時にかけて発生する周方向剪断力の積分値)がタイヤ軸に働く力として車両を加速させるが、接地面積が減少した場合、面積の低下による積分値の減少が、単位面積当たりの踏込時から蹴出時の変化が急激になることで補われるため、蹴出時の周方向剪断力が増大し、耐摩耗性が低下する。図3において破線で示すように、踏込時から周方向剪断力(駆動力無負荷時からの変化)を発生させることによって蹴出時の周方向剪断力を低下させることで、これを補うことができるとの考えに基づき、鋭意研究を重ねた結果、図4に示すように、駆動力負荷時に発生する、すでに踏込み終わったブロック陸部の剪断変形の増大による浮き上がりの反作用によって、次ブロック陸部が路面側に押し付けられる変形の増大によって、踏込時の力を効率的に発生させ、図3の破線に示す特性を発揮し得ることを見出した。この現象は、ブロック陸部間のタイヤ周方向距離を近づけることで有効に発揮できることも判明したが、ブロック陸部間のタイヤ周方向距離を近づけると、図5に示すように、路面接地時におけるブロック陸部同士の接触によって、蹴出時の駆動力と同方向の力が発生して耐摩耗性が低下してしまうことから、ブロック陸部間のタイヤ周方向の接触の影響を排除しつつ、ブロック陸部間の作用を効果的に利用できる構成を模索した結果、本発明の構成を見出した。本発明の構成では、タイヤ幅方向に隣接する2列のブロック陸部列間で、それらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短いことから、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部同士の接触によるゴムの膨出成分(図5)を抑制しつつ、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部がタイヤ周方向及びタイヤ幅方向に傾斜し、かつブロック陸部間距離が短いことを利用し、ブロック陸部間の反作用によって、踏込時の駆動力負担を効率的に発生させることができる。これにより、踏込時から蹴出時までの周方向剪断力の勾配が小さくなり、すべり摩耗を抑制することができる。
また、発明者は、ブロック陸部を有するタイヤ、特に偏平率の高い重荷重用タイヤを駆動輪で使用した場合におけるブロック陸部の摩耗に関して鋭意研究を行った結果、次のような知見を得た。すなわち、ブロック陸部が路面に対して水平に押圧して接地すれば、ゴムの非圧縮性により生じる応力は、図6(a)に示すように、ブロック陸部の踏込端及び蹴出端に集中するが、トレッド部のすべりによりトレッド摩耗が発生する蹴出時においては、トレッド部がベルトによって路面に対し斜めに押し付けられるため、ゴムの非圧縮性により生じる応力は、図6(b)に示すように、ブロック陸部の中央部に負荷される。特に偏平率が大きく、ベルト剛性が高いタイヤの場合には、トレッド部が路面に対し斜めにより強く押し付けられるため、ゴムの非圧縮性により生じる応力がブロック陸部の中央部により大きく負荷されることとなる。この圧縮変形に伴って生じる力は、車両の進行方向と同一の方向に負荷され、エンジントルクの駆動力によって助長されるので、すべり摩耗の増加につながっている。そこで、上述したように、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さを、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部からブロック陸部の中央部にかけて増大させることにより、ブロック陸部が路面に対して斜めに接地したときに、図6(b)に示すようにブロック陸部の中央領域に圧縮応力が集中することから、ブロック陸部の中央領域のゴムが蹴出端から踏込端に向かって変形しようとする力が発生しても、図7に示すように、ブロック陸部の蹴出端側のタイヤ周方向に対して傾斜しているブロック陸部の壁部が法線方向に膨出しようとする力Qが発生する。このとき、かかる膨出しようとする力Qの分力Rが、ブロック陸部の左右の壁部から夫々反対方向に発生してブロック陸部内で相互に相殺され、もう一方の分力Pがブロック陸部の中央領域のゴムが蹴出端から踏込端に向かって変形しようとする力に抗することとなる。また、図8に示すように、上述したような隣接するブロック陸部列における構成を採用しているが、タイヤ幅方向断面の長さが一定であるブロック陸部における変形(実線)と、上述したような隣接するブロック陸部列における構成を採用し、かつ、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、そのタイヤ周方向両端部から中央部にかけて増大してなるブロック陸部に駆動力を負荷した場合の変形(点線)とを比較すると、後者のブロック陸部は、踏込時において、蹴出時と同様のメカニズムによりブロック蹴出端側へのゴムの変形が抑制されるが、ゴムの非圧縮性によって、抑制された変形が、既に踏込み終わったブロック陸部の蹴出端の浮き上がりをより大きくする方向に作用する。これにより、次に踏込もうとしているブロック陸部の剪断変形が大きくなるので、図3に示すような、踏込時の剪断力が増大し、摩耗への影響が大きい蹴出時の剪断力が小さくなるという効果が相乗的に得られる。その結果、ブロック陸部の過剰な変形が抑制され、ブロック陸部の偏摩耗及びすべり摩耗を有効に防止することが可能となる。
しかし、タイヤの更なる長寿命化、すなわち、耐摩耗性の更なる向上が求められていることから、この発明の目的は、ブロック陸部の形状及びその配設位置の適正化を図ることにより、耐摩耗性を更に向上させたタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝と、隣接する2本の周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、多数個のブロック陸部からなる複数のブロック陸部列を区画形成したタイヤであって、かかる周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列において、それらを構成する隣接するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短く、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、かかる周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列が複数配置され、それらブロック陸部列のうち、タイヤ赤道面側に最も近い前記ブロック陸部列のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度が、タイヤ幅方向最も外側に配置されるブロック陸部列のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度よりも大きいことを特徴とするタイヤである。ここで「溝部」とは、周方向溝の一部であり、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間に延在している溝をいうものとし、「ずらして配設」とは、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部のタイヤ周方向の配設ピッチの始点を異ならせて、ブロック陸部の周方向端がタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間で一致しないような配設をいうものとする。
また、周方向溝を挟んで隣接するブロック陸部列において、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、タイヤ赤道面側にある該溝部程大きいことが好ましい。
更に、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部からブロック陸部の中央部にかけて増大してなることが好ましい。ここで「ブロック陸部の中央部」とは、ブロック陸部のタイヤ周方向中央位置からブロック陸部両端に延び、ブロック陸部のタイヤ周方向長さの5〜30%の範囲の領域をいうものとする。つまり、ブロック陸部の周方向端部から20%を除く領域をいうものである。
更にまた、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部のうち、最もタイヤ赤道面側にある溝部のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、15〜70°の範囲にあることが好ましい。
加えて、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部のうち、最もショルダー側にある溝部のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、20°以下であることが好ましい。
加えてまた、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離に対する、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離の比は1:0.85〜1:0.3の範囲にあることが好ましい。
また、ブロック陸部のタイヤ周方向長さに対する、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離の比は1:0.25〜1:0.05の範囲にあることが好ましい。
更に、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離は1.0〜5.0mmであることが好ましい。
更にまた、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離は3.0〜10.0mmであることが好ましい。
加えて、ブロック陸部に、該ブロック陸部に隣接する2本の周方向溝をタイヤ幅方向に連通する細溝を配設してなることが好ましい。
加えてまた、細溝は、ブロック陸部の中央部で周方向溝に開口していることが好ましい。
また、細溝のタイヤ周方向長さは、横溝の溝深さの5〜20%の範囲内にあることが好ましい。
この発明によれば、ブロック陸部の構成の適正化を図ることにより、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することが可能となる。
駆動力負荷の有無とトレッド部の移動位置との関係を示した図である。 比較例タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 駆動力を負荷した際の路面からの剪断力を示した図である。 駆動力を負荷した際の隣接するブロック陸部における変形を示した図である。 タイヤ周方向に隣接するブロック陸部が接近しすぎているときのブロック陸部における変形を示した図である。 (a)は、路面に対して水平に押圧して接地しているブロック陸部を示した図であり、(b)は、路面に対して斜めに押圧して接地しているブロック陸部を示した図である。 図2に示すブロック陸部の斜視図である(符号T:斜めに押し付けられることによる蹴出端から踏込端方向へのゴムの変形)。 駆動力を負荷した際の隣接するブロック陸部における変形を示した図である(符号α:踏込時の剪断変形増大、符号β:浮き上がり増大、符号γ:トレッドゴムの回転方向と反対側への変形が減少)。 この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図9は、この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部についての展開図である。図10及び11は、この発明従うその他のタイヤのトレッド部の一部についての展開図である。
この発明のタイヤは、図9に示すように、トレッド部1に、タイヤ周方向Xに延びる複数本の周方向溝2と、隣接する2本の周方向溝2を連通する複数本の横溝3を配設することによって、多数個のブロック陸部4からなるブロック陸部列5を区画形成している。また、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dよりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなっている。更に、ブロック陸部4のタイヤ幅方向断面長さが、ブロック陸部4のタイヤ周方向両端部6、6からブロック陸部4の中央部7にかけて増大している。更にまた、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8の延在方向Yが、タイヤ幅方向及びタイヤ周方向Xに対し傾斜しており、かかる溝部8の延在方向Yのタイヤ周方向Xに対する傾斜角度θは、最もタイヤ幅方向外側すなわち最もショルダー側に位置するブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Aよりも、最もタイヤ赤道面CL側に位置するブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Bにおいて大きい。
上述したように、上記構成を採用することにより、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部4同士の接触によるゴムの膨出成分(図5)を抑制しつつも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部8がタイヤ周方向及びタイヤ幅方向に傾斜し、ブロック陸部4のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部4のタイヤ周方向両端部6、6からブロック陸部4の中央部7にかけて増大し、かつ、ブロック陸部間距離が短いことを利用して、図8に示すように、ブロック陸部4間の反作用によって踏込時の駆動力負担を効率的に発生させることができる。なお、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4は、タイヤ周方向に半ピッチずれて配設されていることが好ましい。なぜなら、ブロック陸部4が半ピッチずれて配設されていることで、タイヤ負荷転動時に、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4に有効に伝達することができるので、トレッド部1の単位面積あたりの駆動力負担を低下させて、ブロック陸部4の路面に対するすべり現象に起因した摩耗を防止することが可能となるからである。このようにして、踏込みから蹴出しまでのタイヤ周方向剪断力の勾配が小さくなり、すべり摩耗が発生する蹴出時の剪断力が小さくなるので、すべり摩耗が低減する。また、上述したようなブロック陸部間の相互作用の観点、及び摩耗末期まで該作用を持続させる観点から、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部8の溝深さは、周方向溝2Aの溝深さの60〜100%の範囲にあることが好ましい。更に、ブロック陸部4のタイヤ周方向端部6のタイヤ幅方向長さAに対する、ブロック陸部4の中央部7のタイヤ幅方向長さBの比が、1:3〜1:1.5の範囲にあることが好ましい。なぜなら、長さの比がその範囲から外れると、ブロック陸部4が斜めに接地した場合などにブロック陸部4の変形を有効に防止することができずに、偏摩耗及びブロック陸部のすべり摩耗を招く可能性があるからである。
このとき、この発明のタイヤは、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8の延在方向Yのタイヤ周方向Xに対する傾斜角度θが、最もショルダー側に位置するブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Aよりも、最もタイヤ赤道面CL側に位置するブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Bにおいて大きく、図示例では、ショルダー側にある溝部8Aの延在方向Yとタイヤ周方向Xとがなす角度θよりも、タイヤ赤道面CL側にある溝部8Bの延在方向Yとタイヤ周方向Xとがなす角度θの方が大きい。また、発明者は、トレッド部1の最もショルダー側にある陸部において、コーナリング走行時の横力が大きく負荷され、最もタイヤ赤道面CL側にある陸部に比べ早期に摩耗してしまうことを見出した。そこで、上述したように、最もショルダー側に位置するブロック陸部列5のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8Aの傾斜角度θを小さくして、タイヤ幅方向に対するブロック陸部4のタイヤ幅方向長さを大きく確保し、ブロック陸部4の横力に対する剛性を高くし、ショルダー側にあるブロック陸部4の摩耗をタイヤ赤道面CL側にあるそれよりも抑制することにより、タイヤ赤道面側及びショルダー側にあるブロック陸部間の摩耗速度の差を小さくして、トレッド部1を全体に均一に摩耗させ、タイヤ寿命を延ばすことが可能としている。
更に、この発明のタイヤは、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8の延在方向Yのタイヤ周方向Xに対する傾斜角度θが、タイヤ赤道面CL側にある溝部8程大きいことが好ましい。かかる溝部8の傾斜角度θが大きい程、上述した構成とすることによるすべり摩耗を抑制する効果が増大し、耐摩耗性が向上する。発明者は、トレッド部1のタイヤ赤道面側にある陸部程、駆動力が大きく負荷され、ショルダー側にある陸部に比べ早期に摩耗してしまうことを見出した(なお、このことは特に、エンジンからのトルクが伝達される駆動軸に装着され、負荷荷重の大きな重荷重用タイヤにおいて顕著である)。そのことから、トレッド部1に複数列のブロック陸部列5がある場合に、ブロック陸部4はタイヤ赤道面CL側にある程に駆動力が大きく負荷され、そのことに起因してタイヤ赤道面CL側にあるブロック陸部4程早期に摩耗し、結果、タイヤ棄却までの期間が短くなり、タイヤ寿命が短くなってしまう虞があった。そこで、上述したように、タイヤ赤道面CL側にあるブロック陸部列5の、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8の傾斜角度θを、ショルダー側のブロック陸部列5におけるそれよりも大きくし、タイヤ赤道面CL側にあるブロック陸部4の摩耗をショルダー側にあるそれよりも抑制することにより、タイヤ赤道面側及びショルダー側にあるブロック陸部間の摩耗速度の差を小さくして、トレッド部1を全体に均一に摩耗させ、タイヤ寿命を延ばすことが可能となる。このとき、耐摩耗性をある程度有効に発揮させる観点から、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8のうち、最もタイヤ赤道面側にある溝部8Bのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ(図示例ではθ)は、15〜70°の範囲にあることが好ましい。また、ショルダー側とタイヤ赤道面CL側にあるブロック陸部4との摩耗速度の差を小さくして、トレッド部1内の摩耗量の均一化を図る観点から、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部8のうち、最もショルダー側にある溝部8Aのタイヤ周方向に対する傾斜角度θ(図示例ではθ)は、20°以下であることが好ましい。
加えてまた、同一ブロック陸部4において、同一の周方向溝2に面しており、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部8は、タイヤ周方向に見て、タイヤ赤道面から反対の方向に開角していることが好ましい。なぜなら、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部8の延在方向が同一である場合には、一定方向からの入力に対しては有効に対処してすべり摩耗を防止することができるが、その他の方向からの入力に対しては有効に対処することができずにすべり摩耗を防止することができない可能性があるからである。また、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部の延在方向の傾斜と、ブロック陸部4の中央部7のタイヤ幅方向断面長さを増大する形状にすることにより生ずるブロック陸部4の傾斜を向かい合わせた配列とすることで、タイヤ幅方向に無駄なスペースを発生させること無くブロックパターンを構成しつつ、両者の構成、作用を互いに損ねることなく耐摩耗性能を効果的に発揮することができることから、セカンドリブ、ショルダーリブ、ラグ等との組み合わせによるパターン設計も容易となる。
また、ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdをタイヤ周長の1.0〜2.5%の範囲とすることが好ましい。ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdをタイヤ周長の2.5%を超えると、ブロックせん断剛性が過剰に増大し、前述したような、既に踏み込み終わったブロック陸部4の浮き上がりが充分に得られない可能性がある。しかし、ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdがタイヤ周長の2.5%以下であっても、それが1.0%未満となると、ブロック陸部4の剛性が低下し過ぎるため、ブロック陸部4に駆動力が負荷されたときに、ブロック陸部4が過剰に剪断変形することとなり、すべり摩耗を充分に抑制することができなくなる。したがって、ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdをタイヤ周長の1.0〜2.5%の範囲とすることにより、ブロック陸部4の剛性が確保され、かつ、上述のブロック陸部4の効果が有効に発揮されるので、耐摩耗性の低減を充分に防止し得る可能性がある。
更に、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dの比は1:0.85〜1:0.3の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1:0.7〜1:0.4の範囲にある。タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dの比が1:0.3よりも大きい場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが充分であっても、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、タイヤ負荷転動時にタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4同士が接触することとなり、倒れ込み変形する変形力がタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4に有効に伝達されないので、ブロック陸部4内の剪断力が有効に分散されず、すべり摩耗を招く可能性がある。一方、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dの比が1:0.85よりも小さい場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが充分であっても、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部4が路面に接地した際に、ブロック陸部4同士がタイヤ周方向に接触して、図5に示すゴムの膨出による変形が発生するので、耐摩耗性が低下する可能性がある。
更にまた、ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdに対する、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの比は1:0.25〜1:0.05の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1:0.17〜1:0.07の範囲にある。ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdに対する、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの比が1:0.05よりも大きい場合には、タイヤ負荷転動時にブロック陸部4が倒れ込み変形した際に、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部4が接近し過ぎる。そのことから、図5に示すように、路面と接地しているトレッド部1のブロック陸部4が押圧されて変形する際に、トレッド部1の中央においてタイヤ周方向に隣接するブロック陸部4同士が接触して、それらの外側のブロック陸部4がタイヤ周方向外側へと押し出され、ブロック陸部4がタイヤの回転方向とその回転方向とは反対の方向の両方向へと過剰に倒れ込み変形することとなる。その結果、蹴出端9において駆動力が負荷される方向と同方向の力が増大するので、かかる倒れ込み変形に起因して、踏込端10側よりも蹴出端9側の方が大きく摩耗する、すべり摩耗を招く可能性がある。一方、ブロック陸部4のタイヤ周方向長さdに対する、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの比が1:0.25よりも小さい場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部4が離れ過ぎることから、ブロック陸部4の蹴出端9の剪断力を利用して、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部4の剪断力をバランスよく分散することができなくなり、やはり、すべり摩耗を招く可能性がある。
加えて、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dは1.0〜5.0mmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは1.5〜3.5mmの範囲にある。かかるブロック陸部間距離dが5.0mmを超える場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが長くなり過ぎる。そのことから、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4に伝達することができずに、タイヤ周方向への過剰な倒れ込み変形を引き起こし、ブロック陸部4のすべりに起因した摩耗を招く可能性がある。一方、ブロック陸部間距離dが1.0mm未満の場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、タイヤ負荷転動時に、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4同士が接触して、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部4に有効に伝達することができずに、過剰な倒れ込み変形を招き、やはり、ブロック陸部4のすべりに起因した摩耗を招く可能性がある。
加えてまた、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dは3.0〜10.0mmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは4.0〜8.0mmの範囲にある。タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが10.0mmを超える場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが長くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部4の接地圧が過度に上昇し、耐摩耗性が低下する可能性がある。一方、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが3.0mm未満の場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部4が路面に接地する際にタイヤ周方向に接触し、図5に示すゴムの膨出による変形が発生し、耐摩耗性が低下する可能性がある。
加えてまた、図10〜11に示すように、ブロック陸部4に、かかるブロック陸部4に隣接する2本の周方向溝2、2をタイヤ幅方向に連通する細溝11を配設してなることが好ましい。一般に、細溝を具えない場合のブロック陸部では、蹴出端程にグリップ力が弱まる傾向があり、所期したグリップ性能が得られない可能性がある。しかし、上記したように、ブロック陸部4に細溝11を設け、再度、蹴出端9を設けることで、ブロック陸部4のグリップ力を総じて向上させることができることから、エンジンからのトルクをより効率的に駆動力に変換して、グリップ性能を向上させることが可能となる。なお、このとき、細溝11は、ブロック陸部4内で屈曲又は屈折していても良い。
また、細溝11は、ブロック陸部4の中央部7で周方向溝2に開口していることが好ましい。なぜなら、ブロック陸部4の中央部7から外れた領域で細溝11が開口している場合には、駆動力となるグリップ力をブロック陸部4内でバランスよく分散することができなくなり、エンジンからのトルクを効率的に駆動力に変換できなくなる可能性があるからである。
更に、細溝11のタイヤ周方向長さは、横溝3の溝深さ(径方向深さ)の5〜20%の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは7〜18%の範囲内にある。細溝11のタイヤ周方向長さが、横溝3の溝深さの5%未満の場合には、細溝11のタイヤ周方向長さが短くなり過ぎる。その結果、ブロック陸部4に細溝11を配設してない場合と同様に踏込端10から蹴出端9に向かってグリップ力が低下して、細溝11を配設する効果が無くなる可能性がある。一方、細溝11のタイヤ周方向長さが、横溝3の溝深さの20%を超える場合には、細溝11のタイヤ周方向長さが長くなり過ぎる。その結果、ブロック陸部4内で細溝11により分断されたブロック陸部4同士の反作用による力の伝達が得られなくなるため、過剰な倒れ込み変形を招き、そのことに起因したすべり摩耗を招く可能性がある。また、摩耗の末期まで充分な効果を得るために、細溝11の溝深さは、横溝3の溝深さの60〜100%とすることが好ましい。
なお、上述したところはこの発明の実施形態の一部を示したに過ぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を交互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。例えば、図9〜11に示す構成を具えるタイヤでは、2列のブロック陸部列5を1ユニットとして、3ユニットのブロック陸部列5をトレッド部踏面に配設しているが、1ユニットを3列以上のブロック陸部列5としてトレッド部踏面に配設することもできる。
次に、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の傾斜角度θが全て同一であること以外、全ての構成がこの発明のタイヤと類似している空気入りタイヤ(比較例タイヤ)並びにこの発明に従う空気入りタイヤ(実施例タイヤ)を、タイヤサイズ445/50R22.5の重荷重用空気入りタイヤとして、夫々試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
比較例タイヤ及び実施例タイヤは、夫々図2、9に示す構成のトレッド部を具える。比較例タイヤは、図2に示すように、トレッド部に、ブロック陸部列を有し、かかるブロック陸部列のうち、タイヤ赤道面近傍にある2本のブロック陸部列において、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短くなっており、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部からブロック陸部の中央部にかけて増大しており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度θは全て20°となっている。実施例タイヤは、図9に示すように、トレッド部に、ブロック陸部列を有し、かかるブロック陸部列のうち、タイヤ赤道面近傍にある2本のブロック陸部列において、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短くなっており、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部からブロック陸部の中央部にかけて増大しており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、タイヤ赤道面側にある溝部程大きく、タイヤ赤道面側にある溝部の傾斜角度θが30°であり、ショルダー側にある溝部の傾斜角度θが10°となっている。
これら各供試タイヤをサイズ14.0×22.5のリムに取付けてタイヤ車輪とし、テストに使用するトラック車両及びバス車両の駆動軸の左輪に比較例タイヤのタイヤ車輪を、右輪に実施例タイヤのタイヤ車輪を装着し、空気圧:900kPa(相対圧)、タイヤ負荷荷重:50kNを適用し、ドライ路面のテストコースにおいて、3000km走行する度に、左右でタイヤ車輪を入れ替え、計12000km走行後に、タイヤ赤道面側にあるブロック陸部列のブロック陸部の中央部の摩耗量と、それらの外側(ショルダー側)にあるブロック陸部列のブロック陸部の中央部の摩耗量とを計測した。耐摩耗性は、それらのブロック陸部の摩耗差と、それらの平均摩耗量を比較することで評価した。その結果は表1に示す。
Figure 2010021288
表1の結果から明らかなように、トラック車両及びバス車両の双方において、実施例タイヤは、比較例タイヤに比べ、タイヤ赤道面側にあるブロック陸部列のブロック陸部の中央部と、ショルダー側にあるブロック陸部列のブロック陸部の中央部とにおける摩耗量の差が小さくなっており、また、それらの平均摩耗量も小さくなっていた。
以上のことから明らかなように、ブロック陸部の構成の適正化を図ることにより、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することが可能となった。
1 トレッド部
2、2A 周方向溝
3 横溝
4 ブロック陸部
5 ブロック陸部列
6 ブロック陸部のタイヤ周方向端部
7 ブロック陸部の中央部
8、8A、8B タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部
9 蹴出端
10 踏込端
11 細溝

Claims (12)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝と、隣接する2本の周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、多数個のブロック陸部からなる複数のブロック陸部列を区画形成したタイヤであって、
    該周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列において、それらを構成する前記隣接するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短く、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、
    前記周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列のブロック陸部列が複数配置され、
    前記ブロック陸部列のうち、タイヤ赤道面側に最も近い前記ブロック陸部列のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度が、タイヤ幅方向最も外側に配置される前記ブロック陸部列のタイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度よりも大きいことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記周方向溝を挟んで隣接するブロック陸部列において、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、タイヤ赤道面側にある該溝部程大きい、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ブロック陸部のタイヤ幅方向断面長さが、該ブロック陸部のタイヤ周方向両端部から該ブロック陸部の中央部にかけて増大してなる、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部のうち、最もタイヤ赤道面側にある溝部のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、15〜70°の範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部のうち、最もショルダー側にある溝部のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、20°以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離に対する、前記タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離の比は1:0.85〜1:0.3の範囲にある、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記ブロック陸部のタイヤ周方向長さに対する、前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離の比は1:0.25〜1:0.05の範囲にある、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離は1.0〜5.0mmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離は3.0〜10.0mmである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイヤ。
  10. 前記ブロック陸部に、該ブロック陸部に隣接する2本の周方向溝をタイヤ幅方向に連通する細溝を配設してなる、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタイヤ。
  11. 前記細溝は、ブロック陸部の中央部で周方向溝に開口している、請求項10に記載のタイヤ。
  12. 前記細溝のタイヤ周方向長さは、前記横溝の溝深さの5〜20%の範囲内にある、請求項10又は11に記載のタイヤ。
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