JP5525116B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本のタイヤ周方向溝と、隣接する2本のタイヤ周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、複数の陸部列を区画形成したタイヤ、特には重荷重用タイヤに関するものであり、かかるタイヤの耐摩耗性の向上を図る。
一般に、重荷重用タイヤは、相当の重量を支えることを可能とするために、タイヤの偏平率を大きくし、ベルト剛性を高くしている。また、様々な走行条件下での走行を可能とするために、トレッド部全域にブロック陸部を配したトレッドパターンとすることが多い。
このようなトレッドパターンを採用した重荷重用タイヤでは、一般車両のタイヤに比べ負荷荷重が高いことから、その負荷される荷重に比例して、走行時にヒールアンドトウ摩耗に起因した偏摩耗が生じ易い。ヒールアンドトウ摩耗とは、タイヤ負荷転動時にブロック陸部が過剰に変形することで、踏込端(最初に接地する部分)は摩耗量が少なくなり、タイヤ周方向の蹴出端(最後に接地する部分)は摩耗量が多くなるような摩耗のことをいう。このことから、主にブロック陸部のタイヤ周方向両端に摩耗差が生じ、タイヤの摩耗寿命が短くなるという問題がある。
かかる偏摩耗の対策として、従来から多くの抑制策が試みられている。その中でも、例えば、特許文献1に開示されているように、ブロックを区画形成する横溝の一部を浅くする、すなわち横溝に底上げ部を設けることで、ブロック陸部のタイヤ周方向への倒れ込み変形に抗する応力を高めて、単位面積あたりの駆動力負担の増大を抑制し、倒れ込み変形に起因した偏摩耗を防止する方法が効果的であるとされている。
特開平6−171318号公報
トラック・バスなどに装着される重荷重用タイヤは、偏平率が大きく、ベルト剛性が高いことから、タイヤ負荷転動時に、駆動力が負荷されることによるベルト部の回転と、路面と接地しているトレッド部の摩擦により、図1に示すように、ベルト部とトレッド部に変位差が生じ、トレッド部が過剰に倒れ込み変形する。この結果、トレッド部の単位面積あたりの駆動力負担が増大するので、ブロック陸部の路面に対するすべり現象が発生し、かかるすべり現象に起因してブロック陸部の摩耗量が増大する。特許文献1に記載のタイヤでは、偏摩耗の防止には一定の効果はあるものの、タイヤ負荷転動時のブロック陸部の倒れ込み変形を充分に抑制することができないため、すべり現象に起因するブロック陸部の摩耗量の増大を抑制することはできず、耐摩耗性の点で問題が残っていた。また、一般に、ブロック陸部を構成するゴムの剛性を高めて、ブロック陸部の過剰な倒れ込み変形を抑制することで、ブロック陸部の摩耗量を有効に抑制することも可能であるが、そうすると、ブロック陸部の剛性が高くなり過ぎて、タイヤ負荷転動時にブロック陸部のもげやクラックによる破壊を招く虞がある。
したがって、この発明の目的は、陸部の形状、寸法及びその配設位置の適正化を図ることにより、耐偏摩耗性の維持を前提に、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝と、隣接する2本の周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、複数の陸部列を区画形成したタイヤであって、前記陸部列のうち、周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列の陸部列である中央陸部列において、該中央陸部列は夫々多数個のブロック陸部からなり、それらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、前記中央陸部列を構成する全ての前記ブロック陸部について、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dよりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短く、該中央陸部列よりタイヤ幅方向外側に位置する外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁と、該タイヤ幅方向内側の側壁に対向する側壁とで画定される溝のタイヤ幅方向距離が、溝底側に向かって漸減する形状であり、前記中央陸部列において、前記ブロック陸部のタイヤ周方向長さdの、前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.17〜1/0.07の範囲にあり、前記中央陸部列において、前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの、前記タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.85〜1/0.3の範囲にあることを特徴とするタイヤである。ここで「溝部」とは、周方向溝の一部であり、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間に延在している溝をいうものとし、「ずらして配設」とは、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部のタイヤ周方向の配設ピッチの始点を異ならせて、ブロック陸部の周方向端がタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間で一致しないような配設をいうものとする。
発明者は、ベルト剛性の増大によって、トレッド表面が路面に接地する面積が減少した結果、すべり摩耗が発生するトレッド蹴出時の周方向剪断力が過剰に増大することが耐摩耗性の低下につながっていることを見出した。図2は駆動力負荷時における、路面に接地した状態にあるブロック陸部の任意の位置における踏込時から蹴出時までの周方向剪断力(タイヤ接地面に働く駆動方向の力)の駆動力無負荷時からの変化分を示している。従来技術のタイヤでは、実線で示すように、周方向剪断力は、踏込時においては駆動力無負荷時からの変化は殆んど無く、それから蹴出時にかけて単調増加する。踏込時から蹴出時にかけて発生するこれらの力の総和(踏込時から蹴出時にかけて発生する周方向剪断力の積分値)がタイヤ軸に働く力として車両を加速させるが、接地面積が減少した場合、面積の低下による積分値の減少が、単位面積当たりの踏込時から蹴出時の変化が急激になることで補われるため、蹴出時の周方向剪断力が増大し、耐摩耗性が低下する。図2において破線で示すように、踏込時から周方向剪断力(駆動力無負荷時からの変化)を発生させることによって蹴出時の周方向剪断力を低下させることで、これを補うことができるとの考えに基づき、鋭意研究を重ねた結果、図3に示すように、駆動力負荷時に発生する、すでに踏込み終わったブロック陸部の剪断変形の増大による浮き上がりの反作用によって、次ブロック陸部が路面側に押し付けられる変形の増大によって、踏込時の力を効率的に発生させ、図2の破線に示す特性を発揮し得ることを見出した。この現象は、ブロック陸部間のタイヤ周方向距離を近づけることで有効に発揮できることも判明したが、ブロック陸部間のタイヤ周方向距離を近づけると、図4に示すように、路面接地時におけるブロック陸部同士の接触によって、蹴出時の駆動力と同方向の力が発生して耐摩耗性が低下してしまうことから、ブロック陸部間のタイヤ周方向の接触の影響を排除しつつ、ブロック陸部間の作用を効果的に利用できる構成を模索した結果、本発明の構成を見出した。本発明の構成では、中央陸部列において、タイヤ幅方向に隣接する2列のブロック陸部列間で、それらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短いことから、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部同士の接触によるゴムの膨出成分(図4)を抑制しつつ、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部がタイヤ周方向及びタイヤ幅方向に傾斜し、かつブロック陸部間距離が短いことを利用し、ブロック陸部間の反作用によって、踏込時の駆動力負担を効率的に発生させることができる。これにより、踏込時から蹴出時までの周方向剪断力の勾配が小さくなり、すべり摩耗を有効に抑制することができる。
また、外側陸部列において、かかる外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁面がタイヤ径方向外側に向いていることから、外側陸部列の陸部剛性が向上し、外側陸部列における耐摩耗性が向上するので、いわゆる外側陸部列のリバーウェアを抑制し、中央陸部列の耐摩耗性の向上と併せて、タイヤ全体として耐摩耗性を有効に向上させることが可能となる。更に、かかる外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁面がタイヤ径方向外側に向いていることから、かかる側壁とそれに対向する側壁とで画定される溝に石又は砂利が噛み込まれても、タイヤ負荷転動時にタイヤ幅方向内側の側壁が変形し、石又は砂利に圧縮応力がかかり、石又は砂利がタイヤ径方向内側から外側に押圧されて、溝から押し出されるので、石噛み防止性能を有効に向上させることが可能となる。
また、外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁面は、タイヤ径方向に対し7〜15°の範囲にて傾斜してなることが好ましい。
更に、ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部のタイヤ周方向両端部からブロック陸部の中央部にかけて増大してなることが好ましい。ここで「ブロック陸部の中央部」とは、ブロック陸部のタイヤ周方向中央位置からブロック陸部両端に延び、ブロック陸部のタイヤ周方向長さの5〜30%の範囲の領域をいうものとする。
上記比d/dは、1/0.7〜1/0.4の範囲にあることがより好ましい。
加えてまた、ブロック陸部に、かかるブロック陸部に隣接する2本の周方向溝をタイヤ幅方向に連通する細溝を配設してなることが好ましい。
また、細溝は、ブロック陸部の中央部で周方向溝に開口していることが好ましい。
更に、細溝のタイヤ周方向長さは、横溝の溝深さの5〜20%の範囲にあることが好ましい。また、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dは、1.5〜3.5mmであることが好ましい。さらに、中央陸部列は、2列の陸部列からなるものとすることができる。
この発明によれば、ブロック陸部の形状、寸法及びその配設位置の適正化を図ることにより、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することが可能となる。
駆動力負荷の有無とトレッド部の移動位置との関係を示した図である。 駆動力を負荷した際の路面からの剪断力を示した図である。 駆動力を負荷した際の隣接するブロック陸部における変形を示した図である。 タイヤ周方向に隣接するブロック陸部が接近しすぎているときのブロック陸部における変形を示した図である。 (a)は、この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部の展開図であり、(b)は、(a)におけるI‐I線断面図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 図7に示すブロック陸部の斜視図である。 (a)は、路面に対して水平に押圧して接地しているブロック陸部を示した図であり、(b)は、路面に対して斜めに押圧して接地しているブロック陸部を示した図である。 駆動力を負荷した際の隣接するブロック陸部における変形を示した図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。 従来例タイヤのトレッド部の一部の展開図である。 比較例タイヤ1のトレッド部の一部の展開図である。 比較例タイヤ2のトレッド部の一部の展開図である。 比較例タイヤ3のトレッド部の一部の展開図である。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図5(a)は、この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部についての展開図であり、図5(b)は、図5(a)のI‐I線断面図である。図6及び7はこの発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。図8は、図7に示すブロック陸部の斜視図である。図9(a)は、路面に対して水平に押圧して接地しているブロック陸部を示した図であり、図9(b)は、路面に対して斜めに押圧して接地しているブロック陸部を示した図である。図10は、駆動力を負荷した際の隣接するブロック陸部における変形を示した図である。図11及び12は、この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図である。
この発明のタイヤは、図5(a)及び(b)に示すように、トレッド部1に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝2と、隣接する2本の周方向溝2、2を連通する複数本の横溝3を配設することによって、多数のブロック陸部列4を区画形成している。かかる陸部列4のうち、タイヤ幅方向に外側に位置する陸部列4であるリブ状の外側陸部列5において、かかる外側陸部列5の側壁6、6のうち、タイヤ幅方向内側の側壁6の面がタイヤ径方向外側に向いている。また、かかる外側陸部列5のタイヤ幅方向内側にあり、周方向溝2を挟んで隣接する少なくとも2列の陸部列4、4であり、夫々複数のブロック陸部7からなる中央陸部列8において、隣接する陸部列4、4間で、それらを構成するブロック陸部7はタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部9の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、かつ、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dよりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなっている。
上述したように、中央陸部列7において、タイヤ幅方向に隣接する陸部列4、4間で、それらを構成するブロック陸部7がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部9の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dよりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短いことから、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部7同士の接触によるゴムの膨出成分(図4)を抑制しつつ、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部9がタイヤ周方向及びタイヤ幅方向に傾斜し、かつブロック陸部間距離が短いことを利用し、図3に示すように、ブロック陸部7間の反作用によって踏込時の駆動力負担を効率的に発生させることができる。なお、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7は、タイヤ周方向に半ピッチずれて配設されていることが好ましい。なぜなら、ブロック陸部7が半ピッチずれて配設されていることで、タイヤ負荷転動時に、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7に有効に伝達することができるので、トレッド部1の単位面積あたりの駆動力負担を低下させて、ブロック陸部7の路面に対するすべり現象に起因した摩耗を防止することが可能となるからである。このようにして、踏込みから蹴出しまでのタイヤ周方向剪断力の勾配が小さくなり、すべり摩耗が発生する蹴出時の剪断力が低減されることにより、すべり摩耗が低減する。
また、外側陸部列5において、かかる外側陸部列5の側壁6A、6Bのうち、タイヤ幅方向内側の側壁6Aの面がタイヤ径方向外側に向いていることから、外側陸部列5の陸部体積が大きくなり、陸部剛性が向上し、外側陸部列5における耐摩耗性が向上するので、上述した中央陸部列8の耐摩耗性の向上と併せて、タイヤ全体として耐摩耗性が向上し、タイヤ棄却までのタイヤ寿命を長くすることが可能となる。更に、外側陸部列5において、かかる外側陸部列5の側壁6A、6Bのうち、タイヤ幅方向内側の側壁6Aの面がタイヤ径方向外側に向いていることから、かかる側壁6Aとそれに対向する側壁6Cとで画定される周方向溝2に石又は砂利が噛み込まれても、タイヤ負荷転動時にタイヤ幅方向内側の側壁が変形し、図5(b)に示すように、側壁6Aから石又は砂利9に圧縮応力Fがかかり、かかる圧縮応力Fが分力E、Gにより構成されていることから、石又は砂利9を周方向溝2から押し出す方向の分力Eが、石又は砂利9をタイヤ径方向内側から外側に押圧して、周方向溝2から押し出すので、石噛み防止性能を有効に向上することが可能となる。
これらのことから、外側陸部列5及び中央陸部列8において耐摩耗性が向上させるとともに、石噛み防止性能を向上させることが可能となる。
なお、すべり摩耗をより効果的に抑制する観点から、中央陸部列8において、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部9の延在方向のタイヤ周方向に対する傾斜角度は、15°〜70°の範囲とすることが好ましい。また、上述したようなブロック陸部間の相互作用の観点、及び摩耗末期まで該作用を持続させる観点から、外側陸部列5及び中央陸部列8の双方において、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間の溝部の溝深さは、周方向溝2の溝深さの60〜100%の範囲にあることが好ましい。ここに、この発明に従うタイヤのトレッド部1の構成は、図5に示す構成に限定されるものではなく、上述の外側陸部列5及び中央陸部列8の条件を満たすものである限りは、その他の構成を採用することも可能である。例えば、図6に示すように、中央陸部列8において、ブロック陸部7のタイヤ幅方向断面の長さを、そのタイヤ周方向両端部9、9から中央部15にかけて一旦増大し、次いで短くしたような形状とすることも可能である。このとき、図示したように、外側陸部列5をリブ状ではなく、複数個のブロック陸部7により構成することも可能である。
また、外側陸部列5のタイヤ幅方向内側の側壁6Aの面は、図5に示すように、タイヤ径方向に対し7〜15°の範囲にて傾斜、すなわち、周方向溝2の底部11から側壁6Aに沿ってトレッド部踏面に向かって延在する線分12とトレッド部踏面に立てた法線13とのなす角度Xが、7〜15°の範囲にあることが好ましい。角度Xが7°よりも小さい場合には、角度Xが小さくなり過ぎて、そのことに伴い、タイヤ負荷転動時に、タイヤ径方向内側から外側へと石又は砂利を押圧する圧縮応力が小さくなり、石又は砂利が排出されにくくなる可能性がある。一方、角度Xが15°を超える場合には、角度Xが大きくなり過ぎて、側壁6Aの面が路面に対して平行となるような形状に近づくので、外側陸部列5の剛性が向上し、かつ、石及び砂利が噛み込みしにくくなるものの、周方向溝2の体積を充分に確保することが困難となり、排水性能が低下する可能性がある。
更に、図7及び8に示すように、ブロック陸部7のタイヤ幅方向断面の長さが、ブロック陸部7のタイヤ周方向両端部14、14からブロック陸部7の中央部15にかけて増大していることが好ましい。発明者は、ブロック陸部を有するタイヤ、特に偏平率の高い重荷重用タイヤを駆動輪で使用した場合におけるブロック陸部の摩耗に関して鋭意研究を行った結果、次のような知見を得た。すなわち、ブロック陸部が路面に対して水平に押圧して接地すれば、ゴムの非圧縮性により生じる応力は、図9(a)に示すように、ブロック陸部の踏込端及び蹴出端に集中するが、トレッド部のすべりによりトレッド摩耗が発生する蹴出時においては、トレッド部がベルトによって路面に対し斜めに押し付けられるため、ゴムの非圧縮性により生じる応力は、図9(b)に示すように、ブロック陸部の中央部に負荷される。特に偏平率が大きく、ベルト剛性が高いタイヤの場合には、トレッド部が路面に対し斜めにより強く押し付けられるため、ゴムの非圧縮性により生じる応力がブロック陸部の中央部により大きく負荷されることとなる。この圧縮変形に伴って生じる力は、車両の進行方向と同一の方向に負荷され、エンジントルクの駆動力によって助長されるので、すべり摩耗の増加につながっている。そこで、上述したように、ブロック陸部7のタイヤ幅方向断面の長さを、ブロック陸部7のタイヤ周方向両端部14、14からブロック陸部7の中央部15にかけて増大させることにより、ブロック陸部7が路面に対して斜めに接地したときに、図9(b)に示すようにブロック陸部7の中央領域に圧縮応力が集中することから、ブロック陸部7の中央領域のゴムが蹴出端16から踏込端17に向かって変形しようとする力が発生しても、図8に示すように、ブロック陸部7の蹴出端側のタイヤ周方向に対して傾斜しているブロック陸部7の壁部が法線方向に膨出しようとする力Qが発生する。このとき、かかる膨出しようとする力Qの分力Rが、ブロック陸部7の左右の壁部から夫々反対方向に発生してブロック陸部7内で相互に相殺され、もう一方の分力Pがブロック陸部7の中央領域のゴムが蹴出端16から踏込端17に向かって変形しようとする力に抗することとなる。その結果、ブロック陸部7の過剰な変形が抑制され、ブロック陸部7の偏摩耗及びすべり摩耗を防止することが可能となる。また、図10に示すように、上述のブロック形状を適用しないこの発明に従うタイヤのブロック陸部7に駆動力を負荷した場合の変形(実線)と、上述したようなブロック形状を適用したこの発明に従うタイヤにおけるブロック陸部7に駆動力を負荷した場合の変形(点線)とを比較すると、後者のタイヤのブロック陸部7は、踏込時において、蹴出時と同様のメカニズムによりブロック蹴出端側へのゴムの変形が抑制されるが、ゴムの非圧縮性によって、抑制された変形が、既に踏込み終わったブロック陸部7の蹴出端16の浮き上がりをより大きくする方向に作用する。これにより、次に踏込もうとしているブロック陸部7の剪断変形が大きくなるので、図2に示すような、踏込時の剪断力が増大し、摩耗への影響が大きい蹴出時の剪断力が小さくなるという効果が相乗的に奏される。なお、このとき、ブロック陸部7のタイヤ周方向端部のタイヤ幅方向長さAの、ブロック陸部7の中央部8のタイヤ幅方向長さBに対する比A/Bは、1/3〜1/1.5の範囲にあることが好ましい。なぜなら、長さの比がその範囲から外れると、ブロック陸部7が斜めに接地した場合などにブロック陸部7の変形を有効に防止することができずに、偏摩耗及びブロック陸部のすべり摩耗を招く可能性があるからである。
更にまた、中央陸部列7において、同一ブロック陸部7において、同一の周方向溝2に面しており、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部9は、タイヤ周方向に見て、タイヤ赤道面から反対の方向に開角していることが好ましい。なぜなら、中央陸部列7において、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間の溝部9の延在方向が同一である場合には、一定方向からの入力に対しては有効に対処してすべり摩耗を防止することができるが、その他の方向からの入力に対しては有効に対処することができずにすべり摩耗を防止することができない可能性があるからである。また、タイヤ幅方向に隣接する溝部の延在方向の傾斜と、ブロック陸部7の中央部のタイヤ幅方向断面長さを増大する形状にすることにより生ずるブロック陸部7の傾斜を向かい合わせた配列とすることで、タイヤ幅方向に無駄なスペースを発生させること無くブロックパターンを構成しつつ、両者の構成、作用を互いに損ねることなく耐摩耗性能を効果的に発揮することができることから、セカンドリブ、ショルダーリブ、ラグ等との組み合わせによるパターン設計も容易となる。
加えて、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdをタイヤ周長の1.0〜2.5%の範囲とすることが好ましい。上述したようなこの発明のブロック陸部7の効果を有効に奏するには、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdがタイヤ周長の2.5%以下であることが適当である。なぜなら、かかる数値が2.5%を超える場合には、ブロックせん断剛性が過剰に増大し、前述したような、すでに踏み込み終わったブロック陸部7の浮き上がりが充分に得られない可能性があるからである。しかし、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdがタイヤ周長の2.5%以下であっても、それが1.0%未満となると、ブロック陸部7の剛性が低下し過ぎるため、ブロック陸部7に駆動力が負荷されたときに、ブロック陸部7が過剰に剪断変形することとなり、滑り摩耗を充分に抑制することができなくなる。したがって、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdをタイヤ周長の1.0〜2.5%の範囲とすることにより、ブロック陸部7の剛性が確保され、かつ、上述のブロック陸部7の効果が有効に発揮されるので、耐摩耗性が向上する可能性がある。
また、中央陸部列7において、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.85〜1/0.3の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1/0.7〜1/0.4の範囲にある。中央陸部列7において、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dが1/0.3よりも大きい場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが充分であっても、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、タイヤ負荷転動時にタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7同士が接触することとなり、倒れ込み変形する変形力がタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7に有効に伝達されないので、ブロック陸部7内の剪断力が有効に分散されず、すべり摩耗を招く可能性がある。一方、中央陸部列7において、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dが、1/0.85よりも小さい場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが充分であっても、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部7が路面に接地した際に、ブロック陸部7同士がタイヤ周方向に接触して、図4に示すゴムの膨出による変形が発生するので、耐摩耗性が低下する可能性がある。
更に、中央陸部列7において、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdの、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.25〜1/0.05の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1/0.17〜1/0.07の範囲にある。中央陸部列7において、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdに対する、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの比が1/0.05よりも大きい場合には、タイヤ負荷転動時にブロック陸部7が倒れ込み変形した際に、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部7が接近し過ぎる。そのことから、図4に示すように、路面と接地しているトレッド部1のブロック陸部7が押圧されて変形する際に、トレッド部1の中央においてタイヤ周方向に隣接するブロック陸部7同士が接触して、それらの外側のブロック陸部7がタイヤ周方向外側へと押し出され、ブロック陸部7がタイヤの回転方向とその回転方向とは反対の方向の両方向へと過剰に倒れ込み変形することとなる。その結果、蹴出端16において駆動力が負荷される方向と同方向の力が増大するので、かかる倒れ込み変形に起因したすべり摩耗を招く可能性がある。一方、中央陸部列7において、ブロック陸部7のタイヤ周方向長さdの、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dが1/0.25よりも小さい場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部7が離れ過ぎることから、ブロック陸部7の蹴出端16の剪断力を利用して、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部7の剪断力をバランスよく分散することができなくなり、やはり、すべり摩耗を招く可能性がある。
更にまた、中央陸部列7において、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dは1.0〜5.0mmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは1.5〜3.5mmの範囲にある。かかるブロック陸部間距離dが5.0mmを超える場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが長くなり過ぎる。そのことから、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7に伝達することができずに、タイヤ周方向への過剰な倒れ込み変形を引き起こし、ブロック陸部7のすべりに起因した摩耗を招く可能性がある。一方、ブロック陸部間距離dが1.0mm未満の場合には、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、タイヤ負荷転動時に、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7同士が接触して、倒れ込み変形する変形力をタイヤ幅方向に隣接するブロック陸部7に有効に伝達することができずに、過剰な倒れ込み変形を招き、やはり、ブロック陸部7のすべりに起因した摩耗を招く可能性がある。
加えて、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dは3.0〜10.0mmの範囲にあることが好ましく、より好ましくは4.0〜8.0mmの範囲にある。タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが10.0mmを超える場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが長くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部7の接地圧が過度に上昇し、耐摩耗性が低下する可能性がある。一方、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが3.0mm未満の場合には、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dが短くなり過ぎる。そのことから、ブロック陸部7が路面に接地する際にタイヤ周方向に接触し、図4に示すゴムの膨出による変形が発生し、耐摩耗性が低下する可能性がある。
加えてまた、図11及び12に示すように、ブロック陸部7に、かかるブロック陸部7に隣接する2本の周方向溝2、2をタイヤ幅方向に連通する細溝18を配設してなることが好ましい。このように、再度、蹴出端16を設けることでブロック陸部7のグリップ力を総じて向上させることができ、エンジンからのトルクを効率的に駆動力に変換することが可能となるからである。なお、このとき、細溝18は、ブロック陸部7内で屈曲又は屈折していても良い。また、図示例では、中央陸部列7のブロック陸部7に細溝18を設けているが、図示は省略するが、外側陸部列6のブロック陸部7に細溝18を設けることもできる。
また、細溝18は、ブロック陸部7の中央部15で周方向溝2に開口していることが好ましい。なぜなら、ブロック陸部7の中央部15から外れた領域で細溝18が開口している場合には、駆動力となるグリップ力をブロック陸部7内でバランスよく分散することができなくなり、エンジンからのトルクを効率的に駆動力に変換できなくなる可能性があるからである。
更に、細溝18のタイヤ周方向長さは、横溝3の溝深さ(径方向深さ)の5〜20%の範囲にあることが好ましく、より好ましくは7〜18%の範囲にある。細溝18のタイヤ周方向長さが、横溝3の溝深さの5%未満の場合には、細溝18のタイヤ周方向長さが短くなり過ぎる。その結果、ブロック陸部7に細溝18を配設してない場合と同様に踏込端17から蹴出端16に向かってグリップ力が低下して、細溝18を配設する効果が無くなる可能性がある。一方、細溝18のタイヤ周方向長さが、横溝3の溝深さの20%を超える場合には、細溝18のタイヤ周方向長さが長くなり過ぎる。その結果、ブロック陸部7内で細溝18により分断されたブロック陸部7同士の反作用による力の伝達が得られなくなるため、過剰な倒れ込み変形を招き、そのことに起因したすべり摩耗を招く可能性がある。また、摩耗の末期まで充分な効果を得るために、細溝18の溝深さは、横溝3の溝深さの60〜100%とすることが好ましい。
なお、上述したところはこの発明の実施形態の一部を示したに過ぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を交互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。
次に、この発明の空気入りタイヤ(実施例タイヤ1〜4)、従来技術のトレッドパターンを有する空気入りタイヤ(従来例タイヤ)、外側陸部列の側壁の構成がこの発明の範囲外となるが、それ以外の構成がこの発明の空気入りタイヤと類似した空気入りタイヤ(比較例タイヤ1〜2)及び、中央陸部列における構成がこの発明の範囲外となるが、それ以外の構成がこの発明の空気入りタイヤと類似した空気入りタイヤ(比較例タイヤ3)を、タイヤサイズ11R22.5の重荷重用空気入りタイヤとして、夫々試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
実施例タイヤ1〜4は、夫々図13、14、11、12に対応し、表1に示す構成のトレッド部を具え、両ショルダー側にリブ状の陸部列を、タイヤ赤道面側に中央陸部列を、そしてリブ状陸部列と中央陸部列の間に外側陸部列を配設した空気入りタイヤである。その中央陸部列において、隣接するブロック陸部列間でそれらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いに半ピッチずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ周方向に対し傾斜しており、かつ、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離よりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離が短くなっている。また、外側陸部列において、外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁の面がタイヤ径方向外側に向いている。
また、従来例タイヤは、図15に示す四角形状のブロック陸部を具え、表1に示す諸元を有する。比較例タイヤ1〜2は、夫々図16、17に示すブロック陸部を具え、外側陸部列において、側壁がタイヤ径方向に対し傾斜していないこと以外は、夫々図13、14に示す構成と類似の構成を具え、表1に示す諸元を有する。また、比較例タイヤ3は、図18に示すブロック陸部を具え、中央陸部にこの発明に従うブロック陸部を具えないこと以外は、図14に示す構成と類似の構成を具え、表1に示す諸元を有する。
Figure 0005525116
これら各供試タイヤをサイズ7.5×22.5のリムに取付けてタイヤ車輪とし、テストに使用するトラクター車両の駆動輪に装着して、空気圧:750kPa(相対圧)、タイヤ負荷荷重25.0kNを適用し、テスト道で50000km走行後の、中央陸部列におけるブロック陸部の中央部及び外側陸部列におけるブロック陸部の中央部の摩耗量を測定した。耐摩耗性は、従来例タイヤの中央陸部列におけるブロック陸部の中央部の摩耗量を最大値100として指数化し、その他のタイヤについて夫々の相対値を求め、それらを比較することで評価した。なお、数値が小さい程、耐摩耗性に優れることを表し、中央陸部列のブロック陸部及び外側陸部列のブロック陸部の耐摩耗性のうち、より摩耗量が大きい方を最大摩耗量とし、かかる最大摩耗量が85未満を合格点とした。その結果を表2に示す。なお、最大摩耗量は、タイヤ棄却までの判断材料とすることができ、最大摩耗量が少ないことは、すなわちタイヤ寿命が長いことを表している。
Figure 0005525116
表2の結果から明らかなように、実施例タイヤ1〜4は、従来例タイヤ及び比較例タイヤ1〜3のいずれのタイヤよりも最大摩耗量が少なく、タイヤ寿命が長くなっており、耐摩耗性が向上していた。
また、石噛み防止性能を評価する試験では、テスト用車両を、直径1〜10mm程度の石及び砂利を敷き詰めた一周約300mの未舗装テスト路を600m走行させ、次いで、石及び砂利が路上に散在しておらず、直進路及びコーナリング路を含む舗装路を2000m走行させた後に、横溝内に噛み込まれた石及び砂利の個数を数え、従来例タイヤの横溝内の石及び砂利の個数を基準値として、指数化し、その他のタイヤについて相対値を求め、それらを比較することで評価した。その結果、実施例タイヤ1〜4は、外側陸部列及び中央陸部列の構成について最適化が図られていることから、従来例タイヤ及び比較例タイヤ1〜3のいずれのタイヤよりも噛み込まれている石又は砂利の数が少なく、石噛み防止性能が向上していた。
以上のことから明らかなように、この発明により、耐摩耗性を向上させたタイヤを提供することが可能となった。
1 トレッド部
2 周方向溝
3 横溝
4 陸部列
5 外側陸部列
6A、6B、6C 外側陸部列の側壁
7 ブロック陸部
8 中央陸部列
9 タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部
10 石又は砂利
11 周方向溝の底部
12 側壁に沿ってトレッド部踏面に向かって延在する線分
13 トレッド部踏面に立てた法線
14 ブロック陸部のタイヤ周方向端部
15 ブロック陸部の中央部
16 蹴出端
17 踏込端
18 細溝

Claims (9)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝と、隣接する2本の周方向溝を連通する複数本の横溝を配設することによって、複数の陸部列を区画形成したタイヤであって、
    前記陸部列のうち、周方向溝を挟んで隣接する少なくとも2列の陸部列である中央陸部列において、該中央陸部列は夫々多数個のブロック陸部からなり、それらを構成するブロック陸部がタイヤ周方向に互いにずらして配設されており、タイヤ幅方向に隣接しているブロック陸部間の溝部の延在方向がタイヤ幅方向及びタイヤ周方向に対し傾斜しており、前記中央陸部列を構成する全ての前記ブロック陸部について、タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dよりも、タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dが短く、
    該中央陸部列よりタイヤ幅方向外側に位置する外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁と、該タイヤ幅方向内側の側壁に対向する側壁とで画定される溝のタイヤ幅方向距離が、溝底側に向かって漸減する形状であり、
    前記中央陸部列において、前記ブロック陸部のタイヤ周方向長さdの、前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.17〜1/0.07の範囲にあり、
    前記中央陸部列において、前記タイヤ周方向に隣接するブロック陸部間距離dの、前記タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dに対する比d/dは、1/0.85〜1/0.3の範囲にあることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記外側陸部列のタイヤ幅方向内側の側壁面は、タイヤ径方向に対し7〜15°の範囲にて傾斜してなる、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記ブロック陸部のタイヤ幅方向断面の長さが、該ブロック陸部のタイヤ周方向両端部から該ブロック陸部の中央部にかけて増大してなる、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記比d/dは、1/0.7〜1/0.4の範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記ブロック陸部に、該ブロック陸部に隣接する2本の周方向溝をタイヤ幅方向に連通する細溝を配設してなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記細溝は、ブロック陸部の中央部で周方向溝に開口している、請求項5に記載のタイヤ。
  7. タイヤ周方向に測った溝幅である、前記細溝のタイヤ周方向長さは、前記横溝の溝深さの5〜20%の範囲にある、請求項5又は6に記載のタイヤ。
  8. 前記タイヤ幅方向に隣接するブロック陸部間距離dは、1.5〜3.5mmである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記中央陸部列は、2列の陸部列からなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイヤ。
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