JP5497462B2 - タイヤ - Google Patents

タイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5497462B2
JP5497462B2 JP2010008484A JP2010008484A JP5497462B2 JP 5497462 B2 JP5497462 B2 JP 5497462B2 JP 2010008484 A JP2010008484 A JP 2010008484A JP 2010008484 A JP2010008484 A JP 2010008484A JP 5497462 B2 JP5497462 B2 JP 5497462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rib
tire
land
sipe
width direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010008484A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011143900A (ja
Inventor
修司 安藤
啓 中溝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2010008484A priority Critical patent/JP5497462B2/ja
Publication of JP2011143900A publication Critical patent/JP2011143900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5497462B2 publication Critical patent/JP5497462B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

この発明は、トレッド部に、1列以上のリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部を具え、かかるリブ状陸部にサイプを有するタイヤ、特には重荷重用タイヤに関するものであり、かかるタイヤのウェット路面におけるトラクション性能を維持しつつも、耐摩耗性、耐クラック性、及び石噛み防止性能の向上を図る。
リブ状陸部は、ブロック陸部に比べ、剛性が高いことから耐摩耗性に優れる。しかし、リブ状陸部には、そのエッジ近傍が周方向に局所的に摩耗するリバーウェアと呼ばれる偏摩耗が発生し易いという問題があった。リバーウェアは、走行中に、タイヤに加わる横力により、リブ状陸部のエッジ近傍に微小な段差が生じる結果、かかる段差部分が径差により引きずられてすべり摩耗することから、リブ状陸部のエッジ側の摩耗量がリブ状陸部の中央側の摩耗量よりも多くなり偏摩耗するものである。
また、リブ状陸部を具えるタイヤのウェット路面におけるトラクション性能を向上させるために、例えば特許文献1には、リブ状陸部にサイプを設けたタイヤが開示されている。
特開平6−80002号公報
しかし、特許文献1のタイヤは、サイプによりウェット路面におけるトラクション性能は向上するものの、リブ状陸部の剛性が低下することから、コーナリング走行時に、リブ状陸部に横力が負荷されると、その横力に充分に抗することができずに、すべり摩耗し、特にリブ状陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部分が早期に摩耗する。その結果、リブ状陸部の中央部との摩耗差が大きくなり、偏摩耗(リバーウェア)する。また、リブ状陸部の両エッジ部分を対比すると、タイヤ幅方向外側のエッジ部分に横力がより大きく負荷されることから、リブ状陸部のうち、リブ状陸部のタイヤ幅方向内側のエッジ部分よりもタイヤ幅方向外側のエッジ部分の方が摩耗量が大きい。更に、特許文献1に記載のタイヤでは、タイヤ負荷転動時にサイプの溝底部分にてクラックが発生しやすいことについては、何ら検討されていない。更にまた、特許文献1に記載のタイヤでは、石噛み防止性能の向上については何ら検討されていない。石がトレッド部の溝内に噛み込まれると、タイヤの外観を損ねてしまったり、噛み込まれた石がベルトを損傷させてしまう原因となる。
したがって、この発明の目的は、リブ状陸部にサイプを有するタイヤにおいて、サイプ形状の適正化を図ることにより、ウェット路面におけるトラクション性能の維持を前提に、耐摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能を向上させたタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、トレッド部に、1列以上のリブ状陸部、及び、リブ状陸部のショルダー側にて周方向溝を挟んで隣接する陸部を具え、リブ状陸部にサイプを有するタイヤであって、かかるサイプは、少なくともショルダー側の端部における深さが、残余の部分の深さよりも小さく、リブ状陸部のショルダー側の側壁に、サイプの少なくとも一部に沿ってトレッド部踏面からサイプの溝底側に延在するタイヤ幅方向内側に窪んだ切り欠き部を具え、ショルダー側に隣接する陸部の側壁には、リブ状陸部の切り欠き部を設けた側に向かって延在する突起部を具え、ここで、切り欠き部のそれぞれ又は突起部のそれぞれが周方向に断続的に設けられていることを特徴とするタイヤである。
また、突起部のタイヤ幅方向長さは、リブ状陸部及びリブ状陸部のショルダー側にて隣接する陸部間にある周方向溝のタイヤ幅方向長さの50%以上であることが好ましい。
更に、リブ状陸部及びリブ状陸部のショルダー側にて隣接する陸部間にある周方向溝の溝底が曲率を有し、突起部は、該溝底の曲率を有する部分にかからない位置に設けてなることが好ましい。
更にまた、突起部のタイヤ周方向長さは、リブ状陸部のタイヤ幅方向距離の30%であることが好ましい。
加えて、サイプにおいて、最小深さは、最大深さの0.50〜0.95倍の範囲にあることが好ましい。
加えてまた、サイプの、最大深さを有する部分のタイヤ幅方向長さが、リブ状陸部のタイヤ幅方向長さの0.1〜0.9倍の範囲にあることが好ましい。
この発明によれば、リブ状陸部にサイプを有するタイヤにおいて、サイプ形状の適正化を図ることにより、ウェット路面におけるトラクション性能の維持を前提に、耐摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能を向上させたタイヤを提供することが可能となる。
(a)は、この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部の展開図であり、(b)は、(a)におけるI―I線断面図であり、(c)は、(a)におけるリブ状陸部のタイヤ幅方向内側から見た斜視図である。 (a)は、この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図であり、(b)は、(a)におけるI―I線断面図であり、(c)は、(a)におけるリブ状陸部のタイヤ幅方向内側から見た斜視図である。 (a)及び(b)は、この発明に従うその他のタイヤのリブ状陸部及びリブ状陸部に隣接する陸部を示した図である。 従来例タイヤのリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部のタイヤ幅方向断面図である。 比較例タイヤ1のリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部のタイヤ幅方向断面図である。 比較例タイヤ2のリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部のタイヤ幅方向断面図である。 実施例タイヤ1のリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部のタイヤ幅方向断面図である。 実施例タイヤ2のリブ状陸部及びかかるリブ状陸部に隣接する陸部のタイヤ幅方向断面図である。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施の形態を説明する。図1(a)は、この発明に従う代表的なタイヤのトレッド部の一部についての展開図であり、図1(b)は、図1(a)のI−I線断面図であり、図1(c)は、図1(d)は、図1(a)のリブ状陸部のタイヤ幅方向内側から見た斜視図である。図2(a)は、この発明に従うその他のタイヤのトレッド部の一部の展開図であり、図2(b)は、図2(a)におけるI―I線断面図であり、図2(c)は、図2(a)におけるリブ状陸部のタイヤ幅方向内側から見た斜視図である。図3(a)及び(b)は、この発明に従うその他のタイヤのリブ状陸部及びそれに隣接する陸部を示した図である。
この発明のタイヤは、図1(a)及び(b)に示すように、トレッド部1に、タイヤ周方向に延びる複数本の周方向溝2を配設することによって、複数列のリブ状陸部3を区画形成している。リブ状陸部3には、かかるリブ状陸部に隣接する2本の周方向溝2、2をタイヤ幅方向に連通するサイプ4が設けられている。また、かかるサイプ4は、図1(b)に示すように、トレッド部踏面5からサイプ4の溝底6までの深さが、タイヤ赤道面CL側の端部よりも、ショルダー側の端部Pの方が小さく、ショルダー側の溝底6が浅くなっている。リブ状陸部3に設けたサイプ4の深さをショルダー側で浅くすることにより、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7における剛性が向上する。かかる剛性の向上により、コーナリング走行時にリブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7に横力が大きく負荷されても、かかる横力に充分に抗することができ、タイヤ幅方向外側のエッジ部分7におけるすべり摩耗が抑制される。その結果、タイヤ幅方向外側のエッジ部分7とリブ状陸部3の中央部分8との摩耗差が小さくなり、偏摩耗を抑制することが可能となる。また、図1(a)〜(c)に示すように、リブ状陸部3のショルダー側の側壁9に、サイプ4の一部に沿ってトレッド部踏面5からサイプ4の溝底側へと延在するタイヤ幅方向内側に窪んだ切り欠き部10を具える。一般に、タイヤが負荷転動すると、サイプの溝底側のゴムが繰り返し変形し、サイプの溝底のゴムに応力が繰り返し負荷されることから、溝底のゴムが劣化して溝底にクラックが生じる虞がある。しかし、切り欠き部10を設けることにより、タイヤ負荷転同時に、サイプ4のタイヤ幅方向外側の溝底に集中する応力が有効に分散され、サイプ4の溝底側のゴムの変形が抑制されることから、サイプ4の溝底にクラックが発生することを防止することができる。しかし、切り欠き部10を設けると、切り欠き溝10に隣接する領域の周方向溝2の開口幅が大きくなり、タイヤの負荷転同時に路面に落ちている石等を周方向溝2に噛み込み易くなることから、噛み込まれた石等により、タイヤの外観を損ねたり、ベルトを損傷させたりする可能性がある。その対策として、リブ状陸部3のショルダー側に隣接する陸部11の側壁12に、リブ状陸部3の切り欠き部側に向かって延在する突起部13を設けた。かかる突起部13を設けることにより、切り欠き部10に隣接する領域の周方向溝2の開口幅が小さくなり、石等が周方向溝内に噛み込まれにくくなり、石噛み防止性能が向上することとなる。なお、図示は省略するが、排水性能を向上させ、ウェット路面におけるトラクション性能を更に有効に維持する観点から、トレッド部踏面5にて、サイプ4を設けた領域に浅溝を設けることも可能である。なお、突起部13を設ける対象のリブ状陸部3のショルダー側に隣接する陸部11としては、図1に示すようなブロック状の陸部の他に、リブ状陸部や図2(a)〜(c)に示すような犠牲陸部14等とすることも可能である。
また、突起部13のタイヤ幅方向長さWは、リブ状陸部3及びリブ状陸部3のショルダー側にて隣接する陸部11間にある周方向溝2のタイヤ幅方向長さWの50%以上であることが好ましい。なぜなら、WがWの50%未満の場合には、突起部13が石の噛み込みを有効に阻止することができずに、石噛み棒性能が充分に向上しない可能性があるからである。
更に、リブ状陸部3及びリブ状陸部3のショルダー側にて隣接する陸部11間にある周方向溝2の溝底14が曲率を有する場合、図3(a)に示すように、突起部13は、溝底14の曲率を有する部分にかからない位置に設けることが好ましい。なぜなら、図3(b)に示すように、突起部13が周方向溝2の溝底14まで延在している場合には、突起部13の溝底14にて充分な曲率を確保することができずに、溝底14に歪みが過剰に集中してしまい、その結果、溝底14にクラックが発生する可能性があるからである。
更にまた、突起部13のタイヤ周方向長さLは、リブ状陸部3のタイヤ幅方向距離Wの30%以上であることが好ましい。なぜなら、LがWの30%未満の場合には、突起部13の剛性を充分に確保することができずに、石が噛み込まれてしまい、石噛み防止性能を有効に確保することができない可能性があるからである。
加えて、サイプ4の深さのうち、最小の深さHは、最大の深さHの0.50〜0.95倍の範囲にあることが好ましい。かかる最小深さHが、最大深さHの0.50倍未満となる場合には、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7の剛性は充分に向上し、偏摩耗は抑制されるが、サイプ4を配設することによるウェット路面におけるトラクション性能が低下する可能性がある。一方、かかる最小深さHが、最大深さHの0.95倍を超える場合には、サイプ4を配設することによるウェット路面におけるトラクション性能は充分に確保されるが、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7の剛性が充分に向上しないことから、偏摩耗を有効に抑制することができない可能性がある。このような観点から、サイプ4の深さのうち、最小の深さHが、最大の深さHの0.60〜0.85倍の範囲にあることが更に好ましい。
加えて、サイプ4のうち、最大深さHを有する部分15のタイヤ幅方向長さWは、リブ状陸部3のタイヤ幅方向長さWの0.1〜0.9倍の範囲にあることが好ましい。かかる最大深さHを有する部分15のタイヤ幅方向長さWが、リブ状陸部3のタイヤ幅方向長さWの0.9倍を超える場合には、サイプ4を配設することによるウェット路面におけるトラクション性能は有効に向上するが、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7における剛性が充分に向上しないことから、偏摩耗を有効に抑制することができない可能性がある。一方、かかる最大深さHを有する部分15のタイヤ幅方向長さWが、リブ状陸部3のタイヤ幅方向長さWの0.1倍未満の場合には、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7における剛性が有効に確保され偏摩耗は抑制されるが、サイプ4を配設することによるウェット路面におけるトラクション性能が充分に向上しない可能性がある。
加えてまた、サイプ4のタイヤ幅方向長さWは、リブ状陸部3のタイヤ幅方向長さWの0.80倍以上であることが好ましい。なぜなら、サイプ4のタイヤ幅方向長さWが、リブ状陸部3のタイヤ幅方向長さWの0.80倍未満である場合には、サイプ4を配設しても、ウェット路面におけるトラクション性能が充分に向上しない可能性があるからである。このとき、サイプ4の深さは、リブ状陸部3を挟む周方向溝2、2の深さの0.30倍以上であることが好ましい。なぜなら、サイプ4の深さが、リブ状陸部3を挟む周方向溝2、2の深さの0.30倍未満である場合には、サイプ4を配設しても、ウェット路面におけるトラクション性能が充分に向上しない可能性があるからである。なお、リブ状陸部3を挟む2本の周方向溝2、2の深さが異なる場合には、サイプ4の深さは、より深さが大きい方の周方向溝2の深さの0.30倍以上であることが好ましい。
また、サイプ4のタイヤ周方向長さは1.5mm未満であることが好ましい。なぜなら、サイプ4のタイヤ周方向長さが1.5mm以上となる場合には、リブ状陸部3がタイヤ周方向に大きく分断され、ヒールアンドトウ摩耗による偏摩耗が生じ、かつ、リブ状陸部の剛性が低下して、操縦安定性が悪化する可能性があるからである。なお、一般に、サイプの機能を確保することができ、技術的に製造可能なサイプのタイヤ周方向長さは、約0.5mmである。
更に、タイヤ負荷転動時のタイヤ周方向への入力により、リブ状陸部3のサイプが変形するときに、サイプ4の溝底6の最大溝深さを有する部分15と、最小溝深さを有する部分16との連結領域17に集中する応力を分散し、クラック(引き裂き)の発生を防止する観点から、以下の構成とすることが好ましい。すなわち、かかる連結領域17のタイヤ幅方向(タイヤの軸線方向)に対する傾斜角度Xを、鈍角にて110〜160°の範囲とすることが好ましい。なぜなら、かかる傾斜角度Xが160°を超える場合には、リブ状陸部3のタイヤ幅方向外側のエッジ部分7における剛性が充分に向上せずに(リブ状陸部3内における剛性差の確保が困難となり)、リブ状陸部3内の剛性差を小さくして偏摩耗を抑制する効果が充分に発揮されない可能性があるからである。一方、かかる傾斜角度Xが110°未満の場合には、連結領域17に集中する応力を有効に分散することができずに、かかる連結領域17にクラックが発生する可能性があるからである。また、最大深さHを有する部分15を充分に確保する観点から、連結領域17のタイヤ幅方向長さは、サイプ4のタイヤ幅方向長さWの、0〜0.9倍の範囲にあることが好ましい。
なお、上述したところはこの発明の実施形態の一部を示したに過ぎず、この発明の趣旨を逸脱しない限り、これらの構成を交互に組み合わせたり、種々の変更を加えたりすることができる。
次に、リブ状陸部にサイプを具える空気入りタイヤ(従来例タイヤ)、リブ状陸部にショルダー側の端部における深さが、残余の部分よりも小さいサイプを具える空気入りタイヤ(比較例タイヤ1)、リブ状陸部にショルダー側の端部における深さが、残余の部分よりも小さいサイプを具え、更にリブ状陸部のショルダー側の側壁に切り欠きを具える空気入りタイヤ(比較例タイヤ2)、比較例タイヤ2の構成に加え、リブ状陸部のショルダー側に隣接する犠牲陸部の側壁に、リブ状陸部の切り欠き部側に向かって延在する突起部を具える空気入りタイヤ(実施例タイヤ1及び2)を、タイヤサイズ11R/22.5の重荷重用空気入りタイヤとして、夫々試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
従来例タイヤ1、比較例タイヤ1〜2及び実施例タイヤ1〜2は、全て図2(a)に示すトレッド部の基本的な構成を具える。トレッド部は、複数のリブ状陸部と、それを囲む複数のブロック陸部列を具える。また、リブ状陸部とショルダー側のブロック陸部列との間に犠牲陸部を具える。従来例タイヤ、比較例タイヤ1〜2、及び、実施例タイヤ1〜2において、リブ状陸部と犠牲陸部との間の周方向溝は、タイヤ幅方向長さが7.0mmである。
従来例タイヤのサイプは、タイヤ周方向長さが0.7mm、タイヤ幅方向長さが20mm、深さが16mmであり、一定の深さを有する。
比較例タイヤ1のサイプは、タイヤ周方向長さが0.7mm、タイヤ幅方向長さが20mm、最大溝深さが16mm、最小溝深さが13mmであり、最大溝深さを有する部分はタイヤ赤道面側にあり、最小溝深さを有する部分はショルダー側にある。また、最大溝深さを有する部分と最小溝深さを有する部分との連結領域のタイヤ幅方向長さは、サイプのタイヤ幅方向長さの0.3倍であり、傾斜角度Xは150°である。
比較例タイヤ2のサイプは、タイヤ周方向長さが0.7mm、タイヤ幅方向長さが20mm、最大溝深さが16mm、最小溝深さが13mmであり、最大溝深さを有する部分はタイヤ赤道面側にあり、最小溝深さを有する部分はショルダー側にある。また、最大溝深さを有する部分と最小溝深さを有する部分との連結領域のタイヤ幅方向長さは、サイプのタイヤ幅方向長さの0.3倍であり、傾斜角度Xは150°である。また、切り欠き部は、側壁に曲率を有する凹状であり、その半径が2.2mmであり、深さが14mmである。
実施例タイヤ1のサイプは、タイヤ周方向長さが0.7mm、タイヤ幅方向長さが20mm、最大溝深さが16mm、最小溝深さが13mmであり、最大溝深さを有する部分はタイヤ赤道面側にあり、最小溝深さを有する部分はショルダー側にある。また、最大溝深さを有する部分と最小溝深さを有する部分との連結領域のタイヤ幅方向長さは、サイプのタイヤ幅方向長さの0.3倍であり、傾斜角度Xは150°である。また、切り欠き部は、側壁に曲率を有する凸状であり、その半径が2.2mmであり、深さが14mmである。また、犠牲陸部には、切り欠き部側に延びる、タイヤ周方向長さが3.0mmであり、タイヤ幅方向長さが3.5mmであり、タイヤ径方向長さが8.0mmであり、溝底から2.0mm離間した突起部を具える。
実施例タイヤ2のサイプは、タイヤ周方向長さが0.7mm、タイヤ幅方向長さが20mm、最大溝深さが16mm、最小溝深さが13mmであり、最大溝深さを有する部分はタイヤ赤道面側にあり、最小溝深さを有する部分はショルダー側にある。また、最大溝深さを有する部分と最小溝深さを有する部分との連結領域のタイヤ幅方向長さは、サイプのタイヤ幅方向長さの0.3倍であり、傾斜角度Xは150°である。また、切り欠き部は、側壁に曲率を有する凸状であり、その半径が2.2mmであり、深さが14mmである。また、犠牲陸部には、切り欠き部側に延びる、タイヤ周方向長さが3.0mmであり、タイヤ幅方向長さが2.0mmであり、タイヤ径方向長さが10mmであり、溝底まで延在した突起部を具える。
ウェット路面におけるトラクション性能は、これら各供試タイヤをサイズ7.5×22.5のリムに取付けてタイヤ車輪とし、テストに使用するトラクター車両の駆動輪に装着して、空気圧:900kPa(相対圧)、タイヤ負荷荷重8.34kN(1本あたり)を適用し、鉄板を敷いたテストコースにて、水膜2mmのウェット路面条件で、発進加速試験を行い、所定距離を走行することに要した時間を測定し、比較例タイヤ1の所要時間を基準値として、指数化し、その他のタイヤについて相対値を求め、それらを比較することで評価した。なお、数値が大きい程、ウェット路面におけるトラクション性能に優れることを表し、その結果を表1に示す。
耐偏摩耗性は、上述の車両をテスト道にて、リブ状陸部の摩耗率が70%に到達するまで走行した後に、リバーウェアに起因した偏摩耗が発生しているかを目視にて確認することで評価した。その結果を表1に示す。
耐クラック性は、上述の車両をテスト道にて、リブ状陸部の摩耗率が40%に到達するまで走行した後に、サイプの最小溝深さを有する部分においてクラックが発生しているか否かを目視にて確認し、その後更に、リブ状陸部の摩耗率が70%に到達するまで走行した後に、サイプの最大溝深さを有する部分においてクラックが発生しているか否かを目視にて確認して評価した。その結果も表1に併せて示す。
石噛み防止性能は、上述の車両を、直径1〜10mm程度の石及び砂利を敷き詰めた未舗装路を、リブ状陸部の摩耗率が10%に到達するまで走行させた後に、気室部内に噛み込まれた石及び砂利の個数を数え、比較例タイヤ2の気室部内の石及び砂利の個数を基準値として、指数化した。なお、数値が小さいほど、石噛み防止性能に優れていることを示している。その結果も表1に併せて示す。
Figure 0005497462
表1の結果から明らかなように、従来例タイヤ及び比較例タイヤ1に比べ、比較例タイヤ2及び実施例タイヤ1〜2は、リバーウェアによる偏摩耗が抑制されていた。実施例タイヤ1〜2は、従来例タイヤ及び比較例タイヤ1〜2と同様、ウェット路面におけるトラクション性能を有効に維持していた。また、サイプの溝底におけるクラックの発生は、従来例タイヤにおいて発生していたのに対し、比較例タイヤ1〜2及び実施例タイヤ1〜2では、全く発生していなかった。更に、石噛み防止性能は、比較例タイヤ2に比して、従来例タイヤ、比較例タイヤ1〜2及び従来例タイヤ1〜2において向上していた。特に、実施例タイヤ1において顕著に向上していた。
以上のことを総合的に評価し、その結果を表1に併せて示した。「◎」は、ウェット路面におけるトラクション性能、耐偏摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能のいずれにも優れ、特に石噛み防止性能が顕著に向上していることを示し、「○」は、ウェット路面におけるトラクション性能、耐偏摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能のいずれにも優れるものであることを示し、「△」は、ウェット路面におけるトラクション性能には優れるが、その他の諸性能、すなわち、耐偏摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能の少なくとも1つの性能が有利に向上していないものであることを示す。
以上のことから明らかなように、この発明によれば、リブ状陸部にサイプを有するタイヤにおいて、サイプの形状及びリブ状陸部に隣接する陸部の形状の適正化を図ることにより、ウェット路面におけるトラクション性能の維持を前提に、耐摩耗性、耐クラック性及び石噛み防止性能を向上させたタイヤを提供することが可能となった。
1 トレッド部
2 周方向溝
3 リブ状陸部
4 サイプ
5 トレッド部踏面
6 サイプの溝底
7 リブ状陸部のタイヤ幅方向外側のエッジ部分
8 リブ状陸部の中央部分
9 リブ状陸部のタイヤ幅方向外側(ショルダー側)の側壁
10 切り欠き部
11 リブ状陸部のショルダー側に隣接する陸部
12 リブ状陸部のショルダー側に隣接する陸部の側壁
13 突起部
14 周方向溝の溝底
15 最大溝深さを有する部分
16 最小溝深さを有する部分
17 連結領域

Claims (6)

  1. トレッド部に、1列以上のリブ状陸部、及び、該リブ状陸部のショルダー側にて隣接する陸部を具え、該リブ状陸部にサイプを有するタイヤであって、
    該サイプは、少なくともショルダー側の端部における深さが、残余の部分の深さよりも小さく、
    該リブ状陸部のショルダー側の側壁に、サイプの少なくとも一部に沿ってトレッド部踏面からサイプの溝底側に延在するタイヤ幅方向内側に窪んだ切り欠き部を具え、
    該ショルダー側に隣接する陸部の側壁には、リブ状陸部の切り欠き部側に向かって延在する突起部を具え
    ここで、切り欠き部のそれぞれ又は突起部のそれぞれが周方向に断続的に設けられている
    ことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記突起部のタイヤ幅方向長さは、前記リブ状陸部及び該リブ状陸部のショルダー側にて隣接する陸部間にある周方向溝のタイヤ幅方向長さの50%以上である、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記リブ状陸部及び該リブ状陸部のショルダー側にて隣接する陸部間にある周方向溝の溝底が曲率を有し、前記突起部は、該溝底の曲率を有する部分にかからない位置に設けてなる、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記突起部のタイヤ周方向長さは、前記リブ状陸部のタイヤ幅方向距離の30%以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記サイプにおいて、最小深さは、最大深さの0.50〜0.95倍の範囲にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記サイプの最大深さを有する部分のタイヤ幅方向長さが、リブ状陸部のタイヤ幅方向長さの0.1〜0.9倍の範囲にある、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
JP2010008484A 2010-01-18 2010-01-18 タイヤ Expired - Fee Related JP5497462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010008484A JP5497462B2 (ja) 2010-01-18 2010-01-18 タイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010008484A JP5497462B2 (ja) 2010-01-18 2010-01-18 タイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011143900A JP2011143900A (ja) 2011-07-28
JP5497462B2 true JP5497462B2 (ja) 2014-05-21

Family

ID=44459140

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010008484A Expired - Fee Related JP5497462B2 (ja) 2010-01-18 2010-01-18 タイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5497462B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2961744B1 (fr) * 2010-06-29 2012-08-03 Michelin Soc Tech Bande de roulement a bruit de roulage reduit
JP6186260B2 (ja) * 2013-12-06 2017-08-23 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
KR101782619B1 (ko) * 2016-06-27 2017-09-27 넥센타이어 주식회사 타이어

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4392944B2 (ja) * 2000-02-21 2010-01-06 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤの陸部構造
JP5078372B2 (ja) * 2007-01-22 2012-11-21 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP5113450B2 (ja) * 2007-08-21 2013-01-09 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011143900A (ja) 2011-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4980872B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4705684B2 (ja) 重荷重用タイヤ
JP5435877B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5123981B2 (ja) 重荷重用タイヤ
CN106476539B (zh) 重载荷用轮胎
US9981508B2 (en) Pneumatic tire
JP6747888B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP2308697B1 (en) Tire
JP5797506B2 (ja) 空気入りタイヤ
US10850567B2 (en) Tire
JP2007145209A (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
US20080173380A1 (en) Pneumatic tire
JP4970893B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018225371A1 (ja) 空気入りタイヤ
WO2018142802A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5513065B2 (ja) タイヤ
JP5276008B2 (ja) タイヤ
JP5497462B2 (ja) タイヤ
JP2008207659A (ja) 空気入りタイヤ
JP5001623B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5562214B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6369602B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6369603B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019182066A (ja) タイヤ
RU2614401C2 (ru) Толстый протектор для строительной техники

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5497462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees