JPWO2010021057A1 - 広告配信制御方法、および広告配信制御装置 - Google Patents

Abstract

【課題】コンテンツについて寄せられるユーザ個々のレイティング情報と、広告主が設定する広告料に関する情報を応用して、コンテンツ保有者の受取る報酬額がより高くなるような動作を可能とする。【解決手段】広告情報データベースは、広告主または広告代理店によりレイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）を含む広告情報を格納する。アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとしてレイティング情報データベースよりレイティングごとのスコアデータを取得し、広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得する。各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）と、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定する。【選択図】 図３

Description

本発明は、広告配信制御方法、および広告配信制御装置に関し、特に、コンテンツ保有者がネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御方法、および広告配信制御装置に関する。

近年、ＣＧＭ（Consumer Generated Media）と呼ばれるブログサービス（blog services）、ＳＮＳ（Social Networking Services）、およびコンテンツ共有サービスの利用者が増加している。このうち、特に、コンテンツ共有サービスについては、インターネットのブロードバンド化の進展、アクセス料金の固定化および低額化によって、そのようなサービスを提供するサイトへのアクセス数、およびユーザの滞在時間の増加が著しい。かかるコンテンツ共有サービスの隆盛に伴って、既存のメディア企業が、新たにコンテンツ配信プラットフォームを立ち上げて、当該メディア企業が保有し、または管理する動画コンテンツ、例えばＴＶの人気番組および映画を、オンラインで配信するサービスにも、ユーザの注目が集まってきている。

コンテンツ共有サービスは、一般にコンテンツ投稿サイト、コンテンツ共有サイト、あるいは動画投稿サイト（以下、これらを総称して「コンテンツ投稿サイト」という。）と呼ばれるインターネット上の特定のＷｅｂサイトを通じて提供されているサービスである（例えば、http://www.youtube.com/、http://jp.youtube.com/のＵＲＬによりそれぞれ特定されるYouTube, LLCのＷｅｂサイト、日本語Ｗｅｂサイトがある）。コンテンツ共有サービスにおいて、コンテンツ保有者は、インターネット等のネットワークを介して動画、静止画、あるいは音声などのコンテンツをコンテンツ投稿サイトにアップロードすることができる。他方、ユーザすなわちコンテンツ視聴者は、コンテンツ投稿サイトにアクセスし、コンテンツを再生しあるいは共有することができる。
他方、既存のメディア企業が、自ら保有しまたは管理するコンテンツを、コンテンツ配信プラットフォームにアップロードし、ユーザの要求に応じてオンラインで配信するサービスには、例えば、http://www.hulu.com/のＵＲＬにより特定されるHulu, LLCのＷｅｂサイトが提供する、動画ストリーミングサービスがある。
本明細書において、「コンテンツ共有サービス」の語は、概してコンテンツ投稿サイトにより提供されているサービスを指す用語として用いられている。しかしながら、本発明は、かかる狭義のコンテンツ共有サービスへの適用に限定されるものではない。本発明は、概して、ユーザの要求に応じてネットワークを通してコンテンツが提供されるサービス、より具体的には、狭義のコンテンツ共有サービスに加えて、上記したような、メディア企業の主導で立ち上げられたコンテンツ配信プラットフォームを通じて、当該メディア企業が保有しまたは管理しているコンテンツが提供される、動画ストリーミングサービスを含む、広義のコンテンツ提供サービスに、適用できるものである。したがって、本明細書において、「コンテンツ配信サービス」の語は、かかる広義のコンテンツ提供サービスを指す用語として用いられている。

さて、既存の多くのコンテンツ投稿サイトでは、コンテンツを再生しあるいは共有するユーザ、すなわちコンテンツ視聴者が、直接、コンテンツをレイティング（評価）し、コンテンツ投稿サイトに送信する機能が設けられている。例えば、コンテンツ投稿サイトにアクセスしてあるコンテンツを視聴したユーザは、複数段階（例えば５段階）のレイティングのうちの一つをブラウザ画面上で選択し、コンテンツ投稿サイトに送信することができる。

ところで、従来のコンテンツ共有サービスその他のコンテンツ配信サービスは、広告主が支払う広告料を収入源として運営されているため、ユーザが無料でコンテンツを視聴できる場合が多い。それを改良した例として、コンテンツ保有者、例えばコンテンツ共有サービスにおけるコンテンツ投稿者に対して、広告料の一部を分配するサービスの提案がなされている（例えば、特許文献１および特許文献２）。

特開２００２−９２３４７号公報 特開２００２−１８３３５４号公報

特許文献１および２のように広告料の一部をコンテンツ保有者に分配することにより、コンテンツ保有者のコンテンツ創作意欲を高め、従来のコンテンツ投稿サイトに投稿されるコンテンツの質および量をともに向上させうるという効果が期待できる。

既存のコンテンツ配信サービスにおいて、ユーザによるコンテンツの評価結果を基に広告料を決定できるようにしたシステムは、すでに提案されている（例えば、特許文献３および特許文献４）。

特開２００２−７８５０号公報 特開２００６−１７１７９６号公報

特許文献３は、サーバは、コンテンツの質（例えば購読者によるアンケート結果）を評価して、評価結果を広告主に送信し、広告主は、評価結果に基づき広告スペースに入札をする方法により、コンテンツの質に応じて広告料を決定できるようにしたメール発行方法を開示する。

特許文献４は、コンテンツ評価部、ネット公開部、および広告料算出部を備え、コンテンツ評価部が、コンテンツの配信を受けた各端末装置から、受信したコンテンツに関する評価情報を受け付け、受け付けた評価情報を集約して各コンテンツに対する評価を行い、ネット公開部が、その評価結果を公開し、広告提供者は、ネット公開部が公開する評価結果から、コンテンツについての将来のアクセス度合いや配信量を予測し、その予測を基にして最も広告効果の高いコンテンツを選択することができる、コンテンツ配信システムを開示する。
また、特許文献４は、広告料算出部が、コンテンツ評価部によって評価された結果を基に、評価結果に応じた広告料を算出し、これにより予測される広告効果に応じた広告料の設定が可能となるシステムを開示する。

さらに、ユーザによるコンテンツの評価ランクを取得した後に、評価ランクに基づいて広告を特定し、ユーザに配信するシステムも、本発明者により、すでに提案されている（例えば、特許文献５）。ただし、特許文献５は、一つの広告について広告主が一つの広告料を設定することを開示するにすぎない。

特開２００６−４８６５８号公報

本発明者は、コンテンツ保有者の報酬額を最大化することにより、質の高い（本発明において、質の高いとは、ユーザによる評価が高いことと同義である。）コンテンツの作成と公開を促進することが、コンテンツ配信サービスのさらなる発展に不可欠であると確信している。通常、質の高いコンテンツについて広告を出した方が、質の低いコンテンツについて出したときよりも、ブランドイメージがアップする割合がより高いので、広告主は、質の高いコンテンツほど、高い広告料を支払う（より高い広告料で入札をする）と考えられる。よって、コンテンツ配信サービスにおいて、コンテンツについて寄せられるユーザ個々の評価情報、および、広告主が設定する広告料に関する情報を応用して、コンテンツ保有者の受取る報酬額をより大きくする（最も望ましくは最大化する）よう動作するシステムの提案が望まれる。

この場合において、コンテンツの評価が不確定であるユーザに対して、特定の広告を選択し、送信する処理が、コンテンツ保有者の受取る報酬額をより大きく、好ましくは最大とするよう制御されることが望ましい。具体的には、アクセス中のあるユーザからコンテンツの評価を未だ受信しておらず、したがってそのユーザによるコンテンツの評価が不明である時点において、そのユーザに広告を送信したいとき、あるいは送信しなければならないときに、コンテンツ保有者がより高いあるいは最も高い報酬額を受取ることができるような広告を選択して、そのユーザに送信するよう制御することが望ましい。しかしながら、従来のコンテンツ配信サービスにおいて、これらの条件は考慮されていなかった。

従来のコンテンツ配信サービスは、例えば特許文献４が開示しているように、ユーザからコンテンツの評価情報を受信すると、それを集約して一つの評価を決定し、その評価を基に広告料を決定していた。しかし、コンテンツの評価は、個々のユーザによって、また、その評価がなされた時点によって、様々に異なるものである。よって、コンテンツ保有者の報酬額を決定する方法としては、従来の、一つの集約された評価を基に広告料を決定する方法よりも、個々のユーザによりコンテンツの評価が下されるごとに、逐一広告料を決定する方法の方が、実体を直接的かつ正確に反映しているため、コンテンツ保有者の理解が得られ易く、また合理的であると考えられる。

そこで、本発明の目的は、コンテンツについて寄せられるユーザ個々のレイティング情報、および、広告主が設定する広告料に関する情報を応用して、コンテンツ保有者の受取る報酬額がより高くなるような動作を可能とする、広告配信制御方法、および広告配信制御装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、個々のユーザのコンテンツ・レイティングの実体を直接的かつ正確に反映した、コンテンツ保有者の受取る報酬額の決定を伴う、広告配信制御方法、および広告配信制御装置を提供することにある。

上記の目的を達成するため、本発明は、コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御方法であって、コンピュータに実行させる以下の処理ステップを含むことを特徴とする。
（ａ）各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報を、コンテンツ情報データベースに登録し、
（ｂ）各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースを設け、この場合において、前記レイティング情報データベースは、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新され、
（ｃ）各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を、広告情報データベースに登録し、
（ｄ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
（ｅ）各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、
（ｆ）前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する。

本発明の一つの実施の形態によれば、本発明の広告配信制御方法は、
（ｇ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があったときに、前記コンテンツ視聴者端末よりコンテンツのレイティング情報を受信済か否かを判定し、
（ｈ）レイティング情報を受信済でない場合、前記取得ステップ（ｄ）、前記算定ステップ（ｅ）、および前記送信ステップ（ｆ）を実行し、
（ｊ）レイティング情報を受信済である場合、前記取得ステップ（ｄ）、前記算定ステップ（ｅ）、および前記送信ステップ（ｆ）に代えて、
前記広告情報データベースを参照し、前記受信したレイティング情報に対応づけられて広告料が登録されている複数の広告のうち、相対的に高い広告料が設定されている特定の広告の広告ＩＤを抽出し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する処理を実行すること
を特徴とする。

本発明の好ましい一実施の形態によれば、本発明の広告配信制御方法は、
前記算定ステップ（ｅ）は、各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）と各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値を乗じた値の総和（FA*p
+ FB*q + FC*r +・・・）を、すべてのレイティングのスコアの総和（p + q + r +・・・）により除して求めた値を、各広告について算定する処理を含むこと
を特徴とする。

本発明の他の実施の形態によれば、本発明の広告配信制御方法は、
（ｋ）広告主または広告代理店により設定される、コンテンツのレイティングをベースにした配信絞り込み条件に関する情報を、各広告の広告ＩＤと対応づけて前記広告情報データベースに登録し、
（ｍ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより取得した、レイティングごとのスコアデータを用いて、配信絞り込み条件の値を算定し、
（ｎ）前記広告情報データベースを参照し、前記算定値が前記配信絞り込み条件を満たす広告を検索し、レイティングごとの広告料に関するデータを取得する広告の範囲を、前記検索された広告に制限する
ステップをさらに含むことを特徴とする。

さらに、コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御装置であって、
各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報が登録される、コンテンツ情報データベースと、
各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースであって、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新される、前記レイティング情報データベースと、
各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報が登録される、広告情報データベースと、
アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する、送信制御手段と
を備えることを特徴とする。

さらに、本発明は、コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、当該記録されるプログラムは、コンピュータに実行させる以下の処理ステップを含むことを特徴とする。
（ａ）各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報を、コンテンツ情報データベースに登録し、
（ｂ）各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースを設け、この場合において、前記レイティング情報データベースは、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新され、
（ｃ）各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を、広告情報データベースに登録し、
（ｄ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
（ｅ）各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、
（ｆ）前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する。

本発明によると、各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店（以下、単に「広告主」という場合がある。）によりレイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を登録する、広告情報データベースが設けられている。つまり、本発明によれば、広告主が、レイティングことに広告料に関する値（この値の一部または全部が、コンテンツ保有者に分配される取り分あるいは報酬額に相当する）を、広告ごとに、任意に設定することができるよう構成されている。

アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとしてレイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得する。
そして、各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定する。

各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）は、アクセス中のコンテンツ視聴者端末より、コンテンツのレイティング情報を受信することによって、そのレイティングが確定したことを条件に、コンテンツ保有者が受取ることのできる報酬額に対応している。他方、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて、レイティング情報データベースに格納されている、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の値は、コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新された現在値である。したがって、前者の値と、後者の値をもとにした各レイティングの確率分布とから、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、算定することができる。

上記のとおり、各レイティングの広告料に関する値は、広告ごとに、任意に設定されているので、上記の期待値は、広告ごとに算定することができる。本発明によると、このように算定した期待値をもとにしたプライオリティに従い、コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、その広告ＩＤを含む制御情報をコンテンツ視聴者端末に送信するので、コンテンツ保有者の受取る報酬額をより高くする（望ましくは最大化する）であろう広告が優先的に選択されて、コンテンツ視聴者端末に送られる。

以上により、アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツ保有者が受取る報酬額がより高くなるように、広告を逐一自動選択し、コンテンツ視聴者端末に送ることが可能となる。

本発明において、レイティングごとのスコアとは、好ましくは、コンテンツ視聴者端末から送られるユニークなレイティング信号の受信回数を、レイティング別にカウントした値をいうが、レイティング信号の受信回数そのままの値であっても、受信回数に所定の係数（レイティング別に異なっても良い。）を掛けた値であっても良い。

本発明の一つの実施の形態によれば、アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があったときに、コンテンツ視聴者端末よりコンテンツのレイティング情報を受信済か否かを判定する。
判定の結果、レイティング情報を受信済でない場合、上記したデータ取得、期待値算定、および制御情報送信の処理を行う。

他方、レイティング情報を受信済である場合、上記したデータ取得、期待値算定、および制御情報送信の処理に代えて、次の処理を行う。すなわち、広告情報データベースを参照し、受信したレイティング情報に対応づけられて広告料が登録されている複数の広告のうち、相対的に高い広告料が設定されている特定の広告の広告ＩＤを抽出し、その特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報をコンテンツ視聴者端末に送信する。このようにして、レイティング情報を受信済である場合、個々のユーザのコンテンツ評価に応じて、逐一、コンテンツ保有者の受取る報酬額をより高くする（望ましくは最大化する）広告が、優先的に選択されて、コンテンツ視聴者端末に送られる。

このようにして、レイティング情報を受信済である場合は、期待値を算定することなしに、上記のようにして、広告を逐一自動選択し、コンテンツ視聴者端末に送る処理が実行されることにより、個々のユーザのコンテンツ・レイティングの実体を直接的かつ正確に反映した、コンテンツ保有者の受取る報酬額を決定することが可能となる。

さらに、本発明の他の実施の形態によれば、広告情報データベースには、広告主または広告代理店により設定される、コンテンツのレイティングをベースにした配信絞り込み条件に関する情報が、各広告の広告ＩＤと対応づけて登録されている。
アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとしてレイティング情報データベースより取得した、レイティングごとのスコアデータを用いて、配信絞り込み条件の値を算定する。そして、広告情報データベースを参照し、この算定値が配信絞り込み条件を満たす広告を検索し、レイティングごとの広告料に関するデータを取得する広告の範囲を、検索された広告に制限する。

本実施の形態によると、広告主は、コンテンツのレイティングに関しての配信絞り込み条件を設定することができる。したがって、広告主は、レイティングに関して希望するコンテンツに的を絞って、システムが広告を配信するよう、設定することができる。

コンテンツ保有者からみた本発明の利点は、コンテンツ視聴者によるコンテンツのレイティングに応じて、コンテンツ保有者の受取る報酬額がより高くなるように、広告が逐一自動選択されて配信されることである。また、広告主からみた本発明の利点は、広告主自身が認める広告効果（広告料に関する値）を、レイティングごとに、任意に設定することができること、およびその設定をベースに、コンテンツ視聴者によるレイティングに応じた広告費用が発生するので、広告主自身納得のいく費用の支払いで済むことである。

上記した本発明の目的および利点並びに他の目的および利点は、以下の実施の形態の説明を通じてより明確に理解される。もっとも、以下に記述する実施の形態は例示であって、本発明はこれらに限定されるものではない。

本発明を適用したコンテンツ共有システム１の一実施の形態についての概略構成を示す図である。 サービス提供者が運営するサービス提供者装置２０の概略構成を示すブロック図である。 第１の実施の形態に係るコンテンツ共有システム１の機能的構成を示すブロック図である。 広告主が設定し入力する情報の登録・更新フォームの例を示す図である。 広告主が評価ごとに設定する入札広告単価を説明するための図である。 コンテンツ共有システム１における広告配信制御の動作の一例を示すフローチャートである。 図６のフローチャートを補足説明する図である。 コンテンツ共有システム１における広告配信制御の動作のもう一つの例を示すフローチャートである。 図８のフローチャートを補足説明する図である。 視聴者端末における広告およびコンテンツの表示と評価入力のタイミングチャートの例を示すである。 評価データの送信例を示す図である。 評価データの別の送信例を示す図である。 第２の実施の形態に係るコンテンツ共有システム１の機能的構成を示すブロック図である。 広告情報ＤＢおよび評価情報ＤＢのレコード例を示す図である。

符号の説明

１ コンテンツ共有システム
１１ コンテンツ保有者端末
１３ 広告主端末
１５ コンテンツ視聴者端末
２０ サービス提供者装置
３０ ネットワーク

以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づき詳しく説明する。なお、以下の説明では、コンテンツ投稿サイトにより提供されるコンテンツ共有サービスに本発明を適用する例について述べる。
図１は、本発明を適用したコンテンツ共有システム１の一実施の形態について、その概略構成を示す図である。図１に示すように、コンテンツ共有システム１は、コンテンツ保有者端末１１、広告主端末１３、コンテンツ視聴者端末１５、およびサービス提供者装置２０を含み、ネットワーク３０を介して互いに接続されている。

コンテンツ保有者端末１１は、（以下、単に「保有者端末」という場合がある。）は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機その他の機器により記録された動画、音声等の各種コンテンツ、あるいはそうした機器により記録されたデータを編集、加工等して制作されたコンテンツをサービス提供者装置２０にアップロードするための、コンテンツ保有者の自宅その他の場所に設置される端末装置、またはコンテンツ保有者が業務上あるいは私的に使用する端末装置であり、具体的にはパーソナルコンピュータ、ＰＤＡ、携帯電話機、通信機能（双方向通信機能）を備えたテレビ受像器及びテレビ放送受信機等の各種機器である。保有者端末１１は、好ましくはＷｅｂページを閲覧可能なＷｅｂブラウザを搭載しており、当該Ｗｅｂブラウザの機能により、Ｗｅｂページの情報を受信して表示部に表示し、また、コンテンツ情報の登録データとコンテンツのデータをサービス提供者装置２０へ転送することができる。なお、本発明において「コンテンツ保有者」とは、コンテンツについての法的権利（典型的には著作権法の下における複製権、公衆送信権等）を有する著作者に厳密に限定することを意味するものではなく、コンテンツの公開ないし共有を希望してコンテンツを投稿ないしアップロードする者を含むと理解される。

広告主端末１３は、後述するように、サービス提供者装置２０から視聴者端末１５へ広告付きコンテンツが提供されるサービスにおいて、その広告を依頼する広告主が使用する端末装置であって、パーソナルコンピュータ等であって、好ましくはＷｅｂページを閲覧可能なウェブブラウザを搭載する。なお、広告主端末１３を操作する者は、広告を発注する広告主自身に限定されず、広告製作業務、広告代理業務、広告に係る各種仲介業務を行う業者または個人が、広告主に代わって広告主端末１３を操作することも勿論可能である。本発明において「広告主または広告代理店」（これらを総称して単に「広告主」という場合がある。）とは、これらの者をすべて包含するものと理解される。

コンテンツ視聴者端末１５（以下、単に「視聴者端末」という場合がある。）は、各種コンテンツを視聴するユーザの自宅等に設置される端末装置であって、具体的にはパーソナルコンピュータ、ＰＤＡ、携帯電話機、通信機能（双方向通信機能）を備えたテレビ受像器及びテレビ放送受信機等の各種機器である。視聴者端末１５は、好ましくはＷｅｂページを閲覧可能なＷｅｂブラウザを搭載しており、当該Ｗｅｂブラウザの機能により、コンテンツ要求画面１５１、コンテンツ視聴・広告出力画面１５３等のＷｅｂページを表示することができる。また、視聴者端末１５は、コンテンツ視聴・広告出力画面１５３上でコンテンツのレイティング（以下、「レイティング」と同義の用語として、「評価」の語を用いる）を入力し、サービス提供者装置２０に送信することができる。

視聴者端末１５が表示するＷｅｂページは、ＨＴＭＬ（HyperText Markup Language）、ＸＭＬ（eXtensible Markup Language）、ＣｏｍｐａｃｔＨＴＭＬ、ＤＨＴＭＬ（Dynamic HTML）、ＷＭＬ（Wireless Markup Language）、ＨＤＭＬ（Handheld Device Markup Language）等のマークアップ言語及びこれらを拡張した言語により記述したファイルとすることができるが、それらに限定されるものではない。なお、上記の各種規格はあくまで例として示すものであって、本発明の適用範囲には、現在及び将来において、上記以外の規格や上記規格を拡張した規格に準拠したものも当然に含まれる。

なお、ここでは図示しないが、保有者端末１１、広告主端末１３、視聴者端末１５は各々、ＣＰＵ、ＲＯＭまたはハードディスク等の記憶装置、ＲＡＭ、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）等のＩ／Ｆ部、通信制御部、キーボードおよびマウス等の入力デバイス、および表示部を含むことができる。各端末が備えるＣＰＵは、記憶装置に格納されているプログラムを読み出し、ＲＡＭが有するワークエリアに展開して実行し、Ｉ／Ｆ部、通信制御部、入力デバイス、および表示部の各部を制御する。

サービス提供者装置２０は、コンテンツ保有者が保有者端末１１からネットワーク３０を介してアップロードするコンテンツを、視聴者端末１５に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスを提供する。

ネットワーク３０は、専用線、公衆電話回線、衛星通信回線等の各種通信回線や図示しない各種サーバ等を含んで構成され、その具体的様態は特に限定されない。また、保有者端末１１、広告主端末１３、視聴者端末１５、サービス提供者装置２０とネットワーク３０との間には、ＩＳＰ（Internet Service Provider）やＮＳＰ（Network Service Provider）、携帯電話事業者等が提供するサーバやファイアーウォール、ゲートウェイ装置等の各種機器が介在する構成としても良いが、ここでは図示しない。ネットワーク３０の典型的な例としては、インターネットが挙げられるが、ＬＡＮ（Local Area Network）であっても良いし、その他のネットワークであっても良い。

次に、本発明を適用したコンテンツ共有システムの第１の実施の形態を説明する。
図２は、サービス提供者装置２０の概略構成を示すブロック図である。また、図３は、第１の実施の形態に係るコンテンツ共有システム１の機能的構成を示すブロック図である。

図２を参照して、サービス提供者装置２０は、コンテンツ情報登録・更新部２１１、コンテンツ情報ＤＢ２１３、コンテンツ送信部２１５、広告情報登録・更新部２１７、広告情報ＤＢ２１９、広告送信部２２１、評価データ受信部２２３、評価情報ＤＢ２２５、評価データ記憶部２２７、収益管理情報ＤＢ２２９、および送信制御部２３１を備え、各部はお互いにバス（システムバス、ＵＳＢ等）により接続されている。

サービス提供者装置２０は一つのコンピュータまたはコンピュータ群であって、図示しないプロセッサ及び記憶装置を当然に含む。記憶装置、例えばハードディスク（ＨＤＤ）又はメモリ（ＲＡＭ）には、ＯＳ（Operating System）、及び本発明に固有の広告配信制御処理をコンピュータに実行させるプログラム（以下、「制御プログラム」という場合がある）が格納されており、このプログラムが実行されることによって、上記のコンテンツ情報登録・更新部２１１から送信制御部２３１までを含む各部の動作が制御される。なお、コンテンツ情報ＤＢ２１３、広告情報ＤＢ２１９、評価情報ＤＢ２２５、収益管理情報ＤＢ２２９は、サービス提供者装置２０に接続される独立したＤＢサーバであっても良い。

図３を参照して、各部を説明する。

コンテンツ情報登録・更新部２１１は、コンテンツ保有者によってコンテンツがアップロードされる際に、通信制御部（図示せず）およびネットワーク３０を介して接続されている保有者端末１１より受信する、コンテンツデータを含むコンテンツ情報を、そのコンテンツに付されるユニークなコンテンツＩＤに対応づけて、コンテンツ情報ＤＢ２１３に登録する。

広告情報登録・更新部２１７は、通信制御部（図示せず）およびネットワーク３０を介して接続されている広告主端末１３より受信する、評価ごとの広告料に関する値、すなわち評価ごとの入札広告単価と、広告データを含む広告情報を、その広告に付されるユニークな広告ＩＤに対応づけて、広告情報ＤＢ２１９に登録する。

コンテンツ送信部２１５は、視聴者端末１５から、コンテンツＩＤを用いたコンテンツ要求を受信すると、そのコンテンツＩＤをキーとして、コンテンツ情報ＤＢ２１３からコンテンツデータを取得し、その視聴者端末１５に配信する。

広告送信部２２１は、視聴者端末１５から、広告ＩＤを受けとると、その広告ＩＤをキーとして、広告情報ＤＢ２１９から広告データを取得し、その視聴者端末１５に配信する。

コンテンツデータは、例えばＭＰＥＧ（Moving Picture Experts Group）、ＡＶＩ（Audio-Video Interleaved format）等の各種規格に準拠した動画データファイルとしてコンテンツ情報ＤＢ２１３に格納されるのが好ましいが、それらに限定されるものではなく、ＧＩＦ（Graphics Interchange Format）、ＪＰＥＧ（Joint Photographic Experts Group）、ＴＩＦＦ（Tagged Image File Format）、ＢＭＰ（bitmap）等の各種規格に準拠した画像データファイル、これらの動画又は画像ファイルに音声データファイルを組み合わせたもの等であっても良い。他方、広告データも、コンテンツデータと同様のデータファイルとして広告情報ＤＢ２１９に格納することができる。

評価データ受信部２２３は、サービス提供者装置２０にアクセス中の視聴者端末１５から、視聴者端末１５にユニークな視聴者ＩＤと、コンテンツＩＤと、そのコンテンツの評価データ（ランク）を含む評価情報を受信する。

評価情報ＤＢ２２５は、各視聴者端末１５から受信する、コンテンツの評価情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する。評価情報ＤＢ２２５は、総評価件数と、受信した評価（ランク）ごとの評価件数からなるレコードを、コンテンツＩＤ別に有している。後述するように、評価データ受信部２２３が、コンテンツＩＤを含む評価データ受信信号を受けたときには、評価情報ＤＢ２２５に格納された、そのコンテンツＩＤに対応するレコードのうち、総評価件数と、受信した当該評価（ランク）の評価件数が更新される。

評価データ記憶部２２７は、評価データ受信部２２３が、コンテンツＩＤを含む評価データ受信信号を受けると、視聴者ＩＤと、そのコンテンツの評価データ（ランク）を、コンテンツＩＤに対応づけて記憶する。

収益管理情報ＤＢ２２９は、視聴者ＩＤと、広告ＩＤと、その広告ＩＤの評価（ランク）ごとの入札広告単価、および収益単価（詳細は後述する）からなるレコードを、コンテンツＩＤ別に有している。

送信制御部２３１は、サービス提供者装置２０にアクセス中の視聴者端末１５から、広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして評価情報ＤＢ２２５より、評価ランクごとの件数データを取得するとともに、広告情報ＤＢより評価ランクごとの入札広告単価のデータを取得する。また、送信制御部２３１は、各評価ランクの入札広告単価の値（FA，FB，FC，・・・）、および、各評価ランクの評価件数（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各評価ランクの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定する。さらに、送信制御部２３１は、その期待値をもとにしたプライオリティに従い、視聴者端末１５に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を視聴者端末１５に送信する。

図４は、広告主が設定し入力する情報の登録・更新フォームの例を示す図である。
本実施形態において、広告主は、広告主端末１３を操作し、図４のフォームの入札広告単価入力欄において、評価ランクＡ、Ｂ、Ｃごとに、個別に入札広告単価を、任意に設定することができる。加えて、広告主は、もし希望するときは、図４のフォームの広告絞り込み条件欄において、コンテンツの評価に関しての配信絞り込み条件を設定することができる。図示の例において、（ａ）総評価件数に対する評価ランクＡの件数の比率、（ｂ）総評価件数に対する評価ランクＡの件数と評価ランクＢの件数の和の比率、（ｃ）評価ランクＡ、Ｂ、Ｃの１件あたりの得点をそれぞれ３点、２点、１点としたときの、評価平均点（3*p+2*q+1*r）/(p+q+r)、および（ｄ）総評価件数、のいずれか１つまたは２つ以上について、下限値を入力し、絞り込み条件を設定することができる。広告主は、右下部の送信ボタンを押下することにより、ネットワークを介して、サービス提供者装置２０の広告情報登録・更新部２１７に送ることができる。なお、本発明の実施形態において、視聴者によるコンテンツの評価を３つのランクに限定した例に言及することがあるが、これは説明の便宜のためであって、本発明を何ら限定するものではない。以下において同様である。

図５は、広告主が評価ごとに設定する入札広告単価を説明するための図である。
本発明は、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ共有サービスに適用することができる。ここで、コンテンツ保有者の取り分として分配される広告料は、最も好ましくは、図５の（Ａ）に示すように、広告主が任意に設定する入札広告単価の全部であるが、入札広告単価が所定の分配比率に従いサービス提供者とコンテンツ保有者とに分配されることがあらかじめ取り決められているときに、コンテンツ保有者に分配される、入札広告単価の一部であっても良い。ただし、サービス提供者は、図５の（Ｂ）に示すように、入札広告単価とは別に定額の基本料（ベース料金）を含めても良く、また、図５の（Ｃ）に示すように、評価が低くなるに連れて逓減する基本料（ベース料金）を含めても良い。いずれの場合でも、各評価に設定される広告料のうち、入札（プレミアム）の部分が、コンテンツ保有者の取り分（報酬）に関係し、視聴者端末１５から評価データを受信したときに決定される「評価値」に相当する。

次に、図６、図７、図８および図９を参照し、図３に示すコンテンツ共有システム１の動作を説明する。
図６は、コンテンツ共有システム１の動作の一例を示すフローチャートであり、特に、視聴者端末１５から未だコンテンツの評価データを受信する前に広告要求を受信し、広告配信処理を実行する場合の動作例を示している。また、図７は、かかるフローに従い動作するときに、広告情報ＤＢ２１９、評価情報ＤＢ２２５、収益管理情報ＤＢ２２９に格納されている情報が如何に利用されるかを補足説明する図である。
なお、コンテンツ保有者が保有者端末１１からネットワーク３０を介してコンテンツをアップロードすることに伴う各種の動作は、従来のコンテンツ共有システムにおける動作と同様であるので、ここでの説明を省略する。

図６を参照して、まず、ステップＳ４０１において、サービス提供者装置２０は、広告主端末１３または視聴者端末１５からの受信信号をチェックする。広告主端末１３からの広告情報登録・更新信号であるときは、広告主端末１３より受信する、評価ごとの入札広告単価と、広告データを含む広告情報を、広告ＩＤに対応づけて、広告情報ＤＢ２１９に登録するか、登録済情報への更新指示であるときは受信した広告情報を随時上書する（ステップＳ４０２）。そして処理を終了する。

次に、視聴者端末１５からの広告要求信号であるときは、ステップＳ４２２に進み、送信制御部２３１は、まず、視聴者端末１５より、コンテンツＩＤと、視聴者ＩＤを受信する。次いで、ステップＳ４２３において、そのコンテンツＩＤをキーとして、評価情報ＤＢ２２５より評価情報（総評価件数、評価ごとの評価件数）を取得する。次の、ステップＳ４２４において、送信制御部２３１は、広告情報ＤＢ２１９より評価ごとの入札広告単価を取得する（このとき、広告ＩＤと広告データの格納場所のＵＲＬも、同時に取得する）。そして、評価情報と、入札広告単価を用いて、広告ごとに、そのコンテンツの収益期待値Ｅを、以下の式に基づいて算出する。

各広告について、収益期待値を算出したら、ステップＳ４２５に進み、送信制御部２３１は、収益期待値が大きいほど、その評価に対応してコンテンツ保有者の受取る報酬額がより高いとみなして、報酬額がより高いと判断される所定数の広告の広告ＩＤを含む制御情報を生成し、視聴者端末１５へ送信する。次いで、ステップＳ４２６において、送信制御部２３１は、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤ、送信した広告ＩＤに係る広告情報（コンテンツの評価ごとの入札広告単価）、および収益期待値を、収益管理情報ＤＢ２２９に登録し、処理を終了する。

視聴者端末１５では、サービス提供者装置２０から送信された制御情報を受信すると、直ちに、制御情報に含まれる広告ＩＤをキーとして、広告送信部２２１に要求を送り、広告データを受信する。これにより、視聴者端末１５は、サービス提供者装置２０か逐一自動選択する広告を、コンテンツ視聴・広告出力画面１５３上に出力（表示）することができる。

次に、視聴者端末１５から広告要求信号を受信し、かつ、上記ステップＳ４２２〜Ｓ４２６の処理を終了した後に、視聴者端末１５からコンテンツの評価データを受信したときの処理は、ステップＳ４４２以降に従う。
ステップＳ４４２において、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤ、およびコンテンツの評価データを受信する。これらのデータは、評価データ受信部２２３が受信する。
次のステップＳ４４３において、評価データ受信部２２３は、コンテンツＩＤをキーとして、評価情報ＤＢ２２５を、受信した評価データ（ランク）をもとに更新する。具体的には、評価情報ＤＢ２２５に格納された、そのコンテンツＩＤに対応するレコードのうち、総評価件数と、受信した当該評価（ランク）の評価件数を、１ずつ更新する。
ステップＳ４４４において、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤをキーとして、収益管理情報ＤＢ２２９より、収益管理情報を抽出する。そして、ステップ４４５において、ステップＳ４４４において抽出した収益管理情報のうちの収益単価の値を、評価データ（ランク）に該当する入札広告単価（広告主の評価値）の値に書き換えて、収益管理情報ＤＢ２２９を更新し、処理を終了する。

図８および図９を参照し、図３に示すコンテンツ共有システム１の動作のもう一つの例を説明する。
図８は、コンテンツ共有システム１における広告配信制御の動作のもう一つの例を示すフローチャートであり、図６に示すフローチャートと異なる点について、図９の補足説明図を参照して、以下に説明する。

図８に示すフローは、視聴者端末１５からコンテンツの評価データを受信後に広告要求を受信するときの処理を含めた、広告配信処理を実行する場合の動作例を示している。
まず、評価データ受信部２２３が評価データ受信信号を受けると、評価データ受信部２２３は、コンテンツＩＤをキーとして、評価情報ＤＢ２２５を、受信した評価データ（ランク）をもとに更新するステップＳ５４３に続いて、追加のステップＳ５４４が設けられている。すなわち、第１に、ステップＳ５４４において、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤをキーとして、評価データを評価データ記憶部２２７に記憶する処理が追加されている点において、図６に示すものと異なっている。

第２に、広告要求信号を受信した場合、送信制御部２３１が、ステップＳ５２２の処理に続いて、ステップＳ５２３およびＳ５２４を実行する点で異なる。すなわち、ステップＳ５２３において、送信制御部２３１は、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤをキーとして、評価データ記憶部２２７より評価データを取得する（取得を試みる）。次いで、ステップＳ５２４において、評価データを受信済か否かを判定する（評価データを取得できたときはＹｅｓ、取得できなかったときはＮｏと判定すれば足りる）。
評価データを受信済であるときは、ステップＳ５２９に進み、広告情報ＤＢ２１９より、評価データ（ランク）に相当する入札広告単価（広告主の評価値）のなかで、値が大きい所定数の広告の広告ＩＤを含む制御情報を生成し、視聴者端末１５へ送信する。次いで、ステップＳ５３０において、送信制御部２３１は、コンテンツＩＤ、視聴者ＩＤ、送信した広告ＩＤに係る広告情報（コンテンツの評価ごとの入札広告単価）、および評価データ（ランク）に該当する入札広告単価（広告主の評価値）を、収益単価として、収益管理情報ＤＢ２２９に登録し、処理を終了する。

なお、評価データを受信済でないときの処理（ステップＳ５２５〜Ｓ５２８）は、図６に示すフローの処理（ステップＳ４２３〜Ｓ４２６）と同様である。要するに、広告要求信号を受信する前に、視聴者端末１５からコンテンツの評価データを受信済であるときは、その評価データに対する入札広告単価の値が大きい広告を選択すれば足り、収益期待値を算出する必要はない。

図１０は、視聴者端末における広告およびコンテンツの表示と評価入力のタイミングチャートの例を示すである。図１０の（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）の最初の広告、および（Ｄ）ではは、視聴者によるコンテンツの評価よりも広告が先行しており、広告要求信号を受信すると、収益期待値を算定し、その期待値をもとにして逐一広告の自動選択がなされる。（Ｂ）、（Ｃ）、（Ｄ）においては、コンテンツの終了後に視聴者によるコンテンツの評価がなされ、収益期待値は、決定された評価（ランク）に該当する入札広告単価（広告主の評価値）に書き換えられる。（Ｃ）の２回目の広告では、そのコンテンツについて入札広告単価（広告主の評価値）が決定された直後であるので、図８及び図９を参照して説明したとおり、収益期待値を算出する必要はない。

図１１は、視聴者端末１５から評価データ受信部２２３に、評価データ（ランク）を送信するときの、評価データ（ランク）の送信例を示す図である。図１１は、従来のコンテンツ共有サービスにおいて周知の評価送信方法であり、高い評価のときほどスターの数が多くなるように、コンテンツ視聴・広告出力画面１５３上で、スターの選択を行い、送信するものである。

かかる評価送信方法とは別に、図１２に示すように、すでに技術開発を終えて、一部実用化されている、コメントデータ解析、脳波データ解析、または顔表情認識データ解析の方法によって、評価データを生成し、送信するようにしても良い。

図１３は、第２の実施の形態に係るコンテンツ共有システム１の機能的構成を示すブロック図である。すなわち、図１３に示すように、視聴者端末１５から送られてくるコメントデータ、脳波データ、または顔表情データをもとに、コメントデータ解析、脳波データ解析、または顔表情認識データ解析を行うデータ解析部と、当該解析に必要な参照データ等を記憶するデータ記憶部とを、サービス提供者装置２０内に設けることでも良い。

本実施形態に係る配信制御方法に従い、コンテンツ共有システムが動作するときの、具体例を、図１４に示す広告情報ＤＢのレコード例（広告４件）、評価情報ＤＢのレコード例（コンテンツ２件）をもとに、以下に説明する。なお、図４に示す広告情報登録・更新フォームに従い、各広告について、図のレコードに示すとおりの配信絞り込み条件が、広告主によって設定されているものとする。また、広告要求がされる前に、コンテンツの評価データを受信していないものとする。

視聴者端末から、コンテンツＩＤ：ｂｂｂのコンテンツが選択され、コンテンツデータの送信が要求されたとする。まず、評価情報ＤＢより、コンテンツＩＤ：ｂｂｂの評価情報を取得する。評価情報をもとに、評価ランクＡの比率６０％、評価ランク（Ａ＋Ｂ）の比率８０％、評価平均２．４点がそれぞれ算出される。これらの値を、評価情報ＤＢに格納されている各広告の配信絞り込み条件と比較すると、広告ＩＤ：ＡＡ００１、広告ＩＤ：ＤＤ００４については、配信絞り込み条件の下限値よりも低いので、これらは、配信対象から除外され、広告ＩＤ：ＢＢ００２、広告ＩＤ：ＣＣ００３が残る。この２つの広告について、コンテンツＩＤ：ｂｂｂのときの収益期待値を、数１に従い算出すると、広告ＩＤ：ＢＢ００２については￥７４、広告ＩＤ：ＣＣ００３について￥７８が、それぞれ求まる。つまり、広告ＩＤ：ＣＣ００３の方が、広告ＩＤ：ＢＢ００２よりも収益期待値が大きい。よって、広告ＩＤ：ＣＣ００３を選択し、その広告ＩＤを含む制御情報を、視聴者端末に送信すると、コンテンツ保有者にとってより高い報酬額が見込める広告を選択し送信できたことになる。

なお、以上の説明から明らかなとおり、１つのコンテンツおよび広告の組みにおけるこれらの再生順序は、プレロール（コンテンツより先に広告する）、ポストロール（コンテンツの後に広告する）、ミッドロール（コンテンツの再生途中に広告を挿入する）、オーバーレイ（コンテンツの再生中に画面の一部分に広告を重ねて表示する）のいずれでも良いし、それらの組合せでも良い。

以上の実施の形態において、コンテンツ投稿サイトにより提供されているコンテンツ共有サービスに本発明を適用する例を説明したが、既に言及したように、本発明は、概して、ユーザの要求に応じてネットワークを通してコンテンツが提供される、コンテンツ提供サービスに、適用可能である。例えば、メディア企業の主導で立ち上げられたコンテンツ配信プラットフォームを通じて、当該メディア企業が保有しまたは管理しているコンテンツが提供される、動画ストリーミングサービスに、本発明を適用する場合においては、コンテンツを保有する当該メディア企業、および／または、コンテンツの配信に関して契約に基づき有償で当該メディア企業に許諾する第三者が、本発明におけるコンテンツ保有者に相当するものである。なお、かかる動画ストリーミングサービスにおいて、本発明を実施するためのコンテンツ配信プラットフォームの運営者は、当該メディア企業自身であるか、その関連会社であるか、メディア企業からコンテンツ配信業務を委託された第三者であるかを問わない。

また、コンテンツ共有サービスに本発明が適用されるためには、広告料の一部または全部がコンテンツ保有者の取り分として分配されるという、何らかの広告料の分配処理が行われるものでなければならないが、その分配処理に必要となる具体的手法、例えば、広告主口座、コンテンツ保有者口座間の分配金のやり取りのアルゴリズム等は、本発明の本質的部分ではなく、また、本発明の属する技術分野あるいは広告サービスを含む電子商取引分野における既存技術をもとに当業者が適宜に設計可能であるので、詳しい説明を省略する。

以上、複数の実施の形態において図面を引用しつつ例示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えば、コンテンツ情報、広告情報、評価情報、収益管理情報に含める情報の項目数および内容の範囲、収益期待値を求める関数、配信絞り込み条件の内容（コンテンツの評価に直接関係しない、視聴者属性やコンテンツ・カテゴリーをもとにしたさらなる絞り込みを考慮すること）については、本発明の趣旨を損なうことのない範囲において適宜変更を加えることが可能である。

本発明は、コンテンツ保有者がインターネット等のネットワークを介してアップロードする動画、静止画、あるいは音声などのコンテンツを、コンテンツ視聴者が再生しあるいは共有することのできるコンテンツ配信サービスへの適用に好適である。

視聴者端末から、コンテンツＩＤ：ｂｂｂのコンテンツが選択され、コンテンツデータの送信が要求されたとする。まず、評価情報ＤＢより、コンテンツＩＤ：ｂｂｂの評価情報を取得する。評価情報をもとに、評価ランクＡの比率６０％、評価ランク（Ａ＋Ｂ）の比率８０％、評価平均２．４点がそれぞれ算出される。これらの値を、広告情報ＤＢに格納されている各広告の配信絞り込み条件と比較すると、広告ＩＤ：ＡＡ００１、広告ＩＤ：ＤＤ００４については、配信絞り込み条件の下限値よりも低いので、これらは、配信対象から除外され、広告ＩＤ：ＢＢ００２、広告ＩＤ：ＣＣ００３が残る。この２つの広告について、コンテンツＩＤ：ｂｂｂのときの収益期待値を、数１に従い算出すると、広告ＩＤ：ＢＢ００２については￥７４、広告ＩＤ：ＣＣ００３について￥７８が、それぞれ求まる。つまり、広告ＩＤ：ＣＣ００３の方が、広告ＩＤ：ＢＢ００２よりも収益期待値が大きい。よって、広告ＩＤ：ＣＣ００３を選択し、その広告ＩＤを含む制御情報を、視聴者端末に送信すると、コンテンツ保有者にとってより高い報酬額が見込める広告を選択し送信できたことになる。

Claims (10)

1. コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御方法であって、コンピュータに実行させる以下の処理ステップを含むことを特徴とする方法。
   （ａ）各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報を、コンテンツ情報データベースに登録し、
   （ｂ）各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースを設け、この場合において、前記レイティング情報データベースは、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新され、
   （ｃ）各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を、広告情報データベースに登録し、
   （ｄ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
   （ｅ）各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、
   （ｆ）前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する。
2. （ｇ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があったときに、前記コンテンツ視聴者端末よりコンテンツのレイティング情報を受信済か否かを判定し、
   （ｈ）レイティング情報を受信済でない場合、前記取得ステップ（ｄ）、前記算定ステップ（ｅ）、および前記送信ステップ（ｆ）を実行し、
   （ｊ）レイティング情報を受信済である場合、前記取得ステップ（ｄ）、前記算定ステップ（ｅ）、および前記送信ステップ（ｆ）に代えて、
   前記広告情報データベースを参照し、前記受信したレイティング情報に対応づけられて広告料が登録されている複数の広告のうち、相対的に高い広告料が設定されている特定の広告の広告ＩＤを抽出し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する処理を実行すること
   を特徴とする請求項１記載の広告配信制御方法。
3. 前記算定ステップ（ｅ）は、各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）と各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値を乗じた値の総和（FA*p
   + FB*q + FC*r +・・・）を、すべてのレイティングのスコアの総和（p + q + r +・・・）により除して求めた値を、各広告について算定する処理を含むこと
   を特徴とする請求項１記載の広告配信制御方法。
4. （ｋ）広告主または広告代理店により設定される、コンテンツのレイティングをベースにした配信絞り込み条件に関する情報を、各広告の広告ＩＤと対応づけて前記広告情報データベースに登録し、
   （ｍ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより取得した、レイティングごとのスコアデータを用いて、配信絞り込み条件の値を算定し、
   （ｎ）前記広告情報データベースを参照し、前記算定値が前記配信絞り込み条件を満たす広告を検索し、レイティングごとの広告料に関するデータを取得する広告の範囲を、前記検索された広告に制限する
   ステップをさらに含むことを特徴とする請求項１記載の広告配信制御方法。
5. コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御装置であって、
   各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報が登録される、コンテンツ情報データベースと、
   各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースであって、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新される、前記レイティング情報データベースと、
   各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報が登録される、広告情報データベースと、
   アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
   各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する、送信制御手段と
   を備えることを特徴とする広告配信制御装置。
6. 前記送信制御手段は、アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があったときに、前記コンテンツ視聴者端末よりコンテンツのレイティング情報を受信済か否かを判定し、レイティング情報を受信済である場合、前記広告情報データベースを参照し、前記受信したレイティング情報に対応づけられて広告料が登録されている複数の広告のうち、相対的に高い広告料が設定されている特定の広告の広告ＩＤを抽出し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信すること
   を特徴とする請求項５記載の広告配信制御装置。
7. 前記送信制御手段は、各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）に各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値を乗じた値の総和（FA*p
   + FB*q + FC*r +・・・）を、すべてのレイティングのスコアの総和（p + q + r +・・・）により除して求めた値を、各広告について算定すること、
   を特徴とする請求項５記載の広告配信制御装置。
8. 前記広告情報データベースは、広告主または広告代理店により設定される、コンテンツのレイティングをベースにした配信絞り込み条件に関する情報を、各広告の広告ＩＤと対応づけて登録したレコードを含み、
   前記送信制御手段は、アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより取得した、レイティングごとのスコアデータを用いて、配信絞り込み条件の値を算定し、かつ、前記広告情報データベースを参照し、前記算定値が前記配信絞り込み条件を満たす広告を検索し、レイティングごとの広告料に関するデータを取得する広告の範囲を、前記検索された広告に制限する
   ことを特徴とする請求項５記載の広告配信制御装置。
9. コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、当該記録されるプログラムは、コンピュータに実行させる以下の処理ステップを含むことを特徴とする記録媒体。
   （ａ）各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報を、コンテンツ情報データベースに登録し、
   （ｂ）各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースを設け、この場合において、前記レイティング情報データベースは、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新され、
   （ｃ）各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を、広告情報データベースに登録し、
   （ｄ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
   （ｅ）各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、
   （ｆ）前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する。
10. コンテンツ保有者がコンテンツ保有者端末からネットワークを介してアップロードするコンテンツを、コンテンツ視聴者端末に広告付きで公開し、広告料の一部または全部をコンテンツ保有者の取り分として分配するコンテンツ配信サービスにおける、広告配信制御のために、コンピュータに実行させる以下の処理ステップを含むことを特徴とする広告配信制御プログラム。
    （ａ）各コンテンツのコンテンツＩＤを含むコンテンツ情報を、コンテンツ情報データベースに登録し、
    （ｂ）各コンテンツ視聴者端末から受信する、コンテンツのレイティング情報を、各コンテンツのコンテンツＩＤに対応づけて格納する、レイティング情報データベースを設け、この場合において、前記レイティング情報データベースは、少なくともレイティングごとのスコア（p，q，r，・・・）を格納し、かつ、当該スコアは、前記コンテンツ視聴者端末からコンテンツのレイティング情報を受信するたびに更新され、
    （ｃ）各広告の広告ＩＤと、広告主または広告代理店により前記レイティングごとに設定される、広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）とを含む広告情報を、広告情報データベースに登録し、
    （ｄ）アクセス中のコンテンツ視聴者端末より広告要求があると、コンテンツＩＤをキーとして前記レイティング情報データベースより、レイティングごとのスコアデータを取得するとともに、前記広告情報データベースよりレイティングごとの広告料に関するデータを取得し、
    （ｅ）各レイティングの広告料に関する値（FA，FB，FC，・・・）、および、各レイティングのスコア（p，q，r，・・・）の現在値をもとにした各レイティングの確率分布を用いて、コンテンツ保有者に分配される取り分の期待値を、各広告について算定し、
    （ｆ）前記期待値をもとにしたプライオリティに従い、前記コンテンツ視聴者端末に出力させる特定の広告の広告ＩＤを決定し、前記特定の広告の広告ＩＤを含む制御情報を前記コンテンツ視聴者端末に送信する。

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