JPWO2009153888A1 - 薬物担体 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、主として、ポリエチレングリコール修飾リン脂質とカチオン性脂質とを含有し、かつ当該ポリエチレングリコール修飾リン脂質をある特定の濃度範囲で含有することを特徴とする薬物担体を提供することにある。本発明は、次の一般式(I)で表されるポリエチレングリコール修飾リン脂質又はその医薬上許容される塩:[式(I)中、Xは次の(II)又は(III)を表す。nは30〜150の整数を表す。]、[式(II)、(III)中、R1は炭素数17〜22の飽和の直鎖脂肪酸残基を表す。]、及び2−O−(2−ジエチルアミノエチル)カルバモイル−1,3−O−ジオレオイルグリセロールを含有し、かつ前記一般式(I)で表されるポリエチレングリコール修飾リン脂質を、薬物担体中の脂質の総重量に対して、30〜50重量%の範囲内で含有することを特徴とする血中滞留型薬物担体に関するものである。【選択図】図4
Description
本発明は、新規な血中滞留型薬物担体に関するものである。
近年、ポリI・ポリC等の合成二本鎖RNAや、RNA干渉(RNAi)を利用したshort interfering RNA(siRNA)、microRNA(miRNA)、short hairpin RNA(shRNA)、アンチセンスDNA、アンチセンスRNA等の核酸医薬が注目され、盛んに研究されている。当該核酸医薬は、単独で生体内に、例えば静脈から全身投与しても患部組織に移行され難いため、例えば、核酸医薬を適当な担体に包含して投与したり、患部組織に局所投与したりするなど、一定の工夫を施して投与する必要がある。
核酸医薬を患部組織に移行させるための薬物担体としては、リポフェクチン(登録商標)、リポフェクトアミン2000(登録商標)、オリゴフェクトアミン(登録商標)等のカチオン性リポソームや、2−O−(2−ジエチルアミノエチル)カルバモイル−1,3−O−ジオレオイルグリセロール(以下、「化合物A」という)とリン脂質とを必須構成成分として含有するカチオン性リポソーム(以下、「化合物Aリポソーム」という)等を挙げることができる(例えば、特許文献1を参照)。そして、これらカチオン性リポソームは、例えば静脈から全身投与すると肝臓や脾臓に集積し易い傾向にあるため、そこに核酸医薬を包含し肝癌や肝炎の治療剤として応用することが期待されている。実際に、例えば、化合物AリポソームとポリI・ポリC等の合成二本鎖RNAとの複合体が肝癌や肝炎の治療に有効であることが報告されている(例えば、特許文献2、特許文献3、非特許文献1、非特許文献2を参照)。
しかしながら、これらカチオン性リポソームは、核酸医薬を肝臓等に集積させるための担体としては有用であるが、血中に滞留させると共に肝臓や脾臓以外の組織(例えば、肺、腎臓、膵臓、心臓)に移行させる担体としては十分ではない。
しかしながら、これらカチオン性リポソームは、核酸医薬を肝臓等に集積させるための担体としては有用であるが、血中に滞留させると共に肝臓や脾臓以外の組織(例えば、肺、腎臓、膵臓、心臓)に移行させる担体としては十分ではない。
リポソームを構成する脂質をポリエチレングリコールで修飾することにより、細網内皮系への取り込みが抑えられるため、血中での滞留性が向上することが報告されている(例えば、非特許文献3を参照)。
しかしながら、ポリエチレングリコールで修飾された脂質をリポソームの構成成分として用いる場合、当該脂質の含有量を上げることにより含有医薬の薬効が発現し難くなるため、血中滞留性を付与することができる最小限の量を添加することが重要となる(例えば、特許文献4を参照)。
しかしながら、ポリエチレングリコールで修飾された脂質をリポソームの構成成分として用いる場合、当該脂質の含有量を上げることにより含有医薬の薬効が発現し難くなるため、血中滞留性を付与することができる最小限の量を添加することが重要となる(例えば、特許文献4を参照)。
ポリエチレングリコールで修飾されたジステアロイルホスファチジルエタノールアミンをリポソームの構成成分として用いた場合、リポソームを構成する全脂質に対して、4mol%程度配合した場合に血中滞留性が最も延長されることが報告されている(例えば、非特許文献3を参照)。
一方で、ポリエチレングリコールで修飾された脂質を10又は15mol%程度で配合した場合に血中滞留性が延長する例も報告されている(例えば、特許文献5〜9を参照)。当該特許文献5〜9の記載によれば、リポソームの構成成分として用いる、ポリエチレングリコールで修飾された脂質やカチオン性脂質の構造の違いにより、得られる血中滞留性の延長効果や含有医薬の薬効発現の程度が異なる。
一方で、ポリエチレングリコールで修飾された脂質を10又は15mol%程度で配合した場合に血中滞留性が延長する例も報告されている(例えば、特許文献5〜9を参照)。当該特許文献5〜9の記載によれば、リポソームの構成成分として用いる、ポリエチレングリコールで修飾された脂質やカチオン性脂質の構造の違いにより、得られる血中滞留性の延長効果や含有医薬の薬効発現の程度が異なる。
本発明の目的は、主として、ポリエチレングリコール修飾リン脂質と化合物Aとを含有する血中滞留型の薬物担体であって、当該ポリエチレングリコール修飾リン脂質をある特定の濃度範囲で含有することを特徴とする薬物担体、及び医薬を包含する当該薬物担体を含有する医薬組成物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ある特定の構造を有するポリエチレングリコール修飾リン脂質と化合物Aとを必須の構成成分として含有する薬物担体において、ポリエチレングリコール修飾リン脂質を、薬物担体中の脂質の総重量に対して、30〜50重量%という高濃度で添加した場合に、高い血中滞留性を有し、且つIn vivoにおいて含有医薬の薬効を発揮し得ること見出し、本発明を完成した。
本発明として、例えば、下記1及び2に記載の発明を挙げることができる。
1.次の一般式(I)で表されるポリエチレングリコール修飾リン脂質(以下、単に「PEG修飾リン脂質」という)又はその医薬上許容される塩:
[式(I)中、Xは次の(II)又は(III)を表す。nは30〜150の整数を表す。]、
[式(II)、(III)中、R1は炭素数17〜22の飽和の直鎖脂肪酸残基を表す。]、及び
化合物Aを含有し、かつ前記一般式(I)で表されるPEG修飾リン脂質を、薬物担体中の脂質の総重量に対して、30〜50重量%の範囲内で含有することを特徴とする血中滞留型薬物担体(以下、「本発明担体」という)。
2.医薬を包含する、本発明担体を含有する医薬組成物(以下、「本発明組成物」という)。
1.次の一般式(I)で表されるポリエチレングリコール修飾リン脂質(以下、単に「PEG修飾リン脂質」という)又はその医薬上許容される塩:
化合物Aを含有し、かつ前記一般式(I)で表されるPEG修飾リン脂質を、薬物担体中の脂質の総重量に対して、30〜50重量%の範囲内で含有することを特徴とする血中滞留型薬物担体(以下、「本発明担体」という)。
2.医薬を包含する、本発明担体を含有する医薬組成物(以下、「本発明組成物」という)。
R1に係る炭素数17〜22の飽和の直鎖脂肪酸残基としては、例えば、ステアロイル、アラキドイル、ベヘノイルを挙げることができる。それらの中で、炭素数17〜20の飽和の直鎖脂肪酸残基が好ましく、ステアロイルがより好ましい。
nは、30〜150の範囲内の整数であるが、30〜100の範囲内の整数が好ましく、30〜65の範囲内の整数がより好ましい。
PEG修飾リン脂質は、遊離の酸のままで用いることができるが、公知の方法により医学上許容される塩の形にして用いることもできる。
当該医学上許容される塩としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩を挙げることができる。それらの中で、特にナトリウム塩が好ましい。
当該医学上許容される塩としては、特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩を挙げることができる。それらの中で、特にナトリウム塩が好ましい。
好ましいPEG修飾リン脂質としては、例えば、1,3−ジステアロイルグリセロ−2−ホスファチジル−N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)エタノールアミン、N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)ジステアロイル ホスファチジルエタノールアミンを挙げることができる。
I.PEG修飾リン脂質の製造方法
Xが前記式(II)であるPEG修飾リン脂質(Ia)は、適当な塩基の存在下、下記一般式(1a)で表されるアミン誘導体と下記一般式(2)で表されるPEG誘導体とを反応させることにより製造することができる。
下記一般式(2)で表されるPEG誘導体と反応させる際に使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、ジメトキシエタン若しくはこれらの混合液を挙げることができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン或いは炭酸水素ナトリウム水溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
下記一般式(2)で表されるPEG誘導体と反応させる際に使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、ジメトキシエタン若しくはこれらの混合液を挙げることができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン或いは炭酸水素ナトリウム水溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
Xが前記式(III)であるPEG修飾リン脂質(Ib)は、下記一般式(1b)で表されるアミン誘導体のアミノ基の保護基(R2)、リン酸の保護基(R3)を常法により脱保護した後に、適当な塩基の存在下、前記一般式(2)で表されるPEG誘導体と反応させることにより製造することができる。
R2、R3の脱保護は、両者を同時に、或いは段階的に行うことができる。R2を脱保護する試薬としては、例えば、トリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸等の酸を挙げることができる。R3を脱保護する試薬としては、例えば、ピリジン−トリエチルアミン−水(3:1:1)の混合液、トリエチルアミンのアセトニトリル溶液、ピリジン−2−カルボキサアルドキシムとN1,N1,N3,N3−テトラメチルグアニジンの50%ジオキサン水溶液、或いはトリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸等の酸を挙げることができる。
前記一般式(2)で表されるPEG誘導体と反応させる際に使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、ジメトキシエタン若しくはこれらの混合液を挙げることができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン或いは炭酸水素ナトリウム水溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
R2、R3の脱保護は、両者を同時に、或いは段階的に行うことができる。R2を脱保護する試薬としては、例えば、トリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸等の酸を挙げることができる。R3を脱保護する試薬としては、例えば、ピリジン−トリエチルアミン−水(3:1:1)の混合液、トリエチルアミンのアセトニトリル溶液、ピリジン−2−カルボキサアルドキシムとN1,N1,N3,N3−テトラメチルグアニジンの50%ジオキサン水溶液、或いはトリフルオロ酢酸、酢酸、塩酸等の酸を挙げることができる。
前記一般式(2)で表されるPEG誘導体と反応させる際に使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、ジクロロメタン、ジメトキシエタン若しくはこれらの混合液を挙げることができる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン或いは炭酸水素ナトリウム水溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
前記一般式(1a)で表されるアミン誘導体は、下記一般式(3)で表されるホスファチジルコリン、下記一般式(4)で表されるアミノエタノール及びホスホリパーゼDを用いて、文献記載の方法(J.Am.Chem.Soc.、1993年、115、p.10487−10491)に従い製造することができる。
前記一般式(1b)で表されるアミン誘導体は、下記一般式(5)で表されるアミダイト化合物を、適当な活性化剤の存在下、下記一般式(6)で表されるアミノエタノールと反応させ、次いで、適当な酸化剤で酸化することにより製造することができる。
活性化剤としては、例えば、テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾールを挙げることができる。酸化剤としては、例えば、ヨウ素溶液(0.1M ヨウ素/テトラヒドロフラン:ピリジン:水=7:1:2)、tert−ブチルヒドロペルオキシド溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンを挙げることができる。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
活性化剤としては、例えば、テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾールを挙げることができる。酸化剤としては、例えば、ヨウ素溶液(0.1M ヨウ素/テトラヒドロフラン:ピリジン:水=7:1:2)、tert−ブチルヒドロペルオキシド溶液を挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンを挙げることができる。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
前記一般式(5)で表されるアミダイト化合物は、適当な活性化剤の存在下、下記一般式(7)で表されるアルコールをアミダイト化することにより製造することができる。
活性化剤としては、例えば、ジイソプロピルアンモニウムテトラゾリド、テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、ジイソプロピルエチルアミンを挙げることができる。アミダイト化する際に使用する試薬としては、例えば、ビス(N,N−ジイソプロピルアミノ)シアノエチルホスファイト、2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト、tert−ブチル テトライソプロピルホスホロアミダイトを挙げることができる。使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンを挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
活性化剤としては、例えば、ジイソプロピルアンモニウムテトラゾリド、テトラゾール、5−フェニル−1H−テトラゾール、ジイソプロピルエチルアミンを挙げることができる。アミダイト化する際に使用する試薬としては、例えば、ビス(N,N−ジイソプロピルアミノ)シアノエチルホスファイト、2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト、tert−ブチル テトライソプロピルホスホロアミダイトを挙げることができる。使用する溶媒としては、反応に関与しなければ特に限定されないが、例えば、アセトニトリル、ジクロロメタンを挙げることができる。反応温度は0℃〜50℃の範囲内が適当である。また、反応時間は、使用する原料の種類、反応温度によって異なるが、通常1〜30時間の範囲内が適当である。
前記一般式(7)で表されるアルコールは、二量体のジヒドロキシアセトン(8)を用い、文献記載の方法(例えば、The Journal of Organic Chemistry、1970、vol.35、p.2082−2083)に従い製造することができる。縮合剤としては、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを挙げることができる。還元剤としては、例えば、水素化ほう素ナトリウムを挙げることができる。
II.本発明担体
本発明担体は、PEG修飾リン脂質と化合物Aとを必須の構成成分とするものである。具体的には、本発明担体は、リポソームや脂肪乳剤等の形態をとることができる。リポソームの形態としては、マルチラメラベシクル、シングルラメラベシクルを挙げることができる。
化合物Aは、国際公開第94/19314号パンフレットに記載の方法により合成することができる。
本発明担体におけるPEG修飾リン脂質の配合量は、本発明担体中の脂質の総重量に対して、30〜50重量%の範囲内が適当であり、40〜50重量%の範囲内が好ましい。
本発明担体におけるPEG修飾リン脂質と化合物Aとの配合比率は、PEG修飾リン脂質1重量部に対して、化合物A0.2〜20重量部の範囲内が適当であり、0.5〜10重量部の範囲内が好ましく、0.7〜1.3重量部の範囲内がより好ましい。
本発明担体には、必須の構成成分であるPEG修飾リン脂質及び化合物A以外にリン脂質を更に加えることができる。かかるリン脂質としては、医薬上許容されるリン脂質であれば特に制限されないが、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、スフィンゴミエリン、レシチン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルフォスファチジルグリセロールを挙げることができる。これらを一種又は二種以上使用することができる。それらの中で、特に1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、ホスファチジルコリン、大豆レシチンが好ましい。
リン脂質を加える場合、本発明担体におけるPEG修飾リン脂質とリン脂質との配合比率は、PEG修飾リン脂質1重量部に対して、リン脂質0.03〜100重量部の範囲内が適当であり、0.05〜20重量部の範囲内が好ましく、0.2〜1.1重量部の範囲内がより好ましい。
本発明担体には、必須の構成成分であるPEG修飾リン脂質及び化合物A以外にコレステロールを添加することができる。コレステロールを加える場合、本発明担体におけるPEG修飾リン脂質とコレステロールとの配合比率は、PEG修飾リン脂質1重量部に対して、コレステロール0.01〜200重量部の範囲内が適当であり、0.02〜100重量部の範囲内が好ましい。
本発明担体の分散液は、例えば、PEG修飾リン脂質及び化合物A、PEG修飾リン脂質、化合物A及びリン脂質、又はPEG修飾リン脂質、化合物A及びコレステロールを混合し、常法により、水溶液中で分散させることにより調製することができる。分散には超音波分散装置、乳化分散装置等の装置を適宜用いることができる。
III.本発明組成物
本発明組成物に係る医薬を包含する本発明担体の粒子径は、特に制限されないが、例えば、50〜200nmの範囲内が適当であり、60〜150nmの範囲内が好ましい。
本発明組成物に用い得る「医薬」としては、例えば、水溶性陰イオン性化合物、抗腫瘍剤、抗ウイルス剤、抗生物質を挙げることができる。具体的には、核酸化合物である一本鎖又は二本鎖RNA、一本鎖又は二本鎖DNAあるいはオリゴ核酸、酸性糖であるヘパラン硫酸やデキストラン硫酸等、サイトカイン類、サイクリックAMP、ATPやIP3等のセカンドメッセンジャー類、ペニシリン類やセファロスポリン類、ビタミンCやレチノール類等のビタミン類、その他酸性基をもった既知の医薬、インターフェロン(α、β、γ)、インターロイキン(IL−1、IL−2)、コロニー刺激因子(CSF)、腫瘍壊死因子(TNF)、レバミゾール、ペスタチン、レチノイックアシッド、5−フルオロウラシル(5−FU)、シトシンアラビノシド(Ara−C)、アデニンアラビノシド(Ara−A)、シスプラチン(CDDP)、シクロホスファミド、アジドチミジン(AZT)等を挙げることができる。
合成二本鎖RNAとしては、例えば、以下のものを挙げることができる。
1.ホモポリマー・ホモポリマー複合体
ポリイノシン酸・ポリシチジル酸、
ポリイノシン酸・ポリ(5−ブロモシチジル酸)、
ポリイノシン酸・ポリ(2−チオシチジル酸)、
ポリ(7−デアザイノシン酸)・ポリシチジル酸、
ポリ(7−デアザイノシン酸)・ポリ(5−ブロモシチジル酸)、
ポリ(2’−アジドイノシン酸)・ポリシチジル酸、
ポリイノシン酸・ポリ(シチジン−5’−チオリン酸)。
2.ホモポリマー・コポリマー複合体
ポリイノシン酸・ポリ(シチジル酸、ウリジン酸)、
ポリイノシン酸・ポリ(シチジル酸、4−チオウリジン酸)。
3.合成核酸とポリカチオンとの複合体
ポリイノシン酸・ポリシチジル酸・ポリ−L−リジン。
4.その他
ポリイノシン酸・ポリ(1−ビニルシチジル酸)。
1.ホモポリマー・ホモポリマー複合体
ポリイノシン酸・ポリシチジル酸、
ポリイノシン酸・ポリ(5−ブロモシチジル酸)、
ポリイノシン酸・ポリ(2−チオシチジル酸)、
ポリ(7−デアザイノシン酸)・ポリシチジル酸、
ポリ(7−デアザイノシン酸)・ポリ(5−ブロモシチジル酸)、
ポリ(2’−アジドイノシン酸)・ポリシチジル酸、
ポリイノシン酸・ポリ(シチジン−5’−チオリン酸)。
2.ホモポリマー・コポリマー複合体
ポリイノシン酸・ポリ(シチジル酸、ウリジン酸)、
ポリイノシン酸・ポリ(シチジル酸、4−チオウリジン酸)。
3.合成核酸とポリカチオンとの複合体
ポリイノシン酸・ポリシチジル酸・ポリ−L−リジン。
4.その他
ポリイノシン酸・ポリ(1−ビニルシチジル酸)。
オリゴ核酸としては、一分子内に10〜3000、好ましくは15〜2000、より好ましくは18〜1000の範囲内の核酸塩基を有する、RNA、DNA及びそれらの化合物を挙げることができる。例えば、siRNA、miRNA、shRNA、非コードRNA、アンチセンスDNA、アンチセンスRNA、DNAエンザイム、リボザイム、アプタマーを挙げることができる。
上記オリゴ核酸は天然型に限定されるものではなく、ヌクレアーゼ耐性等、生体内における安定性を高めるために、そのヌクレオチドを構成している糖又はリン酸バックボーン等の、少なくとも一部が修飾されていてもよい。かかる修飾としては、例えば、リボースの2’位の修飾、リボースのその他の部分の修飾、リン酸バックボーンの修飾を挙げることができる。リボースの2’位の修飾としては、例えば、リボースの2’位の水酸基をH、OR5、R5、R6OR5、SH、SR5、NH2、NHR5、N(R5)2、N3、CN、F、Cl、Br、Iに置換する修飾を挙げることができる。ここで、R5はアルキル又はアリールを表す。また、R6はアルキレンを表す。
R5のアルキルとしては、直鎖状であるか分枝鎖状であるか特に制限されず、例えば、炭素数1〜6のアルキルを挙げることができる。具体的には、例えば、メチル、エチル、n―プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシルを挙げることができる。当該アルキルは置換されていてもよく、かかる置換基としては、例えば、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、シアノ、ニトロを挙げることができ、これらが1〜3個置換されていてもよい。かかるハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素を挙げることができる。かかるアルキルとしては上記のアルキルと同様のものを挙げることができる。かかるアルコキシとしては、直鎖状であるか分枝鎖状であるか特に制限されず、例えば、炭素数1〜6のアルコキシを挙げることができる。具体的には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシを挙げることができる。それらの中で、特に炭素数1〜3のアルコキシが好ましい。
R5のアリールとしては、例えば、炭素数6〜10のアリールを挙げることができる。具体的には、例えば、フェニル、α―ナフチル、β―ナフチルを挙げることができる。それらの中で、特にフェニルが好ましい。
R5のアリールとしては、例えば、炭素数6〜10のアリールを挙げることができる。具体的には、例えば、フェニル、α―ナフチル、β―ナフチルを挙げることができる。それらの中で、特にフェニルが好ましい。
R6のアルキレンとしては、直鎖状であるか分枝鎖状であるか特に制限されず、例えば、炭素数1〜6のアルキレンを挙げることができる。具体的には、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、2−(エチル)トリメチレン、1−(メチル)テトラメチレンを挙げることができる。
リボースのその他の部分の修飾としては、例えば、4’位をチオ体とする修飾を挙げることができる。リン酸バックボーンの修飾としては、例えば、ホスホロチオエート体、ホスホロジチオエート体、アルキルホスホネート体、又はホスホロアミデート体とする修飾を挙げることができる。
本発明組成物中に含まれる本発明担体と医薬との重量比(本発明担体/医薬)は、医薬の種類、本発明担体におけるPEG修飾リン脂質や化合物Aの配合量等によって異なるが、0.01〜1000の範囲内が適当であり、10〜300の範囲内が好ましく、100〜200の範囲内がより好ましい。更に、含有医薬がオリゴ核酸である場合には、0.01〜100の範囲内が適当であり、1〜50の範囲内が好ましく、5〜30の範囲内がより好ましい。
本発明組成物には、上述した本発明担体と医薬以外に、任意に医薬上許容される添加剤を配合することができる。かかる添加剤として、例えば、乳化補助剤(例えば、炭素数6〜22の脂肪酸やその医薬上許容される塩、アルブミン、デキストラン)、安定化剤(例えば、コレステロール、ホスファチジン酸)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、グルコース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース)、pH調整剤(例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン)を挙げることができる。これらを一種又は二種以上使用することができる。
本発明組成物は、本発明担体の分散液に医薬を加え、適当に攪拌することにより調製することができる。また、本発明担体の製造過程において、医薬を加えることによっても調製することができる。上述した添加剤は、分散前でも分散後でも適当な工程で添加することができる。
本発明組成物は、例えば、液剤やその凍結乾燥製剤とすることができる。液剤の場合、本発明組成物中に含まれる本発明担体の濃度は、0.001〜50%w/vの範囲内が適当であり、0.01〜25%w/vの範囲内が好ましく、0.1〜10%w/vの範囲内がより好ましい。
上記凍結乾燥製剤は、常法により、液剤の形態を有している本発明組成物を凍結乾燥処理することにより調製することができる。例えば、液剤の形態を有している本発明組成物を適当な滅菌を行った後、所定量をバイアル瓶に分注し、約−40〜−20℃の条件で予備凍結を約2時間程度行い、約0〜10℃で減圧下に一次乾燥を行い、次いで、約15〜25℃で減圧下に二次乾燥して凍結乾燥することができる。そして、一般的にはバイアル内部を窒素ガスで置換し、打栓して本発明組成物の凍結乾燥製剤を得ることができる。
本発明組成物の凍結乾燥製剤は、一般には任意の適当な溶液(再溶解液)の添加によって再溶解し使用することができる。このような再溶解液としては、注射用水、生理食塩水、その他一般輸液を挙げることができる。この再溶解液の液量は、用途等によって異なり特に制限されないが、凍結乾燥前の液量の0.5〜2倍量、又は500mL以下が適当である。
本発明組成物の適用疾患は、特に制限されず、例えば、癌、ウイルス性疾患、炎症性疾患、代謝性疾患、神経疾患を挙げることができる。
本発明組成物の投与形態は、医薬上許容される投与形態であれば特に制限されず、治療方法に応じて選択することができる。例えば、静脈内投与、動脈内投与、経口投与、経肺投与、組織内投与、経皮投与、粘膜投与、直腸内投与、膀胱内投与、腹腔内投与、眼内投与、脳内投与、胸腔内投与を挙げることができる。それらの中で、特に静脈内投与、経皮投与、粘膜投与が好ましい。また、本発明組成物が取り得る剤型としては、特に制限されないが、例えば、各種の注射剤、経口剤、点滴剤、吸入剤、点眼剤、軟膏剤、ローション剤、座剤を挙げることができる。
本発明組成物の医薬としての用量は、医薬の種類、剤型、年齢や体重等の患者の状態、投与形態、疾患の性質と程度を考慮した上で調製することが望ましいが、成人に対して医薬量として、1日当たり0.01mg〜10g/ヒトの範囲内が、好ましくは0.1mg〜5g/ヒトの範囲内が一般的である。更に、本発明組成物に含有されている医薬がオリゴ核酸である場合には、成人に対してオリゴ核酸量として、1日当たり0.1mg〜10g/ヒトの範囲内が、好ましくは1mg〜5g/ヒトの範囲内が一般的である。この数値は標的とする疾患の種類、投与形態、標的分子によっても異なる場合がある。従って、場合によってはこれ以下でも十分であるし、また逆にこれ以上の用量を必要とする場合もある。また、1日1回から数回の投与または1日から数日間の間隔で投与することができる。
以下に、製造例、比較例及び試験例を掲げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記に示される範囲に限定されるものではない。
製造例1 オリゴRNAの合成
配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA及び配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAの合成は、核酸自動合成機(Expedite 8909:アプライド・バイオシステムズ社製)を用いて、文献(Nucleic Acid Research、1984、vol.12、p.4539−4557)に記載のアミダイト法により合成した。
濃水酸化アンモニウム−エタノール(3/1)混合液を用いてCPGより開裂させ、更に同溶液中で、55℃で18時間反応させることにより、塩基部分の保護基を脱保護した。その後、1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒドロフラン溶液を用いて、室温で20時間反応させることにより、2’位のシリル基を脱保護した。得られたオリゴRNAを逆相クロマトグラフィーにて精製した。更に、80%酢酸水溶液を用いて、室温で30分間反応させることにより、5’位のジメトキシトリチル基を脱保護した後、イオン交換クロマトグラフィーにて再度精製した。得られた配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA及び配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAの濃度は、それぞれ3.37mg/mL、3.45mg/mL、10.00mg/mL、10.00mg/mLであった。
なお、得られたオリゴRNAは、キャピラリー電気泳動により90%以上が全長物質であることを確認した。
配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA及び配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAの合成は、核酸自動合成機(Expedite 8909:アプライド・バイオシステムズ社製)を用いて、文献(Nucleic Acid Research、1984、vol.12、p.4539−4557)に記載のアミダイト法により合成した。
濃水酸化アンモニウム−エタノール(3/1)混合液を用いてCPGより開裂させ、更に同溶液中で、55℃で18時間反応させることにより、塩基部分の保護基を脱保護した。その後、1Mテトラブチルアンモニウムフルオライドのテトラヒドロフラン溶液を用いて、室温で20時間反応させることにより、2’位のシリル基を脱保護した。得られたオリゴRNAを逆相クロマトグラフィーにて精製した。更に、80%酢酸水溶液を用いて、室温で30分間反応させることにより、5’位のジメトキシトリチル基を脱保護した後、イオン交換クロマトグラフィーにて再度精製した。得られた配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA及び配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAの濃度は、それぞれ3.37mg/mL、3.45mg/mL、10.00mg/mL、10.00mg/mLであった。
なお、得られたオリゴRNAは、キャピラリー電気泳動により90%以上が全長物質であることを確認した。
製造例2 トリチウムで標識されたオリゴ二本鎖RNAの合成
トリチウムで標識された、配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNAと配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNAからなるオリゴ二本鎖RNAは、in vitro Transcription T7 Kit(タカラバイオ社製)を用いて、トリチウムで標識された[25’8−3H]アデノシン5’−3リン酸アンモニウム塩(アマシャムバイオサイエンス社製)を取り込ませることにより合成した。
その後、フェノール/クロロホルム混合溶液を用いてタンパク質を除去し、更にG−25スピンカラム(ファルマシア社製)を用いて未反応モノマーの除去を行った。得られたオリゴ二本鎖RNAの濃度は4.07mg/mLであった。また、その比放射活性は、5.3×105dpm/μgであった。
なお、得られたオリゴ二本鎖RNAは、15%ポリアクリルアミド電気泳動により、その鎖長が21塩基対付近であることを確認した。
トリチウムで標識された、配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNAと配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNAからなるオリゴ二本鎖RNAは、in vitro Transcription T7 Kit(タカラバイオ社製)を用いて、トリチウムで標識された[25’8−3H]アデノシン5’−3リン酸アンモニウム塩(アマシャムバイオサイエンス社製)を取り込ませることにより合成した。
その後、フェノール/クロロホルム混合溶液を用いてタンパク質を除去し、更にG−25スピンカラム(ファルマシア社製)を用いて未反応モノマーの除去を行った。得られたオリゴ二本鎖RNAの濃度は4.07mg/mLであった。また、その比放射活性は、5.3×105dpm/μgであった。
なお、得られたオリゴ二本鎖RNAは、15%ポリアクリルアミド電気泳動により、その鎖長が21塩基対付近であることを確認した。
製造例3 1,3−ジステアロイルグリセロ−2−ホスファチジル−N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)エタノールアミンの合成
工程1 1,3−ジステアロイルグリセロールの合成
3.0gの二量体のジヒドロキシアセトン、22.7gのステアリン酸、16.8gの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、10.8gの4−ジメチルアミノピリジンを100mLのジクロロメタン中、室温で終夜攪拌した。反応液に0.5Lのメタノールを加えて生じた粉末をろ取し、更にメタノールで洗浄した後、乾燥させた。かかる粉末6gを、400mLのテトラヒドロフランと20mLの10%酢酸水溶液との混合液に懸濁し、0℃にて1.1gの水素化ほう素ナトリウムを少しずつ加えた。室温で6時間攪拌後、反応液を飽和重曹水にあけ、酢酸エチルで抽出操作を行い、有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を3.5g得た。
工程2 ジイソプロピルアミンテトラゾリドの合成
365mgのテトラゾールを8mLのアセトニトリルに溶解し、1.20gのジイソプロピルアミンを滴下した。室温で20分間攪拌した後、反応液を減圧下で濃縮し、乾燥して目的物を852mg得た。
工程3 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の合成
上記工程1で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール1.39gを、30mLのアセトニトリルと10mLのジクロロメタンとの混合液に懸濁し、456mgの上記工程2で得られたジイソプロピルアミンテトラゾリド、1gのビス(N,N−ジイソプロピルアミン)シアノエチルホスファイトを加えて40℃にて1.5時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を800mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): 152.283
工程4 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルリン酸)の合成
上記工程3で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)700mg、114mgのN−(2−ヒドロキシエチル)カルバミン酸 tert−ブチル、119mgのテトラゾールを、0.5gのモレキュラーシーブス4Aと共に5mLのアセトニトリルと5mLのジクロロメタンとの混合液に溶解し、室温で30分間攪拌した。反応液に20mLのヨウ素溶液(0.1M ヨウ素/テトラヒドロフラン:ピリジン:水=7:1:2)を加え、更に室温で20分間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の色が無くなるまで加えた後、酢酸エチルで抽出操作を行った。有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を700mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): 0.12453
MALDI−TOF Mass(m/z)=923.564([M+Na]+)
工程5 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−アミノエチルリン酸)の合成
上記工程4で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルリン酸)660mgにピリジン−トリエチルアミン−水(3:1:1)の混合液15mLを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、ピリジンで3回共沸した。その後、更にジクロロメタンで3回共沸した。残渣を5mLのジクロロメタンに溶解し、5mLのトリフルオロ酢酸を0℃にて加え、室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、ジクロロメタンで3回共沸して目的物を410mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): −0.0833
工程6 1,3−ジステアロイルグリセロ−2−ホスファチジル−N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)エタノールアミンの合成
上記工程5で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−アミノエチルリン酸)400mg、1.24gのα−スクシンイミジロキシスクシニル−ω−メトキシ−ポリオキシエチレン[SUNBRIGHT(登録商標) ME−020CS:日本油脂社製]に40mLのジメトキシエタン、40mLのジクロロメタン、10mLの飽和重曹水を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加えた後ジクロロメタンで3回抽出操作を行った。有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を950mg得た。
得られた目的物の分子量を、エレクトロスプレーイオン化法を用いたマススペクトルにより測定した結果、図1に示すように、得られた目的物は、分子量2,000〜3,800の範囲内で分布を有していた。
工程1 1,3−ジステアロイルグリセロールの合成
3.0gの二量体のジヒドロキシアセトン、22.7gのステアリン酸、16.8gの1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、10.8gの4−ジメチルアミノピリジンを100mLのジクロロメタン中、室温で終夜攪拌した。反応液に0.5Lのメタノールを加えて生じた粉末をろ取し、更にメタノールで洗浄した後、乾燥させた。かかる粉末6gを、400mLのテトラヒドロフランと20mLの10%酢酸水溶液との混合液に懸濁し、0℃にて1.1gの水素化ほう素ナトリウムを少しずつ加えた。室温で6時間攪拌後、反応液を飽和重曹水にあけ、酢酸エチルで抽出操作を行い、有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を3.5g得た。
工程2 ジイソプロピルアミンテトラゾリドの合成
365mgのテトラゾールを8mLのアセトニトリルに溶解し、1.20gのジイソプロピルアミンを滴下した。室温で20分間攪拌した後、反応液を減圧下で濃縮し、乾燥して目的物を852mg得た。
工程3 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)の合成
上記工程1で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール1.39gを、30mLのアセトニトリルと10mLのジクロロメタンとの混合液に懸濁し、456mgの上記工程2で得られたジイソプロピルアミンテトラゾリド、1gのビス(N,N−ジイソプロピルアミン)シアノエチルホスファイトを加えて40℃にて1.5時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を800mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): 152.283
工程4 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルリン酸)の合成
上記工程3で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル N,N−ジイソプロピルホスホロアミダイト)700mg、114mgのN−(2−ヒドロキシエチル)カルバミン酸 tert−ブチル、119mgのテトラゾールを、0.5gのモレキュラーシーブス4Aと共に5mLのアセトニトリルと5mLのジクロロメタンとの混合液に溶解し、室温で30分間攪拌した。反応液に20mLのヨウ素溶液(0.1M ヨウ素/テトラヒドロフラン:ピリジン:水=7:1:2)を加え、更に室温で20分間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液をヨウ素の色が無くなるまで加えた後、酢酸エチルで抽出操作を行った。有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を700mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): 0.12453
MALDI−TOF Mass(m/z)=923.564([M+Na]+)
工程5 1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−アミノエチルリン酸)の合成
上記工程4で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−シアノエチル 2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルリン酸)660mgにピリジン−トリエチルアミン−水(3:1:1)の混合液15mLを加え、室温で2時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、ピリジンで3回共沸した。その後、更にジクロロメタンで3回共沸した。残渣を5mLのジクロロメタンに溶解し、5mLのトリフルオロ酢酸を0℃にて加え、室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、ジクロロメタンで3回共沸して目的物を410mg得た。
31P NMR(202MHz、 CDCl3、δ): −0.0833
工程6 1,3−ジステアロイルグリセロ−2−ホスファチジル−N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)エタノールアミンの合成
上記工程5で得られた1,3−ジステアロイルグリセロール 2−O−(2−アミノエチルリン酸)400mg、1.24gのα−スクシンイミジロキシスクシニル−ω−メトキシ−ポリオキシエチレン[SUNBRIGHT(登録商標) ME−020CS:日本油脂社製]に40mLのジメトキシエタン、40mLのジクロロメタン、10mLの飽和重曹水を加え、室温で終夜攪拌した。反応液に水を加えた後ジクロロメタンで3回抽出操作を行った。有機層を乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して目的物を950mg得た。
得られた目的物の分子量を、エレクトロスプレーイオン化法を用いたマススペクトルにより測定した結果、図1に示すように、得られた目的物は、分子量2,000〜3,800の範囲内で分布を有していた。
製造例4 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した8mgのPEG修飾リン脂質及び92mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(日本油脂社製。以下同じ。)をバイアル中で2mLのクロロホルムに溶解し、これに窒素ガスを吹きつけてクロロホルムを除去し、バイアルの壁面に薄膜を形成させた。これを更に減圧下で一晩放置した後、1,000mgのマルトース(大塚製薬社製)、4.0mLの注射用水(大塚製薬社製。以下同じ。)及び81μLの1N塩酸を加えてボルテックスミキサーで薄膜を分散させた。4℃で3時間放置した後、マイクロプローブを用いて、10分間超音波処理を行い、32mg/mLの薬物担体の分散液を調製した。その後、注射用水を用いて5.0mLにメスアップした。
60mgの化合物A、製造例3で合成した8mgのPEG修飾リン脂質及び92mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(日本油脂社製。以下同じ。)をバイアル中で2mLのクロロホルムに溶解し、これに窒素ガスを吹きつけてクロロホルムを除去し、バイアルの壁面に薄膜を形成させた。これを更に減圧下で一晩放置した後、1,000mgのマルトース(大塚製薬社製)、4.0mLの注射用水(大塚製薬社製。以下同じ。)及び81μLの1N塩酸を加えてボルテックスミキサーで薄膜を分散させた。4℃で3時間放置した後、マイクロプローブを用いて、10分間超音波処理を行い、32mg/mLの薬物担体の分散液を調製した。その後、注射用水を用いて5.0mLにメスアップした。
製造例5 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した16mgのPEG修飾リン脂質及び84mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した16mgのPEG修飾リン脂質及び84mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例6 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した32mgのPEG修飾リン脂質及び68mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した32mgのPEG修飾リン脂質及び68mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例7 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した48mgのPEG修飾リン脂質及び52mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した48mgのPEG修飾リン脂質及び52mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例8 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した64mgのPEG修飾リン脂質及び36mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した64mgのPEG修飾リン脂質及び36mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例9 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した80mgのPEG修飾リン脂質及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した80mgのPEG修飾リン脂質及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例10 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した88mgのPEG修飾リン脂質及び12mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した88mgのPEG修飾リン脂質及び12mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例11 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A及び製造例3で合成した100mgのPEG修飾リン脂質を用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A及び製造例3で合成した100mgのPEG修飾リン脂質を用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例12 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、32mgのN−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)ジステアロイル ホスファチジルエタノールアミン[SUNBRIGHT(登録商標) DSPE−020C:日本油脂社製。以下同じ。](以下、「化合物B」という)及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
なお、使用した化合物Bの分子量を、エレクトロスプレーイオン化法を用いたマススペクトルにより測定した結果、図2に示すように、使用した化合物Bは、分子量2,200〜3,600の範囲内で分布を有していた。
60mgの化合物A、32mgのN−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)ジステアロイル ホスファチジルエタノールアミン[SUNBRIGHT(登録商標) DSPE−020C:日本油脂社製。以下同じ。](以下、「化合物B」という)及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
なお、使用した化合物Bの分子量を、エレクトロスプレーイオン化法を用いたマススペクトルにより測定した結果、図2に示すように、使用した化合物Bは、分子量2,200〜3,600の範囲内で分布を有していた。
製造例13 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、48mgの化合物B及び52mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、48mgの化合物B及び52mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例14 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、80mgの化合物B及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、80mgの化合物B及び20mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例15 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、88mgの化合物B及び12mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、88mgの化合物B及び12mgの1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリンを用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例16 薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A、製造例3で合成した80mgのPEG修飾リン脂質及び20mgの卵黄レシチン(キューピー社製。以下同じ。)を用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A、製造例3で合成した80mgのPEG修飾リン脂質及び20mgの卵黄レシチン(キューピー社製。以下同じ。)を用い、製造例4と同様に薬物担体の分散液を調製した。
製造例17 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例2で合成した、トリチウムで標識されたオリゴ二本鎖RNA36μL、製造例1で合成した配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA1.50mL、製造例1で合成した配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA1.43mL、及び2.07mLの注射用水を混和して、核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量に、製造例4で調製した薬物担体の分散液5mLを添加し、5分間の超音波処理を行った。5,000rpmで20分間遠心分離を行った後、0.22μmのフィルターを用いてろ過を行うことにより、1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
(3)薬物担体の平均粒子径の測定
医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径(体積平均)は、注射用水を用いて、上記(2)で作成した本発明組成物を0.02mg/mLに希釈して測定した。具体的には、粒子径測定装置[Nicomp C380(登録商標):Particle Sizing Systems,Inc.社製。以下同じ。]を用い、屈折率を0.993に、粘度を1.333、測定時間を5分間に設定して、3回測定を行った。その結果、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、102.7nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例2で合成した、トリチウムで標識されたオリゴ二本鎖RNA36μL、製造例1で合成した配列番号1の塩基配列を有するオリゴRNA1.50mL、製造例1で合成した配列番号2の塩基配列を有するオリゴRNA1.43mL、及び2.07mLの注射用水を混和して、核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量に、製造例4で調製した薬物担体の分散液5mLを添加し、5分間の超音波処理を行った。5,000rpmで20分間遠心分離を行った後、0.22μmのフィルターを用いてろ過を行うことにより、1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
(3)薬物担体の平均粒子径の測定
医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径(体積平均)は、注射用水を用いて、上記(2)で作成した本発明組成物を0.02mg/mLに希釈して測定した。具体的には、粒子径測定装置[Nicomp C380(登録商標):Particle Sizing Systems,Inc.社製。以下同じ。]を用い、屈折率を0.993に、粘度を1.333、測定時間を5分間に設定して、3回測定を行った。その結果、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、102.7nmであった。
製造例18 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例5で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、104.0nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例5で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、104.0nmであった。
製造例19 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例6で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、103.4nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例6で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、103.4nmであった。
製造例20 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例7で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、102.5nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例7で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、102.5nmであった。
製造例21 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例8で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.9nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例8で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.9nmであった。
製造例22 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、91.6nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、91.6nmであった。
製造例23 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例10で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、65.1nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例10で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、65.1nmであった。
製造例24 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例11で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、63.5nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例11で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、63.5nmであった。
製造例25 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例12で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.3nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例12で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.3nmであった。
製造例26 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例13で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.7nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例13で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、97.7nmであった。
製造例27 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例14で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、98.0nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例14で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、98.0nmであった。
製造例28 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例15で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、78.2nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例15で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、78.2nmであった。
製造例29 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例16で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、92.7nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例16で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、92.7nmであった。
製造例30 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、84.9nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)医薬組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、84.9nmであった。
製造例31 医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例1で合成した配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA0.50mL、製造例1で合成した配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNA0.50mL及び4.0mLの注射用水を混和して、核酸溶液を調製した。
(2)本発明組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、95.7nmであった。
また、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNAと配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAからなるオリゴ二本鎖RNAは、Bcl−2の発現抑制活性を有するオリゴ二本鎖RNAである(国際公開第2004/106511号パンフレットを参照)。
(1)核酸溶液の調製
製造例1で合成した配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNA0.50mL、製造例1で合成した配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNA0.50mL及び4.0mLの注射用水を混和して、核酸溶液を調製した。
(2)本発明組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び製造例9で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの医薬組成物を調製した。
なお、医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、95.7nmであった。
また、配列番号3の塩基配列を有するオリゴRNAと配列番号4の塩基配列を有するオリゴRNAからなるオリゴ二本鎖RNAは、Bcl−2の発現抑制活性を有するオリゴ二本鎖RNAである(国際公開第2004/106511号パンフレットを参照)。
比較例1 比較対照用薬物担体の分散液の調製
60mgの化合物A及び100mgの卵黄レシチンを用い、製造例4と同様に比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
60mgの化合物A及び100mgの卵黄レシチンを用い、製造例4と同様に比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
比較例2 比較対照用薬物担体の分散液の調製
リポフェクチン(登録商標)(invitorogen社製)を用いて、供給会社が指定する調製方法により、比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
リポフェクチン(登録商標)(invitorogen社製)を用いて、供給会社が指定する調製方法により、比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
比較例3 比較対照用薬物担体の分散液の調製
オリゴフェクトアミン(登録商標)(invitorogen社製)を用いて、供給会社が指定する調製方法により、比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
オリゴフェクトアミン(登録商標)(invitorogen社製)を用いて、供給会社が指定する調製方法により、比較対照用薬物担体の分散液を調製した。
比較例4 比較対照用医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、148.1nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、148.1nmであった。
比較例5 比較対照用医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、168.9nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例17の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例17の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例17の(3)と同様の方法により測定したところ、168.9nmであった。
比較例6 比較対照用医薬組成物の調製
(1)核酸溶液の調製
製造例31の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例31の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例31の(3)と同様の方法により測定したところ、138.6nmであった。
(1)核酸溶液の調製
製造例31の(1)と同様にして核酸溶液を調製した。
(2)比較対照用組成物の調製
上記(1)で調製した核酸溶液全量及び比較例1で調製した薬物担体の分散液5.0mLを用い、製造例31の(2)と同様に1.0mg/mLの比較対照用医薬組成物を調製した。
なお、比較対照用医薬組成物中の薬物担体の平均粒子径は、製造例31の(3)と同様の方法により測定したところ、138.6nmであった。
試験例1 血中滞留性の評価
製造例3で合成したPEG修飾リン脂質を含有する薬物担体の血中滞留性を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例17〜24で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与から2時間、8時間及び24時間後に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーター(Hionic−Fluor:パーキンエルマー社製。以下同じ。)を加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。
(2)実験結果
図3及び図4に示すように、製造例3に係るPEG修飾リン脂質の含有量が30〜50重量%の範囲内にある場合に、血中での滞留性が最も高かった。
製造例3で合成したPEG修飾リン脂質を含有する薬物担体の血中滞留性を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例17〜24で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与から2時間、8時間及び24時間後に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーター(Hionic−Fluor:パーキンエルマー社製。以下同じ。)を加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。
(2)実験結果
図3及び図4に示すように、製造例3に係るPEG修飾リン脂質の含有量が30〜50重量%の範囲内にある場合に、血中での滞留性が最も高かった。
試験例2 血中滞留性の評価
化合物Bを含有する薬物担体の血中滞留性を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例25〜28で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与から24時間後に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーターを加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。
(2)実験結果
図5に示すように、化合物Bの含有量が30重量%以上である場合に血中での滞留性が高かった。
化合物Bを含有する薬物担体の血中滞留性を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例25〜28で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与から24時間後に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーターを加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。
(2)実験結果
図5に示すように、化合物Bの含有量が30重量%以上である場合に血中での滞留性が高かった。
試験例3 本発明担体の体内動態の評価
本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例29又は比較例4で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、24時間、48時間及び72時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3又は4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーターをそれぞれ加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、血漿における薬物担体の分布率(% of dose)、及び分布容積(L/kg)、消失半減期(hours)、血漿中濃度下面積(μg・hours/mL)、クリアランス(L/hours・kg)を算出した。
(2)実験結果
(i)血漿中濃度
図6に示すように、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも血漿中での滞留性が高かった。
(ii)薬物動態学的パラメータ値
表1に示すように、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の血漿中濃度下面積(AUC0−8)は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体の血漿中濃度下面積(AUC0−8)と比較すると、約5倍高かった。また、本発明担体の分布容積は、比較対照用薬物担体の分布容積と比較すると、約1/8であった。
本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例29又は比較例4で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、24時間、48時間及び72時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3又は4匹のマウスを用いた。
50μLの血漿に10mLのシンチグラフィレーターをそれぞれ加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、血漿における薬物担体の分布率(% of dose)、及び分布容積(L/kg)、消失半減期(hours)、血漿中濃度下面積(μg・hours/mL)、クリアランス(L/hours・kg)を算出した。
(2)実験結果
(i)血漿中濃度
図6に示すように、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも血漿中での滞留性が高かった。
(ii)薬物動態学的パラメータ値
表1に示すように、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の血漿中濃度下面積(AUC0−8)は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体の血漿中濃度下面積(AUC0−8)と比較すると、約5倍高かった。また、本発明担体の分布容積は、比較対照用薬物担体の分布容積と比較すると、約1/8であった。
試験例4 本発明担体の体内動態の評価
本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例29又は比較例4で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、30分、2時間、8時間及び24時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。また、採血と同時に肝臓、肺、脾臓及び腎臓を摘出し、それぞれの湿重量を秤量した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3又は4匹のマウスを用いた。
各臓器は、バイアル中で1mLの組織溶解剤(ソルバブル:パーキンエルマー社製)を加え、40℃で二晩振とうさせることにより溶解させた。
50〜200mgの各臓器を溶解させた試料に10mLのシンチグラフィレーターをそれぞれ加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、各臓器における薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。なお、血漿における薬物担体の分布率(% of dose)は、試験例1と同様に算出した。
(2)実験結果
図7に示すように、血漿中での製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。図8、9に示すように、肝臓及び脾臓における、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも低かった。図10、11に示すように、肺及び腎臓における分布率は、製造例29及び比較例4に係る医薬組成物中の薬物担体の間で差はなかった。
本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)実験方法
製造例29又は比較例4で調製した医薬組成物を、雄性マウス(C57BL/6J、6週齢、日本クレア社製)に、2.5mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、30分、2時間、8時間及び24時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。また、採血と同時に肝臓、肺、脾臓及び腎臓を摘出し、それぞれの湿重量を秤量した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3又は4匹のマウスを用いた。
各臓器は、バイアル中で1mLの組織溶解剤(ソルバブル:パーキンエルマー社製)を加え、40℃で二晩振とうさせることにより溶解させた。
50〜200mgの各臓器を溶解させた試料に10mLのシンチグラフィレーターをそれぞれ加え混和した後、液体シンチレーションカウンターを用いて、それぞれの試料の放射活性を測定した。その結果より、各臓器における薬物担体の分布率(% of dose)を算出した。なお、血漿における薬物担体の分布率(% of dose)は、試験例1と同様に算出した。
(2)実験結果
図7に示すように、血漿中での製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。図8、9に示すように、肝臓及び脾臓における、製造例29に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例4に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも低かった。図10、11に示すように、肺及び腎臓における分布率は、製造例29及び比較例4に係る医薬組成物中の薬物担体の間で差はなかった。
試験例5 癌細胞移植マウスにおける本発明担体の体内動態の評価
癌細胞移植マウスにおける本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、1×106cellsのA431細胞(ヒト扁平上皮細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、9週齢、日本クレア社製)の皮下に移植し、移植後9日間飼育することにより作成した。
(2)実験方法
製造例30又は比較例5で調製した医薬組成物を、上記(1)で作成したマウスに、10mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、8時間、24時間及び72時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。また、採血と同時に癌周辺部、癌結節を摘出し、それぞれの湿重量を秤量した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3匹のマウスを用いた。
癌周辺部、癌結節及び血漿における薬物担体の移行量(μg/g又はμg/mL)は、試験例1又4と同様に測定した。
(3)実験結果
図12に示すように、癌周辺部における、製造例30に係る本発明組成物中の本発明担体の移行量は、比較例5に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。一方、図13に示すように、癌結節における分布率は、製造例30及び比較例5に係る医薬組成物中の薬物担体の間で差はなかった。なお、図14に示すように、血漿中での製造例30に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例5に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。
癌細胞移植マウスにおける本発明担体の体内動態を、薬物担体に含有されている核酸の放射活性を指標として評価した。
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、1×106cellsのA431細胞(ヒト扁平上皮細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、9週齢、日本クレア社製)の皮下に移植し、移植後9日間飼育することにより作成した。
(2)実験方法
製造例30又は比較例5で調製した医薬組成物を、上記(1)で作成したマウスに、10mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与後、8時間、24時間及び72時間に、マウスをエトレン麻酔下で腹部大動脈より全血を採取し、血漿を得た。血漿を得るための抗血液凝固剤としてヘパリンを用いた。また、採血と同時に癌周辺部、癌結節を摘出し、それぞれの湿重量を秤量した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、3匹のマウスを用いた。
癌周辺部、癌結節及び血漿における薬物担体の移行量(μg/g又はμg/mL)は、試験例1又4と同様に測定した。
(3)実験結果
図12に示すように、癌周辺部における、製造例30に係る本発明組成物中の本発明担体の移行量は、比較例5に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。一方、図13に示すように、癌結節における分布率は、製造例30及び比較例5に係る医薬組成物中の薬物担体の間で差はなかった。なお、図14に示すように、血漿中での製造例30に係る本発明組成物中の本発明担体の分布率は、比較例5に係る比較対照用医薬組成物中の比較対照用薬物担体よりも高かった。
試験例6 本発明担体の溶血性の評価
(1)実験方法
雄性ラット(Slc:SD、7週齢、日本エスエルシー社製)より採取した血液を3,000rpmで10分間遠心分離した後、上層を除き、赤血球懸濁液を得た。得られた赤血球懸濁液に対し2倍量の注射用生理食塩水(大塚製薬工場社製。以下同じ。)を加え、混和した後、3,000rpmで5分間遠心分離した。この操作を更に2回繰り返した。得られた赤血球懸濁液は、注射用生理食塩水を用いて1×109cells/mLになるように希釈した。
製造例16又は比較例1〜3で調製した薬物担体の分散液を、0.3μg/μL〜30mg/μLの範囲内で所望の濃度になるように、10%マルトースで希釈した。285μLの希釈した薬物担体の分散液を37℃で10分間予備加温した後、15μLの赤血球懸濁液を加え混和し、37℃で30分間インキュベートした。反応液を3,000rpmで3分間遠心分離し、上清を回収した。405nmにおける上清の吸光度を測定した。
溶血度は、薬物担体を加えなかった場合の吸光度を溶血度0%とし、0.02%TritonX100を加えた場合の吸光度を溶血度100%として算出した。また、算出した溶血度より、50%溶血濃度を算出した。
(2)実験結果
表2に示すように、製造例16に係る本発明担体の50%溶血濃度は、比較例1〜3に係る比較対照用薬物担体の50%溶血濃度と比較して高かった。
(1)実験方法
雄性ラット(Slc:SD、7週齢、日本エスエルシー社製)より採取した血液を3,000rpmで10分間遠心分離した後、上層を除き、赤血球懸濁液を得た。得られた赤血球懸濁液に対し2倍量の注射用生理食塩水(大塚製薬工場社製。以下同じ。)を加え、混和した後、3,000rpmで5分間遠心分離した。この操作を更に2回繰り返した。得られた赤血球懸濁液は、注射用生理食塩水を用いて1×109cells/mLになるように希釈した。
製造例16又は比較例1〜3で調製した薬物担体の分散液を、0.3μg/μL〜30mg/μLの範囲内で所望の濃度になるように、10%マルトースで希釈した。285μLの希釈した薬物担体の分散液を37℃で10分間予備加温した後、15μLの赤血球懸濁液を加え混和し、37℃で30分間インキュベートした。反応液を3,000rpmで3分間遠心分離し、上清を回収した。405nmにおける上清の吸光度を測定した。
溶血度は、薬物担体を加えなかった場合の吸光度を溶血度0%とし、0.02%TritonX100を加えた場合の吸光度を溶血度100%として算出した。また、算出した溶血度より、50%溶血濃度を算出した。
(2)実験結果
表2に示すように、製造例16に係る本発明担体の50%溶血濃度は、比較例1〜3に係る比較対照用薬物担体の50%溶血濃度と比較して高かった。
試験例7 本発明担体の細胞毒性の評価
(1)実験方法
ヒトさい帯静脈内皮細胞(三光純薬社製)を3,000cells/wellとなるように96ウェルプレートに播種し、一晩培養した。製造例16又は比較例1〜3で調製した薬物担体の分散液を、3μg/μL〜10mg/μLの範囲内で所望の濃度になるように、10%マルトースで希釈した。希釈した薬物担体の分散液を培地の1/10容量添加した。72時間培養後、Cell Counting Kit−8(WST−8:同仁化学社製)を用いて、生存細胞数を測定し、その値より50%細胞増殖阻害濃度を算出した。なお、ヒトさい帯静脈内皮細胞の培養には、M199培地(ニッスイ社製)を用いた。
(2)実験結果
表3に示すように、製造例16に係る本発明担体の50%細胞増殖阻害濃度は、比較例1〜3に係る比較対照用薬物担体の50%細胞増殖阻害濃度と比較して高かった。
(1)実験方法
ヒトさい帯静脈内皮細胞(三光純薬社製)を3,000cells/wellとなるように96ウェルプレートに播種し、一晩培養した。製造例16又は比較例1〜3で調製した薬物担体の分散液を、3μg/μL〜10mg/μLの範囲内で所望の濃度になるように、10%マルトースで希釈した。希釈した薬物担体の分散液を培地の1/10容量添加した。72時間培養後、Cell Counting Kit−8(WST−8:同仁化学社製)を用いて、生存細胞数を測定し、その値より50%細胞増殖阻害濃度を算出した。なお、ヒトさい帯静脈内皮細胞の培養には、M199培地(ニッスイ社製)を用いた。
(2)実験結果
表3に示すように、製造例16に係る本発明担体の50%細胞増殖阻害濃度は、比較例1〜3に係る比較対照用薬物担体の50%細胞増殖阻害濃度と比較して高かった。
試験例8 本発明組成物のサイトカイン誘導能の評価
(1)実験方法
ヒト新鮮血を採取し、凝固を防ぐため血液10mLあたり1mLのヘパリンナトリウム注 (味の素社製) を混合した。等量のPhosphate buffered saline(以下、「PBS」という)を加え、Ficoll−Paque PLUS (GE ヘルスケア バイオサイエンス社製)3mLあたり10mLの血液を、界面を乱さないよう穏やかに重層した。400×g、室温で30分間遠心し、末梢血単核球を得た。得られた末梢血単核球をPBSで2度洗浄した。その後、末梢血単核球を10%牛胎児血清(JRHバイオサイエンス社製)、100U/mLペニシリン(ナカライテスク社製)、100μg/mLストレプトマイシン(ナカライテスク社製)を含むRPMI1640培地(ニッスイ社製)に浮遊させ、細胞数を測定し、2×106cells/mLの細胞懸濁液を調製した。
調製した細胞懸濁液を48穴プレートに300μL (6×105cells)/well で播種し、37℃、5%CO2条件下で3時間培養した後、製造例17〜24、製造例31又は比較例6で調製した医薬組成物を所望の濃度(製造例17〜24:100nM、製造例31、比較例6:30、100、300nM)になるように培地中に添加した。医薬組成物を添加してから24時間培養した後、培養上清を回収し、ELISAを行った。IFN−αの測定はヒトインターフェロン−alpha ELISA Kit (バイオソース社製) を用いて添付のプロトコールに従い行った。
(2)実験結果
表4に示すように、製造例17〜19に係る医薬組成物のIFN−αの誘導能は、製造例20〜24に係る医薬組成物と比較して高かった。
表5に示すように、製造例31に係る本発明組成物を処理することにより誘導されたIFN−α量は、比較例6に係る比較対照用医薬組成物を処理することにより誘導されたIFN−α量と比較して低かった。
なお、表4及び表5中、n.d.は検出限界以下であったことを表す。
(1)実験方法
ヒト新鮮血を採取し、凝固を防ぐため血液10mLあたり1mLのヘパリンナトリウム注 (味の素社製) を混合した。等量のPhosphate buffered saline(以下、「PBS」という)を加え、Ficoll−Paque PLUS (GE ヘルスケア バイオサイエンス社製)3mLあたり10mLの血液を、界面を乱さないよう穏やかに重層した。400×g、室温で30分間遠心し、末梢血単核球を得た。得られた末梢血単核球をPBSで2度洗浄した。その後、末梢血単核球を10%牛胎児血清(JRHバイオサイエンス社製)、100U/mLペニシリン(ナカライテスク社製)、100μg/mLストレプトマイシン(ナカライテスク社製)を含むRPMI1640培地(ニッスイ社製)に浮遊させ、細胞数を測定し、2×106cells/mLの細胞懸濁液を調製した。
調製した細胞懸濁液を48穴プレートに300μL (6×105cells)/well で播種し、37℃、5%CO2条件下で3時間培養した後、製造例17〜24、製造例31又は比較例6で調製した医薬組成物を所望の濃度(製造例17〜24:100nM、製造例31、比較例6:30、100、300nM)になるように培地中に添加した。医薬組成物を添加してから24時間培養した後、培養上清を回収し、ELISAを行った。IFN−αの測定はヒトインターフェロン−alpha ELISA Kit (バイオソース社製) を用いて添付のプロトコールに従い行った。
(2)実験結果
表4に示すように、製造例17〜19に係る医薬組成物のIFN−αの誘導能は、製造例20〜24に係る医薬組成物と比較して高かった。
表5に示すように、製造例31に係る本発明組成物を処理することにより誘導されたIFN−α量は、比較例6に係る比較対照用医薬組成物を処理することにより誘導されたIFN−α量と比較して低かった。
なお、表4及び表5中、n.d.は検出限界以下であったことを表す。
試験例9 本発明組成物の薬効評価
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、3×105cellsのPC−3細胞(ヒト前立腺癌細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の皮下に移植することにより作成した。
(2)実験方法
移植10日後から5日間連続で、製造例31で調製した本発明組成物を、上記(1)で作成したマウスに、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。更に、移植17日後から5日間連続で同様に投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
腫瘍体積は、移植10、13、17、20及び24日後に、腫瘍の短径と長径とを測定し、「(短径)2×(長径)÷2」の式により算出した。
(3)実験結果
図15に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、腫瘍体積の増加が抑制された。
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、3×105cellsのPC−3細胞(ヒト前立腺癌細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の皮下に移植することにより作成した。
(2)実験方法
移植10日後から5日間連続で、製造例31で調製した本発明組成物を、上記(1)で作成したマウスに、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。更に、移植17日後から5日間連続で同様に投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
腫瘍体積は、移植10、13、17、20及び24日後に、腫瘍の短径と長径とを測定し、「(短径)2×(長径)÷2」の式により算出した。
(3)実験結果
図15に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、腫瘍体積の増加が抑制された。
試験例10 本発明組成物の薬効評価
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、7×105cellsのMCAS細胞(ヒト卵巣癌細胞)を雌性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の腹腔内に移植することにより作成した。
(2)実験方法
評価は、本発明組成物を連続投与した場合と間欠投与した場合とで行った。連続投与スケジュールでは、移植後3〜7日目及び10〜14日目に、製造例31で調製した本発明組成物を1日1回投与した。間欠投与スケジュールでは、移植後4、7、11、14、18、21、25、28、32及び35日目に、製造例31で調製した本発明組成物を1日1回投与した。本発明組成物は10mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図16及び図17に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、生存率が延長した。
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、7×105cellsのMCAS細胞(ヒト卵巣癌細胞)を雌性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の腹腔内に移植することにより作成した。
(2)実験方法
評価は、本発明組成物を連続投与した場合と間欠投与した場合とで行った。連続投与スケジュールでは、移植後3〜7日目及び10〜14日目に、製造例31で調製した本発明組成物を1日1回投与した。間欠投与スケジュールでは、移植後4、7、11、14、18、21、25、28、32及び35日目に、製造例31で調製した本発明組成物を1日1回投与した。本発明組成物は10mg/kg(核酸濃度)で尾静脈内投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図16及び図17に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、生存率が延長した。
試験例11 本発明組成物の薬効評価
(1)癌細胞肝転移マウスの作成
癌細胞肝転移マウスは、1×106cellsのA549細胞(ヒト非小細胞肺癌)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の脾臓に移植し、移植10分後に脾臓を摘出することにより作成した。
(2)実験方法
上記(1)で作成したマウスに、製造例31で調製した本発明組成物を、移植7日後から5日間連続で、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。更に、移植14日後から5日間連続で同様に投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図18に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、生存率が延長した。
(1)癌細胞肝転移マウスの作成
癌細胞肝転移マウスは、1×106cellsのA549細胞(ヒト非小細胞肺癌)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、6週齢、日本クレア社製)の脾臓に移植し、移植10分後に脾臓を摘出することにより作成した。
(2)実験方法
上記(1)で作成したマウスに、製造例31で調製した本発明組成物を、移植7日後から5日間連続で、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。更に、移植14日後から5日間連続で同様に投与した。投与用量は全て10mL/kgで行った。1群あたり、6匹のマウスを用いた。なお、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図18に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、生存率が延長した。
試験例12 本発明組成物の薬効評価
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、1×106cellsのHPAC細胞(ヒト膵臓がん細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、7週齢、日本クレア社製)の膵臓に移植することにより作成した。HPAC細胞の代わりに培地を用いて同様の操作を行ったマウスを偽手術群とした。
(2)実験方法
上記(1)で作成したマウスに、製造例31で調製した本発明組成物を、移植後6〜10日目及び13〜17日目にかけて、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。移植29日後にマウスを解剖し、膵臓重量の測定を行い、抗腫瘍効果を評価した。なお、1群あたり8匹のマウスを用いた。また、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図19に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、膵臓重量の増加が抑制された。
(1)癌細胞移植マウスの作成
癌細胞移植マウスは、1×106cellsのHPAC細胞(ヒト膵臓がん細胞)を雄性ヌードマウス(BALB/cA Jcl−nu、7週齢、日本クレア社製)の膵臓に移植することにより作成した。HPAC細胞の代わりに培地を用いて同様の操作を行ったマウスを偽手術群とした。
(2)実験方法
上記(1)で作成したマウスに、製造例31で調製した本発明組成物を、移植後6〜10日目及び13〜17日目にかけて、10mg/kg(核酸濃度)で1日1回尾静脈内投与した。移植29日後にマウスを解剖し、膵臓重量の測定を行い、抗腫瘍効果を評価した。なお、1群あたり8匹のマウスを用いた。また、10%マルトースを投与したマウスを陰性対照とした。
(3)実験結果
図19に示すように、製造例31で調製した本発明組成物を投与することにより、膵臓重量の増加が抑制された。
Claims (6)
- ポリエチレングリコール修飾リン脂質が1,3−ジステアロイルグリセロ−2−ホスファチジル−N−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)エタノールアミン又はN−(メトキシ ポリエチレングリコールスクシニル)ジステアロイル ホスファチジルエタノールアミンである、請求項1に記載の血中滞留型薬物担体。
- 更にリン脂質を含有する、請求項1又は2のいずれか1項に記載の血中滞留型薬物担体。
- 医薬を包含する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の血中滞留型薬物担体を含有する医薬組成物。
- 医薬が、一本鎖若しくは二本鎖RNA、一本鎖若しくは二本鎖DNA、オリゴ核酸、又は水溶性陰イオン化合物である、請求項4に記載の医薬組成物。
- オリゴ核酸が、short interfering RNA、microRNA、short hairpin RNA、アンチセンスDNA、アンチセンスRNA、DNAエンザイム、リボザイム、アプタマー又は非コードRNAである、請求項5に記載の医薬組成物。
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