JPWO2009144813A1 - 脱気用中空糸モジュールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

芯をもたない脱気用中空糸モジュールの製造方法であって、仮芯のまわりに、多数の中空糸を含むシートを巻く工程と、前記仮芯のまわりに巻かれた前記シートを筒状に保持する工程と、筒状に保持された前記シートから、前記仮芯を除去する工程とを備える。

Description

本発明は、中空糸の側壁(膜)を介して、液中に溶存する気体や気泡等を除去する隔膜方式の脱気に用いられる脱気用中空糸モジュールの製造方法に関する。
本発明により製造された脱気用中空糸モジュールは、例えば、ボイラ給水用脱酸素水、半導体製造プロセス中の超純水製造工程での脱酸素、脱炭酸、脱窒素などの超脱気、リソグラフィ工程中のレジスト液、現像液脱気、ビルやマンションなどの赤水脱気、医療用水脱気、ジェットインクの脱気、脱泡などに利用できる。
近年、インクジェットプリンタの高精度化に伴い、ジェットインクなどの液体からの脱気、脱泡(インク中の気泡の除去)のために脱気用中空糸モジュールが要望されている。インクの脱気、脱泡については、例えば、下記の特許文献1、2では、中空糸内部にインクを通液し、中空糸外側を減圧して脱気するいわゆる内部灌流型の脱気用中空糸モジュールが提案されている。
また、一般的な脱気では、例えば、下記の特許文献3、4、5などには、中空糸の外側に接して液体を流し中空糸内部を減圧するいわゆる外部灌流型の方が溶存気体の除去性能に優れていることが記載されている。外部灌流型の場合は、気泡を含むインクを、中空糸の外側に触れるように脱気用中空糸モジュールに供給しながら、中空糸の内側を真空引きする。インクに含まれる気泡は、中空糸の内外の圧力差によって膜を透過し、低圧側に除去される。気泡を除去されたインクは、中空糸を通り抜けることなくモジュールから排出される。
ジェットインクの脱気の場合、どちらの方式も用いることができるが、膜面積当たりの脱気効率や圧力損失の点からは、内部灌流型よりも外部灌流型の方が好ましく用いられる。
本発明で用いられる中空糸は、気体は透過するが液体は透過しない中空糸状の膜であれば、素材、膜形状、膜形態は任意であり、従来から脱気用中空糸モジュールに用いられている中空糸が使用できる。例えば、中空糸の素材としてはポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)などのポリオレフィン系樹脂、ポリジメチルシロキサンその共重合体などのシリコン系樹脂、PTFE、フッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂、が挙げられる。中空糸の側壁(膜)の形状としては、多孔質膜、微多孔膜、多孔質を有さない均質膜(非多孔膜)の、いずれも用いることができる。膜形態としては、膜全体の化学的あるいは物理的構造が均質な対称膜(均質膜)、膜の化学的あるいは物理的構造が膜の部分によって異なる非対称膜(不均質膜)の、いずれも用いることができる。非対称膜、いわゆる不均質膜は非多孔質の緻密層と多孔質とを有する膜であるが、緻密層は膜の表層部分、あるいは多孔質膜内部といったように、膜中のどこに形成されていても構わない。この不均質膜には化学構造の異なったいわゆる複合膜、3層構造のような多層構造膜も含まれる。特にポリ(4−メチルペンテン−1)樹脂を用いた不均質膜は液体を遮断する緻密層を有するため、水以外の液体、例えばインクの脱気に特に好ましい。また、外部灌流型に用いる中空糸の場合は、緻密層が中空糸外表面に形成されていることが好ましい。
従来の脱気用中空糸モジュールは、例えば下記の特許文献6、7、8に開示されるように、筒状の芯と、そのまわりに束ねられた多数の中空糸とを有している。筒状の芯は、脱気用中空糸モジュールの剛性を確保するとともに、モジュールを製造する際に多数の中空糸を支持する基体として機能する。さらに、液体の流れを制御するための液体供給流路としての役割もあるが、圧力損失の一因にもなっている。
特開平5−17712号公報 特開平10−298470号公報 特開平2−107317号公報 特開平5−245347号公報 特開平5−245348号公報 特開昭52−99978号公報 特開2002−361050号公報 特開2005−305432号公報
上記のインクジェットプリンタでの脱気、脱泡に関しては、特に産業用のプリンタにおいて、プリンタ内部に搭載した脱気用中空糸モジュールを使って印刷処理中に脱気を行うことが求められている。その場合、脱気用中空糸モジュールはできるだけ小型でかつ圧力損失の小さいものが必要になり、脱気用中空糸モジュールにおいても小型化が求められる傾向にある。しかしながら、上述のように筒状の芯には脱気用中空糸モジュールの剛性碓保および中空糸の支持基体としての機能が与えられているので、インクを導入して脱気、脱泡処理を行う際に生じる圧力損失が大きな問題となる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、圧力損失を大幅に低減し、小型化の要求にかなう脱気用中空糸モジュールを簡単かつ高精度に製造する脱気用中空糸モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法は、仮芯のまわりに、多数の中空糸を含むシートを巻く工程と、前記仮芯のまわりに巻かれた前記シートを筒状に保持する工程と、筒状に保持された前記シートから、前記仮芯を除去する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、多数の中空糸を含むシートを仮芯に巻き付けて筒状に保持した後、筒状に保持されたシートから仮芯を除去する。これにより、剛性の確保および中空糸の支持基体としての芯をもたないことにより小型化の要求を満たすとともに、被処理物を流す際に生じる圧力損失が小さい中空糸モジュールを、簡単かつ高精度に製造することが可能である。
図1は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、本発明によって製造される脱気用中空糸モジュールの断面図である。 図2は、図1に示す脱気用中空糸モジュールの分解断面図である。 図3は、図1に示す糸束の下端の拡大断面図である。 図4は、図1に示す糸束の上端の拡大断面図である。 図5は、図1に示す糸束の元となる中空糸シートの拡大斜視図である。 図6は、図1に示す脱気用中空糸モジュールの働きを説明するための模式図である。 図7は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、中空糸シートの樹脂チューブへの巻付工程を説明するための斜視図である。 図8は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、中空糸シートの仮止めシートによる仮止工程を説明するための斜視図である。 図9は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、原ロールの切断工程を説明するための斜視図である。 図10は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、糸束一端の静置封止工程を説明するための斜視図である。 図11は、図10と同じく、糸束一端の静置封止工程を説明するための斜視図である。 図12は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、樹脂チューブの単位ロールからの抜去工程を説明するための斜視図である。 図13は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、糸束他端の遠心封止工程を説明するための斜視図である。 図14は、図13と同じく、糸束他端の遠心封止工程を説明するための斜視図である。 図15は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、ハウジング本体からのヘッダの切除工程を説明するための斜視図である。 図16は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の変形例1を示す図であって、中空糸シートの樹脂シートへの巻付工程を説明するための斜視図である。 図17は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の変形例2を示す図であって、中空糸シートの樹脂シートへの巻付工程を説明するための斜視図である。
符号の説明
1…中空糸モジュール
2…中空糸
2a…孔
2b…経糸(たていと)
3…糸束
3a…中央穴
4…中空糸シート
5…ハウジング
5a…ハウジング本体
5b,5c…キャップ
5d…ヘッダ
6…インク排出口
7…円鍔部
8…爪
9…インク導入口
10…吸引口
11…樹脂パイプ
12…仮止シート
13…静置治具
14…軸
15…遠心封止治具
E1,E2,U…封止樹脂
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施形態について説明する。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法においては、多数の中空糸を含むシートを仮芯に巻き付けて筒状に保持し、筒状に保持された前記シートの一端に樹脂を供給し、前記シートの一端に並ぶ前記多数の中空糸の一端を互いに接着するとともに前記シートの一端に開口する各中空糸の孔を封止する工程を備え、前記樹脂が硬化した後、前記シートから前記仮芯を除去してもよい。なお、多数の中空糸を含むシートは、中空糸を網目状に編んだシートであってもよいが、インクなどの液体を流した場合に、全中空糸に均等に液体を接触させることができ、効率的に脱泡処理ができることから、多数の中空糸の全てが略平行に配列されたシートとすることが好ましい。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、筒状に保持されたシートから仮芯を除去する前に、筒状のシートの一端に樹脂を供給し、シートの一端に並ぶ多数の中空糸の一端を互いに接着するとともにシートの一端に開口する各中空糸の孔を封止する。これにより、多数の中空糸の全てが略平行に配列されたシートの場合、筒状のシートに、中空糸の長さ方向に平行な中央穴を形成することが可能となる。シートの中央穴は、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により確保されていたが、本発明に係る脱気用中空糸モジュールにおいては、芯を設けなくても、簡単に中央穴を確保することができる。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法においては、前記仮芯を除去されたシートの他端に樹脂を供給し、前記シートの他端に並ぶ前記多数の中空糸の他端を互いに接着するとともに前記シートの他端に開口する穴に前記樹脂を充填する工程を備えていてもよい。
本発明によれば、筒状に保持されたシートから仮芯を除去した後、筒状のシートの他端に樹脂を供給し、シートの他端に並ぶ多数の中空糸の他端を互いに接着するとともにシートの他端に開口する穴(上記の中央穴)の他端に樹脂を充填することが可能である。シートの中央穴の他端は、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により閉塞されていたが、本発明に係る脱気用中空糸モジュールにおいては、芯を設けなくても、中央穴の他端を簡単に閉塞することができる。
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を、図を参照して説明する。
まず、図1および図2に、筒状の芯をもたない脱気用中空糸モジュールの構造を示す。この芯無しの脱気用中空糸モジュール1は、多数の中空糸の束3と、糸束3を収容するハウジング5とからなる。糸束3は、図5に示すように、同列に並ぶ多数の中空糸2を経糸2bで編み上げたシート4を、多数の中空糸2の長さ方向と平行な軸を中心として円筒状に巻き込んだものである。糸束3の長さ方向に直交する断面の中央には、中空糸2の長さ方向に平行な中央穴3aが設けられている。
図3に示すように、糸束3の一端(下端)に並ぶ中空糸2の一端は、封止樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、紫外線硬化型樹脂など)E1によって互いに接着されている。封止樹脂E1は、糸束3の一端に開口する各中空糸2の孔2aにも充填されており、各孔2aはその充填された封止樹脂E1によって封止されている。しかしながら、封止樹脂E1は、中央穴3aの一端側の開口には充填されていない。
図4に示すように、糸束3の他端(上端)に並ぶ中空糸2の他端は、封止樹脂(例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、紫外線硬化型樹脂など)E2によって互いに接着されている。封止樹脂E2は、糸束3の他端に開口する各中空糸2の孔2aには充填されておらず、各孔2aは開放されている。しかしながら、封止樹脂E2は中央穴3aに充填されており、中央穴3aの他端側の開口は充填された封止樹脂E2によって封止されている。つまり、中央穴3aは、糸束3の一端にのみ開口し、糸束3の他端では閉塞されている。
図1および図2に示すように、ハウジング5は、円筒状のハウジング本体5aと、ハウジング本体5aの一端(下端)に被着される第一のキャップ5bと、ハウジング本体5aの他端(上端)に被着される第二のキャップ5cとからなる。ハウジング本体5aには、インク排出口6が、ハウジング本体5aの長さ方向に直交する向きに形成されている。
ハウジング本体5aの一端の外周面には、第一のキャップ5bを固定するための円鍔部7が、周方向に沿って形成されている。一方、第一のキャップ5bには、ハウジング本体5aの一端に被着されたときに円鍔部7に掛止する爪8が形成されている。爪8が円鍔部7に掛止することにより、第一のキャップ5bがハウジング本体5aの一端に固定される。なお、第一のキャップ5bとハウジング本体5aの一端との間に、接着剤が補助的に充填されることがある。
ハウジング本体5aの他端の外周面にも、第二のキャップ5cを固定するための円鍔部7が、周方向に沿って形成されている。一方、第二のキャップ5cにも、ハウジング本体5aの他端に被着されたときに円鍔部7に掛止する爪8が形成されている。爪8が円鍔部7に掛止することにより、第二のキャップ5cがハウジング本体5aの他端に固定される。ここでも、第二のキャップ5cとハウジング本体5aの他端との間に、接着剤が補助的に充填されることがある。
なお、ハウジング本体5aと第一、第二のキャップ5b,5cとの固定強度を高めるために、爪8と円鍔部7との掛止構造に代えて、雄ネジと雌ネジとの螺合構造を採用しても構わない。
第一のキャップ5bの中央には、脱気用中空糸モジュール1にインク(気泡を含む)を導入するための導入口9が、ハウジング本体5aの長さ方向に形成され、第二のキャップ5cの中央には、脱気用中空糸モジュール1を真空引きするための吸引口10が、ハウジング本体5aの長さ方向に形成されている。
脱気用中空糸モジュール1による脱泡について簡単に説明すると、図6に示すように、気泡を含むインクを、導入口9を通じてハウジング5内に導入する。ハウジング5内に導入されたインクは、中央穴3aを通じて糸束3に供給され、それぞれの中空糸2の外側に触れながら、インク排出口6を通じてハウジング5の外に排出される。インクのハウジング5内への導入を継続しながら、吸引口10を通じてハウジング5内を真空引きすると、糸束3の他端に開口する各中空糸2の孔2aを通じて各中空糸2の内側が減圧される。各中空糸2の内側が減圧されると、インクやインクに含まれる気体は、分圧の低い中空糸内部へ移動しようとする。しかし、中空糸の存在によりインク自体は中空糸内部に移動しないため、気体だけが中空糸内部に移動し、インクから気体が除去される。なお、導入口9と排出口6は、その役割を入れ替えても構わず、除去性能に影響はない。
次に、上記のような構造の脱気用中空糸モジュール1の製造方法について、図7から図15を参照して具体的に説明する。
(中空糸シートの裁断)
ポリ−4メチルペンテン−1を素材とした不均質構造の側壁(膜)を有する内径100μm、外径180μmの中空糸2を用意し、同列に並ぶ多数の中空糸2を経糸2bで編み上げた中空糸シート4(図5及び図7を参照)を、適当な大きさに裁断する。中空糸シート4の幅(中空糸2方向の寸法)は、糸束3を収容するハウジング本体5aの長さの整数倍よりも若干長く、かつ中空糸シート4の長さ(経糸2b方向の寸法)は、裁断した中空糸シート4を適度な張力で引っ張りながら後述する仮芯に巻き付けたときに、その原ロールの外径がハウジング本体5aの内径よりも若干小さくなる程度とする。なお、本実施例では、原ロールを二つに切断して単位ロールを得るため、中空糸シート4の幅がハウジング本体5aの長さの2倍よりも若干長くなっているが、原ロールの製作を省いて当初から単位ロールを製作するのであれば、中空糸シート4の幅はハウジング本体5aよりも若干長ければよい。その場合は、後述する原ロールの切断工程も省略される。
(中空糸シートの巻き付け)
中空糸シート4の幅よりも長い樹脂パイプ(仮芯)11を用意する。そして、図7に示すように、この樹脂パイプ11の長さ方向と中空糸シート4の幅方向とを一致させるとともに樹脂パイプ11の両端を少し余らせたうえで、中空糸シート4を適度な張力で引っ張りながら樹脂パイプ11に巻き付ける。なお、巻き付け回数は1回でも良いが、実用的な点からは、ハウジング本体5a内における糸束3の有効膜面積(液体と接する中空糸2の表面の総面積)を0.005m〜1.0mとすることが好ましく、特に0.01m〜0.5mとすることが好ましい。また、充填率(ハウジング本体5aの断面積と中央穴3aの面積の差を、各中空糸2の断面積の総和で割った値を百分率で表した値)としては、5%〜50%となるようにすることが好ましく、10%〜40%となるようにすることがより好ましく、特に20%〜30%となるようにすることが好ましい。
(中空糸シートの仮止め)
薄い樹脂製の仮止シート12を用意する。そして、図8に示すように、この仮止シート12を、樹脂パイプ11に巻き付けられた中空糸シート4の外周に遊びのないように密着させて巻き付ける。仮止シート12を中空糸シート4の外周にひと巻きしたら、樹脂パイプ11から中空糸シート4が離れないように、仮止シート12の終端を仮止シート12自身に接着する。その後、所定の温度環境下に置いて所定の時間放置する。
(原ロールの切断)
中空糸シート4を樹脂パイプ11に巻き付けた原ロールについて、図9に示すように、中空糸シート4に対して樹脂パイプ11を少しずらしたうえで、パイプカッターを用いて中空糸シート4を切断する。このとき、中空糸シート4の幅を、糸束3を収容するハウジング本体5aよりも若干長めにする。上記の切断作業を繰り返して、中空糸シート4を樹脂パイプ11に巻き付けた原ロールを複数の単位ロールRuに切り分ける。その後、切り分けられた個々の単位ロールRuについて、中空糸シート4に対して樹脂パイプ11を少しずらし、樹脂パイプ11の両端を中空糸シート4から少し余らせる。
(糸束一端の封止)
静置治具13に離型剤を塗布したうえで、静置治具13の凹み13aに未硬化の封止樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂など)E1を注ぐ。次に、図10に示すように、静置治具13に直立させた軸14を樹脂パイプ11の穴にさし込み、単位ロールRuを静置治具13に立てる。封止樹脂E1は、静置治具13に立てられた単位ロールRuの一端に供給される。このとき、封止樹脂E1が仮止シート12に付着しないように、仮止シート12を中空糸シート4に対して上方にずらす。
図11に示すように、静置治具13に立てられた単位ロールRuにハウジング本体5aを被せたのち、単位ロールRuから仮止シート12を外して所定の時間放置する。この間に封止樹脂E1が硬化し、樹脂パイプ11のまわりの糸束3の一端に並ぶ多数の中空糸2の一端が互いに接着されるとともに、糸束3の一端に開口する各中空糸2の孔2aが封止される(図3参照)。さらに、糸束3の一端がハウジング本体5aに接着される。ハウジング本体5aの他端には、後述する遠心封止の過程で糸束3の他端に封止樹脂E2を供給するためのヘッダ5dが一体形成されている。このヘッダ5dは、最終的にハウジング本体5aから切除される。
(樹脂パイプの抜去)
封止樹脂E1が硬化したら、図12に示すように、ハウジング本体5aの内側に固定された単位ロールRuを静置治具13から取り外し、単位ロールRuから樹脂パイプ11を抜き取る。樹脂パイプ11が抜き取られると、ハウジング本体5aの内部には糸束3だけが残り、中央穴3aが開口する。
(糸束他端の封止)
遠心封止治具15に離型剤を塗布したうえで、遠心封止治具15の凹み15aに未硬化の封止樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂など)Uを注ぐ。次に、図13に示すように、糸束3を収容したハウジング本体5aを、その他端を下にして遠心封止治具15に立てる。封止樹脂Uは、遠心封止治具15に立てられたハウジング本体5aに収容された糸束3の他端に供給される。その後、遠心封止治具15に立てられたハウジング本体5aを所定の時間放置する。
封止樹脂Uが硬化したら、図14に示すように、遠心封止治具15を接着されたハウジング本体5aを遠心封止装置にかける。遠心封止装置は、ハウジング本体5aに形成されたヘッダ5dを介して糸束3の他端に封止樹脂(例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、紫外線硬化型樹脂など)E2を供給しながら、糸束3の一端から他端に向けて(図中の矢印F方向)所定の時間遠心力を作用させる。封止樹脂E2は図中Wのレベルまで充填されて硬化し、糸束3の他端に並ぶ多数の中空糸2の他端が互いに接着されるとともに、糸束3の他端に開口する中央穴3aが封止される(図4参照)。
(ヘッダ5dの切除)
封止樹脂E2が硬化したら、図15に示すように、糸束3を収容したハウジング本体5aを切断し、ヘッダ5dを遠心封止治具15とともにハウジング本体5aから切除する。ヘッダ5dが切除されると、糸束3の他端には、各中空糸2の他端の孔2aが開口する(中央穴は封止樹脂E2によって封止されたままである)。
(キャップの取り付け)
ハウジング本体5aの一端に第一のキャップ5bを被着し、他端に第二のキャップ5cを被着する。必要があれば、第一、第二のキャップ5b,5cとハウジング本体5aとの間に接着剤を充填し、補強する。上記の工程を経て、図1から図6に示す脱気用中空糸モジュール1が完成する。
上記のように、本実施形態の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、多数の中空糸2を含むシート4を仮芯としての樹脂パイプ11に巻き付けて筒状に保持した後、筒状に保持された中空糸シート4から樹脂パイプ11を除去することにより、剛性の確保および中空糸の支持基体としての芯をもたず、インクを流す際に生じる圧力損失が少ない中空糸2だけのモジュールを製造することができる。
さらに、本実施形態の脱気用中空糸モジュールの製造方法においては、筒状に保持されたシート4から樹脂パイプ11を除去する前に、筒状の中空糸シート4の一端に封止樹脂E1を供給し、中空糸シート4の一端に並ぶ多数の中空糸2の一端を互いに接着するとともに中空糸シート4の一端に開口する各中空糸2の孔2aを封止する。これにより、筒状の中空糸シート4に、中空糸2の長さ方向に平行な中央穴3aを形成することが可能である。中空糸シート4の中央穴3aは、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により確保されていたが、芯をもたない本実施形態の脱気用中空糸モジュール1においても、上記の方法により簡単に中央穴3aを確保することができる。
加えて、本実施形態の脱気用中空糸モジュールの製造方法においては、筒状に保持されたシート4から樹脂パイプ11を除去した後、筒状の中空糸シート4の他端に封止樹脂E2を供給し、中空糸シート4の他端に並ぶ多数の中空糸2の他端を互いに接着するとともに中空糸シート4の他端に開口する中央穴3aの他端に封止樹脂E2を充填することが可能である。中空糸シート4の中央穴3aの他端は、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により閉塞されていたが、芯をもたない本実施形態の脱気用中空糸モジュール1においても、中央穴3aの他端を簡単に閉塞することができる。
上記実施形態においては、糸束3の一端を静置封止し、他端を遠心封止するが、封止の仕方は静置、遠心のいずれをも問わない。例えば、単位ロールの一端を遠心封止し、他端を静置封止してもよい。また、単位ロールの両端をいずれも静置封止してもよいし、両端をいずれも遠心封止してもよい。
次に、上記実施例の変形例について説明する。
(変形例1)
変形例1では、図16に示すように、樹脂パイプ11の壁に複数の貫通孔16が形成されている。そして、樹脂パイプ11の内側が真空引きされることにより、貫通孔16を通じて中空糸シート4の始端を樹脂パイプ11に吸い付ける。これにより、樹脂パイプ11に中空糸シート4を簡単に巻き付けることができる。
(変形例2)
変形例2では、図17に示すように、樹脂パイプ11の外周面に周方向の一方に向かう複数の爪17が形成されている。そして、中空糸シート4を爪に引っ掛けたうえで樹脂パイプ11を爪17の向きに回転させるようにして中空糸シート4を樹脂パイプ11に巻き付ける。巻き終えた後は、樹脂パイプ11を逆方向に回転させるようにして徐々に中空糸シート4から樹脂パイプ11を抜き取る。これにより、樹脂パイプ11に中空糸シート4を簡単に巻き付けることができる。なお、爪17は、樹脂パイプ11の外周面から機械的に出し入れ可能な機構とされていてもよい。樹脂パイプ11に中空糸シート4を巻き付けるときには、爪17を樹脂パイプ17の外周面から突き出させて中空糸シート4を引っ掛け、中空糸シート4から樹脂パイプ11を抜き取るときには、爪17を樹脂パイプ17内に没入させることで、爪17が中空糸シート4に干渉することなく取り除けるので、中空糸シート4を傷付けることがない。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明は、芯をもたない脱気用中空糸モジュールの製造方法であって、仮芯のまわりに、多数の中空糸を含むシートを巻く工程と、前記仮芯のまわりに巻かれた前記シートを筒状に保持する工程と、筒状に保持された前記シートから、前記仮芯を除去する工程とを備える脱気用中空糸モジュールの製造方法に関する。本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、剛性の確保および中空糸の支持基体としての芯をもたないことにより小型化の要求を満たすとともに、被処理物を流す際に生じる圧力損失が小さい脱気用中空糸モジュールを、簡単かつ高精度に製造することができる。
【0003】
発明が解決しようとする課題
[0008]
上記のインクジェットプリンタでの脱気、脱泡に関しては、特に産業用のプリンタにおいて、プリンタ内部に搭載した脱気用中空糸モジュールを使って印刷処理中に脱気を行うことが求められている。その場合、脱気用中空糸モジュールはできるだけ小型でかつ圧力損失の小さいものが必要になり、脱気用中空糸モジュールにおいても小型化が求められる傾向にある。しかしながら、上述のように筒状の芯には脱気用中空糸モジュールの剛性碓保および中空糸の支持基体としての機能が与えられているので、インクを導入して脱気、脱泡処理を行う際に生じる圧力損失が大きな問題となる。
[0009]
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、圧力損失を大幅に低減し、小型化の要求にかなう脱気用中空糸モジュールを簡単かつ高精度に製造する脱気用中空糸モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010]
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法は、仮芯のまわりに、多数の中空糸を含むシートを、前記多数の中空糸の膜の総面積が0.01mから0.5mの範囲に含まれるように巻く工程と、前記仮芯のまわりに巻かれた前記シートを筒状に保持する工程と、筒状に保持された前記シートに、筒状のハウジングを被せる工程と、前記ハウジングを被せられた前記シートから、前記シートを筒状に保ちつつ前記仮芯を除去する工程とを備え、前記ハウジング内部への前記多数の中空糸の充填率が、5%から50%である脱気用中空糸モジュールを得ることを特徴とする。
発明の効果
[0011]
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、多数の中空糸を含むシートを仮芯に巻き付けて筒状に保持し、筒状に保持された前記シートに、筒状のハウジングを被せた後、ハウジングを被せられたシートから仮芯を除去する。これにより、剛性の確保および中空糸の支持基体としての芯をもたないことにより小型化の要求を満たすとともに、被処理物を流す際に生じる圧力損失が小さい中空糸モジュールを、簡単かつ高精度に製造することが可能である。
図面の簡単な説明
[0012]
[図1]図1は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、本発明によって製造される脱気用中空糸モジュールの断面図である。
[図2]図2は、図1に示す脱気用中空糸モジュールの分解断面図である。
【0006】
ともに前記シートの一端に開口する各中空糸の孔を封止する工程を備え、前記樹脂が硬化する前に前記シートに前記ハウジングを被せ、前記樹脂が硬化した後、前記シートから前記仮芯を除去してもよい。なお、多数の中空糸を含むシートは、中空糸を網目状に編んだシートであってもよいが、インクなどの液体を流した場合に、全中空糸に均等に液体を接触させることができ、効率的に脱泡処理ができることから、多数の中空糸の全てが略平行に配列されたシートとすることが好ましい。
[0015]
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法によれば、筒状に保持されたシートから仮芯を除去する前に、筒状のシートの一端に樹脂を供給し、シートの一端に並ぶ多数の中空糸の一端を互いに接着するとともにシートの一端に開口する各中空糸の孔を封止する。これにより、多数の中空糸の全てが略平行に配列されたシートの場合、筒状のシートに、中空糸の長さ方向に平行な中央穴を形成することが可能となる。シートの中央穴は、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により確保されていたが、本発明に係る脱気用中空糸モジュールにおいては、芯を設けなくても、簡単に中央穴を確保することができる。
[0016]
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法においては、前記仮芯を除去されたシートの他端に樹脂を供給し、前記シートの他端に並ぶ前記多数の中空糸の他端を互いに接着するとともに前記シートの他端に開口する穴に前記樹脂を充填する工程を備えていてもよい。
[0017]
本発明によれば、筒状に保持されたシートから仮芯を除去した後、筒状のシートの他端に樹脂を供給し、シートの他端に並ぶ多数の中空糸の他端を互いに接着するとともにシートの他端に開口する穴(上記の中央穴)の他端に樹脂を充填することが可能である。シートの中央穴の他端は、従来の脱気用中空糸モジュールでは、支持基体としての芯により閉塞されていたが、本発明に係る脱気用中空糸モジュールにおいては、芯を設けなくても、中央穴の他端を簡単に閉塞することができる。
実施例
[0018]
本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を、図を参照して説明する。
まず、図1および図2に、筒状の芯をもたない脱気用中空糸モジュールの構造を示
【0009】
み上げた中空糸シート4(図5及び図7を参照)を、適当な大きさに裁断する。中空糸シート4の幅(中空糸2方向の寸法)は、糸束3を収容するハウジング本体5aの長さの整数倍よりも若干長く、かつ中空糸シート4の長さ(経糸2b方向の寸法)は、裁断した中空糸シート4を適度な張力で引っ張りながら後述する仮芯に巻き付けたときに、その原ロールの外径がハウジング本体5aの内径よりも若干小さくなる程度とする。なお、本実施例では、原ロールを二つに切断して単位ロールを得るため、中空糸シート4の幅がハウジング本体5aの長さの2倍よりも若干長くなっているが、原ロールの製作を省いて当初から単位ロールを製作するのであれば、中空糸シート4の幅はハウジング本体5aよりも若干長ければよい。その場合は、後述する原ロールの切断工程も省略される。
[0027]
(中空糸シートの巻き付け)
中空糸シート4の幅よりも長い樹脂パイプ(仮芯)11を用意する。そして、図7に示すように、この樹脂パイプ11の長さ方向と中空糸シート4の幅方向とを一致させるとともに樹脂パイプ11の両端を少し余らせたうえで、中空糸シート4を適度な張力で引っ張りながら樹脂パイプ11に巻き付ける。なお、ハウジング本体5a内における糸束3の有効膜面積(液体と接する中空糸2の表面の総面積)を0.01m〜0.5mとする。また、充填率(ハウジング本体5aの断面積と中央穴3aの面積の差を、各中空糸2の断面積の総和で割った値を百分率で表した値)としては、5%〜50%となるようにすることが好ましく、10%〜40%となるようにすることがより好ましく、特に20%〜30%となるようにすることが好ましい。
[0028]
(中空糸シートの仮止め)
薄い樹脂製の仮止シート12を用意する。そして、図8に示すように、この仮止シート12を、樹脂パイプ11に巻き付けられた中空糸シート4の外周に遊びのないように密着させて巻き付ける。仮止シート12を中空糸シート4の外周にひと巻きしたら、樹脂パイプ11から中空糸シート4が離れないように、仮止シート12の終端を仮止シート12自身に接着する。その後、所定の温度環境下に置いて所定の時間放置する。
[0029]
(原ロールの切断)
図1は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、本発明によって製造される脱気用中空糸モジュールの断面図である。 図2は、図1に示す脱気用中空糸モジュールの分解断面図である。 図3は、図1に示す糸束の下端の拡大断面図である。 図4は、図1に示す糸束の上端の拡大断面図である。 図5は、図1に示す糸束の元となる中空糸シートの拡大斜視図である。 図6は、図1に示す脱気用中空糸モジュールの働きを説明するための模式図である。 図7は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、中空糸シートの樹脂チューブへの巻付工程を説明するための斜視図である。 図8は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、中空糸シートの仮止めシートによる仮止工程を説明するための斜視図である。 図9は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、原ロールの切断工程を説明するための斜視図である。 図10は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、糸束一端の静置封止工程を説明するための斜視図である。 図11は、図10と同じく、糸束一端の静置封止工程を説明するための斜視図である。 図12は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、樹脂チューブの単位ロールからの抜去工程を説明するための斜視図である。 図13は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、糸束他端の遠心封止工程を説明するための斜視図である。 図14は、図13と同じく、糸束他端の遠心封止工程を説明するための斜視図である。 図15は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の実施例を示す図であって、ハウジング本体からのヘッダの切除工程を説明するための斜視図である。 図16は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の変形例1を示す図であって、中空糸パイプの樹脂シートへの巻付工程を説明するための斜視図である。 図17は、本発明の脱気用中空糸モジュールの製造方法の変形例2を示す図であって、中空糸パイプの樹脂シートへの巻付工程を説明するための斜視図である。
(中空糸シートの巻き付け)
中空糸シート4の幅よりも長い樹脂パイプ(仮芯)11を用意する。そして、図7に示すように、この樹脂パイプ11の長さ方向と中空糸シート4の幅方向とを一致させるとともに樹脂パイプ11の両端を少し余らせたうえで、中空糸シート4を適度な張力で引っ張りながら樹脂パイプ11に巻き付ける。なお、巻き付け回数は1回でも良いが、実用的な点からは、ハウジング本体5a内における糸束3の有効膜面積(液体と接する中空糸2の表面の総面積)を0.005m〜1.0mとすることが好ましく、特に0.01m〜0.5mとすることが好ましい。また、充填率(各中空糸2の断面積の総和を、ハウジング本体5aの断面積と中央穴3aの面積の差で割った値を百分率で表した値)としては、5%〜50%となるようにすることが好ましく、10%〜40%となるようにすることがより好ましく、特に20%〜30%となるようにすることが好ましい。
(変形例2)
変形例2では、図17に示すように、樹脂パイプ11の外周面に周方向の一方に向かう複数の爪17が形成されている。そして、中空糸シート4を爪に引っ掛けたうえで樹脂パイプ11を爪17の向きに回転させるようにして中空糸シート4を樹脂パイプ11に巻き付ける。巻き終えた後は、樹脂パイプ11を逆方向に回転させるようにして徐々に中空糸シート4から樹脂パイプ11を抜き取る。これにより、樹脂パイプ11に中空糸シート4を簡単に巻き付けることができる。なお、爪17は、樹脂パイプ11の外周面から機械的に出し入れ可能な機構とされていてもよい。樹脂パイプ11に中空糸シート4を巻き付けるときには、爪17を樹脂パイプ11の外周面から突き出させて中空糸シート4を引っ掛け、中空糸シート4から樹脂パイプ11を抜き取るときには、爪17を樹脂パイプ11内に没入させることで、爪17が中空糸シート4に干渉することなく樹脂パイプ11を取り除けるので、中空糸シート4を傷付けることがない。

Claims (3)

  1. 仮芯のまわりに、多数の中空糸を含むシートを巻く工程と、
    前記仮芯のまわりに巻かれた前記シートを筒状に保持する工程と、
    筒状に保持された前記シートから、前記仮芯を除去する工程と
    を備えることを特徴とする脱気用中空糸モジュールの製造方法。
  2. 筒状に保持された前記シートの一端に樹脂を供給し、前記シートの一端に並ぶ前記多数の中空糸の一端を互いに接着するとともに前記シートの一端に開口する各中空糸の孔を封止する工程を備え、
    前記樹脂が硬化した後、前記シートから前記仮芯を除去する請求項1に記載の脱気用中空糸モジュールの製造方法。
  3. 前記仮芯を除去されたシートの他端に樹脂を供給し、前記シートの他端に並ぶ前記多数の中空糸の他端を互いに接着するとともに前記シートの他端に開口する穴に前記樹脂を充填する工程を備える請求項1または2に記載の脱気用中空糸モジュールの製造方法。
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