JP3338087B2 - 遠心ポッティング装置 - Google Patents

遠心ポッティング装置

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JP3338087B2 JP22524792A JP22524792A JP3338087B2 JP 3338087 B2 JP3338087 B2 JP 3338087B2 JP 22524792 A JP22524792 A JP 22524792A JP 22524792 A JP22524792 A JP 22524792A JP 3338087 B2 JP3338087 B2 JP 3338087B2
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potting
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井 英 生 川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば家庭用浄水
器,医療用あるいは工業用の各種濾過装置に用いられる
中空糸膜モジュールを封止固定する際に利用されるもの
で、液状の充填接着剤を遠心力を利用して注入する遠心
ポッティング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の遠心ポッティング方法は、たとえ
ば中空糸膜モジュールのポッティングを例にとって説明
すると、たとえば図3に示すような遠心ポッティング装
置を用いて行われる。すなわち、円盤状の治具100の
上に中空糸膜101の束が挿入されたモジュールケース
102を置き、治具100を回転させてモジュールケー
ス102を所定の回転軌道に沿って旋回させる。旋回中
において、モジュールケース102の開口部105を回
転軌道の外側に向けておき、旋回時の遠心力F,F´を
利用して液状の充填接着剤104を、カップ103から
モジュールケース102内に注入するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術の場合には、モジュールケース102内に注入され
たポッティング剤104の境界面106が安定せず、図
3(b) に示すように波打ち等の現象が表れ、長時間ポッ
ティングを行わないと品質が安定しなかった。
【0004】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
填接着剤を注入する際に、充填接着剤の境界面を安定
させると共に、ポッティング時間を短くした遠心ポッテ
ィング装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、ポッティング対象物を保持し、
かつ所定の回転軸を中心に回転して回転軸を中心に前記
ポッティング対象物を旋回可能とする治具と、該治具の
中央部に配置される液状の充填接着剤を貯留する貯留部
と、該貯留部とポッティング対象物とを連結する充填接
着剤の流路となる管と、該治具を回転駆動する駆動手段
と、を備えた遠心ポッティング装置において、充填接着
剤の注入を行う際における前記駆動手段による回転数
を、遠心力を小さくしてモジュールケース内に注入され
る充填接着剤の液面を安定させる注入初期と、遠心力を
大きくして、注入された充填接着剤を圧縮し内部の空気
を抜く注入中期と、遠心力を小さくして、遠心力を作用
させつつ圧縮力を開放し、遠心力によって開放後の充填
接着剤の膨張力を緩和する注入後期とで、可変制御する
回転数制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
【0007】
【作用】本発明は、従来技術における遠心ポッティング
方法では遠心力を一定のまま開始から終了まで行ってい
たものを、初期,中期,後期の3工程に分けてそれぞれ
の遠心力を変化させたものである。
【0008】すなわち、第1工程にあっては、作用する
遠心力を小さくすることにより、注入される充填接着剤
の境界面を安定させ波打ち等を防止する。
【0009】しかし、この状態では充填接着剤内部に空
気等が混入しているために、第2工程において、遠心力
を大きくして充填接着剤を圧縮し、内部の空気を除去し
て貫通孔等のポッティング抜けを防止する。
【0010】この高圧圧縮状態から急激に大気圧まで開
放すると、充填接着剤の圧縮力が一気に開放されて、そ
の膨張力によって境界面が乱れる。境界面を乱さずに圧
力を開放するためには、充填接着剤に高い硬度が必要と
なり、硬化時間が長くかかってしまう。
【0011】そこで、本発明のように、圧縮力を一気に
開放しないで、所定の大きさの遠心力を作用させつつ圧
縮力を開放することにより、圧縮力開放時の膨張力が緩
和されて、硬度が低くとも境界面を乱さずに圧縮力を開
放することができる。
【0012】そして、本発明の遠心ポッティング装置に
あっては、治具を回転駆動する駆動手段の回転数を、充
填接着剤注入初期と、中期と、後期とで、可変制御する
ことによって充填接着剤に作用する遠心力を制御する。
【0013】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0014】図2(a) は、本発明の遠心ポッティング方
法によって、充填接着剤が注入される中空糸膜モジュー
ルの一例を示している。図示例の中空糸膜モジュール1
は全量濾過型のもので、概略、内部が中空の空所となっ
ているモジュールケース2と、このモジュールケース2
内に充填される多数本の中空糸膜3と、各中空糸膜3の
端部をモジュールケース2に固着する充填接着剤として
のポッティング剤4と、から構成されている。
【0015】モジュールケース2は筒状で、各中空糸膜
3はU字状に曲げられていて、その両端末をモジュール
ケース2の開口端部に揃えて束ねられ、各中空糸膜3の
両端末部がポッティング剤4によってモジュールケース
2に固着されている。ポッティング剤4は各中空糸膜3
同士の隙間および各中空糸膜3とモジュールケース2間
の隙間に気密状態で充填され、モジュールケース2の内
部空間と外部空間とを隔てている。
【0016】図2(b) は、本発明の遠心ポッティング装
置の概略図である。
【0017】すなわち、所定の回転軸を中心にして回転
する円盤状の治具5と、この治具5を回転駆動するため
のモータ6と、治具5の中心部に配置されるポッティン
グ剤を貯留するカップ7と、を備えている。また、モー
タ6は制御手段Cによって、注入初期と、中期と、後期
とで、その回転数が制御される。
【0018】この治具5上に、中空糸膜3が挿入された
状態のポッティング対象物としてのモジュールケース2
がカップ7を取り囲むように複数セットされる。
【0019】モジュールケース2は、その中心軸が回転
半径方向に沿うように配置され、ポッティング剤4が注
入される開口部が半径方向外側に向けられている。そし
て、モジュールケース2の開口部にはポッティング用の
アダプタ8が装着され、このアダプタ8が、管としての
チューブ9を介してカップ7に連結されている。
【0020】そして、治具5を回転させることによっ
て、モジュールケース2を所定の回転軌道上に沿って旋
回させ、旋回時の遠心力を利用して、カップ7に貯留さ
れたポッティング剤4を、チューブ9およびアダプタ8
を介して各モジュールケース2に注入する。
【0021】ポッティング工程は、図1に示すように、
初期の第1工程と,中期の第2工程と,後期の第3工程
に分けられ、各工程ごとに遠心力を変化させるようにな
っている。この実施例では、遠心力の制御はモータ6の
回転数を制御することによって行われるが、その他回転
軌道半径を変化させるようにしてもよい。
【0022】第1工程では、図1(a) に示すように、遠
心力を小さくしてモジュールケース2内に注入されるポ
ッティング剤4の境界面10を安定させる。この実施例
では、治具5の回転数を低くして遠心力F1を小さくす
ることにより、ポッティング剤4の境界面10が安定し
た状態で注入され、境界面10の波打ち等が防止され
る。
【0023】しかし、この状態ではポッティング剤4に
作用する遠心力は小さいために、内部に空気11等が混
入しており、第2工程において、遠心力F2を大きくし
てポッティング剤4を高圧圧縮し、内部の空気11を除
去して貫通孔等のポッティング抜けを防止する(図1
(b) 参照)。
【0024】そして、この高圧圧縮状態より大気圧に開
放するにはポッティング剤4に高い硬度が必要になるた
め、第3工程において、遠心力F3を小さくして(図1
(c)参照)、大気圧に開放後の膨張力F4を緩和させる
(図1(d) 参照)。
【0025】すなわち、高圧圧縮状態からいきなり大気
圧状態(装置が停止した状態)にしてしまうと、その圧
縮力(膨張力)が一気に開放されてしまい、その膨張力
によって境界面を乱さずに保持するためには充填接着剤
に高い硬度が必要になる。そこで、低圧圧縮状態にて一
端保持することによって、境界面を押えた状態にて圧縮
力(膨張力)を弱めることができるので、大気圧状態に
なった時、その膨張力によって境界面を乱さずに保持し
やすくなり安定化につながる。
【0026】この点を、より詳細に説明すると、装置を
停止させるためには、充填接着剤が形状を自己保持(斜
めにしても充填接着剤の境界面が変化しない状態)でき
るだけの硬度が有ればよい。高圧圧縮状態からいきなり
大気圧状態(装置が停止した状態)にしたときと、低圧
圧縮状態にて一端保持した後に大気圧状態にしたときで
は、大気圧解放後(装置停止時)の圧縮力(膨張力)を
自己保持するために必要な充填接着剤の硬度に差が生じ
る。言い換えれば、低圧圧縮状態にて一端保持した後に
大気圧解放する場合は、充填接着剤の硬度が低くても形
状を自己保持できるということになり、硬化時間が短く
てもすむことになる。
【0027】このように、ポッティング剤4に作用する
遠心力を、第1,第2,第3工程ごとに変化させること
により、モジュールケース2内のポッティング剤4の境
界面10を安定させると共に、ポッティング時間を短く
することが可能となった。
【0028】因みに、実験によれば、ポッティング条件
を、従来は約60Gにて20分間行っていたものを、初
期の第1工程では10G,4分間、中期の第2工程では
60G,2分間、後期の第3工程では3G,3分間にて
行った結果、当初20分間必要であったポッティング時
間が9分間ですみ、また、ポッティング剤4の境界面1
0の安定化をも実現できた。
【0029】上記第3工程における遠心力の制御は、数
段階に渡ってモータ6の回転数を小さくしてもよく、ま
た、無段階に回転数を低下させるようにしてもよい。
【0030】なお、上記実施例では全量濾過タイプの中
空糸膜モジュールを例にとって説明したが、本発明はこ
のような全量濾過タイプのものに限定されるものではな
く、モジュールケースの両端開口部をポッティングした
クロスフロータイプの中空糸膜モジュール等、種々のタ
イプの中空糸膜モジュール、及び他のポッティング対象
物に広く適用することができることはもちろんである。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上の構成および作用を有する
もので、ポッティング開始から終了までを3工程に分け
て、それぞれの工程で遠心力を変化させて最適な遠心力
を作用させるようにしたので、ポッティング対象物内の
充填接着剤の境界面の安定化を図ることができると共
に、ポッティング時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) 〜(d) は本発明の遠心ポッティング方
法の各工程を説明するための模式的断面図である。
【図2】図2(a) は本発明の製造方法によって封止固定
された中空糸膜モジュールの一例を示す縦断面図、図2
(b) は本発明のポッティング方法に用いられる装置の一
例を示す概略図である。
【図3】図3(a) は従来の遠心ポッティング方法が適用
される装置の概略図、同図(b)はポッティング剤の波打
ち状態を模式的断面図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール 2 モジュールケース 3 中空糸膜 4 ポッティング剤(充填接着剤) 5 治具 6 モータ 7 カップ 8 アダプタ 9 チューブ 10 境界面 11 空気

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポッティング対象物を保持し、かつ所定の
    回転軸を中心に回転して回転軸を中心に前記ポッティン
    グ対象物を旋回可能とする治具と、 該治具の中央部に配置される液状の充填接着剤を貯留す
    る貯留部と、 該貯留部とポッティング対象物とを連結する充填接着剤
    の流路となる管と、 該治具を回転駆動する駆動手段と、を備えた遠心ポッテ
    ィング装置において、 充填接着剤の注入を行う際における前記駆動手段による
    回転数を、 遠心力を小さくしてモジュールケース内に注入される充
    填接着剤の液面を安定させる注入初期と、 遠心力を大きくして、注入された充填接着剤を圧縮し内
    部の空気を抜く注入中期と、 遠心力を小さくして、遠心力を作用させつつ圧縮力を開
    放し、遠心力によって開放後の充填接着剤の膨張力を緩
    和する注入後期とで、可変制御する回転数制御手段と、
    を備えたことを特徴とする遠心ポッティング装置。
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