JP2719827B2 - 中空糸型流体処理装置の製造方法 - Google Patents

中空糸型流体処理装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、血液透折器、血漿分離器、血液濾過器、血
漿成分分離器、腹水濃縮器、腹水濾過器等の体液処理装
置の製造方法の改良に関するもので、特に中空糸膜の開
口端部をパラフィンワックスでシールし、該中空糸膜を
ハウジングに装着する体液処理装置の製造方法に関する
ものである。
なお、本発明は、動植物等の細胞培養容器、工業用の
流体処理装置、医薬品、食品等の精製、分離、濾過装
置、その他あらゆる流体処理装置の製造にも使用するこ
とができる。
[従来の技術及びその課題] 現在、中空糸膜を装填した流体処理装置が大量に生産
されている。
通常、中空糸膜は所定の長さに切断され、両端部が開
口された状態でハウジング内に装着固定される。
中空糸膜をハウジング内に装着固定する方法として、
中空糸膜の材質に応じて次の方法が実施されている。
例えば、中空糸膜が気密性の高い材質より構成されて
いる場合は、特公昭62−31962号記載の方法により、中
空糸膜端部へのシールとハウジング内への装着が同時に
行える。
しかしながらこれらの方法は固定剤付近の中空糸膜が
つりあがって、中空糸膜の有効面積が減少し好ましくな
い。
中空糸膜の釣り上がりを防止するには、中空糸膜をハ
ウジング内に固定する際に、大きな遠心力を付与するこ
とが必要となる。
しかしながら特公昭62−31962号の方法は、中空糸膜
内の空気の体積膨張、固定剤の粘度、遠心力の大きさに
より調整されるため、適用できる範囲が狭い欠点があ
る。
大きな遠心力を付与するには、中空糸膜内の温度を
上昇させる、高粘度の固定剤を使用する、中空糸膜
端部の切断部分を長くとる等の手段が考えられる。しか
し、の手段では、温度が上昇しすぎるとエアの発生が
増大し、固定剤中に混入して製品化が困難である。また
の手段では、中空糸膜の外周に固定剤が侵入できな
い。またの手段では、コスト面で高くなり、生産効率
が低下する。
このため、固定剤の粘度を800〜2,000CPS、所定の遠
心力を付与するための回転数を500〜650rpmの範囲内で
生産される。しかし、回転数が500〜650rpmの範囲内だ
と、中空糸膜のつり上りが3〜4mm発生し、中空糸膜の
有効面積の減少を避けることができない。
また、ガス透過性の高い材質から構成される中空糸膜
に使用する場合は、固定剤が中空糸内部へ深く侵入しす
ぎて、後に中空糸端部を切断して開口する際に、中空糸
端部が開口できないので実質的に使用できなかった。
このため、ガス透過性の高い材質から構成される中空
糸膜はハウジングに装着固定する前処理として、例えば
特開昭58−3772号記載のように、端部の開口した中空糸
膜をハウジング内に装填し2度に亘って固定剤を注入し
て、該中空糸膜をハウジングに装着する方法がある。
また、中空糸膜がポリエチレン、ポリロピレン、ポリ
スルホン等の熱可塑性樹脂の場合、熱によりシールする
方法も行われている。
しかしながら、これらの方法の場合、最初に充填する
固定剤の量にばらつきがあったり、また充填操作の手順
ミスより過剰の固定剤が充填されたりして、中空糸膜の
開口部を完全にシールすることが困難であった。
仮にシール不良が生じた場合、シール不良箇所に固定
剤を充填する時は、中空糸膜の開口部内に固定剤が侵入
し、後の切断工程で中空糸膜の端部が開口されない箇所
が発生する。
このような中空糸膜では、使用時に流体が流通できな
いため未開口部に残血等が生じ、また中空糸膜の有効面
積の減少より充分な膜性能を維持することができなくな
る。
また、中空糸膜の開口端部を熱シールする方法は、温
度のばらつきや中空糸膜の溶融量により、開口部のシー
ル状態が不均一となり完全にシールすることが困難であ
った。
また、前述した気密性の高い材質より構成される中空
糸膜でも、開口部のみシールすることは可能であるが、
種々の製造条件面での管理が難しく、また所定本数以上
の中空糸膜をハウジング内に装填する場合は、装填密度
が高くなりぎて、各中空糸膜間に固定剤が充分に侵入し
ないためシール不良が発生するおそれもあり好ましくな
い。
以上の課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討
を重ねた結果、次の発明に到達した。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、 次の各工程よりなる中空糸型流体処理装置の製造方法
を提供する。
中空糸膜の端部をパラフィン浴に浸漬してパラフィン
ワックスを、 中空糸膜の端部を開口するために切断する位置Bに達
しないように侵入させて固化させ、中空糸膜の端部を閉
塞する工程、 の中空糸膜をハウジング内に収納して、ハウジング
に遠心力を付与しつつ、固定剤を注入して、中空糸膜の
端部(パラフィンワックスの固化部を含む)の最端部
O′から前記Bより上部の位置Cまで固定剤内に埋設し
てハウジング内に固定する工程と、 の中空糸膜を前記Bで切断して両端部を開口する工
程、 本発明において、中空糸膜開口部の閉塞剤としての条
件を検討した結果、 (a)低粘度であり硬化時間が早く取り扱いやすい物質
であること。
(b)硬化した後も、閉塞剤付近の中空糸膜のつりあが
りが生じないこと。
(c)中空糸膜の材質、固定剤の成分と異なる成分から
構成されていること。
等の条件を満足する閉塞剤が好ましいことがわかり、鋭
意検討を重ねた結果、パラフィンワックスが最も好適で
あることを見出した。
中空糸膜の開口端部をパラフィンワックスで閉塞する
手段として、加熱により溶融したパラフィンワックス浴
の中に中空糸膜の端部を浸漬し、パラフィンワックスを
室温に冷却することにより硬化させ、閉塞する。
例えば、第1図に示すようにパラフィンワックス1を
加温して溶融し、該パラフィンワックス1の温度を融点
より1〜20℃高めに維持して、粘度を5,000CPS以下に調
整する。該パラフィンワックス1浴中に中空糸膜2の開
口端部3を浸漬すると、パラフィンワックス1は毛管現
象により中空糸膜2の内部(OA)まで侵入する。
その後パラフィンワックス1の熱が、中空糸膜2に吸
収され、浴の温度が融点以下に低下するとゲル化が始ま
り、毛管現象はストップする。このようにして中空糸膜
2の開口端部3は、パラフィンワックス1に閉塞される
ことになる。
他方パラフィンワックス1浴の温度が、融点より20℃
以上高くなると、パラフィンワックス1の熱が、中空糸
膜2に吸収されてゲル化する前に、中空糸膜2の内部
(OB、Bの位置は、中空糸膜2を固定剤で固定した後、
中空糸膜2の端部を開口するために、切断する位置であ
る。O′Cは、中空糸膜2が固定剤で覆われる部分であ
る。)まで侵入し、中空糸膜端部を開口できない場合が
あるので好ましくない。
従ってパラフィン浴の温度Tは、パラフィンワックス
の融点をtとすると、 T≦(t+20)℃ に調整するのが好ましい。
このようにして端部を閉塞した中空糸膜は、ハウジン
グ内に装填され、該ハウジングに遠心力を付与しつつ、
ハウジング端部に固定剤を注入することにより装着固定
させる。
本発明においては、中空糸膜をハウジング内に固定す
る種々の条件として、固定剤の粘度は800〜2,000CPS、
遠心力は700rpm以上であれば中空糸膜のつり上がりを1m
m以内に調整することができる。
本発明においては、中空糸膜の開口端部をあらかじめ
確実に閉塞し、かつ固定しているため、中空糸膜に大き
な遠心力を付与しても、遠心中に中空糸膜端部がたわむ
ことなく、つり上りを最小限に抑えることができる。
しかる後、該中空糸膜端部を切断して開口して、流体
の導出入口を有するキャップをハウジングの端部に装着
して流体処理装置の組立てを完了する。
実施例1 所定の寸法に切断された内径200μm、膜厚8μmの
セルロースからなる中空糸膜を8,000本束ねて、該中空
糸膜束の開口端部を70℃〜80℃に加温溶融したパラフィ
ンワックス浴中に浸漬して、パラフィンワックスを冷却
固化することにより閉塞した。
これらの中空糸膜束をハウジング内に装填し、該ハウ
ジングを遠心分離器の固定ケース中に、装着した。
該ハウジングに、回転数700rpmで遠心力を付与しつつ
ポリウレタンを前記ハウジング端部に注入して固化させ
た。
しかる後、中空糸膜の切断を行い中空糸の開口状態を
調べた。
本発明により製造した体液処理装置は中空糸膜の穴づ
まり、パラフィンワックスの残留、中空糸の膠着による
リークも全く発生しなかった。
また、表1に示すように、比較例1(特公昭62−3196
2号の方法)と比較しても本発明により得られた体液処
理装置は、有効面積が大きく、かつ限外濾過性能に優れ
ている等、性能面で優れていることが良くわかる。
これは、比較例1により製造された体液処理装置は、
固定剤付近の中空糸膜がつりあがった分のみ有効面積が
減少し限外濾過量が低下したものと考えられる。
実施例2 所定の寸法に切断された200μm、40μmのポリスル
ホンからなる中空糸膜を6,000本束ねて、該中空糸膜の
開口端部を70〜90℃に加温溶融した融点70℃のパラフィ
ンワックス浴中に浸漬して、パラフィンワックスを冷却
固化することにより閉塞した。
以下、第1実施例と同様に該中空糸膜束をハウジング
内に装着固定して、該中空糸膜端部を切断して、目詰ま
り状態を調べた。
その結果を表2に示す。
表2の結果により、本発明(実施例2)より製造した
流体処理装置は、比較例2(特開昭58−3772号の方
法)、比較例(ポリスルホンからなる中空糸膜の端部を
熱により溶融して閉塞する方法)よりも目詰まり発生率
が皆無であることがわかる。
実施例3 所定の寸法に切断された内径175μm、膜厚25μmの
エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中空糸膜
を10,500本束ねて、該中空糸膜の開口端部を60℃〜80℃
に加温溶融した融点60℃のパラフィンワックス浴中に浸
漬してパラフィンワックスを冷却固化することにより閉
塞した。
以下、第1実施例と同様に該中空糸膜束をハウジング
内に装着固定して、該中空糸膜端部を切断して、目詰ま
り状態を調べた。
その結果を表3に示す。
表3の結果より、本発明により製造した流体処理装置
(実施例3)は比較例4(特公昭58−3772号)と比較例
5(エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中空
糸膜の端部を目詰まりにより溶融して閉塞する方法)と
比較して目詰まり発生率が皆無であることがわかる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明では、中空糸膜の材質、形
状、構成をとわずに、開口端部のシールが可能であり、
中空糸膜端部の目詰まりや固定剤付近での吊り上がりに
よる膜性能での低下が皆無であり、高品質な体液処理装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、中空糸膜の開口端部をパラフィンワックスで
閉塞する工程の概略図である。 図中、1はパラフィンワックス、2は中空糸膜を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の各工程よりなることを特徴とする中空
    糸型流体処理装置の製造方法。 中空糸膜の端部をパラフィン浴に浸漬してパラフィン
    ワックスを、 中空糸膜の端部を開口するために切断する位置Bに達し
    ないように侵入させて固化させ、中空糸膜の端部を閉塞
    する工程、 の中空糸膜をハウジング内に収納して、ハウジング
    に遠心力を付与しつつ、固定剤を注入して、中空糸膜の
    端部(パラフィンワックスの固化部を含む)の最端部
    O′から前記Bより上部の位置Cまで固定剤内に埋設し
    てハウジング内に固定する工程、 の中空糸膜を前記Bで切断して両端部を開口する工
    程、
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