JP2006082035A - 中空糸膜モジュールの製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中空糸膜束の接着集束部において充填物を用いずに中空糸膜を分散させるとともに、中空糸膜の接着性や中空糸膜表面からの懸濁物質の剥離性を向上できる中空糸膜モジュールの製造方法を提供しようとするものである。
【解決手段】複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束の両端部を接着集束する中空糸膜モジュールの製造方法であって、接着集束する前の前記中空糸膜束の一方の端部が折り曲げ部を有し、他方の端部が接着集束部にウェーブを付与された部分と開口部を有していることを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は中空糸膜モジュールの製造方法に関し、さらに詳しくは、中空糸膜モジュールの製造工程や構成部材を削減できると同時に、接着集束部での中空糸膜の分散性や接着性を向上させ、中空糸膜表面の懸濁物質の剥離性も向上できる中空糸膜モジュールの製造方法に関する。
一般に中空糸膜モジュールは、およそ数百本〜数万本の中空糸膜が束ねられた中空糸膜束をケース内に収納し、該中空糸膜束の端部を樹脂で接着集束する構成になっている。
特許文献1には、中空糸膜束を分散配置した状態で接着集束する方法が開示されている。これは、一般的に接着集束部の断面積に対して、中空糸膜の総断面積が30〜60%程度であるため、接着集束部の断面内に中空糸膜を均一に分散した状態で接着集束するのが困難なためである。
しかし、特許文献1に記載の充填物のような中空糸膜を分散配置させる部材を設置すると、中空糸膜モジュールの製造工程が増えるばかりか、該部材の製作などによる中空糸膜モジュール全体のコストアップにつながる。
一方、特許文献2に開示されているように、中空糸膜束の端部を折り曲げると中空糸膜束の嵩が増加し、充填物を設置しなくても接着集束部で中空糸膜を分散配置させることが可能になるばかりか、目止めが不要になり中空糸膜モジュールの製造工程の削減にもつながる。
しかし、一端をループ状にすると中空糸膜束の嵩が増加しすぎて中空糸膜の挿入本数が減少し、ろ過効率が低下する。また、中空糸膜が連続糸の状態で折り曲げられたりループ状にされたりしているので、製膜時に中空糸膜内に注入された注入液が中空糸膜外に抜けにくく、中空糸膜束の乾燥不足による接着不良を生じるなどの問題がある。
特許第2920543号公報(第4欄第15〜32行目) 特開平11−165047号公報([0012]〜[0015]段落)
本発明の目的は、上述した従来の問題を解消し、中空糸膜束の接着集束部において充填物を用いずに中空糸膜を分散させるとともに、中空糸膜の接着性や中空糸膜表面からの懸濁物質の剥離性を向上できる中空糸膜モジュールの製造方法を提供しようとするものである。
上記目的を達成する本発明の中空糸膜モジュールの製造方法は、下記の特徴を有するものである。
(1) 複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束の両端部を接着集束する工程を有する中空糸膜モジュールの製造方法であって、前記中空糸膜束の一方の端部に折り曲げ部を形成し、前記中空糸膜束の他方の端部に開口部を設けつつウェーブを形成した後に、前記中空糸膜の両端部を接着収束することを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
(2) 前記両端部の接着集束部を形成する接着用樹脂の端面間の中空糸膜を弛緩状態にして接着収束することを特徴とする(1)記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
本発明によれば、以下に説明するとおり、接着収束部において充填物を用いることなく中空糸膜束を分散させることができ中空糸膜モジュールのコストダウンができる上に、接着集束部の接着性や中空糸膜表面からの懸濁物質の剥離性も向上させることができる。また、中空糸膜の挿入本数も減少させる必要がない。
本発明の最良の実施形態を、上水のろ過装置として適用される中空糸膜モジュールを例にとって、図面を参照しながら以下に説明する。
図1は本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法の概略断面図である。この中空糸膜モジュールは、数百本〜数万本の中空糸膜が束ねられて構成された中空糸膜が一定長に揃えられ、中空糸膜束2として筒状ケース1内に収容されている。そして、中空糸膜束2の一方の端部が折り曲げ部3を有し、他方の端部がウェーブ4を付与された部分と開口部5を有している。筒状ケース1に挿入するときの中空糸膜束2は、一方の端部(折り曲げ側)はソケット6aの端面から15〜25mm程度外側に突出させ、他方の端部(ウェーブ側)は、ソケット6bの端面から外側に突出しないようにセットする。ここで、ウェーブとは中空糸膜が波形状になっていることを指し、波長(波形の山から山もしくは谷から谷の長さ)は1〜50mm程度で、波高(谷から山までの高さ)は0.1〜5mm程度である。
次いで、筒状ケース1のソケット6a、6bに注型キャップ7a、7bをそれぞれ装着する。さらに注型キャップ7b側にはピン8を複数本差し込み、かつその後端部をピン抜け防止板9で抑えるようにする。これらピン8は、接着集束部に貫通孔10を形成すると同時に、中空糸膜を分散させ偏在させないようにするためのものである。またこのとき、遠心ポッティング後に両端の接着集束部間で中空糸膜束2が弛緩状態になるように、筒状ケース1内で中空糸膜束2を弛ませておく。
ここで、中空糸膜束2を構成する中空糸膜の素材は特に限定されず、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、セルロース、酢酸セルロース、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレンなどや、これらの複合素材を例示することができる。なかでも、ポリフッ化ビニリデンは耐薬品性に優れているため、中空糸膜を定期的に薬品洗浄することで中空糸膜のろ過機能が回復し、中空糸膜モジュールの長寿命化につながって好ましい。
また、中空糸膜の外径は0.3〜3mmの範囲であることが好ましい。これは、中空糸膜の外径が小さすぎると、中空糸膜モジュールを製作する際の中空膜取り扱い時や、中空糸膜モジュールを使用する際のろ過、洗浄時などに中空糸膜が折れて損傷するなどの問題があり、逆に外径が大きすぎると同じサイズの筒状ケース内に挿入できる中空糸膜の本数が減ってろ過面積が減少するなどの問題があるからである。さらに、中空糸膜の膜厚は0.1〜1mmの範囲であることが好ましい。これは、膜厚が小さすぎると、外圧式中空糸膜モジュールの場合、圧力で膜が折れるなどの問題があり、逆に膜厚が大きいと圧損や原料代の増加につながるなどの問題がある。
上記のように組み立てられた容器は遠心ポッティング成形機にセットし、鉛直方向の回転軸O−O’を中心に回転させながら、注入管11a、11bからそれぞれ接着用樹脂12a、12bを注入し、中空糸膜束2の両端を同時に遠心ポッティングする。接着用樹脂12a、12bには、汎用品で安価であり、水質にも影響を与えないエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシアクリレート樹脂などの高分子材料を用いることが好ましい。
従来の製造方法では、筒状ケースに挿入した中空糸膜束の両端が開口部を有していたため、まず注入管11aから図示しない目止め用樹脂を注型キャップ7a側にポッティングしていた。これは、後からポッティングする接着用樹脂12aが中空糸膜束2の中空糸膜内に浸入するのを確実に防止する目的があったためである。しかし、本発明においては、注入キャップ7a側の中空糸膜束2の端部は折り曲げ部3を有しているため、接着用樹脂12aが中空糸膜内に浸入することがなく、目止め用樹脂をポッティングする必要がなくなって、目止め工程と目止め用樹脂を削減することができた。
また、接着用樹脂12a、12bと中空糸膜との接着不良を防止するために、中空糸膜束2を筒状ケース1に挿入する前に、中空糸膜の製膜時に中空糸膜内に注入された注入液を除去し、中空糸膜束2を乾燥した状態にしておく必要がある。本発明においては、中空糸膜束2の一方の端部(ウェーブ側)が開口部5を有しているため、中空糸膜が連続糸の状態にあり開口部を有さない場合に比べて、注入液を除去し中空糸膜束2を乾燥させる工程が短時間で容易に行え、接着性も向上する
さらに、本発明においては、中空糸膜束2の一方の端部は折り曲げ部3を有し、他方の端部はウェーブ4を付与された部分を有しているため、接着集束部において中空糸膜束2の嵩が増加した。その結果、上述したように従来は、接着集束部に充填物などを設置し中空糸膜束2が接着集束部の断面内で均一に分散するようにしていたが、本発明においては、それらの部材を用いることなく中空糸膜を均一に分散させることが可能となり、中空糸膜モジュールのコストダウンが可能となるのである。
ここで、中空糸膜に折り曲げ部3と開口部5を設ける方法としては、例えば、製膜時に中空糸膜を平行カセで巻取った後、一方の端部を押しつぶして折り曲げ部3を形成し、他方の端部をカットして開口部5を形成すればよい。
また、中空糸膜にウェーブ4を付与する方法としては、中空糸膜の製造時に走行中の中空糸膜に対して一定間隔でウェーブを付与し、一定長に揃えたときに一方の端部にウェーブ4がくるようにしてもよいし、筒状ケース1に挿入する前の一定長に揃えたときに一方の端部にだけウェーブ4を付与してもよい。
次に、接着用樹脂12a、12bが固化した後、ピン抜け防止板9を取り外してピン8を抜き取り、更に注型キャップ7a,7bを取り外すと、ソケット6a側の端部では、接着用樹脂12aがソケット4aの端面から突出状態になっており、図2に示すように突出部分をカッター等によりカット位置Cで切断除去すると、中空糸膜束の開口面13が得られる。カット前に中空糸膜が折り曲げ部を有していた関係で、開口面13の中空糸膜の配置は折り曲げ部がなかった場合に比べて不規則になっている。また、ソケット6b側の端部は突出部分がないため、そのような切断除去作業は必要ない。
以後は、製品用キャップ14a,14bを装着することにより、図3に示すような中空糸膜モジュールを得ることができる。
中空糸膜は、ソケット6a側では、接着用樹脂12aによって中空糸膜相互間のみが接着集束されており、端面は開口面13になっている。一方、ソケット6b側では、接着用樹脂12bが中空糸膜の内部にまで浸入し、中空糸膜の相互間が接着集束されるとともに中空糸膜の端面も封止されている。また、ソケット6b側では、固化した接着樹脂12bに複数個の貫通孔10が設けられている。
筒状ケース1は、ケース本体17の両端部にソケット6a、6bを装着して構成されている。さらに、ソケット6a、6bの端部にはそれぞれ製品用キャップ14a、14bが取り付けられている。ソケット6aおよび製品用キャップ14aには、排水口16、ろ過水出口18が設けられており、一方、ソケット6bおよびキャップ14bには供給口15、19が設けられている。
ケース本体17、ソケット6a、6bおよび製品用キャップ14a、14bの材質としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィンや、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシ(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン(ETFE)、三フッ化塩化エチレン(PCTFE)、エチレン・三フッ化塩化エチレン(ECTFE)、フッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素系樹脂、そしてポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素樹脂、さらにポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体樹脂(ABS)、アクリロニトリル-スチレン共重合体樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などが単独または混合して用いられる。また、樹脂以外ではアルミニウム、ステンレス鋼などが好ましく、さらに、樹脂と金属の複合体や、ガラス繊維強化樹脂、炭素繊維強化樹脂などの複合材料を使用してもかまわない。また、ケース本体2、ソケット6a、6bおよび製品用キャップ14a、14bは同一の材質でもそれぞれ異なる材質でもかまわない。
上記構成からなる中空糸膜モジュールによる原水の処理は次のようにして行われる。
まず、ソケット6bに設けた供給口15またはキャップ14bに設けた供給口19から原水を中空糸膜モジュール内に供給する。供給口19から供給される場合、原水は複数の貫通孔10を通ってろ過領域(図3のLの区間)に到達する。筒状ケース1内のろ過領域に到達した原水は、排出口16から排出されるまでの間に、一部が中空糸膜束9の各中空糸膜を透過して中空糸膜の内部に浸入する。中空糸膜の内部に浸入したろ過水は中空糸膜束2端部の開口面13から製品用キャップ14aに集められてろ過水出口18から取り出される。中空糸膜を透過しなかった濃縮水は、排出口16から排出される。
このような一定時間のろ過工程が終了すると、ろ過水または圧縮性気体をろ過水出口18側から原水側へ流す逆洗や、圧縮性気体を混入させた原水または圧縮性気体のみを供給口19側から供給し、モジュール内に蓄積した懸濁物質を排出するエアスクラビングを行う。このとき、本発明においては、中空糸膜が前記ろ過領域において弛緩状態にあるので、中空糸膜どうしが揺れて接触し、表面に付着した懸濁物質が剥離し易くなる。
ここで、図3に示す実施態様では、弛緩の程度は、両端の接着用樹脂12a、12bの端面間の距離Lに対して、同区間の中空糸膜の実際の長さがLより大きく、1.05L以下となるようにすることが好ましい。すなわち、中空糸膜が弛緩状態にあると揺れの程度が大きくなるため、表面に付着した懸濁物質を剥離し易くなるが、弛緩の程度が大きすぎると、筒状ケース1内に占める中空糸膜の容積が大きくなり中空糸膜が自由に動けなくなるので、逆に揺れの程度が小さくなり、表面に付着した懸濁物質が剥離しにくくなるため、上記の程度、弛緩状態にあることが好ましい。
また、図3においては中空糸膜にウェーブ4を付与する部分と付与しない部分(直線状の部分)との境界が接着用樹脂12bの端面と一致している。しかしながら、図4に示すように両端の接着用樹脂12a、12bの端面間の距離Lに対して、接着用樹脂12bの端面から0.1L程度内側の部分まで中空糸膜にウェーブ4が付与されていてもよい。0.1Lより大きくなると、ろ過部分の中空糸膜束の嵩が増すことにより、エアスクラビング時に中空糸膜の揺れの程度が低下し、中空糸膜表面に付着した懸濁物質が剥離し難くなる。
なお、上記実施態様では、筒状ケース1内に直接中空糸膜束を接着固定した中空糸膜モジュールについて説明したが、図5に示すように筒状ケースを構成するハウジング20a、20b内に中空糸膜束2を構成部材とする中空糸膜カートリッジ21を装着する、いわゆるカートリッジ型の中空糸膜モジュールでもあってもかまわない。また、図6に示すように、浸漬槽22に浸漬して吸引ろ過する浸漬型モジュール23であってもかまわない。
<実施例1>
図1に示す中空糸膜モジュールの製造方法を用いて中空糸膜モジュールの製造を行った。ただし、ろ過領域(図3のLの区間)の中空糸膜を弛緩状態としなかった。まず、筒状ケース1に中空糸膜束2を挿入する前に中空糸膜の乾燥を行った。折り曲げ部3を上に、開口部5を下にして乾燥機の中に吊しておいた結果、製膜時に中空糸膜内に注入された注入液が開口部5から流れ落ち、約5時間で中空糸膜を乾燥できた。乾燥後、中空糸膜束2を筒状ケース1に挿入すると、中空糸膜束2の一方の端部に折り曲げ部3を設け、他方の端部に波長30mm、波高1.5mmのウェーブ4を付与したことで、中空糸膜束2の両端部のみ嵩が増加し、筒状ケース1に収容するだけで中空糸膜束2がソケット6a、6bの横断面内全体に分散した。よって、従来は使用していた中空糸膜を分散する部材を用いる必要がなくなり、部材のコストと該部材を設置する工程を削減できた。さらに、中空糸膜束2の一方の端部に折り曲げ部3を設けたことで、接着用樹脂12aをポッティングする前に目止め用樹脂をポッティングする必要がなくなり、目止め用樹脂と目止め工程の削減ができた。
また、上記中空糸膜モジュールの製造方法を用いて製造した中空糸膜モジュールを用いて、ろ過水の生成を行った。その結果、1週間で供給口19とろ過水出口18の差圧が150kPaに達した。
<実施例2>
両端の接着用樹脂12a、12bの端面間の距離が1800mmであったのに対し、ろ過領域である同区間の中空糸膜の長さを約1855mmとして弛緩状態とした以外は、実施例1と同様の中空糸膜モジュールの製造方法を用いて中空糸膜モジュールを製造し、ろ過水の生成を行った。その結果、モジュール製造時において実施例1と同じ効果があった他に、ろ過水生成時において中空糸膜が弛緩状態にあったため、エアスクラビング時に中空糸膜どうしが揺れて接触し、表面に付着した懸濁物質が剥離し易く、約3週間経っても供給口19とろ過水出口18との差圧は150kPaにならなかった。
<比較例1>
中空糸膜を製膜時に平行カセで巻き取って中空糸膜束とし、一方の端部をカットして開口部を設けることをせずループ状にした以外は実施例1と同様の中空糸膜モジュールの製造方法を用いて中空糸膜モジュールを製造した。中空糸膜束2を筒状ケースに挿入する前の乾燥工程において、実施例1と同様に折り曲げ部を上に、ループ状になっている端部を下にして乾燥機内に吊した。しかし、中空糸膜が連続糸の状態になっており中空糸膜内の注入液の抜き取りが容易でなかったため、乾燥工程に実施例1の2倍の10時間以上を要し、生産性が大幅に低減した。また、一方の端部がループ状になっているため中空糸膜束2の嵩が大幅に増加し、筒状容器に挿入できる中空糸膜の本数が実施例1に比べて約2割減少し、ろ過効率が低下した。
<比較例2>
実施例1において、中空糸膜束の折り曲げ部3を開口部に変更した以外は実施例1と同様の中空糸膜モジュールの製造方法を用いて中空糸膜モジュールを製造した。折り曲げ部から開口部に変更した側は中空糸膜束を筒状ケース1に収納しても、中空糸膜束がソケット6aの横断面内全体に分散しなかったため、中空糸膜束を分散配置するための充填物を挿入した。また、端部が開口しているため接着用樹脂をポッティングする前に目止め用樹脂をポッティングした。その結果、実施例1と比較すると、製造工程および中空糸膜モジュール部材の増加につながった。
<比較例3>
実施例1において、開口部5を有する側の中空糸膜束の端部にウェーブ4を付与しなかった以外は実施例1と同様の中空糸膜モジュールの製造方法を用いて中空糸膜モジュールを製造した。開口部5側はウェーブ4を付与しなかったため、中空糸膜束を筒状ケース1に収納しても、中空糸膜束がソケット6bの横断面内全体に分散せず、中空糸膜束を分散配置するための充填物を挿入した。その結果、実施例1と比較すると、製造工程および中空糸膜モジュール部材の増加につながった。
本発明の中空糸膜モジュールは、上水用途に限らず、下水用途や産業用水用途などにも応用することができ、また、これらに限られるものではない。
本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法の一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法の一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法を用いて製造した中空糸膜モジュールの一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法を用いて製造した中空糸膜モジュールの一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法を用いて製造した中空糸膜モジュールの一例を示す概略縦断面図である。 本発明に係る中空糸膜モジュールの製造方法を用いて製造した中空糸膜モジュールの一例を示す概略縦断面図である。
符号の説明
1 筒状ケース
2 中空糸膜束
3 折り曲げ部
4 ウェーブ
5 開口部
6a、6b ソケット
7a、7b 注型キャップ
8 ピン
9 ピン抜け防止板
10 貫通孔
11a、11b 注入管
12a、12b 接着用樹脂
13 開口面
14a、14b 製品用キャップ
15 供給口
16 排水口
17 ケース本体
18 ろ過水出口
19 供給口
20a、20b ハウジング
21 中空糸膜カートリッジ
22 浸漬槽
23 浸漬型モジュール

Claims (2)

  1. 複数本の中空糸膜からなる中空糸膜束の両端部を接着集束する工程を有する中空糸膜モジュールの製造方法であって、前記中空糸膜束の一方の端部に折り曲げ部を形成し、前記中空糸膜束の他方の端部に中空糸膜の開口部を設けつつウェーブを形成した後に、前記中空糸膜の両端部を接着収束することを特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  2. 前記両端部の接着集束部を形成する接着用樹脂の端面間の中空糸膜を弛緩状態にして接着収束することを特徴とする請求項1記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
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