JPWO2009125753A1 - 小動物捕獲器 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、特許文献5では、餌をとりに来た小動物を、一方のみが開口した状態に閉じ込めてパニック状態とし、開口の外側に設けられている粘着剤板に追い込んで捕獲する小動物捕獲器が開示されている。
(1) 板状の基板と、
当該基板の表面を覆うように積層状に設けられると共に、小動物を捕獲するための粘着剤が表面に塗布されたシート部材と、
を有する小動物捕獲器であって、
前記シート部材は、裏面において前記基板の表面に接合された固定部と、前記基板から離反可能な可動部と、を有し、そして
当該シート部材の表面積のうち、前記固定部の占める面積が前記可動部の占める面積よりも大きくなるように設けられている
ことを特徴とする小動物捕獲器。
(2) 板状の基板と、
当該基板の表面の一部を覆うように積層状に設けられたシート部材と、
を有する小動物捕獲器であって、
前記基板の、前記シート部材を除く表面部分には、小動物を捕獲するための粘着剤が塗布された粘着表面部が設けられ、一方
前記シート部材の表面には、小動物を捕獲するための粘着剤が塗布されており、当該シート部材は、前記基板から離反可能な可動部を有し、そして
前記基板の表面積のうち、前記粘着表面部の占める面積が、前記可動部の占める面積よりも大きくなるように設けられている
ことを特徴とする小動物捕獲器。
(3) 前記可動部が、前記シート部材の周縁部にわたって設けられている
ことを特徴とする上記(1)又は(2)の小動物捕獲器。
(4) 前記可動部が、少なくとも前記シート部材の一端部に設けられている
ことを特徴とする上記(1)又は(2)の小動物捕獲器。
(5) 壁に沿うように配置され使用されるとき、
前記可動部が、当該壁に対向する、前記シート部材の一端部に設けられている
ことを特徴とする上記(4)の小動物捕獲器。
(6) 上記(1)又は(2)に記載の前記小動物捕獲器を設置する際に、前記可動部を壁に沿うように配置することを特徴とする小動物捕獲器の設置方法。
上記(2)の構成によれば、上記(1)の構成と同様に、基板に小動物を捕獲するための粘着剤が塗布され、小動物を捕獲するための粘着剤が塗布されたシート部材に、基板から離反可能な可動部を設けたので、小動物は可動部の粘着剤の接着により暴れているうちに足をとられて転倒しやすい。そして、転倒した小動物の足以外の部分が、基板の粘着剤に粘着されるので、従来のように足のみ粘着する場合とは異なり、足を踏ん張っても脱出することはできない。
上記(3)の構成によれば、基板から離反可能な可動部がシート部材の周縁部にわたって設けられているので、小動物が小動物捕獲器内に進入して小動物を粘着した際に、シート部材の可動部が基板から離反しやすく、小動物の足等に絡みやすくなる。
上記(4)の構成によれば、基板から離反可能な可動部がシート部材の一端部に設けられているので、小動物が小動物捕獲器内に進入して小動物を粘着した際に、シート部材の可動部が基板から離反しやすく、小動物の足等に絡みやすくなる。
上記(5)の構成によれば、基板から離反可能なシート部材の可動部を、ネズミ等の小動物の習性として通過しやすい壁際に沿って配置することにより、効率よく小動物を捕獲することができる。
上記(6)の方法によれば、基板から離反可能なシート部材の可動部を、ネズミ等の小動物の習性として通過しやすい壁際に沿って配置することにより、効率よく小動物を捕獲することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る小動物捕獲器の外観斜視図である。図2はネズミを捕獲するメカニズムを示す説明図である。
中央支持部17は基板11と連結されていればよく、幅は制限されないが、可動部15a,15bはW1を短辺とする長方形になっていることが好ましい。
したがって、本実施形態においては、シート部材13は、固定部14においては平板状の形態を維持し、一方、両可動部15a,15bにおいては基板11から容易に離反して、自由な形状に変形することができるように構成されている。なお、中央支持部17も同様に、シート部材13の一部分をなして、固定部14と同様に基板11の表面11aに接着されている。
図2(A)に示すように、ネズミMには壁50に沿って走る習性があるため、前述した小動物捕獲器10は、可動部15が壁50に沿うように配置され使用される。即ち、小動物捕獲器10が壁50に沿うように配置され使用されるとき、可動部15が、壁50に対向する、シート部材13の一端部に位置するように、小動物捕獲器10は構成されている。
図11〜図13にネズミを捕獲するメカニズムを示す実際の写真を示す。図11は図2(B)に相当し、図12は図2(C)に相当し、図13は図2(D)に相当する。
図3(A)は本発明の変形例に係る小動物捕獲器の平面図である。図3(B)は図3(A)中B−B位置の断面図である。図4はネズミを捕獲するメカニズムを示す説明図である。
例えば、前述した実施形態では、固定部14と可動部15とが一枚のシート部材13に形成されているとして図示して説明したが、固定部14と可動部15とをそれぞれ別のシート部材に形成して基板11に貼り付けて、前述したシート部材13と同様に形成することもできる。
また、他の実施形態としては、図5に示すように、固定部14が設けられる基板11の表面部において、シート部材13の固定部14を設けず、その代わりに、その部分に基板11の上面に直接粘着剤を直接塗布して粘着層16を有した粘着表面部60を形成することもできる。なお、このときには、基板11の表面積のうち、この粘着表面部60の占める面積が、可動部15の占める面積よりも大きくなる(50%以上)ように設けられ、この場合にも、前述の実施形態と同様な効果を得ることができる。
さらに、可動部15をシート部材13の一端部に設けた場合について説明したが、図10(A)、(B)のように他の端部に可動部15を設けるようにしてもよく、或いは図10(C)のように固定部14をシート部材13の中央部に配設してシート部材13の周縁部にわたって、可動部15を設けるようにしてもよい。なお、図10の斜線部は固定部14を示す。この場合においても、少なくとも一つの可動部15が壁50際に位置するように小動物捕獲器10をセットすることにより、小動物が小動物捕獲器10内に進入して粘着された際に、シート部材13の可動部15が基板から離反しやすく、小動物の足等に絡みやすくなる。
図6に示したように、基板11は折り目20で折りたたむことができ、使用前は中央部を境に折りたたまれている。基板11の左右方向両端部には展開時の操作を行う操作部76が設けられている。操作部76は折り目20で基板11に対して折りたたむことができる。使用前に基板11を折りたたんだ状態で、折りたたまれた基板11内に外部から紙片等の異物が入っても、折り返し部70があることにより、シート部材13及び基板11の粘着層16に紙片等の異物が触れにくくなっている。
この際、前述の実施形態と同様に、可動部15a,15bの側を壁面に沿って配置することが好ましい。そのため、可動部15a,15bの近傍の折り返し部70には、壁側に配置することを指示するような「こちらを壁側にする」等の文字や矢印等の指標を付与しておくことが好ましい。
上述した本発明の小動物捕獲器は、適宜、誘引剤を設置して捕獲効率を高めることができる。誘引剤は、スペーサに練り込んだり、別に顆粒、タブレット、オイルとして、そのまま袋に入れるなどして設置してもよい。誘引剤の例としてはピーナッツオイル、シーズニングオイル、チーズ、ゴマ油、カスタードクリームなどが挙げられる。
屋根部材100の材料は、取り扱い及び廃棄の点から紙であることが好ましいが、プラスチック、金属等の材料であってもよい。
また、図9(B)に示すように、屋根部材100の側部には、可動部15側のみに開口124を有する側壁122が設けられることが好ましい。これにより、小動物を開口124から可動部15に確実に誘導することができる。また、小動物捕獲器110を壁に密着させなくても小動物を開口124から可動部15に誘導することができる。開口124の大きさは小動物が入ることができればよく、限定されない。
また、図9の屋根部材100は側方から見た形状が台形であるが、屋根部材100の形状は台形状に限らない。
次に、小動物捕獲器10の具体例について説明する。
図1に示す小動物捕獲器10において、シート部材13としてOPP{Oriented Polypro Pylene(2軸延伸ポリプロピレン)}を用い、可動部15の幅を W1=7cm、固定部14の幅を W2=14cm、もう一辺の幅を W3=27cm、中央支持部17の幅を3.5cmとした(図1参照)。また、シート部材13(少なくとも可動部15)の厚さを、50μm、100μmとして、同じ粘着剤(具体的には、ポリブテンを主成分とする粘着剤、商品名:エバータック−SA310E 新日本石油化学社製)を800g/m2で塗布して粘着層16を形成した(表1参照)。この小動物捕獲器を、塩化ビニル樹脂製の容器(長さ100cm、幅100cm、高さ80cm)内の床面に可動部15が壁に沿うように設置し、容器内にネズミM(体重200〜300gのドブネズミ)を放ち、走り抜け防止、捕獲実験を行った。
ドブネズミの前処理(小麦粉付着)
1.ネズミMを水深1cmの水に漬けて、足、腹部、しっぽを濡らした。
2.小麦粉の上を歩かせ、足、腹部、しっぽに小麦粉が付着したことを確認して試験に用いた。
上記と同じ条件下で、容器内に小動物捕獲器を可動部15が壁に沿うように設置してネズミMを放った。なお、本試験で用いた小動物捕獲器はシート部材として厚さ100μmのCPPフィルム(無延伸ポリプロピレン)を使用し、可動部15の幅をW1=8cm、固定部14の幅をW2=10cm、もう一辺の幅をW3=23cm、中央支持部17の幅を3.5cmとした。ポリブデンを主成分とする粘着剤を800g/m2で塗布して粘着層を形成した。4頭のネズミMについて同じ実験を行った。比較例としては、同じ粘着層を有するシート部材が全面固定されたものを用いた。評価は、ネズミMが捕獲器を走り抜けることができずに捕獲されるか否かを判断した。結果を表3に示す。表中、○は捕獲できたこと、×は捕獲できなかったことを示す。
11 基板
11a 表面
13 シート部材
13a 表面
13b 裏面
14 固定部
15 可動部
15a 第1の可動部(可動部)
15b 第2の可動部(可動部)
16 粘着層
50 壁
60 粘着表面部
Claims (6)
- 板状の基板と、
当該基板の表面を覆うように積層状に設けられると共に、小動物を捕獲するための粘着剤が表面に塗布されたシート部材と、
を有する小動物捕獲器であって、
前記シート部材は、裏面において前記基板の表面に接合された固定部と、前記基板から離反可能な可動部と、を有し、そして
当該シート部材の表面積のうち、前記固定部の占める面積が前記可動部の占める面積よりも大きくなるように設けられている
ことを特徴とする小動物捕獲器。 - 板状の基板と、
当該基板の表面の一部を覆うように積層状に設けられたシート部材と、
を有する小動物捕獲器であって、
前記基板の、前記シート部材を除く表面部分には、小動物を捕獲するための粘着剤が塗布された粘着表面部が設けられ、一方
前記シート部材の表面には、小動物を捕獲するための粘着剤が塗布されており、当該シート部材は、前記基板から離反可能な可動部を有し、そして
前記基板の表面積のうち、前記粘着表面部の占める面積が、前記可動部の占める面積よりも大きくなるように設けられている
ことを特徴とする小動物捕獲器。 - 前記可動部が、前記シート部材の周縁部にわたって設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の小動物捕獲器。 - 前記可動部が、少なくとも前記シート部材の一端部に設けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の小動物捕獲器。 - 壁に沿うように配置され使用されるとき、
前記可動部が、当該壁に対向する、前記シート部材の一端部に設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の小動物捕獲器。 - 請求項1又は2に記載の小動物捕獲器を設置する際に、前記可動部を壁に沿うように配置することを特徴とする小動物捕獲器の設置方法。
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