JPWO2009122934A1 - 光学素子集合体及び光学ユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、切断時におけるベース部のクラックの発生を抑制することができる光学素子集合体及び光学ユニットの製造方法を提供する。この光学素子集合体は、ベース部に対し複数のレンズ部を設けた光学素子集合体において、少なくとも前記ベース部が、脂環構造を有するアクリル樹脂であって、下記式(1)の構造で表されるモノマーの重合体で構成され、式(1)中のAの原子団とR1OCO、OCOCR4の各原子団との間に連結基R2、R3が挿入されていることを特徴とする。【化1】
Description
本発明は光学素子集合体及び光学ユニットの製造方法に関する。
回路基板上にIC(Integrated Circuits)チップその他の電子部品を実装する場合において、回路基板の所定位置に半田等の導電性材料を予め塗布(ポッティング)しておき、その位置に電子部品を載置した状態で当該回路基板をリフロー処理(加熱処理)に供し、導電性材料を溶融させて当該回路基板に電子部品を実装するという技術が提案されており(例えば特許文献1参照)、低コストで電子モジュールを製造することが可能となってきている。
近年では、電子部品の他にも光学素子をさらに回路基板に載置した状態で上記リフロー処理を行い、電子部品と光学素子とを回路基板に同時実装するという技術も提案されており、光学デバイスの生産システムにおいてさらなる生産効率の向上が望まれている。上記リフロー処理を取り入れた生産システムにより製造する光学デバイスにおいては、光学素子の構成材料として高コストなガラス材料を用いるよりも、低コストのプラスチック材料を用いることが望まれる。
当該プラスチック材料としては加工・成形が容易でかつ光透過性も良好な熱可塑性樹脂を用いることが考えられるが、熱可塑性樹脂は比較的低い温度で軟化・溶融するため、成形された光学素子は熱により変形しやすいという欠点を有する。そのため、光学素子と電子部品とをリフロー処理によって基板に同時実装するような場合は、光学素子自体も260℃程度の加熱条件に曝されることになるから、熱可塑性樹脂からなる光学素子では形状が変化し易く、本来の光学特性を発揮させるのが難しい。
そこで、本発明者らは、リフロー処理に対応可能な光学素子用のプラスチック材料として、硬化性樹脂の使用を検討している。硬化性樹脂は、硬化前において液状であるかまたは流動性を有し、熱可塑性樹脂と同様に加工・成形性が良好であり、硬化後においても熱可塑性樹脂のような流動性を有しないので、熱による変形も小さい。このような硬化性樹脂のなかでも、特に脂環構造を有するアクリル樹脂(例えば特許文献2参照)は耐熱性に優れており、好適な材料と考えられる。
特開2001−24320号公報
特開2006−315960号公報
ここで、最近では、ウエハ状を呈するベース部に対し複数のレンズ部を形成したいわゆる光学素子集合体を作製し、その後にレンズ部ごとに切断して断片化し、その各断片を1つのユニットとした複数の光学ユニットを同時に大量生産し、その光学ユニットを上記リフロー処理に用いようとしている。この場合において、光学素子集合体を切断する際にその切断を受けるのはレンズ部を支持するベース部であり、当該ベース部を、上記脂環構造を有するアクリル樹脂で構成した時には、当該アクリル樹脂は硬くて脆いため、切断を受けた際の衝撃でベース部にクラック(いわゆる割れ)が発生する可能性がある。
したがって、本発明の主な目的は、切断時におけるベース部のクラックの発生を抑制することができる光学素子集合体及び光学ユニットの製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
ベース部に対し複数のレンズ部を設けた光学素子集合体において、
少なくとも前記ベース部が、脂環構造を有するアクリル樹脂であって下記式(1)の構造で表されるモノマーの重合体で構成され、式(1)中のAの原子団とR1OCO、OCOCR4の各原子団との間に連結基R2、R3が挿入されている光学素子集合体が提供される。
ベース部に対し複数のレンズ部を設けた光学素子集合体において、
少なくとも前記ベース部が、脂環構造を有するアクリル樹脂であって下記式(1)の構造で表されるモノマーの重合体で構成され、式(1)中のAの原子団とR1OCO、OCOCR4の各原子団との間に連結基R2、R3が挿入されている光学素子集合体が提供される。
式(1)中、「R1」、「R4」は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。
式(1)中、「A」は下記式(2)、(3)のいずれかである。
式(2)中、「p」は1または2であり、「q」は0または1である。
式(3)中、「R5」、「R6」は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。
好ましくは、前記連結基R2、R3が炭素数10以下のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、フェニレン基のいずれかである。
本発明の他の態様によれば、
上記光学素子集合体を、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有する絞りアレイと、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有するスペーサアレイとの間に配置してこれら部材を互いに接合し、前記光学素子集合体を、前記レンズ部ごとに、前記絞りアレイ、前記スペーサアレイとともに同時に切断する光学ユニットの製造方法が提供される。
上記光学素子集合体を、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有する絞りアレイと、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有するスペーサアレイとの間に配置してこれら部材を互いに接合し、前記光学素子集合体を、前記レンズ部ごとに、前記絞りアレイ、前記スペーサアレイとともに同時に切断する光学ユニットの製造方法が提供される。
本発明によれば、ベース部を構成するアクリル樹脂中に連結基R2、R3が挿入されているから、ベース部そのものが軟化し、切断時におけるベース部のクラックの発生を抑制することができる。
1 撮像ユニット
2 レンズユニット
21 絞り
21a 開口部
23 レンズ本体
23a レンズ部
23b ベース部
25 スペーサ
25a 開口部
26 絞りアレイ
27 レンズアレイ
27B ベース部
28 スペーサアレイ
3 IRカットフィルタ
4 センサデバイス
5 ケーシング
51 円筒部
51a 光透過孔
53 角型部
2 レンズユニット
21 絞り
21a 開口部
23 レンズ本体
23a レンズ部
23b ベース部
25 スペーサ
25a 開口部
26 絞りアレイ
27 レンズアレイ
27B ベース部
28 スペーサアレイ
3 IRカットフィルタ
4 センサデバイス
5 ケーシング
51 円筒部
51a 光透過孔
53 角型部
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1に示す通り、本発明の好ましい実施形態に係る撮像ユニット1は主に、レンズユニット2、IRカットフィルタ3、センサデバイス4及びケーシング5で構成されており、レンズユニット2、IRカットフィルタ3及びセンサデバイス4がケーシング5で覆われた構成を有している。
ケーシング5は円筒状の円筒部51と直方体状の角型部53とで構成されている。円筒部51と角型部53は一体に成形されており、円筒部51が角型部53上に立設されている。円筒部51の内部にはレンズユニット2が配置されている。円筒部51の天板部には円形状の光透過孔51aが形成されている。角型部53の内部(底部)にはIRカットフィルタ3及びセンサデバイス4が配置されている。
レンズユニット2は光学ユニットの一例であり、図1拡大図に示す通り、主には絞り21、レンズ本体23及びスペーサ25で構成されている。これら部材は、絞り21とスペーサ25との間にレンズ本体23が配置された状態で互いに重ね合わせられている。レンズ本体23は凸状を呈したレンズ部23aと、円形平板状を呈したベース部23bとを有している。レンズ部23aはベース部23bの表裏両面に形成されている。絞り21はレンズ本体23に入射する光の光量を調節する部材であり、そのレンズ部23aに対応する部位には円形状の開口部21aが形成されている。スペーサ25はケーシング5の円筒部51におけるレンズユニット2の配置位置(高さ位置)を調整するための部材であり、そのレンズ部23aに対応する部位にも円形状の開口部25a(図1上段参照)が形成されている。
以上の撮像ユニット1では、外部光が光透過孔51aを通じてレンズユニット2に入射し、その入射光は絞り21の開口部21aで光量が調節され、レンズ本体23のレンズ部23a(表面側)、ベース部23b、レンズ部23a(裏面側)を透過し、スペーサ25の開口部25aからIRカットフィルタ3に向けて出射される。その後、その出射光はIRカットフィルタ3で赤外線がカットされ、最終的にセンサデバイス4に入射するような構成となっている。
レンズ本体23のベース部23bは熱硬化性または光硬化性のアクリル樹脂で構成されている。当該アクリル樹脂は脂環構造を有しており、詳しくは下記式(1)の構造を有しているモノマーの重合体である。特に、当該アクリル樹脂においては、式(1)中の「A」の原子団(基)とその両端に配置される「R1OCO」、「OCOCR4」の各原子団との間に連結基R2、R3が挿入されている。
式(1)中、「R1」、「R4」は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。「R2」、「R3」は炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、フェニレン基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。
式(1)中、「A」は式(2)、(3)のいずれかである。
式(2)中、「p」は1または2であり、「q」は0または1である。
式(3)中、「R5」、「R6」は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。
使用可能なアクリル樹脂の具体例としては、例えば、トリシクロシクロデカン誘導体を有するアクリル樹脂(特開平7−26193号公報、特開平7−69985号公報)が挙げられ、新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)、新中村化学社製NKエステルA−DCP、アダマンチル(メタ)アクリレート(特開2005−8527号公報)等の(メタ)アクリレートモノマーの重合体が挙げられる。
これらアクリル樹脂は(メタ)アクリレート単独で重合を行ってもよいが、その場合には、モノマー全量100質量部に対して下記の重合開始剤を0.01〜5質量部用いる。
また、架橋度を上げるために上記(メタ)アクリレートに対し下記の架橋性モノマーを混合して用いてもよい。その場合、(メタ)アクリレート40〜95質量%に対して、架橋性モノマー5〜60質量%と重合開始剤とを混合して用いるのが望ましい。
[重合開始剤]
重合開始手段は種々の過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤の使用によって行うことができる。ラジカル重合剤としては、特に限定されず、公知のものが使用できるが、代表的なものを例示するとケトンパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアシルパーオキサイド類等や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。
[重合開始剤]
重合開始手段は種々の過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合開始剤の使用によって行うことができる。ラジカル重合剤としては、特に限定されず、公知のものが使用できるが、代表的なものを例示するとケトンパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシケタール類、パーオキシジカーボネート類、ハイドロパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアシルパーオキサイド類等や、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等のアゾ化合物が挙げられる。
また光重合開始剤としては、アルキルフェノン系光重合開始剤のα−ヒドロキシアルキルフェノン類、α−アミノアルキルフェノン類、α−アミノアルキルフェノン類等が挙げられる。
また、必要に応じて硬化促進剤が含有されてもよい。硬化促進剤としては、硬化性が良好で、着色がなく、熱硬化性樹脂の透明性を損なわないものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール(2E4MZ)等のイミダゾール類、3級アミン、4級アンモニウム塩、ジアザビシクロウンデセン等の双環式アミジン類とその誘導体、ホスフィン、ホスホニウム塩等を用いることができ、これらを1種、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。
[架橋性モノマー]
架橋性モノマーの具体例としては、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは単独でも、2種類以上を組み合わせても用いることができる。
[架橋性モノマー]
架橋性モノマーの具体例としては、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは単独でも、2種類以上を組み合わせても用いることができる。
レンズ本体23のレンズ部23aはベース部23bと同じ材料で構成されてもよいし、異なる材料で構成されてもよい。レンズ部23aがベース部23bと異なる材料で構成する場合、好ましくはエポキシ樹脂またはアクリル樹脂で構成し、さらに好ましくは熱硬化性または光硬化性のアクリル樹脂であって脂環構造を有するもので構成する。レンズ部23aをベース部23bと異なる材料で構成すれば、レンズ部23aの構成材料に応じて屈折率等の光学特性を任意に(選択的に)変更することができる。
続いて、図2を参照しながら撮像ユニット1の製造方法(レンズユニット2の製造方法を含む。)について説明する。
図2上段に示す通り、複数のレンズ部23aが形成されたレンズアレイ27と、絞りアレイ26と、スペーサアレイ28とを準備する。絞りアレイ26とスペーサアレイ28は熱硬化性樹脂にカーボンを混ぜることにより黒色に着色させ、樹脂を射出成形法にて成形したものである。絞りアレイ26にはレンズ部23aと同数の開口部21aが形成されており、各開口部21aがレンズ部23aに対応する位置に配置されている。スペーサアレイ28にもレンズ部23aと同数の開口部25aが形成されており、各開口部25aがレンズ部23aに対応する位置に配置されている。
レンズアレイ27を製造する場合には、上記アクリル樹脂を射出成形して大径のベース部27Bを作製し、その後にベース部27Bの表裏両面に対し複数のレンズ部23aを形成する。ここで製造されたレンズアレイ27は、光学素子集合体の一例であって、ベース部27Bの表裏両面に対し複数のレンズ部23aが形成されたものである。ベース部27Bはレンズ本体23のベース部23bの前駆体であり、上記で説明したアクリル樹脂から構成される。
その後、レンズアレイ27を絞りアレイ26とスペーサアレイ28との間に配置し、接着剤を用いてこれら部材を互いに接合する。これによりレンズユニットアレイ29が製造される。
その後、図2中段、下段に示す通り、レンズユニットアレイ29をレンズ部23aごとに切断して断片化し、複数のレンズユニット2を製造する。レンズ部23aごとに断片化する場合には、エンドミル方式やホールソー方式に従い、ベース部27Bを絞りアレイ26、スペーサアレイ28とともに切断する。例えば、エンドミル方式を用いる場合には、ピーエムティー社製の切断加工機を用いることができる。その後、各レンズユニット2をケーシング5の円筒部51に組み込み(接着し)、撮像ユニット1を製造する。
以上の本実施形態によれば、レンズアレイ27のベース部27Bが上記アクリル樹脂で構成され、そのアクリル樹脂中において式(1)の構造中に連結基R2、R3が挿入されているから、ベース部27Bが連結基R2、R3を有しないアクリル樹脂に比較して軟化され、レンズユニットアレイ29をレンズ部23aごとに切断する際に、ベース部27Bにクラックが発生するのを抑制または防止することができる(下記実施例参照)。
(1)試料1〜10の作製
(1.1)試料1の作製
新中村化学社製のNKエステル1G(エチレングリコールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料1」とした。
(1.2)試料2の作製
特開2006−315960号公報に従って作製したトリシクロデカンジオールジメタクリレートに対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料2」とした。
(1.3)試料3の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料3」とした。
(1.4)試料4の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し光重合開始剤としてのチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に対し紫外線(UV)を照射してベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料4」とした。
(1.5)試料5の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤としての大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料5」とした。
(1.6)試料6の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化し、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成してこれを「試料6」とした。
(1.7)試料7の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、同様の材料を用いてベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料7」とした。
(1.8)試料8の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤として大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料8」とした。
(1.9)試料9の作製
直径11mm、厚さ1mmの円盤状のガラスをベース部とした。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射してベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料9」とした。
(1.10)試料10の作製
新中村化学社製1,3−アダマンタンジオールジアクリレート(ADDA)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料10」とした。
(1.11)試料11の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料11」とした。
(1.12)試料12の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射して、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料12」とした。
(1.13)試料13の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤として大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料13」とした。
(2)試料1〜13の試験・評価
(2.1)リフロー耐熱性試験
試料1〜13を、オーブンで260℃、5分間加熱し(リフロー処理に相当する。)、その加熱前後での光透過率の低下率を測定した。測定波長は400nmとした。その測定結果を表1に示す。表1中、「◎」、「○」、「△」、「×」の基準は下記の通りである。
(1.1)試料1の作製
新中村化学社製のNKエステル1G(エチレングリコールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料1」とした。
(1.2)試料2の作製
特開2006−315960号公報に従って作製したトリシクロデカンジオールジメタクリレートに対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料2」とした。
(1.3)試料3の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料3」とした。
(1.4)試料4の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し光重合開始剤としてのチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に対し紫外線(UV)を照射してベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料4」とした。
(1.5)試料5の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に対し、重合開始剤としての日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤としての大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料5」とした。
(1.6)試料6の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化し、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成してこれを「試料6」とした。
(1.7)試料7の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、同様の材料を用いてベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料7」とした。
(1.8)試料8の作製
新中村化学社製NKエステルDCP(トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射し、硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤として大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料8」とした。
(1.9)試料9の作製
直径11mm、厚さ1mmの円盤状のガラスをベース部とした。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射してベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料9」とした。
(1.10)試料10の作製
新中村化学社製1,3−アダマンタンジオールジアクリレート(ADDA)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料10」とした。
(1.11)試料11の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)に、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、これと同様の材料・条件でベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料11」とした。
(1.12)試料12の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、新中村化学社製NKエステルDCPトリシクロデカンジメタノールジメタクリレート)に、光重合開始剤としてチバジャパン社製IRGACURE184を1質量%添加し、その混合物に紫外線(UV)を照射して、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料12」とした。
(1.13)試料13の作製
特開2005−8527号公報の実施例1に従って作製した、1,3−ビス(2−メタクリロイルオキシエトキシ)アダマンタン(アダマンチルジメタクリレート)、重合開始剤として日本油脂社製パーブチルOを1質量%添加し、その混合物を180℃で10分間加熱・硬化させ、直径11mm、厚さ1mmの円盤状のベース部を作製した。その後、ダイセル株式会社製の芳香族含有エポキシ樹脂と、硬化剤として大日本インキ化学工業株式会社製の酸無水物EPICLON B−650を各当量で混合し、その混合物を160℃で10分間加熱・硬化させ、ベース部の表裏両面に厚さ0.8mmの複数(10個程度)のレンズ部を形成し、これを「試料13」とした。
(2)試料1〜13の試験・評価
(2.1)リフロー耐熱性試験
試料1〜13を、オーブンで260℃、5分間加熱し(リフロー処理に相当する。)、その加熱前後での光透過率の低下率を測定した。測定波長は400nmとした。その測定結果を表1に示す。表1中、「◎」、「○」、「△」、「×」の基準は下記の通りである。
「◎」:透過率が1%未満で低下した
「○」:透過率が1%以上3%未満の範囲で低下した
「△」:透過率が3%以上5%未満の範囲で低下した
「×」:透過率が5%以上低下した
(2.2)切断性
試料1〜13の各ベース部をレンズ部ごとに切断し、クラックの発生の有無を調べた。切断にはピーエムティー社製の切断加工機を用い、切断方式としてエンドミル方式を用いた。その切断結果を表1に示す。表1中、「○」、「×」の基準は下記の通りである。
「○」:透過率が1%以上3%未満の範囲で低下した
「△」:透過率が3%以上5%未満の範囲で低下した
「×」:透過率が5%以上低下した
(2.2)切断性
試料1〜13の各ベース部をレンズ部ごとに切断し、クラックの発生の有無を調べた。切断にはピーエムティー社製の切断加工機を用い、切断方式としてエンドミル方式を用いた。その切断結果を表1に示す。表1中、「○」、「×」の基準は下記の通りである。
「○」:クラックの発生はない
「×」:クラックが発生し、実用上問題がある
「×」:クラックが発生し、実用上問題がある
(3)まとめ
試料1はレンズ部、ベース部がともに脂環構造を有しないアクリル樹脂で構成されているため、耐熱性が低く透過率の低下が著しかった。これに対し、試料2はレンズ部、ベース部が脂環構造を有するアクリル樹脂で構成されているため、耐熱性が高く透過率の低下は抑えられたが、当該樹脂が連結基R2、R3を有していないため、構造的に脆く切断時にクラックが発生した。
試料1はレンズ部、ベース部がともに脂環構造を有しないアクリル樹脂で構成されているため、耐熱性が低く透過率の低下が著しかった。これに対し、試料2はレンズ部、ベース部が脂環構造を有するアクリル樹脂で構成されているため、耐熱性が高く透過率の低下は抑えられたが、当該樹脂が連結基R2、R3を有していないため、構造的に脆く切断時にクラックが発生した。
試料3はレンズ部、ベース部がともに脂環構造を有するアクリル樹脂で構成され、当該樹脂が連結基R2、R3を有しているため、透過率の低下が抑えられ、切断時のクラックの発生もなかった。試料4はベース部が脂環構造を有するアクリル樹脂で、レンズ部が脂環構造を有するモノマーを光重合したアクリル樹脂で作製されているが、この場合も試料3と同様に優れた結果が得られている。
試料5は試料4のレンズ部をエポキシ樹脂に置き換えたサンプルであり、リフロー処理を行った場合にエポキシ樹脂の着色が生じたが、レンズ部とベース部との間で剥がれは生じておらず、レンズ部とベース部の材料が異なっていても実用可能であることが分かった。試料6〜8は、試料3〜5のそれぞれのベース部をUV硬化性樹脂に変えて作製しており、熱硬化性と同様な硬化が得られている。試料9は、試料4のベース部をガラスに置き換えたサンプルであり、リフロー時にレンズ部とベース部との間で剥がれが発生した。これは樹脂とガラスとの熱膨張係数の違いに起因するものであり、上記結果から分かるようにベース部に樹脂材料を用いることで防ぐことができる。
試料10〜13は、試料2〜5においてベース部のアクリル樹脂の脂環構造をアダマンタン基に変更したものであり、試料10〜13においても試料2〜5と同様の結果が得られた。
以上から、ベース部の構成材料を、連結基R2、R3を有するアクリル樹脂とすることが、ベース部の切断時におけるクラックの発生を抑制するのに有用であり、レンズ部、ベース部の構成材料を、脂環構造を有する樹脂とすることがリフロー処理時の光透過率の低下を抑制するのに有用であり、ることが分かる。
Claims (3)
- ベース部に対し複数のレンズ部を設けた光学素子集合体において、
少なくとも前記ベース部が、脂環構造を有するアクリル樹脂であって、下記式(1)の構造で表されるモノマーの重合体で構成され、式(1)中のAの原子団とR1OCO、OCOCR4の各原子団との間に連結基R2、R3が挿入されていることを特徴とする光学素子集合体。
式(1)中、「A」は、下記式(2)、(3)のいずれかである。
式(2)中、「p」は1または2であり、「q」は0または1である。
式(3)中、「R5」、「R6」は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基のいずれかであり、互いに同じであってもよいし異なっていてもよく、互いに独立のものである。 - 前記連結基R2、R3が炭素数10以下のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、フェニレン基のいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の光学素子集合体。
- 請求の範囲第1項または第2項に記載の光学素子集合体を、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有する絞りアレイと、前記レンズ部に対応した位置に開口部を有するスペーサアレイとを有するレンズユニットアレイを形成し、前記レンズユニットアレイを切断することを特徴とする光学ユニットの製造方法。
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