JP2006193660A - 樹脂組成物及びこれを用いた光学部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性に優れ、硬化収縮の小さい樹脂組成物、及び当該樹脂組成物を用いた光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性に優れ、硬化収縮の小さい光学部材を提供する。
【解決手段】モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(D)を含有し、加熱又は光によって硬化する樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、その硬化物の光学的透明性が高く、耐熱性、耐光性、機械特性に優れる樹脂組成物、及びその硬化物を用いた透明基板、レンズ、接着剤、光導波路、発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途に好適な光学部材に関する。
従来、光学部材用の樹脂には透明性や耐光性に優れるアクリル系樹脂が一般に多用されてきた。一方、光・電子機器分野に利用される光学部材用の樹脂には、電子基板等への実装プロセスや高温動作下での耐熱性や機械特性が求められ、エポキシ系樹脂がよく用いられていた。しかし、近年、光・電子機器分野用途でも高強度のレーザ光や青色光や近紫外光の利用が広がり、従来以上に透明性、耐熱性、耐光性に優れた樹脂が求められている。
一般にエポキシ樹脂は可視域の透明性は高いが、紫外から近紫外域では十分な透明性が得られない。中でも脂環式ビスフェノールAジグリシジルエーテル等は比較的透明性が高いが、熱や紫外線により着色し易い等の問題点がある。例えば、特許文献1や特許文献2では、脂環式ビスフェノールAジグリシジルエーテルに含まれる着色原因の一つである不純物の低減方法が開示されているが、更なる耐熱、耐紫外線着色性の向上が求められている。
一方、光学特性に優れるアクリル系樹脂の欠点である耐熱性の向上も検討され、多官能アクリレートモノマを用いた架橋アクリル樹脂が検討されている。特に脂環式アクリレートの硬化物は、ガラス転移温度が高い、硬化収縮率が小さい、吸湿率が小さいことから、脂環式アクリレートを含むアクリレート共重合体に関する技術は多数開示されている。例えば、特許文献3では光学接着剤用途にエステル部に炭化水素5〜22の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルとアルキレンオキサイドを有する多官能(メタ)アクリレートによる組成物が、また、特許文献4では脂環式構造を有し2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレートと平均粒子径が1〜100nmであるシリカ微粒子を含む複合体組成物が開示されている。しかし、特許文献1にて開示された技術は、その実施例に示されているように、接着剤としての実装時の耐熱性を満足させるものではあるが、構造体としての耐熱性や機械特性については不十分である。また、特許文献4はシリカ微粒子との複合材料とすることでその耐熱性、機械特性を向上させており、樹脂硬化物としては耐熱性や機械特性が不十分であると推察される。
したがって、アクリル系樹脂組成物において、その硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性に優れ、硬化収縮の小さい、光学部材に好適な樹脂組成物が望まれている。
特開2003−171439号公報 特開2004−75894号公報 特開平11−61081号公報 特開2003−213067号公報
本発明は、その硬化物の光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性に優れ、硬化収縮の小さい樹脂組成物を提供するものであり、特に、硬化収縮率が15%以下であり、硬化物の耐熱性すなわちガラス転移温度が100℃以上であり、硬化物の機械強度すなわち250℃での曲げ強度が2.0MPa以上、かつ85℃/85%での飽和重量吸湿率が1.5%以下である樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、その樹脂組成物を用いて光学的透明性が高く、耐光性、耐熱性、機械特性に優れ、硬化収縮の小さい光学部材を提供するものである。
本発明は、(1)モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(D)を含有し、加熱又は光によって硬化する樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、(2)モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、重合反応性アクリルオリゴマー(C)及び重合開始剤(D)を含有し、加熱又は光によって硬化する樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、(3)前記モノマー成分(B)である脂環式多官能(メタ)アクリレートが、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジメタクリレート、トリシクロデカンジアクリレート及びトリシクロデカンジメタクリレートからなる群から選択される1種以上である上記(1)または(2)に記載の樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、(4)前記重合反応性アクリルオリゴマー(C)が、(メタ)アクリロイル基を1つ以上含有するアクリルオリゴマーである上記(2)または(3)に記載の樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、(5)硬化収縮率が15%以下であり、硬化物のガラス転移温度が100℃以上、250℃での曲げ強度が2.0MPa以上、かつ85℃/85%での飽和重量吸湿率が1.5%以下である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、(6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化して作製した光学部材を提供する。
本発明の樹脂組成物は、その硬化物の光学的透明性が高く、高温保管後の透過率の低下が少なく、高温での曲げ強度も大きく、耐熱性と機械特性に優れ、さらに硬化収縮が小さいため、光半導体用封止樹脂等の電子材料用樹脂組成物として好適である。また、本発明の樹脂組成物は、保存安定性にも優れる。そして、耐熱性、耐光性に優れ、硬化収縮が小さい本発明の樹脂組成物を光学部材へ適用することで光学素子の寿命や信頼性が向上する。
本発明の樹脂組成物は、モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(D)を含む。
本発明におけるモノマー成分(A)であるエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。モノマー成分(A)を用いることにより、柔軟性を有するアクリル主鎖骨格を形成することができる。
また、本発明におけるモノマー成分(B)である脂環式多官能(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジメタクリレート、トリシクロデカンジアクリレート及びトリシクロデカンジメタクリレート等が挙げられ、これらは単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができる。モノマー成分(B)を用いることにより、アクリル主鎖間に脂環構造のジ(メタ)アクリレート鎖でリジッドな架橋構造を形成するため、曲げ強度等の機械特性と耐熱性を両立させることができる。
本発明におけるラジカル重合開始剤(D)としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等、通常のラジカル熱重合に使用できるものはいずれも使用することができる。アゾ開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサノン−1−カルボニトリル、アゾジベンゾイル等があり、過酸化物開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等が挙げられる。
また、ラジカル重合を光ラジカル重合により行う場合、ラジカル重合開始剤(D)として、上記アゾ系開始剤や過酸化物開始剤等のラジカル熱重合開始剤の替わりに光ラジカル重合開始剤を用いることができる。光ラジカル重合開始剤としては工業的UV照射装置の紫外線を効率良く吸収して活性化し、硬化樹脂を黄変させないものであれば特に特定されるものではなく、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4―(1−メチルビニル)フェニル)プロパノンとトリプロピレングリコールジアクリレートとの混合物、及びオキシ−フェニル−アセチックアシッド2−(2−オキソ−2−フェニル−アセトキシ−エトキシ)−エチルエステルとオキシーフェニルーアセチックアシッド2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルエステルの混合物等が挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物には、硬化収縮の低減を目的として重合反応性アクリルオリゴマー(C)を添加してもよい。重合反応性アクリルオリゴマー(C)としては、特に限定されないが、(メタ)アクリロイル基を1つ以上含有するアクリルオリゴマーであることが好ましく、(メタ)アクリロイル基末端のアクリルオリゴマー(マクロモノマー)であることがより好ましい。アクリルオリゴマーのセグメントとしてはメチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート等が挙げられる。また、溶解性の観点から、その数平均分子量は10,000以下が望ましい(数平均分子量は、GPCで測定し標準ポリスチレン換算)。(C)成分を用い、アクリルオリゴマーをグラフト重合させることにより、上記架橋密度を調整し、機械特性と耐熱性の微妙バランスを調整することができ、なおかつ硬化収縮の低減をも同時に図ることが可能となる。
本発明において(A)成分と(B)成分の配合量は、重量比で(A):(B)=60:40から10:90とすることが好ましく、50:50〜80:20とすることが特に好ましい。ここで(B)成分の比率が40未満では架橋密度が小さくなり過ぎるため耐熱性が低下する傾向にある。一方、(B)成分の比率が90を超えて大きいと架橋密度が高くなり過ぎるため弾性率が大きく、脆くなる傾向がある。
また、本発明において、(C)成分を添加する場合は、(C)成分と、(A)成分及び(B)成分との重量比(C):(A)+(B)が5:95〜50:50となるように(C)成分を配合することが好ましい。ここで(C)成分の比率が50を超えて大きいと、架橋密度が小さくなり過ぎるため耐熱性が低下する傾向にある。
本発明における(D)成分の配合量は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の総量100重量部に対して0.01〜5重量部とすることが好ましく、0.1〜1重量部とすることが特に好ましい。この配合量が5重量部を超えると硬化物が熱や紫外線によって着色し易くなり、0.01重量部より少ないと硬化し難くなる傾向がある。
本発明の樹脂組成物には、上記必須成分以外に、ヒンダードアミン系の光安定剤やフェノール系やリン系の酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、有機充填剤、カップリング剤、重合禁止剤等を添加することができる。また、成形性の観点から離型剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤等を添加してもよい。これらは樹脂硬化物の光透過性を確保する観点から液状であることが好ましいが、固形の場合には光学部材に適用される光の波長以下の粒径を有するものであることが好ましい。
本発明の樹脂組成物の硬化物物性は、上記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を上記の指針に基づいて適当に配合することによって、硬化収縮率が15%以下、ガラス転移温度が100℃以上、250℃での曲げ強度が2.0MPa以上かつ85℃/85%での飽和重量吸湿率が1.5%以下とすることができる。
上記硬化収縮率は、成形物の応力と密接に関係するため、できるだけ小さい方が望ましい。硬化収縮率は、(B)成分及び(C)成分の配合比率を大きくすることによって低減できる傾向がある。また、ガラス転移温度は高温域で用いる光学素子では高い方が望ましい。ガラス転移温度は(B)成分の配合比率を大きくすることによって高くできる傾向がある。同様に高温での曲げ強度も高温域で用いる光学素子では高い方が望ましい。高温での曲げ強度は(A)成分、(B)成分及び(C)成分のバランスに依存し、(B)成分の配合比率が大き過ぎても、小さ過ぎても強度は低下する傾向があり、最適範囲が存在する。また、光・電子光学部品を電気回路にはんだリフロー方式で実装する際、吸湿率が高いとリフロー温度で吸湿した水分の蒸気圧によって、樹脂硬化物に割れや被着体との剥がれが生じる。このため低飽和吸湿であることが望まれている。飽和吸湿率は(B)成分の配合比率を大きくすることによって低減できる傾向がある。
本樹脂組成物を用いた光学部材の製造方法は、樹脂溶液を所望の部分に注型、ポッティング、又は金型へ流し込み、加熱又は光によって硬化する。硬化阻害や着色防止のため、予め窒素バブリングによって樹脂組成物中の酸素濃度を低減することが望ましい。熱硬化の場合の硬化条件は、各成分の種類、組み合わせ、添加量にもよるが、最終的にラジカル重合が完結する温度、時間であればよく、特に限定されないが、好ましくは、60〜150℃で5〜10時間程度である。また、急激な硬化反応によって発生する内部応力を低減するために、硬化温度を段階的に昇温することが望ましい。
以上、説明した本発明の樹脂組成物は、その硬化物の光学的透明性が高く、耐熱性、耐
光性、機械特性に優れ、硬化収縮が小さい樹脂組成物であり、その硬化物は、透明基板、レンズ、接着剤、光導波路、発光ダイオード(LED)、フォトトランジスタ、フォトダイオード、固体撮像素子等の光半導体素子用途の光学部材として好適である。
以下、実施例により本発明を説明する。
(実施例1)
モノマー成分(A)のエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレートとしてメチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)50重量部、モノマー成分(B)の脂環式多官能(メタ)アクリレートとしてジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及び重合開始剤(D)としてラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を、3mm厚及び1mm厚のシリコーン製のスペーサーをガラス板で挟んだ型の中に流し入れ、オーブン中で、60℃で5時間、80℃で2時間加熱し、3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(実施例2)
メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)30重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)70重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(実施例3)
メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)25重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部、重合反応性アクリルオリゴマー(C)として末端にメタクリロイル基を有しアクリル主鎖セグメントがメチルメタクリレートでその数平均分子量が6,000の重合性アクリルオリゴマー(マクロモノマーAA6 東亜合成株式会社製)25重量部及びアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(実施例4)
メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)33重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)33重量部、末端にメタクリロイル基を有しアクリル主鎖セグメントがメチルメタクリレートでその数平均分子量が6,000の重合性アクリルオリゴマー(マクロモノマーAA6 東亜合成株式会社製)33重量部及びアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(実施例5)
メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)25重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部、末端にメタクリロイル基を有しアクリル主鎖セグメントがメチルメタクリレートでその数平均分子量が6,000の重合性アクリルオリゴマー(マクロモノマーAA6 東亜合成株式会社製)25重量部及び光ラジカル重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製)1重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を、3mm厚及び1mm厚のシリコーン製のスペーサーをガラス板で挟んだ型の中に流し入れ、超高圧水銀ランプを用い照度11.6mW/cmで積算露光量3000mJ/cmでラジカル重合させた。
(比較例1)
2−エチルヘキシルメタクリレート(ライトエステルEH 共栄社化学株式会社製)50重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(比較例2)
メチルメタクリレート(和光純薬工業株式会社製)50重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートTMP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(比較例3)
ジシクロペンタニルアクリレート(FA−513M 日立化成工業株式会社製)50重量部、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート(ライトアクリレートDCP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(比較例4)
ジシクロペンタニルアクリレート(FA−513M 日立化成工業株式会社製)50重量部、1,9−ノナンジオールアクリレート(ライトアクリレート1,9−ND−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
(比較例5)
ジシクロペンタニルアクリレート(FA−513M 日立化成工業株式会社製)50重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート(ライトアクリレートTMP−A 共栄社化学株式会社製)50重量部及びラウリルパーオキサイド(パーロイルL 日本油脂株式会社製)0.4重量部を常温にて混合し、樹脂組成溶液を調整した。この樹脂溶液を用いて実施例1と同様に3mm厚及び1mm厚の硬化物を得た。
上記実施例1〜5、比較例1〜5の配合を表1にまとめて示す。
Figure 2006193660
ここで、表1中の数字は全て重量部、A1:メチルメタクリレート、A2:2−エチルヘキシルメタクリレート、A3:ジシクロペンタニルアクリレート、B1:ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、B2:1,9−ノナンジオールジアクリレート、B3:トリメチロールプロパントリアクリレート、C1:メタクリロイル基末端アクリルオリゴマー、D1:ラウリルパーオキサイド、D2:アゾビスイソブチロニトリル、D3:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを示す。
上記実施例1〜5、比較例1〜5で得られた硬化物について、硬化収縮率、ガラス転移温度、曲げ強度、光透過率、黄変度、及び飽和重量吸湿率を下記に示す方法により測定した。
硬化収縮率(ΔV)は、樹脂組成物の比重(ρm)とその硬化物の比重(ρp)から下記式(1)を用いて算出した。
Figure 2006193660
ガラス転移温度(Tg)は、3mm厚の硬化物から3×3×20mmの試験片を切り出し、示差型熱機械分析装置(Rigak製TAS100型)を用い測定した。昇温速度5℃/分の条件で試料の熱膨張を測定し、熱膨張曲線の屈曲点からTgを求めた。
曲げ強度は、3×20×50mmの試験片を切り出し、三点曲げ試験装置(インストロン製5548型)を用いてJIS−K−6911に準拠した3点支持による曲げ試験を行い、下記式(2)から曲げ強さを算出した。支点間距離は、24mm、クロスヘッド移動速度は0.5mm/分、測定温度は25℃(室温)及び半導体パッケージ実装時のリフロー温度に近い250℃で行った。
Figure 2006193660

(式(2)中、σfB:曲げ強さ(MPa)、P’:試験片が折れた時の加重(N)であり、L:支点間距離、W:試験片の幅、h:試験片の厚さである。)
光透過率と黄変度は、分光光度計(日立分光光度計V−3310)を用い、1mm厚の試験片で測定した。光透過率は硬化後(初期)及び耐熱変色性の評価として150℃で72時間の高温放置した後に測定した。黄色味を示す黄変度(YI)は測定した透過スペクトルを用い、標準光Cの場合の三刺激値XYZを求め、下記式(3)から求めた。
Figure 2006193660
飽和重量吸湿率は、15mm×15mm×3mm厚の樹脂硬化物サンプルを100℃で5時間乾燥した後の重量(W)と、乾燥後のサンプルを85℃/85%の条件下で吸湿させた後の飽和重量(Ws)を用いて下記式(4)から算出した。
Figure 2006193660
上記実施例1〜5、比較例1〜5の機械特性、すなわち硬化収縮、ガラス転移温度、室温(25℃)と250℃での曲げ強度と、光学特性、すなわち硬化後(初期)と高温放置後での400nmでの光透過率及び黄変度、飽和重量吸湿率を表2に示した。
Figure 2006193660
実施例1〜5の樹脂組成物はいずれも硬化収縮率が15%以下であり、ガラス転移温度が100℃以上であり、250℃での曲げ強度が2.0MPa以上であり、かつ飽和重量吸湿率が1.5%以下である。さらに、実施例1〜5はいずれも、初期及び高温放置での光透過率が高く、黄変度が小さい。一方、比較例1〜5の樹脂組成物は上記特性の一部は満足するものの、いずれも250℃での曲げ強度が2.0MPa以下と脆く、硬化物物性に劣ることが分かる。

Claims (6)

  1. モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤(D)を含有し、加熱又は光によって硬化する樹脂組成物。
  2. モノマー成分(A)としてエステル部分に炭素数4以下の脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート、モノマー成分(B)として脂環式多官能(メタ)アクリレート、重合反応性アクリルオリゴマー(C)及び重合開始剤(D)を含有し、加熱又は光によって硬化する樹脂組成物。
  3. 前記モノマー成分(B)である脂環式多官能(メタ)アクリレートが、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジメタクリレート、トリシクロデカンジアクリレート及びトリシクロデカンジメタクリレートからなる群から選択される1種以上である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記重合反応性アクリルオリゴマー(C)が、(メタ)アクリロイル基を1つ以上含有するアクリルオリゴマーである請求項2または3に記載の樹脂組成物。
  5. 硬化収縮率が15%以下であり、硬化物のガラス転移温度が100℃以上、250℃での曲げ強度が2.0MPa以上、かつ85℃/85%での飽和重量吸湿率が1.5%以下である請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を硬化して作製した光学部材。
JP2005008131A 2005-01-14 2005-01-14 樹脂組成物及びこれを用いた光学部材 Pending JP2006193660A (ja)

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