JPWO2009104718A1 - レーザ走査顕微鏡 - Google Patents

レーザ走査顕微鏡 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009104718A1
JPWO2009104718A1 JP2009554386A JP2009554386A JPWO2009104718A1 JP WO2009104718 A1 JPWO2009104718 A1 JP WO2009104718A1 JP 2009554386 A JP2009554386 A JP 2009554386A JP 2009554386 A JP2009554386 A JP 2009554386A JP WO2009104718 A1 JPWO2009104718 A1 JP WO2009104718A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescence
lower limit
pixel
light
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2009554386A
Other languages
English (en)
Inventor
繁行 眞野
繁行 眞野
佐藤 浩一
浩一 佐藤
エリック マルティヌス マリー マンダース
エリック マルティヌス マリー マンダース
アントニウス フーベ ロナルド
アントニウス フーベ ロナルド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Publication of JPWO2009104718A1 publication Critical patent/JPWO2009104718A1/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/002Scanning microscopes
    • G02B21/0024Confocal scanning microscopes (CSOMs) or confocal "macroscopes"; Accessories which are not restricted to use with CSOMs, e.g. sample holders
    • G02B21/0052Optical details of the image generation
    • G02B21/0076Optical details of the image generation arrangements using fluorescence or luminescence
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/002Scanning microscopes
    • G02B21/0024Confocal scanning microscopes (CSOMs) or confocal "macroscopes"; Accessories which are not restricted to use with CSOMs, e.g. sample holders
    • G02B21/008Details of detection or image processing, including general computer control

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

本発明は、適切な蛍光画像を取得することができるレーザ走査顕微鏡に関する。蛍光検出ユニット26は、レーザ光の照射により励起し、試料12から発せられる、異なる波長の複数の蛍光の光量を測定する。そして、クレム処理部28は、画像の1画素に対応する範囲を走査する時間より短い下限値判定時刻における、全ての複数の蛍光の光量が下限閾値未満である場合、および画像の1画素に対応する範囲を走査する時間中に複数の蛍光の光量のいずれか一つが上限閾値超える場合の少なくとも一方に該当する場合に、レーザ光の照射を停止させる制御を、画像の1画素に対応する範囲を走査する時間である1画素走査時間ごとに行う。

Description

本発明は、レーザ走査顕微鏡に関し、特に、適切な蛍光画像を取得することができるようにしたレーザ走査顕微鏡に関する。
従来、レーザ走査顕微鏡は、生体細胞などの試料にレーザ光を照射し、そのレーザ光を走査させることで、試料の蛍光物質が励起されて試料から発せられる蛍光による蛍光画像や、試料を透過する透過光による透過光画像などを取得する。
また、特許文献1には、レーザ光による試料の損傷(退色)を抑制するために、蛍光の受光量が所定の上限の閾値以上となる場合、および、蛍光の受光量が所定の下限の閾値以下となる場合に、レーザ光の照射を停止するように制御を行うレーザ走査顕微鏡が開示されている。
特表2007−500880号公報
しかしながら、上述のレーザ走査顕微鏡において、ある1波長のレーザ光から励起される複数の波長の蛍光による蛍光画像をそれぞれ取得するとき、レーザ光の照射が適切に制御されないと、適切な蛍光画像を取得することができないことがあった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、適切な蛍光画像を取得することができるようにするものである。
本発明のレーザ走査顕微鏡は、レーザ光を試料に走査して画像を取得するレーザ走査顕微鏡であって、前記レーザ光の照射により励起し、前記試料から発せられる異なる波長の複数の蛍光の光量を測定する蛍光測定手段と、前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間より短い下限値判定時刻における、全ての前記複数の蛍光の光量が下限閾値未満である場合、および前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間中に前記複数の蛍光の光量のいずれか一つが上限閾値超える場合の少なくとも一方に該当する場合に、前記レーザ光の照射を停止させる制御を、前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間である1画素走査時間ごとに行う照射制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明のレーザ走査顕微鏡においては、レーザ光の照射により励起し、試料から発せられる、異なる波長の複数の蛍光の光量が測定され、画像の1画素に対応する範囲を走査する時間より短い下限値判定時刻における、全ての複数の蛍光の光量が下限閾値未満である場合、および画像の1画素に対応する範囲を走査する時間中に複数の蛍光の光量のいずれか一つが上限閾値超える場合の少なくとも一方に該当する場合に、レーザ光の照射を停止させる制御が、画像の1画素に対応する範囲を走査する時間である1画素走査時間ごとに行われる。
本発明のレーザ走査顕微鏡によれば、適切な蛍光画像を取得することができる。
本発明を適用したレーザ走査顕微鏡の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 クレム処理およびクレム外挿処理について説明する図である。 クレム処理の設定に用いられるクレム設定画面の例を示す図である。 下限閾値VthLを算出する方法について説明する図である。 上限閾値VthHを算出する方法について説明する図である。 レーザ光の照射制御について説明する図である。 レーザ光の照射制御について説明する図である。 1レーザ光により2つの波長の蛍光が発せられる場合における照射制御について説明する図である。 1レーザ光により2つの波長の蛍光が発せられる場合における照射制御について説明する図である。
符号の説明
11 レーザ走査顕微鏡システム, 12 試料, 13 レーザ走査顕微鏡, 14 パーソナルコンピュータ, 15 表示装置, 16 入力装置, 17 アプリケーションソフトウェア, 21 レーザ光源ユニット, 22 レーザ走査部, 23 ダイクロイックミラー, 24 対物レンズ, 25 ステージ, 26 蛍光検出ユニット, 27 透過光検出部, 28 クレム処理部, 29 画像取得部, 30 ファイバー,31a乃至31c レーザ光源, 32a乃至32c シャッタ, 41 DM, 42 BAフィルタ, 43 PMT, 51 クレム設定画面, 52 切換ボタン, 53 ダイナミックレンジボタン, 54 ファイルボタン, 55 設定シート, 61および62 入力ボックス, 63 スクロールバー, 64および65 入力ボックス, 66 スクロールバー, 71および72 入力ボックス, 73 スクロールバー, 74および75 入力ボックス, 76 スクロールバー, 81および82 切換ボタン, 83 入力ボックス, 91および92 ORゲート, 93 ANDゲート, 94 ORゲート
発明を実施するための形態
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用したレーザ走査顕微鏡の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図1において、レーザ走査顕微鏡システム11は、試料12に照射されるレーザ光による画像を取得するレーザ走査顕微鏡13と、レーザ走査顕微鏡13を制御するパーソナルコンピュータ14とが接続されて構成される。
パーソナルコンピュータ14には、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)などからなる表示装置15、および、マウスやキーボードからなる入力装置16が接続されている。パーソナルコンピュータ14は、内蔵するCPU(Central Processing Unit)がアプリケーションソフトウェア17を実行することで、レーザ走査顕微鏡13により取得された画像や、レーザ走査顕微鏡13の設定値をユーザに入力させるためのGUIなどを表示装置15に表示させたり、ユーザが入力装置16を操作することにより入力される設定値に基づいて、レーザ走査顕微鏡13を制御する。
レーザ走査顕微鏡13では、レーザ光源ユニット21からのレーザ光が試料12に照射され、そのレーザ光により試料12の蛍光物質が励起されて試料12から発せられる蛍光による蛍光画像、および、試料12を透過する透過光による透過光画像が取得される。
レーザ光源ユニット21には、それぞれ異なる波長のレーザ光を発する3つのレーザ光源31a乃至31c、および、レーザ光の照射をオン/オフするための3つのシャッタ32a乃至32cが設けられている。シャッタ32a乃至32cは、例えば、AOM(Acousto-Optic Modulator)やAOTF(Acousto-Optic Tunable Filter)などの高速シャッタ素子であり、後述するようにクレム処理部28の制御に従って、レーザ光源31a乃至31cからのレーザ光による試料12の照射を、それぞれオン/オフする。
レーザ光源ユニット21から発せられるレーザ光(励起光)は、出力端がファイバコネクタ(図示せず)に接続された光ファイバ(図示せず)によりダイクロイックミラー23に導入され、反射したレーザ光はレーザ走査部22に導入される。
レーザ走査部22は、例えば、レーザ光を反射するミラーと、ミラーを駆動する駆動機構とを有して構成されるガルバノスキャナであり、レーザ光源ユニット21からのレーザ光を、試料12のX−Y平面(試料12に照射されるレーザ光の光軸に対し直交する平面)で走査する。レーザ走査部22により走査されるレーザ光は、対物レンズ24により集光されて、ステージ25上の試料12に照射される。
レーザ光を照射することにより励起され試料12から発せられた蛍光は、対物レンズ24を透過してレーザ走査部22に入射し、デスキャンされた後ダイクロイックミラー23に入射する。ダイクロイックミラー23は、蛍光を透過し、その蛍光は、ファイバー30を介して、蛍光検出ユニット26に入射される。
蛍光検出ユニット26において、試料12からの蛍光は、DM(Dichroic Mirror)41aに入射し、第1の波長領域の蛍光がDM41aにより反射されて、BAフィルタ(Barrier filter)42aにより、試料12や光学系からの散乱光がフィルタリングされた後、PMT(photo multiplier tube)43aに入射される。
また、DM41aを透過した蛍光は、DM41bに入射し、第2の波長領域の蛍光がDM41bにより反射されて、BAフィルタ42bによりフィルタリングされた後、PMT43bに入射される。また、DM41bを透過した第3の波長領域の蛍光は、BAフィルタ42cによりフィルタリングされた後、PMT43cに入射される。
そして、PMT43a乃至43cは、それぞれ受光した蛍光を検出し、その光量に応じた電圧の電気信号(光電変換信号)をクレム処理部28に供給する。なお、以下、適宜、PMT43a乃至43cを、それぞれ区別する必要がない場合、PMT43と称する。
また、試料12に照射されたレーザ光のうち、試料12を透過した透過光は、透過光検出部27に入射する。透過光検出部27は、試料12を透過した透過光の光量に応じた電圧の電気信号をクレム処理部28に供給する。
クレム処理部28は、PMT43からの電気信号に基づいて、レーザ光源ユニット21のシャッタ32a乃至32cの制御を、試料12の画像の1画素ごとに1画素に相当する所定時間(1画素に対応する範囲を走査する時間である1画素走査時間)内で行い、レーザ光の照射により試料12が露光される露光時間を制御する処理(以下、適宜、クレム(CLEM:Controlled Light-Exposure Microscopy)処理と称する)を行う。
また、クレム処理部28は、クレム処理を行うことにより、露光時間がレーザ光の走査速度に応じて設定される1画素分の露光時間より短い時間となったときに、PMT43または透過光検出部27からの電気信号に対し、1画素分の露光時間の露光がなされていたときに得られるであろう電気信号を演算により外挿して出力する処理(以下、適宜、クレム外挿処理と称する)を行う。
レーザ走査顕微鏡システム11では、クレム処理部28がクレム処理を行うか否かを、ユーザが、パーソナルコンピュータ14を操作することにより設定することができ、クレム処理を行うと設定されている場合、クレム処理部28は、クレム処理を行うとともに、蛍光検出ユニット26からの電気信号に対しクレム外挿処理を施して画像取得部29に供給する。
また、レーザ走査顕微鏡システム11では、クレム処理を行うと設定されているときに、透過光検出部27からの電気信号に対しクレム外挿処理を行うか否かを、ユーザが、パーソナルコンピュータ14を操作することにより設定することができる。そして、クレム処理部28は、透過光検出部27からの電気信号に対しクレム外挿処理を行うと設定されている場合、透過光検出部27からの電気信号を外挿して画像取得部29に供給し、透過光検出部27からの電気信号に対しクレム外挿処理を行わないと設定されている場合、透過光検出部27からの電気信号を、そのまま画像取得部29に供給する。
画像取得部29は、クレム処理部28から供給される電気信号を増幅してA/D(Analog/Digital)変換し、その電気信号から画像を組み立てる画像処理を行い、その画像処理により得られる画像データをパーソナルコンピュータ14に供給する。即ち、画像取得部29は、蛍光検出ユニット26からの電気信号から蛍光画像データを取得し、透過光検出部27からの電気信号から透過光画像データを取得する。
そして、レーザ走査顕微鏡システム11では、蛍光画像データおよび透過光画像データに基づいて、それぞれの画像を個別に表示装置15に表示したり、ユーザにより指定された画像を重ね合わせて、または分割して表示装置15に表示したりすることができる。
次に、図2を参照して、クレム処理およびクレム外挿処理について説明する。
図2において、横軸は時刻を表し、ある1画素の露光が開始される時刻Tstartから、レーザ光の走査速度に応じて設定される1画素あたりの露光時間U(1Pixel Dwell)が経過する時刻Tendまでの時刻が示されている。また、縦軸は、PMT43により計測される蛍光の受光量に応じてPMT43から出力される電気信号の電圧の積算値(即ち、蛍光光量を積算した値)が示されている。
また、図2において、VH'は、レーザ走査顕微鏡13において、画像を取得するために必要十分な電圧値として予めユーザにより設定されたVthHに基づいて算出される、画素の露光時間U経過時に計測されるであろう電圧値を示している。また、VMINは、レーザ走査顕微鏡13において、背景(バックグラウンド)と見なせるあるいは、注目に値しないほど低い信号として設定される下限の電圧値を示している。
クレム処理部28には、PMT43が試料12からの蛍光を受光し、その受光量に応じた電圧の電気信号がPMT43から供給され、クレム処理部28は、時刻Tstartから電圧の積算を開始し、後述する方法により時刻Tendまで積算した積算値を算出して、1画素の画素値(蛍光の光量)として出力する。
ここで、クレム処理部28は、1画素の露光時間Uの経過時に、電圧が最小電圧VMINまで到達することができないと判定した場合、および、電圧が1画素の露光時間Uの時間の中で電圧VthHに達したと判定した場合に、シャッタ32を閉鎖して試料12へのレーザ光の照射を停止させるように制御する。即ち、時間Uの経過時に、電圧が最小電圧VMINまで到達していなかった場合には、PMT43からの信号を十分に取得することができない画素であり、これ以上の電気信号の取得は不要である。また、電圧が1画素の露光時間Uの時間の中で、電圧VthHを超過する場合には、PMT43からの電気信号は十分に取得されており、これ以上の電気信号の取得は不要である。従って、この場合には、試料12へのレーザ光の照射を停止させることにより、試料12の劣化(退色)を抑制する。
例えば、クレム処理部28は、電圧が最小電圧VMINまで到達するか否かを判定する時刻である下限値判定時刻TthLにおける電圧Vnが、下限閾値VthL(VthL=VMIN×TthL/U)未満であるか否かを判定し、下限値判定時刻TthLにおける電圧Vnが、下限閾値VthL未満であると判定した場合、シャッタ32を閉鎖する。また、例えば、クレム処理部28は、電圧が、所定の上限閾値VthHを超えたときには、電圧が上限閾値VthHを超えた時刻Tnを記憶し、シャッタ32を閉鎖する。
このように、クレム処理部28が、1画素ごとに、PMT43の受光量に応じた電気信号に基づいて、レーザ光源ユニット21のシャッタ32の開閉を制御する処理がクレム処理である。
そして、クレム処理部28は、電圧が最小電圧VMINまで到達しないと判定し、シャッタ32を閉鎖した場合に、シャッタ32を閉鎖せずに時刻Tendまで露光を行ったとしたときに得られるであろう電圧を、下限値判定時刻TthLでの電圧Vnの直線外挿により求めることができる。即ち、電圧が最小電圧VMINまで到達しないときに外挿された電圧VL’は、VL’=Vn×(U/TthL)で求められる。
また、クレム処理部28は、電圧が1画素の露光時間Uの時間の中で上限閾値VthHに達したと判定し、シャッタ32を閉鎖した場合に、シャッタ32を閉鎖せずに時刻Tendまで露光を行ったとしたときに得られるであろう電圧を、上限閾値VthHでの時刻Tnの直線外挿により求めることができる。即ち、電圧が上限閾値VthHを越えたときに外挿された電圧VH'は、VH'=VthH×(U/Tn)で求められる。
このように、クレム処理部28が、クレム処理によりシャッタ32a乃至32cが閉鎖されたときに、測定された電圧を外挿する処理がクレム外挿処理である。
次に、図3は、クレム処理の設定に用いられるクレム設定画面の例を示す図である。
例えば、図1のレーザ走査顕微鏡システム11による試料12の観察を開始する際に、ユーザが、クレム処理の設定を行うように入力装置16を操作すると、パーソナルコンピュータ14は、クレム設定画面51を表示装置15に表示させる。
クレム設定画面51には、クレム処理のオン/オフを切り替える切換ボタン52、レーザ走査顕微鏡13により得られる画像のダイナミックレンジ(Dynamic Range)のノーマル(Normal)またはワイド(Wide)を選択するダイナミックレンジボタン53、クレム処理の設定を記載したファイル(File)の読み出し(Load)または保存(Save)を指示するファイルボタン54、および、各種の設定を行うための設定シート55が表示される。
設定シート55は、タブを選択することにより、その表示を切り替えることができ、図3においては、信号レベルを設定するシート(Signal Level)が表示されている。また、設定シート55には、レーザ光源の種類やチャンネルなどを設定するシート(Channel & Laser)、および、制御通信用のポートを指定するシート(Port)がある。
例えば、レーザ走査顕微鏡13では、レーザ光源ユニット21のレーザ光源31aがチャンネル1(CH1)とされ、設定シート55には、チャンネル1のレーザ光(Ar 488/514)により励起される励起光の下限閾値VthLの設定に用いられる「目標とする下限の蛍光の光量」の設定値VLを入力する入力ボックス61、「目標とする下限の蛍光の光量」の割合を入力する入力ボックス62、および、「目標とする下限の蛍光の光量」の割合を指定するスクロールバー63が表示されている。
入力ボックス61、入力ボックス62、およびスクロールバー63は、それぞれ連動しており、例えば、ユーザが、入力ボックス61に「目標とする下限の蛍光の光量」の設定値VLを入力すると、設定値VLから「目標とする下限の蛍光の光量」の割合が算出されて、入力ボックス62およびスクロールバー63に表示される。また、ユーザが、入力ボックス62またはスクロールバー63に、「目標とする下限の蛍光の光量」の割合を設定すると、その割合から設定値VLが算出されて入力ボックス61に表示される。
レーザ走査顕微鏡13では、蛍光の光量(積算値)を、0から4095の間の値で設定することができ、図3においては、入力ボックス61には、「目標とする下限の蛍光の光量」の設定値VLとして205が入力されており、設定値VLに応じて、入力ボックス62には、「目標とする下限の蛍光の光量」の割合として5%が設定され、5%に応じた位置に、スクロールバー63のスライダが設定されている。
また、設定シート55には、チャンネル1のレーザ光(Ar 488/514)により励起される励起光の上限閾値VthHの設定に用いられる「目標とする上限の蛍光の光量」の設定値VHを入力する入力ボックス64、「目標とする上限の蛍光の光量」の割合を入力する入力ボックス65、および、「目標とする上限の蛍光の光量」の割合を指定するスクロールバー66が表示されている。
入力ボックス64、入力ボックス65、およびスクロールバー66は、入力ボックス61、入力ボックス62、およびスクロールバー63と同様に、それぞれ連動している。図3においては、入力ボックス64には、「目標とする上限の蛍光の光量」の設定値VHとして1600が入力されており、設定値VHに応じて、入力ボックス65には、「目標とする上限の蛍光の光量」の割合として40%が設定され、40%に応じた位置に、スクロールバー66のスライダが設定されている。
また、チャンネル1のレーザ光に対する設定と同様に、チャンネル2(CH2)のレーザ光(GRN 543)に対する設定が、入力ボックス71、入力ボックス72、スクロールバー73、入力ボックス74、入力ボックス75、またはスクロールバー76を用いて行われる。
また、レーザ走査顕微鏡13では、クレム処理において、下限閾値VthLおよび上限閾値VthHの両方を用いる他、下限閾値VthLだけを用いた処理(即ち、上限閾値VthHを超過してもシャッタ32の制御を行わない処理)、または、上限閾値VthHだけを用いた処理(即ち、下限閾値VthL未満であってもシャッタ32の制御を行わない処理)を行うことができる。設定シート55には、下限閾値VthLを用いた処理のオン/オフを切り替える切換ボタン81、および、上限閾値VthHを用いた処理のオン/オフを切り替える切換ボタン82が表示される。ユーザは、切換ボタン81および82を操作することにより、それぞれの切り替えを設定することができる。
また、図2を参照して説明したように、電圧が最小電圧VMINまで到達するか否かを判定する時刻である下限値判定時刻TthLを設定する設定値factorを入力するための入力ボックス83が表示されている。設定値factorは、例えば、1画素の露光時間Uに対して、下限値判定時刻TthLを減少させる割合より指定することができ、時刻Tstartを100%とし時刻Tendを0%とした割合が入力される。例えば、図3においては、設定値factorとして、入力ボックス83に80%と入力されている。なお、露光時間Uは、例えば、8.16μ秒に設定される。
そして、パーソナルコンピュータ14は、クレム設定画面51の入力ボックス61に入力された設定値VL(または、入力ボックス62またはスクロールバー63により設定された割合から求められる設定値VL)、および入力ボックス83に入力された設定値factorに基づいて、チャンネル1のレーザ光に対する下限閾値VthLを算出する。また、パーソナルコンピュータ14は、クレム設定画面51の入力ボックス64に入力された設定値VH(または、入力ボックス65またはスクロールバー66により設定された割合から求められる設定値VH)に基づいて、チャンネル1のレーザ光に対する上限閾値VthH(VthH=VH×a(U))を算出する。
次に、図4および図5を参照して、下限閾値VthLおよび上限閾値VthHを算出する方法について説明する。図4および図5では、図2と同様に、横軸は時刻を表し、縦軸はPMT43の受光量に応じた電気信号の電圧の積算値を表している。
例えば、パーソナルコンピュータ14は、アプリケーションソフトウェア17を実行し、図3の入力ボックス83に入力されている設定値factorと、入力ボックス61に入力されている「目標とする下限の蛍光の光量」(Intensity)の設定値VLとを用いて、下限閾値VthLを、図4に示すように、VthL=VL×a(U)×(100−factor)/100を演算することにより求める。
ここで、回路定数a(U)は、レーザ光の走査速度に応じて設定される1画素の露光時間Uや、クレム処理部28での処理の速度などの各種のパラメータを考慮して求められる定数である。また、図4において、VLnは、「目標とする下限の蛍光の光量」の設定値VLを、クレム処理部28において閾値として用いる際の電圧に換算した値(閾値電圧)である。
なお、下限値判定時刻TthLにおける電圧Vnが、下限閾値VthL以下であるとき、下限値判定時刻TthLにおいてレーザ光の照射が停止され、下限値判定時刻TthLで電圧Vnを直線外挿することにより求められる出力電圧Voutnを、光の強度(Intensity)に換算した値Voutが出力される。
このように、ユーザは、クレム設定画面51(図3)に設定値VLおよび設定値factorを入力するだけで、アプリケーションソフトウェア17により下限閾値VthLが算出されて、クレム処理部28に設定される。また、設定値VLおよび設定値factorを変更した場合にも、アプリケーションソフトウェア17が自動的に下限閾値VthLを算出してクレム処理部28の設定を変更する。なお、例えば、レーザ光の走査速度が変更されて、1画素の露光時間Uが変更された場合にも、アプリケーションソフトウェア17は、その変更に応じた回路定数a(U)に基づいて自動的に下限閾値VthLを算出し、クレム処理部28
の設定を変更する。
また、パーソナルコンピュータ14は、アプリケーションソフトウェア17を実行し、図3の入力ボックス64に入力されている「目標とする上限の蛍光の光量」(Intensity)の設定値VHを用いて、図5に示すように、上限閾値VthHを、VthH=VH×a(U)を演算することにより求める。また、図5において、VHnは、「目標とする上限の蛍光の光量」の設定値VHを、クレム処理部28において閾値として用いる際の電圧に換算した値(閾値電圧)である。
なお、電圧が上限閾値VthHとなる時刻Tnにおいてレーザ光の照射が停止され、時刻Tnで、上限閾値VthHを直線外挿することにより求められる出力電圧Voutnを、光の強度(Intensity)に換算した値Voutが出力される。
このように、ユーザは、クレム設定画面51(図3)に設定値VHを入力するだけで、アプリケーションソフトウェア17により上限閾値VthHが算出されて、クレム処理部28に設定される。また、設定値VHを変更した場合にも、アプリケーションソフトウェア17が自動的に上限閾値VthHを算出してクレム処理部28の設定を変更する。なお、例えば、レーザ光の走査速度が変更されて、1画素の露光時間Uが変更された場合にも、アプリケーションソフトウェア17は、その変更に応じた回路定数a(U)に基づいて自動的に上限閾値VthHを算出し、クレム処理部28の設定を変更する。
以上のように、レーザ走査顕微鏡システム11では、ユーザがクレム設定画面51を利用して入力した設定値に基づいて、下限閾値VthLおよび上限閾値VthHを算出することができる。
また、ユーザがクレム設定画面51を利用して設定値を変更すると、その変更に応じて下限閾値VthLおよび上限閾値VthHを自動的に算出し、クレム処理に適用することができる。例えば、ユーザは、表示される蛍光画像を見てクレム処理の効果を確認し、クレム設定画面51に対する操作を行って(例えば、スクロールバー63のスライダを動かして)設定値を変更することができ、その入力がリアルタイムに反映された画像が表示される。これにより、適切な蛍光画像を取得可能なクレム処理が行われるように、ユーザが、適宜、設定値を変更することで、試料12の劣化を抑制するとともに、適切な蛍光画像を取得することができる。
即ち、従来のレーザ走査顕微鏡では、上限および下限の閾値の設定が適切に行われないと、レーザ光による試料の損傷の抑制を効果的に行うことができなかったり、適切な蛍光画像を取得することができないことがあったが、レーザ走査顕微鏡システム11では、クレム設定画面51を利用することで、下限閾値VthLおよび上限閾値VthHを適切に設定することができ、試料12の劣化を抑制しながら適切な蛍光画像を取得することができる。
なお、例えば、クレム設定画面51では、入力ボックス61や64で指定される値は、ユーザにとってわかりやすい輝度値(Intensity)であり、このような輝度値を指定することにより、ハードウェアであるレーザ走査顕微鏡13の調整を行うことができる。また、このように輝度値の指定により取得することができる蛍光画像は、ユーザが取得したいと考えている蛍光画像、即ち、適切な蛍光画像である。
また、ユーザは、クレム設定画面51の下限閾値VthLを用いた処理のオン/オフを切り替える切換ボタン81を操作することにより、クレム処理において下限閾値VthLを用いないようにすることや、上限閾値VthHを用いた処理のオン/オフを切り替える切換ボタン82を操作することにより、クレム処理において上限閾値VthHを用いないようにすることができる。例えば、クレム処理において下限閾値VthLを用いないことで、蛍光画像のS/N比を向上させることができる。
即ち、下限閾値VthL以下の電気信号でクレム外挿処理を行う場合には、PMT43からクレム処理部28に実際に入力される入力信号は、下限閾値VthLを時刻Tend(露光時間U)で除算した値でしかなく、例えば、下限閾値VthLが最小電圧VMINの20%に設定されているとき、クレム外挿処理では、その入力信号(実際には、PMT43が受光した光量に応じた信号と、ノイズ成分とが加算された信号)を5倍に増幅する直線外挿が行われる。つまり、入力信号に含まれるノイズ成分は5倍になる。基本的に、ノイズ成分は、常に一定の割合で入力信号に含まれると考えられており、下限閾値VthLのときのノイズ成分が20mVであるとしたら、時刻Tendでのノイズ成分も20mVである。従って、クレム処理において下限閾値VthLを用いないことで、ノイズ成分が増幅されることを回避することができ、これにより、蛍光画像のS/N比を向上させることができる。
また、クレム処理において上限閾値VthHを用いない場合には、入力信号の信号レベル自体が大きく、時刻Tnでの電圧値に対して処理が行われるため、S/N比を向上させる割合は、クレム処理において下限閾値VthLを用いないときよりも低いが、同様に、蛍光画像のS/N比を向上させることができる。
このようにレーザ走査顕微鏡システム11では、電圧が最小電圧VMINまで到達しないと判定した場合、および、電圧が上限閾値VthHを超過すると判定した場合に、シャッタ32の閉鎖を指示する信号をシャッタ32に供給し、試料12へのレーザ光の照射を停止させる。ここで、レーザ走査顕微鏡システム11では、試料12に複数の異なる波長のレーザ光が照射され、それぞれのレーザ光により励起された蛍光が、蛍光検出ユニット26において検出されるため、レーザ光ごとに、試料12への照射を制御する必要がある。
次に、図6および図7を参照して、レーザ光ごとの照射の制御について説明する。
図6には、レーザ走査顕微鏡システム11を構成する各ブロックのうち、レーザ光ごとの照射の制御についての説明に必要なレーザ光源ユニット21、ステージ25、および蛍光検出ユニット26が示されている。なお、図6のレーザ光源ユニット21では、レーザ光源31aおよび31bには、シャッタ32aおよび32bがそれぞれ設けられているが、レーザ光源31cには、シャッタが設けられていない構成となっている。
図6に示すように、レーザ光源31aから照射されたレーザ光(波長:488/514nm)は、シャッタ32aを介して、ステージ25上の試料12に照射され、そのレーザ光(励起光)により励起された蛍光が、蛍光検出ユニット26のDM41aにより反射され、PMT43aが、その蛍光を受光する。また、レーザ光源31bから照射されたレーザ光(波長:543nm)は、シャッタ32bを介して、ステージ25上の試料12に照射され、そのレーザ光(励起光)により励起された蛍光が、蛍光検出ユニット26のDM41aおよび41bを透過し、PMT43bが、その蛍光を受光する。
クレム処理部28(図1)は、PMT43aが受光した蛍光の受光量に応じた電気信号に従って、シャッタ32aを制御し、PMT43bが受光した蛍光の受光量に応じた電気信号に従って、シャッタ32bを制御する。
即ち、クレム処理部28は、図7に示す論理回路に基づいて、シャッタ32aおよび32bを制御する。
図7Aに示すように、ORゲート91には、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが下限値判定時刻TthLにおいて下限閾値VthL未満であるか否かを検出した結果を示す検出信号S1Lと、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが上限閾値VthHを超えたと判定した結果、発生する検出信号S1Hとが入力され、ORゲート91は、検出信号S1Lと検出信号S1Hとの論理和に基づいて、シャッタ32aの閉鎖を制御する制御信号SC1を出力する。
例えば、検出信号S1Lは、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが、下限値判定時刻TthLにおいて下限閾値VthL未満であることを検出すると、レベルが0から1に遷移する。また、検出信号S1Hは、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧が上限閾値VthHを超えたことを検出すると、レベルが0から1に遷移する。
従って、図7Bに示すように、検出信号S1Hより早く、検出信号S1Lのレベルが、下限値判定時刻TthLで0から1に遷移し、その結果、ORゲート91が出力する制御信号SC1のレベルは、下限値判定時刻TthLで0から1に遷移する。これにより、シャッタ32aが下限値判定時刻TthLで閉鎖され、レーザ光源31aからのレーザ光の照射が停止される。
同様に、ORゲート92には、PMT43bが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが、下限値判定時刻TthLにおいて下限閾値VthL未満であるか否かを検出した結果を示す検出信号S2Lと、PMT43bが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが上限閾値VthHを超えたと判定した結果、発生する検出信号S2Hとが入力され、ORゲート92は、検出信号S2Lと検出信号S2Hとの論理和に基づいて、シャッタ32bの閉鎖を制御する制御信号SC2を出力する。
検出信号S2Lおよび検出信号S2Hは、検出信号S1Lおよび検出信号S1Hと同様に遷移し、図7Bに示すように、検出信号S2Hのレベルが、下限値判定時刻TthL以降の時刻Tnで0から1に遷移すると、ORゲート92が出力する制御信号SC2のレベルは、時刻Tnで0から1に遷移する。これにより、シャッタ32bが時刻Tnで閉鎖され、レーザ光源31bからのレーザ光の照射が停止される。
ところで、試料12によっては、ある1つの波長の励起光により、異なる複数の波長の蛍光を発するものがある。
次に、図8および図9を参照して、1レーザ光により2つの波長の蛍光が発せられる場合における照射の制御について説明する。
図8には、図6と同様に、レーザ走査顕微鏡システム11のレーザ光源ユニット21、ステージ25、および蛍光検出ユニット26が示されている。図8に示すように、レーザ光源31aから照射されたレーザ光により励起された試料12からの蛍光のうち、1つの波長のものは、DM41aにより反射されてPMT43aが受光し、もう1つの波長のものは、DM41aおよび41bを透過し、PMT43bが受光する。
そして、クレム処理部28は、図9に示す論理回路に基づいて、シャッタ32aを制御する。
図9Aに示すように、ANDゲート93には、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが、下限値判定時刻TthLにおいて下限閾値VthL未満であるか否かを検出した結果を示す検出信号S1Lと、PMT43bが受光した蛍光の受光量を示す電圧Vnが、下限値判定時刻TthLにおいて下限閾値VthL未満であるか否かを検出した結果を示す検出信号S2Lとが入力され、ANDゲート93は、検出信号S1Lと検出信号S2Lとの論理積に基づいた出力信号をORゲート94に出力する。
ORゲート94には、ANDゲート93からの出力信号と、PMT43aが受光した蛍光の受光量を示す電圧が上限閾値VthHを超えたと判定した結果、発生する検出信号S1Hと、PMT43bが受光した蛍光の受光量を示す電圧が上限閾値VthHを超えたと判定した結果、発生する検出信号S2Hとが入力され、ORゲート94は、ANDゲート93からの出力信号、検出信号S1H、および検出信号S2Hの論理和に基づいて、シャッタ32aの閉鎖を制御する制御信号SC1を出力する。
従って、図9Bに示すように、下限値判定時刻TthLで検出信号S1Lのレベルのみが1となる場合には、シャッタ32aの制御は行われない。検出信号S1Hまたは検出信号S2Hのどちらか(図9Bの例では検出信号S1Hより早く検出信号S2H)のレベルが1に遷移する時刻Tnで、ORゲート94が出力する制御信号SC1のレベルが0から1に遷移し、これにより、シャッタ32aが時刻Tnで閉鎖され、レーザ光源31aからのレーザ光の照射が停止される。
また、図9Cに示すように、検出信号S1H及び検出信号S2Hのいずれよりも早く、検出信号S1Lのレベルが下限値判定時刻TthLで0から1に遷移し、且つ検出信号S2Lのレベルが下限値判定時刻TthLで0から1に遷移したので、ORゲート94が出力する制御信号SC1のレベルは、下限値判定時刻TthLで0から1に遷移する。これにより、シャッタ32aが下限値判定時刻TthLで閉鎖され、レーザ光源31aからのレーザ光の照射が停止される。
このように、複数の異なる波長の蛍光の光量のいずれか1つが上限閾値VthHを超過すると判定した場合、または、全てが最小電圧VMIN未満となると判定される場合に、レーザ光の照射を停止させるような制御を行うことで、ある1つの波長の励起光により、異なる複数の波長の蛍光が発せられる場合でも、適切な蛍光画像を取得することができる。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

Claims (9)

  1. レーザ光を試料に走査して画像を取得するレーザ走査顕微鏡において、
    前記レーザ光の照射により励起し、前記試料から発せられる異なる波長の複数の蛍光の光量を測定する蛍光測定手段と、
    前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間より短い下限値判定時刻における、全ての前記複数の蛍光の光量が下限閾値未満である場合、および前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間中に前記複数の蛍光の光量のいずれか一つが上限閾値超える場合の少なくとも一方に該当する場合に、前記レーザ光の照射を停止させる制御を、前記画像の1画素に対応する範囲を走査する時間である1画素走査時間ごとに行う照射制御手段と
    を備えたことを特徴とするレーザ走査顕微鏡。
  2. 前記蛍光測定手段は、前記異なる波長の複数の蛍光をそれぞれ受光し、光電変換する光電変換素子と、前記1画素に相当する1画素走査時間の間、時々刻々、蓄積される光電変換信号の積算値を、前記各蛍光の光量として測定する測定手段とから構成され、
    前記照射制御手段は、前記積算値に基づき前記レーザ光の照射を停止させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査顕微鏡。
  3. 前記光電変換素子からの光電変換信号を1画素に相当する走査時間の間蓄積し、蓄積された光電変換信号に基づき、前記複数の蛍光に対応する前記試料の画像を生成する画像処理回路と、
    前記積算値が前記下限値判定時刻において前記下限閾値未満である場合には、前記積算値に基づき、前記光電変換手段が前記1画素走査時間の間に蓄積するであろう前記蛍光の光量を示す第一外挿値を外挿処理して算出し、また、同様に前記積算値が前記上限閾値を超えた場合には、前記積算値に基づき前記光電変換手段が前記1画素走査時間の間に蓄積するであろう前記蛍光の光量を示す第二外挿値を外挿処理して算出する外挿処理手段と
    をさらに備え、
    前記画像処理回路は、前記第一外挿値あるいは前記第二外挿値に基づき、それぞれ前記蛍光に対応する前記画像を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ走査顕微鏡。
  4. 前記照射制御手段は、前記下限閾値に基づく制御のオン/オフ、および、前記上限閾値に基づく制御のオン/オフをそれぞれ切り替えて制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査顕微鏡。
  5. 前記蛍光の光量が前記下限値判定時刻において前記下限閾値未満である場合には、前記蛍光の光量に基づき、前記蛍光測定手段が前記1画素走査時間の間に蓄積するであろう前記蛍光の光量を示す第一外挿値を外挿処理して算出し、また、同様に前記蛍光の光量が前記上限閾値を超えた場合には、前記蛍光の光量に基づき前記蛍光測定手段が前記1画素走査時間の間に蓄積するであろう前記蛍光の光量を示す第二外挿値を外挿処理して算出する外挿処理手段と、
    目標とする上限の前記蛍光の光量あるいは目標とする下限の前記蛍光の光量の少なくとも一方を入力する入力手段と
    を備え、
    前記外挿処理手段は、前記入力手段により前記上限の蛍光の光量あるいは前記下限の蛍光の光量の少なくとも一方が入力されると、前記下限閾値あるいは前記上限閾値の少なくとも一方を逆算し、設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のレーザ走査顕微鏡。
  6. 前記蛍光測定手段は、前記蛍光を受光し、光電変換する光電変換素子と、前記1画素に相当する1画素走査時間の間、時々刻々、蓄積される光電変換信号の積算値を、前記蛍光の光量として測定する測定手段とから構成され、
    前記照射制御手段は、前記積算値に基づき前記レーザ光の照射を停止させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載のレーザ走査顕微鏡。
  7. 前記照射制御手段は、前記積算値が前記下限値判定時刻における前記下限閾値以上であって前記1画素走査時間の間に前記上限閾値を超えない場合には前記1画素走査時間の間、前記レーザ光の照射を停止しないよう制御する
    ことを特徴とする請求項6に記載のレーザ走査顕微鏡。
  8. 前記入力手段は、前記下限値判定時刻を設定すること
    を特徴とする請求項5に記載のレーザ走査顕微鏡。
  9. 前記入力手段は、前記下限の蛍光の光量及び前記上限の蛍光の光量をそれぞれ入力する2つの第一及び第二入力手段から構成され、
    前記入力手段により入力された前記下限の蛍光の光量、前記上限の蛍光の光量をそれぞれ変更する第一及び第二変更手段を備え、
    前記外挿処理手段は、前記第一及び第二変更手段により変更された前記下限の蛍光の光量及び前記上限の蛍光の光量に基づき、前記下限閾値及び前記上限閾値を逆算し、設定すること
    を特徴とする請求項5に記載のレーザ走査顕微鏡。
JP2009554386A 2008-02-22 2009-02-20 レーザ走査顕微鏡 Ceased JPWO2009104718A1 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008041499 2008-02-22
JP2008041499 2008-02-22
JP2008041528 2008-02-22
JP2008041528 2008-02-22
JP2008110659 2008-04-21
JP2008110660 2008-04-21
JP2008110660 2008-04-21
JP2008110659 2008-04-21
PCT/JP2009/052973 WO2009104718A1 (ja) 2008-02-22 2009-02-20 レーザ走査顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009104718A1 true JPWO2009104718A1 (ja) 2011-06-23

Family

ID=40985595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009554386A Ceased JPWO2009104718A1 (ja) 2008-02-22 2009-02-20 レーザ走査顕微鏡

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8129697B2 (ja)
EP (1) EP2273301A4 (ja)
JP (1) JPWO2009104718A1 (ja)
WO (1) WO2009104718A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9120111B2 (en) 2012-02-24 2015-09-01 Rain Bird Corporation Arc adjustable rotary sprinkler having full-circle operation and automatic matched precipitation
US9156043B2 (en) 2012-07-13 2015-10-13 Rain Bird Corporation Arc adjustable rotary sprinkler with automatic matched precipitation
JP6305115B2 (ja) * 2013-03-21 2018-04-04 オリンパス株式会社 走査型レーザ顕微鏡
US10488342B2 (en) 2015-10-23 2019-11-26 Abberior Instruments Gmbh Methods of high-resolution imaging a structure of a sample, the structure being marked with fluorescence markers
EP3159676B1 (de) 2015-10-23 2018-04-04 Abberior Instruments GmbH Verfahren und vorrichtung zum hochauflösenden abbilden einer mit fluoreszenzmarkern markierten struktur einer probe
WO2018003069A1 (ja) * 2016-06-30 2018-01-04 オリンパス株式会社 観察支援装置および蛍光観察システム
CN111624180B (zh) * 2020-05-22 2021-06-22 西安交通大学 捕获微通道内运动大分子形态的冷冻荧光显微成像系统及方法
WO2022230254A1 (ja) * 2021-04-26 2022-11-03 浜松ホトニクス株式会社 共焦点顕微鏡ユニット、共焦点顕微鏡、及び共焦点顕微鏡ユニットの制御方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000066107A (ja) * 1998-08-18 2000-03-03 Nikon Corp 顕微鏡
WO2001027680A1 (fr) * 1999-10-12 2001-04-19 Nikon Corporation Microscope laser et instrument optique a balayage laser confocal
JP2007500880A (ja) * 2003-05-16 2007-01-18 ユニヴェルシテイト ファン アムステルダム 対象物の画像を形成する方法及び装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6400502B1 (en) * 1998-08-18 2002-06-04 Nikon Corporation Microscope
JP4175833B2 (ja) * 2002-05-23 2008-11-05 オリンパス株式会社 レーザ顕微鏡
EP2246724A1 (en) * 2008-02-22 2010-11-03 Nikon Corporation Laser scanning microscope

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000066107A (ja) * 1998-08-18 2000-03-03 Nikon Corp 顕微鏡
WO2001027680A1 (fr) * 1999-10-12 2001-04-19 Nikon Corporation Microscope laser et instrument optique a balayage laser confocal
JP2007500880A (ja) * 2003-05-16 2007-01-18 ユニヴェルシテイト ファン アムステルダム 対象物の画像を形成する方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20110036993A1 (en) 2011-02-17
US8129697B2 (en) 2012-03-06
EP2273301A1 (en) 2011-01-12
EP2273301A4 (en) 2012-06-13
WO2009104718A1 (ja) 2009-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009104718A1 (ja) レーザ走査顕微鏡
JP5623278B2 (ja) 顕微鏡および顕微鏡の操作方法
US20110006217A1 (en) Laser scanning microscope
US7436590B2 (en) Scanning laser microscope apparatus and light-amount detection unit
US9829690B2 (en) Microscopic imaging device, microscopic imaging method, and microscopic imaging program
US20190025213A1 (en) Microscopy system, microscopy method, and computer-readable storage medium
US20150116477A1 (en) Microscopic Imaging Device, Microscopic Imaging Method, and Microscopic Imaging Program
JP2015082088A (ja) レーザ走査型顕微鏡システムおよびレーザ光強度設定方法
US20160299326A1 (en) Method for scanning microscopy and scanning microscope
JP2000275541A (ja) レーザ顕微鏡
US8254019B2 (en) Confocal microscope apparatus
JP2005140981A (ja) 顕微鏡装置
JP6246555B2 (ja) 顕微鏡撮像装置、顕微鏡撮像方法および顕微鏡撮像プログラム
US10552945B2 (en) Sample observation apparatus and method for generating observation image of sample
WO2013005765A1 (ja) 顕微鏡装置
US20100020392A1 (en) Confocal microscope device
JP6128862B2 (ja) 顕微鏡装置および顕微鏡システム
JP4844157B2 (ja) 走査型顕微鏡
WO2009151075A1 (ja) 光走査型顕微鏡
JP2018097048A (ja) 検出装置および顕微鏡システム
JP4468642B2 (ja) 共焦点レーザ走査型顕微鏡装置及び試料情報記録方法
JP2006171028A (ja) レーザ走査顕微鏡および光検出器の感度設定方法
JP2012118364A (ja) 共焦点顕微鏡
JP2004219513A (ja) レーザ顕微鏡
WO2017195256A1 (ja) 光走査型観察装置および光走査型観察方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120216

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120921

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20130528