JPWO2009081472A1 - クロック乗せ換え装置及びクロック乗せ換え方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、従来行われているクロック乗せ換え処理の第1例を示す図である。従来から行われているクロック乗せ換え処理では、受信したパケットデータを、このパケットデータが同期している第1のクロック信号(以下、本明細書において「伝送クロック」と記す)CLKtに同期したタイミングでメモリ101に書き込む。その後、受信装置内部で使用する第2のクロック信号(以下、本明細書において「受信装置内クロック」と記す)CLKrに同期したタイミングでメモリ101から読み出すことでクロックの乗せ換えを行っていた。
書き込みクロックが読み出しクロックよりも早い場合、すなわち伝送クロックCLKtが受信装置内クロックCLKrよりも早い場合には、図2Aに示すようにメモリ101内のデータ蓄積量が増大する。反対に、書き込みクロックが読み出しクロックよりも遅い場合、すなわち受信装置内クロックCLKrが伝送クロックCLKtよりも早い場合には、メモリ内にあるデータ蓄積量が減少する。
メモリ101の読み出し開始タイミングを決定したり、メモリ101内のデータの有無を判定したりするために、容量監視部102が設けられる。
シリアルパラレル変換することにより、変換後のパラレルデータの変化周期は(伝送クロックCLKtの周期)×(パラレル変換後のパラレルデータのビット数)となるから、シリアルパラレル変換前のシリアルデータよりもデータの不変時間が長くなる。このようにしてシリアルパラレル変換によりデータの不変時間を延ばし、その間に受信装置内クロックCLKrに同期したシリアルデータに変換する。
図3に示す例では、パラレルデータの不変時間の間にパラレルデータをデータ保持部112に保持し、データ保持部112に保持されているパラレルデータを、パラレルシリアル変換部113によって受信装置内クロックに同期したシリアルデータに変換する。
取り込みタイミング信号は、(伝送クロックCLKtの周期)×(パラレル変換後のパラレルデータのビット数)の周期で立ち上がり、(受信装置内クロックCLKrの周期)×(パラレル変換後のパラレルデータのビット数)の周期で立ち下がる信号である。
図4は、図3に示すクロック乗せ換え処理を説明するタイムチャートである。図示の例では、伝送クロックCLKtに同期したシリアルデータをシリアルパラレル変換部111によって8ビットのパラレルデータに変換する場合のタイムチャートを示している。
取り込みタイミング信号は、その立ち上がりエッジが伝送クロックCLKtの周期T1の8倍周期のクロックと同期するように、かつ立ち下がりエッジが受信装置内クロックCLKrの周期T2の8倍周期のクロックと同期するように生成される。
このような方法により、データ保持部112へのパラレルデータの取り込み時期を、パラレルデータの不変時間の中間付近に設定することができる。
取り込みタイミング信号の立ち下がり位置の調整が発生すると、パラレルシリアル変換を行う際にデータ欠落や重複が発生する場合がある。この様子を図5A、5B、図6A及び図6Bを参照して説明する。
従来の処理の第2例では、伝送クロックと受信装置内クロックとの間に周波数偏差があると、パケットデータが破壊される可能性があるという問題があった。
また本発明は、パケットデータの破壊を防止できる、またはパケットデータの破壊を低減しうるクロック乗せ換え装置及び方法を提供することも目的とする。
このような処理を行うことにより、第1クロックに同期したシリアルデータを第2クロックに同期したシリアルデータに変換するまで保持しておくメモリの容量を節約することができる。
またタイミング調整処理を行うタイミングは、第1クロックに同期したシリアルデータから変換されたパラレルデータがパケットの先頭データを含むとき、このパラレルデータを取り込む際にタイミング調整処理を行うように定めてもよい。
3,6 物理層インタフェース
5 レイヤ2スイッチ
10 クロック乗せ換え部
30 シリアルパラレル変換部
50 パケット先頭指示部
60 タイミング調整部
80 データ保持部
90 パラレルシリアル変換部
中央処理ユニット2は、コンピュータなどの情報処理装置である受信装置1全体の動作を制御し、また図示しない記憶装置に記憶されたコンピュータプログラムを実行する。物理層インタフェース3及び4は、イーサネット(登録商標)回線L1及びL2を流れる実際の電気信号と、受信装置1内のディジタル処理回路が取り扱う論理信号との間の変換を行う。
また乗せ換え同期信号生成部20は、シリアルパラレル変換部30により変換されたパラレルデータを所定クロック数の間だけ遅延させるデータ遅延部40において、パラレル信号を遅延させるデータ遅延部40内部のシフトレジスタにパラレルデータをシフトさせるためのシフトイネーブル信号ENsを生成する。
さらに、乗せ換え同期信号生成部20は、シリアルパラレル変換イネーブル信号EN1に同期した同期信号Ssを生成する。
デコーダ22は、8進カウンタ21の出力値がある値の間だけ値「H」を出力し、その他の期間は「L」の値を出力することにより、8進カウンタ21が伝送クロックCLKtを並列ビット数、即ち8個分カウントする毎に、1クロックの間、「H」の値となるシリアルパラレル変換イネーブル信号EN1を生成する。
データ遅延部40が保持するパラレルデータのビット数は、受信装置1が受信するパケットデータの先頭に挿入されたプリアンブル部を保持できる大きさに設定される。図11は、イーサネット(登録商標)パケットのフォーマットを示す図である。図示するように、パケットデータはその先頭に56ビットのプリアンブルと8ビットのフレーム開始部(SFD: Start Frame Delimiter)を有している。
また、それぞれの段間におけるシフトは、前述のシフトイネーブル信号ENsの立ち上がりエッジによって行われるので、並列ビット数分(8個分)の伝送クロックCLKtが発生する度に、データがシフトされる。
また8進カウンタ60及びデコーダ62は、パラレルシリアル変換部90が、データ保持部80に保持されたパラレルデータを、受信装置内クロックCLTrに同期したシリアルデータへ変換するタイミングを指示するパラレルシリアル変換タイミング信号を生成する。
デコーダ61は、8進カウンタ60の出力値がある値の間だけ値「H」を出力し、その他の期間は「L」の値を出力することにより、8進カウンタ60が受信装置内クロックCLKrを並列ビット数(8個分)をカウントする毎に、1クロックの間、「H」の値となる取り込みタイミング指示信号EN2を生成する。
データ保持部80は取り込みタイミング指示信号EN2の立ち上がりエッジが発生したとき、データ遅延部40から出力されるパラレルデータを保持する。
パラレルシリアル変換部90は、パラレルシリアル変換タイミング信号の立ち上がりエッジが発生したとき、データ保持部80に保持された8ビットのパラレルデータを、受信装置内クロックCLKrに同期したシリアルデータへ変換する。
ここで同期信号Ssは8進カウンタ21のカウント値が予め決まった値にあるとき「H」の値を有する。したがって、同期信号Ssに同期したタイミングで8進カウンタ60のカウント値を予め決まった値LDに設定することにより、8進カウンタ21のカウント値と8進カウンタ60のカウント値との差が予め定めた所望の値になる。
このため、同期信号Ssの立ち上がりエッジの発生時刻と取り込みタイミング指示信号EN2の立ち上がりエッジの発生時刻との間隔が、予め定めた所定の時間間隔となるので、同期信号Ssに同期しているシリアルパラレル変換のタイミングと、データ保持部80へのデータ取り込みタイミングとの間の時間間隔が、予め定めた時間間隔に設定される。
また、図14は、クロック乗せ換え部10の各部の信号を示すタイムチャート(その1)である。図14に示すタイムチャートの第1段の信号は、伝送クロックCLKtに同期した受信シリアルデータ列を示し、各数字はシリアルデータに含まれる各ビットの順番を示す。第2段の信号は伝送クロックCLKtを示し、第3段は上述のシリアルパラレル変換イネーブル信号EN1を示す。シフトイネーブル信号ENsのタイムチャートもシリアルパラレル変換イネーブル信号EN1と同様であってよい。
図15に示すタイムチャートの第5段の信号は受信装置内クロックCLKrを示し、第6段の信号は取り込みタイミング指示信号を示し、第7段はデータ保持部80へ保持されたパラレルデータを示し、第8段はデータ保持部80へ保持されたパラレルデータをパラレルシリアル変換部90がシリアルデータに変換した結果生じたデータを示す。
なお、図14の第4段及び第5段並びに図15の第1段及び第7段に示すパラレルデータにおいて、信号中に示す数字は、そのパラレルデータが含んでいるビットに対応する、第1段に示したシリアルデータのビットを示す。
例えば図14に示す時刻t1〜t2において、データ遅延部40からパケットデータの先頭のデータ(第1〜8ビット)が出力される間、パケット先頭指示信号の値が「H」となる。このため時刻t1において8進カウンタ60のプリセット(PRESET)端子に所定のカウント値LD書き込まれる。
この結果、時刻t1から所定の時間経過後の時刻t3に、図15の第6段に示す取り込みタイミング指示信号は「H」の値となるように、取り込みタイミング指示信号EN2の位相が調整され、データ保持部80への取り込みタイミングが調整される。
しかし、本方法によれば、このようなタイミングの調整が行われるのは、必ずパケット先頭データをデータ保持部80へ取り込むときであり、それ以前には、パケット先頭データ以前の無効データがデータ保持部80に入っているため、データ保持部80への取り込みタイミングが早まっても、有効データの欠落は生じない。
同様に、このようなタイミングの調整が行われる以前のデータ保持部80には、無効データが入っているため、データ保持部80への取り込みタイミングが遅くなっても、有効データの重複は生じない。
本実施例によれば、シリアルパラレル変換されたデータのセットアップ時間及びホールド時間を確保するための余裕として2クロック分を用意したと仮定すると、
となり、1パケットを受信している間の取り込みタイミングのずれ量が前後2クロックまでであれば、シリアルパラレル変換したパラレルデータを、それぞれのパラレルデータの出力期間において1回だけデータ保持部80への取り込むことができる。
ここで、イーサネット(登録商標)パケットの最大長が1556Byte(12,208bit)の場合には、1bitあたり1/6104クロック周期未満の誤差(クロック偏差が163ppm未満)であれば、取り込みタイミングの変動許容範囲は±2クロック以内となる。
なお、イーサネット(登録商標)パケットのフレーム間ギャップ(IFG)は通常12byte=96bitであるため、データの並列数ビットをその半分の48ビット以下にすることによって、パケット先頭のデータが含まれるパラレルデータの1つ前の周期のパラレルデータに有効なパケットデータが含まれることはなくなるため、タイミング調整処理によってパケットデータが破壊される可能性をきわめて小さくすることができる。
受信されるパケット信号がR−GMIIに準拠する信号のようなパケット信号である場合には、パケット信号が存在する間としない間とで異なる論理値を持つイネーブル信号(EN信号)がパケット信号と共に伝送される。
Claims (14)
- 第1クロックに同期したパケット形式のシリアルデータを第2クロックに同期したシリアルデータに変換するクロック乗せ換え装置であって、
前記第1クロックに同期した前記シリアルデータをパラレルデータへ変換するシリアルパラレル変換部と、
前記第2クロックの所定クロック数毎に生じる取り込みタイミングで、前記シリアルパラレル変換部から出力される前記パラレルデータを保持するデータ保持部と、
前記データ保持部に保持された前記パラレルデータを前記第2クロックに同期したシリアルデータに変換するパラレルシリアル変換部と、
前記取り込みタイミングが前記シリアルパラレル変換部による変換タイミングから所定時間離れた時刻に生じるように前記取り込みタイミングを調整するタイミング調整処理を、前記第1クロックに同期したシリアルデータのパケットを受信する毎に行うタイミング調整部と、
を備えることを特徴とするクロック乗せ換え装置。 - 前記タイミング調整部は、前記データ保持部の保持内容が前記パケット間に設けられるフレーム間ギャップの間に受信した信号であるときに、前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のクロック乗せ換え装置。
- 前記タイミング調整部は、各前記パケットの受信開始後の所定時間経過後に前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項2に記載のクロック乗せ換え装置。
- 前記タイミング調整部は、各前記パケットの受信完了後の所定時間経過後に前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項2に記載のクロック乗せ換え装置。
- 前記シリアルパラレル変換部によって前記第1クロックに同期した前記シリアルデータから変換されたパラレルデータが、前記パケットの先頭データを含むか否かを示すパケット先頭指示信号を生成するパケット先頭指示部を備え、
前記タイミング調整部は、前記タイミング調整処理を、前記先頭データを含むパラレルデータを取り込む際に行うことを特徴とする請求項2に記載のクロック乗せ換え装置。 - 前記シリアルパラレル変換部により変換されるパラレルデータのビット幅は、前記パケット間に設けられる前記フレーム間ギャップの半分より小さいことを特徴とする請求項2に記載のクロック乗せ換え装置。
- 前記シリアルパラレル変換部により変換されるパラレルデータのビット幅は、前記シリアルパラレル変換部による変換タイミングの周期が、1つの前記パケットを処理している間に許容される前記第1クロックと前記第2クロックとの間のクロック偏差の許容幅よりも大きくなるように定められていることを特徴とする請求項2に記載のクロック乗せ換え装置。
- 第1クロックに同期したパケット形式のシリアルデータを第2クロックに同期したシリアルデータに変換するクロック乗せ換え方法であって、
前記第1クロックに同期した前記シリアルデータをパラレルデータへ変換し、
前記第2クロックの所定クロック数毎に生じる取り込みタイミングで、変換された前記パラレルデータを所定のデータ保持回路へ保持し、
保持された前記パラレルデータを前記第2クロックに同期したシリアルデータに変換し、ここに、
前記第1クロックに同期した前記シリアルデータをパラレルデータへ変換する変換タイミングから所定時間離れた時刻に前記取り込みタイミングが生じるようにこの取り込みタイミングを調整するタイミング調整処理を、前記第1クロックに同期したシリアルデータのパケットを受信する毎に行うことを特徴とするクロック乗せ換え方法。 - 前記データ保持回路の保持内容が前記パケット間に設けられるフレーム間ギャップの間に受信した信号であるときに、前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項8に記載のクロック乗せ換え方法。
- 各前記パケットの受信開始後の所定時間経過後に前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項9に記載のクロック乗せ換え方法。
- 各前記パケットの受信完了後の所定時間経過後に前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項9に記載のクロック乗せ換え方法。
- 前記第1クロックに同期した前記シリアルデータから変換された前記パラレルデータが前記パケットの先頭データを含むとき、このパラレルデータを取り込む際に前記タイミング調整処理を行うことを特徴とする請求項9に記載のクロック乗せ換え方法。
- 前記第1クロックに同期した前記シリアルデータから変換される前記パラレルデータのビット幅は、前記パケット間に設けられるフレーム間ギャップの半分より小さいことを特徴とする請求項9に記載のクロック乗せ換え方法。
- 前記第1クロックに同期した前記シリアルデータから変換される前記パラレルデータのビット幅は、このシリアルデータからパラレルデータへの変換タイミングの周期が、1つの前記パケットを処理している間に許容される前記第1クロックと前記第2クロックとの間のクロック偏差の許容幅よりも大きくなるように定められていることを特徴とする請求項9に記載のクロック乗せ換え方法。
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