JPWO2009063914A1 - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

中心電極に設けられた電極チップとの間で火花放電間隙を形成する発火部(80)は、接地電極(30)の内面(33)から針状に突出する形態をなす。発火部(80)は、貴金属部材(81)と中間部材(86)とが接合されてなるものであり、この中間部材(86)は、貴金属部材(81)の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有するように、その材料が調整されている。これにより、貴金属部材(81)からの熱が中間部材(86)を介して接地電極(30)側へ逃げる経路において熱引きが制限され、貴金属部材(81)は従来より高い温度に保たれるので、貴金属部材(81)が火花放電間隙で形成される火炎核に対する消炎作用は低減され、着火性が向上する。

Description

本発明は、中心電極との間で火花放電間隙を形成する針状の発火部を接地電極に設けたスパークプラグに関するものである。
中心電極と対向する接地電極の他端部の内面(一側面)に針状の発火部を設け、その発火部と中心電極との間で火花放電間隙を形成したスパークプラグが知られている(例えば、特許文献1参照。)。ここで、針状の発火部とは、例えば、接地電極の内面からの突出長さが0.6〜1.6mmで、外径(あるいは突出先端面の直径)が0.5〜1.2mmを満たす大きさのものをいう。このような針状の発火部を有するスパークプラグでは、従来のものと比べ、接地電極を火花放電間隙から遠ざけることができるため、火花放電間隙で形成される火炎核が、その成長過程の初期の段階において接地電極に接触しにくい。このため、火炎核が接地電極と接触して熱を奪われることによりその成長が阻害される、いわゆる消炎作用が低減されるので、スパークプラグの着火性を向上することができる。
このような発火部には、火花放電の集中による火花消耗に対し耐火花消耗性の高い貴金属が用いられる。しかし貴金属と、接地電極に通常用いられるNi系合金などの材料とでは線膨張係数の差が大きく、両者をそのまま接合しただけでは冷熱サイクルに伴う熱負荷の影響により、接合部位にクラックや剥離等を生ずる虞がある。そこで特許文献1では、貴金属部材および接地電極の中間的な線膨張係数を有する部材から形成した中間部材を用い、その中間部材と貴金属部材とを接合して発火部を形成し、中間部材側を接地電極に接合することで発火部と接地電極との接合強度を高めている。
近年、エンジンの高出力化や省燃費化に伴い、エンジンの燃焼条件が厳しくなっている。スパークプラグにおいては接地電極の受熱量が高まり、発火部に対しても、冷熱サイクルに伴い生ずる熱負荷の影響が大きくなってきている。貴金属部材が受熱して高温化すると酸化消耗しやすくなり、耐火花消耗性の低下を招く。このため従来のスパークプラグでは、発火部から速やかに熱引きを行えるように、例えば接地電極の内部に熱伝導性の高い芯材を設けたり、中間部材の熱引き性能を高めて貴金属部材からの積極的な熱引きを行ったりするなど、様々な工夫がなされている。
ところで、エンジンから排出される排気ガスの流路(排気管)には、排気ガスの浄化を行う三元触媒が設けられている。この触媒は高温時に活性化して排気ガスの浄化を行えるようになるため、エンジンの始動時(例えばキーオンから1,2分間)など低温の状態にある場合には、通常の点火時期よりも着火を遅らせて排気ガス温度を高くする制御(いわゆるリタード着火)が行われる。そして高温の排気ガスを触媒に送ることで、触媒の早期活性化や二次燃焼によるHC排出量の低減が図られている。
特開2004−134209号公報
しかしながら、触媒の早期活性化を目的とするリタード着火はエンジン自体が十分に暖まっていない始動時に行われるため、燃料の気化が十分になされず着火しにくい。また、リタード着火では、点火時期の遅延をより大きくすると排気温がさらに上昇し、二次燃焼が促進されるためHC排出量の低減をより効果的に行うことができるが、ピストンが上死点を過ぎてからの点火となれば燃焼室内での混合気の流れが通常点火時よりも乱れるため、燃焼状態が不安定となり易い。リタード着火時の燃焼状態の安定性を高めるため、また、点火時期の遅延をさらに大きくして、より早い触媒の活性化や、より効率的なHC排出量の低減を行えるようにするため、スパークプラグには高い着火性が求められていた。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、貴金属部材からの熱引きを制限して高温に保ち、火花放電間隙付近の温度を高めて消炎作用を低減することで、着火性を向上することができるスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明の態様によれば、中心電極と、軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、その軸孔の内部で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、当該絶縁碍子を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、一端部が前記主体金具の先端面に接合され、他端部における自身の一側面が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲された接地電極と、当該接地電極の前記他端部における前記一側面上で、前記中心電極の前記先端部と対向する位置に接合され、前記一側面から前記中心電極へ向けて0.6〜1.6[mm]突出する発火部とを備え、前記発火部が、Niを主成分とし、前記一側面に接合され、前記中心電極に向けて突出する中間部材と、貴金属を主成分とし、前記中間部材の突出先端に接合され、自身と前記中心電極の前記先端部との間で火花放電間隙を形成すると共に、自身と前記中間部材との接合によって形成される溶融部に隣接する部位の外径Dpが0.5〜1.2[mm]である貴金属部材とを有するスパークプラグにおいて、前記中間部材の熱伝導率が、前記貴金属部材の熱伝導率よりも低い、スパークプラグが提供される。
本発明の態様のスパークプラグでは、発火部を構成する貴金属部材の熱伝導率よりも中間部材の熱伝導率の方が低いので、貴金属部材から中間部材を介して接地電極側へ流れる熱引きの経路において、貴金属部材からの熱引き(熱の移動)が制限されることとなる。これにより、貴金属部材に熱が籠もってより高温に保たれるので、火花放電時に形成される火炎核がその成長過程の初期において貴金属部材と接触しても熱を奪われにくく、成長が阻害されにくい。従ってスパークプラグの着火性を向上することができる。
なお、本発明の態様において「主成分」とは、その成分(元素あるいは化合物)が、含有される全成分のうち最も含有量(重量%)の高い成分であるものをいう。例えば、Niを主成分とする場合、全成分中、Ni元素の含有量がその他の成分よりも多ければ良く、Ni化合物を主成分とする場合、Ni元素の含有量ではなく、対象となるNi化合物の含有量がその他の成分よりも多ければよい。また、貴金属を主成分とする場合、全成分中、貴金属として分類される元素や化合物を抽出し、それらの個々の含有量の合計が、その他の成分より多ければよい。具体的に、例えば、40Pt−20Rh−40Niの場合、貴金属であるPtの含有量とRhの含有量の合計がNiの含有量を上回るため、主成分は貴金属であるものとする。
また、本発明の態様において、前記中間部材の熱伝導率が10〜25[W/(m・K)]であるとよい。中間部材の熱伝導率を25W/(m・K)以下とすれば、貴金属部材から中間部材を介して接地電極へと向かう経路を辿る熱引きを制限することができ、貴金属部材をより高温に保つことができる。その結果、混合気への点火進角を少なくとも1度以上遅らせても、現行品と同等の着火性を得ることができる。なお、点火進角を1度遅らせた場合、エンジンの始動時において、およそ10%のHC排出量削減効果があることが知られている。
もっとも、貴金属部材の温度が高くなれば、貴金属部材は酸化消耗し易くなり、耐火花消耗性が低下する。そこで、中間部材の熱伝導率を10W/(m・K)以上に規定すれば、耐火花消耗性の低下を抑え、現行品と同程度(現行品よりも耐火花消耗性が低下したとしても性能低下に影響しない程度を含む)の耐火花消耗性を確保することができる。
また、本発明の態様において、前記中間部材の前記一側面からの突出方向における長さ(以下、「突出長さ」という。)が0.2〜1.4[mm]であるとよい。中間部材の突出長さが小さくなれば、中間部材内における熱引きの経路が短くなり、0.2mm未満の場合には中間部材を介した貴金属部材からの熱引きに対し、着火性向上を図れるだけの十分な制限を設けることが難しい。従って、中間部材の突出長さを少なくとも0.2mm以上とする必要がある。一方、中間部材の突出長さを長くするほど、貴金属部材の熱引きがより制限を受け、それに伴い貴金属部材の温度が高くなって耐火花消耗性が低下することとなる。現行品と同程度(現行品よりも耐火花消耗性が低下したとしても性能低下に影響しない程度を含む)の耐火花消耗性を得るためには、中間部材の突出長さを1.4mm以下に抑えることが望ましい。
また、本発明の態様において、前記中間部材の接合前の外径をDnとしたときに、−0.1≦Dn−Dp≦0.5を満たすようにするとよい。中間部材を介した貴金属部材の熱引きを行う上で、貴金属部材の外径Dpに対し中間部材の外径Dnを大きくすれば、熱の流路の断面積が大きくなり、熱引き性能が向上する一方で、貴金属部材の温度をより高温に保つことが難しくなって、着火性の低下を招く虞がある。現行品よりも混合気への点火進角を遅らせた場合に現行品と同等以上の着火性を得るためには上記のように、貴金属部材の外径Dpと中間部材の外径Dnとの外径差Dn−Dpを0.5mm以下とするとよい。その一方で、Dn−Dpを小さくするほど中間部材を介した貴金属部材の熱引きがより制限され、より高い着火性を得られるが、貴金属部材の外径Dpが中間部材の外径Dnより大きくなるほど、中間部材に対する貴金属部材の大きさが大きくなる。するとエンジンの振動によって貴金属部材と中間部材との接合部位にかかる負荷が大きくなって、貴金属部材が脱落する虞が生ずる。これを防止するためには、上記のように、貴金属部材の外径Dpと中間部材の外径Dnとの外径差Dn−Dpを−0.1mm以上とするとよい。
また、本発明の態様において、前記溶融部をレーザ溶接または電子ビーム溶接により形成するとよい。そして、前記発火部の中心軸を通る前記発火部の断面の輪郭線のうち、前記溶融部の位置における前記輪郭線の形状が、直線状または前記中心軸側へ窪んだ弧状をなすとよい。貴金属部材から中間部材や接地電極を経由しての熱引きに関しては、貴金属部材と中間部材の接合をなす溶融部の外形形状(断面の輪郭線形状)も大きく関係性を有する。この溶融部の外形形状が、直線状または内側へ窪んだ弧状を構成していると、外側へ膨らんだ形状に比して、貴金属部材から中間部材への熱引きの経路を、より貴金属部材側(つまり上流側)において絞ることができるので、熱引きを抑制する効果を高めることができる。ゆえに、より高い着火性を得ることができる。
また、本発明の態様において、前記中心軸に直交する前記発火部の断面で、前記溶融部が含まれる断面のうち、断面積が最小となる位置における前記発火部の断面の面積をSyとし、前記中心軸に直交する前記発火部の断面で、前記中間部材のみが含まれる断面のうち、前記中心軸に沿う方向で最も前記溶融部に近い位置における前記発火部の断面の面積をSnとしたときに、Sy/Sn≧0.55を満たすようにするとよい。本発明の態様は、発火部や中間部材の材料に限定されず、あらゆる材料に対して同様に着火性を向上させ、リタード着火時の燃焼状態の安定性を高められる構成であるが、その一方で、貴金属部材からの熱引きを抑制しすぎると、燃焼が安定した後における貴金属部材の早期消耗が懸念されることもある。そこで上記のように、Sy/Snが0.55以上となるように発火部を構成すれば、中間部材の外径に対して溶融部の外径が極端に細くなることを避けることができ、貴金属部材から中間部材への熱引き性能を確保できる。ゆえに、貴金属部材の過剰消耗を回避しつつ、着火性を向上することが可能となる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 スパークプラグ100の火花放電間隙GAP付近を拡大してみた断面図である。 発火部80を拡大してみた断面図である。 変形例としてのスパークプラグ200の火花放電間隙GAP付近を拡大してみた断面図である。 変形例としての発火部280を拡大してみた断面図である。 実施例8において、サンプルA26の発火部300(図7参照)を形成する前の貴金属部材301および中間部材302の形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA26の発火部300に形成した溶融部303の外形形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA51の発火部310(図9参照)を形成する前の貴金属部材301および中間部材312の形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA51の発火部310に形成した溶融部313の外形形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA52の発火部320(図11参照)を形成する前の貴金属部材301および中間部材322の形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA52の発火部320に形成した溶融部323の外形形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA53の発火部330(図13参照)を形成する前の貴金属部材301および中間部材332の形状について説明するための図である。 実施例8において、サンプルA53の発火部330に形成した溶融部333の外形形状について説明するための図である。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1,図2を参照し、一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。なお、図1,図2において、スパークプラグ100の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、自身の軸孔12内の先端側に中心電極20を保持し、後端側に端子金具40を保持した絶縁碍子10を、その絶縁碍子10の径方向周囲を主体金具50で取り囲んで保持した構造を有する。また、主体金具50の先端面57には接地電極30が接合されており、その他端部(先端部31)側が中心電極20の先端部22と向き合うように屈曲されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁体を構成する絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線O方向へ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、それより後端側(図1における上側)には後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成され、更にその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド(図示外)に取り付けられた際には、その燃焼室内に曝される。また、脚長部13と先端側胴部17との間は段部15として段状に形成されている。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金から形成された母材24の内部に、その母材24よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金からなる芯材25を埋設した構造を有する棒状の電極である。中心電極20は絶縁碍子10の軸孔12内の先端側に保持されており、図2に示すように、その先端部22が、絶縁碍子10の先端よりも先端側に突出されている。中心電極20の先端部22は先端側に向かって径小となるように形成されており、その先端部22の先端面には、耐火花消耗性を向上するため貴金属からなる電極チップ90が接合されている。
この中心電極20は、図1に示すように、軸孔12内で軸線O方向に沿って延設される導電性のシール体4およびセラミック抵抗3を経由して、後方(図1における上方)の端子金具40と電気的に接続されている。スパークプラグ100の使用時に、この端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド(図示外)にスパークプラグ100を固定するための円筒状の金具であり、絶縁碍子10を、その後端側胴部18の一部から脚長部13にかけての部位を取り囲むようにして、内部に保持している。主体金具50は低炭素鋼材より形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、エンジンヘッドの取付孔(図示外)に螺合するねじ山が形成された取付ねじ部52とを備えている。
また、主体金具50の工具係合部51と取付ねじ部52との間には鍔状のシール部54が形成されている。そして、取付ねじ部52とシール部54との間のねじ首59には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッドの取付孔(図示外)に取り付けた際に、シール部54の座面55と取付孔の開口周縁との間で押し潰されて変形し、両者間を封止することで、取付孔を介したエンジン内の気密漏れを防止するものである。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられ、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の座屈部58が設けられている。そして、工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には円環状のリング部材6,7が介在されており、更に両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53を内側に折り曲げるようにして加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周で取付ねじ部52の位置に形成された段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の段部15が支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体となる。このとき、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は板パッキン8によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。また、座屈部58は、加締めの際に、圧縮力の付加に伴い外向きに撓み変形するように構成されており、タルク9の軸線O方向の圧縮長を長くして主体金具50内の気密性を高めている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、断面矩形の棒状に形成した電極であり、中心電極20と同様に、インコネル(商標名)600または601等のNiまたはNiを主成分とする合金からなる。図2に示すように、一端部(基端部32)を主体金具50の先端面57に接合し、軸線O方向に沿って延びつつ屈曲部34にて折り曲げられ、他端部(先端部31)において、自身の一側面(内面33)が中心電極20の先端部22と向き合う形態をなす。
この接地電極30の先端部31における内面33で、中心電極20の先端部22と対向する位置には、その先端部22へ向けて内面33から針状に突出する形態をなす発火部80が設けられている。発火部80は、接地電極30からの突出方向に沿って重ねて接合された中間部材86と貴金属部材81とから構成される。中間部材86は、Niを主成分とし、柱状をなすと共に、自身の軸方向の一端側(図2下側)に、鍔状に拡径された鍔部87を有する。貴金属部材81は、耐火花消耗性の高い貴金属を主成分とし、中間部材86の軸方向の他端側(図2上側)に接合されている。中間部材86と貴金属部材81との接合は、両者の合わせ面付近を狙ったレーザ溶接あるいは電子ビーム溶接によって行われ、溶接部位には、両者を構成する成分が溶け合い混ざった溶融部85が形成されている。そして接地電極30の内面33には、中間部材86の一端側の鍔部87が抵抗溶接によって接合され、貴金属部材81側が、中心電極20に接合された電極チップ90と向き合い、両者間で火花放電間隙GAPを形成している。なお、発火部80と中心電極20の先端部22との対向関係は、両者間で火花放電間隙GAPが形成されれば足り、必ずしも発火部80と電極チップ90の互いの対向面(向き合う面)同士が厳密な対応関係になくともよい。よって、発火部80の中心軸がスパークプラグ100の軸線Oに対し厳密に一致していなくともよい。
このように構成された本実施の形態のスパークプラグ100では、前述のように、発火部80を接地電極30の内面33から針状に突出する形態とするため、その大きさに規定を設けている。具体的には、図3に示すように、発火部80の大きさについて、貴金属部材81の外径Dpを発火部80の外径の基準としたときに、外径Dpを0.5〜1.2[mm]としている。さらに、接地電極30の内面33からの発火部80の突出方向における長さh(以下、「突出長さh」という。)を0.6〜1.6[mm]としている。このような針状の発火部80を設けて接地電極30を火花放電間隙GAPから遠ざけることで、火花放電間隙GAPで形成される火炎核がその成長過程で接地電極30により熱を奪われる消炎作用を低減し、スパークプラグ100の着火性を向上することができる。
そして、さらなる着火性の向上を図るため、本実施の形態では、貴金属部材81の熱伝導率よりも中間部材86の熱伝導率が低くなるように、両部材を構成している。エンジン(図示外)の駆動に伴い発火部80は受熱するが、その熱が接地電極30を介して主体金具50側へ逃がされることで、発火部80の熱引きがなされている。発火部80においては、中間部材86を介して貴金属部材81から接地電極30へ熱引きされることとなるが、中間部材86の熱伝導率が貴金属部材81の熱伝導率よりも低いことで、貴金属部材81からの熱引きは制限を受けることとなる。このため、貴金属部材81には熱が籠もり易くなり、火花放電の際に、貴金属部材81は従来よりも高い温度に維持される。この貴金属部材81は火花放電間隙GAP(図2参照)に面しているため、火花放電間隙GAPで形成される火炎核は、自身の成長過程において接地電極30よりも先に貴金属部材81に接触する。その際に、従来よりも貴金属部材81の温度が高く、発火部80を介した火炎核からの熱引き(つまり発火部80による消炎作用)が低減されるので、スパークプラグ100ではさらなる着火性の向上を図ることができる。
もっとも、貴金属部材81からの熱引きを制限しすぎて貴金属部材81の温度が高くなりすぎると、火花放電間隙GAPに面する貴金属部材81では酸化消耗しやすくなり、耐火花消耗性の低下が懸念される。そこで本実施の形態では、貴金属部材81から中間部材86を介した接地電極30への熱引きを効果的に制限するため、発火部80の構成に各種の規定を設けている。
まず、中間部材86の熱伝導率を10〜25[W/(m・K)]としている。中間部材86の熱伝導率が10W/(m・K)よりも低い場合、貴金属部材81の温度が、より高くなって着火性が向上する。しかし、貴金属部材81が酸化消耗しやすくなり、耐火花消耗性の低下を招く虞がある。一方、中間部材86の熱伝導率が25W/(m・K)よりも高い場合、貴金属部材81からの熱引きを十分に制限することが難しい。このため、貴金属部材81の温度を従来よりも高く維持することが難しくなり、着火性の向上が望めない。
また、接地電極30の内面33からの中間部材86が突出する長さt(以下、「突出長さt」という。)を0.2〜1.4[mm]としている。中間部材86の突出長さtが0.2mm未満であると、中間部材86内における熱引きの経路が短くなり、熱引きを制限するのに十分な距離を確保することができず、貴金属部材81の温度を従来よりも高く維持することが難しくなるため、着火性の向上が望めない。一方、中間部材86の突出長さtが1.4mmより大きくなると、中間部材86内における熱引きの経路が長くなって貴金属部材81からの熱引きを制限しすぎてしまい、貴金属部材81が酸化消耗しやすくなり耐火花消耗性の低下を招く虞がある。
また、中間部材86の外径をDnとしたときに、貴金属部材81の外径Dpとの差分、Dn−Dpを、−0.1〜0.5[mm]としている。Dn−Dpが負の値となる場合とは、発火部80の突出方向において先端側に配置される貴金属部材81の外径Dpが、根元側に配置される中間部材86の外径Dnよりも大きい場合である。Dn−Dpが−0.1mmよりも小さくなると(つまり、貴金属部材81の外径Dpが中間部材86の外径Dnよりも大きくなり、その差が0.1mmを超えると)、中間部材86に対する貴金属部材81の相対的な重みが増す。すると、貴金属部材81がエンジン(図示外)の駆動に伴う振動負荷に対する影響を受けやすくなり、ひいては貴金属部材81の脱落を招く虞がある。一方、Dn−Dpが0.5mmよりも小さくなると(つまり、貴金属部材81の外径Dpが中間部材86の外径Dnよりも小さくなって、その差が0.5mmを超えると)、貴金属部材81から接地電極30への熱引きの経路に介在する中間部材86の断面積が大きくなりすぎてしまう。このため、貴金属部材81からの熱引きを十分に制限できず、貴金属部材81の温度を従来よりも高く維持することが難しくなり、着火性の向上が望めない。
なお、貴金属部材81の外径Dpと、中間部材86の外径Dnは、図3に示すように、両者の接合前の外径を基準とするものであり、溶融部85が含まれないことが望ましい。従って、中間部材86において、溶融部85に隣接する部位を、中間部材86の外径Dnを特定する上での基準とするとよい。しかし、貴金属部材81と中間部材86とのレーザ溶接の形態や、中間部材86と接地電極30との抵抗溶接の形態によっては、溶融部85と鍔部87とが連続し、中間部材86の外周面全面が溶融部として形成される場合もある。この場合においても、溶融部85に隣接する部位を中間部材86の外径Dnを特定する上での基準とすればよい。具体的には溶融部85と鍔部87との境目の部位が、溶融部85に隣接する部位となる。
このように、スパークプラグ100の発火部80を構成する貴金属部材81および中間部材86の大きさや熱伝導率について規定を設けることにより、さらなる着火性の向上を図れることを確認するため、以下に説明する各評価試験を行った。
[実施例1]
まず、発火部を構成する中間部材の熱伝導率と、着火性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験を行うにあたって、Niを主体とし、熱伝導率を異ならせた8種の材料(N40,N35,N30,N25,N20,N15,N10,N5)を用意し、それら材料を用いて中間部材を作製した。各材料の組成を表1に示す。
Figure 2009063914
表1に示すように、各材料は、いずれもSi,Cr,Mn,Fe,Al,Cを異なる配分で混合し(一部の材料にはFeやAlを用いなかったものもある。)、残部をNiとすることでNiが主成分となるようにしつつ、熱伝導率がそれぞれ異なるように調整したものである。各材料の熱伝導率は、上記材料番号の順に、40,35,30,25,20,15,10,5[W/(m・K)]となった。
上記各材料N40〜N5を用い、外径Dnを0.75mm、突出長さtを0.4mmに形成した8種の中間部材を作製した。また、Pt−20Rh(熱伝導率 37.2W/(m・K))を材料とし、外径Dpを0.7mm、突出長さ(h−t)を0.5mmに形成した貴金属部材を用意した。そして各中間部材と貴金属部材をそれぞれ接合し、突出長さhが0.9mmの発火部のサンプルA11〜A18を作製した。さらに評価基準として、Pt−20Rhを材料とし、外径Dpを0.7mm、突出長さhを0.9mmの貴金属部材のみからなる発火部のサンプルA19(現行品)を用意した。
発火部の各サンプルA11〜A18は、それぞれ試験用のスパークプラグ(主体金具のねじ山の呼び径がM14のもの)の接地電極の先端部における内面に抵抗溶接で接合し、サンプルA19は内面にレーザ溶接にて接合した。そして、火花放電間隙GAPの大きさが1.1mmとなるように、それぞれの接地電極の屈曲部における曲げの度合いを調整した。
サンプルA19(現行品)を接合したスパークプラグを排気量2.0L L4 4気筒 DOHCエンジンに組み付け、1400rpm NMEP 100kPa/4cyl. A/F:15.5の条件でエンジンを駆動させた。このエンジンの点火時期を徐々に遅らせていき、回転変動(回転数のバラツキ)が30%を超えたときの遅角(°CA)を測定し、これを基準とした。各サンプルA11〜A18を接合したスパークプラグについても同様の試験を行い、それぞれ回転変動が30%を超えたときの遅角(°CA)を測定した。そして、各サンプルA11〜A18の場合の遅角と、基準となるサンプルA19(現行品)の場合の遅角との差(以下、「取り分」という。)を求め、サンプルA19よりもさらに点火時期を遅らせられた場合を正の取り分、サンプルA19よりも点火時期が早くなってしまった場合を負の取り分として評価した。この試験の結果を表2に示す。
Figure 2009063914
表2に示すように、中間部材の材料にN40を用いたサンプルA11は、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率が高いものである。このサンプルA11では貴金属部材からの熱引きが現行品よりも良好であり、評価試験の結果としてもサンプルA19に対する取り分が−1°CAとなり、着火性としては低下したと評価した(「×」で示す。)。また、中間部材の材料にN35やN30を用い、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が低いサンプルA12,A13では、サンプルA19に対する取り分がそれぞれ0.3,0.6[°CA]となった。サンプルA12,A13では、貴金属部材からの熱引きを制限でき、現行品に対する着火性の向上がみられたが、取り分としては1°CA未満程度であり、着火性としては良好と評価した(「○」で示す。)。
そして、中間部材の材料にN25,N20,N15,N10,N5を用いたサンプルA14,A15,A16,A17,A18では、サンプルA19に対する取り分がそれぞれ1,1.3,1.5,1.8,2.5[°CA]となった。これらサンプルA14〜A18も同様に貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が低く、その差がサンプルA12やサンプルA13の場合よりも大きい。サンプルA14〜A18ではサンプルA12,A13よりもさらに貴金属部材からの熱引きを制限でき、その結果1°CA以上の取り分を得ることができ、現行品に対しさらなる着火性の向上がみられ、優良と評価した(「◎」で示す。)。このことから貴金属部材の熱伝導率よりも中間部材の熱伝導率が低く、その中間部材の熱伝導率が35W/(m・K)以下であれば着火性の向上に対し効果が得られ、25W/(m・K)以下であれば、さらに良好となることが確認できた。
[実施例2]
さらに、貴金属部材の熱伝導率が実施例1と異なる場合についても確認を行った。ここでは、各材料N40〜N5を用いて作製した上記8種の中間部材に、Pt−10Ni(熱伝導率 27.8W/(m・K))から形成した貴金属部材を接合した8種の発火部のサンプルA21〜A28を作製した。なお、貴金属部材や中間部材の各寸法は上記と同一である。また評価基準としても、Pt−10Niを材料とする上記同様、貴金属部材のみからなる発火部のサンプルA29(現行品)を用意した。そして各サンプルA21〜A29を試験用のスパークプラグに接合し、実施例1と同一の評価試験を行った。この試験の結果を表3に示す。
Figure 2009063914
表3に示すように、中間部材の材料にN40,N35,N30を用いたサンプルA21,A22,A23は、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が高く、サンプルA29に対し負の取り分となった。これらサンプルA21〜A23では貴金属部材からの熱引きが現行品よりも良好であり、よって着火性が低下したと評価した(「×」で表す。)。一方、N25,20,15,10,5を用いたサンプルA24〜A28では、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が低く、サンプルA29に対し正の取り分となった。すなわち、貴金属部材からの熱引きを制限でき、現行品に対する着火性の向上がみられた。特にサンプルA26〜A28では、取り分が1°CA以上となり、良好な着火性が得られると評価し「◎」で示した。なお、取り分が1°CA未満程度であったサンプルA24,A25は、着火性としては良好と評価し、「○」で示した。
このように、貴金属部材の材料として熱伝導率がより低いものを用いても、その貴金属部材の熱伝導率よりも中間部材の熱伝導率が低ければ十分に着火性向上の効果が得られることが確認できた。また、実施例1の結果を考慮すると、貴金属部材の構成材料によって貴金属部材の熱伝導率が異なるが、中間部材の熱伝導率を25W/(m・K)以下とすれば、少なくとも着火性向上の効果を得られることも確認できた。
[実施例3]
次に、発火部を構成する中間部材の熱伝導率と、耐火花消耗性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、実施例2で作製したサンプルA21〜A29をそれぞれ排気量2.0L 4気筒のガソリンエンジンに組み付け、5000rpm WOT(スロットル全開)の条件で400時間のベンチ耐久試験を行った。そして耐久試験後に各サンプルの火花放電間隙GAPの大きさを測定し、初期の火花放電間隙GAPの大きさ(1.1mm)との差分(すなわち火花放電に伴う貴金属部材の消耗量)を求めた。この試験の結果を表4に示す。
Figure 2009063914
表4に示すように、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が高く、サンプルA29(現行品)よりも貴金属部材からの熱引きを良好に行えるサンプルA21〜A23では、サンプルA29と同じ消耗量(0.03mm)であり、耐火花消耗性に優れると評価した(「◎」で示す。)。そしてサンプルA24〜A28では、中間部材の熱伝導率が下がるに従って火花放電間隙GAPの大きさが広がる傾向が見られた。特に中間部材の熱伝導率が10W/(m・K)未満となるサンプルA28では、貴金属部材の消耗量が0.1mmを超え、サンプルA29に比べて大きく消耗したため、耐火花消耗性はよくないと評価し、「×」で示した。なお、サンプルA24〜A27は、サンプルA29よりも火花放電間隙GAPの大きさが広がったものの、その差分が0.1mm以下であるため、耐火花消耗性においては許容範囲にあると評価し、「○」で示した。このことから中間部材の熱伝導率を10W/(m・K)以上とすれば、従来の発火部に対して耐火花消耗性は低下する場合があるものの許容範囲であり、むしろ、実施例1,2の結果によれば着火性の向上における効果が得られるため、好ましいことがわかった。
[実施例4]
次に、発火部を構成する中間部材の突出長さtと、着火性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、表1に示す材料N15(熱伝導率 15W/(m・K))を用い、外径Dnを0.75mm、突出長さtを0.1〜1.4mmの範囲で異ならせた5種類の中間部材を作製した。さらに、各中間部材に対応させて、発火部として作製したときの突出長さhが16mmとなるように自身の突出長さ(h−t)を異ならせた、外径Dpが0.7mmの貴金属部材を、Pt−10Ni(熱伝導率 27.8W/(m・K))を材料としてそれぞれ形成した。そして各中間部材と貴金属部材をそれぞれ接合して形成した5種の発火部のサンプルA31〜A35を、それぞれ、実施例1と同様の試験用のスパークプラグに接合した。このとき、各サンプルの火花放電間隙GAPの大きさを1.1mmに調整した。また、評価基準として、Pt−10Niを材料とし、外径Dpを0.7mm、突出長さhを1.6mmとした貴金属部材のみからなる発火部のサンプルA39(現行品)を用意し、同様に試験用のスパークプラグに接合した。そして各サンプルA31〜A35,A39を接合したスパークプラグに対し、実施例1と同内容、同条件で、着火性について評価するための試験を行った。この試験の結果を表5に示す。
Figure 2009063914
表5に示すように、サンプルA31は、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が低いが、サンプルA39(現行品)に対する取り分はあまり大きくなく、0.1となった。サンプルA31は、貴金属部材と接地電極との間に介在する中間部材の突出長さtが0.1mmと小さく、中間部材内を通過する熱の経路が短いため、貴金属部材からの熱引きを多少は制限するものの、効果的な制限を行えるものとは言い難い。このため、貴金属部材の温度を従来に対し、より高く維持することは難しく、着火性の向上はほとんど望めないと評価した(「△」で示す。)。また、サンプルA32〜A35では、突出長さtが長いものほど中間部材内を通過する熱の経路が長くなるため、熱の移動に対する抵抗が大きくなり、貴金属部材に熱が籠もりやすくなって、その結果、取り分が増加する傾向がみられた。このうち取り分が1°CA未満のサンプルA32については、着火性について良好であるとして「○」と評価した。サンプルA33〜A35では、貴金属部材からの熱引きをさらに制限でき、その結果1°CA以上の取り分を得ることがでた。従って現行品に対し、さらなる着火性の向上がみられ、優良と評価した(「◎」で示す。)。この評価試験の結果より、中間部材の突出長さtを0.2mm以上の大きさとすれば十分に、貴金属部材の熱引きに制限を設けることができ、着火性を向上することができる。
[実施例5]
次に、発火部を構成する中間部材の突出長さtと、耐火花消耗性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、実施例4で作製したサンプルA31〜A35,A39に加え、実施例4と同様に、中間部材の突出長さtを1.5mmとし、これにあわせて形成した貴金属部材を接合し、突出長さhを1.6mmとした発火部のサンプルA36を用意した。そして各サンプルを組み付けた試験用のスパークプラグをそれぞれ実施例3と同様に評価用のエンジンに組み付け、WOT(スロットル全開)で400時間の模擬走行による耐久試験を行った。そして耐久試験後に各サンプルの火花放電間隙GAPの大きさを測定し、初期の火花放電間隙GAPの大きさ(1.1mm)との差分(すなわち火花放電に伴う貴金属部材の消耗量)を求めた。この試験の結果を表6に示す。
Figure 2009063914
表6に示すように、サンプルA31は中間部材の熱伝導率が貴金属部材の熱伝導率よりも低いにもかかわらず、中間部材の突出長さtが0.1mmと小さいため、中間部材内を通過する熱の経路が短く熱の移動に対する抵抗が小さい。このため、貴金属部材が効果的に熱引きされ、酸化消耗が抑制されて耐火花消耗性が向上し、中間部材の設けられていないサンプルA39と同等の貴金属部材の消耗量(0.05mm)に抑えることができた(優良と評価し「◎」で示す。)。また、サンプルA32〜A35は、中間部材の突出長さtが0.2〜1.4[mm]のものであるが、貴金属部材の消耗量がサンプルA39よりも大きくなったものの、消耗量が0.1mm未満であった。このため、耐火花消耗性においては許容範囲にあると評価し、「○」で示した。一方、突出長さtを1.5mmとしたサンプルA36は、中間部材内を通過する熱の経路が長くなり過ぎ熱の移動に対する抵抗が大きい。このため、貴金属部材に籠もる熱が大きくなり、酸化消耗を抑制しにくく耐火花消耗性が低下したと評価し、「×」で示す。この評価試験の結果より、中間部材の突出長さtを1.5mm以下の大きさとすれば、従来の発火部に対して耐火花消耗性は低下する場合があるものの許容範囲であり、むしろ、実施例4の結果によれば着火性の向上における効果が得られるため、好ましいことがわかった。
[実施例6]
次に、発火部を構成する中間部材の外径Dnと貴金属部材の外径Dpとの差分、Dn−Dpと、耐久性との関係について確認するため評価試験を行った。この評価試験では、Pt−10Rh(熱伝導率 27.8W/(m・K))を材料とし、外径Dpを0.7mm、突出長さ(h−t)を0.5mmに形成した貴金属部材を用意した。また、表1に示す材料N15(熱伝導率 15W/(m・K))を用い、外径Dnを0.5〜1.3[mm]の範囲で異ならせ、突出長さtを0.4mmとした5種類の中間部材を作製した。そしてこれら貴金属部材と突出部材とをレーザ溶接し、突出長さhが0.9mmで、外径差Dn−Dpを−0.2〜0.6[mm]の範囲で異ならせた発火部のサンプルA41〜A45を作製した。また評価基準として、Pt−10Niを材料とする貴金属部材のみからなり、外径が0.7mmで突出長さhが0.9mmの発火部のサンプルA49(現行品)を用意した。
これら各サンプルA41〜A49を試験用のスパークプラグに接合し、スパークプラグを排気量2.0L 4気筒のガソリンエンジンに組み付け、無負荷レーシングパターンを1000サイクル繰り返し行い、熱負荷および振動負荷を与える評価試験を行った。無負荷レーシングパターンとは、アイドリング状態から一気に全開状態(7000rpm)とし、再びアイドリング状態に戻すテストパターンであり、特に振動負荷による影響を評価するのに適している。この試験の結果を表7に示す。
Figure 2009063914
表7に示すように、Dn−Dpが−0.2mmとなったサンプルA41では、中間部材と貴金属部材との接合界面において剥離が生じ、貴金属部材が脱落した。サンプルA41では中間部材の外径Dnが0.5mmであるのに対し、貴金属部材の外径Dpが0.7mmと2mmも大きく、相対的な重みが増すため、振動負荷に対する影響を受けやすい。一方、Dn−Dpが−0.2mmより大きいサンプルA42〜A46では、貴金属部材の脱落は生じなかった。この評価試験の結果よれば、Dn−Dpが−0.1mm以上の関係を満たすことが好ましい。
[実施例7]
さらに、Dn−Dpと、着火性との関係について確認するため評価試験を行った。この評価試験では、実施例6で作製したサンプルA41〜A46を組み付けた実施例1と同様の試験用のスパークプラグを用意した。また評価基準として、実施例3で用いた、Pt−10Niを材料とし、外径Dpを0.7mm、突出長さhを0.9mmとした貴金属部材のみからなる発火部のサンプルA29(現行品)を用意し、同様に試験用のスパークプラグに接合した。そして各サンプルA41〜A46,29を接合したスパークプラグに対し、実施例1と同内容、同条件で、着火性について評価するための試験を行った。この試験の結果を表8に示す。
Figure 2009063914
表8に示すように、サンプルA46は、貴金属部材よりも中間部材の熱伝導率の方が低いが、サンプルA29(現行品)に対する取り分はあまり大きくなく、0.1となった。サンプルA46は、中間部材と貴金属部材との外径差Dn−Dpが0.6mmあり、中間部材内を通過する熱の流路の断面積が大きいため熱の流通がスムーズに行われてしまい、貴金属部材からの熱引きを多少は制限するものの、効果的な制限を行えるものとは言い難い。このため、貴金属部材の温度を従来に対し、より高く維持することは難しく、着火性の向上はほとんど望めないと評価した(「△」で示す。)。一方、サンプルA41〜A45は中間部材と貴金属部材との外径差Dn−Dpが0.5mm以下であり、いずれも取り分が正の値をとった。熱の流通、つまり貴金属部材からの熱引きを制限し、貴金属部材に熱を籠もりやすくして、その結果、取り分が増加した。このうち取り分が1°CA未満のサンプルA44,A45については、着火性について良好であるとして「○」と評価した。サンプルA41〜A43では、貴金属部材からの熱引きをさらに制限でき、その結果1°CA以上の取り分を得ることがでた。従って現行品に対し、さらなる着火性の向上がみられ、優良と評価した(「◎」で示す。)。この評価試験の結果より、中間部材と貴金属部材との外径差Dn−Dpを0.5mm以下とすれば、貴金属部材の熱引きに制限を設けることができ、着火性を向上することができる。
[実施例8]
次に、溶融部の外形形状と着火性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、試験を行う発火部のサンプルとして、上記実施例2で用いたサンプルA26(表3参照)と、このサンプルA26を大きさや組成の基礎とし、溶融部の外形形状を異ならせた3種類のサンプルA51,A52,A53を用意した。また、比較用に、実施例2で用いたサンプルA29(現行品:表3参照)を用意した。具体的に、各サンプルを作製するにあたり、貴金属部材301には同一のもの、すなわち、図6に示すように、Pt−10Ni(熱伝導率 27.8W/(m・K))を材料とし、外径をφ0.7mm、高さ(長さ)を0.5mmに形成したものを用いた。また、サンプルA26の中間部材302には、材料にN15(表1参照)を用い、外径をφ0.75mm、高さ(長さ)を0.4mmに形成し、接地電極305(図9参照)との接合面側を鍔広に形成したものを用いた。サンプルA51の中間部材312には、図8に示すように、上記の中間部材302において、貴金属部材301との接合面側を、その接合面から0.15mmにわたってφ0.6mmに縮径したものを用いた。また、サンプルA52の中間部材322には、図10に示すように、上記の中間部材302において、貴金属部材301との接合面側を、その接合面から0.15mmにわたってφ0.78mmに拡径したものを用いた。そして、サンプルA53の中間部材332には、図12に示すように、上記の中間部材302において、貴金属部材301との接合面側を、その接合面から0.15mmにわたってφ0.9mmに拡径したものを用いた。
そして、各中間部材302,312,322,332に、レーザ溶接で、貴金属部材301を接合した。なお、溶接条件はそれぞれのサンプルで異ならせ、最適な接合状態が実現されるようにしている。図7に示すように、サンプルA26の発火部300に形成された溶融部303は、その外形形状(発火部300の断面における溶融部303の輪郭線の形状)が、発火部300の中心軸Z側へ向けて窪んだ弧状となった。また、図9に示すように、サンプルA51の発火部310に形成された溶融部313は、その外形形状が、発火部310の中心軸Z側へ向けて、サンプルA26の溶融部303よりも大きく窪んだ弧状となった。そして、図11に示すように、サンプルA52の発火部320に形成された溶融部323は、その外形形状が直線状となった。また、図13に示すように、サンプルA53の発火部330に形成された溶融部333は、その外形形状が、発火部330の中心軸Zから遠ざかる向きに膨らんだ弧状となった。
このように用意した各サンプルA26,A51,A52,A53,A29を、それぞれ試験用のスパークプラグの接地電極305に接合し、実施例1と同一の評価試験を行った。この試験の結果を表9に示す。
Figure 2009063914
表9に示すように、発火部の断面における溶融部の輪郭線の形状(溶融部の外形形状)が中心軸Z側へ向けて(内側へ)窪んだ弧状となったサンプルA26およびサンプルA51は、中間部材を設けなかった現行品(サンプルA29)に対する取り分が、それぞれ1.2、1.6[°CA]となり、1°CA以上を確保できたので、良好な着火性が得られると評価し、「◎」で示した。また、溶融部の外形形状が直線状だったサンプルA52についても、サンプルA29に対する取り分として1.0°CAを確保でき、上記同様、良好な着火性が得られると評価して「◎」で示した。一方、溶融部の外形形状が、中心軸Zから遠ざかる向き(外側)に膨らんだ弧状となったサンプルA53については、サンプルA29に対する取り分が1°CA未満の0.7°CAであったが、サンプルA29に対して正の取り分を得られたので、着火性としては良好と評価して「○」で示した。このように、貴金属部材と中間部材の接合部である溶融部の外形形状を直線状または内側へ窪んだ弧状に構成することにより、熱引きを制限して着火性の向上を図ることができることを確認できた。
[実施例9]
次に、発火部の断面で、溶融部を含み、断面積が最小となる位置における断面の面積Syと、発火部の断面で、中間部材のみを含み、溶融部に最も近い位置における断面の面積Snとの比、Sy/Snと、貴金属部材の耐火花消耗性との関係について確認するため、評価試験を行った。この評価試験では、試験を行う発火部のサンプルとして、上記の実施例8で用いた、溶融部の外形形状が内側へ窪んだ弧状となったサンプルA26およびサンプルA51と、溶融部の外形形状がサンプルA51よりもさらに内側へ窪んだ弧状をなすサンプルA55とを用意した(実施例8と同様にサンプルA26を大きさや組成の基礎とした。)。作製した各サンプルA26,A51,A55の発火部をX線にて撮像し、取得した画像からそれぞれの断面積SyおよびSnを測定したところ、断面積Syについては順に、0.38,0.24,0.20[mm]であり、断面積Snについては、いずれも0.44[mm]であった。なお、発火部の断面積SyおよびSnを測定した位置について、その具体例を、上記実施例8で作製した発火部300,310,320,330それぞれの断面を示す図7,図9,図11,図13において、点線で示した。
さらに、各サンプルA26,A51,A55のSy/Snを計算したところ、順に、0.86,0.55,0.45となった。よって、サンプルA26,A51,A55の順に、溶融部におけるくびれ具合(外形形状が内側へ向けて窪む弧状をなす溶融部のその外形形状の窪み具合)が大きくなるのを確認した。そして、各サンプルA26,A51,A55を試験用のスパークプラグに接合し、実施例3と同一の評価試験を行った。この試験の結果を表10に示す。
Figure 2009063914
表10に示すように、サンプルA26およびサンプルA51の貴金属部材の消耗量は、それぞれ0.05,0.08[mm]となり、いずれも前述の実施例3におけるサンプルA29の消耗量(0.03mm)よりは大きかったものの0.1mm以下であったため、耐火花消耗性において許容範囲にあると評価して「○」で示した。一方、サンプルA55は、金属部材の消耗量が0.12mmとなり、0.1mmを超え、上記のサンプルA29に比べて大きく消耗したため、耐火花消耗性はよくないと評価して「×」で示した。このことからSy/Snを0.55以上とすれば、耐火花消耗性が従来の発火部に対して低下するが許容範囲にあり、その一方で、上記の実施例8の結果によれば着火性の向上における効果を得られるため、好ましいことがわかった。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。発火部80は、接地電極30の一端部31における内面33に接合したが、この内面33とは接地電極30の一側面であって、中心電極20の先端部22を向く側の面であり、必ずしも接地電極30の屈曲された内向きの面を指すものではない。例えば図4に示すスパークプラグ200のように、中心電極120の先端部122に接合された電極チップ190が軸線Oに沿って延び、その電極チップ190と、接地電極130の先端部131に設けられる発火部180との間で火花放電間隙GAPが形成される形態の場合、内面133は、火花放電間隙GAPに面した中心電極120の先端部122を向く側の面であればよい。
また、図5に示す発火部280のように、貴金属部材281の外径Dpが中間部材286の外径Dnよりも小さくともよい。また、貴金属部材281と中間部材286とを接合する溶融部285も、発火部280の断面において両者の合わせ面に沿って発火部280の内部で連続する形態であってもよい。

Claims (6)

  1. 中心電極と、軸線方向に沿って延びる軸孔を有し、その軸孔の内部で前記中心電極を保持する絶縁碍子と、当該絶縁碍子を周方向に取り囲んで保持する主体金具と、一端部が前記主体金具の先端面に接合され、他端部における自身の一側面が前記中心電極の先端部に向き合うように屈曲された接地電極と、当該接地電極の前記他端部における前記一側面上で、前記中心電極の前記先端部と対向する位置に接合され、前記一側面から前記中心電極へ向けて0.6〜1.6[mm]突出する発火部とを備え、
    前記発火部が、
    Niを主成分とし、前記一側面に接合され、前記中心電極に向けて突出する中間部材と、
    貴金属を主成分とし、前記中間部材の突出先端に接合され、自身と前記中心電極の前記先端部との間で火花放電間隙を形成すると共に、自身と前記中間部材との接合によって形成される溶融部に隣接する部位の外径Dpが0.5〜1.2[mm]である貴金属部材と
    を有するスパークプラグにおいて、
    前記中間部材の熱伝導率が、前記貴金属部材の熱伝導率よりも低いことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記中間部材の熱伝導率が10〜25[W/(m・K)]であることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記中間部材の前記一側面からの突出方向における長さが0.2〜1.4[mm]であることを特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記中間部材の接合前の外径をDnとしたときに、
    −0.1≦Dn−Dp≦0.5
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 前記溶融部はレーザ溶接または電子ビーム溶接により形成され、
    前記発火部の中心軸を通る前記発火部の断面の輪郭線のうち、前記溶融部の位置における前記輪郭線の形状が、直線状または前記中心軸側へ窪んだ弧状をなすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスパークプラグ。
  6. 前記中心軸に直交する前記発火部の断面で、前記溶融部が含まれる断面のうち、断面積が最小となる位置における前記発火部の断面の面積をSyとし、
    前記中心軸に直交する前記発火部の断面で、前記中間部材のみが含まれる断面のうち、前記中心軸に沿う方向で最も前記溶融部に近い位置における前記発火部の断面の面積をSnとしたときに、
    Sy/Sn≧0.55
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載のスパークプラグ。
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