JPWO2009054215A1 - 情報処理システム、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
インシデントの事例の入力時に、必要事項を容易に漏れなく記入することが可能な技術を提供することを図る。上記目的を達成するために、インシデントの原因と種類と影響とに係る項目を含む複数の項目に含まれた各項目に1以上の要素が属し、且つ複数の項目にわたる複数の要素についての組合せを各々示す複数通りの組合せ情報を含んで構成された関連情報を準備する。そして、関連情報、又は関連情報のうちのインシデントの原因と種類と影響とに係る項目を少なくとも含む3以上の項目に係る一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧が表示される。この一覧が表示された状態におけるユーザによる情報の入力に応答して、一覧に含まれる各項目に対し、それぞれ1以上の要素が、インシデントの事例を示すインシデント事例情報を構成する構成要素として決定され、インシデント事例情報が生成される。
Description
本発明は、情報処理システム、及びコンピュータを情報処理システムとして機能させるプログラムに関する。
医療や営業の現場等では、事故やトラブル等についての報告を記載する所謂インシデントレポートが広く採用されている。このインシデントレポートは、通常、看護師や営業マン等の現場の担当者によって自然文が用いられつつ記入される。
但し、インシデントレポートの内容を分析して、その後の行動に活かしていくためには、インシデントレポートに必要事項が漏れなく記入されている必要性があるが、担当者が自然文で勝手に記入する態様では、必要事項の記入に漏れが生じやすい。
そこで、インシデントレポートの入力については、看護師が携帯端末を用いて、インシデントの内容や、インシデントの原因等を順次選択することで、必要事項を容易に入力することが可能な技術が提案されている(例えば、特開2005−63269号公報)。
また、的確かつ円滑なレポート作成を支援する技術が提案されている(例えば、特開2007−140859号公報)。この技術では、各レポートにおいて、レポートを構成する複数の要素の項目に属する複数の要素が各項目間で関連付けられた情報を多数蓄積しておき、適宜、各項目間で、各項目に属する各要素どうしが関連付けられた情報を抽出して可視的に提示する。
しかしながら、インシデントレポートについては、原因や種類や影響等といった顕在化し難く、且つ単一のものに限定し難い事項の記入が求められ、原因や種類や影響の組合せが変われば、その他の記入事項にも大きく影響する等といった特殊な事情が存在する。つまり、原因や種類や影響等といった事項の記入は非常に難しい。この点について、上記特開2005−63269号公報の技術では、原因や種類や影響の相互関係等については全く考慮されておらず、原因や種類や影響等の事項の記入が容易でない。また、上記特開2007−140859号公報の技術では、原因や種類や影響等といった顕在化し難く、且つ要素の組合せに大きく影響を与える事項については全く考慮されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、インシデントの事例の入力時に、必要事項を容易に漏れなく記入することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る情報処理システムは、インシデントの原因に係る項目、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目に含まれた各項目に1以上の要素が属し、且つ前記複数の項目にわたる複数の要素についての組合せを各々示す複数通りの組合せ情報を含んで構成された関連情報を記憶する記憶手段を備えている。また、該第1の態様に係る情報処理システムは、前記関連情報、又は前記関連情報のうちのインシデントの原因に係る項目、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を少なくとも含む3以上の項目に係る一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧を可視的に出力する出力手段を備えている。更に、該第1の態様に係る情報処理システムは、前記出力手段によって前記一覧が可視的に出力された状態におけるユーザによる情報の入力に応答して、前記一覧に含まれる各項目に対し、それぞれ1以上の要素を、インシデントの事例を示すインシデント事例情報を構成する構成要素として決定し、インシデント事例情報を生成する生成手段を備えている。
これにより、インシデントの原因や種類や影響等といった顕在化し難い事項の関係が表示された状態で、インシデントの事例を入力することができるため、インシデントの事例の入力時に、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
第2の態様に係る情報処理システムは、第1の態様に係る情報処理システムであって、前記関連情報が、複数のインシデントに係る文章情報を対象として、言語処理を含む所定の情報処理が施されることで生成された情報であるようにされている。
これにより、過去のインシデントに係る文章情報に基づいて、インシデントの原因や種類や影響等といった顕在化し難い事項の関係が表示されるため、過去の知識を利用しつつ、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
第3の態様に係る情報処理システムは、第1又は第2の態様に係る情報処理システムであって、前記生成手段によって生成されたインシデント事例情報を構成する複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報を、前記関連情報に追加することで、前記関連情報を更新する更新手段を更に備えている。
これにより、インシデントの事例を入力すると、インシデントの事例を構成する要素の関係が蓄積されたデータベースが更新されるため、時間の経過とともに変化する知識を有効に利用しつつ、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
第4の態様に係る情報処理システムは、第3の態様に係る情報処理システムであって、前記更新手段が、前記複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報が、前記関連情報に含まれていない場合に、前記複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報を、前記関連情報に追加することで、前記関連情報を更新するようにされている。
第5の態様に係る情報処理システムは、第1から第4の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記出力手段によって前記一覧が可視的に出力された状態におけるユーザによる情報の入力に応答して、前記一覧に含まれる1以上の項目に属する1以上の要素を指定する指定手段と、前記関連情報から、前記指定手段によって指定された1以上の要素に対応する一部の組合せ情報を抽出する抽出手段とを更に備える。そして、前記出力手段が、前記抽出手段によって抽出された一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧を可視的に出力するようにされている。
これにより、ある項目の要素の指定に応じて、他の項目に属する要素が限定されて表示されるため、必要事項を更に容易に記入することができる。
第6の態様に係る情報処理システムは、第5の態様に係る情報処理システムであって、前記複数の項目が、指示内容に係る項目、及び誤った内容に係る項目を含み、前記1以上の項目が、前記インシデントの種類に係る項目を含み、前記抽出手段が、前記関連情報から、前記インシデントの種類に係る項目に属する1以上の要素に対応し、且つ指示内容に係る項目、及び誤った内容に係る項目に属する要素の組合せを含む一部の組合せ情報を抽出するようにされている。
これにより、インシデントの種類の項目に属する要素の指定に応じて、指示内容に係る項目や誤った内容に係る項目に属する要素が限定されて表示されるため、インシデントの種類に応じた指示内容や誤った内容を容易に記入することができる。
第7の態様に係る情報処理システムは、第1から第6の何れかの態様に係る情報処理システムであって、指示内容を示す情報を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって受け付けられた指示内容を示す情報に含まれる1以上の要素を1以上のキーワードとして認識するキーワード認識手段とを備えている。そして、該第7の態様に係る情報処理システムは、前記関連情報から、前記キーワード認識手段によって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の要素に基づいて、注意すべき情報を報知する報知手段とを更に備えている。
これにより、指示内容に含まれるキーワードを用いた検索結果に基づいて、注意すべき情報が報知されるため、指示内容に従った行動における過誤の発生を抑制することができる。
第8の態様に係る情報処理システムは、第7の態様に係る情報処理システムであって、前記報知手段が、前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の要素に基づいて、前記注意すべき情報の強調度合いを変更して、報知するようにされている。
これにより、必要に応じて注意すべき情報の強調度合いが変更されて報知されるため、ユーザが注意すべき情報を必要に応じて容易に認識することができる。
第9の態様に係る情報処理システムは、第8の態様に係る情報処理システムであって、前記報知手段が、前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの影響に係る項目に属する要素に基づき、前記注意すべき情報の強調度合いを変更して、報知するようにされている。
これにより、インシデントの影響に応じて注意すべき情報の強調度合いが変更されて報知されるため、インシデントの影響に応じてユーザが注意すべき情報を容易に認識することができる。
第10の態様に係る情報処理システムは、第8又は第9の態様に係る情報処理システムであって、前記複数の項目が、インシデントの発生日時に係る項目を含み、前記報知手段が、前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの発生日時に係る項目に属する要素と、現在の日時とが所定の関係を満たす場合に、前記注意すべき情報の強調度合いを所定の標準状態よりも高めて、報知するようにされている。
これにより、インシデントの発生日時に応じて注意すべき情報が強調されて報知されるため、発生日時に応じてユーザが注意すべき情報を容易に認識することができる。例えば、最近発生したインシデントについて注意を喚起すれば、過誤を有効的に防ぐことが可能となる。
第11の態様に係る情報処理システムは、第7から第10の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記複数の項目が、個人情報に係る項目を含み、前記検出手段が、ユーザによって入力された該ユーザの個人情報と、前記1以上のキーワードとに対応する一部の組合せ情報を、前記関連情報から検出するようにされている。
これにより、ユーザの個人情報に応じてより絞り込まれた注意すべき情報が報知されるため、指示内容に従った行動における過誤の発生を効率良く抑制することができる。
第12の態様に係る情報処理システムは、第7から第11の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記指示内容を示す情報が、自然文を含み、前記キーワード認識手段が、前記自然文に対して、言語処理を含む所定の情報処理を施すことで、前記自然文から1以上の要素を抽出して、前記1以上のキーワードとして認識するようにされている。
これにより、指示内容が自然文で記載されていても、注意すべき情報を容易に報知することができる。
第13の態様に係る情報処理システムは、第1から第12の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記記憶手段が、前記複数通りの組合せ情報に含まれる各組合せ情報の数を示す累積数情報を記憶するようにされている。そして、該第13の態様に係る情報処理システムが、所定のタイミングで、前記累積数情報を参照することにより、所定の2以上の項目に属する要素の組合せの数が所定数及び/又は所定割合を超える組合せ情報を認識する組合せ認識手段と、前記組合せ認識手段によって認識された組合せ情報に基づいた通知を行う通知手段とを更に備えるようにされている。
これにより、所定のタイミングで、多発しているインシデントの事例に従った情報が通知されるため、ユーザは重要度の高い情報を容易に把握することができる。
第14の態様に係る情報処理システムは、第1から第12の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記記憶手段が、前記複数通りの組合せ情報に含まれる各組合せ情報の数を示す累積数情報を記憶するようにされている。そして、該第14の態様に係る情報処理システムが、所定のタイミングで、前記累積数情報に従って、所定の項目に属する複数の要素に係る統計を示す統計情報を生成する統計情報生成手段と、前記統計情報生成手段によって生成された統計情報に基づいた通知を行う通知手段とを更に備えるようにされている。
これにより、所定のタイミングで、インシデントの事例を構成する要素の統計を示す情報が通知されるため、ユーザは注意すべきポイントを容易に把握することができる。
第15の態様に係る情報処理システムは、第1から第12の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記複数の項目が、対処に係る項目を含むようにされている。また、該第15の態様に係る情報処理システムが、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目にそれぞれ属する要素の入力に応じて、前記関連情報から、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目にわたる要素の組合せに対応する前記対処に係る項目に属する要素を認識する要素認識手段を備えている。更に、該第15の態様に係る情報処理システムが、前記要素認識手段によって認識された前記対処に係る項目に属する要素に基づいて、対処を示す対処情報を生成する対処情報生成手段と、前記対処情報生成手段によって生成された対処情報に基づいた通知を行う通知手段とを更に備えるようにされている。
これにより、インシデントの種類とインシデントの影響との組合せに対応する対処を示す情報が通知されるため、インシデントが発生した際に、ユーザは適切な対処を容易に施すことができる。
第16の態様に係る情報処理システムは、第1から第15の何れかの態様に係る情報処理システムであって、前記関連情報が、RDFで記述された情報を含むようにされている。
これにより、RDFを用いることで、容易に関連情報を記述することができる。
第17の態様に係るプログラムは、情報処理システムに含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記情報処理システムを、第1から第16の何れかの態様に係る情報処理システムとして機能させるプログラムであるようにされている。
これにより、インシデントの原因や種類や影響等といった顕在化し難い事項の関係が表示された状態で、インシデントの事例を入力することができるため、インシデントの事例の入力時に、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.情報処理システムの概要>
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要を示す図である。
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システム1の概要を示す図である。
情報処理システム1は、例えば、病院内で診療情報を管理・処理するためのシステムであり、無線LAN(Local Area Network)等の通信回線NLを介して、サーバ100、及び携帯端末装置PD1〜PD4が相互にデータ送受信可能に接続されて構成されている。また、サーバ100には、管理用PC200がデータの送受信が可能な態様で接続されている。サーバ100、及び管理用PC200は、病院の情報システムを管理する部屋等に設置され、携帯端末装置PD1〜PD4は、例えば、各看護師が1台ずつ所持する。
図2は、情報処理システム1の構成を示すブロック図である。なお、携帯端末装置PD1〜PD4は、同様な構成を有するため、ここでは、図の簡略化のために、1台の携帯端末装置PD1が代表例として記載されている。
サーバ100は、サーバ制御部110、及び記憶部120を備えている。サーバ制御部110は、CPUやROMやRAM等を備え、記憶部120に記憶されたプログラムを読み込んで実行することで、各種機能や制御を実現する。また、記憶部120は、ハードディスク等を備えて構成され、レポートデータベース(DB)121、関連情報データベース(DB)122、組合せ情報データベース(DB)123、レポート仮登録データベース(DB)124、及びプログラムを記憶する。
レポートDB121は、医療に関するレポートの情報(レポート情報)が多数蓄積されたデータベースである。ここでは、各レポート情報が、看護等を含む各種医療現場で発生した医療過誤に係る出来事(すなわちインシデント)が記載された文章の情報(文章情報)と、レポートを識別するためのID(レポートID)、看護師名、年齢、勤続年数等といったインシデントに係る属性情報とを含む。また、インシデントに係る属性情報に、インシデントの発生場所および発生時間、更には担当医師名、年齢、勤続年数などといったその他の情報を含ませても良い。
関連情報DB122、及び組合せ情報DB123は、レポートDB121に蓄積されたレポート情報や携帯端末装置PD1から入力された情報に基づいて、サーバ制御部110の機能によって構築される。また、レポート仮登録DB124は、携帯端末装置PD1から入力されたレポートを構成する情報が一時的に登録されて構成される。関連情報DB122、組合せ情報DB123、及びレポート仮登録DB124については更に後述する。
管理用PC200は、例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン)等によって構成され、PC制御部210、記憶部220、表示部230、及び入力部240を備えている。PC制御部210は、CPUやROMやRAM等を備え、記憶部220に記憶されたプログラムを読み込んで実行することで、各種機能や制御を実現する。記憶部220は、ハードディスク等を備えて構成され、プログラム等を記憶する。表示部230は、液晶表示ディスプレイ等の画像を可視的に表示するものである。入力部240は、例えば、キーボードやマウス等を備えて構成され、ユーザによる各種操作に応答して、PC制御部210に対して各種信号を送出する。
携帯端末装置PD1は、例えば、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)によって構成され、端末制御部310、記憶部320、表示部330、及び入力部340を備えて構成される。端末制御部310は、記憶部320に記憶されたプログラムを読み込んで実行することで、各種機能や制御を実現する。記憶部320は、ハードディスク等を備えて構成され、プログラム等を記憶する。表示部330は、液晶表示ディスプレイ等の画像を可視的に表示するものである。入力部340は、例えば、タッチパネル等の画面上の表示を専用の部材(いわゆるタッチペン等)で押さえる事で機器を操作する入力装置や各種ボタンや、バーコードやIDカードの情報を読み取る装置等を備えて構成され、ユーザによる各種操作に応じて、端末制御部310に対して各種信号を送出する。
なお、各種情報処理において一時的に生成される各種データは、サーバ制御部110、PC制御部210、及び端末制御部310にそれぞれ内蔵されるRAM等に適宜一時的に記憶される。
以上のように構成された情報処理システム1は、携帯端末装置PD1や管理用PC200等からサーバ100に格納された各種データベースを参照可能な所謂データベースシステムとして機能する。
具体的には、情報処理システム1は、サーバ100内に格納された種々のデータベースを用いた各種機能を有する。これらの機能には、例えば、レポートDB121内のレポート情報に基づいて関連情報DB122及び組合せ情報DB123を構築する機能(情報構築機能)、携帯端末装置PD1におけるレポートの入力を支援する機能(入力支援機能)、管理用PC200における新規なレポート情報の確認を行う機能(レポート確認機能)、及び携帯端末装置PD1において関連情報DB122内の情報を利用して作業内容に関する情報を確認する機能(作業関連情報確認機能)が含まれる。
以下、情報構築機能、入力支援機能、レポート確認機能、及び作業関連情報確認機能の4つの機能について順次説明する。
<2.情報構築機能>
図3は、情報処理システム1の情報構築機能に係る機能構成を示すブロック図である。
図3は、情報処理システム1の情報構築機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、情報構築機能に係る機能構成として、データ読込部111a、処理済判定部111b、データ構築部111c、及び組合せ情報生成部112等といった機能構成を有する。
データ読込部111aは、レポートDB121から、レポート情報を読み込み、処理済判定部111bに送出する。なお、レポート情報には、既に関連情報DB122や組合せ情報DB123を構築する処理(情報構築処理)の対象となったか否かを示す情報が付与されているものとする。
処理済判定部111bは、レポート情報が、情報構築処理が施されたか否か判定し、情報構築処理が施されていないレポート情報をデータ構築部111cに送出する。
データ構築部111cは、各レポート情報に基づき、各レポートから必要な要素を抽出して、RDF(Resource Description Framework、例えば「http://www.w3c.org/RDF/」で公開)を利用して構造化を行う。ここでは、データ構築部111cは、複数のインシデントに係る文章情報を対象として、言語処理を含む所定の情報処理を施すことで、自然文から必要な要素を抽出して、構造化を行う。なお、自然文を構成する要素の構造化は、例えば機械学習を利用して実現される。そして、データ構築部111cは、複数のレポート情報について構造化した情報を記憶部120に蓄積することで、関連情報DB122を構築する。
ここで、データ構築部111cの機能、具体的には、機械学習の機能(機械学習機能)、要素を識別する機能(識別機能)、及び識別した要素を関連付けることでレポートを構造化する機能(構造化機能)について説明する。
まず、データ構築部111cでは、教師データとして学習用コーパス等が与えられると、機械学習機能により構造化の基準となる情報が学習される。
学習用コーパスは、インシデントに係る文章情報の形式(文章モデル)に準じた大量のテキストデータを含む。この文章モデルは、例えば、「インシデントの原因(以下「原因」と略する)→インシデントの段階(以下「段階」と略する)→インシデントの種類(以下「種類」と略する)→インシデントの影響(以下「影響」と略する)→インシデントの対処(以下「対処」と略する)」といった文章の構成を示す。詳細には、学習用コーパスでは、文章モデルを構成する各要素の分類項目(以下「項目」と略する)の名称が各語句に対してタグ付けされている。そして、データ構築部111cでは、機械学習機能により、学習用コーパスから語句が抜き出され、対応する要素の項目毎にそれぞれ記憶される。ここで、学習されて記憶されるデータは、レポートを構成する各要素をどのように要素の項目に分解すべきかを示すモデルのデータ(モデルデータ)として使用される。
次に、データ構築部111cの識別機能により、上記モデルデータが基準とされつつ、データ構築部111cに入力される文章情報を対象として、要素の項目と実際に使用されている語句とが識別される。
更に、データ構築部111cの構造化機能により、識別機能によって識別された情報に基づき、文章を構成する複数の要素が、要素の項目毎に属する語句(すなわち要素)に分解された後にRDFで記述され、文章を構成する要素が構造化される。そして、レポート情報に含まれる属性情報を構成する要素も加えられて、1つのインシデントに係るレポートを構成する要素が構造化されてRDFで記述されたデータ(以下「単レポート構造化データ」とも称する)が構築され、レポート情報が構造化される。なお、この単レポート構造化データは、複数の項目にわたる複数の要素の組合せを示す情報(すなわち組合せ情報)に相当する。
図4は、単レポート構造化データのデータ構成例を示す模式図である。
図4で示すように、単レポート構造化データは、要素(具体的には、属性値等)が記述された複数のノード(図中の楕円)N1〜N11が、項目名(具体的には、属性)を示すアーク(図中の矢印)で繋がれて構成される。図4で示す単レポート構造化データは、レポートIDを示すノードN1を起点として、複数のノードN2〜N11が複数のアークによって繋がれている。なお、図4では、図の複雑化の防止と記載の一般化のために、各ノードN1〜N11内に記述される要素が「XXXX」と記述されている。また、各アークが示す属性すなわち項目名は、矢印の傍らに記載されている。ノードN2〜N11に繋がれるアークがそれぞれ示す属性としては、属性情報部分(head)、内容部分(body)、看護師名、年齢、勤続年数、原因、段階、種類、影響、及び対処等がある。
上述したようなデータ構築部111cの機械学習機能、識別機能、及び構造化機能により、図4で示したような単レポート構造化データが、レポートDB121に格納された多数のレポート情報についてそれぞれ生成される。そして、生成された多数の単レポート構造化データが記憶部120に蓄積されることで、関連情報DB122が構築される。
したがって、関連情報DB122では、インシデントの原因、インシデントの種類、及びインシデントの影響を示す項目を含む複数の項目に含まれた各項目に少なくとも1以上の要素(ここでは、語句等)が属し、且つその複数の項目にわたる複数の要素の組合せが各単レポート構造化データによって各々示される。このように、関連情報DB122は、RDFを用いて容易に記述される。
また、組合せ情報生成部112は、データ構築部111cにおいて単レポート構造化データが生成される度に、新規な単レポート構造化データで示される複数の要素の組合せを認識し、要素の組合せの種類毎に要素の組合せの数(回数)を積算して記憶部120に記憶することで、組合せ情報DB123を生成する。つまり、組合せ情報DB123は、関連情報DB122に含まれる複数通りの組合せの情報について、各組合せ情報が累積された数を示す情報(累積数情報)に相当する。
図5は、組合せ情報DB123のデータ内容を例示する図である。
図5で示すように、組合せ情報DB123には、各項目(例えば「ID」「原因」「段階」「種類」「影響」「対処」・・・)にそれぞれ属する要素の組合せに対して、その組合せの回数が関連付けられたデータテーブルTB1が格納される。つまり、組合せ情報DB123は、関連情報DB122における要素間の関連の強さを示している。なお、組合せ情報DB123で重複する要素の組合せの数が管理されるため、関連情報DB122では、同じ単レポート構造化データが重複して記憶されないように設定されている。
なお、新規なインシデントを示すレポート情報がレポートDB121に追加される度に、新たな単レポート構造化データが生成され、関連情報DB122又は組合せ情報DB123が充実化される。
<3.入力支援機能>
入力支援機能は、携帯端末装置PD1〜PD4のうちの何れかの端末(ここでは、携帯端末装置PD1とする)からの要求に応じて、関連情報DB122から情報を抽出して、インシデントを示すレポート(インシデントレポート)の入力を支援する情報(入力支援情報)として携帯端末装置PD1に対して提供する機能である。
入力支援機能は、携帯端末装置PD1〜PD4のうちの何れかの端末(ここでは、携帯端末装置PD1とする)からの要求に応じて、関連情報DB122から情報を抽出して、インシデントを示すレポート(インシデントレポート)の入力を支援する情報(入力支援情報)として携帯端末装置PD1に対して提供する機能である。
図6は、情報処理システム1の入力支援機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、入力支援機能に係る機能構成として、情報検索部114、及びデータ仮書込部115等といった機能構成を有する。また、端末制御部310は、入力支援機能に係る機能構成として、入出力部311、表示制御部312、及び組合せ情報構成部313等といった機能構成を有する。
情報検索部114は、携帯端末装置PD1からの要求に応じて、関連情報DB122から情報を取得する。例えば、情報検索部114は、携帯端末装置PD1からの要求に応じて、関連情報DB122を構成する多数の組合せ情報のうちの、全ての組合せ情報を取得する。
なお、関連情報DB122を構成する組合せ情報の数が非常に多い場合には、レポート情報の内容部分を構成する要素の主要な項目(原因、種類、影響)を少なくとも含む3以上の項目(ここでは、原因、段階、種類、影響、対処の5項目)に係る一部の組合せ情報を取得するようにすれば良い。この一部の組合せ情報を選択的に取得する手法としては、例えば、組合せ情報DB123において組合せの回数が所定回数以上である組合せ情報や、全体の組合せ回数のうち所定割合を占める組合せ情報を、関連情報DB122から抽出する手法等が挙げられる。また、例えば、ユーザが要素や項目等を絞り込む条件を入力して、その条件に合致する組合せ情報を関連情報DB122から抽出して取得する手法も考えられる。
また、情報検索部114は、上述の如く関連情報DB122から取得した組合せ情報と所定の画面生成ルールとに基づき、複数の項目にそれぞれ属する各要素が各項目間で網の目を成す様に(つまりネットワーク状に)関連付けられた情報(以下「ネットワーク情報」と称する)を含む画面データを生成する。この画面データは、携帯端末装置PD1に対して送出され、携帯端末装置PD1では、画面データに基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に結びつけられた複数の要素の一覧、すなわちネットワーク情報の一覧を可視的に出力する画面が表示部330で表示される。なお、このとき上述した組合せ情報を絞り込んで取得する構成が採用されていれば、一覧に含まれる語句が多く成り過ぎて語句が見辛くなるのを回避することができる。
データ仮書込部115は、携帯端末装置PD1から入力された新規な組合せ情報を、レポート仮登録DB124に仮に登録する。
入出力部311は、例えば、サーバ100等の外部装置との間で、データを送受信するためのものである。
表示制御部312は、サーバ100から入力される各種情報等に基づき、表示部330で各種画面を可視的に表示させる。例えば、情報検索部114から入力されるネットワーク情報に基づき、ネットワーク情報の一覧を表示部330において表示させる。
組合せ情報構成部313は、ユーザによる入力部340を介した情報の入力に応じて、要素の組合せを示す情報(組合せ情報)を構成する。
ここで、入力支援機能によって実現される動作(入力支援動作)について説明する。
図7は、携帯端末装置PD1の表示部330において表示されるモード選択画面G1を例示する図である。
モード選択画面G1は、携帯端末装置PD1で所定のプログラムが実行されることで、表示部330に表示される。このモード選択画面G1は、複数のモードを提示し、その複数のモードのうちの何れか1つのモードを選択することで、選択された1つのモードを実行させることができる。
具体的には、モード選択画面G1には、3つのモードの表示「インシデントレポートの入力」「作業確認・注意情報・対策情報」「統計情報の閲覧」が提示される。そして、ユーザが入力部340を種々操作することで、太枠カーソルKS1を所望の1つのモードの表示に合わせて、決定ボタンを押下すると、所望の1つのモードが選択される。このモード選択画面G1で、1つのモードの表示「インシデントレポートの入力」が選択されると、入力支援動作が開始される。
入力支援動作が開始されると、携帯端末装置PD1からの要求に応じて、情報検索部114により、関連情報DB122を構成する多数の組合せ情報から、例えば、原因、段階、種類、影響、対処の5項目に係る情報を含む一部の組合せ情報が抽出される。そして、この一部の組合せ情報、及び画面生成ルールに基づいて、ネットワーク情報を含む画面データが生成される。このとき、抽出された一部の組合せ情報のうち、画面生成ルールで規定される所定数の項目(例えば、原因、段階、種類、影響、対処の5項目)及び表示順に従って、各項目にそれぞれ属する要素が、項目毎に並べられたネットワーク情報の一覧を実現するための画面データが生成される。なお、この画面データでは、重複して出現する要素は、1つにまとめられる。
より詳細には、この画面データは、複数の項目に含まれる項目毎に1以上(ここでは複数)の属性値(ここでは、語句)が列挙される情報を含む。なお、この画面データは、表示制御部312の制御により、表示部330においてレポートの入力を支援する画面として可視的に出力される。この画面は、ネットワーク情報の一覧に含まれる各項目に属する要素(例えば語句)が、レポートを構成する要素(レポート構成要素)として指定可能な選択肢として提示されたテンプレート(以下「入力テンプレート」とも称する)の形態を有する。
図8は、入力テンプレートを表示する画面(入力テンプレート画面)G2を例示する図である。入力テンプレート画面G2上における各種入力及び指定は、ユーザである看護師による入力部340の操作に応答して行われる。
図8で示すように、入力テンプレート画面G2では、最上部に複数の項目(ここでは、原因、段階、種類、影響、対処の5項目)をそれぞれ可視的に示す複数の表示要素(項目表示要素)が左方から右方に向かって空間順次に並べられる。また、その項目表示要素の下に、左から順に、5項目(原因、段階、種類、影響、対処)にそれぞれ属する要素を可視的に示す表示要素として複数の語句(用語や用語を含むフレーズ等)F1〜F5が列挙される。
例えば、図8で示すように、項目「原因」に対して複数の語句(指示の誤り、・・・、機器故障)F1が、項目「段階」に対して複数の語句(指示時、・・・、投与時)F2が、項目「種類」に対して複数の語句(投与時間の誤り、・・・、その他)F3が、項目「影響」に対して複数の語句(事故なし、・・・、腕の腫れ)F4が、項目「対処」に対し、複数の語句(主治医に報告のみ、・・・、ステロイドの塗布)F5が列挙される。
より詳細には、複数の語句F1が従属先の項目を示す項目表示要素「原因」の下に上下方向に沿って並べられ、複数の語句F2が従属先の項目を示す項目表示要素「段階」の下に上下方向に沿って並べられ、複数の語句F3が従属先の項目を示す項目表示要素「種類」の下に上下方向に沿って並べられ、複数の語句F4が従属先の項目を示す項目表示要素「影響」の下に上下方向に沿って並べられ、複数の語句F5が従属先の項目を示す項目表示要素「対処」の下に上下方向に沿って並べられる。
更に、入力テンプレート画面G2では、相互に隣接し合う項目間、すなわち各項目間において、各組合せ情報における要素の組合せが可視的に認識可能な表示要素(ここでは、直線)で示される。ここでは、各組合せ情報に基づき、語句と語句との間が直線で結ばれている。このような表示態様により、ユーザは、過去のインシデントレポートにおける複数の項目にわたる語句の関連を直感的に把握することができる。
なお、ここでは、5つの項目表示要素と、複数の語句F1〜F5と、語句間を連結する直線とによってネットワーク情報の一覧が構成される。そして、ユーザは、入力テンプレート画面G2を視認することで、過去の知識を参照しつつ、インシデントレポートを作成することができる。
また、入力テンプレート画面G2が表示部330に表示された状態で、ユーザが入力部340を介して、5項目(原因、段階、種類、影響、対処)の各項目に対し、各複数の語句F1〜F5から1以上の語句を、タッチペンで押下する等して、新規なレポートを構成する語句(レポート構成語句)として指定することができる。
図9は、入力テンプレート画面G2上において語句を選択する過程について説明する図である。図9では、入力テンプレート画面G2が、語句の選択とともに若干更新された入力テンプレート画面G2aが示されている。
図9で示すように、各項目に対して、複数の語句F1〜F5から1以上の語句を、レポート構成語句として選択すると、選択された語句は太枠で囲まれた状態となる。例えば、図9では、項目「原因」に属する「看護師のケアレスミス」、項目「段階」に属する「投与時」、項目「種類」に属する「薬剤名の誤り」が、レポート構成語句として選択され、各語句が太枠で囲まれ、且つその太枠内が他の語句を囲む枠内とは異なる背景色を有する。また、選択されたレポート構成語句間の組合せを示す直線が太線となる。そして、レポート構成語句として選択された語句が、入力テンプレート画面G2の下部に設けられた事例を表示する部分(事例表示部)の空欄W1〜W5に記入される。
具体的には、項目「原因」に対して空欄W1が設けられ、項目「段階」に対して空欄W2が設けられ、項目「種類」に対して空欄W3が設けられ、項目「影響」に対して空欄W4が設けられ、項目「対処」に対して空欄W5が設けられている。そして、図9では、項目「原因」に係る空欄W1に「看護師のケアレスミス」が記入され、項目「段階」に係る空欄W2に「投与時」が記入され、項目「種類」に係る空欄W3に「薬剤名の誤り」が記入されている状態が示されている。
また、入力テンプレート画面G2の一部の項目(例えば、「原因」「段階」「種類」の3項目)に属する語句がレポート構成語句として選択され、他の1以上の項目(例えば、「影響」「対処」の2項目)に属する語句がレポート構成語句として選択されていない場合には、既に選択された語句と関連する他の1以上の項目に属する語句が、その他の語句とは異なる態様で示される。具体的には、組合せ情報に基づき、既に選択された語句と組み合わされていた他の1以上の項目に属する語句が、その語句を囲む枠内の背景色がその他の語句を囲む枠内の背景色とは異なるものとなる。例えば、図9で示すように、項目「影響」に属する語句「著変なし」「血圧上昇」と、項目「対処」に属する語句「主治医に報告のみ」「点滴中止」とをそれぞれ囲む枠内の背景色が、その他の語句を囲む枠内の背景色とは異なる色で表示される。
また、複数の語句F1〜F5に所望の語句が含まれていない場合には、入力部340を種々操作することで、各複数の語句F1〜F5の下方に設けられた自由入力部の空欄Fw1〜Fw5に所望の語句を記入した上で、入力ボタンEb1〜Eb5を押下すると、事例表示部の空欄W1〜W5に所望の語句が記入される。
具体的には、項目「原因」に対して空欄Fw1及び入力ボタンEb1が設けられ、項目「段階」に対して空欄Fw2及び入力ボタンEb2が設けられ、項目「種類」に対して空欄Fw3及び入力ボタンEb3が設けられ、項目「影響」に対して空欄Fw4及び入力ボタンEb4が設けられ、項目「対処」に対して空欄Fw5及び入力ボタンEb5が設けられている。図9では、項目「影響」に係る空欄Fw4に「血糖値低下」という語句が記入された状態が示されており、この状態で、入力ボタンEb4が押下されると、空欄W4に「血糖値低下」が記入される。
なお、このように、新規な語句を記入して、新規なレポート情報が入力され、その新規なレポート情報が関連情報DB122に反映されると、その後の入力テンプレート画面G2は、図10で示すように、語句が充実化された入力テンプレート画面G2bとなる。入力テンプレート画面G2bは、図8で示した入力テンプレート画面G2が、新規な語句「血糖値低下」の追加により、項目「影響」に属する複数の語句F4が語句「血糖値低下」が追加された複数の語句F4aに変更された画面である。例えば、項目「原因」に対して語句「看護師のケアレスミス」、項目「段階」に対して語句「投与時」、項目「種類」に対して語句「薬剤名誤り」、項目「影響」に対して語句「血糖値低下」、項目「対処」に対して語句「主治医に報告のみ」をレポート構成語句とした新規なレポート情報が入力された後に、図10で示すような入力テンプレート画面G2bが表示されることになる。
また、図8で示すように、入力テンプレート画面G2には、入力事例の追加を行うボタン(事例追加ボタン)EAbと、入力の対象となっている入力事例の切り替えを行うボタン(事例切り替えボタン)ECbとが設けられている。
ユーザが入力部340を種々操作することで、事例追加ボタンEAbが押下されると、入力テンプレート画面G2が、図11で示すように、事例表示部の下に、もう1つの事例表示部が出現した入力テンプレート画面G2cとなる。入力テンプレート画面G2cは、図8で示した入力テンプレート画面G2に対して5つの空欄W1a〜W5aからなる事例表示部が追加されたものである。このとき、2つの事例表示部のうちの何れか一方の事例表示部の左方(先頭)に、入力の対象となっている入力事例であることを示す目印として矢印ARが付された状態となる。
入力テンプレート画面G2cでは、ユーザによって入力部340を介して事例切り替えボタンECbが押下される度に、矢印ARが上方の事例表示部の左方に付された状態と、矢印ARが下方の事例表示部の左方に付された状態とに選択的に設定される。つまり、入力の対象となっている入力事例が選択的に切り替わる。そして、入力の対象となっている入力事例について、上述した事例表示部が1つの場合と同様な手法で、語句が空欄W1〜W5,W1a〜W5aに記入される。
このように複数の事例の入力が可能な構成であれば、複数の原因が重なって発生するインシデントや、複数の種類のインシデントが重なって重大な影響を及ぼす事例等に対しても対処することができる。
図11では、原因が「指示伝達ミス」、段階が「投与時」、種類が「量の誤り」の一方の組合せと、原因が「看護師のケアレスミス」、段階が「投与時」、種類が「薬剤名の誤り」の他方の組合せとが入力された状態が示されている。入力テンプレート画面G2cでは、関連情報DB122に含まれる組合せ情報において、残余の項目について一方及び他方の組合せの双方と組み合わせれた語句(ここでは、血圧上昇、点滴中止)については、周囲とは顕著に可視的に区別可能な表示態様(例えば、背景色が濃い水色)で表示される。また、関連情報DB122に含まれる組合せ情報において、残余の項目について一方及び他方の組合せのうちの何れか一方の組合せのみと組み合わされた語句については、周囲とは若干可視的に区別可能な表示態様(例えば、背景色が薄い水色)で表示される。
通常、項目間の語句の組合せを複数入力する場合には、単に語句を選択するだけでは項目間の語句の組合せがどのようになっているのか分かり難いが、上述の如く、複数の組合せを別々に入力可能とすれば、項目間の語句の組合せを容易に把握することができる。
また、図11で示すように、入力テンプレート画面G2cでは、各項目に係る2つの空欄に対して統合ボタンU1〜U5がそれぞれ設けられている。この統合ボタンU1〜U5は、同一の項目に係る2つの空欄に同じ語句が記入されている場合に、2つの空欄を1つの空欄に統合するためのボタンである。
図12は、入力テンプレート画面G2において、入力事例が追加され、適宜語句が選択されるとともに、2つの空欄が1つの空欄に適宜統合された後の入力テンプレート画面G2dを示す図である。
図12では、図11で示した入力テンプレート画面G2cにおいて周囲とは顕著に区別可能な表示態様で表示された語句(ここでは、血圧上昇、点滴中止)がレポート構成語句として選択された状態が示されている。そして、項目「影響」に係る2つの空欄W4,W4aが語句「血圧上昇」が記入された1つの空欄W4Uに統合され、項目「対処」に係る2つの空欄W5,W5aが語句「点滴中止」が記入された1つの空欄W5Uに統合された状態が示されている。なお、統合された空欄W4U,W5Uに対しては、統合ボタンU4,U5の代わりに、統合を取り消すボタン(統合取消ボタン)DU4,DU5が設けられた状態となる。
そして、図8から図12で示した入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dにおいて、全項目に対して適宜語句を選択して、全項目に係る空欄に語句が記入された状態で、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dの最下部の右端に設けられた完了ボタンCbが押下されると、全項目に係る空欄に記入された語句がレポート構成語句として決定される。つまり、表示部330においてネットワーク情報の一覧が可視的に出力された状態で、ユーザによる入力部340を介した情報の入力に応答して、一覧に含まれる各項目に対し、各々1以上の要素が、インシデントの事例を示す情報(以下「インシデント事例情報」とも称する)を構成する要素(構成要素)として決定される。
また、ここでは、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dにおいて、完了ボタンCbが押下されると、表示部330に表示される画面が、更に詳細な語句をレポート構成語句として入力するためのテンプレート(詳細入力テンプレート)を含む画面(詳細入力テンプレート画面)に移行する。
ここで、詳細な項目について入力すべき語句は、例えば、インシデントの種類(薬剤名の誤りや量の誤り等)によって異なる。このため、情報処理システム1では、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dで既に決定された項目「インシデントの種類」に係る語句に応じて、詳細入力テンプレート画面で提示される語句が変化する。
具体的には、まず、表示部330においてネットワーク情報の一覧が可視的に出力された状態で、ユーザが入力部340を介して情報を入力することにより、一覧に含まれる1以上の項目(例えば、インシデントの種類の項目)に属する1以上の語句(例えば、薬剤名の誤りや量の誤り等)が端末制御部310によって指定される。次に、情報検索部114により、既に指定された1以上の語句に対応する一部の組合せ情報が関連情報DB122から抽出される。例えば、項目「インシデントの種類」に係る語句「薬剤名の誤り」を含む組合せ情報が関連情報DB122から抽出される。
ここでは、詳細入力テンプレート画面で示される複数の項目が、指示内容(本来の薬剤、本来の量、内容(点滴・注射等)等)を示す項目、及び誤った内容(誤った薬剤、誤った量等)を示す項目を含む。そして、情報検索部114により、関連情報DB122から、インシデントの種類の項目に属する既に指定された1以上の語句に対応する指示内容の項目、及び誤った内容の項目に属する語句の組合せを含む一部の組合せ情報が抽出される。
そして、表示制御部312の制御下で、情報検索部114によって抽出された一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧が表示部330において可視的に出力される。
図13は、項目「インシデントの種類」に係るレポート構成語句が「薬剤名の誤り」に決定された場合に表示される詳細入力テンプレート画面G3を示す図である。図14は、詳細入力テンプレート画面G3において適宜語句が選択されていく状態を示す詳細入力テンプレート画面G3aを示す図である。また、図15は、項目「インシデントの種類」に係るレポート構成語句が「量の誤り」に決定された場合に表示される詳細入力テンプレート画面G4を示す図である。図16は、詳細入力テンプレート画面G4において適宜語句が選択されていく状態を示す詳細入力テンプレート画面G4aを示す図である。
図13から図16で示すように、詳細入力テンプレート画面G3,G3a,G4,G4aの最上部には、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dで既に決定されたレポート構成語句の条件が示され、その下には、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dと同様な構成で、より詳細な項目(例えば、本来の薬剤、誤った薬剤、内容(点滴・注射等)等)に係るネットワーク情報の一覧が表示される。また、詳細入力テンプレート画面G3,G3a,G4,G4aは、入力テンプレート画面G2と比較して、可視的に出力された項目及び語句の内容が異なるのみで、語句の入力や表示要素の変化等も同様な態様を示す。
例えば、図13及び図14で示す詳細入力テンプレート画面G3,G3aでは、項目「本来の薬剤」に対し、複数の語句F6、自由入力部の空欄Fw6、入力ボタンEb6、及び事例表示部の空欄W6が設けられている。また、項目「誤った薬剤」に対し、複数の語句F7、自由入力部の空欄Fw7、入力ボタンEb7、及び事例表示部の空欄W7が設けられている。更に、項目「内容(点滴・注射等)」に対し、複数の語句F8、自由入力部の空欄Fw8、入力ボタンEb8、及び事例表示部の空欄W8が設けられている。
また、図15及び図16で示す詳細入力テンプレート画面G4,G4aでは、項目「本来の薬剤」に対し、複数の語句F9、自由入力部の空欄Fw9、入力ボタンEb9、及び事例表示部の空欄W9が設けられている。また、項目「本来の量」に対し、複数の語句F10、自由入力部の空欄Fw10、入力ボタンEb10、及び事例表示部の空欄W10が設けられている。また、項目「誤った量」に対し、複数の語句F11、自由入力部の空欄Fw11、入力ボタンEb11、及び事例表示部の空欄W11が設けられている。更に、項目「内容(点滴・注射等)」に対し、複数の語句F12、自由入力部の空欄Fw12、入力ボタンEb12、及び事例表示部の空欄W12が設けられている。
なお、図11及び図12で示したように、一度に複数のインシデントの事例を入力する場合には、詳細入力テンプレート画面が時間順次に複数回表示されても良い。また、入力テンプレート画面G2,G2a〜G2dにおいて既に決定されたレポート構成語句の組合せに対応する組合せ情報に基づき、詳細入力テンプレート画面G3で、既に決定されたレポート構成語句に関連する語句が当初より他の周囲の語句とは区別可能な態様で表示されても良い。
また、図13から図16で示す詳細入力テンプレート画面G3,G3a,G4,G4aの最下部の右方には、空欄W6〜W12に記入された語句を、レポート構成語句として決定するためのボタン(完了ボタン)FBが設けられている。この完了ボタンFBの押下により、レポート構成語句の決定が行われる。このとき、組合せ情報構成部313により、入力テンプレート画面、及び詳細入力テンプレート画面において決定されたレポート構成語句の組合せを示す情報(組合せ情報)が構成される。
この組合せ情報は、データ仮書込部115により、レポート仮登録DB124に仮に登録される。このとき、登録した看護師名と、その所属と、仮登録を行った日時といった属性情報を、組合せ情報に含めて、又は組合せ情報と関連付けて仮登録する。これらの属性情報の入力は、例えば、IDカードから看護師の個人情報を読み取って携帯端末装置PD1内に記憶させておいたり、時計機能を設けることで可能となる。また、仮登録された組合せ情報を管理するために、属性情報のリスト(情報管理用リスト)が生成されて、レポート仮登録DB124に保存される。
このようにして、表示部330にネットワーク情報の一覧が可視的に出力された状態において、ユーザが入力部340を介して情報の入力を行うと、一覧に含まれる各項目に対し、各々1以上の語句が、インシデントの事例を示す情報(インシデント事例情報)を構成する要素(構成要素)として決定される。そして、組合せ情報構成部313により、この組合せを示す組合せ情報が、インシデント事例情報として生成される。
図17は、情報処理システム1の入力支援機能に係る動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、モード選択画面G1(図7)でモード「インシデントレポートの入力」が選択されると、サーバ制御部110と端末制御部310とが協働することで実現される。
まず、表示部330に入力テンプレート画面が表示され(ステップS1)、入力部340からの情報の入力が受け付けられるとともに、入力テンプレート画面上の表示要素が適宜変更される(ステップS2)。ここで、入力テンプレート画面の完了ボタンCbが押下されるまで、ステップS2,S3の処理が繰り返され、完了ボタンCbが押下されると、複数のレポート構成語句が決定されて、ステップS4に進む。次に、入力テンプレート画面において決定されたレポート構成語句に応じた一部の組合せ情報が関連情報DB122から抽出され(ステップS4)、この一部の組合せ情報に基づき、詳細入力テンプレート画面が表示部330に表示される(ステップS5)。このとき、入力部340からの情報の入力が受け付けられるとともに、詳細入力テンプレート画面の表示要素が適宜変更される(ステップS6)。ここで、詳細入力テンプレート画面の完了ボタンFBが押下されるまで、ステップS6,S7の処理が繰り返され、完了ボタンFBが押下されると、複数のレポート構成語句が決定されて、ステップS8に進む。そして、入力テンプレート画面、及び詳細入力テンプレート画面で決定された複数のレポート構成語句の組合せを示す組合せ情報が組合せ情報構成部313によって構成され、データ仮書込部115により、組合せ情報構成部313によって構成された組合せ情報が、レポート仮登録DB124に仮に登録される(ステップS8)。
<4.レポート確認機能>
レポート確認機能は、管理用PC200において、安全管理担当の責任者(リスクマネージャー)等が、レポート仮登録DB124に登録された組合せ情報の内容を確認して、レポートDB121に追加するか、又は修正や詳細報告を携帯端末装置PD1(すなわち、看護師)に対して要求する機能である。
レポート確認機能は、管理用PC200において、安全管理担当の責任者(リスクマネージャー)等が、レポート仮登録DB124に登録された組合せ情報の内容を確認して、レポートDB121に追加するか、又は修正や詳細報告を携帯端末装置PD1(すなわち、看護師)に対して要求する機能である。
図18は、情報処理システム1のレポート確認機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、レポート確認機能に係る機能構成として、仮登録データ読出部116、書込許可部117、及びレポート生成書込部118等といった機能構成を有する。PC制御部210は、レポート確認機能に係る機能構成として、入出力部211、及び表示制御部212等といった機能構成を有する。
仮登録データ読出部116は、管理用PC200からの要求に応じて、レポート仮登録DB124に仮に登録された組合せ情報を読み出し、管理用PC200に転送する。
書込許可部117は、管理用PC200からの指示に応じて、レポートDB121への組合せ情報の書き込みを許可する。なお、書き込みが許可された場合には、レポート生成書込部118に組合せ情報が転送される一方、書き込みが許可されない場合には、適宜携帯端末装置PD1に追加情報の要求等が行われる。
レポート生成書込部118は、書込許可部117から転送されてきた組合せ情報に基づき、インシデントを示す自然文を生成して、レポートDB121に書き込む。自然文の生成は、例えば、上述した文章モデルに沿って行われる。
また、レポート生成書込部118は、書込許可部117から転送されてきた組合せ情報が、関連情報DB122に含まれていない新規な組合せ情報である場合には、その新規な組合せ情報を関連情報DB122に追加することで、関連情報DB122を更新する。このとき、組合せ情報DB123に、新規な組合せ情報の回数が新たに追加される。また、書込許可部117から転送されてきた組合せ情報が、関連情報DB122に含まれている組合せ情報である場合には、レポート生成書込部118は、組合せ情報DB123に含まれるその組合せ情報の回数を1つ増加させる。なお、書込許可部117からレポート生成書込部118へ転送される組合せ情報は、組合せ情報構成部313によって生成されたインシデント事例情報を構成する複数の構成要素の組合せを示す組合せ情報である。
入出力部211は、例えば、サーバ100等の外部装置との間で、データを送受信するためのものである。
表示制御部212は、サーバ100から入力される各種情報等に基づき、表示部230で各種画面を可視的に表示させる。
図19は、管理用PC200の表示部230で表示されるモード選択画面G5を例示する図である。
モード選択画面G5は、管理用PC200で所定のプログラムが実行されることで、表示部230に表示される。このモード選択画面G5は、複数のモードを提示し、その複数のモードのうちの何れか1つのモードを選択することで、選択された1つのモードを実行させることができる。
具体的には、モード選択画面G5には、2つのモードの表示「仮登録インシデントレポートの確認」「その他」が提示される。そして、ユーザであるリスクマネージャーが入力部240を種々操作することで、太枠カーソルKS2を所望の1つのモードの表示に合わせて、決定ボタンを押下すると、所望の1つのモードが選択される。このモード選択画面G5で、1つのモード「仮登録インシデントレポートの確認」が選択されると、仮登録されたインシデントレポートの確認を行う動作(仮登録レポート確認動作)が開始される。
仮登録レポート確認動作が開始されると、管理用PC200からの要求に応じて、仮登録データ読出部116により、レポート仮登録DB124から情報管理用リストが読み出されて、管理用PC200に転送され、表示制御部212の制御により表示部230に情報管理用リストが可視的に出力される。
図20は、情報管理用リストの表示例、すなわち仮登録された組合せ情報(つまりインシデントレポート)を選択する画面(レポート選択画面)G6を例示する図である。
レポート選択画面G6では、仮登録された組合せ情報の属性情報(例えば、看護師名、所属、仮登録日時等)のリストが提示される。そして、リスクマネージャーが、入力部240を種々操作することで、所望の仮登録された組合せ情報に係る属性情報の欄に太枠カーソルKS3を合わせた上で、決定ボタンを押下することで、確認する仮登録された組合せ情報が特定される。このとき、仮登録データ読出部116により、レポート仮登録DB124から特定された組合せ情報が読み出され、この読み出された組合せ情報に基づき、表示制御部212の制御下で、組合せ情報の内容を確認する画面(レポート確認画面)が表示部230に表示される。
図21は、レポート確認画面G7を例示する図である。
レポート確認画面G7は、図8等で示した入力テンプレート画面G2と類似した構成を有する。より詳細には、レポート確認画面G7には、最上部に項目を示す表示要素が示され、その下に、各項目(例えば、原因、段階、種類、影響、対処)に属する複数の語句F71〜F75を含むネットワーク情報の一覧と、各項目に対して入力された語句(例えば、看護師のケアレスミス、投与時、薬剤名の誤り、血糖値低下、点滴中止)の組合せを示す欄W71〜W75とが設けられている。また、一覧では、入力された語句については、太枠で囲まれるとともに、背景色が他の語句とは異なる態様となっている。
リスクマネージャーは、このようなレポート確認画面G7を閲覧することで、看護師によって入力された内容と、ネットワーク情報の一覧における入力状況について容易に把握することができる。
そして、リスクマネージャーは、入力された内容が妥当であるとの心証を得た場合には、入力部240を介して、レポート確認画面G7の下部に設けられた確認ボタンALを押下することで、閲覧中の組合せ情報をレポートDB121に追加することを許可することができる。なお、リスクマネージャーが、入力部240を介した情報の入力により、レポート確認画面G7上で、語句の選択を変更した後に、閲覧中の組合せ情報をレポートDB121に追加することを許可しても良い。
一方、リスクマネージャーは、入力された内容が妥当であるとの心証が得られなかった場合には、入力部240を介して、レポート確認画面G7の下部に設けられた再報告依頼ボタンRoを押下することで、閲覧中の組合せ情報が記入された携帯端末装置PD1に追加報告を要求することができる。なお、追加報告を要求する先にあたる携帯端末装置PD1の特定は、例えば、組合せ情報に関連付けられた属性情報に基づいて行うようにすれば良い。そして、携帯端末装置PD1では、書込許可部117からの要求により、追加報告を行う画面(追加報告画面)が表示部330に表示される。
図22は、携帯端末装置PD1の表示部330に表示される追加報告画面G8を例示する図である。
追加報告画面G8には、図21で示したレポート確認画面G7と同様に、最上部に項目を示す表示要素が示され、その下に、各項目(例えば、原因、段階、種類、影響、対処)に属する複数の語句F71〜F75を含むネットワーク情報の一覧と、各項目に対して入力された語句(例えば、看護師のケアレスミス、投与時、薬剤名の誤り、血糖値低下、点滴中止)の組合せを示す欄W71〜W75とが設けられている。また、一覧では、入力された語句については、太枠で囲まれるとともに、背景色が他の語句とは異なる態様となっている。
また、追加報告画面G8の下部には、追加報告を記入する欄(追加報告欄)WAと追加報告ボタンARbとが設けられている。そして、看護師が、入力部340を介して種々情報を入力することで、追加報告欄WAに追加報告を示す自然文(追加報告文)が記入され、追加報告ボタンARbが押下されることにより、追加報告欄WAに記入された追加報告文を示すデータが、組合せ情報に対して追加されて、レポート仮登録DB124に格納された組合せ情報が更新される。
図23は、追加報告が行われた後のレポート確認画面G7aを例示する図である。
レポート確認画面G7aは、図21で示されたレポート確認画面G7に対して、追加報告文を示す欄WAaが追加されたものとなっている。このような追加報告文を閲覧することにより、リスクマネージャーは、閲覧中の組合せ情報をレポートDB121に追加することを適宜許可することができる。
図24は、情報処理システム1のレポート確認機能に係る動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、例えば、モード選択画面G5(図19)でモード「仮登録インシデントレポートの確認」が選択されると、サーバ制御部110とPC制御部210と端末制御部310とが協働することで実現される。
まず、表示部230にレポート選択画面(例えば、図20)が表示され(ステップS11)、ステップS12では、レポート選択画面でレポートすなわち組合せ情報が選択されるとステップS13に進む。次に、表示部230にレポート確認画面(例えば、図21)が表示され(ステップS13)、ステップS14では、確認ボタンALが押下されるとステップS15に進み、確認ボタンALが押下されていなければステップS16に進む。ステップS15では、仮登録されていたレポートすなわち組合せ情報に基づいて、新規なレポート情報がレポートDB121に追加されるとともに、関連情報DB122及び組合せ情報DB123も適宜更新される処理(登録処理)が行われる。また、ステップS16では、再報告依頼ボタンRoが押下されて追加報告の要求があったか否か判定され、追加報告の要求がなければ、ステップS14に戻り、追加報告の要求があれば、ステップS17に進む。ステップS17では、追加報告を携帯端末装置PD1に要求する処理が行われる。
このようして、携帯端末装置PD1〜PD4から、インシデントの事例が入力されると、レポート確認機能に係る動作を経て、インシデントの事例を構成する語句の関係が蓄積された関連情報DB122及び組合せ情報DB123等が更新される。このため、携帯端末装置PD1〜PD4では、時間の経過とともに変化する知識を有効に利用しつつ、必要事項を容易に漏れなく記入することが可能となる。
<5.作業関連情報確認機能>
作業関連情報確認機能は、看護師等が、指示された作業を行う際に、携帯端末装置PD1において、作業の内容やその作業に関する注意事項等を確認することができる機能である。
作業関連情報確認機能は、看護師等が、指示された作業を行う際に、携帯端末装置PD1において、作業の内容やその作業に関する注意事項等を確認することができる機能である。
図25は、情報処理システム1の作業関連情報確認機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、作業関連情報確認機能に係る機能構成として、キーワード認識部117a、組合せ情報検出部117b、及び注意情報生成・送信部117c等といった機能構成を有する。また、端末制御部310は、作業関連情報確認機能に係る機能構成として、指示情報認識部315等といった機能構成を有する。
指示情報認識部315は、例えば、看護師が医療行為を行う際に、指示簿等に添付されたバーコードを入力部340でスキャンすること等により、指示された作業の情報を認識する。すなわち、指示情報認識部315は、指示内容を示す情報を受け付ける。
キーワード認識部117aは、指示情報認識部315によって受け付けられた指示内容を示す情報に含まれる1以上の要素(ここでは語句)を1以上のキーワードとして認識する。
組合せ情報検出部117bは、関連情報DB122から、キーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報を検出する。
注意情報生成・送信部117cは、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の要素(語句等)に基づいて、看護師が作業に際して注意すべき情報(注意情報)を生成し、携帯端末装置PD1に送信する。なお、携帯端末装置PD1では、表示制御部312の制御により、注意情報が表示部330で可視的に出力されることで、注意情報が看護師に対して報知される。
図26は、携帯端末装置PD1の表示部330で表示されるモード選択画面GMを例示する図である。
モード選択画面GMは、図7で示したモード選択画面G1で、モード「作業確認・注意情報・対策情報」が選択されると、表示部330に表示される画面である。このモード選択画面GMは、複数のモードを提示し、その複数のモードのうちの何れか1つのモードを選択することで、選択された1つのモードを実行させることができる。具体的には、モード選択画面GMには、2つのモードの表示「作業確認」「その他」が提示される。そして、ユーザである看護師が入力部340を介して、太枠カーソルKSmを所望の1つのモードに合わせて、決定ボタンを押下すると、所望の1つのモードが選択される。このモード選択画面GMで、1つのモード「作業確認」が選択されると、端末制御部310の制御下で、作業に関する情報を確認する動作(作業確認動作)が開始される。
作業確認動作が開始されると、作業の内容の確認に必要な情報の入力を要求する画面(情報入力要求画面)G9が表示部330に表示される。
図27は、情報入力要求画面G9を例示する図である。
情報入力要求画面G9では、情報の入力手順を示す内容が示される。ここでは、入力手順に沿って、まず、行うべき作業の指示が記載された書類(指示簿)に添付されたバーコードを入力部340でスキャンすることで、バーコードを読み取り、次に、看護師のIDカード内の情報を入力部340で読み取ることで、情報を入力することができる。このとき、指示情報認識部315により、バーコードを入力部340でスキャンすることで入力された指示内容を示す情報が受け付けられて、認識される。そして、端末制御部310の制御下で、作業の内容を確認するための画面(作業確認画面)が表示部330に表示される。
この作業確認画面では、作業内容に関する注意情報が提示されるため、作業確認画面を表示する前に、作業内容に対応する注意情報を取得する動作が行われる。
具体的には、まず、指示情報認識部315によって認識された指示内容を示す情報から、キーワード認識部117aにより、1以上のキーワードが認識される。例えば、指示内容が自然文(例えば「薬剤Aを0.5アンプル(A)注射して下さい」等)を含む場合には、上述したレポート情報の自然文から語句を抽出する手法と同様な手法により、指示内容を示す自然文に対して、言語処理を含む所定の情報処理が施されることで、自然文から1以上の語句(要素)が抽出されて、その1以上の語句が1以上のキーワードとして認識される。このような構成により、指示内容が自然文であっても、注意すべき情報を容易に報知することができるようになる。次に、組合せ情報検出部117bにより、関連情報DB122から、キーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報が検出される。そして、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に基づいて、注意情報が取得される。
ここで、指示内容を示す情報から、項目「内容」について語句「注射」、項目「段階」について語句「混注時」、項目「薬剤名」について語句「薬剤X」、項目「正しい量」について語句「0.5A」の組合せと、項目「内容」について語句「注射」、項目「段階」について語句「混注時」、項目「薬剤名」について語句「生理食塩水」、項目「正しい量」について語句「10ml」の組合せとが抽出され、その2つの組合せをそれぞれ複数のキーワードからなる2つのキーワード群として、検索を行う場合が考えられる。このような検索条件で、関連情報DB122の記憶内容が、図28のテーブルTB2で示すようなものである場合、1つのキーワード群に対応する項目「ID」に語句「001」が関連付けられている組合せ情報が組合せ情報検出部117bによって検出される。ここでは、組合せ情報に含まれる注意文を示す情報が注意情報として取得される。
なお、図28で示す関連情報DB122は、複数の項目(ID、原因、段階、種類、影響、対処、正しい薬剤名、誤った薬剤名、正しい量、誤った量、内容、注意文、対処文)に対して、それぞれ関連付けられた語句や文章の組合せを示す情報(組合せ情報)によって構成されている。図28では、1行目が項目を示し、2行目以下の各行が、語句や文章の組合せを示す組合せ情報を示している。
図29及び図30は、表示部330に表示される作業確認画面G10,G10aをそれぞれ例示する図である。なお、図29及び図30では、注射の混注に関する作業内容を確認するための画面(混注作業確認画面)が示されている。
作業確認画面G10,G10aでは、上から順に、作業内容を示す欄M1、作業を実施すべき者(実施者)のIDを示す欄M2、特記事項を示す欄M3、注意情報が提示される領域(注意情報提示領域)CUが設けられ、更に、右方に確認ボタンCmbが設けられている。
図29では、注意情報に基づき、注意情報提示領域CUに、注意文「薬剤X0.5A指示時に誤って薬剤X1Aを混注してしまう事故が発生しています。注意して下さい。」が提示されている状態が示されている。このようにして、指示内容に含まれるキーワードを用いた検索結果に基づいて、注意すべき情報が報知される。そして、この通知が、確認ボタンCmbを押下する操作時に看護師によって視認されることで、指示内容に従った看護師の行動における過誤の発生が抑制される。
ここでは、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の語句(例えば、インシデントの影響の項目に属する語句)に基づいて、注意情報生成・送信部117cによって生成される注意情報が変更され、その結果、表示制御部312により、注意情報提示領域CUに提示される注意すべき情報の強調の度合いが変更されるようにしても良い。
例えば、インシデントの影響の項目や対処の項目に語句「なし」が関連付けられている場合には、あまり重要なインシデントでないと推測される。そこで、インシデントの影響の項目や対処の項目に語句「なし」が関連付けられている場合には、図29で示したように、注意情報提示領域CUに提示される注意文が通常の表示態様で示される。これに対して、インシデントの影響の項目や対処の項目に個別具体的な語句(例えば、血圧上昇や経過観察等)が関連付けられている場合には、図30で示すように、注意情報提示領域CUに提示される注意文が通常の表示態様よりも目立つように、注意文の文字がより太くなったり、注意を促す特殊なマーク等が付されて、注意すべき情報の強調の度合いが通常の表示態様よりも高められる。
なお、ここでは、強調の度合いが表示態様によって実現されたが、これに限られず、例えば、警告音を加えて強調する等、その他の手法を用いて強度の度合いが変更されても良い。
このように、必要に応じて注意すべき情報の強調度合いが変更されて報知されるため、ユーザである看護師が注意すべき情報を必要に応じて容易に認識することができる。そして、特に、インシデントの影響に応じて注意すべき情報の強調度合いが変更されて報知されるため、インシデントの影響に応じてユーザが注意すべき情報を容易に認識することができる。
図31は、情報処理システム1の作業関連情報確認機能に係る動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、モード選択画面GM(図26)でモード「作業確認」が選択されると、サーバ制御部110と端末制御部310とが協働して実現される。
まず、情報入力要求画面(例えば、図27)が表示され(ステップS21)、バーコードの読み取りによる指示内容を示す情報(指示情報)の入力と、IDカードの読み取りによる看護師の個人情報の入力とが行われるまで、ステップS22の判定が行われ、指示情報及び個人情報の入力が行われると、指示情報認識部315により指示情報及び個人情報が受け付けられて、ステップS23に進む。
次に、キーワード認識部117aにより、指示情報から1以上のキーワードが認識され(ステップS23)、組合せ情報検出部117bにより、関連情報DB122から、キーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報が検出される(ステップS24)。
そして、ステップS24で検出された一部の組合せ情報において、項目「影響」を示す語句があるか否か判定され(ステップS25)、項目「影響」に具体的な語句が関連付けられていれば、注意情報生成・送信部117c及び表示制御部312により、注意情報が強調された作業認識画面(例えば、図30)が表示され(ステップS26)、確認ボタンCmbが押下されると(ステップS27)、本動作フローが終了される。なお、ここで言う項目「影響」に係る具体的な語句としては、例えば、重大な影響を示す語句等が挙げられ、この重大な影響を示す語句等については、予めリストアップして記憶させておけば良い。
一方、項目「影響」に具体的な語句が関連付けられていなければ(例えば、「なし」等が関連づけられていれば)、注意情報生成・送信部117c及び表示制御部312により、注意情報が強調されていない作業認識画面(例えば、図29)が表示され(ステップS28)、確認ボタンCmbが押下されると(ステップS29)、本動作フローが終了される。
以上のように、本発明の実施形態に係る情報処理システム1では、インシデントの原因や種類や影響等といった顕在化し難い事項の関係が表示された状態で、インシデントの事例を入力することができる。このため、インシデントの事例の入力時に、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
また、関連情報DB122が、過去のインシデントに係る文章情報に基づいて生成される。このため、過去のインシデントに係る文章情報に基づき、インシデントの原因や種類や影響等といった顕在化し難い事項の関係が表示される。従って、過去の知識を利用しつつ、必要事項を容易に漏れなく記入することができる。
更に、ある項目の要素の指定に応じて、他の項目に属する語句が限定されて表示されるため、必要事項を更に容易に記入することができる。例えば、インシデントの種類の項目に属する語句の指定に応じて、指示内容の項目や誤った内容の項目に属する要素が限定されて表示される。このため、インシデントの種類に応じた指示内容や誤った内容を容易に記入することができる。
<変形例>
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
◎例えば、上記実施形態では、作業認識画面において表示される注意情報は、指示内容のみに応じたものであったが、これに限られず、例えば、更に、看護師の個人情報をキーワードに追加して、検索結果の絞り込みが行われても良い。より詳細には、関連情報DB122に含まれる組合せ情報を構成する複数の項目が、個人情報の項目を含み、組合せ情報検出部117bが、看護師によって入力された看護師の個人情報と、キーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードとに対応する一部の組合せ情報を、関連情報DB122から検出するようにしても良い。このような構成を採用すると、ユーザである看護師に応じて、より絞り込まれた注意すべき情報が看護師に報知されるため、指示内容に従った行動における過誤の発生を効率良く抑制することができる。
◎また、上記実施形態では、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの影響の項目に属する語句に基づいて、注意すべき情報の強調の度合いが変更されたが、これに限られない。例えば、関連情報DB122に含まれる組合せ情報を構成する複数の項目が、インシデントの発生日時の項目を含み、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの発生日時の項目に属する要素と、現在の日時とが所定の関係を満たす場合に、注意すべき情報の強調度合いが、通常の表示態様、すなわち所定の標準状態よりも高められて、報知されても良い。なお、現在の日時を認識するためには、日時を認識する機能をサーバ100に搭載させれば良い。そして、例えば、インシデントの発生日時が、現在の日時から48時間以内であれば、最近発生した事例の速報として、注意すべき情報の強調度合いを高めて報知されるような構成が考えられる。
このようにインシデントの発生日時に応じて、注意すべき情報が強調されて報知されるような構成を採用すると、発生日時に応じてユーザである看護師が注意すべき情報を容易に認識することができる。例えば、最近発生したインシデントについて注意を喚起すれば、過誤を有効的に防ぐことが可能となる。
◎また、上記実施形態では、インシデントについて注意を喚起するために、注意情報が携帯端末装置PD1に通知されたが、これに限られない。例えば、インシデントの発生時に、看護師による入力部340を介した情報の入力に応じて、インシデントへの対処を示す情報を通知する機能(対処情報通知機能)を情報処理システム1に持たせても良い。より詳細には、関連情報DB122に含まれる組合せ情報を構成する複数の項目が、少なくとも対処の項目を含み、インシデントの種類、及びインシデントの影響を含む複数の項目にそれぞれ属する語句の入力に応答して、関連情報DB122から、インシデントの種類、及びインシデントの影響を含む複数の項目にわたる語句の組合せに対応する対処の項目に属する語句が認識され、この認識された語句に基づき、対処を示す情報(対処情報)が通知されるようにしても良い。このような構成が採用されると、インシデントの種類とインシデントの結果との組合せに対応する対処を示す情報が通知されるため、インシデントが発生した際に、ユーザは適切な対処を容易に施すことができる。
以下、具体例を示して説明する。
図32は、対処情報通知機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、対処情報通知機能に係る機能構成として、キーワード認識部117a、組合せ情報検出部117b、及び対処情報生成・送信部117d等といった機能を有する。また、端末制御部310は、対処情報通知機能に係る機能構成として、指示情報認識部315、及び要素受付部316等といった機能構成を有する。
要素受付部316は、看護師による入力部340の操作に応じて、発生したインシデントについて把握している要素としての語句を受け付ける。これにより、看護師が把握している項目に詳細な内容が入力されて、検索結果が絞り込まれる。
指示情報認識部315、キーワード認識部117a、及び組合せ情報検出部117bの機能については、上述したとおりの機能を有する。但し、組合せ情報検出部117bは、要素受付部316で語句が受け付けられた場合には、受け付けられた語句を、キーワード群に追加して、検索条件とし、関連情報DB122から、検索条件に合致する一部の組合せ情報を検出する。
対処情報生成・送信部117dは、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれる対処に係る項目に属する要素を認識して、対処方法を示す情報(対処情報)を生成して、携帯端末装置PD1に送信する。このとき、表示制御部312により、表示部330に対処情報が可視的に出力されることで、対処情報の通知が行われる。
図33は、対処情報を要求する画面(対処情報要求画面)G11を例示する図である。
この対処情報要求画面G11は、例えば、図29及び図30で示した作業確認画面G10,G10aで確認ボタンCmbが押下された後に、表示制御部312の制御により、表示部330に表示される。つまり、対処情報要求画面G11は、例えば、指示内容に沿った作業中に、表示部330に表示される画面である。対処情報要求画面G11には、作業確認画面G10,G10aと同様に、上から順に、作業内容を示す欄M1、作業の実施者のIDを示す欄M2、特記事項を示す欄M3が設けられ、更に、右方にインシデントが発生した際に押下するためのボタン(インシデント発生ボタン)IPが設けられている。そして、看護師により入力部340を介して、インシデント発生ボタンIPが押下されると、表示制御部312の制御により、検索に関する条件を選択する画面(条件選択画面)が、表示部330に表示される。
図34は、表示部330に表示される条件選択画面G12を例示する図である。
この条件選択画面G12では、「要素の追加あり」と「要素の追加なし」といった2つの条件が提示される。そして、看護師は、入力部340を種々操作することで、2つの条件のうちの何れか1つの条件に太枠カーソルKS4を合わせて、決定ボタンを押下することで、1つの条件を選択することができる。
ここで、「要素の追加なし」の条件が選択されると、組合せ情報検出部117bにより、作業関連情報通知機能に係る動作でキーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報が、関連情報DB122から検出される。一方、「要素の追加あり」の条件が選択されると、例えば、図8で示した入力テンプレート画面と同様な形態を有する要素の追加を行う画面(要素追加画面)が表示部330に表示され、看護師による入力部340を介した情報の入力に応じて、要素受付部316により、追加の語句の入力が受け付けられる。そして、組合せ情報検出部117bにより、作業関連情報通知機能に係る動作でキーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードと、要素受付部316によって受け付けられた追加の語句との双方に対応する一部の組合せ情報が、関連情報DB122から検出される。
そして、対処情報生成・送信部117dにより、組合せ情報検出部117bによって検出された一部の組合せ情報に含まれる対処に係る項目に属する要素が認識され、対処方法を示す情報(対処情報)が生成される。ここで、関連情報DB122の記憶内容が、図28のテーブルTB2で示すようなものである場合、例えば、1つのキーワード群に対応する項目「ID」に語句「001」が関連付けられている組合せ情報が組合せ情報検出部117bによって検出される。このとき、組合せ情報に含まれる対処文を示す情報に基づき対処情報が生成される。この対処情報は、携帯端末装置PD1に送信され、表示制御部312によって表示部330に対処情報が可視的に表示されることで、対処情報の通知が行われる。
図35は、対処情報を通知する画面(対処情報通知画面)G13を例示する図である。
対処情報通知画面G13には、図33で示した対処情報要求画面G11と同様に、上から順に、作業内容を示す欄M1、作業の実施者のIDを示す欄M2、特記事項を示す欄M3が設けられ、右方に確認ボタンBTcが設けられている。そして、対処情報通知画面G13の最下部には、対処方法を通知する領域TUが設けられており、例えば、「薬剤X・・・解熱剤として薬剤Fを投与しています。」といった対処方法を示す情報(対処情報)が通知される。看護師は、この対処情報を視認することで、インシデントの発生に対して、迅速かつ適切な対処を施すことができる。なお、対処情報通知画面G13で、確認ボタンBTcが押下されると、例えば、表示部330に表示される画面が、図7で示したモード選択画面G1に移行する。
図36は、対処情報通知機能に係る動作フローを示すフローチャートである。本動作フローは、例えば、対処情報要求画面G11(例えば、図33)が表示部330に表示されると開始される。
まず、インシデントが発生したか否かが判定され(ステップS31)、例えば、対処情報要求画面G11で、インシデント発生ボタンIPが押下されると、インシデントが発生したもの判定されて、ステップS32に進む。ステップS32では、条件選択画面G12(例えば、図34)が表示部330に表示され、条件選択画面G12で「要素の追加あり」が条件として選択されると、ステップS33からステップS34に進み、条件選択画面G12で「要素の追加なし」が条件として選択されると、ステップS33からステップS38に進む。ステップS34では、表示部330に要素追加画面が表示され、入力部340を介した情報の入力が受け付けられ(ステップS35)、語句(一般的には要素)の追加が決定されるまで、ステップS35,S36の処理が繰り返され、語句の追加が決定されると、検索用の1以上のキーワードに対して語句が追加された検索条件が決定される(ステップS37)。そして、関連情報DB122から検索条件に対応する一部の組合せ情報を検出する検索処理が行われ(ステップS38)、検出された一部の組合せ情報に基づき、対処情報通知画面G13(例えば、図35)が表示部330に表示される。
なお、ステップS38における検索処理については、ステップS33からステップS38に進んで来た場合には、作業関連情報通知機能に係る動作でキーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報が検出される。一方、ステップS37からステップS38に進んで来た場合には、作業関連情報通知機能に係る動作でキーワード認識部117aによって認識された1以上のキーワードと、要素受付部316によって受け付けられた追加の語句とに対応する一部の組合せ情報が、関連情報DB122から検出される。
◎また、上記実施形態では、実際の指示情報や実際に発生したインシデント等といった実作業時にその実作業に関する情報が看護師に対して提供されたが、これに限られない。例えば、所定のタイミングで、多発しているインシデントの情報や組合せ情報DB123に基づく統計情報が、携帯端末装置PD1に通知される機能(情報通知機能)を情報処理システム1に付与しても良い。
図37は、情報通知機能に係る機能構成を示すブロック図である。
サーバ制御部110は、情報通知機能に係る機能構成として、組合せ数認識部118a、多発情報生成・送信部118b、及び統計情報生成・送信部118c等といった機能構成を有する。また、端末制御部310は、情報通知機能に係る機能構成として、情報要求部317等といった機能構成を有する。
組合せ数認識部118aは、所定のタイミングで、組合せ情報DB123に含まれる全ての組合せ情報のうち、所定の2以上の項目に属する要素(ここでは語句)の組合せが所定数及び所定割合を超える組合せ情報(以下「多発組合せ情報」とも称する)を認識し、認識結果を多発情報生成・送信部118bに送出する。ここで言う所定のタイミングとしては、例えば、携帯端末装置PD1において、所定のプログラムが実行されることで、モード選択画面G1が表示部330に表示されるタイミング等が挙げられる。より具体的には、情報要求部317によって多発しているインシデントの情報が要求されるタイミング等が挙げられる。更に、ここで言う所定の2以上の項目としては、原因と種類に係る項目等が挙げられる。
また、組合せ数認識部118aは、所定のタイミングで、組合せ情報DB123を参照することで、ある項目に属する語句の出現回数を認識し、認識結果を、統計情報生成・送信部118cに送出する。ここで言う所定のタイミングとしては、例えば、携帯端末装置PD1の情報要求部317によって統計情報の送信の要求がなされるタイミング等が挙げられる。また、ある項目については、例えば、携帯端末装置PD1からの要求によって指定される。なお、ここでは、ある項目とは異なる他の項目に属する語句が所定の条件を満たす組合せ情報の中で、ある項目に属する語句の出現回数が認識されても良い。
多発情報生成・送信部118bは、組合せ数認識部118aによって認識された多発組合せ情報に基づいて、多発情報に係る警告文を示す情報(多発情報警告文情報)を生成し、携帯端末装置PD1の端末制御部310に送信する。ここで、多発情報警告文情報を生成する態様としては、「”空欄A”により、”空欄B”が多発しています。注意してください。」という警告文のモデルを準備しておき、多発情報生成・送信部118bにより、多発組合せ情報に含まれる原因に係る語句が空欄Aに充当され、種類に係る語句が空欄Bに充当されることで、警告文(例えば、「”指示の見落し”により、”薬剤名の誤り”が多発しています。注意してください。」)を生成するような態様が考えられる。
なお、端末制御部310では、多発情報警告文情報を受け付けると、表示制御部312の制御により、表示部330で多発情報警告文情報に基づく通知(具体的には、警告文の提示)が行われる。つまり、表示部330では、組合せ数認識部118aによって認識された多発組合せ情報に基づいて多発情報生成・送信部118bで生成された多発情報警告文情報の通知が行われる。このように、所定のタイミングで、多発しているインシデントの事例に従った情報が全ての携帯端末装置PD1〜PD4に通知されるため、ユーザである看護師は重要度の高い情報を容易に把握することができる。そして、このような注意の喚起により、医療行為における誤りが未然に抑制される。
統計情報生成・送信部118cは、組合せ数認識部118aによる認識結果に基づいて、ある項目に属する複数の語句に係る統計を示す情報(統計情報)を生成し、携帯端末装置PD1の端末制御部310に送信する。ここで、統計情報が生成される態様としては、例えば、統計情報の生成が要求される際に、1つの項目(例えば、原因)が指定されると、その1つの項目に属する語句の割合を示す情報(例えば、円グラフを示す情報等)が生成されるような態様が考えられる。なお、他の項目(例えば、種類、診療科、経験年数等)に属する語句が所定の条件を満たす組合せ情報(例えば、特定の種類を含む組合せ情報、特定の診療科を含む組合せ情報、特定の経験年数の範囲に含まれる経験年数を含む組合せ情報等)について、指定された1つの項目(例えば、原因や種類等)に属する語句の割合を示す情報(例えば、円グラフを示す情報等)が生成されるような態様も考えられる。
なお、端末制御部310では、統計情報を受け付けると、表示制御部312の制御により、表示部330で統計情報に基づく通知(例えば、円グラフの提示等)が行われる。つまり、表示部330では、組合せ情報DB123に従って、所定の項目に属する複数の要素(ここでは、語句)に係る統計を示す情報の通知が行われる。このように、所定のタイミングで、インシデントを構成する要素の統計を示す情報が通知されるため、ユーザである看護師は注意すべきポイントを容易に把握することができる。すなわち、看護師全体に注意すべきポイントを広く通知することで、医療行為における誤りが未然に抑制される。
ここで、情報通知機能に係る画面の表示例について説明する。
図38は、警告文が提示されたモード選択画面G1aを示す図である。モード選択画面G1aは、図7で示したモード選択画面G1の下部に多発情報警告文情報に基づく警告文TCが表示された画面である。この警告文TCがモード選択画面で表示されると、看護師が必然的に警告文TCを見ることで、重要度の高い情報を容易に把握することができる。
図39は、通知して欲しい統計情報を選択する画面(統計情報選択画面)G14を例示する図である。図7や図38で示したモード選択画面G1,G1aで、モード「統計情報の閲覧」が選択されると、表示部330に統計情報選択画面G14が表示される。
この統計情報選択画面G14は、所定の条件についての統計情報を選択して、選択した統計情報を要求することができる画面である。図39で示す統計情報選択画面G14では、看護師が入力部340を介して、4つの異なる条件から何れか1つの条件を選択することができる。この統計情報選択画面G14で、1つの条件が選択されると、情報要求部317により、選択された1つの条件に係る統計情報を要求する信号を組合せ数認識部118aに送信する。これに対して、サーバ制御部110で、組合せ情報DB123に基づき、選択された1つの条件に係る統計情報が生成されて、端末制御部310に提供され、その統計情報が、表示部330で可視的に通知される。
図40から図43は、表示部330に表示される統計情報の具体例を示す図である。
図40は、統計情報選択画面G14で「全体における原因別発生頻度」が条件として選択された場合に表示部330において通知される統計情報を例示する図である。図41は、統計情報選択画面G14で「経験年数別の原因別発生頻度」が条件として選択された場合に表示部330において通知される統計情報を例示する図である。図42は、統計情報選択画面G14で「インシデント種類別の原因別発生頻度」が条件として選択された場合に表示部330において通知される統計情報を例示する図である。図43は、統計情報選択画面G14で「診療科別のインシデント発生状況」が条件として選択され、図示を省略する画面で診療科が選択されたた場合に表示部330において通知される統計情報を例示する図である。
図44及び図45は、情報通知機能に係る動作フローを示すフローチャートである。図44は、多発情報を通知するための動作フローを示すフローチャートであり、図45は、統計情報を通知するための動作フローを示すフローチャートである。
まず、図44で示す動作フローについて説明する。なお、本動作フローは端末制御部310において所定のプログラムが実行されると開始される。
ステップS41では、所定のプログラムの実行に応答して、情報要求部317から情報の要求があるまで待機し、情報の要求があれば、ステップS42に進む。そして、組合せ数認識部118aにより、組合せ情報DB123が参照されて、多発組合せ情報が認識され(ステップS42)、多発組合せ情報が認識されていれば、ステップS43からステップS44に進み、多発情報生成・送信部118bにより、多発組合せ情報に基づいて多発情報警告文情報が生成され(ステップS44)、表示制御部312により、多発情報警告文情報に基づく多発情報の警告文が表示部330に表示される(ステップS45)。一方、ステップS42で多発組合せ情報が認識されていなければ、本動作フローは終了される。
次に、図45で示す動作フローについて説明する。なお、本動作フローは、モード選択画面G1,G1aでモード「統計情報の閲覧」が選択されると開始される。
ステップS51では、図39で示した統計情報選択画面G14が表示部330に表示される。次に、ステップS52では、統計情報選択画面G14で条件が選択されるまで判定が繰り返され、条件が選択されると、ステップS53に進む。更に、ステップS53では、組合せ数認識部118aにより、組合せ情報DB123において選択された条件に合致するある項目に属する語句の出現回数が認識される。そして、ステップS54では、統計情報生成・送信部118cにより、ステップS53における認識結果に基づき、選択された条件に係る統計情報が生成され(ステップS54)、表示制御部312により、統計情報が表示部330に可視的に通知される(ステップS55)。
◎また、上記実施形態では、サーバ100、管理用PC200、及び携帯端末装置PD1〜PD4といった複数の機器が通信回線によって接続されることで、各機器の制御部(サーバ制御部110、PC制御部210、及び端末制御部310)において、それぞれ対応するプログラムが実行されることで、情報処理システム1の機能が実現されたが、これに限られず、例えば、情報処理システム1が、1台の機器で構成される場合には、その機器のCPUにおいて1つのプログラムが実行されることにより、情報処理システム1の機能が実現されても良い。
◎また、上記実施形態では、医療行為に関するインシデントを例示して説明したが、これに限られず、例えば、交通機関や工事現場等で発生するインシデントについても、本発明を適用することができる。
◎また、上記実施形態では、モード選択画面G1(図7)において、1つのモードの表示「インシデントレポートの入力」が選択されると、入力テンプレート画面G2(図8)が表示部330に表示される例を示して説明したが、これに限られない。例えば、関連情報DB122を構成する多数の組合せ情報が「注射・点滴」「転倒」「投薬」「その他」などといったインシデントの種類に応じて分類されており、ユーザーによって、モード選択画面G1(図7)において、1つのモードの表示「インシデントレポートの入力」が選択された後に、インシデントの種類を選択する画面において、1つのインシデントの種類が選択されると、選択されたインシデントの種類に係る一部の組合せ情報が関連情報DB122から抽出されて、該一部の組合せ情報に基づいて、選択されたインシデントの種類に係るレポートの入力を支援する入力テンプレート画面が表示部330に表示されるようにしても良い。
Claims (17)
- 情報処理システムであって、
インシデントの原因に係る項目、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目に含まれた各項目に1以上の要素が属し、且つ前記複数の項目にわたる複数の要素についての組合せを各々示す複数通りの組合せ情報を含んで構成された関連情報を記憶する記憶手段と、
前記関連情報、又は前記関連情報のうちのインシデントの原因に係る項目、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を少なくとも含む3以上の項目に係る一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧を可視的に出力する出力手段と、
前記出力手段によって前記一覧が可視的に出力された状態におけるユーザによる情報の入力に応答して、前記一覧に含まれる各項目に対し、それぞれ1以上の要素を、インシデントの事例を示すインシデント事例情報を構成する構成要素として決定し、インシデント事例情報を生成する生成手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記関連情報が、
複数のインシデントに係る文章情報を対象として、言語処理を含む所定の情報処理が施されることで生成された情報であることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムであって、
前記生成手段によって生成されたインシデント事例情報を構成する複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報を、前記関連情報に追加することで、前記関連情報を更新する更新手段、
を更に備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項3に記載の情報処理システムであって、
前記更新手段が、
前記複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報が、前記関連情報に含まれていない場合に、前記複数の構成要素の組合せ示す組合せ情報を、前記関連情報に追加することで、前記関連情報を更新することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項4の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記出力手段によって前記一覧が可視的に出力された状態におけるユーザによる情報の入力に応答して、前記一覧に含まれる1以上の項目に属する1以上の要素を指定する指定手段と、
前記関連情報から、前記指定手段によって指定された1以上の要素に対応する一部の組合せ情報を抽出する抽出手段と、
を更に備え、
前記出力手段が、
前記抽出手段によって抽出された一部の組合せ情報に基づき、複数の要素が各項目間でネットワーク状に関連付けられたネットワーク情報の一覧を可視的に出力することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項5に記載の情報処理システムであって、
前記複数の項目が、
指示内容に係る項目、及び誤った内容に係る項目を含み、
前記1以上の項目が、
前記インシデントの種類に係る項目を含み、
前記抽出手段が、
前記関連情報から、前記インシデントの種類に係る項目に属する1以上の要素に対応し、且つ指示内容に係る項目、及び誤った内容に係る項目に属する要素の組合せを含む一部の組合せ情報を抽出することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項6の何れかに記載の情報処理システムであって、
指示内容を示す情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段によって受け付けられた指示内容を示す情報に含まれる1以上の要素を1以上のキーワードとして認識するキーワード認識手段と、
前記関連情報から、前記キーワード認識手段によって認識された1以上のキーワードに対応する一部の組合せ情報を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の要素に基づいて、注意すべき情報を報知する報知手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項7に記載の情報処理システムであって、
前記報知手段が、
前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれる1以上の要素に基づいて、前記注意すべき情報の強調度合いを変更して、報知することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記報知手段が、
前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの影響に係る項目に属する要素に基づき、前記注意すべき情報の強調度合いを変更して、報知することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項8又は請求項9に記載の情報処理システムであって、
前記複数の項目が、
インシデントの発生日時に係る項目を含み、
前記報知手段が、
前記検出手段によって検出された一部の組合せ情報に含まれるインシデントの発生日時に係る項目に属する要素と、現在の日時とが所定の関係を満たす場合に、前記注意すべき情報の強調度合いを所定の標準状態よりも高めて、報知することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項7から請求項10の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記複数の項目が、
個人情報に係る項目を含み、
前記検出手段が、
ユーザによって入力された該ユーザの個人情報と、前記1以上のキーワードとに対応する一部の組合せ情報を、前記関連情報から検出することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項7から請求項11の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記指示内容を示す情報が、
自然文を含み、
前記キーワード認識手段が、
前記自然文に対して、言語処理を含む所定の情報処理を施すことで、前記自然文から1以上の要素を抽出して、前記1以上のキーワードとして認識することを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項12の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記記憶手段が、
前記複数通りの組合せ情報に含まれる各組合せ情報の数を示す累積数情報を記憶し、
前記情報処理システムが、
所定のタイミングで、前記累積数情報を参照することにより、所定の2以上の項目に属する要素の組合せの数が所定数及び/又は所定割合を超える組合せ情報を認識する組合せ認識手段と、
前記組合せ認識手段によって認識された組合せ情報に基づいた通知を行う通知手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項12の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記記憶手段が、
前記複数通りの組合せ情報に含まれる各組合せ情報の数を示す累積数情報を記憶し、
前記情報処理システムが、
所定のタイミングで、前記累積数情報に従って、所定の項目に属する複数の要素に係る統計を示す統計情報を生成する統計情報生成手段と、
前記統計情報生成手段によって生成された統計情報に基づいた通知を行う通知手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項12の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記複数の項目が、
対処に係る項目を含み、
前記情報処理システムが、
インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目にそれぞれ属する要素の入力に応じて、前記関連情報から、インシデントの種類に係る項目、及びインシデントの影響に係る項目を含む複数の項目にわたる要素の組合せに対応する前記対処に係る項目に属する要素を認識する要素認識手段と、
前記要素認識手段によって認識された前記対処に係る項目に属する要素に基づいて、対処を示す対処情報を生成する対処情報生成手段と、
前記対処情報生成手段によって生成された対処情報に基づいた通知を行う通知手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理システム。 - 請求項1から請求項15の何れかに記載の情報処理システムであって、
前記関連情報が、
RDFで記述された情報を含むことを特徴とする情報処理システム。 - 情報処理システムに含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記情報処理システムを、請求項1から請求項16の何れかに記載の情報処理システムとして機能させるプログラム。
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