JPWO2009028436A1 - オープン型mri装置及びオープン型超電導mri装置 - Google Patents

オープン型mri装置及びオープン型超電導mri装置 Download PDF

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Abstract

被検体を撮像する空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生手段と、前記一対の静磁場発生手段を所定間隔をもって保持する静磁場発生手段保持手段と、前記静磁場発生手段の撮像空間側に配置された一対の平板状傾斜磁場コイル構造体とを有したオープン型MRI装置において、前記各平板状傾斜磁場コイル構造体は、傾斜磁場コイルへ駆動電流を流したときにコイル導線へ作用するローレンツ力によって傾斜磁場コイル構造体へ発生する変形を抑制する複数の位置においてそれぞれが対向する前記静磁場発生手段へ固定されていることを特徴とするオープン型MRI装置が提供される。

Description

本発明は、オープン型磁気共鳴イメージング(以下、MRIと称する)装置に係わり、特に、磁石振動の小さなオープン型MRI装置に関する。
MRI装置は、撮像空間に、均一な静磁場を発生するための静磁場発生装置と、傾斜磁場を発生するための傾斜磁場コイルと、高周波コイルを備え、均一な静磁場空間に配置された被検者の検査部位へ高周波コイルから高周波磁場を印加し、検査部位から生じる核磁気共鳴(以下、NMRと称する)信号を検出し、それを画像化することで医用診断に有効な画像を得ている。傾斜磁場コイルは、NMR信号に位置情報を付与するため、直交する3軸方向に磁場強度を変化させた傾斜磁場を撮像空間に印加する。
静磁場発生装置としては、内部が撮像空間となる円筒形状の磁石構造のものや、撮像空間を挟んで上下に一対の磁石を配置したオープン構造のものが知られている。オープン構造の静磁場発生装置は、特許文献1に記載されているように、一対の磁石を1本ないし2本の支柱で支えて対向配置している。これにより、オープン構造の静磁場発生装置は、支柱の存在しない方向が広い開口部になり、被検者の受ける閉塞感を改善でき、しかも、医師や介助者の被検者へのアクセス性を向上させることができる。
円筒形状の静磁場発生装置は、撮像空間の周囲を磁石によって360°囲む一体構造であるため、撮像空間の磁束の歪みは構造的に生じにくいが、オープン構造の静磁場発生装置は、開放性を得るために磁石を分割するため磁束の歪みが構造的に生じやすい。そのため、高い静磁場均一度を要求されるオープン構造の静磁場発生装置は、その構造に細心の注意を払って設計され、磁束の歪みを最小に抑えている。
MRI装置は静磁場発生装置が、前記円筒型磁石構造であるかオープン型磁石構造であるかを問わず、静磁場内で傾斜磁場コイルを駆動することにより傾斜磁場コイル構造体が振動するという問題を抱えている。
すなわち、静磁場内に配置された傾斜磁場コイルへ電流を流すとコイル導線にローレンツ力が作用し、このローレンツ力によって傾斜磁場コイル構造体が振動させられる。
このローレンツ力による傾斜磁場コイル構造体の振動は、オープン型磁石が永久磁石タイプであれば、傾斜磁場コイルの支持部がポールピースや鉄ヨークなどの剛体であるので、上記振動はほとんどコイル構造体の振動に止まり、その影響は比較的小さいものである。しかし、オープン型磁石が超電導磁石タイプであると、傾斜磁場コイル構造体の支持部がクライオスタットのような柔構造体となるため、上記振動はクライオスタットのみでなくクライオスタット内の超電導コイルにまで及ぶことがあり、その影響は傾斜磁場コイルの振動やそれに伴って生ずる騒音に止まらず、静磁場の不均一や揺らぎを生ずる原因ともなり、その影響が大きくなる。
オープン型MRI装置の傾斜磁場コイルの振動による騒音を低減する技術として、特許文献1に改善提案がなされているが、それは、傾斜磁場コイルの表面へ圧電素子を貼り付けて、傾斜磁場コイルの駆動情報に基いて圧電素子に所定のタイミングで電圧を印加し、傾斜磁場コイルの振動をキャンセルするというものである。
特開平9-308617号公報
特に、近年は、傾斜磁場のオン/オフを高速でかつ繰り返してして行う撮影法、例えばEPI法や、新たな診断情報、例えば拡散/灌流(Diffusion/Perfusion)画像を取得する撮影法が用いられている。これらの撮影法では、傾斜磁場の印加時間を短くするために、その強度を大きくするので、上記ローレンツ力も大きくなる。したがって、MRI装置は、静磁場発生装置に生ずる振動が大きくなる使用環境に置かれているということができる。しかし、上記従来技術は圧電素子の制御が複雑で、実用化には装置のコストの点で課題が残り、傾斜磁場コイルの振動抑制技術の更なる改善が求められている。
本発明は、上記に鑑みて成されたものであって、オープン型MRI装置が有している開放性を保ちつつ、振動又は騒音の小さなオープン型MRI装置を提供することを目的とする。
オープン型MRI装置が装備する平板状傾斜磁場コイル構造体の内部へ配置された傾斜磁場コイルへ、傾斜磁場コイルを駆動するための電流を流した時に、コイル導体へ電流の向きとコイルが存在する磁場の方向とに応じた方向へローレンツ力が作用する。そしてそのローレンツ力はコイルパターンに応じてコイル面上のある特定の位置又は方向へ圧縮力又は引張力として作用する。
傾斜磁場コイルは平板状傾斜磁場コイル構造体の厚み方向において中心からずれて配置されているため、前記圧縮力又は引張力がコイル導体に作用すると、平板状コイル構造体の片面側(コイル配置に近い面側)に圧縮力又は引張力が作用することとなる。その結果、平板状コイル構造体における圧縮力の作用中心部又は引張力の作用中心部に凹、凸の変形が生ずる。この凹凸の変形は電流をオフすると元に戻る。これが平板状傾斜磁場コイル構造体が振動する原因である。
したがって、本発明は、前記圧縮力の作用中心部又は引張力の作用中心部(前記変形が極大値となる点又は直線上)において平板状コイル構造体を静磁場発生装置へ固定し、コイル構造体に発生する凹凸の変形を抑制する。
また、本発明をオープン型超電導MRI装置へ適用する場合には、前記傾斜磁場コイル導体の固定法に加えて、前記平板状傾斜磁場コイル構造体を固定する位置をクライオスタットの振動しにくい場所とする。より具体的には、一対のクライオスタットは撮像空間を挟んで配置された連結部により対向面同士が接合構造で連結される。
連結部の中心同士を結ぶ軸をクライオスタットの座標軸の1つとしたとき、平板状傾斜磁場コイルの座標軸をそれに対してずらす(オフセットさせる)ことを付加する。これにより、傾斜磁場コイル構造体は、クライオスタットと前記連結部との接合部に接近した振動しにくい位置でクライオスタットへ固定されるので、振動が抑制される。
本発明によれば、上記に鑑みて成されたものであって、オープン型MRI装置が有している開放性を保ちつつ、振動又は騒音の小さなオープン型MRI装置を提供することができる。
本発明の実施形態が適用されるオープン型MRI装置の全体構成を示すブロック図。 本発明の実施形態が適用されるオープン型超電導MRI装置のガントリーの縦断面図。 図2のa-a'矢視図。 傾斜磁場コイルの積層状態を示す図。 傾斜磁場コイルのxコイルの詳細を示す図。 傾斜磁場コイルのzコイルの詳細を示す図。 傾斜磁場コイルのxコイル導体へ作用するローレンツ力と、コイルの振動との関係を示す図。 傾斜磁場コイルのzコイル導体へ作用するローレンツ力と、コイルの振動との関係を示す図。 第1の実施例におけるクライオスタットと傾斜磁場コイルの配置並びに固定位置を示す図。 第1の実施例におけるクライオスタットと傾斜磁場コイルの配置による効果を説明する図。 第2の実施例におけるクライオスタットと傾斜磁場コイルの配置並びに固定位置を示す図。 第3の実施例におけるクライオスタットと傾斜磁場コイルの配置並びに固定位置を示す図。 本発明の実施形態が適用されるオープン型永久磁石MRI装置のガントリーの(a)横断面図、(b)縦断面図。
符号の説明
100 磁石、102 被検者、103 撮像空間、104 支柱、105 傾斜磁場コイル、108 患者テーブル、112 傾斜磁場電源ユニット、113、高周波パワーアンプユニット、114 高周波増幅回路ユニット、201 起磁力部(上クライオスタット)、202 起磁力部(下クライオスタット)、204 超電導コイル、205 撮像空間の中心、209 Z軸、210 X軸、211 Y軸、301 xコイル、302 yコイル、303 zコイル、506 x軸、507 y軸、508 z軸
以下、本発明の実施の形態のMRI装置について添付図面に基づいて説明する。
(装置の全体構成)
最初に、本実施形態のMRI装置の全体構成の概要を図1に基づいて説明する。
図1のように、MRI装置は、被検体102の検査部位が配置される撮像空間103に均一な静磁場を発生する磁石100と、勾配磁場(傾斜磁場)を発生する傾斜磁場コイル105と、被検者102の検査部位の核スピンを共鳴励起するのに必要な高周波磁界を発生する高周波コイル106と、被検者から発せられたNMR信号を検出する検出コイル107と、被検者102を搭載する患者テーブル108を備えている。これらは検査室109内に配置されている。また、検査室109の外側には、傾斜磁場電源ユニット112、高周波パワーアンプユニット113、高周波増幅回路ユニット114、および、各部の制御や画像再構成を行うコンピュータ110、ディスプレイ116が配置されている。
磁石100は、撮像空間103を挟んで、上下に配置された起磁力部201、202と、上下の起磁力部201、202を所定の間隔を保って支持する2本の支柱104とを含んでいる。
傾斜磁場コイル105は、磁石100の上下の起磁力部201、202の撮像空間103に面した側にそれぞれ取付けられている。この一対の傾斜磁場コイル105は、磁石100の開放的な構造を妨げることがないように平板状のコイルが用いられている。上下一対の傾斜磁場コイル105はそれぞれ、xコイル、yコイル、zコイルと、それらのシールドコイル、ならびにシムコイルを所定順に積層して構成されている。傾斜磁場コイル105のxコイル、yコイル、zコイルにはそれぞれ、傾斜磁場電源ユニット112から、撮影シーケンスに従って定められた間隔と強度をもって電流が供給される。これにより、上下一対のxコイル、yコイル、zコイルによって、静磁場に重畳する傾斜磁場を3軸方向(x軸、y軸、z軸)に生じさせる。種々のパルス状の傾斜磁場を撮像空間103に印加することで、被検体102の検査部位(撮像断面)の特定とNMR信号への三次元的な位置情報の付与を行うことができる。
高周波コイル106は、傾斜磁場コイル105の撮像空間103側にそれぞれ取り付けられている。この高周波コイル106も磁石100の開放的な構造を妨げないように平板コイルが採用されている。上下一対の高周波コイル106は、高周波パワーアンプユニット113から核スピンの共鳴周波数に対応した高周波電流を供給されることにより、被検者102の検査部位の核スピンを共鳴励起するのに必要な高周波磁界を発生するように同調されている。本実施例の場合では、例えば、1.2テスラの静磁場強度で水素原子核が核磁気共鳴を起こす50メガヘルツの高周波磁界を発生するように同調されている。
検出コイル107は、高周波コイル106よりも被検者102寄りの位置、好ましくは被検者102の検査部位に配置されている。この検出コイル107は、被検者102から発生するNMR信号を検出し、電気信号に変換する。検出コイル107で検出されたNMR信号は、高周波増幅回路ユニット114により増幅・検波され、演算処理可能なディジタル信号に変換される。
コンピュータ110は、高周波増幅回路ユニット114の出力したNMR信号を診断に供するための画像等に再構成する処理を行い、その処理結果をコンピュータ110内のメモリー装置(図には示してない)に記録する。また、コンピュータ110は、画像をディスプレイ116に表示する機能を有する。更に、コンピュータ110にはパルスシーケンサー(図では示してない)が内蔵されている。パルスシーケンサーは、各回路ユニット112、113、114が決められたタイミングで動作するよう、バスライン117を介して制御信号を出力する。
患者テーブル108は、被検者102を搭載するテーブルと、被検者102の検査部位を撮像空間103の中心に配設するための駆動機構とを備えている。患者テーブル108の基台部は、磁石100の前面に配置されている。
上記磁石100、傾斜磁場コイル105、高周波コイル106から成るガントリーと、検出コイル107と患者テーブル108は、電磁遮蔽された検査室901に設置される。これにより、コンピュータ110などの電子回路ユニットが発生する電磁波や外来の電波が検出コイル107にノイズとして混入することが防止される。オペレータは、検査室901の壁面に設けられた監視窓902を通して、検査中の被検者102の状態をチェックする。検査室901の外に配置された傾斜磁場電源ユニット112、高周波パワーアンプユニット113および高周波増幅回路ユニット114と、検査室901内の傾斜磁場コイル105、高周波コイル106および検出コイル107との接続は、ノイズ成分を濾波するフィルター回路115を介して行われる。
(磁石の詳細構造)
次に磁石100について詳述する。図2は、MRI装置の磁石100として超電導磁石を用いた場合の超電導磁石101の内部構造を示す断面図である。
超電導磁石101は、上下の起磁力部である上クライオスタット201および下クライオスタット202と、2本の支柱104とを備えている。上クライオスタット201と下クライオスタット202の内部には、それぞれ超電導コイルを冷却する液体ヘリウムを封入されたヘリウム容器203が収納されている。
それぞれのヘリウム容器203にはそれぞれリング状の複数の超電導コイル204が内蔵されている。図2では、2種類の超電導コイル204が内蔵されている例を示したが、より多種の形状のコイルを組合せて配置することも可能である。複数の超電導コイル204を組み合わせて配置することにより、磁場強度・磁場均一度・磁束密度の広がりなどの所望の目的の磁場特性を達成することができる。これらの超電導コイル204はそれぞれ、高い磁場均一度を得るために、撮像空間103の中心205に対して幾何学的に対称に配置されている。
上下クライオスタット201、202および支柱104は、図2のa-a'矢視図を図3に示したように、撮像空間103の中心(Z軸)205に対して上下・左右対称になるようにその形状と配置がなされている。
支柱104の内部には上下のヘリウム容器203を連結する連結管207が組み込まれており、これにより上クライオスタット201から下クライオスタット202に液体ヘリウムが供給される。上クライオスタット201の上部には、気化したヘリウムガスを液化する冷却能力を有するクライオクーラー208が取付けられている。このように連結管207とクライオクーラー208を設けることで、クライオスタットを上下に二分割した開放構造の超電導磁石101であっても、気化したヘリウムガスを液化して再利用する密閉型のクライオスタットを構成でき、長期間安定して運転することが可能である。
また、上下クライオスタット201、202の傾斜磁場コイル105側の表面には、磁性小片を組み込むためのシムトレー206が取り付けられている。シムトレー206に組み込む磁性小片の数および配置を調整することにより、撮像空間103の磁場不均一度を補正することができる。
このような構造により、撮像空間103として、例えば直径40センチメートルの球状空間であって1.2テスラの強度の静磁場を実現でき、その磁場均一度は数十ppm(百万分の一の偏差)以下を達成することができる。例えば、脂肪組織と他組織を画像上で分離する撮影方法などでMRI装置の静磁場として必要とされる2〜3ppmの均一度を達成することができる。
この超電導磁石101へX-Y-Z座標系を付与すると、撮像空間103の中心205が座標軸の原点、超電導コイル204の中心軸線がZ軸209(図2参照)、原点を通り、かつ、Z軸に直交すると共に、左右に配置した2本の支柱104の横断面中心を結ぶ線がX軸210、原点を通りX軸210およびZ軸209と直交する線がY軸(図3参照)となる。撮像空間103の磁束の向きは、図2に示すようにZ軸209と平行であり、下クライオスタット202から上クライオスタット201に向かうベクトル212で示される。超電導磁石101は、Y軸211の方向に大きな開口部を有し、この開口部へ向けて比較的自由な角度で被検者102を撮像空間103に搬入することができる。また、超電導磁石101は、X軸210の方向には支柱104で支持されているため剛性が大きいが、Y軸211の方向には大きな開口部を有しているため剛性が小さい。
(傾斜磁場コイルの詳細)
次に、傾斜磁場コイル105について詳述する。なお、傾斜磁場コイル105は、複数のコイルを積層し、樹脂で一体成形した構造体であるが、ここでは単に傾斜磁場コイルと称する。
図4は、上クライオスタット201に取り付けられた傾斜磁場コイル105の側面図である。傾斜磁場コイル105は、xコイル、yコイル、zコイルの3つのコイルを積層したものであり、通常はxコイル、yコイル、zコイルのシールドコイルを更に積層したアクティブシールド型傾斜磁場コイルが用いられる。本実施形態の傾斜磁場コイルは更にシムコイルが積層されている。図4は、その積層順の一例であるが、各コイルは、撮像空間103側からxコイル301、yコイル302、zコイル303、シムコイル304、zシールドコイル305、yシールドコイル306、xシールドコイル307の順に積層されている。各コイル間には絶縁シートが挟まれ、全体はエポキシ樹脂で一体成形されている。傾斜磁場コイル105は円板状で、その厚みは数cmから10cm程度の厚みを持つ。また、その直径は、撮像空間103の大きさにもよるが、例えば撮像空間103の大きさを40cm球とすると約150cm程度となる。
そして、傾斜磁場コイル105は、撮像空間103を挟んで上下クライオスタット201、202の撮像面側に配置される一対の傾斜磁場コイル系としてのx、y、zの共通座標系を持つものである。
なお、傾斜磁場コイルのx-y-z座標系は、静磁場発生装置のX-Y-Z座標系に対し、z座標のみをZ座標に従属させれば、x-y座標はX-Y座標に従属させる必要はない。
次に、xコイル301、yコイル302、zコイル303について説明する。
xコイル301は、図5に示すように、厚みが3mmの円形の平板状非磁性導体板、例えば銅板の約半分に導体部分が半円形の渦巻きパターン(ゴーレイパターン)を描くように幅1mmのスリットを切り込んで形成された左コイル3011と、前記導体板の残り約半分に左コイル3011の180°回転対称形のパターンをもって形成された右コイル3012とから成る。そして、左コイル3011の渦巻き中心と右コイル3012の渦巻き中心とを結ぶ直線がx軸506、そして、右コイル3011と左コイル3012の渦巻き中心の中間点を通り、x軸に直交する軸をy軸507と称する。
左コイル3011の端子(B)3014と右コイル3012の端子(C)3015とを接続し、左コイル3011の端子(A)3013を傾斜磁場電源ユニット112のxチャンネルのプラス電極へ、そして右コイルの端子(D)3016を傾斜磁場電源ユニット112のマイナス電極(xチャンネル)へ接続して電流を流すと、左コイル3011と右コイル3012の渦巻き中心間に、それらの渦巻き中心を結ぶ直線(x軸)方向へ左コイル側ではマイナス方向に、右コイル側ではプラス方向に向くリニアに磁場強度が変わる傾斜磁場が発生される。そして、左コイル3011と右コイル3012へ上記と逆向きに電流を流すと、上記傾斜磁場の極性が反転する。
なお、撮像空間103を間に挟んで配置される一対のxコイルは両方とも図5に示す面を鉛直方向において同一方向へ配置される。これによって撮像空間103へx方向傾斜磁場が生成される。
したがって、所定の大きさの撮像空間内にx方向傾斜磁場を発生させるためには渦巻き中心間距離と、左右の各コイルのx軸に直交する方向(y軸方向)に沿って配列される導線の直線部分の長さを適宜設定する必要がある。
yコイル302は、コイル構造はxコイル301と同一であって、xコイル301との配置関係において配置が90°回転されたものである。すなわち、yコイル302は、コイルの渦巻き中心同士を結ぶ直線方向をxコイル301におけるy軸方向へ配置したものとなる。これにより傾斜磁場電源ユニット112のyチャンネルへ接続して電流を供給されたyコイルは、電流の向きに応じた極性を持って、リニアに強度が変わるy方向傾斜磁場を発生する。
なお、yコイルも一対が鉛直方向に対し図5に示す面を同一方向へむけて配置される。
zコイル303は、図6に示すように、厚みが3mmの円形の平板状非磁性導体板、例えば銅板にほぼ同心円状の渦巻きパターン3031を描くように幅約1mmのスリットを切り込んで形成された渦巻きコイルから成る。そして、前記渦巻きパターン3031の中心軸が傾斜磁場コイル105のz軸508となっている。このzコイル303を傾斜磁場電源ユニット112のzチャンネルへ接続すると、コイル面からの距離に従って(z軸方向へ)リニアに強度が異なるz方向傾斜磁場が発生する。
そして、撮像空間103を間に挟んで一対のzコイル303を、図6に示す面をそれぞれが対面するクライオスタットへ向けて、かつzコイル303の中心軸(z軸508)を静磁場発生源のZ軸209に一致させて配置し、それらのzコイルへそれぞれの端子3032から3033へ電流を流すと、撮像空間103内にZ方向の距離に応じて強度が異なる傾斜磁場が生成される。なお、zコイル303も電流の向きを変えると、xコイル301、yコイル302と同様に傾斜磁場の極性が変化する。
次に、このように構成された傾斜磁場コイル105を駆動すると、コイルが振動する理由を説明する。
図7は、図4に示す傾斜磁場コイル105のxコイル301の配置位置と、xコイル301のコイル導線へ電流を流した時にコイル導線へ生ずるローレンツ力と、傾斜磁場コイル105に生ずる変形(振動)を示している。図4に示すように、xコイル301は、傾斜磁場コイル105の厚み方向において、厚みの中心面からずれて配置されている。このことが、傾斜磁場コイル105を駆動したときに傾斜磁場コイル105が振動することに大きく関係している。
図5に示す左コイル3011には反時計方向へ、また右コイル3012には時計方向へ電流を流すと、静磁場内に置かれている、左コイル3011を形成するコイル導線には左コイル3011の渦巻きの中心方向へローレンツ力が作用し、また右コイル3012を形成するコイル導線には右コイル3012の渦巻きの中心方向へローレンツ力が生ずる。その結果、傾斜磁場コイル105の厚み中心からずれた所に配置された左コイル3011の渦巻き中心近傍と、右コイル3012の渦巻き中心近傍には圧縮力(電流の向きが逆の場合は引張力)が採用し、また左コイル3011と右コイル3012の境界部(y軸近傍)には引張力(電流の向きが逆の場合は圧縮力)が作用する。これらの圧縮力は傾斜磁場コイル105の計測空間側を静磁場発生装置側に対して圧縮させ、また引張力は傾斜磁場コイル105の計測空間側を静磁場発生装置側に対して伸展させるように作用する。このため傾斜磁場コイル105に図7(b)に示すような波型の変形が生ずる。そして電流がオフされると、傾斜磁場コイルの変形は元に戻ろうとして振動が生ずる。この振動の振幅は、前記左コイル3011の渦巻き中心と右コイル3012の渦巻き中心、並びに前記左コイル3011と右コイル3012の境界(y軸)において極大値となる。
これは傾斜磁場が1パルスの場合であるが、前述のEPI法のように、傾斜磁場パルスを所定周期で連続的にオン/オフしたり、交互に極性が変わるように傾斜磁場パルスをオン/オフしたりすると、変形は繰り返して起こされ振動となって、被検者の耳に騒音となって伝播する。
yコイル302の場合も同様であって、2つの渦巻きコイルの中心近傍と、それらの境界部(x軸近傍)とに、電流の向きに応じたローレンツ力による圧縮力又は引張力がコイル導体に作用し、それを原因として傾斜磁場コイル105の振動が発生する。この振動の振幅は、2つの渦巻きコイルの中心、並びに2つの渦巻きコイルの境界(x軸)において極大値となる。
またzコイル303の場合には、図8に示すように、渦巻きコイル3031の中心部に向かって放射状に、電流の向きに応じたローレンツ力による圧縮力又は引張力がコイル導体へ作用し、傾斜磁場コイル105がドラムの振動膜のように振動する。この振動の振幅は、渦巻きコイル3031の渦巻き中心において極大値となる。
上記xコイル301、yコイル302、zコイル303は撮影シーケンスにより、また撮影スライスの傾斜により、種々の組合せで駆動され、さらにxシールドコイル307、yシールドコイル306、zシールドコイル305の駆動による振動も相俟って、傾斜磁場コイル105は複雑な振動をすることとなる。
本発明は、上記のうち振幅が大きなxコイル301、yコイル302、zコイル303の振動を、前述のローレンツ力による振動の発生原理を利用して抑制するものである。
(第1の実施例)
図9は、オープン型超電導MRI装置の静磁場発生装置(クライオスタット)と傾斜磁場コイルの配置並びに固定についての第1の実施例を示す。なお、図9は図2のa-a'矢視断面図を示し、傾斜磁場コイル105についてはxコイル301の最外周コイル導線のみが破線で示されている。
本実施例では、傾斜磁場コイル105のx-y座標の原点は、クライオスタットのX-Y座標の原点205と一致させ、傾斜磁場コイル105のx軸(又はy軸)はクライオスタット202のX軸(又はY軸)に対して角度αだけずらされている(オフセットしている)。
そして、傾斜磁場コイル105は、x軸上で2箇所、y軸上で2箇所の4箇所でクライオスタット202へボルト701,702,703,704(図中で●印表示)で固定されている。前記4箇所の固定のために、傾斜磁場コイル105のxコイル301,yコイル302,zコイル303のコイル導線を避けた位置、例えばxコイル301、yコイル302、zコイル303のコイル導線を避けた位置、またはxコイル301、yコイル302、zコイル303のコイルパターンの外周よりも外側部分へ取付孔が形成されている。一方、クライオスタット202の撮像空間側の面には、前記取付孔に対応する位置へネジ孔が形成されている。
このように傾斜磁場コイル105をクライオスタット202のX-Y座標に対して角度αだけ傾けて配置し、傾斜磁場コイルのx軸、y軸上で固定すると、以下のような振動抑制作用が生ずる。すなわち、
(1)傾斜磁場コイル105のy軸上の2箇所のボルト703,704による固定は、xコイル301が駆動された時に、xコイル301のy軸上に極大値を持って発生する振動を抑制する。そして、ボルト703,704のクライオスタット202における固定位置がY軸上よりもクライオスタット202と連結管104の接合位置に近いため、それらの固定位置はクライオスタット202のY軸上の位置よりも振動しにくい場所に位置していることになる。
(2)傾斜磁場コイル105のx軸上の2箇所のボルト701,702による固定は、yコイル302が駆動された時に、yコイル302のx軸上に極大値を持って発生する振動を抑制する。そして、ボルト701,702のクライオスタット202における固定位置がX軸上よりもクライオスタット202と連結管104との接合位置に近いため、それらの固定位置はクライオスタット202のX軸上の位置よりは振動しやすいがY軸上の位置よりも振動しにくい場所に位置していることになる。
図10は、上記(1)、(2)の効果を示すグラフであり、その横軸は傾斜磁場コイルの傾き角度(オフセット角という)αであり、またその縦軸はxコイル301、yコイル302の振動エネルギー強度(相対値)を示す。
図10が示すように、yコイル302の振動エネルギー強度は、クライオスタット202と傾斜磁場コイル105のオフセット角α(x-y座標とX-Y座標のずれ角)がゼロ(x-y座標とX-Y座標が一致)のときに最大(正規化値1.0)となり、オフセット角が増すに連れて振動エネルギー強度は小さくなる。
他方で、xコイル301の振動エネルギー強度はオフセット角がゼロのときに最小(正規化値0)となり、オフセット角αが増すに連れて振動エネルギー強度は小さくなる。
Xコイル301とyコイル302の双方の振動エネルギー強度を考慮した場合には、前記オフセット角αは、それらの振動エネルギー強度が共に70%となる45°が最適と考えられるが、オフセット角αの許容範囲としては、xコイル301とyコイル302の振動エネルギーが約10%程度以上低減する20°<α<70°が適当と考えられる。
(第2の実施例)
上記第1の実施例は、xコイル301とyコイル302のx軸上及びy軸上に極大値を持つ振動を抑制する例であったが、本第2の実施例は上記第1の実施例へzコイル303の振動抑制を付加したものである。
図11において、傾斜磁場コイル105は、クライオスタット202に対してオフセット角αを持って配置されている。そして、傾斜磁場コイル105はx軸上とy軸上でボルト701,702,703,704によりクライオスタット202の撮像空間側面へ固定されている。本実施例では、更に傾斜磁場コイル105のz軸の位置がクライオスタット202のZ軸205の位置へボルト705で固定される。
本実施例で新たに追加されたボルト705の固定位置は、zコイル303の渦巻きパターンの中心位置であり、コイルパターンに支障が生ずることはない。
これにより、以下のような振動抑制作用が生ずる。すなわち、(3)ボルト705の位置は、傾斜磁場コイル105のz軸上、すなわちzコイル303の渦巻きパターンの中心に位置するものであるので、zコイル303が駆動されたときに、zコイル303の渦巻き中心を極大値とする振動を抑制する。またボルト705の位置は、傾斜磁場コイル105のx軸及びy軸の原点に相当する位置であるので、上記第1の実施例で説明したz軸上及びy軸上に極大値を持つ傾斜磁場コイルの振動も更に低減されることとなる。
なお、ボルト705の位置は、クライオスタット202の撮像空間対向面の中心でもあることから、xコイル、yコイル、zコイルの振動が抑制される代償としてクライオスタットの傾斜磁場コイル取付面が振動することがないように、必要に応じてクライオスタット202の傾斜磁場コイル取付面を補強しておくとよい。このクライオスタットの補強方法としては、傾斜磁場コイル取付面(内面でも外面でも可)に梁を設けるとか、傾斜磁場コイル取付面に細長い凹凸を適宜形成する方法が考えられる。
(第3の実施例)
本第3の実施例は、上記第2の実施例へxコイル301、yコイル302がそれぞれ持っている一対の渦巻きコイルの中心部を極大値とする振動抑制を付加したものである。
図12において、上記第2の実施例に対し、更に固定部706,707、708,709が設けられている(701〜705は図示省略)。それらの固定部706,707,708,709はxコイル301、yコイル302の各一対の渦巻きコイルの渦の中心位置に設けられている。これにより、図7を用いて説明した渦巻きコイルの中心部に発生する振動が抑制される。
なお、上記固定部706から709は、zコイル303の渦巻きパターンの内部に位置するため、上記第1に実施例及び第2の実施例のように、傾斜磁場コイル105を撮像空間側からボルトによってクライオスタットへ締付け固定する方法は採ることができないので、例えば、ターンバックル方式や、差込具と止めネジによる方式の周知の接続締結方法を採用する必要がある。また、上記4箇所の固定部はクライオスタットの撮像空間対向面の中央に近い領域に位置するので、上記第2の実施例で説明したクライオスタットの補強を必要に応じて施しておくとよい。
この第3の実施例によれば、前述のxコイル、yコイル、zコイルに生ずるローレンツ力を起源とする傾斜磁場コイルの全ての振動を低減又は抑制することができる。
次に、上記のように静磁場発生装置と傾斜磁場コイルとを配置・固定したMRI装置のガントリーに対する患者テーブルの配置について説明する。
図3は、本発明を適用されたMRI装置のガントリーと患者テーブルの配置を示している。上記第1の実施例から第3の実施例で説明したように、静磁場発生装置101を平面視したときのX-Y座標系に対しオフセット角α(αは正負いずれでもよい)を持って傾斜磁場コイル105が配置されている。このように配置された傾斜磁場コイル105のy軸507の延長上に患者テーブル108の長軸108aが一致して配置される。
このような配置を行う理由は、以下の3つである。
(1)患者テーブル108の長軸108aを静磁場発生装置101のX-Y座標に対しオフセット角αをもって配置すると、頭部のMRI撮像検査を受けている患者にとって、x軸方向の左右には支柱(連結管)がなく広い開放空間となっているので、安心して検査を受けられる。
(2)MRI撮像検査を受けている患者の介添者や医師が、患者テーブルの一方側の広い開放空間から患者にアクセスすることができる。
(3)患者の撮像部位を位置決めするためのスカウトビュー(X線CT装置のスキャノグラム像に相当する画像)の撮像において、更には検査部位の撮像においても、x-y-z座標系の2軸に沿った平面の撮像がオブリーク断面の撮像よりも多用されることが多く、MRI装置における傾斜磁場制御が単純化される。
なお、図3では、患者テーブルの長軸108aは、傾斜磁場コイル105のy軸に一致させて配置されているが、x軸に一致させて配置されてもよい。
傾斜磁場コイル105の静磁場発生装置101に対するオフセット角αが決定しているときの患者テーブル108と静磁場発生装置101との位置合せについて説明する。
患者テーブル108と静磁場発生装置101との位置合せのために、下クライオスタット202と患者テーブル108の基台部109(図1参照)との間に位置合せ用の連結部607が設けられる。連結部607は下クライオスタット202の一部分へ接合されている。連結部607は基台部109との位置合せのための基準端面607aを有しており、この基準端面607aはクライオスタット202の外周面より突出して設けられ、その角度は傾斜磁場コイル105のy軸に直角である。
一方基台部109には患者テーブル108の移動方向に直交する面を持つ台座109aが備えられている。
したがって、前記基準端面607aと台座109aとによって、患者テーブル108と静磁場発生装置101との位置合せが可能となる。なお、患者テーブル108の長手軸と傾斜磁場コイルのy軸との合せ方は、マーカ、機械加工による基準位置合せ法、その他適宜な方法を用いることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが。本発明は上記実施形態に限定されることなく、変形することができる。
例えば、上記第1の実施例を例に取れば、傾斜磁場コイル105をクライオスタット201へ固定するボルトは4個としたが、これらの4個のボルトの配置される円周上においてその数を適宜増やしてもよい。この変形は第2の実施例、第3の実施例にも適用することができる。更には、傾斜磁場コイルをボルトのみによってクライオスタットへ固定するのではなく、傾斜磁場コイルのx軸、y軸上に強固な押さえ部材を介してボルト締め固定する方法を採用してもよい。
また、上記第3の実施例において、zコイルの渦巻き中心を固定することとしたが、zコイルが傾斜磁場コイル構造体の厚み中心又は厚み中心の極近傍に配置されている場合には、zコイルによる振動又は騒音は小さなものであると想定される。したがって、上記第3の実施例において、zコイルの渦巻き中心における固定を省くことも可能である。
また、上記実施形態では、本発明をオープン型超電導MRI装置へ適用した例を挙げて説明したが、本発明はオープン型永久磁石MRI装置へ適用することも可能である。
図13は、オープン型永久磁石MRI装置の傾斜磁場コイル取付の一例を示す。オープン型永久磁石MRI装置の静磁場発生装置は、永久磁石ブロック801と、この永久磁石ブロック801が発生する磁束を所定の大きさの撮像空間内に均一に分布させるための磁極片(ポールピース)802と、永久磁石ブロックを支持するとともに、磁気回路を構成するヨーク803とが図示を省略した撮像空間を挟んで一対備えられ、それらが支柱804によって連結されている。
傾斜磁場コイル105は、周縁に突起が形成されたポールピース802の凹部に配置され、前述の第3の実施例と同様に傾斜磁場コイル105のx軸、y軸上に位置する9箇所でポールピース802へ固定される。傾斜磁場コイル105のx軸、y軸方向は、振動の抑制という観点からは、特に配慮する必要はない。その理由は、傾斜磁場コイル105が固定されるポールピース802は、剛体構造であって、板金構造のクライオスタットに比べ格段の強度を有しているからである。
なお、一対の支柱804の配置方向に対し、患者テーブルを傾けて配置する場合には、上記オープン型超電導MRI装置の実施例と同様に、患者テーブルの長手移動方向と傾斜磁場コイルのx軸又はy軸とを一致させるとよい。

Claims (12)

  1. 被検体を撮像する空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生手段と、前記一対の静磁場発生手段を所定間隔をもって保持する静磁場発生手段保持手段と、前記静磁場発生手段の撮像空間側に配置された一対の平板状傾斜磁場コイル構造体とを有したオープン型MRI装置において、
    前記各平板状傾斜磁場コイル構造体は、傾斜磁場コイルへ駆動電流を流したときにコイル導線へ作用するローレンツ力によって傾斜磁場コイル構造体へ発生する変形を抑制する複数の位置においてそれぞれが対向する前記静磁場発生手段へ固定されていることを特徴とするオープン型MRI装置。
  2. 前記傾斜磁場コイル構造体を前記静磁場発生手段へ固定する複数の固定位置は、ローレンツ力による傾斜磁場コイル導体の変形が極大値となる点又は線分上に位置することを特徴とする請求項1に記載のオープン型MRI装置。
  3. 前記一対の傾斜磁場コイル構造体の対向方向をz軸方向とし、このz軸方向へ直交する2軸をx軸、y軸としたとき、前記複数の固定位置は、前記x軸、y軸上に位置することを特徴とする請求項1に記載のオープン型MRI装置。
  4. 前記複数の固定位置には、前記x軸とy軸の交点が含まれることを特徴とする請求項3に記載のオープン型MRI装置。
  5. 前記平板状傾斜磁場コイル構造体は、x軸方向についての傾斜磁場を発生するx方向傾斜磁場コイル、および、y軸方向についての傾斜磁場を発生するy方向傾斜磁場コイルを含み、
    前記x方向傾斜磁場コイルは渦巻き方向が互いに逆の渦巻きコイルを並べたものであり、前記y方向傾斜磁場コイルは前記x方向傾斜磁場コイルを90°回転させたものからなり、前記複数の固定位置には、各渦巻きコイルの中心軸が含まれることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のオープン型MRI装置。
  6. 患者テーブルを備え、撮像空間への患者出し入れのための前記患者テーブルの移動方向が前記x軸又はy軸方向へ沿って設定されていることを特徴とする請求項3に記載のオープン型MRI装置。
  7. 被検体を撮像する空間を挟んで対向配置され、内部に超電導コイルとその冷媒が収容された一対のクライオスタットと、前記一対のクライオスタットを所定間隔をもって保持する一対のクライオスタット連結部と、前記クライオスタットの撮像空間側に配置された一対の平板状傾斜磁場コイル構造体とを有し、前記クライオスタット連結部が前記一対のクライオスタットの中心軸に対し対称に配置されたオープン型超電導MRI装置において、
    対向するクライオスタットの中心軸をZ軸、このZ軸に直交しかつ前記一対のクライオスタット連結部の中心軸を通る軸をX軸とし、前記X軸、Z軸に直交する軸をY軸としたクライオスタットにおけるX-Y-Z座標系と、傾斜磁場コイルにおける前記クライオスタットの中心軸に沿う軸をz軸とし、このz軸に直交する2つの軸をx軸、y軸とした傾斜磁場コイルにおけるx-y-z座標系とを想定したときに、傾斜磁場コイルのx-y座標がクライオスタットのX-Y座標に対しオフセット角α(0°<α<90°)を持って配置されていることを特徴とするオープン型超電導MRI装置。
  8. 前記オフセット角αを20°≦α≦70°の範囲としたことを特徴とする請求項7に記載のオープン型超電導MRI装置。
  9. 前記各平板状傾斜磁場コイル構造体は、前記x軸上、y軸上に位置する複数の位置でそれぞれが対向するクライオスタットに固定されていることを特徴とする請求項7に記載のオープン型超電導MRI装置。
  10. 前記複数の固定位置には、前記x軸とy軸の交点が含まれることを特徴とする請求項9に記載のオープン型超電導MRI装置。
  11. 前記平板状傾斜磁場コイル構造体は、x軸方向についての傾斜磁場を発生するx方向傾斜磁場コイル、および、y軸方向についての傾斜磁場を発生するy方向傾斜磁場コイルを含み、
    前記x方向傾斜磁場コイルは渦巻き方向が互いに逆の渦巻きコイルを並べたものであり、y方向傾斜磁場コイルは前記x方向傾斜磁場コイルを90°回転させたものからなり、前記複数の固定位置には、各渦巻きコイルの中心軸が含まれることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のオープン型超電導MRI装置。
  12. 患者テーブルを備え、撮像空間への患者出し入れのための前記患者テーブルの移動方向が前記x軸又はy軸方向へ沿って設定されていることを特徴とする請求項7に記載のオープン型超電導MRI装置。
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