JP2002017705A - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置

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JP2002017705A JP2000203695A JP2000203695A JP2002017705A JP 2002017705 A JP2002017705 A JP 2002017705A JP 2000203695 A JP2000203695 A JP 2000203695A JP 2000203695 A JP2000203695 A JP 2000203695A JP 2002017705 A JP2002017705 A JP 2002017705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開放構造を有するオープンMRI装置におい
て、傾斜磁場コイル駆動時に発生する固体伝播の振動を
良好に遮蔽し、検査に伴う騒音を低減する。 【解決手段】 静磁場発生磁石2は磁束を発生する超電
導コイル18を組込んだ上下クライオ21と、その周囲にあ
って磁気回路を構成する鉄ヨーク26から構成される。
x、y、z軸の傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイル3は支持
棒27を介して鉄ヨーク26に強固に固定されている。これ
により、傾斜磁場コイル3で発生する応力はクライオ21
に直接固体伝播することがなく、振動と騒音を低減する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気共鳴イメージン
グ(以下、MRIと称する)装置に係わり、特に、被検者に
圧迫感を与えない開放型の磁石を採用したMRI装置にお
いて、検査に伴って発生する騒音を低減して被検者に快
適な検査環境を提供するMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴(NMR)現象を利用して人体の
断層画像を得るMRI装置は広く医療機関で利用されてい
る。このMRI装置では、従来、均一な磁場空間を効率よ
く発生することができる細長い筒状のソレノイドコイル
を用いていたが、被検者に対して圧迫感をなくし、また
閉所恐怖症者や小児に対しても恐怖感を与えないために
側面に閉口部を設けたり、被検者搬入部を広くなるよう
に前面を開放構造にした磁石と平板型の傾斜磁場コイル
を採用したオープンMRI装置が近年普及している。
【0003】このような開放構造の磁石を用いたオープ
ンMRI装置は検査中に治療を行うインターベンショナル
手技が可能な空隙を有していることから、MRI検査での
インターベンショナル(以下、MRインターベンショナル
と称す)が先進的な医療機関で進められている。このMR
インターベンショナルでは、処置中のMRI画像をリアル
タイムで術者が確認できる必要がある。リアルタイムの
撮影(高速撮影)で画質向上や機能の充実を実現するた
めには、MRI装置には高速で動作する傾斜磁場コイルと
その駆動電源、高感度でNMR信号を検出する高周波コイ
ル、そして、より高い静磁場強度を有する磁石が必要で
ある。高い静磁場強度の要請については、従来の永久磁
石や常電導コイルを用いた磁石から、超電導コイルを組
込んだ磁石の開発が進められている(例えば、特開平10
-179546号公報、特開平11-155831号公報、特開平11-197
132号公報など)。
【0004】一方、傾斜磁場コイルについては、大容量
のスイッチング電源などの開発が進み、高速駆動が可能
となっている。しかし傾斜磁場駆動のための電流をパル
ス状に与えたときに電磁力が作用し、機械的歪と振動に
よって騒音が発生するという問題がある。この問題はMR
I装置を開放型にしたことに伴い、更に重大な問題とな
った。即ち、開放型のMRI装置は、ソレノイドコイルを
用いた細長い検査空間のMRI装置に比べ振動の影響を受
けやすく、磁石の振動はその発生する静磁場の安定度を
低下させ、画像を劣化させる原因になる。また前述した
ようにリアルタイムの高速撮影では、傾斜磁場コイルを
高速でスイッチング駆動するため騒音も振動も増大す
る。例えば、EPIイメージングのように傾斜磁場を高速
でスイッチングする撮影手法を用いた検査では、傾斜磁
場動作音が100dBAを越える場合もあった。
【0005】従来、傾斜磁場コイルの振動と騒音の問題
に対しては、傾斜磁場コイルボビンの剛性を強化する、
傾斜磁場コイル自体の重量を増し振動振幅を制限する、
傾斜磁場コイルの構造体内に多数の鉛玉を組み込み、傾
斜磁場コイルの振動エネルギーを鉛玉同士の摩擦熱に変
換する、傾斜磁場の騒音と逆位相の音を発生させ、これ
らの方法はそれぞれ10dB程度の騒音低減の効果があった
が、騒音低減量の割には、傾斜磁場コイル自体の重量増
加や構造と制御方法が複雑になる問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、ソレノイ
ドコイルを用いたMRI装置において、騒音低減効果をさ
らに高めた技術として、特開平10-118043号公報に記載
されたMRI装置が提案されている。このMRI装置では、傾
斜磁場コイルを真空密閉することが可能な設備で覆うと
ともに、傾斜磁場コイルを磁石に取付けるのでなく、磁
石設置床に独立して設置するようにしている。この方法
では、傾斜磁場コイル駆動に伴う空気伝播の振動と磁石
に固定伝播する振動の両方を減少することができ、その
結果、傾斜磁場コイルの振動に起因した装置全体の騒音
を20〜30dB低減することができるとされている。
【0007】しかし、この方法では、傾斜磁場コイルを
磁石設置床に独立して設備する必要があるため、この設
備が磁石周囲の床面と空隙を占有することになり、MRイ
ンターベンショナル手技に不都合となるおそれがある。
また、この方法を高磁場開放型の磁石を用いたオープン
MRI装置に適用しようとした場合、上下一対の傾斜磁場
コイルのうち上側の傾斜磁場コイルを直接、磁石設置床
に設備することは容易ではない。例えば上側の傾斜磁場
コイルを安定に支持するためには複数の支柱が必要とな
るが、このような支柱は装置の側面に位置することにな
り、MRインターベンショナル手技を妨げると思われる。
【0008】本発明は上記観点に鑑みてなされたもの
で、その目的はオープンMRI装置において、その磁石周
囲の空隙を確保するとともに傾斜磁場駆動に伴う振動と
これに伴う騒音を低減することにある。また本発明の目
的は、被検者に快適な検査環境が提供でき、また高速の
撮影手法やそれを利用したMRインターベンショナル手技
を低騒音で実施できるオープンMRI装置を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のMRI装置は、一対の静磁場発生手段と、前記静磁場
発生手段が発生する磁場に磁場強度勾配を与える一対の
傾斜磁場発生手段と、前記一対の静磁場発生手段を支持
するヨーク部とを備えたMRI装置において、前記一対の
傾斜磁場発生手段の各々は、それぞれ前記静磁場発生手
段に対し非接触であって前記ヨーク部に固定されている
ことを特徴とする。
【0010】本発明のMRI装置は、さらに静磁場発生手
段が、磁場方向と同じ方向に貫通する空隙を備え、傾斜
磁場発生手段は、前記空隙を介して前記ヨーク部に固定
されていることを特徴とする。傾斜磁場コイルを質量の
大きいヨーク部に直接固定することにより、コイル自体
の振動を抑制し、振動に起因する騒音を低減することが
できる。また一般にヨーク部は静磁場磁石に比べ非常に
質量が大きいので、傾斜磁場コイルの振動がヨークから
静磁場磁石に伝達されることはない。従って振動の固定
伝播を効果的に抑制し、振動が静磁場磁石に与える影
響、即ち磁場変動やそれに伴う画質の劣化を防止でき
る。さらにヨークは静磁場磁石の両側に配置されている
ので、磁石設置床や装置側面に特別な空間を設けること
なく、傾斜磁場コイルを固定できる。これによりMRイン
ターベンショナル手技を、装置の構造によって妨げられ
ることなく実施できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照して説明する。図1は本発明を適用し
たMRI装置の全体構成図である。このMRI装置は被検体1
が置かれる空間を挟むように配置された一対の静磁場発
生磁石2と、この静磁場発生磁石2の内側にそれぞれ配置
された傾斜磁場コイル3と、さらにその内側に配置され
た高周波コイル5と、被検体1から発生するNMR信号を検
出する検出コイル7とを備えている。傾斜磁場コイル3と
高周波コイル5は開放型の形状を阻害しないように上下
一対の板状構造をしている。
【0012】このMRI装置は、さらに各コイルの動作タ
イミングを制御するシーケンサ9と、装置の制御を行う
とともにNMR信号を処置し画像化するコンピュータ10
と、被検体1を静磁場発生磁石2の中心空間に配設するテ
ーブル14とを備えている。
【0013】静磁場発生磁石2は、図示する実施形態で
は上下に分割された超電導磁石で構成されている。上下
に対向配置された一対の超電導磁石は被検体1の周りに
その体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させる。
その磁場強度は、例えば1.0テスラで、磁束の方向は矢
印15に示すように床から天井に向っており、その磁場均
一度は被検体1が配設される球空間で約5ppm以下になる
ように調整されている。この磁場均一度調整は超電導磁
石の表面に複数の磁性体小片(図では記載されていない)
を貼り付けるパッシブシミング方式が用いられている。
さらに上下の超電導磁石を囲むように鉄ヨーク(ヨーク
部)16が設けられている。鉄ヨーク16は、超電導磁石と
ともに磁気回路を構成し、磁石外に漏洩する磁束密度を
低下させている。
【0014】傾斜磁場コイル3は、互いに直交するx、
y、zの3軸方向に磁束密度を変化させるように巻かれた3
組のコイルからなり、それぞれ傾斜磁場電源4に接続さ
れ、傾斜磁場発生手段を構成する。シーケンサ9からの
制御信号に従って傾斜磁場電源4を駆動して傾斜磁場コ
イル3に流れる電流値を変化させることにより3軸からな
る傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになっ
ている。この傾斜磁場は、被検体1の検査部位から得ら
れるNMR信号の空間的な分布を把握するのに用いられ
る。
【0015】傾斜磁場コイル3は、上下それぞれについ
てx、y、zのコイルを平板状に一体化にしたもので、鉄
ヨーク16に直接固定されている。この傾斜磁場コイル3
の構造および鉄ヨークへの取り付け構造については後に
詳述する。
【0016】高周波コイル5は、高周波コイル5と高周波
電流を流すための高周波電力アンプ6に接続され、被検
体1の検査部位の原子核(通常、水素原子核が用いられ
ている)を共鳴励起するための高周波磁場を発生する。
高周波電力アンプ6もシーケンサ9の制御信号で制御され
ている。
【0017】検出コイル7は受信器8に接続されており、
NMR信号を検出する手段を構成する。受信器8は検出コイ
ル7で検出したNMR信号を増幅・検波するとともに、コン
ピュータ 10による処理が可能なディジタル信号に変換
する。受信器8もシーケンサ9でその動作タイミングが制
御されている。
【0018】コンピュータ10はディジタル量に変換され
たNMR信号を用いて画像再構成、スペクトル計算等の演
算を行うとともに、シーケンサ9を介してMRI装置の各ユ
ニットの動作を定められたタイミングで制御する。コン
ピュータ10とデータを記憶する記憶装置11と処理後のデ
ータを表示するディスプレイ装置12と操作入力する操作
卓13とで演算処理系が構成される。
【0019】図2は、本発明の第1の実施形態として、図
1に示すオープンMRI装置の静磁場発生磁石2と傾斜磁場
コイル3の詳細な構造を示したものである。
【0020】まず静磁場磁石2の構造について詳述す
る。図示する実施形態において、静磁場発生磁石2は超
電導磁石方式で、上下一対の静磁場発生磁石2が被検体1
が配設される磁場空間を挟んで鉄ヨーク26に固定されて
いる。上下の静磁場発生磁石共に、ドーナツ型の形状を
有するクライオ21と、クライオ21内に熱シールド板22を
介して配置された液体ヘリウム槽24と、液体ヘリウム槽
24内に収納された超電導コイル23とを備えている。
【0021】クライオ21の内部は真空であり、液体ヘリ
ウムの低温が保たれるようになっている。また液体ヘリ
ウム槽24や熱シールド板22は液体ヘリウムの蒸発量を少
なくするため、外部からの熱進入を防ぐため断熱特性の
優れたワイヤー(図示せず)で支持されている。
【0022】尚、図では1重の熱シールド板22のみを示
したが、通常複数の熱シールド板22が配置される。また
図では上下共に単一の超電導コイル23を示したが、発生
磁場の均一度を向上する目的であるいは外部への漏洩磁
場を少なくするために、大きさの異なる複数の超電導コ
イルが組込まれることもある。
【0023】この上下クライオ21は、さらに図3に示す
ように、各ヘリウム槽24の液体ヘリウム量が均等になる
ように2本の連結管31で接続されている。尚、上部クラ
イオ21には液体ヘリウムの消費量を低減させる目的でク
ライオクーラ32が組込まている。
【0024】超電導コイル23には、約400アンペアの直
流電流が流れており、中心空間で1.0テスラの磁場強度
を発生している。このような高磁場の磁束が外部に漏洩
するのを防止し、高磁場空間が最小限に収まるようにす
るために、上下クライオ21の外周部には、磁気回路を構
成する鉄ヨーク26が組込まれている。
【0025】図3に示す静磁場発生磁石2に鉄ヨーク26を
組み込んだ状態を図4に示す。図示するように、鉄ヨー
ク26は超電導コイル23が発生する磁束に対して効率的な
磁気回路を構成するように、上部プレート41と下部プレ
ート42と左右の柱43、44で構成されている。左右の柱4
3、44は静磁場発生磁石2の前面空間が広くなるように後
方にシフトして取り付けられている。
【0026】一般に漏洩磁場は静磁場発生磁石2が設置
される検査室(通常5×8メートル)内に収まるようにする
ことが望ましく、そのため磁気回路を構成する鉄ヨーク
26は、鉄の固有値である飽和磁束密度とその断面積の積
値が、超電導コイル23が発生する磁束以上でなければな
らい。ヨークを鉄材で構成する場合その重量は約35トン
に達する。
【0027】次にこのような鉄ヨーク26に固定される一
対の平板型の傾斜磁場コイル3について説明する。
【0028】図5は、平板型のx軸傾斜磁場コイルのパタ
ーンを示すもので、図中白く示されている部分が導体部
分で、黒色の線で示す部分は、導体部分をエッチングし
た絶縁部である。このパターンのポイント51と52は電線
53で接続されている。これによって端子54から端子55ま
でが、全体として一筆書きのパターンを呈している。
【0029】このようなx軸傾斜磁場コイルの端子54と5
5間に、矢印56で示す向きの電流が流れるように所定の
電圧を印加すると、右半分の渦巻きパターンでは紙面の
裏から表に向かう磁束が発生する。左半分の渦巻きパタ
ーンでは紙面の表から裏に向かう磁束が発生する。これ
によって紙面に直交する方向(z軸方向)の静磁場にx
方向の磁場勾配を与えることができる。
【0030】y軸傾斜磁場コイルは、構成はx軸傾斜磁
場コイルと全く同じであり図示を省略するが、その配置
される向きが、x軸傾斜磁場コイルに対し90度の角度
となるように配置される。従ってy軸傾斜磁場の端子に
所定の電圧を印加することにより、静磁場にy方向の磁
場勾配を与えることができる。
【0031】z軸傾斜磁場コイルは、図6に示すような単
一の渦巻きパターンを有する。このようなパターンのコ
イル2個を検査空間を挟んで対向配置し、それぞれ逆向
きの電流が流れるように端子61、62間に所定の電圧を印
加することにより、z軸方向(紙面に垂直)に強度勾配を
有する磁束が発生する。
【0032】図1及び図2に示す上下の傾斜磁場コイル3
は、それぞれこのようなパターンを有するxyz傾斜磁
場コイルを、エポキシ系接着剤等の絶縁体を介して重ね
一体化したものである。このような構成の傾斜磁場コイ
ル3は、ドーナツ形状の静磁場発生磁石2の中央空隙を介
して、コイル支持棒27とネジ28を介して鉄ヨークに固定
されている。支持棒27はクライオ21(空隙の内壁)には
接触しないようにその外径が空隙の内径より小さく設計
されており、また傾斜磁場コイル3にかかる応力に対し
て充分な強度を有するように非磁性の金属材料(例え
ば、ステンレススチールやアルミニウム)で構成されて
いる。
【0033】MRIの検査では、前述したような高磁場、
例えば1.0テスラの強度の磁束がz軸方向に発生している
静磁場空間内で、これら傾斜磁場コイルにパルス状の電
流が印加される。これにより傾斜磁場コイル3には複雑
な応力がかかることになる。このような傾斜磁場コイル
3に発生した応力は、支持棒27を介して鉄ヨーク26に直
接加えられ、上下クライオ21には直接伝わることはな
い。また前述したように鉄ヨーク26の重量は約35トンで
あり、傾斜磁場コイル3の応力エネルギーを吸収するこ
とになるので、固体伝播により振動が上下クライオ21が
伝わるのを防ぐことができる。
【0034】さらに傾斜磁場コイル3を支持するための
機構(支持棒27)は、上下クライオ21の内部を利用して
配置することができるので、このような機構が静磁場発
生磁石2の周辺空間を占めることなく、MRインターベン
ショナル術者が有効に使うことができる。
【0035】次に本発明の第2の実施形態を説明する。
図7は第2の実施形態のオープンMRI装置を示す図であ
り、静磁場発生磁石2と傾斜磁場コイル3の取り付け構造
の以外の構成は、図2のMRI装置と同じであるのでその説
明を省略する。
【0036】第2の実施形態においても静磁場発生磁石2
は超電導磁石方式で、その構造は第1の実施形態とほぼ
同じ同様であり、上下一対のクライオ71と、クライオ71
に収納された熱シールド板72と、超電導コイル73が収め
られた液体ヘリウム槽74とを備えている。ここでも熱シ
ールド板72は複数であってもよく、または超電導コイル
73も複数組み込まれていてもよい。また上下クライオ71
の外周部には、磁気回路を構成する鉄ヨーク26が組込ま
れている。
【0037】しかしこの実施形態では、クライオ71はド
ーナツ形状ではなく円筒形であり、一対の傾斜磁場コイ
ル3は、この円筒形の上下クライオ71の外側に位置する
支持リング75を介して鉄ヨーク26に固定されている。
【0038】この実施形態の場合、傾斜磁場コイル3の
外周部が支持リング75によって強固に鉄ヨーク26に固定
されるのでより一層の剛性を持たせることができる。こ
れにより固体伝播による振動騒音の低減効果も向上す
る。ここでも支持リング75の材質は、第1の実施形態と
同様に非磁性の金属材料(例えば、ステンレススチール
やアルミニウム)を採用することも可能であるが、支持
リング75の材質を強磁性体にすることで、超電導コイル
74の側面からの漏洩磁束に対しても磁気シールド効果が
得られる。従って第1の実施形態に比べてよりコンパク
トに静磁場発生磁石2を構成することができる。このこ
とはMRインターベンショナル使用にあたってより好適な
術者空間を提供することになる。
【0039】図8は本発明の第3の実施形態によるオープ
ンMRI装置を示す図である。この実施形態では、第1の実
施形態と第2の実施形態を組み合わせた傾斜磁場コイル3
の取り付け構造になっている。即ち、静磁場発生磁石2
は第1の実施形態と同様にドーナツ形状であり、傾斜磁
場コイル3はドーナツ中心の空隙を利用して、支持棒82
とネジ84とにより鉄ヨーク26に固定されるとともに、そ
の周囲を支持リング83とネジ84で鉄ヨーク26に直接固定
されている。
【0040】この実施形態の場合、傾斜磁場コイル3の
外周部が支持棒82と支持リング83を介して鉄ヨーク26に
強固に固定されるのでより一層の剛性を持たせることが
できる。また、傾斜磁場コイル3の中央部分が支持棒82
により鉄ヨーク26に固定されているので、傾斜磁場コイ
ル3の振動振幅が抑制され、より一層傾斜磁場コイル3の
振動に伴う騒音を低減できる。ここでも支持リング83を
強磁性体で構成することにより、磁気シールド効果が得
られ、よりコンパクトに静磁場発生磁石2を構成するこ
とができる。また本実施形態の場合は、傾斜磁場コイル
3を吸音マット85で覆った構成としている。このような
吸音マット85を併用することにより、傾斜磁場コイル3
のより高い周波数の振動モードにも対応することがで
き、これに高い騒音の減衰効果が得られる。
【0041】このように本発明のMRI装置では、第3の実
施形態に限らず、従来技術として知られている他の振動
騒音抑制技術を併用することが可能であり、これにより
種々の振動モードや騒音を効果的に抑制することができ
る。また以上の実施形態では、静磁場発生磁石が超電導
磁石である場合について説明し、その場合に本発明の高
い効果が期待できるが、本発明は超電導磁石に限らず、
永久磁石や常電導磁石を用いたオープンMRI装置であっ
ても同様に適用することができる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、傾斜磁場コイルをヨ
ークに取付けることで、傾斜磁場コイル駆動に伴う固体
伝磯の振動を減衰することができる。さらに、傾斜磁場
コイルに減音カバーを取り付けることにより、空気伝搬
の振動による騒音を減衰することができる。この結果、
高磁場オープンMRI装置で高速の撮影手法を実施して
も、その磁石周囲の空間を確保するとともに傾斜磁場駆
動に伴う振動とこれに起因する騒音を低減することがで
きる。これにより、被検者に快適な検査環境と、MRイン
ターベンショナル手技を可能としたオープンMRI装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す
図。
【図2】本発明の第1実施形態によるMRI装置の要部を示
す図。
【図3】図2のMRI装置の超電導磁石のクライオ部分を示
す斜視図。
【図4】図2のMRI装置の超電導磁石全体を示す斜視図。
【図5】x軸傾斜磁場コイルのパターン図。
【図6】z軸傾斜磁場コイルのパターン図。
【図7】本発明の第2実施形態によるMRI装置の要部を
示す図。
【図8】本発明の第3実施形態によるMRI装置の要部を
示す図。
【符号の説明】
1……被検体 2……静磁場発生磁石 3……傾斜磁場コイル 4……傾斜磁場電源 5……高周波コイル 6……高周波電力アンプ 7……検出コイル 8……受信器 9……シーケンサ 10……コンピュータ 21……クライオ 26……鉄ヨーク 27……支持棒 75……支持リング 85……吸音マット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の静磁場発生手段と、前記静磁場発
    生手段が発生する磁場に磁場強度勾配を与える一対の傾
    斜磁場発生手段と、前記一対の静磁場発生手段を支持す
    るヨーク部とを備えた磁気共鳴イメージング装置におい
    て、 前記一対の傾斜磁場発生手段の各々は、それぞれ前記静
    磁場発生手段に対し非接触であって前記ヨーク部に固定
    されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記静磁場発生手段は、磁場方向と同じ
    方向に貫通する空隙を備え、前記傾斜磁場発生手段は、
    前記空隙を介して前記ヨーク部に固定されていることを
    特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 【請求項3】 前記傾斜磁場発生手段は、前記静磁場発
    生手段を囲繞する支持部材を介して前記ヨーク部に固定
    されていることを特徴とする請求項1または2記載の磁
    気共鳴イメージング装置。
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