JP3728199B2 - 磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)に関わり、特に、高磁場を発生する静磁場発生磁石とその磁気シールドを備えた大型のMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
核磁気共鳴現象を利用して人体の断層画像を得るMRI装置は広く医療機関で利用されている。このMRI装置を用いた検査では、被検体の検査部位の内部構造を反映する必要から検査部位を配置する空間に均一な磁場強度を発生する磁石を必要としている。
【0003】
MRI装置の磁石としては、永久磁石、常電導磁石、超電導磁石が実用化されているが、永久磁石や常電導磁石に比べ高い静磁場強度を達成できる超電導磁石の利用が普及しつつある。超電導磁石を用いたMRI装置では、均一で高い静磁場強度が得られることにより、種々の高速撮影法による検査においても高品質の画像を得ることが可能となった。
【0004】
一方、磁石のタイプとしては、従来、細長い筒状のソレノイド型が用いられていたが、被検者の閉塞感や恐怖感を取り除くため、またMRI検査を治療や手術の際のモニターとして利用するインターベンショナル手技を可能とするために、磁石装置の側面や前面を開放構造にしたオープン型の磁石装置も種々開発されている。そしてこのようなオープン型の磁石装置を用いたMRI装置においても、高速、高画質の撮影を実現するために超電導磁石を用いた高磁場磁石装置が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし被検者が配設される検査空間において高い静磁場強度を達成したことにより、磁石の周囲に存在する磁束密度が多くなるという問題が生じている。この問題は、特にオープン型のMRI装置で顕著となる。この磁石外に存在する磁束密度は漏洩磁場強度と呼ばれ、磁石中心から0.5ミリテスラの位置までの距離で定義され、通常この距離はMRI装置(磁石装置)を設置した室内の大きさと同じかそれ以下であることが望まれる。しかし、上述のようなオープン型で且つ磁場強度0.7から1.0テスラの超電導導石の場合には、この値が10メートル以上となっている。
【0006】
漏洩磁場をできるだけ小さくするために、磁石を設置する検査室の壁面を強磁性体で囲むという方法も考えられるが、上述した0.7から1.0テスラの超電導導石の漏洩磁場強度を、通常の検査室の大きさ(8〜10メートル)の範囲に抑えるためにはシールドの厚さを10cm以上にする必要があり、現実的ではない。
【0007】
これに対し、磁石に強磁性体で構成された磁気回路を組み合わせる方法もあるが、強磁性体を超電導コイルの近傍に配置した場合、検査空間に分布する磁束密度に影響を直接及ぼし、その磁場均一度を劣化する可能性がある。磁場均一度が劣化すると高次モードの均一性が要求される撮像法が実施できないことになる。例えば、脂肪抑制法では、水信号と脂肪信号の3〜4ppm程度の共鳴周波数の差を利用して人体検査部位の脂肪組織から発生する高輝度信号を抑制するが、この撮像法は、z軸の高次モードが30ppm程度発生すると適用できない。
【0008】
一般に、高次モードの不均一磁場を電流シムや微小鉄片を用いて補正するには、大電流シムや大量の鉄片シムを必要とし、現実的でないことが知られており、従来のMRI装置に用いる磁石は設計段階から高次モードの不均一磁場が発生しないよう超電導コイルの配置を決定している。しかし、この手法を大規模な磁気回路(鉄ヨーク)を備えたオープン型の超電導磁石に適用しようとすると、鉄ヨークの構造が複雑となり、一体構造物で製作するには加工が複雑になる、素材の無駄が多くなるなどの問題がある。更に、一体構造の鉄ヨークを備えた磁石装置では超電導コイルの組込み作業や、その保守・点検作業が著しく困難となるという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、高磁場磁石を備えたMRI装置、特にオープン型のMRI装置において、漏洩磁場を効率よく封じ込めて、設置室の空間に抑えることが可能なMRI装置を提供することを目的とする。また本発明は検査空間の磁場均一度を高く維持し、脂肪抑制法などの検査手法が適用できる開放型の高磁場MRI装置を提供することを目的とする。さらに本発明は、超電導コイルの組立・保守・点検が容易に実施できるMRI装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成する本発明のMRI装置は、所定の空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生磁石と、前記静磁場発生磁石の各々に組み込まれる傾斜磁場発生コイルおよび高周波コイルと、前記静磁場発生磁石の磁気回路を構成するヨークとを備え、前記ヨークは、前記一対の静磁場発生磁石にそれぞれ固定された第1および第2のプレート、および前記第1および第2のプレートを連結する1ないし複数の支柱を備え、前記第1、第2のプレートおよび/または前記支柱は複数のブロックからなることを特徴とする。
【0011】
また本発明のMRI装置は、ヨークを構成する複数のブロックが、異なる形状のブロックを含み、前記静磁場発生磁石が発生する磁束の磁束線に適合する形状となるように組み合わされることを特徴とする。
【0012】
本発明のMRI装置によれば、ヨークを複数に分割されたブロックで組み合わせる構成としたことにより、各ブロックの大きさを機械加工で取り扱える重量(例えば10トン以下)にすることができ、検査空間の磁場均一度を乱さない構造、形状のヨークを容易に組み立て製作することができる。これにより高い磁場均一度を達成できる。
【0013】
また本発明は、上記MRI装置の組み立て法であって、複数のブロックからなる第1のプレートを検査室内の所定の場所に固定するステップと、前記第1のプレートに複数のブロックからなる支柱を順次固定するステップと、所定の間隔で対向配置された一対のクライオとこれらクライオを連結する連結管を備えた静磁場磁石の前記一対のクライオ間に補強を兼ねたフック部材を挿入し、前記静磁場磁石の一方のクライオの底面が前記第1のプレート上に載るように、前記静磁場磁石を前記第1のプレートと支柱との間に固定するステップと、前記静磁場磁石の他方のクライオの上に複数のブロックからなる第2のプレートを順次載せて、前記支柱に固定するステップと、前記フック部材を取り外すステップとを含むMRI装置の組み立て法である。
【0014】
本発明のMRI装置の組み立て法によれば、磁気シールド部の組立の途中でクライオ部を組込むように構成したことにより、ヨークの少なくとも一部を取外すことでクライオ部の組立・保守・点検が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施例について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は本発明を適用したMRI装置の全体構成図である。このMRI装置は被検体1が置かれる空間を挟むように配置された静磁場発生磁石2と、この静磁場発生磁石2の内側にそれぞれ配置された傾斜磁場コイル3と、さらにその内側に配置された高周波コイル5と、被検体1から発生するNMR信号を検出する検出コイル7とを備えている。傾斜磁場コイル3と高周波コイル5は開放型の形状を阻害しないように板状構造をしており、それぞれ上下一対が静磁場発生磁石2に固定されている。さらにこのMRI装置は、各コイルの動作タイミングを制御するシーケンサ9と、装置の制御を行うとともにNMR信号を処理し画像化するコンピュータ10と、被検体1を静磁場発生磁石2の中心空間に配設するテーブル14を備えている。
【0017】
静磁場発生磁石2は、図示する実施例では上下に分割された超電導磁石16で構成されており、被検体1の周りにその体軸と直交する方向に均一な静磁場を発生させる。その磁場強度は例えば1.0テスラの高磁場で、磁束の方向は矢印15に示すように床から天井に向っている。磁場均一度は、例えば超電導磁石16の表面に複数の磁性体小片(図では記載されていない)を貼り付けるパッシブシミング方式によって、被検体1が配設される直後40センチメートルの球空間で約5ppm以下になるように調整されている。更に、上下の超電導磁石16を囲むように磁気回路を構成する鉄ヨーク17が組合わされている。鉄ヨーク17は、後述するように複数のブロックからなり、磁石外に漏洩する磁束密度を効率よく低減できる構造となるように組み立てられている。
【0018】
傾斜磁場コイル3は、互いに直交するx、y、zの3軸方向に磁束密度を変化させるように巻かれた3組のコイルからなり、それぞれ傾斜磁場電源4に接続されている。シーケンサ9からの制御信号に従って傾斜磁場電源4を駆動して傾斜磁場コイル3に流れる電流値を変化させることにより3軸からなる傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検体1に印加するようになっている。
【0019】
高周波コイル5は、高周波コイル5と高周波電流を流すための高周波電力アンプ6に接続され、被検体1の検査部位の原子核(通常、水素原子核)を共鳴励起するための高周波磁場を発生する。高周波電力アンプ6もシーケンサ9の制御信号で制御されている。
【0020】
検出コイル7は受信器8に接続されており、受信器8は検出コイル7で検出したNMR信号を増幅・検波するとともに、コンピュータ10による処理が可能なディジタル信号に変換する。受信器8もシーケンサ9でその動作タイミングが制御されている。
【0021】
コンピュータ10はディジタル量に変換されたNMR信号を用いて画像再構成、スペクトル計算等の演算を行うとともに、シーケンサ9を介してMRI装置の各ユニットの動作を定められたタイミングで制御する。コンピュータ10にはデータを記憶する記憶装置11と、処理後のデータを表示するディスプレイ装置12と、操作入力する操作卓13とが接続されている。
【0022】
このような構成において、傾斜磁場コイル3、高周波コイル5および検出コイル7を組み込んだ静磁場発生磁石2とテーブル14は、電波シールドの施された部屋(検査室)18に設置されており、外来電磁波ノイズが検出コイル7に入り込むのを防いでいる。そのため検査室18内の各コイルは、室外の各ユニット(電源4、電力アンプ6、受信器8)と、フィルター回路19を介して接続されている。
【0023】
次に静磁場発生磁石2の詳細について説明する。図2は静磁場発生磁石2の全体斜視図、図3は超電導磁石16の全体斜視図である。
静磁場発生磁石2は、前述したように超電導磁石16と鉄ヨーク17からなり、超電導磁石16は、図3に示すように、それぞれ、複数の超電導コイルリング(図では見えない)が組込まれた上下一対のクライオ21と、これら上下一対のクライオ21を連結する、左右一対の連結管24とを備えている。
【0024】
上部のクライオ21にはクライオクーラ23が組込まれ、クライオ21内に充填されている液体ヘリウムの蒸発を抑える働きをしている。連結管24には、上下のクライオ21内の超電導コイルを接続する超電導線や、液体ヘリウム量を上下のクライオ21で等しくするためのパイプや、クライオクーラ23の冷却熱を伝達する熱シールド板が組込まれている。クライオクーラ23の反対側にはヘリウム注入口30等の超電導磁石2の保守・点検用のサービスポートが備えられており、クライオ21を極低温に維持するようになっている。
【0025】
またクライオ21の表面には、検査空間における高い磁場均一度を達成するために、パッシブシミング機構として微小鉄片22が貼り付けられている。具体的には40cm球空間で5ppmの均一な磁場となるように磁場均一度を補正している。
【0026】
鉄ヨーク17は、このような超電導磁石16の漏洩磁束を低減する磁気回路を構成するものであり、主として上部プレート25と、下部プレート26と、上下のプレートを連結する左右の支柱27、28とからなる。上下のプレート25、26の対向する側に、それぞれ上部のクライオ21および下部のクライオ21が固定される。上部プレート25、下部プレート26、左支柱27および右支柱28は、それぞれ複数枚の鋼板で構成されている。これら鋼板を組み合わせた上部プレート25、下部プレート26、左支柱27および右支柱28は、上下のクライオ21を囲むロの字状の構造となり、図3に示した超電導磁石16で発生した磁束は、このロの字構造を通過する閉ループの磁気回路を構成する。
【0027】
磁気回路を構成する上部プレート25、下部プレート26、左支柱27および右支柱28の断面積は、それぞれ磁束密度で飽和することのない最少の断面となるように設計されている。この断面積の選定により、外部に漏洩磁束を最小限に抑えることができる最少質量の磁石を構成することができる。具体的には、上部プレート25と下部プレート26は支柱に連結される、磁束密度の高い部分のみ厚く、磁束密度が低い中央部分29は両端の部分より薄く、これにより漏洩磁束を増加させることなく質量を軽減している。上部プレート25の厚さの薄い中央部分29を利用して、クライオクーラ23や液体ヘリウムの注入口30を組込む。これにより装置全体の高さを比較的低い高さ、例えば2.6メートルに抑えている。
【0028】
このような構造において、各部材をそれぞれ単一の部材で構成した場合には、それぞれが約10トン以上となり、所望の形状とする加工が非常に困難であるが、本発明のMRI装置では、鉄ヨークの各部材を上述したように複数の鋼板で構成したことにより、加工、組み立てを容易にしている。特に後述する上下クライオ21および連結管24の組み込みを容易に行うことができる。
【0029】
次にこのような静磁場発生磁石2を検査室内に搬入して組立てる順序について図4〜図10を参照して説明する。
図4は静磁場発生磁石2とテーブル14を設置する検査室41の平面図であり、同図において、下部プレート26が置かれる部分は輪郭線43で、テーブル14が置かれる部分は輪郭線44で、それぞれ示されており、点42を静磁場発生磁石2の中心の投影点とするとき、破線で示す漏洩磁束5ミリテスラの境界45は、検査室41の壁46の内側に入っている。静磁場発生磁石2とテーブル14の搬入・組立作業の前処理として斜線部分47(図では9箇所)の高さレベル合わせ作業を行う。即ち、斜線部分の高さが全て同じになるように、0.5ミリメートル厚の鋼板を必要枚数重ね合わせて、その高さが等しくなるようにする。
【0030】
このような前処理後、まず、図5に示すように、2分割されている下部プレート26を構成する1枚目のプレート51を磁石の設置場所に配置する。次に、下部プレート26の2枚目のプレート52を重ね合わせ、ボルト53で1枚目のプレート51に固定する。ここで、1枚目のプレート51と2枚目のプレート52の間には異物などが入り込み隙間が生じることが無いように重ね合わせる。
【0031】
ついで図6に示すように、右支柱28を構成する1枚目のプレート54を下部プレート26を構成するプレート52に取付け、ボルト55で固定する。同様に左支柱27を構成する1枚目のプレート56を下部プレート26を構成するプレート52に取付、ボルト57(図では見えない位置)で固定する。図示する実施例では、支柱27、28はそれぞれ形状の異なる3組(6枚)のプレートからなり、これらプレートを順次、下部プレート26に取付けて左右の支柱部分を完成させる(図7)。これらプレートの形状は、漏洩磁場ができるだけ小くなり、且つクライオ21の連結管が適合しやすい形状となっている。この下部プレート26への取り付けの際にも、磁束が通過する下部プレート26と左支柱27、右支柱28の合わせ面には異物などにより隙間が生じないようする。
【0032】
このように下部プレート26に左支柱27、右支柱28を取り付けた状態で、これらの間に図3に示した超電導磁石16の基本構成部分を組込む(図8)。この作業において、超電導磁石を吊り上げるためのフックとして機能する治具58を、上下のクライオ21間に取り付ける。この治具58は、フックとして役目のほか、組込み時に上下のクライオ21を補強する役目を果たしている。同様に組込み時にクライオクーラ23を補強する目的で上部のクライオ21とクライオクーラ23との間に治具59を取付けることが好ましい。これらの治具58と治具59は組込み後に取り外す。
【0033】
超電導磁石16を組み込んだ後、図9に示すように上部プレート25を構成する1枚目のプレート60を超電導磁石16上にボルト61で固定する。ここでも、磁束が通過する上部プレート25を構成する1枚目のプレート60と左支柱27、右支柱28の合わせ面には異物などにより隙間が生じないように重ね合わせることは前述と同様である。
【0034】
最後に、図10に示すように上部プレート25を構成する2枚目のプレート62を1枚目のプレート60に重なるように取付け、ボルト63で固定する。
このように複数のブロック(プレート)からなる鉄ヨークを順次組み立てることにより、全体としては約40トン程度の静磁場発生磁石であっても、容易に設置場所にて組み立て、据付を行うことができる。しかも各ブロックの形状を適切に設計することで、全体として磁束密度で飽和しない最小の形状とすることができ、漏洩磁場を効率よく低減し、また静磁場均一度に及ぼす影響を最小にすることができる。
【0035】
図11および図12に、一例として、外形寸法が幅3.5メートル、高さ2.6メートル、奥行き2.4メートルの磁石装置を検査室に搬入する状態を示す。この磁石装置(磁気回路)は、上部プレート25および下部プレート26がそれぞれ2分割され、左支柱27と右支柱28がそれぞれ6分割されている。分割された一片の質量は10トン以下となり、また外形形状は最大の上部プレート25と下部プレート26の分割されたプレートで幅3.5メートル、高さ2.4メートル、厚さ15センチメートルになる。このようなプレートは、図11に示すように、キャスター70を用いて立てて運ぶことができ、病院内の廊下の曲がり角も図12に示すように通過することができる。
【0036】
このように、分割されたプレートを順次、検査室に搬入・組立てることで、運び込む質量と大きさを大幅に低減することができる。その組み立て時に、前述したように図3に示すような超電導磁石16を組み込むとともに、板状のユニットとした傾斜磁場コイル3および高周波コイル5をクライオに固定し、MRI装置を完成する。
【0037】
以上、上下プレートおよび左右支柱をそれぞれ分割して組立てる工程を示したが、分割数や分割された一片のヨークの形状などは上記実施形態に限定されず、ヨークの加工性や現地の搬入条件に応じて適宜変更することが可能である。例えば上記ブロックをさらに分割して搬入したり、逆に複数のブロックを組立てたままで搬入することも可能である。例えば、左右の支柱を一体にした状態で搬入することで組立工数を低減することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、開放構造で高磁場を発生する磁石を用いたMRI装置の漏洩磁場強度を最小限の空間に抑えることができる。また本発明によれば、高磁場を発生する磁石を用いたMRI装置において、検査空間の磁場均一度を高く維持するための最適な立体形状の鉄シールド構造を採用することができる。更に、本発明によれば、重量、形状の大型の磁石装置を備えたMRI装置の組立・保守・点検作業の実施を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるMRI装置の全体構成を示す図。
【図2】本発明を適用した静磁場発生磁石の外観図。
【図3】図2の静磁場発生磁石の超電導磁石の基本構成部分を示す図。
【図4】本発明が適用されたMRI装置の設置場所の平面図。
【図5】下部プレートの組み立てを示す図。
【図6】下部プレートへの左右支柱の組み立てを示す図。
【図7】下部プレートへの左右支柱の組み立てを示す図。
【図8】超電導磁石の組み込み状態を示す図。
【図9】上部プレートの組み立てを示す図。
【図10】上部プレートの組み立てを示す図。
【図11】プレートの搬入法を説明する図。
【図12】プレートの搬入法を説明する図。
【符号の説明】
1……被検体
2……静磁場発生磁石
3……傾斜磁場コイル
4……傾斜磁場電源
5……高周波コイル
6……高周波電力アンプ
7……検出コイル
8……受信器
9……シーケンサ
10……コンピュータ
14……テーブル
16……超電導磁石
17……鉄ヨーク
21……クライオ
25……上部プレート(鉄ヨーク部)
26……下部プレート(鉄ヨーク部)
27……左支柱(鉄ヨーク郡)
28……右支柱(鉄ヨーク部)

Claims (6)

  1. 所定の空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生磁石と、前記静磁場発生磁石の各々に組み込まれる傾斜磁場発生コイルおよび高周波コイルと、前記静磁場発生磁石の磁気回路を構成するヨークとを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記ヨークは、前記一対の静磁場発生磁石を連結する1以上の支柱を含み、該支柱は、磁気回路を構成する材料からなる複数のブロックに分割されていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 所定の空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生磁石と、前記静磁場発生磁石の各々に組み込まれる傾斜磁場発生コイルおよび高周波コイルと、前記静磁場発生磁石の磁気回路を構成するヨークとを備えた磁気共鳴イメージング装置において、
    前記ヨークは、前記一対の静磁場発生磁石にそれぞれ固定された第1および第2のプレート、および前記第1および第2のプレートを連結する1ないし複数の支柱を備え、前記第1、第2のプレートおよび前記支柱はそれぞれ、複数のブロックに分割され、該複数のブロックはいずれも磁気回路を構成する材料からなることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記複数のブロックは、異なる形状のブロックを含み、前記静磁場発生磁石が発生する磁束の磁束線に適合する形状となるように組み合わされることを特徴とする請求項1または2記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記静磁場発生磁石は、超電導コイルを組込んだクライオ部を有し、前記クライオは前記複数のブロックに組み込まれていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 所定の空間を挟んで対向配置された一対の静磁場発生磁石と、前記静磁場発生磁石の各々に組み込まれる傾斜磁場発生コイルおよび高周波コイルと、前記静磁場発生磁石の磁気回路を構成するヨークとを備え、前記ヨークは、前記一対の静磁場発生磁石にそれぞれ固定された第1および第2のプレート、および前記第1および第2のプレートを連結する1ないし複数の支柱を備え、前記第1、第2のプレートおよび/または前記支柱は複数のブロックからなる磁気共鳴イメージング装置の組み立て法であって
    複数のブロックからなる第1のプレートを検査室内の所定の場所に固定するステップと、前記第1のプレートに複数のブロックからなる支柱を順次固定するステップと、所定の間隔で対向配置された一対のクライオとこれらクライオを連結する連結管を備えた静磁場磁石の前記一対のクライオ間に補強を兼ねたフック部材を挿入し、前記静磁場磁石の一方のクライオの底面が前記第1のプレート上に載るように、前記静磁場磁石を前記第1のプレートと支柱との間に固定するステップと、前記静磁場磁石の他方のクライオの上に複数のブロックからなる第2のプレートを順次載せて、前記支柱に固定するステップと、前記フック部材を取り外すステップとを含む磁気共鳴イメージング装置の組み立て法。
  6. 被検体が配置される空間を挟んで対向配置された第1および第2の静磁場発生装置と、傾斜磁場発生装置と、高周波磁場発生装置と、
    前記第1および第2の静磁場発生装置を結合し、該第1および第2の静磁場発生装置から発生される磁束をガイドして磁気回路を形成するためのヨークとを有し、
    前記ヨークは、前記第1および第2の静磁場発生装置にそれぞれ固定された第1および第2のプレートと、前記第1および第2のプレートを連結する1以上の支柱とを備え、前記第1、第2のプレートおよび前記支柱は複数のブロックを含み、該ブロックは、磁気回路を構成する材料からなり、かつ、前記第1および第2の静磁場発生装置からの漏洩磁場強度を最小にするように形状が定められていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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