JP2002143123A - Mri装置 - Google Patents
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Abstract
低減すると共に、被検者を検査空間に配設する際の操作
性を高める。 【解決手段】被検者の置かれる検査空間に均一な静磁場
を発生する静磁場発生手段と、検査空間に被検者を搬
入、搬出する搬送手段とを備えたMRI装置において、
静磁場発生手段の床設置面のレベルと搬送手段の床設置
面のレベルを相違させる。検査空間の高さを低いレベル
に保つことができるので、被検者の搬送時に安心感を与
え、操作性を改善できる。
Description
ング装置(以下、MRI装置という)に係わり、特にオープ
ン構造を有し、高い磁場強度を有するMRI装置であって
ンターベンショナル手技における操作性が良好で、且つ
設置の困難性を解消したMRI装置に関する。
像を得るMRI検査法は広く医療機関で利用されている。
このMRI検査法は正確に被検体の検査部位の内部構造を
反映した画像を得るために、検査部位を配置する空間に
均一な磁場強度を発生する磁石を必要としている。この
ような磁石として、従来細長い筒状のソレノイドコイル
が用いられているが、近年、ソレノイドコイル内の細長
い空間に配設された被検者の圧迫感や恐怖感を取り除
き、検査中に治療を行うインターベンショナル手技を可
能にするものとして、装置の側面または前面を開放構造
にしたオープン型のMRI装置が普及している。
比較的磁場強度の低い常電導磁石や永久磁石が用いられ
ていたが、MRI検査でのインターベンショナル(以下、M
Rインターベンショナルという)におけるリアルタイム
性を向上し、高画質化、高速撮影を可能にするために、
高い静磁場強度を有する超電導コイルを組み込んだ磁石
装置が開発されている。
石や常電導磁石を用いた装置の数倍の磁場強度を得るこ
とができるが、一方、漏洩磁場も増大するという問題が
生じた。漏洩磁場は、装置の近傍で使用される各種電源
や電子機器、心臓ペースメーカ等の悪影響を及ぼすた
め、できるだけ小さく制限する必要がある。MRIの分野
において漏洩磁場強度は、磁石中心から0.5ミリテスラ
の位置までの距離で定義され、この距離が磁石を設置し
た室内(通常8から10メートル)に収まることが望まし
い。しかし例えばオープン構造で磁場強度0.7〜10テス
ラの超電導磁石を用いたMRI装置では、この距離は10メ
ートルを越えることになった。
して磁気回路(ヨーク)の設置がある。磁石に磁性体で
構成された磁気回路を組み合わせることにより、漏洩磁
場強度を例えば3.5メートルに閉じ込めることができ
る。これによって磁石の設置室内においてもMRインター
ベンショナルに必要な機器を使用したり、心臓ペースメ
ーカの使用が可能となる。
きいほど磁場の漏洩防止効果が高く,例えば上述した漏
洩磁場強度3.5メートルを達成するためには、磁石の外
側にさらに数10cmの磁気回路のための空間が必要とな
る。このような磁気回路を設けた場合、検査空間の高さ
は、例えば1.3mにも達し、MRインターベンショナルの
操作性が悪くなる。特にこのような高さの空間に被検者
を搬送する場合、被検者に対し不安感を与えたり、また
術者による確認を十分に行えない可能性もある。
きくなるため、既設の医療施設(設置室)への設置が困難
になるという問題も生じた。
路を備えたオープン型のMRI装置において、検査空間
内への被検者搬入、搬出時に被検者の緊張感や不安感を
低減し、操作の安全性を高めたMRI装置を提供するこ
とを目的とする。また本発明は既存の施設内への設置を
容易にしたMRI装置を提供することを目的とする。
明のMRI装置は、被検体の置かれる空間に均一な静磁
場を発生する静磁場発生手段と、前記空間に被検体を搬
入、搬出する搬送手段とを備え、前記静磁場発生手段の
床設置面のレベルと前記搬送手段の床設置面のレベルを
相違させたものである。
もレベルの低い段差部或いは凹部を設けた設置室内に、
静磁場発生手段が段差部或いは凹部に収まるように設置
される。これにより静磁場発生手段内の静磁場空間(検
査空間)は、通常のレベルの床面に設置した場合に比
べ、低いレベルになる。従って、被検者を検査空間のレ
ベルに保った状態で搬入、搬出できるので、被検者への
不安感を低減でき、また搬送時の安全確認がしやすくな
る。また既存の設置室の大きさであっても、床面に段差
部或いは凹部を形成するだけで容易に設置することが可
能となる。
って搬送のレベルと静磁場空間のレベルにずれを生じる
ような装置であれば、オープン型のMRI装置に限ら
ず、また磁気回路の有無に関わらず適用可能であるが、
特にオープン型のMRI装置に好適である。すなわち、
本発明の一態様によるMRI装置は、静磁場発生手段
が、検査空間を挟んで所定の間隔で対向配置される一対
の磁石と、この一対の磁石を囲む磁気回路とを備えてい
る。
上下一対の板状部材と、前記一対の板状部材を連結する
少なくとも1本の柱状部材とを備え、前記一対の板状部
材の対向する内側に前記一対の磁石が固定されているも
のである。
を参照して詳述する。
MRI装置の全体概要を示す図である。このMRI装置
は、被検者1が置かれる空間を挟むように配置された静
磁場発生磁石2と、この静磁場発生磁石2の内側にそれ
ぞれ配置された傾斜磁場コイル3と、さらにその内側に
配置された高周波コイル5と、被検者1から発生するN
MR信号を検出する検出コイル7とを備えている。傾斜
磁場コイル3と高周波コイル7は、開放型の形状を阻害
しないように上下一対の板状構造を有している。
タイミングを制御するシーケンサ9と装置の制御を行う
とともにNMR信号を処理し画像化するコンピュータ10
と被検者1を静磁場発生磁石2の中心空間に配設するテ
ーブル14を備えている。
は、上下一対の超電導磁石16からなり、これらは被検体
1の配設される空間に上下方向の均一な静磁場を発生す
る。例えば静磁場強度は1.0テスラで、磁場均一度は磁石
中心を中心とする直径40cmの球空間で約5ppm以下となる
ように調整されている。この磁場均一度は、例えば超電
導磁石16の表面に、図示しない複数の磁性体小片を貼り
付けることにより達成できる。このパッシブシミング方
式のほか、不均一を打ち消すような磁場を発生するシム
コイルを用いる場合もある。
上下と側部を囲むように磁気回路を構成する鉄ヨーク17
が組み合わされている。鉄ヨーク17は、各超電導磁石16
を固定する上下のプレート(上部プレート17a、下部プレ
ート17b)と、これら上下のプレートを連結する支柱17c
からなる。なお、図では一つの支柱17cしか示されてい
ないが、この実施形態では支柱は左右2本からなり、強
度を保ちながら、装置の側面から被検者に接触できる空
間をできるだけ広くとれるようにしている。
y、zの3軸方向に磁束密度を変化させるように巻かれ
た3組のコイルからなり、それぞれ傾斜磁場電源4に接
続されている。シーケンサ9からの制御信号に従って傾
斜磁場電源4(x軸4a、y軸4b、z軸4c)を駆動して傾
斜磁場コイル3に流れる電流値を変化させることにより
3軸からなる傾斜磁場Gx、Gy、Gzを被検者1の配設空間
の静磁場に重畳するようになっている。この傾斜磁場
は、被検者1の検査部位から得られるNMR信号の空間的
な分布を識別するのに用いられる。
波電流を流すための高周波電力アンプ6に接続され、被
検者1の検査部位の原子核を共鳴励起するための高周波
磁場を発生する。原子核としては、通常、水素原子核が
用いられる。高周波電力アンプ6もシーケンサ9の制御
信号で制御されている。
り、受信器8は検出コイル7で検出したNMR信号を増幅
・検波するとともに、コンピュータ10による処理が可能
なディジタル信号に変換する。受信器8もシーケンサ9
でその動作タイミングが制御されている。
たNMR信号を用いて画像再構成、スペクトル計算等の演
算を行うとともに、シーケンサ9を介してMRI装置の各
ユニットの動作を定められたタイミングで制御する。コ
ンピュータ10とデータを記憶する記憶装置11と処理後の
データを表示するディスプレイ装置12と操作入力する操
作卓13とで演算処理系が構成される。
信器8とシーケンサ9は、2連の筐体18に収納されて設
置されている。また、コンピュータ10と記憶装置11は卓
状コンソール19に収められ、その上にディスプレイ装置
12と操作卓13が置かれた状態で被検者1の配設空間が見
通せる位置に設置されている。これら筐体18とコンソー
ル19はテーブル14と同一の高さの床面に置かれている。
3、高周波コイル5、検出コイル7およびテーブル14
は、電磁波遮蔽されたシールド検査室15に設置されてい
る。電磁場遮蔽は、検出コイルに外来の電磁波が誘起す
るのを防ぐ目的で、共鳴周波数の帯域で約70dBの減衰
率を有している。各コイルや静磁場発生磁石2、テーブ
ル14と、検査室15外の電源や制御機器との接続は、シー
ルド検査室15に設置されたフィルター回路を介して或い
は同軸ケーブルで接続されている。なお、フィルター回
路、同軸ケーブルは図中には示していない。
ついて説明したが、本発明のMRI装置は、このような
構成において静磁場発生磁石2の底面レベルと、テーブ
ル14の底面レベルが異なる点を特徴としている。
置面、即ち底面のレベルが、テーブル14の床設置面のレ
ベルよりも低くなっており、ちょうど下部プレート17b
の部分が検査室の床下に埋め込まれるような構造になっ
ている。検査室15の床面には、このようなMRI装置
の底面レベルの相違に対応して、下部プレート17bの形
状に合わせた凹部を形成される。これにより、検査室15
の床面から静磁場発生磁石中心までの高さを低く保つこ
とができ、床面からテーブル14の天板に載せられた被検
者1までの高さ(搬送時の高さ)を低い位置に保ったまま
搬送することができる。静磁場発生磁石2底面のレベル
とテーブル14底面のレベルの差によっては、床面からテ
ーブル14の天板までの高さを、被検者1が介添えなしで
天板に載ることができる程度までにすることができる
が、従来のMRI装置と同様に、テーブル天板に患者が
載るときには、天板の高さをさらに低くして患者が載り
やすいレベルに調節可能にしてもよい。
高さを搬送されることになるので、操作者或いは術者が
上から見下ろすことにより目と目を合わせた状態で搬送
される。これにより搬送時の不安感を低減し、患者の顔
や全体状況を把握しながら搬送できるので安全の確認を
より確実なものとすることができる。また例えば検査室
15の床面から天井までの高さよりも大きな装置であって
も、検査室の高さ制限を受けることなく据え付けが可能
となる。
磁石2の底面レベルとテーブル14の底面レベルとの差
が、静磁場発生磁石の下部プレート17bの高さ(厚さ)と
ほぼ同じ場合を示したが、装置底面のレベルの差は、検
査室15の床面から静磁場発生磁石2の磁石中心までの高
さや静磁場発生磁石2全体の大きさ等を考慮して適宜変
更することができる。
bに合わせた凹部を設けた場合を例示したが、凹部に代
えて段差部を設けてもよい。このような実施形態を図2
に示す。
の床面レベルとテーブル14の床面レベルとに差が設け
られている点は図1のMRI装置と同様であり、その他
の構成も図1に示すMRI装置と同様である。なお図2で
は電源等を収納する筐体18およびコンソール19は省略さ
れている。但し、この装置を設置する検査室15の床面に
は、床20と床21との間に段差が設けられており、静磁場
発生磁石2は床20の部分に設置され、テーブル14は床21
の部分に設置されている。
が70cm程度となるように決められている。例えば静磁場
発生磁石底面から磁場中心までの距離が130cmであると
すると、段差Aは60cmである。また床21からテーブル14
の天板22までの高さCを55cm程度とする。これにより、
患者は介添えなして天板22の上に座ることができ、且つ
テーブルの上下移動を行うことなくほぼ磁場中心に配設
される。
ジ(床21)では、図1の実施形態と同様に、操作者は患
者を見下ろす位置で搬送時の安全性を確認しながら、搬
入操作を行うことができ、また患者側も不安感を低減で
きる。また患者のMR検査を行うステージ(床20)で
は、立位の術者に対し、患者はMRインターベンショナ
ルを施しやすい高さに位置することになる。
は、静磁場磁石部分と被検体搬送部分とで床設置面のレ
ベルに差を設けたことにより、MRI検査の操作性を大
幅に改善することができ、また設置の自由度を高めるこ
とができる。なお検査室の床については、図示した実施
例に限定されず、種々の変更が可能である。例えば、図
2に示す実施例では段差を1段設けた場合を示したが、床
21と、静磁場発生磁2が置かれていない床20との間に中
間レベルの床を設けることも可能である。
り、振動を防止するための除振部材の設置も限られてい
たが、図3に示すように任意の厚さの除振部材31を静磁
場磁石の下に組み込むことができる。これにより自動車
や動力機械などからの微小な振動が建物を伝わって静磁
場発生磁石2の特性に悪影響を及ぼすのを効果的に低減
することができる。
石を備えたオープン型のMRI装置について説明した
が、本発明はそれ以外の構造のMRI装置であっても適
用することができる。また本発明は漏洩防止の磁気回路
を有する高磁場MRI装置に好適に適用されるが、低磁
場MRI装置についても適用可能である。
的に低い位置に保つことにより、被検者の緊張感や不安
感を低減すると共に、配設空間への搬入、搬出操作の安
全性を高めることができる。また漏洩防止用の磁気回路
を備えた高磁場MRI装置であっても、高さ制限や無視
できない振動がある検査室内への設置が可能となる。
体構成を示す図。
部を示す図。
Claims (3)
- 【請求項1】被検体の置かれる空間に均一な静磁場を発
生する静磁場発生手段と、前記空間に被検体を搬入、搬
出する搬送手段とを備えた磁気共鳴イメージング装置に
おいて、前記静磁場発生手段の床設置面のレベルと前記
搬送手段の床設置面のレベルを相違させたことを特徴と
する磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項2】前記静磁場発生手段は、前記空間を挟んで
所定の間隔で対向配置される一対の磁石と、この一対の
磁石を囲む磁気回路とを備えたことを特徴とする請求項
1記載の磁気共鳴イメージング装置。 - 【請求項3】前記磁気回路は、対向配置される上下一対
の板状部材と、前記一対の板状部材を連結する少なくと
も1本の柱状部材とを備え、前記一対の板状部材の対向
する内側に前記一対の磁石が固定されていることを特徴
とする請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2004093681A1 (ja) * | 2003-04-23 | 2004-11-04 | Hitachi Medical Corporation | 磁気共鳴イメージング装置 |
JP2007125384A (ja) * | 2005-11-01 | 2007-05-24 | Siemens Magnet Technology Ltd | 可搬式磁気共鳴画像化または核磁気共鳴画像化システムおよびクライオスタット |
US10663539B2 (en) | 2014-12-24 | 2020-05-26 | Canon Medical Systems Corporation | Magnetic resonance imaging apparatus and method of installing magnetic resonance imaging apparatus |
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US7307421B2 (en) | 2003-04-23 | 2007-12-11 | Hitachi Medical Corporation | Magnetic resonance imaging device |
JP2007125384A (ja) * | 2005-11-01 | 2007-05-24 | Siemens Magnet Technology Ltd | 可搬式磁気共鳴画像化または核磁気共鳴画像化システムおよびクライオスタット |
US10663539B2 (en) | 2014-12-24 | 2020-05-26 | Canon Medical Systems Corporation | Magnetic resonance imaging apparatus and method of installing magnetic resonance imaging apparatus |
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