JPWO2009022445A1 - 車載用電源信号入力回路 - Google Patents

車載用電源信号入力回路 Download PDF

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Abstract

車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電力を供給する第1のスイッチ(ライティングスイッチ2)を含む第1電源経路Lと、主に制御用の電力を供給する第2のスイッチ(イグニッションスイッチ3)を含む第2の電源経路IGとを電源供給源とし、第1の電源経路Lにかかる電圧VLと第2の電源経路IGにかかる電圧VIGとを取得して、第1の電源経路にかかる電圧VLが下降し、第2の電源経路にかかる電圧VIGが保持されている場合に、第1のスイッチの遮断を検出する制御部(電圧インタフェース部4、制御部5)と、により構成される。

Description

この発明は、負荷を駆動するのに比較的大きな電力を要する、例えば、放電灯点灯装置、電動パワーステアリング制御装置等に用いて好適な、車載用電源信号入力回路に関する。
図7は、車両に搭載された放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の構成を示すブロック図である。図7に示されるように、自己診断機能を有する放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路は、負荷である放電灯(以下、HID(High Intensity Discharge)バルブ71という)を点灯するために大きな電力を供給するライティングスイッチ72を含む電源経路Lと、当該HIDバルブ71が点灯していないときにも自己診断機能が動作するように、イグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGの双方から電流が供給される制御回路CTL(図7中、破線部)と、を備えて構成される。
このように、一方の電源(HIDバルブ71に供給される)を、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lから供給し、他方の電源(制御部75に供給される)を、イグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給するように、両者をダイオードD1、D2の論理和(OR)接続する回路構成になっている。また、上記したライティングスイッチ72を含む電源経路Lでは、その経路に回路内で発生するリプルを緩和するフィルタ用の大容量コンデンサCの接続が必須である。
このため、自己診断機能を有する放電点灯装置では、HIDバルブ71の異常事態によるフェイルセーフによってHIDバルブ71を消灯しているときにライティングスイッチ72をOFFしても、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lに配設されたフィルタ用の大容量コンデンサCの充電電圧よりイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGの電圧が高ければ、制御部75への電力はすべてイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給される。このため、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の放出が減少して電圧低下が遅くなる。したがって、自己診断機能を有する放電灯点灯装置においては、電圧が所定のレベル(スレッシュホールド電圧)以下に到達することでライティングスイッチ72がOFFであると判定するために比較的長い時間を必要とする。
なお、上記の説明は、放電灯点灯装置を例示したが、放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、電動パワーステアリング制御装置やエンジン制御装置等の制御機器においても同様である。
図8に、電動パワーステアリング制御装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の構成を示す。当該制御装置において、大電流が通電される電源経路Lのスイッチはリレー接点82を介して行なわれる。したがって、上記した放電灯点灯装置と同様、大きな負荷電流が流れる電源経路Lにリプル軽減のためのフィルタ用大容量コンデンサCが含まれ、その容量は必然的に大きくなる。この場合も、当該電源経路LのOFFを電圧により短時間で検出し、判定することが困難な事情は同じである。なお、図8中、M81は、負荷である電動ステアリング制御用のモータである。
上記した電動パワーステアリング制御装置に用いられる車載用電源信号入力回路については従来から多数の特許出願がなされており、例えば、電源電圧が低下したときに操舵ハンドルのトルクセンサの動作異常出力を禁止する電動パワーステアリング制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、一方の電源を電源リレー(リレー接点82)の出力側Lから入力し、他方の電源をイグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGから入力して、両者をダイオードD1、D2のOR接続により、制御回路CTL内の電源部80に導いている。
また、モータ駆動用のステップアップ電源を制御回路CTLのバックアップ電源として使用する電動パワーステアリング制御装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合、一方の電源(M81に供給される)を、リレー接点82を介しDC/DCコンバータ86によって昇圧した電源から入力し、他方の電源(制御部74に供給される)をイグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGから入力して、両者をダイオードD1、D2のOR接続によって、制御回路CTL内の電源部80に導いている。
特開2001−122143号公報 特開2004−276841号公報
上記した特許文献1、特許文献2に開示された技術によれば、M81を駆動していない状態でリレー接点82をOFFした場合、電源経路Lに接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCの存在により、電源経路Lの電圧低下速度は遅くなる。したがって、リレー接点82のOFFを検出するときに、当該電源経路Lに含まれるリレー接点82側の電圧が所定の電圧以下に到達することでOFFと判定するための早急の判定が困難になる。
このため、大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオードを、上記したリレー接点82を含む電源経路L、もしくは放電灯点灯装置にあってはライティングスイッチ72を含む電源経路Lに直列に挿入することが考えられる。
上記構成によれば、フィルタ用大容量コンデンサCの電荷の影響を受けずに、ライティングスイッチ72もしくはリレー接点82の動作に応答して電圧が変化し、入力電圧によってライティングスイッチ72やリレー接点82のOFFを判別することが可能である。
しかしながら、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオード等を電源経路Lに持つ放電灯点灯装置あるいは電動パワーステアリング制御装置によれば、ライティングスイッチ72もしくはリレー接点82を含む電源経路は負荷への供給電力が大きい経路であるためダイオードの電圧降下による損失は大きく、したがってダイオード採用は現実的ではない。また、ダイオードの代替としてON抵抗の小さなFET(電界効果トランジスタ)を用い、電流供給時はFETをONして使用し、必要に応じて当該FETをOFFして、電源経路L側の電圧を検知する方法もあるが、さらに大きな電源電流を必要とする電動パワーステアリング制御装置等においては、FETに代替しても損失が大きいため、FETを使用すること自体実用的ではない。このため、車載用電源信号入力回路では、ダイオードやFETを使用することなく設計することが多く、したがって、上記した問題は潜在的に存在することになる。
特に、図7に示されるように、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオード等の回路を電源経路に持たないライティングスイッチ72を含む電源経路Lと、イグニッションスイッチ73を含む電源経路IGとの双方から電流が供給される制御部75を備えた放電灯点灯装置では、HIDバルブ71の異常事態によるフェイルセーフによってHID71を消灯しているときにライティングスイッチ72をOFFしても、制御部75の電流はイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給されるため、フィルタ用の大容量コンデンサCを有するライティングスイッチ72を含む電源経路Lの電荷を放電する経路がなく、したがって、ライティングスイッチ72をOFFしたときのコンデンサCの電圧低下は一層遅くなり、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lの電圧を測定することにより早急にライティングスイッチ72のOFFを検出し、判定することは困難であった。
なお、放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、例えば、図8に示される電動パワーステアリング制御装置やエンジン制御装置等の制御機器においても同様であり、この場合も直列のダイオードを挿入しない電源経路を有する構成になるため、当該電源経路のOFFを電圧により短時間で検出し、判定することが困難な事情は同じである。
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチ(ライティングスイッチ72やリレー接点82)とフィルタ用の大容量コンデンサCとの間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するためにこの発明の車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部と、を有するものである。
この発明によれば、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチとコンデンサ間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。
この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すタイミング図である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を説明するために示した放電特性グラフである。 この発明の実施の形態2に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。 図6に示す電源部の回路構成の一例を示す回路図である。 放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の一例を示すブロック図である。 電動パワーステアリング制御機器に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の一例を示すブロック図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路は、主に、負荷として用いられるHIDバルブ1に電力を供給する、第1のスイッチとしてのライティングスイッチ2を含む第1の電源経路(以下、パワーラインLという)と、主に制御部5に制御用の電力を供給する第2のスイッチとしてのイグニッションスイッチ3を含む第2の電源経路(以下、制御パワーラインIGという)と、パワーラインLと制御パワーラインIGとを電源供給源とし、当該パワーラインLにかかる電圧VLと制御パワーラインIGにかかる電圧VIGとを取得して、VLが下降し、VIGが保持されている場合にライティングスイッチ2のOFFを検出する電圧インタフェース部4および制御部5と、により構成される。
なお、パワーラインLには、その電源経路内で発生するリプルを緩和するフィルタ用の大容量コンデンサCが接続されている。また、DC/DCコンバータ部6は、車載直流電源9の電圧を昇降圧し、DC/ACコンバータ部7は、DC/DCコンバータ部6の出力を交流に変換し、イグナイタ部8は、HIDバルブ1に高圧パルスを印加して始動させ、制御部5は、HIDバルブ1へ供給する電力を制御する、いずれも周知の回路である。
また、通信インタフェース部11は、不図示の他の車載制御装置(ECU)との通信経路となり、制御部5との間でデータ交換を行う機能を有する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を説明するために示した波形図であり、(a)はライティングスイッチ2、(b)はパワーラインLにかかる電圧VL、(c)は制御パワーラインIGにかかる電圧VIGのそれぞれを示す。
図2に示されるように、ライティングスイッチ2がON、イグニッションスイッチ3がONの状態において、ライティングスイッチ2をOFFにすれば、制御パワーラインIGにかかる電圧VIGはバッテリ電圧Eと等しくなるが、このとき、フィルタ用の大容量コンデンサCの存在により、パワーラインLにかかる電圧VLは、コンデンサCの電荷を吐き出しながら緩やかに降下する。このため、ライティングスイッチ2のOFFを、あらかじめ設定されたスレッショルド電圧を超えたか否かにより判定するためにはコンデンサCの放電に要する比較的長い時間が必要となる(図2中、Cによる遅延として表記)。
上記したパワーラインLの電圧降下を速やかに検出するために、この発明の実施の形態1では、パワーラインLの電圧VLが低下(VL→VSL)する際に、制御パワーラインIGにかかる電圧VIGが一定の値に保持されていれば、ライティングスイッチ2がOFFされたと判定することとした。このため、電圧インタフェース部4は、ライティングスイッチ2がON、イグニッションスイッチ3がONの状態において、異常が発生しDC/DCコンバータ部6を停止した後にライティングスイッチ2がOFFされた場合に、パワーラインLにかかる電圧VLと制御パワーラインIGにかかる電圧VIGとを測定(取得)し、制御部5がAD変換した後、両電圧を比較することでライティングスイッチ2のOFF判定を行う構成とした。
図3は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すフローチャートであり、ここでは、特に、制御部5によるHIDバルブ1の点灯時における処理の流れが示されている。
図3のフローチャートに示されるように、制御部5はHIDバルブ1の点灯開始後、パワーラインL電圧低下ありかを判断し(ステップST301)、電圧低下なしの場合はパワーラインL所定電圧以上かを判断し(ステップST302)、電圧低下ありの場合は制御パワーライン1G電圧低下ありかが判断される(ステップST306)。
制御部5はステップST302、ST306の判断後、ライティングスイッチ2のON/OFF判断を行い、ライティングスイッチON時(ステップST302“所定電圧以上”)には、異常フラグありかを判断し(ステップST303)、異常フラグなしの場合はHIDバルブ1を点灯し(ステップST304)、異常ありかを判断する(ステップST305)。
一方、ライティングスイッチOFF時は異常フラグクリア(ステップST307)後、ステップST303で異常フラグありと判断された場合とともにHIDバルブ1を消灯し(ステップST308)、また、ステップST305で異常ありとの判断により異常フラグセット(ステップST309)を行なってステップST301へ戻る。
HIDバルブ1は、例えば、安定出力の35W点灯時であれば35Wで一定になるように出力が制御され、また、始動直後に急速に光束を立ち上げるときの、例えば、最大出力の75W点灯時であれば75Wの出力になるように制御される、というように、仕様に基づく規定値、もしくは測定された電圧、電流の検出値から状態を判定して動作が決定される。このため、HIDバルブ1が仕様どおりに動作するか否かについて、制御部5で適宜自己診断が行われ、その診断結果がフラグに記憶される。
あるいは、制御部5は、パワーラインLにかかる電圧VLを電圧インタフェース部4経由で取得し、その電圧低下の有無を判定する(ステップST301)。ここで、VLの電圧低下が認められた場合(ステップST305“電圧低下あり”)、制御部5は、更に、制御ラインIGにかかる電圧VIGを、電圧インタフェース部4経由で取得し、その電圧値VIGに変動が無いか否かを判定する(ステップST306)。
ここで、電圧値VIGとして一定の電圧値が保持されていれば(ステップST306“電圧低下なし”)、制御部5は、ライティングスイッチ2がOFFされたと判定してHIDバルブ1を消灯する。
ライティングスイッチ2がOFFされることで、フラグを正常状態に戻す(ステップST307)。このことにより、一過性の異常事態に基づくフェイルセーフによってHIDバルブ1が消灯しているときに、ライティングスイッチ2の短期間のOFF操作によって一過性のフェイルセーフによる消灯状態から脱却することができ、再度のライティングスイッチ2のONによる再点灯操作が可能となり、HIDバルブ1の早急の再点灯が可能になる。
上記した実施の形態1によれば、制御部5が、VL、VIGの両電圧を比較判定するソフトウェアによるライティングOFF判断(ステップST302,ST306)により、パワーラインLにかかる電圧VLが大きく降下するハードウェアによるライティングスイッチOFF(ステップST302)まで待つ必要が無く、速やかにライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。したがって、HIDバルブ1の一過性の異常事態に基づくフェイルセーフによる消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。
なお、上記した実施の形態1では、制御部5が、VL、VIGの両電圧を比較判定することでパワースイッチ2のOFF判定を行うこととしたが、VLの単位時間当たりの電圧低下が、VIGの単位時間当たりの電圧低下より大きい場合にパワースイッチ2のOFF判定を行ってもよい。
具体的に、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGは、電圧変動が含まれるが基本的に電圧値は概ね一定であるのに対し、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLは一様に低下する。したがって、電圧インタフェース部4が両電圧を取得し、制御部5が、両者の単位時間(例えば0.1秒)当たりの電圧低下(傾き:図2のΔVLおよびΔVIG)を演算し、比較すれば、電源Eが供給されていないパワーラインL側の電圧の低下が大きく、当該電圧の低下が所定の電圧値(例えば、1V)以上であれば、ライティングスイッチ2がOFFされたことを即座に判定することができる。
なお、上記した実施の形態1の応用例によれば、所定時間当たりの電圧低下に基づく比較によりライティングスイッチ2のOFF判定を行ったが、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGと、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLとを単純に比較し、その電位差が、例えば、1V等の所定値以上であればライティングスイッチ2がOFFされたと判定してもよい。
上記した実施の形態1の応用例によれば、所定時間当たりの電圧低下に基づく比較により、あるいは単純比較により電位差が所定値以上あったときにライティングスイッチ2のOFF判定を行うことでパワーラインLにかかる電圧が大きく低下するまで待つ必要が無く、速やかにライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。
図4は、フィルタ用コンデンサCの放電特性(曲線)を示すグラフである。図4に示されるように、経過時間に対するコンデンサ電圧VCは時定数との間で、VCexp1/RCの一定の関係をもって変化することが知られている。
すなわち、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGは、電圧変動が含まれるが、基本的に電圧値は概ね一定であるのに対し、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLは、ライティングスイッチ2に接続されるフィルタ用の大容量コンデンサCの容量と、放電経路のインピーダンスRとによって決まる放電曲線に沿って一様に低下する。このため、パワーラインLにかかる電圧VLの単位時間当たりの電圧低下が、例えば、図4に示されるような所定の放電曲線に沿って低下していた場合にパワースイッチ2のOFFを判定してもよい。この場合は、制御部5は、内蔵のメモリに図4に示されるような放電曲線を予め記憶しておき、当該放電曲線と電圧インタフェース部4を介して取得したパワーラインLにかかる電圧VLと比較することにより、記憶した放電曲線に沿って低下していると判定した場合にパワースイッチ2のOFFを認識することになる。
上記した実施の形態1の更なる応用例によれば、フィルタ用の大容量コンデンサCの放電曲線に基づく比較により、パワーラインLにかかる電圧が大きく低下するまで待つ必要が無く迅速にライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。図1に示す実施の形態1との構成上の差異は電源部10にあり、パワーラインLを電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第1の内部電源としてのスイッチングレギュレータ100と、制御パワーラインIGを電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第2の内部電源としてのシリーズレギュレータ110と、により構成される。他の構成は、図1に示す実施の形態1と同様である。
図6に電源部10の回路図の一例が示されている。スイッチングレギュレータ100は、パワーラインLを介して供給される車載用直流電源Eから希望の出力電圧を得る電圧変換装置であり、電圧を変換調整するスイッチング制御部101を備えたDC/DCコンバータであり、ここでは、昇圧(ステップアップ)、および降圧(ステップダウン)が可能なスイッチングレギュレータ100を使用するものとする。このスイッチングレギュレータ100によれば、制御信号によるON/OFFの時間の割合(デューティ比)により出力電圧が決定されることは周知の事項である。また、シリーズレギュレータ110は、負荷(制御部5)に直列に電流制御素子Tr2が接続された、降圧のみ可能な定電圧直流電源回路である。
ここでは、スイッチングレギュレータ100の出力設定電圧をシリーズレギュレータ110の出力設定電圧より高く設計している。すなわち、パワーラインLに含まれるフィルタ用の大容量コンデンサCの電圧がスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧以下になっても、上記したスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧>シリーズレギュレータ110の出力設定電圧の関係を維持することとしている。
図6に示されるように、例えば、スイッチングレギュレータ100の出力設定電圧を例えば8.5V、シリーズレギュレータ110の出力設定電圧を例えば8.4Vとした場合、まず、スイッチングレギュレータ100が8.5Vを出力しようとして、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用コンデンサCの電荷を吐き出し、やがてフィルタ用コンデンサCの電圧が低下して8.5Vを出力できなくなる。このように、フィルタ用のコンデンサCの電荷を使いきってスイッチングレギュレータ100の出力が8.4V以下になったときに、シリーズレギュレータ110が制御用電源としての役割を担い、電力を供給する。
上記のように、スイッチングレギュレータ100をシリーズレギュレータ110より優先的に動作させることで、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCの電荷を速やかに吐き出し、当該コンデンサCの電圧を早々に低下させることができる。このように、ライティングスイッチ2側の電圧が早々に低下すれば、所定の電圧と比較してライティングスイッチ2のOFFを早いタイミングで確実に検出することができる。
なお、電源部10の内部電源を昇降圧型のスイッチングレギュレータ100とすることで、ライティングスイッチ2をOFFにすれば、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCに蓄積された電荷は、スイッチングレギュレータ100の昇圧作用により吐き出されるため、当該コンデンサCに蓄積された電荷は早々に放電され、図2に破線(Cの強制放出)で表記されるように電圧降下速度が速くなる。したがって、当該電圧の降下によって、ライティングスイッチ2のOFFを迅速に検出することが容易になる。
上記した実施の形態2によれば、電源部10の内部電源を、ライティングスイッチ2側とイグニッションスイッチ3側の2系統から別個に供給する構成とし、ライティングスイッチ2側に接続されたスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧を、イグニッションスイッチ3側に接続されたシリーズレギュレータ110の出力設定電圧より高くすることで、ライティングスイッチ2側の電圧が早急に低下するため、従来における閾値と比較する方式によってもライティングスイッチ2のOFFを早いタイミングで確実に検出することができる。
すなわち、ライティングスイッチ2と、回路内のフィルタ用の大容量コンデンサCとの間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく電源経路の電圧の測定にあたり、当該コンデンサCの電荷を速やかに放電し、電源経路の電圧をライティングスイッチ2のOFFに追従させて信号として入力し、当電源経路の電圧を判定することで、迅速にライティングスイッチ2のOFFを判定するものである。
ライティングスイッチ2のOFFの判定を迅速に行うことで、例えば、放電灯の一過性の異常事態によるフェイルセーフによって放電灯を消灯しているときに、短い時間のライティングスイッチ2のOFF操作によって、一過性のフェイルセーフによる消灯状態を脱却し、再度のライティングスイッチのONによる再点灯操作が可能となりHIDバルブ1の迅速な復旧点灯が可能である。
車両の前照灯として用いられるHIDバルブ1を点灯させる点灯装置には、HIDバルブ1の異常動作発生時に点灯動作を停止するフェイルセーフ機能を有するものがある。HIDバルブ1の異常動作として一般的なのは、早い周期の短い消灯を繰り返す“ちらつき”や、遅い周期で点灯と消灯を繰り返す“点滅”および、振動等を起因にする突発的な“立消え”であり、いずれも、一瞬“消える”ことが異常動作の発端である。なお、HIDバルブ1の外部要因によって発生する消灯を、上記の異常と誤判定する可能性が無いわけではない。HIDバルブ1および点灯装置のいずれにも異常が無く、再度点灯動作を行なえば正常に点灯できることがある。
両者に異常が無いときに再度点灯動作をさせるきっかけは、車両の運転者にとって機能的に自然な操作ができるライティングスイッチ2の再操作であることが好ましい。しかしながら、フィルタ用の大容量コンデンサCが電源回路内に設けられているため、ライティングスイッチ2をOFF操作しても当該操作を早々に放電灯点灯装置が認識するのは困難であったが、上記した実施の形態1、2のように、ライティングスイッチ2のOFF操作を早急に判定できる手段を講じることにより、HIDバルブ1が外部要因により消灯されても早々に復活点灯させることができる好適な放電灯点灯装置を実現できるものである。
なお、この発明は、上記した放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、電動パワーステアリング制御装置、エンジン制御装置等の車載制御機器においても直列のダイオードを挿入しない電源経路を有する構成になるため、主に接続する負荷に電力を供給する電源スイッチの短時間のOFFを検出でき、電源経路を制御信号として活用することができる。
以上のように、この発明に係る車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部と、を有するように構成したので、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチとコンデンサ間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。
この発明は、負荷を駆動するのに比較的大きな電力を要する、例えば、放電灯点灯装置、電動パワーステアリング制御装置等に用いて好適な、車載用電源信号入力回路に関する。
図7は、車両に搭載された放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の構成を示すブロック図である。図7に示されるように、自己診断機能を有する放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路は、負荷である放電灯(以下、HID(High Intensity Discharge)バルブ71という)を点灯するために大きな電力を供給するライティングスイッチ72を含む電源経路Lと、当該HIDバルブ71が点灯していないときにも自己診断機能が動作するように、イグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGの双方から電流が供給される制御回路CTL(図7中、破線部)と、を備えて構成される。
このように、一方の電源(HIDバルブ71に供給される)を、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lから供給し、他方の電源(制御部75に供給される)を、イグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給するように、両者をダイオードD1、D2の論理和(OR)接続する回路構成になっている。また、上記したライティングスイッチ72を含む電源経路Lでは、その経路に回路内で発生するリプルを緩和するフィルタ用の大容量コンデンサCの接続が必須である。
このため、自己診断機能を有する放電点灯装置では、HIDバルブ71の異常事態によるフェイルセーフによってHIDバルブ71を消灯しているときにライティングスイッチ72をOFFしても、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lに配設されたフィルタ用の大容量コンデンサCの充電電圧よりイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGの電圧が高ければ、制御部75への電力はすべてイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給される。このため、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の放出が減少して電圧低下が遅くなる。したがって、自己診断機能を有する放電灯点灯装置においては、電圧が所定のレベル(スレッシュホールド電圧)以下に到達することでライティングスイッチ72がOFFであると判定するために比較的長い時間を必要とする。
なお、上記の説明は、放電灯点灯装置を例示したが、放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、電動パワーステアリング制御装置やエンジン制御装置等の制御機器においても同様である。
図8に、電動パワーステアリング制御装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の構成を示す。当該制御装置において、大電流が通電される電源経路Lのスイッチはリレー接点82を介して行なわれる。したがって、上記した放電灯点灯装置と同様、大きな負荷電流が流れる電源経路Lにリプル軽減のためのフィルタ用大容量コンデンサCが含まれ、その容量は必然的に大きくなる。この場合も、当該電源経路LのOFFを電圧により短時間で検出し、判定することが困難な事情は同じである。なお、図8中、M81は、負荷である電動ステアリング制御用のモータである。
上記した電動パワーステアリング制御装置に用いられる車載用電源信号入力回路については従来から多数の特許出願がなされており、例えば、電源電圧が低下したときに操舵ハンドルのトルクセンサの動作異常出力を禁止する電動パワーステアリング制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、一方の電源を電源リレー(リレー接点82)の出力側Lから入力し、他方の電源をイグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGから入力して、両者をダイオードD1、D2のOR接続により、制御回路CTL内の電源部80に導いている。
また、モータ駆動用のステップアップ電源を制御回路CTLのバックアップ電源として使用する電動パワーステアリング制御装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合、一方の電源(M81に供給される)を、リレー接点82を介しDC/DCコンバータ86によって昇圧した電源から入力し、他方の電源(制御部74に供給される)をイグニッションスイッチ73に接続される電源経路IGから入力して、両者をダイオードD1、D2のOR接続によって、制御回路CTL内の電源部80に導いている。
特開2001−122143号公報 特開2004−276841号公報
上記した特許文献1、特許文献2に開示された技術によれば、M81を駆動していない状態でリレー接点82をOFFした場合、電源経路Lに接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCの存在により、電源経路Lの電圧低下速度は遅くなる。したがって、リレー接点82のOFFを検出するときに、当該電源経路Lに含まれるリレー接点82側の電圧が所定の電圧以下に到達することでOFFと判定するための早急の判定が困難になる。
このため、大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオードを、上記したリレー接点82を含む電源経路L、もしくは放電灯点灯装置にあってはライティングスイッチ72を含む電源経路Lに直列に挿入することが考えられる。
上記構成によれば、フィルタ用大容量コンデンサCの電荷の影響を受けずに、ライティングスイッチ72もしくはリレー接点82の動作に応答して電圧が変化し、入力電圧によってライティングスイッチ72やリレー接点82のOFFを判別することが可能である。
しかしながら、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオード等を電源経路Lに持つ放電灯点灯装置あるいは電動パワーステアリング制御装置によれば、ライティングスイッチ72もしくはリレー接点82を含む電源経路は負荷への供給電力が大きい経路であるためダイオードの電圧降下による損失は大きく、したがってダイオード採用は現実的ではない。また、ダイオードの代替としてON抵抗の小さなFET(電界効果トランジスタ)を用い、電流供給時はFETをONして使用し、必要に応じて当該FETをOFFして、電源経路L側の電圧を検知する方法もあるが、さらに大きな電源電流を必要とする電動パワーステアリング制御装置等においては、FETに代替しても損失が大きいため、FETを使用すること自体実用的ではない。このため、車載用電源信号入力回路では、ダイオードやFETを使用することなく設計することが多く、したがって、上記した問題は潜在的に存在することになる。
特に、図7に示されるように、フィルタ用の大容量コンデンサCの電荷の逆流を防ぐダイオード等の回路を電源経路に持たないライティングスイッチ72を含む電源経路Lと、イグニッションスイッチ73を含む電源経路IGとの双方から電流が供給される制御部75を備えた放電灯点灯装置では、HIDバルブ71の異常事態によるフェイルセーフによってHID71を消灯しているときにライティングスイッチ72をOFFしても、制御部75の電流はイグニッションスイッチ73を含む電源経路IGから供給されるため、フィルタ用の大容量コンデンサCを有するライティングスイッチ72を含む電源経路Lの電荷を放電する経路がなく、したがって、ライティングスイッチ72をOFFしたときのコンデンサCの電圧低下は一層遅くなり、ライティングスイッチ72を含む電源経路Lの電圧を測定することにより早急にライティングスイッチ72のOFFを検出し、判定することは困難であった。
なお、放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、例えば、図8に示される電動パワーステアリング制御装置やエンジン制御装置等の制御機器においても同様であり、この場合も直列のダイオードを挿入しない電源経路を有する構成になるため、当該電源経路のOFFを電圧により短時間で検出し、判定することが困難な事情は同じである。
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチ(ライティングスイッチ72やリレー接点82)とフィルタ用の大容量コンデンサCとの間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するためにこの発明の車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にリプルを緩和する無負荷時の時定数が0.1秒以上のコンデンサによるフィルタを備え、前記第1の電源経路にかかる電圧としての前記コンデンサの電圧と、前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部を有するものである。
この発明によれば、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチとコンデンサ間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。また、フィルタ用のコンデンサの電圧に基づく比較により、パワーラインにかかる電圧が大きく低下するまで待つ必要が無く迅速にライティングスイッチのOFF判定が可能になるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すタイミング図である。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を説明するために示した放電特性グラフである。 この発明の実施の形態2に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。 図6に示す電源部の回路構成の一例を示す回路図である。 放電灯点灯装置に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の一例を示すブロック図である。 電動パワーステアリング制御機器に用いられる従来の車載用電源信号入力回路の一例を示すブロック図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための最良の形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路は、主に、負荷として用いられるHIDバルブ1に電力を供給する、第1のスイッチとしてのライティングスイッチ2を含む第1の電源経路(以下、パワーラインLという)と、主に制御部5に制御用の電力を供給する第2のスイッチとしてのイグニッションスイッチ3を含む第2の電源経路(以下、制御パワーラインIGという)と、パワーラインLと制御パワーラインIGとを電源供給源とし、当該パワーラインLにかかる電圧VLと制御パワーラインIGにかかる電圧VIGとを取得して、VLが下降し、VIGが保持されている場合にライティングスイッチ2のOFFを検出する電圧インタフェース部4および制御部5と、により構成される。
なお、パワーラインLには、その電源経路内で発生するリプルを緩和するフィルタ用の大容量コンデンサCが接続されている。また、DC/DCコンバータ部6は、車載直流電源9の電圧を昇降圧し、DC/ACコンバータ部7は、DC/DCコンバータ部6の出力を交流に変換し、イグナイタ部8は、HIDバルブ1に高圧パルスを印加して始動させ、制御部5は、HIDバルブ1へ供給する電力を制御する、いずれも周知の回路である。
また、通信インタフェース部11は、不図示の他の車載制御装置(ECU)との通信経路となり、制御部5との間でデータ交換を行う機能を有する。
図2は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を説明するために示した波形図であり、(a)はライティングスイッチ2、(b)はパワーラインLにかかる電圧VL、(c)は制御パワーラインIGにかかる電圧VIGのそれぞれを示す。
図2に示されるように、ライティングスイッチ2がON、イグニッションスイッチ3がONの状態において、ライティングスイッチ2をOFFにすれば、制御パワーラインIGにかかる電圧VIGはバッテリ電圧Eと等しくなるが、このとき、フィルタ用の大容量コンデンサCの存在により、パワーラインLにかかる電圧VLは、コンデンサCの電荷を吐き出しながら緩やかに降下する。このため、ライティングスイッチ2のOFFを、あらかじめ設定されたスレッショルド電圧を超えたか否かにより判定するためにはコンデンサCの放電に要する比較的長い時間が必要となる(図2中、Cによる遅延として表記)。
上記したパワーラインLの電圧降下を速やかに検出するために、この発明の実施の形態1では、パワーラインLの電圧VLが低下(VL→VSL)する際に、制御パワーラインIGにかかる電圧VIGが一定の値に保持されていれば、ライティングスイッチ2がOFFされたと判定することとした。このため、電圧インタフェース部4は、ライティングスイッチ2がON、イグニッションスイッチ3がONの状態において、異常が発生しDC/DCコンバータ部6を停止した後にライティングスイッチ2がOFFされた場合に、パワーラインLにかかる電圧VLと制御パワーラインIGにかかる電圧VIGとを測定(取得)し、制御部5がAD変換した後、両電圧を比較することでライティングスイッチ2のOFF判定を行う構成とした。
図3は、この発明の実施の形態1に係る車載用電源信号入力回路の動作を示すフローチャートであり、ここでは、特に、制御部5によるHIDバルブ1の点灯時における処理の流れが示されている。
図3のフローチャートに示されるように、制御部5はHIDバルブ1の点灯開始後、パワーラインL電圧低下ありかを判断し(ステップST301)、電圧低下なしの場合はパワーラインL所定電圧以上かを判断し(ステップST302)、電圧低下ありの場合は制御パワーライン1G電圧低下ありかが判断される(ステップST306)。
制御部5はステップST302、ST306の判断後、ライティングスイッチ2のON/OFF判断を行い、ライティングスイッチON時(ステップST302“所定電圧以上”)には、異常フラグありかを判断し(ステップST303)、異常フラグなしの場合はHIDバルブ1を点灯し(ステップST304)、異常ありかを判断する(ステップST305)。
一方、ライティングスイッチOFF時は異常フラグクリア(ステップST307)後、ステップST303で異常フラグありと判断された場合とともにHIDバルブ1を消灯し(ステップST308)、また、ステップST305で異常ありとの判断により異常フラグセット(ステップST309)を行なってステップST301へ戻る。
HIDバルブ1は、例えば、安定出力の35W点灯時であれば35Wで一定になるように出力が制御され、また、始動直後に急速に光束を立ち上げるときの、例えば、最大出力の75W点灯時であれば75Wの出力になるように制御される、というように、仕様に基づく規定値、もしくは測定された電圧、電流の検出値から状態を判定して動作が決定される。このため、HIDバルブ1が仕様どおりに動作するか否かについて、制御部5で適宜自己診断が行われ、その診断結果がフラグに記憶される。
あるいは、制御部5は、パワーラインLにかかる電圧VLを電圧インタフェース部4経由で取得し、その電圧低下の有無を判定する(ステップST301)。ここで、VLの電圧低下が認められた場合(ステップST305“電圧低下あり”)、制御部5は、更に、制御ラインIGにかかる電圧VIGを、電圧インタフェース部4経由で取得し、その電圧値VIGに変動が無いか否かを判定する(ステップST306)。
ここで、電圧値VIGとして一定の電圧値が保持されていれば(ステップST306“電圧低下なし”)、制御部5は、ライティングスイッチ2がOFFされたと判定してHIDバルブ1を消灯する。
ライティングスイッチ2がOFFされることで、フラグを正常状態に戻す(ステップST307)。このことにより、一過性の異常事態に基づくフェイルセーフによってHIDバルブ1が消灯しているときに、ライティングスイッチ2の短期間のOFF操作によって一過性のフェイルセーフによる消灯状態から脱却することができ、再度のライティングスイッチ2のONによる再点灯操作が可能となり、HIDバルブ1の早急の再点灯が可能になる。
上記した実施の形態1によれば、制御部5が、VL、VIGの両電圧を比較判定するソフトウェアによるライティングOFF判断(ステップST302,ST306)により、パワーラインLにかかる電圧VLが大きく降下するハードウェアによるライティングスイッチOFF(ステップST302)まで待つ必要が無く、速やかにライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。したがって、HIDバルブ1の一過性の異常事態に基づくフェイルセーフによる消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。
なお、上記した実施の形態1では、制御部5が、VL、VIGの両電圧を比較判定することでパワースイッチ2のOFF判定を行うこととしたが、VLの単位時間当たりの電圧低下が、VIGの単位時間当たりの電圧低下より大きい場合にパワースイッチ2のOFF判定を行ってもよい。
具体的に、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGは、電圧変動が含まれるが基本的に電圧値は概ね一定であるのに対し、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLは一様に低下する。したがって、電圧インタフェース部4が両電圧を取得し、制御部5が、両者の単位時間(例えば0.1秒)当たりの電圧低下(傾き:図2のΔVLおよびΔVIG)を演算し、比較すれば、電源Eが供給されていないパワーラインL側の電圧の低下が大きく、当該電圧の低下が所定の電圧値(例えば、1V)以上であれば、ライティングスイッチ2がOFFされたことを即座に判定することができる。
なお、上記した実施の形態1の応用例によれば、所定時間当たりの電圧低下に基づく比較によりライティングスイッチ2のOFF判定を行ったが、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGと、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLとを単純に比較し、その電位差が、例えば、1V等の所定値以上であればライティングスイッチ2がOFFされたと判定してもよい。
上記した実施の形態1の応用例によれば、所定時間当たりの電圧低下に基づく比較により、あるいは単純比較により電位差が所定値以上あったときにライティングスイッチ2のOFF判定を行うことでパワーラインLにかかる電圧が大きく低下するまで待つ必要が無く、速やかにライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。
図4は、フィルタ用コンデンサCの放電特性(曲線)を示すグラフである。図4に示されるように、経過時間に対するコンデンサ電圧VCは時定数との間で、VCexp1/RCの一定の関係をもって変化することが知られている。
すなわち、車載用直流電源Eに接続された制御ラインIGにかかる電圧VIGは、電圧変動が含まれるが、基本的に電圧値は概ね一定であるのに対し、OFFされたライティングスイッチ2側(パワーラインL)にかかる電圧VLは、ライティングスイッチ2に接続されるフィルタ用の大容量コンデンサCの容量と、放電経路のインピーダンスRとによって決まる放電曲線に沿って一様に低下する。このため、パワーラインLにかかる電圧VLの単位時間当たりの電圧低下が、例えば、図4に示されるような所定の放電曲線に沿って低下していた場合にパワースイッチ2のOFFを判定してもよい。この場合は、制御部5は、内蔵のメモリに図4に示されるような放電曲線を予め記憶しておき、当該放電曲線と電圧インタフェース部4を介して取得したパワーラインLにかかる電圧VLと比較することにより、記憶した放電曲線に沿って低下していると判定した場合にパワースイッチ2のOFFを認識することになる。
上記した実施の形態1の更なる応用例によれば、フィルタ用の大容量コンデンサCの放電曲線に基づく比較により、パワーラインLにかかる電圧が大きく低下するまで待つ必要が無く迅速にライティングスイッチ2のOFF判定が可能になる。
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係る車載用電源信号入力回路の内部構成を示すブロック図である。図1に示す実施の形態1との構成上の差異は電源部10にあり、パワーラインLを電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第1の内部電源としてのスイッチングレギュレータ100と、制御パワーラインIGを電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第2の内部電源としてのシリーズレギュレータ110と、により構成される。他の構成は、図1に示す実施の形態1と同様である。
図6に電源部10の回路図の一例が示されている。スイッチングレギュレータ100は、パワーラインLを介して供給される車載用直流電源Eから希望の出力電圧を得る電圧変換装置であり、電圧を変換調整するスイッチング制御部101を備えたDC/DCコンバータであり、ここでは、昇圧(ステップアップ)、および降圧(ステップダウン)が可能なスイッチングレギュレータ100を使用するものとする。このスイッチングレギュレータ100によれば、制御信号によるON/OFFの時間の割合(デューティ比)により出力電圧が決定されることは周知の事項である。また、シリーズレギュレータ110は、負荷(制御部5)に直列に電流制御素子Tr2が接続された、降圧のみ可能な定電圧直流電源回路である。
ここでは、スイッチングレギュレータ100の出力設定電圧をシリーズレギュレータ110の出力設定電圧より高く設計している。すなわち、パワーラインLに含まれるフィルタ用の大容量コンデンサCの電圧がスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧以下になっても、上記したスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧>シリーズレギュレータ110の出力設定電圧の関係を維持することとしている。
図6に示されるように、例えば、スイッチングレギュレータ100の出力設定電圧を例えば8.5V、シリーズレギュレータ110の出力設定電圧を例えば8.4Vとした場合、まず、スイッチングレギュレータ100が8.5Vを出力しようとして、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用コンデンサCの電荷を吐き出し、やがてフィルタ用コンデンサCの電圧が低下して8.5Vを出力できなくなる。このように、フィルタ用のコンデンサCの電荷を使いきってスイッチングレギュレータ100の出力が8.4V以下になったときに、シリーズレギュレータ110が制御用電源としての役割を担い、電力を供給する。
上記のように、スイッチングレギュレータ100をシリーズレギュレータ110より優先的に動作させることで、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCの電荷を速やかに吐き出し、当該コンデンサCの電圧を早々に低下させることができる。このように、ライティングスイッチ2側の電圧が早々に低下すれば、所定の電圧と比較してライティングスイッチ2のOFFを早いタイミングで確実に検出することができる。
なお、電源部10の内部電源を昇降圧型のスイッチングレギュレータ100とすることで、ライティングスイッチ2をOFFにすれば、ライティングスイッチ2に接続されたフィルタ用の大容量コンデンサCに蓄積された電荷は、スイッチングレギュレータ100の昇圧作用により吐き出されるため、当該コンデンサCに蓄積された電荷は早々に放電され、図2に破線(Cの強制放出)で表記されるように電圧降下速度が速くなる。したがって、当該電圧の降下によって、ライティングスイッチ2のOFFを迅速に検出することが容易になる。
上記した実施の形態2によれば、電源部10の内部電源を、ライティングスイッチ2側とイグニッションスイッチ3側の2系統から別個に供給する構成とし、ライティングスイッチ2側に接続されたスイッチングレギュレータ100の出力設定電圧を、イグニッションスイッチ3側に接続されたシリーズレギュレータ110の出力設定電圧より高くすることで、ライティングスイッチ2側の電圧が早急に低下するため、従来における閾値と比較する方式によってもライティングスイッチ2のOFFを早いタイミングで確実に検出することができる。
すなわち、ライティングスイッチ2と、回路内のフィルタ用の大容量コンデンサCとの間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく電源経路の電圧の測定にあたり、当該コンデンサCの電荷を速やかに放電し、電源経路の電圧をライティングスイッチ2のOFFに追従させて信号として入力し、当電源経路の電圧を判定することで、迅速にライティングスイッチ2のOFFを判定するものである。
ライティングスイッチ2のOFFの判定を迅速に行うことで、例えば、放電灯の一過性の異常事態によるフェイルセーフによって放電灯を消灯しているときに、短い時間のライティングスイッチ2のOFF操作によって、一過性のフェイルセーフによる消灯状態を脱却し、再度のライティングスイッチのONによる再点灯操作が可能となりHIDバルブ1の迅速な復旧点灯が可能である。
車両の前照灯として用いられるHIDバルブ1を点灯させる点灯装置には、HIDバルブ1の異常動作発生時に点灯動作を停止するフェイルセーフ機能を有するものがある。HIDバルブ1の異常動作として一般的なのは、早い周期の短い消灯を繰り返す“ちらつき”や、遅い周期で点灯と消灯を繰り返す“点滅”および、振動等を起因にする突発的な“立消え”であり、いずれも、一瞬“消える”ことが異常動作の発端である。なお、HIDバルブ1の外部要因によって発生する消灯を、上記の異常と誤判定する可能性が無いわけではない。HIDバルブ1および点灯装置のいずれにも異常が無く、再度点灯動作を行なえば正常に点灯できることがある。
両者に異常が無いときに再度点灯動作をさせるきっかけは、車両の運転者にとって機能的に自然な操作ができるライティングスイッチ2の再操作であることが好ましい。しかしながら、フィルタ用の大容量コンデンサCが電源回路内に設けられているため、ライティングスイッチ2をOFF操作しても当該操作を早々に放電灯点灯装置が認識するのは困難であったが、上記した実施の形態1、2のように、ライティングスイッチ2のOFF操作を早急に判定できる手段を講じることにより、HIDバルブ1が外部要因により消灯されても早々に復活点灯させることができる好適な放電灯点灯装置を実現できるものである。
なお、この発明は、上記した放電灯点灯装置に限らず、各々のスイッチによって切り離される2系統の電源を使用し、片方の電源に大きな負荷を負わせる、電動パワーステアリング制御装置、エンジン制御装置等の車載制御機器においても直列のダイオードを挿入しない電源経路を有する構成になるため、主に接続する負荷に電力を供給する電源スイッチの短時間のOFFを検出でき、電源経路を制御信号として活用することができる。
以上のように、この発明に係る車載用電源信号入力回路は、主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部と、を有するように構成したので、負荷に電力を供給する電源経路内に含まれる電源スイッチとコンデンサ間にダイオード等の逆流防止素子を介在させることなく、電源スイッチのOFF状態を迅速に判定し、例えば、一過性の異常事態によるフェイルセーフによる放電灯の消灯状態から早々に脱却可能な車載用電源信号入力回路を提供することができる。

Claims (7)

  1. 主に負荷に電力を供給する第1のスイッチを含む第1の電源経路と、
    主に制御用の電力を供給する第2のスイッチを含む第2の電源経路と、
    前記第1の電源経路と第2の電源経路を電源供給源とし、前記第1の電源経路にかかる電圧と前記第2の電源経路にかかる電圧とを取得して、前記第1の電源経路にかかる電圧が下降し、前記第2の電源経路にかかる電圧が保持されている場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出する制御部
    を有することを特徴とする車載用電源信号入力回路。
  2. 前記制御部は、
    前記第1の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下が、前記第2の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下より大きい場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
  3. 前記制御部は、
    前記第1の電源経路にかかる電圧の単位時間当たりの電圧低下が所定の放電曲線に沿って低下している場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
  4. 前記制御部は、
    前記第2の電源経路にかかる電圧と、前記第1の電源経路にかかる電圧の差が所定値以上の場合に、前記第1のスイッチの遮断を検出することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
  5. 前記第1の電源経路を電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第1の内部電源と、前記第2の電源経路を電源供給源として内部の制御用電源電圧を生成する第2の内部電源とを有し、
    前記第1の内部電源の出力設定電圧を前記第2の内部電源の出力設定電圧より高く設定することを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
  6. 前記第1の内部電源を昇降圧型のスイッチングレギュレータで構成し、前記第1の電源経路に含まれるコンデンサの電圧が前記第1の内部電源の出力設定電圧以下になっても、前記第1の内部電源の出力設定電圧>第2の内部電源の出力設定電圧の関係を維持することを特徴とする請求項5記載の車載用電源信号入力回路。
  7. 前記負荷を放電灯とし、前記第1のスイッチをライティングスイッチ、前記第2のスイッチをイグニッションスイッチとしたことを特徴とする請求項1記載の車載用電源信号入力回路。
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