JPWO2009011246A1 - 脆性材料基板の加工方法およびこれに用いるクラック形成装置 - Google Patents

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Abstract

割断面の端面品質が優れ、かつ、直進性が優れた割断を実現することができる脆性材料基板の加工方法を提供する。脆性材料からなる被加工基板をクラックが進行するようにして被加工基板を割断する脆性材料基板の加工方法であって、(a)レーザビームが照射されたときに被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が冷却後の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させる支持基板を被加工基板に固着する工程、(b)被加工基板にレーザビームを相対移動させながら照射し、次いで冷却することにより厚み方向にクラックが進展する縦割れによって被加工基板を割断しながらクラックを進行する工程、(c)支持基板と被加工基板との固着を解除する工程とにより割断する。

Description

本発明は、脆性材料からなる被加工基板(以下、「脆性材料基板」ともいう)に対して軟化点よりも低い温度で加熱されるようにレーザビームを走査しながら照射し、次いで冷却することにより、基板端に形成した初期亀裂を始点としてクラックを進行させ、これにより基板を加工する脆性材料基板の加工方法、および、この加工方法に用いるためのクラック形成装置に関する。
本発明は、特に、脆性材料基板の板厚が薄く、レーザ照射によって基板表面付近に発生した熱がクラック形成時に基板の表面から裏面まで到達してしまう場合の脆性材料基板の加工方法に関する。
本発明でいう「脆性材料基板」には、ガラス基板のほか、石英、単結晶シリコン、サファイヤ、半導体ウエハ、セラミック等の基板が含まれる。以下、主にガラス基板を用いて説明するが、他の脆性材料基板についても同様である。
また、本発明についての説明の便宜上、「クラックの進行」とは、クラックが基板の面方向へ成長することをいい、クラックが基板の厚み方向(深さ方向)へ成長することを「クラックの進展」ということにより、両者を区別することにする。
ガラス基板等の脆性材料基板(以下、単に「基板」ともいう)に対し、レーザビームを走査させながら照射し、基板の軟化点よりも低い温度で加熱すると、加熱領域に圧縮応力が生じる。さらにレーザビームが照射された近傍に冷却媒体を吹き付けて冷却することにより、冷却領域に引張応力が生じる。このように圧縮応力が生じている領域に近接して、引張応力が生じる領域を形成することにより、応力勾配が形成される。
近年、この応力勾配を利用してガラス基板にクラックを形成することにより、基板表面にスクライブ加工を行ったり(例えば特許文献1参照)、フルカット加工を行ったりする加工技術が利用されている(例えば特許文献2、3参照)。
ここで、スクライブ加工とは、基板裏面に達しない深さ(例えば板厚の10〜20%程度の深さ)のクラックを形成することにより、基板にスクライブラインを形成する加工をいう。スクライブ加工の場合、スクライブライン形成後に、スクライブラインに沿ってブレイクバーを押し当てて曲げモーメントを加えるブレイク処理を行うことにより基板を割断することができる。
一方、フルカット加工とは、基板表面から基板裏面に達するクラックを形成する加工であり、ブレイク処理を行うことなく基板を割断することができる。
国際公開番号WO 03/008352公報 特開2004-155159号公報 特開平1-108006号公報
レーザ加熱とその後の急冷により、基板に応力勾配を形成してガラス基板を割断しようとする場合、上述したように、スクライブラインを形成した後にブレイク処理を行うことが必要な割断モード(スクライブ加工モードという)と、ブレイク処理を行わずに基板が割断される割断モード(フルカット加工モードという)とがある。
スクライブ加工モード、フルカット加工モードのいずれが成立するかは、加熱条件(レーザ波長、照射時間、照射パワー、走査速度等)や冷却条件(冷媒温度、吹付量、吹付位置等)などの加工条件にも依存するが、ガラス基板の板厚に大きく依存する。すなわち、ガラス基板の板厚が薄い場合には、スクライブ加工モードが成立する上記加工条件のプロセスウインドウ(正常なスクライブラインを形成することができる各種加工条件の設定可能な範囲)が狭くなり、フルカット加工モードになりやすい。フルカット加工モードでは、ブレイク処理を行う必要がないため、工程が簡略であるという利点が期待されるが、実際には、クラックがまっすぐに進展しない頻度が高い傾向があり、精度のよい割断を期待できない。一方、ガラス基板の板厚が増すにつれて(特に板厚が1mm以上)、フルカット加工モードが困難になり、スクライブ加工モードが成立しやすくなる傾向がある。
加熱条件や冷却条件が極端でない場合には、これら割断モードの相違は、基板の厚さに応じて、加熱、冷却時に生じる応力分布や歪が異なることに起因する。以下、応力分布および歪と割断モードとの関係について説明する。
《厚板基板》
まず、板厚が厚いガラス基板の場合について説明する。ここでいう板厚が厚い場合とは、基板上面にレーザビームが照射され、上面付近に発生した熱(温熱)が基板内に伝達されるときに、基板の板厚が十分厚いために、クラック形成時に熱の伝達が基板の内部でとどまり基板下面まで熱が伝達されることのない場合をいう。具体的には、ガラス基板の場合、1mm以上の板厚になると熱の伝達が基板内部にとどまる傾向がある。
図6は、1mm以上の板厚を有するガラス基板(以下、本明細書では厚板基板という)に対し、レーザ照射および冷却を行うことによりクラックを進展、進行させるときに、基板に生じる応力分布を説明するための模式図であり、図6(a)は基板斜視図、図6(b)はその平面図である。
また、図7(a)、図7(b)および図7(c)は、それぞれ図6のA−A’断面、B−B’断面およびC−C’断面における温度分布と応力分布を説明するための模式図である。なお、別の視点から見れば、図7(a)、図7(b)および図7(c)は、ビームスポットBSおよび冷却スポットCSの通過に起因する同一地点の温度分布および応力分布の時間的な変化を表している。
図6において、レーザビーム照射機構(不図示)から照射されるレーザビームにより、長円状のビームスポットBSが形成される。ビームスポットBSの後方には、冷却機構(不図示)から吹き付けられる冷媒により、円形状の冷却スポットCSが形成される。ビームスポットBSと冷却スポットCSとは、少し距離を隔てた位置関係を維持しつつ、厚板基板GAの上を、予め初期亀裂TRが形成してある一端側から他端側に向けて、割断予定ラインSLに沿って走査される。
このとき、厚板基板GAの上面付近には、ビームスポットBSの通過により加熱された領域近傍に、加熱による膨張の影響で圧縮応力(図中破線矢印で示す)が生じる。次いで、冷却スポットCSの通過により冷却された領域近傍に、厚板基板GAに形成された温度分布に起因する引張応力(図中実線矢印で示す)が生じる。
次に、図7に基づいて厚板基板GAの内部に生じる応力および歪について説明する。
厚板基板GAでは、レーザビームのビームスポットBSの通過による加熱によって、図7(a)に示すように加熱部位HRが基板内部に形成され、加熱部位HRが局所的に膨張することにより、圧縮応力(図中破線矢印で示す)が生じる。
続いて、少し遅れてから冷却スポットCSの通過による冷熱によって、図7(b)に示すように冷却部位CRが表面近傍に形成され、冷却部位CRが局所的に収縮することにより、引張応力(図中実線矢印で示す)が生じる。
厚板基板GAの場合には、加熱部位HRは徐々に基板内部に伝達されるが、基板が厚いためクラック形成時に裏面まで到達することはなく、加熱部位HRが基板内部にとどまった状態になる。
そして、図7(c)に示すように、冷却部位CRの形成により厚板基板GAの表層から徐々に冷熱が伝達されると、冷却部位CRは基板上面近傍(例えば板厚の10%〜20%の深さ)に存在し、その下方に加熱部位HRが存在するようになる。この加熱部位HRは、圧縮応力が発生している部位であるので、基板内部に存在する内部圧縮応力場Hinと言い換えることができる。
厚板基板GAに内部圧縮応力場Hinが形成され、基板の上面近傍に引張応力が形成されることにより、厚板基板GAには、局所的に上に凸となる歪が発生し、引張応力と同じ方向に基板を撓ませる力(図中一点鎖線矢印で示す)が基板上面に発生することになる。なお、図7(c)では、撓みの方向を示すため、便宜上、厚板基板GAに生じる歪による変形を誇張して示している。
その結果、厚板基板GAの上面には、引張応力、および、基板が上に凸となるように撓ませる力により、基板上面から厚み方向(深さ方向)に、垂直なクラックCが形成されやすい状態になる。このように、厚み方向(深さ方向)に進展するクラックが形成されやすい状態(あるいは実際にクラックが形成される状態)を「縦割れ」の状態と称する。縦割れ状態のときに進展するクラックは、割断面が平滑であり(表面の凹凸が小さく)、しかも直進性に優れており、割断面として望ましい。
しかしながら、縦割れ状態の場合、厚板基板GAの内部には、既述のように、内部圧縮応力場Hinが形成されているために、クラックCがこの内部圧縮応力場に到達すると進展が妨げられ、厚板基板GAにおけるクラックCの進展は内部圧縮応力場近傍で停止することになる。
よって、厚板基板GAにおいては、クラックCが裏面に到達するまで進展することが困難となり、基板の上面近傍にクラックが形成されるスクライブ加工となる。換言すれば、スクライブ加工モードは、基板の厚さ方向に形成された温熱と冷熱の温度勾配に起因する応力勾配によってクラックを進展させる加工モードであり、凹凸が少なく直進精度が高い割断面を得ることができる反面、フルカット加工ができない特徴がある。
《薄板基板》
次に、板厚が薄いガラス基板の場合について説明する。ここでいう板厚が薄い場合とは、基板上面にレーザビームが照射され基板上面付近に発生した熱(温熱)が基板内に伝達されるときに、基板の板厚が十分薄いため、クラック形成時に熱が下面に達する場合をいう。具体的には、ガラス基板の場合、1mm未満、特に0.7mm程度の板厚になるとクラック形成時に熱が下面に達する傾向がある。また、当然ながら板厚が薄い場合には、冷却スポットの通過により基板上面に与えられた冷熱がすぐに下面に達することとなる。
図8は、板厚が1mm未満のガラス基板(本明細書では薄板基板という)、例えば0.7mm程度の板厚を有するガラス基板の表面に対し、レーザ照射および冷却を行うことによりクラックを進展、進行させるときに、基板に生じる応力分布を説明するための模式図であり、図8(a)は基板斜視図、図8(b)は平面図である。
また、図9(a)、(b)および(c)は、それぞれ図8のD−D’、断面E−E’および断面F−F’断面におけるレーザ照射後の温度分布と応力分布を説明するための模式図である。
図8において、レーザビーム照射機構(不図示)から照射されるレーザビームにより、長円状のビームスポットBSが形成される。ビームスポットBSの後方には、冷却機構(不図示)から吹き付けられる冷媒により、円形状の冷却スポットCSが形成される。ビームスポットBSと冷却スポットCSとは、少し距離を隔てた位置関係を維持しつつ、薄板基板GBの上を、予め初期亀裂TRが形成してある一端側から他端側に向けて、割断予定ラインSLに沿って走査される。
このとき、薄板基板GBの上面付近には、ビームスポットBSの通過により加熱された領域近傍に、加熱による膨張の影響で圧縮応力(図中破線矢印で示す)が生じる。次いで、冷却スポットCSの通過により冷却された領域近傍に、冷却による収縮の影響で引張応力(図中実線矢印で示す)が生じる。
その結果、薄板基板GBの上面付近には、前方(奥側)が圧縮応力で、後方(手前側)が引張応力である応力勾配が発生する。
この場合、薄板基板GB上面付近における応力分布については、「横割れ」状態(詳細は後述する)、すなわち面方向に進行しようとするクラックが形成されやすい状態になっている。
次に、薄板基板GBの内部に生じる応力および歪について、図9に基づいて説明する。
薄板基板GBでは、基板上面に照射されるレーザビームのビームスポットBSの通過による加熱によって、図9(a)に示すように加熱部位HRが基板内部に形成され、加熱部位HRが局所的に膨張することにより、圧縮応力(図中破線矢印で示す)が生じる。この場合、基板の板厚が薄いために、クラック形成時には加熱部位HRが基板GBの下面に達するようになる。
次いで、冷却スポットCSの通過による冷熱によって、図9(b)に示すように冷却部位CRが表面近傍に形成される。
薄板基板GBの場合は、冷熱部位CRがすぐに基板GBの中央まで達するようになる。
さらに冷熱が伝達されると、図9(c)に示すように、冷却部位CRが薄板基板GBの下面に達する。このように、薄板基板GBでは温熱および冷熱が薄板基板GBの上面から下面に速やかに伝達されるため、基板の厚さ方向の温度勾配に起因する応力勾配を維持することが困難である。また基板の厚さ方向の応力勾配を形成できても、板厚が薄いため温熱および冷熱の範囲がそれぞれ狭いので、それぞれの圧縮応力および引張応力の大きさも限定的になってしまう。従って、薄板基板では、スクライブ加工モードが成立し難く、成立する場合であってもプロセスウインドウ(正常なスクライブラインが形成される各種加工条件の設定可能な範囲)が狭くなるため、安定的な加工が困難である。
このため、薄板基板GBでは、ビームスポットBSによって下面まで加熱された領域と冷却スポットによって下面まで冷却された領域の存在により割断予定ラインに沿って生じる温度勾配に起因する応力勾配によって基板のクラックが進行することとなる。すなわち、加熱部位HRと冷却部位CRとがそれぞれ薄板基板GBの上面から下面まで存在している状態では、加熱部位HRと冷却部位CRの境界付近に薄板基板GBの上面から下面にわたって引張応力が生じることとなる。その結果、薄板基板の上面から下面まで達するクラックが冷却部位CRから加熱部位HRの方向に進行することとなる。従って、フルカット加工モードが成立し易くなる。なお、脆性材料におけるクラックの進行速度は極めて速いので、進行したクラックはすぐに加熱部位HRの近傍に達し、加熱部位HRの圧縮応力によってその進行を停止する。
このように面方向に進行しようとするクラックが形成されやすい状態(あるいは実際にクラックが形成される状態)を「横割れ」の状態と称する。
横割れ状態のときに進行するクラックは、割断面自体は、例えばカッターにより機械的に割断した割断面に比べると滑らかであるが、縦割れによって形成されたクラックと比較して、クラックの直進性が損なわれる場合がある。これは、クラックの進行が加熱部位HR(圧縮応力場)の近傍で停止するときにクラックの先端が僅かにずれること、および横割れ状態のクラックが加熱部位HRおよび冷却部位CRの移動に伴って進行と停止を微細な距離で繰り返すことに起因して、停止する際のクラック先端の位置ずれが累積してしまうためであると考えられる。
上述したように薄板基板GBの場合、横割れ状態による面方向へのクラックの進行が発生しやすい。薄板基板GBに横割れによるクラック進行が生じると、板厚が薄いことから、フルカット加工モードによる割断が実現され易くなりブレイク処理が不要になる反面、縦割れによる割断面と比較した場合に、割断面の凹凸が多く直進性が劣るという課題があった。
そこで、本発明はガラス基板等の脆性材料からなる薄板基板を割断する場合に、割断面の端面品質が優れ、かつ、直進性が優れた縦割れによる割断を、安定的に実現することができる加工方法、および、これに用いるためのクラック形成装置を提供することを目的とする。
また、本発明は脆性材料からなる基板に対し、横割れ状態によるフルカット加工ではなく、また、縦割れ状態によるスクライブ加工でもなく、縦割れ状態によるフルカット加工が可能な加工方法、および、これに用いるためのクラック形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の脆性材料基板の加工方法は、脆性材料からなる被加工基板の上面を、その軟化点より低い温度で加熱されるようにレーザビームを相対移動させながら割断予定ラインに沿って照射し、次いで冷却することにより、割断予定ラインの一端に形成された初期亀裂から割断予定ライン上をクラックが進行するようにして被加工基板にクラックを形成する脆性材料基板の加工方法であって、(a)レーザビームが照射されたときに被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が冷却後の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させる支持基板を被加工基板に固着する工程、(b)被加工基板の上面にレーザビームを相対移動させながら照射し、次いで冷却することによりクラックを進行する工程、(c)支持基板と被加工基板との固着を解除する工程とからなる。
本発明によれば、被加工基板に支持基板を固着する。固着される支持基板は、レーザビームが照射されたときに、被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が冷却後の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させることができる基板である。そして、この支持基板が固着された被加工基板に対し、レーザビームを相対移動させながら割断予定ラインに沿って照射し、次いで冷却を行う。
これにより、被加工基板と支持基板とが固着された合成基板には、厚板基板と類似の温度分布、応力分布を生じさせることができるようになる。その結果、合成基板に対し、スクライブ加工モードを成立させることができるようになり、合成基板の上面(すなわち被加工基板上面)に、スクライブラインが形成されるようになる。
合成基板にスクライブラインが形成された状態を、合成基板の上面を構成する被加工基板に注目して見ると、実質的に、板厚が薄い被加工基板のフルカット加工が縦割れ状態で行われたことになっている。その後、合成基板を構成している支持基板と被加工基板との固着状態を解除する工程を実行することにより、縦割れによりフルカット加工された被加工基板を得ることができる。また、被加工基板の板厚が薄い場合であっても安定的にスクライブ加工モードでクラックを形成できるので、直進性に優れたクラックを形成できる。
本発明によれば、薄板基板である被加工基板を加工する際に、支持基板を固着して合成基板とすることにより、厚板基板に見立てて加工を行うようにしたので、厚板基板と類似の条件で加工(スクライブ加工)を行うことができ、その結果、被加工基板については、実質的に縦割れ状態でのフルカット加工を実現することができるようになる。
これにより、薄板基板を割断する場合に、横割れによるフルカット加工ではなく、縦割れによるフルカット加工またはスクライブ加工が実現されるので、割断面の端面品質および直進性に優れた割断を実現することができる。
(その他の課題解決手段および効果)
上記発明において、被加工基板と支持基板とは、同じ材質を用いてもよい。例えば、被加工基板がガラス基板のときに、支持基板に同じ材質のガラス基板を用いてもよい。
これにより、被加工基板と支持基板とが、実質的に1つの厚板基板を構成することになるので、厚板基板のスクライブ加工モードと等価な割断モードが成立し、被加工基板については縦割れによるフルカット加工を実現することができる。
上記発明において、被加工基板と支持基板とが、実質的に同じ線膨張係数を有する材料であってもよい。
これによれば、被加工基板の下面から支持基板に熱が伝達されるときに、被加工基板側が先に加熱され温度勾配が生じているので、先に被加工基板が膨張するようになり、被加工基板には、撓みによって上に凸の歪が形成されやすくなり、縦割れ状態を発生しやすくすることができる。
上記発明において、被加工基板と支持基板とが、実質的に同じ熱伝導率を有する材料であってもよい。
これによれば、被加工基板下面から支持基板に熱が伝達されるときに、被加工基板が厚板基板である場合と同様の内部圧縮応力場が形成されるので、実質的に厚板基板と同様のスクライブ加工モードが実現でき、被加工基板の縦割れを促進することができる。
《固着方法》
(1)冷凍チャック
また、上記発明の(a)工程において、被加工基板下面と支持基板上面とは氷層を介して固着されるようにしてもよい。
これによれば、被加工基板下面と支持基板上面とを、氷層で固着する冷凍チャックにて固着することができ、その後、氷層を融解することにより、簡単に固着状態を解除することができる。
(2)接着層
また、上記発明の(a)工程において、被加工基板下面と支持基板上面とは接着層を介して固着されるようにしてもよい。
ここで、接着層を形成する接着剤は、基板間を一旦接着した後に、溶剤を用いて溶解することにより、被加工基板を離脱できる材料であればよい。具体的には、ポリイミドなどの熱可塑性樹脂を接着剤として用い、水、アミンまたは水とアミンの混合溶液を溶剤として用いることができる。また、UV光により粘着力低下または剥離する粘着シートなどを用いて被加工基板を支持基板に接着し、UV光を照射して被加工基板を支持基板から離脱することができる。
これによれば、被加工基板下面と支持基板上面とを、接着剤で固着することができ、その後、固着面に溶剤を与えることにより、簡単に固着状態を解除することができる。また、接着層により固着することにより、所定の範囲の被加工基板下面と支持基板上面とをくまなく固着することができる。
《被加工基板》
また、上記発明において、被加工基板がガラス材であり、その板厚が0.01mm以上1mm以下であるのが望ましい。
これによれば、被加工基板は、十分に薄い板厚であり、基板上面にレーザ照射したときに基板下面に熱が伝達されるので、支持基板を被加工基板に固着することによって厚板基板に見立てたスクライブ加工モードを実現することができる。
《クラック形成装置》
また、別の観点からなされた本発明のクラック形成装置は、レーザビーム照射機構と、冷却機構と、レーザビーム照射機構と冷却機構とを被加工基板に対し相対的に移動させる走査機構とを備え、被加工基板の割断予定ラインに沿ってレーザビームのビームスポットが走査されるようにレーザビーム照射機構を被加工基板に対して相対移動させて被加工基板の上面を軟化点以下の温度で加熱し、次いでビームスポットが通過した軌跡に沿って冷却機構を相対移動させて前記基板を冷却することにより割断予定ラインに沿ってクラックを形成する加工を行う脆性材料基板のクラック形成装置において、被加工基板が載置される支持基板と、クラック形成前に被加工基板の下面を支持基板に固着し、クラック形成後に固着状態を解除する着脱手段とを備え、前記支持基板は被加工基板を固着した状態でレーザビームが照射されたときに被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が冷却後の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させる材料で形成されるようにしている。
《作用》
a.支持基板
本発明によれば、支持基板上に被加工基板を載置し、着脱手段により、被加工基板の下面を支持基板に固着する。支持基板は、被加工基板を固着した状態でレーザビームが照射されたときに被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が冷却後の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させる材料で形成されるようにしてある。したがって、支持基板と被加工基板とが固着された合成基板により、厚板基板と類似の温度分布、応力分布を生じさせることができるようになる。その結果、合成基板に対しスクライブ加工モードを成立させることができるようになり、スクライブラインが形成されるようになる。このとき、被加工基板について見ると、スクライブラインにより、被加工基板が実質的に縦割れによるフルカットが実現できていることになる。そして、その後に着脱手段による固着状態を解除することにより、縦割れ状態でフルカット加工された被加工基板を得ることができる。
b.支持基板の材質
上記発明において、支持基板が被加工基板と実質的に同じ材質で形成されるようにしてもよい。
これにより、被加工基板と支持基板とが、実質的に1つの厚板基板を構成することになるので、厚板基板のスクライブ加工モードと等価な割断モードが成立し、被加工基板については縦割れによるフルカット加工を実現することができる。
c.冷凍チャック
また、上記発明において、着脱手段は、支持基板と被加工基板との界面に氷層を形成して固着状態にするとともに氷層を融解して固着状態を解除する冷凍チャックからなるようにしてもよい。
これによれば、冷凍チャックの温度の調整により、簡単に基板の着脱を行うことができる。なお、冷凍チャックの構成については、特に限定されないが、例えば、氷層の生成、氷層の融解にペルチェ素子を用いることにより、ペルチェ素子へ印加する電圧の極性を切り替えることで冷凍と融解とを切り替えることができるので、簡単な装置構成にすることができる。
d.接着剤・溶剤
また、上記発明において、着脱手段は、支持基板と被加工基板との界面に接着剤を供給する接着剤供給機構と、支持基板と被加工基板との界面に接着剤を溶解する溶剤を供給する溶剤供給機構とからなるようにしてもよい。
この場合、接着剤供給機構、溶剤供給機構は、それぞれ支持基板に形成された貫通孔から支持基板の表面上に接着剤、溶剤を供給するようにしてもよい。
また、上記発明において、着脱手段は、支持基板に形成された多数の小孔を介して被加工基板の下面を吸引することが可能な真空チャックからなるようにしてもよい。
ここで、支持基板に形成される多数の小孔は、加熱による被加工基板の反り返りが発生して局所的に分離しないように、隣接する小孔間の距離を小さくすることが必要である。例えば多数の小孔を有する支持基板として、多孔性セラミックのような多孔性部材を支持基板として利用するようにして真空吸着するようにしてもよい。
これによれば、支持基板に形成された多数の小孔による真空吸着により、被加工基板の下面全体を固着することができ、その後、吸引を停止することで固着を解除することができるので、固着操作および分離操作を、簡単に切り換えることができる。
本発明の一実施形態である脆性材料基板の加工方法の工程を示す図。 被加工基板を支持基板に固着して、レーザ照射および冷却を行ったときの応力状態を説明する模式図。 本発明の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図。 本発明の他の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図。 本発明の他の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図。 厚板基板にレーザ照射および冷却を行うことによりクラックを進展、進行させるときの基板に生じる応力分布を説明するための模式図。 図6のA−A’断面、B−B’断面、C−C’断面での応力分布を説明するための模式図。 薄板基板にレーザ照射および冷却を行うことによりクラックを進展、進行させるときの基板に生じる応力分布を説明するための模式図。 図8のD−D’断面、E−E’断面、F−F’断面での応力分布を説明するための模式図。
符号の説明
1、2、3: クラック形成装置
11: 可動部
12: レーザ照射部
13: 冷却部
14: カッターホイール
15: レール
16: 駆動機構
21、31,41: 固定部
22、32、42: 支持基板
23、37、38、44: 弁
24: 水源
25: 水供給機構
26: ペルチェモジュール
27: 熱交換機構
28: 電源
29: 恒温槽
30、30a、30b: 制御部
33、34: 貫通孔
35: 接着剤供給流路
36: 溶剤供給流路
39: 接着剤収納容器
40: 溶剤収納容器
43: 吸引ノズル
45: 真空ポンプ
46: 吸引部
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
〔加工方法〕
最初に、本発明の加工方法について説明する。図1は、本発明の一実施形態である脆性材料基板の加工方法の工程を示す図である。
まず、被加工基板GSとしての薄板基板と、加工治具としての支持基板GTとを用意する(図1(a))。
この支持基板GTは、被加工基板GSに固着しており、レーザビームを照射したときに、被加工基板GSの上面から下面に到達した熱を、被加工基板GSの下面から熱伝導により伝達されるとともに、被加工基板GSに、上に凸となる歪が生じるよう作用させることができる材料、すなわち被加工基板GSに縦割れ状態を誘発することができる材料が用いられる。
具体的には、被加工基板GSがガラス製の薄板基板(たとえば板厚が0.01〜1.0mm)であるとき、支持基板GTに同じ材質であるガラス基板(たとえば板厚が2mm)を用意することにより、実質的にガラス製の厚板基板と同様の熱分布、応力分布を実現できるようにする。なお、ここでいう「同じ材質」とは、ガラス、サファイヤおよびシリコンなどの一般的な名称によって判断される。例えば、メーカー、商品名または仕様の違いなどがあってもガラス材同士であれば「同じ材質」に含まれる。
なお、異なる材質の支持基板GTであっても、実質的に線膨張係数が被加工基板GSと同じ材料や、熱伝導率が被加工基板GSと同じ材料であれば、被加工基板GSに縦割れ状態を誘発させることができる。
また、支持基板GTは、被加工基板GSと同じ大きさか、被加工基板GSよりも大面積であって、被加工基板GSの下面の所定の範囲が固着できるものを用いる。
そして、支持基板GTの上面には、必要な場合に、被加工基板GSを固着するための媒体層Mを設けておく。すなわち、冷凍チャックを利用する場合は水層を形成し、接着剤を利用する場合は接着剤層を形成する。真空チャックを利用する場合は、媒体層Mは必要ない。見かけ上、真空層が媒体層Mとして機能することになる。
なお、被加工基板GSと支持基板GTとを固着させる所定の範囲は、レーザビームの照射による温熱が被加工基板GSから支持基板GTに伝達され、伝達された温熱により支持基板に生じた圧縮応力が被加工基板に作用するに十分な範囲である。従って、凍結させた水層や接着剤層である媒体層Mは、被加工基板GSから支持基板GTへの温熱の伝達および被加工基板GSと支持基板GTとの間の応力を伝達する。なお、真空チャックを用いる場合には、真空層によって互いに固着された被加工基板GSと支持基板GTとの接触によって温熱および応力が伝達される。
被加工基板GSと支持基板GTとを固着させる所定の範囲は、例えば、レーザビームが照射される範囲の周囲に被加工基板GSの厚さに相当する幅を加えた範囲であればビーム照射により与えられた温熱を支持基板に伝達するために必要な範囲となる、またビームスポットが照射される範囲の周囲に被加工基板GSの厚さに相当する幅および支持基板GTの厚さに相当する幅を加えた範囲であれば支持基板に伝達された温熱により圧縮応力が生じる範囲を確実に含む範囲となる。
被加工基板GSと支持基板GTとを固着させる所定の範囲が広いほど、レーザビームの照射によって被加工基板に与えられる温熱が確実に支持基板に伝達され、伝達された温熱による圧縮応力を確実に被加工基板に作用させることができる。一方、レーザビームの照射により被加工基板に過剰な温熱が与えられる場合には、被加工基板GSと支持基板GTとを固着させる所定の範囲がレーザビームの照射範囲よりも狭い場合もありえる。
上記被加工基板GSと支持基板GTとを固着させる所定の範囲は、冷凍チャックを利用する場合は水層の形成範囲または水層を冷凍させる範囲、接着剤を利用する場合は接着剤層を形成させる範囲、真空チャックを形成する場合は真空層が形成される範囲である。なお、被加工基板GSの下面全体を支持基板GTに固着させることとしてもよい。以下、被加工基板GSの下面全体を固着させることとして説明する。
続いて、支持基板GTの上面と被加工基板GSの下面全体とを、媒体層Mを介して固着することにより、基板を張り合わせた合成基板GUにする(図1(b))。
基板の固着に冷凍チャックを利用する場合は、水層を冷凍し、氷層にすることにより固着する。
基板の固着に接着剤を利用する場合は、支持基板GT上に媒体層Mとして塗布した接着剤層の上に、被加工基板GSを載せて密着させる。あるいは、支持基板GTの下面から上面にかけて接着剤を送り出すための貫通孔(不図示)を形成しておき、被加工基板GSを支持基板GTに載置した状態で、貫通孔を介して支持基板GTと被加工基板GSとの界面に接着剤を供給するようにしてもよい。
基板の固着に真空チャックを利用する場合は、被加工基板GSの下面全面が被吸着面となるようにするため、支持基板GTには多孔性セラミック基板を用いる。そして支持基板GTの上に被加工基板GSを載置し、真空ポンプを起動させ、支持基板GTの多孔面を吸着面として被加工基板GSを真空吸着する。
続いて、合成基板GUの上面となる被加工基板GSに設定した割断予定ラインに沿って相対移動させながら、レーザビームW1を照射し、その直後に冷媒W2の吹き付けを行う(図1(c))。
このとき、合成基板GUには、実質的に厚板基板と等価な熱分布、応力分布を形成することができるため、スクライブ加工モードによる加工を行うことができる。すなわち、図2に示すように、レーザビームW1による熱(温熱)の影響により被加工基板GSの下面近傍から支持基板GTの内部に内部圧縮応力場Hinを形成し、この領域に圧縮応力(破線矢印)が働くようにする。また、レーザビームW1による加熱直後の冷媒W2による冷却の影響により、被加工基板GSの上面から内部にかけては、引張応力(実線矢印)が働くようにする。さらに被加工基板GSの上面には、上に凸となる撓みによる力(一点鎖線矢印)が引張応力と同じ方向に働くようにする。
これらの力の作用により、被加工基板GSには、撓みによる力と引張応力とにより、強い縦割れ状態が形成され、クラックCが形成される。このクラックCは、内部圧縮応力場Hinの領域に到達するとそれ以上の進展が阻止される。その結果、被加工基板GSの上面から内部にかけて、クラックCが形成され、さらにクラックCが進展して被加工基板GSの下面に達することで、縦割れによるフルカット加工がなされる。
続いて、支持基板GTと被加工基板GSとの固着状態を解除する(図1(d))。
基板の固着に冷凍チャックを利用している場合は、熱を与えて氷層を融解することにより固着状態を解除する。
基板の固着に接着剤を利用している場合は、接着剤層を溶解するための溶剤を、界面に供給する。そのため、支持基板GTに溶剤を送り出す貫通孔(不図示)を形成しておき、この貫通孔を介して支持基板GTと被加工基板との界面に溶剤を供給する。
基板の固着に真空チャックを利用している場合は、真空ポンプを停止し、支持基板GTの吸着面(多孔面)に空気を送る。
これにより、被加工基板GSを支持基板GTから取り外すことにより、縦割れ状態で割断した被加工基板GSを得ることができる。
なお、上記の方法は被加工基板をフルカット加工する場合のみならず、スクライブ加工する場合にも適用できる。厚板基板をスクライブ加工する場合と同様に、加熱条件や冷却条件などの加工条件を変更することにより、形成されるクラックの深さを調整することができる。
次に、上記脆性材料基板の加工方法による薄板基板の割断を実現するためのクラック形成装置について図面を用いて説明する。
〔装置構成1:冷凍チャック〕
図3は、本発明の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図である。本実施形態では冷凍チャックによりガラス基板(被加工基板)を支持基板に固着する。本実施形態では、支持基板22が、従来のクラック形成装置に被加工基板を載置するために設けられているテーブルとしても機能するので、従来のクラック形成装置に設けられているテーブルは必要ない。本実施形態では、水平に保持されたステージ(図3中では直線で簡略に表示)上に、熱交換機構27、ペルチェモジュール26、支持基板22及び被加工基板を載置した構成としているが、例えば、従来のクラック形成装置に設けられているようなテーブル上に熱交換機構27、ペルチェモジュール26、支持基板22及び被加工基板を載置する構成としてもよい。
クラック形成装置1は、主に、レーザ照射や冷媒吹付けを行う可動部11と、被加工基板50を支持する固定部21とから構成される。
可動部11は、レーザビームのビームスポットBSを照射するレーザ照射部12と、図示しない冷媒源から供給される冷媒(水と空気、ヘリウムガス、Nガス、COガスなど)をノズルから噴射して冷却スポットCPを形成する冷却部13と、初期亀裂TRを形成するカッターホイール14とを一体に支持し、レール15に沿って被加工基板50の上を移動させる駆動機構16とから構成される。
ここで、ガラス基板の割断に用いるレーザ照射部12の光源には、COレーザ、COレーザ、遠赤外線レーザが用いられる(ここでいう遠赤外線レーザには、本来の遠赤外線レーザの他に、レーザ光源ではない遠赤外光源を用いて遠赤外波長の光をレンズ光学系で収束させ、レーザビームによるビームスポットと同様にして照射する場合も含まれるものとする)。なお、被加工基板の基板材料がサファイヤである場合には、COレーザ、遠赤外線レーザが用いられる。また、基板材料がシリコン基板である場合には、YAGレーザ、UVレーザが用いられる。
固定部21は、被加工基板50の下面全体と接した状態で支持する支持基板22と、弁23の開閉制御により水源24から水を供給し、支持基板22の上面を水層で覆う水供給機構25と、支持基板22の下面と接するペルチェモジュール26と、ペルチェモジュール26の下面と接する熱交換機構27とからなり、これらによって固定部21が冷凍チャックとして機能するようにしている。
支持基板22は、被加工基板50と同じ材質であるガラス基板を用いている。支持基板22の厚さは、被加工基板50と支持基板22とを固着し、レーザビームを照射したときに、内部圧縮応力場が形成され、上述したような厚板基板と等価な熱分布、応力分布を生じさせることができる厚さにしてある。
ペルチェモジュール26は、ペルチェ素子を内蔵し、ペルチェ素子には印加電圧の極性の切換が可能な電源28が接続されている。ペルチェ素子への電圧印加により支持基板22と被加工基板50の間の水層を冷凍して氷層にするとともに、極性を切り換えることにより、氷層を融解することができる。
熱交換機構27は、恒温槽29と流路接続され、水を循環することにより、ペルチェモジュール26の下面と熱交換を行う。これにより、氷層を形成するときはペルチェモジュール26の下面から放出される温熱を吸収し、氷層を融解するときはペルチェモジュール26の下面に温熱を与える。
そして、制御部30により、予め設定した制御内容でレーザ照射部12、冷却部13、カッターホイール14、駆動機構16、弁23、電源28が制御される。すなわちレーザ照射部12、冷却部13については、設定した出力でレーザを照射し、設定した流量で冷媒を吹き付ける。カッターホイール14については、設定した押圧力で基板端を押圧する。駆動機構16については、設定した距離を移動する。弁23については、設定した量の水を供給する。電源28については設定した電圧を印加する。
また、固定部21の支持基板22、ペルチェモジュール26、熱交換機構27は、図示しないステージ(図3中では直線で簡略に表示)により二次元方向の位置調整ができるようにしてある。
〔装置構成1の動作〕
クラック形成装置1の動作を説明する。まず、弁23を作動させて水供給機構25から水を供給し、支持基板22の上に水層を形成する。続いて、被加工基板50を支持基板22の上に載せ、電源28から電圧を印加し、水層を凍結して氷層にする。これにより、被加工基板50が支持基板22に固着され、全体として厚板基板と等価に扱うことができる合成基板を形成する。
この状態で、カッターホイール14を作動して、被加工基板50の基板端に初期亀裂TRを形成する。続いて、レーザ照射部12、冷却部13を作動させながら、被加工基板50に設定した割断予定ラインに沿って移動する。その結果、これまで説明したように被加工基板50には強い縦割れ状態が生じ、クラックが形成されて割断される。
続いて、電源28の極性を切り換え、氷層を融解して、被加工基板50と支持基板22とを分離する。
以上の動作により、端面品質が優れ、しかも直進性に優れた割断面が形成される。
〔装置構成2:接着剤〕
図4は、本発明の他の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図である。本実施形態では接着剤を用いてガラス基板を支持基板に固着する。本実施形態では、支持基板32が、従来のクラック形成装置に被加工基板を載置するために設けられているテーブルとしても機能するので、従来のクラック形成装置に設けられているテーブルは必要ない。本実施形態では、水平に支持されたステージ下側又はステージ内部に設けられた接着剤供給通路35又は溶剤供給通路36から供給される接着剤及び溶剤を、ステージを介して又はステージ上面の接着剤供給通路35又は溶剤供給通路36の開口から支持基板32の貫通孔33、34に供給する構造としている。
クラック形成装置2は、主に、レーザ照射や冷媒吹付けを行う可動部11と、被加工基板50を支持する固定部31とから構成される。なお、可動部11については、図3と同じものであるため、同符号を付すことにより説明の一部を省略する。
固定部31は、被加工基板50の下面全体と接した状態で支持する支持基板32と、支持基板32に形成された貫通孔33、34と、接着剤供給流路35、溶剤供給流路36、弁37、38、接着剤収納容器39、溶剤収納容器40とからなる。
支持基板32は、被加工基板50と同じ材質であるガラス基板を用いている。支持基板32の厚さは、被加工基板50と支持基板32とを固着し、レーザビームを照射したときに、内部圧縮応力場が形成され、上述したような厚板基板と等価な熱分布、応力分布を生じさせることができる厚さにしてある。
支持基板32の貫通孔33は、接着剤供給流路35と接続され、弁37の開閉操作により接着剤が被加工基板50と支持基板32との界面に送られるようにしてある。また、貫通孔34は、溶剤供給流路36と接続され、弁38の開閉操作により溶剤が被加工基板50と支持基板32との界面に送られるようにしてある。
そして、制御部30aにより、予め設定した制御内容でレーザ照射部12、冷却部13、カッターホイール14、駆動機構16、弁37、38は制御される。すなわちレーザ照射部12、冷却部13については、設定した出力でレーザを照射し、設定した噴射量で冷媒を吹き付ける。カッターホイール14については、設定した押圧力で基板端を押圧する。駆動機構16については、設定した距離を移動する。弁37、38については、設定した量の接着剤、溶剤を供給する。
また、固定部31の支持基板32は、図示しないステージ(図4中では直線で簡略に表示)により二次元方向の位置調整ができるようにしてある。
クラック形成装置2の動作を説明する。まず、被加工基板50を支持基板32の上に載せ、弁37を作動させて支持基板32と被加工基板50の界面に接着剤を供給する。このとき、被加工基板50の上面を図示しない押圧部材で支えるようにするのが望ましい。そして接着剤により基板どうしが固着されるまで待つ。
基板が固着すると、カッターホイール14を作動して、被加工基板50の基板端に初期亀裂TRを形成する。続いて、レーザ照射部12、冷却部13を作動させながら、被加工基板50に設定した割断予定ラインに沿って移動する。その結果、これまで説明したように被加工基板50には強い縦割れ状態が生じ、クラックが形成されて割断される。
続いて、弁37を作動させて支持基板32と被加工基板50の界面に溶剤を供給する。そして基板どうしが分離されるまで待つ。
以上の動作により、ガラス基板に対し、端面品質が優れ、しかも直進性に優れた割断面の加工を実現することができる。
〔装置構成3:真空チャック〕
図5は、本発明の他の一実施形態であるクラック形成装置の概略構成を示す図である。本実施形態では真空チャックによりガラス基板を支持基板に固着する。本実施形態では、支持基板42が、従来のクラック形成装置に被加工基板を載置するために設けられているテーブルとしても機能するので、従来のクラック形成装置に設けられているテーブルは必要ない。本実施形態では、水平に保持されたステージ(図5中には記載なし)上に、真空装置の平板状の吸引部46及び支持基板42を載置する構成としているが、真空吸引機構を有する多孔テーブルを備えたクラック形成装置の場合には、真空吸引機構を有する多孔テーブルを真空装置の吸引部46として利用し、その上に支持基板42を固着させる構成としてもよい。
クラック形成装置3は、主に、レーザ照射や冷媒吹付けを行う可動部11と、被加工基板50を支持する固定部41とから構成される。なお、可動部11については、図3、図4と同じものであるため同符号を付すことにより説明の一部を省略する。
固定部41は、被加工基板50の下面全体と接した状態で被加工基板50を支持する多孔性の支持基板42と、支持基板42を固定し、支持基板42の下面から支持基板42の微細な孔を介して被加工基板50を吸引するための吸引ノズル43と、弁44と、真空ポンプ45とからなる。
支持基板42は、多孔質セラミックを用いる。この多孔質セラミックは、被加工基板50と支持基板42とを固着し、レーザビームを照射したときに、内部圧縮応力場が形成され、上述したような厚板基板と等価な熱分布、応力分布を生じさせることができるものであればよい。例えば、被加工基板50がガラス基板の場合、支持基板42としてアルミナセラミックを用いることができる。
吸引ノズル43は、支持基板42と接する面に、多数の孔が形成された金属製の中空容器であり、弁44を介して真空ポンプ45に接続される。
そして、制御部30bにより、予め設定した制御内容でレーザ照射部12、冷却部13、カッターホイール14、駆動機構16は制御される。すなわちレーザ照射部12、冷却部13については、設定した出力でレーザを照射し、設定した風量で冷媒を吹き付ける。カッターホイール14については、設定した押圧力で基板端を押圧する。駆動機構16については、設定した距離を移動する。
また、固定部31の支持基板32は、図示しないステージにより二次元方向の位置調整ができるようにしてある。
クラック形成装置3の動作を説明する。まず、被加工基板50を支持基板42の上に載せ、弁44を開状態にして、被加工基板50を支持基板42に真空吸着する。
被加工基板50が支持基板42に固着すると、カッターホイール14を作動して、被加工基板50の基板端に初期亀裂TRを形成する。続いて、レーザ照射部12、冷却部13を作動させながら、被加工基板50に設定した割断予定ラインに沿って移動する。その結果、これまでに説明したように被加工基板50には強い縦割れ状態が生じ、クラックが形成されて割断される。
続いて、弁44を閉状態にして、図示しないリーク弁を作動し、吸引ノズル43の内部を大気圧状態に戻す。
以上の動作により、ガラス基板に対し、端面品質が優れ、しかも直進性に優れた割断面の加工を実現することができる。
なお、上述したクラック形成装置1、クラック形成装置2およびクラック形成装置3では、レーザ照射部12、冷却部13およびカッターホイール14が、固定された被加工基板50および支持基板(22、32,42)に対して移動可能に設けられることとしたが、これに代えて、固定されたレーザ照射部12、冷却部13およびカッターホイール14に対して被加工基板50および支持基板(22、32,42)を移動可能に設けることとしてもよい。
本発明は、ガラス基板等を割断加工する場合であって、端面品質の優れた加工が求められ、また、直進性に優れた加工が求められるクラック形成装置に利用される。

Claims (14)

  1. (a)脆性材料からなる被加工基板の裏面に支持基板を固着し、前記被加工基板の表面上の割断予定ラインの一端に初期亀裂を形成する工程、又は表面上の割断予定ラインの一端に初期亀裂が形成された脆性材料からなる被加工基板の裏面に支持基板を固着する工程、
    (b)前記初期亀裂から前記割断予定ラインに沿ってレーザビームを相対移動させながらレーザ照射を行うことにより、被照射部分を前記被加工基板の軟化点よりも低い温度に加熱するとともに、前記レーザ照射に追随させて被加熱部分の冷却を行うことにより、前記レーザ照射による熱が前記被加工基板の被照射部分から裏面に伝導し、さらに前記被加工基板の裏面から支持基板に伝導し、前記支持基板が前記被加工基板の裏面に対して前記割断予定ラインに沿って凸となる歪みを生じさせ、前記初期亀裂から前記割断予定ラインに沿って被加工基板の表面から裏面に進展するクラックを進行させる工程、及び
    (c)前記被加工基板と前記支持基板との固着を解除する工程
    とからなる被加工基板の加工方法。
  2. 被加工基板がガラス基板であり、その板厚が0.01mm以上1mm以下である請求項1に記載の加工方法。
  3. 支持基板がガラス基板である請求項1又は2に記載の加工方法。
  4. 被加工基板と支持基板とが、同じ材質である請求項1に記載の加工方法。
  5. 被加工基板と支持基板とが、実質的に同じ線膨張係数を有する材料である請求項1に記載の加工方法。
  6. 被加工基板と支持基板とが、実質的に同じ熱伝導率を有する材料である請求項1に記載の加工方法。
  7. (a)工程において、被加工基板裏面と支持基板とは氷層を介して固着される請求項1〜請求項6のいずれかに記載の加工方法。
  8. (a)工程において、被加工基板裏面と支持基板とは接着層を介して固着される請求項1〜請求項6のいずれかに記載の加工方法。
  9. レーザビーム照射機構と、冷却機構と、レーザビーム照射機構と冷却機構とを被加工基板に対し相対的に移動させる走査機構とを備え、被加工基板の割断予定ラインに沿ってレーザビームのビームスポットが走査されるようにレーザビーム照射機構を被加工基板に対して相対移動させて被加工基板の上面を軟化点以下の温度で加熱し、次いでビームスポットが通過した軌跡に沿って冷却機構を相対移動させて前記基板を冷却することにより割断予定ラインに沿ってクラックを形成する加工を行う脆性材料基板のクラック形成装置において、
    被加工基板が載置される支持基板と、
    クラック形成前に被加工基板の下面を支持基板に固着し、クラック形成後に固着状態を解除する着脱手段とを備え、
    前記支持基板は被加工基板を固着した状態でレーザビームが照射されたときに被加工基板の上面から下面に到達する熱を被加工基板の下面から熱伝導により伝達されるとともに、上に凸となる歪が支持基板上面の割断予定ライン近傍に生じるよう作用させる材料で形成されることを特徴とするクラック形成装置。
  10. 支持基板が被加工基板と実質的に同じ材質で形成される請求項9に記載のクラック形成装置。
  11. 着脱手段は、支持基板と被加工基板との界面に氷層を形成して固着状態にするとともに氷層を融解して固着状態を解除する冷凍チャックからなることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のクラック形成装置。
  12. 着脱手段は、支持基板と被加工基板との界面に接着剤を供給する接着剤供給機構と、支持基板と被加工基板との界面に接着剤を溶解する溶剤を供給する溶剤供給機構とからなることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のクラック形成装置。
  13. 接着剤供給機構、溶剤供給機構は、それぞれ支持基板に形成された貫通孔から支持基板の表面上に接着剤、溶剤を供給することを特徴とする請求項12に記載のクラック形成装置。
  14. 着脱手段は、支持基板に形成された多数の小孔を介して被加工基板の下面を吸引することが可能な真空チャックからなることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のクラック形成装置。
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