JPWO2009001673A1 - Atp含有免疫アジュバント - Google Patents

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Abstract

本発明は、優れた抗体産生増強機能を有しかつ安全性の高い、免疫アジュバントおよびこれを含むワクチン組成物に関する。より詳しくは、本発明は、ATP、またはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有するその誘導体を有効成分として含んでなる免疫アジュバントおよびそのワクチン組成物に関する。

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくはその誘導体を含んでなる免疫アジュバントおよびこれを含むワクチン組成物に関する。
背景技術
外来のタンパク質、多糖類等の抗原物質は、感染症等の治療または予防において、ワクチンとして生体に接種されることが知られている。しかしながら、抗原物質により惹起される生体の抗体産生の量は、疾患に対する生体の防御の観点からは、十分なレベルに達しないことがしばしば問題となる。
ワクチンの免疫原性を高めることを目的として、抗原物質と共に生体に投与される免疫アジュバントの開発が従前行われている。
従前の免疫アジュバントとしては、例えば、フロイントアジュバント、アルミニウム塩(アルム)、ウィロソーム(virosome)、エキソトキシン、MF59、サポニン、LPS、サイトカイン、CpGオリゴヌクレオチド等が挙げられる(Expert. Rev. Vaccine, Vol.2(2), 167-188(2003))。しかしながら、これら従前の免疫アジュバントは、重篤な副作用を生じるか、あるいは、免疫増強作用が十分とはいえず、適用しうる疾患も限定されている。
また、経皮ワクチンは血液中のIgG抗体の産生を顕著に増加させ、感染症等の治療または予防において有用であるとされている。しかしながら、病原体の侵入口である粘膜における経皮ワクチンの防御能は一般に低く、これを補う経皮投与用のアジュバントが必要とされている。経皮投与に好適な従前のアジュバントとしては、例えば、コレラトキシン等が報告されている(Vaccine, Vol.23, 2511-2519(2005), Vaccine, Vol.24, 6110-6119(2006))。しかしながら、コレラトキシンは、動物実験ではアジュバント効果が認められる一方、臨床試験において十分なレベルの免疫応答を誘導しうるアジュバント効果が認められていない。
したがって、生体の抗体産生を効果的に増加させる機能を有する、優れた新規免疫アジュバント、およびこれを用いたワクチン組成物を創出することが依然として望まれるといえる。
発明の概要
本発明者らは、今般、ATPが、抗原物質に対する抗体産生を効果的に増加させる機能を有する、優れた免疫アジュバントとして使用できるとの知見を得た。
本発明は、かかる知見に基づくものである。
したがって、本発明は、抗体産生を効果的に増加することができる、優れた新規免疫アジュバントおよびこれを含むワクチン組成物を提供することをその目的とする。
そして、本発明による免疫アジュバントは、ATP、またはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体を含んでなることを特徴とする。
また、本発明によるワクチン組成物は、ATP、またはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体と、抗原物質とを含んでなることを特徴とする。
本発明による免疫アジュバントは、生体における抗原物質に対する抗体産生を顕著に増加させる機能を有し、各種疾患の免疫による治療または予防において有利に利用することができる。また、本発明による免疫アジュバントは、ATP等を有効成分とすることから、生体に対して安全な免疫アジュバントとして有利に利用できる。
図1は、本発明による免疫アジュバントを用いた場合のELISAによる抗体産生量の測定結果を示す。また、参考例として、コレラトキシンを用いた場合あるいは免疫アジュバントなしの場合のELISAによる抗体産生量の測定結果を示す。 図2は、本発明による免疫アジュバントを用いた場合の血液サンプル中のIgG1/IgG2a値を示す。また、参考例として、コレラトキシンを用いた場合あるいは免疫アジュバントなしの場合の血液サンプル中のIgG1/IgG2a値を示す。
発明の具体的説明
定義
本明細書において、「免疫アジュバント」とは、抗原物質と共に生体に投与された場合、その抗原物質に対する免疫応答を増加させる物質を意味する。
また、「生理学的機能を有するその誘導体」とは、ATPの有する生理学的機能を低下させることのない、ATPの化学誘導体を意味し、例えば、生体内で変換されてATPを生じる化合物を包含する。
また、「機能的に同等な活性を有するペプチド」とは、以下のようなものをいう。
ペプチドには、それをコードする遺伝子の多型や変異の他、生体内、精製中の修飾反応、あるいは人為的な操作等によって、そのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失もしくは付加等の変異が起こりうるが、それにもかかわらず、変異を有しないペプチドと実質的に同等の生理、生物学的活性を示すものがあることが知られている。このように構造的な差異があっても、変異を有しないペプチドと実質的に同等の機能を有するものを「機能的に同等の活性を有するペプチド」という。
また、「アルキル」、「アルコキシ」、「アルケニル」または「アルキニル」という語は、基が直鎖状、分枝鎖状、または環状のアルキル、アルコキシ、アルケニルまたはアルキニルを意味する。
また、特に断らない限り、「アリール」とは、フェニルまたはナフチルを意味し、「ヘテロアリール」という語は、特に断らない限り、1−3個の窒素、酸素若しくは硫黄原子を含む5−6員ヘテロアリール(5−6員環芳香族複素環基)を意味する。
また、「治療」とは、確立された病態を改善することを意味し、「予防」とは、将来における病態の確立を防止することを意味する。
また、「ヒストンH1様抗原」とは、ハイブリドーマ 1F5、ハイブリドーマ 3F2、ハイブリドーマ 15F11、ハイブリドーマ 17C2またはハイブリドーマ 16G9により産生されるモノクローナル抗体によって、脾細胞の細胞膜において認識される抗原を意味する。ここで、上記ハイブリドーマ 1F5、ハイブリドーマ 3F2、ハイブリドーマ 15F11、ハイブリドーマ 17C2またはハイブリドーマ 16G9は、原寄託日を2004年8月19日として、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(住所:日本国 茨城県つくば市東1−1−1 中央第6)において、受託番号FERM BP−10409、受託番号FERM BP−10410、受託番号FERM BP−10411、受託番号FERM BP−10412または受託番号FERM BP−10413のもと寄託されている。
免疫アジュバント
本発明による免疫アジュバントは、上述の通り、ATP(アデノシン三リン酸)、またはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物、もしくは生理学的機能を有するその誘導体を含んでなることを一つの特徴とする。
ATPは、生体で用いられるエネルギーの保存および利用に関与するヌクレオチドとして知られている。かかるATPを免疫アジュバントとして用いた場合、Th2細胞が優位な状態の液性免疫を惹起し、抗体産生を効果的に増加させうることは意外な事実である。本発明によれば、かかるATPまたはその誘導体を免疫アジュバントとして用い、抗体産生を効果的に増加させることが可能である。
本発明におけるATPは、塩の形態で用いることができる。その塩としては、例えば、薬学的に許容な非毒性塩が挙げられる。それらの塩の好適な例としては、例えば、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩、有機塩基類の塩等が挙げられる
また、ATPは、その溶媒和物として用いることができる。好ましい溶媒和物としては、例えば、水和物またはエタノ−ル和物等の有機溶媒和物が挙げられる。
また、本発明においては、生理学的機能を有するATP誘導体を免疫アジュバントとして用いてもよい。上記誘導体の好適な例としては、エステルまたはアミド等が挙げられる。かかるエステルまたはアミドは、当該技術分野の公知の手法により合成することができる。
上記エステルは、ATPに含まれる1以上の水酸基がエステル基に変換された化合物であることが好ましい。上記エステルの好適な例としては、アルキルエステル、アルケニルエステル、アルキニルエステル、アルコキシアルキルエステル、ヘテロアリールエステル、アリールエステル、アラルキルエステルのようなカルボン酸エステル、スルホネートエステル、アミノ酸エステル、ならびにモノ−、ジ−、またはトリ−ホスホネートエステルがある。さらに好ましい態様によれば、上記エステル基は、生体内で水酸基に変換し得る基である。
また、上記アミドは、ATPに含まれるアミノ基がアミド基に変換された化合物であることが好ましい。上記アミドの好適な例としては、アルキルアミド、アルケニルアミド、アルキニルアミド、アルコキシアルキルアミド、ヘテロアリールアミド、アリールアミド、アラルキルアミド等が挙げられる。さらに好ましい態様によれば、上記アミド基は、生体内でアミノ基に変換し得る基である。
上記エステルまたはアミドにおいては、いずれのアルキル、アルケニルまたはアルキニルも炭素原子を1〜6個、好ましくは1〜4個含んでいるのが遊離である。また、いずれのアリールもフェニル基を含んでいるのが有利である。
また、エステルまたはアミドに含有される官能基の1以上の水素原子は置換されていてもよく、かかる置換基としては、好ましくは水酸基またはハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素等)等である。
また、ATP誘導体の生理学的機能のうち、免疫アジュバント活性は、当業者に周知の方法により確認することができる。例えば、抗原物質と、ATP誘導体とを生体に投与すると、抗原物質に対する抗体の力価が上昇する。この抗体の力価と、ATPを免疫アジュバントとして用いた際のそれとを比較することにより、ATP誘導体の免疫アジュバント活性を確認することができる。
本発明による免疫アジュバントは、ATP等の抗体産生増加効果を妨げない限り、他の成分を含んでいてもよい。かかる他の成分としては、例えば、結合剤、着色剤、乾燥剤、防腐剤、湿潤剤、安定剤、賦形剤、接着剤、可塑剤、粘着付与剤、増粘剤、パッチ材料、軟膏基材、角質除去剤、塩基性物質、吸収促進剤、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、界面活性剤、水、緩衝剤等が挙げられるが、好ましくは緩衝剤、軟膏基材、脂肪酸、防腐剤、塩基性物質または界面活性剤である。
本発明による免疫アジュバントにおけるATP等の含有量は、用いられる抗原物質の性質、必要とされる抗体産生量、投与形態等を勘案して適宜決定されてもよく、例えば、1〜100重量%である。本発明による免疫アジュバントは、ATP等および上述のような各種成分を適宜混合することにより製造される。
また、免疫アジュバントとしてのATP等の上記効果は、とりわけ経皮ワクチンとともに用い、各種疾患の予防または治療に利用する際に有利である。したがって、本発明による免疫アジュバントは、好ましくは、経皮投与用アジュバントとして利用される。
ワクチン組成物
本発明による免疫アジュバントは、生体に投与するに際し、抗原物質と別に投与してもよいが、抗原物質とともに、ワクチン組成物として投与することができる。
上記ワクチン組成物における抗原物質としては、対象疾患、患者の性質等に応じて適宜選択してよく、ATPまたはその誘導体とともに免疫応答を誘導しうる限り特に限定されないが、好適な例としては、ペプチド、蛋白質(糖タンパク質、リポ蛋白質等)、炭水化物(多糖類等)、脂質(糖脂質等)、核酸(オリゴヌクレオチド、1本鎖DNA、2本鎖DNA、RNA、プラスミドDNA等)、またはトキソイド等が挙げられるが、好ましくはペプチドまたは蛋白質である。
また、上記抗原物質は、天然由来のものであってもよく、または化学合成やDNA組み換え技術により製造されるものであってもよい。かかる抗原物質としては、ウイルス由来抗原(リコンビナントウイルス、ウイルス溶解産物、ウィロソーム(virosome)等のウイルス類似体等)、細菌由来抗原(バクテリア溶解産物等)、癌関連抗原(癌細胞溶解産物等)等が挙げられる。
また、上述のような抗原物質は、複数の種類を組み合わせて用いてもよく、本発明にはかかる態様も包含される。また、本発明によるワクチン組成物は、抗原物質の種類、性質等に応じて、種々の疾患の治療または予防に用いることができる。上記抗原物質として、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導しうるものを用いる場合、本発明によるワクチン組成物は、生体、とりわけ臓器移植患者における移植拒絶の予防または治療において有利である。したがって、本発明の別の好ましい態様によれば、ワクチン組成物は、移植拒絶の予防または治療に用いられる。
そして、本発明の好ましい態様によれば、抗原物質は、以下の(a)および(b)から選択されるペプチドを含んでなる:
(a)SSVLYGGPPSAA(配列番号1)で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、
(b)SSVLYGGPPSAA(配列番号1)で表されるアミノ酸配列において、1個もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失もしくは付加したアミノ酸配列からなるペプチドであって、上記(a)に記載のペプチドと機能的に同等の活性を有する、ペプチド。
上記抗原物質は、生体において、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導する上で、とりわけ有利である。
また、上記(b)に記載のペプチドにおいて、「1もしくは数個」の範囲は、好ましくは1〜3個、より好ましくは1〜2個程度を意味する。
上記(b)に記載のペプチドが(a)に記載のペプチドと機能的に同等の活性を有するか否かの確認は、例えば、ペプチドの生体への投与により産生される抗体量をELISA法等により測定する手法や、その抗体の免疫抑制機能を混合リンパ球培養反応(MLR反応;mixed lymphocyte reaction)により比較する手法等の公知のアッセイ方法により行うことができる。上述の抗原物質およびそのアッセイ方法の詳細は、本発明者らによるWO2006/205580号公報に記載されており、同文献の内容は引用することにより本明細書の一部とされる。
上記ペプチドの他、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導しうる抗原物質として好適な例としては、WO2006/205580号公報に記載のものが挙げられ、具体的には、ヒストンH1、ヒストンH1様抗原、またはNYQTYTPRPPHS(配列番号2)、VTNNQTSPRWEI(配列番号3)、WKPVSLTLHTHP(配列番号4)、もしくはHATGTHGLSLSH(配列番号5)で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、または該ペプチドと機能的に同等の活性を有するペプチドアナログ、あるいはこれらを含んでなる複合体または混合物等が挙げられる。上記ペプチドアナログとは、例えば、上記(b)のペプチドと同様な置換、欠失もしくは付加を有するペプチドアナログが挙げられる。
また、本発明の好ましい態様によれば、ワクチン組成物は、薬学的に許容可能な担体をさらに含んでなる。また、抗原物質が低分子量である場合、とりわけ、担体と抗原物質とを結合した複合体を生体へ投与することが、免疫応答を効果的に誘導する上で有利である。したがって、本発明のより好ましい態様によれば、上記担体は、抗原物質と結合している。そして、上記担体としては、好ましくは、キーホールリンペットヘモシアニン(Keyhole limpet hemocyanin;KLH)、オボアルブミン(Ovalbumin;OVA)またはウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin;BSA)であり、より好ましくはKLHである。
また、本発明のさらに好ましい態様によれば、抗原物質は、上記(a)または(b)に記載のポリペプチドと、KLH、OVAおよびBSAから選択される担体との結合体である。また、さらに好ましい態様によれば、抗原物質は、上記(a)または(b)に記載のポリペプチドと、KLHとの結合体である。また、別の好ましい態様によれば、抗原物質は、ヒストンH1またはヒストンH1様抗体と、KLH、OVAおよびBSAから選択される担体との結合体である。
上述の抗原物質を人為的に合成する場合には、例えば、ペプチド固相合成法、ペプチド液相合成法等の公知のペプチド合成技術を使用することが可能である。また、抗原物質と、担体とを結合する手法としては、抗原物質の免疫原性を妨げない限り特に限定されないが、例えば、EDC(Ethylenedichloride)、DCC(dicyclohexyl carbodiimide)、DIC(1,3-diisopropyl carbodiimide)等の脱水縮合剤、グルタルアルデヒド、マレイミド、マレイミドベンゾイルオキシコハク酸等の架橋剤、PEG、リンカーペプチド等のリンカーを用いて、抗原物質と、担体とを結合させる手法が挙げられる。そして、本発明の好ましい態様によれば、抗原物質と、上記担体とは、カルボジイミドまたはグルタルアルデヒドを介して結合している。このようなペプチドと担体との結合体の製造方法は、例えば、「ペプチド合成の基礎と実験」泉屋 信夫他著、丸善株式会社)に記載の方法を参照されたい。
また、本発明によるワクチン組成物は、上記の他の成分をさらに含んでいてもよい。かかる他の成分の好適な例としては、スーパー抗原、サイトカイン、コレラトキシンもしくはその変異体、易熱性エンテロトキシンもしくはその変異体、およびCpGオリゴヌクレオチド等が挙げられる。上記成分の添加は、抗原物質の免疫原として機能をさらに増強する上で有利である。
また、本発明によるワクチン組成物における抗原物質の量は、対象疾患に対する免疫学的有効量であれば特に限定されないが、このような抗原物質の具体的な量の設定は、生体の年齢や体重、疾患の性質・進行状況等に応じて、医師等の当業者により適宜行われる。そして、上記ワクチン組成物における抗原物質の量は、例えば、1〜50重量%することができる。
また、上記ワクチン組成物における免疫アジュバントの量もまた、生体における抗原物質に対する免疫反応を増強させる有効量を勘案して、生体における抗体産生量等を指標として当業者により適宜決定されてよく、例えば、1〜50重量%である。
用途
また、上述のようなワクチン組成物は、製剤技術分野の公知手法により、例えば、液剤、懸濁剤、軟膏、粉末、ローション剤、W/Oエマルジョン、O/W型エマルジョン、乳剤、クリーム剤、パップ剤、貼付剤、ゲル等の形態に調製し、好ましくは医薬として用いられる。したがって、本発明の別の態様によれば、上記ワクチン組成物を含んでなる医薬組成物が提供される。また、本発明によるワクチン組成物は、経皮投与した場合、顕著に抗体産生を誘導しうる。したがって、本発明の別の好ましい態様によれば、上記ワクチン組成物は経皮吸収製剤の形態で提供される。
また、本発明におけるATPまたはその誘導体は、上述の通り、抗原物質とともにワクチン組成物として、あるいは抗原物質とは別製剤の免疫アジュバントとして生体に投与され、生体における抗体産生量を顕著に増加させうる。したがって、本発明の別の態様によれば、抗原物質に対する生体の抗体産生量を増加する方法であって、免疫学的有効量の抗原物質と、免疫アジュバントとしての有効量の、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体とを、同時にまたは順次に生体に投与することを含んでなる方法が提供される。
また、本発明による免疫アジュバントと、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導しうる抗原物質とを生体に投与する場合、移植拒絶の治療または予防を効果的に行うことができる。したがって、本発明の別の態様によれば、生体における移植拒絶を抑制する方法であって、免疫学的有効量の上記抗原物質と、免疫アジュバントとしての有効量の、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体とを、同時にまたは順次に生体へ投与することを含んでなる方法が提供される。上記方法における抗原物質は、ワクチン組成物における、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導しうる抗原物質と同様である。
上記ATPの免疫アジュバントとしての有効量、および抗原物質の免疫学的有効量は、抗体物質の種類・性質や、生体の種、年齢および体重および状態、疾患の種類、投与時期、投与方法等を勘案して、さらには生体における抗原物質に対する抗体量を指標として、当業者により適宜決定される。
また、本発明の抗原物質、免疫アジュバントまたはワクチン組成物を生体に投与する方法としては、患者の状態、疾患の性質等に応じて適宜選択できるが、例えば、腹腔内投与、皮下注射、皮内注射、貼付等の経皮投与、経鼻投与、経口投与、経粘膜投与(経直腸、経膣投与、経角膜投与等)等が挙げられるが、好ましくは経皮投与である。また、他の方法としては、免疫担当細胞と、免疫アジュバントおよび抗原物質等とを体外で混合してから生体に投与し、体内における免疫反応を刺激する方法等が挙げられる。上記免疫担当細胞としては、例えば、ランゲルハンス細胞、樹上細胞等の抗原提示細胞等が挙げられる。
また、本発明のさらに別の態様によれば、免疫アジュバントの製造における、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体の使用が提供される。また、本発明のさらに別の態様によれば、生体における移植拒絶の治療または予防剤の製造における、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体と、免疫抑制活性を有する抗体の産生を誘導しうる抗原物質との組み合わせの使用が提供される。
また、本発明における生体としては、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくはヒト、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、イヌまたはネコであり、より好ましくはヒトである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
試験例1:免疫アジュバントによる抗体産生量の増加の確認
ATPを抗原物質と共に投与した場合の抗体産生量を確認するため、以下の手順に従って試験を行った。なお、試験における参考例としては、抗原物質のみを投与した場合、および抗原物質と粘膜免疫アジュバントであるコレラトキシンとを共に投与した場合を選択した。
抗原物質および免疫アジュバントの調製
抗原物質としては、配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するペプチドと、該ペプチドおよびKLHの複合体との混合物を使用した。
抗原物質の調製においては、まず、配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するペプチドは、Fmocペプチド固相合成法(製造装置;ABI430型アプライバイオシステムズ社製)により合成した。さらに、上記ペプチドおよびKLH(SIGMA社製)の複合体は、上記ペプチド 5mg、KLH 約20mgおよびグルタルアルデヒド 30μg(片山化学工業株式会社)をリン酸緩衝液(pH 8.0)中、室温で約6時間撹拌して合成した。
次に、ペプチドおよび上記複合体をそれぞれ10μgずつPBS中で混合し、抗原物質(ペプチド10μg、複合体10μg/PBS 0.2mL)を得た。
また、免疫アジュバントとしては、ATP(SIGMA社製)を用意した。
また、参考例としてのアジュバントとしてはコレラトキシン(SIGMA社製)を用いた。
また、抗原物質および免疫アジュバントは、以下の手順により、テープ製剤の形態として、以下の試験に用いた。
まず、抗原物質(20μg)、ATP(20mg)、および水溶性軟膏基材(マクロゴール4000:マクロゴール1500:プロピレングリコール=3:1:1の混合物である。ここで、マクロゴール1500は、マクロゴール1540とマクロゴール300との等量混合物である。)を混合した。次に、混合物100mgをパッチテスト用テープ(パッチテスト用絆創膏、トリイ)に塗布し、テープ製剤を得た。
免疫
Balb/cマウス(メス、4週齢、n=4、オリエンタル酵母社製)に抗原物質(ペプチド10μg、複合体10μg/PBS 0.1mL)を腹腔内投与した。
次に、上記腹腔内投与後2週間および4週間の時点で、上記テープ製剤を72時間マウスに貼付することにより、抗原物質および免疫アジュバントを経皮投与した。なお、上記テープ製剤の貼付部位においては予め、毛剃り、除毛クリーム(商品名エピラット、カネボウ社製)による完全除毛を行った。さらに、その皮膚を1〜2時間乾燥させ、テープ・ストリッピング(Tape stripping)により角質を除去した。
各マウスからの血液試料の採取は、抗原物質投与時、テープ製剤の貼付から約1週間後、および試験開始から25日目に行った。
ELISAによる抗体産生量の測定
各マウスから各血液試料を採取し、その後、マウス血清中の抗体量を以下の手順に従い、ELISA法により測定した。なお、以下において、OVA-SSVとは、オボアルブミンと配列番号1で表されるアミノ酸配列を有するペプチドとの複合体であり、OVA-SSVは、上記ペプチドおよびKLHの複合体と同様の手法により合成した。
まず、ヒストンH1溶液(20μg/mL、Roche社製)またはOVA-SSV溶液(OVA-SSV:0.387mg/mL、溶媒:0.02Mリン酸緩衝液、0.9% NaCl、 pH 8.0)を0.1M NaHCO3(pH 9.3)溶液を用いて調製した。次に、得られた溶液をそれぞれ、96穴プレートの各ウェルに50μLずつ添加し、室温にて1時間放置した。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、PBS溶液(3% milk、1% BSA含有PBS溶液)150μLを各ウェルに添加し、37℃で1時間インキュベートした。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、PBSTで1000倍希釈したマウス血清 50μLをウェルに添加し、室温で 1時間放置した。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、PBSTで2000〜4000倍希釈した、ペルオキシターゼラベル化マウスIgG(SIGMA社製) 50μLをウェルに添加し、室温で 1時間放置した。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、発色基質としてABTS(2,2’-azino-bis[3-ethylbenzoline-6-sulfonate]、SIGMA社製)を添加し、30〜60分インキュベートした。その後、各ウェルの吸光度を、Multiscan Ascent(thermo Labsystems社製、波長405nm)によりを測定した。
この結果、各群の試験開始から25日目の血清サンプルの吸光度の平均値±標準誤差は、図1に示される通りであった。
測定サンプルの吸光度の平均値±標準誤差は、抗原物質をATPと共に経皮投与した場合には0.670±0.033であり、抗原物質のみを経皮投与した場合、0.355±0.062であり、抗原物質をコレラトキシンと共に経皮投与した場合、0.551±0.202であった。ATPを免疫アジュバントとして用いた場合の抗体産生量は、抗原物質のみ投与した場合またはコレラトキシンを免疫アジュバントとして用いた場合と比較して高いことが確認された。
試験例2:IgG1/IgG2比の測定
試験開始から25日目の時点で採取された血液試料を用い、Th2/Th1バランスの指標として、IgG1/IgG2比を測定した。
また、比較対照の血液試料としては、試験1の投薬スケジュールにおける同時点で、経皮投与の代わりに腹腔内投与により抗原物質のみを接種し、採取されたものを用いた。
IgG1/IgG2比の測定は、Mouse Monoclonal Antibody Isotyping Reagents kit(SIGMA)を用いて行った。
具体的には、まず、PBSでマウス血清を1000倍希釈して得た溶液100 μLをプレート中のウェルに添加し、37℃で1時間インキュベートした。次に、各ウェルをPBSで3回洗浄した後、1000倍希釈したisotyping specific reagents(IgA、IgG1、IgG2a、IgG2b含有試薬)100μLを各ウェルに添加し、30分間室温にてインキュベートした。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、PBSTで5000倍希釈した、ペルオキシターゼラベル化マウスIgG(SIGMA社製) 100μLをウェルに添加し、室温で 1時間放置した。次に、PBSTで各ウェルを3回洗浄した後、発色基質としてABTSを添加し、5〜10分インキュベートした。その後、各ウェルの吸光度を、Multiscan Ascent(thermo Labsystems社製、波長405nm)によりを測定した。
この結果、各群測定サンプルの吸光度は、図2に示される通りであった。
測定サンプルの吸光度の平均値は、抗原物質をATPと共に経皮投与した場合2.28であり、抗原物質のみを腹腔内投与した場合1.33であり、抗原物質をコレラトキシンと共に経皮投与した場合1.46であった。ATPを免疫アジュバントとして用いた場合には、抗原物質のみ腹腔内投与した場合またはコレラトキシンを免疫アジュバントとして用いた場合と比較して、IgG1/IgG2比が高いことが観察された。このIgG1/IgG2比のデータから、ATPを免疫アジュバントとして用いた場合は、抗原物質のみ腹腔内投与した場合またはコレラトキシンを免疫アジュバントとして用いた場合と比較して、Th2細胞が優位な状態で液性免疫が誘導されていることが確認された。

Claims (19)

  1. ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体を含んでなる、免疫アジュバント。
  2. 前記誘導体がエステルまたはアミドである、請求項1に記載の免疫アジュバント。
  3. ATPまたはその薬学上許容可能な塩もしくは溶媒和物を含んでなる、請求項1に記載の免疫アジュバント。
  4. 経皮投与のための、請求項1に記載の免疫アジュバント。
  5. 請求項1に記載の免疫アジュバントと、抗原物質とを含んでなる、ワクチン組成物。
  6. 前記抗原物質が、ウイルス由来抗原、細菌由来抗原、癌関連抗原またはそれらの組み合わせからなる群から選択されるものである、請求項3に記載のワクチン組成物。
  7. 前記抗原物質が、ペプチド、蛋白質、炭水化物、脂質、核酸、トキソイドおよびそれらの組み合わせからなる群から選択されるものである、請求項3に記載のワクチン組成物。
  8. 前記抗原物質がペプチドまたは蛋白質である、請求項7に記載のワクチン組成物。
  9. 前記抗原物質が、以下の(a)および(b)から選択されるペプチドを含んでなる、請求項5に記載のワクチン組成物:
    (a)配列番号1で表されるアミノ酸配列からなるペプチド、
    (b)配列番号1で表されるアミノ酸配列において、1個または数個のアミノ酸が置換、欠失または付加したアミノ酸配列からなるペプチドであって、前記(a)に記載のペプチドと機能的に同等である、ペプチド。
  10. 薬学上許容可能な担体をさらに含んでなる、請求項5に記載のワクチン組成物。
  11. 前記担体が抗原物質に結合している、請求項10に記載のワクチン組成物。
  12. 前記担体が、キーホールリンペットヘモシアニン、オボアルブミンまたはウシ血清アルブミンである、請求項10に記載のワクチン組成物。
  13. 前記担体が、キーホールリンペットヘモシアニンである、請求項12に記載のワクチン組成物。
  14. スーパー抗原、サイトカイン、コレラトキシンおよびその変異体、易熱性エンテロトキシンおよびその変異体ならびにCpGオリゴヌクレオチドからなる群から選択される成分をさらに含んでなる、請求項5に記載のワクチン組成物。
  15. 生体における移植拒絶の治療または予防に用いられる、請求項9に記載のワクチン組成物。
  16. 医薬として用いられる、請求項5に記載のワクチン組成物。
  17. 経皮吸収製剤の形態である、請求項16に記載のワクチン組成物。
  18. 抗原物質に対する生体の抗体産生量を増加する方法であって、免疫学的有効量の抗原物質と、免疫アジュバントとしての有効量の、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体とを、同時にまたは順次に生体に投与することを含んでなる、方法。
  19. 生体における移植拒絶を抑制する方法であって、免疫学的有効量の請求項9に記載の抗原物質と、免疫アジュバントとしての有効量の、ATPまたはその薬学上許容可能な塩、溶媒和物もしくは生理学的機能を有するその誘導体とを、同時にまたは順次に生体へ投与することを含んでなる、方法。
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