JP3881514B2 - クラミジア感染症に対するdna免疫化 - Google Patents

クラミジア感染症に対するdna免疫化 Download PDF

Info

Publication number
JP3881514B2
JP3881514B2 JP2000542458A JP2000542458A JP3881514B2 JP 3881514 B2 JP3881514 B2 JP 3881514B2 JP 2000542458 A JP2000542458 A JP 2000542458A JP 2000542458 A JP2000542458 A JP 2000542458A JP 3881514 B2 JP3881514 B2 JP 3881514B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
momp
chlamydia
replicating vector
strain
immune response
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000542458A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002510493A (ja
Inventor
ロバート、 シー ブルーナム、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Manitoba
Original Assignee
University of Manitoba
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Manitoba filed Critical University of Manitoba
Publication of JP2002510493A publication Critical patent/JP2002510493A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3881514B2 publication Critical patent/JP3881514B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/118Chlamydiaceae, e.g. Chlamydia trachomatis or Chlamydia psittaci
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/195Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria
    • C07K14/295Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from bacteria from Chlamydiales (O)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/12Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria
    • C07K16/1203Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria from Gram-negative bacteria
    • C07K16/125Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria from Gram-negative bacteria from Chlamydiales (O)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/40Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against enzymes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/51Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising whole cells, viruses or DNA/RNA
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/51Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising whole cells, viruses or DNA/RNA
    • A61K2039/53DNA (RNA) vaccination
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/54Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the route of administration
    • A61K2039/541Mucosal route
    • A61K2039/543Mucosal route intranasal
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/57Medicinal preparations containing antigens or antibodies characterised by the type of response, e.g. Th1, Th2
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2799/00Uses of viruses
    • C12N2799/02Uses of viruses as vector
    • C12N2799/021Uses of viruses as vector for the expression of a heterologous nucleic acid

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、免疫学および、具体的には、クラミジアによる感染に対しての防御を提供するための核酸を用いる宿主の免疫化に関する。
【0002】
(発明の背景)
DNA免疫化は、感染症に対する防御免疫を生み出すための1つの手法である(ref.1−本出願全体に渡って、様々な参考文献を括弧内に引用し、本発明が関係する技術分野の現状をより完全に説明する。それぞれの引用に関する完全な文献情報は、明細書の最後、特許請求の範囲の直前に見い出される。これらの参考文献の開示を、参照により本開示に組み込む)。タンパク質またはペプチドをベースとするサブユニットワクチンと異なり、DNA免疫化は、宿主細胞による異種タンパクの発現によって防御免疫を提供し、ウイルスまたは細胞内病原体による感染中に生じる防御免疫により類似する方法で免疫系に対する抗原の提示を可能にする(ref.2)。この技法によってかなりの利益が生み出されてきたが、ウイルス疾患に関する成功した免疫は、一貫してDNA免疫化によって誘導されたものである(ref.3)。結果は、病原体の性質、選択された免疫化抗原、および免疫化経路の違いを反映し、非ウイルス病原体に関しては様々である(ref.4)。DNAワクチン接種のさらなる開発は、内在する免疫学的機構の解明およびワクチン開発の現在の戦略が失敗した他の感染症に対して適用を広げることにかかっている。
【0003】
クラミジアトラコマティスは、偏性の細胞内細菌性病原体であり、通常、ヒト宿主の粘膜上皮表面に局在化している。クラミジア属は、基本小体と呼ばれる細胞外胞子様伝達細胞および網状体と呼ばれる細胞内複製細胞を有する二形性細菌である(ref.5)。公衆衛生の観点から、クラミジア感染症は、それらが不妊症、失明の重要な原因であり、1型ヒト免疫不全ウイルスの伝達を容易にする有力な補助因子であることから、その重要性は深まっている(ref.6)。クラミジアトラコマティスに対する防御免疫は、Th1様CD4リンパ球応答および粘膜分泌液中の局所抗原によって放出されるサイトカインによってもたらされ、量的にクラミジア細菌細胞上の主要な表面タンパク質であり約40kDaの分子量を有する主要外膜タンパク質(MOMP)を主な対象にしていると考えられている(ref.19)。
【0004】
クラミジアワクチンの開発における初期の試みは、まるごとの細菌細胞による非経口的免疫化に基づくものであった。この手法は、ヒト試験において成功したが、防御が短命かつ不完全であり、ワクチン接種が、その後の感染エピソード中に、恐らくある種のクラミジア抗原に対する病理反応により、疾患を悪化させることがあるために制限されたものであった(ref.8)。クラミジアワクチンの設計におけるより最近の試みは、MOMPタンパク質またはポリペプチドを用いるサブユニット設計に基づくものである。これらのサブユニットワクチンも一般的には失敗に終わったが、それは免疫原が生物体上の未変性エピトープによって回復される防御的細胞性および体液性免疫応答を誘導しないためであろう(ref.9)。
【0005】
EP192033は、以下の動作可能に結合された要素を含む、クラミジアトラコマティスMOMPポリペプチドをin vitroで発現させるためのDNA作成物の供給について記載している。
【0006】
転写性プロモーター、
付録Aに示す配列の少なくとも27個の塩基対長のMOMPポリヌクレオチドを含む、クラミジアトラコマティスMOMPポリペプチドをコードするDNA分子、および
転写性調節要素のうち少なくとも1つがクラミジアトラコマティス由来ではない転写性ターミネーター。この従来技術には、このような作成物によりDNA免疫化を行うための開示または示唆は存在しない。
【0007】
WO94/26900は、クラミジアトラコマティスのMOMPからクラミジアエピトープを発現し、少なくとも3種の異なるクラミジア血清型と免疫反応性である抗体を誘導することのできるハイブリッドピコルナウイルスの供給について記載している。ヒト投与には、ハイブリッドピコルナウイルスは、弱毒化されたハイブリッドポリオウイルスが好ましい。
【0008】
本出願と同じ譲受人に譲渡され、その開示を参照により本明細書に組み込むWO98/02546は、クラミジア菌株の主要外膜タンパク質(MOMP)をコードする、またはMOMPのN末端の半分をコードするヌクレオチド配列を含むプラスミドベクターによる宿主のDNA免疫化について記載している。
【0009】
(発明の概要)
本発明は、宿主において、エピトープ配列を包含するクラミジア菌株のMOMPの断片に対する防御抗体を産生するための核酸免疫化、具体的にDNA免疫化に関する。DNA免疫化は、Th1様CD4反応および粘膜性免疫を含む広範囲な免疫応答を誘導する。
【0010】
本発明の一態様では、クラミジア菌株の主要外膜タンパク質の定常ドメイン2、3および5のうち少なくとも1つを含む領域をコードするヌクレオチド配列、および宿主において少なくとも1つの定常ドメインを発現するためにヌクレオチド配列に動作可能に結合されたプロモーター配列を含む非複製ベクターを提供する。
【0011】
エピトープ配列を包含するMOMP遺伝子断片には、クラミジア菌株のMOMPの1つまたは複数の定常ドメイン(CD)配列および/または1つまたは複数の可変ドメイン(VD)が含まれていてもよい。具体的には、断片は、CD2およびVD2配列、CD3およびVD3配列およびCD5配列を包含することができる。このような断片をコードするヌクレオチド配列を含むクローンを、本明細書ではクローンCV2、CV3およびCD5と呼ぶ。クローンCV2は、クラミジアトラコマティスMOMP遺伝子の247から468のヌクレオチドを包含し、クローンCV3は、クラミジアトラコマティスMOMP遺伝子の469から696のヌクレオチドを包含し、クローンCV5は、クラミジアトラコマティスMOMP遺伝子の931から1098のヌクレオチドを包含する。本発明は、定常ドメイン2、3および5を用いる。
【0012】
クラミジア菌株は、肺のクラミジア感染症を含むクラミジア菌株で、クラミジアトラコマティスまたは肺炎クラミジアを含む。非複製ベクターは、ヌクレオチド配列が挿入されるプラスミドpcDNA3である。刺激される免疫応答は、主に細胞性免疫応答である。
【0013】
本発明の一態様では、クラミジア菌株の主要外膜タンパク質(MOMP)に対する防御免疫応答を宿主で生み出すため宿主にin vivoで投与するための免疫原生組成物であって、MOMP特異的免疫応答を生み出すための非複製ベクター、および宿主においてMOMP断片を発現するためにヌクレオチド配列に動作可能に結合されたプロモーター配列、および薬剤として許容される坦体を含む組成物を提供する。
【0014】
本発明の別の態様では、クラミジア菌株の感染による疾患に対して宿主を免疫化する方法であって、MOMP特異的免疫応答を生み出す本明細書に示す有効量の非複製ベクターおよび宿主において定常配列を発現するために動作可能にヌクレオチド配列と結合されたプロモーター配列を宿主に投与することを含む方法を提供する。
【0015】
本発明のこれらの態様では、前述の様々な選択肢および代替策を用いることができる。
【0016】
非複製ベクターは、筋肉内または鼻腔内などの任意の便利な方法でヒト宿主を含む宿主に投与することができる。鼻腔内投与は、本明細書で行った実験でもっとも強力な免疫応答を刺激した。
【0017】
本発明にはまた、その追加の態様として、宿主において免疫応答を生み出すため、MOMP特異的免疫応答を生み出すMOMP断片をコードするヌクレオチド配列を使用する方法であって、前述のようにヌクレオチド配列を単離すること、ヌクレオチド配列を少なくとも1つの制御配列に動作可能に結合させて非複製ベクターを製造すること、MOMP断片に対する免疫応答を生み出すために宿主に導入されたときにMOMP断片を発現するように制御配列を方向づけること、および宿主へベクターを導入することを含む方法が含まれる。
【0018】
本発明の別の態様は、クラミジア菌株の感染による疾患に対して宿主を防御するためのワクチンを製造する方法であって、前述のようにMOMP特異的免疫応答を生み出すMOMP断片をコードするヌクレオチド配列を単離すること、ヌクレオチド配列を少なくとも1つの制御配列に動作可能に結合させて非複製ベクターを製造すること、MOMP断片に対する免疫応答を生み出すために宿主に導入されたときにMOMP断片を発現するように制御配列を方向づけること、および宿主にin vivoで投与するためのワクチンとしてベクターを製剤化することを含む方法を提供する。本発明は、この方法によって製造されたワクチンもその範囲に含む。
【0019】
したがって、本発明の利点には、MOMP特異的免疫応答を生み出すクラミジア菌株の主要外膜タンパク質のエピトープ配列をコードする核酸配列の核酸免疫化により、クラミジア菌株によって運ばれる感染症に対する防御免疫応答を獲得する方法が含まれる。
【0020】
(発明の一般的説明)
本発明を図示するため、自然のマウス病原体であってマウスで行う実験を可能にするクラミジアトラコマティスマウス肺炎菌株(MoPn)のMOMP遺伝子断片を含むプラスミドDNAを作成した。このモデルにおける一次感染は、再感染に対して強力な防御免疫を誘導することが知られている。ヒト免疫化には、クラミジアトラコマティス血清型Cなどのヒト病原体菌株を使用する。
【0021】
MOMP遺伝子断片に対しては、pcDNA3、真核II選択可能発現ベクター(Invitrogen、San Diego、CA、USA)などの、サイトメガロウイルスプロモーターを含む好都合ないずれのプラスミドベクターも用いることができる。MOMP遺伝子断片は、好都合ないずれの方法によってもベクターに挿入することができる。遺伝子断片は、適当なプライマーを用いるPCRによりクラミジアトラコマティスのゲノムDNAから増幅され、PCR生成物をベクターの中にクローン化することができる。MOMP遺伝子を運ぶプラスミドは、電気穿孔法などにより、複製のために大腸菌に移すことができる。プラスミドは、好都合ないずれの方法によっても大腸菌から抽出することができる。
【0022】
MOMP遺伝子断片を含むプラスミドは、薬剤として許容される坦体と一緒に、筋肉内または鼻腔内などの好都合ないずれの方法によっても宿主に投与することができる。以下に概要を説明する実験では、プラスミドDNAの鼻腔内投与が最も強力な免疫応答をもたらすことが判明した。
【0023】
本明細書に示され詳細を後述するデータは、特異的クラミジアトラコマティスMOMP遺伝子断片によるDNA免疫化が、細胞性と体液性免疫応答を共にもたらし、クラミジアトラコマティスMoPnによる肺チャレンジ感染に対して顕著な防御免疫を生み出すことを示している。その結果は、免疫原として組換えMOMPタンパク質または合成ペプチドを用いて得られた結果より有望であり、DNA免疫化は、必要な防御的細胞性および体液性免疫応答をもたらすためにクラミジアのサブユニット免疫原を送達する代替方法であることを示唆している。
【0024】
本明細書に示されるデータはまた、DNA免疫化のためには抗原遺伝子断片の選択が重要であることを示している。前述のWO98/02546に記載されているように、抗原遺伝子は、自然の病原体に暴露後の免疫回復を刺激できる免疫応答をもたらす。具体的には、主要表面タンパク質(pMOMP)またはその断片をコードするDNA発現ベクターの注射は、その後のクラミジアによるチャレンジに対する顕著な防御免疫を生み出すが、クラミジアトラコマティスの細胞質酵素(CTP合成酵素)をコードするDNA発現ベクターは防御免疫を生み出さない。DNAワクチン接種によってもたらされる抗体はもとのままのEBに結合しないため、防御免疫応答は、体液性免疫ではなく主に細胞性免疫によって仲介されるようである。さらに、陽性DTH反応で示されるように、CTP合成酵素DNA免疫化ではなくMOMP DNA免疫化がもとのままのEBによって容易に回復する細胞性免疫をもたらした。
【0025】
さらに、WO98/02546に示されるように、MOMP DNAの粘膜送達は、筋肉内注射に比べ、クラミジアトラコマティス感染症に対する防御免疫を誘導するのにより効率的である。このことは、本質的に粘膜表面に限定されるクラミジアトラコマティス感染症の性質および抗原提示の効率性に関連していると思われる(ref.14)。樹枝状細胞が肺の呼吸性上皮に豊富にあり迅速に動員されることが鼻腔内DNA免疫化実験の有効性が高められたことと関連していると思われる(ref.15)。WO98/02546に示されたデータは、実質的な防御免疫を生じさせる初めてのサブユニットクラミジアワクチンの実証を表している。
【0026】
さらに、完全な免疫を達成するため、抗原遺伝子の他に免疫調節性サイトカインを発現するDNAを同時投与することにより防御免疫応答を増幅する(および/または導く)ことができると考えられる(ref.21)。クラミジアの複数の抗原遺伝子を使用することは、DNAワクチン接種によって達成される防御免疫のレベルを高めると考えられる。
【0027】
WO98/025446によるMOMP DNA免疫化に関する可能な関心は、ヒトクラミジアトラコマティス菌株のMOMPが高度な二形性であるため(ref.16)、この抗原遺伝子に基づく普遍的なクラミジアワクチンを生み出すことが困難と考えられているという観察から生じたものである。この問題を解決する方法の1つは、本明細書に記載するように、MOMP分子内の定常的防御エピトープを探すことである。以下に示す結果に見られるように、図2で同定された定常および可変ドメイン、または定常ドメインをコードするヌクレオチド配列を含むある種のベクターは、図3に示すように、体重損失による測定で、防御免疫応答を生み出した。図4は、pCV3およびpCD5抗原が、チャレンジ後10日目の肺組織におけるMoPnのin vivo成長によって測定されるように、MoPnチャレンジに対する防御免疫応答を引き起こしたことを示している。図5は、ベクターによる免疫化が、MoPn Ebの足蹠注射の場合に可変的陽性DTH反応をもたらしたことを示している。
【0028】
図6および7は、定常および可変ドメインおよび全MOMP遺伝子を含むベクターに対する脾細胞の増殖応答を示している。図6および7に示す結果は、pCV3およびpMOMPが細胞性免疫応答をもたらすことを示している。
【0029】
図8は、定常および可変ドメインおよび全MOMP遺伝子を含むベクターに対する脾細胞のインターフェロンγ分泌反応を示している。図8で得られた結果は、サイトカイン産生は防御免疫応答と必ずしも相関していないことを示唆している。
【0030】
別のより実行可能と思われる方法は、複数のMOMP遺伝子に基づいて多価ワクチンを設計することである。後者の手法は、関連血清型のMOMPの推定アミノ酸配列が比較的一定で(図10を参照のこと)クラミジアトラコマティス遺伝子突然変異株の数は有限と思われる(ref.16)という事実によって正当化される。
【0031】
本発明の様々な実施形態が、ワクチン接種、クラミジア感染症の診断および治療の分野で多くの応用を有することは当業者には明らかであろう。そのような使用方法のさらに非限定的考察を以下に示す。
1.ワクチンの調製および使用方法
ワクチンとして使用するのに適当な免疫原性組成物は、明細書に開示したようなMOMP遺伝子断片およびベクターから調製することができる。このワクチンは、抗MOMP抗体の産生を含む免疫応答を対象にもたらす。核酸を含むワクチンを含む免疫原生組成物は、ポリヌクレオチド投与用のために、生理学的に許容される溶液または乳濁液中の注射可能物質として調製することができる。核酸は、レシチンリポソームまたは核酸リポソーム(例えば、WO93/24640に記載されているような)のように当技術分野で知られている他のリポソームなどのリポソームと連結するか、核酸は、詳細を後述するようにアジュバントと連結していてもよい。カチオン性脂質を含むリポソームは、DNAおよびRNAなどのポリアニオンと自発的かつ迅速に相互作用し、その結果ポリヌクレオチドを100%まで捕獲するリポソーム/核酸複合体になる。さらにポリカチオン性複合体は、細胞膜と融合し、その結果、リソソーム区画の分解性酵素を迂回してポリヌクレオチドを細胞内に送達することになる。WO94/27435は、カチオン性脂質およびポリヌクレオチドを含む遺伝的免疫化のための組成物について記載している。核酸の細胞内取り込みを助けるカルシウムイオン、ウイルスタンパク質およびトランスフェクションを容易にする他の試剤などの試剤を、有利に用いることができる。
【0032】
ポリヌクレオチド免疫原生調製物はまた、生物分解性の徐放性粒子を含むマイクロカプセルとして製剤化することができる。すなわち、米国特許第5,151,264号は、Bio Vecteurs Supra Moleculaires(BVSM)と呼ばれるリン脂質/糖脂質/多糖の性質を有する粒子担体について記載している。粒子担体は、その層の1つに生物活性を有する様々な分子を輸送することが意図されている。
【0033】
米国特許第5,075,109号は、抗原であるトリニトロフェニル化されたキーホールリンペットヘモシアニンおよびブドウ球菌エンテロトキシンBの50:50ポリ(DL−ラクチドコ−グリコリド)中へのカプセル化について記載している。カプセル化用の他のポリマーには、ポリ(グリコリド)、ポリ(DL−ラクチド−コ−グリコリド)、コポリオキシラート、ポリカプロラクトン、ポリ(ラクチド−コ−カプロラクトン)、ポリ(エステルアミド)、ポリオルトエステルおよびポリ(8−ヒドロキシ酪酸)、およびポリ無水物などが提案されている。
【0034】
WO91/06282は、複数の生物接着性ミクロスフェアおよび抗原を含む送達手段について記載している。ミクロスフェアは、デンプン、ゼラチン、デキストラン、コラーゲンまたはアルブミンからなる。この送達手段は、具体的に、鼻粘膜を越えてワクチンを取り込むことを意図している。送達手段はさらに、吸収賦活薬を含むことができる。
【0035】
非複製ベクターを含むMOMP遺伝子断片は、それと適合する薬剤として許容される賦形剤と混合することができる。このような賦形剤には、水、食塩水、ブドウ糖、グリセロール、エタノールおよびその組合せが含まれる。免疫原生組成物およびワクチンは、さらに湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤、またはアジュバントなどの補助物質を含み、その有効性を高めることができる。免疫原生組成物およびワクチンは、非経口、注射による皮下、静脈内、皮内または筋肉内で、注射部位を局所麻酔薬であらかじめ処置した後で投与することができる。あるいは、本発明によって作成された免疫原生組成物は、粘膜表面で免疫応答を引き起こすような方法で製剤化および送達することができる。したがって、この免疫原生組成物は、例えば、鼻または口(胃内)経路によって粘膜表面に投与することができる。あるいは、坐剤および経口用製剤を含む他の投与方法が望ましいこともある。坐剤の場合には、結合剤および担体には、例えばポリアルキレングリコールまたはトリグリセリドが含まれる。経口製剤には、例えば、医薬等級のサッカリン、セルロースおよび炭酸マグネシウムなどの通常用いられる賦形剤(incipient)が含まれる。
【0036】
免疫原生調製物およびワクチンは、剤形に適合する方法で、治療に有効で、防御的および免疫原生となる量で投与される。投与される量は、治療される対象によって異なり、例えば、MOMPおよびそれに対する抗体を合成する個々の免疫系の能力、および必要ならば、細胞性免疫応答を生み出す能力が含まれる。投与に必要な活性成分の正確な量は、医師の判断によって異なる。しかしながら、適当な用量範囲は当業者によって容易に決めることが可能であり、MOMP遺伝子含有ベクター約1μgから約1mg程度である。初回投与および追加免疫投与に適当な投与計画もまた可変的であるが、初回投与と、続く事後投与が含まれる。用量もまた、投与経路によって異なり、宿主の大きさに従って異なる。1つの病原体のみを防ぐワクチンは、一価のワクチンである。いくつかの病原体の抗原性材料を含むワクチンは、混合ワクチンであり、本発明に属する。このような混合ワクチンは、例えば、様々な病原体または同一の病原体の様々な菌株、または様々な病原体の組合せから得られる材料を含む。
【0037】
ベクターを、通常用いられる0.05から0.1パーセントのリン酸緩衝食塩水溶液のアジュバントと同時投与すると、免疫原生を著しく改善することができる。アジュバントは、抗原の免疫原生を高めるが、それ自体は必ずしも免疫原生ではない。アジュバントは、投与部位の近くに抗原を局所的に保持することによって作用し、免疫系の細胞に抗原をゆっくりと徐々に放出することを容易にするデポ効果を生み出す。アジュバントはまた、免疫系の細胞を抗原デポに引き付け、細胞を刺激して免疫応答をもたらす。
【0038】
免疫賦活剤またはアジュバントは、例えば、ワクチンに対する宿主免疫応答を改善するために長年用いられてきた。すなわち、アジュバントが、抗原に対する免疫応答を増強することが確認されている。しかしながら、これらのアジュバントの一部には毒性があり、望ましくない副作用を引き起こすこともあって、ヒトおよび多くの動物での使用に不適当とされてきた。実際、水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウム(まとめて一般にミョウバンと呼ばれる)のみが、ヒトおよび動物用ワクチンのアジュバントとして通常用いられる。
【0039】
広範囲の外因性アジュバントおよび他の免疫調整材料は、抗原に対する強力な免疫応答を引き起こすことがある。これらには、膜タンパク質抗原と複合体を作って免疫刺激複合体(ISCOMS)を作るサポニン、鉱油を含む多機能性(pluronic)ポリマー、鉱油中の死んだミコバクテリア、フロイントの完全アジュバント、ムラミルジペプチド(MDP)およびリポ多糖(LPS)などの細菌生成物、ならびにQuil A誘導体およびその成分、QS21、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、アミノ酸のオクタデシルエステル、ISCOPREP、DC−chol、DDBAおよびポリホスファゼンが含まれる。アジュバントの有利な組合せは、本明細書と同じ譲受人に譲渡された同時係属の1994年6月16日出願の米国特許第08/261,194号および1995年6月7日出願の第08/483,856号に記載されており、その開示を参照により本明細書に組み込む(WO95/34308)。
【0040】
本発明の具体的実施形態では、クラミジアのMOMP遺伝子断片をコードする第1のヌクレオチド配列を含む非複製ベクターは、免疫系の細胞を含む選択された細胞をベクターの目標とする標的分子と一緒に送達することができる。
【0041】
非複製ベクターは、様々な手順で宿主に送達することが可能で、例えば、Tang他(ref.17)は、ウシ成長ホルモン(BGH)をコードするDNAでコーティングされた金微小発射物(microprojectile)をマウスの皮膚に導入した結果、マウスに抗BGH抗体が産生したことを開示し、一方、Furth他(ref.18)は、ジェット注射器を用いて生きた動物の皮膚、筋肉、脂肪および乳腺組織に形質移入できることを示した。
2.イムノアッセイ
本発明のMOMP遺伝子断片およびベクターはまた、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、RIAおよび他の非酵素結合抗体結合アッセイまたは当技術分野で知られている方法で用いるための抗MOMP抗体産生用の抗原としても有用である。ELISAアッセイでは、非複製ベクターをまず、宿主に投与してMOMPに特異的な抗体を産生させる。これらのMOMP特異的抗体を、選択された表面、例えば、ポリスチレンのマイクロタイタープレートなどの抗体を結合できる表面に固定する。洗浄して不完全に吸着した抗体を除去した後、試験試料に関して抗原として中性であることが知られているウシ血清アルブミン(BSA)溶液などの非特異的タンパク質を、選択された表面に結合させることができる。これによって、固定化された表面上の非特異的吸着部位をブロックすることが可能となり、表面上への抗血清の非特異的結合によるバックグラウンドが減少する。
【0042】
次いで、固定化された表面を、免疫複合体(抗原/抗体)形成の助けとなるように、試験される臨床的または生物学的材料などの試料と接触させる。この手順には、BSA、ウシガンマグロブリン(BGG)および/またはリン酸緩衝食塩水(PBS)/Tween溶液などの希釈剤で試料を希釈することが含まれていてもよい。次いで、約20℃から37℃程度の温度で約2から4時間インキュベートさせる。インキュベーション後、試料が接触した表面を洗浄して免疫複合体を形成しなかった材料を除去する。洗浄手順には、PBS/Tweenまたはホウ酸緩衝液などの溶液で洗浄することが含まれていてもよい。試験試料と結合したMOMP特異抗体との間の特異的免疫複合体の形成と、続く洗浄の後、免疫複合体形成の発生およびイベント量を測定することができる。
【0043】
(実施例)
上記の開示は、本発明を一般的に説明している。より完全な理解は、以下の具体的実施例を参照することによって得ることができる。これらの実施例は、例示の目的で記載されたに過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図していない。状況が適切あると示唆または適切となるような形の変更および等価体の置換は、企図されている。本明細書では具体的な用語を用いてきたが、これらの用語は記述的意味を意図するもので、限定の目的ではない。
実施例1
本実施例は、WO98/02546にも記載されているような、MOMP遺伝子を含むプラスミドベクターの調製を説明するものである。
【0044】
pMOMP発現ベクターは、以下のように製造した。MOMP遺伝子は、BamH1部位、リボソーム結合部位、および開始コドンを含む5′プライマー(GGGGATCCGCCACCATGCTGCCTGTGGGGAATCCT)(配列番号:16)およびMoPnの成熟MOMPのN末端配列ならびにMoPn MOMPのC末端配列、Xhol部位および停止コドンを含む3′プライマー(GGGGCTCGAGCTATTAACGGAACTGAGC)(配列番号:17)によるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により、クラミジアトラコマティスマウス肺炎(MoPn)菌株ゲノムDNAから増幅した。MOMPリーダーペプチド遺伝子配列のDNA配列は除外した。BamH1およびXholの消化後、PCR生成物を、ヒトサイトメガロウイルスの主要中間初期エンハンサー領域(CMVプロモーター)の制御の下での複製によりpcDNA3真核II選択可能発現ベクター(Invitrogen、San Diego)の中にクローン化した。MOMP遺伝子をコードするプラスミドは、電気穿孔法により、アンピシリン100μg/mlを含むLBブロス中で生育した大腸菌DH5αFの中に移された。プラスミドは、Wizard(商標)Plus Maxiprep DNA精製システム(Promega、Madison)により抽出した。組換えMOMP遺伝子の配列は、記載されたように(ref.20)PCR直接配列解析によって検証した。精製されたプラスミドDNAを1mg/mlの濃度で食塩水に溶かした。DNA濃度は、260nmでDU−62分光光度計(Beckman、Fullerton、CA)により測定し、プラスミドのサイズは、臭化エチジウム染色アガロースゲル中でDNA標準品と比較した。
【0045】
このようにして得られたプラスミドを含むMOMP遺伝子pcDNA3/MOMP、およびその構成要素を図1に示す。同様のプラスミド(pM(C))は、クラミジアトラコマティスのMOMP遺伝子血清型Cから構築した。
【0046】
実験デザインに関しては、4から5週齢の雌性Balb/cマウスの群(1群当たり5から13匹)を、筋肉内(IM)または鼻腔内(IN)で、実施例1に記載のように調製したMoPn MOMP遺伝子をコードする配列を含むプラスミドDNA(1095bp)、または実施例1の記載に類似した手順で調製したクラミジアトラコマティス血清型L2 CTP合成酵素遺伝子(1619bp(ref.10、12))をコードする配列により免疫化した。CTP合成酵素は、ピリミジン生合成の最終ステップを触媒する定常的なクラミジア細胞質酵素であり、防御免疫を誘導することは知られていない。陰性対照動物には、食塩水または挿入されたクラミジア遺伝子を欠くプラスミドベクターを注射した。
実施例2
本実施例は、マウスのDNA免疫化およびDTHテストの結果を説明するものである。
【0047】
クラミジアトラコマティスマウス肺炎菌株(MoPn)によって誘発されるマウス肺炎モデルを用いた(ref.11)。ヒトにおいて感染症および疾患を生じることに限定される大部分のクラミジアトラコマティス菌株とは異なり、MoPnは自然のマウス病原体である。このモデルの一次感染は、再感染に対する強い防御免疫を誘導することが以前から明らかにされてきた。さらに、感染のクリアランスは、CD4 Th1リンパ球応答と関連し、MHCクラスII抗原提示に依存する(ref.11)。
【0048】
IM免疫化の場合には、0、3および6週の3回、注射部位当たり食塩水100μlに溶かしたDNA100μgを注射した。IN免疫化の場合には、0、3および6週の3回、DNA50μgを含む食塩水25μlを、麻酔したマウスに吸入させた。陽性対照としては、上記スケジュールに従い、不完全フロイントアジュバントに溶かした5×106封入体形成単位(IFU)のMoPn EBを腹腔内投与で別個の群のマウスに与えた。8週目に、抗体の測定のために全群のマウスから血清を集め、足蹠注射によるMoPn Ebに対する遅延型過敏症(DTH)をテストした(ref.13)。
【0049】
陽性の48および72時間DTH反応は、MOMP DNAまたはMoPn Ebで免疫化したマウスで検出されたが、ブランクベクターで免疫化されたマウスでは検出されなかった(WO98/02546の図1を参照)。鼻腔内で送達されるMOMP DNAによってもたらされるDTH反応は、EBで免疫化されたマウスで観察された反応と同程度であった。CTP合成酵素DNAをワクチン接種されたマウスの群では、DTH反応は検出されなかった(下表1を参照)。すなわち、MOMP DNAの注射は、クラミジアトラコマティスEBから自然に処理されたペプチドによって回復できるDTH反応を生み出したが、CTP合成酵素DNAの注射は、DTH反応を生み出さなかった。
実施例3
本実施例は、マウスの免疫化および抗体の産生を説明するものである。
【0050】
実施例2に記載したように、CTP合成酵素DNAを注射した結果、組換えCTP合成酵素に対する血清抗体が産生した(表1)(ref.14)。抗原特異的血清Abは、ELISAによって測定した。平底96穴プレート(Corning25805、Corning Science Products、Corning、NY)を、組換えクラミジアCTP合成酵素(1μg/ml)または精製MoPn EB(6×104IFU/ウエル)により4℃で一夜コーティングした。蒸留水でプレートを洗浄し、4%BSA PBS−Tweenおよび1%低脂肪スキムミルクにより室温で2時間ブロックした。血清試料の希釈は、抗原をコーティングしたプレートに塗布する直前に、96穴丸底プレート中で行った。プレートを4℃で一夜インキュベートし、10回洗浄した。次に、ビオチン化したヤギ抗マウスIgG1またはヤギ抗マウスIgG2a(Southern Biotechnology Associates、Inc.Birmingham、AL)を、37℃で1時間塗布した。洗浄後、ストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ結合体(Jackson ImmunoResearch Laboratories、Inc.Mississagua、Ontario、Canada)を加え、37℃で30分間インキュベートした。再度の洗浄ステップの後、ホスファターゼ緩衝液(pH9.8)に溶かしたホスファターゼ基質を加え、1時間展開させた。プレートを、BIORAD3550マイクロプレートリーダーにより405nmで読んだ。
【0051】
IgG2a抗体価は、IgG1抗体価に比べて10倍大きく、DNA免疫化がより支配的なTH1様応答をもたらしたことを示唆した。実施例2に記載したように、MOMP DNAを注射した結果、イムノブロットアッセイで検出されたように(WO98/02546の図2)、MOMPに対する血清抗体が産生した(表2)。しかしながら、マウスを免疫化したCTP合成酵素DNAおよびMOMP DNAはいずれも、未変性のクラミジアトラコマティスEBに結合する抗体は産生せず(表1)、抗体応答が、主要な防御機構ではないことを示唆した。
実施例4
本実施例は、防御を獲得するためのマウスのDNA免疫化を説明するものである。
【0052】
MOMP DNAによってもたらされる細胞性免疫応答が機能的に有意なものかどうかを検討するため、1×103IFUのクラミジアトラコマティスMoPnで鼻腔内チャレンジされたマウスで、in vovoの防御効果を評価した。クラミジアによる罹患率の尺度を得るため、クラミジアトラコマティスによるチャレンジ後10日間にわたって体重損失を測定した。非修飾ベクターを注射したマウスを陰性対照として用い、EBで免疫化したマウスを陽性対照として用いた。鼻腔内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスは、EBで免疫化したマウスで観察される体重と同程度の体重を維持した。筋肉内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスは体重を減らしたが、陰性対照群を下回る速度の減少であった。
【0053】
DNAワクチン接種の有効性のより直接的尺度は、MOMP DNAで免疫化したマウスにおける、致死に至らない肺感染の後で、クラミジアのin vivoにおける成長を制限する能力である。チャレンジ後10日目が成長のピーク時であり(ref.13)、マウスの様々な群間で肺力価を比較するために選択した。鼻腔内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスは、ブランクベクターで免疫化された対照マウスの力価(log10IFU5.0±0.3、p<0.01)に比べ、1000分の1を下回るクラミジア肺力価(log10IFU1.3±0.3、平均±SEM)を有していた。筋肉内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスは、非修飾ベクター群に比べ、10分の1以下のクラミジア肺力価を有していた(p=0.01)。鼻腔内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスは、筋肉内でMOMP DNAにより免疫化されたマウスに比べ、著しく低いクラミジア肺力価を有していた(それぞれ、log10IFU1.3±0.8に対しlog10IFU0.66±0.3、p=0.38)。MOMP DNAにより鼻腔内で免疫化されたマウスと筋肉内で免疫化されたマウスとの間で観察されたクラミジア肺力価の著しい差(2.4log)は、免疫応答を誘導し、肺のクラミジアクリアランスを加速するには、粘膜免疫化がより効率的であることを示唆している。非修飾ベクター対照の防御効果の欠如により、DNA自体は免疫応答に関与していないことが確認される。さらに、CTP合成酵素DNAによる免疫化後に防御免疫が存在しないことから、免疫がMOMP DNAに特異的であることが確認される(表1を参照)。
実施例5
本実施例は、MOMP DNAの断片を含むプラスミドの構築を説明するものである。
【0054】
MoPn MOMP遺伝子のヌクレオチド配列の断片を含む一連のベクターは、実施例1に概述した手順に従い、PCRクローニングと、続くベクターpcDNA3の中へのクローン化により作成し、図2に示すMoPn MOMP遺伝子のそれぞれの断片を含むそれぞれのプラスミドpCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5を作成した。
実施例5
本実施例は、pCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5によるマウスの免疫化を説明するものである。
【0055】
実施例2に記載の手順に従い、pCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5DNAにより3週間の間隔で3回、四頭筋でBalb/cマウスを免疫化した。
【0056】
最後の免疫化から15日後および最初の注射から60日後、EIAアッセイにおけるMoPn EBの血清抗体を測定するためにマウスから血液を採取し、72時間目に測定されるDTHを測定するため、熱によって殺したEB25μl(5×104封入体形成単位)と共に足蹠に注射した。1000感染単位のMoPnをマウスに鼻腔内チャレンジし、続く10日間、体重を毎日測定した。その時点でマウスを致死せしめ、肺の中のMoPnの定量培養を測定した(ref.13)。
【0057】
図3は、感染後の体重損失によって測定されるように、pCV2、pCV3およびpCD5免疫化が、疾患を防がれたマウスにおける免疫応答と同等な防御免疫応答をMoPnチャレンジに対して引き起こすことを示している。図4は、肺組織内のMoPnのin vivo成長によって測定されるように、pCV3およびpCD5免疫化が、pMOMPと同等の防御免疫応答を引き起こすことを示している。
【0058】
しかしながら、これらの免疫応答をもたらす具体的ドメインには、当技術分野でT細胞エピトープを含むと予想されるドメインは含まれていない。これに関しては、いくつかのグループがMOMP T細胞エピトープを明らかにすることを試みている(ref.22から26)。これらの研究のすべてが、プライム(prime)マウスに対するMOMPタンパク質の様々な領域にオーバーラップした合成ペプチドを用いた。予想されたエピトープはいずれも、防御性であると判明した領域にはなかった。
【0059】
図5は、pCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5による免疫化が、MoPN EBの足蹠注射に対して様々な陽性DTH応答をもたらすことを示している。pCV3およびpCD5は、pMOMPと同等のより強い応答をもたらす。非修飾ベクターによる免疫化は、血清抗体もDTH応答ももたらさなかった。
【0060】
図9は、定常および可変ドメインならびに完全長MOMP遺伝子を含むベクターによる免疫化から60日後にマウスから採取した血清中のIgG2a抗体価を示したものである。pCV3およびpCD5による免疫化の場合にのみIgG2a免疫応答が生じ、これらのベクターによりTh1様応答がもたらされたことを示した。
【0061】
本実施例に見られるように、MOMP遺伝子の特定のセグメントを含むベクター、すなわちpCV2およびpCD5は、体重損失から見て、疾患を防ぐことができた。さらにベクターpCV3およびpCD5は、肺力価から見て感染を防ぐことができた。
実施例6
本実施例は、ベクターpMOMP、pCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5に対する脾細胞の増殖応答を説明するものである。
【0062】
実施例2のプロトコルに従い、4回目の免疫化から2週間後にマウスを致死せしめた。脾臓を除去し、単一細胞懸濁液を調製した。10%熱不活化ウシ胎児血清(FCS)、1%L−グルタミンおよび2−メルカプトエタノール(2ME、Kodak、Rochester、NY)5×10-5Mを含むRPMI−1640培地中の細胞懸濁液200μl(5×105ウエル)を、96穴平底プレート中、1×105IFU/mlのMoPnと共に、5%CO2の中、37℃で96時間、3つを組にしてインキュベートした。陰性対照ウエルには抗原のない脾臓細胞を入れ、陽性対照ウエルには、コンカナバリンA0.25μg/mlを含む膵臓細胞が入れた。3日の培養後、採取の16時間前に、トリチウム化した(3H)チミジン(2Ci/mmol、74Gbq/mmol、imCi/ml、ICN、Irvine、CA)0.25μCi/ウエルを加えた。PHD細胞採取器(Cambridge Technology Inc.、Watertown、MA、USA)で細胞を採取し、Beckman LS5000カウンタ(Beckman Instrument、UK)によりシンチレーション溶液(Universal、ICN、Costa Mesa)2ml中でカウントした。
【0063】
図6および7に示す結果に見られるように、pCV3およびpMOMPは、細胞性免疫応答をもたらした。
実施例7
本実施例は、ベクターpMOMP、pCV1、pCV2、pCV3、pCV4およびpCD5に対する脾細胞のインターフェロンγ分泌応答を説明するものである。
【0064】
マウス脾臓におけるマウスIFNγおよびIL−10分泌細胞を定量するため、サイトカイン特異的ELISPOTアッセイを用いた。すべてのアッセイで、96穴ニトロセルロースベースのミクロタイター(Milititer Multiscreen HAプレート、Millipore Corp、Molshem、France)を、5μg/mlの濃度でPBSに希釈した抗サイトカインmAb100μlにより4℃で一夜コーティングした。コーティング溶液をプレートから除去した後、40%ウシ胎児血清を含むRPMI−1640培地で37℃で少なくとも1時間、CO2の中でウエルをブロックした。PBS−Tでプレートを1回洗浄後、試験細胞をウエルに加えた。
【0065】
免疫化マウスにおける抗原特異的IFNγ分泌細胞の誘導の場合には、単一細胞を5×106細胞/mlに調整し、MoPnのUVで殺したEB2×105IFU/mlと共に24穴プレート中72時間培養した。RPMI1640で洗浄後、96穴プレートに72時間、細胞を加えた。RPMI1640で洗浄後、前もって抗サイトカイン抗体でコーティングした96穴ニトロセルロースベースのミクロタイタープレートに細胞を加えた。細胞を個々のウエルに加え(2×105または1×105/100−μl/ウエル)、CO2インキュベーター中37℃で24時間インキュベートした。ウエルを、1%BSAを含むPBS−Tで広範囲にわたって洗浄した。PBS−Tで3回洗浄後(支持マニホールド(manifold)を除去し、プレートの裏をPBS−Tで十分に洗浄する)、1%BSAを含むPBSに1:2000で溶かしたアルカリホスファターゼの結合したストレプトアビジンを、0.5μg/mlの濃度で加え、CO2中、37℃で45分間インキュベートした。十分に洗浄した後、基質緩衝液(0.1M NaCl、0.1M Tris、pH9.5、0.05M MgCl2)にBICP0.16mg/mlおよびNBT1mg/mlを溶かした比色分析用基質リン酸BICP(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸)/NBT(ニトロブルーテトラゾリウム)100μl/ウエルを加え、スポットが現れるまで室温でインキュベートした。水を加えると、反応は停止した。
【0066】
得られた結果を図8に示すが、サイトカイン産生は、防御免疫応答と必ずしも相関していないことを示唆している。
【0067】
(開示の概要)
本開示を要約すると、本発明は、クラミジア菌株、具体的にはクラミジアトラコマティスの感染による疾患に対して、ヒトを含む宿主のDNAを含む核酸免疫化の方法であって、非複製ベクター、具体的には、クラミジア菌株の主要外膜タンパク質(MOMP)のエピトープ断片をコードし、MOMP特異的免疫応答を生み出すヌクレオチド配列を含むプラスミドベクター、および宿主におけるMOMP断片の発現を行うプロモーターを用いる方法を提供する。本発明の範囲内の変更は可能である。
【0068】
【表1】
Figure 0003881514
【0069】
【表2】
Figure 0003881514
引例(Ref.)リスト
【0070】
【表3】
Figure 0003881514
【0071】
【表4】
Figure 0003881514
【0072】
【表5】
Figure 0003881514

【図面の簡単な説明】
【図1】 サイズが6495bpのプラスミドpcDNA3/MOMPの要素および構成を示す図である。
【図2】 同定された定常(CD)および可変(VD)ドメインを有するクラミジアトラコマティスMoPn菌株の成熟MOMP遺伝子のヌクレオチド構造ならびに実施例において後述するように同定された配列をpcDNA3の中にクローン化することにより生成したクローンを概略的に示す図である。
【図3】 ブランクベクター(pcDNA3)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(CV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MOMPをクローン化したpcDNA3(pMOMP)で筋肉内免疫化されたBalb/cマウスの群に5×103IFUのMoPnを鼻腔内チャレンジしたときの体重損失(グラム)を示す図である。
【図4】 ブランクベクター(pcDNA3)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(pCV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MOMPをクローン化したpcDNA3(pMOMP)による筋肉内免疫化後のマウスの肺に5×103IFUのMoPnをチャレンジして10日目のクラミジアトラコマティスの成長を測定するためのアッセイの結果を示す図である。
【図5】 ブランクpcDNA3ベクター(PC)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(CV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MOMPをクローン化したpcDNA3(pM)で筋肉内免疫化されたBalb/cマウスの群に2×105IFUの不活性化MoPn EBを足蹠注射してから48時間後の足蹠腫脹反応(DTH)を示す図である。
【図6】 ブランクpcDNA3ベクター(pc)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(CV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MOMPをクローン化したpcDNA3(pM)で免疫化されたBalb/cマウスの群を、全不活性化MoPn EBにより96時間in vitroで刺激した後、免疫化後60日目における脾細胞の増殖応答を示す図である。
【図7】 結果を刺激指数(SI)で表した以外は図6と同一の作成物に対する脾細胞の増殖応答を示す図である。
【図8】 ブランクpcDNA3ベクター(pc)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(CV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MoPn MOMPをクローン化したpcDNA3(pM)で免疫化されたBalb/cマウスの群で、免疫化後60日目に採集したMoPn刺激脾細胞のインターフェロンγ分泌応答の図である。
【図9】 ブランクpcDNA3ベクター(pc)、MOMPヌクレオチド配列をコードするCV1からCD5を個別にクローン化したpcDNA3(CV1など)、およびヌクレオチド配列をコードする全MOMPをクローン化したpcDNA3(pM)で免疫化されたBalb/cマウスの群で、免疫化後60日目に採集した血清を用いた、全MoPn EBに対するIgG2a抗体価を示す図である。
【図10】 クラミジアトラコマティスの様々な血清型からのMOMP配列のアミノ酸配列(配列番号1から15)を比較する図である。血清型E MOMPに一致する残基は点で表した。4つのVD(VDIからVDIV)および定常のシステインは実線で囲んだ。すべてのクラミジアトラコマティスおよび肺炎クラミジアMOMP配列で1つのシステインが位置するが、GPICおよびMn MOMPでは1つのセリンが位置する定常位置は、破線で囲んだ。囲みの上の番号は、血清型E MOMPのみのアミノ酸残基を示す。

Claims (13)

  1. 非複製ベクターであって、
    クラミジア菌株の主要外膜タンパク質の以下の部分
    (1)定常ドメイン3及び可変ドメイン3からなる部分、及び
    (2)定常ドメイン5からなる部分
    のいずれか1つをコードするヌクレオチド配列からなるDNA断片と、
    前記ヌクレオチド配列のみと動作可能に結合されるプロモーター配列と、
    を含むことを特徴とする非複製ベクター。
  2. 前記プロモーター配列が、サイトメガロウイルスプロモーターである請求項に記載の非複製ベクター。
  3. 前記非複製ベクターが、下記に示す構造:
    Figure 0003881514
    のプラスミドpcDNA3/MOMPの有するMOMP遺伝子の位置にMOMP遺伝子の代わりに前記DNA断片が挿入された構造を有する請求項1または2に記載の非複製ベクター。
  4. 前記クラミジア菌株が、肺のクラミジア感染症を生じさせる菌株である請求項1〜3のいずれかに記載の非複製ベクター。
  5. 前記クラミジア菌株が、クラミジア トラコマティスの菌株である請求項4に記載の非複製ベクター。
  6. クラミジア菌株の主要外膜タンパク質(MOMP)の断片に対する防御免疫応答を宿主で生み出すため宿主にin vivoで投与するための免疫原組成物であって、
    請求項1〜5のいずれかに記載の非複製ベクターと、
    薬剤として許容される担体と、
    を含むことを特徴とする免疫原性組成物。
  7. 前記免疫応答において細胞性免疫応答が優勢である請求項6に記載の免疫原性組成物。
  8. クラミジア菌株の感染による疾患に対して宿主を防御するためのワクチンを製造する方法であって、
    クラミジア菌株の主要外膜タンパク質(MOMP)の以下のMOMP断片
    (1)定常ドメイン3及び可変ドメイン3からなる部分、及び
    (2)定常ドメイン5からなる部分
    のいずれか1つをコードし、MOMP特異的免疫応答を生み出すヌクレオチド配列からなるDNA断片を単離する工程と、
    前記ヌクレオチド配列を、少なくとも1つの制御配列に動作可能に結合させて非複製ベクターを製造し、該制御配列は該非複製ベクターが宿主に導入された時にMOMP断片を発現させ、該MOMP断片に対する免疫応答を生み出すものである工程と、
    該非複製ベクターを宿主へのin vivo投与のためのワクチンに製剤化する工程と、
    を有することを特徴とするワクチンの製造方法。
  9. 前記プロモーター配列が、サイトメガロウイルスプロモーターである請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記クラミジアの菌株が、肺のクラミジア感染症を生じさせる菌株である請求項8または9に記載の製造方法。
  11. 前記クラミジアの菌株が、クラミジア トラコマティスの菌株である請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記非複製ベクターが、下記に示す構造:
    Figure 0003881514
    のプラスミドpcDNA3/MOMPの有するMOMP遺伝子の位置にMOMP遺伝子の代わりに前記DNA断片が挿入された構造を有する請求項8〜11のいずれかに記載の製造方法。
  13. 請求項8〜12のいずれかに記載の製造方法によって製造されたことを特徴とするワクチン。
JP2000542458A 1998-04-07 1999-04-07 クラミジア感染症に対するdna免疫化 Expired - Fee Related JP3881514B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/055,765 1998-04-07
US09/055,765 US6344202B1 (en) 1996-07-12 1998-04-07 DNA immunization against chlaymdia infection
PCT/CA1999/000292 WO1999051745A2 (en) 1998-04-07 1999-04-07 Dna immunization against chlamydia infection

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002510493A JP2002510493A (ja) 2002-04-09
JP3881514B2 true JP3881514B2 (ja) 2007-02-14

Family

ID=22000011

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000542458A Expired - Fee Related JP3881514B2 (ja) 1998-04-07 1999-04-07 クラミジア感染症に対するdna免疫化

Country Status (9)

Country Link
US (4) US6344202B1 (ja)
EP (1) EP1068327A2 (ja)
JP (1) JP3881514B2 (ja)
AU (1) AU753539B2 (ja)
BR (1) BR9909436A (ja)
CA (1) CA2327434C (ja)
MX (1) MXPA00009830A (ja)
NZ (1) NZ507976A (ja)
WO (1) WO1999051745A2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6344202B1 (en) * 1996-07-12 2002-02-05 University Of Manitoba DNA immunization against chlaymdia infection
US20060073531A1 (en) * 1996-08-14 2006-04-06 Vanderbilt University Anti-chlamydial antibodies and uses thereof
DE69930147T2 (de) * 1998-12-04 2007-01-11 University Of Manitoba, Winnipeg Zwei-schritte-verfahren zur impfung gegen chlamydia
EP1237541B1 (en) * 1999-12-13 2004-09-01 Lipoxen Technologies Limited Liposomes comprising a complex of a polyanionic compound and calcium phosphate
GB0203403D0 (en) 2002-02-13 2002-04-03 Chiron Spa Chlamydia cytotoxic-T cell epitopes
EP2907523B1 (en) 2009-01-29 2018-03-28 British Columbia Cancer Agency Branch Compositions comprising chlamydia antigens
WO2011147975A1 (en) 2010-05-28 2011-12-01 Spixia Biotechnology Ab Chimeric momp antigen, method and use
WO2016130667A1 (en) 2015-02-10 2016-08-18 Ohio State Innovation Foundation Chlamydia-activated b cell platforms and methods thereof
US10835601B2 (en) 2015-11-10 2020-11-17 Ohio State Innovation Foundation Methods and compositions related to accelerated humoral affinity
US20210106668A1 (en) * 2017-03-23 2021-04-15 Ohio State Innovation Foundation Recombinant chlamydia-activated b cell platforms and methods of use thereof
CN109897832B (zh) * 2019-03-29 2021-07-06 中牧实业股份有限公司 一株猪圆环病毒3型病毒毒株及其应用

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3650571T2 (de) 1985-01-14 1997-02-27 Chiron Corp Hauptprotein der Aussenmembran von Chlamydia
US5075109A (en) * 1986-10-24 1991-12-24 Southern Research Institute Method of potentiating an immune response
FR2631826B1 (fr) * 1988-05-27 1992-06-19 Centre Nat Rech Scient Vecteur particulaire utile notamment pour le transport de molecules a activite biologique et procede pour sa preparation
US5703055A (en) 1989-03-21 1997-12-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Generation of antibodies through lipid mediated DNA delivery
GB2237510B (en) 1989-11-04 1993-09-15 Danbiosyst Uk Small particle drug compositions for nasal administration
AU4528493A (en) 1992-06-04 1994-01-04 Regents Of The University Of California, The In vivo gene therapy with intron-free sequence of interest
AU6718394A (en) 1993-05-13 1994-12-12 Connaught Laboratories Limited Hybrid picornaviruses expressing chlamydial epitopes
WO1994027435A1 (en) 1993-06-01 1994-12-08 Life Technologies, Inc. Genetic immunization with cationic lipids
US6764682B1 (en) 1994-06-16 2004-07-20 Aventis Pasteur Limited Adjuvant compositions containing more than one adjuvant
US6344202B1 (en) * 1996-07-12 2002-02-05 University Of Manitoba DNA immunization against chlaymdia infection
US6235290B1 (en) * 1997-07-11 2001-05-22 University Of Manitoba DNA immunization against chlaymdia infection
DE69734882T2 (de) 1996-07-12 2006-08-17 University Of Manitoba, Winnipeg Dna immunisierung gegen chlamydia infektion
US6696421B2 (en) * 1996-07-12 2004-02-24 University Of Manitoba DNA immunization against chlamydia infection
IL121115A (en) * 1997-06-19 2001-06-14 Savyon Diagnostics Ltd C. trachomatis specific peptides and their use in diagnostic assays

Also Published As

Publication number Publication date
US7063853B1 (en) 2006-06-20
CA2327434C (en) 2009-09-01
US7220423B2 (en) 2007-05-22
JP2002510493A (ja) 2002-04-09
US20020142001A1 (en) 2002-10-03
NZ507976A (en) 2002-12-20
US6838085B2 (en) 2005-01-04
BR9909436A (pt) 2004-06-29
WO1999051745A2 (en) 1999-10-14
AU753539B2 (en) 2002-10-24
CA2327434A1 (en) 1999-10-14
WO1999051745A3 (en) 1999-12-02
EP1068327A2 (en) 2001-01-17
AU3133699A (en) 1999-10-25
US6344202B1 (en) 2002-02-05
US20050095254A1 (en) 2005-05-05
MXPA00009830A (es) 2003-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0915978B1 (en) Dna immunization against chlamydia infection
AU774309B2 (en) DNA immunization against chlamydia infection
JP3602448B2 (ja) 核酸呼吸器シンシチウムウイルスワクチン
US10925954B2 (en) Vaccines against Chlamydia sp
WO1999030733A1 (en) Method to enhance an immune response of nucleic acid vaccination
PL180639B1 (pl) Szczepionka polinukieotydowa dla ludzi przeciwko wirusowi brodawczaków PL PL PL PL PL PL
JP2004121263A (ja) 子宮頸がんの治療
JP3881514B2 (ja) クラミジア感染症に対するdna免疫化
TW202039587A (zh) 供合成胜肽免疫原作為免疫刺激劑的人工混雜t輔助細胞抗原決定位
JP4221289B2 (ja) 核酸アジュバント
US6235290B1 (en) DNA immunization against chlaymdia infection
NZ313950A (en) A recombinant hybrid protein comprising at least one t- helper cell stimulating epitope from the omp of c. trachomatis
Penttilä et al. DNA immunization followed by a viral vector booster in a Chlamydia pneumoniae mouse model
US6696421B2 (en) DNA immunization against chlamydia infection
MXPA99000521A (en) Immunization of dna against chlamydia infection

Legal Events

Date Code Title Description
A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040108

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20040119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050914

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20051214

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20051228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061011

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061110

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091117

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101117

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111117

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121117

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131117

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees