JPWO2008149821A1 - センサ装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、小型で低背なセンサ装置に関する。基体1と、少なくとも一部が基体1と間隔を空けた状態で配置され、基体1に対して変位可能な乗載体3と、前記乗載体に取り付けられる重り部2と、乗載体3の変位に基づく電気信号を発生させるための変位検出部6と、を備え、重り部2は、変位検出部6からの電気信号を処理するIC4を含むセンサ装置である。重り部2とIC4が一体となっているため、従来のセンサ装置に比べ小型で低背なセンサ装置を提供することができる。

Description

本発明は、物体の変位を検出するセンサ装置に関するものである。
携帯型音楽プレイヤーやノート型パソコンなどのハードディスクドライブ搭載機器の落下保護、自動車のナビゲーションシステムにおける加速度検知などに、センサ装置が使用されている。このようなセンサ装置は、基本的には同じ構成のものを、検出信号の処理方法、駆動方法などにより、ショックセンサ、加速度センサ、角速度センサ等として用いることができる。
特開2005−169541号公報には、従来の加速度センサ装置の一例が開示されている。
従来の加速度センサ装置は、特開2005−169541号公報に開示されるように、通常、センサチップと、センサチップからの検出信号を処理する回路を有するICチップとを備えている。センサチップは、加速度応じた力が作用する重り部と、重り部を囲む支持部と、一端が前記重り部に連結され、他端が前記支持部に連結された可動部とを有し、可動部にはピエゾ抵抗素子が設けられている。
センサ装置には、小型化が強く要望されているが、特開2005−169541号公報に開示される加速度センサ装置では、ICチップをセンサチップに直接実装することによって、小型化を図っている。
しかしながら特開2005−169541号公報に開示された加速度センサ装置の場合、支持部にICチップの実装領域と、ICチップとセンサチップとをワイヤで接続するために必要な端子を設けるための領域とが必要になるため支持部の幅を大きくする必要がある。そのためセンサ装置の小型化が十分に図れないという問題があった。
またセンサ装置の中で比較的大きな体積を占める重り部を設ける必要があるため、これによってもセンサ装置の小型化が十分に図れないという問題があった。
本発明は、以上のような従来の技術における問題点を解決すべく案出されたものであり、その目的は、全体構造をより小型化することができるセンサ装置を提供することである。
本発明のセンサ装置は、基体と、少なくとも一部が前記基体と間隔を空けた状態で配置され、前記基体に対して変位可能な乗載体と、前記乗載体に取り付けられる重り部と、前記乗載体の変位に基づく電気信号を発生させるための変位検出部と、を備え、前記重り部は、前記変位検出部からの電気信号を処理するICを含むものである。
本発明のセンサ装置は、重り部にICが含まれた構造となっている。すなわち従来は重り部とICとを別個に設けていたのに対し、本発明のセンサ装置ではICが重り部としての機能も有している。したがって従来のセンサ装置の構造に比して重り部の分だけ体積を減らすことができセンサ装置を小型化することができる。
またICが乗載体に取り付けられているため、従来のセンサ装置の支持部に相当する部分にICを実装するためのスペースを確保する必要がなく、支持部に相当する部分の幅を小さくすることでき、これによってもセンサ装置を小型化することができる。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
本発明の第1の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態のセンサ装置の他の例を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態のセンサ装置のさらに他の例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態のセンサ装置を示す平面図である。 図2AのA−A’線断面図である。 本発明の第3の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 図3Aに示すセンサ装置の変形例を示す断面図である。 図3に示すセンサ装置の変形例を示す断面図である。 図3に示すセンサ装置の変形例を示す断面図である。 図3に示すセンサ装置の変形例を示す要部平面図である。 本発明の第4の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 本発明の第6の実施形態のセンサ装置における乗載体へ印加する力の大きさと変位量との関係を示す線図である。 本発明の第7の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 本発明の第8の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。 基体の上面図である。 図2に示すセンサ装置を保護パッケージに収容した状態の断面図である。
以下、本発明の実施形態のセンサ装置について図面を参照にしつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する図面において同一構成には同一符号を付すものとし、重複する説明を省略する。
〔第1の実施形態〕
図1Aは、本発明の第1の実施形態にかかるセンサ装置を示す断面図である。
図1Aにおいて、1は基体、2は重り部、3は乗載体、4はIC、5は封止樹脂、6は変位検出部、7は基体側電極、8は乗載体側電極、9は接続配線である。
乗載体3は、少なくとも一部が基体1の主面と間隔を空けて設けられ、基体1に対して変位を生じるように構成されている。この乗載体3には、重り部2が設けられる。重り部2は、変位検出部6からの信号を処理するIC4を含んでいる。変位検出部6は、基体1に対し乗載体3が変位したときに、その変位に応じた電気信号を発生させるためのものである。
このように重り部2にIC4が含まれた構造を有しているので、従来のICと重り部とを別個に設けたセンサ装置の構造に比して重り部の分だけ体積を減らすことができセンサ装置を小型化することができる。また、図1Aに示すセンサ装置のように乗載部3aの上面にIC4を配置した場合は、基体1の上面と乗載部3aの下面との間に空きスペースができるため、センサ装置を駆動させるのに必要な他の素子を基体1の上面に配置することも可能となる。このように基体1の上面と乗載部3aの下面との間に形成される空きスペースを有効利用すれば、センサ装置をより小型化することができる。さらに従来のセンサ装置では、重り部とICとを別個に設けているため重り部を形成するための複雑な工程が必要となるが、本実施形態にかかるセンサ装置は、重り部2にIC4が含まれた構成であるため、乗載体3にIC4を取り付けるのと同時に重り部2が形成されることとなり、センサ装置の生産性向上にも供することができる。
具体的には、基体1上に、片持ち梁状の乗載体3が形成されている。乗載体3は乗載部3aと梁部3bとからなる。この乗載部3a上にIC4とそれを保護する封止樹脂5からなる重り部2が設けられている。乗載部3aは可撓性を有し、通常は基体1と一定間隔を保ち、衝撃、加速度、角速度等による力が加わったときには基体1に対して変位を生じる。IC4は導電性材料や樹脂材料などからなる接着剤26により乗載部3aに固定されている。IC4は、乗載体3が動いた場合でも乗載体3から剥がれないようにするため、その下面全体が接着剤26により乗載部3aに固定されていることが好ましい。この変位を検出するための変位検出部6は、乗載部3aの基体1と対向する面に形成された乗載体側電極8と、この乗載体側電極8に対向するように基体1上に設けられた基体側電極7とで構成される。両電極間の静電容量の変化により、乗載体3の変位を検出することができる。これら電極7,8の配置位置は、特に限定されないが、乗載部3aの変位の大きい箇所に設けることが好ましい。
そして、この基体側および乗載体側電極7,8で形成される静電容量の値(信号)を、IC4で処理する。なおIC4は、変位検出部からの信号を増幅する増幅回路、センサ装置の温度特性を補正する温度補償回路、ノイズを除去するノイズ除去回路などが集積化されたものであり、これらの回路により変位検出部6で発生した電気信号に基づき、加速度の大きさや方向などに対応した電気信号が出力される。
乗載体側電極8とIC4とはIC側パッド10、金属細線19、乗載体側パッド24、接続配線9、貫通導体25などを介して電気的に接続されている。このIC4は重り部2としても機能するものである。このIC4を覆うように封止樹脂5が設けられている。封止樹脂5によりIC4を保護できる。また封止樹脂5の樹脂量を変えることで、重り部2の重さを調整することができ、さらに重心を樹脂の搭載位置および樹脂量で調整することができるので、所望の重量と重心を有する重り部2を作製することができる。その結果、感度に優れたセンサ装置を提供することができる。
このような、図1Aに示すセンサ装置においては、基体1は、特に限定はなく、アルミナ等のセラミックス基板や、Si基板、サファイヤ等の単結晶基板や、ガラス、二酸化ケイ素、または樹脂、金属基板等を用いることができる。乗載体3は、シリコン、ガラス、石英、二酸化ケイ素、または樹脂などから選ばれる。乗載部3aは、例えば、厚み0.5μm〜200μm、幅および長さ0.1mm〜10mmの薄い直方体形状を有している。また、梁部3bは、厚みとして0.5μm〜200μm、幅0.1μm〜200μm、長さ1μm〜10mmの範囲で選択することができる。基体側電極7及び乗載体側電極8は、導電性を有する材料であれば特に限定はなく、Au、Cu、Al、Ni、それらの合金等を用いることができる。基体側電極7及び乗載体側電極8の厚みは、例えば、0.1μm〜50μmとすればよい。封止樹脂5は、IC4が発する熱に耐え、IC4を衝撃、薬品等から保護する材料を用いることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BCB樹脂等を用いることができる。ここでIC4の寸法は、特に規定はないが、例えば、厚み0.01mm〜5mmを選択することができ、幅および長さとしては乗載部3aの平面寸法である、0.1mm〜10mmの範囲で選択することができる。
図1Aに示すような構造のセンサ装置を作製するには、例えば、基体1と乗載体3との間に除去層を設けるようにすればよい。具体的には、基体1から順に、基体側電極7、除去層、乗載体側電極8、乗載体3および重り部2を積上げた後、除去層を除去することで、同図に示す構造のセンサ装置を作製することができる。
図1Aに示す実施形態では、乗載体3が片持ち梁状であったが、図1Bに示すように、両持ち梁状であってもよい。この場合には、乗載部3aをより安定して保持することができるので、信頼性の高いものとすることができる。このような両持ち梁状の形状の場合には、重り部2は、乗載部3aの重心部に形成されることが好ましい。また、平面視で、乗載部3aの重り部2を挟んで両側に変位検出部6を配置することが好ましい。変位検出部6は測定用電極として用いられるが、測定用電極が1つの場合は一方向のショック及び加速度が測定可能な1軸センサとして機能し、2つの場合は2軸センサとして機能する。
図1Bに示すように、IC4を乗載部3aの基体1と相対する側の面に設けておけば、センサ装置をより低背化することができる。したがってセンサ装置を低背化させたい場合には、IC4を乗載部3aの基体1と相対する側の面に設けることが好ましい。
図1Aでは、変位検出部6として静電容量を用いる実施形態について説明したが、図1Bではピエゾ抵抗11を用いている。
図1Aおよび図1Bでは、変位検出部6を乗載体3の基体1と相対する面に配置しているが、図1Cに示すよう に、基体1と相対する面とは反対側の面に配置すれば、変位検出部6が図の上側に露出することとなり、センサ装置を組み立てた後でもトリミングなどを行うことによって変位検出部6を調整することができる。
また、図1A〜図1Cに示す実施形態では、乗載部3aが可撓性を有する実施形態について説明したが、梁部3bにその機能をもたせてもよい。また、変位検出部6として、弾性表面波の位相差を検出するようにしてもよい。この場合には、乗載体3として圧電性を有する材料を用い、平面視で重り部2の配置位置に近い部位と、梁部3bに近い位置とに対となる櫛歯状電極を設ければよい。
〔第2の実施形態〕
次に、図2を用いて本発明の第2の実施形態のセンサ装置について説明する。
図2Aは本発明の第2の実施形態のセンサ装置を示す平面図であり、図2Bは、図2AのA−A’線断面図である。なお図2Aは、センサ装置を上面側から見た平面図であり、下面側に位置するIC4および封止樹脂5の配置関係を示すため、図ではIC4を点線で、封止樹脂5を二点鎖線で示している。
図2Aおよび図2Bにおいて、基体1は枠状の形状をしており、その基体1の内部に乗載体3が配置されている。乗載体3は、基体1の内側の領域に配置された乗載部3aと、この乗載部3aを基体1に取り付ける、可撓性を有する梁部3bとからなる。平面視で、枠状の基体1の内部のうち、乗載部3a、梁部3bが配置されていない部位は空洞となっており、変位が生じやすい構成となっている。図2Aおよび図2Bに示す実施形態では、基体1、乗載部3a、梁部3bは例えばシリコン基板を加工することで一体的に形成されている。また乗載体3aの周囲に等間隔に(図では4つの)梁部3bが設けられている。梁部3bの形状は、可撓性を有するとともに、乗載部3aを安定して保持することのできる範囲で感度を鑑みて設定する。基体1と乗載部3aとの大きさとの比率によっても異なるが、具体的には、梁部3bは、厚み0.5μm〜200μm、幅0.1μm〜200μm、長さ1μm〜10mmの範囲で選択することができる。
この梁部3bのそれぞれには、ピエゾ抵抗11が配置されている。これにより、乗載部3bの変位を検出することができる。また、乗載部3aにはIC4及びそれを保護する封止樹脂5とからなる重り部2が設けられている。重り部2は、枠状の基体1の内側の領域において、その中央部分と重り部2の重心部分が一致するように形成されることが望ましい。
このような、基体1、乗載体3はSi基板やSOI基板をエッチングすることで、一体的に形成することが好ましい。なお、同一のSi基板を用いて、基体1や乗載体3のみならずIC4を一体的に形成することも可能である。
図2に示すセンサ装置において、基体1が従来の支持部に相当する部分である。本実施形態にかかるセンサ装置の場合、IC4が乗載部3aに実装されているため、基体1にIC4の実装領域を確保する必要がなく、基体1の幅を狭くすることができる。その結果、センサ装置の全体構造を小型化することができる。
なお、図2Aおよび図2Bに示す実施形態では、変位検出部として、ピエゾ抵抗11を用いたが、図1Aに示すような静電容量や、弾性表面波の位相変化から検出してもよい。例えば、静電容量で検出する場合には、乗載部3aと基体1との対向する部分(側面)に、それぞれ乗載体側電極、基体側電極を設ければよい。
図11は、図2に示すセンサ装置を保護パッケージ30に収容した状態を示す図である。保護パッケージ30は、例えば、セラミックなどからなる複数の絶縁層を積層することにより形成される。保護パッケージ30は、センサ装置を収容できるように、センサ装置より一回り大きいキャビティを有している。
センサ装置は、基体1の下面とキャビティ底面となる絶縁層の主面との間に介在された実装用接着剤29により保護パッケージ30に固定されている。
保護パッケージ30の下面には外部端子35が設けられており、外部端子35とセンサ装置とは、装置側パッド31、金属細線32、パッケージ側パッド33、ビア導体34などを介して電気的に接続されている。
キャビティの開口面は封止蓋27で塞がれており、これによってセンサ装置が保護パッケージ30の内部に封止された状態で収容されることとなる。なお封止蓋27は、エポキシ樹脂などの封止用接着剤28により保護パッケージ30に接合されている。
〔第3の実施形態〕
次に図3を用いて、本発明の第3の実施形態にかかるセンサ装置について説明する。
図3Aは、本発明の第3の実施形態にかかるセンサ装置を示す断面図である。図3Aに示すセンサ装置として、静電サーボ式の加速度センサを例に説明する。
図3Aにおいて、12は、乗載体3と基体1とを間隔を空けて対向配置させるためのスペーサであり、13は、重り部2を封止するための筐体である。なお、本実施形態にかかる乗載体3は、平板状の可撓性を有する部材により構成されている。
乗載体3の基体1と対向する面と反対側の面には、IC4が配置されており、このIC4をIC封止部材14で封止している。このIC4とIC封止部材14とで重り部2を構成する。
図3Aに示すセンサ装置は、第1駆動部を少なくとも2つ備えている。この第1駆動部は、基体1に配置された第1駆動電極20(以下、電極20ともいう)と、これに対向するように乗載体2に配置された第2駆動電極21(以下、電極21ともいう)とで構成されるものである。第1駆動部は、センサ装置を平面視したときに、少なくとも重り部2の両側に位置するように配される。この第1駆動部により変位を測定することができる。すなわち、図3Aに示すセンサ装置では、第1駆動電極20と第2駆動電極21とで変位検出部が構成される。例えば、加速度の測定は以下のようにして行う。まずセンサ装置に加速度が印加されると、重り部2に加速度に応じた力が作用し、重り部2が動くことによって乗載体3が変形する。乗載体3の変形に伴って、第1駆動部の容量が変化する。その容量変化をIC2で検出して、乗載体3が初期の位置に保持されるような電圧を第1駆動部にフィードバックする。これにより乗載体3が、初期位置に保持されるように制御され、その際の制御電圧から加速度を求めることができる。この方式は、ピエゾ抵抗型の加速度センサに比べて加速度検出時の周辺温度の影響が少ないため、温度特性に優れたセンサ装置となすことができる。
図3Bは、図3Aに示したセンサ装置の変形例を示す断面図である。図3Aに示すセンサ装置では、変位検出部がピエゾ抵抗11からなり、図3Aに示すセンサ装置で用いていた第1駆動電極20と第2駆動電極21とからなる第1駆動部は、乗載体3の位置を補正するために使用される。
乗載体3を筐体13に収容した際、乗載体3が基体1に対して傾いた状態で固定される場合がある。このように乗載体3が傾いた状態で固定されると、重り部2の自重などにより加速度が印加されていない状態でも乗載体3が変形し、それに伴ってピエゾ抵抗11も変形してしまう。そうすると、初期状態における加速度の検出電圧(ゼロG電圧)が、大きくなり検出感度の低下を招くこととなる。そこでゼロG電圧ができるだけ小さくなるように第1駆動部に所定の電圧を印加することで、検出感度の良いセンサ装置となすことができる。またIC4を樹脂からなるIC封止部材14により封止した場合、IC封止樹脂部材14が水分を吸収して重り部2の重さが変化し、これによってもゼロG電圧が大きくなる場合がある。このような場合にも、図3Bに示す第1駆動部を設けて補正を行うことにより、検出感度の良いセンサ装置となすことができる。
乗載体3および重り部2を筐体13に収容した後で、所望の周波数特性、同調性を得るように調整を行なうためには、例えば、以下のような第1〜第3工程によりセンサ装置を作製すればよい。
第1工程:乗載体3および重り部2を筐体13に収容する前の状態でセンサ装置に加速度を印加してIC4から出力される信号を測定する。
第2工程:乗載体3および重り部2を筐体13に収容した後に、IC4から出力される信号を測定する。
第3工程:第1駆動部に駆動信号を印加して乗載体3を変位させることにより、第2工程で測定した値が第1工程で測定した値と略同等となるように調整する。
以上の工程により、乗載体3および重り部2を筐体13に収容した後においても、センサ装置としての機能を設計値(第1工程で測定される値)に調整することができ、特性の安定したセンサ装置が得られる。
図3に示すセンサ装置の場合、IC4からの発熱を、乗載体3を介して筐体13に放熱することもできる。さらに、IC4と乗載体3とが接続されて一体となっている構造を有しており、IC4と乗載体3に設けられた変位検出部6との温度差を低く抑えることができるので、温度補償に優れた信頼性の高いセンサ装置を実現することができる。
なお、IC封止部材14は、セラミックス、ガラス、シリコン、金属および樹脂などからなる。
スペーサ12は、例えば、樹脂材料で形成する。スペーサ12の厚みは、0.1μm〜200μmの範囲で選択することができるが、電極20,21への電圧印加による静電引力をより大きくするには、0.1μm〜20μmの範囲で選択することが望ましい。
また、図面には記載していないが、IC4から、筐体13の外側あるいは基体1の外側まで導出される信号線を設けることで、センサ装置を外部回路に接続することができる。このような信号線は、例えば、基体1およびスペーサ12を貫通する貫通導体を設け、貫通導体を介して基体1の表面(図の上面)まで導出すればよい。
なお、図3に示す実施形態では、変位検出部6としてピエゾ抵抗を用いた例について説明したが、図1Aに示すように静電容量で検出してもよいし、弾性表面波の位相差で検出してもよい。
〔第4の実施形態〕
図4に本発明の第4の実施形態にかかるセンサ装置を示す。図4Aに示すセンサ装置は、図2Aおよび図2Bに示したセンサ装置と同様の構造からなる乗載部3aと可撓性を有する梁部3bとからなる乗載体3を備えている。また、乗載部3aを囲み、乗載部3aと同程度の厚みからなる基体1が筐体13の上面とスペーサ12の下面とで挟持された構造となっている。スペーサ12は枠状となっており、スペーサ12の開口面を塞ぐように蓋体17が設けられている。
乗載体3の蓋体17と相対する面には、第1駆動電極21が設けられており、蓋体17の乗載体3と相対する面には、第1駆動電極21と対向配置されるように第3駆動電極18(以下、電極18ともいう)が設けられている。
図4Bは、図4Aに示したセンサ装置の変形例を示す図である。図4Bに示すセンサ装置は、筐体13の底面に図2Aおよび図2Bに示すセンサ装置を実装し、筐体13の開放部側(上部)を蓋体17で封止したものである。
〔第3、第4の実施形態の変形例〕
図3および図4A、図4Bに示す実施形態では、第1駆動部として厚み方向(Z軸方向:図4A、図4Bの上下方向)に乗載体3を変位させる場合について説明したが、平面視で縦横方向(X軸方向、Y軸方向:図4Cの左右方向、上下方向)に変位させるように電極を配置してもよい。図4Cに、X軸方向、Y軸方向に変位させる第1変位検出部を設けた場合の一例を平面図で示す。この図で、第1変位検出部は、X軸方向に乗載体3を変位させるための基体側第1駆動電極20X及び乗載体側第1駆動電極21Xと、Y軸方向に乗載体3を変位させるための基体側第1駆動電極20Y及び乗載体側第1駆動電極21Yと、を含んで構成される。
〔第5の実施形態〕
図5は、本発明の第5の実施形態にかかるセンサ装置を示す断面図である。図5に示すセンサ装置は、図3に示すセンサ装置とは変位検出部6の構成が異なっている。図5に示すセンサ装置は、第1駆動部を圧電方式で実現したものである。
図5において、3A,3Bは圧電体、10は電極層であり、圧電体3A,3Bと電極層10とで乗載体3が構成されている。より具体的には、図面の下側から順に電極層10c、圧電体3B、電極層10b、圧電体3A、電極層10aが積層された構造となっている。この電極層10a〜10cは、圧電体3A,3Bの全面を被覆する必要はない。また、圧電体3Aの基体1と対向する側の面に配置される乗載体側電極8、電極層10aは互いに絶縁されるように個別に配置してもよいし、電気的に接続された状態、すなわち両者の役割を有する1つの電極で共用してもよい。ただし、電極層10aと乗載体側電極8とが電気的に接続されている場合には、電極層10bに高電位を、電極層10a,10cに基準電位を印加することが必要である。
図5に示す実施形態では、圧電体3A,3Bの分極方向が反対となるように積層している。そして、外部から力が加わったときに乗載体3が変位できるように、例えば、圧電体3A,3Bの厚さを10μmとする。変位検出部6は、基体1に形成された基体側電極7と、乗載体3に形成され、基体側電極7と対向するように配置された乗載体側電極8と、からなる。そして、IC4で、変位検出部6により検出される容量を測定し、乗載体3の変位による容量の変動を補償するように、電極層10に電圧を印加することができる。
このように、乗載体3の変位による容量変動(乗載体3と基体1とのギャップが変位することによる容量変動)を補償するように、乗載体3の電極層10に電圧を印加しているので、変位の検出を高分解能で行なうことができる。また、乗載体3と基体1とが接触するような過度変位を防止することもできる。さらに、初期の乗載体3と基体1との貼合わせ精度が低く、例えば、重り部2の両側で(図の左右方向で)乗載体3と基体1との距離が異なる場合でも、電極層10への電圧印加により圧電体3A,3Bに歪みを発生させて重り部2の両側における容量バランスを調整することができる。そのため、貼り合わせ工程を簡略化することができる。
なお、図5では、重り部2として、IC4とそれを空隙を介して封止するIC封止部材14とで構成した実施形態について説明したが、図6に示すように、重り部2は、IC4と、それを保護する封止樹脂5と、からなるものとしてもよい。
なお、図5または図6に示すセンサ装置において、乗載体3は、好ましくはチタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸鉛等の圧電セラミック材料を使用する。また、基体1の材料としてはSiやガラス、樹脂等を使用する。
以下に、図6に示すセンサ装置を例に、本発明のセンサの製造方法について説明する。
各圧電体3A,3Bの作製には、圧電材料の原料粉末にバインダを加えてプレスする方法等によって形成した材料を、焼成炉により焼成後、ワイヤーカット等によりシート状に成形する。その後、表面を研磨機でラッピングする。
次に、真空蒸着法またはスパッタリング法または印刷法等を用いて、乗載体側電極8、電極層10a等の各電極を圧電体の表面に成膜する。これら電極の材料としては、例えばアルミニウム、金、銀、銅、クロム、ニッケル、錫、鉛等の良導電性の金属を用いる。真空蒸着法またはスパッタリング法等により乗載体側電極8を成膜する場合には、乗載体側電極8を所定の形状に加工するため、レジストを印刷装置で印刷する方法で形成するか、または、スピンコート法により、レジストを圧電体3Aの表面に塗布した後、フォトリソグラフィ法によりパターン形成する。次に、ウェットエッチング法により、所定の電極パターンを形成した後、レジストを有機溶剤で剥離し、洗浄・乾燥する。
次に、圧電体3A,3Bに、3kV/mm〜15kV/mmの電圧を印加して分極処理する。
次に、シート状の接合樹脂を圧電体3A,3B間に挟み圧電体3A,3Bを仮接合し、真空オーブンにて加熱することで両者を接合する。
このようにして、圧電体3A,3B、電極層10からなる乗載体3が形成される。
次に、乗載体3の乗載体側電極8が形成された面と反対側の面(裏面)に接着材をポッティング等により塗布した後、IC4を乗載体3に搭載して接着材により接着固定する。続いて、Auワイヤおよび圧電体3A,3Bに設けられた貫通電極を介して乗載体側電極8とIC4を接続する。
以上の製造方法により形成した基体1と、重り部2が配置された乗載体3とを、基体側電極7と乗載体側電極8とが対向するようにアライメントして、スペーサ12を介して貼り合わせる。スペーサ12としては、樹脂材料を用いることができる。
次に、乗載体3に、筐体13を接着材にて接続して、図6に示すセンサ装置が完成する。
〔第6の実施形態〕
図7は、本発明の第6の実施形態にかかるセンサ装置を示す断面図である。図7に示す構成は、図3に示す構成とほぼ同様の構成であるが、第2駆動部をさらに備える点が異なる。
図7に示したセンサ装置は、電極20,21からなる第1駆動部に加え、乗載体3設けられた第3駆動電極22(以下、電極22ともいう)および筐体13に設けられた第4駆動電極23(以下、電極23ともいう)で構成される第2駆動部を備えている。このような構造によって、乗載体3と基体1との間、乗載体3と筐体13との間にそれぞれ静電引力を発生させることができる。より具体的には、電極20、21に所定の電圧を印加することにより両者の間に静電引力による第1引力を発生させる。一方、電極22,23に所定の電圧を印加することにより、筐体13と乗載体3との間に第1引力とつりあうように静電引力による第2引力を発生させる。
このような構成とすることで、実装等を経た後にセンサ装置として周波数特性等の調整の必要性が生じたときに、この第1引力と第2引力とを調整して乗載体3を駆動することにより、周波数特性等の調整が可能となる。また、乗載体3の変位を補償するように、第1引力と第2引力とを調整することも可能である。すなわち電極20,21間、電極22,23間に電圧印加できる。これにより、変位の検出を高分解能で行なうことができる。
さらに、第1引力と第2引力とを一定とした場合においても、基体1と乗載体3との間隔が、外力が加わらない状態では常に初期値を保持できるので、本発明のセンサを実装しても周波数特性等が安定したものとすることができる。
また、同様に第1引力と第2引力とを一定とした場合において、感度の高いセンサ装置とすることができる。なぜならば、通常、乗載体3を変位させるためには、乗載体3の弾性による復元力に打ち勝つ力が必要となる。これに対して、図7に示す構成の場合には、変位量が発生したときに、乗載体3の弾性による復元力が、変位量に対して一次関数的に変位量と逆方向に働くのに対して、静電引力は変位量がゼロのときの基体1と乗載体3との距離から変位量を引いた値、すなわち基体1と乗載体3との距離の二乗に反比例して変位量と同じ方向に働く。このため、静電引力は変位量が大きくなるほど強くなり、弾性による復元力に打ち勝ち、乗載体3の変位に対する抵抗を少なくする効果(以下、アシスト効果という)を有するものとなり、乗載体3を変位させるために必要な力が小さくても、所望の変位量を実現できるものとなる。
ここで、図8によりアシスト効果について説明する。図8は、本発明の第4の実施形態のセンサ装置における乗載体3の変位量に対する弾性による復元力(弾性力)と静電引力との関係を示す線図である。図中において点線は弾性による復元力を、細い実線は静電引力を示す。図8からも明らかなように、変位量が大きくなると、弾性による復元力はこれに比例して大きくなる。この弾性による復元力が変位に対する抵抗となる。これに対して、静電引力は、弾性による復元力と反対の向きに働き、変位量が大きくなるにつれてその絶対値は大きくなる。図7に示すセンサは、乗載体3にこれら2つの力が加わっているので、乗載体3を変位させるために必要な力は、これらの力を足し合わせたものとなり、太い実線で示すものとなる。太い実線に示す関係からも明らかなように、図7に示すセンサによれば、変位に対する抵抗は殆どなくなり、容易に変位できるようアシスト効果を有するものとなっていることが確認できる。
なお、図7に示す実施形態では、第1引力、第2引力を静電引力により実現させた場合について説明したが、磁力により実現してもよい。この場合には、磁力を発生させる永久磁石や電磁石等を所定位置に配置すればよい。
〔第7の実施形態〕
次に、乗載体3に圧電体を用いたさらに他の例について図9を用いて説明する。図9は、本発明の第7の実施形態のセンサ装置を示す断面図である。
図9に示すセンサ装置は、変位検出部が圧電方式からなり圧電体3A,3Bと、それを挟持する電極層10とで構成される。
すなわち、外部から加速度に応じた力が加わり、乗載体3が変位すると圧電体3A,3Bに歪みが生じる。この圧電体3A,3Bに生じた歪みによる電荷を電極層10a〜10cで検出して、乗載体3の変位量を検出することができる。
電極層10a〜10cには乗載体3を駆動させるための電極としての機能も併せて持たせることもできる。すなわち、電極層10a〜10cに常時交流電界を印加して、上部に位置する圧電体3Aの伸縮と下部に位置する圧電体3Bの伸縮とが逆位相となるようにすれば、乗載体3は図の上下方向に周期的に振動することとなる。この状態で、外部からの力による変位を検出することで、一定加速度を検出できるようになり、より汎用性の高いセンサとすることができる。なお、一定加速度を検出できるメカニズムは以下の通りである。通常、変位検出部として圧電方式を用いた場合には、加速度により発生する力を受けたときのみ電荷が発生し、その電荷はすぐなくなるので、一定加速度の場合には加速度が印加され続けていることを検知できなくなる。しかしながら、圧電体3A,3Bを振動させ続けることで、継続して電荷が発生することとなり、一定加速度の場合であっても感知可能となる。
なお、上記の実施形態では圧電体3A,3Bの2枚を貼り合せた構成となっているが、各圧電体の間にそれぞれ電極層を設けるとともに、上下に隣接する圧電体間で分極方向を反対となるように配置すれば、3枚以上積層した構成としてもよい。この場合には、各圧電体の厚みを薄くすることができるので、可撓性を向上させることができ変位量の大きい、高感度なセンサ装置とすることができる。
〔第8の実施形態〕
次に、本発明のセンサ装置を角速度センサとして用いた第8の実施形態について説明する。図10Aおよび図10Bは、本発明の第8の実施形態のセンサ装置を示すものであり、図10Aは図10BのB−B線断面図を、図10Bは基体部分の上面図である。図10Bにおいて、破線部は乗載体3が配置される部分を示しており、2aは重り部2の重心軸を指すものとする。
図10Aおよび図10Bに示されるセンサ装置の基本的な構成は、図1Aの片持ち梁状のセンサ装置を両持ち梁状にしたものであり、図1Aの構成に加え、第3駆動部として第5駆動電極15(以下、電極15ともいう)と第6駆動電極16(以下、電極16ともいう)とを設けたものである。
第3駆動部は、重り部2および乗載体3に周期的な運動を与えるものである。
角速度の検出は、予め周期的な運動を与えられている重り部2が、その運動の方向と異なる方向に延びる軸線まわりに回転するときに生じるコリオリ力を検出することによって行われる。コリオリ力は、重り部2の運動方向と回転軸の軸線方向との両方に垂直な方向に生じる。ここで、本実施形態の角速度センサでは、重り部2に周期的な運動を与えるために、電極15,16間に交流電圧を印加して、両第2駆動電極15,16間に発生するクーロン力を利用する。
これら電極15,16が1組の場合は、重り部2を一方向に励振させることができるので、その励振方向と垂直な2方向の軸線まわりに回転するときの角速度を検出できる。電極15,16が2組の場合は、重り部2を2方向に励振させることが可能であるので、励振方向を切替えれば、原理的には3方向の軸線まわりの角速度の測定が可能となる。電極15,16を3組以上の構成にして、かつこれら3組の電極15,16が所定の方向に一直線状に並ばないように配置すると、重り部2を連続的に周回運動させることができるので、3軸の角速度を同時に測定できる。
図10Aおよび図10Bにおいては、電極15と電極16とを4組設けている。同様に、容量測定用の基体側電極7と乗載体側電極8とも4組設けている。具体的には、基体1上に、重り部2の重心軸2aを中心にして対称な位置に(図では90度毎に)配置されるように、また、電極15、基体側電極7が交互に並ぶように、電極15、基体側電極7が設けられている。すなわち、重り部2の重心軸2aまわりに90度の角度をもって放射状に配置される。この場合、90度ずつ位相の異なる4つの交流信号をそれぞれ与えることで、重り部2に首を回すような周回運動をさせることができる。対向する電極間に印加される交流信号の電圧として、たとえば0.01〜100Vが選ばれ、周波数として、たとえば2〜10000Hzが選択される。信号波形には矩形波または正弦波などが選ばれる。
電極16、乗載体側電極8についても同様の構成とする。なお、電極15,16は基体側電極7、乗載体側電極8と同様の材料を用いて、同様の工程で作製することができる。
このような構成とすることで、重り部2及び乗載体3を周回運動させ、3軸の角速度を検出できるようにすることができる。
なお、図9のように変位検出部6を圧電方式としたセンサにおいては、一定加速度の検知のために周期的な運動を加える必要があるが、この周期的な運動を与える第3駆動部として、図10Aおよび図10Bに示すような第5駆動電極15と第6駆動電極16を用いてもよい。
以上の実施形態で述べた本発明にかかるセンサ装置によれば、全体構造が小型化されたセンサ装置を提供することができる。
本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。

Claims (15)

  1. 基体と、
    少なくとも一部が前記基体と間隔を空けた状態で配置され、前記基体に対して変位可能な乗載体と、
    前記乗載体の変位に基づく電気信号を発生させるための変位検出部と、
    前記乗載体に取り付けられ、前記変位検出部からの電気信号を処理するICを含む重り部と、を備えたセンサ装置。
  2. 前記重り部は、前記ICを保護する封止樹脂をさらに含む請求項1記載のセンサ装置。
  3. 前記変位検出部が、前記乗載体に配置されたピエゾ抵抗からなる請求項1記載のセンサ装置。
  4. 前記ICは、前記乗載体に対し前記基体側に取り付けられている請求項1記載のセンサ装置。
  5. 前記変位検出部が、前記基体に配置された基体側電極および前記基体側電極と対向ようにして前記乗載体に配置された乗載体側電極からなる請求項1記載のセンサ装置。
  6. 前記変位検出部が、前記変位前記基体に配置された第1駆動電極および前記第1駆動電極と対向するようにして前記乗載体に配置された第2駆動電極からなる第1駆動部により構成され、前記第1駆動部は前記重り部の両側に少なくとも2個設けられており、前記乗載体の初期位置が保持されるように前記第1駆動部に電圧が印加される請求項1記載のセンサ装置。
  7. 前記変位前記基体に配置された第1駆動電極および前記第1駆動電極と相対するようにして前記乗載体に配置された第2駆動電極からなる第1駆動部をさらに含み、前記第1駆動部により乗載体の位置補正を行う請求項3記載のセンサ装置。
  8. 前記乗載体は、厚み方向に分極した少なくとも2枚の圧電体と、前記圧電体のそれぞれを挟持する複数の電極層と、の積層構造としてなり、
    前記変位検出部は、前記複数の電極層を含んでなる請求項1記載のセンサ装置。
  9. 前記乗載体は、一方端側が固定され、他方端側が自由端とされている請求項1記載のセンサ装置。
  10. 前記乗載体は、両端側が固定されている請求項1記載のセンサ装置。
  11. 前記基体は枠状に形成され、
    前記乗載体は、前記基体の内側の領域に配置される乗載部と、この乗載部を基体に取り付ける、可撓性を有する梁部とからなる請求項1記載のセンサ装置。
  12. 前記変位検出部は、前記梁部に配置されたピエゾ抵抗からなる請求項11記載のセンサ装置。
  13. 前記ICは、前記乗載部の前記基体と対向する面に取り付けられている請求項11記載のセンサ装置。
  14. 前記基体と前記乗載体とはスペーサを介して間隔を空けて対向して配置される請求項1記載のセンサ装置。
  15. 前記ICは、前記乗載体への実装面と反対側の面にIC側パッドを有し、前記IC側パッドが、前記乗載体に設けた乗載体側パッドと電気的に接続されている請求項1記載のセンサ装置。
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