JPWO2008142762A1 - 光学的測定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

媒体中に移動可能に分散した粒子群からなる試料中に、空間周期を有する電界を印加して粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子に対して平行光束を照射して得られる回折光を計測し、その回折光強度の時間変化から粒子群の拡散係数や粒子径等求めるに当たり、回折格子に対して互いに異なる複数種の波長の平行光束を同時もしくは逐次照射して、各波長ごとの回折光を個別に計測し、その計測結果を選択的に採用して拡散係数や粒子径の算出に供することで、金属粒子を対象とする際、プラズモン共鳴現象の影響を受けることなく正確に測定することを可能となる。

Description

本発明は、媒体中に粒子群が移動可能に分散してなる試料中における粒子群の拡散に関する情報や粒子径、あるいは、媒体の粘度、更には粒子群の泳動に関する情報を、光学的手法を用いて測定する方法および装置に関し、更に詳しくは、媒体中に移動可能に粒子群が分散してなる試料中に周期的な電界分布を形成することにより、粒子群の密度分布による回折格子を生成させ、その回折格子による回折光の時間的変化から粒子群の拡散に関する情報や粒子径、媒体の粘度、粒子群に作用する泳動に関する情報を測定する方法および装置に関する。
粒子径が100nm以下の粒子は、一般にナノ粒子と称され、同じ材質であっても通常のバルク物質とは異なる性質を表すことから、さまざまな分野で利用され始めている。粒子径を測定する方法としては、レーザ回折・散乱式をはじめとして種々のものが知られているが、粒子径が100nm以下のナノ粒子については、主として動的散乱法(光子相関法)と称される測定方法に基づく方法が用いられている(例えば特許文献1,2参照)。
動的散乱法は、粒子のブラウン運動を利用したものであり、媒体中でブラウン運動をしている粒子に光ビームを照射し、粒子による散乱光の強度を所定の位置で測定して、粒子のブラウン運動に起因する散乱光強度の揺らぎ、つまり散乱光の経時的変化を捕らえ、各粒子がその粒径に応じた激しさでブラウン運動をすることを利用して被測定粒子群の粒度分布を算出する。
しかしながら、粒子からの散乱光の揺らぎを測定する動的散乱法(光子相関法)においては、微粒子からの散乱光強度は粒子径の5〜6乗に比例するため微小粒子の計測においては非常に微弱な散乱光の揺らぎを計測することになり、その原理上、測定感度が低いとともに、S/Nが悪いといった問題は避けられない。
このような動的散乱法において不可避の問題を解決する有力な手法として、媒体中に移動可能に分散させた粒子群に対し、空間周期を有する電界を印加することにより粒子群を泳動させ、粒子群に空間周期的な濃度変化を持たせて擬似的な回折格子を生成させ、その状態で粒子群に対してレーザ光などの平行光束を照射して得られる回折光を検出し、電界の印加を停止した時点からの回折光の時間変化から、粒子群の拡散係数および粒子径を求める方法および装置が提案されている(特許文献3、特許文献4参照)。
この提案方法並びに装置は、媒体中における粒子群の誘電泳動もしくは電気泳動を利用して、電界の印加により粒子群の濃度分布(密度分布)による回折格子を生成させた状態で、電界の印加を停止することによる当該回折格子の消滅過程が、粒子群の拡散係数に依存することを利用したものであり、粒子の密度分布に起因して生じる回折格子からの回折光の消失に要する時間から、粒子群の拡散係数を求めることができ、ひいては粒子径を算出することができる。
この提案方法並びに装置によると、粒子群の濃度分布による回折格子による回折光強度を検出するため、動的散乱法で得られる個々の粒子による散乱光に比して強いため、測定する信号が強く、動的散乱法に比してS/Nおよび感度が大幅に改善される。
米国特許第5,094,532号明細書 特開2001−159595号公報 特開2006−84207号公報 国際公開WO/2007/010639号パンフレット
ところで、上記した特許文献3または特許文献4に記載の測定方法並びに装置においては、粒子密度変調で形成される回折格子の位相差が大きいほど、高い感度を実現することがことができるため、回折格子による回折光の強度の時間的変化を計測すべく当該回折格子に向けて照射する平行光束の光源は、散乱が問題にならない範囲で短波長光源を用いることが望ましい。
しかし、一方で、その回折光を得るべく回折格子に向けて照射する平行光束の波長に対し、媒体と粒子群からなる試料が大きな吸収係数を持つ場合、照射される平行光束は試料を透過する際に強度を大きく減じ、計測ができなくなってしまう。
一般的な吸収性物質である金属は、粒子サイズが波長以下になると局在プラズモン共鳴効果によって、可視域から近赤外線において強い吸収が観測される。この吸収のピーク波長並びに吸光度は粒子の大きさなどによって変化する。そのため、一つの波長の平行光束を用いて回折光の強度の計測を行うと、粒子径によって容器内の試料による光吸収が大きく、回折光を観測できない可能性がある。
また、容器内の試料に周期的な電界を印加して粒子群を捕集した後、電界の印加を停止または変調することにより拡散に転じた過程で、金属粒子間の距離が数10nm程度以下の範囲で発生する可能性のあるプラズモン共鳴現象により、吸収係数が非線形に変化することに起因する回折光強度の変化が発生すると、その非線形な吸収係数変化の情報がなければ、粒子の拡散係数等を正確に求めることができないという問題もある。
本発明はこのような問題を解決すべくなされたもので、プラズモン共鳴現象を生じる可能性のある微細粒子、特に金属の微細粒子を対象としても、その拡散系数や粒子径(ストークス径)、あるいは媒体の粘度や粒子に作用する泳動力等を正確に測定することのできる光学的測定方法および装置の提供を課題としている。
本発明の光学的測定方法は、媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料に対し、空間周期を有する電界を印加することにより粒子群に泳動力を作用させ、媒体中における粒子群の密度分布による回折格子を生成させるとともに、その回折格子に対して平行光束を照射することによって生じる回折光の刻々の強度を検出し、上記電界の印加と、停止もしくは変調による回折格子の生成もしくは消滅の過程における回折光強度の時間的変化から、粒子群および/または媒体の特性を評価する光学的測定方法において、同じ試料について、粒子群の密度分布による回折格子に対し、互いに異なる波長の複数種の平行光束を照射し、その各波長の平行光束により生じる回折光の刻々の強度を個別に検出し、その各検出結果を選択的に用いて粒子群および/または媒体の特性の評価に供することによって特徴づけられる。
本発明は、試料に対して複数種の波長の平行光束を同時もしくは順次照射し、各波長光が粒子群による回折格子を透過する際に生じる回折光をそれぞれ検出し、測定対象粒子による光吸収が必要以上に大きくない波長の平行光束の回折光を選択的に用いて評価に供することで、課題を解決するものである。
すなわち、複数種の波長の平行光束を同じ試料に照射して、粒子群の密度分布による回折格子による回折光をそれぞれ検出すると、金属粒子の粒子径と波長との関係により発生する局在プラズモン共鳴効果による光吸収の影響のない検出結果を選択的に用いることで、回折格子の生成と消滅の時間変化を正確に観察することができる。
また、特に波長が互いに100nm程度の差がある少なくとも2種類の波長の平行光束を用いることにより、同じ拡散時間領域では少なくとも1つの波長において原理的にプラズモン共鳴現象が発生しないようにすることができ、2つの波長における回折光変化を補完することで、プラズモン共鳴に係わる非線形な吸収係数変化に影響を受けずに、拡散速度等の解析をすることが可能となる。
互いに波長の異なる複数種の平行光束を同じ試料に照射する手法として、各平行光束を同じ光軸上に合成して同時に照射し、互いに異なる位置で回折光を検出する方法(請求光2)と、各平行光束を時間差を開けて逐次照射して回折光を検出する方法(請求項3)のいずれでもよい。
回折光の時間的変化から得る情報としては、回折格子の消滅過程における回折光の時間的変化から粒子群の拡散係数または粒子径(ストークス径)に係る情報とする(請求項4)ほか、回折格子の生成過程における回折光の時間的変化から、粒子群の泳動(例えば誘電泳動力)に係る情報とし(請求項5)、更には、粒子径が既知の粒子群を用いることにより、回折格子の消滅過程における回折光の時間的変化から、媒体(媒液)の粘度に係る情報とする(請求項6)ことを挙げることができる。
また、本発明においては、回折光の検出に先立ち、媒体中に粒子群が分散している状態で複数種の波長の平行光束を照射してその透過率を測定し、その測定結果から回折光の検出に適した波長範囲を求め、実際の回折光の検出に際してはその求められた波長範囲の複数種の平行光束を用いれば(請求項7)、粒子径に依存する局在プラズモン共鳴効果により光吸収の大きな波長の平行光束については、回折光の検出に供することを止めることで、計測動作の無駄を未然に防止することが可能となる。
本発明の光学的測定装置は、上記した光学的測定方法を実現するための装置であって、このうち請求項9に係る発明は、請求項2に係る発明方法を実現するもので、媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料を収容する容器と、交流もしくは直流電圧を発生する電源と、その電源からの電圧を印加することにより上記容器内に空間周期を有する電界を発生させる電極対と、上記電圧の印加により上記容器内に生成される粒子群の密度分布による回折格子に向けて平行光束を照射する照射光学系と、その平行光束が上記回折格子を透過することにより生じる回折光を検出する検出光学系と、上記電極対に対する上記電源からの電圧の印加と、その電圧印加の停止もしくは変調により、上記容器内に粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる電圧制御手段と、上記検出光学系の出力を取り込んで粒子群および/または媒体の特性を評価する処理を実行するデータ処理手段を備えた光学的測定装置において、上記照射光学系が互いに異なる複数の波長領域の平行光束を選択的に放射可能に構成されているとともに、上記データ処理手段は、各波長領域の平行光束の上記回折格子による回折光の検出出力をそれぞれ取り込むことによって特徴づけられる。
異なる波長の平行光束を試料に照射する照射光学系としては、互いに異なる波長の単色光をそれぞれ放射する複数種のレーザもしくは複数種のLEDからなる光源と、これらの光源からの放射光を平行光束に成形するコリメート光学系からなる構成(請求項10)とするか、あるいは、広い波長範囲の光を放射する光源と、波長分散素子を利用した分光器、もしくは、選択可能な複数の干渉フィルタを用いて、上記光源からの放射光から互いに異なる波長の複数種の単色光を選択的に抽出する波長選択光学系と、抽出された単色光を平行光束に成形するコリメート光学系からなる構成(請求項11)を採用することができる。
また、請求項12に係る発明は、前記した請求項3に係る発明方法を実現するものであって、媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料を収容する容器と、交流もしくは直流電圧を発生する電源と、その電源からの電圧を印加することにより上記容器内に空間周期を有する電界を発生させる電極対と、上記電圧の印加により上記容器内に生成される粒子群の密度分布による回折格子に向けて平行光束を照射する照射光学系と、その平行光束が上記回折格子を透過することにより生じる回折光を検出する検出光学系と、上記電極対に対する上記電源からの電圧の印加と、その電圧印加の停止もしくは変調により、上記容器内に粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる電圧制御手段と、上記検出光学系の出力を取り込んで粒子群および/または媒体の特性を評価する処理を実行するデータ処理手段を備えた光学的測定装置において、上記照射光学系が、互いに異なる複数の波長領域の複数の平行光束を同時に放射し、かつ、上記検出光学系は、上記各平行光束が上記回折格子を透過することによりそれぞれに異なる角度で現れる回折光を各個別に同時に検出するとともに、上記データ処理手段は、上記検出光学系による上記各回折光の検出出力をそれぞれ取り込むことによって特徴づけられる。
この構成において、複数種の平行光束を、同じ試料に対して同じ光軸上に同時に照射する方法を採用する場合の照射光学系の構成としては、互いに異なる波長の単色光をそれぞれ放射する複数種のレーザもしくは複数種のLEDからなる光源と、その各光源からの光束を1つの光路に合成する光学系と、その合成された光を平行光束に成形するコリメート光学系とからなる構成(請求項13)を採用するか、あるいは、複数の発光スペクトルを有するLEDとと、そのLEDからの出力光を平行光束に成形するコリメート光学系とからなる構成(請求項14)を採用することができる。更には、照射光学系を広い波長範囲の光を放射する光源と、その光源からの放射光を平行光束に成形するコリメート光学系からなるものとするとともに、検出光学系を、粒子群の密度分布による回折格子による各波長成分の回折光を、互いに異なる複数の角度において受光するように服すの光検出器の配設位置を調整し、および/または、各光検出器の視野制限マスクの位置を調整できるように構成してもよい(請求項15)。
回折光の検出に先立ち、媒体中に粒子群が分散している状態で、複数種の波長の平行光束を照射してそれそれの透過率を求め、回折光を検出するのに適した波長範囲を決定する装置構成としては、試料の透過率を各波長光において測定する手段と、それらの測定結果と、あらかじめ記憶しているデータベースとから、例えば透過率が小さい波長光については実際の回折光の計測に際してはその使用を行わないなど、自動的に決定する手段を設けた構成(請求項17)を採用することができる。
本発明の実施の形態の全体構成図で、光学的構成を表す模式図と電気的構成を表すブロック図とを併記して示す図である。 図1の試料キュベット中に配置されている電極対のパターンの例を示す図である。 本発明の実施の形態における電極対への印加電圧波形の例と、粒子群の密度分布が作る回折格子による回折光強度の時間的変化の例を示すグラフである。 金コロイドにおける粒子径と吸収係数の関係を示すグラフである。 本発明の他の実施の形態の照射光学系の構成を示す模式図である。 本発明の更に他の実施の形態における検出光学系の構成を示す模式図である。 本発明の更にまた他の実施の形態における照射光学系の構成を示す模式図である。
符号の説明
1 試料キュベット
2 電極対
21,22 電極
21a,22a 電極片
21b,22b 接続部
3 電源
4 照射光学系
41,42 レーザダイオード
43 ビームミキサ
5 検出光学系
51 集光レンズ
52,53 光検出器
6 データ処理・制御部
P 粒子の高密度領域
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の全体構成図であり、図2はその試料キュベット1内に配置されている電極対2のパターンの例を示す図である。
装置は、媒体中に粒子群が移動可能に分散した試料、例えば液体中に粒子が分散した試料や、粒子群が移動可能に分散したゲルからなる試料等を収容するための試料キュベット1と、この試料キュベット1内に配置されている電極対2に対して電圧を印加する電極電源3と、試料キュベット1に対して光を照射する照射光学系4と、電極対2への電圧の印加により試料キュベット1内に生じる粒子群の密度分布による回折格子からの回折光を測定する検出光学系5、その検出光学系5の出力を収集して各種解析を行うとともに、装置の測定動作を制御するデータ処理・制御部6を主体として構成されている。
試料キュベット1はガラス等の透明材料によって構成され、その内部に同じく透明材料からなる板状部材20が固定配置されており、この板状部材20の表面に電極対2が形成されている。
電極対2は、図2に示すように、それぞれが櫛形をした電極21,22からなり、各電極21,22はそれぞれ、互いに平行な複数の直線状の電極片21a・・21a,22a・・22aと、これらの各電極片21a・・21a,22a・・22aを相互に電気的に接続する接続部21b,22bによって構成されている。
各電極21,22は、それぞれ、2本の直線状の電極片21aまたは22aが互いに隣接配置された電極片偏在領域と、電極片が存在しない電極片不存在領域を交互に形成した形状としている。そして、一方の電極片偏在領域の2本の電極片21aまたは22aが、他方の電極片不存在領域に入り込んだ状態とし、全体として各電極片21aと22aが、一定の間隔を開けて互いに平行に2本ずつ交互に位置した状態となっている。
以上の電極対2には、電源3からの電圧が印加され、この電圧の印加によりセル1内に収容されている試料内に電界分布が発生し、その電界分布により、後述するように試料中の粒子が泳動し、粒子群の密度分布による回折格子が生成される。この例において電源3は交流電源であり、粒子は誘電泳動力によって移動する。
さて、照射光学系4は、互いに異なる波長のレーザ光を放射する2つのレーザダイオード41,42と、これらの各レーザダイオード41,42からの放射光を同一の光路上に合成するビームミキサ43と、合成されたレーザダイオード41,42からの放射光を、最終的に平行光束とすべく適宜位置に配置される(図示略)レンズ等からなるコリメート光学系によって構成されている。第1のレーザダイオード41の放射光の波長は635nmであり、第2のレーザダイオード42の放射光の波長は785nmである。各レーザダイオード41,42はデータ処理・制御部6の制御下に置かれているLDコントローラ61によって駆動制御される。
検出光学系5は、照射光学系4からの平行光束の試料キュベット1内の試料への照射により、試料キュベット1内で形成されている粒子群の密度分布による回折格子で回折した回折光を検出すべく、集光レンズ51と、2つの波長の平行光束に対応して互いに異なる位置に設けられた2つの光検出器52,53によって構成されている。すなわち、照射光学系4から照射される平行光束は、前記したように2つの波長の光を合成したものであるから、回折格子による回折光はそれぞれの波長によって異なる方位に現れることになり、2つのレーザダイオード52,53は各波長の平行光束の回折光にそれぞれ対応する方位に配置され、これらによって各波長の平行光束の回折光が個別に検出される。各光検出器52,53の出力は、アンプおよびA−D変換器を主体とするデータサンプリング回路62を介して刻々とデータ処理・制御部6に取り込まれる。
以上の構成において、電極対2を構成する各電極21,22間に、電源3からの交流電圧を印加すると、その電極パターンに応じた電界の分布が試料キュベット1内に形成され、その電界の分布に基づく誘電泳動により、粒子群の密度分布が生じる。すなわち、図2の電極パターンにおいては、逆極性の電極辺が隣接している部分、つまり図示のように一方の電極の電極片21aと他方の電極22の電極片22aとが隣接している部分に、粒子群の高密度領域Pが形成される。この粒子群の高密度領域Pは、電極片21a,22aと平行に、かつ、電極片21a,22aの全体としてのピッチの2倍のピッチで空間的に繰り返し形成されることになり、その複数の粒子群の高密度領域Pにより回折格子が生成される。このような回折格子の生成状態において電極対2に対する電圧の印加を停止することにより、粒子は拡散を開始し、試料中の粒子群の空間密度は均一化していき、粒子群の密度分布による回折格子はやがて消滅する。
粒子群の密度分布による回折格子に対して照射光学系4からの平行光束を照射することにより、その光は回折格子によって回折を受ける。図2の電極パターンでは、粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔は、電極片21a,22aが作る回折効果市の格子間隔の2倍となって、両者の格子定数が相違するため、粒子群の密度分布で作られる回折格子による回折光と、電極片21a,22aが作る回折格子による回折光は、互いに異なる方位に出現するため、光検出器52,53を所要の位置に配置することにより、粒子群の密度分布で作られる回折格子による回折光のみを検出することができる。
このようにして検出される粒子群の密度分布による回折格子からの回折光の強度は、その回折格子の消滅過程で次第に弱くなっていく。図3に電極対2に対して印加される電圧波形と、粒子群の密度分布が作る回折格子による回折光強度の時間的変化の例をグラフで示す。この例では、一定の電圧Vの正弦波様の交流電圧を電極対2に印加し、粒子に誘電泳動力を作用させた例を示している。
さて、上記した図3における回折光強度のグラフは、粒子群がプラズモン共鳴しない場合のグラフであり、電界を印加している状態での回折光強度の上昇速度は、試料中の粒子群の誘電泳動力の強さに依存し、電界の印加を停止した後の回折光強度の低下速度は、試料中の粒子群の拡散係数に依存する。しかしながら、例えば金属の微粒子を対象とする場合には、その粒子径もしくは粒子間距離と、照射される平行光束の波長によってはプラズモン共鳴現象の影響を受け、回折光の強度変化は粒子群の集散状態のみを表さないものとなる場合がある。
例えば金コロイドを計測する場合、図4に示すように、粒子径によりプラズモン共鳴条件が異なるため、吸収係数が異なる。そのため、透明物質に対する感度を重視して波長635nmのみの平行光束を照射した場合、数10nm以上の粒子径では吸光度が高く、信号が得られない問題が発生する。
更に、誘電泳動による粒子密集により、プラズモン共鳴条件が変化することになり、吸収係数が変化する。一方、誘電泳動を停止すると粒子の自由拡散に伴って粒子間距離が広がり、これによって共鳴波長がシフトし、最終的には共鳴の消滅が生じるため、拡散初期には吸収係数が刻々と変化することになる。そのため、計測している回折光強度の時間的変化が、拡散に伴う粒子群の密度変調緩和に起因するものか、プラズモン共鳴条件変化に伴う実効的な吸収係数変化に起因するものかは、単一の波長で計測する限り判別できない。
図1の実施の形態では、複数の波長(この実施の形態では2種の波長)の平行光束を用いて、各波長の平行光束について個々に回折光強度を計測することで、波長ごとに異なる回折光減衰特性を有する時間領域ではプラズモン共鳴条件変化に起因する信号変化であることが判別できる。
すなわち、粒子密度の分布による回折格子の回折光強度は、電界の印加を停止した時点から拡散により時間とともに減衰する。その減衰の過程は、下記の近似式(1)で表される。
Figure 2008142762
この(1)式において、Iは電圧の印加停止時点の回折光強度で、tは電圧の印加停止からの経過時間、Iは時間t経過後の回折光強度、Λは粒子群の密度分布による回折格子の格子間隔、Dは拡散係数である。
つまり、回折格子の消滅過程における回折光の減衰率は、粒子径が単一で屈折率・吸収係数が一定であれば、平行光束の波長に関係なく単一の減衰係数をもつ指数関数に一致する。更に拡張すると、複数の粒径から構成される粒子群の場合、単一の減衰係数とはならないが、屈折率・吸収係数が一定であれば、異なる波長の平行光束を用いて回折光を計測しても、同じ減衰プロファイルを持つ。
金属ナノ粒子の場合、前記した図4に示すように粒子径により、加えて粒子形状、例えば球体や円柱体等、によっても異なる条件でプラズモン共鳴が発生し、吸収ピーク波長が変化する。
粒子群が密集し、波長のオーダーに近づくばあい、これらの複数の粒子群が相互に影響しあい、プラズモン吸収特性、すなわち各波長における吸収率が変化する場合がある。従って、粒子が密集状態から緩和するにつれて、異なるプラズモン共鳴状態が発生し、特定波長で回折光強度を観察していても拡散が進行するにつれて吸収係数が変化するかのような振る舞いをすると考えられる。
以上のことから、2波長の平行光束を用いて回折光を観察していれば、回折光が同じ時間領域(例えば拡散開始後0.5秒から3秒等)で回折光強度が同じ減衰プロファイルを持つならば、その2つの波長による計測結果には、いずれもプラズモン共鳴が変化するようなことが発生しておらず、その時間領域のデータは粒子群中に存在する粒子径の分散のみを反映したとして粒径分散解析に供することができる。
一方、同じ時間領域(例えば拡散開始後0.5秒等)で異なる減衰プロファイルを持つならば、その2つの波長の少なくともいずれか一方で、プラズモン共鳴が変化するような状況が発生しており、その時間領域のデータは粒子群中に存在する粒径の分散のみを反映していないため、粒径分散解析には使うことはできないと判断することができる。
データ処理・制御部6では、以上の判断に基づき、プラズモン共鳴現象の影響のないと判断された回折光の強度変化を用いて、粒子の拡散係数、粒子径、あるいは液体の粘度を評価する。
すなわち、拡散係数は前記した(1)式におけるDを算出すればよく、粒子径については、その拡散系数Dを用いて下記の(2)式から算出することができる。
Figure 2008142762
(2)式においてdは粒子径、ηは粒子群の分散媒である媒液の粘度、kはボルツマン定数であって、Tは絶対温度である。また、粒子径dが既知の粒子群を用いることにより、(1),(2)式から媒液の粘度ηを算出することができる。
更に、回折格子の生成過程における回折光強度の上昇速度から、粒子群に作用する誘電泳動力の大きさを評価することができる。
ここで、以上の実施の形態においては、2つの波長の平行光束による回折光強度を計測した例を示したが、3つ以上の波長の平行光束による回折光強度を計測すると、より広い範囲の金属粒子への対応が可能であり、しかも、3つ以上の波長の平行光束による回折光強度の計測結果のうち、少なくとも2つの波長での計測結果の時間的変化のプロファイルが同一であれば、それについてはプラズモン共鳴の影響を受けないデータであると判断することができ、その判断の容易化を実現できる。
また、散乱の影響が問題とならない微小粒子を対象に、より高感度を得るために635nm以下の波長で発振する光源を搭載することも有用である。
以上の実施の形態の照射光学系4におけるビームミキサ43に代えて、図5に要部構成を模式的に示すように、回折格子44を用い、各レーザダイオード41,42の放射光を同一の光路上に導くこともできる。
また、照射光学系4として、複数のレーザダイオード等の単色光を放射する素子を複数個配置して、これらのうちのいずれか1個ずつを選択的に駆動して平行光束として試料キュベット1に照射するように構成したものも採用することができる。この場合、検出光学系5については、図6に示すように、照射光学系4の光軸に対して垂直な面内で回折光の分散方向に直線的に移動するステージ54を設け、そのステージ54に1個の光検出器55を配置し、選択された平行光束の波長によって変化する回折角に応じてステージ54を駆動して光検出器55を位置決めする構成を採用することができる。この構成は、照射光学系4において選択された複数の平行光束の波長差が小さい場合、回折角の差が小さくなるため、各々の回折光を異なる検出器で検出することが難しくなるが、これを避けるために有効な構成である。
更に、図7に模式的に示すように、照射光学系4の光源として、ハロゲンランプなどの白色光源46またはAES光源のような広帯域光源を用い、これとモノクロメータ47を組み合わせた構成とすることができ、この場合、任意の波長の平行光束を試料キュベット1に向けて照射することができる。ただし、利用する波長を不連続に、ある程度の間隔を以て設定するように制限し、各波長ごとに異なる検出器を固定的に配置するように構成することが、測定の利便性のうえで有用である。
また、以上の実施の形態においては、電極対2に交流電圧を印加して粒子群を捕集して回折格子を生成させた後、その交流電圧の印加を停止することによって粒子群を拡散させた例を示したが、交流電圧の印加により回折格子を生成させた後、印加する交流電圧を変調させることによって粒子群を拡散させてもよい。
更にまた、電極対2に対して直流電圧を印加することにより、粒子群を電気泳動させて回折格子を生成させ、その電圧の印加を停止することによって粒子を拡散させても、粒子群の拡散係数や粒子径、あるいは媒液の粘度に係る情報を得ることができる。
また、以上のいずれの実施の形態においても、粒子群を泳動させて回折格子を生成させる前に、媒体中に粒子群が分散している状態で、複数種の波長の平行光束を照射してそれそれの透過率を求め、回折光を検出するのに適した波長範囲を決定することが、測定の効率化の点で有用である。その場合、試料の透過率を各波長光において測定して記憶し、それらの測定結果と、あらかじめ記憶しているデータベースとから、例えば透過率が小さい波長光については実際の回折光の計測に際しては選択から除外すればよく、無駄な波長の光を用いる手間を省くことができる。
本発明の方法および装置によれば、例えば金属ナノ粒子など、プラズモン共鳴現象が生じる可能性のある粒子であっても、その影響を受けることなく、その拡散係数や粒子径、あるいは泳動力の大きさを正確に測定することが可能となる。

Claims (17)

  1. 媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料に対し、空間周期を有する電界を印加することにより粒子群に泳動力を作用させ、媒体中における粒子群の密度分布による回折格子を生成させるとともに、その回折格子に対して平行光束を照射することによって生じる回折光の刻々の強度を検出し、上記電界の印加と、停止もしくは変調による回折格子の生成もしくは消滅の過程における回折光強度の時間的変化から、粒子群および/または媒体の特性を評価する光学的測定方法において、
    同じ試料について、粒子群の密度分布による回折格子に対し、互いに異なる波長の複数種の平行光束を照射し、その各波長の平行光束により生じる回折光の刻々の強度を個別に検出し、その各検出結果を選択的に用いて粒子群および/または媒体の特性の評価に供することを特徴とする光学的測定方法。
  2. 上記複数種の平行光束を、同じ試料に対して時間差を開けて逐次照射して回折光を検出することを特徴とする請求項1に記載の光学的測定方法。
  3. 上記複数種の平行光束を、同じ試料に対して同じ光軸上に同時に照射し、各波長の回折光を互いに異なる位置で同時に検出することを特徴とする請求項1に記載の光学的測定方法。
  4. 上記回折格子の消滅過程における上記回折光の時間的変化から、粒子群の拡散係数または粒子径に係る情報、もしくは、媒体の粘度に係る情報を得ることを特徴とする請求項1,2または3のいずれか1項に記載の光学的測定方法。
  5. 上記回折格子の生成過程における上記回折光の時間的変化から、粒子群の泳動に係る情報を得ることを特徴とする請求項1,2または3のいずれか1項に記載の光学的測定方法。
  6. 粒子径が既知の粒子群を用いるとともに、上記回折格子の消滅過程における上記回折光の時間的変化から、媒体の粘度に係る情報を得ることを特徴とする請求項1,2または3のいずれか1項に記載の光学的測定方法。
  7. 上記回折光の測定に先立ち、粒子群が媒体に均一に分散している状態で、互いに異なる複数種の波長光の透過率を測定し、得られた透過率から上記回折光の検出に適した波長範囲を求め、その波長範囲で上記回折光の測定を行うことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6のいずれか1項に記載の光学的測定方法。
  8. 波長の互いに異なる複数種の平行光束の各回折光の時間的変化の検出結果うち、粒子群によるプラズモン共鳴現象の影響のない検出結果を選択的に用いて粒子群および/または媒体の特性の評価に供することを特徴とする請求光1,2,3,4,5,6または7のいずれか1項に記載の光学的測定方法。
  9. 媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料を収容する容器と、交流もしくは直流電圧を発生する電源と、その電源からの電圧を印加することにより上記容器内に空間周期を有する電界を発生させる電極対と、上記電圧の印加により上記容器内に生成される粒子群の密度分布による回折格子に向けて平行光束を照射する照射光学系と、その平行光束が上記回折格子を透過することにより生じる回折光を検出する検出光学系と、上記電極対に対する上記電源からの電圧の印加と、その電圧印加の停止もしくは変調により、上記容器内に粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる電圧制御手段と、上記検出光学系の出力を取り込んで粒子群および/または媒体の特性を評価する処理を実行するデータ処理手段を備えた光学的測定装置において、
    上記照射光学系が互いに異なる複数の波長領域の平行光束を選択的に放射可能に構成されているとともに、上記データ処理手段は、各波長領域の平行光束の上記回折格子による回折光の検出出力をそれぞれ取り込むことを特徴とする光学的測定装置。
  10. 上記照射光学系が、互いに異なる波長の単色光をそれぞれ放射する複数種のレーザもしくは複数種のLEDからなる光源と、これらの光源からの放射光を平行光束に成形するコリメート光学系によって構成されていることを特徴とする請求項9に記載の光学的測定装置。
  11. 上記照射光学系が、広い波長範囲の光を放射する光源と、波長分散素子を利用した分光器、もしくは、選択可能な複数の干渉フィルタを用いて、上記光源からの放射光から互いに異なる波長の複数種の単色光を選択的に抽出する波長選択光学系と、抽出された単色光を平行光束に成形するコリメート光学系によって構成されていることを特徴とする請求項9に記載の光学的測定装置。
  12. 媒体中に移動可能に粒子群を分散させてなる試料を収容する容器と、交流もしくは直流電圧を発生する電源と、その電源からの電圧を印加することにより上記容器内に空間周期を有する電界を発生させる電極対と、上記電圧の印加により上記容器内に生成される粒子群の密度分布による回折格子に向けて平行光束を照射する照射光学系と、その平行光束が上記回折格子を透過することにより生じる回折光を検出する検出光学系と、上記電極対に対する上記電源からの電圧の印加と、その電圧印加の停止もしくは変調により、上記容器内に粒子群の密度分布による回折格子の生成と消滅を行わせる電圧制御手段と、上記検出光学系の出力を取り込んで粒子群および/または媒体の特性を評価する処理を実行するデータ処理手段を備えた光学的測定装置において、
    上記照射光学系が、互いに異なる複数の波長領域の複数の平行光束を同時に放射し、かつ、上記検出光学系は、上記各平行光束が上記回折格子を透過することによりそれぞれに異なる角度で現れる回折光を各個別に同時に検出するとともに、上記データ処理手段は、上記検出光学系による上記各回折光の検出出力をそれぞれ取り込むことを特徴とする光学的測定装置。
  13. 上記照射光学系が、互いに異なる波長の単色光をそれぞれ放射する複数種のレーザもしくは複数種のLEDからなる光源と、その各光源からの光束を1つの光路に合成する光学系と、その合成された光を平行光束に成形するコリメート光学系によって構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光学的測定装置。
  14. 上記照射光学系が、複数の発光スペクトルを有するLEDとと、そのLEDからの出力光を平行光束に成形するコリメート光学系によって構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光学的測定装置。
  15. 上記照射光学系が、広い波長範囲の光を放射する光源と、その光源からの放射光を平行光束に成形するコリメート光学系からなり、上記検出光学系は、上記回折格子による各波長成分の回折光を互いに異なる複数の角度において受光するよう、複数の光検出器の配設位置を調整し、および/または、各光検出器の視野制限マスクの位置を調整できるように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の光学的測定装置。
  16. 上記データ処理手段は、上記各波長領域の平行光束の上記回折格子による回折光の検出結果を選択的に用いて、粒子群の拡散係数または粒子径に係る情報、もしくは、媒体の粘度に係る情報を得ることを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13,14または15のいずれか1項に記載の光学的測定装置。
  17. 上記回折光の測定に先立ち、粒子群が媒体に均一に分散している状態で、互いに異なる複数種の波長光の透過率を測定する透過率測定手段と、その測定結果と、あらかじめ記憶しているデータベースとから、上記照射光学系から放射すべき平行光束の複数種の波長を自動的に決定する波長選択手段を備えていることを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13,14,15または16のいずれか1項に記載の光学的測定装置。
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