JPWO2008140041A1 - 新規消炎鎮痛剤 - Google Patents

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Abstract

安全性が高く、長期間にわたって投与可能な新規消炎鎮痛剤の提供を目的とする。食品に含有される天然物質のうち、α-ラクトアルブミンについて消炎鎮痛作用を検討したところ、α-ラクトアルブミンはin vitroにおいて、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2阻害活性、ホスホリパーゼA2阻害活性を示した。またカラゲニン足浮腫モデル、アジュバント関節炎モデル、酢酸ライジング法を用いたin vivoの検証によって、α-ラクトアルブミンの抗炎症効果が確認された。さらに、α-ラクトアルブミンはCOX-1よりもCOX-2を選択的に阻害することが確認された。α-ラクトアルブミンは、副作用の少ない消炎鎮痛剤として利用できる。

Description

本発明は、α-ラクトアルブミンを含有する、消炎鎮痛作用を有する飲食物および医薬組成物に関する。
今日、消炎鎮痛のために日常的に処方される薬剤として、非ステロイド系消炎鎮痛剤と総称されるアスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、ジクロフェナクなど、数十種類の合成化合物と、ステロイドと俗称される合成グルココルチコイドホルモン等がある。
アスピリンは、プロスタグランジン(PG)合成酵素「シクロオキシゲナーゼ(COX)」の活性を抑制する。COXの活性低下によりPGが減少し、疼痛誘発物質(ブラジギニン)の活性が抑えられ、アスピリンの鎮痛作用が発現する。アスピリンと同様にCOXに作用して消炎鎮痛効果を発揮する薬は、作用機序の異なるステロイド剤と区別するために、「非ステロイド系消炎鎮痛剤(non-steroidal anti-inflammatory drugs: NSAIDs)」と呼ばれている。
NSAIDsには消化管潰瘍を起こしやすい欠点がある。その主たる原因は、NSAIDsが血管拡張と粘膜の保護に働くPG(PGE2、PGI2)を減少させてしまうことにある。また、COX活性の抑制により、リポキシゲナーゼの活性が亢進してロイコトリエンが増え、胃液の分泌が減少する。同時に、消化管粘膜を破壊する活性酸素が増え、潰瘍が起こる。
このようなNSAIDsの副作用を減らす目的で、ロキソプロフェン等のプロドラッグタイプが開発された。しかし、プロドラッグタイプの作用機序は従来のNSAIDsと同様であり、副作用減少効果には限度がある。
NSAIDsによる消化器障害の解消は、消炎鎮痛剤開発における長年の研究課題であった。この難題に光を照らしたのが新しいCOXの発見である。1991年に発見されたCOX-2は外傷や炎症が起こると急激に増加する。一方、体内にもともと存在し、胃粘膜の保護に働くプロスタグランジン類(PGE2、PGI2)を産生するタイプはCOX-1と分類された。そこで、COX-2の活性を選択的に阻害する物質は、副作用の少ない消炎鎮痛剤になりうる。
NSAIDsの副作用には、胃腸障害以外に、腎障害、肝障害、皮膚の発疹などのほか、重大な副作用として喘息発作の誘発がある。従来からある非選択性のNSAIDsのように、主作用であるCOX-2の阻害とともに、COX-1の作用が抑えられると、アラキドン酸の代謝がロイコトリエン産生側に偏るためリポキシゲナーゼの活性が上昇し、気管支を収縮させるロイコトリエンが増え、喘息が誘発される。消炎鎮痛剤による喘息は「アスピリン喘息」と呼ばれるが、アスピリンのみならず、従来型のNSAIDs全般にアスピリン喘息を誘発する危険がある。ところが、COX-2のみを阻害する薬剤はロイコトリエンを増加させないため、喘息誘発の危険が少ないといわれている。この点からも、COX-2選択的阻害剤に対する期待は高い。1994年に発売されたエトドラクはCOX-2への作用が10倍強く、比較的消化器障害の少ない消炎鎮痛剤として使用されている。またメロキシカムが1996年に南アフリカ、フランス、英国などで発売され、その後2001年に日本でも上市された。
食品中に含まれるタンパク質のいくつかは、消炎鎮痛作用を有する。例えば、消炎鎮痛作用を有するタンパク質として、ラクトフェリンが知られている。ラクトフェリンは、1939年に発見された分子量約8万の鉄結合性の糖タンパク質である。母乳、特に初乳に多く含まれ、体の外部からの細菌、ウィルスなどの攻撃を防ぐ、感染防御因子として機能する。ラクトフェリンの安全性は高く評価されており、牛乳から抽出したラクトフェリンは、育児用調整粉乳等の乳児用飲食品にまで添加されている。昨今では、様々な病気に関する、ラクトフェリンの研究が注目を浴びている。実験動物モデルにおいて病原微生物及びウィルス感染に対する生体防御能の強化(例えば非特許文献1)、種々の病態モデルにおける抗炎症作用、IgE産生抑制効果(例えば非特許文献2)、化学発癌剤による発ガンの予防効果(例えば非特許文献3)、ガン細胞による血管新生を阻害する効果(例えば非特許文献4)等々、様々な免疫関連の生命現象をコントロールする機能が報告されている。ラクトフェリンが内因性及び外因性オピオイドの鎮痛効果を増強することも明らかになっている(例えば特許文献1)。
また、塩化リゾチームは、18種129個のアミノ酸からなる酵素性を有する塩基性タンパク質で、消炎作用を有する。鎮痛作用については、マウスに50〜300 mg/kgを皮下または経口投与し、鎮痛作用(熱板法)を測定した結果、何ら作用は認められなかったと報告されている(非特許文献5)。
また近年、ホエイやホエイの産生画分がCOX-2阻害活性を有することが報告されている(特許文献7)。
ところで、α-ラクトアルブミンは、ホエイタンパク質の約25%を占める、分子量14,000の球状タンパク質である。α-ラクトアルブミンはリゾチームとの間に、タンパク質構造類似性および遺伝子配列における高い相同性がある(非特許文献6)。α-ラクトアルブミンの性質としては、カルシウム結合性タンパク質であること、シスチン含量が高いことが知られており、さらに、消化管運動調節作用(例えば特許文献2)、小腸管傷害の予防又は修復促進作用、抗潰瘍作用(例えば非特許文献7、特許文献5、特許文献6)が知られている。
また、α-ラクトアルブミンには月経前症候群の症状を抑制することが報告されている(特許文献8)。しかしながら、その作用機序については明らかとなっていない。
特許第3806427号公報 特許第3756449号公報 特開平5-268879号公報 特許第2916047号公報 特許第3756449号公報 特許第3481931号公報 特表2007-505078号公報 特表2007-500755号公報 Lactoferrin; Structure, Function and Applications. Excerpta Medica Intern. Congress Series 1195 (2000), pp377-381 Arthritis Rheum. 43 (2000) 2073-2080 Drug Metab. Pharmacokin. 19 (2004) 245-263 Japan Medical Society 2005年10月号ラクトフェリン実用化研究の新たな展開 第10回がん化学予防効果とラクトフェリン 安藤邦雄 医薬品インタビューフォーム リフラップ〈塩化リゾチーム製剤〉18頁 エーザイ株式会社 Proc Natl Acad Sci U S A. 1992 July 1; 89(13): 5887-5891. Biosci. Biotechnol. Biochem., 67 (3), 577-583, 2003
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、副作用が少なくて、安全性が高く、長期間にわたり、医薬品や飲食品として摂取可能な新規消炎鎮痛剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った。本発明者等は、安全性を考え、食品に含有される天然物質の中から消炎作用を有する物質を丹念に探索した。α-ラクトアルブミンについて消炎鎮痛作用を検討したところ、α-ラクトアルブミンはin vitroにおいて、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2阻害活性、ホスホリパーゼA2阻害活性を示した。またカラゲニン足浮腫モデル、アジュバント関節炎モデル、酢酸ライジング法によるin vivoの検証によって急性炎症、実験的慢性炎症、および疼痛に対する治療効果を有することが明らかになった。さらに本発明者等がα-ラクトアルブミンの酵素阻害活性を検討したところ、COX-1よりもCOX-2を選択的に阻害することが明らかになり、α-ラクトアルブミンが消炎鎮痛剤として利用しうることを見出した。α-ラクトアルブミンの安全性の高さは、COX-2選択的阻害作用から予想されるのみならず、長い食経験により担保されているといえる。従来、食物中のタンパク質において、ラクトフェリンの消炎鎮痛効果が知られているが、該効果の作用機序は必ずしも解明されていない。また塩化リゾチームは消炎効果を有するものの、鎮痛効果は有さない。一方、本願発明者は、消炎鎮痛効果を有する食品中のタンパク質としてα-ラクトアルブミンを発見したのみならず、該効果がCOX-2選択的阻害作用によるものであることを明らかにした。COX-2選択的阻害剤は、従来のNSAIDsの副作用問題を解決できると考えられており、本発明者等による上記知見は、α-ラクトアルブミンが新規消炎鎮痛剤として極めて有用な用途を有することを証明する。すなわち、本発明はα-ラクトアルブミンの新規用途に関し、具体的には以下の発明を提供するものである。
(1)α-ラクトアルブミンを有効成分とする、COX-2選択的阻害剤、
(2)α-ラクトアルブミンを有効成分とする、消炎鎮痛剤、
(3)消炎鎮痛剤の製造のための、α-ラクトアルブミンの使用、
(4)炎症性疾患治療薬である、請求項2に記載の消炎鎮痛剤、
(5)炎症性疾患が関節炎または関節リウマチである、請求項4記載の消炎鎮痛剤、
(6)疼痛性疾患治療薬である、請求項2に記載の消炎鎮痛剤、
(7)疼痛性疾患が月経痛である、請求項6に記載の消炎鎮痛剤、
(8)α-ラクトアルブミンを有効成分とする、消炎鎮痛用飲食品、
(9)α-ラクトアルブミンの治療的有効量を哺乳動物に投与する、炎症性疾患の治療方法、
(10)α-ラクトアルブミンの治療的有効量を哺乳動物に投与する、疼痛性疾患の治療方法。
本発明により新規消炎鎮痛剤が提供された。本発明の新規消炎鎮痛剤は、COX-2を選択的に阻害するため、消化性潰瘍や喘息等の副作用の発生は少なく、長期間にわたって摂取可能と考えられる。α-ラクトアルブミンは、上記のようにほ乳類の乳汁中に含まれており、長い食経験から安全であるとの認識がある。また実際にα-ラクトアルブミンの安全性は科学的に検証されており、例えば、特許文献5は、ラットを用いたα-ラクトアルブミンの急性毒性試験の結果では、最大用量である2,000 mg/kg体重のα-ラクトアルブミン投与によっても、空試験と同様に死亡例は認められなかったと報告している。またそもそも食品中に存在する物質であることから、医薬品としてのみならず、飲食品として加工・流通させることも期待できる。さらに、牛乳などの比較的安価な原料から得ることができるため、大量生産が可能である。
牛乳中のラクトフェリンは、工業的には牛乳から分離技術により取り出される。ラクトフェリンの含有量は産地、飼料などによって多少の差異はあるが、国内産牛乳では通常200 mg/kgと極微量である。そのため、微量のラクトフェリンを取り出すに十分な乳を国内では調達できず、日本ではまったく生産されておらず、すべて輸入に頼っている現状にある。
また、牛乳中のα-ラクトアルブミンの含有量は産地、飼料などによって多少の差異はあるが、国内産牛乳では通常1.2 g/kgである。ラクトフェリンに比べて豊富に含有されており、工業的分離も容易である。そのため、安定的確保が可能となるうえ、調達コストも安価となる。
カラゲニン足浮腫抑制試験モデルでの足容積の推移を示す図である。一群6匹の平均値+標準誤差で示した。controlは対照、WPIはホエイタンパク質分離物、bLGはβ-ラクトグロブリン、aLAはα-ラクトアルブミン、LFはラクトフェリンを表す。*:vs. control、p<0.05(Dunnetの多重比較検定) アジュバント関節炎(治療)モデルでの足容積の推移を示す図である。一群6匹の平均値+標準誤差で示した。Vehicleは対照、bLGはβ-ラクトグロブリン、aLAはα-ラクトアルブミン、LFはラクトフェリン、Dicroはジクロフェナクを表す。*、**、***:vs. Vehicle、p<0.05、0.01、0.001(Dunnetの多重比較検定) アジュバント関節炎(疼痛)モデルでの鳴啼反応の回数を示す図である。一群6匹の平均値+標準誤差で示した。Vehicleは対照、bLGはβ-ラクトグロブリン、aLAはα-ラクトアルブミン、LFはラクトフェリン、Dicroはジクロフェナクを表す。*、**:vs. Vehicle、p<0.05、0.01(Dunnetの多重比較検定) 酢酸ライジング試験モデルでの苦悶動作の回数を示す図である。一群6匹の平均値+標準誤差で示した。Vehicleは対照、WPIはホエイタンパク質分離物、bLGはβ-ラクトグロブリン、aLAはα-ラクトアルブミン、LFはラクトフェリン、Dicroはジクロフェナクを表す。*、**:vs. Vehicle、 p<0.05、0.01(Dunnetの多重比較検定) α-ラクトアルブミンの、月経痛に対する改善効果をランダム化ダブルブラインドクロスオーバー試験における、月経痛の痛みの程度に関する結果を示す図である。 α-ラクトアルブミンの、月経痛に対する改善効果をランダム化ダブルブラインドクロスオーバー試験における、月経痛による日常生活への影響程度に関する結果を示す図である。 α-ラクトアルブミンの、月経痛に対する改善効果をランダム化ダブルブラインドクロスオーバー試験における、鎮痛剤の使用程度に関する結果を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施態様に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更できるものである。
本発明は、α-ラクトアルブミンを有効成分とする、COX-2選択的阻害剤に関する。本発明においてCOX-2選択的阻害剤とは、COX-1阻害効果よりもCOX-2阻害効果が強い物質を意味する。本発明のα-ラクトアルブミンは、特に由来は問わないが、好ましくはヒトおよび/または非ヒト哺乳動物(ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等)由来であり、より好ましくはヒトまたはウシのα-ラクトアルブミンである。これらのα-ラクトアルブミンのアミノ酸配列や塩基配列は既に公知であり、EMBL、DDBJ、NCBI等のデータベースに登録されている。例えばウシα-ラクトアルブミンは、DDBJにACCESSION No.J05147として登録されている。ウシα-ラクトアルブミンの塩基配列を配列番号:1に、アミノ酸配列を配列番号:2に示す。配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、第1位から第19位はシグナルペプチドである。また、配列番号:2に記載のアミノ酸配列において、第29位のアルギニン(R)がグルタミン(Q)に置き換わった変異体の存在が知られている(「ミルク総合辞典」p.35、朝倉書店)。牛乳中に分泌されるα-ラクトアルブミンはシグナルペプチドが切断された成熟ペプチドである。本願実施例で使用したα-ラクトアルブミンは上記ウシ成熟ペプチドである。
α-ラクトアルブミンはヒト、牛、羊、ヤギ等の哺乳類の乳等から、硫酸アンモニウム沈殿法(「最新改稿乳業技術便覧」酪農技術普及学会、122-125ページ、1975)、限外ろ過法(特許文献3)、イオン交換法(特許文献4)等の公知技術により製造することが出来る。牛乳中のα-ラクトアルブミンの含有量は産地、飼料などによって多少の差異はあるが、国内産牛乳では通常1.2 g/kgであり、製造原料として牛乳を用いれば、多量のα-ラクトアルブミンを調製することができる。また、アミノ酸配列および塩基配列を基に、化学的に合成したり、当業者に周知の遺伝子工学的手法によって製造してもよい。より簡便には、市販のα-ラクトアルブミン(例えば、ダビスコ社製など)を使用することができる。
また本発明において、使用可能なα-ラクトアルブミンは、上述のヒトまたは非ヒト哺乳動物の天然型として知られる公知アミノ酸配列からなるものに限られず、COX-2選択的阻害活性を有する限り、上記アミノ酸配列に変異が存在する変異体のポリペプチドであってもよい。このようなポリペプチドの例としては、天然型の変異体、ホモログ、人為的変異体等を挙げることができ、具体的には、天然型のα-ラクトアルブミンアミノ酸配列に1または複数のアミノ酸が付加、欠失、置換、挿入した配列を含むポリペプチドや、天然型のα-ラクトアルブミンをコードするポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドがコードするポリペプチドを挙げることができ、より具体的には、配列番号:2に記載のアミノ酸配列に1または複数のアミノ酸が付加、欠失、置換、挿入した配列を含む、COX-2選択的阻害活性を有するポリペプチドを挙げることができ、また別の例として、配列番号:1記載の塩基配列のコード領域を含むポリヌクレオチドの相補鎖にストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドがコードする、COX-2選択的阻害活性を有するポリペプチドを挙げることができる。
上記変異体ポリペプチドは、当業者に周知の技術によって製造することができる。例えば、乳腺等のα-ラクトアルブミンを発現する動物細胞からtotal mRNAを調製し、天然型α-ラクトアルブミンの塩基配列を基に設計したプライマーを用いてRT-PCRを行い、得られたDNAを適当なプロモーターとともに宿主-ベクター系に導入し発現させることにより、変異体ポリペプチドを得ることができる。または動物細胞からcDNAライブラリーを作製し、天然型α-ラクトアルブミンの塩基配列をもとに作製したプローブを用い、該cDNAライブラリーの中から該プローブにストリンジェントな条件でハイブリダイズするポリヌクレオチドを選択し、該ポリヌクレオチドを適当な宿主に導入して発現させ、変異体ポリペプチドを得ることができる。上記プロモーターや宿主-ベクター系は、当業者であれば、公知のプロモーターや宿主-ベクター系の中から適宜選択可能である。
上記ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件は、当業者であれば、適宜選択することができる。一例を示せば、25%ホルムアミド、より厳しい条件では50%ホルムアミド、4×SSC、50 mM Hepes pH 7.0、10×デンハルト溶液、20 μg/ml変性サケ精子DNAを含むハイブリダイゼーション溶液中、42℃で一晩プレハイブリダイゼーションを行った後、標識したプローブを添加し、42℃で一晩保温することによりハイブリダイゼーションを行う。その後の洗浄における洗浄液および温度条件は、「1×SSC、0.1% SDS、37℃」程度で、より厳しい高ストリンジェントな条件としては「0.5×SSC、0.1% SDS、42℃」程度で、さらに厳しい高ストリンジェントな条件としては「0.2×SSC、0.1% SDS、65℃」程度で実施することができる。このようにハイブリダイゼーションの洗浄の条件が厳しくなるほどプローブ配列と高い相同性を有するポリヌクレオチドの単離を期待しうる。但し、上記SSC、SDSおよび温度の条件の組み合わせは例示であり、当業者であれば、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーを決定する上記若しくは他の要素(例えば、プローブ濃度、プローブの長さ、ハイブリダイゼーション反応時間など)を適宜組み合わせることにより、上記と同様のストリンジェンシーを実現することが可能である。
このようなハイブリダイゼーション技術を利用して単離されるポリヌクレオチドがコードするポリペプチドは、通常、上記天然型ポリペプチドとアミノ酸配列において高い相同性を有する。高い相同性とは、少なくとも40%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、さらに好ましくは少なくとも95%の相同性を有する。
または天然型α-ラクトアルブミンの塩基配列に、カセット変異法やPCRによる変異法等によって人為的な変異を部位特異的またはランダムに導入し、該ポリヌクレオチドを適当な宿主-ベクター系を用いて発現させることにより、変異体ポリペプチドを得ることができる。上記のように調製したポリペプチドがCOX-2選択的阻害活性を有するか否かは、公知手法によってCOX-1および2に対する該ポリペプチドの阻害活性を測定することにより確認でき、例えば、後述の本願実施例に記載の方法によって確認することができる。このような、COX-2選択的阻害活性を有する変異体ポリペプチドのアミノ酸配列は、天然型のアミノ酸配列に対し高い相同性を有し、例えば相同性は80%以上または85%以上であり、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上である。
本実施形態において、後述する実施例から明らかなとおり、消炎鎮痛作用を享受するためには、剤型、症状、体重などによって異なるが、その有効成分であるα-ラクトアルブミン類は1日に体重1kg当たりタンパク質換算で約0.002 mg〜約1,000 mg、好ましくは約0.01 mg〜約200 mg、最も好ましくは約0.2 mg〜約40 mgを投与(摂取)することができる。
本発明の消炎鎮痛剤の有効成分であるα-ラクトアルブミンの投与量は、一般的には有効成分として一日あたり約0.1 mg〜約50,000 mg、好ましくは約0.5 mg〜約10,000 mg、最も好ましくは約10 mg〜約2,000 mgを、一度にまたは分割して、本発明の組成物による処置が必要とされている患者に対し、食前、食事後、食間および/または就寝前に投与することができる。投与量は、個別に、投与される患者の年齢、体重、および投与目的に応じて定めることもできる。
本発明の消炎鎮痛剤は医薬品又は飲食品いずれの形態でも利用することができる。例えば、医薬品として直接投与することにより、又は特定保健用食品等の特別用途食品や栄養機能食品として直接摂取することにより各種の炎症・痛みの治療及び/又は予防することが期待される。また、液状、ペースト状、固形、粉末等の形態を問わず、各種食品(牛乳、清涼飲料、発酵乳、ヨーグルト、チーズ、パン、ビスケット、クラッカー、ピッツァクラスト、調製粉乳、流動食、病者用食品、栄養食品、冷凍食品、加工食品その他の市販食品等)に添加し、これを摂取してもよい。
本発明の消炎鎮痛剤を含有する食品には、水、タンパク質、糖質、脂質、ビタミン類、ミネラル類、有機酸、有機塩基、果汁、フレーバー類等を混合して使用することができる。タンパク質としては、例えば全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、ホエイ粉、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイタンパク質分離物、α-カゼイン、β-カゼイン、κ-カゼイン、β-ラクトグロブリン、ラクトフェリン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質、これらの分解物;バター、乳清ミネラル、クリーム、ホエイ、非タンパク態窒素、シアル酸、リン脂質、乳糖等の各種乳由来成分などが挙げられる。カゼインホスホペプチド、アルギニン、リジン等のペプチドやアミノ酸を含んでいてもよい。糖質としては、例えば、糖類、加工澱粉(デキストリンのほか、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などが挙げられる。脂質としては、例えば、ラード、魚油等、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の動物性油脂;パーム油、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、ヤシ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂などが挙げられる。ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸などが挙げられ、ミネラル類としては、例えば、カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレンなどが挙げられる。有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸などが挙げられる。本発明の消炎鎮痛剤を含有する飲食品の製造において、これらは合成品であっても天然物由来品のいずれでもよく、および/または多く含む食品を原材料として用いてもよい。これらの成分は、2種以上を組み合わせて使用することができる。食品の形態としては、固体でも液体でもかまわない。またゲル状などであってもよい。
本発明の消炎鎮痛剤を医薬品として使用する場合には、種々の形態で投与することができる。その形態として、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与を挙げることができるが、注射剤や液剤等の製剤に加工して経管、静注、皮内、筋中など他の投与形態であってもよい。これらの各種製剤は、常法に従って主剤に賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯臭剤、溶解補助剤、懸濁剤、コーティング剤、溶剤、等張化剤などの医薬の製剤技術分野において通常使用し得る既知の補助剤を用いて製剤化することができる。また、適当量のカルシウムを含んでいてもよい。さらに適当量のビタミン、ミネラル、有機酸、糖類、アミノ酸、ペプチド類などを添加してもよい。
本発明の消炎鎮痛剤は、炎症性疾患の治療に用いることができる。本発明の消炎鎮痛剤は、例えば、関節炎、関節リウマチ(若年性、慢性)、潰瘍性大腸炎、クローン病に適用可能であるが、これらに限られず、炎症を伴う疾患全般に適用可能である。
関節炎には、感染性、免疫性、結晶性などの種類が存在する。具体的には、結核、痛風、慢性関節リウマチ、変形性関節症、急性リウマチ熱、乾癬性関節炎、若年性関節リウマチ、still病、Reiter症候群、強直性脊椎炎などが知られている(井村裕夫、尾形悦郎、高久史麿、垂井清一郎編、「最新内科学大系 第74巻 関節疾患<骨・関節疾患2>」、中山書店発行、p.19、1995年)。これらの疾患の治療に用いられる剤の1つとしてCOX阻害剤などのNSAIDsが用いられている。
関節リウマチは、多発性の関節炎が起こる慢性の炎症性疾患である。その正確な原因は不明だが、体質素因、免疫学的要因、環境因子の3つが重要視されている。免疫学的要因では、サイトカインという物質を分泌して免疫において重要な働きをしているリンパ球が異常な働きをする結果、異常な抗体が出現して自己の関節の組織に結合して関節炎を引き起こすとされている。初期の症状の多くは、起床時に関節がこわばり、関節の痛みと腫脹がおこる。関節の痛みは、自発痛(安静時)、圧痛、運動痛など、多岐にわたる。その他、関節の腫れ、熱、発赤などの症状を呈する。関節炎は、滑膜が炎症を起こした滑膜炎であり、手足の関節に対称的に多くみられる。よくおかされる関節は、手足の指、手、足、肘、膝、肩等で、進行すると変形することもある。一旦、関節リウマチを発症すると完全な治療は困難で、患者は一生この病気とつき合うこととなる。
今日、慢性関節リウマチ等の関節の炎症性疼痛あるいは骨の接合部位の炎症性疼痛を緩和するために日常的に処方される薬剤は、NSAIDsと称されるアスピリン、インドメタシン、イブプロフェン、ジクロフェナク等、数十種類の合成化合物と、ステロイドと称される合成グルココルチコイド等である。
炎症性疼痛を媒介するのはプロスタグランジンであり、NSAIDsによってCOXを阻害してプロスタグランジン生合成を減少/停止させれば、疼痛は緩和する。しかしながら、既に述べたようにこれらの薬剤は、長期投与すると消化性潰瘍を高い頻度で誘発する。従って、消化性潰瘍を誘発させることなく、高度の安全性をもって関節の炎症性疼痛を改善できる方法が、長年探し求められてきた。最近におけるNSAIDsのトピックは、炎症部位で誘導されるCOX-2を特異的に阻害し、NSAIDsの副作用であった消化性潰瘍を減らすことができるCOX-2阻害剤である(井村裕夫、尾形悦郎、高久史麿、垂井清一郎編、「最新内科学大系 第74巻 関節疾患<骨・関節疾患2>」、中山書店発行、p.19、1995年、および、福島雅典編、「メルクマニュアル医学情報 家庭版」、日経BP社、p.233-235、1999年)。
また、本発明の消炎鎮痛剤は、炎症を伴わない痛みの緩和にも有効に用いることができる。痛みには急性痛と慢性痛と言った二種類ある。急性痛とは(例えば、足首の捻挫のように)身体に傷や何らかの障害がおきたという警告の信号である。痛みに反応することで、原因を取り除き、悪化を防ごうとする反応である。それに対して慢性痛とは警告の信号が役目を果たさず、どんな治療をしても痛みが消えない場合をいう。慢性痛には、神経因性疼痛、侵害受容性疼痛、あるいはこれらの混合型などがある。
シクロオキシゲナーゼ(COX)はプロスタグランジン(PG)生合成に係る酵素として知られている。COXには現在少なくともCOX-1、COX-2、COX-3の3種類の存在が報告されている。COX-1は生理的に存在しており、胃や腎などの生理作用を司っている。LPS等の刺激や炎症に関わらずその濃度は変動しない。一方、COX-2は炎症や組織障害などに関係する。正常状態では発現しないが、LPS、IL-1等の刺激や炎症などよって主として遊走細胞から新たに産生し、デキサメタゾンにより産生抑制を受ける。すなわち、COX-2を選択的に阻害した場合、胃や腎などに対する副作用が少なく、炎症や組織障害などを改善する効果を期待することができる。
COX抑制剤の適応症としては、(1)慢性関節リウマチ、変形性関節症、五十肩、頸肩腕症候群、腰痛、腱鞘炎、痛風などの、リウマチ性疾患や運動器疾患、(2)術後・外傷後痛、癌性疼痛、歯科領域の痛み、症候性神経痛、結石痛、月経痛などの、疼痛性疾患、(3)各種感染症、悪性腫瘍、膠原病などの、発熱を伴う疾患、(4)脳梗塞、一過性虚血発作、虚血性心疾患、川崎病、蛋白尿、癌転移などの、抗血栓や抗血小板作用を利用する適応症、(5)エンドトキシンショック、動脈管開存症、低血圧、Bartter症候群、男子不妊症、免疫抑制、免疫療法の強化などの、主としてPG合成抑制作用による適応症、などが知られている(井村裕夫、尾形悦郎、高久史麿、垂井清一郎編、「最新内科学大系 第74巻 関節疾患<骨・関節疾患2>」、中山書店発行、p.77-78、1995年)。したがって、COX-2阻害活性を有する本発明の消炎鎮痛剤は、炎症を伴う疾患全般に限らず、上記の各種疾患にも適用が可能である。
なお、本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
[実施例1](カラゲニン足浮腫抑制試験、急性炎症に対する作用)
本実施例は、ホエイタンパク質分離物(WPI)およびWPIに含有される各種タンパクの、カラゲニン誘発性足浮腫に対する抑制効果を検証した。なお、WPIとはホエイを精密濾過(MF)、限外濾過(UF)、クロス・フォロー精密濾過(CFM)、イオン交換等で処理してタンパク質を分離し、タンパク質濃度を高めたものである。
(方法)
1週間以上の馴化期間を終えたウィスター系ラット(雄性、6週齢、1群6匹、5群)を用い、各種試験物質の経口投与を行った。試験物質として、生理食塩水に溶解したホエイタンパク質分離物(WPI、ウシ由来、Davisco Foods International, Inc.社製)1g/kg[WPI群]、α-ラクトアルブミン(α-LA、ウシ由来、Davisco Foods International, Inc.社製)250 mg/kg(WPIの25 w/w %)[aLA群]、β-ラクトグロブリン(β-LG、ウシ由来、Davisco Foods International, Inc.社製)500 mg/kg(WPIの50 w/w %)[bLG群]、ラクトフェリン(LF、ウシ由来、Murray Goulburn Ingredients社製)10 mg/kg(WPIの1 w/w %)[LF群]、および生理食塩水[対照群]をそれぞれ表記の用量で、4 ml/kgの容量で投与した。試験物質の経口投与から1時間後、1 w/w %カラゲニン溶液を左肢足蹠に0.1 mL皮内投与した。カラゲニン投与3時間後の時点で足容積を測定し、その抗炎症作用を評価した。なお、以降の実施例では、WPI、α-LA、β-LGおよびLFはここに示すものと同じものを用いた。
(結果)
WPI中には主たる成分として、α-ラクトアルブミン(WPIの25 w/w %)、β-ラクトグロブリン(WPIの50 w/w %)、ラクトフェリン(WPIの1 w/w %)が存在する。今回は、WPI中の活性成分を検討すべく、その含有比率に応じて投与した。その結果、α-ラクトアルブミンのみにカラゲニン足浮腫を抑制する効果がみられた。この結果から、WPIのカラゲニン足浮腫抑制効果は、α-ラクトアルブミンの寄与するものであることが分かった(図1)。
[実施例2](アジュバント関節炎(治療)モデル、亜急性炎症(実験的慢性炎症)に対する作用)
本実施例では、リウマチ性関節炎の動物モデルであるラットアジュバント関節炎モデルを作成し、WPIに含有される各種タンパクの関節炎に対する治療効果を検証した。
(方法)
1週間以上の馴化期間終了後、ウィスター系ラット(雄性、6週齢)の左肢足蹠に、0.1 mLのフロイント完全アジュバントを皮下注射してアジュバント関節炎を惹起した。使用したフロイント完全アジュバントは10 mL中、流動パラフィン8.5 mL、界面活性剤スパン80 1.5 mL および、ヒト型結核死菌H37Rv 7.5 mgを含有する。アジュバント投与から14日後、十分に関節炎が発症したラットを選抜し、左肢足蹠の足容積に基づいて群分けを行った(1群6匹、5群)。
生理食塩水に溶解した試験物質(α-ラクトアルブミン[aLA群]、β-ラクトグロブリン[bLG群]、ラクトフェリン[LF群])はそれぞれ300 mg/kgの用量で、非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)であるジクロフェナク(和光純薬工業社製)[陽性対照群]は、50 mg/kgの用量で、4 ml/kgの容量にてアジュバント投与から14〜16日目までの3日間連続経口投与した。また、対照群として、同容量の生理食塩水をアジュバント投与から14〜16日目までの3日間連続経口投与した。
アジュバント投与から14(被検物質投与直後)、15、17日目に左肢足蹠の足容積を測定し、治療効果を調べた。
(結果)
アジュバントを投与した左肢足の浮腫に対して、α-ラクトアルブミンは浮腫の増悪を抑制した。また、ラクトフェリンの投与では足容積は減少し、治療的効果が得られた(図2)。
[実施例3](アジュバント関節炎(疼痛)モデル、慢性疼痛に対する作用)
1週間以上の馴化期間終了後、ウィスター系ラット(雄性、6週齢)の左肢足蹠に、実施例2と同様のフロイント完全アジュバント 0.1 mLを皮下注射してアジュバント関節炎を惹起した。アジュバント投与から16日後、十分関節炎が発症したラットを選抜し、左肢足蹠の足容積に基づいて群分けを行った(1群6匹、5群)。
生理食塩水に溶解した試験物質(α-ラクトアルブミン[aLA群]、β-ラクトグロブリン[bLG群]、ラクトフェリン[LF群])はそれぞれ300 mg/kgの用量で、消炎鎮痛剤であるジクロフェナク[陽性対照群]は50 mg/kgの用量で4 ml/kgの容量にて経口投与した。試験物質投与1時間後に、左後肢足関節の屈曲伸展刺激疼痛に対する鳴啼反応の有無を測定した。10回屈曲伸展したとき何回鳴啼するかを数値化して、疼痛抑制効果を評価した。
(結果)
α-ラクトアルブミン単回投与、ラクトフェリン単回投与において、関節炎疼痛の抑制効果が得られた(図3)。
[実施例4](酢酸ライジング試験、疼痛に対する作用)
本実施例では、WPIに含有される各種タンパクの、酢酸誘発性疼痛に対する治療効果を検証した。
1週間以上の馴化期間を終えたマウス(雄性、6週齢、1群6匹、5群)を用い、生理食塩水に溶解したホエイタンパク質分離物(WPI)[WPI群]、α-ラクトアルブミン[aLA群]、β-ラクトグロブリン[bLG群]、ラクトフェリン[LF群]をそれぞれ300 mg/kgの用量で、消炎鎮痛剤であるジクロフェナク[陽性対照(Dicro)群]は、50 mg/kgの用量で、4 ml/kgの容量にて経口投与した。また、対照(Vehicle)群として、同容量の生理食塩水を経口投与した。試験物質の経口投与から1時間後、0.6 v/v%酢酸溶液を腹腔内に0.2 mL投与した。酢酸投与10分後から30分後までの20分間の苦悶動作回数を数値化して、疼痛抑制効果を評価した。
(結果)
結果を図4に示す。α-ラクトアルブミン、ラクトフェリンに有意な鎮痛効果がみられた。
[実施例5](酵素阻害実験)
本実施例では、試験物質(α-ラクトアルブミン、WPI)の、炎症に係る各種酵素に対する阻害活性を検証した。
(方法)
(1)シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)の酵素標品を用いた活性測定(n=2)
各種濃度の試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)、およびシクロオキシゲナーゼ-1(EC 1.14.99.1、ヒト血小板由来)の酵素標品を、HBSS(Hanks' Balanced Salt Solutions 、15 mM HEPES;pH 7.4)中で37℃15分間プレインキュベーションした後、アラキドン酸を最終濃度100 μMとなるように加えて37℃15分間反応させた。反応後、PGE2の濃度をEIA(enzyme immuno assay)で測定した。また、試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)を添加しないものを対照群として設けた。対照群の測定値の平均値を酵素阻害率100%としてα-ラクトアルブミンおよびWPIの酵素阻害率を算出し、50%阻害濃度をIC50値とした。
(2)シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)の酵素標品を用いた活性測定(n=2)
各種濃度の試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)、およびシクロオキシゲナーゼ-2(EC 1.14.99.1、ヒト組換;Sf21昆虫細胞)の酵素標品を、1 mMグルタチオン、1 μM ヘマチン、500 μM フェノールを含む100 mM Tris-HCl buffer (pH 7.7)中で37℃15分間プレインキュベーションした後、アラキドン酸を最終濃度0.3 μMとなるように加えて37℃5分間反応させた。反応後、PGE2の濃度をEIAで測定した。また、試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)を添加しないものを対照群として設けた。対照群の測定値の平均値を酵素阻害率100%としてα-ラクトアルブミンおよびWPIの酵素阻害率を算出し、50%阻害濃度をIC50値とした。
(3)誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の酵素標品を用いた活性測定(n=2)
各種濃度の試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)、および誘導型一酸化窒素合成酵素(EC 1.14.13.39、マウスマクロファージ由来)の酵素標品を、4 mM NADPH(nicotinamide adenine dinucleotide還元型)、8 μM (6R)-5,6,7,8-テトラヒドロ-L-ビオプテリン、8 μM FAD、6 mM DTT(Dithiothreitol)を含む100 mM Tris-HCl buffer (pH 7.9)中で37℃15分間プレインキュベーションした後、アルギニンを最終濃度100 μMとなるように加えて37℃2時間反応させた。反応後、NO2-を分光光度法により定量した。また、試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)を添加しないものを対照群として設けた。対照群の定量値の平均値を酵素阻害率100%としてα-ラクトアルブミンおよびWPIの酵素阻害率を算出し、50%阻害濃度をIC50値とした。
(4)ホスホリパーゼA2(PLA2)の酵素標品を用いた活性測定(n=2)
各種濃度の試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)、およびホスホリパーゼA2-I(EC 3.1.1.4、ブタ膵由来)またはホスホリパーゼA2-II(EC 3.1.1.4、ニシダイヤガラガラヘビ由来)の酵素標品を、20 μM EDTAを含む0.1 M Glycine-NaOH buffer (pH 9.0)中で37℃15分間プレインキュベーションした後、1-パルミトイル-2-[1-14C]オレオイル-L-3-ホスファチジルコリンを最終濃度0.03 μCiとなるように加えて37℃5分間反応させた。未反応の1-パルミトイル-2-[1-14C]オレオイル-L-3-ホスファチジルコリンを除去後、オレイン酸塩画分の放射活性を液体シンチレーションカウンターで測定した。また、試験物質(α-ラクトアルブミンまたはWPI)を添加しないものを対照群として設けた。対照群の放射活性(Ci)の平均値を酵素阻害率100%としてα-ラクトアルブミンおよびWPIの酵素阻害率を算出し、50%阻害濃度をIC50値とした。
(結果)
結果を表1および表2に示す。α-ラクトアルブミンはシクロオキシゲナーゼ-2、ホスホリパーゼA2-I、ホスホリパーゼA2-IIにおいて高い活性がみられた。とりわけ、シクロオキシゲナーゼ-2に選択的に高い活性を見出すことができた。また、α-ラクトアルブミンは、WPIと比較しても高いシクロオキシゲナーゼ-2活性を有することがわかった。
Figure 2008140041
(表1 α-ラクトアルブミンの酵素阻害効果)
Figure 2008140041
(表2 WPIの酵素阻害効果)
[実施例6](月経痛(疼痛)に対するヒト試験)
本実施例では、α-ラクトアルブミンの、月経痛に対する改善効果をランダム化ダブルブラインドクロスオーバー試験にて検証した。
(被験者)
協力依頼の掲示に協力を申し出た女性70名を対象に事前調査を行い、月経周期が28日間±3日間で安定し、直近の月経に関する自記式質問紙(表3:月経痛の痛みの程度、月経痛による日常生活への影響程度、鎮痛剤の使用程度)の回答が、月経痛の痛みの程度1以上、月経痛スコア(月経痛による日常生活への影響程度、鎮痛剤の使用程度)の合計が2以上の女性30名(22〜50歳、平均36.4歳)を選抜し、被験者とした。
(被検物)
外見の全く同じ錠菓A, Bを準備した。一方はα-ラクトアルブミン錠菓(1粒中α-ラクトアルブミン150 mg含有)であり、他方はα-ラクトアルブミンを全く含有しないもの(プラセボ錠菓)である。被検者、評価者ともに、評価終了までいずれの錠菓がα-ラクトアルブミン錠菓であるのかを伏せた状態で試験を開始した。
(被検物の摂取方法)
平成19年9〜12月の3月経周期において試験を実施した。最初の月経終了から次回月経終了までの1月経周期を1回目の被検物摂取期として設けた。1回目の被検物摂取期に続く1月経周期(月経終了から次回月経終了まで)は被検物を摂取しない休食期とした。さらに、休食期に続く1月経周期(月経終了から次回月経終了まで)を2回目の被検物摂取期とした。
被験者を2つの群に分け、1群(錠菓A摂取期-休食期-錠菓B摂取期、n=13)および2群(錠菓B摂取期-休食期-錠菓A摂取期、n=17)と、それぞれ錠菓A、錠菓Bの摂取順序を違えて設定した。
被検物摂取期は、1回に2粒の被検物(錠菓Aまたは錠菓B)を朝、昼、夕の3回継続して摂取させた。
なお、試験開始前および試験期間中は鎮痛剤の使用は自由とした。
(評価方法)
試験開始前の1回の月経期間中に、被験者に自記式質問紙(表3)を記入させた。さらに、被検物摂取期および休食期の間中、被験者に1日1回、自記式質問紙に継続記録させた。自記式質問紙の内容は月経痛とQOLに関するものである。月経期間中に自記式質問紙に記入された月経痛の程度、日常生活への影響、および鎮痛剤使用の程度は、バーバルレーティングスケールを用いて数値化し、各被験者の期間中における最大値を評価に用いた。なお、評価対象の月経痛は腰痛と下腹部痛に限定した。
さらに、試験開始前の月経および休食期の結果の平均値を求め、これを非摂取期の値とした。
(統計処理)
各測定値について平均値と標準誤差を求め、有意差の検定は統計ソフトを用いてノンパラメトリック法で対応のある群として検定を行った。(Wilcoxsonの符号付き順位和検定)
(結果)
月経痛の痛みの程度を測定したバーバルレーティングスケール値は、は非摂取期と比較するとα-ラクトアルブミン錠菓の摂取で有意(p<0.01)に低下した(図5)。
月経痛による日常生活への影響程度(QOL)を評価するバーバルレーティングスケール値は、非摂取期と比較するとα-ラクトアルブミン錠菓の摂取で減少する傾向(p<0.10)があった(図6)。
鎮痛剤の使用程度については、試験開始前に月経痛のため鎮痛剤を服用した人は21人(70%)であったが、α-ラクトアルブミン錠菓摂取期とプラセボ錠菓摂取期では10人(全体の33%)に減少した。鎮痛剤の使用程度を測定したバーバルレーティングスケール値は、非摂取期と比較するといずれの錠菓摂取期ともに有意な低下が認められた(p<0.01)(図7)。
以上の結果から、α-ラクトアルブミン300 mgを1日3回(朝、昼、夕)摂取することによって、鎮痛剤の使用割合を大幅に減じるとともに、月経痛の緩和、QOLの改善効果が明らかになった。
Figure 2008140041
(表3 自記式質問紙の内容)
本発明における有効成分であるα-ラクトアルブミン類は、牛乳などの比較的安価な原料から大量生産が可能である。また、副作用が少なくて、安全性が高く、長期間にわたり摂取することが可能であるので、医薬品に混合したり、食品として摂取することにより、消炎鎮痛効果を享受することができる。加えて、日常的に投与又は摂取することによって、充分な栄養管理が可能となるので、低栄養状態の患者に対する機能性食品などの製造などの用途に適用することも可能である。

Claims (10)

  1. α-ラクトアルブミンを有効成分とする、COX-2選択的阻害剤。
  2. α-ラクトアルブミンを有効成分とする、消炎鎮痛剤。
  3. 消炎鎮痛剤の製造のための、α-ラクトアルブミンの使用。
  4. 炎症性疾患治療薬である、請求項2に記載の消炎鎮痛剤。
  5. 炎症性疾患が関節炎または関節リウマチである、請求項4記載の消炎鎮痛剤。
  6. 疼痛性疾患治療薬である、請求項2に記載の消炎鎮痛剤。
  7. 疼痛性疾患が月経痛である、請求項6に記載の消炎鎮痛剤。
  8. α-ラクトアルブミンを有効成分とする、消炎鎮痛用飲食品。
  9. α-ラクトアルブミンの治療的有効量を哺乳動物に投与する、炎症性疾患の治療方法。
  10. α-ラクトアルブミンの治療的有効量を哺乳動物に投与する、疼痛性疾患の治療方法。
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