JPWO2008126357A1 - 移動端末及び通信管理装置 - Google Patents

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Abstract

ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現する技術が開示される。その技術において2つの通信インタフェース(IF_A101、IF_B103)を有するモバイルノード10が、一方の通信インタフェース(IF_A)を介して、ネットワークベースのモビリティプロトコル(例えばPMIPv6)が動作しているネットワークに接続されている。このとき、モバイルノードは、別の通信インタフェース(IF_B)に設定されているアドレス2を、モバイルノードの代理として機能する代理ノード50にIF_Aから通知する。代理ノードは、このアドレス2をホームエージェント70に通知することで、ホームエージェントは、アドレス1、2のいずれかをパケット転送先として選択できるようになる。

Description

本発明は、プロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)などのネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている移動端末、及びこのネットワークを利用して行われる移動端末の通信の管理を行う通信管理装置に関する。
従来、ホストベースのレイヤ3移動制御プロトコル(モビリティプロトコル)として、下記の非特許文献1に記載されているモバイルIPv6(Mobile IPv6)が存在するのに対し、ネットワークベースのレイヤ3移動制御プロトコルとして、下記の非特許文献2に記載されているプロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)が存在している。
ホストベースのプロトコルであるモバイルIPv6では、移動端末(モバイルノード、MN:Mobile Node)自身によって、移動検出から位置情報(ケアオブアドレス)の登録までの処理が行われる。
また、下記の非特許文献3に記載されている複数のケアオブアドレス(care-of address)を登録する手法を用いることで、移動端末が複数の通信インタフェース(以下、単にインタフェースと呼ぶ)を備えている場合、それぞれのインタフェースに割り当てられる複数のケアオブアドレスを1つのホームアドレスに関連付けて登録することができる。その際には、登録されるそれぞれのバインディングキャッシュにはバインディングユニーク識別子(BID:Binding Unique Identifier)が付加され、ケアオブアドレスの登録・更新・削除の際に、バインディングキャッシュエントリを特定する情報として使われる。
また、移動端末あてのパケットの転送処理を行うネットワークノードは、その移動端末に関連して複数のケアオブアドレスを把握している場合には、何らかの条件又はポリシに従って、移動端末あてのパケットが通る経路(移動端末でパケットを受信するインタフェース)を選択的に変更できるようになり、フローフィルタリングが実現される。
一方、ネットワークベースのモビリティプロトコルでは、移動端末の移動管理をネットワーク側で行うことで、移動ノード自身が移動制御のための処理を行う必要がなくなる。ネットワークベースのプロトコルを提供しているドメイン内の各ネットワークでは、特定の移動端末に対して常に同一のホームプレフィックスが広告されるように構成されるため、移動端末が接続するネットワークを変更してもアドレスを変更する必要はなく、単なるIPv6ノードとして動作することができ、ホームエージェント(HA:Home Agent、又はLMA:Local Mobility Anchor)の存在を知る必要もない。
これに対しネットワーク側では、代理ノード(PMIPv6の場合はPMA:Proxy Mobile Agent、又はMAG:Mobile Access Gateway)が移動端末の代理として移動制御を行っており、移動端末に対してホームプレフィックスを広告すると同時に、自身のアドレスを移動端末の移動先の位置情報としてHAへ登録する。これにより、移動端末のホームアドレスあてのパケットは、HAによって代理受信された後、代理ノードあてに転送され、さらに代理ノードから移動端末へ送信される。
D.Johnson, C.Perkins, J.Arkko, "Mobility Support in IPv6", RFC3775, June 2004. S.Gundavelli, K.Leung, V.Devarapalli, "Proxy Mobile IPv6", draft-sgundave-mipv6-proxymipv6-00, October 2006. R.Wakikawa, T.Ernst, K.Nagami, "Multiple Care-of Addresses Registration", draft-ietf-monami6-multiplecoa-00.txt, June 2006.
異なるアドレスが設定されている2つのインタフェースを有する移動端末が、少なくとも一方のインタフェースでネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているドメインに接続する場合には、フローフィルタリングを受けることが困難になる場合がある。
ネットワークベースのモビリティプロトコルに係る動作によれば、移動端末のホームアドレスあてのパケットは、HAによって代理受信された後、代理ノードを経由して移動端末へ送信される。したがって、このHAが移動端末の複数のアドレス(移動端末の各インタフェースに割り当てられている)を把握すれば、フローフィルタリングは実現される。
しかしながら、ネットワークベースのモビリティプロトコルは、基本的に移動端末にとって透過なネットワークであり、移動端末は、ネットワークベースのモビリティプロトコルのネットワーク内におけるHAの位置情報を把握することは困難であり、HAの位置情報を把握するために処理負荷やトラフィックが増加してしまう可能性がある。
また、移動端末が、ネットワークベースのモビリティプロトコルのネットワーク内におけるHAの位置情報を仮に把握できたとしても、移動端末自身がHAへのアドレスの登録処理を行うためには、移動端末にホストベースのモビリティプロトコルを実装させる必要がある。しかしながら、ネットワークベースのモビリティプロトコルは、通常のIPv6ノードのようなモビリティに対応していない移動端末に対するモビリティサポートの実現を図るものであり、ホストベースのモビリティプロトコルを導入した場合、ネットワークベースのモビリティ管理の利点が損なわれてしまうことになる。
上記の問題を解決するため、本発明は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現することが可能な移動端末及び通信管理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の移動端末は、少なくとも2つの通信インタフェースと、
前記通信インタフェースのそれぞれにアドレスを設定するアドレス設定手段と、
前記通信インタフェースが、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている第1通信インタフェースとは異なる第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第1通信インタフェースが接続されている前記ドメインネットワークに存在し、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに通知する別インタフェースアドレス通知手段とを、
有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末の別の通信インタフェース(ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェース)に設定されているアドレスがネットワークに通知されるようになり、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングが実現されるようになる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを近隣通知メッセージに挿入し、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを前記代理ノードに送信する近隣通知メッセージ送信手段を有する。
この構成により、通信インタフェースに設定されているアドレスを挿入した近隣通知メッセージを使用して、アドレスの通知を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記近隣通知メッセージ送信手段は、前記ドメインネットワークに接続されている前記第1通信インタフェースとは異なる前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求する情報が含まれている近隣要請メッセージを前記代理ノードから受信した場合に、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを送信するように構成されている。
この構成により、ネットワーク側に存在する代理ノードから、アドレス要求情報を含む近隣要請メッセージを受信した場合に、通信インタフェースに設定されているアドレスを挿入した近隣通知メッセージを使用して、アドレスの通知を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第2通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワーク経由でアドレスを通知できない場合には、従来と同様に、アドレスが割り当てられている通信インタフェースからアドレス通知を行うように切り換えることが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記通信インタフェースに割り当てられたケアオブアドレスをホームアドレスに関連付けた位置情報をホームエージェントへ登録する際に、
前記判断手段は、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースとは別の通信インタフェースが、前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されているか否かを判断するよう構成されており、
前記別インタフェースアドレス通知手段は、前記位置情報のホームアドレスを管理する前記ネットワークベースのモビリティプロトコルを提供している前記ネットワークに接続されている通信インタフェースから、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに前記位置情報を通知するよう構成されている。
この構成により、例えば、ハンドオーバなどを行ってホームエージェントに位置情報を送信する必要が生じた場合に、ホームネットワーク(ホームエージェントが存在するネットワーク)に接続されている通信インタフェースの存在の有無を確認し、ホームネットワークに接続されている通信インタフェースが存在する場合には、その通信インタフェースを介して位置情報の送信を行うことで、ホームエージェントの探索処理に要する処理や時間をなくし、信頼性の高いホームネットワーク経由で位置情報の更新を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記位置情報を、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する。
この構成により、ホームネットワークに接続されている通信インタフェース経由で位置情報を通知できない場合には、従来と同様に、ケアオブアドレスが割り当てられている通信インタフェースから位置情報の通知を行うように切り換えることが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明の通信管理装置は、ネットワークベースのモビリティプロトコルを実装しており、前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続された移動端末の代理として機能する代理ノード機能実行手段と、
移動端末が少なくとも1つの通信インタフェースを有しており、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記移動端末から受信する別インタフェースアドレス受信手段とを、
有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末の別の通信インタフェース(ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェース)に設定されているアドレスがネットワークに通知されるようになり、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングが実現されるようになる。
さらに、本発明の通信管理装置は、上記の構成に加えて、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求するアドレス要求情報を近隣要請メッセージに挿入し、前記アドレス要求情報を含む近隣要請メッセージを前記移動端末に送信するアドレス要求手段を有する。
この構成により、移動端末の通信インタフェースのうち、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェースに設定されているアドレスを要求するアドレス要求情報を挿入した近隣要請メッセージを使用して、アドレスの要求を行うことが可能となる。
さらに、本発明の通信管理装置は、上記の構成に加えて、前記別インタフェースアドレス受信手段で受信した前記別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを前記移動端末あてのパケット転送先の候補として、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末あてのパケットの転送を行うとともに前記移動端末のアドレスの管理を行う特定のアドレス管理装置に登録する転送先アドレス通知手段を有する。
この構成により、移動端末あてのパケットの転送を行うアドレス管理装置が、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェースに設定されているアドレスを把握し、パケット転送先として設定できるようになる。
本発明は、上記の構成を有しており、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現できるという効果を有している。
本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードによって送信されるNAメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードによって送信されるNAメッセージの別の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信される代理BUメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信される代理BUメッセージ用のオプションの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信されるNSメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信されるRAメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェントの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャート 本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャート 本発明の第3の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態において、モバイルノードがあるネットワークに接続した際のモバイルノードの接続ネットワーク判別部及び関連する構成要素の処理の一例を示すフローチャート 本発明の第3の実施の形態における代理ノードの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態において、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージのフォーマットの一例を示す図
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。図1には、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30が存在している。なお、ネットワークベースのモビリティプロトコルの一例は、非特許文献2に記載されているPMIPv6である。
ネットワーク20には、ネットワークベースのモビリティプロトコルにおける構成要素である代理ノード50及びホームエージェント70が存在している。なお、代理ノード50は、PMIPv6の場合にはPMA(Proxy Mobile Agent:プロキシモバイルエージェント、又は、MAG:Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)と呼ばれ、ホームエージェント70は、LMA(Proxy Mobile Anchor:プロキシモバイルアンカ)と呼ばれる。一方、ネットワーク30は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しておらず、例えば通常のIPv6ネットワークであり、アクセスルータ55が存在している。
一方、MN(Mobile Node:モバイルノード)10は、2つのインタフェースを有しているユーザ端末である。MN10の一方のインタフェース(IF_A101)にはアドレス1が割り当てられており、ネットワーク20に接続されている。一方、MN10の別のインタフェース(IF_B103)にはアドレス1とは異なるアドレス(アドレス2)が割り当てられており、ネットワーク30に接続されている。
なお、本発明の第1及び第2の実施の形態では、ユーザ端末をMN(モバイルノード)と表現するが、このユーザ端末は、異なるネットワーク間を移動することが可能ではあるが、モバイルIPv6などのモビリティ管理プロトコルを自ら実装する必要はない。なお、非特許文献2では、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続し、自らはモビリティ管理プロトコルを持たないユーザ端末は、モバイルステーション又はモビリティステーションと表記されている。本発明の第1及び第2の実施の形態におけるMNも、モバイルステーション又はモビリティステーションと同様に、モビリティ管理機能を有さない。一方、本発明の第1及び第2の実施の形態におけるMNは、複数のインタフェースを有しており、複数のケアオブアドレスを管理する機能を実装している。
次に、図1に図示されているMN10が備える構成要素について説明する。図2には、本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例が図示されている。図2に図示されているモバイルノード10は、2つのインタフェース(IF_A、IF_B)101、103、送信部105、受信部107、NA生成部109、DHCPリクエストメッセージ生成部111、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117、IF_A情報保持部119、IF_B情報保持部121を有している。
IF_A101及びIF_B103は、MN10に設けられている2つの通信インタフェースである。IF_A101及びIF_B103は、それぞれ送信部105及び受信部107に接続されており、IF_A101及びIF_B103が接続されているネットワーク20、30を通じてパケットの送受信が行われる。なお、MN10はユーザに持ち運び可能な移動端末であり、IF_A101及びIF_B103は無線通信インタフェースであることが望ましい。
また、送信部105は、NA生成部109やDHCPリクエストメッセージ生成部111の指示を受け、NA生成部109やDHCPリクエストメッセージ生成部117から渡されたメッセージを指定されたIF(IF_A101又はIF_B103)から送信する機能を有している。なお、図2には不図示であるが、MN10から送信されるデータパケットも送信部105から送信される。
また、受信部107は、IF_A101及びIF_B103からメッセージを受信し、受信したメッセージの種類に応じて、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117へ渡す機能を有している。なお、図2には不図示であるが、他の通信装置から受信したデータパケットも、例えば上位レイヤに渡されるなど、受信部107で適切に処理される。
また、NA生成部109は、NS処理部113やRA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、IF_A情報保持部119が保持しているIF_A101のアドレスをターゲットアドレス(Target Address)フィールドに含み、IF_A101のリンクレイヤアドレスをオプションとして含むNA(Neighbor Advertisement:近隣通知)メッセージを生成し、このNAメッセージをIF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。
また同様に、NA生成部109は、NS処理部113やRA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、IF_B情報保持部121が保持しているIF_B103のアドレスをターゲットアドレスフィールドに含み、IF_B103のリンクレイヤアドレスをオプションとして含むNAメッセージを生成し、それをIF_B103が接続しているネットワーク30に対して送信するよう送信部105へ指示する。なお、NAメッセージのあて先には、例えば、このNAメッセージの送信を要請したNS(Neighbor Solicitation:近隣要請)メッセージの送信元ノードのユニキャストアドレスが設定されることが望ましいが、オールノードマルチキャストアドレス又は、オールルータマルチキャストアドレスでもよい。
また、NA生成部109は、NS処理部113の指示、あるいは独自の判断で、NSメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、NSメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するよう送信部105へ指示する。なお、NA生成部109は、独自の判断などによって、NSメッセージの受信にかかわらず、あるインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、それを別のインタフェースから送信するよう送信部105へ指示してもよい。
また同様に、NA生成部109は、RA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、RA(Router Advertisement:ルータ通知)メッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージを生成し、RAメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するよう送信部105へ指示する。なお、NA生成部109は、RAメッセージの受信にかかわらず、独自の判断などによって、あるインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、それを別のインタフェースから送信するよう送信部105へ指示してもよい。
なお、アドレスを通知する方法としては、通常のNSメッセージに対する受信処理の結果生成される通常のNAメッセージの中にオプションとして別のインタフェースのアドレスを含めて通知する方法や、通常のNSメッセージに対する受信処理の結果生成される通常のNAメッセージとは別のNAメッセージを生成し、この別のNAメッセージの中に別のインタフェースのアドレスをオプションとして含めて通知する方法などが考えられる。
前者のアドレス通知方法では、別のインタフェースのアドレスを含めるオプションは、例えば図3に図示されているようなオプションとしてNAメッセージに付加されてもよく、既存のオプションを用いてもよい。なお、図3に図示されているNAメッセージ(タイプ136)では、ターゲットアドレスフィールドに、当該NAメッセージを送信するインタフェースに割り当てられているアドレスが挿入され、オプションに別のインタフェースのアドレスが挿入される。このNAメッセージは、例えば、受信したNSメッセージが、当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを要求するメッセージであるとともに、別のインタフェースのアドレスを要求する情報(以下、別IFアドレス要求情報と記載することもある)を通知するためのメッセージである場合に有効である。なお不図示ではあるが、この場合、図3のNAメッセージには当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを含むオプションが付加されている。
一方、後者のアドレス通知方法では、MN10は、例えば図4に図示されているように別のインタフェースのアドレスをNAメッセージのターゲットアドレス(Target Address)フィールドに含めて通知してもよい。このNAメッセージは、例えば、受信したNSメッセージが別のインタフェースのアドレスのみを要求する情報(以下、別IFアドレス要求情報と記載することもある)を通知するためのメッセージである場合に有効である。なお、不図示ではあるが、この場合、図4のNAメッセージには当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを含むオプションが付加されていてもよい。
また、図3や図4に図示されている別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージにおいて、別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージであることを示すための情報(別のインタフェースのアドレス有りフラグ)が、例えばNAメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグとして設定されてもよい。
なお、MN10は、別のインタフェースのアドレスを転送先として使用することを要求するためにNAメッセージを送信する場合には、その別のインタフェースのアドレスの登録を要求していることを示す情報をNAメッセージの中に含めてもよい。この場合、図3に図示されている別のインタフェースのアドレスを挿入するためのオプションのタイプ(Type)フィールドや予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録要求が示されてもよく、図3や図4に図示されているNAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録要求が示されてもよい。
また、MN10は、別のインタフェースのアドレスの登録だけではなく、転送先として別のインタフェースのアドレスの使用を停止することを通知するためにNAメッセージを送信してもよく、別のインタフェースのアドレスの登録削除を要求していることを示す情報をNAメッセージの中に含めてもよい。この場合も図3に図示されているように、別のインタフェースのアドレスを挿入するためのオプションのタイプ(Type)フィールドや予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録削除要求が示されてもよく、図3や図4に図示されているNAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録削除要求が示されてもよい。
具体的な処理としては、MN10がIF_A101をネットワーク20に接続し、IF_B103をネットワーク30に接続しているとき、NS処理部113が、ネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワーク20から、別IFアドレス要求情報を含むNSメッセージや、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むNSメッセージを受信したとする。このNSメッセージはNS処理部113で処理され、NA生成部109がNS処理部113から別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージの生成・送信の指示を受けた場合には、NA生成部109は、IF_B情報保持部121からIF_B103のアドレスを取得し、そのアドレスを含むNAメッセージを生成して、IF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。
また、RA処理部115がネットワーク20から別IFアドレス要求情報を含むRAメッセージを受信した場合や、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むRAメッセージを受信した場合も同様に、RA処理部115からNA生成部109に対してIF_B103のアドレスを含むNAメッセージを生成する指示が行われる。NA生成部109は、生成されたNAメッセージをIF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。なお、このNAメッセージのあて先には、NSメッセージやRAメッセージの送信元ノード(例えば、図1の代理ノードA)のユニキャストアドレスが設定されることが望ましいが、オールノードマルチキャストアドレス又は、オールルータマルチキャストアドレスが設定されてもよい。また、接続しているネットワークがネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているかどうかを判断する方法として、広告されているRAメッセージ内のプレフィックスが自身のホームプレフィックスである場合や、割り当てられたアドレス(ステートレス又はステートフルで生成・取得)が自身のホームアドレスである場合に、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワークであると判断するようにしてもよい。
また、DHCPリクエストメッセージ生成部111は、RA処理部115からの指示を受け、IF_A101及びIF_B103に割り当てるアドレスを取得するためのDHCPリクエストメッセージを生成し、送信部105に渡して送信するよう指示する。なお、MN10は、例えばDHCPリクエストメッセージ生成部111及びDHCPレスポンスメッセージ処理部117の動作によって、IF_A101及びIF_B103に割り当てるアドレスを取得することが可能であるが、必ずしもDHCPを使用してアドレスを取得する必要はなく、任意のアドレス取得方法(例えば、アドレス自動生成)を用いることが可能である。
また、NS処理部113は、IF_A101が接続しているネットワーク20及びIF_B103が接続しているネットワーク30から受信したNSメッセージの処理を行い、NSメッセージ内のターゲットアドレスフィールドに含まれているアドレスが自身のアドレスである場合には、そのアドレスが割り当てられているIFのリンクレイヤアドレスを含むNAメッセージを生成するようNA生成部109に指示する。
また、受信したNSメッセージが、NSメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)及び/又は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含んでいる場合には、MN10は、自身が保持するインタフェースのうち、このNSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを含むNAメッセージを生成し、NSメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するようNA生成部109に指示する。なお、NSメッセージに別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報が設定される場合には、別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報は、コード(Code)フィールドの値や、予約(Reserved)フィールドのフラグによってMN10に示される。
また、RA処理部115は、IF_A101が接続しているネットワーク20及びIF_B103が接続しているネットワーク30から受信したRAメッセージの処理を行い、RAメッセージ内に含まれている各種情報を取得する。また、RAメッセージ内に、このRAメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを要求する別IFアドレス要求情報、及び/又は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)が含まれている場合には、NA生成部109に対して、RAメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージを生成し、RAメッセージを受信したインタフェースから送信するよう指示する。なお、別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報は、例えばRAメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグを用いて示される。
また、DHCPレスポンスメッセージ処理部117は、DHCPリクエストメッセージ生成部111が送信したDHCPリクエストメッセージに対するDHCPレスポンスメッセージの処理を行い、このDHCPレスポンスメッセージに含まれるアドレスを取得して、DHCPレスポンスメッセージを受信したインタフェースに対して割り当てるようIF_A情報保持部119又はIF_B情報保持部121へ指示する。
また、IF_A情報保持部119は、RA処理部115やDHCPレスポンスメッセージ処理部117から渡されたアドレスをIF_A101に割り当てられたアドレスとして保持し、NA生成部119からの要求を受けると、IF_A101に割り当てられているアドレスを渡す。
IF_B情報保持部121は、RA処理部115やDHCPレスポンスメッセージ処理部117から渡されたアドレスをIF_B103に割り当てられたアドレスとして保持し、NA生成部119からの要求を受けると、IF_B103に割り当てられているアドレスを渡す。
なお、本発明の第1の実施の形態では、MN10が一方のインタフェースのアドレスを他方のインタフェースが接続しているネットワークへ通知するためのメッセージとして、NAメッセージを利用しているが、任意のメッセージ(例えば、無線間シームレスハンドオーバを実現する規格であるIEEE802.21の制御メッセージなど)を利用することが可能である。また、NAメッセージの代わりにレイヤ2で使われているメッセージを利用することも可能であり、例えば、セルラネットワークで用いられる基地局(Base Station)と端末との間でやり取りされるメッセージを利用して、別のインタフェースのアドレスを通知してもよい。
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるMN10は、複数のインタフェースを有しており、一方のインタフェースから送信される通知メッセージに、他方のインタフェースのアドレスを挿入することが可能となる。
次に、図5に図示されている代理ノードが備える構成要素について説明する。図5には、本発明の第1の実施の形態における代理ノードの構成の一例が図示されている。図5に図示されている代理ノード50は、インタフェース501、送信部503、受信部505、代理BUメッセージ生成部507、DHCPレスポンスメッセージ生成部509、NS生成部511、NA処理部513、RS処理部515、DHCPリクエストメッセージ処理部517、MN情報保持部519、代理BAメッセージ処理部521、RA生成部523を有している。
インタフェース501は、代理ノード50に設けられている通信インタフェースである。図1に図示されているネットワーク構成では、代理ノード50のインタフェースはネットワーク20に接続されている。また、インタフェース501は、送信部503及び受信部505に接続されており、ネットワーク20を通じてパケットの送受信が行われる。
また、送信部503及び受信部505は、代理ノード50がネットワーク20を通じて外部の通信装置との間でパケットのやり取りを行うための機能を有している。
また、代理BUメッセージ生成部507は、NA処理部513の指示を受け、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成し、ホームエージェントあてに送信するよう送信部503へ指示する。さらに、代理BUメッセージ生成部507は、代理BUメッセージで登録するアドレスが、通常登録される代理ノード50のアドレスではなくMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報を、例えば図6に図示されている代理BUメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグで示すことができる。また、図7に図示されているような新たなタイプ(Type)が設定された代理BUメッセージ用のオプションに別のインタフェースのアドレスを挿入し、そのオプションを代理BUメッセージに付加するようにしてもよい。
また、代理BUメッセージ生成部507は、NA処理部513からの指示がアドレスを登録することを示す指示である場合は、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして登録するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する。一方、NA処理部513からの指示がアドレスを削除することを示す指示である場合には、渡されたアドレスの登録済みエントリを削除するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する。この場合の代理BUメッセージは、ケアオブアドレスを示すアドレスを含める部分にホームアドレスを含めることになる。
また、代理BUメッセージ生成部507は、MN10の別のインタフェースのアドレスを含む代理BUメッセージには、既に登録済みのバインディングキャッシュや、これから登録するバインディングキャッシュと区別できるようにすることを目的としたBIDを付加することも可能である。
また、DHCPレスポンスメッセージ生成部509は、DHCPリクエストメッセージ処理部517の指示を受け、MN10から受信したDHCPリクエストメッセージに対するレスポンスメッセージとして、MN10に割り当てるアドレスを含むDHCPレスポンスメッセージを生成し、このDHCPレスポンスメッセージを送信するよう送信部505へ指示する。
また、NS生成部511は、例えばMN10のIF_A101に割り当てられているアドレスに対するリンクレイヤアドレスを知るために、ターゲットアドレスとしてMN10のアドレスを含むNSメッセージを生成する。通常、NSメッセージは、同一リンク上に存在するノードあてのパケットを送信するために必要なレイヤ2のアドレスを取得するために使用される。この場合、NSメッセージは、ターゲットアドレスフィールドに含まれているアドレスを持つノードに対して送信され、アドレスが割り当てられているインタフェースのリンクレイヤアドレスを要求するために送信される。
また、NS生成部511は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)や、生成するNSメッセージを受信するインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)をNSメッセージに含めることができる。これらのIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報は、上述のMN10のIF_A101のリンクレイヤアドレスを知るために送信されるNSメッセージの中に挿入されてもよく、また、この別IFアドレス要求情報のみを含むNSメッセージが生成されてもよい。この場合のNSメッセージは、受信するMN10に対して、そのNSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求するためだけのメッセージとして機能する。
なお、別IFアドレス要求情報が通常のNSメッセージの中に含まれている場合には、受信ノード(受信するMN10)は、通常のNSメッセージに対する受信処理を行うとともに、別IFアドレス要求情報に対する処理として、NSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースのアドレスをNSメッセージの送信元へ通知する処理を行う。
別IFアドレス要求情報は、図8に図示されているように、NSメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグとして示されてもよく、また、NSメッセージに付加される新たなオプションとして実現されてもよい。なお、別IFアドレス要求情報を含むNSメッセージは、あて先ノードのレイヤ2アドレスを取得するタイミングに限らず、任意のタイミングで送信してもよい。
また、NA処理部513は、MN10から受信したNAメッセージに関する処理を行い、このNAメッセージに含まれるMN10のアドレスをMN情報保持部519に保持するよう指示する。
さらに、NA処理部513は、NAメッセージのターゲットアドレスフィールドのアドレスがホームアドレスであり、別のインタフェースのアドレスがオプションとして含まれている場合には、ターゲットアドレスフィールドに含まれているホームアドレスをキーとしてMN10を特定し、NAメッセージのオプションに含まれているアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するようMN情報保持部519に指示する。また、ターゲットアドレスフィールドに別のインタフェースのアドレスが含まれている場合には、メッセージの送信元アドレスや、メッセージ中のオプションに含まれているリンクレイヤアドレスをキーとしてMN10を特定し、ターゲットアドレスフィールド内のアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するよう指示してもよい。なお、MN10のホームアドレス及びリンクレイヤアドレスの両方を組み合わせてMN10を特定してもよいし、その他のMN10の識別子が用いられてもよい。図3や図4に図示されているNAメッセージのように、別のインタフェースのアドレスが含まれていることを示す別のインタフェースのアドレス有りフラグが含まれている場合には、その情報に基づき、通常のNAメッセージか、あるいは別のインタフェースのアドレスを通知する特別なNAメッセージかの判別が可能である。
また、NA処理部513は、受信したNAメッセージの中に含まれているアドレスがMN10の別のインタフェースのアドレス(つまり、ホームアドレス以外のアドレス)である場合には、代理BUメッセージ生成部507に対して、MN10の別のインタフェースのアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成するよう指示する。
MN10から受信するNAメッセージが別のインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージである場合、例えば、図1に図示されているネットワーク構成のときには、このNAメッセージにはMN10のIF_B103のアドレスが含まれている。また、NAメッセージの中に別のインタフェースのアドレスを登録することを示す登録要求情報が含まれている場合には、NA処理部513は代理BUメッセージ生成部507に対して、MN10のIF_B103のアドレスをケアオブアドレスとしてホームエージェントへ登録するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。一方、アドレスを削除することを示す削除要求情報が含まれている場合には、NA処理部513は代理BUメッセージ生成部507に対して、別のインタフェースのアドレスをホームエージェントから削除するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。
また、RS処理部515は、MN10から受信したRS(Router Solicitation:ルータ要請)メッセージに関する処理を行い、レスポンスメッセージとしてRAメッセージを生成するようRA生成部523へ指示する。
また、DHCPリクエストメッセージ処理部517は、MN10から受信したDHCPリクエストメッセージに関する処理を行い、DHCPレスポンスメッセージ生成部509に対して、MN10のホームアドレスを含むDHCPレスポンスメッセージを生成するよう指示する。
また、MN情報保持部519は、NA処理部513から渡されたMN10の別のインタフェースのアドレスをMN10のホームアドレスやリンクレイヤアドレスと関連付けて保持する。
また、代理BAメッセージ処理部521は、代理BUメッセージ生成部507が送信した代理BUメッセージに対する応答である代理BAメッセージの処理を行い、通知したMN10の位置情報(代理ノード50のアドレス又は別のインタフェースのアドレス)がケアオブアドレスとして登録されたか否か、又は削除されたか否かを示す結果を取得する。代理ノード50のアドレスがケアオブアドレスとして登録された場合には、RA生成部523に対してMN10のホームプレフィックスを含むRAメッセージを送信するよう指示する。なお、不図示ではあるが、代理BAメッセージ処理部521が代理BAメッセージを受信した後、MN10の別インタフェースのアドレスが登録されたか否か、又は削除されたか否かを示す結果を含むNSメッセージや、NAメッセージ、又はRAメッセージを送信するよう指示してもよい。
また、RA生成部523は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)や、生成するRAメッセージを受信するインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)をRAメッセージに含めることができる。これらのIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報は、ルータ情報をMN10に送信するための通常のRAメッセージに挿入されてもよく、また、これらの情報のみを含むRAメッセージが生成されてもよい。
また、図9に図示されているように、RAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドにおいて、上記のIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報をフラグによって示すことができる。この場合のRAメッセージは、受信するMN10に対して、そのRAメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求するためだけのメッセージとして機能する。
なお、IsPMIP情報及び別IFアドレス要求情報は、同一の情報で示されてもよい。別IFアドレス要求情報が通常のRAメッセージの中に含まれている場合には、受信ノード(受信するMN10)は、通常のRAメッセージに対する受信処理を行うとともに、別IFアドレス要求情報に対する処理として、RAメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースのアドレスをRAメッセージの送信元へ通知する処理を行う。
以上のように、本発明の第1の実施の形態における代理ノード50は、MN10が複数のインタフェースを有しており、当該代理ノード50との接続に使用されていない別のインタフェースのアドレスを把握することが可能となり、MN10の移動管理を行うホームエージェントに対して、この別のインタフェースのアドレスを用いた代理BUを行うことが可能となる。
次に、図10に図示されているホームエージェントが備える構成要素について説明する。図10には、本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェントの構成の一例が図示されている。図10に図示されているホームエージェント70は、インタフェース701、送信部703、受信部705、代理BA生成部707、代理BU処理部709、パケット転送部711、転送先選択部713、バインディング情報保持部715、パケット代理受信部717を有している。
インタフェース701は、ホームエージェント70に設けられている通信インタフェースである。図1に図示されているネットワーク構成では、ホームエージェント70のインタフェースはネットワーク20に接続されている。また、インタフェース701は、送信部703及び受信部705に接続されており、ネットワーク20を通じてパケットの送受信が行われる。
また、送信部703及び受信部705は、ホームエージェント70がネットワーク20を通じて外部の通信装置との間でパケットのやり取りを行うための機能を有している。
代理BA生成部707は、代理BU処理部709の指示を受け、代理ノード50のアドレス、または別IFのアドレスの登録結果を含む代理BUメッセージに対するレスポンスメッセージとして代理BAメッセージを生成し、送信部703に対して送信するよう指示する。
また、代理BU処理部709は、代理ノード50から受信した代理BUメッセージの処理を行う。代理BUメッセージに、別IFアドレス登録用のBUであることを示す情報が含まれている場合には、代理BU処理部709は、代理BUメッセージに含まれている別のインタフェースのアドレスを登録対象のMN10の位置情報として、バインディング情報保持部715に対して保持するよう指示する。また、代理BUメッセージに、BIDが付加されている場合は、バインディング情報保持部715に対して、別のインタフェースのアドレスをBIDと共に保持するよう指示する。さらに、代理BU処理部709は、受信した代理BUメッセージに対するレスポンスメッセージとして、代理BAメッセージを生成するよう代理BA生成部707に指示する。
また、パケット転送部711は、パケット代理受信部717から渡されたパケットをMN10あてに転送する役割を持ち、転送先選択部713に対してMN10の転送先を選択するよう指示する。また、パケット転送部711は、転送先選択部713から通知された転送先をあて先とするヘッダを付加してカプセル化したパケットを送信するよう送信部703へ指示する。
また、転送先選択部713は、パケット転送部711の指示を受け、バインディング情報保持部715を参照し、代理受信したパケットのあて先であるMN10の転送先を選択して、選択された転送先をパケット転送部711へ返す。MN10の転送先(ケアオブアドレス)として通常の代理ノード50のアドレス以外に、MN10の別のインタフェースのアドレスが登録されている場合には、それらのアドレスのうちのいずれかを転送先として使用することができる。また、MN10によってフロー情報が登録されている場合には、転送するデータに対応するフロー情報に応じて、使用する転送先を適宜切り替えることが可能である。
また、バインディング情報保持部715は、代理BU処理部709から渡されたMN10の位置情報を保持する。MN10の別IFのアドレスを保持する場合には、そのアドレスがMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報をバインディングキャッシュに付加する。
また、パケット代理受信部717は、バインディング情報保持部715で管理しているMN10のホームアドレスあてのパケットを受信し、パケット転送部711へ渡す。
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェント70は、代理ノード50からの代理BUメッセージに基づくMN10のバインディングキャッシュエントリのアップデートを行うことが可能である。また、MN10あてのパケットの転送先として、MN10の別のインタフェースのアドレスが登録されることによって、MN10あてのパケットはMN10の別のインタフェースに向けて転送されるようになる。さらに、ホームエージェント70は、MN10あてのパケットの転送先として、代理ノード50のアドレス及びMN10の別のインタフェースのアドレスのいずれかを適宜選択できるようにすることで、適切なフローフィルタリングが実現可能となる。
次に、本発明の第1の実施の形態における動作について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図11において、MN10のIF_A101は、ネットワーク20への接続を確立するためにアクセス認証要求をネットワーク20(代理ノード50)に送信する(ステップS1001)。代理ノード50は、オペレータAの認証サーバ(AAA_A)90に認証の問い合わせを行って(ステップS1003:AAAリクエスト)、承認の旨を通知する応答を得ると(ステップS1005:AAAリプライ)、MN10にアクセス認証完了を戻す(ステップS1007)。
一方、MN10のIF_B103が、ネットワークベースのモビリティプロトコルを動作させていないネットワーク30にアクセスする場合も同様に、アクセスルータ55によってアクセス認証が行われる(ステップS1011〜S1017)。
続いて、ネットワーク20では、ネットワークベースのモビリティプロトコルの動作に基づいて、MN_A101あてのパケットが、例えば、代理ノード50や特定のアンカポイントに転送されるように、代理ノード50からホームエージェント70に代理BUメッセージが送信される(ステップS1021)。ホームエージェント70はAAA_A90によって承認を受けた後(ステップS1023、S1025)、代理BUメッセージの応答として代理BAメッセージを送信する(ステップS1027)。
そして、代理ノード50は、ネットワーク20上のMN10に対して、ホームプレフィックスを含み、アドレスのステートフル自動構成を促すMフラグがセットされたRAメッセージを送信する(ステップS1031)。MN10は、DHCPリクエストメッセージを代理ノードに送信し(ステップS1033)、その応答であるDHCPリプライメッセージを代理ノード50から受信する(ステップS1035)ことによって、IF_A101に設定されるアドレス1が取得される。また、IF_B103においても同様に、例えばDHCPを用いてアドレス2が取得される(ステップS1051〜S1055)。
続いて、代理ノード50からのNSメッセージに対する応答や、MN10の自発的な送信などによって、アドレス1を含むNAメッセージがMN10のIF_A101から送信される(ステップS1061)。また、このIF_B103に設定されているアドレス2に関しても、このアドレス2を含むNAメッセージがMN10のIF_A101から送信される(ステップS1062)。なお、上述のように、アドレス1及びアドレス2は、同一のNAメッセージによって送信されてもよく、異なるNAメッセージによって送信されてもよい。
これにより、代理ノード50は、MN10が、IF_A101のアドレス1に加えて、別のIF_B103にアドレス2が設定されていることを把握し、ホームエージェント70にアドレス2を含む代理BUメッセージを送信し(ステップS1065)、登録されたことを示す代理BAメッセージを受信する(ステップS1067)。
この結果、例えば、CN(Correspondent Node:コレスポンデントノード)90からMN10のホームアドレスあてに送信されたデータパケット(ステップS1071)に関して、ホームエージェント70は、IF_A101に到達するように代理ノード50あてにトンネルすることが可能となり、また、直接IF_B103にトンネルすることも可能となる。したがって、適切なフローフィルタリングルールが適用されることで、MN10は、2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)のうちの所望のインタフェースによって、所望のデータパケットフローを受信できるようになる。
なお、IF_B103が接続されているネットワーク30は、ネットワークベースのモビリティプロトコルの動作が行われていないので、ネットワーク30に対して別のIF_A101に設定されているアドレス1を通知する必要はない。したがって、IF_B103からのNAメッセージによる通知は、通常通り、単にそのIF_B103に設定されているアドレス2に関して行われればよい(ステップS1063)。
以上のように、本発明の第1の実施の形態によって、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20に接続していないインタフェース(IF_B103)のアドレスを、MN10がそのホームエージェント70のアドレスを知ることなしに、ホームエージェント70に登録することが可能となり、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20に接続しているインタフェース(IF_A101)とそれ以外のネットワーク30に接続しているインタフェース(IF_B103)の両方をパケットの送受信に用いることができ、フローコントロールが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。
上述の本発明の第1の実施の形態では、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30に接続されていたが、ここでは図12に示すように、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)の両方共、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20、32に接続されている場合を考える。なお、ネットワーク32側においても、ネットワーク20側と同様に、代理ノード52及びホームエージェント72が存在する。
また、図13は、本発明の第2の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャートである。図12に示すネットワーク構成からも分かるように、本発明の第2の実施の形態では、MN10の2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作している同等のネットワーク20、32に接続されている。したがって、IF_A101が接続されているネットワーク20における処理と、IF_B103が接続されているネットワーク32における処理とは基本的に同一となる。
図13において、ステップS1001〜S1067の処理(IF_A101が接続されているネットワーク20における処理)は、図12に図示されている同一の参照番号のステップと同じであり、ここでは説明を省略する。一方、IF_B103が接続されているネットワーク32においても、IF_B103に設定されているアドレス2に加えて(ステップS2061)、IF_A101に設定されているアドレス1が通知される(ステップS2062)。その結果、ネットワーク32に存在するホームエージェント72においても、代理ノード50からの代理BUによってアドレス1及びアドレス2の両方が登録され(ステップS2065)、ネットワーク20に存在するホームエージェント70と同様に、MN10あてのパケットの転送先として、IF_A101及びIF_B103のどちらかを選択することが可能となる。
なお、本発明の第1及び第2の実施の形態に関連した技術をホストベースのモビリティプロトコルをサポートする移動端末に適用させることも可能であることは言うまでもない。この場合、移動端末は、ホストベースのモビリティプロトコルではなく、より処理の負担が軽いネットワークベースのモビリティプロトコルを選択して動作することが可能となる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図14は、本発明の第3の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。
図14には、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20及びネットワーク32と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30が存在している。なお、ここでは、ネットワークベースのモビリティプロトコルとして、非特許文献2に記載されているPMIPv6を想定する。
ネットワーク20には、PMIPv6における構成要素である代理ノード50、及びホームエージェント70が存在している。また、ネットワーク32にも同様に、代理ノード52、及びホームエージェント72が存在している。ここでは、ネットワーク20及びネットワーク32は、PMIPv6が提供されているホームネットワークであり、代理ノード50、52はMN10のホームプレフィックスを広告している。なお、代理ノード50及び代理ノード52はPMIPv6ではPMA又はMAGと呼ばれ、ホームエージェント70及びホームエージェント72はLMAと呼ばれる。一方、ネットワーク30は、PMIPv6が動作しておらず、例えば通常のIPv6ネットワークであり、アクセスルータ55が存在している。
また、MN10は、2つのインタフェースを有しているユーザ端末である。MN10の一方のインタフェース(IF_A101)にはアドレス1が割り当てられており、ネットワーク20に接続されている。一方、MN10の別のインタフェース(IF_B103)にはアドレス1とは異なるアドレス(アドレス2)が割り当てられており、ネットワーク32に接続されている。MN10は少なくともアドレス1をホームアドレスとして使用している。
上述の本発明の第2の実施の形態では、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、PMIPv6が提供されているネットワーク20とネットワーク32に接続されていたが、本発明の第3の実施の形態では、ネットワーク32に接続されているIF_B103がハンドオーバを行って、PMIPv6が提供されていないネットワーク30に接続する場合を考える。
さらに、本発明の第3の実施の形態におけるMN10は、保持している複数のインタフェースの各インタフェースに対して、モバイルIPv6を使用して自らモビリティ管理を行うか、あるいは、PMIPv6によってネットワーク側にモビリティ管理を行ってもらうかを選択することが可能である。この選択は、例えば、接続されているネットワークにおいてPMIPv6が提供されているか否かの判断に基づいて行われ、インタフェースが接続されているネットワークにおいてPMIPv6が提供されていない場合にはモバイルIPv6を動作させ、一方、PMIPv6が提供されている場合にはモバイルIPv6を動作させないようにすることが可能である。なお、MN10は、ネットワークへの接続状況(通信速度や安定性、課金)などの条件を考慮して、モバイルIPv6を使用するか、あるいは、PMIPv6を使用するかの選択を行ってもよい。
次に、図15に図示されているMN10が備える構成要素について説明する。図15には、本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例が図示されている。図15に図示されているモバイルノード10は、2つのインタフェース(IF_A、IF_B)101、103、送信部105、受信部107、アドレス通知メッセージ生成部209、DHCPリクエストメッセージ生成部111、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117、IF_A情報保持部119、IF_B情報保持部121、接続ネットワーク判別部222を有している。なお、アドレス通知メッセージ生成部209、接続ネットワーク判別部222を除き、他の構成要素は本発明の第1の実施の形態における構成要素(図2に図示されているMN10の構成要素)と基本的に同一の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
まず、図15に図示されているMN10の接続ネットワーク判別部222について説明する。接続ネットワーク判別部222は、インタフェース(IF_A、IF_B)101、103が接続するネットワークにおいてPMIPv6が提供されているか否かを判別し、PMIPv6が提供されているネットワークにおいてはPMIPv6を使用することを選択する一方、PMIPv6が提供されていないネットワークにおいてはモバイルIPv6を使用することを選択し、後述する図16に示す処理(PMIPv6が動作しているネットワークに接続されているインタフェースの存在の有無を確認する処理や、PMIPv6が動作しているネットワークに接続されているインタフェースがある場合には、そのインタフェースからMIPv6のバインディング情報を送信する処理など)を行う機能を有している。
また、図16は、本発明の第3の実施の形態において、MN10があるネットワークに接続した際の接続ネットワーク判別部222及び関連する構成要素の処理の一例を示すフローチャートである。MN10のあるインタフェースがネットワークに接続した際に(ステップS1001)、接続ネットワーク判別部222は、そのネットワークがMN10にとって外部ネットワークであるか否かを判別する(ステップS1002)。
外部ネットワークである場合(例えば、図14に図示されているように、インタフェース(IF_B103)がネットワーク32からネットワーク30に接続を切り換えた場合)には、接続ネットワーク判別部222は、そのインタフェースをホームアドレスあてのパケットの受信に使用するか否かを判断する(ステップS1003)。
そのインタフェースをホームアドレスあてのパケットの受信に使用する場合(すなわち、外部ネットワークで使用するアドレスをケアオブアドレスとして関連付けるホームアドレスが存在する場合)には、接続ネットワーク判別部222は、登録する位置情報(HoA−CoA)が生成されるように処理し(ステップS1004)、さらに、その位置情報の登録先が、他のインタフェースが接続中のPMIPドメインのLMA/HAであるか否かを判断する(ステップS1005)。
位置情報の登録先が他のインタフェースで接続中のPMIPドメインのLMA/HAである場合には、接続ネットワーク判別部222は、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのPMIPドメインに接続しているインタフェースからMAG(あるいはPMA)あてに位置情報を送信するよう指示する(ステップS1006)。
一方、位置情報の登録先が他のインタフェースで接続中のPMIPドメインのLMA/HAではない場合には、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUメッセージ(アドレス通知メッセージ)を直接送信する。このとき、接続ネットワーク判別部222は、BUメッセージの送信先となるLHA/HAのアドレスを既に取得しているか否かを確認し、既に取得済みの場合には、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUを直接送信し(ステップS1008)、LHA/HAのアドレスをまだ取得していない場合には、HA探索処理などを行ってLHA/HAのアドレスを取得してから(ステップS1009)、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUを直接送信する(ステップS1008)。
また、図14において、MN10のホームアドレスがアドレス1及びアドレス2の場合には、外部ネットワークであるネットワーク30で使用するアドレスは、アドレス1及びアドレス2の両方に対するケアオブアドレスとなる。なお、アドレス1とアドレス2の関係について言えば、アドレス1に対してアドレス2をケアオブアドレス、アドレス2に対してアドレス1をケアオブアドレスとみなすこともできる。前者の場合、ネットワーク32はネットワーク20に対する外部ネットワークとなり、後者の場合、ネットワーク20はネットワーク32に対する外部ネットワークとなる。
なお、MN10のホームネットワークが、モバイルIPv6を提供するホームネットワークである場合も考えられる。このような場合には、接続ネットワーク判別部222は、他のインタフェースが接続しているホームネットワークが、PMIPv6を提供するホームネットワーク、及び、モバイルIPv6を提供するホームネットワークのどちらであるかを判別する必要がある。この判別は、PMIPv6を提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むRAメッセージや、NS、NAメッセージなどを受信することによって判別される。MN10は、これらのメッセージに設定されている送信元アドレスから代理ノードのアドレスを取得することが可能である。
また、ネットワークに接続して認証を受ける際に、その接続ネットワークがPMIPv6が提供されているネットワークであるか否かを確認してもよい。また、静的な情報によって、その接続ネットワークがPMIPv6が提供されているネットワークであることをMN10が把握していてもよい。その結果、接続ネットワークがPMIPv6を提供するホームネットワークである場合には、接続ネットワーク判別部222は、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのホームネットワークに接続しているインタフェースから代理ノードあてにアドレス通知メッセージを送信するよう指示する。この場合、MN10は、アドレス通知メッセージの送信先が代理ノードであるため、LMA/HAのアドレスを取得する際に必要なDHAADなどの処理を行う必要がない。一方、モバイルIPv6が提供するホームネットワークである場合には、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのホームネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HA宛にアドレス通知メッセージを送信するよう指示する。この際、MN10は、アドレス通知メッセージの送信先となるLMA/HAを取得する必要がある。LMA/HAのアドレスを取得した後にアドレス通知メッセージを送信する。
次に、図15に図示されているMN10のアドレス通知メッセージ生成部209について説明する。アドレス通知メッセージ生成部209は、接続ネットワーク判別部222の指示を受け、ホームエージェント(LMA/HA)へケアオブアドレスを通知するためのアドレス通知メッセージを生成し、送信部105に対して送信するよう指示する機能を有している。アドレス通知メッセージ生成部209は、PMIPドメインに接続しているインタフェースからアドレス通知メッセージを送信するよう接続ネットワーク判別部222から指示された場合には、あて先アドレスとして、ホームプレフィックスを広告している代理ノードのアドレスを設定したアドレス通知メッセージを生成する。
なお、PMIPドメインに接続されているインタフェースから送信されるアドレス通知メッセージは、モバイルIPv6のBUメッセージでもよいし、NAメッセージでもよい。アドレス通知メッセージとしてBUメッセージを用いる場合、そのBUメッセージを受信する代理ノードに対して、受信したメッセージが通常のBUメッセージではなく、MN10の他のインタフェースのアドレスを代理ノード経由で登録することを要求しているメッセージであることを認識させるために、このBUメッセージが他のインタフェースのアドレスをCoAとして含むことを示す情報をBUメッセージに含めてもよい。例えば、通知する他のインタフェースのCoAを含むオプションとして、新たなタイプ(Type)を持つモビリティオプションを用いてもよく、モバイルIPv6の代替CoAオプション(Alternate CoA Option)の中に新たなフラグをセットすることで、他のインタフェースのアドレスの登録を要求していることを示してもよい。また、BUメッセージと同様のフォーマットであるが、BUメッセージとは異なるタイプを持つモビリティヘッダを用いてもよい。
なお、基本的には、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージは、図18に図示されているようなフォーマットとなる。図18には、本発明の第3の実施の形態において、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージのフォーマットの一例が図示されている。図18に図示されているように、アドレス通知メッセージはあて先アドレスに代理ノード、送信元アドレスにMN10のHoAが設定されるともに、例えばモビリティオプション内に他のインタフェースのCoAが挿入されたり、このBUメッセージによって運ばれているCoAが別のインタフェースのCoAであることを示すフラグが設定されたりする。
また、上述のように、MN10は、受信したRAメッセージやNSメッセージ、NAメッセージなどの送信元アドレスから代理ノードのアドレスを取得することが可能であるが、別の方法によって代理ノードのアドレスを取得してもよい。例えば、MN10は、ネットワークに接続した際に行われる認証処理の過程で代理ノードのアドレスを取得してもよい。また、アドレス通知メッセージのあて先アドレスは、こうした方法で取得した代理ノードのアドレスそのものであってもよく、オールルータマルチキャストアドレスやオールノードマルチキャストアドレス、リンクローカルアドレスなど、代理ノードが受信できる任意のアドレスを用いてもよい。
一方、外部ネットワークに接続しているインタフェースからアドレス通知メッセージを送信するよう指示された場合には、アドレス通知メッセージ生成部209は、ホームエージェントのアドレスをあて先アドレスに設定して送信する。このとき、ホームエージェントのアドレスをまだ取得していない場合には、DHAADなどを用いてホームエージェントのアドレスを取得した後、取得したホームエージェントのアドレスをあて先アドレスに設定したアドレス通知メッセージを送信する。
本発明の第3の実施の形態におけるMN10によれば、LMA/HAへ位置情報を登録する際に、そのLMA/HAが管理するPMIPドメインに接続しているインタフェースが存在するか否かを確認し、そのLMA/HAが管理するPMIPドメインに接続しているインタフェースが存在する場合には、このインタフェースからPMIPドメインの代理ノード経由でアドレス通知メッセージを送信することができるため、LMA/HAのアドレスを取得する処理を行うことなく、代理ノード経由で位置情報の登録を行うことが可能となる。
次に、図17に図示されている代理ノードが備える構成要素について説明する。図17には、本発明の第3の実施の形態における代理ノードの構成の一例が図示されている。図17に図示されている代理ノード50は、インタフェース501、送信部503、受信部505、代理BUメッセージ生成部607、DHCPレスポンスメッセージ生成部509、NS生成部511、アドレス通知メッセージ処理部613、RS処理部515、DHCPリクエストメッセージ処理部517、MN情報保持部519、代理BAメッセージ処理部521、RA生成部523を有している。なお、代理BUメッセージ生成部607、アドレス通知メッセージ処理部613を除き、他の構成要素は本発明の第1の実施の形態における構成要素(図5に図示されている代理ノード50の構成要素)と基本的に同一の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
アドレス通知メッセージ処理部613は、MN10から受信したアドレス通知メッセージに関する処理を行い、このメッセージに含まれるMN10のホームアドレスとケアオブアドレスを取得し、MN情報保持部519に保持するよう指示する機能を有している。さらに、アドレス通知メッセージ処理部613は、ホームアドレスをキーとしてMN10を特定し、ケアオブアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するようMN情報保持部519に指示する機能を有している。なお、MN10を特定するための情報として、MN−IDを用いてもよい。
また、アドレス通知メッセージ処理部613は、例えば図18に図示されているアドレス通知メッセージのように、別のインタフェースのアドレスがケアオブアドレスとして含まれていることを示す別のインタフェースのアドレス有りフラグが含まれている場合には、その情報に基づき、通常HAへ送信されるBUメッセージと異なるメッセージであることを認識することが可能である。
また、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、受信したアドレス通知メッセージの中に含まれているMN10の別のインタフェースのアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成するよう指示する機能を有している。
例えば、図14に図示されているネットワーク構成のときには、MN10によるアドレス通知メッセージには、MN10のインタフェース(IF_B)103がネットワーク30で取得したアドレスがケアオブアドレスとして含まれている。このとき、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、MN10のインタフェース(IF_B)103のアドレスをケアオブアドレスとしてホームエージェントへ登録するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。
一方、MN10によるアドレス通知メッセージがアドレスを削除することを要求するアドレス通知メッセージである場合には、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、このアドレス通知メッセージに含まれる別のインタフェースのアドレスをホームエージェントから削除するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。なお、アドレス通知メッセージとしては、モバイルIPv6のBUメッセージを用いることが望ましいが、NAメッセージでもよい。
また、代理BUメッセージ生成部607は、アドレス通知メッセージ処理部613からの指示がアドレスを登録することを示す指示である場合は、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして登録するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する機能を有している。一方、アドレス通知メッセージ処理部613からの指示がアドレスを削除することを示す指示である場合には、代理BUメッセージ生成部607は、渡されたアドレスの登録済みエントリを削除するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示することが可能である。この場合の代理BUメッセージは、ケアオブアドレスを示すアドレスを含める部分にホームアドレスを含めることになる。
さらに、代理BUメッセージ生成部607は、代理BUメッセージで登録するアドレスが、通常登録される代理ノード50のアドレスではなくMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報を、例えば図6に図示されている代理BUメッセージの中のフラグで示すことが可能である。また、図7に図示されているような新たなタイプ(Type)が設定された代理BUメッセージ用のオプションに別のインタフェースのアドレスを挿入し、そのオプションを代理BUメッセージに付加するようにしてもよい。
また、代理BUメッセージ生成部607は、MN10の別のインタフェースのアドレスを含む代理BUメッセージには、既に登録済みのバインディングキャッシュや、これから登録するバインディングキャッシュと区別できるようにすることを目的としたBIDを付加することが可能である。さらに、代理BUメッセージ生成部607は、代理ノード自身のアドレスをケアオブアドレスとして含む通常の代理BUメッセージにおいても、他のバインディングキャッシュと区別できるようにBIDを付加することが可能である。
本発明の第3の実施の形態における代理ノードによれば、MNから、別のインタフェースのアドレスを取得し、MNの代理として、LMA/HAへ取得したアドレスを登録することができる。さらに、登録する位置情報にBIDを付加することで、MN10によるBIDの管理を不要とし、さらに、代理ノードが既にLMA/HAへ登録している自身の位置情報との識別を可能とする。
なお、上述の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現できるという効果を有しており、プロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)などのネットワークベースのモビリティプロトコルに関する技術分野や、複数のインタフェース及びアドレスを有する移動端末のフローフィルタリングを実行するための技術分野において利用可能である。
本発明は、プロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)などのネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている移動端末、及びこのネットワークを利用して行われる移動端末の通信の管理を行う通信管理装置に関する。
従来、ホストベースのレイヤ3移動制御プロトコル(モビリティプロトコル)として、下記の非特許文献1に記載されているモバイルIPv6(Mobile IPv6)が存在するのに対し、ネットワークベースのレイヤ3移動制御プロトコルとして、下記の非特許文献2に記載されているプロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)が存在している。
ホストベースのプロトコルであるモバイルIPv6では、移動端末(モバイルノード、MN:Mobile Node)自身によって、移動検出から位置情報(ケアオブアドレス)の登録までの処理が行われる。
また、下記の非特許文献3に記載されている複数のケアオブアドレス(care-of address)を登録する手法を用いることで、移動端末が複数の通信インタフェース(以下、単にインタフェースと呼ぶ)を備えている場合、それぞれのインタフェースに割り当てられる複数のケアオブアドレスを1つのホームアドレスに関連付けて登録することができる。その際には、登録されるそれぞれのバインディングキャッシュにはバインディングユニーク識別子(BID:Binding Unique Identifier)が付加され、ケアオブアドレスの登録・更新・削除の際に、バインディングキャッシュエントリを特定する情報として使われる。
また、移動端末あてのパケットの転送処理を行うネットワークノードは、その移動端末に関連して複数のケアオブアドレスを把握している場合には、何らかの条件又はポリシに従って、移動端末あてのパケットが通る経路(移動端末でパケットを受信するインタフェース)を選択的に変更できるようになり、フローフィルタリングが実現される。
一方、ネットワークベースのモビリティプロトコルでは、移動端末の移動管理をネットワーク側で行うことで、移動ノード自身が移動制御のための処理を行う必要がなくなる。ネットワークベースのプロトコルを提供しているドメイン内の各ネットワークでは、特定の移動端末に対して常に同一のホームプレフィックスが広告されるように構成されるため、移動端末が接続するネットワークを変更してもアドレスを変更する必要はなく、単なるIPv6ノードとして動作することができ、ホームエージェント(HA:Home Agent、又はLMA:Local Mobility Anchor)の存在を知る必要もない。
これに対しネットワーク側では、代理ノード(PMIPv6の場合はPMA:Proxy Mobile Agent、又はMAG:Mobile Access Gateway)が移動端末の代理として移動制御を行っており、移動端末に対してホームプレフィックスを広告すると同時に、自身のアドレスを移動端末の移動先の位置情報としてHAへ登録する。これにより、移動端末のホームアドレスあてのパケットは、HAによって代理受信された後、代理ノードあてに転送され、さらに代理ノードから移動端末へ送信される。
D.Johnson, C.Perkins, J.Arkko, "Mobility Support in IPv6", RFC3775, June 2004. S.Gundavelli, K.Leung, V.Devarapalli, "Proxy Mobile IPv6", draft-sgundave-mipv6-proxymipv6-00, October 2006. R.Wakikawa, T.Ernst, K.Nagami, "Multiple Care-of Addresses Registration", draft-ietf-monami6-multiplecoa-00.txt, June 2006.
異なるアドレスが設定されている2つのインタフェースを有する移動端末が、少なくとも一方のインタフェースでネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているドメインに接続する場合には、フローフィルタリングを受けることが困難になる場合がある。
ネットワークベースのモビリティプロトコルに係る動作によれば、移動端末のホームアドレスあてのパケットは、HAによって代理受信された後、代理ノードを経由して移動端末へ送信される。したがって、このHAが移動端末の複数のアドレス(移動端末の各インタフェースに割り当てられている)を把握すれば、フローフィルタリングは実現される。
しかしながら、ネットワークベースのモビリティプロトコルは、基本的に移動端末にとって透過なネットワークであり、移動端末は、ネットワークベースのモビリティプロトコルのネットワーク内におけるHAの位置情報を把握することは困難であり、HAの位置情報を把握するために処理負荷やトラフィックが増加してしまう可能性がある。
また、移動端末が、ネットワークベースのモビリティプロトコルのネットワーク内におけるHAの位置情報を仮に把握できたとしても、移動端末自身がHAへのアドレスの登録処理を行うためには、移動端末にホストベースのモビリティプロトコルを実装させる必要がある。しかしながら、ネットワークベースのモビリティプロトコルは、通常のIPv6ノードのようなモビリティに対応していない移動端末に対するモビリティサポートの実現を図るものであり、ホストベースのモビリティプロトコルを導入した場合、ネットワークベースのモビリティ管理の利点が損なわれてしまうことになる。
上記の問題を解決するため、本発明は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現することが可能な移動端末及び通信管理装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の移動端末は、少なくとも2つの通信インタフェースと、
前記通信インタフェースのそれぞれにアドレスを設定するアドレス設定手段と、
前記通信インタフェースが、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されているか否かを判断する判断手段と、
前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている第1通信インタフェースとは異なる第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第1通信インタフェースが接続されている前記ドメインネットワークに存在し、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに通知する別インタフェースアドレス通知手段とを、
有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末の別の通信インタフェース(ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェース)に設定されているアドレスがネットワークに通知されるようになり、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングが実現されるようになる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを近隣通知メッセージに挿入し、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを前記代理ノードに送信する近隣通知メッセージ送信手段を有する。
この構成により、通信インタフェースに設定されているアドレスを挿入した近隣通知メッセージを使用して、アドレスの通知を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記近隣通知メッセージ送信手段は、前記ドメインネットワークに接続されている前記第1通信インタフェースとは異なる前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求する情報が含まれている近隣要請メッセージを前記代理ノードから受信した場合に、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを送信するように構成されている。
この構成により、ネットワーク側に存在する代理ノードから、アドレス要求情報を含む近隣要請メッセージを受信した場合に、通信インタフェースに設定されているアドレスを挿入した近隣通知メッセージを使用して、アドレスの通知を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第2通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワーク経由でアドレスを通知できない場合には、従来と同様に、アドレスが割り当てられている通信インタフェースからアドレス通知を行うように切り換えることが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記通信インタフェースに割り当てられたケアオブアドレスをホームアドレスに関連付けた位置情報をホームエージェントへ登録する際に、
前記判断手段は、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースとは別の通信インタフェースが、前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されているか否かを判断するよう構成されており、
前記別インタフェースアドレス通知手段は、前記位置情報のホームアドレスを管理する前記ネットワークベースのモビリティプロトコルを提供している前記ネットワークに接続されている通信インタフェースから、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに前記位置情報を通知するよう構成されている。
この構成により、例えば、ハンドオーバなどを行ってホームエージェントに位置情報を送信する必要が生じた場合に、ホームネットワーク(ホームエージェントが存在するネットワーク)に接続されている通信インタフェースの存在の有無を確認し、ホームネットワークに接続されている通信インタフェースが存在する場合には、その通信インタフェースを介して位置情報の送信を行うことで、ホームエージェントの探索処理に要する処理や時間をなくし、信頼性の高いホームネットワーク経由で位置情報の更新を行うことが可能となる。
さらに、本発明の移動端末は、上記の構成に加えて、前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記位置情報を、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する。
この構成により、ホームネットワークに接続されている通信インタフェース経由で位置情報を通知できない場合には、従来と同様に、ケアオブアドレスが割り当てられている通信インタフェースから位置情報の通知を行うように切り換えることが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明の通信管理装置は、ネットワークベースのモビリティプロトコルを実装しており、前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続された移動端末の代理として機能する代理ノード機能実行手段と、
移動端末が少なくとも1つの通信インタフェースを有しており、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記移動端末から受信する別インタフェースアドレス受信手段とを、
有する。
この構成により、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末の別の通信インタフェース(ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェース)に設定されているアドレスがネットワークに通知されるようになり、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングが実現されるようになる。
さらに、本発明の通信管理装置は、上記の構成に加えて、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求するアドレス要求情報を近隣要請メッセージに挿入し、前記アドレス要求情報を含む近隣要請メッセージを前記移動端末に送信するアドレス要求手段を有する。
この構成により、移動端末の通信インタフェースのうち、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェースに設定されているアドレスを要求するアドレス要求情報を挿入した近隣要請メッセージを使用して、アドレスの要求を行うことが可能となる。
さらに、本発明の通信管理装置は、上記の構成に加えて、前記別インタフェースアドレス受信手段で受信した前記別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを前記移動端末あてのパケット転送先の候補として、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末あてのパケットの転送を行うとともに前記移動端末のアドレスの管理を行う特定のアドレス管理装置に登録する転送先アドレス通知手段を有する。
この構成により、移動端末あてのパケットの転送を行うアドレス管理装置が、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続されている通信インタフェースとは異なる通信インタフェースに設定されているアドレスを把握し、パケット転送先として設定できるようになる。
本発明は、上記の構成を有しており、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現できるという効果を有している。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。図1には、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30が存在している。なお、ネットワークベースのモビリティプロトコルの一例は、非特許文献2に記載されているPMIPv6である。
ネットワーク20には、ネットワークベースのモビリティプロトコルにおける構成要素である代理ノード50及びホームエージェント70が存在している。なお、代理ノード50は、PMIPv6の場合にはPMA(Proxy Mobile Agent:プロキシモバイルエージェント、又は、MAG:Mobile Access Gateway:モバイルアクセスゲートウェイ)と呼ばれ、ホームエージェント70は、LMA(Proxy Mobile Anchor:プロキシモバイルアンカ)と呼ばれる。一方、ネットワーク30は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しておらず、例えば通常のIPv6ネットワークであり、アクセスルータ55が存在している。
一方、MN(Mobile Node:モバイルノード)10は、2つのインタフェースを有しているユーザ端末である。MN10の一方のインタフェース(IF_A101)にはアドレス1が割り当てられており、ネットワーク20に接続されている。一方、MN10の別のインタフェース(IF_B103)にはアドレス1とは異なるアドレス(アドレス2)が割り当てられており、ネットワーク30に接続されている。
なお、本発明の第1及び第2の実施の形態では、ユーザ端末をMN(モバイルノード)と表現するが、このユーザ端末は、異なるネットワーク間を移動することが可能ではあるが、モバイルIPv6などのモビリティ管理プロトコルを自ら実装する必要はない。なお、非特許文献2では、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワークに接続し、自らはモビリティ管理プロトコルを持たないユーザ端末は、モバイルステーション又はモビリティステーションと表記されている。本発明の第1及び第2の実施の形態におけるMNも、モバイルステーション又はモビリティステーションと同様に、モビリティ管理機能を有さない。一方、本発明の第1及び第2の実施の形態におけるMNは、複数のインタフェースを有しており、複数のケアオブアドレスを管理する機能を実装している。
次に、図1に図示されているMN10が備える構成要素について説明する。図2には、本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例が図示されている。図2に図示されているモバイルノード10は、2つのインタフェース(IF_A、IF_B)101、103、送信部105、受信部107、NA生成部109、DHCPリクエストメッセージ生成部111、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117、IF_A情報保持部119、IF_B情報保持部121を有している。
IF_A101及びIF_B103は、MN10に設けられている2つの通信インタフェースである。IF_A101及びIF_B103は、それぞれ送信部105及び受信部107に接続されており、IF_A101及びIF_B103が接続されているネットワーク20、30を通じてパケットの送受信が行われる。なお、MN10はユーザに持ち運び可能な移動端末であり、IF_A101及びIF_B103は無線通信インタフェースであることが望ましい。
また、送信部105は、NA生成部109やDHCPリクエストメッセージ生成部111の指示を受け、NA生成部109やDHCPリクエストメッセージ生成部117から渡されたメッセージを指定されたIF(IF_A101又はIF_B103)から送信する機能を有している。なお、図2には不図示であるが、MN10から送信されるデータパケットも送信部105から送信される。
また、受信部107は、IF_A101及びIF_B103からメッセージを受信し、受信したメッセージの種類に応じて、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117へ渡す機能を有している。なお、図2には不図示であるが、他の通信装置から受信したデータパケットも、例えば上位レイヤに渡されるなど、受信部107で適切に処理される。
また、NA生成部109は、NS処理部113やRA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、IF_A情報保持部119が保持しているIF_A101のアドレスをターゲットアドレス(Target Address)フィールドに含み、IF_A101のリンクレイヤアドレスをオプションとして含むNA(Neighbor Advertisement:近隣通知)メッセージを生成し、このNAメッセージをIF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。
また同様に、NA生成部109は、NS処理部113やRA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、IF_B情報保持部121が保持しているIF_B103のアドレスをターゲットアドレスフィールドに含み、IF_B103のリンクレイヤアドレスをオプションとして含むNAメッセージを生成し、それをIF_B103が接続しているネットワーク30に対して送信するよう送信部105へ指示する。なお、NAメッセージのあて先には、例えば、このNAメッセージの送信を要請したNS(Neighbor Solicitation:近隣要請)メッセージの送信元ノードのユニキャストアドレスが設定されることが望ましいが、オールノードマルチキャストアドレス又は、オールルータマルチキャストアドレスでもよい。
また、NA生成部109は、NS処理部113の指示、あるいは独自の判断で、NSメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、NSメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するよう送信部105へ指示する。なお、NA生成部109は、独自の判断などによって、NSメッセージの受信にかかわらず、あるインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、それを別のインタフェースから送信するよう送信部105へ指示してもよい。
また同様に、NA生成部109は、RA処理部115の指示、あるいは独自の判断で、RA(Router Advertisement:ルータ通知)メッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージを生成し、RAメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するよう送信部105へ指示する。なお、NA生成部109は、RAメッセージの受信にかかわらず、独自の判断などによって、あるインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージを生成し、それを別のインタフェースから送信するよう送信部105へ指示してもよい。
なお、アドレスを通知する方法としては、通常のNSメッセージに対する受信処理の結果生成される通常のNAメッセージの中にオプションとして別のインタフェースのアドレスを含めて通知する方法や、通常のNSメッセージに対する受信処理の結果生成される通常のNAメッセージとは別のNAメッセージを生成し、この別のNAメッセージの中に別のインタフェースのアドレスをオプションとして含めて通知する方法などが考えられる。
前者のアドレス通知方法では、別のインタフェースのアドレスを含めるオプションは、例えば図3に図示されているようなオプションとしてNAメッセージに付加されてもよく、既存のオプションを用いてもよい。なお、図3に図示されているNAメッセージ(タイプ136)では、ターゲットアドレスフィールドに、当該NAメッセージを送信するインタフェースに割り当てられているアドレスが挿入され、オプションに別のインタフェースのアドレスが挿入される。このNAメッセージは、例えば、受信したNSメッセージが、当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを要求するメッセージであるとともに、別のインタフェースのアドレスを要求する情報(以下、別IFアドレス要求情報と記載することもある)を通知するためのメッセージである場合に有効である。なお不図示ではあるが、この場合、図3のNAメッセージには当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを含むオプションが付加されている。
一方、後者のアドレス通知方法では、MN10は、例えば図4に図示されているように別のインタフェースのアドレスをNAメッセージのターゲットアドレス(Target Address)フィールドに含めて通知してもよい。このNAメッセージは、例えば、受信したNSメッセージが別のインタフェースのアドレスのみを要求する情報(以下、別IFアドレス要求情報と記載することもある)を通知するためのメッセージである場合に有効である。なお、不図示ではあるが、この場合、図4のNAメッセージには当該NAメッセージを送信するインタフェースのリンクレイヤアドレスを含むオプションが付加されていてもよい。
また、図3や図4に図示されている別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージにおいて、別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージであることを示すための情報(別のインタフェースのアドレス有りフラグ)が、例えばNAメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグとして設定されてもよい。
なお、MN10は、別のインタフェースのアドレスを転送先として使用することを要求するためにNAメッセージを送信する場合には、その別のインタフェースのアドレスの登録を要求していることを示す情報をNAメッセージの中に含めてもよい。この場合、図3に図示されている別のインタフェースのアドレスを挿入するためのオプションのタイプ(Type)フィールドや予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録要求が示されてもよく、図3や図4に図示されているNAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録要求が示されてもよい。
また、MN10は、別のインタフェースのアドレスの登録だけではなく、転送先として別のインタフェースのアドレスの使用を停止することを通知するためにNAメッセージを送信してもよく、別のインタフェースのアドレスの登録削除を要求していることを示す情報をNAメッセージの中に含めてもよい。この場合も図3に図示されているように、別のインタフェースのアドレスを挿入するためのオプションのタイプ(Type)フィールドや予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録削除要求が示されてもよく、図3や図4に図示されているNAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグなどで、別のインタフェースのアドレスの登録削除要求が示されてもよい。
具体的な処理としては、MN10がIF_A101をネットワーク20に接続し、IF_B103をネットワーク30に接続しているとき、NS処理部113が、ネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワーク20から、別IFアドレス要求情報を含むNSメッセージや、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むNSメッセージを受信したとする。このNSメッセージはNS処理部113で処理され、NA生成部109がNS処理部113から別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージの生成・送信の指示を受けた場合には、NA生成部109は、IF_B情報保持部121からIF_B103のアドレスを取得し、そのアドレスを含むNAメッセージを生成して、IF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。
また、RA処理部115がネットワーク20から別IFアドレス要求情報を含むRAメッセージを受信した場合や、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むRAメッセージを受信した場合も同様に、RA処理部115からNA生成部109に対してIF_B103のアドレスを含むNAメッセージを生成する指示が行われる。NA生成部109は、生成されたNAメッセージをIF_A101が接続しているネットワーク20に対して送信するよう送信部105へ指示する。なお、このNAメッセージのあて先には、NSメッセージやRAメッセージの送信元ノード(例えば、図1の代理ノードA)のユニキャストアドレスが設定されることが望ましいが、オールノードマルチキャストアドレス又は、オールルータマルチキャストアドレスが設定されてもよい。また、接続しているネットワークがネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているかどうかを判断する方法として、広告されているRAメッセージ内のプレフィックスが自身のホームプレフィックスである場合や、割り当てられたアドレス(ステートレス又はステートフルで生成・取得)が自身のホームアドレスである場合に、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワークであると判断するようにしてもよい。
また、DHCPリクエストメッセージ生成部111は、RA処理部115からの指示を受け、IF_A101及びIF_B103に割り当てるアドレスを取得するためのDHCPリクエストメッセージを生成し、送信部105に渡して送信するよう指示する。なお、MN10は、例えばDHCPリクエストメッセージ生成部111及びDHCPレスポンスメッセージ処理部117の動作によって、IF_A101及びIF_B103に割り当てるアドレスを取得することが可能であるが、必ずしもDHCPを使用してアドレスを取得する必要はなく、任意のアドレス取得方法(例えば、アドレス自動生成)を用いることが可能である。
また、NS処理部113は、IF_A101が接続しているネットワーク20及びIF_B103が接続しているネットワーク30から受信したNSメッセージの処理を行い、NSメッセージ内のターゲットアドレスフィールドに含まれているアドレスが自身のアドレスである場合には、そのアドレスが割り当てられているIFのリンクレイヤアドレスを含むNAメッセージを生成するようNA生成部109に指示する。
また、受信したNSメッセージが、NSメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)及び/又は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含んでいる場合には、MN10は、自身が保持するインタフェースのうち、このNSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを含むNAメッセージを生成し、NSメッセージを受信したインタフェースからこのNAメッセージを送信するようNA生成部109に指示する。なお、NSメッセージに別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報が設定される場合には、別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報は、コード(Code)フィールドの値や、予約(Reserved)フィールドのフラグによってMN10に示される。
また、RA処理部115は、IF_A101が接続しているネットワーク20及びIF_B103が接続しているネットワーク30から受信したRAメッセージの処理を行い、RAメッセージ内に含まれている各種情報を取得する。また、RAメッセージ内に、このRAメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを要求する別IFアドレス要求情報、及び/又は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)が含まれている場合には、NA生成部109に対して、RAメッセージを受信したインタフェースとは別のインタフェースのアドレスを含むNAメッセージを生成し、RAメッセージを受信したインタフェースから送信するよう指示する。なお、別IFアドレス要求情報又はIsPMIP情報は、例えばRAメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグを用いて示される。
また、DHCPレスポンスメッセージ処理部117は、DHCPリクエストメッセージ生成部111が送信したDHCPリクエストメッセージに対するDHCPレスポンスメッセージの処理を行い、このDHCPレスポンスメッセージに含まれるアドレスを取得して、DHCPレスポンスメッセージを受信したインタフェースに対して割り当てるようIF_A情報保持部119又はIF_B情報保持部121へ指示する。
また、IF_A情報保持部119は、RA処理部115やDHCPレスポンスメッセージ処理部117から渡されたアドレスをIF_A101に割り当てられたアドレスとして保持し、NA生成部119からの要求を受けると、IF_A101に割り当てられているアドレスを渡す。
IF_B情報保持部121は、RA処理部115やDHCPレスポンスメッセージ処理部117から渡されたアドレスをIF_B103に割り当てられたアドレスとして保持し、NA生成部119からの要求を受けると、IF_B103に割り当てられているアドレスを渡す。
なお、本発明の第1の実施の形態では、MN10が一方のインタフェースのアドレスを他方のインタフェースが接続しているネットワークへ通知するためのメッセージとして、NAメッセージを利用しているが、任意のメッセージ(例えば、無線間シームレスハンドオーバを実現する規格であるIEEE802.21の制御メッセージなど)を利用することが可能である。また、NAメッセージの代わりにレイヤ2で使われているメッセージを利用することも可能であり、例えば、セルラネットワークで用いられる基地局(Base Station)と端末との間でやり取りされるメッセージを利用して、別のインタフェースのアドレスを通知してもよい。
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるMN10は、複数のインタフェースを有しており、一方のインタフェースから送信される通知メッセージに、他方のインタフェースのアドレスを挿入することが可能となる。
次に、図5に図示されている代理ノードが備える構成要素について説明する。図5には、本発明の第1の実施の形態における代理ノードの構成の一例が図示されている。図5に図示されている代理ノード50は、インタフェース501、送信部503、受信部505、代理BUメッセージ生成部507、DHCPレスポンスメッセージ生成部509、NS生成部511、NA処理部513、RS処理部515、DHCPリクエストメッセージ処理部517、MN情報保持部519、代理BAメッセージ処理部521、RA生成部523を有している。
インタフェース501は、代理ノード50に設けられている通信インタフェースである。図1に図示されているネットワーク構成では、代理ノード50のインタフェースはネットワーク20に接続されている。また、インタフェース501は、送信部503及び受信部505に接続されており、ネットワーク20を通じてパケットの送受信が行われる。
また、送信部503及び受信部505は、代理ノード50がネットワーク20を通じて外部の通信装置との間でパケットのやり取りを行うための機能を有している。
また、代理BUメッセージ生成部507は、NA処理部513の指示を受け、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成し、ホームエージェントあてに送信するよう送信部503へ指示する。さらに、代理BUメッセージ生成部507は、代理BUメッセージで登録するアドレスが、通常登録される代理ノード50のアドレスではなくMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報を、例えば図6に図示されている代理BUメッセージの予約(Reserved)フィールドのフラグで示すことができる。また、図7に図示されているような新たなタイプ(Type)が設定された代理BUメッセージ用のオプションに別のインタフェースのアドレスを挿入し、そのオプションを代理BUメッセージに付加するようにしてもよい。
また、代理BUメッセージ生成部507は、NA処理部513からの指示がアドレスを登録することを示す指示である場合は、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして登録するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する。一方、NA処理部513からの指示がアドレスを削除することを示す指示である場合には、渡されたアドレスの登録済みエントリを削除するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する。この場合の代理BUメッセージは、ケアオブアドレスを示すアドレスを含める部分にホームアドレスを含めることになる。
また、代理BUメッセージ生成部507は、MN10の別のインタフェースのアドレスを含む代理BUメッセージには、既に登録済みのバインディングキャッシュや、これから登録するバインディングキャッシュと区別できるようにすることを目的としたBIDを付加することも可能である。
また、DHCPレスポンスメッセージ生成部509は、DHCPリクエストメッセージ処理部517の指示を受け、MN10から受信したDHCPリクエストメッセージに対するレスポンスメッセージとして、MN10に割り当てるアドレスを含むDHCPレスポンスメッセージを生成し、このDHCPレスポンスメッセージを送信するよう送信部505へ指示する。
また、NS生成部511は、例えばMN10のIF_A101に割り当てられているアドレスに対するリンクレイヤアドレスを知るために、ターゲットアドレスとしてMN10のアドレスを含むNSメッセージを生成する。通常、NSメッセージは、同一リンク上に存在するノードあてのパケットを送信するために必要なレイヤ2のアドレスを取得するために使用される。この場合、NSメッセージは、ターゲットアドレスフィールドに含まれているアドレスを持つノードに対して送信され、アドレスが割り当てられているインタフェースのリンクレイヤアドレスを要求するために送信される。
また、NS生成部511は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)や、生成するNSメッセージを受信するインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)をNSメッセージに含めることができる。これらのIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報は、上述のMN10のIF_A101のリンクレイヤアドレスを知るために送信されるNSメッセージの中に挿入されてもよく、また、この別IFアドレス要求情報のみを含むNSメッセージが生成されてもよい。この場合のNSメッセージは、受信するMN10に対して、そのNSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求するためだけのメッセージとして機能する。
なお、別IFアドレス要求情報が通常のNSメッセージの中に含まれている場合には、受信ノード(受信するMN10)は、通常のNSメッセージに対する受信処理を行うとともに、別IFアドレス要求情報に対する処理として、NSメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースのアドレスをNSメッセージの送信元へ通知する処理を行う。
別IFアドレス要求情報は、図8に図示されているように、NSメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドのフラグとして示されてもよく、また、NSメッセージに付加される新たなオプションとして実現されてもよい。なお、別IFアドレス要求情報を含むNSメッセージは、あて先ノードのレイヤ2アドレスを取得するタイミングに限らず、任意のタイミングで送信してもよい。
また、NA処理部513は、MN10から受信したNAメッセージに関する処理を行い、このNAメッセージに含まれるMN10のアドレスをMN情報保持部519に保持するよう指示する。
さらに、NA処理部513は、NAメッセージのターゲットアドレスフィールドのアドレスがホームアドレスであり、別のインタフェースのアドレスがオプションとして含まれている場合には、ターゲットアドレスフィールドに含まれているホームアドレスをキーとしてMN10を特定し、NAメッセージのオプションに含まれているアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するようMN情報保持部519に指示する。また、ターゲットアドレスフィールドに別のインタフェースのアドレスが含まれている場合には、メッセージの送信元アドレスや、メッセージ中のオプションに含まれているリンクレイヤアドレスをキーとしてMN10を特定し、ターゲットアドレスフィールド内のアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するよう指示してもよい。なお、MN10のホームアドレス及びリンクレイヤアドレスの両方を組み合わせてMN10を特定してもよいし、その他のMN10の識別子が用いられてもよい。図3や図4に図示されているNAメッセージのように、別のインタフェースのアドレスが含まれていることを示す別のインタフェースのアドレス有りフラグが含まれている場合には、その情報に基づき、通常のNAメッセージか、あるいは別のインタフェースのアドレスを通知する特別なNAメッセージかの判別が可能である。
また、NA処理部513は、受信したNAメッセージの中に含まれているアドレスがMN10の別のインタフェースのアドレス(つまり、ホームアドレス以外のアドレス)である場合には、代理BUメッセージ生成部507に対して、MN10の別のインタフェースのアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成するよう指示する。
MN10から受信するNAメッセージが別のインタフェースのアドレスを通知するためのNAメッセージである場合、例えば、図1に図示されているネットワーク構成のときには、このNAメッセージにはMN10のIF_B103のアドレスが含まれている。また、NAメッセージの中に別のインタフェースのアドレスを登録することを示す登録要求情報が含まれている場合には、NA処理部513は代理BUメッセージ生成部507に対して、MN10のIF_B103のアドレスをケアオブアドレスとしてホームエージェントへ登録するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。一方、アドレスを削除することを示す削除要求情報が含まれている場合には、NA処理部513は代理BUメッセージ生成部507に対して、別のインタフェースのアドレスをホームエージェントから削除するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。
また、RS処理部515は、MN10から受信したRS(Router Solicitation:ルータ要請)メッセージに関する処理を行い、レスポンスメッセージとしてRAメッセージを生成するようRA生成部523へ指示する。
また、DHCPリクエストメッセージ処理部517は、MN10から受信したDHCPリクエストメッセージに関する処理を行い、DHCPレスポンスメッセージ生成部509に対して、MN10のホームアドレスを含むDHCPレスポンスメッセージを生成するよう指示する。
また、MN情報保持部519は、NA処理部513から渡されたMN10の別のインタフェースのアドレスをMN10のホームアドレスやリンクレイヤアドレスと関連付けて保持する。
また、代理BAメッセージ処理部521は、代理BUメッセージ生成部507が送信した代理BUメッセージに対する応答である代理BAメッセージの処理を行い、通知したMN10の位置情報(代理ノード50のアドレス又は別のインタフェースのアドレス)がケアオブアドレスとして登録されたか否か、又は削除されたか否かを示す結果を取得する。代理ノード50のアドレスがケアオブアドレスとして登録された場合には、RA生成部523に対してMN10のホームプレフィックスを含むRAメッセージを送信するよう指示する。なお、不図示ではあるが、代理BAメッセージ処理部521が代理BAメッセージを受信した後、MN10の別インタフェースのアドレスが登録されたか否か、又は削除されたか否かを示す結果を含むNSメッセージや、NAメッセージ、又はRAメッセージを送信するよう指示してもよい。
また、RA生成部523は、ネットワーク20がネットワークベースのモビリティプロトコルを提供していることを示す情報(IsPMIP情報)や、生成するRAメッセージを受信するインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求する情報(別IFアドレス要求情報)をRAメッセージに含めることができる。これらのIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報は、ルータ情報をMN10に送信するための通常のRAメッセージに挿入されてもよく、また、これらの情報のみを含むRAメッセージが生成されてもよい。
また、図9に図示されているように、RAメッセージのコード(Code)フィールドの値や予約(Reserved)フィールドにおいて、上記のIsPMIP情報や別IFアドレス要求情報をフラグによって示すことができる。この場合のRAメッセージは、受信するMN10に対して、そのRAメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースに割り当てられているアドレスを要求するためだけのメッセージとして機能する。
なお、IsPMIP情報及び別IFアドレス要求情報は、同一の情報で示されてもよい。別IFアドレス要求情報が通常のRAメッセージの中に含まれている場合には、受信ノード(受信するMN10)は、通常のRAメッセージに対する受信処理を行うとともに、別IFアドレス要求情報に対する処理として、RAメッセージを受信したインタフェース以外のインタフェースのアドレスをRAメッセージの送信元へ通知する処理を行う。
以上のように、本発明の第1の実施の形態における代理ノード50は、MN10が複数のインタフェースを有しており、当該代理ノード50との接続に使用されていない別のインタフェースのアドレスを把握することが可能となり、MN10の移動管理を行うホームエージェントに対して、この別のインタフェースのアドレスを用いた代理BUを行うことが可能となる。
次に、図10に図示されているホームエージェントが備える構成要素について説明する。図10には、本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェントの構成の一例が図示されている。図10に図示されているホームエージェント70は、インタフェース701、送信部703、受信部705、代理BA生成部707、代理BU処理部709、パケット転送部711、転送先選択部713、バインディング情報保持部715、パケット代理受信部717を有している。
インタフェース701は、ホームエージェント70に設けられている通信インタフェースである。図1に図示されているネットワーク構成では、ホームエージェント70のインタフェースはネットワーク20に接続されている。また、インタフェース701は、送信部703及び受信部705に接続されており、ネットワーク20を通じてパケットの送受信が行われる。
また、送信部703及び受信部705は、ホームエージェント70がネットワーク20を通じて外部の通信装置との間でパケットのやり取りを行うための機能を有している。
代理BA生成部707は、代理BU処理部709の指示を受け、代理ノード50のアドレス、または別IFのアドレスの登録結果を含む代理BUメッセージに対するレスポンスメッセージとして代理BAメッセージを生成し、送信部703に対して送信するよう指示する。
また、代理BU処理部709は、代理ノード50から受信した代理BUメッセージの処理を行う。代理BUメッセージに、別IFアドレス登録用のBUであることを示す情報が含まれている場合には、代理BU処理部709は、代理BUメッセージに含まれている別のインタフェースのアドレスを登録対象のMN10の位置情報として、バインディング情報保持部715に対して保持するよう指示する。また、代理BUメッセージに、BIDが付加されている場合は、バインディング情報保持部715に対して、別のインタフェースのアドレスをBIDと共に保持するよう指示する。さらに、代理BU処理部709は、受信した代理BUメッセージに対するレスポンスメッセージとして、代理BAメッセージを生成するよう代理BA生成部707に指示する。
また、パケット転送部711は、パケット代理受信部717から渡されたパケットをMN10あてに転送する役割を持ち、転送先選択部713に対してMN10の転送先を選択するよう指示する。また、パケット転送部711は、転送先選択部713から通知された転送先をあて先とするヘッダを付加してカプセル化したパケットを送信するよう送信部703へ指示する。
また、転送先選択部713は、パケット転送部711の指示を受け、バインディング情報保持部715を参照し、代理受信したパケットのあて先であるMN10の転送先を選択して、選択された転送先をパケット転送部711へ返す。MN10の転送先(ケアオブアドレス)として通常の代理ノード50のアドレス以外に、MN10の別のインタフェースのアドレスが登録されている場合には、それらのアドレスのうちのいずれかを転送先として使用することができる。また、MN10によってフロー情報が登録されている場合には、転送するデータに対応するフロー情報に応じて、使用する転送先を適宜切り替えることが可能である。
また、バインディング情報保持部715は、代理BU処理部709から渡されたMN10の位置情報を保持する。MN10の別IFのアドレスを保持する場合には、そのアドレスがMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報をバインディングキャッシュに付加する。
また、パケット代理受信部717は、バインディング情報保持部715で管理しているMN10のホームアドレスあてのパケットを受信し、パケット転送部711へ渡す。
以上のように、本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェント70は、代理ノード50からの代理BUメッセージに基づくMN10のバインディングキャッシュエントリのアップデートを行うことが可能である。また、MN10あてのパケットの転送先として、MN10の別のインタフェースのアドレスが登録されることによって、MN10あてのパケットはMN10の別のインタフェースに向けて転送されるようになる。さらに、ホームエージェント70は、MN10あてのパケットの転送先として、代理ノード50のアドレス及びMN10の別のインタフェースのアドレスのいずれかを適宜選択できるようにすることで、適切なフローフィルタリングが実現可能となる。
次に、本発明の第1の実施の形態における動作について説明する。図11は、本発明の第1の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図11において、MN10のIF_A101は、ネットワーク20への接続を確立するためにアクセス認証要求をネットワーク20(代理ノード50)に送信する(ステップS1001)。代理ノード50は、オペレータAの認証サーバ(AAA_A)90に認証の問い合わせを行って(ステップS1003:AAAリクエスト)、承認の旨を通知する応答を得ると(ステップS1005:AAAリプライ)、MN10にアクセス認証完了を戻す(ステップS1007)。
一方、MN10のIF_B103が、ネットワークベースのモビリティプロトコルを動作させていないネットワーク30にアクセスする場合も同様に、アクセスルータ55によってアクセス認証が行われる(ステップS1011〜S1017)。
続いて、ネットワーク20では、ネットワークベースのモビリティプロトコルの動作に基づいて、MN_A101あてのパケットが、例えば、代理ノード50や特定のアンカポイントに転送されるように、代理ノード50からホームエージェント70に代理BUメッセージが送信される(ステップS1021)。ホームエージェント70はAAA_A90によって承認を受けた後(ステップS1023、S1025)、代理BUメッセージの応答として代理BAメッセージを送信する(ステップS1027)。
そして、代理ノード50は、ネットワーク20上のMN10に対して、ホームプレフィックスを含み、アドレスのステートフル自動構成を促すMフラグがセットされたRAメッセージを送信する(ステップS1031)。MN10は、DHCPリクエストメッセージを代理ノードに送信し(ステップS1033)、その応答であるDHCPリプライメッセージを代理ノード50から受信する(ステップS1035)ことによって、IF_A101に設定されるアドレス1が取得される。また、IF_B103においても同様に、例えばDHCPを用いてアドレス2が取得される(ステップS1051〜S1055)。
続いて、代理ノード50からのNSメッセージに対する応答や、MN10の自発的な送信などによって、アドレス1を含むNAメッセージがMN10のIF_A101から送信される(ステップS1061)。また、このIF_B103に設定されているアドレス2に関しても、このアドレス2を含むNAメッセージがMN10のIF_A101から送信される(ステップS1062)。なお、上述のように、アドレス1及びアドレス2は、同一のNAメッセージによって送信されてもよく、異なるNAメッセージによって送信されてもよい。
これにより、代理ノード50は、MN10が、IF_A101のアドレス1に加えて、別のIF_B103にアドレス2が設定されていることを把握し、ホームエージェント70にアドレス2を含む代理BUメッセージを送信し(ステップS1065)、登録されたことを示す代理BAメッセージを受信する(ステップS1067)。
この結果、例えば、CN(Correspondent Node:コレスポンデントノード)90からMN10のホームアドレスあてに送信されたデータパケット(ステップS1071)に関して、ホームエージェント70は、IF_A101に到達するように代理ノード50あてにトンネルすることが可能となり、また、直接IF_B103にトンネルすることも可能となる。したがって、適切なフローフィルタリングルールが適用されることで、MN10は、2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)のうちの所望のインタフェースによって、所望のデータパケットフローを受信できるようになる。
なお、IF_B103が接続されているネットワーク30は、ネットワークベースのモビリティプロトコルの動作が行われていないので、ネットワーク30に対して別のIF_A101に設定されているアドレス1を通知する必要はない。したがって、IF_B103からのNAメッセージによる通知は、通常通り、単にそのIF_B103に設定されているアドレス2に関して行われればよい(ステップS1063)。
以上のように、本発明の第1の実施の形態によって、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20に接続していないインタフェース(IF_B103)のアドレスを、MN10がそのホームエージェント70のアドレスを知ることなしに、ホームエージェント70に登録することが可能となり、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20に接続しているインタフェース(IF_A101)とそれ以外のネットワーク30に接続しているインタフェース(IF_B103)の両方をパケットの送受信に用いることができ、フローコントロールが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図12は、本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。
上述の本発明の第1の実施の形態では、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30に接続されていたが、ここでは図12に示すように、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)の両方共、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20、32に接続されている場合を考える。なお、ネットワーク32側においても、ネットワーク20側と同様に、代理ノード52及びホームエージェント72が存在する。
また、図13は、本発明の第2の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャートである。図12に示すネットワーク構成からも分かるように、本発明の第2の実施の形態では、MN10の2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作している同等のネットワーク20、32に接続されている。したがって、IF_A101が接続されているネットワーク20における処理と、IF_B103が接続されているネットワーク32における処理とは基本的に同一となる。
図13において、ステップS1001〜S1067の処理(IF_A101が接続されているネットワーク20における処理)は、図12に図示されている同一の参照番号のステップと同じであり、ここでは説明を省略する。一方、IF_B103が接続されているネットワーク32においても、IF_B103に設定されているアドレス2に加えて(ステップS2061)、IF_A101に設定されているアドレス1が通知される(ステップS2062)。その結果、ネットワーク32に存在するホームエージェント72においても、代理ノード50からの代理BUによってアドレス1及びアドレス2の両方が登録され(ステップS2065)、ネットワーク20に存在するホームエージェント70と同様に、MN10あてのパケットの転送先として、IF_A101及びIF_B103のどちらかを選択することが可能となる。
なお、本発明の第1及び第2の実施の形態に関連した技術をホストベースのモビリティプロトコルをサポートする移動端末に適用させることも可能であることは言うまでもない。この場合、移動端末は、ホストベースのモビリティプロトコルではなく、より処理の負担が軽いネットワークベースのモビリティプロトコルを選択して動作することが可能となる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図14は、本発明の第3の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図である。
図14には、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されているネットワーク20及びネットワーク32と、ネットワークベースのモビリティプロトコルが提供されていないネットワーク30が存在している。なお、ここでは、ネットワークベースのモビリティプロトコルとして、非特許文献2に記載されているPMIPv6を想定する。
ネットワーク20には、PMIPv6における構成要素である代理ノード50、及びホームエージェント70が存在している。また、ネットワーク32にも同様に、代理ノード52、及びホームエージェント72が存在している。ここでは、ネットワーク20及びネットワーク32は、PMIPv6が提供されているホームネットワークであり、代理ノード50、52はMN10のホームプレフィックスを広告している。なお、代理ノード50及び代理ノード52はPMIPv6ではPMA又はMAGと呼ばれ、ホームエージェント70及びホームエージェント72はLMAと呼ばれる。一方、ネットワーク30は、PMIPv6が動作しておらず、例えば通常のIPv6ネットワークであり、アクセスルータ55が存在している。
また、MN10は、2つのインタフェースを有しているユーザ端末である。MN10の一方のインタフェース(IF_A101)にはアドレス1が割り当てられており、ネットワーク20に接続されている。一方、MN10の別のインタフェース(IF_B103)にはアドレス1とは異なるアドレス(アドレス2)が割り当てられており、ネットワーク32に接続されている。MN10は少なくともアドレス1をホームアドレスとして使用している。
上述の本発明の第2の実施の形態では、MN10が有する2つのインタフェース(IF_A101、IF_B103)はそれぞれ、PMIPv6が提供されているネットワーク20とネットワーク32に接続されていたが、本発明の第3の実施の形態では、ネットワーク32に接続されているIF_B103がハンドオーバを行って、PMIPv6が提供されていないネットワーク30に接続する場合を考える。
さらに、本発明の第3の実施の形態におけるMN10は、保持している複数のインタフェースの各インタフェースに対して、モバイルIPv6を使用して自らモビリティ管理を行うか、あるいは、PMIPv6によってネットワーク側にモビリティ管理を行ってもらうかを選択することが可能である。この選択は、例えば、接続されているネットワークにおいてPMIPv6が提供されているか否かの判断に基づいて行われ、インタフェースが接続されているネットワークにおいてPMIPv6が提供されていない場合にはモバイルIPv6を動作させ、一方、PMIPv6が提供されている場合にはモバイルIPv6を動作させないようにすることが可能である。なお、MN10は、ネットワークへの接続状況(通信速度や安定性、課金)などの条件を考慮して、モバイルIPv6を使用するか、あるいは、PMIPv6を使用するかの選択を行ってもよい。
次に、図15に図示されているMN10が備える構成要素について説明する。図15には、本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例が図示されている。図15に図示されているモバイルノード10は、2つのインタフェース(IF_A、IF_B)101、103、送信部105、受信部107、アドレス通知メッセージ生成部209、DHCPリクエストメッセージ生成部111、NS処理部113、RA処理部115、DHCPレスポンスメッセージ処理部117、IF_A情報保持部119、IF_B情報保持部121、接続ネットワーク判別部222を有している。なお、アドレス通知メッセージ生成部209、接続ネットワーク判別部222を除き、他の構成要素は本発明の第1の実施の形態における構成要素(図2に図示されているMN10の構成要素)と基本的に同一の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
まず、図15に図示されているMN10の接続ネットワーク判別部222について説明する。接続ネットワーク判別部222は、インタフェース(IF_A、IF_B)101、103が接続するネットワークにおいてPMIPv6が提供されているか否かを判別し、PMIPv6が提供されているネットワークにおいてはPMIPv6を使用することを選択する一方、PMIPv6が提供されていないネットワークにおいてはモバイルIPv6を使用することを選択し、後述する図16に示す処理(PMIPv6が動作しているネットワークに接続されているインタフェースの存在の有無を確認する処理や、PMIPv6が動作しているネットワークに接続されているインタフェースがある場合には、そのインタフェースからMIPv6のバインディング情報を送信する処理など)を行う機能を有している。
また、図16は、本発明の第3の実施の形態において、MN10があるネットワークに接続した際の接続ネットワーク判別部222及び関連する構成要素の処理の一例を示すフローチャートである。MN10のあるインタフェースがネットワークに接続した際に(ステップS1001)、接続ネットワーク判別部222は、そのネットワークがMN10にとって外部ネットワークであるか否かを判別する(ステップS1002)。
外部ネットワークである場合(例えば、図14に図示されているように、インタフェース(IF_B103)がネットワーク32からネットワーク30に接続を切り換えた場合)には、接続ネットワーク判別部222は、そのインタフェースをホームアドレスあてのパケットの受信に使用するか否かを判断する(ステップS1003)。
そのインタフェースをホームアドレスあてのパケットの受信に使用する場合(すなわち、外部ネットワークで使用するアドレスをケアオブアドレスとして関連付けるホームアドレスが存在する場合)には、接続ネットワーク判別部222は、登録する位置情報(HoA−CoA)が生成されるように処理し(ステップS1004)、さらに、その位置情報の登録先が、他のインタフェースが接続中のPMIPドメインのLMA/HAであるか否かを判断する(ステップS1005)。
位置情報の登録先が他のインタフェースで接続中のPMIPドメインのLMA/HAである場合には、接続ネットワーク判別部222は、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのPMIPドメインに接続しているインタフェースからMAG(あるいはPMA)あてに位置情報を送信するよう指示する(ステップS1006)。
一方、位置情報の登録先が他のインタフェースで接続中のPMIPドメインのLMA/HAではない場合には、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUメッセージ(アドレス通知メッセージ)を直接送信する。このとき、接続ネットワーク判別部222は、BUメッセージの送信先となるLHA/HAのアドレスを既に取得しているか否かを確認し、既に取得済みの場合には、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUを直接送信し(ステップS1008)、LHA/HAのアドレスをまだ取得していない場合には、HA探索処理などを行ってLHA/HAのアドレスを取得してから(ステップS1009)、外部ネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HAあてにBUを直接送信する(ステップS1008)。
また、図14において、MN10のホームアドレスがアドレス1及びアドレス2の場合には、外部ネットワークであるネットワーク30で使用するアドレスは、アドレス1及びアドレス2の両方に対するケアオブアドレスとなる。なお、アドレス1とアドレス2の関係について言えば、アドレス1に対してアドレス2をケアオブアドレス、アドレス2に対してアドレス1をケアオブアドレスとみなすこともできる。前者の場合、ネットワーク32はネットワーク20に対する外部ネットワークとなり、後者の場合、ネットワーク20はネットワーク32に対する外部ネットワークとなる。
なお、MN10のホームネットワークが、モバイルIPv6を提供するホームネットワークである場合も考えられる。このような場合には、接続ネットワーク判別部222は、他のインタフェースが接続しているホームネットワークが、PMIPv6を提供するホームネットワーク、及び、モバイルIPv6を提供するホームネットワークのどちらであるかを判別する必要がある。この判別は、PMIPv6を提供していることを示す情報(IsPMIP情報)を含むRAメッセージや、NS、NAメッセージなどを受信することによって判別される。MN10は、これらのメッセージに設定されている送信元アドレスから代理ノードのアドレスを取得することが可能である。
また、ネットワークに接続して認証を受ける際に、その接続ネットワークがPMIPv6が提供されているネットワークであるか否かを確認してもよい。また、静的な情報によって、その接続ネットワークがPMIPv6が提供されているネットワークであることをMN10が把握していてもよい。その結果、接続ネットワークがPMIPv6を提供するホームネットワークである場合には、接続ネットワーク判別部222は、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのホームネットワークに接続しているインタフェースから代理ノードあてにアドレス通知メッセージを送信するよう指示する。この場合、MN10は、アドレス通知メッセージの送信先が代理ノードであるため、LMA/HAのアドレスを取得する際に必要なDHAADなどの処理を行う必要がない。一方、モバイルIPv6が提供するホームネットワークである場合には、アドレス通知メッセージ生成部209に対して、そのホームネットワークに接続しているインタフェースからLMA/HA宛にアドレス通知メッセージを送信するよう指示する。この際、MN10は、アドレス通知メッセージの送信先となるLMA/HAを取得する必要がある。LMA/HAのアドレスを取得した後にアドレス通知メッセージを送信する。
次に、図15に図示されているMN10のアドレス通知メッセージ生成部209について説明する。アドレス通知メッセージ生成部209は、接続ネットワーク判別部222の指示を受け、ホームエージェント(LMA/HA)へケアオブアドレスを通知するためのアドレス通知メッセージを生成し、送信部105に対して送信するよう指示する機能を有している。アドレス通知メッセージ生成部209は、PMIPドメインに接続しているインタフェースからアドレス通知メッセージを送信するよう接続ネットワーク判別部222から指示された場合には、あて先アドレスとして、ホームプレフィックスを広告している代理ノードのアドレスを設定したアドレス通知メッセージを生成する。
なお、PMIPドメインに接続されているインタフェースから送信されるアドレス通知メッセージは、モバイルIPv6のBUメッセージでもよいし、NAメッセージでもよい。アドレス通知メッセージとしてBUメッセージを用いる場合、そのBUメッセージを受信する代理ノードに対して、受信したメッセージが通常のBUメッセージではなく、MN10の他のインタフェースのアドレスを代理ノード経由で登録することを要求しているメッセージであることを認識させるために、このBUメッセージが他のインタフェースのアドレスをCoAとして含むことを示す情報をBUメッセージに含めてもよい。例えば、通知する他のインタフェースのCoAを含むオプションとして、新たなタイプ(Type)を持つモビリティオプションを用いてもよく、モバイルIPv6の代替CoAオプション(Alternate CoA Option)の中に新たなフラグをセットすることで、他のインタフェースのアドレスの登録を要求していることを示してもよい。また、BUメッセージと同様のフォーマットであるが、BUメッセージとは異なるタイプを持つモビリティヘッダを用いてもよい。
なお、基本的には、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージは、図18に図示されているようなフォーマットとなる。図18には、本発明の第3の実施の形態において、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージのフォーマットの一例が図示されている。図18に図示されているように、アドレス通知メッセージはあて先アドレスに代理ノード、送信元アドレスにMN10のHoAが設定されるともに、例えばモビリティオプション内に他のインタフェースのCoAが挿入されたり、このBUメッセージによって運ばれているCoAが別のインタフェースのCoAであることを示すフラグが設定されたりする。
また、上述のように、MN10は、受信したRAメッセージやNSメッセージ、NAメッセージなどの送信元アドレスから代理ノードのアドレスを取得することが可能であるが、別の方法によって代理ノードのアドレスを取得してもよい。例えば、MN10は、ネットワークに接続した際に行われる認証処理の過程で代理ノードのアドレスを取得してもよい。また、アドレス通知メッセージのあて先アドレスは、こうした方法で取得した代理ノードのアドレスそのものであってもよく、オールルータマルチキャストアドレスやオールノードマルチキャストアドレス、リンクローカルアドレスなど、代理ノードが受信できる任意のアドレスを用いてもよい。
一方、外部ネットワークに接続しているインタフェースからアドレス通知メッセージを送信するよう指示された場合には、アドレス通知メッセージ生成部209は、ホームエージェントのアドレスをあて先アドレスに設定して送信する。このとき、ホームエージェントのアドレスをまだ取得していない場合には、DHAADなどを用いてホームエージェントのアドレスを取得した後、取得したホームエージェントのアドレスをあて先アドレスに設定したアドレス通知メッセージを送信する。
本発明の第3の実施の形態におけるMN10によれば、LMA/HAへ位置情報を登録する際に、そのLMA/HAが管理するPMIPドメインに接続しているインタフェースが存在するか否かを確認し、そのLMA/HAが管理するPMIPドメインに接続しているインタフェースが存在する場合には、このインタフェースからPMIPドメインの代理ノード経由でアドレス通知メッセージを送信することができるため、LMA/HAのアドレスを取得する処理を行うことなく、代理ノード経由で位置情報の登録を行うことが可能となる。
次に、図17に図示されている代理ノードが備える構成要素について説明する。図17には、本発明の第3の実施の形態における代理ノードの構成の一例が図示されている。図17に図示されている代理ノード50は、インタフェース501、送信部503、受信部505、代理BUメッセージ生成部607、DHCPレスポンスメッセージ生成部509、NS生成部511、アドレス通知メッセージ処理部613、RS処理部515、DHCPリクエストメッセージ処理部517、MN情報保持部519、代理BAメッセージ処理部521、RA生成部523を有している。なお、代理BUメッセージ生成部607、アドレス通知メッセージ処理部613を除き、他の構成要素は本発明の第1の実施の形態における構成要素(図5に図示されている代理ノード50の構成要素)と基本的に同一の機能を有しており、ここでは説明を省略する。
アドレス通知メッセージ処理部613は、MN10から受信したアドレス通知メッセージに関する処理を行い、このメッセージに含まれるMN10のホームアドレスとケアオブアドレスを取得し、MN情報保持部519に保持するよう指示する機能を有している。さらに、アドレス通知メッセージ処理部613は、ホームアドレスをキーとしてMN10を特定し、ケアオブアドレスをそのMN10の別のインタフェースのアドレスとして保持するようMN情報保持部519に指示する機能を有している。なお、MN10を特定するための情報として、MN−IDを用いてもよい。
また、アドレス通知メッセージ処理部613は、例えば図18に図示されているアドレス通知メッセージのように、別のインタフェースのアドレスがケアオブアドレスとして含まれていることを示す別のインタフェースのアドレス有りフラグが含まれている場合には、その情報に基づき、通常HAへ送信されるBUメッセージと異なるメッセージであることを認識することが可能である。
また、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、受信したアドレス通知メッセージの中に含まれているMN10の別のインタフェースのアドレスをケアオブアドレスとして含む代理BUメッセージを生成するよう指示する機能を有している。
例えば、図14に図示されているネットワーク構成のときには、MN10によるアドレス通知メッセージには、MN10のインタフェース(IF_B)103がネットワーク30で取得したアドレスがケアオブアドレスとして含まれている。このとき、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、MN10のインタフェース(IF_B)103のアドレスをケアオブアドレスとしてホームエージェントへ登録するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。
一方、MN10によるアドレス通知メッセージがアドレスを削除することを要求するアドレス通知メッセージである場合には、アドレス通知メッセージ処理部613は、代理BUメッセージ生成部607に対して、このアドレス通知メッセージに含まれる別のインタフェースのアドレスをホームエージェントから削除するための代理BUメッセージを生成するよう指示する。なお、アドレス通知メッセージとしては、モバイルIPv6のBUメッセージを用いることが望ましいが、NAメッセージでもよい。
また、代理BUメッセージ生成部607は、アドレス通知メッセージ処理部613からの指示がアドレスを登録することを示す指示である場合は、渡されたアドレスをケアオブアドレスとして登録するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示する機能を有している。一方、アドレス通知メッセージ処理部613からの指示がアドレスを削除することを示す指示である場合には、代理BUメッセージ生成部607は、渡されたアドレスの登録済みエントリを削除するための代理BUメッセージを生成し、送信部503へ渡して送信するよう指示することが可能である。この場合の代理BUメッセージは、ケアオブアドレスを示すアドレスを含める部分にホームアドレスを含めることになる。
さらに、代理BUメッセージ生成部607は、代理BUメッセージで登録するアドレスが、通常登録される代理ノード50のアドレスではなくMN10の別のインタフェースのアドレスであることを示す情報を、例えば図6に図示されている代理BUメッセージの中のフラグで示すことが可能である。また、図7に図示されているような新たなタイプ(Type)が設定された代理BUメッセージ用のオプションに別のインタフェースのアドレスを挿入し、そのオプションを代理BUメッセージに付加するようにしてもよい。
また、代理BUメッセージ生成部607は、MN10の別のインタフェースのアドレスを含む代理BUメッセージには、既に登録済みのバインディングキャッシュや、これから登録するバインディングキャッシュと区別できるようにすることを目的としたBIDを付加することが可能である。さらに、代理BUメッセージ生成部607は、代理ノード自身のアドレスをケアオブアドレスとして含む通常の代理BUメッセージにおいても、他のバインディングキャッシュと区別できるようにBIDを付加することが可能である。
本発明の第3の実施の形態における代理ノードによれば、MNから、別のインタフェースのアドレスを取得し、MNの代理として、LMA/HAへ取得したアドレスを登録することができる。さらに、登録する位置情報にBIDを付加することで、MN10によるBIDの管理を不要とし、さらに、代理ノードが既にLMA/HAへ登録している自身の位置情報との識別を可能とする。
なお、上述の本発明の各実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているネットワーク環境において、移動端末によって行われる処理を必要最小限に抑えながら、移動端末あてのパケットに係るフローフィルタリングを実現できるという効果を有しており、プロキシモバイルIPv6(Proxy Mobile IPv6)などのネットワークベースのモビリティプロトコルに関する技術分野や、複数のインタフェース及びアドレスを有する移動端末のフローフィルタリングを実行するための技術分野において利用可能である。
本発明の第1の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードによって送信されるNAメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるモバイルノードによって送信されるNAメッセージの別の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信される代理BUメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信される代理BUメッセージ用のオプションの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信されるNSメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における代理ノードによって送信されるRAメッセージの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるホームエージェントの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャート 本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるシステム全体の動作の一例を示すシーケンスチャート 本発明の第3の実施の形態におけるネットワーク構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるモバイルノードの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態において、モバイルノードがあるネットワークに接続した際のモバイルノードの接続ネットワーク判別部及び関連する構成要素の処理の一例を示すフローチャート 本発明の第3の実施の形態における代理ノードの構成の一例を示す図 本発明の第3の実施の形態において、BUメッセージを利用したアドレス通知メッセージのフォーマットの一例を示す図

Claims (9)

  1. 少なくとも2つの通信インタフェースと、
    前記通信インタフェースのそれぞれにアドレスを設定するアドレス設定手段と、
    前記通信インタフェースが、ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されているか否かを判断する判断手段と、
    前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている第1通信インタフェースとは異なる第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第1通信インタフェースが接続されている前記ドメインネットワークに存在し、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに通知する別インタフェースアドレス通知手段とを、
    有する移動端末。
  2. 前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを近隣通知メッセージに挿入し、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを前記代理ノードに送信する近隣通知メッセージ送信手段を有する請求項1に記載の移動端末。
  3. 前記近隣通知メッセージ送信手段は、前記ドメインネットワークに接続されている前記第1通信インタフェースとは異なる前記第2通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求する情報が含まれている近隣要請メッセージを前記代理ノードから受信した場合に、前記第2アドレスを含む近隣通知メッセージを送信するように構成されている請求項2に記載の移動端末。
  4. ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記第2通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記第2通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する請求項1に記載の移動端末。
  5. 前記通信インタフェースに割り当てられたケアオブアドレスをホームアドレスに関連付けた位置情報をホームエージェントへ登録する際に、
    前記判断手段は、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースとは別の通信インタフェースが、前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されているか否かを判断するよう構成されており、
    前記別インタフェースアドレス通知手段は、前記位置情報のホームアドレスを管理する前記ネットワークベースのモビリティプロトコルを提供している前記ネットワークに接続されている通信インタフェースから、当該移動端末の代理として機能する代理ノードに前記位置情報を通知するよう構成されている請求項1に記載の移動端末。
  6. 前記位置情報のホームアドレスを管理するネットワークベースのモビリティプロトコルを提供しているネットワークに接続されている前記通信インタフェースが存在しない場合には、前記位置情報を、前記登録すべきケアオブアドレスが割り当てられた通信インタフェースから当該移動端末のホームエージェントへ通知するバインディングアップデート送信手段を有する請求項1に記載の移動端末。
  7. ネットワークベースのモビリティプロトコルを実装しており、前記ネットワークベースのモビリティプロトコルが動作しているドメインネットワークに接続された移動端末の代理として機能する代理ノード機能実行手段と、
    移動端末が少なくとも1つの通信インタフェースを有しており、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されているアドレスを、前記移動端末から受信する別インタフェースアドレス受信手段とを、
    有する通信管理装置。
  8. 前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末の通信インタフェースとは異なる別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを要求するアドレス要求情報を近隣要請メッセージに挿入し、前記アドレス要求情報を含む近隣要請メッセージを前記移動端末に送信するアドレス要求手段を有する請求項7に記載の通信管理装置。
  9. 前記別インタフェースアドレス受信手段で受信した前記別の通信インタフェースに設定されている前記アドレスを前記移動端末あてのパケット転送先の候補として、前記ドメインネットワークに接続されている前記移動端末あてのパケットの転送を行うとともに前記移動端末のアドレスの管理を行う特定のアドレス管理装置に登録する転送先アドレス通知手段を有する請求項7に記載の通信管理装置。
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