JP4747167B2 - 通信制御方法及び通信ノード並びにモバイルノード - Google Patents

通信制御方法及び通信ノード並びにモバイルノード Download PDF

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Description

本発明は、IP(Internet Protocol)を用いた通信を行う通信制御方法及び通信ノード並びにモバイルノードに関し、特に、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実装したモバイルノード、このモバイルノードの通信相手となる通信相手ノードや、このモバイルノードを管理するホームエージェントなどの通信ノード、並びにモバイルノードとこれらの通信ノード間で行われる通信の制御を行う通信制御方法に関する。
従来、複数のインターネットサービスプロバイダ(ISP:Internet Service Provider)との接続を持ち、それぞれのISPから割り当てられた複数のプレフィックスを配下のネットワークで利用可能とする、サイトマルチホームと呼ばれる構成が存在する。また、複数のインタフェースを持ち、それぞれのインタフェースの接続先からアドレスを取得する、ホストマルチホームと呼ばれる構成も存在する。なお、以降では、サイトマルチホームの構成を持っているサイトはマルチホーミングサイト、マルチホーミングサイトに属するサブネット(サブネットワーク)はサイトマルチホーミングネットワークと呼ぶ。
まず、図30を参照しながら、サイトマルチホームについて説明する。図30は、従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図である。
図30には、複数のISP(ISP1及びISP2)とコネクションを持っており、それらを通してIPネットワークであるインターネット701への接続性を保持しているサイト1が図示されている。このサイト1は、サブネットA及びサブネットBを有している。したがって、サイト1はマルチホーミングサイトであり、サブネットA、Bはサイトマルチホーミングネットワークである。
サイトマルチホームは、インターネット701への接続経路を多重化することができる技術であり、サイトマルチホームを利用することによって、サイト1内の通信ノード702からインターネット701への接続性における耐障害性を高めることができるなどの効果が生じる。例えば、サイト1内の通信ノード702は、ISP1及びISP2の2つのISPを経由してインターネット701に接続したり、インターネット701を経由して通信相手(CN:Correspondent Node、コレスポンデントノード)703と通信を行ったりすることが可能なように構成されている。
図30に図示されているサイト1には、ISP1及びISP2のそれぞれからプレフィックス(ネットワークプレフィックス)が通知されるため、サイト1に属するサブネット内では、それらの複数のプレフィックスが利用可能となる。これにより、例えばサブネットAに接続する通信ノード702は、ISP1及びISP2のそれぞれのプレフィックスから構成されるアドレスを複数生成することができる。
通信ノード702が、サイトマルチホームによる効果を得るための1つの方法として、必要に応じて通信に使用するアドレスを切り替える方法がある。サイトマルチホームによる効果は、送信パケットの場合は、送信元アドレスによって経由するISPを定め、受信パケットの場合は、あて先アドレスによって経由するISPを定めることによって実現される。
一方で、現在、IETF SHIM6では、サイトマルチホームによってマルチホームの状態にある通信ノードが、複数のアドレスを用いて通信相手と通信を行うための方法として、ネットワークレイヤの内部で複数のアドレスの管理を行い、上位レイヤに対しては1つの識別子にマッピングすることで、アドレスが複数存在することを隠蔽する方法が提案されている(例えば、下記の非特許文献1を参照)。
通信ノードが送信元アドレスを切り替えて通信相手に対してパケットを送信するためには、その通信相手に対して、切り替えに使用する複数のアドレスを事前に通知しておく必要があるが、この情報を通知するメッセージに関しても非特許文献1の中で言及されている。なお、通信相手が、送信元である通信ノードの複数のアドレスを知る方法としては、非特許文献1の提案による方法だけでなく、例えば下記の非特許文献2に記載されているモバイルIPのバインディングアップデートメッセージなどの別のプロトコルに係るメッセージ内に含めて通知する方法を用いることもできる。これにより通信相手は、異なる送信元アドレスがセットされたパケットでも、同一の通信ノードが送信したパケットであることを認識することが可能となる。
一方で、通信相手が、送信パケットに設定するあて先アドレスの決定方法に関しては、いくつかの方法が考えられる。例えば、マルチホーミングの状態にある通信ノードから受信したパケットの送信元アドレスに設定されているアドレスをそのままあて先アドレスとして使用する方法や、その通信ノードから明示的に指示されたアドレス、又はアドレス選択に関する情報を考慮して選択されたアドレスを使用する方法などが挙げられる。
このように、サイトマルチホームを利用することによって、パケットの送受信時の通信経路を多重化することができ、ISP内に起因する通信切断時のリカバリや、ISPの負荷分散などの効果を得ることができる。
なお、以降では、サイトマルチホーミングネットワークに接続して、複数のプレフィックス(ネットワークプレフィックス)から構成される複数のアドレスを生成及び保持しているノードをサイトマルチホーミングノードと呼ぶこともある。
次に、図31を参照しながらホストマルチホームについて説明する。図31は、従来の技術におけるホストマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図である。図31には、複数のインタフェースを使ってサブネット(サブネットA及びサブネットB)に接続し、それらを通してIPネットワークであるインターネット901への接続性を保持している通信ノード902が図示されている。
なお、ホストマルチホームとは、複数のインタフェースを保持しているノード(ホストマルチホーミングノードとも呼ぶこともある)が、それぞれのインタフェースの接続先から取得したアドレスを複数保持している構成のことを言う。このような構成を持つノード(例えば、通信ノード902)は、通信相手903との通信においてインタフェースを切り替えることで、サイトマルチホームと同様にパケットの送受信時の通信経路を多重化することができ、インタフェースや接続ネットワーク、及びISPに起因する通信切断時のリカバリや、負荷分散などの効果を得ることができる。
次に、非特許文献2に記載されているモバイルIP(Mobile IP)について簡単に説明する。モバイルIPにおける通信ノードであるMN(Mobile Node:モバイルノード)は、自身のホームネットワークから、少なくとも1つのHoA(Home Address:ホームアドレス)を割り当てられている。このMNが別のサブネットワーク(外部ネットワーク)へ移動した場合、少なくとも1つのCoA(Care-of Address:気付アドレス)をその移動先のサブネットワーク上で取得し、そのCoAとホームネットワーク上で割り当てられたHoAとの関連を示すバインディング情報として、CoA関連付け情報を含むバインディングアップデートメッセージをホームネットワーク上のHA(Home Agent:ホームエージェント)に送信する。これにより、HAが、MNのHoAあてに送信されたパケットを代理受信して、CoAあてへ転送してくれるため、MNは、外部ネットワーク上に存在する場合でも、HoAあてのパケットを受信することが可能となる。
また、MNがホームネットワークに接続した場合には、そのホームネットワーク上のHAに対して、登録しているCoA関連付け情報を削除することを要求するバインディングアップデートメッセージを送信する。このバインディングアップデートメッセージを受信したHAは、保持しているMNのCoA関連付け情報を削除し、MNのHoAあてに送信されたパケットの代理受信を停止する。これにより、MNのHoAあてのパケットは、ホームネットワークに接続しているMNのインタフェースによって受信されることとなる。
ここで、MNに複数のHAが関係する場合について説明する。MNに複数のHAが関係する場合としては、例えば下記の2つの場合が挙げられる。
第1の場合は、MNに割り当てられたホームネットワーク上に複数のHAが存在する場合である。この場合、複数のHAのそれぞれは同一リンク上に接続されており、MNはそれらのHAのうちのいずれかに対してCoA関連付け情報を登録する。非特許文献1に記載されているように、MNはDHAAD(Dynamic Home Agent Address Discovery:ダイナミックホームエージェントアドレスディスカバリ)という手法を用いることで、ホームネットワーク上に存在するHAのアドレスリストを取得することができる。この手法は、まずMNが、自身のホームネットワークのプレフィックスから生成したホームエージェントエニキャストアドレスあてにリクエストメッセージを送信し、そのリクエストメッセージを受信したホームネットワーク上のHAが、そのMNに対してHAのアドレスリストを含むレスポンスメッセージを返すことで実現される。アドレスリストに含まれるHAのアドレスは、ホームネットワーク上の各HAの優先度順に並べられているため、MNは先頭のアドレスから順に使用することで、適切なHAを選択することが可能となる。
また、第2の場合は、MNに複数のホームネットワークが割り当てられる場合である。MNに割り当てられるホームネットワークは、MNのHoAと、そのHoAを管理するHAが提供されるネットワークであり、このホームネットワークが複数割り当てられるということは、それぞれのホームネットワークからHoAが割り当てられるため、MNは同時に複数のHoAを保持することになるとともに、それぞれのHoAを管理するHAが各ホームネットワーク上に存在していることを意味している。このようなMNは、サイトマルチホームの状態にある通信ノードと同様に、送信パケットの送信元アドレスに設定するHoAを選択する必要があり、また、MNが送信元アドレスとしてのHoAを切り替えてCNに対してパケットを送信するためには、そのCNに対して切り替えに使用する複数のHoAを事前に通知しておく必要がある。なお、第2の場合において、ホームネットワーク上に、第1の場合のように複数のHAが存在する場合も起こり得る。
また、移動後のMNがCNに対して経路最適化を実行せずにパケットを送信する場合、MNは送信元アドレスに自身のHoAを設定したパケットを生成し、それを内部パケットとして、HAあての外部ヘッダでカプセル化して送信する。これにより、パケットはカプセル化された状態でHAに届けられ、HAでデカプセル化された後にCNに転送される。非特許文献2に示されているように、このカプセル化パケットの外部ヘッダのあて先は、内部ヘッダの送信元アドレスに設定されているHoAを管理しているHAのアドレスでなければならない。したがって、複数のHoAを保持しているMNの場合、内部パケットの送信元アドレスとしてどのHoAを選択するかによって、カプセル化されたパケットが経由するHAが決まることになるため、それぞれのHAの状態を考慮してHoAの選択を行うことが適切であると言える。
MNに割り当てられている複数のホームネットワークが同一の管理下に存在する場合であれば、MNは、複数のホームネットワーク上に存在するすべてのHAを比較の対象として作成された優先度情報を一度に取得することが可能であるかもしれないが、同一の管理下ではない複数のホームネットワークが割り当てられている場合には、すべてのHAを比較の対象として作成された優先度情報を一度に取得することは困難であり、MN自身が複数のホームネットワーク上のそれぞれのHAから情報を収集し、自ら比較しなければならない。そのため、MNは、それぞれのホームネットワーク上に存在するHAを比較するための情報を取得するために、自身に割り当てられている各ホームネットワーク上のHAに対して問い合わせを行う必要がある。
一方、CNが送信パケットに設定するあて先アドレスの決定方法に関しては、マルチホームの状態にある通信ノードのCNの場合と同様に、いくつかの方法が考えられる。例えば、MNから受信したパケットの送信元アドレスに設定されているHoAをそのままあて先アドレスとして使用するという方法や、そのMNから明示的に指示されたアドレス、又はアドレス選択に関する情報を考慮して選択されたHoAを使用するという方法などが挙げられる。
CNがMNにパケットを送信する場合、CNはそのMNのCoAを知らないため、HoAをあて先アドレスに設定してパケットを送信する。あて先アドレスにMNのHoAが設定されたパケットは、そのHoAを管理するHAによって代理受信され、HAがMNのCoAあてにカプセル化して転送する。したがって、MNが送信するパケットと同様に、CNが送信したパケットが経由するHAは、送信パケットのあて先アドレスに設定されているHoAを管理しているHAとなるため、HAの状態を考慮してMNへの送信パケットのあて先アドレスの選択を行うことは適切であると言える。また、この場合、MNの場合と同様に、CNは、MNのホームネットワーク上に存在するHAに対して問い合わせを行い、HAを比較するための情報を取得する必要がある。
ここで、MNに割り当てられるホームネットワークが、サイトマルチホーミングネットワークである場合について説明する。MNのHoAは、ホームネットワーク上で通知されているプレフィックスで構成されるアドレスである。したがって、ホームネットワークがサイトマルチホーミングネットワークである場合は、ホームネットワーク内には複数の異なるプレフィックスが通知されるため、1つのホームネットワーク内における複数の異なるプレフィックスがMNのHoAを構成するためのプレフィックスとして使用可能である場合、1つのホームネットワークが、1つのMNに対して複数のHoAを割り当てることが可能となる。
この場合のMNも、複数のホームネットワークを割り当てられた場合と同様に、送信元アドレスに設定するHoAを選択する必要があり、またCNも、あて先アドレスに設定するHoAを選択する必要がある。さらに、MNに複数のホームネットワークが割り当てられ、それらのホームネットワークのうち、1つ又は複数がサイトマルチホーミングネットワークである場合も考えられるが、この場合も、MN及びCNによるあて先アドレス選択に関しては、これまで述べた場合と同様の方法で行われると考えられる。
次に、モバイルIPにおけるMNが、ホストマルチホーミングノードである場合について説明する。モバイルIPに規定されているように、MNのインタフェースの接続先としては、ホームネットワークと外部ネットワークが存在する。これはインタフェースが複数存在している場合でも同様であり、それぞれのインタフェースがどちらかのネットワークに接続可能である。
MNが、ホームネットワークに接続しているインタフェースを使用して通信を行う場合は、そのインタフェースにはホームアドレスが割り当てられているため、モバイルIPによるパケット変換を利用することなく、HoAを直接使用した通信が可能となる。一方、MNが、外部ネットワークに接続しているインタフェースを使用して通信を行う場合は、そのインタフェースには、外部ネットワーク上で有効なアドレスであるCoAが割り当てられるため、モバイルIPを利用し、HoAを使ったパケットをMN−HA間でカプセル化して送受信する方法、あるいは、CNとの間で経路最適化を行い、直接CoAを使って送受信する方法などが用いられる。
Erik Nordmark, Marcelo Bagnulo, "Multihoming L3 Shim Approach", draft-ietf-multi6-l3shim-00.txt, 10 Jan 2005. Johnson, D. B., Perkins, C. E., and Arkko, J., "Mobility Support in IPv6", RFC3775, June 2004.
しかしながら、複数のHoAを保持しているMNが、移動によってHoAと関連付けるCoAを取得した後でも、自身の現在地を知られることを避けるために、移動先で取得したCoAをCNに通知せずに、すべてのパケットをHA経由で送受信する場合、CNは、MNの現在の接続状況(例えばMNが移動しているか否か)を把握することができない。これは、非特許文献2に規定されているように、MNによるCNへのBinding情報の登録は任意である(移動後のBinding情報の登録は必須ではない)からである。
このため、MNが、複数のホームネットワークのうちのいずれかに接続しており、そのホームネットワークから割り当てられたHoAを用いて直接通信ができる状況にあったとしても、CNは、MNが接続していないホームネットワークから割り当てられているHoAを選択して通信を開始する可能性がある。この場合、CNが送信したパケットは、MNが接続しているホームネットワークとは別のホームネットワークを経由してMNに届けられるため、パケットの伝送経路が相対的に長くなってしまい、パケットの送受信に遅延が発生してしまうという課題がある。
また、MNが複数のインタフェースを保持していて、それらのインタフェースのいずれかがホームネットワークに接続しているときには、そのホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられるHoAを直接使用した通信が可能となる。しかし、外部ネットワークに接続している他のインタフェースを利用するために、そのインタフェースに割り当てられているアドレスを、ホームネットワークに接続中のインタフェースに割り当てられているHoAに対してCoAとして関連付けてHAに登録した場合、HAのバインディングキャッシュには、そのCoA関連付け情報が保持されるため、MNのHoAあてに送信されたパケットは、すべてHAによって代理受信され、関連付けられているCoAあてに転送される。また、CNに対しても同様に、MNが、外部ネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスを、ホームネットワークに接続中のインタフェースに割り当てられているHoAに対するCoAとして関連付けてCNに登録した場合、CNのバインディングキャッシュには、そのCoA関連付け情報が保持されるため、CNからMNのHoAあてに送信されるパケットは、HA経由でMNに届けられる。このことから、CNは、通信経路を最適化するために、CoA関連付け情報を利用して、MNのCoAあてに送信するほうを選択してしまうという課題もある。
また、外部ネットワークに接続しているインタフェースのCoA関連付け情報として、HoAに対するCoA関連付け情報が既にHA及び/又はCNに保持されているときに、ホームネットワークに接続したインタフェースを利用するために、HA及び/又はCN上のCoA関連付け情報を削除した場合、すべてのパケットはMNのホームネットワークに接続しているインタフェースによって受信される。
これらの理由から、ホームネットワークに接続しているインタフェースと、外部ネットワークに接続しているインタフェースの両方を使用して通信を行いたい場合でも、現状のバインディングアップデートメッセージや、HA及び/又はCNによって保持されるバインディングキャッシュでは、これらの状態の通知及び保持に対応できないため、MNはホームネットワークに接続しているインタフェースと、外部ネットワークに接続しているインタフェースの両方を同時に使用した通信を確立することができない。さらにこの場合、CNに対して、MNはCoA関連付け情報を登録しているため、ホームネットワークに接続していないという、実情と異なる解釈をCNに生じさせてしまう。
また、MNに複数のホームネットワークが割り当てられ、かつそれらのホームネットワークのうちの1つ又は複数がサイトマルチホーミングネットワークであるときに、CNがMNのHAの状態を考慮してHoAを選択する場合、MNから複数のHoAが通知されていたとしても、CNは、それらのHoAがサイトマルチホーミングネットワークであるホームネットワーク上のアドレスであるのか、通常のホームネットワーク上のアドレスであるのかを区別することができない。このため、MNに割り当てられている複数のHoAのうちのいくつかが、同一のホームネットワーク上から割り当てられたものであり、かつ同一のHAによって管理されていたとしても、CNはそのことを認識することはできないため、それぞれのHoAが別々のホームネットワークから割り当てられたものであり、しかも別々のHAによって管理されているものであるとCNが解釈して、HAへの問い合わせを行う可能性がある。
この場合、CNはMNのHoAの数と同じ数のHAが存在していると認識してしまうため、例えば、HAへ問い合わせを行う場合には、それぞれのHoAのHAと認識しているHAに対して問い合わせを行うことになる。したがって、CNは、同一のHAに対して同一の問い合わせを複数回行ってしまうなどの不要な問い合わせを実行してしまい、アドレス選択が完了するまでに無駄な時間及び処理を要することになってしまうという課題がある。
以上のように、CNによるMNのHoA選択において、CNは、MNの現在の接続状態及びHoAの割り当て状態を把握することができないため、望ましくないHoAの選択や、不要なHAへの問い合わせ処理などによって、通信の遅延が発生してしまうという課題が存在する。
また、MNが複数のインタフェースを保持し、それらのインタフェースのいずれかがホームネットワークに接続しており、さらに別のインタフェースが外部ネットワークに接続している場合には、MNはホームネットワークに接続しているインタフェースと、外部ネットワークに接続しているインタフェースの両方が有効であるにもかかわらず、現状のモバイルIPでは、それらを同時に利用することができないという課題がある。
上記の課題に鑑み、本発明は、MNが複数のHAを割り当てられている場合に、MNの通信相手であるCNが、MNのHA及び接続状態を適切に認識し、MNに送信するパケットのあて先アドレスに、複数のHoAの中から適切なHoAを選択して設定できるようにし、複数のHoAの選択処理に起因する遅延や、その選択結果に起因する通信の遅延を低減させて、通信効率の向上を図ることを目的とする。
さらに、本発明は、複数のインタフェースを保持しているMNが、ホームネットワークと外部ネットワークの両方に接続している場合でも、MNのHA及び/又はCNがMNの適切な接続状態を認識できるようにし、さらに、MNがそれらのインタフェースを同時に利用することを可能とし、通信経路の多重化を実現することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の通信制御方法は、複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードと、所定の通信ノードとの間で行われる通信に係る通信制御方法であって、
前記モバイルノードが前記所定の通信ノードに対して、前記モバイルノードの前記複数のホームアドレスと、前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに前記モバイルノードが現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報とが関連付けられた情報を通知するモビリティ関連情報通知ステップと、
前記所定の通信ノードが前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワーク接続情報を参照して、前記モバイルノードが現在接続しているホームネットワークを特定するホームアドレス特定ステップと、
前記所定の通信ノードが、前記ホームアドレス特定ステップで特定された前記ホームネットワークに関連付けられている前記モバイルノードの前記ホームアドレスを、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレス設定ステップとを、
有する
この構成により、MNが複数のHoAを有している場合に、MNの通信相手であるCNが、MNに送信するパケットのあて先アドレスに、複数のHoAの中から適切なHoAを選択して設定できるようにし、複数のHoAの選択処理に起因する遅延や、その選択結果に起因する通信の遅延を低減させて、通信効率の向上を図ることが可能とし、また、CNは、MNがホームネットワークに接続している場合に、そのホームネットワークに直接届くHoAを設定したパケットの送信を行うことが可能となる。
さらに、本発明の通信制御方法は、上記の構成に加えて、前記モバイルノードが、前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続している場合に、前記ホームネットワークに適合するケアオブアドレスを取得するケアオブアドレス取得ステップを有し、
前記モビリティ関連情報通知ステップにおいて、前記ケアオブアドレス取得ステップで取得した前記ケアオブアドレスを前記ホームネットワーク接続情報として使用する。
この構成により、モバイルノードは、ホームネットワーク上で取得したケアオブアドレスの通知によって、このケアオブアドレスに対応するホームアドレスを有するインタフェースが、現在ホームネットワークに接続している旨を通知することが可能となる。
さらに、本発明の通信制御方法は、上記の構成に加えて、前記所定の通信ノードが、前記所定の通信ノードから前記モバイルノードに対して前記パケットの送信が行われる際に前記パケットのあて先アドレスに設定されることが望ましいホームアドレスの選択を行うホームアドレス選択機能を有している旨を通知する選択機能通知ステップを有する。
この構成により、CN又はHAは、例えば、ホームネットワーク接続情報の登録機能などを始めとして、自身がホームアドレスの選択を行うための機能(本発明に係る機能)を有している旨を、MNに対して通知することが可能となる。
さらに、本発明の通信制御方法は、上記の構成に加えて、前記所定の通信ノードが前記モバイルノードのホームエージェントであり、前記選択機能通知ステップにおいて、前記所定の通信ノードが、前記ホームアドレス選択機能を有する旨を示す情報を含むルータアドバタイズメントメッセージを送信することによって、前記所定の通信ノードが存在するネットワークに接続している前記モバイルノードに対して、前記ホームアドレス選択機能を有している旨を通知する。
この構成により、HAは、ホームネットワークに接続しているMNに対して、例えば、本発明に係る機能に対応している旨を示すフラグが設定されたルータアドバタイズメントメッセージを送信することによって、本発明に係る機能に対応している旨を通知することが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明の通信ノードは、複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードとの間で通信を行う通信ノードであって、
前記モバイルノードから、前記モバイルノードの前記複数のホームアドレス、前記モバイルノードが前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報が関連付けられた情報を受信するモビリティ関連情報取得手段と、
前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワーク接続情報を参照して、前記モバイルノードが現在接続しているホームネットワークを特定するホームアドレス特定手段と、
前記ホームアドレス特定手段で特定された前記ホームネットワークに関連付けられている前記モバイルノードの前記ホームアドレスを、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、CNは、MNがホームネットワークに接続している場合に、そのホームネットワークに直接届くHoAを設定したパケットの送信を行うことが可能となる。
また、上記目的を達成するため、本発明の通信ノードは、1つ又は複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、ホームネットワーク及び外部ネットワークに接続可能な1つ又は複数の通信インタフェースを有するとともに、前記1つ又は複数の通信インタフェースのうちの少なくとも1つによってホームネットワークに接続している前記モバイルノードとの間で通信を行う通信ノードであって、
前記モバイルノードから、前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報と、前記ホームネットワークに接続していない他の通信インタフェースに割り当てられているアドレスとが関連付けられた情報を受信するモビリティ関連情報取得手段と、
前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワークに現在接続している前記ホームアドレス、及び前記他の通信インタフェースに割り当てられている前記アドレスの中から、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレスを選択して設定するあて先アドレス設定手段とを、
有している。
この構成により、CN又はHAは、MNが有する複数の通信インタフェースのそれぞれに割り当てられている各アドレスを取得し、例えば、HoAをあて先アドレスとして使用していた通信が切断した場合などに、そのHoAに関連付けられているCoAを選択することで、HoAをあて先アドレスとするパケットを、そのHoAに関連付けられているCoAあてに切り替えて送信することで、通信を回復させることが可能となる。
さらに、本発明の通信ノードは、上記の構成に加えて、前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報として、前記モバイルノードが現在接続している前記ホームネットワーク上で取得したケアオブアドレスが使用されるように構成されている。
この構成により、例えば、モバイルノードから通知されたケアオブアドレスと、このケアオブアドレスに対応するホームアドレスとが同一のネットワークプレフィックスを有することなどを検出することによって、通信ノードは、このホームアドレスを有するインタフェースが、現在ホームネットワークに接続している旨を把握することが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明のモバイルノードは、1つ又は複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
所定の通信ノードに対して、自身の通信インタフェースが、前記ホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報を通知するモビリティ関連情報通知手段を有している。
この構成により、MNは、現在ホームネットワークに接続しているか否か、及びどのホームネットワークに接続しているかを示す情報をCNに対して通知することが可能となり、CNは、MNがホームネットワークに接続している場合に、そのホームネットワークに直接届くHoAを設定したパケットの送信を行うことが可能となる。
また、上記の目的を達成するため、本発明のモバイルノードは、1つのホームアドレスが割り当てられており、ホームネットワーク及び外部ネットワークに接続可能な複数の通信インタフェースを有するとともに、前記複数の通信インタフェースのうちの少なくとも1つによってホームネットワークに接続しているモバイルノードであって、
所定の通信ノードに対して、前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報と、前記ホームネットワークに接続していない他の通信インタフェースに割り当てられているアドレスとが関連付けられた情報を通知するモビリティ関連情報通知手段を有している。
この構成により、MNは、自身が有する複数の通信インタフェースのそれぞれに割り当てられている各アドレスをCN又はHAに対して通知することが可能となり、CN又はHAは、例えば、HoAをあて先アドレスとして使用していた通信が切断した場合などに、そのHoAに関連付けられているCoAを選択することで、HoAをあて先アドレスとするパケットを、そのHoAに関連付けられているCoAあてに切り替えて送信することで、通信を回復させることが可能となる。
さらに、本発明のモバイルノードは、上記の構成に加えて、現在接続している前記ホームネットワークに適合するケアオブアドレスを取得するケアオブアドレス取得手段を有し、
前記モビリティ関連情報通知手段が、前記ケアオブアドレス取得手段で取得した前記ケアオブアドレスを前記ホームネットワーク接続情報として使用するように構成されている。
この構成により、モバイルノードは、ホームネットワーク上で取得したケアオブアドレスの通知によって、このケアオブアドレスに対応するホームアドレスを有するインタフェースが、現在ホームネットワークに接続している旨を通知することが可能となる。
本発明は、上記の構成を有しており、複数のHoAを有するMNが、複数のHoAのそれぞれに対応するネットワークへの接続状態を、CNに対して通知することによって、CNが適切なHoAを選択することが可能になるという効果や、MNが有する複数のHoAのうちのいくつかが同一のHAによって管理されているような場合でも、CNに対して適切な情報を通知することによって、CNが適切なHoAの選択を行うことや、HAへの効率的な問い合わせを行うことが可能になるという効果を有している。
また、MNが、HA及び/又はCNに対して、ホームネットワークに接続しているインタフェースに関する情報を、他のインタフェースのCoA関連付け情報とは独立した情報としてHA及び/又はCNへ通知することで、HA及び/又はCNはMNの適切な接続状態を認識することができ、MNはホームネットワークに接続しているインタフェースと外部ネットワークに接続しているインタフェースの両方を同時に使用することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
まず、図1を参照しながら、本発明の第1の実施の形態におけるネットワークの構成について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態におけるネットワークの構成の一例を示す図である。なお、図1に示す通信システムの構成は一例であり、本発明は、図1に示す構成に限定されるものではない。
図1には、4つのサイト(サイト1、サイト2、サイト3、サイト4)と、上記の4つのサイトのうちのサイト2のネットワークに接続しているMN100と、サイト4のネットワークに接続しているCN150とが図示されている。また、各サイト1〜4はISPを介して相互に接続されている。なお、サイト1はISP1、サイト2はISP2及びISP3、サイト3はISP4、サイト4はISP5を介して、インターネット110に接続されている。
また、MN100は、サイト1からホームネットワーク1、サイト2からホームネットワーク2、サイト3からホームネットワーク3をそれぞれ割り当てられており、ホームネットワーク1にはMN100を管理するホームエージェントとしてHA1が存在し、ホームネットワーク2にはHA2、ホームネットワーク3にはHA3がそれぞれ存在する。ホームネットワーク2は、2つのISP(ISP2及びISP3)に接続してサイトマルチホームの構成を有しているサイト2に属しており、ホームネットワーク2内では、ISP2及びISP3の両方から通知されている2つのプレフィックス(ネットワークプレフィックス)が利用可能であるため、ホームネットワーク2はMN100に対して、これら2つのプレフィックスから構成されるグローバルアドレス(HoA)を割り当てることが可能である。
一方、ホームネットワーク1及びホームネットワーク3内では、それぞれ1つのISPから通知されているプレフィックスしか利用できないため、MN100には1つずつのHoAが割り当てられる。なお、1つのプレフィックスから複数のアドレスを生成することも可能であるが、ここでは、1つのプレフィックスから1つのグローバルアドレスを生成する場合について説明する。なお、これらのグローバルアドレスを単にアドレスと呼ぶこともある。また、図1に示す構成は一例にすぎず、MN100に割り当てられるホームネットワーク、ホームエージェント、HoA、MN100のインタフェースの数は、上記の構成に限定されるものではなく、1つ又は複数であってもよい。
また、以降では、ISP1〜ISP5のそれぞれが通知しているプレフィックスを、PFにISPの番号を付加した記号で表すことにする。すなわち、ISP1が通知するプレフィックスはPF1、ISP2が通知するプレフィックスはPF2、ISP3が通知するプレフィックスはPF3、ISP4が通知するプレフィックスはPF4、ISP5が通知するプレフィックスはPF5と表す。
また、MN100が保持するアドレスのプレフィックスや、そのアドレスがHoA及びCoAのどちらであるかが明確になるように、MN100が保持するアドレスを、PFにISPの番号を付加した記号と、HoA又はCoAとを組み合わせて表すことにする。すなわち、例えば、サイト1が通知するプレフィックスによって構成されているHoAはPF1.HoAと表すことにする。したがって、図1に示すMN100が保持するHoAは、PF1.HoA、PF2.HoA、PF3.HoA、PF4.HoAの4つであり、接続中の外部ネットワーク1で取得したCoAは、PF2.CoA、PF3.CoAの2つである。また、CN150のアドレスはPF5.CNと表すことにする。
以下、図1に図示されているネットワーク構成において、MN100が外部ネットワーク1に接続している際に、ホームネットワーク1内のHA1を介してCN150と通信を行う場合を想定して、本発明の第1の実施の形態の説明を行う。したがって、この場合にMN100がCN150に対して送信するパケットは、CN150あてのパケットを内部パケットとして含み、ホームネットワーク1内のHA1あてにカプセル化されたパケットとなる。
まず、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すMN100は、送受信部201、IPアドレス取得部202、割り当てモビリティ関連情報保持部203、接続ネットワーク判別部204、通知済みHoA情報保持部205、複数HoA情報通知メッセージ生成部206を有している。なお、図2では、MN100内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部201は、無線通信を介してネットワーク(例えばMN100のホームネットワークや外部ネットワーク)と接続し、それらのネットワーク内の任意のノード、及びISPを介して、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。この送受信部201には、1つ以上の通信インタフェースが含まれており、それらの通信インタフェースには、IPアドレス取得部202によって生成・取得されたIPアドレスが割り当てられる。
また、IPアドレス取得部202は、自身が接続するネットワーク上で有効なIPアドレスを得るために、アドレス自動設定(Stateless Address Autoconfiguration)、やDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、手動設定などの手法を用いて、IPアドレスを生成又は取得するための機能である。また、DHCPとは異なる方法で、オペレータ側から動的にアドレスを割り当てられる場合なども考えられる。
例えば、アドレス自動設定を用いた場合、IPアドレス取得部202は、接続ネットワーク上で広告されているプレフィックスを接続ネットワーク判別部204へ渡し、そのプレフィックスを基に接続ネットワークの判別を行うように指示する。接続ネットワーク判別部204による判別結果が、外部ネットワークに接続していることを示すものである場合は、IPアドレス取得部202は、先に取得したプレフィックスを用いてアドレスの自動生成を行う。一方、判別結果がホームネットワークに接続していることを示すものである場合は、IPアドレス取得部202は、割り当てモビリティ関連情報保持部203から、接続しているホームネットワークから割り当てられているホームアドレスを取得し、そのアドレスを通信インタフェースに割り当てるか、あるいは、ホームネットワーク上のプレフィックスを用いてアドレスの自動生成を行い、通信インタフェースへ割り当てる。このような方法を用いてIPアドレス取得部202によって取得されたIPアドレスは、送受信部201が保持する自身の通信インタフェースに対応付けて割り当てられる。なお、接続先のネットワークのプレフィックス情報の取得や、アドレスの生成・取得方法に関しては、上記の方法に限定されるものではない。
また、割り当てモビリティ関連情報保持部203は、自身に割り当てられているホームネットワークと、そのホームネットワークから割り当てられたHoA及びそのプレフィックス、さらにはそのHoAを管理しているHAの情報(例えばHAのアドレス)などを関連付けて保持するための機能である。
また、接続ネットワーク判別部204は、自身がどのネットワークに接続しているかを判断する機能である。接続ネットワーク判別部204は、割り当てモビリティ関連情報保持部203から自身のホームネットワークのプレフィックスを取得し、IPアドレス取得部202から通知された、接続したネットワーク上のプレフィックスとの比較を行う。この比較の結果、両者が一致する場合は、ホームネットワークに接続していると判断し、一致しない場合は外部ネットワークに接続していると判断して、その判別結果をIPアドレス取得部202へ渡す。なお、接続ネットワークを判別する方法は、上記の方法に限定されるものではなく、接続ネットワークが変わったことを検出できる任意の方法を用いることが可能である。
さらに、接続ネットワーク判別部204は、MN100の移動によって別のネットワークに接続したことを検出した場合に、接続先のネットワークがホームネットワークであるか、外部ネットワークであるかを示す情報と、割り当てモビリティ関連情報保持部203から取得した、CN150に通知する複数のHoAと、それらのHoAを割り当てたHAに関する情報(例えばHAのアドレス)を、通知済みHoA情報保持部205に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、複数HoA情報通知メッセージ生成部206に渡し、それらの情報を含む複数HoA情報通知メッセージを生成するように指示する。
また、通知済みHoA情報保持部205は、接続ネットワーク判別部204から渡された、CN150に通知する複数HoA情報に関する情報を保持するための機能である。また、複数HoA情報通知メッセージ生成部206は、接続ネットワーク判別部204から通知された情報を基にして複数HoA情報通知メッセージを生成し、その複数HoA情報通知メッセージを送受信部201に渡して、CN150に送信するように指示する機能である。
以下では、図3を参照しながら、MN100の割り当てモビリティ関連情報保持部203に格納される情報について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの割り当てモビリティ関連情報保持部がモビリティ関連情報を格納している情報格納テーブルの一例を示す図である。
図3に図示されている情報格納テーブルでは、MN100自身が属しているホームネットワーク上のHAを識別するためのID(HAのID)、HoAを管理するHAのアドレス、さらには実際にそのHAによって管理されるMN100自身のHoAなどに関する情報が関連付けられて格納されている。このように、MN100自身のHoAと、このHoAをMN100に対して割り当てたHAのアドレス、及びそれらのHAを識別するためのIDとを関連付けて保持することで、MN100に複数のHoAが割り当てられ、それらのHoAのうちのいくつかが同一のHAによって管理されている場合(つまり、サイトマルチホームの状態にあるホームネットワークから複数のHoAが割り当てられた場合)でも、サイトマルチホームの状態にあるホームネットワークから割り当てられた複数のHoAと、それ以外のホームネットワークから割り当てられたHoAとを識別することが可能となる。
なお、これらのモビリティ関連情報(MN100の移動によって変更され得る情報)の割り当て方法は、MN100の管理者によって静的に設定されてもよく、また、MN100が、送受信部201を介して認証サーバ(不図示)やHAなどとの間でメッセージのやり取りを行うことによって、動的に取得してもよい。
さらに、図3では、HAのIDを用いて情報の管理が行われており、HAのIDが同一である場合は、たとえHAのアドレスが異なっていても同一のHAであるとみなすことが可能な場合の一例について記載されているが、HAのIDを用いずにHAのアドレスだけで同様の判断を行ってもよい。ただし、HAのアドレスを用いて判断した場合、HAが複数のアドレスを持っているときには、別々のHAであると判断されてしまう場合があるので、このような場合には、1つのHAが複数のアドレスを保持している場合でもHAの同一性の確認が可能となるように、IDなどのアドレス以外の情報でHAを識別できるようにすることが望ましい。また、HAのアドレスを用いずに、HAのIDのみを用いて情報の管理が行われるようにしてもよい。
また、以下では、図4を参照しながら、MN100の接続ネットワーク判別部204が、通知済みHoA情報保持部205及び複数HoA情報通知メッセージ生成部206に渡す情報(モビリティ関連情報)について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及び複数HoA情報通知メッセージ生成部に渡す情報の一例を示す図である。
接続ネットワーク判別部204は、割り当てモビリティ関連情報保持部203が保持している複数のHoAに対して、それらのHoAを割り当てているホームネットワークに現在接続中であるかどうかを示す情報を関連付ける。そして、あるHoAに対して、MN100が現在、そのHoAをインタフェースに割り当てており、そのHoAを使って直接通信が可能である場合には、そのHoAにホームネットワーク接続中であることを示す情報が関連付けられて付加される。
図4の例では、通知済みHoA情報保持部205には、PF1.HoAが、HA.ID1やそのアドレスによって識別されるHAによって管理されているという情報(ホームエージェント情報)が保持されている。また、通知済みHoA情報保持部205には、PF2.HoA及びPF3.HoAが、HA.ID2やそのアドレスによって識別されるHAによって管理されているという情報が保持されている。また、通知済みHoA情報保持部205には、PF4.HoAが、HA.ID3やそのアドレスによって識別されるHAによって管理されているという情報が保持されている。さらに、現在のMN100はいずれのホームネットワークにも接続しておらず、外部ネットワークに接続しているので、すべてのHoAに関連付けられたホームネットワーク接続情報には、ホームネットワーク非接続であることを示す情報が付加されている。
また、以下では、図5を参照しながら、MN100の複数HoA情報通知メッセージ生成部206が生成する複数HoA情報通知メッセージに含まれるHoA情報について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態におけるMNの複数HoA情報通知メッセージ生成部が生成する複数HoA情報通知メッセージに含まれるHoA情報の一例を示す図である。
図5に図示されているように、CN150に通知する複数HoA情報通知メッセージは、HAのID、ホームネットワーク接続情報、HAのIDによって特定されるHAのアドレス(HA.IDのアドレス)、そのHAによって管理されているHoAを挿入するための各フィールドを有している。
この複数HoA情報通知メッセージをCN150に送信することによって、HoAを管理するHAのアドレスと、現在のMNの接続状態において、そのHoAが有効であるかどうか(すなわち、MNが、そのHoAが有効なホームネットワークに現在接続しているかどうか)を示すホームネットワーク接続情報とをCN150に通知することが可能となる。すなわち、図4に図示されているようなMN100によって把握、管理される情報が、図5に図示されている複数HoA情報通知メッセージによって、CN150に通知されるようになる。
なお、このHoA情報を運ぶ複数HoA情報通知メッセージに関しては、新規のメッセージに限定されるものではなく、例えば、モバイルIPのバインディングアップデートメッセージ内に同様の情報を含めて送信してもよく、また、サイトマルチホーム又はホストマルチホームを扱うプロトコルのメッセージに含めて送信してもよい。また、HoAを管理するHAの情報だけを含め、ホームネットワーク接続情報を含めない複数HoA情報通知メッセージを生成してもよく、あるいはホームネットワーク接続情報だけを含め、HoAを管理するHAの情報を含めない複数HoA情報通知メッセージを生成してもよい。
以上、説明したように、図2に図示されているMN100は、複数HoA情報を、各HoAを管理しているHAの識別情報と関連付けて保持することが可能である。また、図2に図示されているMN100は、特に、複数のHoA(すなわち、サイトマルチホームの状態において発生した複数のHoA)が、同一のHAによって管理されている旨を保持することが可能である。また、図2に図示されているMN100は、どのHoAが有効なホームネットワークに現在接続中であるかを示すネットワーク接続情報を更に関連付けて保持することが可能である。また、図2に図示されているMN100は、複数HoA情報通知メッセージによって、上記の複数HoA情報、HAの識別情報、ネットワーク接続情報をCN150に通知することが可能である。
次に図6を参照しながら、本発明の第1の実施の形態における通信相手の構成について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態における通信相手の構成の一例を示すブロック図である。図6に示すCN150は、送受信部601、IPアドレス取得部602、複数HoA情報通知メッセージ処理部603、複数HoA情報保持部604、送信データ生成部(上位レイヤ)605、送信パケット生成部606、あて先HoA選択部607、HA問い合わせ実行部608を有している。また、図6では、CN150内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部601は、無線通信を介して外部ネットワークと接続し、外部ネットワーク内の任意のノード、及びISPを介して、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。この送受信部601には、1つ以上の通信インタフェースが含まれており、それらの通信インタフェースには、IPアドレス取得部602によって生成・取得されたIPアドレスが割り当てられる。
また、IPアドレス取得部602は、自身が接続するネットワーク上で有効なIPアドレスを得るために、アドレス自動設定(Stateless Address Autoconfiguration)、やDHCP、手動設定などの手法を用いて、IPアドレスを生成又は取得するための機能である。IPアドレス取得部602によって取得されたIPアドレスは、送受信部601が保持する自身の通信インタフェースに割り当てられる。
また、複数HoA情報通知メッセージ処理部603は、MN100から受信した複数HoA情報通知メッセージに関する処理を行う機能である。複数HoA情報通知メッセージ処理部603は、MN100から受信した複数HoA情報通知メッセージに含まれる情報を複数HoA情報保持部604に格納するように指示する。
また、複数HoA情報保持部604は、複数HoA情報通知メッセージ処理部603から指示を受けて、MN100から受信した複数HoA情報通知メッセージに含まれる情報を格納するための機能である。複数HoA情報保持部604では、MN100ごとに、上述の図4に示す構成と同様の情報が保持される。
また、送信データ生成部(上位レイヤ)605は、パケットに含まれるデータ部分を生成する上位レイヤであり、アプリケーションや、さらにそれらのデータを運ぶTCP/UDP(User Datagram Protocol)などのトランスポートレイヤを指している。
また、送信パケット生成部606は、送信データ生成部605において生成されたデータ部分を含むIPパケットを生成する機能である。IPパケットの生成の際に、送信パケット生成部606は、あて先HoA選択部607に対して送信パケットのあて先アドレスに設定するMN100のHoAを選択するように指示を行い、あて先HoA選択部607によって選択されたHoAをパケットのあて先アドレスに設定し、そのパケットを送受信部601に渡して、送信するように指示を行う。
また、あて先HoA選択部607は、送信パケット生成部606の指示を受け、送信パケット生成部606で生成されるパケットのあて先アドレスに設定するべき最適なHoAを選択する機能である。あて先HoA選択部607は、最適なHoAを選択する際に、複数HoA情報保持部604に格納されている情報(例えば、図4に図示されている情報)を参照する。このとき、最適化された経路を優先する場合には、あて先HoA選択部607は、ホームネットワーク接続情報を参照して、ホームネットワークに接続していることを示す情報が付加されたHoAを選択することで、そのMN100に対して直接パケットを届けることが可能となる。また、HA状態を優先する場合には、あて先HoA選択部607は、HA問い合わせ実行部608に対して、それぞれのHoAを管理するHAへの問い合わせを行うように指示を行って、その結果、取得されるHAの状態を参照してHoAの選択を行う。なお、問い合わせの対象となるHAとして、複数HoA情報保持部604に格納されているHA情報で示されるHAを選択することで、問い合わせ処理の実行を必要最小限に留めることが可能となる。
また、HA問い合わせ実行部608は、あて先HoA選択部607の指示を受け、指示されたHAに対してメッセージなどを送信することによって、そのHAの状態に関する情報を要求し、その結果取得したHAの状態に関する情報を、あて先HoA選択部607に対して通知する機能である。なお、複数HoA情報保持部604には、MN100から通知された情報に基づく内容が保持されているため、HA情報としてHAのアドレスではなく、HAのIDなどが使われることもある。この場合は、HA問い合わせ実行部608は、例えばMN100のHoAのプレフィックスからホームエージェントエニキャストアドレスを生成し、そのアドレスをあて先として問い合わせのメッセージを送信してもよい。
HAの状態を示す情報としては、例えば、HAの現在及び将来の状態を示す情報や、現在の処理負荷に関する情報、さらには、HAの管理ドメイン及びそのローミングなどに関する情報が考えられるが、HAを比較・選択するために使用できる情報であれば、これらに限定されない。また、HAが動作しているかどうかを確認するためにメッセージを送信し、その応答が返ってこない場合は、そのHAは動作していないとみなし、そのHAを選択候補から削除するという方法を取ることも可能であり、また、このメッセージを、CN150とHAとの間の通信経路のQoSの状態を比較する情報として使用してもよい。なお、HAの状態に関する情報の取得方法及び取得先に関しては、上記に限定されるものではなく、ホームネットワーク上にいる他のHAに対して行ってもよいし、集中的に管理しているサーバに対して要求してもよい。
なお、CN150が、HAの状態を考慮してHoAを選択するのではなく、MN100から通知されたそれぞれのHoAに関するポリシーに基づいてアドレスを選択するような場合に、MN100のホームネットワーク接続情報を条件の1つとして利用するようにしてもよい。さらに、それぞれのHoAに関するホームエージェント情報を条件の1つとして利用するようにしてもよい。
以上、説明したように、図6に図示されているCN150は、MN100のモビリティ関連情報(例えば図4に例示されている情報)を取得することが可能であり、MN100に送信するパケットのあて先アドレスに設定するHoAを選択する際に、MN100がMN100自身のHoAを管理しているホームネットワークに現在接続しているかどうか(つまり、複数のHoA内に、HA経由ではなく直接MN100にパケットを届けることが可能なHoAがあるかどうか)を把握することが可能である。
この結果、CN150は、例えば複数のHoA内に、MN100が接続しているホームネットワーク上のHoAが存在する場合には、そのHoAを選択することで、MN100に直接パケットを届けることができるようになる。このため、他の接続していないホームネットワーク上のHoAを選択する場合に生じるHA経由の転送経路を避けることができ、経路が最適化されるという効果を得ることができる。
また、CN150は、HAの状態を考慮してHoAを選択することも可能である。この場合には、CN150は、同一のHA情報が設定されているHoAを探索することで、複数のHoA内に同一のHAによって管理されているHoAが存在することを把握することができるため、問い合わせの対象となるHAを特定することができ、同じHAへ何度も問い合わせを実行するという動作を防ぐことができる。
次に、本発明の第1の実施の形態における具体的な動作について簡単に説明する。例えば図1に示されているように、MN100が外部ネットワークに接続しているときに、CN150と通信を行う場合を想定する。このとき、上述のように、MN100からCN150に対して、複数HoA情報通知メッセージによって図4に図示されているような情報が通知されることになるが、CN150は、この情報を取得することによって、下記の2つのことを把握することができる。
第1に、CN150は、ホームネットワーク接続情報から、現在のMN100がいずれのホームネットワークにも接続しておらず、外部ネットワークに接続していることを把握することが可能である。この場合、CN150は、あて先アドレスとしてどのHoAを選択して送信したとしても、それらのパケットは、それぞれのHAを経由してMN100へ届けられる。また、ホームネットワークに接続中である旨を示すホームネットワーク接続情報が存在している場合には、CN150は、接続中である旨が示されているホームネットワーク接続情報に対応するHoAを選択して、MN100に送信するパケットのあて先アドレスに設定することで、パケットは最適化経路を経由してMN100に届けられるようになる。
また、第2に、CN150は、HA情報から、MN100のHoAであるPF2.HoA及びPF3.HoAは、ホームネットワーク2上に存在する同一のHA2によって管理されているHoAであることを把握することができる。したがって、例えば非動作状態のHAにパケットを送信してしまうことを回避したり、CN150とHAとの間における通信の状態が最も良好なHAを選択したりするために、CN150は、各HAへの問い合わせを行う際に、ホームネットワーク2上に存在するHA2に対して1度の問い合わせを行うだけで、PF2.HoA及びPF3.HoAの2つのHoAを管理するHAに対する問い合わせが完了する旨を容易に把握することができる。そして、CN150は、HAへの問い合わせの結果に応じてHoAの選択を行い、MN100に送信するパケットのあて先アドレスに設定することで、パケットは最適なHAを経由してMN100に届けられるようになる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、例えばMN100が移動先の位置をCN150に知られたくないなどの理由で、通常のバインディングアップデートメッセージによってCoAの通知を行わない場合であっても、複数HoA情報、これらのHoAを管理するHA情報、ホームネットワーク接続情報などを含む複数HoA情報通知メッセージがMN100からCN150に送信されることによって、CN150は、MN100がホームネットワークに接続しており、かつそのホームネットワーク上のHoAをインタフェースに割り当てていることを把握することができるようになり、そのHoAあてにパケットを送信した場合に、パケットがMN100に直接届けられることを把握できるようになる。
さらに、CN150は、MN100が保持している複数のHoAを管理しているHAを識別することができるため、同一のHAによって複数のHoAが管理されている状況を把握することが可能となり、HAへの問い合わせを実行する場合でも、その対象となるHAを正確に特定して、同一のHAに複数回の問い合わせを行うなどのHAへの無駄な問い合わせ処理をなくすことが可能となる。また、MN100においても同様に、HAへの問い合わせを行う際の無駄な処理をなくすことが可能となる。
<第2の実施の形態>
次に、図7を参照しながら、本発明の第2の実施の形態におけるネットワークの構成について説明する。図7には、本発明の第2の実施の形態におけるネットワークの構成の第1の例が図示されている。なお、図7に示す通信システムの構成は一例であり、本発明は、図7に示す構成に限定されるものではない。
図7には、3つのネットワーク(MN100のホームネットワーク1、外部ネットワーク1、外部ネットワーク2)、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースと、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースの2つのインタフェースを保持しているMN100、外部ネットワーク2に接続しているCN150が図示されている。また、各ネットワークはインターネット110を介して接続されている。さらに、ホームネットワーク1には、MN100のホームエージェントであるHA1が存在する。
図7に図示されているMN100は、複数のインタフェースを有しており、複数の異なるネットワークに同時に接続できるように構成されている。ホームネットワーク1に接続しているインタフェースには、MN100のHoAが割り当てられており、以下では、このアドレスをHoA1と表す。一方、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースには、外部ネットワーク1で有効なアドレスが割り当てられており、このアドレスがCoAとして扱われる。以下では、このアドレスをCoA1と表す。なお、MN100が保持するインタフェースの数は2つに限定されるものではない。また、MN100に割り当てられているホームネットワーク、外部ネットワーク、及びホームエージェントの数に関しても、図7の構成に限定されるものではなく、1つであってもよいし複数であってもよい。
なお、図7では、MN100が接続しているネットワークの一方がMN100にとってのホームネットワークであり、もう一方がMN100にとっての外部ネットワークである場合を図示しているが、一般的にMN100が接続しているネットワークが、ホームネットワークであるか、又は外部ネットワークであるかは、当該MN100がそのネットワークをどちらとして認識するかの判断によるものである。例えば、接続先ネットワークが当該MN100にとってどちらのネットワークとして構成されているかに基づいて判断する方法や、当該MN100自身が接続先ネットワークをどちらとして構成するべきかを見て判断する方法、さらには両方の判断を組み合わせて使用する方法などが考えられる。前者の判断方法の場合、MN100によるネットワークの認識は、動的あるいは静的に割り当てられたホームネットワークに関する情報に依存するが、後者の判断方法の場合は、MN100自身が考える構成に依存すると言える。図7におけるホームネットワーク及び外部ネットワークは、MN100が認識している構成として図示されている。
以下、図7に図示されているネットワーク構成において、MN100が2つのインタフェースを用いて、ホームネットワーク1と外部ネットワーク1に同時に接続している際に、両方のインタフェースを利用してCN150と通信を行う場合を想定して、本発明の第2の実施の形態の説明を行う。
まず、本発明の第2の実施の形態におけるMN100の構成について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態におけるMN100の構成の一例を示すブロック図である。図8に示すMN100は、送受信部801、IPアドレス取得部802、割り当てモビリティ関連情報保持部803、接続ネットワーク判別部804、通知済みHoA情報保持部805、バインディング情報通知メッセージ生成部806を有している。なお、図8では、MN100内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。なお、送受信部801、IPアドレス取得部802、割り当てモビリティ関連情報保持部803は、図2における送受信部201、IPアドレス取得部202、割り当てモビリティ関連情報保持部203と同一であるため説明を省略する。
接続ネットワーク判別部804は、自身がどのネットワークに接続しているかを判断する機能である。接続ネットワーク判別部804は、割り当てモビリティ関連情報保持部803から自身のホームネットワークのプレフィックスを取得し、IPアドレス取得部802から通知された、接続したネットワーク上のプレフィックスとの比較を行う。両者が一致する場合は、ホームネットワークに接続していると判断し、一致しない場合は外部ネットワークに接続していると判断する。そして、その判別の結果(接続先のネットワークがホームネットワークであるか否かを示すホームネットワーク接続情報)をIPアドレス取得部802へ渡す。なお、接続ネットワークを判別する方法は、上記の方法に限定されるものではなく、接続ネットワークが変わったことを検出できる任意の方法を用いることが可能である。
さらに、接続ネットワーク判別部804は、MN100のインタフェースの接続ネットワークがホームネットワークであると判別した場合、接続先のネットワークがホームネットワークであることを示す情報(接続中情報)を、通知済みHoA情報保持部805に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部806に渡し、それらの情報をHA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
一方、接続ネットワーク判別部804が、MN100のインタフェースの接続ネットワークが外部ネットワークであると判別した場合、その外部ネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレス(CoA)と、そのCoAを関連付けるHoAを、通知済みHoA情報保持部805に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部806に渡し、それらの情報(CoA関連付け情報)をHA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
なお、接続ネットワーク判別部804は、MN100のインタフェースの接続ネットワークが外部ネットワークであると判別した場合、接続先のネットワークがホームネットワークではないことを示す情報(非接続中情報)を、通知済みHoA情報保持部805に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部806に渡し、それらの情報を、HA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示してもよい。
この場合、非接続中情報及びCoA関連付け情報は、同一のインタフェースに関する情報として、複数同時に通知されてもよく、別々に通知されてもよい。また、通知すべき情報のみが選択されて、通知されるようにしてもよい。さらに、MN100が保持する複数のインタフェースに関する情報として、それぞれのインタフェースのホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報が、同時に通知されてもよいし、別々に通知されてもよい。また、これらの情報も同様に、通知すべき情報のみが選択されて、通知されるようにしてもよい。
また、以降では、上記のように、MN100がホームネットワークに接続していることを示す情報を接続中情報、ホームネットワークに接続していないことを示す情報を非接続中情報と呼び、さらにこれら2つの情報を総合して、MN100がホームネットワークに接続しているか否かを示す情報をホームネットワーク接続情報と呼ぶ。また、接続中情報、及び非接続中情報を含むバインディング情報のことを、ホームネットワーク接続情報と呼ぶこともある。
また、バインディング情報通知メッセージ生成部806は、接続ネットワーク判別部804から通知されたホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報通知メッセージを生成し、そのバインディング情報通知メッセージを送受信部801に渡して、送信するように指示する機能である。
なお、バインディング情報通知メッセージとしては、モバイルIPのバインディングアップデートメッセージを用いてもよいし、他のプロトコルで用いられているメッセージ、あるいは、新規に作成したメッセージを用いてもよく、後述の図9A又は図9Bに示すような情報を送信先へ通知することが可能であれば、どのようなフォーマットであっても構わない。MN100は、バインディング情報通知メッセージを使用して、送信先に対して、登録対象のHoAを特定するための情報と、そのHoAがホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレスであることを示す情報を通知する。また、MN100は、後述の図9C又は図9Dに示すような情報(非接続中情報を含む情報)を送信先へ通知してもよく、この場合も同様に、どのようなフォーマットのメッセージが用いられてもよい。
ホームネットワーク接続情報の送信は、接続中情報を通知する場合は、MN100が自身のホームネットワークに接続したときや、接続中であるときに送信されることが望ましく、一方、非接続中情報を通知する場合は、MN100が自身のホームネットワークに接続していないときに送信されることが望ましい。また、モバイルIPのバインディングアップデートと同じタイミングで送信されてもよい。なお、ホームネットワーク接続情報は、ホームネットワークに接続したときや接続中であるとき、及び非接続中に必ず送信しなければならないものとせずに、ユーザ又はオペレータの判断で任意に送信を行うことができるようにしてもよい。さらに、バインディング情報通知メッセージの送信先は、図7に示されているようなネットワークを構成するノード(HA1及び/又はCN150)に限定されるものではなく、MN100のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報を利用することができるノードであれば何でもよい。例えば、HAやCN150の代理としての機能を持つプロキシノードに対して送信されてもよく、MN100の情報を管理する機能を持つ管理ノードに対して送信されてもよい。
また、通知済みHoA情報保持部805の中に、同一インタフェースあるいは別のインタフェースに割り当てられている他のアドレスに関するCoA関連付け情報、及びホームネットワーク接続情報が保持されている場合や、これらの情報の通知が必要であると判断された場合には、それらの情報も上記のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報を通知するためのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。例えば、図7の構成におけるMN100の場合は、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースに関するホームネットワーク接続情報と、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースに関するバインディング情報とは、別々のバインディング情報通知メッセージで送信されてもよく、1つのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。
また、図10に示す構成のように、MN100が外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続している場合には、外部ネットワーク1及び/又は外部ネットワーク3に接続しているインタフェースに関するCoA関連付け情報と、ホームネットワーク接続情報としての非接続中情報とは、別々のバインディング情報通知メッセージで送信されてもよく、1つのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。
また、通知済みHoA情報保持部805は、接続ネットワーク判別部804から渡された、HAあるいはCN150に通知したバインディング情報を保持するための機能である。通知済みHoA情報保持部805では、MN100が自身のHAあるいはCN150へ送信した情報として、通常のモバイルIPのバインディングアップデートメッセージで送信されるHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報と同様に、ホームネットワークに接続していることを示す接続中情報、及びホームネットワークに接続していないことを示す非接続中情報も保持される。なお、通知済みHoA情報保持部805は、モバイルIPで規定されているバインディングアップデートリストとして実現されてもよく、別のデータ保持部として実現されてもよい。
また、以下では、図9A、図9B、図9C、図9Dを参照しながら、MN100の接続ネットワーク判別部804が、通知済みHoA情報保持部805、及びバインディング情報通知メッセージ生成部806に渡す情報(ホームネットワーク接続情報)について説明する。図9A及び図9Bには、本発明の第2の実施の形態におけるMN100の接続ネットワーク判別部804が、通知済みHoA情報保持部805、及びバインディング情報通知メッセージ生成部806に渡す接続中情報の第1及び第2の例が図示されている。
接続ネットワーク判別部804は、図9Aに示されているように、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースに割り当てられているHoA1に対して、そのHoA1を割り当てているホームネットワーク1に現在接続中であることを示す情報を付加する。なお、図9Bに示されているように、他のインタフェースに割り当てられているアドレス(CoA1)に関する情報もHoA1に関連付けるCoAとして、同時に付加されてもよい。
また、図9C及び図9Dには、本発明の第2の実施の形態におけるMN100の接続ネットワーク判別部804が、通知済みHoA情報保持部805、及びバインディング情報通知メッセージ生成部806に渡す非接続中情報の第1及び第2の例が図示されている。なお、この図9C及び図9Dに図示されている情報は、MN100が、図10に示すように、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続しており、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続している各インタフェースに、CoA1及びCoA3がそれぞれ割り当てられている状態を示している。
図10に示すように、MN100が、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続し、外部ネットワーク1からCoA1を割り当てられ、外部ネットワーク3からCoA3を割り当てられている場合、接続ネットワーク判別部804は、図9Cに示されているように、自身のHoA1に対して、そのHoA1を割り当てているホームネットワーク1に現在接続していないことを示す情報を付加する。なお、図9Dに示されているように、それぞれのインタフェースに割り当てられているアドレス(CoA1、CoA3)に関する情報もHoA1に関連付けるCoAとして、同時に付加されてもよい。
MN100は、バインディング情報通知メッセージ生成部806で生成されたバインディング情報通知メッセージをHA及び/又はCN150に送信することによって、HoA1がホームネットワークに接続中のインタフェースに割り当てられているアドレスであることと同時に、別のインタフェースに割り当てられているアドレスに関する情報とは独立した情報であることをHA及び/又はCN150に通知することが可能となる。また、MN100は、自身が外部ネットワークに接続しており、ホームネットワークに接続していないことを通知することが可能となる。すなわち、図9A〜図9Dに図示されているようなMN100によって把握、管理される情報が、バインディング情報通知メッセージによって、HA及び/又はCN150に通知されるようになる。
ホームネットワーク接続情報を運ぶバインディング情報通知メッセージとしては、例えば、図11に示すように、従来のモバイルIPのバインディングアップデートメッセージ(非特許文献2を参照)の拡張として、Reservedフィールドに新たなフラグ(Nフラグ)を追加し、そのフラグがセットされている場合は、本発明の第2の実施の形態におけるバインディングアップデートメッセージであり、メッセージに含まれるHoAがホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレスであることを示すようにすることができる。また、モバイルIPで規定されているモビリティヘッダを用いるメッセージとして、新たなモビリティヘッダタイプを割り当てた、新規モビリティメッセージを作成し、これをホームネットワーク接続情報としてもよい。
また、通知する情報に関しては、従来のモバイルIPに規定されている、HoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報を登録又は削除するために送信するバインディングアップデートメッセージに付加される各種フィールドの値、フラグ及びその組み合わせによって、本発明のバインディング情報通知メッセージであることを示し、さらに、そこに必要な情報を含めてもよい。
また、例えば、CoA関連付け情報を通知するバインディングアップデートメッセージの中の、登録するHoA及びCoAを指定する部分に、接続中情報のHoAを指定することで、ホームネットワークに接続していることを通信相手へ通知するようにしてもよい。また、CoA関連付け情報を削除するバインディングアップデートメッセージの中の、削除するHoA及びCoAを指定する部分に非接続中情報のHoAを指定することで、ホームネットワークに接続していないことを通信相手へ通知するようにしてもよい。モバイルIPでは、IPv6のデスティネーションオプションヘッダで運ばれるホームアドレスオプションを用いて、HAあるいはCN150へCoA関連付け情報を通知するが、このオプションを、ホームネットワーク接続情報を示すように拡張することも可能であり、また、別のオプションタイプを利用してホームネットワーク接続情報が運ばれるようにすることも可能である。
また、図12に示すように、バインディングアップデートメッセージに付加するモビリティオプション(Mobility Options)の1つとして新規オプション(New Option)を作成して、その中に必要な情報を含めて送信してもよい。また、図13に示すように、モビリティオプション(Mobility Options)とは別の新規オプション(New Option)を作成して、その中に必要な情報を含めて送信してもよい。
また、HA及び/又はCN150が複数のCoA関連付け情報を区別することが可能となるように、MN100がそれぞれの情報又はその情報を運ぶメッセージに対してIDを付加するような場合、そのIDを含むオプションの中にフラグを設けてもよい。
なお、バインディング情報通知メッセージに関しては、上記のようなモバイルIPのバインディングアップデートメッセージを拡張する方法に限定されるものではなく、例えば、マルチホームを扱うプロトコルのメッセージにこれらの情報を含めて送信してもよいし、これらの情報を運ぶための新規メッセージを作成して用いてもよい。また、本発明の第1の実施の形態で説明した、HoAを管理するHAの情報を含む複数HoA情報通知メッセージの中に、これらの情報を含めてもよい。
また、複数のCoA関連付け情報を、別々のバインディングアップデートメッセージで通信相手へ通知するMN100が、通信相手がそれぞれのバインディングアップデートメッセージを区別することが可能となるように、それぞれのメッセージにユニークなIDを付加するような場合でも、MN100は、ホームネットワーク接続情報を含むバインディングアップデートメッセージに対して、このようなユニークなIDを付加することが可能である。また、各バインディング情報にIDを付加し、それらを別々のバインディングアップデートメッセージで送信する場合や、同一のバインディングアップデートメッセージで複数のバインディング情報を送信する場合においても同様に、ホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報に対して、このようなIDを付加することが可能である。これにより、通信相手は、受信したメッセージに含まれているホームネットワーク接続情報の登録・置換・削除を、付加されているIDに応じて行うことが可能である。
また、MN100がCN150に対して、あて先アドレス選択に関するポリシーを通知する場合、CoA関連付け情報に対してだけでなく、接続中情報に対しても同様のポリシーを付加して送信するようにしてもよい。
また、通常のCoA関連付け情報を削除するためのバインディングアップデートメッセージ、又は、ホームネットワーク接続情報が含まれていることを示す情報が付加されたCoA関連付け情報を削除するためのバインディングアップデートメッセージを送信することで、このメッセージを受信した通信相手に対して、保持している削除対象エントリを修正あるいは置き換えて、新たなホームネットワーク接続情報を保持するよう指示してもよい。
なお、MN100自身がパケットを送信する際に、HA及び/CN150へ通知しているようなホームネットワーク接続情報を用いた送信元アドレス選択を行うことも可能である。また、MN100自身が保持している複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を用いる場合においても、その機能のためのアドレス選択にホームネットワーク接続情報を利用することが可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
次に、MN100の移動前と移動後の状態を考慮した場合のMN100の動作について説明する。
(移動前がCoA関連付け情報、移動後がホームネットワーク接続情報の場合)
ホームネットワークに接続したインタフェースがホームネットワークに接続する以前に取得していたアドレスについて、通知済みHoA情報保持部805の中に、そのアドレスとHoAとを関連付けたバインディング情報をHA及び/又はCN150へ登録したことを示すエントリが保持されている場合には、接続ネットワーク判別部804は、HoAに関連付けられた旧アドレスの情報を、ホームネットワーク接続情報に置き換えることを要求するバインディング情報通知メッセージを生成するよう、バインディング情報通知メッセージ生成部806に指示する。
この場合、バインディング情報通知メッセージ生成部806が生成するバインディング情報通知メッセージとしては、例えばモバイルIPのバインディングアップデートメッセージを用いた場合、図14に示すように、通知するホームネットワーク接続情報であるHoAを、モバイルIPで規定されているホームアドレスオプション(あるいは新規オプション)の中に入れ、一方、そのホームネットワーク接続情報の置き換え対象となるCoA関連付け情報を特定するための情報として、通常のモバイルIPのバインディングアップデートメッセージで用いられる代替用CoA(Alternate CoA:アルターネートケアオブアドレス)オプションにCoAを入れることが可能である。
また、図15に示すように、バインディング情報通知メッセージの送信元アドレスに指定されているアドレスを、接続中情報として通知するHoAであるとしてもよい。また、図16に示すように、代替用CoAオプションではなく、バインディング情報通知メッセージの送信元アドレスに指定されているアドレスを、置き換え対象のCoA関連付け情報に含まれるCoAであるとしてもよい。
なお、バインディング情報通知メッセージとしては、
・登録対象のHoAを特定するための情報
・そのHoAが、ホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているHoAであることを示すホームネットワーク接続情報
・そのHoAと置き換えるCoA関連付け情報を特定するための情報
などの情報を送信先に通知することが可能であれば、どのようなフォーマットであっても構わない。また、置き換えるCoA関連付け情報がない場合は、この情報を含める必要はない。さらに登録対象のHoAがホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているHoAであることを、通知するメッセージの種類によって識別できるようにしてもよい。
(移動前及び移動後の両方共、ホームネットワーク接続情報の場合)
また、ホームネットワークに接続したインタフェースがホームネットワークに接続する以前に取得していたアドレスについて、通知済みHoA情報保持部805の中に、ホームネットワーク接続情報として保持されている場合には、接続ネットワーク判別部804は、ホームネットワークに接続しているHoAとしてHA及び/又はCN150に通知されている旧アドレスの情報と、そのホームネットワーク接続情報と置き換えるアドレスを特定するための情報とを通知する。
この場合、バインディング情報通知メッセージ生成部806が生成するバインディング情報通知メッセージとしては、
・登録対象のHoAを特定するための情報
・そのHoAが、ホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているHoAであることを示すホームネットワーク接続情報
・そのHoAと置き換えるホームネットワーク接続情報を特定するための情報
などの情報を送信先に通知することが可能であれば、どのようなフォーマットであっても構わない。また、置き換えるホームネットワーク接続情報がない場合は、この情報を含める必要はない。さらに登録対象のHoAがホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているHoAであることを、通知するメッセージの種類によって識別できるようにしてもよい。
(移動前がホームネットワーク接続情報、移動後がCoA関連付け情報の場合)
また、外部ネットワークに接続したインタフェースが外部ネットワークに接続する以前に取得していたアドレスについて、通知済みHoA情報保持部805の中に、ホームネットワーク接続情報として保持されている場合には、接続ネットワーク判別部804は、ホームネットワークに接続しているHoAとして自身のHA及び/又はCN150に通知されている旧アドレスの情報を、CoAをHoAに関連付けたCoA関連付け情報に置き換えることを要求するバインディング情報通知メッセージを生成するよう、バインディング情報通知メッセージ生成部806に指示する。
この場合、バインディング情報通知メッセージ生成部806が生成するバインディング情報通知メッセージとしては、
・登録対象のCoAを特定するための情報
・CoAを関連付けるHoAを特定するための情報
・そのCoAを含むバインディング情報と置き換えるホームネットワーク接続情報を特定するための情報
などの情報を送信先に通知することが可能であれば、どのようなフォーマットであっても構わない。また、置き換えるホームネットワーク接続情報がない場合は、この情報を含める必要はない。さらに登録対象のCoAがホームネットワーク接続情報と置き換えるCoAであることを、通知するメッセージの種類によって識別できるようにしてもよい。
以上、説明したように、図8に図示されているMN100は、バインディング情報通知メッセージによって、インタフェースに割り当てられているアドレスが、接続しているホームネットワークから割り当てられているHoAであることを自身のHA及び/又はCN150などの通信ノードに通知することが可能である。この通知によって登録される情報は、通常のCoA関連付け情報(HoAとCoAの関連)とは独立して存在し得るものであるため、MN100は自身のHA及び/又はCN150に対して、HoAあてのパケットと、CoAあてにカプセル化されたパケットの両方を受信することができる旨を通知することが可能となる。
また、MN100は、自身が外部ネットワークに接続しており、ホームネットワークに接続していない旨を通知することも可能である。この場合、MN100はHA1及び/又はCN150に対して、そのHoAあてのパケットはすべてHA1を経由してMN100へ届けられる旨を通知することが可能となる。これにより、HA1及び/又はCN150は、MN100のCoA関連付け情報が登録されていなくても、MN100がホームネットワークに接続していないことを知ることが可能となる。
また、MN100は、ホームネットワーク接続情報として、ホームネットワークに接続中・非接続中であることだけではなく、HoAを管理しているHAに何らかの障害が発生したときや、その他の任意の理由のためにHA経由で通信を行いたくないときなどに、HA経由で通信を行わないよう要求する情報(HA不使用情報)をホームネットワーク接続情報の1つとして通知するようにしてもよい。この通知を受信したノードは、あて先アドレスとしてHoAではなく、モバイルIPの経路最適化を用いてCoAあてに送信することを選択することが望ましい。
なお、MN100が、複数のHoA(例えば、HoA1、HoA2)を保持している場合に、HoA1をHoA2に関連付けるアドレス(CoA)として使用する場合においても、そのアドレスを、ホームネットワーク接続情報(接続中情報、非接続中情報)やHA不使用情報に該当するHoAとして、HA及び/又はCN150などの通信ノードに通知してもよい。このとき、登録されているCoAの部分が、接続中情報としてのHoAである場合には、HA及び/又はCN150は、登録されているMN100のCoAがホームネットワークに接続しているインタフェース上のHoAである旨を把握することができ、さらにそのCoAをあて先として送信することで、パケットを直接MN100に届けることが可能である旨を把握することができる。また、CoAの部分が、非接続中情報としてのHoAである場合には、HA及び/又はCN150は、登録されているMN100のCoAが、ホームネットワークに接続していないHoAである旨を把握することができ、さらにそのCoAをあて先として送信した場合、パケットはHA経由でMN100に届けられる旨を把握することができる。
また、MN100が、あるHoAを別のHoAのCoAとして関連付けて使用する場合、バインディング情報通知メッセージ(バインディングアップデートメッセージ)の中で、明示的にCoAがHoAであることを示す情報を付加することで、HA及び/又はCN150は、そのCoA関連付け情報を利用して送信したパケットは、MN100のHoAあてに送信されることを認識することができる。さらに、CoAとしてのHoAに対して本発明のホームネットワーク接続情報を付加した場合、HA及び/又はCN150は、このCoAあてに送信したパケットがMN100に直接届けられるか、HA経由で届けられるかを把握することが可能となる。なお、本発明のホームネットワーク接続情報が付加されていない場合は、HA及び/又はCN150は、このCoAあてに送信したパケットがMN100に直接届けられるか、CoAとしてのHoAを管理するHAを経由して届けられるかを判別することはできない。
例えば、HAは、CoAがHoAであることを示す情報が付加されたCoA関連付け情報を利用して生成したMN100あてのカプセル化パケットは、MN100のHoAあてに送信されることは認識できるものの、MN100に直接届くか、別のHA経由で届くかのどちらであるか判別できないが、例えば、本発明のホームネットワーク接続情報として非接続中情報が付加されている場合には、HAは、カプセル化パケットが少なくとも1つの他のHAを再度経由する旨を認識することができる。一方、CN150は、CoAがHoAであることを示す情報が付加されたCoA関連付け情報を利用し、ルーティングヘッダを用いて生成したMN100あてのパケットは、上記HAの場合と同様に、MN100のHoAあてに送信されることは認識できるものの、MN100に直接届くか、そのHoAを管理するHA経由で届くかのどちらかであるか判別できないが、本発明のホームネットワーク接続情報として接続中情報が付加されている場合には、CN150は、送信したパケットがホームネットワークに接続しているMN100に直接届けられる旨を認識することができる。これにより、HA及び/又はCN150は、このような認識に基づいてアドレス選択を行うことが可能となる。また、CoAとしてのHoAに非接続中情報が付加されている場合には、HA及び/又はCN150は、そのCoAとして示されているHoAに関連付けられているCoAが存在する可能性があることを認識し、MN100に対して更なるCoA関連付け情報を要求する根拠とすることができる。
次に、図17を参照しながら、本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成について説明する。図17は、本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。図17に示すHAは、送受信部1701、HoAあてパケット代理受信部1702、バインディング情報通知メッセージ処理部1703、バインディング情報保持部1704、転送パケット生成部1705、あて先アドレス選択部1706を有している。また、図17では、HA内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
送受信部1701は、自身のネットワーク(ホームネットワーク)と接続し、ホームネットワーク内の任意のノード、及びISPを介して、他のネットワークに接続している任意のノードとの通信を行うための機能である。
また、HoAあてパケット代理受信部1702は、MN100のHoAあてのパケットを代理受信するための機能である。HoAあてパケット代理受信部1702は、MN100のHoAあてのパケットを受信した場合、そのパケットを転送パケット生成部1705へ渡し、MNあてに転送するように指示する。
また、バインディング情報通知メッセージ処理部1703は、MN100から受信したバインディング情報通知メッセージに関する処理を行う機能である。バインディング情報通知メッセージ処理部1703は、例えば、図11に図示されているようなバインディングアップデートメッセージに含まれるホームネットワーク接続情報をバインディング情報保持部1704に格納するように指示する。
バインディング情報通知メッセージの中に、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報と、置き換えるべき情報として、例えばMN100がホームネットワークに接続する以前に取得していた旧アドレスに関する情報が含まれている場合には、バインディング情報通知メッセージ処理部1703は、バインディング情報保持部1704に対して、旧アドレスに関する情報を、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報で置き換えるよう、バインディング情報保持部1704へ指示する。
また、バインディング情報保持部1704は、バインディング情報通知メッセージ処理部1703から指示を受けて、MN100から受信したバインディング情報通知メッセージに含まれるホームネットワーク接続情報、あるいはCoA関連付け情報を格納するための機能である。バインディング情報保持部1704では、MN100ごとに、上述の図9A〜図9Dに示す情報と同様の内容を示す情報が保持される。なお、バインディング情報保持部1704は、モバイルIPで規定されているバインディングキャッシュとして実現されてもよく、別のデータ保持部として実現されてもよい。
また、図9Bに図示されているように、ホームネットワーク接続情報と共に、他のインタフェースに割り当てられているアドレスに関するCoA関連付け情報が含まれている場合でも、バインディング情報保持部1704は、ホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報の両方の情報を保持する。なお、ホームネットワークに接続しているHoAであることを示す情報を保持する方法としては、上記のように、別のエントリを作成する方法に限定されるものではなく、例えば、通常のHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報のエントリの中に、ホームネットワークに接続していることを示す新たな情報(フラグなど)を付加し、そのエントリに含まれるHoAは、外部ネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられたCoAと関連付けられているだけではなく、ホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレスでもあることを示すようにしてもよい。
また、CoA関連付け情報が含まれていないエントリを作成し、それにホームネットワーク接続情報だけを付加することで、そのエントリに含まれるHoAは、関連付けられているCoAはないが、ホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレスであることを示すようにしてもよい。また、ホームネットワーク接続情報のみが保持されたエントリと、CoA関連付け情報が保持されたエントリとを別々に保持し、HoAやIDなどのユニークな情報によって、それらの複数のエントリが特定のMN100に属していることを知ることができるようにしてもよい。
また、転送パケット生成部1705は、HoAあてパケット代理受信部1702から渡されたMN100のHoAあてのパケットをMN100あてに転送するための手段である。転送パケットを生成する際に、転送パケット生成部1705は、あて先アドレス選択部1706に対して、転送パケットのあて先アドレスに指定するアドレスを選択するように指示を行い、あて先アドレス選択部1706によって選択されたアドレスがHoAであれば、代理受信したパケットをそのまま送受信部1701に渡し、CoAであれば、そのアドレスをあて先とする外部ヘッダでカプセル化したパケットを生成し、そのパケットを送受信部1701に渡して、送信するように指示を行う。
また、あて先アドレス選択部1706は、転送パケット生成部1705の指示を受け、転送パケットのあて先アドレスに設定するべき最適なアドレスを選択する機能である。あて先アドレス選択部1706は、最適なアドレスを選択する際に、バインディング情報保持部1704に格納されている情報(例えば、図9Bに図示されている情報)を参照する。このとき、通常のHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報や、ホームネットワーク接続情報が含まれている場合には、あて先アドレス選択部1706は、それらの情報の中のいずれかを選択する。また、あて先アドレス選択部1706がホームネットワーク接続情報としての接続中情報を選択した場合には、経路最適化せずにHoA1をあて先アドレスに設定したパケットを送信することで、カプセル化するなどの余分な処理を実行する必要がなくなり、MN100に直接パケットを送信することができる。また、HoAとCoAのバインディング情報を選択した場合には、あて先アドレスをCoA1としてカプセル化して送信することで、通信を継続することが可能となる。
なお、あて先アドレス選択部1706は、MN100から通知された複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を利用している場合は、その機能のためのアドレス選択部としての役割を担うことも可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
また、図示はしないが、本発明のHA(例えば、図17に図示されているHA)は、MN100から、フラグなどのホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報通知メッセージを受信した後、その応答メッセージの中に、MN100からのホームネットワーク接続情報通知の受信結果を示す情報を含めて送信するようにしてもよい。この場合、その応答メッセージを受信するMN100は、その情報を解釈する機能を保持している必要がある。
また、同じく図示はしないが、本発明のHA(例えば、図17に図示されているHA)は、自身が送信するルータアドバタイズメントメッセージの中に、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応していることを示すためのフラグを設けてもよい。この場合、そのメッセージを受信するMN100は、そのフラグを解釈する機能を保持している必要がある。メッセージにフラグがセットされている場合には、MN100は、そのホームネットワーク上のHAに対して、ホームネットワーク接続情報に関する情報を通知することが可能であると判断する。一方、メッセージにフラグがセットされていない場合には、MN100は、そのホームネットワーク上のHAに対して、ホームネットワーク接続情報に関する情報を通知することができないと判断する。
なお、HAがホームネットワーク接続情報に関する機能に対応していることを示すための情報を表す手段としては、DHCPv6などの動的なメッセージや、オペレータやユーザによる静的な設定手段を用いてもよい。また、モバイルIPv6に規定されているDHAADのRequest(リクエスト)メッセージの中に新たなフラグを設け、そのフラグがセットされているRequestメッセージは、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAのリストを要求していることを示すようにすることも可能である。また、そのReply(リプライ)メッセージの中にも新たなフラグを設けることで、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAのリストが含まれているメッセージであることを示すようにすることも可能である。
また、モバイルIPv6で規定されているホームエージェントインフォメーションオプションの中に新たなフラグを設け、そのフラグがセットされている場合は、そのオプションが示すHAが、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAであることを示すようにしてもよい。
以上のように、図17に図示されているHAは、MN100のバインディング情報を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスがCoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となる。
この結果、図17に図示されているHAは、MN100あてのパケットを転送する際のあて先アドレス選択において、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信することを優先して選択することが可能となる。例えば、HoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、そのHoAに関連付けられているCoAを選択し、さらにHoAあてのパケットを代理受信して、このHoAをあて先アドレスとするパケットを、そのHoAに関連付けられているCoAあてにカプセル化して送信することで、通信を素早く回復させることが可能となる。また、その逆の場合も同様である。その場合、CoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、ホームネットワーク接続情報を参照することで、そのHoAに関するバインディング情報の中から、ホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信するためのアドレスを選択することが可能となる。これにより、通常であれば、通信の切断時にMN100が送信するバインディングアップデートメッセージを待つ必要があるが、本発明の第2の実施の形態で述べられている方法を用いることで、ホームネットワークに接続しているHoAの情報と、CoAと関連付けられているHoAの情報を同時に保持できるため、瞬時にあて先を切り替えることができ、パケットロスを最小限に抑えることができるという効果を得ることができる。
また、HAは、MN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、HoAを使用した場合でも、CoAを使って経路最適化した場合と同様に、MN100に直接パケットが届けられる旨を把握することが可能となる。特に、HAがMN100の複数のCoA関連付け情報を保持しているときに、MN100から接続中情報を登録するための通知を受信した場合、新規に作成されたエントリ又は置き換えられたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、HAは、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームネットワークに接続している旨を把握することが可能となる。また、HAが、MN100あての転送パケットのあて先アドレス選択に関して、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてへ転送することを優先して選択するポリシーを持たせることも可能である。本発明のホームネットワーク接続情報がバインディング情報のエントリに付加されていることによって、HAは上記ポリシーに従ったあて先アドレス選択を実行することができる。
次に、図18を参照しながら、本発明の第2の実施の形態におけるCN150の構成について説明する。図18は、本発明の第2の実施の形態におけるCNの構成の一例を示すブロック図である。図18に示すCN150は、送受信部1801、バインディング情報通知メッセージ処理部1802、バインディング情報保持部1803、受信パケット処理部1804、送信パケット生成部1805、あて先アドレス選択部1806を有している。また、図18では、CN150内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。なお、送受信部1801、バインディング情報通知メッセージ処理部1802、バインディング情報保持部1803は、図17に図示されているHAが有する送受信部1701、バインディング情報通知メッセージ処理部1703、バインディング情報保持部1704と同一であるため、説明を省略する。
送信パケット生成部1805は、通信相手へ送信するべきパケットを生成し、さらにあて先アドレス選択部1806に対して、バインディング情報保持部1803が保持しているバインディング情報を考慮したアドレス選択を行うよう指示し、あて先アドレス選択部1806によって選択されたアドレスに基づいて、パケットに係る処理(パケットの変換処理など)を行う。選択されたアドレスがCoAである場合は、MN100あてのパケットをモバイルIPの経路最適化を利用して送信するため、モバイルIPで規定されている方法で、パケットの変換を行い、送受信部1801へ渡す。一方、選択されたアドレスがHoAである場合、パケットを変換せずにHoAあてのパケットをそのまま送受信部1801へ渡す。
また、受信パケット処理部1804は、MN100から受信したパケットの処理を行う。受信したパケットがモバイルIPの経路最適化のために変換されたパケットである場合は、その変換されたパケットを元のパケットに復元するために、HoAに関する情報がバインディング情報保持部1803に保持されているかどうかを確認する。そのHoAに関するCoA関連付け情報が保持されている場合は、MN100から受信したパケットは、モバイルIPの経路最適化を利用して送信されたものであると認識する。
また、受信したパケットが通常のパケットである場合でも、受信パケット処理部1804は、そのパケットの送信元アドレスに設定されているアドレスに関する情報がバインディング情報保持部1803に保持されているかどうかを確認することもできる。その結果、バインディング情報保持部1803にそのアドレスに関するホームネットワーク接続情報が保持されていた場合は、そのアドレスがMN100のHoAであり、さらに、そのパケットは、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースから送信されたパケットであることを認識することができる。
また、上述のHAと同様に、CN150は、バインディング情報保持部1803内にあらかじめ所定の通信相手のエントリを保持している状態で、この所定の通信相手から、ホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報の置き換えを要求するバインディング情報通知メッセージ(置き換え対象を指定する情報を含む)を受信した場合には、バインディング情報通知メッセージ処理部1802が、バインディング情報保持部1803に対して、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報で置き換えるよう、バインディング情報保持部1803に指示を行う。
また、あて先アドレス選択部1806は、送信パケット生成部1805の指示を受け、送信パケット生成部1805が生成したパケットの送信先アドレスの選択を行う。送信パケット生成部1805が生成したパケットのあて先アドレスに、MN100のHoAがセットされていた場合、あて先アドレス選択部1806は、そのHoAに関するバインディング情報が格納されているエントリを検索し、そのエントリの中に保持されている、CoA関連付け情報あるいはホームネットワーク接続情報を用いて、あて先アドレスを選択する。バインディング情報保持部1803の中に、MN100のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報の両方が保持されている場合には、あて先アドレス選択部1806は、MN100がホームネットワークに接続しており、かつそのHoAに関連付けられているCoAも保持していることを認識することができる。このため、CoAが選択された場合には、モバイルIPの経路最適化によって、直接CoAあてにパケットを届けることが可能となり、HoAが選択された場合には、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースに直接パケットを届けることが可能となる。
なお、あて先アドレス選択部1806は、MN100から通知された複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を利用している場合は、その機能のためのアドレス選択部としての役割を担うことも可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
また、CoA関連付け情報のみが保持されている場合、あて先アドレス選択部1806は、MN100が外部ネットワークに接続しており、そこで取得したアドレスをCoAとして使用することが可能であると認識することができる。さらに、ホームネットワーク接続情報のみが保持されている場合は、あて先アドレス選択部1806は、MN100がホームネットワークに接続しており、ホームアドレスを用いた直接通信が可能であると認識することができる。また、ホームネットワーク接続情報とCoA関連付け情報のどちらも保持されていない場合は、HoAあてに送信することを選択する。この場合、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは外部ネットワークに接続中でCoA関連付け情報を登録していないのか、どちらの場合を表しているのかの判別ができていない状態でのパケット送信となる。このような場合には、CN150は、どちらの場合を表しているのかを明確にするため、例えば、通信相手に対して、バインディング情報通知メッセージの送信要求を行うことも可能である。また、CN150が、MN100から特定のHA経由で通信を行わないよう要求する情報(上述のHA不使用情報)を受けた場合には、例えば、このHA不使用情報を、対応するCoA関連付け情報と関連付けてバインディング情報保持部1803に保持し、あて先アドレス選択部1806は、HA不使用情報が存在するエントリに関しては、CoAの選択を行うようにすることも可能である。
以上のように、図18に図示されているCN150は、MN100のバインディング情報を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスがCoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となる。
この結果、CN150は、MN100あてのパケットを送信する際のあて先アドレス選択において、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信することを優先して選択することが可能となる。また、MN100の接続中情報及びCoA関連付け情報の両方が登録されている場合、CN150は、例えば、MN100のHoAを用いたMN100との間の通信が切断した際などに、あて先アドレスとしてそのHoAに関連付けられているCoAを選択し、さらにモバイルIPの経路最適化を利用した通信に切り替えることで、通信を素早く回復させることが可能となる。また、その逆の場合も同様である。この場合、CoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、ホームネットワーク接続情報を参照することで、そのHoAに関するバインディング情報の中から、ホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信するためのアドレスを選択することが可能となる。これにより、通常であれば、通信の切断時にMN100が送信するバインディングアップデートメッセージを待つ必要があるが、本発明の第2の実施の形態で述べられている方法を用いることで、ホームネットワークに接続しているHoAの情報と、CoAと関連付けられているHoAの情報とを同時に保持できるため、瞬時にあて先を切り替えることができ、パケットロスを最小限に抑えることができるという効果を得ることができる。
また、CN150は、MN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、HoAを使用した場合でも、CoAを使って経路最適化した場合と同様に、MN100に直接パケットが届けられる旨を把握することが可能となる。特に、CN150がMN100の複数のCoA関連付け情報を保持しているときに、MN100から接続中情報を登録するための通知を受信した場合には、新規に作成されたエントリ又は置き換えられたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、CN150は、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームネットワークに接続している旨を把握することが可能となる。
さらに、MN100から非接続中情報を登録するための通知を受信した場合でも、接続中情報の場合と同様に、登録されたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、CN150は、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームネットワークに接続していない旨を把握することが可能となる。また、ホームネットワーク接続情報のみが登録されている状態でも、CN150は、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは外部ネットワークに接続しているのかの区別をすることが可能となる。
また、登録されているMN100のCoA関連付け情報、及びホームネットワーク接続情報に関して、あて先アドレス選択のためのポリシーなどが付加されている場合には、ホームネットワーク接続情報に関しても、他のCoA関連付け情報のポリシーと合わせて、参照、比較を行うことで、ポリシーに基づいたアドレス選択を行うことが可能となる。なお、MN100のHAが、MN100の通信相手となっている場合も、上記のCN150がMN100の通信相手となっている場合と同様の効果を得ることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態における具体的な動作について簡単に説明する。例えば図7に示されているように、MN100がホームネットワーク1及び外部ネットワーク1の両方に接続しているときに、CN150と通信を行う場合を想定する。このとき、上述のように、MN100からHA1に対して、バインディング情報通知メッセージによって図9Bに図示されているような情報が通知されることになるが、HA1は、この情報を取得することによって、CN150からMN100のHoAあてに送信されたパケットを代理受信した際に、外部ネットワーク1に接続されたインタフェースあてにだけでなく、MN100のホームネットワーク1に接続されたインタフェースあてに対しても送信することが可能となる。
また、MN100がCN150に対して、バインディング情報通知メッセージによって図9Bに図示されているような情報を通知した場合、CN150はMN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、MN100のHoA1及びCoA1のどちらかを選択することが可能である。HoAが選択された場合には、パケットは、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースに直接届けられるようになる。また、CoA1が選択された場合には、パケットは、モバイルIPの経路最適化を利用してCoA1へ直接届けられるようになる。
以上、説明したように、図17に図示されているHA、及び図18に図示されているCN150は、MN100のバインディング情報(例えば図9A〜図9Dに例示されている情報)を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスがCoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となり、これらの情報を参照することで、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは接続していないのかを知ることが可能となる。また、非接続中情報が登録されている場合には、HA及び/又はCN150は、MN100が更なるCoA関連付け情報を生成・通知できる旨を認識することができるため、その情報をMN100に対して要求する場合の根拠とすることができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態におけるネットワークの構成について説明する。本発明の第3の実施の形態においても、図7に示す本発明の第2の実施の形態におけるネットワーク構成を用いて説明を行う。なお、図7に示す通信システムの構成は一例であり、本発明は、図7に示す構成に限定されるものではない。
図7には、3つのネットワーク(MN100のホームネットワーク1、外部ネットワーク1、外部ネットワーク2)、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースと、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースの2つのインタフェースを保持しているMN100、外部ネットワーク2に接続しているCN150が図示されている。また、各ネットワークはインターネット110を介して接続されている。さらに、ホームネットワーク1には、MN100のホームエージェントであるHA1が存在する。
図7に図示されているMN100は、複数のインタフェースを有しており、複数の異なるネットワークに同時に接続できるように構成されている。MN100の2つのインタフェースはそれぞれホームネットワーク1と外部ネットワーク1に接続している。MN100は、ホームネットワーク1で有効なHoAが割り当てられており、以下では、このアドレスをHoA1と表す。一方、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースには、外部ネットワーク1で有効なアドレスが割り当てられており、このアドレスがCoAとして扱われる。以下では、このアドレスをCoA1と表す。なお、第3の実施の形態におけるMN100が保持するインタフェースの数は2つに限定されるものではなく、1つであってもよいし複数であってもよい。また、MN100に割り当てられているホームネットワーク、外部ネットワーク、及びホームエージェントの数に関しても、図7の構成に限定されるものではなく、1つであってもよいし複数であってもよい。
なお、図7では、MN100が接続しているネットワークの一方がMN100にとってのホームネットワークであり、もう一方がMN100にとっての外部ネットワークである場合を図示しているが、一般的にMN100が接続しているネットワークが、ホームネットワークであるか、又は外部ネットワークであるかは、当該MN100がそのネットワークをどちらとして認識するかの判断によるものである。例えば、接続先ネットワークが当該MN100にとってどちらのネットワークとして構成されているかに基づいて判断する方法や、当該MN100自身が接続先ネットワークをどちらとして構成するべきかを見て判断する方法、さらには両方の判断を組み合わせて使用する方法などが考えられる。前者の判断方法の場合、MN100によるネットワークの認識は、動的あるいは静的に割り当てられたホームネットワークに関する情報に依存するが、後者の判断方法の場合は、MN100自身が考える構成に依存すると言える。図7におけるホームネットワーク及び外部ネットワークは、MN100が認識している構成として図示されている。
以下、図7に図示されているネットワーク構成において、MN100が2つのインタフェースを用いて、ホームネットワーク1と外部ネットワーク1に同時に接続している際に、両方のインタフェースを利用してCN150と通信を行う場合を想定して、本発明の第3の実施の形態の説明を行う。
まず、本発明の第3の実施の形態におけるMN100の構成について説明する。図19は、本発明の第3の実施の形態におけるMN100の構成の一例を示すブロック図である。図19に示すMN100は、送受信部1901、IPアドレス取得部1902、割り当てモビリティ関連情報保持部1903、接続ネットワーク判別部1904、通知済みHoA情報保持部1905、バインディング情報通知メッセージ生成部1906を有している。なお、図19では、MN100内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。なお、送受信部1901、割り当てモビリティ関連情報保持部1903は、図2における送受信部201、割り当てモビリティ関連情報保持部203と同一であるため説明を省略する。
IPアドレス取得部1902は、自身が接続するネットワーク上で有効なIPアドレスを得るために、アドレス自動設定(Stateless Address Autoconfiguration)、やDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、手動設定などの手法を用いて、IPアドレスを生成又は取得するための機能である。また、DHCPとは異なる方法で、オペレータ側から動的にアドレスを割り当てられる場合なども考えられる。
IPアドレス取得部1902は、接続ネットワーク判別部1904に対して、接続しているネットワークがホームネットワークか、あるいは外部ネットワークかの判別を行うよう指示する。接続ネットワーク判別部1904による判別結果が、ホームネットワークに接続していることを示すものである場合、IPアドレス取得部1902は、そのホームネットワーク上で有効な自身のホームアドレスとは異なるアドレスを生成・取得し、インタフェースへ割り当てる。一方、判別結果が外部ネットワークに接続していることを示すものである場合は、その外部ネットワーク上で有効なアドレスを生成・取得し、インタフェースへ割り当てる。なお、判別結果が判明する前に上記アドレスを生成しておいてもよい。
例えば、アドレス自動設定を用いた場合、IPアドレス取得部1902は、接続ネットワーク上で広告されているプレフィックスを接続ネットワーク判別部1904へ渡し、そのプレフィックスを基に接続ネットワークの判別を行うように指示する。接続ネットワーク判別部1904による判別結果が、ホームネットワークに接続していることを示すものである場合は、IPアドレス取得部1902は、先に取得したプレフィックスを用いてアドレスの自動生成を行い、インタフェースに割り当てる。ただし、このときに生成するアドレスは、接続しているホームネットワーク上で有効なホームアドレスと異なるアドレスである必要がある。一方、判別結果が外部ネットワークに接続していることを示すものである場合は、IPアドレス取得部1902は、先に取得したプレフィックスを用いてアドレスの自動生成を行う。このような方法を用いてIPアドレス取得部1902によって取得されたIPアドレスは、送受信部1901が保持する自身の通信インタフェースに対応付けて割り当てられる。なお、接続先のネットワークのプレフィックス情報の取得や、アドレスの生成・取得方法に関しては、上記の方法に限定されるものではない。
接続ネットワーク判別部1904は、自身がどのネットワークに接続しているかを判断する機能である。例えば、IPアドレス取得部1902がアドレスの自動設定を用いている場合、接続ネットワーク判別部1904は、割り当てモビリティ関連情報保持部1903から自身のホームネットワークのプレフィックスを取得し、IPアドレス取得部1902から通知された、接続したネットワーク上のプレフィックスとの比較を行う。両者が一致する場合は、ホームネットワークに接続していると判断し、一致しない場合は外部ネットワークに接続していると判断する。そして、その判断結果(接続先のネットワークがホームネットワークであるか否かを示すホームネットワーク接続情報)をIPアドレス取得部1902へ渡す。ここで述べた判断方法は、MN100に割り当てられているホームネットワークに関する情報に従って行われる方法であるが、別の方法として、MN100自身がどちらのネットワークとして構成するべきかを考慮して判断する方法を用いることもできる。なお、接続ネットワークを判別する方法は、上記のような方法に限定されるものではなく、接続しているネットワークがどちらのネットワークであるか、さらには接続ネットワークが変わったことを検出できる任意の方法を用いることが可能である。
さらに、接続ネットワーク判別部1904は、MN100のインタフェースの接続ネットワークがホームネットワークであるか外部ネットワークであるかを判別した結果を、ホームネットワーク接続情報として、通知済みHoA情報保持部1905に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡し、それらの情報をHA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
ここで、第3の実施の形態におけるホームネットワーク接続情報について説明する。第3の実施の形態におけるMN100の接続ネットワーク判別部1904は、あるインタフェースの接続ネットワークがホームネットワークである場合に、IPアドレス取得部1902が生成・取得し、そのインタフェースに割り当てたアドレス(以降、ホームCoAと呼ぶ)を、ホームネットワークに接続していることを示すホームネットワーク接続情報(接続中情報)を通知するための情報として使用する。そのため、接続ネットワーク判別部1904は、接続ネットワークがホームネットワークであると判別した場合、IPアドレス取得部1902が生成・取得し、インタフェースに割り当てたホームCoAと、そのホームネットワーク上で有効な自身のHoAを、通知済みHoA情報保持部1905に渡し、その関連付け情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡し、それらの情報(ホームネットワーク接続情報)をHA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
ここで、バインディング情報通知メッセージとしてモバイルIPのバインディングアップデートメッセージを用いた場合について説明する。ホームネットワーク接続情報としてのホームCoAを通知するためのバインディングアップデートメッセージの生成方法に関しては、外部ネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられている通常のCoA(以降、外部CoAと呼ぶ)を通知するときのバインディングアップデートと同じ方法を用いることができる。つまり、バインディングアップデートメッセージの中のCoA関連付け情報として外部CoAを設定する部分に、ホームCoAを設定することで、ホームネットワーク接続情報を通知するためのバインディング情報通知メッセージとして使用することができる。図20は、代替用CoA(Alternate CoA:アルターネートケアオブアドレス)オプションを用いてホームCoAを設定した場合のバインディングアップデートメッセージを図示したものである。この生成方法の場合、後述するように、第3の実施の形態におけるHA及び/又はCN150は、バインディングアップデートメッセージに含まれているCoA関連付け情報が、外部CoAであるか、それともホームCoAであるかを区別するための手段を備えている必要がある。
また、この方法で生成したバインディングアップデートメッセージに対し、ホームネットワークに接続していること、さらには、含まれているCoA関連付け情報がホームCoAであることを明示的に示す情報(以降、ホームCoA含有情報)を付加することも可能である。この場合、例えば図21に図示するように、CoA関連付け情報を設定する部分(代替用CoAオプションなど)にフラグ(以降、ホームCoAフラグと呼ぶ)を設け、ホームCoAを設定する場合にはフラグをセットすることで、受信側のノードに対してホームCoAが含まれていることを明示的に通知することが可能となる。この生成方法の場合も同様に、第3の実施の形態におけるHA及び/又はCN150は、バインディングアップデートメッセージの中のホームCoAフラグを処理する手段を備えている必要がある。なお、ホームCoAフラグを設ける部分としては、代替用CoAオプションだけでなく、図22のようにホームアドレスオプションや、図23のようにバインディングアップデートメッセージのReservedフィールドなどに設けてもよい。また、フラグの代わりに、図21〜図24のようにフィールド(ホームCoAフラグ又はホームCoAフィールド)を設け、そこにホームCoAを示す値を設定する方法を用いてもよい。
また、HA及び/又はCN150が複数のCoA関連付け情報を区別することが可能となるように、MN100がそれぞれの情報又はその情報を運ぶメッセージに対してIDを付加するような場合、そのIDを含むオプションの中にホームCoAフラグを設けてもよい。この場合、そのオプションは、通常のCoAを登録する際に用いられるだけでなく、ホームCoAを登録する際にも用いられる必要がある。
また、代替用CoAオプションではなく、ホームCoAを設定するための新たなオプションを作成し、それをバインディングアップデートメッセージに含めてもよいし、代替用CoAオプションと異なるオプションタイプを割り当てたオプションを用いてもよい。なお、CN150に対するバインディング情報通知メッセージには、ホームネットワーク接続情報を通知するための情報として、ホームCoAを必ずしも通知する必要はなく、上記ホームCoA含有情報だけをホームネットワーク接続情報として通知してもよい。HAにホームCoA及び/又は外部CoAが登録されている場合、CN150がHoAあてに送信したパケットは、HAによって代理受信され、ホームCoA、あるいは他の外部CoAあてに転送されるからである。代替用CoAオプション内のホームCoAフラグを用いてホームネットワーク接続情報を通知する場合、CoA関連付け情報を指定する部分の値は、含まれている値がホームCoAではないことが分かれば、任意の値で構わない。例えば、HoAそのものを指定してもよいし、別の値を指定してもよい。この場合は、上記ホームCoA含有情報を、ホームCoAが含まれていることを示す情報に限定するのではなく、単にホームネットワークに接続していることを示す情報として用いることもできることを示しており、さらには、ホームCoA含有情報をホームネットワーク接続情報に読み替えることもできることを示している。
また、MN100は、上記のような個々の代替用CoAオプションやIDを含むオプション、又は新たなオプションなどにホームCoA含有情報を含めるとともに、上記のバインディングアップデートメッセージのReservedフィールド内のフラグを同時に用いてもよい。この場合、このバインディングアップデートメッセージを受信したHAは、オプションをチェックする以前に、MN100がホームネットワーク接続情報の登録を要求していること、あるいはホームネットワーク接続情報の登録に対応していることを知ることができる。
また、代替用CoAオプションを用いずに、バインディングアップデートメッセージの送信元アドレスとして設定されているアドレスをHoAに関連付けるCoAとして使用する場合、上記のように代替用CoAオプションにホームCoAを設定するのではなく、送信元アドレスにホームCoAを設定してもよい。ホームCoA含有情報を付加する場合は、代替用CoAオプション以外の部分に設けることが望ましいが、代替用CoAオプション内のホームCoA含有情報を利用する場合は、オプション内のCoA関連付け情報を設定する部分には、代替用CoAオプション内のCoA関連付け情報を指定する部分の値をホームCoAとして使用しないことが分かる値を含めればよい。
一方、接続ネットワーク判別部1904が、MN100のインタフェースの接続ネットワークが外部ネットワークであると判別した場合、その外部ネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレス(外部CoA)と、その外部CoAを関連付けるHoAを、通知済みHoA情報保持部1905に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡し、それらの情報(外部CoAに関するCoA関連付け情報)をHA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
なお、接続ネットワーク判別部1904は、MN100のインタフェースの接続ネットワークが外部ネットワークであると判別した場合、接続先のネットワークがホームネットワークではないことを示す情報(非接続中情報)を、通知済みHoA情報保持部1905に渡し、その情報を保持するように指示するとともに、バインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡し、それらの情報を、HA及び/又はCN150あてに通知するためのバインディング情報通知メッセージを生成するように指示する。
ホームネットワーク接続情報としての非接続中情報を通知するためのバインディング情報通知メッセージとして、モバイルIPのバインディングアップデートメッセージを用いた場合について説明する。ホームネットワーク接続情報としての非接続中情報を通知するためのバインディングアップデートメッセージは、外部ネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられている外部CoAを通知するときのバインディングアップデートメッセージをそのまま用いることができる。つまり、CoA関連付け情報を通知するバインディングアップデートメッセージの中のCoA関連付け情報として外部CoAが含まれている場合には、通知先に対して、その外部CoAが割り当てられているインタフェースはホームネットワークに接続していないと認識させるようにする。図25は、代替用CoAオプションを用いて外部CoAを設定した場合のバインディングアップデートメッセージを図示したものである。
この生成方法の場合、後述するように、第3の実施の形態におけるHA及び/又はCN150は、バインディングアップデートメッセージに含まれているCoA関連付け情報が、外部CoAであるか、それともホームCoAであるかを区別するための手段を備えている必要がある。
また、この方法で生成したバインディングアップデートメッセージに対し、含まれているCoA関連付け情報が外部CoAであることを明示的に示す情報(外部CoA含有情報)を付加することも可能である。この場合、例えば図26に図示するように、外部CoAを設定する場合には、上記ホームCoAフラグをセットしないことで、受信側のノードに対して外部CoAが含まれていることを明示的に通知することが可能となる。この生成方法の場合も同様に、第3の実施の形態におけるHA及び/又はCN150は、バインディングアップデートメッセージの中のホームCoAフラグを処理する手段を備えている必要がある。また、上記ホームCoAフィールドに外部CoAを示す値を設定する方法を用いてもよい。なお、ホームCoAフラグとは別に、ホームCoAフラグと同種のものとして、外部CoAフラグを設け、このフラグがセットされている時は外部CoAが含まれていることを示すようにしてもよい。また、代替用CoAオプションではなく、外部CoAを設定するための新たなオプションを作成し、それをバインディングアップデートメッセージに含めてもよいし、代替用CoAオプションと異なるオプションタイプを割り当てたオプションを用いてもよい。
なお、非接続中情報を通知する際に、上記の方法で明示的に通知する場合は、バインディングアップデートメッセージにCoA関連付け情報としての外部CoAを含めなくてもよい。また、HoAそのものをCoA関連付け情報の部分に設定することで、非接続中情報を通知するためのバインディングアップデートメッセージとしてもよいし、そのメッセージにさらに外部CoA含有情報を付加してもよい。
また、上記の外部CoA含有情報を、外部CoAが含まれていることを示す情報に限定する必要はなく、単純に外部ネットワークに接続していることを示す情報として用いることも可能である。
また、代替用CoAオプションを用いずに、バインディングアップデートメッセージの送信元アドレスとして設定されているアドレスをHoAに関連付けるCoAとして使用する場合、上述のように代替用CoAオプションに外部CoAを設定するのではなく、送信元アドレスに外部CoAを設定してもよい。ホームCoA含有情報を付加する場合は、代替用CoAオプション以外の部分に設けることが望ましいが、代替用CoAオプション内のホームCoA含有情報を利用する場合は、代替用CoAオプション内のCoA関連付け情報を設定する部分には、代替用CoAオプション内のCoA関連付け情報を指定する部分の値を外部CoAとして使用しないことが分かる値を含めればよい。
上記の非接続中情報、及びCoA関連付け情報は、同一のインタフェースに関する情報として、複数同時に通知されてもよく、別々に通知されてもよい。また、通知すべき情報のみが選択されて、通知されるようにしてもよい。さらに、MN100が保持する複数のインタフェースに関する情報として、それぞれのインタフェースのホームネットワーク接続情報(接続中情報、非接続中情報)及び通常の外部CoAに関するCoA関連付け情報が、同時に通知されてもよいし、別々に通知されてもよい。また、これらの情報も同様に、通知すべき情報のみが選択されて、通知されるようにしてもよい。
また、バインディング情報通知メッセージ生成部1906は、接続ネットワーク判別部1904から通知されたホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報通知メッセージを生成し、そのバインディング情報通知メッセージを送受信部1901に渡して、送信するように指示する機能である。
なお、バインディング情報通知メッセージとしては、上記のようにモバイルIPのバインディングアップデートメッセージを用いてもよいし、他のプロトコルで用いられているメッセージ、あるいは、新規に作成したメッセージを用いてもよく、後述の図27A又は図27Bに示すような情報(接続中情報を含む情報)を送信先へ通知することが可能であれば、どのようなフォーマットであっても構わない。MN100は、バインディング情報通知メッセージを使用して、送信先に対して、登録対象のHoAを特定するための情報と、そのHoAに関連付けるホームCoA、及びホームCoA含有情報(ホームCoAフラグなど)を示す情報を通知する。また、MN100は、後述の図27C又は図27Dに示すような情報(非接続中情報を含む情報)を送信先へ通知してもよく、この場合も同様に、どのようなフォーマットのメッセージが用いられてもよい。
ホームネットワーク接続情報の送信は、接続中情報を通知する場合は、MN100が自身のホームネットワークに接続したときや、接続中であるときに送信されることが望ましく、一方、非接続中情報を通知する場合は、MN100が自身のホームネットワークに接続していないときに送信されることが望ましい。また、モバイルIPのバインディングアップデートと同じタイミングで送信されてもよい。なお、ホームネットワーク接続情報は、ホームネットワークに接続したときや接続中であるとき、及び非接続中に必ず送信しなければならないものとはせずに、ユーザ又はオペレータの判断で任意に送信を行うことができるようにしてもよい。さらに、バインディング情報通知メッセージの送信先は、図7に示されているようなネットワークを構成するノード(HA1及び/又はCN150)に限定されるものではなく、MN100のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報を利用することができるノードであれば何でもよい。例えば、HAやCN150の代理としての機能を持つプロキシノードに対して送信されてもよく、MN100の情報を管理する機能を持つ管理ノードに対して送信されてもよい。
また、通知済みHoA情報保持部1905の中に、同一インタフェースあるいは別のインタフェースに割り当てられている他のアドレスに関するCoA関連付け情報、及びホームネットワーク接続情報が保持されている場合や、これらの情報の通知が必要であると判断された場合には、それらの情報も上記のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報を通知するためのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。例えば、図7の構成におけるMN100の場合は、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースに関するホームネットワーク接続情報と、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースの外部CoAに関するCoA関連付け情報とは、別々のバインディング情報通知メッセージで送信されてもよく、1つのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。
また、図10に示す構成のように、MN100が外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続している場合には、外部ネットワーク1及び/又は外部ネットワーク3に接続しているインタフェースの外部CoAに関するCoA関連付け情報と、ホームネットワーク接続情報としての非接続中情報とは、別々のバインディング情報通知メッセージで送信されてもよく、1つのバインディング情報通知メッセージに含めて送信されてもよい。
また、通知済みHoA情報保持部1905は、接続ネットワーク判別部1904から渡された、HAあるいはCN150に通知したバインディング情報を保持するための機能である。通知済みHoA情報保持部1905では、MN100が自身のHAあるいはCN150へ送信した情報として、通常のモバイルIPのバインディングアップデートメッセージで送信されるHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報と同様に、ホームネットワークに接続していることを示す接続中情報、及びホームネットワークに接続していないことを示す非接続中情報も保持される。なお、通知済みHoA情報保持部1905は、モバイルIPで規定されているバインディングアップデートリストとして実現されてもよく、別のデータ保持部として実現されてもよい。
また、以下では、図27A、図27B、図27C、図27Dを参照しながら、MN100の接続ネットワーク判別部1904が、通知済みHoA情報保持部1905、及びバインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡す情報(ホームネットワーク接続情報)について説明する。図27A及び図27Bには、本発明の第3の実施の形態におけるMN100の接続ネットワーク判別部1904が、通知済みHoA情報保持部1905、及びバインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡す接続中情報の第1及び第2の例が図示されている。
接続ネットワーク判別部1904は、図27Aに示されているように、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースに割り当てられているHoA1に対して、そのHoA1を割り当てているホームネットワーク1に現在接続中であることを示す接続中情報を付加する。なお、図27Bに示されているように、他のインタフェースに割り当てられているアドレス(CoA1)に関する情報もHoA1に関連付けるCoAとして、同時に付加されてもよい。
また、図27C及び図27Dには、本発明の第3の実施の形態におけるMN100の接続ネットワーク判別部1904が、通知済みHoA情報保持部1905、及びバインディング情報通知メッセージ生成部1906に渡す非接続中情報の第1及び第2の例が図示されている。なお、この図27C及び図27Dに図示されている情報は、MN100が、図10に示すように、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続しており、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続している各インタフェースに、CoA1及びCoA3がそれぞれ割り当てられている状態を示している。
図10に示すように、MN100が、外部ネットワーク1及び外部ネットワーク3に接続し、外部ネットワーク1からCoA1を割り当てられ、外部ネットワーク3からCoA3を割り当てられている場合、接続ネットワーク判別部1904は、図27Cに示されているように、自身のHoA1に対して、そのHoA1を割り当てているホームネットワーク1に現在接続していないことを示す非接続中情報を付加する。なお、図27Dに示されているように、非接続中情報に外部CoAを含めてもよい。また、他のインタフェースに割り当てられているアドレス(CoA3)に関する情報もHoA1に関連付けるCoAとして、同時に付加されてもよい。また、図27Dでは、CoA1に関してだけを非接続中情報として扱っているが、CoA3に関しても非接続中情報として扱ってもよい。また、外部CoAを関連付けずに、外部CoA含有情報を単に外部ネットワークに接続していることを示す情報として扱い、外部CoAを含まない非接続中情報としてもよい。
MN100は、バインディング情報通知メッセージ生成部1906で生成されたバインディング情報通知メッセージをHA及び/又はCN150に送信することによって、ホームネットワークに接続していることと同時に、別のインタフェースに割り当てられているアドレスに関する情報とは独立した情報であることをHA及び/又はCN150に通知することが可能となる。また、MN100は、自身が外部ネットワークに接続しており、ホームネットワークに接続していないことを通知することが可能となる。すなわち、図27A〜図27Dに図示されているようなMN100によって把握、管理される情報が、バインディング情報通知メッセージによって、HA及び/又はCN150に通知されるようになる。
なお、バインディング情報通知メッセージに関しては、上記のようなモバイルIPのバインディングアップデートメッセージを拡張する方法に限定されるものではなく、例えば、マルチホームを扱うプロトコルのメッセージにこれらの情報を含めて送信してもよいし、これらの情報を運ぶための新規メッセージを作成して用いてもよい。また、本発明の第1の実施の形態で説明した、HoAを管理するHAの情報を含む複数HoA情報通知メッセージの中に、これらの情報を含めてもよい。
また、複数のCoA関連付け情報を、別々のバインディングアップデートメッセージで通信相手へ通知するMN100が、通信相手がそれぞれのバインディングアップデートメッセージを区別することが可能となるように、それぞれのメッセージにIDを付加するような場合でも、MN100は、ホームネットワーク接続情報を含むバインディングアップデートメッセージに対して、このようなIDを付加することが可能である。また、各バインディング情報にIDを付加し、それらを別々のバインディングアップデートメッセージで送信する場合や、同一のバインディングアップデートメッセージで複数のバインディング情報を送信する場合においても同様に、ホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報に対して、このようなIDを付加することが可能である。これにより、通信相手は、受信したメッセージに含まれているホームネットワーク接続情報の登録・削除・置換を、付加されているIDに応じて行うことが可能である。
また、MN100がCN150に対して、あて先アドレス選択に関するポリシーを通知する場合、CoA関連付け情報に対してだけでなく、ホームネットワーク接続情報として通知する情報(ホームCoAや外部CoA)に対しても同種のポリシーを付加して送信するようにしてもよい。
また、通常の外部CoAに関するCoA関連付け情報を削除するためのバインディングアップデートメッセージ、又は、ホームネットワーク接続情報としてのバインディング情報を削除するためのバインディングアップデートメッセージを送信することで、このメッセージを受信した通信相手に対して、保持している削除対象エントリを修正又は置換して、新たなホームネットワーク接続情報を保持するよう指示してもよい。
なお、MN100自身がパケットを送信する際に、HA及び/CN150へ通知しているようなホームネットワーク接続情報を用いた送信元アドレス選択を行うことも可能である。また、MN100自身が保持している複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を用いる場合においても、本発明の第3の実施の形態におけるホームネットワーク接続情報をその機能のためのアドレス選択に利用することが可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
また、ホームネットワークに接続しているMN100が、CN150に対してホームネットワーク接続情報を含むバインディングアップデートメッセージを送信する前に、モバイルIPで規定されているリターンルータビリティ(Return Routability)を実行する場合は、ケアオブテストイニット(CoTI:Care-of Test Init)メッセージの送信元アドレスとして、接続中情報としてHAへ通知しているホームCoAを使用することができる。また、ホームテストイニット(HoTI:Home Test Init)メッセージを送信するためにHAへカプセル化する際にも、送信元アドレスとして、ホームCoAを使用することができる。すなわち、ホームネットワークに接続している場合でも、そのインタフェースに関して、モバイルIPのリターンルータビリティを実行することが可能である。また、外部ネットワークに接続しているインタフェースの外部CoAに関するリターンルータビリティを実行する際には、ホームテストイニットメッセージを、ホームCoAを送信元アドレスとしてカプセル化し、HAへ送信することもできる。この場合、ケアオブイニットテストメッセージは、外部CoAが割り当てられているインタフェースから送信されるが、ホームテストイニットメッセージはホームネットワークに接続しているインタフェースから送信することが可能となる。
以上、説明したように、図19に図示されているMN100は、バインディング情報通知メッセージによって、ホームネットワークに接続していることを自身のHA1及び/又はCN150などの通信ノードに通知することが可能である。この通知によって登録される情報は、通常の外部CoAに関するCoA関連付け情報(HoAと外部CoAの関連)とは独立して存在し得るものであるため、図7におけるMN100は自身のHA1及び/又はCN150に対して、ホームネットワーク1に接続しているインタフェースと、外部ネットワーク1に接続しているインタフェースの両方のインタフェースから直接パケットを受信することができる旨を通知することが可能となる。
また、MN100は、自身が外部ネットワークに接続しており、ホームネットワークに接続していない旨を通知することも可能である。この場合、MN100はHA1及び/又はCN150に対して、そのHoAあてのパケットはすべてHA1を経由してMN100へ届けられる旨を通知することが可能となる。これにより、HA1及び/又はCN150は、MN100のCoA関連付け情報が登録されていなくても、MN100がホームネットワークに接続していないことを知ることが可能となる。
また、MN100は、ホームネットワーク接続情報として、ホームネットワークに接続中・非接続中であることだけではなく、HoAを管理しているHAに何らかの障害が発生したときや、その他の任意の理由のためにHA経由で通信を行いたくないときなどに、HA経由で通信を行わないよう要求する情報(HA不使用情報)をホームネットワーク接続情報の1つとして通知するようにしてもよい。この通知を受信したノードは、あて先アドレスとしてHoAではなく、モバイルIPの経路最適化を用いてCoAあてに送信することを選択することが望ましい。
なお、MN100が、複数のHoA(例えば、HoA1、HoA2)を保持している場合に、HoA1をHoA2に関連付けるアドレス(CoA)として使用する場合においても、そのアドレスに対して、本発明の第3の実施の形態におけるホームネットワーク接続情報(接続中情報、非接続中情報)やHA不使用情報を適用し、HA及び/又はCN150などの通信ノードに通知してもよい。例えば接続中情報として通知する場合、CoAの部分に設定するHoA1のホームネットワークに関する接続中情報を通知する。この場合、HoA1に対して接続中情報を付加することで、HA及び/又はCN150は、CoAとして登録されているMN100のHoA1が有効なホームネットワークに接続中である旨を把握することができ、さらにそのアドレスをあて先として送信することで、パケットを直接MN100に届けることが可能である旨を把握することができる。また、CoAの部分が、非接続中情報としてのHoA1を含む場合には、HA及び/又はCN150は、CoAとして登録されているMN100のHoA1のホームネットワークに非接続中である旨を把握することができ、さらにそのアドレスをあて先として送信した場合、パケットはHA経由でMN100に届けられる旨を把握することができる。
なお、上記CoAとして登録するHoA1に対してホームCoA及び/又はホームCoA含有情報を付加してもよい。また、上記複数のHoA(HoA1、HoA2)は、同一のホームネットワークから割り当てられたものであってもよいし、異なるホームネットワークから割り当てられたものであってもよし、あるいはその組み合わせであってもよい。特に同一のホームネットワークから割り当てられたHoAである場合は、MN100はあるHoAを他のHoAのホームCoAとして使用することができる。
また、上記のように、MN100が、あるHoAを別のHoAのCoAとして関連付けて使用する場合、バインディング情報通知メッセージ(バインディングアップデートメッセージ)の中で、明示的にCoAがHoAであることを示す情報を付加することで、HA及び/又はCN150は、そのCoA関連付け情報を利用して送信したパケットは、MN100のHoAあてに送信されることを認識することができる。さらに、CoAとしてのHoAに対して本発明のホームネットワーク接続情報を付加した場合、HA及び/又はCN150は、このCoAあてに送信したパケットがMN100に直接届けられるか、HA経由で届けられるかを把握することが可能となる。なお、本発明のホームネットワーク接続情報が付加されていない場合は、HA及び/又はCN150は、このCoAあてに送信したパケットがMN100に直接届けられるか、CoAとしてのHoAを管理するHAを経由して届けられるかを判別することはできない。
例えば、HAは、CoAがHoAであることを示す情報が付加されたCoA関連付け情報を利用して生成したMN100あてのカプセル化パケットは、MN100のHoAあてに送信されることは認識できるものの、MN100に直接届くか、別のHA経由で届くかのどちらであるか判別できないが、本発明のホームネットワーク接続情報として非接続中情報が付加されている場合には、HAは、カプセル化パケットが少なくとも1つの他のHAを再度経由する旨を認識することができる。
一方、CN150は、CoAがHoAであることを示す情報が付加されたCoA関連付け情報を利用し、ルーティングヘッダを用いて生成したMN100あてのパケットは、上記HAの場合と同様に、MN100のHoAあてに送信されることは認識できるものの、MN100に直接届くか、そのHoAを管理するHA経由で届くかのどちらかであるか判別できないが、本発明のホームネットワーク接続情報として接続中情報が付加されている場合には、CN150は、送信したパケットがホームネットワークに接続しているMN100に直接届けられる旨を認識することができる。これにより、HA及び/又はCN150は、このような認識に基づいてアドレス選択を行うことが可能となる。また、CoAとしてのHoAに非接続中情報が付加されている場合には、HA及び/又はCN150は、そのCoAとして示されているHoAに関連付けられているCoAが存在する可能性があることを認識し、MN100に対して更なるCoA関連付け情報を要求する根拠とすることができる。
次に、図28を参照しながら、本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成について説明する。図28は、本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図である。図28に示すHAは、送受信部2801、HoAあてパケット代理受信部2802、バインディング情報通知メッセージ処理部2803、バインディング情報保持部2804、転送パケット生成部2805、あて先アドレス選択部2806、カプセル化パケット処理部2807を有している。なお、送受信部2801、HoAあてパケット代理受信部2802は、図17における送受信部1701、HoAあてパケット代理受信部1702と同一であるため説明を省略する。また、図28では、HA内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。
バインディング情報通知メッセージ処理部2803は、MN100から受信したバインディング情報通知メッセージに関する処理を行う機能であり、メッセージ内に含まれるホームネットワーク接続情報を解釈し、MN100の接続状況を把握する。図20に示すようなバインディングアップデートメッセージを受信した場合、HAは登録対象のHoA(ホームアドレスオプション内のHoA)と、そのHoAに関連付けるアドレスとして含まれているアドレス(代替用CoAオプションの中に含まれているアドレス)とを比較し、両アドレスのプレフィックスが同一である場合、このメッセージが接続中情報を通知するためのバインディングアップデートメッセージであると解釈して、図27Aに図示されているようなホームネットワーク接続情報をバインディング情報保持部2804に格納するように指示する。なお、登録対象のHoAと比較するのではなく、HA自身が管理しているプレフィックス情報と比較しても同様の結果を得ることができる。
また、図21〜図24に示すように、メッセージ内にホームCoA含有情報が含まれている場合には、その情報の内容をチェックすることで、このメッセージがホームネットワーク接続情報を通知するためのバインディングアップデートメッセージであり、メッセージ内に含まれるCoAがホームCoA又は外部CoAであると判断してもよいし、ホームCoA含有情報の内容と、上記のように実際に含まれているホームCoAとHoAを比較して得られた結果の両方を用いて判別してもよい。
バインディング情報通知メッセージの中に、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報と、置き換えるべき情報として、例えばMN100がホームネットワークに接続する以前に取得していた旧アドレスに関する情報が含まれている場合には、バインディング情報通知メッセージ処理部2803は、バインディング情報保持部2804に対して、旧アドレスの情報を、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報で置き換えるよう、バインディング情報保持部2804へ指示する。旧アドレスに関する情報としては、MN100が複数のバインディング情報を別々のバインディング情報通知メッセージで送信する場合や複数のバインディング情報を同一のバインディング情報通知メッセージで送信する場合などに、各バインディング情報を区別するために付加したIDを用いることができる。
また、バインディング情報保持部2804は、バインディング情報通知メッセージ処理部2803から指示を受けて、MN100から受信したバインディング情報通知メッセージに含まれるホームネットワーク接続情報、あるいはCoA関連付け情報を格納するための機能である。バインディング情報保持部2804では、MN100ごとに、上述の図27A〜図27Dに示す情報と同様の内容を示す情報が保持される。なお、バインディング情報保持部2804は、モバイルIPで規定されているバインディングキャッシュとして実現されてもよく、別のデータ保持部として実現されてもよい。
また、図27Bに図示されているように、ホームネットワーク接続情報と共に、他のインタフェースに割り当てられているアドレスに関するCoA関連付け情報が含まれている場合でも、バインディング情報保持部2804は、ホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報の両方の情報を保持する。なお、ホームネットワークに接続していることを示す情報を保持する方法としては、ホームCoAが含まれるバインディング情報に対してホームCoAフラグをセットすることで、明示的にそのエントリがホームネットワーク接続情報としての接続中情報を示すようにしてもよい。この場合、図27Bでは、1つのHoA1に2つのCoA情報が関連付けられているが、別々のHoA1にそれぞれのCoA情報を関連付けて保持してもよい。この場合、接続中情報としてのバインディング情報に対しては、他の通常の外部CoAに関するバインディング情報と区別するために、フラグをセットして保持するようにしてもよい。また、上記のように、別のエントリを作成する方法に限定されるものではなく、例えば、通常のHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報のエントリの中に、ホームネットワークに接続していることを示す新たな情報(フラグなど)を付加し、そのエントリに含まれるHoAを持つMN100は、外部ネットワークに接続しているだけではなく、ホームネットワークにも接続していることを示すようにしてもよい。
また、ホームネットワーク接続情報としてのホームCoAが保持されたエントリと、通常の外部CoAに関するCoA関連付け情報が保持されたエントリとを別々に保持し、HoAやIDなどのユニークな情報によって、それらの複数のエントリが特定のMN100に属していることを知ることができるようにしてもよい。また、MN100から通知されたホームネットワーク接続情報や通常の外部CoAに関するCoA関連付け情報などの複数のバインディング情報を区別するためにIDが付加されている場合は、それらのIDをそれぞれのエントリに関連付けて保持することが望ましい。
また、転送パケット生成部2805は、HoAあてパケット代理受信部2802から渡されたMN100のHoAあてのパケットをMN100あてに転送するための手段である。転送パケットを生成する際に、転送パケット生成部2805は、あて先アドレス選択部2806に対して、転送パケットのあて先アドレスに指定するアドレスを選択するように指示を行い、あて先アドレス選択部2806によって選択されたアドレスがホームCoAあるいは外部CoAであれば、そのアドレスをあて先とする外部ヘッダでカプセル化したパケットを生成し、そのパケットを送受信部2801に渡して、送信するように指示を行う。
また、あて先アドレス選択部2806は、転送パケット生成部2805の指示を受け、転送パケットのあて先アドレスに設定するべき最適なアドレスを選択する機能である。あて先アドレス選択部2806は、最適なアドレスを選択する際に、バインディング情報保持部2804に格納されている情報(例えば、図27Bに図示されている情報)を参照する。このとき、通常のHoAとCoAの関連を示すCoA関連付け情報や、ホームネットワーク接続情報としてのホームCoA及び外部CoAが含まれている場合には、あて先アドレス選択部2806は、それらの情報の中のいずれかを選択し、転送パケット生成部2805へ渡す。また、あて先アドレス選択部2806がホームネットワーク接続情報としての接続中情報(ホームCoA)を選択した場合には、ホームCoAをあて先アドレスに設定してカプセル化したパケットを送信することで、MN100に直接パケットを送信することができる。また、外部CoAのバインディング情報を選択した場合には、あて先アドレスを外部CoAとしてカプセル化して送信することで、通信を継続することが可能となる。なお、あて先アドレスの選択において、HoAあてに送信することが選択された場合に、そのHoAに関連付けられているホームCoAを選択結果として転送パケット生成部2805へ渡し、そのアドレスを使用してカプセル化するように指示してもよい。
なお、あて先アドレス選択部2806は、MN100から通知された複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を利用している場合は、その機能のためのアドレス選択部としての役割を担うことも可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
また、カプセル化パケット処理部2807は、自身が管理するMN100がCN150あてにパケットを送信する際に送信したHAあてのカプセル化パケットの処理を行う機能である。受信したカプセル化パケットの送信元ノードに対応するバインディング情報が、バインディング情報保持部2804の中に自身が管理するMN100のものとして存在する場合に、そのカプセル化パケットに対してデカプセル化処理を行う。そして処理後の内部パケットを送受信部2801に渡し、送信するよう指示する。カプセル化パケットの送信元アドレスに、管理しているMN100のホームCoAが設定されている場合には、HAは、そのMN100はホームネットワークに接続しているインタフェースを利用してパケットを送信していると認識することができる。なお、MN100が現在の通信に使用しているインタフェースであることを示す情報をバインディング情報保持部2804に保持するよう指示してもよい。
なお、図示はしないが、本発明のHA(例えば、図28に図示されているHA)は、MN100から、ホームCoAフラグなどのホームネットワーク接続情報を含むバインディング情報通知メッセージを受信した後、その応答メッセージの中に、MN100からのホームネットワーク接続情報通知の受信結果を示す情報を含めて送信してもよい。この場合、その応答メッセージを受信するMN100は、その情報を解釈する機能を保持している必要がある。
また、同じく図示はしないが、本発明のHA(例えば、図28に図示されているHA)は、自身が送信するルータアドバタイズメントメッセージの中に、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応していることを示すためのフラグを設けてもよい。この場合、そのメッセージを受信するMN100は、そのフラグを解釈する機能を保持している必要がある。メッセージにフラグがセットされている場合には、MN100は、そのホームネットワーク上のHAに対して、ホームネットワーク接続情報に関する情報を通知することが可能であると判断する。一方、メッセージにフラグがセットされていない場合には、MN100は、そのホームネットワーク上のHAに対して、ホームネットワーク接続情報に関する情報を通知することができないと判断する。
なお、HAがホームネットワーク接続情報に関する機能に対応していることを示すための情報を表す手段としては、DHCPv6などの動的なメッセージや、オペレータやユーザによる静的な設定手段を用いてもよい。また、モバイルIPv6に規定されているダイナミックホームエージェントアドレスディスカバリのRequest(リクエスト)メッセージの中に新たなフラグを設け、そのフラグがセットされているRequestメッセージは、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAのリストを要求していることを示すようにすることも可能である。また、そのReply(リプライ)メッセージの中にも新たなフラグを設けることで、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAのリストが含まれているメッセージであることを示すようにすることも可能である。
また、モバイルIPv6で規定されているホームエージェントインフォメーションオプションの中に新たなフラグを設け、そのフラグがセットされている場合は、そのオプションが示すHAが、ホームネットワーク接続情報に関する機能に対応したHAであることを示すようにしてもよい。
以上のように、図28に図示されているHAは、MN100のバインディング情報を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスが外部CoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となる。
この結果、本発明の第3の実施の形態におけるHAは、MN100あてのパケット転送する際のあて先アドレス選択において、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信することを優先して選択することが可能となる。
また、HAは、例えば、ホームCoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、そのHoAに関連付けられている別の外部CoAを選択し、さらにHoAあてのパケットを代理受信して、このHoAをあて先アドレスとするパケットを、そのHoAに関連付けられている外部CoAあてにカプセル化して送信することで、通信を素早く回復させることが可能となる。また、その逆として、外部CoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、ホームネットワーク接続情報を参照することで、そのHoAに関するバインディング情報の中から、ホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信するためのアドレスを選択することが可能となる。
これにより、通常であれば、通信の切断時にMN100が送信するバインディングアップデートメッセージを待つ必要があるが、本発明の第3の実施の形態で述べられている方法を用いることで、ホームネットワークに接続していることを示すホームネットワーク接続情報と、外部CoAと関連付けられているHoAの情報を同時に保持できるため、それらの情報に基づいたあて先アドレス選択を実行し、瞬時にあて先を切り替えることができ、パケットロスを最小限に抑えることができるという効果を得ることができる。
また、HAは、MN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、ホームCoAを使用した場合でも、外部CoAを使って経路最適化した場合と同様に、MN100に直接パケットが届けられる旨を把握することが可能となる。特に、HAがMN100の複数のCoA関連付け情報を保持しているときに、MN100から接続中情報を登録するための通知を受信した場合、新規に作成されたエントリ又は置き換えられたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、HAは、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームCoAを持ち、ホームネットワークに接続している旨を把握することが可能となる。
また、HAが、MN100あての転送パケットのあて先アドレス選択に関して、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてへ転送することを優先して選択するポリシーを持たせることが可能となる。本発明のホームネットワーク接続情報がバインディング情報のエントリに付加されていることによって、HAは上記ポリシーに従ったあて先アドレス選択を実行することができる。
次に、図29を参照しながら、本発明の第3の実施の形態におけるCN150の構成について説明する。図29は、本発明の第3の実施の形態におけるCNの構成の一例を示すブロック図である。図29に示すCN150は、送受信部2901、バインディング情報通知メッセージ処理部2902、バインディング情報保持部2903、受信パケット処理部2904、送信パケット生成部2905、あて先アドレス選択部2906を有している。なお、図29では、CN150内で実現される機能がブロックによって表されているが、これらの各機能は、ハードウェア又はソフトウェアによって実現可能である。また、送受信部2901は、図18に図示されているCN150が有する送受信部1801と同一であるため、説明を省略する。
バインディング情報通知メッセージ処理部2902は、図28におけるHAのバインディング情報通知メッセージ処理部2803の機能に加え、MN100からホームCoAを含まないバインディング情報通知メッセージを受信した場合の処理を行う。この場合のメッセージに含まれるホームCoA含有情報は、ホームネットワーク接続情報を意味するものとして利用される。ホームネットワーク接続情報として、接続中情報が含まれている場合には、バインディング情報通知メッセージ処理部2902は、MN100は、メッセージに含まれる登録対象のHoAが有効なホームネットワークに接続中であることを認識し、その接続中情報を付加したバインディング情報をバインディング情報保持部2903に格納するよう指示する。なお、ホームネットワーク接続情報として、非接続中情報が含まれている場合でも同様に、非接続中情報を付加したバインディング情報をバインディング情報保持部2903に格納するよう指示する。
また、バインディング情報保持部2903は、図28におけるHAのバインディング情報保持部2804の機能に加え、バインディング情報通知メッセージ処理部2903から渡された、ホームCoAを含まないホームネットワーク接続情報を保持する機能を持つ。この場合のホームネットワーク接続情報は、メッセージに含まれているホームCoA含有情報が示す内容に対応するものであり、そのホームネットワーク接続情報が、接続中情報である場合は、その接続中情報を付加したバインディング情報を保持し、非接続中情報である場合は、その非接続中情報を付加したバインディング情報を保持する。
また、送信パケット生成部2905は、通信相手へ送信するべきパケットを生成し、さらにあて先アドレス選択部2906に対して、バインディング情報保持部2903が保持しているバインディング情報を考慮したアドレス選択を行うよう指示し、あて先アドレス選択部2906によって選択されたアドレスに基づいて、パケットに係る処理(パケットの変換処理など)を行う。選択されたアドレスが外部CoAである場合は、MN100あてのパケットをモバイルIPの経路最適化を利用して送信するため、モバイルIPで規定されている方法で、パケットの変換を行い、送受信部2901へ渡す。一方、選択されたアドレスがホームCoAである場合も外部CoAと同様に、モバイルIPで規定されている方法で、パケットの変換を行い、送受信部2901へ渡す。さらに、選択されたアドレスがHoAであり、そのHoAに関連付けられたホームCoAが存在しない場合、パケットを変換せずにHoAあてのパケットをそのまま送受信部2901へ渡す。また、選択されたアドレスがHoAであり、そのHoAに関連付けられたホームCoAが存在する場合は、そのホームCoAを使って、パケット変換を行うようにしてもよい。
このため、ホームネットワーク接続情報としての接続中情報(ホームCoA)が選択された場合には、モバイルIPの経路最適化で利用するルーティングヘッダを用いてホームCoAあてのパケットを生成し送信することでMN100のホームネットワークに接続しているインタフェースに直接パケットを送信することができる。また、ルーティングヘッダを用いるのではなく、ホームCoAをあて先アドレスに設定してカプセル化したパケットを送信してもよい。一方、外部CoAのバインディング情報を選択した場合には、モバイルIPの経路最適化の手法を用いて外部CoAあてにパケットを送信することができる。なお、あて先アドレスの選択において、HoAあてに送信することが選択された場合に、ホームCoAを使用してカプセル化するようにしてもよい。
また、受信パケット処理部2904は、MN100から受信したパケットの処理を行う。受信したパケットがモバイルIPの経路最適化のために変換されたパケットである場合は、その変換されたパケットを元のパケットに復元するために、HoAに関する情報がバインディング情報保持部2903に保持されているかどうかをチェックする。そのチェックによって、そのHoAに関するCoA関連付け情報として、パケットに使われているCoAと同一のCoAが保持されていて、さらにそのCoAがホームCoAとして登録されている場合は、受信したパケットはMN100のホームネットワークに接続しているインタフェースから送信されたパケットであることを認識することができる。一方、そのCoAが外部CoAとして登録されている場合は、外部ネットワークに接続しているインタフェースから送信されたパケットであり、通常のモバイルIPの経路最適化を利用して送信されたものであると認識することができる。
また、受信したパケットが通常のパケットである場合でも、受信パケット処理部2904は、そのパケットの送信元アドレスに設定されているアドレスに関する情報がバインディング情報保持部2903に保持されているかどうかを確認することもできる。その結果、バインディング情報保持部2903にそのアドレスに関するホームネットワーク接続情報が保持されていた場合は、そのアドレスがMN100のHoAであり、さらに、そのパケットは、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースから送信されたパケットであることを認識することができる。
また、上述のHAと同様に、CN150は、バインディング情報保持部2903内にあらかじめ所定の通信相手のエントリを保持している状態で、この所定の通信相手から、ホームネットワーク接続情報又は外部CoAに関するCoA関連付け情報の置き換えを要求するバインディング情報通知メッセージ(置き換え対象を指定する情報を含む)を受信した場合には、バインディング情報通知メッセージ処理部2902が、バインディング情報保持部2903に対して、通知されたホームネットワーク接続情報又はCoA関連付け情報で置き換えるよう、バインディング情報保持部2903に指示を行う。
また、あて先アドレス選択部2906は、送信パケット生成部2905の指示を受け、送信パケット生成部2905が生成したパケットの送信先アドレスの選択を行う。送信パケット生成部2905が生成したパケットのあて先アドレスが、MN100のHoAである場合、あて先アドレス選択部2906は、そのHoAに関するバインディング情報が格納されているエントリを検索し、そのエントリの中に保持されている、CoA関連付け情報あるいはホームネットワーク接続情報の中からいずれかを選択する。バインディング情報保持部2903の中に、MN100のホームネットワーク接続情報及びCoA関連付け情報の両方が保持されている場合には、あて先アドレス選択部2906は、MN100がホームネットワークに接続しており、かつそのHoAに関連付けられているCoAも保持していることを認識することができる。
なお、あて先アドレス選択部2906は、MN100から通知された複数のアドレスを管理し、それらのアドレスを上位レイヤに対して通知するID(アドレス)へマッピングする機能を利用している場合は、その機能のためのアドレス選択部としての役割を担うことも可能である。また、マッピング機能が存在していたとしても、その機能とは独立したあて先アドレス選択部として機能することも可能である。
また、CN150が、MN100へ送信するパケットのあて先アドレス選択に関して、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてへ送信することを優先するポリシーを持たせることも可能である。本発明のホームネットワーク接続情報がバインディング情報のエントリに付加されていることによって、CN150は上記ポリシーに従ったあて先アドレス選択を実行することができる。
また、外部CoAに関するCoA関連付け情報のみが保持されている場合、あて先アドレス選択部2906は、MN100が外部ネットワークに接続しており、そこで取得したアドレスをCoAとして使用することが可能であると認識することができる。さらに、ホームネットワーク接続情報のみが保持されている場合は、あて先アドレス選択部2906は、MN100がホームネットワークに接続しており、ホームネットワークに接続しているインタフェースを用いた直接通信が可能であると認識することができる。また、ホームネットワーク接続情報とCoA関連付け情報のどちらも保持されていない場合は、HoAあてに送信することを選択する。この場合、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは外部ネットワークに接続中でCoA関連付け情報を登録していないのか、どちらの場合を表しているのかの判別ができていない状態でのパケット送信となる。このような場合には、CN150は、どちらの場合を表しているのかを明確にするため、例えば、通信相手に対して、バインディング情報通知メッセージの送信要求を行うことも可能である。また、CN150が、MN100から特定のHA経由で通信を行わないよう要求する情報(上述のHA不使用情報)を受けた場合には、例えば、このHA不使用情報を、対応するCoA関連付け情報と関連付けてバインディング情報保持部2903に保持し、あて先アドレス選択部2906は、HA不使用情報が存在するエントリに関しては、CoAの選択を行うようにすることも可能である。
以上のように、図29に図示されているCN150は、MN100のバインディング情報を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスが外部CoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となる。
この結果、CN150は、MN100あてのパケットを送信する際のあて先アドレス選択において、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信することを優先して選択することが可能となる。また、MN100の接続中情報及びCoA関連付け情報の両方が登録されている場合、CN150は、例えば、MN100のホームCoAを用いたMN100との間の通信が切断した際などに、あて先アドレスとしてそのHoAに関連付けられているCoAを選択し、さらにモバイルIPの経路最適化を利用した通信に切り替えることで、通信を素早く回復させることが可能となる。
また、CN150は、MN100が保持している複数のHoAを認識しているとき、通信で使用するMN100のアドレスとして、それらの複数のHoAの中から、MN100が接続しているホームネットワーク上で有効なHoAを優先して選択することが可能となる。このとき、そのHoAにホームCoAが関連付けられている場合は、ルーティングヘッダやカプセル化を用いることで、実際に送信するパケットのあて先アドレスとしてホームCoAを使用することができる。なお、CN150は、ホームCoAを使用したパケットに変換するのではなく、HoAをあて先としたパケットをそのまま送信してもよい。
また、その逆として、外部CoAをあて先アドレスとして使用していたMN100とCN150との間の通信が切断した場合などに、ホームネットワーク接続情報を参照することで、そのHoAに関するバインディング情報の中から、ホームネットワークに接続しているインタフェースあてに送信するためのアドレスを選択することが可能となる。これにより、通常であれば、通信の切断時にMN100が送信するバインディングアップデートメッセージを待つ必要があるが、本発明の第3の実施の形態で述べられている方法を用いることで、ホームネットワークに接続していることを示すホームネットワーク接続情報と、外部CoAと関連付けられているHoAの情報とを同時に保持できるため、それらの情報に基づいたあて先アドレス選択を実行し、瞬時にあて先を切り替えることができ、パケットロスを最小限に抑えることができるという効果を得ることができる。
また、CN150は、MN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、HoAを使用した場合でも、CoAを使って経路最適化した場合と同様に、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースに直接パケットが届けられる旨を把握することが可能となる。特に、CN150がMN100の複数のCoA関連付け情報を保持しているときに、MN100から接続中情報を登録するための通知を受信した場合には、新規に作成されたエントリ又は置き換えられたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、CN150は、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームネットワークに接続している旨を把握することが可能となる。
さらに、MN100から非接続中情報を登録するための通知を受信した場合でも、接続中情報の場合と同様に、登録されたエントリ以外のエントリはそのままの状態で残されているため、CN150は、MN100のCoA関連付け情報と共に、MN100がホームネットワークに接続していない旨を把握することが可能となる。また、ホームネットワーク接続情報のみが登録されている状態でも、CN150は、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは外部ネットワークに接続しているのかの区別をすることが可能となる。
また、登録されているMN100の外部CoAに関するCoA関連付け情報、及びホームネットワーク接続情報に関して、あて先アドレス選択のためのポリシーなどが付加されている場合には、ホームネットワーク接続情報に関しても、他のCoA関連付け情報のポリシーと合わせて、参照、比較を行うことで、ポリシーに基づいたアドレス選択を行うことが可能となる。なお、MN100のHAが、MN100の通信相手となっている場合も、上記のCN150がMN100の通信相手となっている場合と同様の効果を得ることが可能となる。
次に、本発明の第3の実施の形態における具体的な動作について簡単に説明する。例えば図7に示されているように、MN100がホームネットワーク1及び外部ネットワーク1の両方に接続しているときに、CN150と通信を行う場合を想定する。このとき、上述のように、MN100からHA1に対して、バインディング情報通知メッセージによって図27Bに図示されているような情報が通知されることになるが、HA1は、この情報を取得することによって、CN150からMN100のHoAあてに送信されたパケットを代理受信した際に、外部ネットワーク1に接続されたインタフェースあてにだけでなく、ホームCoAあてに送信することでMN100のホームネットワーク1に接続されたインタフェースあてに対しても送信することが可能となる。
また、MN100がCN150に対して、バインディング情報通知メッセージによって図27Bに図示されているような情報を通知した場合、CN150はMN100あてに送信するパケットのあて先アドレスとして、MN100のHoA1、ホームCoA及びCoA1のいずれかを選択することが可能である。HoA1又はホームCoAが選択された場合には、パケットは、MN100のホームネットワークに接続しているインタフェースに直接届けられるようになる。また、CoA1が選択された場合には、パケットは、モバイルIPの経路最適化を利用してCoA1へ直接届けられるようになる。
以上、説明したように、図28に図示されているHA、及び図29に図示されているCN150は、MN100のバインディング情報(例えば図27A〜図27Dに例示されている情報)を取得することが可能であり、MN100のホームネットワークへの接続状態に関する情報(ホームネットワーク接続情報)を保持することができる。さらに、別のネットワークに接続している他のインタフェースに割り当てられているアドレスが外部CoAとして関連付けられているCoA関連付け情報も、ホームネットワーク接続情報と同時に保持することが可能となり、これらの情報を参照することで、MN100がホームネットワークに接続しているのか、あるいは接続していないのかを知ることが可能となり、その情報に基づいたあて先アドレス選択が可能となる。また、非接続中情報が登録されている場合には、HA及び/又はCN150は、MN100が更なるCoA関連付け情報を生成・通知できる旨を認識することができるため、その情報をMN100に対して要求する場合の根拠とすることができる。
次に、本発明の実施の形態で説明したホームネットワーク接続情報に関して、2つのインタフェース(IF1とIF2)を保持するMN100の移動前の接続形態を考慮した動作例を説明する。ここでは、このMN100はホームネットワークからHoAを割り当てられており、2つのインタフェースはホームネットワーク又は外部ネットワークのいずれかに接続可能なものとする。
(動作例1)
まず、動作例1について説明する。MN100のIF1がホームネットワークに接続しており、ホームネットワーク上で生成したホームCoAをHoAあてパケットの転送先としてHAへ登録するとともに、そのホームCoAに対してホームネットワーク接続情報としての接続中情報を付加する。また、IF2は外部ネットワークに接続しており、通常のCoAをHoAに対するバインディング情報として登録している。なお、以降では、ホームCoAを転送先として使用する方法で説明するが、ホームCoAを用いる方法ではなく、HAがMN100に対して直接HoAをあて先として転送することができる場合は、その方法を用いてもよいし、それらの組み合わせでHoAあてパケットの転送を実現してもよい。HAが直接HoAをあて先として転送する方法を用いる場合には、接続中情報はHoAに対して付加されることが望ましい。
上記の接続状態において、ホームネットワークに接続しているIF1が外部ネットワークに接続を切り替えた場合、MN100は、IF1に関する接続中情報、及びHoAあてパケットの転送先として登録しているホームCoAを削除するメッセージを送信する。この際、外部ネットワーク上で生成・取得した通常のCoAを、IF1に関する新たなHoAあてパケットの転送先として登録する。
一方、上記の接続状態において、外部ネットワークに接続しているIF2がホームネットワークに接続を切り替えた場合、MN100は、HAに対してIF2に関するホームネットワーク接続情報としての接続中情報を登録する。この際、HoAあてパケットの転送先としてホームネットワーク上で生成・取得したホームCoAを登録する。これにより、移動後のMN100は、両方のインタフェースが同一のホームネットワークに接続し、それぞれのインタフェースに対して接続中情報を登録しているため、HAは、MN100がHoAに対して2つのインタフェースをHoAあてパケットの転送先として登録しており、さらに両方のインタフェースがホームネットワークに接続していることを把握することが可能となる。
(動作例2)
次に、動作例2について説明する。IF1とIF2の両方がホームネットワークに接続しており、HAに対して、それぞれのインタフェースに対してホームネットワーク上で生成・取得したホームCoAをHoAあてパケットの転送先として登録するとともに、両方のホームCoAに対してホームネットワーク接続情報としての接続中情報を付加する。
上記の接続状態において、IF1が外部ネットワークに接続を切り替えた場合、MN100は、IF1に関する接続中情報、及びHoAあてパケットの転送先として登録しているホームCoAを削除するメッセージを送信する。この際、外部ネットワーク上で生成・取得した通常のCoAを、IF1に関する新たなHoAあてパケットの転送先として登録する。
一方、上記の接続状態において、IF2が外部ネットワークに接続を切り替えた場合も同様に、MN100はIF2に関する接続中情報、及びHoA1あてパケットの転送先として登録しているホームCoAを削除するメッセージを送信し、通常のCoAをIF2に関する新たなHoAあてパケットの転送先として登録する。
(動作例3)
次に、動作例3について説明する。IF1とIF2の両方が外部ネットワークに接続しており、HAに対して、IF1及びIF2に関するHoAあてパケットの転送先として、通常のCoAをHAへ登録している。
上記の接続状態において、IF1がホームネットワークに接続を切り替えた場合、MN100は、ホームネットワーク上で生成・取得したホームCoAをHoAあてパケットの新たな転送先としてHAへ登録するとともに、ホームネットワーク接続情報としての接続中情報を付加する。
一方、上記の接続状態において、IF2がホームネットワークに接続を切り替えた場合も同様に、MN100は、IF2に関する接続中情報、及びHoAあてパケットの新たな転送先としてホームCoAを登録する。
以上、説明したように、MN100は、それぞれのインタフェースの接続ネットワークに応じてホームネットワーク接続情報を通知し、さらにホームCoAを登録することで、HAによって代理受信されたHoAあてパケットの転送先を指定することが可能となる。なお、MN100が3つ以上のインタフェースを利用する場合においても、上記の場合と同様の処理をそれぞれのインタフェースに対して行うことができる。すなわち、ホームネットワーク接続情報は、MN100のインタフェースの中に、ホームネットワークに接続しているインタフェースが存在し、そのインタフェースをあるHoAあてのパケットの転送先として使用する場合に、そのIFに関する情報として通知されるものである。
なお、HAが、登録対象のHoAと、そのHoAに関連付けるアドレスとして含まれているCoAを比較し、両方のアドレス(HoA及びCoA)のプレフィックスが同一であるときに、このメッセージが接続中情報を通知するためのメッセージであると解釈する方法を用いる場合には、上記のホームCoAを用いた場合の動作において、MN100は、ホームネットワークに接続したインタフェースに関する接続中情報を付加する必要はなく、HAによるプレフィックスの比較の結果によって、ホームネットワークに接続中であるか否かの判断が行われる。
また、MNが、HAの対応状況や、自身の状況に応じて、ホームネットワーク接続情報の通知方法を切り替えることができるようにしてもよい。またその逆として、HAは、ホームネットワーク接続情報の処理方法や、HoAあてパケットをMNへ転送する方法を、転送先のMNの対応状況に応じて切り替えることができるようにしてもよい。例えば、MN100は、2つのインタフェースを利用する場合や、ホームCoAの生成・取得によるオーバヘッドを考慮する場合などには、一方のインタフェースにHoAを割り当て、そのHoAに関する近隣キャッシュ(Neighbor Cache)をHAのみへ登録し、もう一方のインタフェースに対してはCoA又はホームCoAを割り当てて、そのアドレスをHoAへ関連付けるという方法を採用することが可能である。この方法を用いた場合、HAは、代理受信したHoAあてのパケットをMN100のホームネットワークに接続しているインタフェースあてへ転送する際に、カプセル化せずにそのままの状態でMN100へ転送する。
また、MN100が通知する接続中情報は、接続中のホームネットワーク上で有効なHoAに対して、接続しているインタフェースと共に他のインタフェースを同時に利用する場合に有効な情報であるが、以下に説明するように、ホームネットワーク上で複数のアドレスを使用することが可能である場合にも、有効に利用することができる。
MN100は、複数の異なるプレフィックスが有効なホームネットワーク(サイトマルチホームネットワーク)に接続しているインタフェースがあるときに、そのインタフェースに自身のHoAを割り当て、さらにそのHoAに使われている以外のプレフィックスを使用して生成・取得したアドレスを別のインタフェースへ割り当てる。その後、そのアドレスをCoAとしてHoAに関連付け、さらにHoAとCoAの両方に接続中情報を付加してCNへ登録する。
CNは、接続中情報が付加されていない通常のバインディング情報であれば、CoAとして登録されているアドレスは外部ネットワーク上のアドレスであると判断するが、接続中情報が付加されている場合には、HoAとCoAの両方のアドレスが、HoAが有効なホームネットワークに接続しているインタフェースに割り当てられているアドレスであると認識することができるため、MN100の正確な接続状態を把握することができる。また、このようなMN100の接続状態に基づき、CNは、MN100あてに送信するパケットのあて先としてHoA及びCoAを使い分けることで、パケットが経由するISPを切り替えることが可能となり、その結果、サイトマルチホームの効果を得ることができる。
また、上記のように、複数の異なるプレフィックスが有効なホームネットワークに接続しているインタフェースと共に、他のインタフェースも同時に使用する場合、MN100は、ホームネットワークに接続しているインタフェースに対して、HoAに使われているプレフィックスを含むそれぞれのプレフィックスを使用してホームCoAを生成し、それぞれのホームCoAに接続中情報を付加して登録する。これは、HAに対して他のインタフェースのアドレスをCoAとして登録するためであり、CNに対しても同様の情報を登録する。なお、HAに対しては、ホームネットワーク上のプレフィックスを使用して生成したすべてのホームCoAを通知するのではなく、いずれか1つを通知するようにしてもよい。
なお、本発明の第1〜第3の実施の形態で説明した内容は、ネットワークの移動透過性を実現するための技術であるNEMO(Network Mobility)に対しても適用可能なものである。この場合には、上記で説明したMNの場合と同様に、モバイルルータ(MR:Mobile Router)のホームネットワーク接続情報をHA及び/又はCNへ通知することが可能であり、HA及び/又はCNは、受信したホームネットワーク接続情報を上記のMNと同様の方法で保持することができる。NEMOにおけるHA及び/又はCNは、MRが管理するプレフィックスに関する情報として、そのプレフィックスに対してMRを特定できる情報(例えばHoA)を関連付けて保持しているため、プレフィックスに関連付けられているMRのCoA関連付け情報を特定する場合と同様に、プレフィックスに関連付けられているMRのホームネットワーク接続情報を特定することが可能である。なお、ホームネットワーク接続情報は、プレフィックスそのものに対して関連付けて、他のMRを特定できる情報とは別々に保持してもよく、既にMRを特定できる情報が関連付けられているプレフィックス情報のエントリに対してホームネットワーク接続情報を追加して保持してもよい。この場合は、MRのCoA関連付け情報を参照せずに、プレフィックスを参照するだけでMRのホームネットワーク接続情報を特定することができる。
また、本発明の第1〜第3の実施の形態で説明した内容は、IPv4対応のモバイルIPであるMIPv4(IP Mobility Support for IPv4)に対しても適用することができ、さらにモバイルIPの拡張であるFMIP(Fast Handovers for Mobile IPv6)やHMIP(Hierarchical Mobile IPv6 mobility management)を利用している場合にも用いることが可能である。
また、上記の本発明の第1〜第3の実施の形態の説明で用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又はすべてを含むように1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。例えば、バイオ技術の適応などが可能性としてあり得る。
本発明は、MNが1つ又は複数のHoAを有しており、1つ又は複数のHoAのそれぞれに対応するネットワークへの接続状態を、HA及び/又はCNに対して通知することによって、HA及び/又はCNが適切なあて先アドレスを選択することが可能になるという効果や、MNが複数のHoAを有しており、それらのHoAのうちのいくつかが同一のHAによって管理されているような場合でも、HA及び/又はCNに対して適切な情報を通知することによって、HA及び/又はCNが適切なHoAの選択や、CNによるHAへの効率的な問い合わせを行うことが可能になるという効果を有しており、IPを用いた通信に係る技術や、マルチホーム機能及びモバイル機能の両方を実現するための技術に適用可能である。
本発明の第1の実施の形態におけるネットワークの構成の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの割り当てモビリティ関連情報保持部がモビリティ関連情報を格納している情報格納テーブルの一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及び複数HoA情報通知メッセージ生成部に渡す情報の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態におけるMNの複数HoA情報通知メッセージ生成部が生成する複数HoA情報通知メッセージに含まれるHoA情報の一例を示す図 本発明の第1の実施の形態における通信相手の構成の一例を示すブロック図 本発明の第2及び第3の実施の形態におけるネットワークの構成の第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す接続中情報の第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す接続中情報の第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す非接続中情報の第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す非接続中情報の第2の例を示す図 本発明の第2及び第3の実施の形態におけるネットワークの構成の第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成するバインディング情報通知メッセージの構成の第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成するバインディング情報通知メッセージの構成の第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成するバインディング情報通知メッセージの構成の第3の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、代替用CoAを含むバインディング情報通知メッセージの第1の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、代替用CoAを含むバインディング情報通知メッセージの第2の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、代替用CoAを含むバインディング情報通知メッセージの第3の例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態におけるCNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、ホームCoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第1の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、ホームCoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第2の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、ホームCoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第3の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、ホームCoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第4の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、ホームCoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第5の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、外部CoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第1の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNのバインディング情報通知メッセージ生成部が生成する、外部CoAを含むバインディング情報通知メッセージの構成の第2の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す接続中情報の第1の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す接続中情報の第2の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す非接続中情報の第1の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるMNの接続ネットワーク判別部が、通知済みHoA情報保持部及びバインディング情報通知メッセージ生成部に渡す非接続中情報の第2の例を示す図 本発明の第3の実施の形態におけるHAの構成の一例を示すブロック図 本発明の第3の実施の形態におけるCNの構成の一例を示すブロック図 従来の技術におけるサイトマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図 従来の技術におけるホストマルチホームについて説明するためのネットワークの構成の一例を示す図

Claims (10)

  1. 複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードと、所定の通信ノードとの間で行われる通信に係る通信制御方法であって、
    前記モバイルノードが前記所定の通信ノードに対して、前記モバイルノードの前記複数のホームアドレスと、前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに前記モバイルノードが現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報とが関連付けられた情報を通知するモビリティ関連情報通知ステップと、
    前記所定の通信ノードが前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワーク接続情報を参照して、前記モバイルノードが現在接続しているホームネットワークを特定するホームアドレス特定ステップと、
    前記所定の通信ノードが、前記ホームアドレス特定ステップで特定された前記ホームネットワークに関連付けられている前記モバイルノードの前記ホームアドレスを、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレス設定ステップとを、
    有する通信制御方法。
  2. 前記モバイルノードが、前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続している場合に、前記ホームネットワークに適合するケアオブアドレスを取得するケアオブアドレス取得ステップを有し、
    前記モビリティ関連情報通知ステップにおいて、前記ケアオブアドレス取得ステップで取得した前記ケアオブアドレスを前記ホームネットワーク接続情報として使用する請求項に記載の通信制御方法。
  3. 前記所定の通信ノードが、前記所定の通信ノードから前記モバイルノードに対して前記パケットの送信が行われる際に前記パケットのあて先アドレスに設定されることが望ましいホームアドレスの選択を行うホームアドレス選択機能を有している旨を通知する選択機能通知ステップを有する請求項1に記載の通信制御方法。
  4. 前記所定の通信ノードが前記モバイルノードのホームエージェントであり、前記選択機能通知ステップにおいて、前記所定の通信ノードが、前記ホームアドレス選択機能を有する旨を示す情報を含むルータアドバタイズメントメッセージを送信することによって、前記所定の通信ノードが存在するネットワークに接続している前記モバイルノードに対して、前記ホームアドレス選択機能を有している旨を通知する請求項に記載の通信制御方法。
  5. 複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードとの間で通信を行う通信ノードであって、
    前記モバイルノードから、前記モバイルノードの前記複数のホームアドレス、前記モバイルノードが前記複数のホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報が関連付けられた情報を受信するモビリティ関連情報取得手段と、
    前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワーク接続情報を参照して、前記モバイルノードが現在接続しているホームネットワークを特定するホームアドレス特定手段と、
    前記ホームアドレス特定手段で特定された前記ホームネットワークに関連付けられている前記モバイルノードの前記ホームアドレスを、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレス設定手段とを、
    有する通信ノード。
  6. 1つ又は複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、ホームネットワーク及び外部ネットワークに接続可能な1つ又は複数の通信インタフェースを有するとともに、前記1つ又は複数の通信インタフェースのうちの少なくとも1つによってホームネットワークに接続している前記モバイルノードとの間で通信を行う通信ノードであって、
    前記モバイルノードから、前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報と、前記ホームネットワークに接続していない他の通信インタフェースに割り当てられているアドレスとが関連付けられた情報を受信するモビリティ関連情報取得手段と、
    前記モバイルノードに対してパケットの送信を行う際に、前記ホームネットワークに現在接続している前記ホームアドレス、及び前記他の通信インタフェースに割り当てられている前記アドレスの中から、前記パケットのあて先アドレスに設定するあて先アドレスを選択して設定するあて先アドレス設定手段とを、
    有する通信ノード。
  7. 前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報として、前記モバイルノードが現在接続している前記ホームネットワーク上で取得したケアオブアドレスが使用されるように構成されている請求項に記載の通信ノード。
  8. 1つ又は複数のホームアドレスが割り当てられているモバイルノードであって、
    所定の通信ノードに対して、自身の通信インタフェースが、前記ホームアドレスを割り当てた1つ又は複数のホームネットワークに現在接続しているか否かを示すホームネットワーク接続情報を通知するモビリティ関連情報通知手段を有するモバイルノード。
  9. つのホームアドレスが割り当てられており、ホームネットワーク及び外部ネットワークに接続可能な複数の通信インタフェースを有するとともに、前記複数の通信インタフェースのうちの少なくとも1つによってホームネットワークに接続しているモバイルノードであって、
    所定の通信ノードに対して、前記ホームネットワークに現在接続している旨を示すホームネットワーク接続情報と、前記ホームネットワークに接続していない他の通信インタフェースに割り当てられているアドレスとが関連付けられた情報を通知するモビリティ関連情報通知手段を有するモバイルノード。
  10. 現在接続している前記ホームネットワークに適合するケアオブアドレスを取得するケアオブアドレス取得手段を有し、
    前記モビリティ関連情報通知手段が、前記ケアオブアドレス取得手段で取得した前記ケアオブアドレスを前記ホームネットワーク接続情報として使用するように構成されている請求項に記載のモバイルノード。
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