JPWO2008081554A1 - 各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、野菜栽培目的を離れて、このような植物の水質浄化効果を利用する目的で、湖、川などに浮島を作り、それにより水質浄化処理を行う方法が提案されているのである。
つまり、水浄化用浮島として、工業的に浮島ユニットを製作し、これと植物を組合わせて完成させるものである。この浮島ユニットは、基本的に浮力構造基盤と網状構造体との合わせで出来上がるものであるが、浮島ユニットについて、現在一般に用いられている材料は大抵以下の2種類である。
(1)浮力構造部分を作る、発泡材料入りポリエチレン管、塩ビパイプ、合成樹脂など。
(2)網状構造体を作る、ヤシ繊維と耐水ラテックス、またポリエチレンネットなど。
また、浮島ユニットの浮力構造部分を作る新素材として、例えば、アイン株式会社の技術により製造されたアインウッドを浮力枠材として利用する新型浮島の提案がある。アインウッドは、木粉55%とPP、PEなどの廃材原料45%を合成した新型材料である。中空部分に発泡材料を入れる。また、網状構造体としてはポレエチレンを利用する。両者によって浮島ユニットが出来上がる。
また、一方では浮力構造部分としてこのような工業製品を用いず、十二分な浮力を持ちながら適切な処理を行うことで環境を汚染する化学物質などが溶け出すおそれもなく、リサイクル材料として非常な低コストで入手可能な廃発泡スチロールや自動車タイヤおよびそのチューブを利用し、その他の構造部分についても安価且つ安全な自然由来材料のみを用いて水質改善用浮島を構成し、結果として適用水域全体に対する効果的な水質改善を実現しようという提案もなされて来ている。
さらに、以下の文献に示すような提案もなされている。
さらに、上記した工業製品的材料により浮島ユニットを作る場合には、塩ビパイプやポリエチレンは耐久性に優れたものではなく、却って環境ホルモンを水中に溶かしだすおそれがあり、椰子殻繊維なども水中での腐敗が早いので新たな汚染源となる可能性が高い。また、コストが高く、例えば、2m×1.9mの浮島製造コストが約10万円もかかってしまい、これでは設置できる面積が限られてしまうので、はっきりした水質浄化効果を得ることが現実的には不可能である。
さらにまた、アイン株式会社のアインウッドを用いるものについても、確かにアインウッドは強度があり腐敗しにくいものではあるが、実効性のある水質浄化用浮島を作るためにその材料を使おうとすれば新たに何億円という設備投資が必要になってしまう。しかも、1m×1mの浮島基盤を製造するためのコストは約10〜20万円必要になると見積もられている。
また、特開2004−237141号公報のごときに開示された技術もそれなりに有利な点を持つものであるとしても実際に低コストで広範囲に実施するには適したものとは言い難い。
何れにしても、上記2つの方法は実際の設置技術が複雑であり、人力、経費等もかかって相当な高コストにならざるを得ず、したがって、現実的には大きな面積の湖等を全体的に有効に水質浄化することは困難であると思われる。
上記のように従来の浮島では、現実問題としてコスト等の関係から、その設置面積が非常に限られたものになってしまうので、以下のような問題が生じてしまう。
例えば、湖のように大きな面積の水面上は風が強いので小さな設置面積の浮島では安定性が弱く、水質浄化能力に優れた丈の高い植物を栽培するには不適当である。また、太陽光線を浴びることによる材料劣化も早く、浮島材料自体が水質汚染の原因になってしまうこともあり、さらに強度が不足した状態で船等が接触すると簡単に壊されてしまう恐れがある。
結局のところ、コストが高いので予算的制限を受け、浮島の設置面積は水質改善したい水域のごく限られた部分とならざるを得ないのが現状であり、池や沼といった比較的小さな面積の水域においては、実験的レベルで水質浄化効果を確かめられても、湖等の大きな水域全体の水質浄化を実効的に達成することは不可能である。
また、近時の色々な研究データによれば、植物の水質浄化能力はさまざまであるが所定水域全体の水質浄化を図るのであれば、少なくともその水面総面積の5.6%以上に対して実施しないとその効果が現われないことが判ってきている。したがって、湖のような広大な水域を浄化するには相当に大規模な浮島設備としなければならないのである。
現在、全世界では経済成長に伴って人口増加が急速に進む地域があり、そこでの生活排水に基づく水域の水質の悪化現象が深刻な問題となってきている。
特に、住民の生活や生産活動の水源となっている大きな湖や川の汚染が酷く、このような汚染を防止し、さらにその水質改善を図ることが地球規模において重要な課題となっている。
また、浮力構造物として自動車の廃タイヤ等を利用する提案は、有効なリサイクル手法であり、その低コスト性から相当な広範囲の水域においても実証実験が行われその効果が確認されてきている。しかしながら、主に生活排水を原因とする水質汚染といっても場所や時期によって変化があり、また水中や水底における水質汚染をも効率的に浄化して総合的な水質改善を図る必要性も高い。
さらに、住民の生活排水に起因する汚染物質といってもさまざまな種類や組合せ、程度があり、植物や微生物の水質改善機能を活用するとしても実施場所や時期に適した適用規模や組合せを総合的に研究する必要が認識されつつある。
(1) 燐や窒素などを多量に含む富栄養化された生活排水の流入により汚染された湖や沼、池、川などの水面に浮かべて根から富栄養価成分を吸収することで水質浄化機能を有する植物を栽培・繁茂させる植物浮島、植物浮島を水底に固定するためのアンカー、植物浮島の水面での浮き具合を調整するための重り、植物浮島とアンカーと重りとを連結する連結部材とにより構成され、植物浮島の本体下部、アンカー、重り、連結部材の少なくとも何れかに富栄養化成分を吸収する能力をもった水棲植物や好気性または嫌気性の微生物を設置水域の環境条件に適合して選択し付着させることで、水面部、水中部、水底部のすべてにおいて同時進行的に水質改善効果が得られることを特徴とした各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
(2) 植物浮島の浮力構造部材として廃タイヤやチューブ、廃発泡スチロールを利用することを特徴とする前記(1)項に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
(3) 浮力構造部材として利用する廃タイヤの中心の中空部にも廃発泡スチロールなどの浮力材料を固定できる構造とすることで、全体の浮力を増大させていることを特徴とする前記(1)項に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
(4) 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、ステンレス製などの金網材を用いることを特徴とする前記(3)項に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
(5) ステンレス製などの金網材に廃タイヤの中心の中空部の形状に追随した凹入籠部をも形成していることを特徴とする前記(4)項に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
(6) ステンレス製などの金網材と廃タイヤ表面との間に2〜5cm程度の空間を形成するために緩衝材にもなる材質の部材によるスペーサーを配置したことを特徴とする前記(4)項または(5)項に記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
(7) 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、中空部に収容した該浮力材料の上下を金網材で挟み込みボルトとナットなどの固定手段により強固に固定することを特徴とする前記(4)項〜(6)項の何れか一つに記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
(8) 廃発泡スチロールなどの浮力材料を通気性及び伸縮性のある素材による袋体に詰め込んだ後、さらに水を通さない天然ゴム製の袋に詰め、それを廃タイヤ内部に充填することを特徴とする前記(1)項〜(7)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養汚染水域の綜合的水質改善システム。
(9) 植物浮島の本体下部、アンカー、重り、連結部材の何れもが水との接触面積の大きな素材により形成されていることで、各種植物や微生物の水質浄化機能を最大限に活かすようにされていることを特徴とする前記(1)項〜(8)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
(10) アンカーが表面多孔質形状の石材であり、設置場所水底に固定されやすいように鈎構造や鋭角構造を備えたものとされていることを特徴とする前記(1)項〜(9)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
(11) 重りが表面多孔質形状の石材であることを特徴とする前記(1)項〜(10)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
(12) 汚水水域の一部または端部を区切って多段階の浄化水槽とし、
汚水取入れ口から取入れる処理水を各浄化水槽毎に汚水浄化状態に応じた効率的な水質浄化を順次行うことができるように、浄化水槽毎に段差を利用した瀑気設備を設け、
浄化水槽底部に植物育成や微生物繁殖に好適な環境を形成するための表面多孔質素材を用いた材料を敷きつめ、
水質浄化用に採用する各種植物や微生物を処理すべき汚水の状態に応じて選択し、
処理を終えた浄化水を処理前の汚水と混合しないように設置水域に排水し、
したがって、水質浄化処理自体には人工的エネルギーをまったく使用しないように設計していることを特徴とする前記(1)項〜(11)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
(13) 水質浄化機能を有する植物として、水耕栽培に適し窒素やリンの吸収能力が高く、生産管理性に優れ、収穫性があると共に周囲の生態系に悪影響を及ぼさず景観や気候風土にも適合するものを選択することを特徴とした前記(1)項〜(12)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
(14) 水質浄化機能を有する植物として、バラ類、食用になる香椿、コリュウス、ケナフの何れかを選択することを特徴とする前記(13)項に記載の各種植物や微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
(15) 水質浄化機能を有する微生物として、蛋白質や脂肪類を分解する菌類、植物性繊維質類を分解する菌類、空気中や水中の窒素の固定化を行う菌類、食塩を吸収する菌類の1種または複数種の組合わせを水域の状況に合わせて選択することを特徴とした前記(1)項〜(14)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
(16) 蛋白質や脂肪類を分解する菌類として、アスペルギルス、ムコール、バクテリウムスブチルス、植物性繊維質類を分解する菌類として、セルラーゼ酵素を多く含むバクテリウムメタニジイナス、バクテリウムサアモフィブリンコルス、空気中や水中の窒素を固定化する菌類として、バクテリウムアステロスポオラス、クロストリイディムパストリアヌム、食塩を吸収する好塩性酵母類微生物菌類として、トルラアアーテン、サッカロミセスカルスベルギニシスを採用することを特徴とした前記(1)項〜(15)項の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
▲2▼ 植物浮島の浮力構造部材として廃タイヤやチューブ、廃発泡スチロールを利用することにより、適用水域に化学物質や環境ホルモンなどの有害物質が溶け出すおそれの無い素材をリサイクル材料として安価に入手して大量に利用することができ、広範囲な適用水域に対しても有効な水質改善効果を迅速に実現することができるようになる。
▲3▼ 浮力構造部材として利用する廃タイヤの中心の中空部にも廃発泡スチロールなどの浮力材料を固定できる構造とすることで、全体の浮力を増大させているので、このような構造とした浮力構造部材の上には相当な重量物を載せても水面上に浮かばせることが可能になる。すなわち、このような構造の部材とすることで相当な重量物を載せても水面上に浮かばせ続けることが可能となり、人間などを載せても安全な構造となし得る。具体的には、たとえば乗用車用のタイヤを利用する場合、中心の中空部にも廃発泡スチロールを利用した浮力材料を固定させることで30%以上の浮力向上が実現でき、数個の浮力構造物を使えば作業などに従事する人間を十分に支えることが可能となるのである。
▲4▼ 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、ステンレス製などの金網材を用いることにより、規格化した金網材を工場生産で大量に製作することが可能になり、大規模な実施がスピーディ且つ容易に行えるようになる。
▲5▼ ステンレス製などの金網材に廃タイヤの中心の中空部の形状に追随した凹入籠部をも形成していることにより、該凹入籠部分にセラミック粒材などを充填して設置水域の水分を利用しながら植物等を生育させることができるようになり、その結果、植物の根からの水分吸収を利用して水域のリンや窒素による汚染を有効に除去することが可能となる。
▲6▼ ステンレス製などの金網材と廃タイヤ表面との間に2〜5cm程度の空間を形成するために緩衝材にもなる材質の部材によるスペーサーを配置したことにより、タイヤ表面上の金網材の上に植えられた植物もスペーサーによる隙間からその根を伸ばして設置水域の水中にまで至ることができ、このような根による水分吸収を利用した汚染除去も期待することができるようになる。
▲7▼ 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、中空部に収容した該浮力材料の上下を金網材で挟み込みボルトとナットなどの固定手段により強固に固定することで、簡単且つ確実に浮力をより向上した構造体を得ることができ、重量物を載せるための浮力構造体を容易に実現することが可能となる。
▲8▼ 廃発泡スチロールなどの浮力材料を通気性及び伸縮性のある素材による袋体に詰め込んだ後、さらに水を通さない天然ゴム製の袋に詰め、それを廃タイヤ内部に充填することで、細かく砕いた廃発泡スチロールを廃タイヤ内部に詰め込む際に生じる詰め込みのやり難さを適切に解消することができるようになる。
すなわち、細かく砕いた発泡スチロールは非常に軽く、しかもサラサラとして滑り易いので廃タイヤ内部に充分な量をしっかりと詰め込むことは難しい。そこで、たとえばストッキング素材などのように通気性と伸縮性を充分に備えた素材による袋体をまず利用してこれに必要とする密度で細かく砕いた廃発泡スチロールを詰め込み、その袋体を更に天然ゴム製の別の袋体に詰め込んで、これを廃タイヤ内部に充填するものとしたのである。
これにより充填された発泡スチロールそのものは水に浸されることがなくなり、充分な浮力を長期間安定した状態で廃タイヤに付与することが可能となるのである。
▲9▼ 植物浮島の本体下部、アンカー、重り、連結部材の何れもが水との接触面積の大きな素材により形成されていることで、各種植物や微生物の水質浄化機能を最大限に活かすようにされていることにより、生活排水により汚染された水域を最大限の効率性で植物や微生物の自然な浄化力を活用して水質改善効果を実現できるようになる。
▲10▼ アンカーが表面多孔質形状の石材であり、設置場所水底に固定されやすいように鈎構造や鋭角構造を備えたものとされていることにより、水底での水質浄化を効率的に行うと共に、植物浮島をアンカーの碇効果により適切に設置場所に固定し、望ましい水質改善効果を狙った水域において実現することが可能となる。
▲11▼ 重りが表面多孔質形状の石材であることにより、重りが存在している水中域においても微生物を利用した水質改善効果が着実に得られるようになる。
▲12▼ 汚水水域の一部または端部を区切って多段階の浄化水槽とし、汚水取入れ口から取入れる処理水を各浄化水槽毎に汚水浄化状態に応じた効率的な水質浄化を順次行うことができるように、浄化水槽毎に段差を利用した瀑気設備を設け、浄化水槽底部に植物育成や微生物繁殖に好適な環境を形成するための表面多孔質素材を用いた材料を敷きつめ、水質浄化用に採用する各種植物や微生物を処理すべき汚水の状態に応じて選択し、処理を終えた浄化水を処理前の汚水と混合しないように設置水域に排水し、したがって、水質浄化処理自体には人工的エネルギーをまったく使用しないように設計していることにより、段差などの適用場所の自然の地形を最大限に利用しながら、植物や微生物の活動に必要な酸素などを該段差を利用した瀑気設備により処理水中に取り込ませ、周囲の自然景観と調和した生活排水汚染水域の水質改善システムを人工的なエネルギーをまったく用いずに稼動させ、長期間にわたって有効に機能させることが可能となる。
▲13▼ 水質浄化機能を有する植物として、水耕栽培に適し窒素やリンの吸収能力が高く、生産管理性に優れ、収穫性があると共に周囲の生態系に悪影響を及ぼさず景観や気候風土にも適合するものを選択することにより、水質改善システム全体を適用箇所の条件に適合させてしかも有効性や経済性においても優れたものとなし、自然環境と自然材料のみを利用したものでありながら、人工的な水質改善システムに勝るとも劣らない実績を上げることができるようになる。
▲14▼ 水質浄化機能を有する植物として、バラ類、食用になる香椿、コリュウス、ケナフの何れかを選択することにより、生活排水に由来するリンや窒素の吸収性に優れていながら、適用水域の景観性を向上することができ、また、観賞用や食用、各種の材料素材の原料と成り得る有用植物を採用することで、成長することで充分な水質浄化機能を果たした採用植物を商品性のあるものとして収穫回収して単なる水質浄化を超えて収益性をも得ることができるようになる。
▲15▼ 水質浄化機能を有する微生物として、蛋白質や脂肪類を分解する菌類、植物性繊維質類を分解する菌類、空気中や水中の窒素の固定化を行う菌類、食塩を吸収する菌類の1種または複数種の組合わせを水域の状況に合わせて選択することにより、適用水域の個々具体的な汚染状況に応じた適切な水質浄化を図ることが可能となる。すなわち、蛋白質や脂肪分が大量に排出されて汚染された水域にはそれらの分解機能に優れた微生物を主として用い、繊維質が多量に排出されたことによる汚染水域にはすの分解に相応しい微生物を採用し、塩害による汚染水域には塩分吸収能力に優れた微生物を活用するなどである。
このような特定の物質についての優れた分解能力を備えた微生物や細菌類は各複数種類のものが知られているが、実際の汚染水域の環境条件などに応じて最適のものを選択する。また、複合的な汚染水域には各種微生物や細菌類を組合わせて配合し、望ましい水質改善効果が得られるように配慮する。
本発明のシステムは多様な種類の植物や微生物、細菌類などを水面、水中、水底などの所望の位置に配置させ適切に成長や繁殖をさせることができるので、複雑且つ多様な環境条件と成り得る汚染水域の状況に最適な水質浄化機能を実現できるものである。
▲16▼ 蛋白質や脂肪類を分解する菌類として、アスペルギルス、ムコール、バクテリウムスブチルス、植物性繊維質類を分解する菌類として、セルラーゼ酵素を多く含むバクテリウムメタニジイナス、バクテリウムサアモフィブリンコルス、空気中や水中の窒素を固定化する菌類として、バクテリウムアステロスポオラス、クロストリイディムパストリアヌム、食塩を吸収する好塩性酵母類微生物菌類として、トルラアアーテン、サッカロミセスカルスベルギニシスを採用することで、より効率的な水質浄化機能を実現することができるようになる。
すなわち、これらの菌類や微生物類は上記した特定の汚染物質を分解浄化することにおいて特に優れた機能を有していることが発明者の対照試験などから明らかになったもので、適用水域の汚染状況に応じて迅速且つ効果的な水質浄化が実現することを確認している。
本発明システムは主に生活排水に起因する窒素やリンにより富栄養化されて汚染した水域の水質浄化を図ることを目的とし広大な汚染水域全体を効率的に浄化するために低コストに入手できるリサイクル材料などの安価な構造材料を利用しながら、自然環境への悪影響を及ぼさないために人工的な材料を極力排除し、しかも実効的な水質浄化機能は自然の植物や微生物、細菌類などの分解・吸収能力を活用するものである。
また、このような植物や微生物の優れた水質浄化機能を広範囲に及ぶ実際の汚染水域に対して実効的に機能させるために、低コスト且つ周囲の自然環境に配慮しながら実現することを目的として、植物等生育の基盤となる浮力構造体を主に廃タイヤや廃発泡スチロールをリサイクル利用することを提案し、しかもこのようなリサイクル利用を簡易迅速に行うための手法についても研究を重ねて本発明を実現可能性の高いものとして完成したものである。
本発明の浮力構造体を製造する上で重要な廃タイヤや廃発泡スチロールをリサイクル利用して作成する浮力構造体の具体的な作成手法について簡単に説明する。
廃タイヤのサイズは、必要な個数を揃えることができるのであれば、通常の乗用車用のものでも大型車用のものでも構わない。直径で数十cmから1m程度のものになるが、これらの内部に空気に近い浮力を持った発泡スチロールのような浮力材料が隙間無く充填されると、通常の乗用車用タイヤ1本当たりで30〜40kg前後の浮力を得ることができることを確認している。
浮力材料としては発泡スチロールが好ましいが、これも廃棄されたものをリサイクルして使用すれば充分である。上記のようにタイヤ内部に隙間無く充填させるためには、発泡スチロールを大きな塊としてではなく直径数センチ以下、好ましくは直径1cm以下程度の細かな粒状に砕いて使用する必要がある。
しかし、このように細かく砕いた発泡スチロールをそのままタイヤ内部に入れても容易に設置水域に流れ出してしまい、却って環境破壊の原因になってしまう。そこで、天然ゴム製などの長期間安定して使用可能で環境に悪影響を与える恐れのある化学物質などが溶け出すことのない素材による袋体に砕いた発泡スチロールを詰め込み、こうした状態でタイヤ内部に充填することが必要になる。
ただし、天然ゴム製の袋体に、充分な量の細かく砕いた発泡スチロールをしっかりと詰め込むことは実際には困難な作業であることが見出され、これを解消する手法について見当を重ねた。その結果、細かく砕いた発泡スチロールが漏れ出すことはないが、十分な通気性と伸縮性を持った素材による袋体に詰め込んでこれを更に天然ゴム製の袋体に詰め込むようにすると、効率よく確実に必要充分な量の破砕発泡スチロールを廃タイヤ内部に充填し密封できることを見出し、本発明においても採用することとした。
本発明で用いる浮力材料はこのようにして制作することを基本としている。
このようにして制作された廃タイヤと廃発泡スチロールを基本材料とする浮力構造体は、あたかも普通に空気が充填されたタイヤと同等の充分な浮力をもって水面に浮かぶことができ、しかも数年以上にわたる長期間であっても空気洩れにより浮力が減少するなどということがなく、適用水域を汚染する化学物質が溶出するようなことも起こらない。
本発明で使用する植物生育用浮島は、このような廃タイヤと廃発泡スチロールを基本材料とした浮力構造体を複数個組合わせて筏のように構成し、全体とて十二分な浮力を得るようにして形成するものである。組合わせの手法は適用しようとする水域の状況は生育させようとする植物の種類や重量などとの関係から適切なものを選択すると考えれば問題はない。前記したように廃タイヤを利用した本発明の浮力構造体1つで20〜30kg程度の浮力は得られるので、1年性の植物程度を生育させながら水面に浮かばせることは容易である。それよりも重量の嵩む多年性植物を生育するためや、維持管理を行う作業員用の移動通路を形成するためには複数個の浮力構造体に重量が分散する構成を採って100kg前後の重量が部分的に掛かっても安定且つ安全な状態を維持させることができることを実験的に確認している。
このような本発明で採用する浮力構造体の浮力をより一層向上させるために開発した手法について説明する。すなわち、廃タイヤはその中心部分が中空状態とされたドーナツ形状をしているので、タイヤ内部に破砕発泡スチロールを充分に充填できたとしてもこの中空部分においては何ら浮力を生じさせることができないことが理解される。そこで、ある程度以上の重量物を載せたり、作業員の移動通路などとして利用しようとする場所においては、浮力構造体1個当たりの浮力総量をより一層高めることが望まれるのである。そのために本発明においては、上記のように袋体などを利用して適宜にまとめた浮力材料をこのタイヤ中心部の中空部に固定して浮力構造体の全体としての浮力を高める手法をも提案している。つまり、タイヤ中空部に収容させた浮力材料の上下をステンレス製などの金網材を利用して挟み込み、しかもボルトやナットなどを利用した公知の固定手段を活用して一体化するものである。このようにすることで、本発明の浮力構造体は全体として30%以上の浮力向上が可能であることを実験的に確認できている。
浮力を向上させたこの構造体は、より少ない個数で相当な重量物を支えることが可能であり、本発明を実施する際の作業用の通路などに採用するのが好ましいことは明らかである。
次に本発明の植物浮島の具体的な構成例について説明する。上記のような廃タイヤと廃発泡スチロールとを基本として構成された浮力材料に対して、その実用的な浮力の範囲内で実際に植物を生育させるための構造物を載置させることになる。本発明では生育させる植物の根を介して適用水域の窒素分やリン分を吸収させる必要があるので、植物の根が実際に適用水域から水分を吸収することができる構造となっていなければならない。つまり、採用する植物の根が富栄養化された汚染水に直接的に触れるようになっていなければならないのである。このために網状の籠部材に植物を植え込み、網目を通して浸透してくる適用水域の水分が根に触れるようにしておく。この場合に植物を植え込む土壌として普通の土を採用すると、網目を通して溶け出してしまい逆に水域を汚すことになり、また土が流出すれば植物自体の生育も続けることができない。かりに流れ出さない土が残るとしても、植物の根は水に浸されたままの状態に置かれるので呼吸ができず、正常な成長をすることができない。
そこで、本発明では籠部材の網目から流出することなく、しかも植物の根に正常な呼吸を可能とするための酸素を長期的に供給できる新たな土壌材を採用することとした。すなわち、籠部材の網目よりも大きな粒状とされた少なくとも表面多孔質構造のセラミックス製粒状材である。このような多孔質セラミックス素材も廃セラミックスのリサイクル材料として安価に大量入手することができるもので、本発明ではその粒径を網目以上のものに揃えるべく加工するだけで足りる。多孔質セラミックスはその微細孔部分に空気を保持した状態にあるので、植物の根はこれを利用して呼吸することができ、したがって通常は根が水に浸されたままでは生育することができない陸生の植物であっても有効に成長させることができるようになる。ここで、窒素やリンといった生活廃水に基づく富栄養化汚染物質の吸収力という観点からすると、陸生植物は水生植物と比較すれば通常10〜20倍以上の窒素分やリン分を吸収することが知られており、陸生植物を利用した水質浄化の優位性が理解できるのである。
また、空気を多量に含んでいることから水に対する比重も小さく、実際には適用水域の水に浸されたままの状態で使用されることになるので、実質的に本発明の植物浮島の浮力を利用しないで植物を保持して生育させることになる。
さらに、この多孔質セラミックス素材はその比重を変えることなどで水中や水底にも使用できるものであり、該微細孔は各種有害物質を分解して水質浄化することができる様々な微生物や細菌類などの好適な生育場所としても活用できるものである。各種微生物や細菌類の水質浄化機能をも総合的に利用して汚染水域の水質浄化を図る本発明において多孔質セラミックス素材の果たす役割は大きいものである。
上記してきたような本発明の植物浮島1のもっとも基本的な構造模式図の1例を第1図に示す。浮力構造体2は、廃タイヤ3とその内部に充填された廃発泡スチロール破砕片4とを基本として形成されているが、この廃発泡スチロール破砕片4は伸縮性且つ通気性を持った袋体5に収容された後、さらに天然ゴム製の袋体6に密封され、その状態で廃タイヤ3の内部に充填されるものである。こうすることで、粒状にされた廃発泡スチロール4がスムースに十分な量で廃タイヤ3に充填されると共に密封状態ともなり直接水に触れることなく長期間充填状態が維持でき、水域に流出するようなことも無くなるのである。
廃タイヤ3の中心の中空部7にはその形状に追随したステンレス製金網材による凹入籠部8が嵌め込まれる。ここに通常の土による土壌に代えて多孔質セラミックス素材による粒材を入れて本発明用の土壌となし、適用水域の汚染物質除去に適した各種陸生植物を植え込むのである。凹入籠部8はその半分程度が水面9より下の水中に没することになり適用水域の水分は多孔質セラミックス素材粒材の土壌中に染み渡ることになって、その中の窒素分やリン分は植物の根によって、その成長のためにどんどん吸収されることになるのである。植物の成長による重量増加によって凹入籠部8のほとんどが水面下に入るとしても、多孔質セラミックス素材粒材中に張った植物の根は微細孔内の空気を利用した呼吸が継続できるので枯れてしまうようなことにはならない。また、このような凹入籠8を用いずに竹製の籠などを用いても略同様の効果を得ることは可能である。
また、浮力構造体である廃タイヤ3の上にもステンレス製などによる金網部材10を上記凹入籠部8と一体化し、または別体のものとして載置するが、これは該部分においても適宜な各種植物を生育させるためである。この部分に採用する植物は、網目を通して成長する根が直接適用水域の水中に入ってそこから水分と共に窒素やリンといった汚染物質を吸収することが望まれるもので、このような条件でも通常の成長が期待できる水生植物に近い種類のものであって構わない。さらにこの場合、網目の隙間から水中へ根を成長させようとする妨げにならないように、廃タイヤ3の表面と金網部材10との間に若干の空間11が形成されるようにスペーサー12を取付けておく。このスペーサー12は廃タイヤ3と金網部材10との緩衝材ともなり得るような材質のものを選ぶことが好ましい。
このような植物浮島1の基本構成体を複数個筏状に組合わせて広範囲な適用水域に設置させるのが本発明の実際の使用状況になるが、その際の複数個の組合わせ状況の若干例を第2図に示す。すなわち、連結材13を用いて複数個の基本構成体を結び付け、全体として大きな植物浮島1となすのである。この連結材13は軽量且つ強度の十分なものが選択されるべきであるが、本発明の趣旨から適用水域環境に悪影響を及ぼすようなものは使用されるべきではない。また、低コストに広範囲な水域への適用が可能となるように安価に入手できるリサイクル素材などを活用すべきである。
複数個の基本構成体を組合わせた植物浮島1の全体形状は、実際にこれを適用しようとする汚染水域の地形などに合わせて自由に決定されるものである。ただし、広大な汚染水域に対して実効性のある水質改善効果を実現するには相当な範囲で植物浮島1を適用する必要があり、その点、廃棄物のリサイクル利用による低コスト化を実現した本発明は、実験室的な実施内容を超えた実効性ある効果を現実に上げ得るものとなっている。浮島作業用通路14は、前記したような浮力向上を図った基本構造体を組合わせたものに重量がかかるように設計しておけば、作業員の通行などに支障をきたすこともない。
また、本発明は浮島1上で生育させる各種植物を利用した水質改善のみでなく、浮島1を水域に固定するためのアンカーや重り、その他の構成部材においても上記した多孔質セラミックス材などを有効活用して各種水草や水生植物、微生物や細菌類などを適用条件に即して選択し組合わせ、それにより水面部においてのみならず、水中部や水底部においてもそれぞれに独自の水質改善効果を上げるようにして、その結果、総合的な水辺の環境浄化を実現しているものである。
さらに本発明においては、植物浮島のみでなくこれらを利用しながら、適用水域の一部の地形条件をも利用してより一層効果的な水質改善システムとすることも提案している。すなわち、汚染水域自体に若干の高低差による水流があるような地形がある場合には、該水域を2段以上の多段階域に区分けし、冗談から下段に水流が進むに連れて徐々に水質浄化が進行する形態を採るように地形自体に加工を施すのである。
つまり、生活廃水で汚染された河川が湖等に緩やかに流入するような地形において、その流入口付近の地形を多段の浄化設備とし、汚染水が湖等に流入するまでに水質浄化を完了して汚染水域が拡大することを阻止しようとするものである。
具体的には、適用箇所の汚染状態を解消するに適した植物群や微生物群、細菌類群を各段階毎に組合わせて準備し、また各段毎にこれらの植物群、微生物群、細菌類群が生育するのに適した環境条件を整えるのである。すなわち、上記してきた植物浮島を利用することに加えて、適用水域の水底部にも多孔質セラミックス体の破砕片などを敷きつめて水質浄化機能を有する特定の植物や微生物、細菌類が成長・繁殖し易いベース環境を整え、段差を水流が越えることで瀑気を行い水中に酸素を適度に吸収させて植物の根や微生物、細菌類の呼吸を確保するものである。
この多段式汚水浄化システムは、あくまでも適用水域の自然な地形状態を最大限に利用するもので、大掛かりな掘削工事やコンクリート施工による地形の変形工事などの環境に多大な影響を及ぼす手段は採用しない。可能な限り自然物由来の材料で河川の湖などへの流入域に最小限の加工を行い、段差を明確にすることで瀑気設備となし、水底に多孔質セラミックス材料を敷きつめ、必要に応じて本発明の植物浮島をも併用し、それぞれの汚染状況に応じた適切な植物や微生物、細菌類を水質浄化のために生育させるのである。ただし、段階的に浄化処理を経た処理水が処理前の汚染水と混合することが無いように設計し、生活廃水で窒素やリンにより汚染された河川等の水流が湖等に流れ込んで広大な汚染水域を形成しないように十分な配慮をする必要がある。
このシステムでは、ことさらな人工的工事が不要であるのみならず、これを稼働させるための動力エネルギーなども不要で、周囲の自然景観を損なうこともなく、最小限の維持管理作業を行うだけで効率的な水質改善効果を実現することが可能となるのである。
以下に示す各実施例は、本発明を植物の種類に応じてそれぞれ実際に特定の汚染水域などに適用してその水質浄化機能を確認したものである。
中国雲南省▲真▼池の水質浄化実験に使用しました。茎を水に挿すだけで容易に繁殖ができ、窒素分とリン分の吸収能力がかなり高い植物である。本発明の植物浮島で30cmの高さから栽培した。
その結果、1本のバラが1年間で平均236.5gの窒素、1.225gのリンを吸収することが判明した。つまり、1m2当たりにバラ4本を植えると、年間で0.946kgの窒素、0.0049kgのリンを吸収させることができる。3000m2の生活廃水汚染水域の2%、即ち60m2分の浮島を設置し、年間56.76kgの窒素と0.294kgのリンを吸収させる実績を得て、汚染水域全体に対しての水質浄化効果が顕著に認められました。
中国雲南省▲真▼池の水質浄化実験に使いました。若い芽が野菜として食べられる植物である。若い芽100gの中に含まれたリンの成分は120mgであり、それはトマトの29mgの約4倍、キュウリの37mgの3.2倍、セロリの61mgの約2倍、ニンジンの30mgの4倍に相当する。ということは、リンの吸収量が一般の植物と比べるとはるかに高く、したがって当然リン分を吸収し浄化する効果も同様に高いものと理解できる。
中国雲南省▲真▼池の水質浄化実験に使いました。水質浄化栽培時に根の総本数の長さは2.04m/本であったのに対し、実験開始後80日で120.29m/本となり、約59倍の成長となりました、植物全体の重さは29g/本に対し206g/本になって、176g/本が増えました。TNの浄化率が約70%です。
中国雲南省▲真▼池の水質浄化実験に使いました。春に播種後、秋の収穫期には高さ4〜5m、下部直径10cmの太さに成長し、面積当たりの収穫高が木材より相当に多いので、パルプの代替原料として利用価値がある。また、同時に水中窒素、リンの吸収効率が大きいので、効率的な水質浄化機能が実現できる。
中国雲南省▲真▼池において、2004年8月から2005年1月まで実験を行いました。約3000m2の窒素やリンによる富栄養化水域の2%に対して本発明の植物浮島を設置し、上記各植物を植えて生育させた。実験開始後5ヶ月を経過した時点における適用水域の水質浄化効果が以下の通りである。
原水 処理水 除去率
リン 1.815 0.177 90.2%
窒素 12.65 1.45 88.5%
COD 223.8 60.7 72.8%
BOD 28.7 1.2 95.8%
SS 105 19 82%
リンや窒素ばかりでなく、CODやBOD、SSなどもその大部分が除去されており、水質浄化効果が非常に高いことが理解される。
また、本発明の植物浮島は波風の強い湖などでも設置可能で、しかも作業用通路などを適宜に設けて維持管理しやすいものとなし得る。
したがって、適用水域に水上農園や水上公園を作ったり、ろ過・緑化水循環装置とすることも可能であって、産業上の利用可能性において優れた発明であると理解できるものである。
Claims (16)
- 燐や窒素などを多量に含む富栄養化された生活排水の流入により汚染された湖や沼、池、川などの水面に浮かべて根から富栄養価成分を吸収することで水質浄化機能を有する植物を栽培・繁茂させる植物浮島、植物浮島を水底に固定するためのアンカー、植物浮島の水面での浮き具合を調整するための重り、植物浮島とアンカーと重りとを連結する連結部材とにより構成され、植物浮島の本体下部、アンカー、重り、連結部材の少なくとも何れかに富栄養化成分を吸収する能力をもった水棲植物や好気性または嫌気性の微生物を設置水域の環境条件に適合して選択し付着させることで、水面部、水中部、水底部のすべてにおいて同時進行的に水質改善効果が得られることを特徴とした各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
- 植物浮島の浮力構造部材として廃タイヤやチューブ、廃発泡スチロールを利用することを特徴とする請求項1に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
- 浮力構造部材として利用する廃タイヤの中心の中空部にも廃発泡スチロールなどの浮力材料を固定できる構造とすることで、全体の浮力を増大させていることを特徴とする請求項1に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
- 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、ステンレス製などの金網材を用いることを特徴とする請求項3に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
- ステンレス製などの金網材に廃タイヤの中心の中空部の形状に追随した凹入籠部をも形成していることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
- ステンレス製などの金網材と廃タイヤ表面との間に2〜5cm程度の空間を形成するために緩衝材にもなる材質の部材によるスペーサーを配置したことを特徴とする請求項4または5に記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
- 廃発泡スチロールなどの浮力材料を廃タイヤの中心の中空部に固定する構造として、中空部に収容した該浮力材料の上下を金網材で挟み込みボルトとナットなどの固定手段により強固に固定することを特徴とする請求項4〜6の何れか一つに記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養化汚染水域の綜合的水質改善システム。
- 廃発泡スチロールなどの浮力材料を通気性及び伸縮性のある素材による袋体に詰め込んだ後、さらに水を通さない天然ゴム製の袋に詰め、それを廃タイヤ内部に充填することを特徴とする請求項1〜7の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質改善機能を利用した富栄養汚染水域の綜合的水質改善システム。
- 植物浮島の本体下部、アンカー、重り、連結部材の何れもが水との接触面積の大きな素材により形成されていることで、各種植物や微生物の水質浄化機能を最大限に活かすようにされていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
- アンカーが表面多孔質形状の石材であり、設置場所水底に固定されやすいように鈎構造や鋭角構造を備えたものとされていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚染水域の総合的水質改善システム。
- 重りが表面多孔質形状の石材であることを特徴とする請求項1〜10の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
- 汚水水域の一部または端部を区切って多段階の浄化水槽とし、
汚水取入れ口から取入れる処理水を各浄化水槽毎に汚水浄化状態に応じた効率的な水質浄化を順次行うことができるように、浄化水槽毎に段差を利用した瀑気設備を設け、
浄化水槽底部に植物育成や微生物繁殖に好適な環境を形成するための表面多孔質素材を用いた材料を敷きつめ、
水質浄化用に採用する各種植物や微生物を処理すべき汚水の状態に応じて選択し、
処理を終えた浄化水を処理前の汚水と混合しないように設置水域に排水し、
したがって、水質浄化処理自体には人工的エネルギーをまったく使用しないように設計していることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。 - 水質浄化機能を有する植物として、水耕栽培に適し窒素やリンの吸収能力が高く、生産管理性に優れ、収穫性があると共に周囲の生態系に悪影響を及ぼさず景観や気候風土にも適合するものを選択することを特徴とした請求項1〜請求項12の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
- 水質浄化機能を有する植物として、バラ類、食用になる香椿、コリュウス、ケナフの何れかを選択することを特徴とする請求項13に記載の各種植物や微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
- 水質浄化機能を有する微生物として、蛋白質や脂肪類を分解する菌類、植物性繊維質類を分解する菌類、空気中や水中の窒素の固定化を行う菌類、食塩を吸収する菌類の1種または複数種の組合わせを水域の状況に合わせて選択することを特徴とした請求項1〜請求項14の何れか1つに記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
- 蛋白質や脂肪類を分解する菌類として、アスペルギルス、ムコール、バクテリウムスブチルス、植物性繊維質類を分解する菌類として、セルラーゼ酵素を多く含むバクテリウムメタニジイナス、バクテリウムサアモフィブリンコルス、空気中や水中の窒素を固定化する菌類として、バクテリウムアステロスポオラス、クロストリイディムパストリアヌム、食塩を吸収する好塩性酵母類微生物菌類として、トルラアアーテン、サッカロミセスカルスベルギニシスを採用することを特徴とした請求項15に記載の各種植物および微生物の水質浄化機能を利用した富栄養化汚水水域の総合的水質改善システム。
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