JPWO2008062587A1 - Mimo−ofdm通信システム及びmimo−ofdm通信方法 - Google Patents

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Abstract

MIMO-OFDM通信によりデータを送受信するMIMO-OFDM通信方法であり、送信側において、所定のプリコーディング方式により送信データにプリコーディング処理を施すステップ、プリコーディング処理されたデータをOFDM変調して複数の送信アンテナより送信するステップを有し、受信側において、複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するステップ、プリコーディング方式に応じた重み係数を計算するステップ、パスメトリックに重み係数を乗算することによりデコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施すステップを有している。

Description

本発明はMIMO−OFDM通信システム及びMIMO−OFDM通信方法に係わり、特に、MIMO−OFDM通信によりデータを送受する次世代無線LANなどのディジタル無線通信システム及び空間多重OFDMシステムにおいてシステムの性能改善と複雑度の減少を可能にしたMIMO−OFDM通信システム及びMIMO−OFDM通信方法に関する。
今日の無線通信システムでは、複数の送信アンテナから異なるデータストリームを並列に送信することにより、送信アンテナ数に比例して伝送容量を増大させる空間多重伝送技術が注目されている。異なる送信アンテナは、お互いに無相関になるように配置され、各アンテナから送信されるデータストリームは、それぞれ独立のフェージング伝搬路を通り、受信アンテナで受信される。
ここで、お互いに無相関になるように配置された複数の受信アンテナを利用して、多入力多出力(Multiple-Input Multiple-Output, MIMO)システムとすることにより、自由度の高いチャネル相関行列が生成でき、空間多重されたデータストリームを分離する際のSNRを向上することができる。
図21はMIMOシステムの構成説明図であり、TRは送信局、RVは受信局である。送信アンテナATT1〜ATTM の数Mと同じ数のデータストリームS1〜SMが、それぞれの送信部TX1〜TXMでデータ変調・オーバーサンプリング・D/A変換・直交変調・周波数アップコンバート・帯域制限フィルタリングなどの処理を経て、各送信アンテナATT1〜ATTMから送信される。各アンテナATT1〜ATTMから送信された信号は、独立のフェージングチャネルhmn(m=1〜M,n=1〜N)を通り、空間で多重された後、N本の受信アンテナATR1〜ATRNで受信される。各受信アンテナで受信された信号は、受信部RX1〜RXNでフィルタリング・周波数ダウンコンバート・直交検波・A/D変換処理を経て、y1〜yNの受信データストリームが生成される。各受信データストリームは、M個の送信データストリームが多重された形になっているため、データ処理装置DPUにおいて全ての受信データストリームに対して信号処理を行うことにより、送信データストリームが分離・再生される。
受信信号より送信データストリームS1〜SMを分離する信号処理のアルゴリズムには、チャネル相関行列の逆行列を用いるZF(Zero-Forcing)アルゴリズムやMMSE(Minimum Mean Square Error)アルゴリズムといった線形アルゴリズムと、BLAST(Bell Laboratories Layered Space-Time)アルゴリズムに代表される非線形アルゴリズムがある。また、MLD(Maximum Likelihood Decoding)アルゴリズムなどの相関行列の逆行列演算を使用しない方法も知られている。
今、送信データストリームをM次元の複素行列Sで、受信データストリームをN次元の複素行列Yで表すと、次式の関係がある。
Figure 2008062587
ここで、HはN×Mの複素チャネル行列(h11〜hNM)、VはN次元のAWGNである。
ZFアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
Figure 2008062587
ここで、*は、行列の複素共役転置を表し、H*Hはチャネル相関行列と呼ばれる。
MMSEアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
Figure 2008062587
ここで、ρは、受信アンテナ当りのSNRに相当する。MMSEではSNRを精度よく推定する必要が生じるが、ZFにおける雑音強調の影響を低減することができるため、一般にZFより特性が優れている。
MLDアルゴリズムでは、次式により送信データストリームを推定する。
Figure 2008062587
ここで、Qは変調データの信号点配置の数で、QPSKでQ=4, 16QAMでQ=16, 64QAMでQ=64となる。このように、MLDでは、多値変調の演算量が膨大となり、かつ演算量は送信アンテナ数に対して指数関数的に増大してしまう。
MIMO−OFDM送受信は、図21における送信局TRの送信部、受信局RVの受信部をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)送信部、OFDM受信部で構成したものである。
図22は従来のMIMO−OFDMシステムの構成図である。送信側において、FEC エンコーダ1は畳み込み符号化により入力データストリームに誤り検出訂正用の符号化処理を施し、パンクチュア部2は符号化されたデータ列に対して符号化率に応じてパンクチュア処理を施し、空間インタリーブ部(Spatial Interleaver)3はパンクチュアしたデータビット列を複数個、図ではNs個のデータストリームに分ける。ついで、周波数インタリーブ部(Frequency Interleaver)41〜4Nsは入力された直列データ(サブキャリア信号成分)の位置を入れ替える周波数インタリーブを行なう。コンステレーションマッパー(Constellation Mapper)51〜5Nsは、適応制御部(図示せず)より指示されるデータ変調方式(BPSK, QPSK, 16QAM, 64QAMなど)に従ってサブキャリア数の信号成分をコンステレーションマッピングする。ついで、プリコーダ6はNs組の各並列データに所定のプリコーディングマトリックスを乗算し、Ns個のデータストリームをNt個のデータストリームに変換する。なお、プリコーディング処理は送信ダイバーシチ効果を得るため及びチャネル間干渉を軽減するために行なわれる。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部71〜7Ntはそれぞれ直列入力するデータをサブキャリア数の並列データに変換し、しかる後、該並列データにIFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。ガードインターバル挿入部81〜8Ntは、IFFT 部から入力するOFDM信号にガードインターバルを挿入し、送信部
(TX)91〜9Ntはガードインターバルが挿入されたOFDM信号をDA変換し、ついで、OFDM信号の周波数をベースバンドから無線帯域に変換し、高周波増幅してアンテナ101〜10Ntより送信する。
送信アンテナ101〜10Ntから送信された信号は、フェージングチャネル(伝搬路)を経て、受信装置の受信アンテナ111〜11Nrにより受信され、受信回路(Rx)121〜12Nrはアンテナにより受信されたRF信号をベースバンド信号に変換し、該ベースバンド信号をディジタルにAD変換して出力する。シンボル切出し部131〜13NrはガードインターバルGIを削除すると共にFFTタイミングでOFDMシンボルを切出してFFT部141〜14Nrに入力する。FFT部141〜14Nrは切り出されたOFDMシンボル毎にFFT処理を行ない、周波数領域のサブキャリアサンプルに変換する。
チャネル推定部15は、サブキャリア毎にチャネル推定を行ない、チャネル状態情報CSI(チャネルH(k))を送信側とMIMO処理部16に入力する。なお、送信側のプリコーダ6は通知されたチャネルに基づいてプリコーディングマトリックスを決定し、図示しない適応制御部は適応制御によりデータ変調方式を決定し、各コンステレーションマッパー51〜5Nsに入力する。
MIMO処理部16は推定されたチャネルを用いてサブキャリア毎に、所定の信号アルゴリズムに従って受信信号よりNs個の送信データストリームを分離出力する。
以後、コンステレーションデマッパー(Constellation Demapper)171〜17Ns、周波数デインタリーブ部(Frequency Deinterleaver)181〜18Ns、空間デインタリーブ部(Spatial Deinterleaver)19、デパンクチュア部20、復号部21は送信側の処理と逆順にDemapping処理、周波数デインタリーブ処理、空間デインタリーブ処理、復号処理を行なって送信データを復調、復号して出力する。
送信側のプリコーダ6は、空間多重プリコーディング方式、固有モード転送プリコーディング方式、Limited feedback preceding方式(限定フィードバックプリコーディング方式)のいずれかに従ったプリコーディングマトリックスF(k)をNs個のデータストリームに乗算してプリコーディングを行なう。
プリコーダ6はチャネルH(k)が不明であればプリコーディングマトリクスF(k)としてidentity matrixを用い、これを送信データストリームに乗算してプリコーディングを実行する(空間多重プリコーディング方式)。また、送信側と受信側におけるチャネル状態情報(CSI)が既知であれば、プリコーダ6はチャネルマトリックスH(k)を特異値分解(SVD)し、分解されたマトリックスをプリコーディングマトリックスF(k)とし、該マトリックスF(k)を送信データストリームに乗算してプリコーディングを実行する(固有モード転送プリコーディング方式)。また、チャネルに適応したプリコーディングマトリクスF(k)が受信側からフィードバックされてくれば、プリコーダ6は該プリコーディングマトリクスF(k)を送信データストリームに乗算してプリコーディングを実行する(限定フィードバックプリコーディング方式)。
固有モード転送プリコーディング方式や限定フィードバックプリコーディング方式では、送信側がチャネル状態情報(CSI)或いは部分CSIを利用する必要がある。更に、固有モード転送プリコーディング方式の場合、送信側は適応変調制御とパワー制御を行うことが要求されている。
図23は従来のMIMO−OFDM通信装置の別の構成図であり、図21のMIMO−OFDM通信装置と異なる点は、プリコーダ6の替わりにSTBC部6′を設けている点及びSTBC部6′が送信ダイバーシチ(Diversity)を得るために、Ns個のデータストリームのそれぞれを時空間符号化(STBC:Space Time Block Coding)して、Nt本のアンテナにマッピングしている点である。すなわち、STBC部6′のSTBCエンコーダ61′〜6Ns′は、コンステレーションマッパー51〜5Nsからそれぞれ入力するデータにSTBCエンコード処理を施して出力する。図24はSTBCエンコード処理の説明図であり、STBCエンコーダ6i′は、周期Tの連続す
る2シンボルデータ[x0,x1]を2系列のシンボルデータ列に変換する。第1のデータ列は[x0,−x1 *]であり、第2のデータ列は[x1,x0 *]である。*は複素共役を意味する。この2系列のデータがそれぞれOFDM処理されて2つの送信アンテナに入力する。図24では1つの系列のOFDM送信構成のみを示しているが、他の系列も同様の構成を備えている。
図22の従来のMIMO−OFDMシステム(空間多重プリコーディング方式、固有モード転送プリコーディング方式、限定フィードバックプリコーディング方式)では、高性能化するために、MLDアルゴリズムを使用する。また、図23の従来の混成STBC空間多重OFDMシステムあるいは混成SFBC空間多重OFDMシステムにおいても高性能化するために、MLDアルゴリズムを使用する。SFBC はSpace Frequency Block Codingの略である。
しかし、MLDアルゴリズムは演算数が非常に多く、実現するために複雑度が膨大になる問題がある。そこで、複雑度を減らすため、ZFアルゴリズム或いはMMSEアルゴリズムを使用し、性能を改善するために繰り返しデコードアルゴリズム(VBLASTアルゴリズム)などを利用する。しかし、複雑度を減らすためにZFアルゴリズム或いはMMSEアルゴリズムを使用すれば誤り率性能が劣化する問題点が発生する。また、性能を改善するためにVBLASTアルゴリズムを使用すると、複雑度と処理遅延が増える問題点が発生する。また、従来のMIMO-OFDM通信では受信状態に基づいて適応変調制御やパワー制御を採用する必要があるが、これらの制御はシステムの複雑度をさらに大きくし、また、コストや消費電力などの点で好ましくない。以上から、システムの複雑度を減少し、かつ、性能を改善するMIMO-OFDM通信方法が要望されている。
従来技術としてMIMO−OFDMシステムにおいて、チャネルパラメータ推定を正確に行なうものがある(特許文献1参照)。また、別の従来技術としてMIMO-OFDMシステムにおいて、ZFとMLDを組み合わせて演算処理を簡易化する復号器がある(特許文献2参照)。さらに、別の従来技術としてMIMO-OFDMシステムにおいて、V-BLASTを用いた場合の演算処理を簡易化するものがある(特許文献3参照)。しかし、これらの従来技術はZFアルゴリズム或いはMMSEアルゴリズムによりMIMO復号の複雑度を減らし、かつ性能の向上を図るものではない。
以上より、本発明の目的は、受信側のMIMOデコード処理にZFアルゴリズム或いはMMSEアルゴリズムを用いても誤り率性能を改善することである。
本発明の別の目的は、簡単な信号処理でMIMO−OFDM通信(空間多重、固有モード転送、限定フィードバックプリコーディング方式)における誤り率性能を改善することである。
本発明の別の目的は、送信側で適応変調制御やパワー制御を行わなくても誤り率性能を改善することである。
本発明の別の目的は、簡単な信号処理で混成STBC空間多重OFDMシステムあるいは混成SFBC空間多重OFDMシステムにおける誤り率性能を改善することである。
本発明の別の目的は、再送性能を向上することである。
特開2002−44051 特表2006−509396 特開2003−244103
・MIMO-OFDM通信方法
本発明の第1のMIMO-OFDM通信方法は、送信側において、所定のプリコーディング方式により送信データにプリコーディング処理を施すステップ、プリコーディング処理されたデータをOFDM変調して複数の送信アンテナより送信するステップを有し、受信側において、複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するステップ、前記プリコーディング方式に応じた重み係数を計算するステップ、パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み
付け復号処理を施すステップを有している。
本発明の第2のMIMO-OFDM通信方法は、送信側において、送信データに時空間符号化(STBC)処理あるいは周波数空間符号化(SFBC)処理を施して複数の送信アンテナにマッピングするステップ、前記符号化処理によりマッピングされた送信データにそれぞれOFDM変調を施して送信アンテナより送信するステップを有し、受信側において、送信装置の各送信アンテナから各受信アンテナまでのチャネル応答を要素とするチャネル応答マトリクスを推定し、該チャネル応答マトリクスに所定の変換を施すステップ、該変換により得られたチャネルマトリクスを用いて、受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するステップ、前記チャネルマトリクスを用いてデータストリームの信号対雑音比を重み係数として計算するステップ、パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施すステップを有している。
・MIMO-OFDM受信装置
本発明のMIMO-OFDM受信装置は、複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して送信データストリームを出力するMIMO処理部、送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施す復号部を備えている。
前記MIMO-OFDM受信装置において、該受信装置は更に、複数の受信アンテナで受信した受信信号よりチャネルを推定するチャネル推定部、前記送信側のプリコーディング方式が限定フィードバックプリコーディング方式であれば、該チャネルに基づいて送信側のプリコーディング処理に用いるプリコーディングマトリックス決定するプリコーディングマトリックス決定部を備え、前記MIMO処理部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いて、前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して送信データストリームを出力し、前記重み係数計算部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を計算し、該信号対雑音比を前記重み係数とする。
・MIMO-OFDM通信システム
本発明のMIMO-OFDM通信システムにおいて、送信装置は、送信データストリームに符号化処理を施す1つのFEC エンコーダ、符号化された送信データストリームに符号化率に基づいたパンクチュア処理を施すパンクチュア部、パンクチュア処理を施された送信データストリームに周波数インタリーブを施す周波数インタリーブ部、周波数インタリーブされた送信データストリームにコンステレーションマッピング処理を施すコンステレーションマッピング部、前記パンクチュア部あるいは前記周波数インタリーブあるいは前記コンステレーションマッピング部の後段に設けられ、送信データストリームを複数の送信データストリームに分ける空間インタリーブ部、各送信データストリームにプリコーディング処理を施すプリコーダ、各送信データストリームにOFDM変調を施すOFDM変調部、OFDM変調された各送信データストリームを送信する複数の送信アンテナを備え、受信装置は、複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して複数の送信データストリームを分離出力するMIMO処理部、送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、前記複数のデータストリームに対して送信側と逆順にデマッピング、周波数デインタリーブ、空間デインタリーブ、デパンクチュア処理を施す処理部、パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより入力されたデータストリームに重み付け復号処理を施す復号部を備えている。
・MIMO-OFDM通信装置
本発明のMIMO-OFDM通信装置は、送信データに時空間符号化(STBC)処理あるいは周波数空間符号化(SFBC)処理を施して複数の送信アンテナにマッピングする符号化部、前記符号化処理によりマッピングされた送信データにそれぞれOFDM変調を施して送信アンテナより送信するOFDM送信部、送信装置の送信アンテナから受信アンテナまでのチャネル応答を要素とするチャネル応答マトリクスを推定し、該チャネル応答マトリクスに所定の変換を施すチャネル取得部、該チャネル取得部により取得されたチャネルマトリクスを用いて、前記複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するMIMO処理部、前記チャネルマトリクスを用いてデータストリームの信号対雑音比を重み係数として計算する重み係数計算部、パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施す復号部を有している。
第1実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 s=1、Ns=3の空間インタリーブの説明図である。 受信機におけるプリコーディング方式の切替制御構成図である。 SNRに対するエラーレートを示すシミュレーション結果例である。 第2実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 第3実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 第4実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 第5実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 空間インタリーブ処理の説明図である。 第6実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 第7実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図である。 混成STBC空間多重OFDMシステムにおけるMIMO−OFDM通信装置の構成図(第8実施例)である。 2データストリームを4アンテナにマッピングするSTBCエンコード処理説明図である。 2データストリームを3アンテナにマッピングするSTBCエンコード処理説明図である。 STBC−IFFT処理説明図である。 混成SFBC空間多重OFDMシステムにおけるMIMO−OFDM通信装置の構成図(第9実施例)である。 2データストリームを4アンテナにマッピングするSFBCエンコード処理説明図である。 2データストリームを3アンテナにマッピングするSFBCエンコード処理説明図である。 SFBC−IFFT処理説明図である。 再送機能を持たせたMIMO−OFDM通信装置の構成図(第10実施例)である。 MIMOシステムの構成説明図である。 従来のMIMO−OFDMシステムの構成図である。 従来の別のMIMO−OFDM通信装置の構成図である。 STBCエンコード処理の説明図である。
(A)本発明の概要
MIMO−OFDM通信システムの受信処理に適用して好適な新規な重み付きビタビ(Viterbi)デコーディング技術を提案する。MIMO−OFDM通信システムの受信装置は、MIMO復号チャネルのSINR(Signal to Interference Noise Ratio)を計算し、計算されたSINRを信号の信頼度とみなし、該SINRをViterbiデコーディングのパスメトリック(path metric)の重み係数として用いる。この方法によれば、適応変調制御やパワー制御を行わなくても、簡単な信号処理で、すなわち、低複雑度のZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムによる簡単な信号処理で受信データの誤り率を減少できる。
(B)第1実施例
(B-1)全体の動作
図1は第1実施例のMIMO−OFDM通信システムの構成図である。なお、送信側はNt 個の送信アンテナを有し、受信側はNr 個の受信アンテナを有するものとし、また、送信データストリーム数をNs であるとし、Ns≦min[Nr, Nt]である。
送信側において、FEC エンコーダ51は畳み込み符号化により入力データストリームに誤り検出訂正用の符号化処理を施し、パンクチュア部52は符号化されたデータ列に対して符号化率に応じてパンクチュア処理を施し、空間インタリーブ部(Spatial Interleaver)53はパンクチュアしたデータビット列を複数個、図ではNs個のデータストリームに分ける。具体的に、空間インタリーブ部53はsビットの連続ブロックを周期的に各データストリームに送る。ここでsは以下の三つの中で一つ選択すればよい。
Figure 2008062587
ただし、NBPSCはサブキャリア当たりのCodedビットの数である。例えば、3)の場合、データ変調がBPSK変調であればs=1、QPSK変調であればs=2、16QAM変調であればs=4である。図2はs=1、Ns=3の空間インタリーブの説明図である。
周波数インタリーブ部(Frequency Interleaver)541〜54Nsは入力された直列のデータを並列データに変換してサブキャリア数の信号成分を作成し、各サブキャリア信号成分の位置を入れ替える周波数インタリーブを行なう。コンステレーションマッパー(Constellation Mapper)551〜55Nsは所定のデータ変調方式、たとえば、QPSK変調に従ってサブキャリア数の各信号成分をコンステレーションマッピングする。
ついで、プリコーダ56はNs個の各データストリームに所定のプリコーディングマトリックスを乗算し、Ns個のデータストリームをNt個のデータストリームに変換する。すなわち、プリコーダ56はプリコーディングマトリクスF(k)を使って、以下の式で、Ns 個送信データストリームをNt 個送信アンテナにマッピングする。
Figure 2008062587
ただし、kはサブキャリア番号、s(k)はNs×1の送信データベクトルで、x(k)はNt×1の送信アンテナデータベクトルである。
IFFT部571〜57Ntはそれぞれ並列入力するサブキャリアサンプルにIFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。ガードインターバル挿入部581〜58Ntは、IFFT 部から入力するOFDM信号にガードインターバルを挿入し、送信部(TX)591〜59Ntはガードインターバルが挿入されたOFDM信号をDA変換し、ついで、OFDM信号の周波数をベースバンドから無線帯域に変換し、高周波増幅してアンテナ601〜60Ntより送信する。
送信アンテナ601〜60Ntから送信された信号は、フェージングチャネル(伝搬路)を経て、受信装置の受信アンテナ611〜61Nrにより受信され、受信回路(Rx)621〜62Nrはアンテナにより受信されたRF信号をベースバンド信号に変換し、該ベースバンド信号をディジタルにAD変換して出力する。シンボル切出し部631〜63NrはガードインターバルGIを削除すると共にFFTタイミングでOFDMシンボルを切出してFFT部641〜64Nr に入力する。FFT部641〜64Nr は切り出されたOFDMシンボル毎にFFT処理を行ない、周波数領域のサブキャリアサンプルに変換する。
チャネル推定回路65は周知の方法によりサブキャリア毎にチャネル推定を行ない、コードワード決定部81はコードブックより最適のプリコーディングマトリクスF(k)に対応するコードワードを求め、そのインデックス番号を送信側のプリコーダ56に通知する。これにより、プリコーダ56は受信側と同一のコードブックを用いてプリコーディングマトリクスF(k)を求め、(5)式の演算を行なう。また、チャネル推定部65は推定した各サブキャリアのチャネルマトリックスH(k)をMIMO処理部66及びSINR計算部72に入力する。
FFT部641〜64Nr から出力する周波数領域の信号y(k)は以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
ただし、H(k)はk番目のサブキャリアのチャネルマトリックス、n(k)はNr×1の雑音ベクトルを表し、y(k)はNr×1の受信信号ベクトルを表わし、各受信アンテナの信号は送信信号の重なりとなっている。y(k)とH(k)とF(k)は受信機において測定により既知である。送信信号
Figure 2008062587
を得るために、MIMO処理部66はMLDアルゴリズムを使えるが、複雑度が膨大となる。そこで、複雑度の小さい次式で示される線形デコーダを採用する。
Figure 2008062587
ただし、G(k)はNs×Nrのマトリックスである。ZF(Zero Forcing)線形デコーダを使う場合、G(k)は次式
Figure 2008062587
で表現される。(.)+はマトリックスpseudo-inverse を表す。
一方、MMSE (Minimum Mean Square Error) 線形デコーダを使う場合、G(k)は次式
Figure 2008062587
(.)-1はマトリックス反転、( )′は複素共役転置を表す。また、N0はアンテナ受信雑音電力、εsはk番目のサブキャリアのトータルの送信電力、INsはNs×Nsの単位行列である。
SINR計算部72は後述するようにチャネルマトリックスH(k)、プリコーディングマトリクスF(k)を用いてSINRi(k)を計算して復号部71に入力する。
コンステレーションデマッパー(Constellation Demapper)671〜67Ns、周波数デインタリーブ部(Frequency Deinterleaver)681〜68Ns、空間デインタリーブ部(Spatial Deinterleaver)69、デパンクチュア部70、復号部71は、(7)式により分離した
Figure 2008062587
の各データストリームに対して、送信側の処理と逆順にDemapping処理、周波数デインタリーブ処理、空間デインタリーブ処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。なお、復号部71は入力されたSINRを信号の信頼度とみなし、該SINRをViterbiデコーディングのpath metricに重み付け乗算し、重み付の誤り訂正デコーダ処理を実行する。
(B-2)プリコーディング方式
プリコーディングマトリクスF(k)を決定する方式には、(1)限定フィードバックプリコーディング方式と、(2)固有モード転送プリコーディング方式と、(3)空間多重プリコーディング方式とがある。チャネルH(k)が未知であれば、プリコーダ56は空間多重プリコーディング方式を採用し、プリコーディングマトリクスF(k)として単位行列(identity matrix)を用いて(5)式の演算を行い、空間多重転送を行なう。また、送信側と受信側のチャネルH(k)が既知であれば、プリコーダ56は固有モード転送プリコーディング方式を採用し、チャネルマトリックスH(k)を特異値分解(SVD)し、分解された右特異マトリックスをプリコーディングマトリックスF(k)として(5)式の演算を行なう。また、チャネルH(k)に基づいてプリコーディングマトリクスF(k)を特定するインデックスが決定されて受信側からフィードバックされてくれば、限定フィードバックプリコーディング方式を採用し、プリコーダ56は該インデックスに応じたプリコーディングマトリクスF(k)を求めて(5)式の演算を行なう。以下、各システムについて詳述する。
(a) 限定フィードバックプリコーディング方式
限定フィードバックプリコーディング方式の原理を説明する。事前にデータストリーム数Ns、送信アンテナ数Ntとフィードバックビット数(L)とに基づいてコードブックを作成しておき、送受信機が該コードブックを有しているものとする。
受信機のコードワード決定部81は、チャネルH(k)を使って、コードブックの中から最適なコードワードを選択し、Limited feedback channel(限定フィードバックチャネル)を利用して、コードワードのインデックスを送信機にフィードバックする。送信機はフィードバックされたインデックスを使って、コードブックから、プリコーディングマトリックスF(k)を選択し、該マトリックスF(k)を送信データストリームに乗算してプリコーディング処理を行う。コードブックは予め決めたユニタリーマトリックス(unitary matrix)の集合であり、コードワードはコードブックの中の1つのユニタリーマトリックスを定義する。ユニタリーマトリックスはUであれば、次式
U′U=I
を満足する。なお、限定フィードバックプリコーディング方式は、次の論文に記述されている。
IEEE TRANSACTION ON INFORMATION THEPRY, VOL.51, NO.8, AUGUST ”David J. Love and Robert W. Heath. Jr, Limited Feedback Unitary Precoding for Spatial Multiplexing Systems" 2005Page 2967-2976
以下は、限定フィードバックプリコーディング方式の詳細動作手順である。
(1)まず、受信機のコードワード決定部81はコードワードを選択する。このコードワードの選択は以下のように行なう。すなわち、チャネル推定部65において、チャネル推定を行い、チャネルH(k)を求める。ついで、コードワード決定部81は求められたチャネルH(k)を使って、下記1)〜3)の基準を利用して、最適なコードワードを選択する。
(1-1) MMSE(Minimum mean square error )選択基準
受信機のMSE (Mean square error )は、H(k)とF(k)を既知として、以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
コードワードはMSEのTrace(tr)或いはDeterminant(det)を最小化するように、以下の式に基づいて
Figure 2008062587
コードブックの中から選択される。なお、Trace(tr)はマトリックスの対角要素の加算である。
上式に替えて、コードワードは簡略化した以下の式を使って求めることができる。
Figure 2008062587
(1-2) 容量(Capacity )選択基準
コードワード決定部81は、容量(Capacity )、換言すれば所定時間あたりの通信情報量を最大化するように、次式
Figure 2008062587
によりコードブックの中からコードワードを選択することができる。または、簡略化した以下の式を使うこともできる。
Figure 2008062587
注目すべき点は、原理上、(12b)、(14)式から最大容量選択基準と最小Det(MSE)基準とが同等であることである。
(1-3) 特異値(Singular value)選択基準
コードワード決定部81は、最小特異値(Minimum singular value)を最大化するように、次式
Figure 2008062587
によりコードブックの中からコードワードを選択する。(15)式は、コードブックの中のコードワードの各候補Fj(k)についてマトリックスH(k)Fj(k)を求め、該マトリックス[H(k)Fj(k)]を特異値分解して最小の特異値λminを求め、全最小特異値のうち最大の最小特異値を与える候補Fj(k)を意味している。
以上では、特異値分解によりコードワードを決定する場合について説明したが、固有値分解(Eigen Value Decomposition)によっても同様にコードワードを決定することができる。
(2)コードワードが求まれば、コードワード決定部81は該コードワードのインデックスを送信機のプリコーダ56にフィードバックする。すなわち、受信機は選択された最適なコードワードのインデックス(Lビット)をlimited feedbackチャネルで送信機に転送する。
(3)送信機のプリコーダ56はインデックスを受信すれば、内蔵のコードブックを参照して受信したインデックスに応じたマトリックスを選択する。そして、プリコーダ56はこの選択したマトリックスをMIMO プリコーディングマトリックスとして使用する。

(4)受信機のMIMO処理部66は以上のコードワード選択処理と並行して、送信信号
Figure 2008062587
をZF(Zero Forcing)線形デコーダあるいはMMSE (Minimum Mean Square Error) 線形デコーダを用いて分離する。
(5)また、SINR計算部72は、ビタビ(Viterbi)復号処理におけるパスメトリック(Path metric)の重みとして用いるSINRを計算する。
(5-1) ZFデコーダを使用する場合のSINRの計算
SINR計算部72は、送信信号分離にZFデコーダ(ZFデコードアルゴリズム)を使用する場合には、各サブキャリアのSINRを以下の式で計算して復号部71に入力する。
Figure 2008062587
ただし、iはデータストリームのインデックスである。また[・]i,iはマトリックスのi行i列の要素である。
復号部71は計算されたSINRをビタビ(Viterbi)のパスメトリック(Path metric)に次式で示すように重み付けする。
Figure 2008062587
ただし、iはデータストリームのインデックス、nはデマップしたビットのインデックスである。例えば、16QAM変調の場合、b1〜b4の4ビットにデマップされるから、n=1であればb1を意味し、n=2であればb2を意味する。また、
Figure 2008062587
はソフトDecisionの値であり、
Figure 2008062587
は参考値である。
以上のようにビタビのパスメトリックをSINRで重み付けすることにより、ZFデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能を改善することができる。
(5-2) MMSEデコーダを使用する場合のSINRの計算
以上はZFデコードアルゴリズムを用いた場合であるが、SINR計算部72は、送信信号分離にMMSEデコーダ(MMSEデコードアルゴリズム)を使用する場合には、各サブキャリアのSINRを以下の式で計算して復号部71に入力する。
Figure 2008062587
復号部71は計算されたSINRをビタビ(Viterbi)のパスメトリック(Path metric)に次式で示すように重み付けする。
Figure 2008062587
以上のようにビタビのパスメトリックをSINRで重み付けすることにより、MMSEデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能を改善することができる。
なお、MMSEデコーダされた信号に(16)式で計算した
Figure 2008062587
を重みとして使用することできる。逆に、ZFデコーダされた信号に(18)式で計算した
Figure 2008062587
を重みとして使用することできる。
また、複雑度を減らすために、SINRがある閾値以下の場合、SINR=0にし、SINRがある閾値以上の場合、SINRを1としてもよい。
(5-3)ビタビパスメトリックに重み付けした効果
(7)式に(6)式を代入すると以下の式になる。
Figure 2008062587
線形デコーダ ZFとMMSEでは、上式の第2項G(k)n(k)が雑音増強となる。G(k)n(k)が大きい場合は、デコードした信号は雑音が大きく増強され、線形デコーダの性能が劣化する。特に、周波数選択性MIMOチャネルの場合は、この問題が大きくなる。本発明ではビタビパスメトリックにSINRを重み付けすることにより、これらの雑音増強の低減が可能になる。すなわち、本発明では各データストリーム、各サブキャリアのSINRを計算し、このSINR
を復調した信号の信頼度として採用し、式(17),(19)のように、重み付きビタビ復号を行う。これにより、SINRが小さい場合(雑音増強が大きい)、ビタビのパスメトリックの貢献度を小さくし、逆に、SINRが大きい場合(雑音増強が小さい)、ビタビのパスメトリックの貢献度を大きくし、結果的に、性能改善を図ることができる。
(b)固有モード転送プリコーディング方式
固有モード転送プリコーディング方式は、送信機と受信機のチャネル状態情報CSI(チャネルH(k))が既知である場合に採用できる。固有モード転送プリコーディング方式においては、チャネルマトリックスH(k)を特異値分解(Singular Value Decomposition: SVD)し、この分解により得られるマトリックスをプリコーディングマトリックスとして用いて、高性能のシステムを構築する。
すなわち、サブキャリア kに対し、チャネルマトリックスH(k)は、Nr×Ntの行列である。H(k)の特異値分解は次式で表現できる。
Figure 2008062587
(21a)式におけるU(k)は左特異マトリックスで、V(k)は右特異マトリックスと呼ばれる。D(k)は対角マトリックスであり、(21b)式に示す対角要素を有している。λ1(k),….,λm(k)は固有モードの利得に比例するもので、大きい順に順序付けられており、第1固有モードλ1(k)が最大、第m固有モードλm(k)が最小の利得を有する。すなわち、λ1(k)> λ2(k) >…. >λm(k)である。mはチャネルH(k)のrankである。最適なプリコーディングマトリックスは右特異マトリックスV(k)の左側のNs列である。
また、上記の分析から、理想的な場合、すなわち、送信機と受信機のチャネル状態情報CSI(チャネルH(k))が既知で、かつ完全に一致する場合、固有値λi(k) を次式で示すようにビタビ復号におけるパスメトリック(Path metric)の重みとする。すなわち、復号部71は上記固有値λi(k)をパスメトリックの重みとして、該パスメトリックに乗算して復号することにより、ZFデコードアルゴリズムやMMSEデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能改善ができる。
Figure 2008062587
なお、固有モード転送プリコーディング方式を実現するにはチャネル量子化誤差や時変のチャネルなどの問題が存在し、実現困難な場合が多い。かかる場合には、限定フィードバックプリコーディング方式によりSINRを求めてパスメトリックの重みとするのが現実的である。
(c) 空間多重プリコーディング方式
空間多重プリコーディング方式は、送信側でH(k)が未知の場合にプリコーディングマトリクスF(k)として単位行列(identity matrix)を用いる方式である。すなわち、空間多重プリコーディング方式の場合、プリコーディングマトリックスF(k)はidentity matrixとなる。このため、SINR計算部72は次式によりSNIRを簡単に計算することができる。
Figure 2008062587
ただし、(23a)式はZFデコードアルゴリズムを採用する場合、(23b)式はMMSEデコードアルゴリズムを用いる場合である。
復号部71は上記計算されたSINRをパスメトリックの重みとして、該パスメトリックに乗算して復号することにより、すなわち、(17)式あるいは(19)式に従って復号することによりZFデコードアルゴリズムやMMSEデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能を改善することができる。
(e)システムの切替制御
・第1の切替制御
チャネルの条件と通信装置の能力によりプリコーディング方式を、限定フィードバックプリコーディング方式、固有モード転送プリコーディング方式、空間多重プリコーディング方式に切り換えてOFDM−MIMO通信をすることが可能である。
具体的に、 (24)式を用いてサブキャリア毎にチャネルの条件数を計算し、その平均値をチャネル平均条件数として求め、該チャネル平均条件数が良い場合、すなわち、チャネル平均条件数がある閾値以下の場合に空間多重プリコーディング方式を使用し、チャネル平均条件数が悪い場合、すなわち、チャネルの平均条件数が閾値以上の場合には、通信装置の能力により、固有モード転送プリコーディング方式か限定フィードバックプリコーディング方式を使用する。
チャネルの条件数は次式
Figure 2008062587
で計算できる。上式において、分子はチャネルマトリックスH(k)を特異値分解して得られる対角マトリックスの対角要素の最大値(最大特異値)であり、分母は対角要素の最小値(最小特異値)である。チャネル条件数が小さいほど各伝搬路のチャネル(伝搬特性)は均一であり、受信状態が良好であるといえる。なお、信頼性の通信を確保するため、場合により、データストリーム数を減らすことも可能である。
以上では、特異値分解によりチャネル条件数を算出する場合について説明したが、固有値分解(Eigen Value Decomposition)によっても同様にチャネル条件数を算出することができる。
また、以上では、限定フィードバックプリコーディング方式、固有モード転送プリコーディング方式、空間多重プリコーディング方式を切り換える場合であるが、チャネル平均条件数に基づいて空間多重プリコーディング方式と限定フィードバックプリコーディング
方式の切替を行ない、固有モード転送プリコーディング方式を使用しないようにもできる。
また、プリコーダは、チャネルH(k)が未知の初期時に空間多重プリコーディング方式を使用し、チャネルH(k)に基づいてプリコーディングマトリックスが求まるようになったら限定フィードバックプリコーディング方式を使用するように切替制御することもできる。
図3は受信機におけるプリコーディング方式の切替制御構成図であり、200aは受信部、200bは送信部である。受信部200aには、チャネル推定部65、コードワード決定部81、コードブック82に加えて、チャネル条件数演算部83、プリコーディング方式決定部84が設けられている。チャネル条件数演算部83は(24)式に基づいてチャネル平均条件数を演算し、プリコーディング方式決定部はチャネル平均条件数に基づいて空間多重プリコーディング方式を使用するか、限定フィードバックプリコーディング方式を使用するか決定して、プリコーディング指示データPCを送信部200bを介して送信機のプリコーダ56に送信する。プリコーダ56は指示されたプリコーディング方式に基づいてプリコーディングマトリックスを決定して(5)式の演算を行なう。
・第2の切替制御
MIMO処理部66はデコードアルゴリズムとしてZFデコードアルゴリズム或いはMMSEデコードアルゴリズムを使用できるが、変調方式(Modulation)により、ZFデコードアルゴリズムとMMSEデコードアルゴリズムを選択的に使用することが可能である。例えば、BPSK,QPSKの場合にはMMSEデコードアルゴリズムを使い、16QAM、64QAMの場合にはZFデコードアルゴリズムを使う。これは以下の理由による。
すなわち、MMSEデコードアルゴリズムは雑音に強く、ZFデコードアルゴリズムは雑音に対してMMSEデコードアルゴリズムほど強くない。BPSK,QPSKは雑音の強いときに採用する変調方式であり、従ってBPSK,QPSK変調方式に際してはMMSEデコードアルゴリズムを使用する。また、16QAM、64QAMは受信品質が良好なときに採用する変調方式であり、従って16QAM、64QAM 変調方式に際してはZFデコードアルゴリズムを使用する。
(B-3) シミュレーション結果
図4は信号対雑音比SNRに対するエラーレートを示すシミュレーション結果例であり、縦軸はパケットエラーレートPER、横軸は信号対雑音比(SNR)を示している。(A)はZFデコーダのシミュレーション結果、(B)はMMSEデコーダのシミュレーション結果で、変調方式/符号化率が16QAM-1/2の場合である。また、空間多重プリコーディング方式の場合、送信アンテナ数は2、受信アンテナ数は2である。固有モード転送プリコーディング方式と限定フィードバックプリコーディング方式(LFP)の場合、送信データストリーム数、送信アンテナ数、受信アンテナ数はそれぞれ2、4、2である。
SP1,SP2は空間多重プリコーディング方式の特性であり、SP1は重み無し、SP2は重み付けした場合である。LFP1,LPF2は限定フィードバックプリコーディング方式の特性であり、LFP1は重み無し、LFP2は重み付けした場合である。MP1,MP2は固有モード転送プリコーディング方式の特性であり、MP1は重み無し、MP2は重み付けした場合である。
図8(A),(b)から明らかなように、ZFデコードアルゴリズム,MMSEデコードアルゴリズムに基づいてMIMO処理する場合、何れの場合も、重み係数付けを行なうとすべてのプリコーディング方式において性能改善が確認できる。
また、3つのプリコーディング方式のうち、固有モード転送プリコーディング方式が最も性能が良く、次に限定フィードバックプリコーディング方式の性能が良く、空間多重プリコーディング方式の性能は3番目である。
(B-4)MISO,SIMO,SISOシステムへの適用
以上では、MIMO(Multiple Input Multiple Output)の場合について説明したが、本発明はMISO (Multiple Input Single Output) およびSIMO(Single Input Multiple Output)にも適用できる。
MISO或いはSIMOの場合、SINRは次式
Figure 2008062587
により計算できる。したがって、復号部71はViterbiデコーディングにおける Path metricを次式
Figure 2008062587
で表現して復号処理を行なう。なお、上式において、iは送信アンテナ(MISOの場合)或いは受信アンテナ(SIMOの場合)のインデックスである。
また、本発明はSISO (Single Input Single Output)にも適用できる。SISOの場合、SINRは次式
Figure 2008062587
により計算できる。したがって、復号部71はViterbiデコーディングにおける Path metricを次式
Figure 2008062587
で表現して復号処理を行なう。
(C)第2実施例
図5は第2実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、空間インタリーブする前に周波数インタリーブする点である。
送信側は、FEC エンコーダ51、パンクチュア部52、周波数インタリーブ部54をそれぞれ1つ備えている。空間インタリーブ部53は空間ダイバーシチを利用するために、周波数インタリーブされたデータビットをNs個のデータストリームに分けてコンステレーションマッパー551〜55Nsに入力する。コンステレーションマッパー551〜55Nsはコンステレーションマッピングし、プリコーダ56は所定の方式に従ってプリコーディングする。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、送信側の処理と逆順にコンステレーションデマッピング処理、空間デインタリーブ処理、周波数デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
第2実施例では、周波数インタリーブ部54の回路規模を小さくでき、しかも、空間ダイバーシチを利用できる。
(D)第3実施例
図6は第3実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図1の第1実施例と同
一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、空間インタリーブする前に周波数インタリーブ、コンステレーションマッピングする点である。
送信側は、FEC エンコーダ51、パンクチュア部52、周波数インタリーブ部54、コンステレーションマッパー55をそれぞれ1つ備えている。空間インタリーブ部53は空間ダイバーシチを利用するために、コンステレーションマッピングされたデータ列をNs個のデータストリームに分けてプリコーダ56に入力し、プリコーダ56は所定の方式に従ってプリコーディングする。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、送信側の処理と逆順に空間デインタリーブ処理、コンステレーションデマッピング処理、周波数デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
第3実施例では、周波数インタリーブ部54、コンステレーションマッパー55の回路規模を小さくでき、しかも、空間ダイバーシチを利用できる。
(E)第4実施例
図7は第4実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。第1実施例と異なる点は、Ns個の送信データストリームが入力し、各送信データストリームに対応して、FEC エンコーダ511〜51Ns、パンクチュア部521〜52Ns、周波数インタリーブ部541〜54Ns、コンステレーションマッパー551〜55Nsが設けられ、空間インタリーブ部が存在しない点である。
プリコーダ56はコンステレーションマッピングされた信号に対して所定の方式に従ってプリコーディングする。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、分離されたデータストリート毎に送信側の処理と逆順にコンステレーションデマッピング処理、周波数デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
第4実施例によれば、各データストリームを並列処理できるため、回路の動作周波数を低減することが可能である。ただし、空間ダイバーシチは利用できないため、特に固有モード転送プリコーディング方式の場合に性能劣化が若干ある。
(F)第5実施例
図8は第5実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図7の第4実施例と同一部分には同一符号を付している。第4実施例と異なる点は、パンクチュア部521〜52Nsと周波数インタリーブ部541〜54Nsの間に空間インタリーブ部53を設けた点である。
空間インタリーブ部53は空間ダイバーシチを利用するために、各データストリームをパンクツアリングした後に各データストリームを並べ替える。そして、並べ替えた各データストリーム毎に周波数インタリーブ、コンステレーションマッピングを施してプリコーダ56に入力する。プリコーダ56はコンステレーションマッピングされた信号に対して所定の方式に従ってプリコーディング処理を施す。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、分離されたデータストリート毎に送信側の処理と逆順にコンステレーションデマッピング処理、周波数デインタリーブ処理、空間デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
図9は空間インタリーブ処理の説明図であり、入力データストリーム、出力データストリームがそれぞれ3の例である。空間インタリーブ部53は、まず、第1入力データストリームの最初の3つのデータを3つの出力データストリームに1個づつ分配し、次に、第2データストリームの最初の3つのデータを3つの出力データストリームに分配し、次に
、第3データストリームの最初の3つのデータを3つの出力データストリームに分配し、以後、同様の並び替えを行なって空間インタリーブ処理を行なう。
第5実施例によれば、回路規模は第4実施例より少し増えるが、各データストリームが並列処理できるため回路動作周波数を低減することが可能であり、また、空間ダイバーシチを利用することができる。
(G)第6実施例
図10は第6実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図7の第4実施例と同一部分には同一符号を付している。第4実施例と異なる点は、周波数インタリーブ部541〜54Nsとコンステレーションマッパー551〜55Nsとの間に空間インタリーブ部53を設けた点である。
空間インタリーブ部53は空間ダイバーシチを利用するために、各データストリームに周波数インタリーブ処理を施した後に各データストリームを並べ替える。そして、並べ替えた各データストリーム毎にコンステレーションマッピングを施してプリコーダ56に入力する。プリコーダ56はコンステレーションマッピングされた信号に対して所定の方式に従ってプリコーディング処理を施す。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、分離されたデータストリート毎に送信側の処理と逆順にコンステレーションデマッピング処理、空間デインタリーブ処理、周波数デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
第6実施例によれば、回路規模は第4実施例より少し増えるが、各データストリームが並列処理できるため回路動作周波数を低減することが可能であり、また、空間ダイバーシチを利用することができる。
(H)第7実施例
図11は第7実施例のMIMO−OFDM送受信システムの構成図であり、図7の第4実施例と同一部分には同一符号を付している。第4実施例と異なる点は、コンステレーションマッパー551〜55Nsとプリコーダ56の間に空間インタリーブ部53を設けた点である。
空間インタリーブ部53は空間ダイバーシチを利用するために、各データストリームにコンステレーションマッピング処理を施した後に各データストリームを並べ替えてプリコーダ56に入力する。プリコーダ56はコンステレーションマッピングされた信号に対して所定の方式に従ってプリコーディング処理を施す。以降の手順は第1実施例と同じである。
受信側において、MIMO処理部66はMMSEデコードアルゴリズム或いはZFデコードアルゴリズムに従ってデータストリームを分離し、以後、分離されたデータストリート毎に送信側の処理と逆順に空間デインタリーブ処理、コンステレーションデマッピング処理、周波数デインタリーブ処理、デパンクチュア処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
第7実施例によれば、回路規模は第4実施例より少し増えるが、各データストリームが並列処理できるため回路動作周波数を低減することが可能であり、また、空間ダイバーシチを利用することができる。
(I)第8実施例
図12は混成STBC空間多重OFDMシステムにおけるMIMO−OFDM通信装置の構成図で、送信側はNt 個の送信アンテナを有し、受信側はNr 個の受信アンテナを有している。なお、送信データストリーム数をNs であるとすれば、Ns≦min[Nr, Nt]である。
送信側において、FEC エンコーダ151は畳み込み符号化により入力データストリームに誤り検出訂正用の符号化処理を施し、パンクチュア部152は符号化されたデータ列に対して符号化率に応じてパンクチュア処理を施し、空間インタリーブ部(Spatial Interl
eaver)153はパンクチュアしたデータビット列を複数個、図12ではNs個のデータストリームに分ける。具体的に、空間インタリーブ部153はsビットの連続ブロックを周期的に各データストリームに送る(図2参照)。
周波数インタリーブ部(Frequency Interleaver)1541〜154Nsは入力された直列データ(サブキャリア信号成分)の位置を入れ替える周波数インタリーブを行なう。コンステレーションマッパー(Constellation Mapper)1551〜155Nsは所定のデータ変調方式、たとえば、QPSK変調に従ってサブキャリア数の各信号成分をコンステレーションマッピングする。
ついで、STBC部156のSTBCエンコーダ1561〜156Nsは、入力する直列データにSTBCエンコード処理を施し、Ns個のデータ系列をNt個のデータ系列に変換してNt本の送信アンテナにマッピングする。図13は2データストリームを4アンテナにマッピングする例、同様に図14は2データストリームを3アンテナにマッピングする例である。図13の例では、コンステレーションマッパー1551から入力された周期Tの連続する2シンボルデータ[s11,s12]は、STBCエンコーダ1561において2系列のシンボルデータ列[s11,−s12 *]、[s12,s11 *]に変換されて送信アンテナ1601、1602にマッピングされる。また、コンステレーションマッパー1552から入力された周期Tの連続する2シンボルデータ[s21,s22]は、STBCエンコーダ1562において2系列のシンボルデータ列[s21,−s22 *]、[s22,s21 *]に変換されて送信アンテナ1603、1604にマッピングされる。図14の例では、コンステレーションマッパー1551から入力された周期Tの連続する2シンボルデータ[s11,s12]は、STBCエンコーダ1561において2系列のシンボルデータ列[s11,−s12 *]、[s12,s11 *]に変換されて送信アンテナ1601、1602にマッピングされるが、コンステレーションマッパー1552から入力された周期Tの連続する2シンボルデータ[s21,s22]はSTBCエンコード処理されずにそのまま送信アンテナ1603にマッピングされる。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部1571〜157NtはSTBC部156から直列入力するデータをサブキャリア数の並列データに変換し、しかる後、該並列データにIFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。図15はIFFT処理説明図である。STBCエンコーダ1561は、図15(A)に示すように、コンステレーションマッパー1551から入力する連続する2OFDMシンボルに対して上記STBCエンコード処理を行い、それぞれ2系列発生する。IFFT部1571のシリパラ変換部157SPは図15(B)に示すように、STBCエンコーダ1561から入力する直列のSTBCエンコードデータを時刻t0におけるk個の並列データ、時刻t1におけるkの並列データに変換し、IFFT処理部157IFFTは各並列データに順次IFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。IFFT部1572もIFFT部1571と同様の処理を行う。また、STBCエンコーダ1562、IFFT部1573〜1574はSTBCエンコーダ1561、IFFT部1571〜1572と同様に動作する。
図12に戻って、ガードインターバル挿入部1581〜158Ntは、IFFT 部から入力するOFDM信号にガードインターバルを挿入し、送信部(TX)1591〜159Ntはガードインターバルが挿入されたOFDM信号をDA変換し、ついで、OFDM信号の周波数をベースバンドから無線帯域に変換し、高周波増幅してアンテナ1601〜160Ntより送信する。
送信アンテナ1601〜160Ntから送信された信号は、フェージングチャネル(伝搬路)を経て、受信装置の受信アンテナ1611〜161Nrにより受信され、受信回路(Rx)1621〜162Nrはアンテナにより受信されたRF信号をベースバンド信号に変換し、該ベースバンド信号をディジタルにAD変換して出力する。シンボル切出し部1631〜163NrはガードインターバルGIを削除すると共にFFTタイミングでOFDMシンボルを切出してFFT部1641〜164Nrに入力する。FFT部1641〜164Nrは切り出されたOFDMシンボル毎にFFT処理を行ない、周波数領域のサブキャリアサンプルに変換する。
図13(A)のSTBCエンコード処理する場合、サブキャリアf1で送信される信号s11,s12,s21,s22の受信信号y11,y12,y21,y22は以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
(29)式において、hi,jは図13(B)に示すようにj番目の送信アンテナからi番目の受信アンテナの周波数f1におけるチャンネル応答である。si,jはi番目のデータストリームにおけるj番目のシンボルを表す。yi,jはi番目の受信アンテナにおけるj番目の受信シンボルを表す。wi,jはi番目の受信アンテナにおけるj番目の受信シンボルAWGN雑音を表す。
同様にサブキャリアf2で送信される信号s13,s14,s23,s24の受信信号y13,y14,y23,y24は以下の式で表現できる。なお、hi,j′はj番目の送信アンテナからi番目の受信アンテナの周波数f2におけるチャンネル応答である。
Figure 2008062587
以上より、各サブキャリア成分の受信信号は(29)式と同等の式で表現できる。
(29)式から簡単な変換で次式が成立する。この変換は、(29)式の左辺における2行2列のマトリクスを4行1列のマトリクスにするための変換である。なお、以下の(31)〜(40)式ではサブキャリアのインデックスkを付加しない一般表現になっているが、サブキャリア毎に成立する式である。
Figure 2008062587
ただし、
Figure 2008062587
Figure 2008062587
Figure 2008062587
Figure 2008062587
であり、(.)Tはマトリックス転置を表す。
また、Heのチャンネル相関プロファイルは以下の特性を持つ。
Figure 2008062587
その中に、
Figure 2008062587
Figure 2008062587
同様に、図14から簡単な変換で、以下の式
Figure 2008062587
Figure 2008062587
が得られる。yeとweはそれぞれ(34)式、(35)式と同じである。以上では、Ns=2,Nt=4およびNs=2,Nt=3の場合であるが、2以上の送信データストリーム、3以上の送信アンテナにも適用することができることは明らかである。
受信機においてyeとHeが既知であるから、MIMO処理部166は送信信号を求めるために、Maximum likelihood (ML)を使用することができる。しかし、複雑度が膨大となるため複雑度の小さい線形デコーダを採用する。線形デコーダにおいては次式
Figure 2008062587
が成立する。ここで、Geは2Ns×2Nrのマトリックスである。ZF(Zero Forcing)線形デコーダを使う場合、Geは次式
Figure 2008062587
により与えられる。ただし、(.)+はマトリックスpseudo-inverse を表す。(.)'は、複素共役転置を表す。
式39の中の逆マトリックスは以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
式39aに示したように、実際に逆マトリックスの計算は必要がなくなり、複雑度
も減らすことができる。

一方、MMSE (Minimum Mean Square Error) 線形デコーダを使う場合、Geは次式
Figure 2008062587
により与えられる。ただし、(.)-1はマトリックス反転、( )′は複素共役転置を表す。また、Noはアンテナ受信雑音電力、εsはk番目のサブキャリアのトータルの送信電力、I2Nsは2Ns×2Nsの単位行列である。
式39aと同様に式40の中の逆マトリックスは以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
式40aに示したように、実際に逆マトリックスの計算は必要がなくなり、複雑度も減らすことができる。
SINR計算部172は後述するようにチャネルマトリックスHeを用いてSINRj(k)を計算して復号部171に入力する。コンステレーションデマッパー(Constellation Demapper)1671〜167Ns、周波数デインタリーブ部(Frequency Deinterleaver)1681〜168Ns、空間デインタリーブ部(Spatial Deinterleaver)169、デパンクチュア部170、復号部71は、(38),(39)式により、あるいは(38)、(40)式によりMIMO処理部166が分離した
Figure 2008062587
の各データストリームに対して、送信側の処理と逆順にDemapping処理、周波数デインタリーブ処理、空間デインタリーブ処理、復号処理(重み付の誤り訂正デコーダ処理)を行う。
復号部171はSINR計算部172から入力されたSINRを信号の信頼度とみなし、該SINRをViterbiデコーディングのpath metricに重み付け乗算し、重み付の誤り訂正デコーダ処理を実行する。
(1) ZFデコーダを使用する場合のSINRの計算及びビタビ復号
SINR計算部172は、送信信号分離にZFデコーダ(ZFデコードアルゴリズム)を使用する場合、各サブキャリアkのSINRを以下の式で計算して復号部171に入力する。
Figure 2008062587
Figure 2008062587
なお、jは変換されたチャンネルの各レイヤのインデックスである。ここで、レイヤのインデックスとは、(33)式あるいは(37)式の正方形マトリクスにおける列のインデックスを意味する。すなわち、上記正方形マトリクスの列はレイヤと定義する。また、[・]j,jはマトリックスのj行j列の要素である。復号部171は計算されたSINRを次式で示すようにビタビ(Viterbi)のパスメトリック(Path metric)に重み付け(乗算)する。
Figure 2008062587
ただし、nはデマップしたビットのインデックスである。例えば、16QAM変調の場合、b1〜b4の4ビットにデマップされるから、n=1であればb1を意味し、n=2であればb2を意味する。iはデータストリームのインデックスである。また、
Figure 2008062587
はソフトDecisionの値であり、
Figure 2008062587
は参考値である。以上のようにビタビのパスメトリックをSINRで重み付けすることにより、ZFデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能を改善することができる。
(2)MMSEデコーダを使用する場合のSINRの計算及びビタビ復号
SINR計算部172は、送信信号分離にMMSEデコーダ(MMSEデコードアルゴリズム)を使用する場合には、各サブキャリアkのSINRを以下の式で計算して復号部171に入力する。
Figure 2008062587
Figure 2008062587
復号部171は計算されたSINRを次式で示すようにビタビ(Viterbi)のパスメトリック(Path metric)に重み付け(乗算)する。
Figure 2008062587
以上のようにビタビのパスメトリックをSINRで重み付けすることにより、MMSEデコードアルゴリズムによる雑音増強を低減して、性能を改善することができる。
なお、MMSEデコーダされた信号に(41)式で計算した
Figure 2008062587
を重みとして使用することできる。逆に、ZFデコーダされた信号に(44)式で計算した
Figure 2008062587
を重みとして使用することができる。
また、複雑度を減らすために、SINRがある閾値以下の場合、SINR=0にし、SINRがある閾値以上の場合、SINRを1としてもよい。
線形デコーダ ZFと線形デコーダ MMSEを使用すると雑音増強となるが、本発明ではビタビパスメトリックにSINRを重み付けすることにより、これらの雑音増強の低減が可能になる。すなわち、本発明では変換されたチャネルの各レイヤ、各サブキャリアのSINRを計算し、このSINRを復調した信号の信頼度として採用し、式(43),(46)のように、重み付きビタビ復号を行う。これにより、SINRが小さい場合(雑音増強が大きい)、ビタビのパスメトリックの貢献度を小さくし、逆に、SINRが大きい場合(雑音増強が小さい)、ビタビのパスメトリックの貢献度を大きくし、結果的に、性能改善を図ることができる。
(J)第9実施例
図16は混成SFBC空間多重OFDMシステムにおけるMIMO−OFDM通信装置の構成図であり、図12の第8実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、STBC部156に変えてSFBC(Space Frequency Block Coding)部181を設けた点である。
SFBC部181のSFBCエンコーダ1811〜181Nsは、入力する直列データにSFBCエンコード処理を施し、Nsデータ系列をNtデータ系列に変換してNt本の送信アンテナにマッピングする。図17は2データストリームを4アンテナにマッピングする例、同様に図18は2データストリームを3アンテナにマッピングする例である。図17の例では、コンステレーションマッパー1551から入力された連続する2サブキャリアデータ[s11,s12
]は、SFBCエンコーダ1811においてサブキャリア[f1,f2]のシンボルデータ列[s11,s12 ]、[−s12 *,s11 *]に変換されて送信アンテナ1601、1602にマッピングされる。また、コンステレーションマッパー1552から入力された連続する2サブキャリアデータ[s21,s22]は、SFBCエンコーダ1812においてサブキャリア[f1,f2]のシンボルデータ列[s21,s22 ]、[−s22 *,s21 *]に変換されて送信アンテナ1603、1604にマッピングされる。図18の例では、コンステレーションマッパー1551から入力された連続する2サブキャリアデータ[s11,s12]は、SFBCエンコーダ1811においてサブキャリア[f1,f2]のシンボルデータ列[s11,s12 ]、[−s12 *,s11 *]に変換されて送信アンテナ1601、1602にマッピングされるが、コンステレーションマッパー1552から入力された連続する2サブキャリアデータ[s21,s22]はSFBCエンコード処理されずにそのまま送信アンテナ1603にマッピングされる。
IFFT部1571〜157NtはSFBC部181から直列入力するデータをサブキャリア数の並列データに変換し、しかる後、該並列データにIFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。図19はIFFT処理説明図である。SFBCエンコーダ1811は、図19(A)に示すように、コンステレーションマッパー1551から入力する連続する2OFDMシンボルに対してそれぞれ上記SFBCエンコード処理を行い、時刻t0におけるサブキャリアfi, fi+1成分をそれぞれ2系列発生する。IFFT部1571のシリパラ変換部157SPは図19(B)に示すように、SFBCエンコーダ1811から入力する直列のSFBCエンコードデータを時刻t0におけるk個の並列データに変換し、IFFT処理部157IFFTは該並列データにIFFT(逆フーリエ変換)処理を施して合成し、離散時間信号(OFDM信号)にして出力する。IFFT部1572もIFFT部1571と同様の処理を行う。また、SFBCエンコーダ1812、IFFT部1573〜1574はSFBCエンコーダ1811、IFFT部1571〜1572と同様に動作する。他の部分の動作は第1実施例と同じである。
(K)第10実施例
図20は再送機能を持たせたMIMO−OFDM通信装置の構成図であり、図12の第8実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、誤り検出部191、送信アンテナ決定部192、ACK/NACK/送信アンテナ情報を送信する送信部193、送信アンテナ切替制御部194、送信アンテナ切替部195を設けた点である。
受信データにエラーが含まれるとき、受信装置は送信装置にデータの再送を要求し、送信装置は再送要求に対してデータの再送を行う。この場合、再送を前回の送信時と同一のアンテナを用いて行なうと再びエラーが発生する可能性が高い。すなわち、MIMOシステムにおいて再送制御を行う場合、再送データを同一のアンテナから送信すると、伝送路状態の悪いアンテナを使い続けることになるため、再送による誤り率の改善が小さくなり、再送制御の利得が得られにくくなる。特に、フェージングやマルチパス環境の変化が、再送間隔(Round Trip Time)に比べて遅い場合に、この問題は深刻である。そこで、第10実施例において送信装置は、再送による誤り率が減少するように各データを再送するアンテナの組み合わせを変更してデータの再送を行う。なお、受信装置は再受信したデータに誤りがある場合、前に受信したデータと合成して復号を行う。
図20において、誤り検出部191は復号結果に誤りが存在するかチェックし、誤りが存在する場合には、送信アンテナ決定部192は後述するアンテナ並べ替え選択基準に従って各再送データと送信アンテナの最適な組み合わせ決定し、送信部193は誤りの有無(ACK/NACK)と誤り有りの場合には送信アンテナの組み合わせ情報を送信装置に送信する。送信アンテナ制御部194は受信装置から送られてくる送信アンテナの組み合わせ情報に基づいて送信アンテナ切替部195を制御してSTBC部156から出力するSTBCデータ系列を所定のアンテナに振り分ける。
図13の4送信アンテナの場合、アンテナ並べパターンの全ての組み合わせは次の6個がある。
{(1,2)(3,4)]、 [(1,2)(4,3)]、[(1,3)(2,4)]、[(1,3)(4,2)]、[(1,4)(2,3)]、[(1,4)(3,2)]
このため、組み合わせ情報として、各サブキャリアのフィードバックビット数は3ビットが必要である。図14の3送信アンテナの場合は、アンテナ並べパターンの全ての組み合わせには次の3個がある。
[1,2,3]、[1, 3,2]、[3,1,2]。
したがって、組み合わせ情報として、各サブキャリアのフィードバックビット数は2ビットが必要である
以下に、送信アンテナの最適な組み合わせを決定するためのアンテナ並べ替え選択基準について説明する。
(1) 容量(Capacity )選択基準
受信装置は、容量(Capacity )が最大となるように、各送信データと該送信データを送信するアンテナの全ての組み合わせの中から最良の組み合わせを選択する。 すなわち、次式を満足するアンテナ組み合わせを選択する。
Figure 2008062587
Hs は、送信データと該送信データを送信するアンテナの組み合わせに応じたチャンネルマトリックス、H は全組み合わせに応じた変換されたチャネルマトリックスの集合、detは行列のdeterminantである。 容量とは、例えば、スループット(単位時間当たりのデータ転送量)である。
(2)特異値(Singular value)選択基準
受信装置は、最小特異値(Minimum singular value)を最大化するように(最小SINRの最大化と同等)、各送信データと該送信データを送信するアンテナの全ての組み合わせの中から最良の組み合わせを選択する。すなわち、次式を満足するアンテナ並べパターンを選択する。
Figure 2008062587
λmin{Hs}は、チャネルマトリックスHsを特異値分解して得られる対角マトリックスの対角要素の最小値(最小特異値)である。
(3)条件数(Condition Number)選択基準:
受信装置は、チャンネルの条件数を最小化するように、各送信データと該送信データを送信するアンテナの全ての組み合わせの中から最良の組み合わせを選択する。すなわち、次式を満足するアンテナ並べパターンを選択する。
Figure 2008062587
上式において、分子はチャネルマトリックスHsを特異値分解して得られる対角マトリックスの対角要素の最大値(最大特異値)であり、分母は対角要素の最小値(最小特異値)である。チャネル条件数が小さいほど各伝搬路のチャネル(伝搬特性)は均一であり、受信状態が良好であるといえる。なお、信頼性の通信を確保するため、場合により、データストリーム数を減らすことも可能である。
(4) MMSE(Minimum mean square error )選択基準
受信装置のMSE (Mean square error )は、以下の式で表現できる。
Figure 2008062587
MSEのTrace(tr)或いはDeterminant(det)を最小化するように、以下の式により、各送信データと該送信データを送信するアンテナの全ての組み合わせの中から最良の組み合わせを選択する。
Figure 2008062587
Figure 2008062587
注目すべきは、原理上、最大容量選択基準が最小Det(MSE)基準と同等であることである。
(L)発明の効果
本発明によれば、複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力し、送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算し、パスメトリックに該重み係数を乗算して前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施すようにしたから、複雑度を抑制しつつ、誤り率性能を改善することができる。
本発明によれば、送信側のプリコーディング方式が限定フィードバックプリコーディング方式あるいは空間多重プリコーディング方式であれば、データストリームの信号対雑音比SINRを前記重み係数とするから、SINRが大きいときの復号時のパスメトリックの重み係数を大きくできるため復号における貢献度を大きくでき、結果的に誤り率が減少でき復号性能を向上できる。また、送信側と受信側のチャネルが既知であれば、前記送信側のプリコーディング方式として固有モード転送プリコーディング方式を採用でき、復号性能を向上できる。したがって、本発明によれば、MIMO−OFDM通信(空間多重、固有モード転送、限定フィードバックプリコーディング方式)における誤り率性能を改善することができる。
本発明によれば、チャネルの平均条件数を計算し、該平均条件数が閾値以下であればプリコーディング方式として、空間多重プリコーディング方式を採用し、平均条件数が閾値より大きければプリコーディング方式として、限定フィードバックプリコーディング方式あるいは固有モード転送プリコーディング方式を採用するように構成したから、簡単にプ
リコーディング方式を切り替える事ができる。
本発明によれば、信号対雑音比SINRをパスメトリックの重み係数として復号するため性能を向上でき、結果的に適応変調制御やパワー制御を行う必要がなくなる。
また本発明によれば、パンクチュア部あるいは周波数インタリーブあるいはコンステレーションマッピング部の後段に送信データストリームを複数の送信データストリームに分ける空間インタリーブ部を設けたから、送信ダイバーシチ効果を受けることができる。
本発明では、送信側において送信データをSTBC符号化し、あるいはSFBC符号化し、受信側においてチャネル応答マトリクスを変換してチャンネルマトリックスを求め、該チャネルマトリクスのSINRをViterbiのパスMetricに重み付けるようにしたから、簡単な信号処理で、誤り率性能の改善が可能となった。
また、本発明では、受信エラーが検出された場合、送信データを再送し、この再送時に送信アンテナを並べ替えて再送信を行うから、再送により正しくデータを受信できる確率を向上することができる。
更に、本発明によれば変調方式により、ZFデコード或いはMMSEデコードを選択するため、変調方式に応じた適切なデコード方式を採用できるため、誤り率性能が向上する。
また、本発明によれば、受信側の簡単な信号処理により、無線システムの複雑度、コスト、消費電力などの低減と共に性能改善が可能となった。

Claims (40)

  1. MIMO-OFDM通信によりデータを送受信するMIMO-OFDM通信方法において、
    送信側において、所定のプリコーディング方式により送信データにプリコーディング処理を施すステップ、
    プリコーディング処理されたデータをOFDM変調して複数の送信アンテナより送信するステップ、
    を有し、受信側において、
    複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するステップ、
    前記プリコーディング方式に応じた重み係数を計算するステップ、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施すステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  2. 請求項1記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記送信側のプリコーディング方式が、限定フィードバックプリコーディング方式であれば、受信側における前記重み係数計算ステップは、
    複数の受信アンテナで受信した受信信号よりチャネルを推定するステップ、
    該チャネルに基づいて送信側のプリコーディング処理に用いるプリコーディングマトリックス決定するステップ、
    前記プリコーディングマトリックス及びチャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を前記重み係数として計算するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  3. 請求項2記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記プリコーディングマトリックスを決定するステップは、
    前記チャネルを用いて予め用意されているコードブックの中に存在する最適なコードワードを選択するステップ、
    該コードワードのインデックスを送信側にフィードバックするステップ、
    を備え、送信側のプリコーディングステップは、
    該フィードバックされたインデックスを使って、予め用意されているコードブックからプリコーディングマトリックスを選択するステップ、
    送信データストリームに該プリコーディングマトリックスを乗算してプリコーディングするステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  4. 請求項1記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記送信側のプリコーディングステップは、
    送信側と受信側のチャネルが既知であれば、前記送信側のプリコーディング方式として
    固有モード転送プリコーディング方式を採用するステップ、
    チャネルを行列化したチャネルマトリックスを特異値分解するステップ、
    特異値分解により得られた右特異マトリックスの左側のNs列(Nsは送信データストリーム数)をプリコーディングマトリクスとするステップ、
    送信データストリームに該プリコーディングマトリックスを乗算してプリコーディングするステップ、
    を有し、受信側における前記重み係数計算ステップは、
    前記特異値分解により得られた対角マトリックスの対角要素を重み係数とするステップ、または、前記プリコーディングマトリックス及び現時点の受信側チャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を前記重み係数として計算するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  5. 請求項1記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記送信側のプリコーディングステップは、
    送信側においてチャネルが不明であれば、空間多重転送プリコーディング方式を採用するステップ、
    プリコーディングマトリクスを単位行列(identity matrix)にするステップ、
    送信データストリームに該プリコーディングマトリックスを乗算してプリコーディングするステップ、
    を有し、受信側における前記重み係数計算ステップは、
    複数の受信アンテナで受信した受信信号よりチャネルを推定するステップ、
    前記チャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を計算し、前記重み係数を計算するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  6. 請求項2記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    デコードアルゴリズムとしてMMSEデコードアルゴリズムを採用する場合、前記重み係数計算ステップにおいて、重み係数としてMMSE SINRあるいはZF SINRを計算し、前記重み付け復号処理ステップにおいて、該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  7. 請求項2記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    デコードアルゴリズムとしてZFデコードアルゴリズムを採用する場合、前記重み係数計算ステップにおいて、重み係数としてZF SINRあるいはMMSE SINRを計算し、前記重み付け復号処理ステップにおいて、該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  8. 請求項1記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    MIMOデコード処理ステップは、
    送信側のデータ変調方式の種別に基づいてZFデコードアルゴリズムによりデコード処理するか、MMSEデコードアルゴリズムによりデコード処理するかを決定するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  9. 請求項3記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記コードワード選択ステップは、
    最小MMSEによるコードワード選択基準式 或いはその簡略式に基づいてコードワードを選択するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  10. 請求項3記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記コードワード選択ステップは、
    最大容量よるコードワード選択基準式 或いはその簡略式に基づいてコードワードを選択するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  11. 請求項3記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記コードワード選択ステップは、
    チャネルマトリックスをH(k)、候補コードワードが特定するプリコーディングマトリックスをF(k)とするとき、マトリックス{H(k) F(k)}を特異値分解して得られる最小特異値を最大化する候補コードワードを選択するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  12. 請求項6または7記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記信号対雑音比SINRがある閾値以下の場合、重み係数を0にし、信号対雑音比SINRがある閾値以上の場合、重み係数を1にすることを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  13. 請求項1記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    該通信方法は、前記受信側において、
    チャネルを行列に配列したチャネルマトリックスを特異値分解して得られる特異値の最大値、最小値を用いてチャネルの平均条件数を計算するステップ、
    該平均条件数が閾値以下であればプリコーディング方式として、空間多重プリコーディング方式を採用し、平均条件数が閾値より大きければプリコーディング方式として、限定フィードバックプリコーディング方式あるいは固有モード転送プリコーディング方式を採用するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  14. MIMO-OFDM通信により送信された信号を受信するMIMO-OFDM受信装置において、
    複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
    前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して送信データストリームを出力するMIMO処理部、
    送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施す復号部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM受信装置。
  15. 請求項14記載のMIMO-OFDM受信装置において、
    複数の受信アンテナで受信した受信信号よりチャネルを推定するチャネル推定部、
    前記送信側のプリコーディング方式が限定フィードバックプリコーディング方式であれば、該チャネルに基づいて送信側のプリコーディング処理に用いるプリコーディングマトリックス決定するプリコーディングマトリックス決定部、
    を備え、
    前記MIMO処理部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いて、前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して送信データストリームを出力し、
    前記重み係数計算部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を計算し、該信号対雑音比を前記重み係数とする、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM受信装置。
  16. 請求項14記載のMIMO-OFDM受信装置において、
    チャネルを行列に配列したチャネルマトリックスを特異値分解して得られる特異値の最大値、最小値を用いてチャネルの平均条件数を計算する計算部、
    該平均条件数が閾値以下であればプリコーディング方式として、空間多重プリコーディング方式を採用し、平均条件数が閾値より大きければプリコーディング方式として、限定フィードバックプリコーディング方式あるいは固有モード転送プリコーディング方式を採用するプリコーディング方式決定部、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM受信装置。
  17. MIMO-OFDM通信により送信された信号を受信するMIMO-OFDM通信システムにおいて、
    MIMO-OFDM送信装置は、
    送信データストリームに符号化処理を施す1つのFEC エンコーダ、
    符号化された送信データストリームに符号化率に基づいたパンクチュア処理を施すパンクチュア部、
    パンクチュア処理を施された送信データストリームに周波数インタリーブを施す周波数インタリーブ部、
    周波数インタリーブされた送信データストリームにコンステレーションマッピングを施すコンステレーションマッピング部、
    前記パンクチュア部あるいは前記周波数インタリーブあるいは前記コンステレーションマッピング部の後段に設けられ、送信データストリームを複数の送信データストリームに分ける空間インタリーブ部、
    各送信データストリームにプリコーディング処理を施すプリコーダ、
    各送信データストリームにOFDM変調を施すOFDM変調部、
    OFDM変調された各送信データストリームを送信する複数の送信アンテナ、
    を備え、MIMO-OFDM受信装置は、
    複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
    前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して複数の送信データストリームを分離出力するMIMO処理部、
    送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、
    前記複数のデータストリームに対して送信側と逆順にデマッピング、周波数デインタリーブ、空間デインタリーブ、デパンクチュア処理を施す処理部、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより入力されたデータストリームに重み付け復号処理を施す復号部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信システム。
  18. MIMO-OFDM通信により送信された信号を受信するMIMO-OFDM通信システムにおいて、
    MIMO-OFDM送信装置は、
    複数の送信データストリームのそれぞれに符号化処理を施す複数のFEC エンコーダ、
    符号化された各送信データストリームに符号化率に基づいたパンクチュア処理を施すパンクチュア部、
    パンクチュア処理を施された各送信データストリームに周波数インタリーブを施す周波数インタリーブ部、
    周波数インタリーブされた各送信データストリームにコンステレーションマッピングを施すコンステレーションマッピング部、
    各送信データストリームにプリコーディング処理を施すプリコーダ、
    各送信データストリームにOFDM変調を施すOFDM変調部、
    OFDM変調された各送信データストリームを送信する複数の送信アンテナ、
    を備え、MIMO-OFDM受信装置は、
    複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
    前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデ
    コード処理を施して複数のデータストリームを分離出力するMIMO処理部、
    送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、
    前記複数のデータストリームのそれぞれに対して送信側と逆順にデマッピング、周波数デインタリーブ、デパンクチュア処理を施す処理部、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより入力された複数のデータストリームに重み付け復号処理を施す複数の復号部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信システム。
  19. MIMO-OFDM通信により送信された信号を受信するMIMO-OFDM通信システムにおいて、
    MIMO-OFDM送信装置は、
    複数の送信データストリームのそれぞれに符号化処理を施す複数のFEC エンコーダ、
    符号化された各送信データストリームに符号化率に基づいたパンクチュア処理を施すパンクチュア部、
    パンクチュア処理を施された各送信データストリームに周波数インタリーブを施す周波数インタリーブ部、
    周波数インタリーブされた各送信データストリームにコンステレーションマッピングを施すコンステレーションマッピング部、
    前記パンクチュア部あるいは前記周波数インタリーブあるいは前記コンステレーションマッピング部の後段に設けられ、複数送信データストリームを並び替える空間インタリーブ部、
    各送信データストリームにプリコーディング処理を施すプリコーダ、
    各送信データストリームにOFDM変調を施すOFDM変調部、
    OFDM変調された各送信データストリームを送信する複数の送信アンテナ、
    を備え、MIMO-OFDM受信装置は、
    複数のアンテナより送信された信号を受信する複数の受信アンテナ、
    前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して複数のデータストリームを分離出力するMIMO処理部、
    送信側のプリコーディング方式に応じた重み係数を計算する重み係数計算部、
    前記複数のデータストリームのそれぞれに対して送信側と逆順にデマッピング、周波数デインタリーブ、空間デインタリーブ、デパンクチュア処理を施す処理部、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより入力された複数のデータストリームに重み付け復号処理を施す複数の復号部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信システム。
  20. 請求項17乃至19記載のMIMO-OFDM通信システムにおいて、
    前記MIMO-OFDM受信装置は、
    複数の受信アンテナで受信した受信信号よりチャネルを推定するチャネル推定部、
    前記送信側のプリコーディング方式が限定フィードバックプリコーディング方式であれば、該チャネルに基づいて送信側のプリコーディング処理に用いるプリコーディングマトリックス決定するプリコーディングマトリックス決定部、
    を備え、
    前記MIMO処理部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いて、前記受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったデコード処理を施して送信データストリームを出力し、
    前記重み係数計算部は、前記プリコーディングマトリックス及び前記チャネルを用いてデータストリームの信号対雑音比を計算し、該信号対雑音比を前記重み係数とする、
    ことを特徴とすることを特徴とするMIMO-OFDM通信システム。
  21. MIMO-OFDM通信によりデータを送受信する空間多重OFDMシステムのMIMO-OFDM通信方法において、
    送信側において、送信データに時空間符号化(STBC)処理あるいは周波数空間符号化(SFBC)処理を施して複数の送信アンテナにマッピングするステップ、
    前記符号化処理によりマッピングされた送信データにそれぞれOFDM変調を施して送信アンテナより送信するステップ、
    を有し、受信側において、
    送信装置の各送信アンテナから各受信アンテナまでのチャネル応答を要素とするチャネル応答マトリクスを推定し、該チャネル応答マトリクスに所定の変換を施すステップ、
    該変換により得られたチャネルマトリクスを用いて、受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するステップ、
    前記チャネルマトリクスを用いてデータストリームの信号対雑音比を重み係数として計算するステップ、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施すステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  22. 請求項21記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    デコードアルゴリズムとしてMMSEデコードアルゴリズムを採用する場合、前記重み係数計算ステップにおいて、重み係数としてMMSE SINRあるいはZF SINRを計算し、前記重み付け復号処理ステップにおいて、該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  23. 請求項21記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    デコードアルゴリズムとしてZFデコードアルゴリズムを採用する場合、前記重み係数計算ステップにおいて、重み係数としてZF SINRあるいはMMSE SINRを計算し、前記重み付け復号処理ステップにおいて、該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  24. 請求項22または23記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記信号対雑音比SINRがある閾値以下の場合、重み係数を0にし、信号対雑音比SINRがある閾値以上の場合、重み係数を1にすることを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  25. 請求項21記載のMIMO-OFDM通信方法において、
    前記MIMOデコード処理ステップは、
    送信側のデータ変調方式の種別に基づいてZFデコードアルゴリズムによりデコード処理するか、MMSEデコードアルゴリズムによりデコード処理するかを決定するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  26. 請求項21記載のMIMO-OFDM通信方法は、更に、
    復号処理に得られた復号データに誤りが存在するかチェックするステップ、
    誤りが存在すれば送信側に再送を要求するステップ、
    再送に際して、前記送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを変更して再送するステップ、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  27. 請求項26記載のMIMO-OFDM通信方法は、更に、
    前記チャネルマトリックスをHsとするとき、該マトリックスHsを特異値分解して得られる最小特異値が最大となるように各送信データストリームと該送信データストリームを
    送信する送信アンテナの組み合わせを決定して送信側に通知するステップ、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  28. 請求項26記載のMIMO-OFDM通信方法は、更に、
    受信側においてMMSEが最小となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定して送信側に通知するステップ、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  29. 請求項26記載のMIMO-OFDM通信方法は、更に、
    受信側において容量が最大となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定して送信側に通知するステップ、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  30. 請求項26記載のMIMO-OFDM通信方法は、更に、
    前記チャネルマトリックスを特異値分解して得られる特異値の最大値、最小値を用いてチャネルの平均条件数を計算し、該平均条件数が最小となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定して送信側に通知するステップ、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信方法。
  31. MIMO-OFDM通信によりデータを送受信する空間多重OFDMシステムのMIMO-OFDM通信装置において、
    送信データに時空間符号化(STBC)処理あるいは周波数空間符号化(SFBC)処理を施して複数の送信アンテナにマッピングする符号化部、
    前記符号化処理によりマッピングされた送信データにそれぞれOFDM変調を施して送信アンテナより送信するOFDM送信部、
    送信装置の送信アンテナから受信アンテナまでのチャネル応答を要素とするチャネル応答マトリクスを推定し、該チャネル応答マトリクスに所定の変換を施すチャネル取得部、
    該チャネル取得部により取得されたチャネルマトリクスを用いて、前記複数の受信アンテナで受信した受信信号にZFデコードアルゴリズムあるいはMMSEデコードアルゴリズムに従ったMIMOデコード処理を施して送信データストリームを出力するMIMO処理部、
    前記チャネルマトリクスを用いてデータストリームの信号対雑音比を重み係数として計算する重み係数計算部、
    パスメトリックに前記重み係数を乗算することにより前記デコード処理により得られた送信データに重み付け復号処理を施す復号部、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  32. 請求項31記載のMIMO-OFDM通信装置において、
    前記重み係数計算部はデコードアルゴリズムとしてMMSEデコードアルゴリズムを採用する場合、重み係数としてMMSE SINRあるいはZF SINRを計算し、前記復号部は該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  33. 請求項31記載のMIMO-OFDM通信装置において、
    前記重み係数計算部はデコードアルゴリズムとしてZFデコードアルゴリズムを採用する場合、重み係数としてZF SINRあるいはMMSE SINRを計算し、前記復号部は該重み係数をビタビデコーディングのパスメトリックの重み係数として重み付きビタビデコーディングを行う、
    ことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  34. 請求項32または33記載のMIMO-OFDM通信装置において、
    前記重み係数計算部は、前記信号対雑音比SINRがある閾値以下の場合、重み係数を0にし、信号対雑音比SINRがある閾値以上の場合、重み係数を1にすることを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  35. 請求項31記載のMIMO-OFDM通信装置において、
    前記MIMO処理部は、送信側のデータ変調方式の種別に基づいてZFデコードアルゴリズムによりデコード処理するか、MMSEデコードアルゴリズムによりデコード処理するかを決定することを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  36. 請求項31記載のMIMO-OFDM通信装置は、更に、
    復号処理に得られた復号データに誤りが存在するかチェックする誤り検出部、
    誤りが存在すれば送信側に再送を要求する再送要求部、
    再送に際して、前記送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを変更するアンテナ変更制御部、
    を有することを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  37. 請求項36記載のMIMO-OFDM通信装置は、更に、
    前記チャネルマトリックスをHsとするとき、該マトリックスHsを特異値分解して得られる最小特異値が最大になるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定し、決定結果を送信装置に通知する送信アンテナ決定部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  38. 請求項36記載のMIMO-OFDM通信装置は、更に、
    受信側においてMMSEが最小となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定し、決定結果を送信装置に通知する送信アンテナ決定部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  39. 請求項36記載のMIMO-OFDM通信装置は、更に、
    受信側において容量が最大となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定し、決定結果を送信装置に通知する送信アンテナ決定部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
  40. 請求項36記載のMIMO-OFDM通信装置は、更に、
    前記チャネルマトリックスを特異値分解して得られる特異値の最大値、最小値を用いてチャネルの平均条件数を計算し、該平均条件数が最小となるように前記各送信データストリームと該送信データストリームを送信する送信アンテナの組み合わせを決定し、決定結果を送信装置に通知する送信アンテナ決定部、
    を備えたことを特徴とするMIMO-OFDM通信装置。
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