JP2015073260A - 無線通信システム、及び、無線通信方法 - Google Patents

無線通信システム、及び、無線通信方法 Download PDF

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    • H04B7/0413MIMO systems

Abstract

【課題】複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを用いた通信処理を簡易にする。
【解決手段】無線通信システムは、複数の送信アンテナ11−1,…,11−4と複数の受信アンテナ21−1,…,21−4との間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように複数の送信アンテナ11−1,…,11−4及び複数の受信アンテナ21−1,…,21−4が配置される。
【選択図】図3

Description

本発明は、無線通信システム、及び、無線通信方法に関する。
MIMO(Multiple Input and Multiple Output)方式を用いる無線通信システムが知られている。MIMO方式では、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間で固有モードによる通信が行なわれることがある(例えば、特許文献1乃至8を参照)。
送信アンテナにより送信された無線信号(送信信号)xと、受信アンテナにより受信された無線信号(受信信号)yと、受信信号yに含まれる雑音nと、の関係は、数式1により表される。
Figure 2015073260
ここで、xは、Nt×1のベクトル(送信信号ベクトル)を表す。Ntは、送信アンテナの数を表す。nは、Nr×1のベクトル(雑音ベクトル)を表す。Nrは、受信アンテナの数を表す。yは、Nr×1のベクトル(受信信号ベクトル)を表す。Hは、Nr×Ntの行列(チャネル行列)を表す。チャネル行列は、i番目の受信アンテナとj番目の送信アンテナとの間のチャネル(伝送路)応答(伝送路インパルス応答)をi行j列の要素とする行列である。iは、1からNrまでの整数を表す。jは、1からNtまでの整数を表す。
チャネル行列Hは、特異値分解(SVD;Singular Value Decomposition)を行なうことにより、数式2に示すように、3つの行列の乗算として表される。
Figure 2015073260
ここで、Uは、左特異行列を表す。Vは、右特異行列を表す。Vは、Vの複素共役転置行列を表す。Dは、数式3に示すように、対角行列を表す。
Figure 2015073260
ここで、λは、行列HH、又は、行列HHの固有値を表す。ここでは、送信アンテナの数Ntと受信アンテナの数Nrとが等しい場合を想定する。mは、送信アンテナの数Nt(又は、受信アンテナの数Nr)を表す。iは、1からmまでの整数を表す。λは、固有モードにて通信(固有モード通信)が行なわれた場合の利得に比例する。
右特異行列Vを処理前信号sに乗算した送信信号xが送信された場合を想定する。送信信号xは、数式4により表される。この場合、受信信号yは、数式1に数式4を代入することにより導出される数式5により表わされる。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
更に、左特異行列Uの複素共役転置行列Uを、受信信号yに乗算した信号を処理後信号zとおくと、処理後信号zは、数式6により表される。数式6は、チャネル間で干渉が生じないことを表している。即ち、数式6は、固有モードにて通信を実行可能であることを表している。ここで、n’は、左特異行列Uの複素共役転置行列Uを雑音ベクトルnに乗算したベクトルである。
Figure 2015073260
無線通信システムは、固有モードにて通信を行なう場合、受信側にて、チャネル状態情報(CSI;Channel State Information)に基づいて、チャネル行列Hを推定する。推定されたチャネル行列Hに対して特異値分解を行なうことにより、右特異行列V及び左特異行列Uを推定できる。受信側は、推定された右特異行列Vを送信側に伝達する。送信側は、右特異行列Vを送信ウェイト行列として処理前信号sに乗算し、乗算後の信号を送信信号xとして送信する。
受信側は、受信された受信信号yに、左特異行列Uの複素共役転置行列Uを受信ウェイト行列として乗算し、乗算後の信号を処理後信号zとして取得する。このようにして、MIMO方式の無線通信システムは、固有モードにて通信を行なうことにより、チャネル間の干渉を低減し、その結果、伝送路容量の拡大化を図る。
国際公開第2009/017230号 特表2007−512760号公報 国際公開第2008/062587号 特表2009−535870号公報 特表2005−510928号公報 特表2008−523665号公報 特表2006−506906号公報 特開2010−226713号公報
しかしながら、固有モードによるMIMO通信においては、特異値分解を行なうとともに、右特異行列Vを受信側から送信側へ伝達するため、通信処理が煩雑であるという課題があった。
本発明の目的の一つは、上述した課題である、通信処理が煩雑であること、を解決することにある。
一つの側面では、無線通信システムは、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように上記複数の送信アンテナ及び上記複数の受信アンテナが配置される。
複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを用いた通信処理を簡易にすることができる。
第1実施形態の一例としての無線通信システムの概略構成を表す図である。 第1実施形態の一例としてのアンテナの空間的な配置(位置関係)を示す正面図である。 第1実施形態の一例としてのアンテナの空間的な配置(位置関係)を概念的に示す説明図である。 第1実施形態の一例としての固有値と送受信アンテナが配置される円の中心間距離との関係を示すグラフである。 第1実施形態の一例としての信号対干渉雑音比と送受信アンテナが配置される円の中心間距離との関係を示すグラフである。 第1実施形態の一例としての固有値と送受信アンテナが配置される円の中心間距離との関係を示すグラフである。 第1実施形態の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての送信装置(又は、受信装置)の構成を表す図である。 第1実施形態の第1変形例の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第1実施形態の一例としての空間インタリーブの実行結果を概念的に示す説明図である。 第1実施形態の第2変形例の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第1実施形態の第3変形例の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第2実施形態の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第3実施形態の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第4実施形態の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 図15のMIMO検出部の構成の一例を表す図である。 第4実施形態の一例としての演算量とアンテナ数との関係を示すグラフである。 第4実施形態の一例としての信号対干渉雑音比と送受信アンテナが配置される円の中心間距離との関係を示すグラフである。 第4実施形態の一例としての信号対干渉雑音比と送受信アンテナが配置される円の中心間距離との関係を示すグラフである。 図15のMIMO検出部の構成の一例を表す図である。 第4実施形態の第1変形例の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 第4実施形態の第2変形例の一例としての無線通信システムの構成を表す図である。 無線通信システムの適用例の一例を概念的に示す説明図である。
以下、無線通信システム、無線通信方法、送信装置、及び、受信装置の実施形態について図1乃至図23を参照しながら説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。
<第1実施形態>
(概要)
第1実施形態に係る無線通信システムは、複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを備える。無線通信システムは、複数の送信アンテナから複数の受信アンテナへ無線により信号を送信する。複数の送信アンテナ及び複数の受信アンテナは、送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列が循環行列となるように配置される。
これによれば、通信処理を簡易にすることができる。
以下、第1実施形態に係る無線通信システムについて詳細に説明する。
(構成)
図1に示すように、第1実施形態に係る無線通信システム1は、送信装置10と受信装置20とを備える。
送信装置10は、複数(本例では、N個)の送信アンテナ11−1,11−2,…,11−Nを備える。ここで、Nは、アンテナ数を表し、2以上の整数である。送信装置10は、複数の送信アンテナ11から無線により信号を送信する。送信アンテナ11−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単に送信アンテナ11と表記され得る。
受信装置20は、複数(本例では、N個)の受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nを備える。本例では、送信アンテナ11−1,11−2,…,11−Nの数と、受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nの数と、は同じである。受信アンテナ21−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単に受信アンテナ21と表記され得る。受信装置20は、複数の送信アンテナ11により送信された信号を、複数の受信アンテナ21によって受信する。
図2は、複数の送信アンテナ11−1,11−2,…,11−N、及び、複数の受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nの空間的な配置(位置関係)を示す正面図である。図3は、図2に示した位置関係を概念的に示す説明図である。なお、図2及び図3は、一例として、アンテナ数Nが4である場合について示している。
図2及び図3に示したように、複数の送信アンテナ11−1,11−2,…,11−Nは、第1の円C1の円周上に等間隔にて配置される。円周上において互いに隣接する送信アンテナ11間の中心角αは、数式7により表される。即ち、アンテナ数Nが4である場合、中心角αは、π/2である。
Figure 2015073260
同様に、複数の受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nは、第2の円C2の円周上に等間隔にて配置される。第2の円C2は、第1の円C1と平行である。即ち、第1の円C1が形成される第1の平面と、第2の円C2が形成される第2の平面と、は平行である。更に、第2の円C2は、第1の円C1と同心である。即ち、第2の円C2の中心CC2は、第1の円C1の中心CC1を通り且つ第1の円C1(第1の平面)に直交する直線上に位置している。
本例では、第1の円C1の中心CC1と、第2の円C2の中心CC2と、は、距離(中心間距離)Rだけ離れた位置に配置されている。図2及び図3には、第2の円C2の直径dが第1の円C1の直径dよりも大きい場合を一例として示している。なお、第1の円C1の直径dが第2の円C2の直径dよりも大きくてもよく、第1の円C1の直径dが第2の円C2の直径dと等しくてもよい。
また、図2は、第1の円C1の中心CC1と第2の円C2の中心CC2とを通る直線に沿った方向にて、複数の送信アンテナ11−1,11−2,…,11−N、及び、複数の受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nを見た図である、と言える。
各受信アンテナ21−iは、対応する送信アンテナ11−iに対して、所定の基準位置21−i’からオフセット角θだけ相対回転させた位置に配置されている。基準位置21−i’は、送信アンテナ11−iを通り且つ第1の円C1(第1の平面)に直交する直線が第2の平面と交わる位置と、第2の円C2の中心CC2と、を結ぶ直線が、第2の円C2の円周と交わる位置である。例えば、第1の円C1の直径dと第2の円C2の直径dとが等しい場合、基準位置21−i’は、送信アンテナ11−iを通り且つ第1の円C1に直交する直線が第2の平面と交わる位置である。なお、オフセット角θは、正の値でも負の値でもよく、0度であってもよい。
m番目の受信アンテナ21−mと、n番目の送信アンテナ11−nと、の間の相対回転角φm,nは、数式8により表される。ここで、m及びnのそれぞれは、1からNまでの整数である。
Figure 2015073260
m番目の受信アンテナ21−mと、n番目の送信アンテナ11−nと、の間の距離(アンテナ間距離)rmnは、数式9により表される。
Figure 2015073260
ここで、代表直径dを、数式10に示すように定義する。更に、xが十分に小さい場合に成立する数式11に示す関係を用いることにより、数式9から数式12が導出される。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
ところで、数式7及び数式8から、数式13が導出される。
Figure 2015073260
数式12及び数式13から、アンテナ間距離rmnは、値(m−n)に依存して変化することが分かる。従って、アンテナ間距離rmnは、p及びqのそれぞれが1からN−1までの整数である場合において、数式15により表される条件が成立するとき、数式14により表される関係が成立する。また、アンテナ間距離rmnは、pが1からN−1までの整数であり且つqがNである場合において、数式16により表される条件が成立するとき、数式14により表される関係が成立する。従って、アンテナ間距離rmnをm行n列の要素とする行列は、任意のアンテナ数Nに対して循環行列となる。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
例えば、アンテナ数Nが4である場合、アンテナ間距離rmnは、数式17により表される。
Figure 2015073260
ここで、数式18により表される関係が成立するので、数式17から数式19が導出される。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
見通し線内(LOS;Line of Sight)における通信である場合を想定する。この場合、m番目の受信アンテナ21−mと、n番目の送信アンテナ11−nと、の間のチャネル応答hmnは、数式20により表される。ここで、jは、虚数であり、λは、複数の送信アンテナ11から送信される信号の搬送波の波長(搬送波波長)を表す。
Figure 2015073260
数式20から、チャネル応答hmnは、アンテナ間距離rmnに依存して変化することが分かる。従って、チャネル応答hmnをm行n列の要素とするチャネル行列Hcirは、循環行列である。なお、アンテナ数Nが4と異なる場合もチャネル行列Hcirは、同様に、循環行列である。
このように、無線通信システム1は、チャネル行列Hcirが循環行列となるように複数の送信アンテナ11、及び、複数の受信アンテナ21が配置されている、と言える。ここで、チャネル行列Hcirの要素(即ち、チャネル応答)hmnは、m番目の受信アンテナ21−mと、n番目の送信アンテナ11−nと、の間のアンテナ間距離rmnに基づいて予め決定される、と言える。換言すると、チャネル応答hmnは、アンテナ間距離rmnに基づいて、通信を行なう前に決定される、とも言える。
一例として、アンテナ数Nが4であり、且つ、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じ場合におけるチャネル行列Hcirは、数式21により表される。
Figure 2015073260
また、他の例として、アンテナ数Nが4であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合を想定する。この場合におけるチャネル行列Hcirは、数式23〜数式25を用いることによって導出される数式22により表される。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
チャネル行列Hcirが循環行列であるから、チャネル行列Hcirに対して、数式26及び数式27により示す関係を有する、対角行列Ψ、第1の行列F、及び、第2の行列Fが存在する。第2の行列Fは、第1の行列Fの複素共役転置行列である。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
ここで、対角行列Ψのp行p列の要素ψは、数式28により表される。pは、1からNまでの整数である。
Figure 2015073260
対角行列Ψの要素ψと、行列Hcir cir、又は、行列Hcircir の固有値λと、の関係は、数式29により表される。
Figure 2015073260
第1の行列Fのm行n列の要素fmnは、数式30により表される。数式30から、第1の行列Fは、アンテナ数Nにのみ依存して変化することが分かる。即ち、第1の行列Fは、チャネル行列Hcirが変化した場合であっても、チャネル行列Hcirが循環行列である限りにおいて一定である。
Figure 2015073260
送信装置10は、第1の行列Fを送信ウェイト行列として用いる。なお、送信ウェイト行列は、プリコーディング行列と呼ばれてもよい。送信装置10は、送信ウェイト行列を処理前信号sに乗算した信号を送信信号xとして複数の送信アンテナ11から送信する。従って、送信信号xは、数式31により表される。なお、送信装置10は、第1の行列Fの列を並べ替えた行列を送信ウェイト行列として用いてもよい。
Figure 2015073260
受信装置20は、複数の送信アンテナ11により送信された信号を、複数の受信アンテナ21により受信する。複数の受信アンテナ21により受信される信号である受信信号yは、数式32により表される。ここで、nは、雑音信号である。
Figure 2015073260
更に、受信装置20は、送信ウェイト行列の複素共役転置行列(本例では、第2の行列F)である受信ウェイト行列を、受信信号yに乗算した処理後信号zを取得する。処理後信号zは、数式33により表される。ここで、n’は、受信ウェイト行列Fを雑音信号nに乗算したベクトルである。
Figure 2015073260
数式33は、チャネル間で干渉が生じないことを表している。即ち、数式33は、固有モードにて通信を実行可能であることを表している。例えば、無線通信システム1が行なう通信は、SISO(Single Input and Single Output)方式に従った通信を並列に行なう通信である、と捉えることもできる。
本例では、送信ウェイト行列は、チャネル行列Hcirが循環行列であるため、アンテナ数Nが変化しない限りにおいて一定である。従って、チャネル行列に依存することなく、送信ウェイト行列及び受信ウェイト行列を予め用意することができる。即ち、チャネル行列に対する特異値分解を行なうことなく、且つ、受信側から送信側へ右特異行列を伝達することなく、固有モード通信を行なうことができる。即ち、通信処理を簡易にすることができる。
更に、受信装置20は、予め定められた既知送信信号uを保持している。例えば、既知送信信号uは、プリアンブル信号、又は、パイロット信号である。送信装置10は、送信ウェイト行列を、処理前信号としての既知送信信号uに乗算した信号を送信信号として、複数の送信アンテナ11から送信する。
これにより、受信装置20は、複数の送信アンテナ11により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。受信装置20は、受信ウェイト行列を受信信号に乗算した処理後信号を既知受信信号u’として取得する。既知受信信号u’と既知送信信号uとの関係は、数式34により表される。
Figure 2015073260
受信装置20は、取得された既知受信信号u’と、予め保持している既知送信信号uと、数式35と、に基づいて、p番目のチャネルの推定値(チャネル推定値)ηを取得する。ここで、uは、p番目のチャネルの既知送信信号であり、u’は、p番目のチャネルの既知受信信号である。n’は、p番目のチャネルの雑音信号である。pは、1からNまでの整数である。
Figure 2015073260
受信装置20は、取得されたチャネル推定値ηと、既知送信信号と異なる処理前信号sに対して取得された、p番目のチャネルの処理後信号zと、数式36と、に基づいて、p番目のチャネルの処理前信号s’を取得する。
Figure 2015073260
このように、受信装置20は、既知送信信号と異なる信号(他の信号)が処理前信号として用いられることにより複数の送信アンテナ11から送信された信号に基づいて処理後信号を取得する。そして、受信装置20は、既知送信信号と既知受信信号とに基づいて、取得された処理後信号から処理前信号を取得する。
これによれば、処理前信号を容易に取得することができる。
なお、受信装置20は、マルチパス等によりデータストリーム間に干渉が存在する場合、通常のMIMOチャネル推定、及び、ZF(Zero−Forcing)法、又は、MMSE(Minimum Mean Square Error)法等により、MIMO信号分離検出を行なってもよい。
また、送信装置10は、既知送信信号に送信ウェイト行列を乗算することなく、既知送信信号を送信してもよい。この場合、送信装置10は、いずれか1つの送信アンテナ11から既知送信信号を送信する。これにより、受信装置20は、送信された既知送信信号を既知受信信号として各受信アンテナ21により受信する。受信装置20は、各受信アンテナ21により受信された既知受信信号と、既知送信信号と、に基づいて各チャネルに対するチャネル推定値を取得する。
次に、信号対干渉雑音比(SINR;Signal to Interference plus Noise Ratio)について説明する。
送信装置10が、処理前信号に送信ウェイト行列を乗算し、乗算後の信号を複数の送信アンテナ11から送信する場合(プリコーディングを行なう場合)、p番目のチャネルの信号対干渉雑音比SINRは、行列Hcir cir、又は、行列Hcircir のp番目の固有値λに比例する。行列Hcir cirの固有値λは、数式37に示す固有方程式を解くことにより求められる。Λは、固有値を表す未知の変数である。Iは、単位行列である。
Figure 2015073260
送信装置10が、処理前信号に送信ウェイト行列を乗算することなく、処理前信号を複数の送信アンテナ11から送信する場合(プリコーディングを行なわない場合)、p番目のチャネルの信号対干渉雑音比SINRは、数式38により表される。この場合、数式38から、すべてのチャネルの信号対干渉雑音比SINRが同一の値を有することが分かる。
Figure 2015073260
一例として、アンテナ数Nが3であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合について説明する。この場合、固有値λは、数式37から求められた数式39により表される。ここで、βは、数式40により表される。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
固有値λは、図4に示すように、中心間距離Rに対して変化する。中心間距離Rが、後述する最大容量距離Rであるときに、すべての固有値λが同一の値を有する。このとき、固有モードにて通信が行なわれるので、伝送路容量が最大になる。
また、上述の、アンテナ数Nが3であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合、信号対干渉雑音比SINRは、数式38から求められた数式41により表される。
Figure 2015073260
各信号対干渉雑音比SINRは、数式41及び図5に示すように、同一である。信号対干渉雑音比SINRは、図5に示すように、中心間距離Rに対して変化する。中心間距離Rが、後述する最大容量距離Rであるときに、信号対干渉雑音比SINRが最大になる。このとき、伝送路容量が最大になる。
なお、アンテナ数Nが3であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが15度である場合、固有値λは、図6に示すように、中心間距離Rに対して変化する。
オフセット角θが0度である場合(即ち、図4)においては、固有値λ、及び、固有値λの両方が0となる中心間距離R(距離R)が存在する。従って、中心間距離Rが距離Rであるとき、固有値λ、及び、固有値λに対応するチャネルにおいて、通信を行なうことができない。一方、オフセット角θが15度である場合(即ち、図6)においては、中心間距離Rが上記距離Rであるとき、固有値λ、及び、固有値λの両方が0よりも大きい値を有する。従って、このとき、固有値λ、及び、固有値λに対応するチャネルにおいて、通信を行なうことができる。
このように、オフセット角θを変更することにより、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び/又は、第2の円C2の直径d、を変更することなく、伝送路容量を調整することができる。
次に、他の例として、アンテナ数Nが4であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合について説明する。この場合、固有値λは、数式37から求められた数式42により表される。
Figure 2015073260
また、この場合、信号対干渉雑音比SINRは、数式38から求められた数式43により表される。
Figure 2015073260
次に、他の例として、アンテナ数Nが2であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合について説明する。この場合、固有値λは、数式44により表される。
Figure 2015073260
また、この場合、信号対干渉雑音比SINRは、数式45により表される。
Figure 2015073260
次に、中心間距離Rと、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、の関係について説明する。本例では、無線通信システム1は、チャネル行列Hcirを構成する複数の列のうちの2列の相関を0に近づけるように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。
先ず、アンテナ数Nが4であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合について説明する。即ち、この場合、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径dは、代表直径dと等しい。この場合、チャネル行列Hcirは、上述したように、数式22により表される。数式40に示すβを用いると、数式22から数式46が導出される。
Figure 2015073260
2つのチャネルが直交することは、チャネル行列Hcirにおいて、当該2つのチャネルに対応する2列の相関が0になることに対応している。チャネル行列Hcirの、1番目の列と2番目の列との相関は、数式47により表される。
Figure 2015073260
従って、上記相関が0になる場合、βは、数式48により表される。ここで、nは、整数を表す。
Figure 2015073260
数式48と数式40とから、数式49が導出される。
Figure 2015073260
数式49から、nが1である場合、中心間距離Rに対する代表直径dの大きさを最も小さくできることが分かる。本例では、送信装置10及び受信装置20を小型化するために、nを1とおく。これにより、数式49から数式50が導出される。
Figure 2015073260
更に、アンテナ数Nが4以外の場合にも数式50を拡張して用いることができるように、右辺の分子の4をアンテナ数Nとおく。これにより、数式50を導出した手順と同様の手順により(即ち、数式19及び数式20を用いて、数式47のように相関を算出し、算出された相関を0とおくことにより(θ=0の場合))、数式51が導出される。
Figure 2015073260
本例では、無線通信システム1は、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が、数式51により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。なお、上述した最大容量距離Rは、数式51により表される関係を満たす中心間距離Rである。
次に、アンテナ数Nが4と異なる場合について説明する。アンテナ数Nが3である場合、又は、アンテナ数が5以上である場合、アンテナ数Nが4である場合と同様に、無線通信システム1は、数式51に基づいて、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。なお、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が異なる場合も同様である。また、オフセット角θが0度と異なる場合も同様である。
ところで、アンテナ数Nが3又は4であり、且つ、オフセット角θが0度である場合、数式51により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21を配置することができる。従って、この場合、伝送路容量が最大である通信(最大容量通信)を行なうことができる。一方、アンテナ数Nが5以上である場合、最大容量通信を行なうことができないが、数式51に基づいて、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21を配置してもよい。
一方、アンテナ数Nが2である場合、無線通信システム1は、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が、数式52により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。なお、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が異なる場合も同様である。また、オフセット角θが0度と異なる場合も同様である。
Figure 2015073260
ここで、数式51及び数式52により表される関係を満たす、中心間距離R及び代表直径dの一例を示す。表1は、搬送波の周波数が60GHzである場合において、アンテナ数Nが2,3,4のそれぞれである場合における、中心間距離R及び代表直径dを表す。例えば、アンテナ数Nが2であり、中心間距離Rが5mである場合、代表直径dは、11.1cmである。
同様に、表2は、搬送波の周波数が83GHzである場合において、アンテナ数Nが2,3,4のそれぞれである場合における、中心間距離R及び代表直径dを表す。例えば、アンテナ数Nが2であり、中心間距離Rが1000mである場合、代表直径dは、1.34mである。
このように、搬送波の周波数がミリ波周波数帯に含まれる場合、代表直径dは、送信装置10及び受信装置20を十分に小型化できる大きさであると言える。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
なお、無線通信システム1は、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が、数式51又は数式52により表される関係を満たさないように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置されていてもよい。
次に、無線通信システム1のより具体的な構成について説明する。
図7に示すように、送信装置10は、複数(本例では、N個)の符号化部12−1,…,12−Nと、複数(本例では、N個)の変調部13−1,…,13−Nと、送信ウェイト処理部14と、を備える。符号化部12−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単に符号化部12と表記され得る。同様に、変調部13−iは、区別する必要がない場合、単に変調部13と表記され得る。
本例では、符号化部12、変調部13、及び、送信ウェイト処理部14は、LSI(Large Scale Integration)によって機能が実現されている。なお、符号化部12、変調部13、及び、送信ウェイト処理部14は、プログラム可能な論理回路装置(例えば、PLD、又は、FPGA)によって機能が実現されていてもよい。PLDは、Programmable Logic Deviceの略記である。FPGAは、Field−Programmable Gate Arrayの略記である。
また、送信装置10は、図8に示すように、処理装置101と記憶装置102とを備え、処理装置101が記憶装置102に記憶(格納)されたプログラムを実行することにより、上記機能を実現してもよい。例えば、処理装置101は、CPU、又は、DSPである。CPUは、Central Processing Unitの略記である。DSPは、Digital Signal Pocessorの略記である。
例えば、記憶装置102は、RAM、ROM、HDD、SSD、半導体メモリ、及び、有機メモリの少なくとも1つを備える。RAMは、Random Access Memoryの略記である。ROMは、Read Only Memoryの略記である。HDDは、Hard Disk Driveの略記である。SSDは、Solid State Driveの略記である。
符号化部12は、入力された送信データに、誤り訂正(例えば、前方誤り訂正(FEC))処理を行なうための誤り訂正符号を付加する。FECは、Forward Error Correctionの略記である。例えば、誤り訂正符号は、畳み込み符号、ターボ符号、又は、低密度パリティ検査符号(LDPC;Low−Density Parity−Check Code)等である。符号化部12は、誤り訂正符号が付加された送信データを変調部13へ出力する。
なお、各符号化部12に入力される送信データは、ストリーム信号の一例である。即ち、複数の符号化部12は、複数のストリーム信号のそれぞれに誤り訂正符号を付加する、と言える。
変調部13は、符号化部12により出力された送信データを、所定の変調方式に従って変調することにより、当該送信データを変調信号に変換する。例えば、変調方式は、QPSK、16QAM、又は、64QAM等である。ここで、QPSKは、Quadrature Phase Shift Keyingの略記である。16QAMは、16 Quadrature Amplitude Modulationの略記である。64QAMは、64 Quadrature Amplitude Modulationの略記である。変調部13は、変調信号を送信ウェイト処理部14へ出力する。本例では、送信データ、及び、変調信号は、処理前信号の一例である。
送信ウェイト処理部14は、複数の変調部13により出力された複数の変調信号に、送信ウェイト行列を乗算することにより、複数の送信信号を複数の送信アンテナ11と対応付けて生成する。送信ウェイト処理部14は、生成された複数の送信信号を、各送信信号と対応付けられた送信アンテナ11へ出力する。複数の送信アンテナ11は、送信ウェイト処理部14により出力された複数の送信信号を送信する。
受信装置20は、受信ウェイト処理部22と、複数(本例では、N個)の復調部23−1,…,23−Nと、複数(本例では、N個)の復号部24−1,…,24−Nと、を備える。復調部23−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単に復調部23と表記され得る。同様に、復号部24−iは、区別する必要がない場合、単に復号部24と表記され得る。
本例では、受信ウェイト処理部22、復調部23、及び、復号部24は、LSIによって機能が実現されている。なお、受信ウェイト処理部22、復調部23、及び、復号部24は、プログラム可能な論理回路装置によって機能が実現されていてもよい。
また、受信装置20は、送信装置10と同様に、図8に示すように、処理装置101と記憶装置102とを備えていてもよく、処理装置101が記憶装置102に記憶(格納)されたプログラムを実行することにより、上記機能を実現してもよい。
受信ウェイト処理部22は、複数の受信アンテナ21により受信された複数の受信信号に、受信ウェイト行列を乗算することにより、複数の復調前信号を取得する。受信ウェイト処理部22は、取得された複数の復調前信号を複数の復調部23へ出力する。
復調部23は、受信ウェイト処理部22により出力された復調前信号を復調することにより、当該復調前信号を受信データに変換する。復調部23は、受信データを復号部24へ出力する。
復号部24は、復調部23により出力された受信データに対して、誤り訂正処理を実行する。復号部24は、実行後の受信データを出力する。本例では、受信データ、及び、復調前信号は、処理後信号の一例である。
(動作)
次に、無線通信システム1の動作について説明する。
送信装置10は、送信ウェイト行列及び既知送信信号を予め保持している。同様に、受信装置20は、受信ウェイト行列及び既知送信信号を予め保持している。
先ず、送信装置10は、既知送信信号を変調し、変調後の既知送信信号に、送信ウェイト行列を乗算した信号を送信信号として、複数の送信アンテナ11から送信する。
これにより、受信装置20は、複数の送信アンテナ11により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。そして、受信装置20は、受信ウェイト行列を受信信号に乗算した信号を復調し、復調後の信号を既知受信信号として取得する。受信装置20は、取得された既知受信信号と、予め保持している既知送信信号と、に基づいて、チャネル推定値ηを取得する。
その後、送信装置10は、送信データに誤り訂正符号を付加し、付加後の送信データを変調し、変調信号に送信ウェイト行列を乗算した信号を送信信号として、複数の送信アンテナ11から送信する。
これにより、受信装置20は、複数の送信アンテナ11により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。そして、受信装置20は、受信ウェイト行列を受信信号に乗算した信号と、取得されたチャネル推定値ηと、に基づいて、復調前信号を取得する。そして、受信装置20は、取得された復調前信号を復調し、復調された受信データに対して誤り訂正処理を実行する。次いで、受信装置20は、実行後の受信データを、上記送信データとして取得する。
以上、説明したように、第1実施形態に係る無線通信システム1は、チャネル行列Hcirが循環行列となるように複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。
これによれば、複数の送信アンテナ11と複数の受信アンテナ21とを用いた通信処理を簡易にすることができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1において、複数の送信アンテナ11は、第1の円C1の円周上に等間隔にて配置される。更に、複数の受信アンテナ21は、第1の円C1と平行且つ同心の第2の円C2の円周上に等間隔にて配置される。
これによれば、チャネル行列Hcirを確実に循環行列とすることができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1において、チャネル応答hmnは、n番目の送信アンテナ11と、m番目の受信アンテナ21と、の間の距離rmnに基づいて予め決定される。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、数式26及び数式27により示す関係を有する第1の行列F又は第1の行列Fの列を並べ替えた行列である送信ウェイト行列を処理前信号に乗算した信号を送信信号として複数の送信アンテナ11から送信する。加えて、無線通信システム1は、送信ウェイト行列の複素共役転置行列である受信ウェイト行列を、複数の受信アンテナ21によって受信された受信信号に乗算した処理後信号を取得する。
第1の行列Fは、チャネル行列Hcirが変化した場合であっても、チャネル行列Hcirが循環行列である限りにおいて一定である。従って、チャネル行列Hcirに依存することなく、送信ウェイト行列及び受信ウェイト行列を予め用意することができる。即ち、チャネル行列Hcirに対する特異値分解を行なうことなく、且つ、受信側から送信側へ右特異行列を伝達することなく、固有モード通信を行なうことができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、チャネル行列Hcirの2列の相関を0に近づけるように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。
これによれば、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、中心間距離Rと、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、の関係が、数式51により表されるように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。
これによれば、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
更に、第1実施形態に係る無線通信システム1は、既知受信信号と既知送信信号とに基づいて、他の信号が処理前信号として用いられることにより複数の送信アンテナ11から送信された信号に基づいて取得された処理後信号から当該処理前信号を取得する。既知送信信号は、予め定められた信号である。既知受信信号は、既知送信信号を処理前信号として用いることにより複数の送信アンテナ11から送信された信号に基づいて処理後信号として取得された信号である。
これによれば、処理前信号を容易に取得することができる。
なお、第1実施形態に係る無線通信システム1は、高速フーリエ変換を行なうことにより、送信ウェイト行列を処理前信号に乗算してもよい。
これによれば、送信ウェイト行列を処理前信号に乗算する処理を高速に実行することができる。
また、第1実施形態に係る無線通信システム1は、高速フーリエ変換を行なうことにより、受信ウェイト行列を受信信号に乗算してもよい。
これによれば、受信ウェイト行列を受信信号に乗算する処理を高速に実行することができる。
また、第1実施形態に係る受信装置20は、受信信号に基づいて信号対干渉雑音比を算出し、算出された信号対干渉雑音比に基づいて誤り訂正処理を実行してもよい。
<第1実施形態の第1変形例>
次に、第1実施形態の第1変形例に係る無線通信システムについて説明する。第1実施形態の第1変形例に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、空間インタリーブを実行する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第1変形例の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図9に示すように、第1変形例に係る無線通信システム1Aは、送信装置10に代えて送信装置10Aを備えるとともに、受信装置20に代えて受信装置20Aを備える。
送信装置10Aは、送信装置10の構成に加えて、空間インタリーブ部15Aを備える。
受信装置20Aは、受信装置20の構成に加えて、空間デインタリーブ部25Aを備える。
空間インタリーブ部15Aは、複数の符号化部12と複数の変調部13との間に配置される。なお、空間インタリーブ部15Aは、複数の変調部13と送信ウェイト処理部14との間に配置されてもよい。
空間インタリーブ部15Aは、複数の符号化部12により出力された複数の送信データに対して、空間インタリーブを実行する。空間インタリーブは、複数のストリーム信号(即ち、複数の系列)に含まれる複数のデータブロックを、1つのストリーム信号にて連続する複数のデータブロックが、互いに異なる複数のストリーム信号にそれぞれ含まれるように、再配置する処理である。
空間インタリーブ部15Aは、実行後の複数の送信データを複数の変調部13へ出力する。
図10は、一例として、3つのストリーム信号#1〜#3に含まれる複数のデータブロックB#11〜B#19,B#21〜B#29,B#31〜B#39に対する空間インタリーブの実行結果を示す。例えば、ストリーム信号#1にて連続する複数のデータブロックB#11〜B#13は、ストリーム信号#1〜#3にそれぞれ再配置される。同様に、ストリーム信号#2にて連続する複数のデータブロックB#21〜B#23も、ストリーム信号#1〜#3にそれぞれ再配置される。他のデータブロックも同様である。
空間デインタリーブ部25Aは、復調部23により出力された複数の受信データに対して、空間デインタリーブを実行する。空間デインタリーブは、空間インタリーブと同様の処理によって、各ストリーム信号に含まれるデータブロックの配置を、空間インタリーブが実行される前の配置に戻す処理である。空間デインタリーブ部25Aは、実行後の複数の受信データを複数の復号部24へ出力する。なお、空間デインタリーブ部25Aは、受信ウェイト処理部22と復調部23との間に配置されてもよい。
以上、説明したように、第1変形例に係る無線通信システム1Aは、第1実施形態に係る無線通信システム1の機能に加えて、複数のストリーム信号のそれぞれに誤り訂正符号を付加し、付加後の複数のストリーム信号に対して空間インタリーブを実行する。更に、無線通信システム1Aは、実行後の複数のストリーム信号を複数の送信アンテナ11からそれぞれ送信する。
これによれば、特定のチャネルにおける受信品質が他のチャネルにおける受信品質よりも低い場合であっても、誤り訂正符号に基づいて復元できない情報が生じる可能性を低減することができる。
例えば、中心間距離Rが最大容量距離Rと異なる場合であっても、通信品質が過度に劣化することを抑制することができる。
<第1実施形態の第2変形例>
次に、第1実施形態の第2変形例に係る無線通信システムについて説明する。第1実施形態の第2変形例に係る無線通信システムは、第1実施形態の第1変形例に係る無線通信システムに対して、マルチキャリア伝送を行なう点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第2変形例の説明において、第1実施形態の第1変形例にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図11に示すように、第2変形例に係る無線通信システム1Bは、送信装置10Aに代えて送信装置10Bを備えるとともに、受信装置20Aに代えて受信装置20Bを備える。
無線通信システム1Bは、複数の異なる周波数を有する複数の搬送波(サブキャリア)により無線信号を伝送するマルチキャリア伝送を行なう。本例では、無線通信システム1Bは、直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency−Division Multiplexing)方式に従って、マルチキャリア伝送を行なう。
送信装置10Bは、送信装置10Aの構成に加えて、複数(本例では、N個)のパンクチュア部16B−1,…,16B−Nと、複数(本例では、N個)の周波数インタリーブ部17B−1,…,17B−Nと、を備える。更に、送信装置10Bは、複数(本例では、N個)のIFFT部18B−1,…,18B−Nと、複数(本例では、N個)のGI挿入部19B−1,…,19B−Nと、を備える。IFFTは、Inverse Fast Fourier Transformの略記である。GIは、Guard Intervalの略記である。
パンクチュア部16B−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単にパンクチュア部16Bと表記され得る。同様に、周波数インタリーブ部17B−iは、区別する必要がない場合、単に周波数インタリーブ部17Bと表記され得る。同様に、IFFT部18B−iは、区別する必要がない場合、単にIFFT部18Bと表記され得る。同様に、GI挿入部19B−iは、区別する必要がない場合、単にGI挿入部19Bと表記され得る。
パンクチュア部16Bは、符号化部12により出力された送信データに対して、送信データのビット数を所定の数に一致させるレートマッチング(レート整合)を実行する。例えば、レートマッチングは、ビットを削除する処理(パンクチュアリング)、又は、ビットを反復する処理(レペティション)である。パンクチュア部16Bは、実行後の送信データを周波数インタリーブ部17Bへ出力する。
周波数インタリーブ部17Bは、パンクチュア部16Bにより出力された送信データに対して、周波数インタリーブを実行する。周波数インタリーブは、複数のサブキャリアに割り当てられた複数のデータブロックを、1つのサブキャリアに割り当てられた、連続する複数のデータブロックが、互いに異なる複数のサブキャリアにそれぞれ割り当てられるように、再配置する処理である。
周波数インタリーブ部17Bは、実行後の送信データを空間インタリーブ部15Aへ出力する。
IFFT部18Bは、送信ウェイト処理部14により出力された複数の送信信号を、周波数領域から時間領域へ変換する。IFFT部18Bは、変換後の送信信号をGI挿入部19Bへ出力する。
GI挿入部19Bは、IFFT部18Bにより出力された送信信号にGIを挿入する。GI挿入部19Bは、挿入後の送信信号を送信アンテナ11へ出力する。
本例では、空間インタリーブにおいて再配置の対象となるデータブロックのビット数は、予め定められた再配置ビット数である。例えば、再配置ビット数は、1、NBPSC、又は、max(NBPSC/2,1)である。ここで、NBPSCは、サブキャリア毎の符号化されたデータのビット数である。
受信装置20Bは、受信装置20Aの構成に加えて、複数(本例では、N個)のGI削除部26B−1,…,26B−Nと、複数(本例では、N個)のFFT部27B−1,…,27B−Nと、を備える。更に、受信装置20Bは、複数(本例では、N個)の周波数デインタリーブ部28B−1,…,28B−Nと、複数(本例では、N個)のデパンクチュア部29B−1,…,29B−Nと、を備える。FFTは、Fast Fourier Transformの略記である。
GI削除部26B−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単にGI削除部26Bと表記され得る。同様に、FFT部27B−iは、区別する必要がない場合、単にFFT部27Bと表記され得る。同様に、周波数デインタリーブ部28B−iは、区別する必要がない場合、単に周波数デインタリーブ部28Bと表記され得る。同様に、デパンクチュア部29B−iは、区別する必要がない場合、単にデパンクチュア部29Bと表記され得る。
GI削除部26Bは、受信アンテナ21により受信された受信信号からGIを削除する。GI削除部26Bは、削除後の受信信号をFFT部27Bへ出力する。
FFT部27Bは、GI削除部26Bにより出力された受信信号を、時間領域から周波数領域へ変換する。FFT部27Bは、変換後の受信信号を受信ウェイト処理部22へ出力する。
周波数デインタリーブ部28Bは、空間デインタリーブ部25Aにより出力された受信データに対して、周波数デインタリーブを実行する。周波数デインタリーブは、周波数インタリーブと逆の処理である。周波数デインタリーブ部28Bは、実行後の受信データをデパンクチュア部29Bへ出力する。
デパンクチュア部29Bは、周波数デインタリーブ部28Bにより出力された受信データに対して、デレートマッチングを実行する。デレートマッチングは、レートマッチングと逆の処理である。デパンクチュア部29Bは、実行後の受信データを復号部24へ出力する。
なお、無線通信システム1Aにおいて実行される処理は、無線通信システム1Bにおいて、サブキャリア毎に並列に実行される。従って、本例では、送信ウェイト処理部14は、サブキャリア毎に、複数の変調部13により出力された複数の変調信号に送信ウェイト行列を乗算する。本例では、送信ウェイト処理部14は、すべてのサブキャリアに対して同一の送信ウェイト行列を用いる。
同様に、本例では、受信ウェイト処理部22は、サブキャリア毎に、複数のFFT部27Bにより出力された複数の受信信号に受信ウェイト行列を乗算する。本例では、受信ウェイト処理部22は、すべてのサブキャリアに対して同一の受信ウェイト行列を用いる。
以上、説明したように、第2変形例に係る無線通信システム1Bは、第1実施形態に係る無線通信システム1の機能に加えて、第1変形例に係る無線通信システム1Aと同様に、空間インタリーブを実行するから、誤り訂正符号に基づいて復元できない情報が生じる可能性を低減することができる。
なお、第2変形例に係る無線通信システム1Bにおいて、空間インタリーブ部15Aは、複数の符号化部12と複数のパンクチュア部16Bとの間に配置されてもよい。また、空間インタリーブ部15Aは、複数のパンクチュア部16Bと複数の周波数インタリーブ部17Bとの間に配置されてもよい。また、空間インタリーブ部15Aは、複数の変調部13と送信ウェイト処理部14との間に配置されてもよい。
同様に、空間デインタリーブ部25Aは、複数の復号部24と複数のデパンクチュア部29Bとの間に配置されてもよい。また、空間デインタリーブ部25Aは、複数のデパンクチュア部29Bと複数の周波数デインタリーブ部28Bとの間に配置されてもよい。また、空間デインタリーブ部25Aは、複数の復調部23と受信ウェイト処理部22との間に配置されてもよい。
<第1実施形態の第3変形例>
次に、第1実施形態の第3変形例に係る無線通信システムについて説明する。第1実施形態の第3変形例に係る無線通信システムは、第1実施形態の第2変形例に係る無線通信システムに対して、符号化処理部、パンクチュア部、復号部、及び、デパンクチュア部を1つずつ備える点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第1実施形態の第3変形例の説明において、第1実施形態の第2変形例にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図12に示すように、第3変形例に係る無線通信システム1Cは、送信装置10Bに代えて送信装置10Cを備えるとともに、受信装置20Bに代えて受信装置20Cを備える。
送信装置10Cは、送信装置10Bの、複数の符号化部12及び複数のパンクチュア部16Bに代えて、1つの符号化部12C及び1つのパンクチュア部16Cを備える。更に、送信装置10Cが備える空間インタリーブ部15Aは、パンクチュア部16Cと複数の周波数インタリーブ部17Bとの間に配置される。
符号化部12Cは、符号化部12と同様の処理を実行する。符号化部12Cは、実行後の送信データをパンクチュア部16Cへ出力する。パンクチュア部16Cは、パンクチュア部16Bと同様の処理を実行する。パンクチュア部16Cは、実行後の送信データを空間インタリーブ部15Aへ出力する。
空間インタリーブ部15Aは、パンクチュア部16Cにより出力された送信データを、N個に分割することにより、N個のストリーム信号を生成する。空間インタリーブ部15Aは、生成したN個のストリーム信号に対して、空間インタリーブを実行する。空間インタリーブ部15Aは、実行後の複数の送信データを複数の周波数インタリーブ部17Bへ出力する。
受信装置20Cは、受信装置20Bの、複数の復号部24及び複数のデパンクチュア部29Bに代えて、1つの復号部24C及び1つのデパンクチュア部29Cを備える。更に、受信装置20Cが備える空間デインタリーブ部25Aは、デパンクチュア部29Cと複数の周波数デインタリーブ部28Bとの間に配置される。
空間デインタリーブ部25Aは、複数の周波数デインタリーブ部28Bにより出力された複数の受信データに対して、空間デインタリーブを実行する。空間デインタリーブ部25Aは、実行後の複数の受信データを集約することにより、1つのストリーム信号を生成する。空間デインタリーブ部25Aは、生成された1つのストリーム信号としての受信データをデパンクチュア部29Cへ出力する。
デパンクチュア部29Cは、デパンクチュア部29Bと同様の処理を実行する。デパンクチュア部29Cは、実行後の受信データを復号部24Cへ出力する。復号部24Cは、復号部24と同様の処理を実行する。復号部24Cは、実行後の受信データを出力する。
以上、説明したように、第3変形例に係る無線通信システム1Cは、第1実施形態に係る無線通信システム1の機能に加えて、第2変形例に係る無線通信システム1Bと同様に、空間インタリーブを実行するから、誤り訂正符号に基づいて復元できない情報が生じる可能性を低減することができる。
加えて、第3変形例に係る無線通信システム1Cによれば、符号化処理部、パンクチュア部、復号部、及び、デパンクチュア部を1つずつ備えるだけであるから、第2変形例に係る無線通信システム1Bよりも構成を簡易にすることができる。
なお、第3変形例に係る無線通信システム1Cにおいて、空間インタリーブ部15Aは、複数の周波数インタリーブ部17Bと複数の変調部13との間に配置されてもよい。また、空間インタリーブ部15Aは、複数の変調部13と送信ウェイト処理部14との間に配置されてもよい。
同様に、空間デインタリーブ部25Aは、複数の周波数デインタリーブ部28Bと複数の復調部23との間に配置されてもよい。また、空間デインタリーブ部25Aは、複数の復調部23と受信ウェイト処理部22との間に配置されてもよい。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第2実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、伝送路容量に基づいて受信アンテナの位置を調整する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第2実施形態の説明において、上記第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図13に示すように、第2実施形態に係る無線通信システム1Dは、図1の受信装置20に代えて受信装置20Dを備える。
受信装置20Dは、受信装置20の構成に加えて、取得部201及び調整部202を備える。なお、無線通信システム1A〜1Cの受信装置20A〜20Cが、取得部201及び調整部202を備えていてもよい。
取得部201は、複数の送信アンテナ11と複数の受信アンテナ21との間の伝送路容量を表す情報(伝送路情報)を取得する。例えば、取得部201は、復号部24における誤り率に基づいて、単位時間あたりに正しく受信された情報の量を取得することにより伝送路情報を取得する。
なお、取得部201は、通信状態を表す通信状態情報に基づいて伝送路情報を推定することにより伝送路情報を取得してもよい。例えば、通信状態情報は、RSRP、SINR、パスロス(Path Loss)、CQI、及び/又は、RSRQ等である。RSRPは、Reference Signal Received Powerの略記である。CQIは、Channel Quality Indicatorの略記である。RSRQは、Reference Signal Received Qualityの略記である。
調整部202は、取得部201により取得された伝送路情報に基づいて、複数の受信アンテナ21の位置を調整する。本例では、調整部202は、伝送路情報が表す伝送路容量を最大にするように、複数の受信アンテナ21の位置を調整する。
一例として、調整部202は、複数の受信アンテナ21を複数の送信アンテナ11に対して相対回転させることにより、オフセット角θを調整する。また、他の例として、調整部202は、複数の受信アンテナ21を、第2の円C2に直交する方向において移動させることにより、中心間距離Rを調整する。また、他の例として、調整部202は、複数の受信アンテナ21を、第2の円C2の中心CC2に対する径方向において移動させることにより、第2の円C2の直径dを調整する。
調整部202は、オフセット角θ、中心間距離R、及び、直径dのいずれか1つ、又は、これらの任意の組み合わせを調整してもよい。
以上、説明したように、第2実施形態に係る無線通信システム1Dによれば、第1実施形態に係る無線通信システム1と同様に、チャネル行列Hcirが循環行列となるように複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。
これによれば、通信処理を簡易にすることができる。
更に、第2実施形態に係る無線通信システム1Dによれば、伝送路容量を表す情報に基づいて、複数の受信アンテナ21の位置が調整される。この結果、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
なお、第2実施形態に係る無線通信システム1Dは、複数の受信アンテナ21の一部のみの位置を調整してもよい。また、第2実施形態に係る無線通信システム1Dは、複数の受信アンテナ21の位置及び複数の送信アンテナ11の位置の両方を調整してもよい。また、第2実施形態に係る無線通信システム1Dは、複数の送信アンテナ11の位置のみを調整してもよい。
複数の送信アンテナ11の位置を調整する場合、受信装置20Dは、送信装置10へ伝送路情報を送信してもよい。この場合、送信装置10は、受信した伝送路情報に基づいて複数の送信アンテナ11の位置を調整してもよい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る無線通信システムについて説明する。第3実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、プリコーディングを行なわない点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第3実施形態の説明において、上記第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図14に示すように、第3実施形態に係る無線通信システム1Eは、図1の送信装置10に代えて送信装置10Eを備えるとともに、図1の受信装置20に代えて受信装置20Eを備える。
送信装置10Eは、送信装置10の構成から、送信ウェイト処理部14を削除した構成を有する。
受信装置20Eは、受信装置20の構成から、受信ウェイト処理部22を削除した構成を有する。
従って、送信装置10Eは、処理前信号に送信ウェイト行列を乗算することなく、処理前信号を送信信号として複数の送信アンテナ11から送信する。
また、受信装置20Eは、複数の受信アンテナ21により受信された受信信号に、受信ウェイト行列を乗算することなく、当該受信信号を処理後信号として出力する。
第3実施形態に係る無線通信システム1Eは、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が、数式51又は数式52により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置されている。従って、無線通信システム1Eは、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が上記関係を満たさない場合と比較して、伝送路容量を大きくすることができる。
<第4実施形態>
送信アンテナにより送信された無線信号(送信信号)xと、受信アンテナにより受信された無線信号(受信信号)yと、受信信号yに含まれる雑音nと、の関係は、数式53により表される。
Figure 2015073260
ここで、xは、Nt×1のベクトル(送信信号ベクトル)を表す。Ntは、送信アンテナの数を表す。nは、Nr×1のベクトル(雑音ベクトル)を表す。Nrは、受信アンテナの数を表す。yは、Nr×1のベクトル(受信信号ベクトル)を表す。Hは、Nr×Ntの行列(チャネル行列)を表す。チャネル行列は、i番目の受信アンテナとj番目の送信アンテナとの間のチャネル(伝送路)応答(伝送路インパルス応答)をi行j列の要素とする行列である。iは、1からNrまでの整数を表す。jは、1からNtまでの整数を表す。
MIMO方式における受信信号処理は、空間多重された受信信号yから、データストリーム毎に分離された送信信号xを推定する。送信信号xの推定は、ZF(Zero Forcing)法、又は、最小二乗誤差(MMSE;Minimum Mean Square Error)法等を用いて行なわれる。ZF法、及び、MMSE法は、チャネル行列の逆行列を算出する処理を含む。
また、送信信号xの推定は、BLAST(Bell Lab. Layered Space−Time)法、又は、MLD(Maximum Likelihood Detection)法等を用いて行なわれ得る。BLAST法、及び、MLD法は、ZF法、及び、MMSE法よりも演算量が大きい。
例えば、ZF法を用いる場合、数式54により表されるように、受信信号yにフィルタ行列GZFを乗算することにより、送信信号xの推定値xを算出する。ここで、フィルタ行列GZFは、Nt×Nrの行列である。
Figure 2015073260
フィルタ行列GZFは、チャネル行列Hを用いて、数式55のように表される。
Figure 2015073260
送信アンテナの数と受信アンテナの数とが同じである場合、GZF=H−1が成立するので、送信信号xの推定値xは、数式56により表される。
Figure 2015073260
ここで、行列Hの逆行列H−1を算出するための演算量は、アンテナ数Nの3乗に比例して増加する。アンテナ数Nは、送信アンテナの数、又は、受信アンテナの数である。また、行列H−1と受信信号yとを乗算するための演算量は、アンテナ数Nの2乗に比例して増加する。従って、数式56に基づいて、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、数式57により表される。以下、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、複雑度とも表される。ここで、O(X)は、演算量がXに比例して増加することを表す関数である。
Figure 2015073260
同様に、MMSE法を用いる場合、フィルタ行列GMMSEは、数式58により表される。ここで、γは、雑音を表すパラメータであり、数式59により表される。ここで、ρは、すべての受信アンテナに対する、信号対雑音比(SNR;Signal to Noise Ratio)の平均値を表す。また、Iは、単位行列である。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
数式58から、MMSE法を用いる場合、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、数式57により表される演算量に、パラメータγを算出するための演算量を加えた量である。
このように、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、ZF法及びMMSE法のいずれにおいても、逆行列の算出を行なうために大きくなりやすい。
これに対し、後述するように、第4実施形態に係る無線通信システムは、複数の受信アンテナによって受信された受信信号に対して逆離散フーリエ変換を実行し、その実行結果に対して対角行列を乗算し、その乗算結果に対して離散フーリエ変換を実行する。これにより、無線通信システムは、複数の送信アンテナから送信された送信信号を推定する。この結果、送信信号を推定するための演算量を低減できる。
第4実施形態に係る無線通信システムは、第1実施形態に係る無線通信システムに対して、プリコーディングを行なわずに、受信装置が送信信号を推定する点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第4実施形態の説明において、第1実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図15に示すように、第4実施形態に係る無線通信システム1Fは、図7の送信装置10に代えて送信装置10Fを備えるとともに、図7の受信装置20に代えて受信装置20Fを備える。
送信装置10Fは、図7の送信装置10から、送信ウェイト処理部14を削除した構成を有する。送信装置10Fは、変調部13により出力された変調信号に送信ウェイト行列を乗算せずに、当該変調信号を送信信号として複数の送信アンテナ11から送信する。
受信装置20Fは、図7の受信装置20の受信ウェイト処理部22に代えて、MIMO検出部31Fを備える。MIMO検出部31Fは、複数の受信アンテナ21により受信された受信信号に対してMIMO検出を行なう。MIMO検出は、受信信号に基づいて、送信装置10Fにより送信された送信信号を推定する処理を含む。MIMO検出部31Fは、MIMO検出の実行結果を復調部23へ出力する。
本例では、第1実施形態と同様に、送信アンテナ11−1,11−2,…,11−Nの数と、受信アンテナ21−1,21−2,…,21−Nの数と、は同じである。
本例では、第1実施形態と同様に、無線通信システム1Fは、チャネル行列Hcirが循環行列となるように複数の送信アンテナ11、及び、複数の受信アンテナ21が配置されている。従って、第1実施形態と同様に、チャネル行列Hcirに対して、数式60及び数式61により示す関係を有する、対角行列Ψ、第1の行列F、及び、第2の行列Fが存在する。第2の行列Fは、第1の行列Fの複素共役転置行列である。対角行列Ψは、第2の対角行列の一例である。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
ここで、対角行列Ψのp行p列の要素である対角要素ψは、数式62により表される。pは、1からNまでの整数である。Nは、アンテナ数を表し、2以上の整数である。hmnは、m番目の受信アンテナ21−mと、n番目の送信アンテナ11−nと、の間のチャネル応答を表す。なお、チャネル応答hmnは、チャネル行列Hcirのm行n列の要素である。
Figure 2015073260
対角行列Ψの対角要素ψと、行列Hcir cir、又は、行列Hcircir の固有値λと、の関係は、数式63により表される。
Figure 2015073260
第1の行列Fのm行n列の要素fmnは、数式64により表される。数式64から、第1の行列Fは、アンテナ数Nにのみ依存して変化することが分かる。即ち、第1の行列Fは、チャネル行列Hcirが変化した場合であっても、チャネル行列Hcirが循環行列である限りにおいて一定である。
Figure 2015073260
数式64から、第1の行列Fは、ユニタリ行列であることが分かる。このため、数式65が成立する。Iは、単位行列を表す。
Figure 2015073260
また、チャネル行列Hcirの逆行列Hcir −1は、数式66により表される。
Figure 2015073260
ZF法を用いる場合、送信信号xの推定値xは、数式66から導出される数式67により表される。本例では、xは、N×1のベクトルを表す。ベクトルxのp番目の要素は、p番目の送信アンテナ11−pにより送信された送信信号の推定値を表す。また、yは、N×1のベクトルを表す。ベクトルyのp番目の要素は、p番目の受信アンテナ21−pにより受信された受信信号を表す。pは、1からNまでの整数を表す。
Figure 2015073260
本例では、MIMO検出部31Fは、数式67に基づいて、送信信号xの推定値xを算出する。送信信号xの推定値xを算出することは、送信信号xを推定することの一例である。
図16に示すように、MIMO検出部31Fは、一例として、IDFT部311と、チャネル推定部312と、DFT部313と、生成部314と、乗算部315と、DFT部316と、を備える。IDFTは、Inverse Discrete Fourier Transformの略記である。DFTは、Discrete Fourier Transformの略記である。
チャネル推定部312は、予め定められた既知送信信号uを保持している。例えば、既知送信信号uは、プリアンブル信号、又は、パイロット信号である。
送信装置10Fは、既知送信信号uを複数の送信アンテナ11のうちの1つの送信アンテナ11から送信する。本例では、送信装置10Fは、既知送信信号uを1番目の送信アンテナ11−1から送信する。なお、送信装置10Fは、既知送信信号uを、1番目の送信アンテナ11−1と異なる1つの送信アンテナ11から送信してもよい。
これにより、受信装置20Fは、1つの送信アンテナ11により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。
チャネル推定部312は、複数の受信アンテナ21のそれぞれに対して、受信信号u’と、予め保持している既知送信信号uと、に基づいて、チャネル応答の推定値ηを算出する。本例では、ηは、1番目の送信アンテナ11−1と、p番目の受信アンテナ21−pと、の間のチャネル応答の推定値を表す。pは、1からNまでの整数を表す。u’は、p番目の受信アンテナ21−pの受信信号を表す。
本例では、チャネル推定部312は、数式68に示すように、p番目の受信アンテナ21−pの受信信号u’を既知送信信号uにより除算した値を、チャネル応答の推定値ηとして算出する。ここで、nは、p番目の受信アンテナ21−pの受信信号u’に含まれる雑音を表す。
Figure 2015073260
チャネル推定部312は、算出したチャネル応答の推定値ηに基づいて、チャネル応答の推定値ベクトルη’を取得する。チャネル応答の推定値ベクトルη’は、複数の受信アンテナ21のうちの1つの受信アンテナ21と複数の送信アンテナ11との間のチャネル応答の推定値を含む。
本例では、チャネル推定部312は、チャネル応答の推定値ηと、数式69と、に基づいて、複数の送信アンテナ11と、1番目の受信アンテナ21−1と、の間のチャネル応答の推定値ベクトルη’を取得する。なお、チャネル推定部312は、1番目の受信アンテナ21−1と異なる1つの受信アンテナ21に対するチャネル応答の推定値ベクトルを取得してもよい。チャネル推定部312は、取得したチャネル応答の推定値ベクトルη’をDFT部313へ出力する。
Figure 2015073260
DFT部313は、数式70に基づいて、チャネル推定部312により出力されたチャネル応答の推定値ベクトルη’に対して離散フーリエ変換(DFT)を実行することにより、対角行列Ψの対角要素ベクトルψ’を算出する。対角行列Ψの対角要素ベクトルψ’は、対角行列Ψの対角要素ψを含む。DFT(X)は、Xに対するDFTを表す。
Figure 2015073260
これによれば、DFTを行なうことにより、対角行列Ψの対角要素ψを算出できる。従って、対角行列Ψの対角要素ψを算出するための演算量を低減できる。
DFT部313は、算出した対角要素ベクトルψ’を生成部314へ出力する。本例では、DFT部313は、高速フーリエ変換(FFT)を行なうことにより、DFTを実行する。これによれば、DFTを行なうための演算量を低減できる。この結果、DFTを高速に実行することができる。なお、DFT部313は、FFTを行なわずに、DFTを実行してもよい。
生成部314は、DFT部313により出力された対角要素ベクトルψ’に基づいて、対角行列Ωを生成する。対角行列Ωのp行p列の要素である対角要素ωは、数式71に基づいて算出される。本例では、対角行列Ωは、対角行列Ψの逆行列Ψ−1と一致する。生成部314は、生成した対角行列Ωを乗算部315へ出力する。対角行列Ωは、第1の対角行列の一例である。
Figure 2015073260
IDFT部311は、数式72に基づいて、受信信号yに対して逆離散フーリエ変換(IDFT)を実行することにより、第1の変換後ベクトルyを算出する。IDFT(X)は、Xに対するIDFTを表す。
Figure 2015073260
IDFT部311は、算出した第1の変換後ベクトルyを乗算部315へ出力する。本例では、IDFT部311は、FFTを行なうことにより、IDFTを実行する。これによれば、IDFTを行なうための演算量を低減できる。この結果、IDFTを高速に実行することができる。なお、IDFT部311は、FFTを行なわずに、IDFTを実行してもよい。
乗算部315は、数式73に基づいて、生成部314により出力された対角行列Ω(本例では、Ω=Ψ−1)を、IDFT部311により出力された第1の変換後ベクトルyに乗算することにより、第2の変換後ベクトルyを算出する。乗算部315は、算出した第2の変換後ベクトルyをDFT部316へ出力する。
Figure 2015073260
DFT部316は、数式74に基づいて、第2の変換後ベクトルyに対してDFTを実行することにより、第3の変換後ベクトルyを算出する。DFT部316は、算出した第3の変換後ベクトルyを送信信号xの推定値xとして出力する。本例では、DFT部316は、FFTを行なうことにより、DFTを実行する。これによれば、DFTを行なうための演算量を低減できる。この結果、DFTを高速に実行することができる。なお、DFT部316は、FFTを行なわずに、DFTを実行してもよい。
Figure 2015073260
このようにして、本例では、MIMO検出部31Fは、数式75に表されるように、数式67と等価な演算を行なうことにより、送信信号xの推定値xを算出する。
Figure 2015073260
FFTを行なわずに、DFT又はIDFTを実行するための演算量は、アンテナ数Nの2乗に比例して増加する。例えば、IDFT部311、DFT部313、及び、DFT部316のすべてがFFTを行なわずにDFT又はIDFTを実行する場合を想定する。この場合、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、数式76により表される。
Figure 2015073260
また、FFTを行なうことにより、DFT又はIDFTを実行するための演算量は、NlogNに比例して増加する。例えば、IDFT部311、DFT部313、及び、DFT部316のすべてがFFTを行なうことによりDFT又はIDFTを実行する場合を想定する。この場合、送信信号xの推定値xを算出するための演算量は、数式77により表される。
Figure 2015073260
図17は、送信信号xの推定値xを算出するための演算量の一例を示す。図17において、曲線CV1は、チャネル行列Hから、その逆行列H−1を算出する場合における演算量を表す。図17において、曲線CV2は、FFTを行なわずに、DFT及びIDFTを実行する場合における演算量を表す。図17において、曲線CV3は、FFTを行なうことによりDFT及びIDFTを実行する場合における演算量を表す。
FFTは、2のべき乗の数のデータに対して適用され得る。従って、FFTを行なう場合において、アンテナ数Nが3である場合の演算量は、アンテナ数Nが4である場合の演算量と略等しい。同様に、アンテナ数Nが5、6、又は、7である場合の演算量は、アンテナ数Nが8である場合の演算量と略等しい。同様に、アンテナ数Nが9乃至15のいずれかである場合の演算量は、アンテナ数Nが16である場合の演算量と略等しい。
図17に示されるように、DFT及びIDFTを実行する場合における演算量は、チャネル行列Hからその逆行列H−1を算出する場合における演算量よりも小さい。更に、DFT及びIDFTを実行する場合における演算量と、チャネル行列Hからその逆行列H−1を算出する場合における演算量と、の差は、アンテナ数Nが大きくなるほど大きくなる。
(動作)
次に、無線通信システム1Fの動作について説明する。
送信装置10Fは、既知送信信号を予め保持している。同様に、受信装置20Fは、既知送信信号を予め保持している。
先ず、送信装置10Fは、既知送信信号を変調し、変調後の既知送信信号を1つの送信アンテナ11−1から送信する。これにより、受信装置20Fは、1つの送信アンテナ11−1により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。
そして、受信装置20Fは、受信信号と、予め保持している既知送信信号と、に基づいて、チャネル応答の推定値ベクトルη’を取得する。次いで、受信装置20Fは、取得したチャネル応答の推定値ベクトルη’に対してDFTを実行することにより、対角行列Ψの対角要素ベクトルψ’を算出する。その後、受信装置20Fは、算出した対角行列Ψの対角要素ベクトルψ’に基づいて、対角行列Ωを生成する。
また、送信装置10Fは、送信データに誤り訂正符号を付加し、付加後の送信データを変調し、変調信号を送信信号として、複数の送信アンテナ11から送信する。これにより、受信装置20Fは、複数の送信アンテナ11により送信された信号を受信信号として、複数の受信アンテナ21により受信する。
そして、受信装置20Fは、受信信号yに対してIDFTを実行することにより、第1の変換後ベクトルyを算出する。次いで、受信装置20Fは、生成した対角行列Ω(本例では、Ω=Ψ−1)を、算出した第1の変換後ベクトルyに乗算することにより、第2の変換後ベクトルyを算出する。
更に、受信装置20Fは、算出した第2の変換後ベクトルyに対してDFTを実行することにより、第3の変換後ベクトルyを、送信信号xの推定値xとして算出する。そして、受信装置20Fは、算出した送信信号xの推定値xを復調し、復調されたデータに対して誤り訂正処理を実行する。次いで、受信装置20Fは、誤り訂正処理の実行後のデータを、送信装置10Fにより送信されたデータとして取得する。
以上、説明したように、第4実施形態に係る無線通信システム1Fは、複数の受信アンテナ21によって受信された受信信号に対してIDFTを実行し、その実行結果に対して対角行列Ωを乗算する。更に、無線通信システム1Fは、その乗算結果に対してDFTを実行することにより、複数の送信アンテナ11から送信された送信信号xを推定する。
これによれば、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
更に、第4実施形態に係る無線通信システム1Fは、上記数式67に基づいて送信信号xを推定する。
これによれば、IDFTを行なうことにより、第2の行列Fをベクトルに乗算する演算を行なうことができる。更に、DFTを行なうことにより、第1の行列Fをベクトルに乗算する演算を行なうことができる。従って、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
加えて、第4実施形態に係る無線通信システム1Fは、1つの送信アンテナ11−1から送信された既知送信信号uが、複数の受信アンテナ21によって受信された信号である受信信号u’に基づいて、対角行列Ψの要素ψを推定する。
これによれば、1つの送信アンテナ11−1と複数の受信アンテナ21との間のチャネル応答を推定することにより、送信信号xを推定できる。従って、複数の送信アンテナ11と複数の受信アンテナ21との間のチャネル応答を推定する場合よりも、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
なお、受信装置20Fは、マルチパス等によりデータストリーム間に干渉が存在する場合、複数の送信アンテナ11から送信された既知送信信号に基づいて、複数の送信アンテナ11と複数の受信アンテナ21との間のチャネル応答を推定してもよい。この場合、受信装置20Fは、推定したチャネル応答に基づいてチャネル行列を取得し、取得したチャネル行列からその逆行列を算出し、算出した逆行列に基づいて送信信号を推定してよい。
ところで、上述したように、アンテナ数Nが3であり、第1の円C1の直径dと、第2の円C2の直径dと、が同じであり、且つ、オフセット角θが0度である場合、信号対干渉雑音比SINRは、上記数式41により表される。ここで、pは、1から3までの整数を表す。
各信号対干渉雑音比SINRは、図18に示すように、同一である。信号対干渉雑音比SINRは、図18に示すように、中心間距離Rが所定の距離Rであるときに、信号対干渉雑音比SINRが0になる。この場合、通信を行なうことができない虞がある。
例えば、オフセット角θが45度となるように、複数の送信アンテナ11、及び、複数の受信アンテナ21が配置された場合を想定する。この場合、図19に示すように、中心間距離Rが上記距離Rであるときの信号対干渉雑音比SINRは、0よりも大きくなる。従って、中心間距離Rが上記距離Rであるときの伝送路容量を増加できる。このように、オフセット角θを変更することにより、中心間距離Rが所定の距離Rであるときの信号対干渉雑音比SINRを調整できる。
また、無線通信システム1Fは、信号対干渉雑音比が受信アンテナ21間で相違する場合、空間インタリーブを実行してもよい。
また、無線通信システム1Fは、ZF法に代えて、MMSE法を用いてもよい。
MMSE法を用いる場合、フィルタ行列GMMSEは、上記数式58、及び、数式78乃至数式80から導出される数式81により表される。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
Figure 2015073260
ここで、ψ は、対角行列Ψの対角要素ψの複素共役数を表す。また、diag(X)は、Xをp行p列の要素として有する対角行列を表す。
従って、MMSE法を用いる場合、送信信号xの推定値xは、数式82により表される。
Figure 2015073260
この場合、図20に示すように、MIMO検出部31Fは、一例として、図16の生成部314に代えて、雑音推定部317と生成部318とを備える。
雑音推定部317は、雑音パラメータγを推定し、推定した雑音パラメータγを生成部318へ出力する。本例では、雑音パラメータγは、数式83に基づいて算出される。ここで、ρは、すべての受信アンテナ21に対する、SNRの平均値を表す。
Figure 2015073260
生成部318は、DFT部313により出力された対角要素ベクトルψ’と、雑音推定部317により出力された雑音パラメータγと、に基づいて、対角行列Ωを生成する。対角行列Ωのp行p列の要素である対角要素ωは、数式84に基づいて算出される。生成部318は、生成した対角行列Ωを乗算部315へ出力する。対角行列Ωは、第1の対角行列の一例である。
Figure 2015073260
無線通信システム1Fは、MMSE法を用いる場合も、ZF法を用いる場合と同様に、受信信号に対してIDFTを実行し、その実行結果に対して対角行列Ωを乗算する。更に、無線通信システム1Fは、その乗算結果に対してDFTを実行することにより、複数の送信アンテナ11から送信された送信信号xを推定する。これによれば、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
また、無線通信システム1Fは、図13の取得部201及び調整部202を備えていてもよい。この場合、無線通信システム1Fは、伝送路容量を表す情報を取得し、取得した情報に基づいて、複数の受信アンテナ21及び複数の送信アンテナ11の少なくとも一部の位置を調整する。この結果、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
<第4実施形態の第1変形例>
次に、第4実施形態の第1変形例に係る無線通信システムについて説明する。第4実施形態の第1変形例に係る無線通信システムは、第4実施形態に係る無線通信システムに対して、マルチキャリア伝送を行なう点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第4実施形態の第1変形例の説明において、第4実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図21に示すように、第1変形例に係る無線通信システム1Gは、図15の送信装置10Fに代えて送信装置10Gを備えるとともに、図15の受信装置20Fに代えて受信装置20Gを備える。
無線通信システム1Gは、複数の異なる周波数を有する複数のサブキャリアにより無線信号を伝送するマルチキャリア伝送を行なう。本例では、無線通信システム1Gは、OFDM方式に従って、マルチキャリア伝送を行なう。
送信装置10Gは、図15の送信装置10Fの構成に加えて、複数(本例では、N個)のパンクチュア部16G−1,…,16G−Nと、複数(本例では、N個)の周波数インタリーブ部17G−1,…,17G−Nと、を備える。更に、送信装置10Gは、複数(本例では、N個)のIFFT部18G−1,…,18G−Nと、複数(本例では、N個)のGI挿入部19G−1,…,19G−Nと、を備える。
パンクチュア部16G−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単にパンクチュア部16Gと表記され得る。同様に、周波数インタリーブ部17G−i、IFFT部18G−i、及び、GI挿入部19G−iも、周波数インタリーブ部17G、IFFT部18G、及び、GI挿入部19Gとそれぞれ表記され得る。
パンクチュア部16Gは、図11のパンクチュア部16Bと同様に、符号化部12により出力された送信データに対して、レートマッチングを実行する。パンクチュア部16Gは、実行後の送信データを周波数インタリーブ部17Gへ出力する。
周波数インタリーブ部17Gは、図11の周波数インタリーブ部17Bと同様に、パンクチュア部16Gにより出力された送信データに対して、周波数インタリーブを実行する。周波数インタリーブ部17Gは、実行後の送信データを変調部13へ出力する。
IFFT部18Gは、図11のIFFT部18Bと同様に、変調部13により出力された複数の送信信号を、周波数領域から時間領域へ変換する。IFFT部18Gは、変換後の送信信号をGI挿入部19Gへ出力する。
GI挿入部19Gは、図11のGI挿入部19Bと同様に、IFFT部18Gにより出力された送信信号にGIを挿入する。GI挿入部19Gは、挿入後の送信信号を送信アンテナ11へ出力する。
受信装置20Gは、図15の受信装置20Fの構成に加えて、複数(本例では、N個)のGI削除部26G−1,…,26G−Nと、複数(本例では、N個)のFFT部27G−1,…,27G−Nと、を備える。更に、受信装置20Gは、複数(本例では、N個)の周波数デインタリーブ部28G−1,…,28G−Nと、複数(本例では、N個)のデパンクチュア部29G−1,…,29G−Nと、を備える。
GI削除部26G−i(ここで、iは、1からNまでの整数)は、区別する必要がない場合、単にGI削除部26Gと表記され得る。同様に、FFT部27G−i、周波数デインタリーブ部28G−i、及び、デパンクチュア部29G−iも、FFT部27G、周波数デインタリーブ部28G、及び、デパンクチュア部29Gとそれぞれ表記され得る。
GI削除部26Gは、図11のGI削除部26Bと同様に、受信アンテナ21により受信された受信信号からGIを削除する。GI削除部26Gは、削除後の受信信号をFFT部27Gへ出力する。
FFT部27Gは、図11のFFT部27Bと同様に、GI削除部26Gにより出力された受信信号を、時間領域から周波数領域へ変換する。FFT部27Gは、変換後の受信信号をMIMO検出部31Fへ出力する。
MIMO検出部31Fは、FFT部27Gにより出力された受信信号に対してMIMO検出を実行し、MIMO検出の実行結果を復調部23へ出力する。
周波数デインタリーブ部28Gは、図11の周波数デインタリーブ部28Bと同様に、復調部23により出力された受信データに対して、周波数デインタリーブを実行する。周波数デインタリーブ部28Gは、実行後の受信データをデパンクチュア部29Gへ出力する。
デパンクチュア部29Gは、図11のデパンクチュア部29Bと同様に、周波数デインタリーブ部28Gにより出力された受信データに対して、デレートマッチングを実行する。デパンクチュア部29Gは、実行後の受信データを復号部24へ出力する。
なお、無線通信システム1Fにおいて実行される処理は、無線通信システム1Gにおいて、サブキャリア毎に並列に実行される。従って、本例では、MIMO検出部31Fは、サブキャリア毎に、MIMO検出を実行する。
以上、説明したように、第1変形例に係る無線通信システム1Gは、サブキャリア毎に、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
また、無線通信システム1Gは、図13の取得部201及び調整部202を備えていてもよい。この場合、無線通信システム1Gは、伝送路容量を表す情報を取得し、取得した情報に基づいて、複数の受信アンテナ21及び複数の送信アンテナ11の少なくとも一部の位置を調整する。この結果、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
<第4実施形態の第2変形例>
次に、第4実施形態の第2変形例に係る無線通信システムについて説明する。第4実施形態の第2変形例に係る無線通信システムは、第4実施形態に係る無線通信システムに対して、フィルタ行列としてチャネル行列の複素共役転置行列を用いる点において相違している。以下、かかる相違点を中心として説明する。なお、第4実施形態の第2変形例の説明において、第4実施形態にて使用した符号と同じ符号を付したものは、同一又はほぼ同様のものである。
図22に示すように、第2変形例に係る無線通信システム1Hは、図15の送信装置10Fに代えて送信装置10Hを備えるとともに、図15の受信装置20Fに代えて受信装置20Hを備える。受信装置20Hは、図15のMIMO検出部31Fに代えて、MIMO検出部31Hを備える。
本例では、無線通信システム1Hは、中心間距離R、第1の円C1の直径d、及び、第2の円C2の直径d、が、上記数式51により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置される。なお、無線通信システム1Hは、アンテナ数Nが2である場合、上記数式52により表される関係を満たすように、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が配置されてもよい。
この場合、チャネル行列Hcirの2列の相関が十分に0に近くなるので、チャネル行列Hcirは、直交行列に十分に近くなる。従って、この場合、チャネル行列Hcirの逆行列Hcir −1は、チャネル行列Hcirの複素共役転置行列Hcir に十分に近くなる。
このため、本例では、MIMO検出部31Hは、数式85に基づいて、送信信号xの推定値xを算出する。
Figure 2015073260
MIMO検出部31Hは、図16のチャネル推定部312と同様に、複数の受信アンテナ21のそれぞれに対して、受信信号u’と、予め保持している既知送信信号uと、に基づいて、チャネル応答の推定値ηを算出する。次いで、MIMO検出部31Hは、算出したチャネル応答の推定値ηに基づいて、チャネル行列Hcirの複素共役転置行列Hcir を算出する。そして、MIMO検出部31Hは、算出したチャネル行列Hcirの複素共役転置行列Hcir を、受信信号yに乗算することにより、送信信号xの推定値xを算出する。
以上、説明したように、第4実施形態の第2変形例に係る無線通信システム1Hは、受信信号yと、チャネル行列Hcirの複素共役転置行列Hcir と、上記数式85と、に基づいて、複数の送信アンテナ11から送信された送信信号xを推定する。
これによれば、送信信号xを十分に高い精度にて推定できる。更に、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
加えて、無線通信システム1Hは、1つの送信アンテナ11−1から送信された既知送信信号が、複数の受信アンテナ21によって受信された信号である受信信号に基づいて、チャネル行列Hcirの複素共役転置行列Hcir を推定する。
これによれば、1つの送信アンテナ11−1と複数の受信アンテナ21との間のチャネル応答を推定することにより、送信信号xを推定できる。従って、複数の送信アンテナ11と複数の受信アンテナ21との間のチャネル応答を推定する場合よりも、送信信号xを推定するための演算量を低減できる。
なお、無線通信システム1Hは、第4実施形態の第1変形例に係る無線通信システム1Gと同様に、マルチキャリア伝送を行なってもよい。
また、無線通信システム1Hは、図13の取得部201及び調整部202を備えていてもよい。この場合、無線通信システム1Hは、伝送路容量を表す情報を取得し、取得した情報に基づいて、複数の受信アンテナ21及び複数の送信アンテナ11の少なくとも一部の位置を調整する。この結果、伝送路容量を確実に大きくすることができる。
なお、上述した各実施形態に係る無線通信システムは、一方向にて通信を行なっていたが、通信装置間で双方向にて通信を行なってもよい。この場合、通信装置は、送信装置及び受信装置の双方の機能を備えればよい。
また、上述した各実施形態に係る無線通信システムは、適応変調、及び、送信電力の分配を行なってもよい。
また、上述した各実施形態に係る無線通信システムは、メッシュネットワークにおける通信、基地局間の通信、バックホール回線を介した通信、中継通信、無線アクセスポイント間の通信、又は、動画を中継するための通信等に適用されてもよい。また、上述した各実施形態に係る無線通信システムは、コンピュータに搭載されたボード間の通信に適用されてもよい。
また、上述した各実施形態に係る無線通信システムは、送信装置及び受信装置の少なくとも一方が移動体に搭載されていてもよい。例えば、図23に示すように、送信装置の送信アンテナ11が駅のプラットフォームPFに設置されるとともに、受信装置の受信アンテナ21が電車TRに搭載されていてもよい。
この場合、電車TRの移動に伴って、複数の送信アンテナ11及び複数の受信アンテナ21が、チャネル行列が循環行列に略一致するように配置される期間において、通信が行なわれる。例えば、電車TRが保持している情報が伝達されることにより、プラットフォームPFに設置されたディスプレイが当該情報を表示してもよい。なお、受信装置の受信アンテナ21が駅のプラットフォームPFに設置されるとともに、送信装置の送信アンテナ11が電車TRに搭載されていてもよい。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、上述した各実施形態の他の変形例として、上述した実施形態及び変形例の任意の組み合わせが採用されてもよい。
<付記>
上述した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置された、無線通信システム。
(付記2)
付記1に記載の無線通信システムであって、
前記複数の送信アンテナは、第1の円の円周上に等間隔にて配置され、
前記複数の受信アンテナは、前記第1の円と平行且つ同心の第2の円の円周上に等間隔にて配置される、無線通信システム。
(付記3)
付記1又は付記2に記載の無線通信システムであって、
前記チャネル応答は、各送信アンテナと各受信アンテナとの間の距離に基づいて予め決定される、無線通信システム。
(付記4)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記チャネル行列Hと対角行列Ψとの関係が数式86により表わされるように定められた行列F、又は、当該行列Fの列を並べ替えた行列である送信ウェイト行列を処理前信号に乗算した信号を送信信号として前記複数の送信アンテナから送信し、前記送信ウェイト行列の複素共役転置行列である受信ウェイト行列を、前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に乗算した処理後信号を取得し、ここで、行列Fは、行列Fの複素共役転置行列である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記5)
付記4に記載の無線通信システムであって、
前記行列Fのm行n列の要素fmnが数式87により表され、ここで、Nは、前記複数の送信アンテナの数であり、jは、虚数である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記6)
付記5に記載の無線通信システムであって、
高速フーリエ変換を行なうことにより、前記送信ウェイト行列を前記処理前信号に乗算する、無線通信システム。
(付記7)
付記5又は付記6に記載の無線通信システムであって、
高速フーリエ変換を行なうことにより、前記受信ウェイト行列を前記受信信号に乗算する、無線通信システム。
(付記8)
付記1乃至付記7のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
複数のストリーム信号のそれぞれに誤り訂正符号を付加し、前記付加後の複数のストリーム信号に対して空間インタリーブを実行し、前記実行後の複数のストリーム信号を前記複数の送信アンテナからそれぞれ送信する、無線通信システム。
(付記9)
付記4に記載の無線通信システムであって、
予め定められた既知送信信号を前記処理前信号として用いることにより前記複数の送信アンテナから送信された信号に基づいて前記処理後信号として取得された既知受信信号と、前記既知送信信号と、に基づいて、当該既知送信信号と異なる信号が前記処理前信号として用いられることにより前記複数の送信アンテナから送信された信号に基づいて取得された前記処理後信号から当該処理前信号を取得する、無線通信システム。
(付記10)
付記1乃至付記3のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に対して逆離散フーリエ変換を実行し、その実行結果に対して第1の対角行列を乗算し、その乗算結果に対して離散フーリエ変換を実行することにより、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号を推定する、無線通信システム。
(付記11)
付記10に記載の無線通信システムであって、
前記離散フーリエ変換は、高速フーリエ変換を行なうことにより実行される、無線通信システム。
(付記12)
付記10又は付記11に記載の無線通信システムであって、
前記逆離散フーリエ変換は、高速フーリエ変換を行なうことにより実行される、無線通信システム。
(付記13)
付記10乃至付記12のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記チャネル行列Hと第2の対角行列Ψとの関係が数式88により表わされるように定められた、行列F、及び、前記行列Fの複素共役転置行列Fと、前記受信信号yと、前記第1の対角行列Ωと、数式89と、に基づいて前記送信信号xを推定する、無線通信システム。
Figure 2015073260
Figure 2015073260
(付記14)
付記13に記載の無線通信システムであって、
前記行列Fのm行n列の要素fmnが数式90により表され、ここで、Nは、前記複数の送信アンテナの数であり、jは、虚数である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記15)
付記13又は付記14に記載の無線通信システムであって、
前記第1の対角行列Ωの要素は、前記第2の対角行列Ψの要素に基づく値を有し、
前記複数の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナから送信された、予め定められた既知送信信号が、前記複数の受信アンテナによって受信された信号である受信信号に基づいて、前記第2の対角行列Ψの要素を推定する、無線通信システム。
(付記16)
付記15に記載の無線通信システムであって、
前記受信信号を前記既知送信信号により除算した値を、前記1つの送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間のチャネル応答として推定し、
前記1つの送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の、前記推定したチャネル応答に基づいて、前記複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナと前記複数の送信アンテナとの間のチャネル応答を推定し、
前記1つの受信アンテナと前記複数の送信アンテナとの間の、前記推定したチャネル応答に対して離散フーリエ変換を実行することにより、前記第2の対角行列Ψの要素を算出する、無線通信システム。
(付記17)
付記13乃至付記16のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記第1の対角行列Ωのp行p列の要素ωは、数式91により表され、ここで、Ψは、前記第2の対角行列Ψのp行p列の要素である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記18)
付記13乃至付記16のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記第1の対角行列Ωのp行p列の要素ωは、数式92により表され、ここで、Ψは、前記第2の対角行列Ψのp行p列の要素であり、Ψ は、要素Ψの複素共役数であり、γは、雑音を表す、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記19)
付記1乃至付記18のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記チャネル行列Hのm行n列の要素hmnが数式93により表され、ここで、jは、虚数であり、λは、前記複数の送信アンテナから送信される信号の搬送波の波長であり、rmnは、m番目の前記受信アンテナとn番目の前記送信アンテナとの間の距離である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記20)
付記1乃至付記19のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記チャネル行列Hの2列の相関を0に近づけるように、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置される、無線通信システム。
(付記21)
付記20に記載の無線通信システムであって、
前記複数の送信アンテナは、第1の円の円周上に等間隔にて配置され、
前記複数の受信アンテナは、前記第1の円と平行且つ同心の第2の円の円周上に等間隔にて配置され、
前記第1の円の中心と前記第2の円の中心との間の距離Rと、前記第1の円の直径dと、前記第2の円の直径dと、の関係が、数式94により表されるように、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置され、ここで、Nは、前記複数の送信アンテナの数であり、λは、前記複数の送信アンテナから送信される信号の搬送波の波長である、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記22)
付記20又は付記21に記載の無線通信システムであって、
前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号yと、前記チャネル行列Hの複素共役転置行列Hと、数式95と、に基づいて、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号xを推定する、無線通信システム。
Figure 2015073260
(付記23)
付記22に記載の無線通信システムであって、
前記複数の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナから送信された、予め定められた既知送信信号が、前記複数の受信アンテナによって受信された信号である受信信号に基づいて、前記チャネル行列Hの複素共役転置行列Hを推定する、無線通信システム。
(付記24)
付記23に記載の無線通信システムであって、
前記受信信号を前記既知送信信号により除算した値を、前記1つの送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間のチャネル応答として推定し、
前記推定したチャネル応答に基づいて、前記チャネル行列Hの複素共役転置行列Hを推定する、無線通信システム。
(付記25)
付記1乃至付記24のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
前記複数の送信アンテナと前記複数の受信アンテナとの間の伝送路容量を表す情報を取得する取得部と、
前記取得された情報に基づいて、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナの少なくとも1つの位置を調整する調整部と、
を備える、無線通信システム。
(付記26)
複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置された状態において、
前記複数の送信アンテナから無線により信号を送信し、
前記送信された信号を前記複数の受信アンテナにより受信する、無線通信方法。
(付記27)
付記26に記載の無線通信方法であって、
前記チャネル行列Hと対角行列Ψとの関係が数式96により表わされるように定められた行列F、又は、当該行列Fの列を並べ替えた行列である送信ウェイト行列を処理前信号に乗算した信号を送信信号として前記複数の送信アンテナから送信し、ここで、行列Fは、行列Fの複素共役転置行列であり、
前記送信ウェイト行列の複素共役転置行列である受信ウェイト行列を、前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に乗算した処理後信号を取得する、無線通信方法。
Figure 2015073260
(付記28)
付記26に記載の無線通信方法であって、
前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に対して逆離散フーリエ変換を実行し、その実行結果に対して第1の対角行列を乗算し、その乗算結果に対して離散フーリエ変換を実行することにより、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号を推定する、無線通信方法。
(付記29)
複数の送信アンテナと、受信装置の複数の受信アンテナと、の間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の送信アンテナが配置された、送信装置。
(付記30)
付記29に記載の送信装置であって、
前記複数の送信アンテナは、第1の円の円周上に等間隔にて配置された、送信装置。
(付記31)
複数の受信アンテナと、送信装置の複数の送信アンテナと、の間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の受信アンテナが配置された、受信装置。
(付記32)
付記31に記載の受信装置であって、
前記複数の受信アンテナは、第2の円の円周上に等間隔にて配置された、受信装置。
1,1A〜1H 無線通信システム
10,10A〜10C,10E〜10H 送信装置
11 送信アンテナ
12,12C 符号化部
13 変調部
14 送信ウェイト処理部
15A 空間インタリーブ部
16B,16C,16G パンクチュア部
17B,17G 周波数インタリーブ部
18B,18G IFFT部
19B,19G GI挿入部
101 処理装置
102 記憶装置
20,20A〜20H 受信装置
21 受信アンテナ
22 受信ウェイト処理部
23 復調部
24,24C 復号部
25A 空間デインタリーブ部
26B,26G GI削除部
27B,27G FFT部
28B,28G 周波数デインタリーブ部
29B,29C,29G デパンクチュア部
201 取得部
202 調整部
31F,31H MIMO検出部
311 IDFT部
312 チャネル推定部
313 DFT部
314 生成部
315 乗算部
316 DFT部
317 雑音推定部
318 生成部

Claims (14)

  1. 複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置された、無線通信システム。
  2. 請求項1に記載の無線通信システムであって、
    前記複数の送信アンテナは、第1の円の円周上に等間隔にて配置され、
    前記複数の受信アンテナは、前記第1の円と平行且つ同心の第2の円の円周上に等間隔にて配置される、無線通信システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の無線通信システムであって、
    前記チャネル応答は、各送信アンテナと各受信アンテナとの間の距離に基づいて予め決定される、無線通信システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    前記チャネル行列Hと対角行列Ψとの関係が数式97により表わされるように定められた行列F、又は、当該行列Fの列を並べ替えた行列である送信ウェイト行列を処理前信号に乗算した信号を送信信号として前記複数の送信アンテナから送信し、前記送信ウェイト行列の複素共役転置行列である受信ウェイト行列を、前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に乗算した処理後信号を取得し、ここで、行列Fは、行列Fの複素共役転置行列である、無線通信システム。
    Figure 2015073260
  5. 請求項4に記載の無線通信システムであって、
    予め定められた既知送信信号を前記処理前信号として用いることにより前記複数の送信アンテナから送信された信号に基づいて前記処理後信号として取得された既知受信信号と、前記既知送信信号と、に基づいて、当該既知送信信号と異なる信号が前記処理前信号として用いられることにより前記複数の送信アンテナから送信された信号に基づいて取得された前記処理後信号から当該処理前信号を取得する、無線通信システム。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に対して逆離散フーリエ変換を実行し、その実行結果に対して第1の対角行列を乗算し、その乗算結果に対して離散フーリエ変換を実行することにより、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号を推定する、無線通信システム。
  7. 請求項6に記載の無線通信システムであって、
    前記チャネル行列Hと第2の対角行列Ψとの関係が数式98により表わされるように定められた、行列F、及び、前記行列Fの複素共役転置行列Fと、前記受信信号yと、前記第1の対角行列Ωと、数式99と、に基づいて前記送信信号xを推定する、無線通信システム。
    Figure 2015073260
    Figure 2015073260
  8. 請求項7に記載の無線通信システムであって、
    前記第1の対角行列Ωの要素は、前記第2の対角行列Ψの要素に基づく値を有し、
    前記複数の送信アンテナのうちの1つの送信アンテナから送信された、予め定められた既知送信信号が、前記複数の受信アンテナによって受信された信号である受信信号に基づいて、前記第2の対角行列Ψの要素を推定する、無線通信システム。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の無線通信システムであって、
    前記チャネル行列Hの2列の相関を0に近づけるように、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置される、無線通信システム。
  10. 請求項9に記載の無線通信システムであって、
    前記複数の送信アンテナは、第1の円の円周上に等間隔にて配置され、
    前記複数の受信アンテナは、前記第1の円と平行且つ同心の第2の円の円周上に等間隔にて配置され、
    前記第1の円の中心と前記第2の円の中心との間の距離Rと、前記第1の円の直径dと、前記第2の円の直径dと、の関係が、数式100により表されるように、前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置され、ここで、Nは、前記複数の送信アンテナの数であり、λは、前記複数の送信アンテナから送信される信号の搬送波の波長である、無線通信システム。
    Figure 2015073260
  11. 請求項9又は請求項10に記載の無線通信システムであって、
    前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号yと、前記チャネル行列Hの複素共役転置行列Hと、数式101と、に基づいて、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号xを推定する、無線通信システム。
    Figure 2015073260
  12. 複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとの間のチャネル応答を要素とするチャネル行列Hが循環行列となるように前記複数の送信アンテナ及び前記複数の受信アンテナが配置された状態において、
    前記複数の送信アンテナから無線により信号を送信し、
    前記送信された信号を前記複数の受信アンテナにより受信する、無線通信方法。
  13. 請求項12に記載の無線通信方法であって、
    前記チャネル行列Hと対角行列Ψとの関係が数式102により表わされるように定められた行列F、又は、当該行列Fの列を並べ替えた行列である送信ウェイト行列を処理前信号に乗算した信号を送信信号として前記複数の送信アンテナから送信し、ここで、行列Fは、行列Fの複素共役転置行列であり、
    前記送信ウェイト行列の複素共役転置行列である受信ウェイト行列を、前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に乗算した処理後信号を取得する、無線通信方法。
    Figure 2015073260
  14. 請求項12に記載の無線通信方法であって、
    前記複数の受信アンテナによって受信された受信信号に対して逆離散フーリエ変換を実行し、その実行結果に対して第1の対角行列を乗算し、その乗算結果に対して離散フーリエ変換を実行することにより、前記複数の送信アンテナから送信された送信信号を推定する、無線通信方法。
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