JPWO2008018159A1 - 2電源を備えたマイクロ波ラインプラズマ発生装置 - Google Patents

2電源を備えたマイクロ波ラインプラズマ発生装置 Download PDF

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Abstract

プラズマ処理領域において均一なプラズマ密度が得られるようなマイクロ波ラインプラズマ発生装置を提供する。導波管1と、第1および第2のマイクロ波発生源2、3と、第1のマイクロ波発生源と導波管の一端側開口との間に接続され、導波管内にマイクロ波を供給する第1のマイクロ波伝送路4と、第2のマイクロ波発生源と導波管の他端側開口との間に接続され、導波管内にマイクロ波を供給する第2のマイクロ波伝送路5と、第1および第2のマイクロ波伝送路のそれぞれの途中に設けられ、マイクロ波伝送路の伝送路長を調節する伝送路長調節手段10、11と、ガス源12、13と、プラズマ生成手段16を備える。プラズマ生成手段16は、導波管内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室、およびプラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有する。

Description

本発明は、プラズマ生成用ガスをマイクロ波によって励起することでプラズマを発生させるマイクロ波プラズマ発生装置に関するものであり、特に、大型のディスプレイパネルや長尺のフイルム等の広い面積をもつ被処理物のプラズマ処理に適したライン状プラズマを発生させるマイクロ波ラインプラズマ発生装置に関するものである。
図11は、従来のマイクロ波ラインプラズマ発生装置の一例の全体構成を示した図であり、図12は、図11のマイクロ波ラインプラズマ発生装置の主要部の斜視図である。図11を参照して、マイクロ波プラズマ発生装置は、導波管51と、マイクロ波発生源53と、マイクロ波発生源53から導波管51にマイクロ波を供給するテーパ導波管60およびL字形導波管59と、ガス源55と、ガス源55から導波管51にガスを供給するガス供給管54とを備えている。
導波管51は、その始端が、テーパ導波管60およびL字形導波管59を介してマイクロ波発生源53に接続されている。L字形導波管59には、マイクロ波発生源53側から、アイソレータ57およびスリースタブ58が取付けられている。また、導波管51の終端には、テーパ導波管61を介してショートサーキットプランジャー62が接続されている。
図12を参照して、導波管51は、その中心軸に垂直な断面において幅aが厚みbより大きくなるように形成された扁平な方形導波管からなっている。そして、導波管51の幅aを規定する側面51aがH面を形成し、厚みbを規定する側面51bがE面を形成するようになっており、スリット52が導波管51のE面に設けられている。
マイクロ波ラインプラズマ発生装置は、さらに、導波管51内に生じた電磁界をガス電離エネルギーに変換するプラズマ生成手段を備えている。プラズマ生成手段は、導波管51の側壁に形成され、導波管51の内部におけるマイクロ波の伝播方向(図12の矢印X方向)にのびるスリット52と、ガス源55からスリット52の近傍にガスを供給するガス供給管54とからなっている。
ガス供給管54は、誘電体から形成され、導波管51のスリット52の近傍よりも上流側の部分に、誘電体から形成されたバッファータンク56を備え、ガス源55から導入されたガスの一定量が蓄えられるようになっている。ガス供給管54のバッファータンク56より下流側の部分54eは、細長い長方形断面の単一の管として構成される一方、ガス供給管54のバッファータンク56より上流側は、複数本の管54a〜54dの集合体として構成されている。
ガス供給管54のバッファータンク56より下流側の部分54eは、導波管1の外側であって、導波管51におけるスリット52が設けられた側壁51bに近接して配置され、かつ、スリット52を全長にわたって被覆する幅をもってスリット52を上下方向に横切ってのびており、ガス供給管54の下流側部分54eの下端は、スリット52を越えて一定の長さのびている。
バッファータンク56は、両端開口が閉じた円筒形状を有し、バッファータンク56の上側周壁部分には、4本の管54a〜54dの集合体からなるガス供給管54の上流側部分の一端が接続され、4本の管54a〜54dの他端はガス源55に接続されている。バッファータンク56に蓄えられたガスは、ガス供給管54の下流側部分54eに、その細長い長方形断面の全体にわたって均一に導入され、導波管51のスリット52の近傍に供給される。
こうして、マイクロ波発生源53で発生せしめられたマイクロ波が、L字形導波管59およびテーパ導波管60を通じて導波管51に導入されるとともに、ガスがガス源55からガス供給管54を通って導波管51のスリット52の近傍に供給される。そして、スリット52から放射される電磁界によってガス供給管54(下流側部分54e)内を通過するガスがプラズマ化され、ガス供給管54の下端開口から放出される(特許文献1参照)。
図13は、このマイクロ波ラインプラズマ発生装置によって発生せしめられたプラズマについて測定した、ガス供給管54の幅方向(スリット52方向)に沿ったプラズマ密度を示したグラフであり、(A)はプラズマ発生領域(ガス供給管54内部の導波管51のスリット52の近傍領域)におけるグラフを、(B)はプラズマ処理領域(ガス供給管54の下端開口から下方に30mm〜40mm程度離れた領域)におけるグラフをそれぞれ示している。なお、図13のグラフ中、z軸方向の距離は、ガス供給管54の一方の端から測った幅方向の距離を表している。また、プラズマ発生領域のプラズマ密度を直接測定することは困難であるので、プラズマ発生領域の近傍で測定したプラズマ密度の測定値を基に予測される該プラズマ発生領域のプラズマ密度のグラフを、図13(A)に示している。
図13のグラフからわかるように、従来のマイクロ波ラインプラズマ発生装置では、プラズマ発生領域において、プラズマ密度はガス供給管54の幅方向に沿って著しいムラを生じており、所々で殆どゼロになっており、また、プラズマ処理領域においても、プラズマ密度がゼロとなる位置は存在しないもの、ガス供給管54の幅方向に沿ってかなりのムラを生じている。このように、生成されたライン状のプラズマのプラズマ密度がプラズマ処理領域で不均一であると、被処理物のプラズマ処理の効率が著しく低下するという問題があった。
特開2005‐340079号公報
したがって、本発明の課題は、プラズマ処理領域において均一なプラズマ密度が得られるようなマイクロ波ラインプラズマ発生装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、第1発明は、導波管と、第1および第2のマイクロ波発生源と、前記第1のマイクロ波発生源と前記導波管の一端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第1のマイクロ波伝送路と、前記第2のマイクロ波発生源と前記導波管の他端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第2のマイクロ波伝送路と、前記第1および第2のマイクロ波伝送路のそれぞれの途中に設けられ、それらのマイクロ波伝送路の伝送路の長さを調節する伝送路長調節手段と、プラズマ生成用ガスを供給するガス源と、前記導波管に備えられ、前記導波管内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室、および前記プラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有し、前記ガス源から前記プラズマ生成室に供給されたプラズマ生成用ガスを、前記導波管内に供給されたマイクロ波によって励起してプラズマを生成し、該プラズマを前記プラズマ放出口から放出するプラズマ生成手段と、を備えていることを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置を構成したものである。
第1発明の構成において、前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ第2の導波管から形成され、前記伝送路長調節手段はU字状の第3の導波管からなり、前記第3の導波管は、さらに、それぞれ前記第1および第2のマイクロ波伝送路のそれぞれの上流側部分および下流側部分に接続された一対の平行部分と、前記一対の平行部分にそれらに対してスライド運動可能に、かつマイクロ波が外部に漏れないように嵌合したU字状部分と、からなっていることが好ましい。
あるいは、前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ導波管から形成され、前記伝送路長調節手段は、前記第1および第2のマイクロ波伝送路の途中に挿入されたサーキュレータと、前記サーキュレータに接続されたショートサーキットプランジャと、からなっていることが好ましく、または、前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ導波管から形成され、前記伝送路長調節手段はマジックTからなっていることが好ましい。
上記課題を解決するため、第2発明は、また、導波管と、第1および第2のマイクロ波発生源と、前記第1のマイクロ波発生源と前記導波管の一端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第1のマイクロ波伝送路と、前記第2のマイクロ波発生源と前記導波管の他端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第2のマイクロ波伝送路と、プラズマ生成用ガスを供給するガス源と、前記導波管に備えられ、前記導波管内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室、および前記プラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有し、前記ガス源から前記プラズマ生成室に供給されたプラズマ生成用ガスを、前記導波管内に供給されたマイクロ波によって励起してプラズマを生成し、該プラズマを前記プラズマ放出口から放出するプラズマ生成手段と、前記プラズマ生成手段のプラズマ放出口の近傍に設けられ、前記プラズマ放出口から放出されたプラズマを少なくとも部分的に遮ることによって該プラズマの密度を調節するプラズマ密度調節手段と、を備えていることを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置を構成したものである。
第2発明の構成において、好ましくは、前記プラズマ密度調節手段は、前記プラズマ放出口の下側であって前記プラズマ放出口の一方の側または両側に該プラズマ放出口の長手方向に沿って間隔をあけて配列された棒体と、前記棒体を支持するとともに、前記棒体のそれぞれを独立にその軸方向でかつ前記プラズマ放出口を横切る方向に、前記棒体が前記プラズマ放出口から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、前記棒体が該プラズマに接触しない第2の位置との間において移動させる棒体移動手段とを有している。あるいは、前記プラズマ密度調節手段は、前記プラズマ放出口の下側であって該プラズマ放出口の一方の側または両側に配置された水平なプレート集合体を有し、前記プレート集合体は、前記プラズマ放出口の長手方向に隣接して配置された複数のプレート要素からなり、さらに、前記プレート要素を支持するとともに、前記プレート要素のそれぞれを独立に前記プラズマ放出口を横切る方向に、前記プレート要素が前記プラズマ放出口から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、前記プレート要素が該プラズマに接触しない第2の位置との間において移動させるプレート要素移動手段とを有していることが好ましい。
第1および第2発明の構成において、前記導波管は、その中心軸に垂直な断面において幅が厚みより大きくなるように形成された扁平な方形導波管からなり、前記導波管の幅aが、真空自由空間内におけるマイクロ波の波長λ、前記導波管の内部におけるマイクロ波の波長λ、および前記導波管の幅aの間に成立する関係式、
Figure 2008018159
から決定され、それによって、前記幅aは、生成すべきプラズマの長さよりも長い前記導波管の内部におけるマイクロ波の波長λに対応していることが好ましい。
また好ましくは、前記導波管にはマイクロ波の伝播方向にのびる縦長の開口部が形成され、前記プラズマ生成手段は、前記導波管の開口部に装着された誘電体製の放電管を有し、前記放電管は、その周壁の一部が前記導波管の内部空間に近接または侵入し、前記放電管における前記導波管の外側に露出する周壁部分には前記プラズマ放出口が形成されており、前記ガス源からプラズマ生成用ガスが前記放電管内に供給され、前記放電管内で前記プラズマ生成用ガスがマイクロ波によって励起され、生成されたプラズマが前記プラズマ放出口から放出されるようになっている。
また好ましくは、前記導波管の開口部が前記導波管のH面に設けられ、前記放電管が、前記開口部に沿って、その周壁の一部が前記導波管の内部空間に近接または侵入するように装着されており、また、前記放電管のプラズマ放出口は、前記放電管の長さ方向にのびる縦長の開口からなっていることが好ましい。
第1発明によれば、導波管の両端開口のそれぞれからマイクロ波を供給し、導波管内にそれら2つのマイクロ波の重畳波を生じさせるとともに、マイクロ波供給路に設けた伝送路長調節手段によって各マイクロ波の位相をずらすことで、重畳波の波形を変化させてプラズマ生成室(プラズマ発生領域)におけるプラズマ密度を調節することにより、プラズマ放出口の外側のプラズマ処理領域において均一な密度のラインプラズマを得ることができる。
また、第2発明によれば、導波管の両端開口のそれぞれからマイクロ波を供給し、導波管内にそれら2つのマイクロ波の重畳波を生じさせ、その重畳波によってプラズマ生成室(プラズマ発生領域)にプラズマを発生させるとともに、プラズマ放出口から放出されたプラズマの密度を、プラズマ密度調節手段によって調節することによって、プラズマ処理領域において均一な密度のラインプラズマを得ることができる。
こうして、本発明によれば、被処理物に均一な密度のラインプラズマを照射することができるので、大きな面積の被処理物に対して非常に効率的かつ均一にプラズマ処理を行うことが可能となる。
本発明の1実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示す図である。 伝送路長調節手段のいくつかの実施例を示す図である。 図1のIII−III線に沿った断面図である。 図3のI−I線に沿った断面図である。 図3のII−II線に沿った断面図である。 図1の装置によって発生せしめられるライン状のプラズマについての、プラズマの長さ方向(放電管25のプラズマ生成室の長さ方向)に沿ったプラズマ密度を示すグラフであり、(A)はプラズマ生成室におけるグラフを、(B)はプラズマ処理領域におけるグラフをそれぞれ示している。 図1に示したマイクロ波ラインプラズマ発生装置によって発生せしめられたライン状のプラズマについて、プラズマ放出口の下方の異なる3つの位置で測定した、プラズマの長さ方向におけるプラズマ密度を示したグラフである。 本発明の別の実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示した斜視図である。 図8に示したマイクロ波ラインプラズマ発生装置の図3に類似の図である。 本発明の別の実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示した斜視図である。 従来のマイクロ波ラインプラズマ発生装置の一例の全体構成を示した図である。 図11に示したマイクロ波ラインプラズマ発生装置の主要部の斜視図である。 図12に示したマイクロ波ラインプラズマ発生装置によって発生せしめられたライン状のプラズマについて測定した、プラズマの長さ方向におけるプラズマ密度示したグラフであり、(A)はプラズマ発生領域におけるグラフを、(B)はプラズマ処理領域におけるグラフをそれぞれ示している。
符号の説明
1 放電管
2 第1のマイクロ波発生源
3 第2のマイクロ波発生源
4 第1のマイクロ波伝送路
5 第2のマイクロ波伝送路
6a、6b テーパ導波管
7a、7b L字形導波管
8a、8b アイソレータ
9a、9b スリースタブ
10、11 伝送路長調節手段
12、13 ガス源
14、15 ガス供給管
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本発明の1実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示す図である。図1を参照して、本発明によれば、偏平な方形導波管1と、第1および第2のマイクロ波発生源2、3が備えられる。そして、第1のマイクロ波発生源2と導波管1の一端側開口との間には、第1のマイクロ波伝送路4が接続され、導波管1内にマイクロ波を供給するようになっており、また、第2のマイクロ波発生源3と導波管1の他端側開口との間には、第2のマイクロ波伝送路5が接続され、導波管1内にマイクロ波を供給するようになっている。
第1および第2のマイクロ波伝送路4、5は、テーパ導波管6a、6bおよびL字形導波管7a、7bからなっている。L字形導波管7a、7bには、マイクロ波発生源2、3側から、アイソレータ8a、8bおよびスリースタブ9a、9bが取付けられている。
第1および第2のマイクロ波伝送路4、5のそれぞれの途中には、さらに、それらのマイクロ波伝送路の伝送路の長さを調節する伝送路長調節手段10、11が設けられる。
図2(A)〜(C)には、伝送路長調節手段10、11のいくつかの実施例が示してある。図2(A)の実施例では、伝送路長調節手段はU字状の導波管19からなっている。U字状の導波管19は、さらに、それぞれ第1および第2のマイクロ波伝送路4、5のそれぞれのL字形導波管7a、7b上流側部分および下流側部分に接続された一対の平行部分20a、20bと、一対の平行部分20a、20bにそれらに対してスライド運動可能に、かつマイクロ波が外部に漏れないように嵌合したU字状部分21とからなっている。この場合、U字状部分21は、平行部分20a、20bと嵌合する部分が、軸方向にのびる多数のひだ21a状に形成され、これらのひだ21aと平行部分20a、20bの内壁面が常に接触するようになっている。
この構成において、U字状部分21が一対の平行部分20a、20bに対してスライド運動することによって、第1および第2のマイクロ波伝送路4、5のそれぞれの伝送路長が延長または短縮される。
図2(B)の実施例では、伝送路長調節手段は、第1および第2のマイクロ波伝送路4、5の途中に挿入されたサーキュレータ22と、サーキュレータ22に接続されたショートサーキットプランジャ23とからなっている。
この構成において、第1および第2のマイクロ波伝送路4、5の上流側から伝播してきたマイクロ波は、サーキュレータ22によって直角に曲げられ、ショートサーキットプランジャ23内に導入される。ショートサーキットプランジャ23内に導入されたマイクロ波は、その後、ショートサーキットプランジャ23の末端部で反射せしめられ、サーキュレータ22に向けられる。そしてそこで再び直角に曲げられて、第1および第2のマイクロ波伝送路4、5の下流側に導かれる。すなわち、マイクロ波がショートサーキットプランジャ23中を往復伝播する分だけ伝送路長は長くなる。こうして、ショートサーキットプランジャ23によって、第1および第2のマイクロ波伝送路の伝送路長が調節される。
図2(C)の実施例では、伝送路長調節手段はマジックT19’からなっている。この構成において、第1および第2のマイクロ波伝送路4、5の上流側から伝播してきたマイクロ波は、マジックT19’の分岐部によって直角に曲げられた後、反射せしめられて再び分岐部に戻ってくる。そしてそこでマイクロ波のうちの半分が第1および第2のマイクロ波伝送路4、5の下流側に、残りの半分が上流側に伝送される。すなわち、マイクロ波がマジックT19’中を往復伝播する分だけ伝送路長は長くなる。こうして、マジックT19’によって、第1および第2のマイクロ波伝送路の伝送路長が調節される。
導波管1には、プラズマ生成手段16が備えられる。プラズマ生成手段16は、導波管1内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室と、プラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有している。
図3は、図1のIII−III線に沿った断面図であり、プラズマ生成手段16の構成をより詳細に示した図である。また、図4は、図3のI−I線に沿った断面図であり、図5は、図3のII−II線に沿った断面図である。
図3からわかるように、導波管1は、その中心軸に垂直な断面において幅aが厚みbより大きくなるように形成されている。そして、導波管の幅aが、真空中におけるマイクロ波の波長λ、導波管の内部におけるマイクロ波の波長λ、および導波管の幅aの間に成立する関係式、
Figure 2008018159
から決定され、それによって、幅aは、生成すべきプラズマの長さよりも長い導波管の内部におけるマイクロ波の波長λに対応する。
また、導波管1のH面(この実施例では、下面が対応する)には、マイクロ波の伝播方向にのびる縦長の開口部が形成され、この開口部に放電管25が装着される。放電管25は、石英ガラスやセラミック等の誘電体から形成され、両端部が閉じられるとともに、中間部は逆U字状の断面を有している。放電管25は、その周壁の一部25’が導波管1の内部空間に侵入し、かつ当該周壁の一部25’に対向する縦長の開口が下向きになるように配置される。この実施例では、放電管25内にプラズマ生成室が形成され、そして、放電管25の縦長の開口は、プラズマ放出口17を形成する。この実施例では、放電管25の周壁の一部25’が導波管1の内部空間に侵入する構成となっているが、周壁の一部25’が導波管1の内部空間に近接するように放電管25してもよい。
導波管1は支持ブロックBによって支持されるとともに、放電管25はこの支持ブロックBに保持される。支持ブロックBの両側には、放電管25にガスを供給するガス導入路G1、G2が設けられる。図4に示されるように、ガス導入路G1、G2は、支持ブロックB内において放電管25の周壁に向かってその長手方向に沿って等間隔に複数本配置される。
G1は、プラズマ生成用ガス導入路であり、ガス供給パイプ14を介してプラズマ生成ガス供給用ガス源12に接続され、G2は、反応ガス導入路であり、ガス供給パイプ15を介して反応ガス供給用ガス源13に接続される。また、Wは、プラズマによる放電管25の発生熱を冷却するための冷却液還流路である。この冷却液還流路Wは、放電管25内のプラズマ熱によって、導波管1や支持ブロックBが高温になるのを防止するためのもので、必要に応じて導波管1とプラズマ生成用ガス導入路G1の間や、放電管25の側部に設けられ得る。
図5に示されるように、放電管25の側部には、長手方向に沿って、スリット状のガス導入用開口部25”が設けられる。このスリット状のガス導入用開口部25”は、放電管25の機械的強度を保持するために巣穴状の開口列となっている。また、プラズマ生成用ガス導入路G1は、放電管25へのガス導入部近辺に拡張部G1’を備えており、拡張部G1’においてガス導入用開口部25”に接続されている。そして、プラズマ生成用ガス導入路G1から導入されたガスは、拡張部G1’において放電管25の長さ方向に拡散されて放電管25内に導入される。なお、図示されないが、反応ガス導入路G2と放電管25との接続部もこれと同様の構成を有している。
S1、S2は、ガス導入路G1、G2の拡張部G1’に配置されたバッフルプレート、即ち多数の孔を設けたガス拡散板で、ガス導入路G1、G2から導入されたガスの流れを、放電管25の縦軸方向に広げて放電管25内に均一に案内する。
こうして、第1のマイクロ波発生源2で発生せしめられたマイクロ波が、第1のマイクロ波伝送路4(L字形導波管7aおよびテーパ導波管6a)を通じて導波管1の一端側から該導波管1内に供給されるとともに、第2のマイクロ波発生源3で発生せしめられたマイクロ波が、第2のマイクロ波伝送路5(L字形導波管7bおよびテーパ導波管6b)を通じて導波管1の他端側から該導波管1内に供給される。そして、導波管1内には、2つのマイクロ波の重畳波が生成される。
さらに、プラズマ生成用ガスがガス源12からガス供給管14およびガス導入路G1を通じて放電管1内に供給される。そして、導波管1内に生成された重畳波による電磁界によって、放電管25のプラズマ生成室においてプラズマ生成用ガスが励起され、プラズマ化される。
また、反応ガスがガス源13からガス供給管15およびガス導入路G2を通じて放電管1内に供給される。反応ガスは、導波管1内の重畳波による電磁界、およびプラズマ生成用ガスの励起によるプラズマによって、放電管25のプラズマ生成室において励起され、プラズマ化される。
こうして、プラズマ生成用ガスおよび反応ガスの混合ガスのプラズマが、プラズマ放出口17からライン状に放出される。
このとき、伝送路長調節手段10によって、第1のマイクロ波伝送路4の伝送路長が変化せしめられると、この伝送路4を通じて導波管1内に供給されるマイクロ波の位相がずれ、また、伝送路長調節手段11によって、第2のマイクロ波伝送路5の伝送路長が変化せしめられると、この伝送路5を通じて導波管1内に供給されるマイクロ波の位相がずれ、導波管1内の重畳波の波形が変化せしめられる。
そして、プラズマ生成室において、それに対応するエネルギー密度のプラズマが生成され、プラズマ放出口17から放出されるとともに、その下方のプラズマ処理領域において均一な密度のライン状のプラズマが得られる。
図6は、この装置によって発生せしめられるライン状のプラズマについての、プラズマの長さ方向(放電管25のプラズマ生成室の長さ方向)に沿ったプラズマ密度を示すグラフであり、(A)はプラズマ生成室におけるグラフを、(B)はプラズマ処理領域におけるグラフをそれぞれ示している。なお、図6のグラフ中、z軸方向の距離は、プラズマの一方の端から測った長さ方向の距離を表している。図6のグラフを参照して、プラズマ生成室で生成されるライン状プラズマのプラズマ密度が、プラズマの両端部分でそれぞれピークを有するように2つのマイクロ波の位相を調節すれば、プラズマ処理領域で均一なプラズマ密度を有するライン状プラズマが得られる。
このようにプラズマ処理領域において均一なプラズマ密度が得られるのは、プラズマの両端部から中央部へのプラズマの拡散や、プラズマの両端部とプラズマプラズマ生成室の両端壁との相互作用による再結合が原因であると考えられる。
この実施例では、G1にプラズマ生成用ガス、G2に反応ガスを導入するようにしたが、両方のガスを混合した状態で両方のガス導入路G1、G2から同時に導入してもよく、このようにすれば放電管14内においてガスの混合もよくなりプラズマの安定化に貢献できる。また、プラズマ処理において反応ガスを使用しない場合には、両方のガス導入路G1、G2にプラズマ生成用ガスを供給するか、あるいは反応ガス導入管路G2を閉鎖するようにしてもよい。
図1中、18はプラズマ生成手段16から放出されたプラズマを被処理物に照射してプラズマ処理を行うためのプラズマ処理室である。
なお、装置を大気圧下で作動させる場合には、導波管1と放電管25との装着部、支持ブロックBと放電管25との接合部、および支持ブロックBとプラズマ処理室18との接合部等の気密シールは不要であるが、大気圧以下〜数Torrの低圧状態で作動させる場合には、従来の真空プラズマ処理装置のような気密シールが必要となる。
次に、上述のマイクロ波ラインプラズマ発生装置を実際に作動させて、発生せしめられるライン状プラズマの密度を測定する実験を行った。この実験で使用した装置は、幅aが約62mm、長さcが約600mmの導波管と、幅が約10mm、深さが約20mm、長さc’が約500mmの放電管を備えていた。実験では、ガス導入路G2は閉鎖し、ガス導入路G1からプラズマ生成用ガスとしてHeガスを供給し、2Torrの圧力下で、導波管の両端から1kW、2.45GHzのマイクロ波を導入した。
そして、放電管25の内壁上端を原点として下向きにy軸(単位mm)を設定し(図3参照)、y座標がそれぞれ25mm、35mm、40mmの3つの位置において、ライン状のプラズマの長さ方向(放電管25のプラズマ生成室の長さ方向)に沿ってプラズマ密度を測定した。この場合、プラズマ生成室のプラズマ密度を直接測定することは困難であるので、y=20mmの位置でのプラズマ密度の測定値をもって、プラズマ生成室のプラズマ密度のグラフの振る舞いを予測するようにしている。
測定結果を図7に示した。図7のグラフ中、横軸のz方向の距離とは、ライン状プラズマの一方の端から測った長さ方向の距離を表している。また、「■」、「●」、「▲」は、それぞれ、25mm、35mm、40mmの位置での測定値を表している。図7のグラフから、上述のように、プラズマ生成室において両端部分でプラズマ密度がピークを有するようなライン状プラズマを生成すれば、放電管25の内壁上端から35mmの位置、すなわち、プラズマ放出口17から下方に15mmの位置において、プラズマ密度が均一になることがわかる。そして、この位置にプラズマ処理領域を設ければ、均一な密度のライン状プラズマが得られる。
図8は、本発明の別の実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示した斜視図であり、図9は、図8に示したマイクロ波ラインプラズマ発生装置の図3に類似の図である。この実施例は、図1に示した実施例と、プラズマ処理領域でのラインプラズマの密度を均一にするための手段が異なるだけである。したがって、図8および図9中、図1に示した構成要素を同じ構成要素については同一番号を付して詳細な説明を省略する。なお、明瞭化のため、図8において、マイクロ波発生源およびマイクロ波伝送路を省略してある。
図8および図9を参照して、この実施例では、プラズマ処理領域でのラインプラズマの密度を均一にするための手段は、プラズマ生成手段16のプラズマ放出口17の近傍に設けられ、プラズマ放出口17から放出されたプラズマを少なくとも部分的に遮ることによって該プラズマの密度を調節するプラズマ密度調節手段からなっている。
プラズマ密度調節手段31は、この実施例では、プラズマ放出口17の下側であってプラズマ放出口17の両側にプラズマ放出口17の長手方向に沿って間隔をあけて配列された導体または誘電体製の棒体30と、プラズマ処理室18の側壁18a、18bに設けられ、棒体30を支持するとともに、各棒体30を独立にその軸方向でかつプラズマ放出口17を横切る方向に、棒体30がプラズマ放出口17から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、棒体30が該プラズマに接触しない第2の位置との間においてスライド運動可能に案内する軸受(図示はされない)と、を有している。
この構成によれば、棒体30によって遮られたプラズマ部分は、棒体30によって遮られないプラズマ部分に比べ、プラズマ処理領域においてそのプラズマ密度が低くなる。したがって、各棒体30の位置を手動で調節することによって、プラズマ処理領域において、均一な密度のラインプラズマが得られる。
図10は、本発明の別の実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示した斜視図である。この実施例は、図8に示した実施例と、プラズマ密度調節手段の構成が異なっているだけである。したがって、図10中、図8に示した構成要素と同じ構成要素については同一番号を付して詳細な説明を省略する。
図10を参照して、この実施例では、プラズマ密度調節手段31’は、プラズマ放出口17の下側であってプラズマ放出口17の両側に配置された水平なプレート集合体を有している。プレート集合体は、プラズマ放出口17の長手方向に隣接して配置された複数の導体または誘電体製のプレート要素32a〜32dからなっている。プラズマ密度調節手段31’は、さらに、プラズマ処理室18の側壁18a、18bに設けられて、プレート要素32a〜32dを支持するとともに、各プレート要素32a〜32dを独立にプラズマ放出口17を横切る方向に、プレート要素32a〜32dがプラズマ放出口17から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、プレート要素32a〜32dが該プラズマに接触しない第2の位置との間においてスライド運動可能に案内するガイド手段(図示されない)とを有している。
この構成においても、図8の実施例の棒体30の場合と同様、プレート要素32a〜32dによって遮られたプラズマ部分は、プレート要素32a〜32dによって遮られないプラズマ部分に比べ、プラズマ処理領域においてそのプラズマ密度が低くなる。したがって、各プレート要素32a〜32dの位置を手動で調節することによって、プラズマ処理領域においてラインプラズマの密度を均一にすることができる。

Claims (11)

  1. 導波管と、
    第1および第2のマイクロ波発生源と、
    前記第1のマイクロ波発生源と前記導波管の一端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第1のマイクロ波伝送路と、
    前記第2のマイクロ波発生源と前記導波管の他端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第2のマイクロ波伝送路と、
    前記第1および第2のマイクロ波伝送路のそれぞれの途中に設けられ、それらのマイクロ波伝送路の伝送路の長さを調節する伝送路長調節手段と、
    プラズマ生成用ガスを供給するガス源と、
    前記導波管に備えられ、前記導波管内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室、および前記プラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有し、前記ガス源から前記プラズマ生成室に供給されたプラズマ生成用ガスを、前記導波管内に供給されたマイクロ波によって励起してプラズマを生成し、該プラズマを前記プラズマ放出口から放出するプラズマ生成手段と、を備えていることを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  2. 前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ第2の導波管から形成され、前記伝送路長調節手段はU字状の第3の導波管からなり、前記第3の導波管は、さらに、それぞれ前記第1および第2のマイクロ波伝送路のそれぞれの上流側部分および下流側部分に接続された一対の平行部分と、前記一対の平行部分にそれらに対してスライド運動可能に、かつマイクロ波が外部に漏れないように嵌合したU字状部分と、からなっていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  3. 前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ導波管から形成され、前記伝送路長調節手段は、前記第1および第2のマイクロ波伝送路の途中に挿入されたサーキュレータと、前記サーキュレータに接続されたショートサーキットプランジャと、からなっていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  4. 前記第1および第2のマイクロ波伝送路はそれぞれ導波管から形成され、前記伝送路長調節手段はマジックTからなっていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  5. 導波管と、
    第1および第2のマイクロ波発生源と、
    前記第1のマイクロ波発生源と前記導波管の一端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第1のマイクロ波伝送路と、
    前記第2のマイクロ波発生源と前記導波管の他端側開口との間に接続され、前記導波管内にマイクロ波を供給する第2のマイクロ波伝送路と、
    プラズマ生成用ガスを供給するガス源と、
    前記導波管に備えられ、前記導波管内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成室、および前記プラズマ生成室で生成したプラズマをライン状に放出するプラズマ放出口を有し、前記ガス源から前記プラズマ生成室に供給されたプラズマ生成用ガスを、前記導波管内に供給されたマイクロ波によって励起してプラズマを生成し、該プラズマを前記プラズマ放出口から放出するプラズマ生成手段と、
    前記プラズマ生成手段のプラズマ放出口の近傍に設けられ、前記プラズマ放出口から放出されたプラズマを少なくとも部分的に遮ることによって該プラズマの密度を調節するプラズマ密度調節手段と、を備えていることを特徴とするマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  6. 前記プラズマ密度調節手段は、前記プラズマ放出口の下側であって前記プラズマ放出口の一方の側または両側に該プラズマ放出口の長手方向に沿って間隔をあけて配列された棒体と、前記棒体を支持するとともに、前記棒体のそれぞれを独立にその軸方向でかつ前記プラズマ放出口を横切る方向に、前記棒体が前記プラズマ放出口から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、前記棒体が該プラズマに接触しない第2の位置との間において移動させる棒体移動手段とを有していることを特徴とする請求項5に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  7. 前記プラズマ密度調節手段は、前記プラズマ放出口の下側であって該プラズマ放出口の一方の側または両側に配置された水平なプレート集合体を有し、前記プレート集合体は、前記プラズマ放出口の長手方向に隣接して配置された複数のプレート要素からなり、さらに、前記プレート要素を支持するとともに、前記プレート要素のそれぞれを独立に前記プラズマ放出口を横切る方向に、前記プレート要素が前記プラズマ放出口から放出されるプラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、前記プレート要素が該プラズマに接触しない第2の位置との間において移動させるプレート要素移動手段とを有していることを特徴とする請求項5に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  8. 前記導波管は、その中心軸に垂直な断面において幅が厚みより大きくなるように形成された扁平な方形導波管からなり、前記導波管の幅aが、真空自由空間内におけるマイクロ波の波長λ、前記導波管の内部におけるマイクロ波の波長λ、および前記導波管の幅aの間に成立する関係式、
    Figure 2008018159
    から決定され、それによって、前記幅aは、生成すべきプラズマの長さよりも長い前記導波管の内部におけるマイクロ波の波長λに対応していることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  9. 前記導波管にはマイクロ波の伝播方向にのびる縦長の開口部が形成され、前記プラズマ生成手段は、前記導波管の開口部に装着された誘電体製の放電管を有し、前記放電管は、その周壁の一部が前記導波管の内部空間に近接または侵入し、前記放電管における前記導波管の外側に露出する周壁部分には前記プラズマ放出口が形成されており、前記ガス源からプラズマ生成用ガスが前記放電管内に供給され、前記放電管内で前記プラズマ生成用ガスがマイクロ波によって励起され、生成されたプラズマが前記プラズマ放出口から放出されるようになっていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  10. 前記導波管の開口部が前記導波管のH面に設けられ、前記放電管が、前記開口部に沿って、その周壁の一部が前記導波管の内部空間に近接または侵入するように装着されていることを特徴とする請求項9に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
  11. 前記放電管のプラズマ放出口は、前記放電管の長さ方向にのびる縦長の開口からなっていることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のマイクロ波ラインプラズマ発生装置。
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