JP2010092781A - プラズマ発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ライン状に発生したプラズマのプラズマ密度の均一性を改善し、高均一なプラズマ処理が出来るプラズマ発生装置を提供すること。
【解決手段】 ライン状に発生させたプラズマの拡散領域にプラズマ密度の均一性を調整する容器17が設けられる。容器17はライン状プラズマの長さ方向に設けられており、長さ方向のプラズマ濃度を調整する第1の調整機構21、幅方向のプラズマ濃度を調整する第2の調整機構22、微調整のための第3の調整機構23を有している。第1の調整機構21はライン状プラズマの長さ方向の複数位置において幅が異なる開口を持ち、第2の調整機構はライン状プラズマの長さ方向に渡り均一な幅の開口を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体製造プロセスにおけるエッチングやクリーニング処理、プラズマイオン注入、液晶製造プロセスにおけるクリーニング、透明電極のエッチング、CVD、有機EL製造プロセスおける有機膜上へのCVD、エッチング、クリーニング、機能性フイルムの製造プロセスにおける親水/撥水処理、成膜などを行うために必要なマイクロ波プラズマ発生装置に係り、特に、大型の液晶パネルや幅広のフイルムなどの広い面積をもつ構造物の均一なプラズマ処理に適するプラズマ発生装置に関する。
マイクロ波を用いたプラズマ処理に関しては、例えば特許文献1に示されるような、処理装置がある。この処理装置では、円盤状のプラズマを発生させて試料に照射させているため、プラズマ密度を均一化することが課題となっている。この特許文献1においては、導波管の形状により均一化の改善が図られているが、発生した円盤状プラズマの中心部についてさらに制御するのは困難である。
一方、このような試料への全面照射ではなく、長尺のプラズマを発生させて試料をスキャン処理するプラズマ発生装置も提案されている。このようなマイクロ波を用いた長尺のラインプラズマの発生方法に関する技術として、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に開示されるものがある。これらの特許文献に開示された技術によれば、導波管のマイクロ波の伝播方向に長さを持つ長孔を設けて、この長孔から放射されるマイクロ波により希ガスをプラズマ化したり、或いは長孔内に放電管の一部を挿入して導波管の内部の電界を直接的に希ガスに作用させてプラズマ化している。
特許文献4においては、ラインプラズマの密度を均一する手段としてプラズマ発生部からの距離を単純に離す方法や、プラズマを少なくとも部分的に遮る方法を採用している。特に、プラズマを少なくとも部分的に遮り均一化する方法として、プラズマ生成手段のプラズマ放出口近傍に、プラズマの密度を調節するプラズマ密度調節手段を設けること開示している。プラズマ密度調節手段は、プラズマ放出口の下側であってプラズマ放出口両側に配置された水平複数の導体または誘電体製のプレート要素からなるプレート集合体を有している。各プレート要素は独立にプラズマ放出口を横切る方向にスライド運動可能に支持され、プラズマを少なくとも部分的に遮る第1の位置と、プレート要素が該プラズマに接触しない第2の位置との間においてその位置を手動で設定できるようになっている。
また、グロー放電を更に強めてストリングを発生させ、これによりプラズマ化する技術が特許文献5に開示されている。この文献によれば、ストリングの発生位置が不均一なため、希ガスの導入口形状及び処理側出口形状または壁面傾斜の形状によってガス流の乱流成分を発生させてラジカルやイオンなどの活性種の密度を均一化させている。
特開平5−315294号公報 特開2006−269151号公報 特許4109301号公報 WO−2008/018159 A1号公報 特許3440941号公報
しかし、このような従来のプラズマ発生装置では、プラズマ密度の均一性を改善するには不足している。マイクロ波プラズマ発生装置において発生した荷電粒子のプラス(イオン)とマイナス(電子)は、プラズマ内部に対して電界・磁界による影響を与えることが難しく、かつガス流の乱流による混ぜ合わせによる効果も低い。また、特許文献4のように、プラズマ放出口から放出されたプラズマを部分的に遮るだけでは、均一化には限度がある。長尺のプラズマの密度は、導波管の持つ長孔の各位置におけるマイクロ波発生源からの距離および、導波管内の電界の分布の影響を受けるため、特に50cm以上の長尺のプラズマでは、プラズマ密度の均一性を上げることが重要な課題となる。
本発明は、ライン状に発生したプラズマのプラズマ密度の均一性を改善し、高均一なプラズマ処理が出来るプラズマ発生装置を提供することを目的とする。
本発明によるプラズマ発生装置は、ライン状に発生させたプラズマが被処理体へ至る間のプラズマ拡散領域に、ライン状プラズマの長さ方向の異なる位置において幅が異なる開口を有する第1の調整機構と、ライン状プラズマの長さ方向に渡り均一な幅の開口を有する第2の調整機構とを順に配置している。
第1の調整機構は長さ方向のプラズマ濃度を調整する。具体的には濃度において、ピークを示す位置のプラズマの一部を遮蔽・消滅させて、長さ方向のプラズマ濃度を均一化する。また、第2の調整機構は、ライン状プラズマの長さ方向の各位置で異なるプラズマ濃度の幅方向分布を調整する。このように、2次元的にライン状プラズマ濃度を調整し、全面において均一なプラズマ処理効果を得ることが出来る。
一般に、プラズマ密度は、生成される荷電粒子の単位体積あたりの個数と、生成された荷電粒子のプラス(イオン)とマイナス(電子)が再結合して消滅する単位体積あたりの個数の差で決定される。ライン状のプラズマにおいては、殆どの荷電粒子の生成はライン状プラズマの放電管の内部で生じ、放射状に拡散する。本発明では、プラズマの拡散領域において、プラズマの拡散および消滅を制御することが、プラズマ密度分布に大きな影響があることを利用している。
このようなプラズマ密度の均一性改善法は、ライン状プラズマで初めて非常に有効であり、平行平板プラズマのような円盤状のプラズマでは効果が低く、壁の形状を変えても円盤状プラズマの中心部への影響は小さい。本発明は、ライン状プラズマに特有のプラズマ密度分布の有効な調整方法である。すなわち、ライン状プラズマは、長さ方向に渡って均一化を図る拡散領域のプラズマが存在する部分にプラズマの拡散を遮断するスリットや壁での荷電粒子の再結合を促進させて、プラズマの消滅量を調整することで、高均一なライン状プラズマを得る。
以下、添付図面を参照して実施例について説明する。図1は、本実施例によるマイクロ波ラインプラズマ発生装置の概略構成を示す図である。偏平な方形導波管1の両側の開口にはテーパ導波管7、8が接続されており、第1および第2のマイクロ波発生源2、3からのマイクロ波が導波管4、5及びテーパ導波管7、8を介しては供給される。導波管4、5は、直状導波管、導波管ベンド等を組み合わせて構成される。テーパ導波管7、8は、導波管4、5の幅と厚みから導波管1の幅と厚みに連続的に変えるものであり、電界強度分布を乱れを抑止するものである。尚、テーマ導波管7、8の代わりにステップ状の導波管を使用しても良い。
導波管1には、導波管1内のマイクロ波の伝播方向にのびるプラズマ生成手段16が備えられる。プラズマ生成手段16で生成したプラズマが拡散する拡散領域にはプラズマ密度の均一性を調整する調整機構17が設けられている。被処理体を設置する処理室18は、調整機構17を介してプラズマ生成手段16に接続している。尚、図において、マイクロ波の伝播方向をy軸、導波管1の幅方向をx軸、厚み方向をz軸としてある。
図2は、マイクロ波ラインプラズマ発生装置の一部断面図である。第1および第2のマイクロ波発生源2、3、導波管4、5及びテーパ導波管7、8を取り外し、テーパ導波管7の接続されていた側から、導波管1内を覗いた状態である。導波管1は、その中心軸に垂直な断面において幅aが厚みbより大きくなるように形成されている。導波管の幅aは、真空中におけるマイクロ波の波長λ、導波管の内部におけるマイクロ波の波長λg、および導波管の幅aの間に成立する関係式、数式1から決定される。
波長λgは生成すべき長尺状のプラズマの長さよりも長く設定するのが望ましく、これにより幅aが選定される。εr、μrは夫々比誘電率、比透磁率である。厚みbについては特に制限が無い。厚みが小さいほど強い磁界を発生させることができるので、本実施例では導波管4、5よりも狭いものとしている。
また、導波管1のH面(この実施例では、下面が対応する)の中央位置には、マイクロ波の伝播方向にのびる縦長の開口部1aが形成され、この開口部1aに放電管25が装着される。放電管25は、石英ガラスやセラミック等の誘電体から形成され、長さ方向の断面逆U字状の底壁25aを有しており、両側を壁25bで堰き止められた、長尺の雨とい(Rain gutter)を引っくり返したような形状をしている。放電管25は、側壁の底壁25aが導波管1の内部空間に侵入し、放電管25の内部空間が導波管1の内部に侵入したものとなっている。また、当該底壁25aに対向する縦長の長方形状開口は下向きに配置される。この実施例では、放電管25の内部空間が導波管1の内部空間に侵入する構成となっているが、底壁25aが導波管1の内部空間に近接するように放電管25を設置してもよい。放電管25は、導波管1のH面側からスリット15により固定されている。スリット15には図4Aに示すような開口が設けられている。Glは、プラズマ生成用ガス導入路であり、プラズマ生成手段16の両側に複数設置されたガス供給パイプ14(図1)を介してプラズマ生成ガスが供給される。導波管1内に生成される電磁界が放電管25内のプラズマ生成用ガスに作用して、プラズマ化する。
導波管1には、第1、第2のマイクロ波発生源2、3で発生したマイクロ波が両側から供給されているため、導波管1内では、2つのマイクロ波の重畳波が生成されることになる。図3は、スリット15下面の開口出口におけるプラズマの長さ方向(y軸、放電管25の長さ方向)に沿ったプラズマ密度を示すグラフであり、破線(A)(B)は夫々、第1、第2のマイクロ波発生源2、3によるマイクロ波により発生されるプラズマ密度を模式的に示したものである。第1、第2のマイクロ波発生源2、3からのマイクロ波は、進行に進む従ってプラズマ生成によりエネルギーが消費されるため、各発生源2、3のマイクロ波により個別に発生するプラズマの密度は、進行方向の先に進むに従って低くなることを示している。従って、両発生源2、3からのマイクロ波が重畳し、図中実線(C)で示す密度分布を持つプラズマが生成される。この実施例においては、ライン状プラズマの両端のプラズマ密度がライン状プラズマの中心部より高いものであるとして説明する。各発生源2、3のマイクロ波の重畳の仕方によっては、ライン状プラズマの中央付近に高いピークを持つプラズマ密度とすることも可能である。ただし、各発生源2、3のマイクロ波の重畳の仕方のみで、プラズマ密度を長さ方向に渡って均一化するのは困難である。
図1に戻り、本実施例では、ライン状に発生させたプラズマの拡散領域にプラズマ密度の均一性を調整する容器17を付加している。容器17はライン状プラズマの長さ方向に設けられており、長さ方向のプラズマ濃度を調整する第1の調整機構21、幅方向のプラズマ濃度を調整する第2の調整機構22、微調整のための第3の調整機構23を有している。
調整機構21は、ライン状プラズマの長さ方向の異なる位置において幅が異なる開口を有している。この開口は、プラズマのライン状方向に連続的或いは離散的なものであり、開口の幅方向の広がりは、プラズマ密度が相対的に高い位置では狭く、プラズマ密度が相対的に低い位置では広く設定されている。開口の幅は、図中y軸方向叉は、及びz軸方向にも変化させる。
図4にy軸方向の各位置において開口の幅(x軸方向)を変化させた調整機構21の例を示す。尚、図4Aに示す開口は、スリット15の開口に相当しており、長さWy(1)、幅Wx(1)である。本実施例においては、Wy(1)及びWx(1)は、放電管25の下向きの長方形状の開口よりも、上下左右に放電管25の素材の厚さ分やや大きく重なり合っている。尚、図中、開口の中心を原点Qとし、図面の左右方向をy軸、上下方向をx軸、紙面の厚さ方向をz軸としており、x、y、z軸の関係は図1と同じである。
図4Bの開口21aは、原点Qを中心に上側を凸曲線、下側を凹曲線として、上下の曲線がy軸上で交わるような輪郭の開口の例である。図4Cの開口21bは直線状の輪郭をもつ開口であり、図4Dに示す開口21cは図4Bの開口21aの曲線の関係を逆にした開口である。いずれも長さはWy(2)であり、最大幅(y=0の位置)はWx(2)である。本実施例においては、Wy(2)とWy(1)は等しく、Wx(2)とWx(1)と等しいものとした。ここにおいて、開口のz方向の位置が、スリット15よりも離れれば離れる程、プラズマ密度の拡散が進むので、必ずしも等しいものでなくても良い。また、x軸、y軸に対して対称であり、原点Qから離れるy軸上の位置で連続的に開口の幅が変化し、y軸方向の両端においてy軸と交わることにより幅(x軸方向)が狭くなるため、これを通過したプラズマは、拡散が両端で抑制されて、両端の高いプラズマ密度(図3)を減少させることが出来る。
開口21a、21b、21cを比較すると、原点Qの位置から他と比べて急激に幅(x軸方向)が狭くなる開口21cの方が、両端部のプラズマ密度の減少効果が高くなる。また、図4Fに示すように、長さを中心に向かって締めてWy(2)よりも短いWy(2’)とした開口21eにおいても同様に両端のプラズマ密度は減少できる。このときのWy(2’)の範囲は、図3におけるプラズマ密度の両側のピーク値を示す位置よりも外側の位置で挟まれる範囲であった。プラズマはz軸方向のみに直進するのではなく、放射状に拡散するのが原因と考えられるため、図4Fの開口Wy(2’)よりも外側の範囲を遮蔽しても、図4Fの開口よりも外側の範囲まで密度の均一なプラズマを伸ばすことができる。本実施例においては、開口21eの場合は、Wy(2’)よりも外側のWy(2)までの範囲は、最も狭い開口の幅、すなわち0(ゼロ)と定義される。また、図4Gの開口21fに示すように、先に示したスリット形状ではなく、相似形状の方形窓を離散的に多数並べ、原点Qからy軸上で離れるほどでその開口の面積を縮小するようにしても、同様な効果を有する。また、開口21bと2fとを組合して、Wy(2’)の範囲よりも外側の位置の幅(x軸方向)を順次縮小させて図4Hに示す開口21hのようにすると、端のプラズマ密度の高いプラズマ密度の部分部を選択的に減少させることが出来る。また、ライン状プラズマの分布によっては、中心部分のプラズマ密度が大きい場合も生じる可能性があり、この場合は、図4Eに示す開口21dのように、中心(y=0)を最も狭い値とすることでプラズマ密度の均一性を改善できる。
プラズマ拡散領域を容器として考えた場合、この容器の単位長さあたりに換算した、縦横比(アスペクト比)をプラズマ密度の相対的に高いところでは高く、相対的に低いところは低くすることで、容器壁でのプラズマの再結合消滅をプラズマ密度が均一に成るように調整しても良い。ここにおいて、縦横比(アスペクト比)とは、z軸方向に見た際のx軸方向の広がりを言う。この場合の、調整機構21は、プラズマ拡散していく過程での容器壁の形状により、プラズマ密度分布の調整をするものである。
図4に示した開口21a〜21gは平面的なものを想定しており、開口の幅を図中xy面で変化させてプラズマを遮蔽していたが、容器の壁としてみた場合は更に、図中z軸方向にも変化させることが出来る。すなわち、z軸方向の位置により幅(x軸方向)を変化させることで、壁の表面積を変えてプラズマを消滅させるのである。例えば、図5Aに示す壁面では、中央(y=0)のz軸上hの位置から紙面下側に向けて開口の幅Wx(3)から順次、yz面に対称にWx(3''')まで広げられており、かつこの幅の広がりのz軸上の開始点は原点Qからy軸方向に離れるに従って紙面下側に向かってずれている。このような壁を持つ容器では、両端の部分ではz軸方向に幅の狭い状態を長く維持するため両端でのプラズマ密度の減少が大きい。尚図5Bは、中央(y=0)地点の断面図である。同様に、図5Cは、中央(y=0)のz軸上hの位置から紙面下側に向けて開口の幅がyz面に対称にステップ状にWx(3''')に広げられ、かつこの幅の広がりのz軸上の開始点は原点Qからy軸方向に離れるに従って紙面下側に向かってずれている容器壁の例を示している。中央(y=0)のz軸上hの位置より上の位置の幅Wx(3”)は、Wx(3)よりも狭い。図5Dは、中央(y=0)地点の断面図である。本実施例においては、Wy(3)とWy(1)は等しく、Wx(3)とWx(1)と等しいものとした。図5A、5Bに示す壁面は、スリット15の開口に連続して設けられているからである。
調整機構21を利用した際のプラズマ密度分布の測定結果を図6に示す。測定位置は、プラズマ密度分布のプラズマ処理を行う被処理体(試料、サンプル)の近傍(被処理体の上部5mm)の位置で、ラングミュアプロープを用いて、ライン状プラズマの長手方向(y軸上(x=0))の分布を測定した。ガスはアルゴンを用い、圧力は30mTorrで測定した。図中(a)は調整機構21を用いなかったときのプラズマ密度の分布を示す。(b)は図4の開口21gを用いたときの結果。(c)は開口21bを用いた結果。(d)は開口21bを用いた結果を示す。従来法で課題となっていた両端部分のプラズマ密度の盛り上がりを減らし、開口21bを使用した状態で高均一なプラズマ密度分布を得た。
ライン状のプラズマをプラズマ処理に用いる場合、平板の被処理体かフイルム状の被処理体がライン状プラズマを通過する方式が取られる。このとき、長さ方向(y軸方向)の位置が異なるときに、そのX方向の分布が異なると、プラズマ処理のサンプル内での均一性が保てない。方形導波管1ではTE10モードのマイクロ波により、y軸上(x=0)に高いプラズマ密度が生じる。調整機構21により、ライン状プラズマの長さ方向で均一化を図った結果、例えば中央(y=0)においてx軸方向にプラズマ密度を観察した場合と、ライン状プラズマの両端においてx軸方向にプラズマ密度を観察した場合に、X方向分布が異なることが観測される。図7Bにおいて、破線は調整機構22のプラズマ進入位置における中央(y=0)のプラズマ密度を示し、実線は両端でのプラズマ密度を示す。調整機構21では、ピーク位置となるy軸上(x=0)のプラズマ密度は、中央(y=0)と両端部とでは揃えることができたが、x軸方向におけるプラズマ密度分布を調整しきれていない。これをそろえるために調整機構21の下流であって、プラズマが通過する位置に調整機構22を設ける。調整機構22は一定の幅があるスリットか、又は、一定の縦横比(アスペクト比)の容器である。
図7Aに調整機構22を示す。図示の通り、y軸方向に一定の幅の開口を有しており、またz軸方向の幅変化が無いものとなっている。本実施例では、x軸方向の幅Wx(4)はWx(1)よりも狭い。y軸方向の長さWy(4)は、Wy(1)と同じである(Wy(2’)よりは長い)。しかしながら、x軸方向の幅Wx(4)は調整機構22のプラズマ進入位置における密度分布状況により決めるものであり、必ずしもWx(1)よりも狭くなくても良い。調整機構22を用いることで、図7Cで示すように、プラズマ密度のX方向分布に生じた差異を中央(y=0)と両端部で夫々波線、実線で示すようにそろえることが出来る。これにより、完全に均一なプラズマ処理効果を得ることができる。
さらに、図8は、調整機構23を示す図である。調整機構23は、電極又はコイルを壁面に設置された容器であって、調整機構21及び22を通過したプラズマを更に通過させて、プラズマ密度分布を微調整するものである。この調整機構23により、さらに高均一なプラズマ密度を得ることが出来る。容器の内側の壁には小電極23aを多数設置し、これらに独立した電圧を印加する。これによりプラズマ密度を増減させることが出来る。プラズマに電圧をかけると一般的には表皮効果が働きプラズマ内部までは電圧の効果は伝達できない。しかし、ライン状プラズマの場合は、ラインの幅は薄いので、壁に設けた小電極でプラズマ密度に変化を与えられる。この微小電極に印加する電圧は、直流でも交流でも良い。電極の表面は、石英やアルミナなどの誘電体で保護されていることが、電極汚染を防ぐ点からすると望ましい。また、小電極23aの代わりに小コイルを設置しても良い。
以上のような調整機構17は、例えば、特許文献2、3、4に開示されるようなライン状のプラズマを発生装置において、このライン状のプラズマを発生させる生成手段と被処理体を収容するプラズマ処理室との間に設置することで高均一なプラズマ密度分布を得ることが出来る。
上記実施例において、図4、5、7の各開口の原点Qのx軸、y軸上の位置は一致しており、z軸方向の位置のみ相違する。各開口はx軸、y軸に対して対象となる輪郭を有している。
尚、本実施例においては、希ガスのプラズマについて説明したが、反応ガスをライン状プラズマ化する際にも同様である。
また、上記実施例においては、調整機構21及び22を別体として設けたが、例えば図5の開口から、図7に示す開口へ連続的に変化する一体とした開口を有するものとすることもできる。
本実施例のプラズマ発生装置の全体図である。 プラズマ発生装置の一部断面図である。 放電管内のプラズマ密度を示す図である。 調整機構21を示す図である。 調整機構21の他の形態を示す図である。 被処理体の近傍でのプラズマ密度を示す図である。 調整機構22を示す図である。 調整機構23を示す図である。
符号の説明
1:導波管
2、3:マイクロ波発生源
7、8:テーパ導波管
14:ガス供給パイプ
16:プラズマ生成手段
17:調整機構
18:処理室
21:調整機構
22:調整機構
23:調整機構
25:放電管

Claims (4)

  1. ライン状に発生させたプラズマが被処理体へ至る間のプラズマ拡散領域に、ライン状プラズマの長さ方向の異なる位置において幅が異なる開口を有する第1の調整機構と、ライン状プラズマの長さ方向に渡り均一な幅の開口を有する第2の調整機構とを順に配置したことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 請求項1のプラズマ発生装置において、第1の調整機構は、ライン状プラズマのプラズマ密度が相対的に高い前記位置においては開口の幅が狭く、プラズマ密度が相対的に低い前記位置においては開口の幅が広くされていることを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 請求項1のプラズマ発生装置において、第1の調整機構は被処理体へ至る方向の位置においてさらに開口の幅が異なっており、ライン状プラズマのプラズマ密度が相対的に高い前記位置においては開口の幅が狭く、プラズマ密度が相対的に低い前記位置においては開口の幅が広くされていることを特徴とするプラズマ発生装置。
  4. 請求項2,3のプラズマ発生装置において、前記第2の調整機構に続くプラズマ拡散領域に、前記プラズマを取り囲む壁面に電極又はコイルが設置された第3の調整機構を設けることを特徴とする特徴とするプラズマ発生装置。
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