JPWO2008013235A1 - 魚類の体表寄生虫駆除方法 - Google Patents

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Abstract

魚類に50〜250mg/kg体重/日のビチオノールを経口投与することによって副作用を発現することなく魚類の体表寄生虫を駆除する。ビチオノールを1〜3日間、連続あるいは隔日に経口投与する。本方法は、ハダムシが寄生するカンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒレナガカンパチ、スギ、マアジ、シマアジ、スズキ、マダイ、キイロハギ、キジハタ、クエ、ヒラメ、マツカワ、トラフグ、イシダイ、イシガキダイ、マサバ、カワハギ、ターボット、ティラピアなど、スズキ目、カレイ目、フグ目の魚類に適している。魚類の体表寄生虫を駆除するに際しては、必要量のビチオノールを添加した養魚用飼料を用いることができる。

Description

本発明は、魚類(特に、養殖魚)の寄生虫の駆除方法及び寄生虫駆除用養魚用飼料に関する。詳細には、ネオベネデニア、ベネデニア等の体表寄生虫を薬剤の経口投与により駆除する方法及びかかる寄生虫駆除用の養魚用飼料に関する。
海面養殖において寄生虫症は安定した生産の妨げとなるために、非常に大きな問題となっている。寄生虫症の中でもとりわけハダムシ感染症は、日本のどのブリ類養殖場においても発生し、ブリ類養殖における最も大きな問題のひとつとされる感染症である。一般にハダムシと呼ばれている寄生虫は、ネオベネデニア(扁形動物門単生綱単後吸盤類カプサラ科ネオベネデニア・ジレル(Neobenedenia girellae))やベネデニア(扁形動物門単生綱単後吸盤類カプサラ科ベネデニア・セリオレ(Benedenia seriolae))等であり、カンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒレナガカンパチ等のブリ類以外にも、シマアジ、スズキ、マダイ、キイロハギ、キジハタ、クエ、ヒラメ、トラフグ等多くの魚種に寄生することが知られている。現場での診断法としては、腹部の表皮発赤やひれのスレ、眼球の白濁などの症状を伴うへい死のほかに、多量の寄生を受けた魚では、粘液の大量分泌により体表が白濁して見えることなどがあげられる。また、生簀網に体をこすりつけるような異常遊泳が頻繁に見られる場合もある。生簀網などに体をこすりつけることから症状が悪化し、寄生部位から病原菌の感染機会が増えるため、被害が拡大することもある。本虫の寄生が確認された場合は、水温に注意しながら1〜3分間程度の淡水浴もしくは過酸化水素水浴を行うことによって駆虫できる。しかし、魚の移し変え等処理に要する労力及び魚に与えるストレスが大きいため、経口投与できる薬剤による治療が強く望まれている。
ハダムシに経口投与で用いることができる薬剤としては、一般名プラジクアンテル(イソキノリン・ピラジン誘導体)がスズキ目魚類の体表に寄生するはだむしの駆除用にバイエルメディカル株式会社と協和醗酵工業株式会社から販売されている。これらは養殖魚用の餌料に混合して投与して用いられる。
ビチオノール(Bithionol、bis(2-hydroxy-3,5-dichlorophenyl)sulfide)は、シルナックペースト、動物用ビチンという商品名で大日本製薬株式会社、田辺製薬株式会社からそれぞれ、牛、馬の抗寄生虫薬(条虫等)として販売されている。
非特許文献1には、ビチオノールを300mg/kg魚体重/日の条件でハマチに3〜5日間連続経口投与した結果、ベネデニア寄生数が対照の10〜15%に減ったことを報告している。本文献は1965年の報告であるが、その後、ビチオノールの魚類における抗寄生虫効果について検討された報告はなく、実用化されるにはいたっていない。実用性のある抗寄生虫症薬としては、寄生虫を完全に駆除できるものでなければならない。寄生虫を半分駆虫しても半分残っていると、投薬をやめたらまた増殖することになる。非特許文献1ではビチオノールの抗寄生虫効果を確認しているが完全な駆虫はできていない。完全に寄生虫を駆除できるかどうか、その場合の副作用はどうであるか、完全に駆虫し、かつ副作用を最小限に抑える用法用量について、非特許文献1には記載も示唆もなされていない。換言すれば、非特許文献1は魚類の外部寄生吸虫(ベネデニア)を完全に駆除するにはなお多くの問題が残されていることを示しているものの、その解決方法を教示していない。
高田継男・笠原正五郎(1965):「ハマチの外部寄生吸虫の駆除に関する研究」.水産増殖、13、23-27.
本発明は、魚類(特に、養殖魚)における体表寄生虫の経口投与薬剤による駆除方法を提供することを課題とする。
発明者らは、カンパチ、ハマチ等のブリ類の養殖において重要な問題となっているハダムシに有効な経口投与薬剤を求めて、既存の動物用各種抗寄生虫薬や天然物由来物質等を探索した。その結果、動物用抗寄生虫薬として販売されているビチオノールに効果が認められることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、(1)〜(6)の魚類の体表寄生虫駆除方法である。
(1)魚類に50〜250mg/kg体重/日のビチオノールを経口投与することを特徴とする魚類の体表寄生虫駆除方法。
(2)ビチオノールを1〜3日間経口投与することを特徴とする(1)の体表寄生虫駆除方法。
(3)ビチオノールを隔日に経口投与することを特徴とする(1)の体表寄生虫駆除方法。
(4)魚類がカレイ目の魚類又はスズキ目の魚類である(1)ないし(3)いずれかの体表寄生虫駆除方法。
(5)魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒレナガカンパチ、スギ、マアジ、シマアジ、スズキ、マダイ、キイロハギ、キジハタ、クエ、ヒラメ、マツカワ、トラフグ、イシダイ、イシガキダイ、マサバ、カワハギ、ターボット、ティラピアのいずれかである(1)ないし(3)いずれかの体表寄生虫駆除方法。
(6)魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒラメのいずれかである(1)ないし(3)いずれかの体表寄生虫駆除方法。
また、本発明は、(7)〜(11)の体表寄生虫駆除用養魚用飼料である。
(7)魚類が50〜250mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、ビチオノールを添加したことを特徴とする体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
(8)スズキ目魚類が60〜250mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、スズキ目魚類用飼料にビチオノールを添加したことを特徴とする(7)の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
(9)魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサのいずれかである(8)の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
(10)カレイ目魚類が50〜200mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、カレイ目魚類用飼料にビチオノールを添加したことを特徴とする(7)の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
(11)魚類がヒラメである(10)の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
本発明の方法により、魚類において、ビチオノールの摂食不良等の副作用を発現することなく、抗寄生虫作用を発揮させることができる。また、必要量のビチオノールを添加した飼料は、通常と同様に決まった量の餌を給餌するだけで寄生虫を駆除することができる。
図1は、実施例1における、ヒラメに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。 図2は、実施例2における、ヒラメに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。 図3は、実施例2における、ヒラメに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果をネオベネデニアの全長を指標として示した図である。 図4は、実施例3における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。 図5は、実施例3における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果をネオベネデニアの全長を指標として示した図である。 図6は、実施例4における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。(給餌1〜3日の給餌量は魚体重の2%、4日は魚体重の4%で全て薬剤無添加の飼料を給餌した)。 図7は、実施例5における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。 図8は、実施例6における、カンパチに寄生したネオベネデニアの体長の大きさと駆虫効果発現に必要な投与量との関係を示した図である。 図9は、実施例7における、カンパチに寄生したネオベネデニアの体長の大きさと駆虫効果発現に必要な投与量との関係を示した図である。 図10は、実施例8における、カンパチ(大型魚)に寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果を示した図である。 図11は、実施例9における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与後の寄生数の経時変化を示した図である。 図12は、実施例9における、カンパチに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与後の虫体の変化を示した写真である。 図13は、実施例11における、ブリに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。 図14は、実施例12における、ブリに寄生したネオベネデニアに対するビチオノール経口投与の駆虫効果と摂餌に及ぼす影響を示した図である。
本発明で用いるビチオノール(Bithionol)とは、bis(2-hydroxy -3,5-dichlorophenyl)sulfideで表される化合物である。ビチオノールを含有する薬剤としては、シルナックペースト、動物用ビチンという商品名で大日本製薬株式会社、田辺製薬株式会社からそれぞれ、牛、馬の抗寄生虫薬(条虫等)として販売されている。
本発明のビチオノールの抗寄生虫効果は魚類の体表に寄生する寄生虫、一般にハダムシとよばれるネオベネデニア、ベネデニア等、単生虫ギロダクチルス(サケ科魚類、ヒラメ、コイ、トラフグ、キンギョ、グッピーなどに主に寄生する)に有効である。特に一般にハダムシとよばれるネオベネデニア、ベネデニア等に有効である。
本発明の対象となる魚類はこれらハダムシなどが体表に寄生するカレイ目、スズキ目の魚類であり、ブリ類、ヒラメ類、フグ類、タイ類の魚である。具体的には、カンパチ、ブリ(ハマチ)、スズキ、キイロハギ、ヒラマサ、ヒレナガカンパチ、スギ、マアジ、シマアジ、マダイ、キジハタ、クエ、トラフグ、ヒラメ、マツカワ、イシダイ、イシガキダイ、マサバ、カワハギ、ターボット、ティラピアなどが例示される。
ビチオノールは飼料に添加して投与するが、用量が多くなると摂食障害を起こし、斃死するものもでてくる。したがって、効果があり、副作用のでない用法用量を守って使用することが重要である。実施例において示したようにビチオノールはヒラメにおいてもカンパチにおいても、300mg/kg/日を超えると明らかに摂食障害を起こす。特にブリにおいては200mg/kg/日でも摂食障害や斃死が認められる。実施例より、カンパチでは斃死が認められる単回経口投与量はが300〜400mg/kg/日の範囲にあり、ブリでは100〜200mg/kg/日の範囲にあると考えられる。また、50mg/kg/日以下では効果が認められない。したがって、ビチオノールを寄生虫駆除のために用いる場合は、いずれの魚においても50〜250mg/kg/日の用量範囲内で投与する。用法としては、高めの用量(例えば、140〜250mg/kg/日)を1日だけ投与するか、やや低めの用量(例えば、50〜140mg/kg/日)を2日又は3日間投与するのが好ましい。特にブリのような副作用のでやすい魚種においては、50〜150mg/kg/日の低用量を隔日で投与するのが好ましい。ビチオノールの副作用である摂食障害や斃死は投与後すぐに認められるので、副作用の出やすい魚種であるかどうかは少数の魚に高用量、低用量を1−3日投与してみることで判断することができる。
具体的には、ヒラメ等カレイ目の魚種のハダムシ駆除の場合、50〜100mg/kg/日を3日投与、あるいは、100〜200mg/kg/日を1日投与するのが適当である。また、スズキ目のカンパチ等のハダムシ駆除の場合、100〜200mg/kg/日を1〜3日投与、あるいは、140〜250mg/kg/日を1日投与するのが適当である。同じくスズキ目でも副作用の出やすいブリ等では、50〜150mg/kg/日を隔日で投与するのが適当である。
また、実施例5〜8によって示されるようにビチオノールの効果は魚体サイズが大きいほど、少ない投与量で駆虫効果が得られる。例えば、カンパチの場合、ほぼ完全に寄生虫を抑制する用量が43gサイズでは166mg/kg/日、116gサイズでは136mg/kg/日、220gサイズでは123mg/kg/日というように減少しており、480gサイズでも144mg/kg/日で完全に抑制することが確認されている。200mg/kg/日を1日投与では副作用は認められていないので、同量を投与しても大きな問題はないが、大き目の魚体サイズの魚に投与するときには少なめの用量を用いてもよい。
実施例6、7において確認されているように、寄生虫のサイズが小さくなるほど、低用量で効果がある。したがって、ビチオノールの投与は寄生虫感染を確認した場合速やかに投薬することが望ましい。
魚類の場合、経口投与の薬剤は飼料に添加して用いるのが通常である。ビチオノールを飼料に添加する場合、それぞれの魚種用に栄養が考慮された飼料を用いるのが好ましい。カレイ目あるいはスズキ目魚類用飼料とはカレイ目あるいはスズキ目の魚類が必要とする栄養成分や物性が考慮された飼料である。通常、魚粉、糟糠類、でんぷん、ミネラル、ビタミン、魚油などを混合してペレット状にしたもの、もしくは、イワシなどの冷凍魚と魚粉にビタミンなどを添加した粉末飼料(マッシュ)とを混合してペレット状にしたものなどが使用されている。魚の種類、サイズによって、1日の摂餌量はほぼ決まっているので、上記の用法用量となるよう換算した量のビチオノールを飼料に添加する。ビチオノールは1日量を1回で投与しても、数回に分けて投与してもかまわない。ビチオノールにより摂餌の低下がみられる傾向がある場合は、1日に何回かにわけて投与するよりも、1回で投与することにより摂餌への影響を少なくすることができる。例えば、1日に1回給餌する魚の場合、例えば、総給餌量の80%程度の量の飼料に1日用量のビチオノールを添加し、最初にその飼料を給仕して確実に必要量のビチオノールを摂取させる。また、1日に複数回給餌する魚の場合、そのうちの1回目の飼料に1日用量のビチオノールを添加して給餌する。ビチオノールは融点188℃の安定な物質であるので、加熱工程を有する飼料の製造工程においても添加することができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
以下の実施例で使用したハダムシ(ネオベネデニア、Neobenedenia girellae)はホシガレイを宿主として飼育維持しているもので、成虫から産卵された卵を回収し培養し、得られた孵化幼生を試験に用いた。
<ヒラメのネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−1>
試験方法:平均魚体重約78gのヒラメ60尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の1.5%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1.2万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各10尾を100リットル水槽6基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の1.5%とした。感染させてから8〜10日に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の1%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日目から66mg、128mg、197mg、312mg/kg魚体重/日で3日間ビチオノールを経口投与するビチオノール投与区4区、寄生虫暴露後8日目から155mg/kg魚体重/日で3日間プラジクアンテル(市販されているブリ類用抗ハダムシ剤)を投与する陽性対照区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図1に示した。図1において、※は、給餌1日後に5尾斃死したことを意味する。プラジクアンテルを投与した陽性対照区は対照区と比べ明らかに寄生数が少なかった(P<0.01)。しかしながら、食欲低下が認められ、さらには本寄生虫を完全には駆虫できなかった。一方、全てのビチオノール投与区では本寄生虫を完全に駆虫でき、本剤の有効性が示された(陽性対照区の寄生数と比べ全てP<0.01で有意差あり)。特に、66mg/kg投与区においては食欲の低下も認められなかった。312mg/kg投与区においては、投与後5尾の死亡が発生し、副作用が認められた。128mg/kg、197mg/kg区は投与2日目以降、明らかな食欲低下が認められたが、完全な駆虫効果が認められたことから、これらの濃度においては単回投与で有効であると考えられた。
<ヒラメのネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−2>
試験方法:平均魚体重約29gのヒラメ50尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の1.5%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各10尾を100リットル水槽5基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を1.5%とした。感染させてから8〜10日に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は1%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数え、さらに各区に寄生していたネオベネデニアの全長(n=30)を測定した。
試験区:寄生虫暴露後8日目から6mg、18mg、52mg、66mg/kg魚体重/日で3日間ビチオノールを経口投与するビチオノール投与区4区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計5区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数、寄生虫長を比較することで行った。
結果を図2に示した。ビチオノール52mg/kg、66mg/kg投与区で食欲低下を招くことなく、明らかな駆虫効果が認められた。52mg/kg投与区の寄生数は対照区と比べ、p<0.05で有意差が認められ、66mg/kg投与区はp<0.01で有意差が認められた。特に66mg/kg投与区は明らかに寄生数が少なく、実施例1の結果が再現された。また、寄生虫長は、対照区が2.59±0.55mm(平均値±標準偏差)、6mg/kg区が2.68±0.44mm、18mg/kg区が2.41±0.54mm、52mg/kg区が2.30±0.42mm、66mg/kg区が2.12±0.27mmであった(図3)。対照区の寄生虫長と比べ、52mg/kg区(p<0.05)と66mg/kg区(p<0.01)に有意差が認められた。なお、図3において、*は対照区(0mg)と比べp<0.05で有意差あり、**は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、をそれぞれ意味する。
<カンパチネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−1>
試験方法:平均魚体重約24gのカンパチ50尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の4%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各10尾を100リットル水槽5基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。感染させてから8〜10日に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数え、さらに各区に寄生していたネオベネデニア全長(n=30)を測定した。
試験区:寄生虫暴露後8日目から63mg、127mg、193mg、332mg/kg魚体重/日で3日間ビチオノールを経口投与するビチオノール投与区4区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計5区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数、寄生虫長を比較することで行った。
結果を図4に示した。図4において、※は、給餌1日後に1尾斃死したことを意味する。63mg/kg、127mg/kgビチオノール投与区は対照区と比べ寄生数が少ない結果となった(P<0.05)。さらに寄生虫長は、対照区が3.85±0.22mm、63mg/kg区が3.73±0.28mm、127mg/kg区が3.59±0.23mmであり、127mg/kg投与区で対照区と比べ有意に成長が阻害されていた(図5)。
しかしながら、これらの用量では本寄生虫を完全には駆虫できず、ブリ類の本剤至適投与量はヒラメより多く必要とすることが判明した。一方、193mg/kg投与区は本寄生虫をほぼ完全に駆虫した。332mg/kg投与区は本寄生虫を完全に駆虫したが、給餌一日後に斃死が発生し、さらに給餌2日目に極端な食欲低下が観察され、副作用が認められた。193mg/kg投与区は投与3日目に明らかな食欲低下が認められたが、完全な駆虫効果が認められたことから、この濃度においては単回もしくは2回投与が有効であることが考えられた。332mg/kg投与区は明らかな副作用が認められるものの、投与2日目から食欲低下したにも関わらず、完全な駆虫効果が認められたことから、このように高い投与量時は単回投与が有効であることが考えられた。なお、図5において、*は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、を意味する。
<カンパチのネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−2>
試験方法:平均魚体重約26gのカンパチ60尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の4%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1.2万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各10尾を100リットル水槽6基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。感染させてから8〜10日に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%とした。感染させて11日目の給餌は全て薬剤無添加の飼料とし、その給餌率を4%とした。感染させて12日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日目から137mg/kg魚体重/日で3日間ビチオノールを経口投与する投与区、寄生虫暴露後8日目に198mg/kg魚体重/日で1日間ビチオノールを経口投与する投与区、寄生虫暴露後8日目から198mg/kg魚体重/日で2日間ビチオノールを経口投与する投与区、寄生虫暴露後8日目から198mg/kg魚体重/日で3日間ビチオノールを経口投与する投与区、寄生虫暴露後8日目から162mg/kg魚体重/日で3日間プラジクアンテル(市販されているブリ類用抗ハダムシ剤)を投与する陽性対照区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図6に示した。試験期間を通し斃死の発生は認められなかった。プラジクアンテルを投与した陽性対照区は対照区と比べ明らかに寄生数が少ない結果であった(P<0.05)が、本寄生虫を完全には駆虫できず且つヒラメに投与した時と比べ効果が低かった。一方、ビチオノール198mg/kg投与区においては本虫を完全に駆虫でき、先の試験結果が再現された。さらに、ビチオノール198mg×1日投与区において食欲低下を招くことなく、ほぼ全ての虫が駆虫され、高い投与量における単回投与の有効性が示された。ビチオノール198mg×2日投与区においてもほぼ食欲低下を招くことなく、全ての虫が駆虫された。以上の結果からビチオノールは抗ハダムシ作用を有すること、ブリ類では137〜300mg/kg魚体重での単回投与は本虫駆除に有効であり且つ食欲低下を招かないこと、さらに、その効果はプラジクアンテルより優れていることが判明した。
<カンパチネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−3>
試験方法:平均魚体重約43gのカンパチ60尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の4%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1.2万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各10尾を100リットル水槽6基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。感染させてから8日目に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%とした。その後2日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日目に126mg、147mg、166mg、185mg、215mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区5区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図7に示した。166mg/kgおよび185mg/kg魚体重ビチオノール投与区の寄生数はほぼ0であり(P<0.01)、215mg/kg魚体重ビチオノール投与区の寄生数は0であった(P<0.01)。また、試験期間中に斃死や食欲低下も認められなかった。従って、166mg、185mgおよび215mg/kg魚体重ビチオノール単回投与は、明らかな駆虫効果を持ち、且つ安全な投与量であることが判明した。
なお、図7の上のグラフにおいて、※は、薬剤投与時の総餌量は魚体量の2%、その後は魚体量の4%で全て通常飼であることを意味し、n=10、AV(平均魚体重)は43gであり、図7の下のグラフにおいて、*は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差ありを意味する。
<カンパチネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−4>
試験方法:平均魚体重約116gのカンパチ54尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の3%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約8000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。さらに最初の感染から4日目に再度ネオベネデニア8000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させた。2回目の感染後、各8尾を100リットル水槽6基に収容した。また、薬剤投与時の寄生虫体長を調べるために、残りの6尾を100リットル水槽に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。最初の感染から8日目に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%とした。同時(最初の感染から8日目に)に6尾の魚を100リットル水槽に収容した区から全魚をサンプリングし、寄生している寄生虫を回収した。最初に感染させた寄生8日の寄生虫と次に感染させた寄生4日の寄生虫とを分け、各50個体の虫体長を調べた。継続飼育した100リットル水槽6基については、その後2日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日に81mg、103mg、125mg、136mg、157mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区5区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。さらに、薬剤添加飼料投与時の寄生虫の大きさを把握する区を設定した(100リットル水槽に6尾収容)。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図8に示した。薬剤添加飼料給餌時の寄生4日の寄生虫長は0.84±0.11mmであった。寄生4日の寄生虫に対するビチオノールの駆虫効果は125mg/kg魚体重の単回投与から明らかに発揮され(P<0.05)、136mgおよび157mg/k魚体重ビチオノール投与区の寄生数はほぼ0であった(P<0.01)。寄生8日の寄生虫長は、2.61±0.27mmであった。寄生8日の寄生虫に対するビチオノールの駆虫効果は、136mg/kg魚体重から明らかに発揮され(P<0.01)、157mg/kg魚体重ビチオノール区の寄生数は0であった。以上の結果から経口投与したビチオノールの駆虫効果は、寄生虫の大きさによって異なり、寄生虫が小さいほど低い投与量で駆虫効果が得られることが判明した。また、各試験区ともに摂餌の低下や斃死は観察されなかった。なお、図8の上のグラフは、寄生4日のN.girellae(体長0.84±0.11mm)に対する駆虫効果を示すグラフで、n=8、AVは116gである。図8の下のグラフは、寄生8日のN.girellae(体長2.61±0.27mm)に対する駆虫効果を示すグラフで、n=8、AVは116gであり、*は対照区(0mg)と比べp<0.05で有意差あり、**は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、をそれぞれ意味する。
<カンパチネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−5>
試験方法:平均魚体重約220gのカンパチ47尾を500リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の3%とした。注水は4.8リットル/分とした。寄生虫の感染は、500リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約8000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。さらに最初の感染から4日目に再度ネオベネデニア8000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させた。2回目の感染後、各7尾を200リットル水槽6基に収容した。また、薬剤投与時の寄生虫体長を調べるために、残りの5尾を200リットル水槽に収容した。飼育期間中の注水は2.4リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。最初の感染から8日目に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の1.5%とした。同時(最初の感染から8日目に)に5尾の魚を収容した200リットル水槽から全魚をサンプリングし、寄生している寄生虫を回収した。最初に感染させた寄生8日の寄生虫と次に感染させた寄生4日の寄生虫とを分け、各50個体の虫体長を調べた。継続飼育した200リットル水槽6基については、その後2日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日に78mg、93mg、106mg、123mg、151mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区5区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。さらに、薬剤添加飼料投与時の寄生虫の大きさを把握する区を設定した(200リットル水槽に5尾収容)。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図9に示した。薬剤添加飼料給餌時の寄生4日の寄生虫長は0.88±0.10mmであった。寄生4日の寄生虫数に対するビチオノールの駆虫効果は123mg/kg魚体重の単回投与から明らかに発揮され(P<0.01)、151mg/kg魚体重ビチオノール投与区の寄生数はほぼ0であった(P<0.01)。寄生8日の寄生虫長は、2.82±0.013mmであった。寄生8日の寄生虫に対するビチオノールの駆虫効果は、123mg/kg魚体重から明らかに発揮され(P<0.01)、151mg/kg魚体重ビチオノール区の寄生数は0であった。以上の結果から経口投与したビチオノールの駆虫効果は、寄生虫の大きさによって異なり、寄生虫が小さいほど低い投与量で駆虫効果が得られることが再現された。尚、各試験区ともに摂餌の低下や斃死は観察されなかった。なお、図9の上のグラフは、寄生4日のN.girellae(体長0.88±0.10mm)に対する駆虫効果を示すグラフで、n=7、AVは220gで、1.5%給餌である。図9の下のグラフは、寄生8日のN.girellae(体長2.82±0.13mm)に対する駆虫効果を示すグラフで、n=7、AVは220gであり、*は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、を意味する。
実施例5から7の結果を比較すると、43gサイス゛では147mg/kg魚体重単回投与で寄生8日の本虫に対する駆虫率が35%(実施例5)、100gサイス゛では136mgで駆虫率42.7%(実施例6)、200gサイス゛では123mgで駆虫率70%であった(実施例7)。従って、魚体サイス゛が大きいほど少ない投与量で駆虫効果が得られることが考えられた。
<カンパチネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−6>
試験方法:平均魚体重約480gのカンパチ10尾を500リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の1%とした。注水は4.8リットル/分とした。寄生虫の感染は、500リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約6000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、3尾を200リットル水槽2基に、4尾を200リットル水槽1基に収容した。飼育期間中の注水は2.4リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の1%とした。感染させてから8日目に各区試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の0.5%とした。その後2日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の1%とした。感染させて11日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日に144mg、151mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区2区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計3区を設定した。また供試尾数は、144mg投与区を4尾、151mg投与区および対照区を3尾とした。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図10に示した。144mg/kgおよび151mg/kg魚体重ビチオノール投与区の寄生数は0であった(P<0.01)。また、試験期間中に斃死や食欲低下も認められなかった。従って、大型魚でもビチオノールの駆虫効果が再現された。また、本結果は魚体サイス゛が大きいほど少ない投与量で駆虫効果が得られるとする実施例7の結果を支持している。なお、図10において、対照区(0mg)に関してはn=3、144mg/kgB.W.ビチオノール投与区についてはn=4、151mg/kgB.W.ビチオノール投与区についてはn=3、AV480gであり、*は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、を意味する。
<ビチオノール投与がカンパチに寄生したネオベネデニアに及ぼす影響(投与後の寄生数の経時変化)>
試験方法:平均魚体重約44gのカンパチ18尾を100リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の3%とした。注水は1.2リットル/分とした。寄生虫の感染は、100リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約3000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。感染から8日目に試験飼料を180mgビチオノール/kg魚体重になるように給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%とした。試験飼料を給餌して、0、4、8、12、16、24時間後に各3尾をサンプリングして寄生数を調べた。また、排水を目の細かい網で濾し、脱落した本虫を回収して虫の状態を調べた。
結果を図11に示した。図11において、AV44g、投与条件は180mg/kg魚体重の単回投与で2%給餌であり、n=3/各時間である。寄生数は投与後12時間で急激に減り、16時間でほぼ0になった。また、飼育排水中の脱落虫は投与6時間後から観察された。脱落した虫は明らかに虫体全体が白濁し、さらに固着器が萎縮していた(図12a(投与6時間後の飼育排水中の脱落N.girellae成虫))。さらに、投与8時間後に魚に寄生している本虫を調べたところ、虫体の白濁が観察された(図12c(投与8時間後のN.girellae成虫))。従って、経口投与されたビチオノールは、6時間以内にカンパチの体表に出現し、効果を発揮することが明らかとなった。また、投与された本薬剤の代謝は早いことが推測された。ビチオノールの駆虫効果は、虫体が白濁していることから恒常性維持阻止と固着器の萎縮により発揮されることが明らかになった。なお、図12bは、投与0時間のN.girellae成虫(対照)を示す。
<ビチオノール投与がカンパチに及ぼす影響>
試験方法:平均魚体重約75gのカンパチ各10尾を100リットル水槽3基に収容し、約7日間飼育して25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の3%とした。注水は1.2リットル/分とした。馴致後に試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の2%で単回投与した。その後3日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。
試験区:200mg、300mg、400mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区3区とした。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:斃死の発生、食欲推移を比較することで行った。
結果を表1に示した。表1の食欲低下欄中、〇は食欲低下なしを示す。200mgおよび300mg/kg魚体重ビチオノール単回投与区において、斃死の発生はなく、食欲低下も観察されなかった。一方、400mg/kg魚体重ビチオノール単回投与区において、投与2から3時間後に10尾中9尾が斃死した。但し、生残した1尾については食欲の低下は観察されず、状態が回復した。従って、ビチオノールが魚を死亡させるなどの明らかな毒性を示す最小毒性経口投与量は300から400mg/kg魚体重の範囲であることが判明した。また、400mg/kg魚体重ビチオノール単回投与区において、投与2から3時間後に10尾中9尾が斃死したことから、経口投与されたビチオノールの代謝が早いことを示しており、実施例9の結果を支持した。
Figure 2008013235
<ブリネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−1>
試験方法:平均魚体重約54gのブリ48尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の4%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約1.8万個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各8尾を100リットル水槽6基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。ビチオノール投与区は、感染させてから8日目に試験飼料を単回投与し、試験飼料の給餌率を魚体重の2%とした。その後3日間市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の4%とした。感染させて12日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日目に70mg、139mg、196mg、333mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区4区、寄生虫暴露後8日目から171mg/kg魚体重/日で3日間プラジクアンテル(市販されているブリ類用抗ハダムシ剤)を投与する陽性対照区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計6区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図13に示した。196mg/kgおよび333mg/kg魚体重ビチオノール投与区において、投与して約4時間で斃死が発生した。その斃死数は196mgで8尾中5尾、333mgで8尾中8尾であった。139mg/kg魚体重ビチオノール投与区の寄生数は対照区と比べ明らかに少なく(P<0.05)、196mg/kg魚体重ビチオノール区生残魚の寄生数は0であった。また、陽性対照区であるプラジクアンテル給餌区の寄生数は対照区と比べ少ないものの、統計学的に対照区との間に有意差が認められなかった。以上の結果から、ブリにおけるビチオノールの至適単回投与量は139mg/kg魚体重前後であることが判明し、その効果はプラジクアンテル171mg/kg魚体重/日で3日間投与よりも高かった。さらに、ブリの場合、明らかな毒性を示すビチオノール投与量はカンパチと比べ低く、196mg/kg魚体重でも毒性を示した。従って、毒性を示すビチオノールの経口投与量は魚種によって異なることが明らかとなった。なお、図13の上のグラフにおいて、薬剤添加飼料給餌時の給餌量は魚体重の2%、その他は魚体重の4%であり、n=8、AVは54gである。また、図13の上のグラフにおいて、70mg/kgB.W.、139mg/kgB.W.、196mg/kgB.W.(5/8で(8尾中5尾)斃死)及び333mg/kgB.W.(8/8で(8尾中5尾)斃死)の各投与区はいずれも1日間投与で、Praziquantel(プラジクアンテル)投与区は3日間投与である。図13の下のグラフにおいて、*は対照区(0mg)と比べp<0.05で有意差あり、**は対照区(0mg)と比べp<0.01で有意差あり、をそれぞれ意味する。
<ブリネオベネデニア寄生に対するビチオノール経口投与の駆虫効果−2>
試験方法:平均魚体重約105gのブリ20尾を200リットル水槽で約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の3%とした。注水は2.4リットル/分とした。寄生虫の感染は、200リットル水槽を止水とし、ネオベネデニア孵化幼生約6000個体を投入し、1時間寄生虫に魚を暴露させることで行った。感染後、各5尾を100リットル水槽4基に収容した。飼育期間中の注水は1.2リットル/分とした。感染させてから7日間は市販飼料を給餌し、給餌率を魚体重の3%とした。ビチオノール投与区は、感染させてから8日目、10日目に試験飼料を隔日投与し、試験飼料の給餌率を1%とした。感染させてから9日目、11日目は市販飼料を給餌し、その給餌率を魚体重の3%とした。感染させて12日目に全ての魚をサンプリングし、体表に寄生しているネオベネデニアを数えた。
試験区:寄生虫暴露後8日目、10日目に、57mg、90mg、104mg/kg魚体重/日でビチオノールを経口投与するビチオノール隔日投与区3区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計4区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:食欲推移、斃死の発生、寄生数を比較することで行った。
結果を図14に示した。104mg/kg魚体重ビチオノール隔日投与区の寄生数は0であり、明らかに駆虫効果が認められた(P<0.01)。また、全ての区において、試験期間中に斃死の発生や食欲低下も認められなかった。以上の結果から、104mg/kg魚体重/日投与条件など単回投与で明らかな駆虫効果が得られないがその代わり毒性の出ない低い投与量でも、ビチオノールを隔日条件で投与することで、効果が得られることを示している。また、同時に、これらの結果は104mg/kg魚体重などの低い投与量でも連続投与することで、駆虫効果を得られることをも示している。なお、図14の各グラフにおいて、薬剤添加飼料給餌時の給餌量は魚体重の1%、その他は魚体重の3%であり、n=5、AVは105gである。また、図14の上のグラフにおいて、57mg/kgB.W.、90mg/kgB.W.、及び104mg/kgB.W.の各投与区はいずれも隔日2日間投与である。
<ビチオノール投与がブリに及ぼす影響>
試験方法:平均魚体重約650gのブリ各3尾を500リットル水槽3基に収容し、約7日間飼育し、25℃の水温に馴致した。その間の給餌は市販飼料を与え、給餌率を魚体重の1%とした。注水は4.8リットル/分とした。馴致後に試験飼料を給餌した。試験飼料の給餌率は魚体重の0.5%で単回投与した。その後8日間市販飼料を与え、その給餌率を魚体重の1%とした。
試験区:200mg、300mg/kg魚体重/日でビチオノールを単回で経口投与するビチオノール投与区2区、薬剤無添加飼料を給餌する対照区(0mg)の計3区を設定した。各薬剤の所定量をモイスト飼料に添加して試験飼料とした。
効果の判定:斃死の発生、食欲推移を比較することで行った。
結果を表2に示した。表1の食欲低下欄中、〇は食欲低下なしを示し、×は食欲低下を示す。200mg/kgおよび300mg/kg魚体重ビチオノール投与区において、投与して約3時間で斃死が発生した。その斃死数は200mgで3尾中2尾、300mgで3尾中3尾であった。また200mg区の生残魚は試験期間中食欲の回復は観察されなかった。ブリの場合、明らかな毒性を示すビチオノール投与量はカンパチと比べ低いとする実施例11の結果が再現された。
Figure 2008013235
本発明により、養殖魚等の体表寄生虫を経口投与で駆除することができる抗寄生虫薬を提供することができる。投与量と投与期間を調節することによりビチオノールの副作用を発現することなく効果を発揮させることができる。

Claims (11)

  1. 魚類に50〜250mg/kg体重/日のビチオノールを経口投与することを特徴とする魚類の体表寄生虫駆除方法。
  2. ビチオノールを1〜3日間経口投与することを特徴とする請求項1の体表寄生虫駆除方法。
  3. ビチオノールを隔日に経口投与することを特徴とする請求項1の体表寄生虫駆除方法。
  4. 魚類がスズキ目、カレイ目、フグ目いずれかの魚類である請求項1ないし3いずれかの体表寄生虫駆除方法。
  5. 魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒレナガカンパチ、スギ、マアジ、シマアジ、スズキ、マダイ、キイロハギ、キジハタ、クエ、ヒラメ、マツカワ、トラフグ、イシダイ、イシガキダイ、マサバ、カワハギ、ターボット、ティラピアのいずれかである請求項1ないし3いずれかの体表寄生虫駆除方法。
  6. 魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサ、ヒラメのいずれかである請求項1ないし3いずれかの体表寄生虫駆除方法。
  7. 魚類が50〜250mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、ビチオノールを添加したことを特徴とする体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
  8. スズキ目魚類が60〜250mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、スズキ目魚類用飼料にビチオノールを添加したことを特徴とする請求項7の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
  9. 魚類がカンパチ、ブリ、ヒラマサのいずれかである請求項8の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
  10. カレイ目魚類が50〜200mg/kg体重/日のビチオノールを摂取できるように、カレイ目魚類用飼料にビチオノールを添加したことを特徴とする請求項7の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
  11. 魚類がヒラメである請求項10の体表寄生虫駆除用養魚用飼料。
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